robotics education of design and making aimed to concurrent engineering

7
Transactionsofthe J apanSocietyof MechanicalEngineers

Upload: shinshu-u

Post on 19-Nov-2023

0 views

Category:

Documents


0 download

TRANSCRIPT

日本機械学会論文集

Transactions of the J apan Society of

Mechanical Engineers

別刷

67 巻 659 号 C 編

(平成13年 7 月)

社団法人 日本機械学会

2366

日本機械学会論文集 (C 編) ~

67 巻 659 号 (200 1-7)論文 NO.00 - 1412

コンカレン卜エンジニアリングを目指した

ロボット設計製作教育ヰ

金 田忠裕ペ 吉田丈夫 1:1 大須賀公一本2

師 玉康成ベ 和崎克巳埼3

Robotics Education of Design and Making Aimed

to Concurrent Engineering

Taclahiro KANEDA判, Takeo YOSHIDA , Koichi OSUKA, Yasunari SHIDAMA ancl Katsumi W ASAKI

判 Systems allζ1 C0l1tr01 El1gil1eering, Osaka Prefectura1 Co11ege of Techl101ogy ,

26-12 Saiwai, Neyagawa-shi , 0531日, 572-8572 .Japal1

The Deparl111el1t of Syste111s ancl Control Engineering of Osaka Prefectllral College of Technol.

ogy in ]apan has a curriclIllI111 which is ca lIecl “ Case Stucly on Design of l¥1echatronics Syste111s". This

is a practical cllrriclIllI111 to teach our stllclents the process fro111 conceptllal design throllgh detail巴CI

design, prodllction , to clocll111entalion. Especiall y, the characteristic of this curriclllum i 司 a parallel

working to I1lake robots. 111 this paper, we clescribes the results ancl its estilllation �f robotics education by concurrent engineering

J(ey Jl'orc/s: Al1tonolllollS Robot, Concurrent Engineering , Case Stlldy on Design of Mechatronics

Syste l11s , 3-Dilllension Data , ParalIel \市ork

1 緒言

近年, コンカ レントエンジニアリング (Concurr巴ll t

Engillee rillg ) としづ言葉がよく聞かれる . 計画, 研

究, 設計, 生産,販売といった工程がH寺問軌に直列に

独立して存在するのではなく,これらが最初の計画段

階から同じ基盤に立って並列に協力して進み,開発の

途中では情報交換を しなが ら目標に向かい, 最終製品

を仕上げる,このような製品開発手法をコンカレン ト

エンジニアリングと呼んでいる(1, 2, 3) 従来の大学 ・

高等等における ロボット設計製作は,メカ(機構 ・ 構

造)→ハード(電気 ・ 電子回路)→ソフト(プログラ

ム)の順番でしか出来てこないことが多い. また,メ

カで不足している機能をハー ドやソフトで補うという

方式が一般的で、あったこのように直列設計の考え方

では, スケジュール通りに完成することは少なく . 修

正や設計変更なと、によって作業が遅れたり ,終了 しな

かったりする 近年,設計教育において並列設計の概

念が導入されつつあるが,実際にロボットのようなメ

カ卜ロ製品を製作することを対象とした設計製作教

育にそのような概念を導入している実践例はあまり

ない

ホ nit稲受付 2001l ~ I三 11 月初日

州大阪府立工業Î:'Ij~-;J,!].門学校 システム制御工学科(w572←8572

プ', 1坂 11守1'1f..\/l I TIí'fIllT 26-12) *:! JtUíl5大学大学院↑山報学研究科(⑤(iII-I)() 11 京都府宇治TIî ]j

ヶ JJJ叫信州大学大学院二L "i':系研究科 (~38(ト85S:{ 長盟Hlï オ':y11l :卜

l�-ll E-mail: [email protected]

大阪府立工業高等専門学校システム制御工学科(以

下?本学科)は平成3年に新設された機械 ・ 生産,電

気 ・ 電子, 計 測・制御, 情報 ・ コンビュータを基礎とす

る複合学科である これらの専門を基礎として工学シ

ステムを構築することができる , 解析 (analysis) よ

りは総合 (synthes i s ) 能力に重点を置いた技術者を養

成することを学科の目的としている そこで, 平成6

年度より第4学年に「システム設計研究 (2000年より

「基礎研究」 と名称が変更) J (通年 3 単位)という科

目を設定し, ク{作乍をf子わせせ-ている (μ4 , S, 6 , 7)

