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©Tokyo Electric Power Company Holdings, Inc. All Rights Reserved. 無断複製・転載禁止 東京電力ホールディングス株式会社 東京電力の原子力安全文化醸成活動 東京電力ホールディングス 原子力安全・統括部 品質・安全評価G 米山

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東京電力の原子力安全文化醸成活動

東京電力ホールディングス原子力安全・統括部 品質・安全評価G

米山 充

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・従来の取組み

・意識・ふるまいのレベルを高める基本的な枠組み

・年度計画を中心とした取組み

・安全文化アセスメントと取組みの評価

・まとめ

目 次

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安全文化に関連する主な出来事

2

1986 チェルノブイリ事故

1999 JCO臨界事故

2002,2006 東電不祥事問題

2007 保安規定に安全文化醸成活動を追記

2013 福島第一原子力事故

安全文化醸成に関しては,安全文化啓蒙冊子の配布,気になる事例の分析と注意喚起,炉主任による評価など,個別の活動を実施

・安全文化醸成活動として年度計画を定め,計画的に実施・企業倫理の遵守強化

Traitsの導入,リーダーシップの強化等,活動を強化

従来の取組み

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福島事故以前の取組みの例従来の取組み

原則 評価

結果

原則1 すべての職員が原子力安全に

関与していることを自覚する

-1

原則2 リーダーが自ら安全文化の原

則を率先垂範する

原則3 社内外の関係者の間に信頼関

係を醸成する

-1

原則4 原子力安全を最優先した意思

決定をする

原則5 原子力発電に固有のリスクを

強く認識する

原則6 常に問いかける姿勢を維持す

-1

原則7 日々組織的に学習する -1

安全と品質達成のための行動基準(安全文化の7原則)

【原則1】すべての職員が原子力安全に関与していることを自覚する

【原則2】リーダーが自ら安全文化の原則を率先垂範する

【原則3】社内外の関係者の間に信頼関係を醸成する

【原則4】原子力安全を最優先した意思決定をする

【原則5】原子力発電に固有のリスクを強く認識する

【原則6】常に問いかける姿勢を維持する

【原則7】日々組織的に学習する

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従来の取組み

4

福島原子力事故

進捗状況を四半期毎に公表

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福島原子力事故を踏まえて

5

○安全文化の7原則は定着し,行動に表れていたか?

○安全文化醸成の取組みは実効的であったか?

○自社取組みの実効性を高めるマネジメントは十分に機能していたか?

従来の取組み

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意識・ふるまいのレベルを高める基本的な枠組み

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安全文化7原則からTraitsの制定へ

2011年(平成23年)3月11日 福島原子力事故発生

「安全文化の7原則」は、リーダーが原子力安全を最優先とする行動基準が明確に示されていなかった。

各人・リーダー・組織がそれぞれどのように考え、行動するものであるかを整理した「Traits」を導入して、振り返りを開始。

「安全文化の7原則」の組織内への展開・浸透は道半ば。

理想の安全文化のありようとの差を認識し、絶えず向上に努める仕組みが不足し、習慣化までに至っていなかった。

2007年(平成19年)に「安全文化の7原則」を制定し、 「安全文化の7原則」に基づき、安全文化醸成活動を実施していた。

しかし・・・

意識・ふるまいのレベルを高める基本的な枠組み

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8

Traits「健全な原子力安全文化を体現する各人・リーダー・組織の特性」の制定

原子力の安全問題には,その重要性にふさわしい注意が

最優先で払われなければならない。

安全文化とはそうした

組織や個人の特性と姿勢の総体である。引用先:原子力安全のためのマネジメントシステム規定JEAC4111-2013※国際原子力機関(IAEA) INSAG-4(1991年)定義の和訳

「健全な原子力安全文化を体現する各人・リーダー・組織の特性」(Traits)

