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サイト特性とは何か- サイト特性とは何か -
サイト特性とは?
地震基盤上に存在する堆積層が地震動に及ぼす影響のこと
●震源特性●震源特性
●伝播経路特性
●サイト特性●サイト特性
これにより地震波の振幅や周期は大きな影響を受ける
サイト特性の重要性を示す事例
2000年鳥取県西部地震による境港周辺の地震動
弓ヶ浜半島
-2000年鳥取県西部地震による境港周辺の地震動-
境港-G
気象庁
↓
SMN001
SMNH10
↓弓 浜半島 ↓ ↓弓ヶ浜半島 島根半島
島根半島
(写真は第八管区海上保安本部提供)
サイト特性の影響で振幅が4倍も異なっている
松竹梅- 松竹梅 -
(松)対象施設設置位置(またはその周辺で地盤震動特性が大きくは
サイト特性の評価手法
(松)対象施設設置位置(またはその周辺で地盤震動特性が大きくは
異ならない範囲)における地震観測記録に基づいて設定
→振幅・周期とも信頼性が高い振幅 周期とも信頼性が高い
(松)-1 既存の地震観測記録を利用
(松)-2 短期間の地震観測結果に基づき設定
(竹)対象施設設置位置からやや離れた既存の地震観測地点での
サイト特性を常時微動観測結果に基づいて補正してから使う
→周期に関して信頼性が高い
(梅)背後のK-NET等の既存の地震観測地点におけるサイト特性を
経験的関係式で補正することにより設定
→振幅・周期とも信頼性は低い
松
短期間の地震観測のため岩国港に設置された速度型強震計た速度型強震計
松
ここでは,岩国港の臨時地震観測地点と,最寄りの既存地震観測点である岩 お る 地震 対する観 録 をYMG016(K-NET岩国)における同じ地震に対する観測記録のスペクトル比を
求めている.スペクトル比の地震による変動は小さく安定していることがわかる.このような比に基づいて対象地点におけるサイト増幅特性を求める方法は「松補正 と呼ばれている 現地での地震観測記録に基づいているため最も信頼性補正」と呼ばれている.現地での地震観測記録に基づいているため最も信頼性が高い.
竹微動H/V 微動H/V
微動観測H/Vから読みとれるピークを縦線で示す
1.08Hz
0.79Hz↓
広島-G HRS013(K-NET広島)↓
広島 G
↓ ↓
HRS013(K NET広島)
微動観測結果によると広島-GとHRS013における微動H/Vスペクトルのピ ク周波数はそ
0.79Hz↓1.08Hz
サイト増幅特性(港空研資料ける微動H/Vスペクトルのピーク周波数はそ
れぞれ0.79Hzと1.08Hzである.これらのピー
ク周波数をサイト増幅特性のピーク周波数と比較すると ほとんど一致していることがわか
(港空研資料No.1112)
比較すると,ほとんど 致していることがわかる(右図).
そこで,対象施設設置位置からやや離れた所にある地震観測地点におけるサイト増幅特性を対数軸上で平行移動することにより その
竹
を対数軸上で平行移動することにより,そのピーク周波数が対象施設設置位置における微動H/Vのピーク周波数に一致するように補正を
加えることが考えられる この方法は「竹補正」加えることが考えられる.この方法は「竹補正」と呼ばれる.
この方法を実際にHRS013におけるサイト増幅特性 適用 広島 おける微動特性に適用し,広島-Gにおける微動H/Vのピーク周波数に合うように補正を行うと,広島-Gにおける地震観測記録から求めたサイト増幅特性と似たものが得られる幅特性と似たものが得られる.
この方法の問題点は,補正前後におけるピーク周波数が明瞭でなければ使えないことである.また,補正前後のピーク周波数が明瞭であるような地点に対して適用した場合でも,地震観測記録から得られるサイト増幅特性と完全には 致しない 特にピ クの高さの信頼性にには一致しない.特にピークの高さの信頼性には議論の余地がある.
港湾の背後にあるK-NET等の既存の地
梅
港湾の背後にあるK NET等の既存の地
震観測地点におけるサイト増幅特性を経験的関係式で補正することにより,港湾におけるサイト増幅特性を求める方法である.この方法に用いる補正係数は,港湾におけるサイト増幅特性と背後のK-NET等におけるサイト増幅特性の平均的
な 係 着 得 れ も あな関係に着目して得られたものではあるが,あくまでも全国平均的なものであり,対象地点の特性を踏まえたサイト増幅特性が得られるわけではない 従 て ここ性が得られるわけではない.従って,ここに紹介した3つの方法の中では最も信頼性の低い方法であると言える.
図は浜島港の背後にある最寄りの既存図は浜島港の背後にある最寄りの既存地震観測点におけるサイト増幅特性を補正して港湾におけるサイト増幅特性を求めた例である.めた例である.
微動を使 たゾ グに- 微動を使ったゾーニングについて -
望ましいゾーニングの手順
①港湾内のかなり多数の地点で微動観測を行い,微動特性が類似している範囲をひと括りにする.
②港湾周辺の既存の地震観測地点でも微動観測を行い,各ゾーンに既存②港湾周辺 既存 震観測 点 も微動観測を行 ,各 既存の地震観測地点を割り当てられるか検討する.
③いずれの地震計も割り当てられないゾーンでは新たに(期間限定の)地震観測を行う観測を行う.