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秋田ニュース (1)Vol.14
秋田県拠点では、管内農業者及び関係者等の地域活性化に向けた最新の取組を紹介します。
第 14 号 平成29年2月発行
Akita Branch Office, Tohoku Regional Agricultural Administration Office
地域連携DMO
忠犬ハチ公の古里大館市では、秋田犬の人気を「地域活性化の起爆剤」にしたいと考えており、海外での秋田犬ブームは千載一遇のワン!・チャンスと捉えている。そのため、近隣の北秋田市、小坂町と連携した地域連携D
MO組織「秋田犬ツーリズム」を28年4月に設立した。(上小阿仁村は同年6月に参画)この秋田犬ツーリズムは、世界的に知名度のある「秋田犬
(あきたいぬ・AKITA)」を核とした観光地域づくりのかじ取り役(DMO)として活動している。DMOとは、「Destination Marketing Organization」の略
大館市
小坂町
北秋田市上小阿仁村
▲森吉山
大館能代空港
白神山地
地域連携DMO構成エリア
秋田県の北部に位置する4市町村では、四季折々の自然を堪能できる森吉山や十和田湖などの大自然、きりたんぽをはじめとする郷土食など、見る、遊ぶ、癒される、食べる等、独特の文化を楽しめます。
◆◇天然記念物秋田犬とは◇◆大館地方で誕生した秋田犬は、日本古来のマタギ
猟に使われた犬がルーツといわれています。がっしりとした大きな体で穏やかな性格が特徴です。その凛々しい姿は、世界中で愛されており、日本
犬で最初の天然記念物に指定されています。【写真左から:西山さん、“あこ 、小山田さん、富澤さん、“飛鳥 、鈴木さん】
【画像提供:(一社)秋田犬ツーリズム】
大館市
大館曲げわっぱ
きりたんぽ
小坂町
康楽館
十和田湖
ほおずきジャム
八木沢番楽
上小阿仁村
秋田内陸線
森吉山の樹氷
北秋田市
大館市は、秋田犬と暮らせる街のPRを主な目的として、新たに大館市地域おこし協力隊員4名(計6名)(いずれも県外出身者)を募集し、任命しました。新たに任命された隊員4名は、秋田犬の子犬の“あこ
(赤毛)と“飛鳥 (トラ毛)の2匹を飼育して、“あこ と“飛鳥 との生活をウェブやSNSを通じて発信しています。また、観光イベントの企画や大館
特産品の販路拡大なども受け持っています。観光客を出迎える「ふれあいタイ
ム」や市内で開催される観光イベントのガイドを“あこ と“飛鳥 と行っています。秋田犬ツーリズム事務局では、「イベント等で“あこと”飛鳥 を見かけた時には是非可愛がって欲しい」と呼びかけています。
【大館市内でふれあい活動を行う
“あこ(赤毛)&”飛鳥 (トラ毛)】
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秋田ニュース (2)Vol.14
◆秋田犬ツーリズムってなに?
観光を盛り上げ、外から人を呼び込むための地域づくりを行う組織です。近隣との連携は、お互いの弱点を補い、PRスポットも多くなり、地域の魅力アップにつながります。「稼ぐ仕組み」を作って、観光資源のブランド化や情報発信などで、交流人口の増加と地域の活性化をめざしています。
◆どうして秋田犬なの?
デジタルマーケティングとして、Webや動画コンテンツでのPR活動、観光情報サイト、フェイスブック等での情報発信。特に秋田犬アイドル「モフモフ」動画は予想を上回る大ヒットで、未だに閲覧数が増加しています。外国人の受入体制整備として、訪日対応セミナーやインバ
ウンドおもてなし研修の開催、指さし会話帳(外国人とのコミュニケーションツール)など、必要なアイテムを作成しています。
「秋田犬」は秋田の人が思っている以上に世界に浸透しています。人気のきっかけは、09年に公開された米国の映画「HACHI 約束の犬」や秋田県知事がプーチン大統領に秋田犬を贈ったことが影響しているようです。さらに西欧などでも人気が高まっており、大館市発祥の「秋田犬」は、世界に通用するキーワードです。
犬お出迎え
到着を待ってたワン!『忠犬ハチ公』にちなんで毎月「8」のつく日には、大館能代空港
に午前到着するお客様を本物の秋田犬がお出迎えしてくれます。
嬉しいサプライズ外国人観光客の皆さんも到着直後
の嬉しいサプライズに思わず笑顔。
さっそく秋田犬に近づき、ふれあいを楽しんでいます。
【取材者コメント】地域連携を推進する取組み、情報発信はもちろんだが、観光事業、物販など、既存の行政の枠組みでは成しえなかったことへの新たな挑戦が秋田犬ツーリズムで
始まった。取材にご協力いただいた登利屋事務局長の表情からは、日本を代表する秋田犬をキラーコンテンツとして、海外に新しい視点で日本を発信し、新しい風を吹き込もうとしている意気込みが感じられた。日本に大勢の外国人観光客が訪れるであろう東京オリンピックまで3年半となった。一気に日本を代表する観光地へと駆け上がるのではないか、誰からも愛される秋田犬が世界中へと羽ばたくのではないか、本当に期待が膨らむばかりです。
問合せ先:東北農政局秋田県拠点 地方参事官室 第3班 髙橋・小松田 ℡018-862-5755
ハチ
えだまめの6次化を推進◆活動内容は?
◆誘客のターゲットは?ズバリ台湾。大館市長自らトップセールスで誘客のプレゼ
ンを行っており、台湾直行便がある函館、仙台とその間に位置する大館市を結ぶ周遊ラインの構築をめざしています。
秋田犬ツーリズム事務局では、
世界的な知名度を誇る秋田犬に直接ふ
れあうことを前面に打ち出すことで、大館市の魅力を発信し、観光地としての知名度の確立をめざし、国内外から
の誘客に力を入れています。昨年5月には、秋田県の魅力のPR
活動の一環として、佐竹知事と福原市
長が東京・銀座の通りで「秋田犬銀座お散歩」のイベントを行いました。また、8月に市長自ら台湾へ誘客の
トップセールスを行い、大館市の魅力をPRしました。
11月には秋田犬アイドル「モフモ
フ」動画(字幕は3ヶ国語表示)をYouTubeで公開し、2週間余りで110万回を上回る大ヒットとなり、世界中
で大反響となっています。同事務局は、「秋田犬を切り口にし
た誘客活動など多方面に取り組み、交
流人口の増加をめざしたい」と期待を込めています。
8のつく日に秋田
In大館能代空港と り や じゅん
登利屋事務局長にインタビュー
PR動画が大反響
秋田犬ツーリズムでは、稼ぐ力を高めるために、連携する事業者とともに地元特産の「えだまめ」を活用した6次産業化を推進しています。
現在、えだまめを原料に使用したスイーツの商品化や冷凍むき豆、えだまめぺーストなどの加工品を使用したメニューを開発して、宿泊施設や飲食店に積極的な提供を呼
びかけるなど、えだまめ産地のブランド力アップを図っています。産地の拡大は、「えだまめのまち大館」をP
Rする契機となり、大館産のえだまめは、まち自慢の逸品となっています。【絶賛売出し中の「おおだてえだまめモナカ」】
佐竹秋田県知事が台湾へトップセールス福原大館市長が
秋田犬と銀座を散歩
で
秋田犬ツーリズム事務局長。平成28年4月、秋田銀行から出向。
登利屋 潤さん