具体化

各人の特性 リーダーの特性 組織の特性

意識・ふるまいのレベルを高める基本的な枠組み

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意識・ふるまいのレベルを高める基本的な枠組み

健全な原子力安全文化の10の特性と40のふるまい

・当社がめざす原子力安全文化のあるべき姿として2014年11月11日に制定。・Traitsは、原子力安全に最も価値をおいた 各人・リーダー・組織が、どのように考え、行動するものであるかを示したもの。・INPO/WANOの「Traits of a Healthy Nuclear Safety Culture」を参考とし、世界の原子力安全文化の考え方とも整合。

・Traitsを活用するにあたっては、単に覚えたり、唱和したりするのではなく、日々の仕事の中で参照し、自身のふるまいと照らし合わせて、あるべき姿との差を埋めるための改善を繰り返していくことが大切。

個人

リーダー

組織

「PA 一人ひとりの責任」のふるまい例PA.1 原子力安全を守るための基準: 一人ひとりは,原子力安全を守るための基準に従うことの重要性を理解する。組織のすべての階層は、原子力安全を守るための基準を満足するように,責任を果たす。

PA.2 仕事への責任感: 原子力安全に対する責任を理解し,その責任をふるまいや日頃の仕事で実践する。

PA.3 チームワーク: グループ内だけでなく,組織の壁を越えて情報交換・調整を行い,原子力安全を維持する。

9

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ファンダメンタルズ

• 日常的に業務に携わる全ての人たちが知っておくべき「心得」や求められるふるまいなどの「業務遂行の原則」をまとめたもの

– 「日々の業務に忙殺される間にだんだん基礎がおろそかになる」、「自己流になる」、というのは誰しも経験がある

– そんな時、ファンダメンタルズを指標とすることで、自分たちのあるべき姿に立ち返ることができる

– 原子力部門全体が同じファンダメンタルズを使う=基準の明確・明快化

ファンダメンタルズとは?

例)放射線管理部門

Ⅲ.放射線作業の管理

承認された手順、放射線作業計画、放射線作業許可に従って作業を遂行する。

放射線作業計画(防護指示書)に規定された放射線防護装備(保護衣、マスク、線量計)を遵守し、模範となる。

常日頃から放射線業務従事者を監督し、注意喚起や指導を行う。

意識・ふるまいのレベルを高める基本的な枠組み

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マネジメントオブザベーション・管理的職位にある社員が,業務や現場の状況(作業実施状況など)を準備段階から完了後の振り返りまでに亘る全工程について,じっくり観察することにより,目標となるふるまいとの差を確認し,改善の手助けとなるような気づき点を提供し,現場の改善につなげる活動。事務所における業務や会議の観察も含まれる。人々の行動観察を通じて実態を洞察するため,通常行われるパトロールとは異なり,一定時間留まってじっくり観察することが必要。

マネジメントオブザベーションのプロセス

当社の取り組み

意識・ふるまいのレベルを高める基本的な枠組み

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改善のための情報

MO分析

運転管理部

保全部

PICO

パフォーマンス向上会議

PICO

ピア会議主管

企業

放射線管理部

・・・・

気付き事項

外部レビュー

NSOO他

内部監査指摘

不適合

セルフアセス

ベンチマーク

CR起票

SR起票

CR起票

良好事例

要望推奨

SR起票

ヒヤリハット

部門間の意見交換で確かな原因究明と効果的な対策

MA

PICOOP

PICO

RP

PICO

各部による評価

日々のPDCA

部門毎に分析・評価を実施することで、改善の当事者

意識が高まる。自部門へのタイムリーな水平展開

一括して情報を扱うことで統合的な分析・評価を支援

定期的なPDCA

不適合の迅速な起票

各部による評価

各部による評価

PICO

ピア会議

パフォーマンス向上会議

様々な改善の情報を収集

(CAP)MR等

改善指示

※:従来の不適合の流れ

対応事項の期限管理を強化 主に取りまとめ

箇所が評価

改善担当を核としたPDCAサイクルの再構築

意識・ふるまいのレベルを高める基本的な枠組み

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CAP(Corrective Action Program)の充実

