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2016年12月19日(月曜日) 6144号
1980年7月18日 第三種郵便物認可 毎週月、水、金曜日の週3回発行(但し、祭日を除く)
トーク & TALK『官民協働で行う兵庫モデル』
「兵庫県の中部に位置する朝来市の工業団地内に、関西電力グループの関電エネルギーソリューションが手掛ける発電出力5,600キロワットのバイオマス発電所が運転を開始したのですが、編集長、この地域で大量に発生する間伐材を有効に活用しようと、<兵庫モデル>を唱え、兵庫県be材等供給協議会を立ち上げると同時に、未利用材の搬出から燃料チップ製造、発電まで一貫処理体制を官民協働で行う事業スキームは国内初、その取り組みをとくとご覧ください」と環境担当記者K
(→最終ページに続く)
《石炭/コークス・ガス・流通・エネルギー統計》
◇(貿易統計)各種輸入燃料の熱量当たり価格推移(2013年10~16年10月) …………6◇来年度を見渡した商談は今がチャンス? 電力のスポット/年契商談が真っ盛り …………3中国、関西、北陸、九州が出揃い、常磐共同火力も1-12月積みパナマックス6隻の入札-先物安相場に電力が買い時と判断か、1-3月マーケットの期近は不透明感が-
◇1-3月一般炭マーケットは弱い?、強含み?不透明感が漂いスポットも乱高下 …………3スクリーンマーケットでNAR6000KcalベースにUS$87の成約、成約量は25000t
◇(貿易統計)10月のコークス輸出、 日本コークスと三菱化学がインド向けに …………5◇(資源エネルギー庁)2016年10月の日本の石油コークス総供給量は輸入336万t …………3◇貿易統計)各種輸入燃料の熱量当たり価格推移(2013年10~16年10月) …………6◇特集◇「中国の2016年1~10月の石炭輸出実績」--中国貿易統計 …………1-前年比260万t強アップの710万tに大幅アップ、年率1000万tの大台回復の可能性も--対日向け伸びる。一般炭は前年比60万t増110万t、原料炭もすでに23万tに-
《環境・廃棄物・RPF(RDF)・バイオマス》
◇特集◇「農水省のアグリビジネス創出フェア、141機関が出展12/16(金)閉幕(昨年度来場者数34,860人) …………10-イーコンセプト(大分県)、組み立て式アウトドア用バイオマスコンロ「ツインターボ」発売-
「第18回エコプロ2016~環境とエネルギーの未来展、来場者167,093人(昨年169,118人)閉幕(完) …………11-ペレット製造を手掛けるNEXCO中日本、那須高原SAでバイオガス発電実用化に成功NEXCO東日本-
◇賀茂地方森林組合(広島県)、ペレット製造拠点「賀茂木質バイオマスセンター」の建設へ …………917年3月完成・4月稼働目指し木材破砕機(大橋社)・ペレタイザー(土佐テック社)導入
◇広島県東広島市、薪・木質ペレットストーブ設置補助金制度で12/16時点薪5台・ペレット1台成約 …………827年度実績14台(薪12台・ペレット2台)、2年間で薪ストーブ19台導入など順調推移
◇苫小牧バイオマス発電(苫小牧市)、19年にも5,000KW規模の木質バイオマス専焼2号機建設視野…………8敷地内にチップ製造拠点併設・約6万t/年、森林整備など林業再生にも一役
◇山梨県恩賜林組合、12月から「恩賜林ペレット」を販売する恩賜林ペレット取扱店13者を決定 …………9
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◇特集◇
「中国の2016年1~10月の石炭輸出実績」--中国貿易統計
-前年比260万t強アップの710万tに大幅アップ、年率1000万tの大台回復の可能性も-
-対日向け伸びる。一般炭は前年比60万t増110万t、原料炭もすでに23万tに-
中国貿易統計によると、2016年10月の石炭輸出は前年比261万t増の712万t強となった。
原料炭が17.5万t、一般炭184万t、無煙炭60万tアップとなったためで、年率1000万tへの回復も視野
に入ってきた。
炭種別にみると、特に200万t近い伸びを見せている一般炭で、対日向けで15年度1-10月45万t→16年1-
