第6号 2014年12月24日 発行
大分県立新佐伯豊南高等学校 福祉科
1 年生の介護実習 13 日間が、10 月に行われた第 3期の実習をもって終了しました。体調不良等で若干の日数不足のある生徒もいますが、今後日程調整をして実習をさせていただくことになっています。13 日間のそれぞれの思いを一部紹介します。
皆さんの実習事業所の職員さん 34 名をお招きしネットワーク協議会が行われました。6 名の生徒の実習報告をプレゼンテーションした後、職員さんからのアドバイスやコメントをいただきました。実習中の気づきや、発表態度などを高く評価していただきました。しかし、アンケート結果にもあるように、実習の取組について指摘も多いのが事実です。介護福祉士に求められていることは何でしょうか?自分から学ぼうとする姿勢がありましたか?基本的な挨拶、礼儀、言葉遣いができますか?利用者さんから学んだこと、職員さんから教えていただいたこと、自分に欠けていたことなど、しっかり反省して 2 年次の実習に向けて今から準備しておきましょう。
▼曽宮 賀維
後の実習をさせていただいたのは、さ
つき園小島「生活介護」でした。
生活介護では、就労の B 型に比べ重度の障
害を持った方が多く、作業ではなく折り紙
や手話などをしました。
自分は今回、「重度の障害を持った利用者
とコミュニケーションをとる」という大き
な目標を立て 4 日間頑張りました。喋れな
い利用者さんがいました。ただその利用者
さんは、言葉は理解でき冗談も通じる方で
した。その方は足の動きでコミュニケーシ
ョンをとります。指をグーにすれば「は
い」、パーにすれば「いいえ」と、自分か
らすれば初めてのコミュニケーションの
方法でした。施設では、利用者の障がいを
配慮して、障がいを持っていてもコミュニ
ケーションがとれるようにいろいろと考
えているところがすごいと思いました。
1人1人の利用者を知っているからこそで
きるんだ、と思いました。
▼岩本 夏芽
一年生の間に 3 カ所の実習先に行かせていただきました。まずは障がい者施設です。障がい者施設には2
度行かせていただき、重度、軽度の障がいを持っている方々に出会いました。同じ施設といっても施設毎に
職員、利用者の方々の一日の流れが全く違うと言うことを知りました。
初めは少し怖いと感じていた障がい者施設。しかし、今の私の心境は、障がいを持っている方と過ごしたこ
とがあっという間で、とても楽しい思い出ができたと感じています。そして、改めて思ったことがあります。
障がいを持っている方でも、私達と同じ人間で1人1人感情も持っています。言葉を発することができない
人でも手話を使うことができるし、相手の言っていることが理解できなくても、笑顔で笑っていることがで
きます。「みんな違ってみんないい」ということは、このようなことを表しているのではないかと思います。
これからも笑顔の利用者さんを増やしていきたいです。
▼薬師寺 朋華
後の実習は、初めての障がい者施設でした。 初は少し緊張していましたが、利用者さんが明るくて、
すぐになじむことができました。クラッシックの好きな方とお話しましたが、とても生き生きとしていて、
お友達になってと言われた時はとても嬉しかったです。その他たくさんの人とお話をしました。また、折り
紙などをいただきました。
終日、掃除の時間に「世界に一つだけの花」が流れていました。「世界に一つだけの花。1人1人違う種
を持つ。その花を咲かせることだけに一生懸命になればいい。」という歌詞が、とてもこころに響きました。
どの方も働くと言うことを楽しんでいて、一緒にいてとても明るく温かい場所だと思いました。福祉とは「ふ
つうの暮らしのなかの幸せ」と 初の授業で習いましたが、そのことをとても実感できた実習だったと思い
ます。 後まで温かく私達とお話して下さり、また行きたいと思いました。
▼廣瀬 文音
今回、3回目の実習で愛情苑に行ってきました。愛情苑は、デイサービスで9時から3時半まで利用者さんがいます。私は高齢者の施設に実習に行くのは
初めてでした。愛情苑では、直接利用者さんにふれあうことができなかったので、コミュニケーションをとったり、体操や折り紙などを一緒にしました。
車いすを使っている人や、右半身麻痺の人など麻痺も様々で、たくさんの人がいました。でも、どの利用者さんも、「ここに来れば長生きできるわぁ」と楽
しそうに笑っていました。利用者さんも、愛情苑に通い、カラオケやレクリェーションをしたり、みんなと話しかけたりすることで、認知症防止に繋がるの
ではないかなと思いました。今回の実習では、人を笑顔にする事を学びました。福祉関係の仕事では、笑顔が一番大事だと改めて思いました。
発表者
さつき園中江 伊賀・小野
彦岳の太陽デイ 和田・髙橋未
しおさいデイ 薬師寺・渡邉
・実習に来ている生徒さんで、固まってしまう傾向があった。 ・笑顔のすてきな生徒さんが多く利用者さんはもちろん職員も笑顔が増えたような気がする。 ・個人差があると思いますが、モチベーションの部分で変わってくると思う。 ・具体的な実習目標や目的が本人の中で意識して取り組めていれば、自ずと前向きな姿勢に現れて
いくと思う。 ・実習の目的を把握して参加してほしい。 ・介護実習を行っているという実感がないのか気持ちが入り込めなく、他人事のように感じた。 ・実習に意欲的な生徒とそうでない生徒に温度差があった。 ・ 初はとても緊張しており、声も小さく笑顔も少ない状態でした。どう接するのかをアドバイスし、
少しずつ利用者との距離も小さくなり、笑顔で会話できるようになった。
・実習生であるという姿勢があり好印象だった。 ・もっと積極的にコミュニケーションをとる努力をした方が良いと思う。 ・比較的素直な生徒と感じました。中には時間を守れない子や掃除が長続きしない子がいた。
●学ぼうとする積極性
〇笑顔やコミュニケーションしようと
する姿勢
●基本的な挨拶・礼儀・言葉遣い
〇記録に必要な語彙力・漢字の力
●実習に必要な知識・技術・施設の概要
②皆さんの印象は?
