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1Ⓒ増田 2018流通経済大学モマ第8回180528 ネット広告の出稿と評価

1.インターネット広告業務の全体

No. 広告業務 内容 備考

1 目標設定 広告の目的をどのようにするか:どれだけ認知させるか、WEBサイトへ誘導させるか、行動に結び付けさせるかなど

2 ターゲット設定 どのようなユーザ(ターゲット)向けの広告とするか

3 コミュニケーション戦略設定 商品とターゲットユーザとの接点をどこに設定し何を伝えるか

4 メディア選定 どのようなWebサイト(即ち、ユニークユーザ数、PV数)に広告を出せば効果的か

5 広告メニューの選定 どの広告枠に出稿するかを検討

6 媒体在庫照合 広告枠に空きがあるかを確認

7 クリエイティブ企画 メディアの特性を把握しそれにあったクリエイティブに

8 クリエイティブ制作 目標や規定を勘案しクリエイティブを制作

9 広告入稿 制作したクリエイティブをWebサイト運営会社へ入稿

10 広告出稿と掲載確認 出稿が予定通り実施されていることを確認

11 レポーティング 広告出稿レスポンスレポートの内容を確認

12 リプラン 効果の検証を行い、次の策に役立てる

(注)ユニークユーザ数:訪問者数、PV数:ページ閲覧数、クリエイティブ:広告などの制作物

2Ⓒ増田 2018流通経済大学モマ第8回180528 ネット広告の出稿と評価

※ PV(ページビュー)とUU(ユニークユーザ)

❒PVは、Webサイト内ページのアクセス回数。人は区別しない。

同じ人のアクセスでもそのままカウントする。

❒UUは、ウェブサイトの訪問者の数。同じ人の場合には重複して

カウントしない。PVよりも一般に小さな値となる。

http://www.okuramkt.com/dic/effect/uu.html

3Ⓒ増田 2018流通経済大学

※ オウンドメディアのサイトランキング(PV順)

飲料業界の2強

http://www.valuesccg.com/topics/detail/id=39

モマ第8回180528 ネット広告の出稿と評価

4Ⓒ増田 2018流通経済大学モマ第8回180528 ネット広告の出稿と評価

2.広告関連業者や団体の構成

広告会社(広告代理店)

メディアレップ(メディア代行)

広告制作会社

広告配信会社

インターネット視聴率測定会社

広告関連業者(制作・出稿・配信・評価・とりまとめなど)

日本インタラクティブ広告協会(JIAA)

業界団体(健全な発展、業者間調整、研究、など)

Web広告研究会

Webサイト・ポータルサイト・検索サイト・コミュニティサイト(SNS、ブログ、動画共有)

・専門サイト(IT、女性、他)

メール・オプトイン系・メルマガ系

Webサイト

メディア(媒体社)

メール

PC

モバイル

広告主(企業など)

広告主(企業など)

広告主(企業など)

・・・

404社参加(2016.6.3現在)

5Ⓒ増田 2018流通経済大学モマ第8回180528 ネット広告の出稿と評価

(有)大倉会社ホームページhttp://www.okuramkt.com/knowledge/kiso2.htmlより引用

①広告依頼①´広告依頼

①´´広告依頼

②広告掲載枠の空きを確認し、

空きがあると掲載を依頼③広告を媒体へ配信

Webページや

メールマガジン

など

インターネット広告の卸問屋

こちらは時間が多めにかかる

3.広告が掲載されるまでの流れの例

6Ⓒ増田 2018流通経済大学モマ第8回180528 ネット広告の出稿と評価

4.(インターネット)広告代理店とは

❒(インターネット)広告の出稿を専門的に取り次ぐ。

❒どんな広告にしたらよいか分からない時に利用(※)

・どんな種類のインターネット広告が有効か

・どんな媒体(メディア)に出せばよいか

※わかっている場合は、「メディアレップ」または「媒体社」へ直接、依頼。

❒代理店を経由する場合の広告掲載までの流れ

(1)広告掲載媒体の選定(代理店)

(2)広告原稿の準備(広告主または代理店)

(3)広告原稿を媒体社へ入稿(代理店)

(4)広告掲載(配信)開始

❒総合広告会社の例

・電通、博報堂DYグループ、アサツー

ディ・ケイなど

❒インターネット専業広告会社の例

・サイバーエージェント、セプテーニ、オ

プトなど

7Ⓒ増田 2018流通経済大学

❒Media Representatives(メディアの代行者)。「インターネットメディアレップ」は、

インターネットメディア(Webサイトやメールマガジンなど)の代行者。

※携帯コンテンツの広告枠の開発・販売を行う業者は「キャリアレップ」と呼ばれる。

❒人気あるメディア(媒体社)を発掘し、その広告枠を媒体社に代わって、広告主

へ直接または広告代理店経由で売り込んだりする。

❒以下のような流れ

・人気の媒体(広告枠の販売)→メディアレップ(広告枠卸)→広告主(広告枠消費者)

あるいは

・人気の媒体(広告枠の販売)→メディアレップ(広告枠卸)→広告代理店(広告枠小売)