10月110万t、韓国向けも80万tのアップを見せた。また、ベトナム向けも70万t弱の大幅アップとなって
いる。
対日向け原料炭は7万tが23万tにアップしている。また、一般炭は45万tが110万tに60万t者アップにな
っている。
(価格:US$/FOB)(単位:t)
2014年1-10月 2015年1-10月 2016年1-10月石炭(2701) 4,854,046 4,511,081 7,124,792
瀝青炭(2701-12) 2,730,571 1,824,226 3,837,117瀝青原料炭(2701-12-10) 648,503 754,203 929,513瀝青一般炭(2701-12-90) 2,082,068 1,070,023 2,907,604
無煙炭(2701-11) 2,002,388 2,573,629 3,171,492その他(ブリケット、2701-20) 121,087 113,226 116,183(ソース:中国貿易統計)
(ソース:中国貿易統計)
表-中国の2016年1~10月炭種別輸出実績
0
1,000,000
2,000,000
3,000,000
4,000,000
5,000,000
6,000,000
7,000,000
8,000,000
2014年1-10月 2015年1-10月 2016年1-10月
無煙炭
瀝青一般炭
瀝青原料炭
(価格:US$/FOB)Rank Country …T…2014 …T…2015 …T…2016 前年同期比(%)
…数量(MT)… …数量(MT)… …数量(MT)… 数量 …World… 648,503 754,203 929,513 23.24
Korea,South 392,374 590,021 590,515 0.08Japan 120,831 70,442 229,685 226.06Korea,North 98,442 55,902 109,254 95.44Russia 0 0 59Australia 0 0 0Iran 36,850 37,838 0 -100.00小計 648,497 754,203 929,513その他 6 0 0
Source of Data:China Customs
表ー中国の2016年1~10月の原料炭向け先別輸出実績
2016年12月19日(月曜日)環境エネルギー/COAL&POWER REPORT6144号第三種郵便物認可
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(価格:US$/FOB)Rank Country …T…2014 …T…2015 …T…2016 前年同期比(%)
…数量(MT)… …数量(MT)… …数量(MT)… 数量 …World… 2,082,068 1,070,023 2,907,604 171.73
Japan 769,911 454,064 1,109,909 144.44Korea,South 925,928 247,245 1,092,082 341.70Taiwan 382,591 352,288 666,606 89.22Vietnam 0 6,410 28,507 344.72Laos 0 5,000 7,833 56.67Malaysia 1,213 2,310 1,880 -18.62Korea,North 2,425 525 787 49.77小計 2,082,068 1,067,842 2,907,604その他 0 2,181 0
Source of Data:China Customs
表-中国の2016年1~10月の一般炭向け先別輸出実績
(価格:US$/FOB)Rank Country …T…2014 …T…2015 …T…2016 前年同期比(%)
…数量(MT)… …数量(MT)… …数量(MT)… 数量 …World… 2,002,388 2,573,630 3,171,492 23.23
