ロータリーボールねじ ナット回転シリーズ blr/dir …...12 b 4 27.5 34 43 55 62 68...

16
ロータリーボールねじ ナット回転シリーズ CATALOG No.326 BLR/DIR

Upload: others

Post on 03-Mar-2020

0 views

Category:

Documents


0 download

TRANSCRIPT

Page 1: ロータリーボールねじ ナット回転シリーズ BLR/DIR …...12 B 4 27.5 34 43 55 62 68 80 B 5 9 11 12.5 14 17 16.5 25 Te 2 2 3 3 3 3 ナット回転シリーズ ロータリーボールねじ

ロータリーボールねじナット回転シリーズ

CATALOG No.326

BLR/DIR

Page 2: ロータリーボールねじ ナット回転シリーズ BLR/DIR …...12 B 4 27.5 34 43 55 62 68 80 B 5 9 11 12.5 14 17 16.5 25 Te 2 2 3 3 3 3 ナット回転シリーズ ロータリーボールねじ

1

Contents▼ ロータリーボールねじ BLR構造と特長 ……………………………… p 2

種類 ……………………………………… p 3

静的安全係数 …………………………… p 3

定格寿命と寿命時間 …………………… p 4

BLR形の軸方向すきま ………………… p 4

BLR形の精度規格 ……………………… p 5

BLR形 ボールねじナットの組付例 … p 6

BLR形 テーブルへの組付例 ………… p 6

寸法表 BLR形 ………………………… p 7、p 8

▼ ロータリーボールねじ DIR構造と特長 ……………………………… p 9

種類 ……………………………………… p10

静的安全係数 …………………………… p10

定格寿命と寿命時間 …………………… p11

DIR形の軸方向すきま ………………… p11

DIR形の精度規格 ……………………… p12

DIR形 ボールねじナットの組付例 … p12

寸法表 DIR形 ………………………… p13、p14

Page 3: ロータリーボールねじ ナット回転シリーズ BLR/DIR …...12 B 4 27.5 34 43 55 62 68 80 B 5 9 11 12.5 14 17 16.5 25 Te 2 2 3 3 3 3 ナット回転シリーズ ロータリーボールねじ

2

ナット回転シリーズロータリーボールねじ BLR

ボール

ボール

外輪

外輪

リテーナ ボールねじナット

シール カラー

エンドキャップ

エンドキャップ

間座 ねじ軸

大リードナット回転ボールねじBLR形の構造

● 高速送りが可能ねじ軸固定のボールねじナット回転のため、細いねじ軸径で高速

送りが可能です。したがって駆動モータが小さくできます。

● 滑らかな動作ラック&ピニオンによる直線運動と比較して滑らかな動作が得

られます。また、ボールねじナット駆動でねじ軸が回転しないた

め、なわとび現象がなく、音は静かで発熱が少なくなります。

● 高速回転でも音が静かBLR形はエンドキャップ方式のためボールをすくい上げる音が非常

に小さく、しかもボールがボールねじナット内部を通って循環して

いるので、高速回転の使用においても静音です。

● 高剛性ねじ軸回転の場合と比較してサポートベアリングが大きいため、

アキシアル方向の剛性が大幅に向上します。

● コンパクトボールねじナットとサポートベアリングが一体構造のため、高精

度でコンパクトな設計ができます。

● 簡単な取付けボルトでハウジングに取付けるだけで簡単にボールねじナット

回転機構が得られます。(ハウジング内径公差はH7を推奨しま

す。)

構造と特長ロータリーボールねじは、ボールねじナットとサポートベアリングが一体構造になったナット回転ボールねじユニットで

す。サポートベアリングは接触角60°でボール数を多くした、アキシアル方向の剛性が大きいアンギュラベアリングです。

BLR形は精密ボールねじと転造ボールねじの仕様があります。

Page 4: ロータリーボールねじ ナット回転シリーズ BLR/DIR …...12 B 4 27.5 34 43 55 62 68 80 B 5 9 11 12.5 14 17 16.5 25 Te 2 2 3 3 3 3 ナット回転シリーズ ロータリーボールねじ

