afp産生胃癌の臨床病理学的検討 - chiba uafp産生胃癌の臨床病理学的検討 99...

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.諸  言 AFP 産生胃癌は1970年に Bourreille ら[1]が報 告し,その頻度は全胃癌の約1.05.1%であると 言われている[2-4]。胃癌取扱い規約13版におけ る組織型分類では特殊型「その他の癌」の中に分 類され,粘液産生陰性のグリコーゲン陽性の明細 胞や好酸性顆粒状の胞体に富む細胞が,乳頭状, 〔千葉医学 8897 10120121) 千葉県がんセンター消化器外科 2) 千葉県がんセンター臨床病理部 3) 千葉大学大学院医学研究院臓器制御外科学 Nobumitsu Shiina 1) , Nobuhiro Takiguchi 1) , Matsuo Nagata 1) , Hiroshi Yamamoto 1) , Atsushi Ikeda 1) , Osamu Kainuma 1) , Hiroaki Sohda 1) , Akihiro Cho 1) , Makiko Itami 2) , Akinobu Araki 2) and Masaru Miyazaki 3) : Clinicopathological examination of the AFP producing gastric cancer. 1) Division of Gastroenterological Surgery, Chiba Cancer Center, Chiba 260-8717. 2) Division of Surgical Pathology, Chiba Cancer Center, Chiba 260-8717. 3) Department of General Surgery, Graduate School of Medicine, Chiba University, Chiba 260-8670. Phone: 043-222-7171. Fax: 043-222-5241. E-mail: [email protected] Received October 26, 2011, Accepted January 6, 2012. 〔 原著 〕 AFP 産生胃癌の臨床病理学的検討 椎 名 伸 充 1) 滝 口 伸 浩 1) 永 田 松 夫 1) 山 本   宏 1) 池 田   篤 1) 貝 沼   修 1) 早 田 浩 明 1) 趙   明 浩 1) 伊 丹 真紀子 2) 荒 木 章 伸 2) 宮 崎   勝 3) 20111026日受付,20121 6 日受理) 要  旨 【はじめに】AFP 産性胃癌は細胞増殖能や脈管侵襲が強く,肝転移の頻度が高いため,一般的に 予後が悪い。当院で胃切除術を施行し AFP 産性胃癌と診断された症例を臨床病理学的に検討した。 【方法】20001 月から200812月までに当院で切除術が行われた AFP 産生胃癌21例を臨床病理 学的に検討した。AFP 産生胃癌は,胃切除標本の AFP 免疫染色により陽性と診断されたものと定 義した。 【結果】年齢は平均65.9歳,男女比は19 : 2,腫瘍長径は平均6.3㎝であった。組織型は中分化型腺 癌が 7 例で最も多かった。深達度は SS 38.1%と多く認められた。間質量では med 8 例, int 13例, sci 0 例で,浸潤増殖様式では INF α 6 例,INF β 14例,INF γ 1 例であった。ly2ly3 の症例は10 例,v2v3 の症例が20例と多いのが特徴であった。予後は治癒手術を行った15例中10人(66.7%) が再発した。肝転移を認めた症例は全体の52.4%に及んだ。14人(66.7%)が死亡し,累積 3 年生 存率は22.9%,中央生存期間は19.0ヵ月であった。 【結語】AFP 産性胃癌は,静脈侵襲が強く,高頻度で肝転移をきたし,治癒手術症後の再発例も 多く見られ,予後不良である。成績向上には,早期診断法の確立とともに,化学療法剤およびレジュ メの開発により,より有効な集学的治療が必要である。 Key words: AFP 産性胃癌 略語一覧: AFP: α-fetoprotein, TAE: transcatheter arterial embolization, MST: median survival time

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Page 1: AFP産生胃癌の臨床病理学的検討 - Chiba UAFP産生胃癌の臨床病理学的検討 99 21例中,肝転移をきたした症例は11例(52.4%) である。 fStageによる生存曲線をStageⅠ-Ⅱ(8例)

Ⅰ.諸  言

 AFP産生胃癌は1970年にBourreilleら[1]が報告し,その頻度は全胃癌の約1.0-5.1%であると

言われている[2-4]。胃癌取扱い規約13版における組織型分類では特殊型「その他の癌」の中に分類され,粘液産生陰性のグリコーゲン陽性の明細胞や好酸性顆粒状の胞体に富む細胞が,乳頭状,