不祥事で始まった不適合是正プロセスから脱却し、真に効果的で、効率の良い改善プロセスを実現する。

◆改善の機能を強化

①当事者が主体的に改善を進める体制の明確化

②改善に繋がる様々な情報を一括して扱うことで、統合的な分析を可能

③自部門への水平展開に対し責任を持ち、タイムリーな対応を支援

④相互の意見交換により確かな原因究明と効果的な対策を支援

◆ガバナンスの強化

⑤幹部の関与を強め、必要な対策を断行

⑥幹部の関心を示すことで、本気で改善する風土を醸成

• 改善のための取り組みをコアビジネスとすることで、私たち事業者自身が、世界最高水準の原子力安全、放射線安全、労働安全の実現に向けた改善を行い、IAEA、WANO、JANSI等による外部レビューに頼ることなく自主的かつ迅速なペースで改革を推進する。

目指すゴール

意識・ふるまいのレベルを高める基本的な枠組み

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世界最高水準から学び、業務の効率化及び安全性向上に反映していくため、分野ごとに改善活動を推進

主要9分野(リーダーシップ、GOSP、パフォーマンス向上、トレーニング、運転、保全、ワークマネジメント、エンジニアリング、放射線管理)のスタッフ10名から成る「マネジメントモデルプロジェクト」を発足

原子力事業者として世界最高水準を実践した海外エキスパート約10名からの指導のもと、世界最高水準とのギャップ分析・改善策検討・優先順位付、等を実施

当面は一部プラントの業務に反映,最終的には原子力全業務へ展開

Phase 1 Phase 2

世界最高水準と当社業務とのギャップ特定

ギャップ解消に向けた改善策

の検討・優先順位付け

改善策反映による業務の効率化(資源再分配,ムダ排除)

組織運営のやり方組織体制

プロセス/手順/業務に携わる者の基本行動 等

▲2016.7発足

▲現在

原子力全業務への展開

Phase 3

▲2018.4

マネジメントモデルプロジェクトの設置

意識・ふるまいのレベルを高める基本的な枠組み

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年度計画と中心とした取組み

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「Traits」に基づく日々の振り返り

・イントラネットに整備されたチェックシートに毎日回答することで、一人ひとりの責任、問いかける姿勢などあるべき姿(Traits)と自らの行動を振り返りギャップを認識する活動

・チェックシートの入力結果を事務局で集約し、集約結果を使ったグループ単位の意見交換を2週間に1回実施

年度計画と中心とした取組み

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17

17

・イントラネットに整備されたチェックシートに毎日回答することで、あるべき姿(Traits)と自らの行動を振り返りギャップを認識し、改善していく活動を実施

・チェックシートの入力結果を事務局で集約し、集約結果を使ったグループ単位の意見交換を2週間に1回実施

341名

50%以下でピンク 100%を超えると黄色1/2 1/3 1/4 1/5 1/6 1/7 1/8 1/9 1/10 1/11 1/12 1/13 1/14 1/15月 火 水 木 金 土 日 月 火 水 木 金 土 日

回答率 0% 0% 67% 0% 133% 0% 0% 0% 0% 100% 327% 140% 0% 67%回答数 0 0 10 0 20 0 0 0 0 15 49 21 0 10

52 標準偏差 4.1PA.1 15 15 51 .3 24 0 0 12 12 50.0 23 0 0 82 48 標準偏差 3.7

PA2 15 15 52.7 28 0 0 12 12 49.2 25 0 0 81 79 標準偏差 1.5PA3 15 15 53.3 26 0 0 12 12 50.0 22 0 0 80

QA1 15 15 55.3 23 0 0 12 12 50.0 23 0 0 81

QA2 15 15 51 .3 26 0 0 12 12 50.8 24 0 0 80 xx.x xx.xQA3 15 15 56.0 26 0 0 12 12 45 .8 23 0 0 80