3

種類

【基本静定格荷重C0a】ボールねじが静止あるいは運動している状態で過大な荷重をうけたり、大きな衝撃荷重を受けた場合、軌道面と鋼球との間に局部

的な永久変形が生じます。この永久変形量がある限度を超えるとスムーズな運動を妨げるようになります。

一般に永久変形量は鋼球径の0.0001倍程度であれば使用上全く問題ないことが認められており、そのときの荷重を基本静定格荷

重C0aと呼びます。

【静的安全係数】

静的安全係数ボールねじに作用する、軸方向荷重に対し、表1のような静的安全係数を考慮する必要があります。考慮する際は、基

本静定格荷重C0aが必要となります。

fs :静的安全係数(表1参照)C0a:基本静定格荷重 (kN)(BLR形寸法表 P.8参照)Fa :軸方向荷重 (kN)

fs ≦ C0aFa

表1 静的安全係数

使用機械 荷重条件 fsの下限

一般産業機械

工作機械

1.0~1.32.0~3.01.0~1.52.5~7.0

振動・衝撃のない場合振動・衝撃が作用する場合振動・衝撃のない場合振動・衝撃が作用する場合

BLR形(精密)〔ロータリーボールねじ〕 BLR形(転造)〔ロータリーボールねじ〕

Page 5: ロータリーボールねじ ナット回転シリーズ BLR/DIR …...12 B 4 27.5 34 43 55 62 68 80 B 5 9 11 12.5 14 17 16.5 25 Te 2 2 3 3 3 3 ナット回転シリーズ ロータリーボールねじ

4

BLR OUTLINE製品概要

【基本動定格荷重Ca】基本動定格荷重Caは、ボールねじナットが荷重をうけて運動する場合のボールねじの寿命を計算するのに使用します。

基本動定格荷重Caとは、1群の同じボールねじを個々に運動させたとき、そのうちの90%の定格荷重が106rev(100万回転)と

なるような軸方向荷重をいいます。

【定格寿命】ボールねじの寿命は基本動定格荷重と軸方向荷重から次式により

求められます。

【寿命時間】定格寿命Lが求められるとストローク長さと往復回数が一定の場合、寿命時間は次式より求められます。

(詳細につきましては、総合カタログをご参照ください)

定格寿命と寿命時間

L :定格寿命 (rev)Ca :基本動定格荷重 (N)(BLR形寸法表 P.8参照)Fa :軸方向荷重 (N)fw :荷重係数 (表2参照)

L = ( )3 106Cafw·Fa

Lh :寿命時間 (h)Rs :ストローク長さ (mm)n1 :毎分回転数 (min-1)R :リード (mm)

Lh =L R

2 Rs n1 60

表2 荷重係数

振動・衝撃 速度(V) fw

1.0~1.2

1.2~1.5

1.5~2.0

2.0~3.5

微速の場合V≦0.25 m/s低速の場合

0.25≦V≦1.0 m/s中速の場合

1.0≦V≦2.0 m/s高速の場合2.0 m/s<V

BLR形の軸方向すきま

BLR形(精密)の軸方向すきまを表3に示します。製作長さが表4を超える場合は部分的にマイナスすきま(予圧状態)と

なる場合がありますのでご了承ください。

BLR形(精密)の軸方向すきま

単位:mm表4 BLR形(精密)各軸方向すきまの製作限界長さ

ね じ 部 全 長呼び形番 GTすきま G1すきま G2すきま

C0~C3 C5 C0~C3 C5 C0~C3 C5 C7

BLR1616-3.6

BLR2020-3.6BLR2525-3.6

BLR3232-3.6

BLR3636-3.6BLR4040-3.6

BLR5050-3.6

500

800

900

1000

1200

400

700

800

800

1000

500

800

1100

1300

1600

500

700

900

1000

1300

700

1000

1400

2000

2500

600

1000

1200

1500

2000

500

1000

1200

1500

2000

単位:mm表3 BLR形(精密)の軸方向すきま

すきま記号 G0 GT G1 G2 G3

軸方向すきま 0以下 0~0.005 0~0.01 0~0.02 0~0.05

※精度等級C7でGTすきま、G1すきまを製作する場合は部分的にマイナスすきまとなります。

Page 6: ロータリーボールねじ ナット回転シリーズ BLR/DIR …...12 B 4 27.5 34 43 55 62 68 80 B 5 9 11 12.5 14 17 16.5 25 Te 2 2 3 3 3 3 ナット回転シリーズ ロータリーボールねじ