本論文では,科目[システム設計研究(以下.設計

研究) J について,コンカレントエンジニアリングと

いう観点から検討を行い, ロボティクス ・ メカトロニ

クス教育に製Jr1開発の手法を導入する場合についての

考察を行う

2 コンカレントエンジニアリングとシステム設計研究

大輪は今後の大学工学部における設計教育のあり方

を次の 4 点に集約している (8) 無論, 高専も工学教育

を行う高等教育機関のーっと して, この考え方を非常

に重要視している

(1) 新しいものを生み出せる技術者の育成

(2) 新しい技術分野を生み出すための新原理,新方

法の発見

-268 ー

コンカレン ト エンジニア リ ングを目指したロボット設計製作教育 2367

(3) 新しいものを生み出す 「設計」 としづ作業の方

法論の探求

(4) 新しいものを生み出すことができたときにそれ

を間違いなく人に伝え,多くの人で共有できる方法の

探究である .

特に (3) では設計の体系化を, (4) では設計をす寸ーめ

るための考え方や言語,環境, 道具立ての研究を示唆

している

設計の段階を,希望を出す段階 (Wh乱t to design)

と実現手段を考える段階 (How to clesi gn) の大きく二

つに分けたとき, What の段階は,設言|の琵-直展開,

つまり製品のライフサイクノレの時間的経過が重要で,

通常のスケジューリングはこれで行われる.しかしな

がら, How の段階では, 従来, 機械部分は機械技術者

が,電気部分,ソフトウェア部分も各担当の技術者が,

時間的にシリ ーズに行っており , 仮にプロジェク 卜の

途中で設計変更があっても,その変更は困難になって

いた

新しい考え方として,機械, 電気, ソフ ト ウェアの

各作業を時間的に並列に行い,これらの問にトレード

オフのf則系をつくり,統合した機能設計を行う方式が

出てきた. もちろん,これらの問の関係は複雑で、あり ,

決定する要因としては開発期間,開発コス ト , 製品コ

ストへの影響,設計のロバス ト性などが問題となって

くる . 本学科は,正にこれらを統合した機能設計を行

うことができる技術者育成を目指して設立された学科

であり,その中核となる科目 「設計研究J の11見合、は大

変重要になってくる . そこで, コンカレントエンジニ

アリングと呼ばれる製品開発手役「すなわち最初の計

画段階から同じ基盤に立って並列に協力して進み, 開

発の途中では情報交換をしながら目標に向かい,最終

製品を仕上げるーを科目 「設計研究」 に導入すること

を言式みた導入にあたって以下の点を均志した

(1) 教員側の体制 … Teal1l-Teach i ng

(2) 学生側の体制 … グループスクデ、ィ ー

(3) 対象となる製品 … 自律型ロボット

コンカレントエンジニア リ ングを導入するにあた

り,並列設計 ・ 並列作業が必須となる 。 そのために,

( 1 ) 教員側の体制として Team-1ì巴aching を組むことに

より (9) 学生への自が行き届きゃすくなり , また各専

門の教員がみることができ木目細かい指導ができると

考えた . (2) 学生似11の体制としては,原則と して 5 人

1 組のグループを組むことにより各担当分野を並列に

作業が行えるように配慮した また , (3) の対象とな

る製品として d律型ロボットとし、う複合技術が必要と

なるものを選んだ

Working Object

Autollomous Mobile Robot

H"~亘日ル'teøs urement & control

I"'~ Eleclrollics

-仁Compule rゴThe Basic Ficlds of our

Dcpartment

Fig. 1 AutonomoLls mobil 巴 robot and the basic fields

of our departme叫

τ'ab le . 2 The theme of each yeal

I Year J Theme

1994 Classificatiol1 and collect>on of empty callS

1995 Over the Hill!!

1996 Wrestling robots

1997 Orienteerillg

1998 Musical performance robots

1999 Horseback archery robots

図 Hこ本学科の専門分野の基礎と,対象とする自律

型ロボッ卜との関係を示す. このように自律型ロボッ

トの設計製作を通 して , システム設計の概念を教授

し,本学科の目指す総合能力の育成を図ることができ

る基本的に 5 人 l組でチームを形成し,各自が機構 ・

構造 ・ 計測制御 ・ 電気回路 ・マイ コンのいずれか一つ

を担当し, 共同で作業を進めていく . この と き各自は

チーム内で表 lfこ示すような関連表を用いて,互いに

協力しなが らシステム設計をすーすめていく.成功する

か否かは個人の能力だ‘けで、はなく,個々の間のコミュ

ニケーションも重要になる .