〔千葉医学 88:97~ 101, 2012〕

1) 千葉県がんセンター消化器外科2) 千葉県がんセンター臨床病理部3) 千葉大学大学院医学研究院臓器制御外科学Nobumitsu Shiina1), Nobuhiro Takiguchi1), Matsuo Nagata1), Hiroshi Yamamoto1), Atsushi Ikeda1), Osamu Kainuma1), Hiroaki Sohda1), Akihiro Cho1), Makiko Itami2), Akinobu Araki2) and Masaru Miyazaki3) : Clinicopathological examination of the AFP producing gastric cancer.1) Division of Gastroenterological Surgery, Chiba Cancer Center, Chiba 260-8717.2) Division of Surgical Pathology, Chiba Cancer Center, Chiba 260-8717.3) Department of General Surgery, Graduate School of Medicine, Chiba University, Chiba 260-8670.Phone: 043-222-7171. Fax: 043-222-5241. E-mail: [email protected] October 26, 2011, Accepted January 6, 2012.

〔原著〕 AFP産生胃癌の臨床病理学的検討

椎 名 伸 充1)  滝 口 伸 浩1)  永 田 松 夫1)  山 本   宏1)

池 田   篤1)  貝 沼   修1)  早 田 浩 明1)  趙   明 浩1)

伊 丹 真紀子2)  荒 木 章 伸2)  宮 崎   勝3)

(2011年10月26日受付,2012年 1月 6日受理)

要  旨

 【はじめに】AFP産性胃癌は細胞増殖能や脈管侵襲が強く,肝転移の頻度が高いため,一般的に予後が悪い。当院で胃切除術を施行しAFP産性胃癌と診断された症例を臨床病理学的に検討した。 【方法】2000年 1月から2008年12月までに当院で切除術が行われたAFP産生胃癌21例を臨床病理学的に検討した。AFP産生胃癌は,胃切除標本のAFP免疫染色により陽性と診断されたものと定義した。 【結果】年齢は平均65.9歳,男女比は19 : 2,腫瘍長径は平均6.3㎝であった。組織型は中分化型腺癌が 7例で最も多かった。深達度はSSが38.1%と多く認められた。間質量ではmed 8例, int 13例,sci 0例で,浸潤増殖様式では INFα 6例,INFβ 14例,INFγ 1例であった。ly2,ly3の症例は10例,v2,v3の症例が20例と多いのが特徴であった。予後は治癒手術を行った15例中10人(66.7%)が再発した。肝転移を認めた症例は全体の52.4%に及んだ。14人(66.7%)が死亡し,累積 3年生存率は22.9%,中央生存期間は19.0ヵ月であった。 【結語】AFP産性胃癌は,静脈侵襲が強く,高頻度で肝転移をきたし,治癒手術症後の再発例も多く見られ,予後不良である。成績向上には,早期診断法の確立とともに,化学療法剤およびレジュメの開発により,より有効な集学的治療が必要である。

 Key words: AFP産性胃癌

 略語一覧 : AFP: α-fetoprotein, TAE: transcatheter arterial embolization, MST: median survival time

Page 2: AFP産生胃癌の臨床病理学的検討 - Chiba UAFP産生胃癌の臨床病理学的検討 99 21例中,肝転移をきたした症例は11例(52.4%) である。 fStageによる生存曲線をStageⅠ-Ⅱ(8例)

98 椎 名 伸 充・他

管状,髄様に増殖した像を呈するとされている[5]。血清AFP値を測定し,免疫組織化学的検索を施して診断が確定される。脈管侵襲の程度が高く早期に肝転移をきたす症例が多く,予後不良の病態とされている[2-4]。 今回,我々はAFP産生胃癌切除症例21例について臨床病理学的特徴と治療,予後を調査した。

Ⅱ.対象と方法

 胃切除標本でAFP免疫染色陽性例をAFP産生胃癌と定義した(図 1 A,図 1 B)。当院で2000年1月から2008年12月までに胃切除術を施行した胃癌症例は1,509例であり,AFP産生胃癌は21例であった。検討した臨床病理組織学的因子は年齢,

性別,腫瘍径,発育型,免疫染色前の組織的診断(分化度),深達度,リンパ節転移,組織間質量,浸潤増殖様式,脈管侵襲,肝転移,腹膜播種である。診断基準は胃癌取扱い規約第13版[5]に従った。予後の解析は,累積生存曲線をKaplan-Meier法を用いて描出した。