5

BLR形の精度規格BLR形の精度は、ねじ軸線に対するボールねじナット外周面の半径方向振れ(D)とねじ軸線に対するフランジ取付面

の直角度(C)以外は、JIS規格(JIS B 1192)に基づいて製作しています。

A B

C A

D B

単位:mm

精密ボールねじ 転造ボールねじ

リード精度 C3 C5 C7 C7, C8, C10

精度等級 C3 C5 C7 C10

呼び形番 C D C D C D C D

BLR 1616

BLR 2020

BLR 2525

BLR 3232

BLR 3636

BLR 4040

BLR 5050

0.013

0.013

0.015

0.015

0.016

0.018

0.018

0.017

0.017

0.020

0.020

0.021

0.026

0.026

0.016

0.016

0.018

0.018

0.019

0.021

0.021

0.020

0.020

0.024

0.024

0.025

0.033

0.033

0.023

0.023

0.023

0.023

0.024

0.026

0.026

0.035

0.035

0.035

0.035

0.036

0.046

0.046

0.035

0.035

0.035

0.035

0.036

0.046

0.046

0.065

0.065

0.065

0.065

0.066

0.086

0.086

BLR形(転造)の軸方向すきまを表5に示します。

BLR形(転造)の軸方向すきま

単位:mm表5 BLR形(転造)の軸方向すきま

呼び形番 軸方向すきま(最大)BLR1616-3.6BLR2020-3.6BLR2525-3.6

BLR3232-3.6

BLR3636-3.6BLR4040-3.6

BLR5050-3.6

0.1

0.14

0.17

0.2

Page 7: ロータリーボールねじ ナット回転シリーズ BLR/DIR …...12 B 4 27.5 34 43 55 62 68 80 B 5 9 11 12.5 14 17 16.5 25 Te 2 2 3 3 3 3 ナット回転シリーズ ロータリーボールねじ

6

BLR OUTLINE製品概要

BLR形 ボールねじナットの組付例

プーリ プーリ

標準取付方法 フランジ逆向き

注)フランジ逆向きの場合は呼び番号に“K”を付けてください。(BLR形のみに適用)注)(例)BLR 2020-3.6 K UU

フランジ逆向き記号注)(標準の場合は無記号)

BLR形 テーブルへの組付例

LMガイド

モータ ボールねじ(BLR形)

テーブル

(テーブルが長い場合に有利)

ねじ軸移動ボールねじナット固定

テーブルへの組付例(ボールねじナット固定)

LMガイド

モータ ボールねじ(BLR形)

テーブル

(テーブルが短くストロークが長い場合に有利)

ボールねじナット移動ねじ軸固定

テーブルへの組付例(軸固定)

Page 8: ロータリーボールねじ ナット回転シリーズ BLR/DIR …...12 B 4 27.5 34 43 55 62 68 80 B 5 9 11 12.5 14 17 16.5 25 Te 2 2 3 3 3 3 ナット回転シリーズ ロータリーボールねじ

基本定格荷重

呼び形番

ねじ軸外径

d

谷径

dc

リード

Ph

ボール中心径

dp

Ca

kN精密 転造 精密 転造

C0a

kN フランジ径

D1

全長

L1

外径

D

7

BLR TYPEBLR形 寸法表大リードナット回転精密ボールねじ大リードナット回転転造ボールねじ

6-φd1(60°等配)

P1

P2

4-Sθ

BLR2020-3.6 K UU G1 +1000L C5

BLR 1616-3.6

BLR 2020-3.6

BLR 2525-3.6

BLR 3232-3.6

BLR 3636-3.6

BLR 4040-3.6

BLR 5050-3.6

16

20

25

32

36

40

50

13.7

17.5

22

28.3

31.7

35.2

44.1

16

20

25

32

36

40

50

16.65

20.75

26

33.25

37.4

41.75

52.2

7.1

11.1

16.6

23.7

30.8

38.7

57.8

5.8

7.7

12.1

17.3

22.4

28.1

42.1

14.3

24.7

38.7

59.5

78

99.2

155

12.9

22.3

35

53.9

70.5

89.8

140.4

52

62

72

80

100

110

120

0–0.0070

–0.0070

–0.0070

–0.0070

–0.0080

–0.0080

–0.008

68

78

92

105

130

140

156

43.5

54

65

80

93

98

126

呼び形番の構成例精密ボールねじ

呼び形番 フランジ向き記号 参照K :フランジ逆向き

無記号:標準

軸方向すきま記号 P.4参照

精度記号 P.5参照

ねじ軸全長(mmで表す)