Korea,South 1,038,351 864,644 1,136,280 31.42Vietnam 122 789,843 1,007,098 27.51Japan 918,408 812,154 740,258 -8.85Taiwan 15 22,294 166,680 647.61Indonesia 20 10,228 36,857 260.35Russia 0 0 27,192Thailand 124 21,874 14,515 -33.64Malaysia 2,672 12,536 13,503 7.71Korea,North 0 0 13,366Oman 0 0 7,960Saudi Arabia 1,580 1,080 1,640 51.78Myanmar 37,806 2,464 1,167 -52.63小計 1,999,098 2,537,117 3,166,516その他 3,290 36,513 4,976
Source of Data:China Customs
表-中国の2016年1~10月の無煙炭向け先別輸出実績
(価格:US$/FOB)Rank Country …T…2014 …T…2015 …T…2016 前年同期比(%)
…数量(MT)… …数量(MT)… …数量(MT)… 数量 …World… 121,087 113,226 116,183 2.61
Japan 83,390 70,596 65,055 -7.85Korea,South 37,061 42,219 50,940 20.66United States 156 49 130 166.81Korea,North 40 44 35 -21.35Malaysia 0 0 10Vietnam 0 8 8 0.00United Kingdam 20 0 5小計 120,667 112,916 116,183その他 420 310 0
Source of Data:China Customs
表ー中国の2016年1~10月のブリケット炭向け先別輸出実績
2016年12月19日(月曜日)環境エネルギー/COAL&POWER REPORT6144号第三種郵便物認可
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来年度を見渡した商談は今がチャンス? 電力のスポット/年契の海外炭スポット商談が真っ盛り
中国、関西、北陸、九州が出揃い、常磐共同火力も1-12月積みパナマックス6隻の入札
-先物安相場に電力が買い時と判断か、1~3月マーケットの期近は不透明感が-
電力業界の海外炭スポット商談が相次いでいるが、関係筋の情報を総合すると、勿来発電所で300万t/
年規模の海外炭を導入している常磐共同火力発電は市況動向と来年度の需給事情を考慮して、2017
年1~12月積みでパナマックス6隻の入札商談を実施した。12月21日に締め切る。
9000万t/年の需要を持つ電力業界は2016年度4月積み交渉で、16年度のマーケットは需給
が緩和し、穏やかな市況を辿り、年央に進むに従い一段の弱含みが進行するとの判断から、年初では控
えめな調達を行い、年度後半でのルーム拡大を図った。
その結果、来年1~3月の後半の需給を視野にここに来て一斉に、入札商談を開始しだしているもの
で、1~3月積みを対象にして中国電力、関西電力、北陸電力などが1~2杯のスポット商談を展開しだ
し、一方では、市況の先安観から来年タームをも視野においた調達も出始めているもので、九州電力が
17年4~3月積みで8万t船型8隻、2回目の入札となった中国電力が3月積み5万t、17年7~9月
積み8万tと17年度積みに入った商談を展開しだのに加え、今回常磐共同火力も36万tの来年積み1
年間ターム商談となった。NAR6000Kcal/Kg、灰分15%、硫黄分0.8の品位を豪州、インドネシアなどを
ソース先として調達作業入った。
1-3月一般炭マーケットは弱い?、強含み?不透明感が漂いスポットマーケットも乱高下
スクリーンマーケットでNAR6000KcalベースにUS$87の成約、成約量は25000t
別項のように、日本電力業界の2017年1~3月積みを対象としたスポット商談が相次いでいるが、
関係筋の情報を総合すると、スクリーントレードでNAR6000KcalベースFOB:US$87.00の成約が表面化し
た。成約量は25000tと言われる。
一般炭スポット市況
に一段の不透明感が漂い
出した、期近積みマーケ
ットが豪州NC港積み一般
炭マーケットがUS$83.00
~84.00レベルになり、更
にUS$87.00スポットレー
トも誕生しているが、先
物フォワードカーブでは
17年Q2でUS$75.00~80.