QA4 15 15 49 .3 24 0 0 12 12 44 .2 24 0 0 79

CO1 15 15 58 .0 26 0 0 12 12 55 .0 26 0 0 82

CO2 15 15 53.3 25 0 0 12 12 47 .5 24 0 0 79

CO3 15 15 51 .3 23 0 0 12 12 50.8 25 0 0 80

CO4 15 15 52 .0 29 0 0 12 12 46 .7 25 0 0 80

LA1 15 15 40 .7 25 0 0 12 12 38 .3 23 0 0 75

LA2 15 15 52 .0 26 0 0 12 12 44 .2 20 0 0 78

LA3 15 15 52.7 19 0 0 12 12 45 .0 24 0 0 77

LA4 15 15 51 .3 25 0 0 12 12 45 .0 24 0 0 79

LA5 15 15 49 .3 20 0 0 12 12 43 .3 22 0 0 78

LA6 15 15 45 .3 27 0 0 12 12 45 .0 26 0 0 78

LA7 15 15 55.3 22 0 0 12 12 44 .2 24 0 0 79

LA8 15 15 60 .7 23 0 0 12 12 45 .8 20 0 0 79

DM1 15 15 50 .7 24 0 0 12 12 45 .0 21 0 0 79

DM2 15 15 56 .7 22 0 0 12 12 46 .7 23 0 0 79

DM3 15 15 50 .7 24 0 0 12 12 45 .8 21 0 0 79

WE1 14 14 55.7 30 0 0 11 11 54 .5 25 0 0 83

WE2 14 14 57 .1 25 0 0 11 11 50.9 29 0 0 81

WE3 14 14 51 .4 29 0 0 11 11 52 .7 24 0 0 80

WE4 14 14 51 .4 27 0 0 11 11 47 .3 25 0 0 80

CL1 14 14 62 .9 20 0 0 11 11 58 .2 18 0 0 79

CL2 14 14 49 .3 23 0 0 11 11 45 .5 26 0 0 79

CL3 14 14 57 .1 25 0 0 11 11 48.2 22 0 0 78

CL4 14 14 47 .9 29 0 0 11 11 45 .5 21 0 0 77

PI1 14 14 49 .3 24 0 0 11 11 46 .4 24 0 0 78

PI2 14 14 49 .3 25 0 0 11 11 49.1 22 0 0 78

PI3 14 14 49 .3 23 0 0 11 11 46 .4 23 0 0 78

PI4 14 14 47 .9 22 0 0 11 11 46 .4 21 0 0 77

RC1 14 14 52.1 22 0 0 11 11 50.9 27 0 0 81

RC2 14 14 49 .3 22 0 0 11 11 50.9 25 0 0 79

WP1 14 14 53.6 24 0 0 11 11 50.0 23 0 0 80

WP2 14 14 47 .9 24 0 0 11 11 46 .4 23 0 0 79

WP3 14 14 50 .0 25 0 0 11 11 50.9 22 0 0 79

WP4 14 14 50 .7 23 0 0 11 11 50.0 24 0 0 81

安全文化週報シート 所属 本社原子力安全・統括部品質・安全評価グループ【略称:原子力安・統,品質・安全評価G】

前サイクル

回答数※0[人]

特性(コメント欄に特性の説明が記載されています)

全社対象外※3[人]

回答数※0[人]

対象外※3[人]

平均値※2[点]

平均値※2[点]

Gr実施率

97%

21C

人員データの読み込み時刻:2017/01/17 8:48:45人員データの読み込みファイル:\\f-honten-2b2\04Mその他\原子力・立地本部共用\原子力安全・統括部 管理フォルダ\品質・安全情報共有\☆安全文化\★QMS組織書込フォルダ\新人員管理台帳.xlsx

15

自Gr

わからない

※4[人]

わからない

※4[人]

標準偏差[点] を母数とした場合のPA1~WP4の今サイクル平均点

平均点+標準偏差

回答率

標準偏差[点]

回答数

集計人数

※1[人]