サポートベアリングシール記号UU :両側シール付き無記号:シールなし

Page 9: ロータリーボールねじ ナット回転シリーズ BLR/DIR …...12 B 4 27.5 34 43 55 62 68 80 B 5 9 11 12.5 14 17 16.5 25 Te 2 2 3 3 3 3 ナット回転シリーズ ロータリーボールねじ

8

B5

H

φD4φD3φD1 φD φdcφdφdp

B4L1

t

Te

軸方向すきまはP.4を参照してください。

単位:mm

D3

40

50

58

66

80

90

100

0–0.0250

–0.0250

–0.030

–0.030

–0.030

–0.0350

–0.035

D4

32

39

47

58

66

73

90

+0.0250

+0.0250

+0.0250

+0.030

+0.030

+0.03

+0.0350

H

5

6

8

9

11

11

12

B4

27.5

34

43

55

62

68

80

B5

9

11

12.5

14

17

16.5

25

Te

2

2

3

3

3

3

4

P1

60

70

81

91

113

123

136

P2

25

31

38

48

54

61

75

S

M4

M5

M6

M6

M8

M8

M10

t

12

16

19

19

22

22

28

d1

4.5

4.5

5.5

6.6

9

9

11

θ°

40

40

40

40

40

50

50

サポートベアリング

基本定格荷重

ナット慣性

モーメントCa

kN

C0a

kNkg・cm2

19.4

26.8

28.2

30

56.4

59.3

62.2

19.2

29.3

33.3

39

65.2

74.1

83

0.48

1.44

3.23

6.74

16.8

27.9

58.2

ボ ー ル ね じ 寸 法

呼び形番の構成例転造ボールねじ BLR2020-3.6 K UU +1000L C7 T

呼び形番 フランジ向き記号 参照K :フランジ逆向き

無記号:標準

ねじ軸全長(mmで表す)

転造ボールねじ記号

精度記号 P.5参照(C10級は無記号)

サポートベアリングシール記号UU :両側シール付き無記号:シールなし

Page 10: ロータリーボールねじ ナット回転シリーズ BLR/DIR …...12 B 4 27.5 34 43 55 62 68 80 B 5 9 11 12.5 14 17 16.5 25 Te 2 2 3 3 3 3 ナット回転シリーズ ロータリーボールねじ