3 製作したロボットと工数分析

設計研究では,毎年異なったテーマで‘ロボット製作

を行っている 表 2に過去のテーマを示す

ここでは, 1997 年度のテーマ 「オリ エンテーリン

グ」 を中心に述べる . これは,ラインをったい,分岐

点で空き缶を回収しながら,コーノレを目指し, ゴール

すれば回収した空き缶の数を表示する競技である 空

き缶回収,ライントレース,数の表示と句 3 つのアイ

デアをまとめて製作を行った クツレープにおける作業

分担は前述の通り,機ji'IJ . 梢造 ・ 計測制御 ・ 電気回路 ・

マイ コンと,担当を決めて行っている 通年3 単位と

し、う限られたH寺間での作業になるために,グループ問

でのコミ ュニケーションが大変重要になる ロボッ ト

の一例を図 2に,コンテス トの様子を1313に示す

ロボット製作にかかる時間を工数集計表から言|鉾し

269 ー

2368 コンカレン 卜 エンジニアリングを目指したロポッ ト 設計製作教育

TabJe. 1 AJJo七ment of roJe in proj巴ct and reJation of mutuaJ

Mechanism Structure Measureme口t Electric circuit Computer and control

Mechanism Evaluat io日 of Shape and sizes Output torque of Weight of elect.ric Algorithm and movement , Man of parts act llator , Clrcll�t sequence ufacture of mech Speed character- of movement and

anism and struc- ist ic, Weight of work Weight of ture actllatOl 口lÍcro-computer

Strllcture Powel Strength Shape and size of Shape and size of Shape and size of and torque which design of strllc- actllator and seo- electric circuit llllcrcトcomputeI

acts on parts tural pa rts , Se- 501 lection of mate rial and p rocessω

IIlg

method, Manll fact ure 01' mech-

anism and strllc ture

Measurement Degree of free- Installing layou t Select io 日 and Driving method Control and control dom of mecha .of actuator and char of actuator and algoritlrm aod se

nism , Inertia mo- sensOl acteristic evallla sensor , Charac qllence

ment of mecha tlon , Design teristics of elec-111 5日1 , and manllfacture tric circllit , Elec-Load torqlle of of control system tric power slIpply drive system , De inclllding electri for actllator and tection place of cal and mecl1ani- sensOJ machine amollnt cal systems

Electric circllit Installing layollt. Electric charac Design ar一l cl man Electric charac

of electric circllit t.eristics of actlla- llfactllre of act lト teristヘcs of 1/0

tOI and ator circll it , De port and t iming, sensor, Measure- sign a-ncl 111anUー The control out-

ment and control facture 01' senSOI pllt data to act u-

method ClrcUlt atoI

ComputeJ Pattern of work Installing la.y Measllrement Allocation of 1/0 Program

a.ncl movement. out of microcom- and control port and design for COl1-

pllteI met.hod Iν/0 コ fO I川I汀凧γ t.rol with A田e111-

sllrement Ollt.pllt. bly langllage and

signal frOJll sen- progralTIITIlng

501', Elect.ric

power slIpply fOI

mlcro-co口 lpll t.CI

コンカレントエンジニアリングを目指したロボッ ト 設計製作教育 2369

Fig. 2 A sample of the robot

Fig. 3 A scene of th巴 con test

た各チームの工数分析結果を表 3 1こ示す ミ ーテ ィ

ングや報告会などを含め,設計研究の授業時間外の行

動は全て rOver time work J に含めている

これより, 1 台のロボットアイデアから設計 ・ 製作 ・

ドキュメンテーショ ンまでに要する時間は平均 552 時

間である.これを班の人数5人で剖ると 1 人あたり 110

時間必要となる.これはあくまで、も並列作業を行った

場合であり ,従来のメカ→ハード→ソフ ト のjI慎で直列

作業を行った場合は,作業時間は 110 時間を単純に加

算した 552 時間が必要となる . このように工数分析か

らも学生にコンカレントエンジニアリングの有効性を

理解させるこ とができ る

4. 学生たちの反応

設計研究では, 授業の最終日に学生に自己寄附Eと感

Table. 3 Analysis 01' clevelopment process (man

hour) 。

思片芸

Table. 4 The results of questionnair巴 (The number

of students)

