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瀋陽市環境大気質の10年間の推移

瀋陽市発展改革委員会 資源節約・環境保護処

張晨宇

目 次

瀋陽市の10年前の大気汚染情況

瀋陽市の大気質改善方法

瀋陽市の円借款プロジェクト情況

瀋陽市の大気汚染防止構想 4

1

2

3

瀋陽市大気汚染物質の主要汚染源

瀋陽市 大気汚染物質

燃料燃焼

土壤風塵

建設粉塵

道路粉塵

自動車排気ガス

産業排気

生活排気

粉塵

瀋陽市大気汚染物質の主要汚染源

10年前、瀋陽市の大気汚染は深刻

都市計画が合理性に欠け、産業構造の バランスが悪く、中心地区に汚染源が過度に 密集し、深刻な構造性汚染を招いている 。

エネルギーは石炭が中心で、燃焼方法が立ち遅れ、 汚染範囲が広く、汚染物質の排出量が多く、且つ 大多数が低空で排出されるため、消失し難い。

都市インフラが未整備で、水不足、 緑化帯が少なく、交通渋滞がひどく、 汚染物質消失ルートが欠乏している。

瀋陽は10年ほど前に、青空と白い雲が見られず、工業汚染が深刻な都市として世界に知られるようになり、在来工業都市特有の土壌の消耗と環境汚染が顕著であった。

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長きにわたり瀋陽市の都市空間発展は、伝統的な建物を基盤に、内部を補填・補充し、外部へと拡張するモデルを採用、冶金、機械、化学工業、電気機器、医薬、食品などの重工業を中心とした総合的な工業システムを形成し、主に中心地区に集中している。

市内の5つの地域にある一定規模の企業は計2682社に上り、機械、器材の製造、非鉄金属冶金及び加工業などの主要業界の工業総生産額が同市の工業生産額に占める割合は54.2%で、瀋陽市の経済発展の主軸であり、大気環境汚染の主要汚染源でもある。この構造が、都市のエネルギー大量消費と汚染物質の大量排出、瀋陽の大気汚染を決定付けている。

10年前、瀋陽市の大気汚染は深刻

都市計画が合理性に欠け、産業構造のバランスが悪く、中心地区に 汚染源が過度に密集し、深刻な構造性汚染を招いている 。

中心区に汚染源が密集、影響範囲が広い

粗粒石炭の大多数が洗浄・選別されることなく、脱硫装置もなく、直接燃焼されている。1998年頃は每年、市内の大気中に二酸化硫黄23.7万トン、工業粉塵6.6万トン、煙塵16.0万トンが排出されていた。石炭の総消費量はエネルギー総消費量の70%を占め、市内の年石炭消費量は約930万トンに達した。燃焼に伴う煙塵及び二酸化硫黄排出量はそれぞれ11.4万トン、15.4万トンに上り、市内の汚染物質総量のそれぞれ71%、65%を占めた。

各種汚染源の排出高度は低く、中小企業が点在する地域及び旧市街地において、幅広い低空汚染が広がっている。市内では、高さ20ｍ未満の煙突は45%を占め、20～50ｍは54.6%、50ｍを超える煙突はわずか0.4%である。このため、大気汚染物質の多くが上空に漂い、大部分が消失し難い情況となっている。

10年前、瀋陽市の大気汚染は深刻 瀋陽市では、エネルギーは石炭が中心で、燃焼方法が立ち遅れ、 汚染範囲が広く、汚染物質の排出量が多く、且つ大多数が 低空で排出されるため、消失し難い。

石炭燃焼が中心、汚染源が多い！

瀋陽市の気候は乾燥しており、年間を通じて降水量が少なく、分布に偏りがあり、1年の3分の1は、粉塵と砂塵が空中を浮遊している。都市の環境水面率が低く、2%に満たず、大気の湿度が低く、吸塵力が弱い。緑化レベルが低く、地面露出が散在している。1998年、建設地域の緑化率はわずか21.12%で、尚且つ緑化の分布、構造、方式が非合理的で、防護林システムに欠陥があり、生態コントロールの役割を果たしていなかった。

車両の急激な増加と交通網の集中化によって、市内の平均車速が継続的に低下し、低速運転の車両の増加により自動車の排ガス排出量と汚染度が増大し、窒素酸化物、二酸化硫黄、炭化水素などは、燃焼で発生する排ガスに次ぐ大気汚染源となっている。