9

ナット回転シリーズロータリーボールねじ DIR

ボール

外輪

リテーナ

ボールねじナット

デフレクタ

ねじ軸

標準リードナット回転ボールねじDIR形の構造

● コンパクトデフレクタを用いた内部循環方式のため、リターンパイプナット

に比べ、外径が70~80%、全長が60~80%になり、重量も軽

減され加速時の慣性力が減少できます。

また、ボールねじナットのサポートベアリングが一体構造のため

高精度でコンパクトな設計ができます。さらに、ボールねじナッ

トが軽量で慣性力が小さいため高い応答性が得られます。

● 高速回転が可能軸固定のボールねじナット回転のため、細い軸径でも高速回転

が可能です。したがって、駆動モータが小さくできます。

● 微小位置決めが可能標準リードボールねじのため、ボールねじナット回転でも微小な位

置決めが可能です。

● 精度出しが容易サポートベアリングの外輪を一体化することにより、ナットハウ

ジングとの取付けは外輪フランジ端面で行うことができ、ボー

ルねじナットの芯出しや精度出しが容易に行えます。

● 良好なバランス性デフレクタが円周上に均等に配置されているため、ボールねじ

ナット回転にした場合のバランス性に優れています。

● 低速域での安定性従来、モータは低速域になると外的要因によるトルクむら、速度

むらが生じやすいのですが、モータを軸とボールねじナットそれ

ぞれ個々に連結することで、モータの安定回転領域にて微動送

りを行うことが可能です。

構造と特長標準リードナット回転ボールねじDIR形は、シンプルナットボールねじとサポートベアリングを一体構造としたナッ

ト回転ボールねじです。

ボールねじナットはデフレクタ方式によるボール循環構造となっており、ボールねじナット内部に埋込まれたデフレ

クタの溝に沿って隣の転動面へ移り、再び負荷域循環し、無限転がり運動をします。また、1個のボールねじナット

の中央で左右のねじに位相を与え、軸方向すきまをゼロ以下(予圧状態)にしたオフセット予圧ナットのため、従来の

ダブルナットタイプ(2個のナット間に間座を入れる方式)に比べ、コンパクトでスムーズな動きが得られます。

サポートベアリングは接触角45°のDB形の複列アンギュラベアリングで予圧を与えています。また、従来のプーリ取

付用のカラーをボールねじナットと一体化しました。

45° 45°

サポートベアリングの構造

Page 11: ロータリーボールねじ ナット回転シリーズ BLR/DIR …...12 B 4 27.5 34 43 55 62 68 80 B 5 9 11 12.5 14 17 16.5 25 Te 2 2 3 3 3 3 ナット回転シリーズ ロータリーボールねじ

10

DIR OUTLINE製品概要

種類

DIR形〔ロータリーボールねじ〕

【基本静定格荷重C0a】ボールねじが静止あるいは運動している状態で過大な荷重をうけたり、大きな衝撃荷重を受けた場合、軌道面と鋼球との間に局部

的な永久変形が生じます。この永久変形量がある限度を超えるとスムーズな運動を妨げるようになります。

一般に永久変形量は鋼球径の0.0001倍程度であれば使用上全く問題ないことが認められており、そのときの荷重を基本静定格荷

重C0aと呼びます。

【静的安全係数】

静的安全係数ボールねじに作用する、軸方向荷重に対し、表6のような静的安全係数を考慮する必要があります。考慮する際は、基

本静定格荷重C0aが必要となります。

fs :静的安全係数 (表6参照)C0a:基本静定格荷重 (kN)(DIR形寸法表 P.14参照)Fa :軸方向荷重 (kN)

fs ≦ C0aFa

表6 静的安全係数

使用機械 荷重条件 fsの下限

一般産業機械

工作機械

1.0~1.32.0~3.01.0~1.52.5~7.0

振動・衝撃のない場合振動・衝撃が作用する場合振動・衝撃のない場合振動・衝撃が作用する場合

Page 12: ロータリーボールねじ ナット回転シリーズ BLR/DIR …...12 B 4 27.5 34 43 55 62 68 80 B 5 9 11 12.5 14 17 16.5 25 Te 2 2 3 3 3 3 ナット回転シリーズ ロータリーボールねじ

11

DIR形の軸方向すきまDIR形の軸方向すきまを表8に示します。製作長さが表9を超える場合は部分的にマイナスすきま(予圧状態)となる場

合がありますのでご了承ください。

単位:mm表9 DIR形各軸方向すきまの製作限界長さ

ね じ 部 全 長呼び形番 GTすきま G1すきま G2すきま

C0~C3 C5 C0~C3 C5 C0~C3 C5 C7

DIR16□□

DIR20□□DIR25□□

DIR32□□

DIR36□□DIR40□□

500

800

900

1000

400

700

800

800

500

800

1100

1300

500

700

900

1000

700

1000

1400

2000

600

1000

1200

1500

500

1000

1200

1500

単位:mm表8 DIR形の軸方向すきま

すきま記号 G0 GT G1 G2 G3

軸方向すきま 0以下 0~0.005 0~0.01 0~0.02 0~0.05

※精度等級C7でGTすきま、G1すきまを製作する場合は部分的にマイナスすきまとなります。

【基本動定格荷重Ca】基本動定格荷重Caは、ボールねじナットが荷重をうけて運動する場合のボールねじの寿命を計算するのに使用します。

基本動定格荷重Caとは、1群の同じボールねじを個々に運動させたとき、そのうちの90%の定格荷重が106rev(100万回転)と

なるような軸方向荷重をいいます。

【定格寿命】ボールねじの寿命は基本動定格荷重と軸方向荷重から次式により

求められます。

【寿命時間】定格寿命Lが求められるとストローク長さと往復回数が一定の場合、寿命時間は次式より求められます。

(詳細につきましては、総合カタログをご参照ください)

定格寿命と寿命時間

L :定格寿命 (rev)Ca :基本動定格荷重 (N)(DIR形寸法表 P.14参照)Fa :軸方向荷重 (N)fw :荷重係数 (表7参照)