00レベル、17年カレンダ
ーUS$74.00=75.00、18年
カレンダーではUS$70割れ
となっていると言う。
(貿易統計)10月のコークス輸出、 日本コークスと三菱化学がハンデイ船各1隻をインド向けに
財務省/貿易統計によると、2017年10月のコークス86000tで、不明港が4万t。日本コークスがイン
ド向けに45500tの出荷を行っている。また、三菱化学もインド向けに35000tの出荷をしたと見られる。
2016年12月19日(月曜日)環境エネルギー/COAL&POWER REPORT6144号第三種郵便物認可
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2016年12月19日(月曜日)環境エネルギー/COAL&POWER REPORT6144号第三種郵便物認可
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(資源エネルギー庁)2016年10月の日本の石油コークス総供給量は輸入336万t、国内90万t
本紙は財務省/貿易統計、資源エネルギー庁「エネルギー統計月報」などに基づいて石油コークス供
給量をまとめた。
2016年12月19日(月曜日)環境エネルギー/COAL&POWER REPORT6144号第三種郵便物認可
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2016年12月19日(月曜日)環境エネルギー/COAL&POWER REPORT6144号第三種郵便物認可
(貿易統計)各種輸入燃料の熱量当たり価格推移(2013年10~16年10月)
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2016年12月19日(月曜日)環境エネルギー/COAL&POWER REPORT6144号第三種郵便物認可
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広島県東広島市、薪・木質ペレットストーブ設置補助金制度で12/16時点薪5台・ペレット1台成約
27年度実績14台(薪12台・ペレット2台)、2年間で薪ストーブ19台導入など順調推移
広島県東広島市では、地域資源を活かした再生可能エネルギーの利活用を推進し、市民に対して環
境保全に関する意識の高揚を図るために、特に木質バイオマスを活用した薪ストーブ・木質ペレッ
トストーブの設置の支援を行っている。
市の補助制度の一環として、「ペレットストーブ設置補助金事業」を立ち上げ、実施しているが、
平成28年12月16日時点、薪ストーブ5台(ヨツール2台、ホンマ製作所1台他2台)、ペレ
ットストーブ1台(さいかい産業)の計6台の申請があったという。
市の生活対策課担当者によると、平成27年度からペレットストーブ等導入補助金プロジェクトを
開始したもので、導入者に対して購入総額の1/10(上限3万円)を限度額として補助する。今
年度予算は、90万円(30台分)を計上している。平成27年度導入実績では14台、薪ストー
ブ12台(ヨツール6台、ホンマ製作所4台他2台)、ペレットストーブ2台(さいかい産業1台
他1台)の導入に至っている。詳細は、以下の通り。
導入台数の多い薪ストーブに欠かせない薪燃料だが、ホームセンターなどで購入できるものの少し
割高ということもあり、森林組合より調達する方が多いと言う。
市職員の話では、現状では市内にはペレット製造工場はなく、ペレットストーブ導入台数も伸び悩
んでいるが、来年早々にも地元森林組合が運用するペレット製造工場が運転を開始する。
また、公共施設へのペレットストーブ導入実績では、平成27年度に公民館1台、園芸センター1台、
憩いの森公園セミナーハウス1台を設置している。
今後、市ではペレット製造の賀茂地方森林組合と連携を取り、市民向けのペレットストーブ導入事
業及びペレット燃料の普及促進を目指して、公共施設にも積極的にペレットストーブを設置していき、
PR作戦も同時にしていきたいと話す。
市ではさらに、自伐林家育成セミナーを中心となって開催するなど、林業再生にも力を注いでいく
方針で、その一環として木の駅プロジェクトのような森林から集荷した間伐材を買い取る仕組みづ
くりなども併せて進めていけたらと担当者は言う。今年度の予算達成のためにも年度末の期限ギリ