Ⅲ.結  果

1)AFP産生胃癌の臨床病理学的特徴(表 1) 年齢は平均65.9歳(35-81歳)で,男性19例,女性 2例と男性が多かった。腫瘍長径は1.3-17.7㎝で平均は6.3㎝と大きいものが多かった。肉眼型は 3型が11例(52.3%)と最も多く, 2型が 5例(23.8%)であった。組織型はtub2が 7例と最も多く,por1,por2が 4例ずつで続いた。m,sm1の症例はなく,sm2; 3例,mp; 5例,ss; 8例(38.1%),se: 5例であった。 間質量ではmed 8例,int 13例であった。浸潤増殖様式では INFγが 1例と浸潤型が少なかった。Ly0-1は11例,ly2は 6例,ly3は 4例であった。v0-1は 1例で,v2は10例,v3も10例とリンパ管侵襲に比し静脈侵襲が著明であった。 pN0は 3例のみであり,pN1は 4例,pN2は12例,pN3は 2例であった。平均リンパ節陽性個数/平均リンパ節摘出総数は8.3/33.2であった。 肝転移 2例,腹膜転移 2例を認めた。観察期間中,肝転移,腹膜転移,リンパ節再発をきたした症例はそれぞれ11例, 6例, 6例と肝転移再発が多かった。 最終病期は fStageⅠAが 1例,fStageⅠBが 3例,fStageⅡが 4例,fStageⅢAは 5例,fStageⅢBは 2例,fStageⅣは 6例であった。2)手術術式 21例中 9例は幽門側胃切除を行い, 8例は胃全摘術, 1例は胃全摘+脾合併切除, 2例は胃全摘+膵脾合併切除が施行された。リンパ節郭清はD2郭清 ; 16例,D1郭清 ; 3例,D3郭清 ; 1例であった。最終根治度はCurA; 5例,CurB; 10例,CurC; 6例であった。3)再発,予後 AFP産性胃癌21例の累積 3年生存率は22.9%,中央生存期間(MST)で19ヶ月であった(図 2)。

図 1 A 典型的なAFP産生胃癌の病理像(HE染色×100)   

図 1 B 免疫染色後の組織像   (AFP染色×100)

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99AFP産生胃癌の臨床病理学的検討

21例中,肝転移をきたした症例は11例(52.4%)である。 fStageによる生存曲線をStageⅠ-Ⅱ( 8例)およびStageⅢ-Ⅳ(13例)で比較すると,両群間で有意差があり(Logrank test; P<0.01),MSTはそれぞれ23.2ヶ月,14.1ヶ月であった(図3)。根治度別生存曲線は,根治度ごとの差はあるものの,根治度Bの 3年生存率は26.7%と,予後の厳しい結果であった(図 4)。

表 1 AFP産生胃癌の臨床病理学的特徴

症 例

年 齢

性 別

腫瘍長径(㎝)

肉眼分類 深達度 N H P M CY fStage

根治度免疫染色前の病理組織 ly v 間質量

浸潤増殖様式

1 69 M 2.5 0 -Ⅱa sm2 0 0 0 0 0 ⅠA A tub2 0 2 int β2 81 M 3.5 3 ss 0 0 0 0 0 ⅠB A tub2 0 2 int β3 74 M 1.3 2 sm2 1 0 0 0 0 ⅠB A pap 0 1 med α

4 77 M 3.2 2 mp 0 0 0 0 0 ⅠB A tub2 1 3 med α

5 76 M 7.5 3 ss 2 0 0 0 0 Ⅱ B por1 1 3 med β6 67 M 5.2 2 sm2 2 0 0 0 0 Ⅱ B tub1 2 2 med α

7 59 F 9.8 5 ss 1 0 0 0 0 Ⅱ B - 2 3 int α

8 55 M 2.5 2 mp 1 0 0 0 0 Ⅱ A - 2 3 int β9 67 M 5 5 mp 2 0 0 0 0 ⅢA B - 1 2 int β10 62 M 7.5 3 ss 2 0 0 0 0 ⅢA B por1 1 2 med α

11 79 M 4.5 3 se 1 0 0 0 0 ⅢA C por2 1 2 med α

12 61 M 5.5 2 ss 2 0 0 0 0 ⅢA B tub2 1 2 int β13 63 M 4.5 5 mp 2 0 0 0 0 ⅢA B tub2 3 3 int β14 72 F 6 3 se 2 0 0 0 0 ⅢB B por2 1 3 med β15 70 M 6.8 3 se 2 0 0 0 0 ⅢB B tub2 2 3 int β16 35 M 17.7 5 se 2 0 1 0 1 Ⅳ C por1 3 3 int γ17 74 M 10.6 3 se 2 0 0 1 0 Ⅳ C por2 3 2 int β18 47 M 4 3 ss 2 1 0 0 0 Ⅳ C tub2 2 2 int β19 66 M 5.5 3 mp 3 0 0 1 0 Ⅳ B tub2 1 3 int β20 71 M 8 3 ss 3 0 0 1 0 Ⅳ C por1 2 3 med β21 60 M 10.4 3 ss 2 1 1 0 1 Ⅳ C por2 3 2 int β