L = ( )3 106Cafw·Fa

Lh :寿命時間 (h)Rs :ストローク長さ (mm)n1 :毎分回転数 (min-1)R :リード (mm)

Lh =L R

2 Rs n1 60

表7 荷重係数

振動・衝撃 速度(V) fw

1.0~1.2

1.2~1.5

1.5~2.0

2.0~3.5

微速の場合V≦0.25 m/s低速の場合

0.25≦V≦1.0 m/s中速の場合

1.0≦V≦2.0 m/s高速の場合2.0 m/s<V

Page 13: ロータリーボールねじ ナット回転シリーズ BLR/DIR …...12 B 4 27.5 34 43 55 62 68 80 B 5 9 11 12.5 14 17 16.5 25 Te 2 2 3 3 3 3 ナット回転シリーズ ロータリーボールねじ

12

DIR OUTLINE製品概要

DIR形の精度規格DIR形の精度は、ねじ軸線に対するボールねじナット外周面の半径方向振れ(D)とねじ軸線に対するフランジ取付面の

直角度(C)以外は、JIS規格(JIS B 1192)に基づいて製作しています。

A

B

C A

D B

単位:mm

精度等級 C3 C5 C7

呼び形番 C D C D C D

DIR 16□□

DIR 20□□

DIR 25□□

DIR 32□□

DIR 36□□

DIR 40□□

0.013

0.013

0.015

0.015

0.016

0.018

0.017

0.017

0.020

0.020

0.021

0.026

0.016

0.016

0.018

0.018

0.019

0.021

0.020

0.020

0.024

0.024

0.025

0.033

0.023

0.023

0.023

0.023

0.024

0.026

0.035

0.035

0.035

0.035

0.036

0.036

DIR形 ボールねじナットの組付例

ハウジングへの取付けは外輪フランジ端面で行うことができます。

Page 14: ロータリーボールねじ ナット回転シリーズ BLR/DIR …...12 B 4 27.5 34 43 55 62 68 80 B 5 9 11 12.5 14 17 16.5 25 Te 2 2 3 3 3 3 ナット回転シリーズ ロータリーボールねじ

13

呼び形番

ねじ軸外径

d

DIR 1605-6

DIR 2005-6

DIR 2505-6

DIR 2510-4

DIR 3205-6

DIR 3206-6

DIR 3210-6

DIR 3610-6

DIR 4010-6

DIR 4012-6

16

20

25

32

36

40

谷径

dc

13.2

17.2

22.2

21.6

29.2

28.4

26.4

30.5

34.7

34.4

リード

Ph

5

5

5

10

5

6

10

10

10

12

ボール中心径

dp

16.75

20.75

25.75

26

32.75

33

33.75

37.75

41.75

41.75

基本定格荷重

Ca C0akN kN

7.4

8.5

9.7

9

11.1

14.9

25.7

28.8

29.8

30.6

13

17.3

22.6

18

30.2

37.1

52.2

63.8

69.3

72.3

剛性K

N/μm

310

310

490

330

620

630

600

710

750

790

外径D

48

56

66

66

78

78

78

92

100

100

フランジ径D1

64

72

86

86

103

103

103

122

130

130

全長L1

79

80

88

106

86

97

131

151

142

167

D3h7

36

43.5

52

52

63

63

63

72

79.5

79.5

DIR TYPEDIR形 寸法表標準リードナット回転ボールねじ

6-φd1

(60°等配)

6-S×t

(60°等配)

P1

P2

DIR2005-6 RR G0 +520L C1呼び形番の構成例

呼び形番 シール記号RR:ボールねじ

ナット両端ラビリンスシール付き

精度記号 P.12参照

ねじ軸全長(mmで表す)

軸方向すきま記号 P.11参照

Page 15: ロータリーボールねじ ナット回転シリーズ BLR/DIR …...12 B 4 27.5 34 43 55 62 68 80 B 5 9 11 12.5 14 17 16.5 25 Te 2 2 3 3 3 3 ナット回転シリーズ ロータリーボールねじ