Student's 1994 1995 1996 1997 1998 Impress io且

Knew tbe diff�- 10 6 7 10 10 culty of coopera-tiOJ1

Felt tbe impor 4 1 5 15 8 tance 01' cooper-ation D鐫ted 0且 other 3 1 9 members Felt the sl10rtage 5 6 6 8 of working 110ur Was a hard work 4 15 3 2 5 Regrettable be- 5 1 5 8 cause of unfiu-ished Was a fai1ure1

2 1 3 Lost confidence Got t ired , be- 4 6 cause fatigue Was a pleasure 11 6 2 υ 戸

Was enjoyed 1 4 6 8 Was satisfied 11 3 4 27 I-Iad a good ex- 5 5 4 1 υ F

penellce Studied a lot 4 16 13 9 4 Learned practi- 3 1 1 7 1 caJly

I<new 111)' igllo 2 1 4 rance Subject: should l 2 be continued Shorten tbe lec- 1 1 ture Stop doiug tbis 2 slIbject Don!t 2 2 cause troll ble to otber sllbjects 1 dou't like this 1 1 subject the oth日 3 1 1 4 2

¥NaS a lIseful ex- 1 4 3 periel1ce of grad-uatioll researciJ

想文を義務づけている この感想文から各項目毎に集

計した学生の意見を表4に示す

一番難しいのが, 学生の意見にもある 「協制作業J

である . 意義を理f押したとしても,学生同士の性格

の不一致が原因でコミュニケーションすらしなくなる

場合もある 。 それが原因でロボッ 卜が完成しなかった

り , あるいは完成したとしてもほとんどロボット製作

には関与しなかった場合もある このような意味から

グノレーア。Jf~成の仕方は大きな課題と言える

5. 並列作業と単独作業

今回の設計研究において,並列作業を行わせること

により , 設計 ・ 製作の途中変更に対して並列で伝達が

行えることからも,従来の直37 I J作業より効率がよくな

- 271 ー

2370 コンカレン 卜 エンジニアリングを目指したロボッ 卜 設計製作教育

vd I

a

・-d

k

I

o

w

pTI o

n

-e

+U

TA

nu

ρu

l

LU a

T

τ'able . 5 Schedule of trace-robot.