ギリまで薪・ペレットストーブ設置補助金制度の申請受付期間を設けている。
苫小牧バイオマス発電(苫小牧市)、19年中にも木質バイオマス専焼発電所2号機の建設視野
敷地内にチップ製造拠点併設・約6万t/年、森林整備など林業再生にも一役
苫小牧バイオマス発電(苫小牧市)は、2019年中にも2機目の発電機建設を検討している。今
回北海道紋別市で運転を開始した5,800キロワットの1号機に続き、2号機が完成すれば苫小
牧バイオの総出力は1万キロワットを超え、間伐材などの国産バイオマス燃料のみを使う発電所で
は有数の規模になり、売電先の北海道ガスは電源として使用する考え。
また、建設スペースは、1号機の隣接地に空けてあり、ほぼ同出力の発電機の建設を想定していて、
発電した電気を送るケーブルや運転制御室などは2機で共同化できるように設計するなど、すでに
建設済みのようだ。
燃料に関しては、1年間に利用する道産バイオマス資源の量は20万トン超に達するため、原木の
2016年12月19日(月曜日)環境エネルギー/COAL&POWER REPORT6144号第三種郵便物認可
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安定供給を推進し、森林内に捨てていた間伐材の燃料資源化を進めるなど、今後1号機の運用状況
を見ながら判断していくという。
山梨県恩賜林組合、12月から「恩賜林ペレット」を販売する恩賜林ペレット取扱店13者を決定
山梨県の恩賜林組合によると、木質バイオマス事業の一環として、同組合で製造する木質ペレット
の委託販売業者が決定したという。同組合では、豊かな組合管理地である富士北麓の森林資源で木
質バイオマスの生産から消費までを地域でまかなう「エネルギーの地産地消」を軸とした循環型社
会を構築することを目的として木質バイオマス事業を実施しているもので、県内の富士吉田市、山
中湖村、忍野村などの13者で恩賜林ペレットを取り扱うこととなった。業務内容詳細は、以下の
通り。
・業務内容:恩賜林ペレットの販売
・委託販売物件:恩賜林ペレット10kg/袋
・委託販売業者要件:富士吉田市・山中湖村及び忍野村内に事業所を置く法人又は個人事業者である
こと
この恩賜林ペレットは、アカマツ・カラマツ・シラベの間伐材を原材料として作られる木質ペレッ
トの発熱量は高位4,470kcal、低位4,120kcalで、灰の量もわずか0.3%しか発生しな
いのも特長。さらに富士吉田市では、寄付金額10,000円の場合、ふるさと納税のお礼品とし
て10kg×4袋を選ぶこともできる。
<恩賜林ペレット取扱店>
◇株式会社アイ・ディー 富士吉田市上吉田7-6-12
◇株式会社萱沼商事 富士吉田市下吉田5772
◇個人事業主佐藤英智 富士吉田市上吉田4401-38
◇株式会社シラス自工 富士吉田市下吉田9-3934-1
◇株式会社セイル・ジャパン 富士吉田市下吉田4-9-5 1F
◇株式会社滝口建築 富士吉田市下吉田3-6-28
◇有限会社羽田屋 富士吉田市中曽根1-3-45
◇ふじ企画株式会社 山中湖村平野506-704
◇株式会社富士急リゾートアメニティ 山中湖村平野506-296
◇株式会社オオモリ設備 忍野村忍草2932
◇株式会社大森林業所 忍野村忍草514
◇個人事業主大森文陽 忍野村忍草1348-4
◇渡辺設備工業 忍野村忍草869
賀茂地方森林組合(広島県)、ペレット製造拠点「賀茂木質バイオマスセンター」の建設へ
17年3月完成・4月稼働目指し木材破砕機(大橋社)・ペレタイザー(土佐テック社)導入
広島県の賀茂地方森林組合では、東広島市河内町に「賀茂木質バイオマ
スセンター」を来年3月完成・4月の稼働を目指している。これは、主
にペレット製造施設で土佐テック社製のペレタイザー1台と、大橋社製
の木材破砕機1台を導入しており、公共施設に設置されているペレット
ストーブや市民が購入したペレットストーブ向けへの供給を見込んでい
る。昨年開始した市のペレットストーブ導入事業では、今年度1台と2
7年度2台におよび、公共施設と併せても年間10t程度のペレット燃
料供給量にすぎない。
同組合担当者によると、1時間あたり100から150kgのペレット
を製造する計画で、1日に500~700kgを想定しているという。
現状では、市内でもまだペレットストーブの導入実績があがっていない
