#アイスバケツチャレンジ に学ぶキャンペーン成功の秘訣

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1 #アイスバケツチャレンジ に学ぶキャンペーン成功の秘訣 Why The Ice Bucket Challenge is the Perfect Social Campaign 2014926日(金) NPOサポートセンター 笠原孝弘 Cooler Media designed by Gabriela Muñiz from the Noun Project

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#アイスバケツチャレンジ に学ぶキャンペーン成功の秘訣

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Page 1: #アイスバケツチャレンジ に学ぶキャンペーン成功の秘訣

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#アイスバケツチャレンジ に学ぶキャンペーン成功の秘訣

Why The Ice Bucket Challenge

is the Perfect Social Campaign

2014年9月26日(金) NPOサポートセンター 笠原孝弘

Cooler Media designed by Gabriela Muñiz from the Noun Project

Page 2: #アイスバケツチャレンジ に学ぶキャンペーン成功の秘訣

meganehara

笠 原 孝 弘

特定非営利活動法人 NPOサポートセンター

プロフィール : http://about.me/meganehara

Twitter : https://twitter.com/meganehara

講演資料 : http://www.slideshare.net/meganehara/

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NPOxITを中心テーマに活動しています

ボランティアとの関係構築する オンラインツール活用法

「NPO×IT」に関する 米国カンファレンスレポート 3

NPO / ソーシャルビジネスのための リーン・スタートアップ入門

NPOのためのコンテンツマーケティング入門

Page 4: #アイスバケツチャレンジ に学ぶキャンペーン成功の秘訣

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パーフェクト・ソーシャルキャンペーンの模倣ではなく、

独自の動画キャンペーンに応用できるか

マーケティングの観点で検証。

© hotgossipitalia

アイス・バケツ・チャレンジ 成功のポイント

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数字で見る ALS アイス・バケツ・チャレンジ

寄付者数

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寄付総額 動画投稿数

Facebook上で話題にした人々 Twitter上でつぶやかれた数 世界で使用された水の量

300万人 110million$ 233万本

2800万人 404万tweet 116万ガロン

参照記事

・Icebucket Challenge: The Cold Hard Facts and Stats #icebucketchallenge http://slidesha.re/Yafep6 ・Ice bucket challenge phenomenon and big data http://slidesha.re/1wM1yNe

Page 6: #アイスバケツチャレンジ に学ぶキャンペーン成功の秘訣

極めて明確なシンプル・ルールを解剖

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3. そして次にこのチャレンジを受けてもらいたい人物を2人から3人程度指名する。

指名された人は24時間以内に実行。

2. この様子を撮影した動画をFacebookやTwitterなどのソーシャルメディアで公開してチャレンジ完了。

1. 「アイス・バケツ・チャレンジ」を指名された人物はチャレンジを受ける場合、

氷水をかぶる、または100ドルをALS協会に寄付する。

・準備ハードルが低い:バケツと氷水を買うだけでOK ・説明不要:なぜALSを支援するのか語らなくてOK

・SNS向きコンテンツ:大胆で面白くいいねやシェアされやすい

・簡単すぐ実施可能:動画撮影環境が優れたスマートホンの普及

・ソーシャルプレッシャー:みんなが見て いる前でFacebookで「タグ付け」される

ユーザー主導型キャンペーンの条件

「特別な機器や知識は必要なく、何も考えずにすぐに参加できる」

・時間制限:嫌な人間と思われたくなく、とりあえず行動してしまう

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パーフェクト・ソーシャルキャンペーンに学ぶ

6つのマーケティング・レッスン

①だれでも参加できる

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バケツ、氷水、スマホ、SNS

②個人が主役になる

・犠牲をお祝い事化、イベント化

・流行に乗り遅れたくない心理

③有名人・セレブの参加

・レディー・ガガやビル・ゲイツと同じ立場になれる

・90対8対2の法則(閲覧者:共有者:作成者)

デレク・シヴァーズ 「社会運動はどうやって起こすか」(裸踊り)

| TED.com http://bit.ly/1qwS2rN

キャンペーン自体ではなく、ユーザーが創意工夫できるのが楽しいし面白い

強制と競争が人々の創造力をかきたてた。

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8 参照記事

Celebrity Ice Bucket Nominations and the Power of Peer-to-Peer | Plenty Consulting http://bit.ly/1pti0vT

有名スポーツ選手や芸能人のネットワークワークが大きく影響

Page 9: #アイスバケツチャレンジ に学ぶキャンペーン成功の秘訣

④メディアやご意見番(アンチ)が取り上げ、解説しやすい環境をつくる

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・わかりやすいハッシュタグの設定

・プレスリリースの発信

⑤動画撮影環境、ツールの充実

・Facebookニュースフィードの動画自動再生

・Vine、Instagram などの短編動画スマホアプリ

⑥Facebookユーザーの環境

・動画自動再生、ハッシュタグ検索、タグ付け

・最もチャリティに貢献するSNS(Tw,G+,LinkedInの比較) ⑥についての参照記事

10 Things We Learned About Social Media Users' Charitable Habits http://on.mash.to/1sNNwXz

スマホ、動画、コンテンツマーケティング

テクノロジー普及を見据えたキャンペーンを企画する。

パーフェクト・ソーシャルキャンペーンに学ぶ

6つのマーケティング・レッスン

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10 参照元

The ALS Association - Press Releases http://www.alsa.org/news/media/press-releases/

ピーク時は1日おきにプレスリリースを配信していた

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11 参照記事

BarnRaisers16 social media metrics ALS Ice Bucket Challenge should watch http://bit.ly/1ClrNx3

参考:ソーシャルメディア・動画キャンペーンの成果指標 主要な指標はもちろん寄付と時間と寄付使途

□ Google Trends でキーワードのトレンドを調べる □ 月間検索ボリュームを調べる(Google AdWords キーワード プランナー) □ webサイトランクを調べる http://www.alexa.com/siteinfo □ Googleアナリティクスでwebサイト分析。ソーシャルメディアからの流入測定など。 □ 寄付ページでのコンバージョン率 □ 投稿された動画数 □ もっとも見られた動画は何か □ 動画(Youtube)チャンネルの登録者数 □ YouTube アナリティクスで調べる (再生回数、ユーザー層、再生場所、トラフィック、視聴者維持率、端末・デバイス) □ ソーシャルリスニング、フェイスブック、ツイッターなどの評判管理 http://www.social-searcher.com/social-buzz/?q5=als+ice+bucket+challenge □ Facebookページのいいね数 □ ハッシュタグを追って計測 □ ツイート数をtopsyで調べる □ 重要なインフルエンサーは誰だったか

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そのまま応用すると起こりうる心配な2つの課題

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1. 新規寄付者・支援者の維持

・バイラルキャンペーンは収束するスピードも速い。

・Facebook上のプライベートな会話をどうモニタリング、フォローアップするか? ・ほとんどがオンライン経由。コンテンツマーケティングを展開するか? ・サンクス&継続支援&支援者紹介メール / メッセージを送ることができるか? ・有名人、セレブへの再アプローチは可能か?

⇒・継続した支援者コミュニケーションの設計

・さらなる支援者とのコラボレーションの可能性の検討

2. マーケティング的にはOKだが、寄付の観点ではNG。

・集まっただけの額の必要性・緊急性はあったのか?

・集まったお金を使うことができる組織の体力はあるのか?(組織の適正規模) ・活動の成果を報告し、進捗状況を更新、透明化させることができるか?

⇒クラウドファンディングの方が誠実。(※ただ未知の領域に挑戦きる可能性も。)