→広告主(広告枠消費者)

❒代表的な業者

(1)総合レップ

・サイバー・コミュニケーションズ(CCI、電通系)

・デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム(DAC、博報堂DYグループやアサツーディ・ケイなど)

(2)モバイルレップ

・D2C、mediba

モマ第8回180528 ネット広告の出稿と評価

5.(インターネット)メディアレップとは

8Ⓒ増田 2018流通経済大学モマ第8回180528 ネット広告の出稿と評価

6.広告配信の仕組み

❒Webコンテンツ用のWebサーバとは異なる専用のアドサーバから提供可能。

❒HTTPプロトコルの仕組みを利用

❒Webページには広告用のスペース(広告枠)が設けられている。この広告枠には

アドサーバ(広告配信サーバ)へ要求するため処理が HTML言語(またはJavaScript)で

記述されている。

❒アドサーバを運営する事業者は

「アドネットワーク事業者」と呼ばれる。

❒Webサーバと分離された専用のサーバ

(アドサーバ)から配信するメリットは?

◎広告コンテンツを本体コンテンツに影響

なく差し替えできる。

◎訪問してきたユーザの属性に応じた広告の

配信ができる。

◎広告の配信回数や配信比率をコントロール

できる。

◎広告の配信回数やクリック回数を把握し、報告できる。

アドタグ

9Ⓒ増田 2018流通経済大学モマ第8回180528 ネット広告の出稿と評価

※ ウェブサーバーから分離されたアドサーバー

http://www.kokusen.go.jp/wko/pdf/wko-201608_01.pdf

10Ⓒ増田 2018流通経済大学モマ第8回180528 ネット広告の出稿と評価

7.RTB(Real-Time Bidding)とは

❒最近、注目されている。リアルタイム入札と呼ばれる。

❒興味関心連動型広告の掲載など。サイト閲覧者の閲覧履歴や利用者自身が登録し

た年齢・性別などの情報から興味ありそうな内容を分析し、関連する広告を掲載。

❒仕組み

・閲覧履歴に基づき広告枠を売ろうとするメディア企業側(入札側、SSP*1と呼ばれるシ

ステムが稼働)と枠を買って広告を掲載したい広告主企業側(応札側、DSP*2というシス

テムが稼働)とを高速に(例えば、0.05秒で)マッチングさせる。

*1)Supply-Side Platform *2)Demand-Side Platform

http://blog.adingo.jp/2012/08/23/23

11Ⓒ増田 2018流通経済大学モマ第8回180528 ネット広告の出稿と評価

http://www.kokusen.go.jp/wko/pdf/wko-201608_01.pdf

7´.RTBを利用した広告配信の流れ

12Ⓒ増田 2018流通経済大学モマ第8回180528 ネット広告の出稿と評価

8.インターネット視聴率測定会社

❒広告効果の測定に用いられる指標

(1)ページビュー(PV)

・Webサイトへのアクセス数

(2)ユニークユーザ(UU)

・Webサイトへの訪問者数

(3)インターネット視聴率

・ランダムにモニタを抽出し、パソコ

ンにソフトウェアを組込み、視聴行

動のデータを収集

・PVやUUの問題(測定基準がばら

ばらで客観性を欠く)への対応。

❒インターネット視聴率測定会社の例

・ネットレイティングス

・ビデオリサーチインタラクティブモニター

13Ⓒ増田 2018流通経済大学モマ第8回180528 ネット広告の出稿と評価

9.インターネット広告の業界団体

❒インターネット広告推進協議会(JIAA:Japan Internet Advertising

Association)/日本インタラクティブ広告協会(JIAA:Japan

Interactive Advertizing Association、2015.6~)・1995年5月に設立。

・目的:インターネットが信頼される広告メディアとして健全に発展していくこと。

・広告代理店、メディアレップ、メディア、広告配信会社、広告制作会社、イン

ターネット視聴率測定会社などが会員。2018(平成30)年5月15日現在で、

256社(正会員222、賛助会員25、準会員A9)が加盟。

・優れた広告のクリエイティブを「東京インタラクティブ・アド・アワード(TIAA)」

という名で表彰。2003年が第1回、2012年は10回目。

※2014年以降は、ACC(全日本シーエム放送連盟)の中で展開。「2014 54th

ACC CM FESTIVAL」→http://www.jiaa.org/release/release_tiaa_140515.html

❒Web広告研究会・JIAAに参加している各社(*)+広告主で構成されている。 404社(2016.6.3現在)

・定期的にセミナーや講演会を実施

http://www.jiaa.org/index.html

14Ⓒ増田 2018流通経済大学モマ第8回180528 ネット広告の出稿と評価

ネット広告の効果は、商品を知らせる所から購入させる所ま

でを3つに分け、以下のように呼ばれる。

①インプレッション効果

→商品の存在をどの程度知らせることができたか

②トラフィック効果

→その商品を広告主サイトへどの程度誘導できたか

③レスポンス効果(またはトランザクション効果)