ので、ペレット燃料を作りすぎないように調整していくと話す。
2016年12月19日(月曜日)環境エネルギー/COAL&POWER REPORT6144号第三種郵便物認可
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市外で処分している伐採木や山に放置したままの間伐材を集め、ペレットストーブ燃料にする取り
組みで、環境先進都市を掲げる市も連携していく中で、里山を整備する人材の育成講座を開き、間
伐材や枝木をセンターで受け入れる仕組みやきのこ栽培・ビニールハウス栽培にもペレット利用の
活路を見出すとともにペレット燃料は市民向け、チップ燃料は法人向けに重点的に売り込んでいく
方針のようだ。
◇特集◇
「第18回エコプロ2016~環境とエネルギーの未来展、来場者167,093人(昨年169,118人)閉幕(完)
-ペレット製造を手掛けるNEXCO中日本、那須高原SAでバイオガス発電実用化に成功NEXCO東日本-
第18回エコプロ2016~環境とエネルギーの未来展が12月8日から3日間、東京ビッグサイ
トで開催され、盛況のうちに幕を閉じた。これは、一般社団法人産業環境管理協会主催により今回
700社・団体、1,500小間の出展しており、来場者数は167,093人(昨年169,1
18人)におよんだ。持続可能な社会の実現に向けた取り組みの一環として、那須高原サービスエ
リアでバイオガス発電の実用化を目指すNEXCO東日本と鮎沢ペレット製造プラントを整備するNEXCO
中日本を紹介する。
NEXCO中日本では、高速道路内の樹木の剪定や雑草の刈り取りで発生した植物発生材を、ペレット
化する設備を旧鮎沢PAに整備するなど、製造したペレットは料金所の空調などに活用している。
最大処理能力は約18,000㎥/年で、最大生産能力は約550t/年におよぶ。
またNEXCO東日本は、地球温暖化の防止、循環型社会の形成に貢献するため、高速道路から発生す
る刈草や樹木の剪定枝、間伐材等のバイオマスについては、これまでも堆肥やチップ材としてリサ
イクルしてきたが、緑のリサイクルへの新たなチャレンジの一環として、東北自動車道那須高原サ
ービスエリア(SA)にバイオマスガス発電プラントを整備し、SAへ電力を供給することを実用化した。
特長は、CO2を光合成により吸収したカーボンニュートラルなバイオマスを熱分解によりガス化し、
電気や熱エネルギーとして利活用。木質チップ以外に草が混入した水分の多い材料を使用した発電
の実用化は国内の恒久施設では初。ガスから創出した電気はSAのトイレや駐車場で使用。また、発
生するガスは、電気以外にもバイオマスの加熱エネルギーとして循環、自己完結により無駄なく使用。
直接燃焼せず、外部から蒸すことより加熱しガス化するため、ダイオキシンの発生しない。熱分解
により生じるガス以外の炭化物は、植物発生材重量の1/10まで減量。
設備概要は、熱分解装置:外熱式ロータリーキルン(内径80cm 全長2.4m)。発電機:定格出力100
kW(デュアルフューエルエンジン)、うち、プラントの自己消費50kW、SAへの送電50kW。
2016年12月19日(月曜日)環境エネルギー/COAL&POWER REPORT6144号第三種郵便物認可
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2016年12月19日(月曜日)環境エネルギー/COAL&POWER REPORT6144号第三種郵便物認可
◇特集◇
「農水省のアグリビジネス創出フェア、141機関が出展12/16(金)閉幕(昨年度来場者数34,860人)
-イーコンセプト(大分県)、組み立て式アウトドア用バイオマスコンロ「ツインターボ」発売-
農林省が主催するアグリビジネス創出フェアが東京ビッグサイトで12月14日(水)から3日間、
開催された。これは、全国の産学の機関が有する農林水産・食品分野などの最新の研究成果を展示
やプレゼンテーションなどで分かりやすく紹介し、研究機関間や研究機関と事業者との連携を促す
場として開催する「技術交流展示会」で、独立行政法人、大学、公設試験場、民間企業等全国14
1機関が出展した。その中で、大分県のイーコンセプトは、組み立て式アウトドア用バイオマスコ
ンロ「ツインターボ」の開発・販売を開始した。販売価格は1台40,000円。詳細は、以下の