10年前、瀋陽市の大気汚染は深刻 都市インフラが未整備で、水不足、緑化帯が少なく、 交通渋滞がひどく、汚染物質消失ルートが欠乏している。

瀋陽市の環境大気質は年々改善されている

瀋陽市は近年、科学的発展観を着実に実践し、一貫して環境大気質の改善に重点を置いている。同市全体が積極的に行動、組織的な指導強化、責任と目標の明確化、政策メカニズム改善、重点プロジェクト実施、監督管理強化や全市的な宣伝展開などの一連の措置を通じて、同市の環境大気質の各指標を全面的に改善している。これにより、同市の環境大気質は3つの指標ですべて 国の環境大気質基準の二級をクリアしている。

瀋陽市の10年間の大気質主要パラメータ比較

大気優良日数317日 大気優良日数162日 大気優良日数329日

2001 2005 2012

•二酸化硫黄 0.061

•二酸化窒素 0.050

•PM10 0.176

•二酸化硫黄 0.054

•二酸化窒素 0.037

•PM10 0.118

•二酸化窒素 0.036

•二酸化硫黄 0.058

•PM10 0.092

2001年から2012年にかけて、瀋陽市の環境大気質は改善され、大気質が優と良の

日数が年々增加している。2012年は329日に達したが、その中で優の日数は過去最高

の35日を記録した。大気環境の浮遊粒子物質、二酸化窒素の濃度は低下の傾向にあ

り、 2011年に浮遊粒子物質は初めて国の大気質二級基準に適合した。二酸化窒素は

国の一級基準をクリアし、二酸化硫黄の年平均値は例年並みを維持し、濃度は国の

二級基準をクリアしている。

•単位：ミリグラム/立方メートル

瀋陽市の環境大気質改善に向けた方法

環境大気質は大幅に改善された

発展を最適化

科学的配置

持続的に推進

エネルギー調整

科学的監督管理

完全保障

企業に奉仕

責任主体と分業責任を明確化

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熱源構成と規模の改善を軸に、低層住宅を取り壊して高層住宅を建設し、大規模な集中型熱供給を推進し、熱源建設に熱電併給システムを導入し、集中的な熱供給ボイラーと組み合わせる。小型ボイラーを排除し、大規模な集中型熱供給を行い、熱電併給システムと熱電供給型暖房プロジェクトを展開する。これにより熱供給ボイラーが小規模、熱効率が低い、整備が難しい、汚染範囲が広いなどの重要課題を効果的に解決している。「第12次五カ年計画」で、三環路以内の40t/h以下のボイラー及び暖房設備の面積が100万m2未満の小型集中型暖房設備の取り壊しを開始するための基盤を作った。

発展を最適化

科学的配置

熱源及び石炭燃焼ボイラー構成の調整を主軸に、禁燃区（高汚染燃料燃焼禁止区）の設置を政策的依拠とし、4大発展空間及び地域機能による既存の熱供給システム調整に基づき、各空間の熱源（大型集中型熱源供給、熱電併給システム、石炭燃焼ボイラー）の数量、規模を科学的かつ合理的に配置し、大気環境容量を科学的かつ合理的に利用し、環境大気質の機能区が基準をクリアすることを保証する。

瀋陽市の環境大気質改善に向けた具体的方法

石炭洗浄技術の推進を核とし、汚染源の改善強化を 重点に、石炭燃焼の経済的有効的向上を汚染防止 効率に転化し、全面的に汚染源の改善を実施する。 全ての燃焼汚染源は必ず脱硫処置及び除塵措置をとり、石炭火力発電所の除塵率を99.9%以上、脱硫効率を85% 以上にし、その他の汚染源の除塵率を97%以上、 脱硫効率を80%以上にする。

持続的推進

エネルギー调整 エネルギー構造調整の推進に向けて、クリーンエネルギーの全面的な発展を原動力に、 天然ガス、石炭ガス、電気、地中熱源ヒートポンプ、汚水源ヒートポンプ、太陽光エネルギー、風力発電、バイオマスエネルギーなどのクリーンエネルギーの使用範囲と使用量の拡大を促進する。

瀋陽市の環境大気質改善に向けた具体的方法

石炭燃焼汚染源の監督管理を強化し、石炭燃焼汚染源の汚染モニタリング、汚染監督、環境管理の技術水準を向上化し、石炭燃焼汚染源の自動的なコントロールを実現し、汚染防止措置及び对策の徹底化と実施を保証する。