集計人数

※1[人]本社原子力安全・統括部品質・安全評価グループ【略称:原子力安・統,品質・安全評価G】

今サイクル

80.977.8 79.3

xx.xxx.x

44.3 48.0 51.652.048.0 56.1

を母数とした場合のPA1~WP4の前サイクル平均点

表中の識別

全社を母数とした場合のPA1~WP4の今サイクル平均点

全社

前サイクル今サイクル

平均点平均点-標準偏差

原子力安全を守るための基準仕事への責任感

チームワーク 原子力は特別で固有だという認識を持つこと

疑問に思ったら問いかけること前提条件を疑うこと過信を回避すること

日々の仕事におけるコミュニケーション意思決定の根拠

自由な情報の流れ期待事項リソース

現場重視の姿勢インセンティブ,賞罰

安全への戦略的コミットメント変更管理

役割,責任,権限継続的な監視

リーダーのふるまい一貫性のあるプロセス

保守的な意思決定意思決定の責任尊重する姿勢意見の尊重深い信頼感対立の解決

運転経験(OE)セルフアセスメントベンチマーキング

教育・訓練特定評価解決

傾向分析 安全意識の高い職場環境

懸念を表明するための独立したプロセス仕事の管理(ワークマネジメント)

設計余裕文書化

手順の順守

0.0

20.0

40.0

60.0

80.0

100.0PA.1

PA2PA3

QA1QA2

QA3

QA4

CO1

CO2

CO3

CO4

LA1

LA2

LA3

LA4

LA5

LA6LA7

LA8DM1

DM2DM3

WE1WE2

WE3

WE4

CL1

CL2

CL3

CL4

PI1

PI2

PI3

PI4

RC1

RC2

WP1WP2

WP3WP4

今サイクル

前サイクル

全社

※0 回答数は0点~100点を選択した人の数+対象外選択者数+わからない+選択者数です。※1 集計人数は0点~100点を選択した人の数です。※2 平均点の分母は、対象外・わからないと回答した人を含めていません。※3 対象外は、”該当する業務がない”と考えている人の数です。(2人以上でピンク、一人以上で黄色)※4 対象外は、”該当する業務があるか分からない”と考えている人の数です。(2人以上でピンク、一人以上で黄色)

0

10

20

30

40

50

60

0%

50%

100%

150%

200%

250%

300%

350%

月 火 水 木 金 土 日 月 火 水 木 金 土 日

1/2 1/3 1/4 1/5 1/6 1/7 1/8 1/9 1/10 1/11 1/12 1/13 1/14 1/15

回答率 回答数

「Traits」に基づく日々の振り返り

年度計画と中心とした取組み

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原子力安全文化に関わる講演会

・社内外の講師を招へいし、原子力安全文化に関わる講演を行うことで、安全文化に大きく寄与するミドルマネジメントの原子力安全文化に対する知識を強化し、メンバーへのけん引力を高める活動を展開

・H28年度の実績・社外他産業の経験談の講演・社内研究所の管理職によるヒューマンファクターに関する講演・海外コンサルタントや社内の安全担当箇所の管理職による重要運転経験の研修

海外コンサルタントによる重要OE研修

年度計画と中心とした取組み

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重要運転経験の研修例(ブラウンズフェリー1号機の火災)

<具体的被害>

・頼みとする安全系設備の誤動作、誤表示が多発・中央制御室では何が起きているのかわからない状態となった

・ケーブル貫通部のリークチェックで使用したろうそくの火がケーブルに燃え移り、原子炉建屋のケーブルの焼損により、安全上重要な設備が機能喪失

原子炉建屋

中央制御室

ケーブル室

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《原子炉を止める機能》・緊急時に原子炉を停止する回路の半分が機能喪失《原子炉を冷やす機能》・原子炉にスプレイするポンプや緊急時に燃料を冷却するポンプの誤起動、停止不可・複数の原子炉減圧弁が手動での制御不可《電源》・交流電源が全喪失《中央制御室》・中央制御室に煙がたちこめた状況・非常用炉心冷却設備のパネル表示消灯