I w,叫 Conte日ts

1 Guidance

2 ・ 3 Machining

4 ・ 5 Circuit fabrication

6 ・ 7 Assembly

8 Programming

9 ・ 10 Adjustment

11 ・ 1 2 Documentation

ることを学生達に体験させることができたと考えてし 、

る.この授業を受ける前に, 1 台のロボッ ト を 1 人で

製作させると , 更に教育効果が増すと思われる.この

ような観点に立って, 平成 10年度より第 1 学年におい

て, トレースロボッ ト を半期 (3 時間 x 12 週)で, 1

人 1 台製作させた. 大まかなスケジュールを表 5fこ示

すガイダンスでは対象とするロボッ ト とはどのよう

なものか,ロボッ ト製作はどのようにしていくのか,

授業との関わりはどうかなどについて説明する.そ

の内容は単なる実習ではなく , 学科のガイダンス的な

ものをも含む. 現在3 この実習を受けた学生が 3 年に

なっているが, 4年において並列作業を休験すること

により,コンカレントエンジニアリングの有効性がよ

り理解できるのではなし、かと考えている

6 情報交換のための共通データ

コンカレントエンジニア リ ングと呼ばれる手法にお

いて重要なポイン トは以下の 3 点である

(1)並列設計 ・ 並列作業

(2) 情報交換

(3) 共通データの利用

これらについては,以下の点で実現できたと考えて

いる (1) 設計研究においてアイデア考案から設計 ・

製作作業まで全て並列で、行わせている これは,教員

側のTeanトT巴achi ng と 学生1Jlúのグループ作業により

可能となった

(2) グループ間でのJ情報交換は,作業日誌を活用さ

せた表6に作業日誌の一項目を示す . これを用いる

ことにより,各自の作業の進行具合とグループ。の進

行具合が一回|僚然となり,グ、ループ。内での連絡が密に

なった

(3) 後述するが, 3 次元の共通データとして,ペー

パークラフトが大いに役に立った

共通データとしてコンピュータ上の 3 次元データを

元に作業をす寸めていくことが重要であるが, 7章で

述べるように CAE システムの導入が大きな鍛tとなる

設計研究では,これまで3次元共通データとして

CAE システムを利用した 31コーCAD,ペーパークラフ

ト模型を採用している. 3D-CAD の一例を図4に示す

Today's Scbedule Today's Result Meci1anis凹

Structure Measurement and control Electric circult Computer

Fig. 4 A sample of 3D-CAD.

図内の右下が CADデータを元に実際に製作したロボッ

トであるペーパークラフ トの 例を図 5に示すペー

パークラフトは実物大で製作させている

3D-CAD は, 使いこなすためにかなりの時間を要

するが-!Lデータが出来あがると修正や2次元の図

面への変更が容易である ペーパークラフ卜模型は,

簡単に作成することができる反面, 修正や図面化など

に時間がかかる . この 3次元の共通データは,プロト

タイプとして新しい設計作業の方法論の追究に重要な

鋭!となる ー

7 導入への課題

システム制御工学科のカリキュラムは,機械工学科

に比べて,製図の時間が極端に少なく,図学や機構学

の授業も少ない.木学科の製図に関するカリキュラム

を表7に示す

本学科の設立時に CAE システムを導入し設計研

究J において 3年間利用した 硲かに CAE システム

の有wyl企は確かめることができたが, 使いこなすため

S

OD

-叫

1

5

I

;

Ia

一小山

t

一n

f

5

a

一0

1

BG

下l

I

E

]

i

ph日一一

U

1

打U

I

-一

1

1

L

-

JH

E

L

,3

C

一副

1

7

i

u

円U

L

-

FU

寸H一

勺I

l:

b

T

一一

E

一ρし一

一内し一i

「b

一j

スb

Drawiug alld JコeSlgu 2 2 Acquisitioll of b凶C

of tvl ecbat roll i白 Sys- matter 01' drafting t:ems metbod

3 2 Drafthlg of macl�e elemeut aud easy machillc

COlllpllter Aided De- 2 Desigu dl 品川ug of sigu aJJd Drawing robot

5 2 Aut.omatized ロla-

cbine ミystem d rafじー

iug 1I5iug CAD

272 ー

コ ンカレ ン ト エンジニア リングを目指したロ ポ ッ ト 設計製作教育 237l

Fig. 5 A sa.ll1ple of 1l10ck-lIp

に時間がかかり , 設言卜研究の授業時間内で教えるこ と

に検討の余地が残った 従ってその後は, 手順を踏ん

だ具体的な設計を教える意味で,製図とペーパクラフ

ト作成を行っている

般的に学生は設計 ・ 製図能力に欠けている そこ

で 「アイデアを練り ながら図面を描 く こと J r図面を

描きなが らアイデアを練るこ と J rし、つも工作する こ

とを頭に描きながら製図するこ と 」 を基本にしながら,

出来るだけ 図面を描かせた. アイデアを練る際にはフ‘

レインストーミングf去を, それに基づいての意思決定

にはAHP 法を用いた.中間発表会の前には全ての図

面を教師側で、チェッ クし, 再度地き直しをさせた. ほ

とんと、全面赤ペンが入る状況であった学生は, 実際

に物作りをするなかで, 図面が悪いと加工が出来ない

こ とを痛感し,そのあとで図面を直された こ との意味

を知った. こう した経験を通じて製図の大切さを知っ

た テクニカルイラ ス ト レーショ ンの講義もし, 組立

図にはイ ラ ス トを捕かせたが, うま く描けるよ う に

なった . このよ う な中で, ペーパーク ラフ ト作成はロ

ボッ トの完成予想を視党的に理解させ一る意味で、非常に

役に立った. 事実, 電気回路やマイ コンの大き さの見

積もり を誤り , 設計変更になったことが度々 あった

このような経験を低学年から段階的に行わせ, その

後に CAE システムを学べば, より 理Wi~が深ま ると考

える . こ の CAE システムの導入こそが,コンカレン

トエンジニア リンク、導入の大きな課j也でもある

設計H寺に製品ライ フサイ ク ノレの各段階を考慮しな

がら設計 をすすめる こと を DfX (Design for X) と総称 し, X は製品ライ ブザーイ ク ノレの段階を意味する ( 1 0)

このAd品のライフサイ クノレに関わる多くの情報を設計

H寺に考庖ーするこ と は, コンカ レン トエンジニア リ ング

に他ならない.