① 皆さんに欠けていることは?
職員さんへのアンケート結果です
今後の行事予定
12/24(水)終業式
25(木)冬期休業~1月7日(水)
1/ 8(木)始業式・風紀検査
/ 9(金)課題考査・百人一首大会
/13(月)課題考査
/24(土)佐伯豊南高校実践研究発表会参加
※福祉科・総合学科発表
/26(月)1年振り替え休業
医療的ケアは、2011 年の法律改正により、介護福祉士の業務に喀痰吸引と経管栄養が追加されたことを受け、介護福祉士養成校でも基本研修を実施することになったものです。内容としては、講義、筆記試験(9割以上が合格者)、演習5回以上(筆記試験合格者のみ)等、求められているものがとても厳しくなっています。「喀痰吸引」や「経管栄養」の医行為の一部を業として行うことになった背景や安全に実施するための基礎知識について学びます。指導教員には、看護師で、医療的ケア教員講習会修了者の、「片倉孝子」先生を、毎週火曜日の生活支援技術の時間にお招きしています。毎時間医療用語が飛び交い、授業について行くのがやっとですね。11 月 11 日から始まり、現在 8 時間の授業が終わっています。ノートはしっかりとれていますか?教科書の重要な箇所にアンダーラインを引けていますか?1 年生で合計 13 時間を予定しています。授業時間内にできなかった人は、冬休み中しっかり復習しておきましょう。
◆今回の交流会で思ったことは、手話が分からなくても、ジェスチャーや手に書いたりす
ることで相手にしっかり伝わることが分かりました。また、手話で話すことの楽しさと普
段話す楽しさは違うものだと思いました。手話で話せば、自分の感情を 大限に表現でき
ることも知りました。言葉では伝わらないことが分かるのも手話の面白いところだと思い
ました。(野々下)
◆将来は手話を完璧に覚えて聴覚障がいのある方と手話で話せるようにしたいです。今の
うちに覚えてそれを活かしていきたいと思いました。(渡邉)
◆皆さん(4名の方)とても表情豊かでした。私にはまだ表情をつけてのコミュニケーシ
ョンはできないと思ったので、口を動かしながらのコミュニケーションも意識したいと思
いました。また、マスクは口の表情が分からないので、マスクは外さないといけないと思
いました。(薬師寺)
◆自分が手話を間違えたときは正しい手話を教えてくれました。同じ言葉でも人によって
手話が違うことも知りました。そんな点に気づいたことも良かったなと思います。(宮脇)
◆声や音が聞こえないのは確かに大きなハンディキャップですが、手話や口の動き、手に
書くなどいろいろなコミュニケーションの方法があることを知りました。好きな食べ物や
スポーツなど質問しました。しっかり伝わって答えてくれたので嬉しかったです。(三原)
喀痰吸引とは 咳とともに吐き出さ
れる痰のことを喀痰
といい、その痰を機
械によって吸引する
行為のことです。
医療的ケアに 使用する物品・・ ・吸引カテーテル
・パルスオキシメーター
・吸引器・・・等々
コミュニケーション技
術の授業では毎週木曜
日1時間「手話」を勉強
しています。
11月27日、4名の聴
覚障がい者の方をお招
きして手話を使ってお
話しました。
皆さん手話を駆使しな
がら、楽しくコミュニケ
ーションをとれていま
した。