<発生日時>

1975年3月22日 参考:福島第一3号機 運転開始(1976. 3)

年度計画と中心とした取組み

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<何が悪かったのか?>

・貫通部を不燃性でないポリウレタン泡でシールした・ろうそくを使用してリークチェックを行った・シール材が可燃である事を知っていたが、ろうそくを使うことをやめなかった

・現場から制御室への通報に15分を要し、また詳細な火災箇所を制御室に伝えなかったため、対応が遅れた

・至近にも2回火災が発生したが、運転員への報告なかった。(建設中のため、作業方での管理の範疇と誤認識)

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重要運転経験の研修例(ブラウンズフェリー1号機の火災)

年度計画と中心とした取組み

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運転経験(OE:Operation Experience)情報の活用

OE情報とTraitsを紐づけて活用しています!

OE情報に触れる機会の創出(新着OE)・イントラネットのトップページに新着OE情報を掲示・さまざまなOE情報を集約したポータルページを設置

年度計画と中心とした取組み

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運転経験(OE:Operation Experience)情報の活用

・福島原子力事故の教訓の一つとして、「他社の失敗に学ぶ」ということがある。世界中のどこかで起こったことは当社の発電所でも起こり得ると考え、対策を検討実施する。

・事故以前の業務プロセスを改善し、国内外の運転経験(OE)情報の収集および対策検討の迅速化を図り、原子力部門全員がこれを活用するように取り組んでいる。

年度計画と中心とした取組み

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・設備の事故トラブルや人身災害の発生の防止を図るため、OE 情報を含めたさまざまな情報源(不適合情報、JIT 情報等)を活用し、毎日の定例ミーティング等で教訓を共有する取り組みを実施

・特別管理職がINPOのOE 情報カレンダー※を所内ミーティングで毎日紹介

※世界中のOE 情報の中から、有意義な教訓が含まれているものを1 日1 件選び出し、1 年365 日分の日めくりカレンダーとしたもの

運転経験(OE:Operation Experience)情報の活用

年度計画と中心とした取組み

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活動の結果現れた変化

OE情報を活用する意識が組織全体に広がり始めている

運転経験(OE:Operation Experience)情報の活用

年度計画と中心とした取組み

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協力企業との安全対話

当社原子力発電所の原子力安全を高めていくためには、協力企業と共に、原子力安全文化を醸成していくことが必要

• 協力企業の本社,サイトを訪問し、原子力安全に関わる意見交換を実施。• 協力企業各社の代表者と原子力安全情報連絡会を開催。

• 原子力安全向上の活動に関する良好事例,活動を進める上での課題について共有,意見交換。

⇒連絡会で共有した他社の取り組みを参考に、新たな活動を開始した協力企業も出てきている。

ディスカッションの様子 ディスカッション結果の発表日常作業と原子力安全の関係を紹介

年度計画と中心とした取組み

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協力企業への事例紹介(日常作業と原子力安全の関係説明)

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平成27年9月18日、 柏崎刈羽原子力発電所6号機の中央制御室床下内 (フリーアクセス)において、電気的分離・火災防護のために設置した耐火性のケーブル分離板が倒れ、安全系ケーブルと一般系ケーブルが混在して敷設されていることを確認。(6号機以外でも確認,2Fでも同様の状況が確認されている)

分離板を除去 分離板を貫通

ケーブル跨ぎの例

KKケーブル敷設問題の概要

年度計画と中心とした取組み

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【事例】

発生日 :2015年7月8日

発生場所:柏崎刈羽原子力発電所

発生概要:

重要設備である高圧炉心注水系ポンプ(以下、HPCF

ポンプ)の定期試験の際、HPCFポンプ※に足場材を立て

掛けていた

また、HPCFポンプ室空調機上部のグレーチング上に足場

材も置き、不安定な状態のまま現場を離れてしまった。

※ 非常時に炉心に注水するポンプ

作業分類 足場組立 タイミング 作業実施前・実施中

内容 不適切な足場組立事象 対象 監理員

【原因】・作業員は重要設備に足場材を立て掛けたまま作業を中断(休憩)した。

・作業員は安全上重要な機器であること、及び回転機であるという認識が希薄であった。

重要機器

【原子力安全への影響】・設備周辺の足場材が機器に倒れたり接触した場

合、ポンプが運転不可となり、非常時に炉心に注水が出来なくなる。

協力企業への事例紹介(日常作業と原子力安全の関係説明)

年度計画と中心とした取組み

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セイフティー・ミニッツ

• 会議の冒頭2~3分間、原子力安全文化に関する自身の経験や他社の事例を披露すること「セーフティー・ミニッツ」という活動を開始。原子力リーダーが発言するだけではなく、原子力リーダーから参加者に対して発言を働きかけ。

• 福島第一原子力発電所では、部長層以上が参加する所内会議などで行われたセーフティー・ミニッツの結果を所内で共有。

バスの運転手さんで凄い人がいた

最近バスに乗って席に座った時にシートベルトをしない人に非常に違和感を感じる様になりました。先々週のとある朝に、通勤バスに乗った時の話ですが、運転手さんが発車前に全ての座席を歩いてシートベルトをしているか確認して発車して、さらに次のバス停で停車した時にまた一人乗車した人にもシートベルトをしましたかと目視で確認してからバスを発車していました。これは凄いな!!と、トレイツで言ったらP.5の「安全を強化するためのコミュニケーション」のCO.1「日々の仕事におけるコミュニケーション:安全に関するコミュニケーションを日々の仕事の中に取入れる」・・・正にこの事だなと思いました。企業さんと一緒のバスに乗ると企業さんは殆どの方がシートベルトをしないのが現状なので、この様な運転手さんが増えてくればもっと安全に対する認識が高まるのかなと感じました。

年度計画と中心とした取組み

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安全向上提案力強化コンペ

・迅速に深層防護を積み重ねることができる費用対効果の大きい安全対策を提案し実現する技術力の強化を図ることを目的に安全向上提案力強化コンペを実施

・実施頻度 年2回 、平成27年度 第二回 提案件数 220件

年度計画と中心とした取組み

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採用案件の例

安全向上提案力強化コンペ

年度計画と中心とした取組み

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安全向上提案力強化コンペの推進活動・発電所長の講評の紹介・採用されなかった案件を再度発電所にてフォローアップ