14

単位:mm

D2

30

34

40

40

46

48

54

58

62

62

B5

8

9

13

11

11

11

11

14

14

14

B4

21

21

25

25

25

25

25

33

33

33

B3

50

50

50

70

50

61

95

104

95

120

P1

56

64

75

75

89

89

89

105

113

113

P2

30

36

43

43

53

53

53

61

67

67

H

6

6

7

7

8

8

8

10

10

10

B1

15

15

18

18

17

17

17

23

23

23

S

M4

M5

M6

M6

M6

M6

M6

M8

M8

M8

t

6

8

10

10

10

10

10

12

12

12

d1

4.5

4.5

5.5

5.5

6.6

6.6

6.6

9

9

9

サポートベアリング

基本定格荷重

ナット慣性

モーメントCa

kN

C0a

kN kg・cm2

8.7

9.7

12.7

12.7

13.6

13.6

13.6

20.4

21.5

21.5

10.5

13.4

18.2

18.2

22.3

22.3

22.3

32.3

36.8

36.8

0.61

1.18

2.65

2.84

5.1

5.68

8.13

14.7

20.6

22.5

ボ ー ル ね じ 寸 法

B5

H

φD3φD1 φdc

φD2

φDg6

φdφdp

B3

L1

B1

B4

表に示す剛性値は、基本動定格荷重(Ca)の10%の予圧を与えて、予圧量の3倍の軸方向荷重をかけたときの荷重と弾性変位から求めたバネ定数を示します。この値は、ボールねじナット取付部関連部品の剛性を含んでいませんので、一般に表の値の80%を目安としてください。予圧荷重(Fa0)が、0.1Caと異なる場合、剛性値(KN)は次式により求められます。

K:寸法表中の剛性値

(   ) KN=KFa0

0.1Ca

1 3

Page 16: ロータリーボールねじ ナット回転シリーズ BLR/DIR …...12 B 4 27.5 34 43 55 62 68 80 B 5 9 11 12.5 14 17 16.5 25 Te 2 2 3 3 3 3 ナット回転シリーズ ロータリーボールねじ

ご使用上の注意●取扱上の注意・各部を分解しますと、ごみの侵入や各部の組み立て精度を悪くする原因になりますので、分解は行わないでください。・ボールねじ軸およびボールねじナットを傾けますと、自重で落下する場合がありますので、ご注意ください。・ボールねじを落下させたり、叩いたりすると、ボール循環部品の損傷や打傷により、機能の損失を引き起こしますのでご注意ください。また、衝撃を与えた場合、外観に破損が見られなくとも機能の損失が考えられますので、ご注意ください。

●防じんについて・サポートベアリング外輪には、内部への異物の侵入や潤滑剤の洩れを防止するために、耐摩耗性の高い特殊合成ゴムシールが用意されています。(BLR…UU形)THK精密ボールねじは、ラビリンスシールをボールねじナットの両側に取付けて、切粉などの異物侵入を防いでいます。ラビリンスシールは、ねじ軸との間に僅かにすきまを持たせてありますので、効率の低下はありません。また、ジャバラ、スクリューカバーについてはTHKにお問い合わせください。

●潤滑について・防錆油をよく拭き取り、潤滑剤を封入してからお使いください。・性状の異なる潤滑剤を混合しての使用は避けてください。・常に振動が作用する箇所、クリーンルーム、真空、低温・高温など特殊環境下での使用は、通常の潤滑剤を使用できない場合がありますので、THKにお問い合わせください。・特殊な潤滑油を使用される場合は、THKにお問い合わせください。・給脂間隔は使用条件により異なりますので、THKにお問い合わせください。・ロータリーボールねじへの給脂は、ハウジングに給脂プレートを組込んで行ってください。(右図参照)・THK精密ボールねじは効率・寿命・温度上昇・精度維持を考えた場合、適正な潤滑が必要です。特に高速回転・重荷重でボールねじ部の発熱が精度に影響する場合には、潤滑剤の選定や強制潤滑による冷却も考慮してください。