科学的監督管理

完全保障

石炭燃焼汚染防止の組織的な管理システムを確立し、相応の政策・制度を策定し、瀋陽市の石炭燃焼ボイラー汚染排出基準を作成・公布し、大気汚染への各種総合対策、措置、技術サポートを強化し、汚染防止システムの高効率の運営を保証する。

瀋陽市の環境大気質改善に向けた具体的方法

企業情況を基層部分から把握し、課題の解決に協力する。各企業とスムーズな連絡チャネルを構築し、企業がプロジェクト実施のプロセスで直面する問題点の解決に随時サポートを提供する。 資金使用、技術サービス、政策コンサルティングなどの方面で、 企業が多方面から問題対策のパートナーを探すために協力し、専門家を招いて技術指導を行い、新型設備の導入を支援し、各関連企業のために汚染対策の補助金申請を積極的に行う。企業から高い評価と協力を得た結果として、排出削減プロジェクト及び期間限定策プロジェクトが順調に着工され、効果的に実施されている。

企業に奉仕

責任主体と分業責任を明確化

各地方政府が第一責任者となる原則を強調する。環境保護部門は汚染排出削減業務の監督、協調、管理部門である。この職能は瀋陽市の環境保護システムにおいて垂直管理を実現した後、特に顕著化している。地方政府の環境保護及び汚染排出削減などの業務における職責を明確化している瀋陽市では、地方政府が現状の格差と改善点をはっきりと認識し、汚染排出削減業務を十分に重要視している。

瀋陽市の環境大気質改善に向けた具体的方法

瀋陽市の円借款環境改善プロジェクトの概況

瀋陽市は、1996年から日借款を主に大気汚染防止に利用している。円借款額は累計78億円に上る。瀋陽市の大気質の改善に大いに役立ってい

る。

2001年 瀋陽合金材料有限公司の環境整備改造プロジェクト、円借款9億5千万円

1996年 瀋陽火力発電所三期 、円借款16億3,800万円を使用

2001年 瀋陽国恵再生水源集中型熱供給プロジェクト、円借款20億円を使用

2001年 瀋陽市太原街地区集中型熱供給一、二期プロジェクト、円借款32億円

瀋陽市の大気汚染防止システム建設 瀋陽市は国の環境エコシティ建設の目標と合わせて、「生態文明」を中心に、

「グリーン」及び「モデル都市」を2大テーマに据え、環境モデル都市、環境モデル区県及び環境モデルコミュニティー（村鎮）の3級モデル建設システムを構築し、グリーン型経済、居住型環境、環境調和型社会及び生態型文化の4つの方面の建設を際立たせ、モデル建設区、モデル産業区、モデル流域、モデル文化、モデル実施メカニズムの5大モデルプロジェクトに重点を置いてい

る。さらに、グリーン経済モデルシティ、低炭素経済モデルシティ、支柱産業モデルシティ、環境居住モデルシティ、グリーン政府モデルシティ及び大衆参与の6大モデルシティを創設し、約5年をかけて、全国環境建設モデル都市を目指している。2012年に、国の環境建設モデルシティの枠組みを確立し、エコ

工業パーク、グリーン政府、支柱産業パークの建設において効果を収め、エコシティ建設目標を達成した。

瀋陽市大気汚染防止についての将来予測

「第12次五カ年計画」の瀋陽市環境保護業務の要求事

項に基づき、瀋陽市は「計画を統一して全面的に配慮し、重点を捉え、通常の思考と通常の業務を超越する」原則を遵守し、エコ都市、国家環境建設モデルシティの建設を全面的に推進、また汚染排出削減及び循環経済を全面的に推進し、環境問題の全体構想を経済的かつ効果的に解決する。瀋陽市を東北在来工業基地環境調和型都市、グリーン工業都市及び国内外で知られる地域生態の中心都市に作り上げることを目標とした戦略的指導方針を策定し、エコ都市建設目標を全面的に達成する。瀋陽市の経済発展と環境建設及び小康社会 （ややゆとりのある社会）を全面的に実現し、生態環境の質を高めるために、支援と保障を提供する。

L/O/G/O

ありがとうございます！

瀋陽市発展改革委員会 資源節約・環境保護処

張晨宇