設計研究においても,製造 (Ma.n ll fa.cture) , 組

立 (Assem bl y) ,分解 (D isassel1l b l y ) , 環境 (Env i l . o lト

lllent) , 再利用 (H.ecycl e) , 修理 (H.epai r ) などを考店、

-273

することで, ロボッ ト製作の手法が異なる こ とを学ば

せている 例えば, 演奏ロボッ トのH寺は, 合奏を主た

る 目的と し, 競技会現場でチューニンクーを行うために,

修理がすぐに行えること を前提とした そこで,通常

はワンボー ドマイ コ ンを用いていたと ころをプログラ

ムがすぐに書き直せ る ポケッ トコンピュータ を使用 し

た. このように各年度で授業の始めにライフサイクル

の条件を課すことで, DfX を学ぶこ とが可能となった

8 結言

以上 システム設計研究」とい うロボッ卜設計製

作の授業をコンカ レン トエンジニア リングという観点

から検討を し, ロ ボティ クス ・ メカ ト ロニクス教育に

製品開発の手法を導入する場合についての考察を行っ

た結果,以下のこ とが分った

( 1) 並列設計 ・ 並列作業を行わすこ とができ る重

要なポイ ン トは, 教員側の Tea.ll1-Tea.chi ng と 学生{Jllj

のグノいープ作業で、ある 協調作業を上手に行わせるた

めにク、ノジープ形成の仕方は大きな課題である

(2) コンカレン トエンジニアリ ングを導入するた

めに必要な 3 D-CAD の学習は, 低学年からの段階的

な製図教育が不可欠で、ある

(3) 並列作業を行うための情報交換をできる環境

をつ く ることが必須である .

(4) 製品のライフサイクノレの条件を課すことで,

DfX を学ぶことが可能と なった.参考文献川 福田 l収コ ン カレ ン ト エ ン ジ ニ ア リ ングτ培風

館,(l 993 ) , pp . 1 - 1 3/ 2 ) 福岡収 コン カ レン トエ ンジニ アリ ング

(CE) 一 l つの視点 一, 日 本機械学会誌,第 98 巻第 916号,(l 995 ) , pp1 73 -176

/ 3 1 佐 |到登志夫, コンカレン トエンジニア リ ンク日本電気学会誌l 第 113 巻 3 第3 号, (1993), pp.178-182

[ ll[ 里中直|針他,大阪府立工業高等専門学校システムftjiJ1,tp工学科における CAE システムとその応用カ リ キュラム日本設計 工学会 ・ 日 本機械学会第 13 自殺計ンンポジウム郡波論文集 (1995) ,pp.129-134

[ 5 [ 金凹!忍裕他,総合能力の育成を目指 したロポテ ィ クス ・メ カトロニクス教育. 電気学会論文誌C編3 第 119 巻,第3 号, (1 999 ) ,ppA13 -418

[ 6 [ 金 l五忠総他,ロボッ ト製作を通じた設計教育. 日本設計工学会 ・ 日本機械学会~H7回設計 シンポジウム計'~iíîí論文集, ( 1999) ,pp.126-131

/ 7 1 藤津正一 1~li 他, 演奏ロボッ ト達による合奏, 日 ヰ;;;fj生械学会ロ ボティ クス ・ メカ ト ロ ニクス '99 講演会部'1iíîí論

文書~ , ( 1 999) , 1コp.2P2-22-01218 1 大輪武司 , 技術と 1;): (可か, オーム社, ( 1 998)

1 91 金田忠1刻也, 1ì口é1 rn-Teachi ng によ る ロボット製作の笑『主s 仁1 *教育工学会雑誌24(S uppl.) ,(2000) ,pp.69-72

1101 古川弘之他3 設計学ーものっくりの理論一,放送大学教育jJミ ~'It会 , ( 2000 ) , PIコ 99- 1 02