通り。
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2016年12月19日(月曜日)環境エネルギー/COAL&POWER REPORT6144号第三種郵便物認可
トーク & TALK
今年もいよいよ終わりだな、バイオマス業界を総括して締めくくるか?環境担当記者K:「いえいえ待って下さいよ、編集長、今年も木質バイオマス発電プロジェクトが全国各地の11ヵ所で花開いたというのも承知の所ですが、今月に入り、林業再生という号令の元、兵庫県朝来市で新たに木質バイオマス発電所が誕生したというのですから、居ても立ってもいられませんよ」
仕事熱心だな、出張の成果を聞こうじゃないか?記者K:「では早速ですが、今回運転を開始した朝来バイオマス発電所の発電出力は5,600キロワット(よしみね社)、売電電力量約3,700万キロワット時ということですから、一般家庭の年間電気使用量に換算すると、約1万2000世帯に相当するもので、朝来市の総世帯数(1万2000世帯)をほぼカバーできる供給量になります」:「また、関西電力グループの関電エネルギーソリューションが、発電所の運用を担い、発電した電力は固定価格買取制度(FIT)を利用して1キロワット時当たり32円で関西電力に売電する計画で、年間約12億円を売上げ、買取期間の20年間の累計では230億円を超える見込みです」
いきなりだが、どうしてこの地を選んだ?記者K:「それには、2つの理由があるのです。一つ目は木材資源の集積地に近いこと、二つ目に発電用の水が確保できること。この生野工業団地では、1日に必要な1,000トンが確保できることが決め手になったのです」
かなり力が入っているな、どこが他と違うんだい?記者K:「ハイ、このバイオマス発電プロジェクトは、兵庫県森林組合連合会や兵庫みどり公社、関西電力の3者が、兵庫県、朝来市と協働で、同市の生野工業団地において、燃料製造から発電までの一連の工程を一体で行う<兵庫モデル>として、木質バイオマス事業の操業を開始したのですよ」
<兵庫モデル>とやらが、肝となる?記者K:「おっしゃる通りですよ、編集長、今回のテーマはズバリこれと言っても過言ではありません。ここで言う所の兵庫モデルとは、兵庫県森林組合連合会が、兵庫みどり公社の協力を得て、be材(伐採され森林内に放置されている未利用木材)の搬出や仕組みづくり、そしてbe材供給センターの運用までを担うもので、言い換えれば森林に眠る間伐材等の搬出から乾燥、燃料となるチップの製造、さらに燃料チップを活用した発電までを官民協働で行う今回の事業スキームは、国内初の取組みなのです」:「加えて、その取り組みを普及させようと兵庫県および朝来市は、事業運営に必要な指導助言・協力を行ない、この<兵庫モデル>を全国に広げようと広報活動を実施していくというのです」
結構な話だ、燃料供給体制も万全ということか?記者K:「もちろんですとも、これも特長の一つで、発電所の敷地内にチップ製造工場も併設されており、燃料の輸送コストがほとんど必要ないのです」:「このbe材供給センターではbe材の貯蔵はもちろん、燃料チップの加工からチップの貯蔵、はたまた品質管理を行うもので、木材貯蔵量は約2万tにのぼる」:「また、チップ貯蔵能力は1時間当たり約30t、チップ貯蔵量は約600tに達する。ですがそれだけではないのですよ、今回、be材需給安定化のため、チップの供給についても兵庫県be材等供給協議会と長期契約するなど、燃料の安定供給は確約されているのも同然です」:「と言うのも、県が16年4月に兵庫県バイオマス活用推進計画を策定して、豊富に存在するバイオマス資源の活用を加速させているのですが、木質系が、まだまだ活用しきれていないのが現状のようです」:「さらに、兵庫県農林水産局の試算によると、今回のバイオマス発電所が動き出すことで約5割を活用することになるわけなのですが、県内には間伐材などの未利用材が約10万トンの資源として利用できるというのです。将来的に県は、この木質バイオマス発電を通して、林業の育成植栽、保育、伐採、利用という林業のサイクルをうまく回すことを命題にしているのですよ」:「ここでは、官民ががっちりと連携を取ることでWINWINの関係が成り立つわけです。この兵庫モデルこそ、地域循環型の理想的な取り組みなのではないでしょうか、編集長!」