安全向上提案力強化コンペ

年度計画と中心とした取組み

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安全文化アセスメントと取組みの評価

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安全文化アセスメント活動

不適合分析

各種レビュー情報外部レビュー,内部監査,保安検査,炉主任レビュー,

原子力安全監視室指摘,社外コンサル指摘 等

日々のふり返りトレンド分析

現場評価の重点評価事項の選定

インタビューの質問項目の策定

現場観察のチェック項目

の策定

会議観察のチェック項目

の策定

米国のガイドライン

防災訓練観察チェック項目

の策定

インタビュー 現場観察 会議観察 訓練観察

合議制で問題点を特定

問題点の相互関係から重要事項を整理・対策の立案

安全文化アセスメントと取組みの評価

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安全文化アセスメント活動

安全文化現場評価

•原子力安全文化を担当する原子力安全文化評価推進チームを編成し、海外エキスパートチームの指導・助言を受けながら、原子力安全文化の状態を評価。

インタビューや現場観察・会議観察の結果から、安全文化上重要な事実を抽出

抽出した事実をTraitsに分類し、強み・弱みを特定

緑のシール:強み赤のシール:弱み青のシール:重大トラブル

現場観察

会議観察

インタビュー

安全文化上重要な事実を抽出

安全文化上の強み・弱みを特定

・安全文化現場評価の流れ

安全文化醸成活動

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安全文化アセスメント活動

不適合の発生状況や外部レビュー指摘、所員へのインタビュー、作業の観察結果の因果関係を整理し、安全文化上の弱点を分析。

因果関係を整理すると、「やるべき事をやりきれていない」ことなどが共通して見えてくる。

安全文化アセスメントと取組みの評価

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取組みの振り返り例

活動 有効性評価 改善の方向性案

ふり返り活動・イントラによる

ふり返り

・グループ討議

・上位職の関与

・経営層レビュー

・原子力安全に対する意識づけに、一定の効果。・一部で形骸化を危惧。

・今年度の活動は継続して実施。・良好事例の紹介などGr討議の活性化をすることで、振り返り活動の形骸化を防止。

協力企業との対話・協力企業本社へ

働きかけ

・協力企業発電所

経営層へ働きかけ

・安全優先の重要性を共有できた。現場で対話をしていくほうが効果的。(協力企業の声)・作業員に原子力安全を理解してもらうことは難しい。(協力企業の声)・日常的な作業員への意識づけも必要。

・協力企業サイト事業所との対話を継続的に実施。強化対象の優先順位付けを検討。

・重要OE研修へ協力企業の参加を促すことで、自業務と原子力安全へのつながりを理解してもらう。

・日常的な意識づけ促進のため、MOの質の向上に取り組む。例:コーチザコーチを展開し、

MOの有効性を強化していく。

発電所での安全文化現場評価等

・文書レビューやインタビュー等を通じて安全文化上の強み・弱みの特定を試み、「やるべきことができていない」などの弱点を整理。

・安全文化上の弱点を特定する上で貴重な機会になっており、次年度も継続。

GM層の意識向上への材料提供・GM層研修

・安全文化講演会

・GM層の意識向上のための材料提供として有効。・講演テーマに対して、ニーズを十分に確認していなかった。

・対象範囲をGM層に限定することなく一般社員へ広く門戸を開く。・講演テーマとして、重要OE(SOER)を積極的に活用するとともに、聴講者のニーズを踏まえたテーマについても講演会を企画。

安全文化アセスメントと取組みの評価

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安全文化の評価手法の例

○レベル感の評価は中央のレベルに集中する傾向

○アンケートは回答者の意識レベルの高さの相違により,回答レベルに大きなばらつきを含む可能性

(意識の高い人ほど厳しい評価をする可能性)

○手法の継続性維持(トレンド把握)と手法改善のジレンマ

安全文化アセスメントと取組みの評価

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IAEA TECDOC-1329

・3段階のレベル感

-安全は規則・規制に基づいている

-安全が組織の到達目標と見なされている

-安全は常に向上させられる

規制庁の評価

・不適合情報を中心に,日常的なふるまいを

総合的に評価

JANSIの評価

・アンケート,インタビューに基づき,安全文化の

浸透具合をJANSI7原則に沿って整理

他産業の例

・事後対応となる反応型の行動パターン

→自分で管理できる独立型の行動パターン

→チームによる相互啓発型の行動パターン

と進化、行動パターンが変化すると整理

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<経緯まとめ>

• 過去の不祥事,福島事故等を踏まえ,安全文化醸成の取組みを活性化。

• 現在はTraitsに記載の意識,ふるまいを体現できることに重点をおいて活動。

• マネジメントシステムの充実等によるパフォーマンスの向上と安全文化の向上について,一体となって取組み中。

まとめ

• 安全文化の自己評価では「やるべきことを十分にやりきれていない」「相互関心が弱い」といった弱点を抽出し,改善策を実施。

• 自己評価を試みているものの,確立した評価手法がない。特に自分たちのレベル感の把握に難しさがある。-社外ベンチマークでは,数値化,レベル感の見える化にはあまり意味がないとの情報あり。

⇒取組みの有効性評価は必要であり,これまでの評価を継承,改善しつつ,PIを設定して総合的に判断することを試行中。

• 様々な取組みを有機的に結び付け,より体系的かつ効果的なものにしていく必要。⇒マネジメントモデルの高度化,CAPの充実等で対応。

<課題への対応>

まとめ

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