●使用上の注意・ボールが脱落しますので、ボールねじナットをボールねじ軸から外さないでください。・ボールねじナット内に異物が侵入すると、ボール循環部品の破損や機能の損失を引き起こしますので、ごみ、切り粉など異物の侵入は防止してください。・ごみ、切り粉などの異物が付着した場合は、洗浄した後、潤滑剤を再封入してください。使用する洗浄液の種類は、THKにお問い合わせください。・クーラントがボールねじナットの内部に侵入するような環境下で使用される場合は、クーラントの種類によって製品の機能に支障をきたす場合がありますので、THKにお問い合わせください。・80℃を超えての使用は避けてください。80℃を超えて使用されたい場合は、THKにお問い合わせください。・縦軸に使用される場合は、ボールねじナットが自重で落下する恐れがありますので、落下防止機構を設けてください。・許容回転数を超えての使用は、部品の破損や事故につながります。使用回転数は、弊社の仕様範囲内でお願いします。・ボールねじ軸やボールねじナットに無理に部品を打ち込むと、転動面に圧こんが生じる場合がありますので、部品取付時はご注意ください。・ボールねじ軸の支持部とボールねじナットの芯違いや倒れがあると極端に寿命が短くなる場合がありますので、取付部品、組付精度には十分注意してください。・常に振動が作用する箇所、クリーンルーム、真空、低温・高温などの特殊環境下で使用される場合は、THKにお問い合わせください。・ボールねじナットをオーバーランさせるとボールの脱落やボール循環部品の損傷等が発生しますので、オーバーランさせないようご注意ください。

●保管・ボールねじは、弊社の梱包および荷姿で、高温、低温、多湿を避け、水平な状態で保管してください。

ロータリーボールねじ BLR/DIR

●「LMガイド」「ボールリテーナ」「 」「QZ」はTHK株式会社の登録商標です。®

無断転載を禁ずる

●写真と実際の製品とでは異なる場合があります。●改良のため予告なしに外観、仕様等変更することがありますので、ご採用の時は事前にお問合わせください。●カタログの制作には慎重を期しておりますが、誤字・脱字等により生じた損害については、責任を負いかねますのでご了承ください。●弊社製品・技術の輸出及び輸出の為の販売につきましては、外国為替及び外国貿易法、及びその他の法令の遵守を基本方針としております。尚、弊社製品の単品での輸出については、予めご相談ください。

ホームページ http://www.thk.co.jp/

古紙配合率100%再生紙を使用しています ©THK CO., LTD. 20050308 Printed in Japan

テクニカルサポート http://www.lmsystem.com/

グリースニップル

ハウジング

給脂プレート

潤滑方法

東日本第一営業統括部東 京 支 店 103(5434)0341 FAX 03(5434)0345上 野 支 店 103(5812)2071 FAX 03(3832)3051川 越 支 店 1049(224)7180 FAX 049(225)3187仙 台 支 店 1022(232)7011 FAX 022(232)7015宇都宮支店 1028(636)0933 FAX 028(636)1743長 岡 支 店 10258(37)1011 FAX 0258(37)0853日 立 支 店 1029(271)9311 FAX 029(271)9313

東日本第二営業統括部八王子支店 10426(45)8101 FAX 0426(46)0509厚 木 支 店 1046(229)0808 FAX 046(229)0809静 岡 支 店 1054(251)8261 FAX 054(251)8265浜 松 支 店 1053(421)3648 FAX 053(421)0679甲 府 支 店 1055(273)6827 FAX 055(273)1159諏 訪 支 店 10266(53)1144 FAX 0266(53)1146上田営業所 10268(23)8506 FAX 0268(23)8507沼 津 支 店 1055(924)4001 FAX 055(923)4854

中部営業統括部名古屋支店 1052(883)0851 FAX 052(883)0855豊 田 支 店 10566(82)3007 FAX 0566(82)3870小 牧 支 店 10568(72)2031 FAX 0568(73)1894金 沢 支 店 1076(238)6158 FAX 076(238)0246三 重 支 店 10593(79)3401 FAX 0593(78)8329

西日本第一営業統括部大 阪 支 店 106(6222)8211 FAX 06(6222)8212京 滋 支 店 1077(553)2431 FAX 077(553)2421明 石 支 店 1078(923)0621 FAX 078(923)6067

西日本第二営業統括部福 岡 支 店 1092(474)4471 FAX 092(474)5429広 島 支 店 1082(286)0789 FAX 082(286)0794福 山 支 店 10849(45)5236 FAX 0849(45)5176松 山 支 店 1089(972)7411 FAX 089(972)7511熊 本 支 店 1096(370)1181 FAX 096(370)1182

アジアパシフィック営業部103(5434)0351 FAX 03(5434)0353

※大阪支店と大阪西支店は、2005年3月22日をもって、移転致しました。

※徳島営業所は、2005年3月16日をもって松山支店と統合し、営業致しております。