→誘導したサイトでアクション(購入など)をどの程度起こ

させたか

10.ネット広告効果の定量評価法

15Ⓒ増田 2018流通経済大学モマ第8回180528 ネット広告の出稿と評価

11.広告による効果と評価に用いる指標

商品の存在を知らせる

商品(広告主)サイトへ

商品に対するアクション(商品購入・資料請求)

インプレッション ①インプレッション効果評価指標:広告理解(させた程)度、ブランド好意(もたせた程)度、購入意向(にさせた比)率など

②トラフィック効果評価指標:表示1回あたりのクリック数(CTR)、1クリックあたりの費用(CPC)など

③レスポンス効果評価指標:商品サイト訪問あたりのアクション数(CVR)、アクションあたりの広告費用(CPA)

広告クリック

コンバージョン

16Ⓒ増田 2018流通経済大学モマ第8回180528 ネット広告の出稿と評価

12.費用対効果の算出に用いる指標

指標 フルネーム 単位 意味

1CPM(インプレッション単価)

Cost Per Mille 円/1000表示 1000回の広告表示にかかる費用

CPC(クリック単価)

Cost Per Click 円/クリック 広告1クリックにかかる費用

CTR(クリック率)

Click Through Rate

-(無) 表示1回あたりのクリック数

CPA(アクション単価)

Cost Per Action(又はAcquisition)

円/アクション ユーザの1アクションにかかる費用

CVR(コンバーション率)

ConVersion Rate -(無) サイト訪問者(PV、UU)あたりの商品購入・資料請求に至った割合

17Ⓒ増田 2018流通経済大学モマ第8回180528 ネット広告の出稿と評価

13.計算例(CTR、CPC)

❒表示1回あたりのクリック数(CTR )

1週間の掲載期間で、表示回数(インプレッション数)が500万回、

そのうち5000回クリックされた。

→CTR =5000クリック÷500万インプレション

=0.001クリック/インプレッション

❒1クリックにかかる費用(CPC)

1週間のネット広告料金が50万円で、その間に5000回のク

リックがあった。

→CPC=50万円÷5000クリック=100円/クリック

18Ⓒ増田 2018流通経済大学モマ第8回180528 ネット広告の出稿と評価

14.CPCの計算例

http://www.okuramkt.com/dic/effect/cpc.html

19Ⓒ増田 2018流通経済大学モマ第8回180528 ネット広告の出稿と評価

15.広告を掲載するかどうかをCPCで判断する例

ある検索エンジンサイトへ商品Aのバナー広告を出すかどうかの検討例

❒条件

・広告掲載費用は、1週間に2000万回の表示(サーバからの配信゙)で1000万円

とする。

・「1クリック当たりの広告費用(CPC)≦100円」なら、そのサイトへ広告を出す

ことにする。

❒消費者のクリック特性を3ケース考えると、

(ケース1)1表示当たり0.001回の消費者(少ないケース)

・1週間あたりのクリック数は、2000万×0.001=2万クリック/週

∴ 1クリック当たりの費用CPC=1000万円÷2万=500円 =>×(不掲載)

(ケース2)1表示当たり0.005回の消費者(普通のケース)

・同様に、この場合は、CPC=1000万円÷10万=100円 =>○(掲載)

(ケース3)1表示当たり0.01回の消費者(多いケース)

・同様に、この場合は、CPC=1000万円÷20万=50円 =>○(掲載)

20Ⓒ増田 2018流通経済大学モマ第8回180528 ネット広告の出稿と評価

16.計算例(CVR、CPA)

❒サイト訪問あたりのアクション数(CVR )

1週間の掲載期間に、広告をクリックしてサイトを訪れた

ユーザーが400人、そのうち10人がサイトで商品購入。

→CVR =10人÷400人=2.5%

❒1アクションあたりの広告費(CPA)

ネット広告費が50万円のとき、そのサイトにて100件の

アクション(商品購入または資料請求)があった。

→CPA=50万円÷100アクション=5000円/アクション

21Ⓒ増田 2018流通経済大学モマ第8回180528 ネット広告の出稿と評価

17.CVRの計算例

http://www.okuramkt.com/dic/effect/cvr.html

❒コンバージョンとは商用目的のウェブサイト上で獲得できる最終的な成果。即ち、オンラインショッピングサイトならば商品購入、

情報提供サイトやコミュニティサイトならば会員登録などがコンバージョンにあたる。

22Ⓒ増田 2018流通経済大学モマ第8回180528 ネット広告の出稿と評価

18.検索連動型広告のCPAの計算例

❒キーワードAは、広告を最もよくクリックしてもらっている(CPCは小さい)が、売上げ

につながるのは少なく、広告費を浪費している(CPAが大きい)。

❒キーワードDは、クリックされるのは少ない(CPCが大きい)が、クリック後のサイトで

の申込みが多いため、最も費用対効果が高い(CPAが最小)。

http://www.okuramkt.com/dic/effect/cpa.html#illust2

23Ⓒ増田 2018流通経済大学モマ第8回180528 ネット広告の出稿と評価

19.広告費用対効果の計算例

CPMCPC

CVRhttp://www.okuramkt.com/dic/effect/cvr.html

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