図 2 AFP産生胃癌21症例の累積生存曲線  3年生存率はわずか22.99%と予後不良であった。

図 3 Stage別の生存曲線 StageⅠ,Ⅱの症例でも再発が多く,術後の中央生存期間は23.2ヶ月と短いものであった。

図 4 根治度別の生存曲線 根治度により生存曲線に有意差が認められた。

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100 椎 名 伸 充・他

Ⅳ.考  察

 AFP産生胃癌は1970年にBourreilleら[1]が報告し,Ishikuraら[6]は詳細な病理学的検討により,電子顕微鏡下でも肝細胞様に分化していることを証明し,肝細胞様胃癌の概念を確立した。さらに,AFP産生を伴う肝細胞様胃癌 7症例を臨床病理学的に検討し,静脈侵襲が強く,予後が悪いことを示した[7]。AFP産生胃癌の頻度は全胃癌の1.0-5.1%と報告され[2-4],当院では2000年から2008年までの胃癌切除1,509例のうち,免疫染色にて確認できたのは21症例であり,1.4%であった。 その病理組織学的特徴は,腫瘍径の大きいものが多く,肉眼型は 3型, 2型が76.2%を占め, 4型は認められず,これまでの報告[2-4]とほぼ一致した。 リンパ管,静脈侵襲は ly2,ly3やv2,v3はそれぞれ48.1-90.4%,37.0-80.9%との報告[2,3,8]があるが,自験例でも ly2-3は47.6%,v2-3は95.2%と静脈侵襲が著明であった。膨張発育型が比較的多かった。 AFP産生胃癌のリンパ節転移率は83.4-87%と言われ[3,4,8],自験例のリンパ節転移率も85.7%で,N2以上の高度リンパ節転移例が多かった。 AFP産生胃癌は肝転移が33.5-72.7%[2-4,8]と高率に認められるが,自験例では同時性肝転移が9.5%,異時性肝転移が42.8%に認められた。肝転移能に関しては,AFP遺伝子発現に関与する転写因子であるC/EBP-βが関与しており[9,10],門脈に注入されたC/EBP-β細胞は有意に抗アポトーシス能を有し,肝血行性転移の亢進が認められたと報告されている[11]。 高い細胞増殖能[12]と肝転移率などからAFP産生胃癌の予後は悪く,Changら[2]は 3年生存率12.5%と報告し,Adachiら[8]は 5年生存率22%,中央生存期間14ヵ月と報告している。自験例では,累積 3年生存率22.9%,中央生存期間は19ヵ月であった。 また再発においてステージ別では,StageⅠが25%,StageⅡが75%,StageⅢが100%との結果となった。根治度別の再発率は根治度Aが40%,根治度Bでは90%と高値であった。

 StageⅣの中央生存期間はChangら[2]の報告(1978-1988)では 6ヵ月であったが,近年の水谷ら[4]の報告(1987-2006)では14.4ヵ月[4],自験例(2000-2008)では12.3ヵ月であった。近年の抗癌剤治療の進歩は顕著で,AFP産生胃癌においてもTS-1,CPT11,タキサン系などの新規抗癌剤が導入されている。S-1,CDDPを中心とし,PTX,CPT11,TXTなどの全身化学療法や肝転移にするTAE,肝動注療法,手術などの集学的治療が行われている。術前S-1+CDDP療法により,根治手術された症例の報告もあり[13-15],原発巣や多発肝転移に対しても奏功例がある[14,16,17]。しかし,KamataらはAFP産生胃癌のCDDPに対する抵抗性を獲得する機序を報告している[18]。AFP産生細胞に対するCDDPの効果に対しては今後も議論のなされるところである。 S-1やPTX,CPT11にも奏功例の報告が認められるが[19-23],FLEP療法[24]などの多剤併用療法も有用である。 AFP産生胃癌の肝転移巣はTAEや肝動注療法などで奏功例がみられる[25,26]。 AFP産生胃癌に対してその高い再発率から,まずは早期発見の診断確立が必要であり,さらに,新規抗癌剤やレジュメのさらなる開発が必要であるとともに,現行の標準治療についても有効性を評価する多施設比較試験が望まれる。さらに近年,AFP産生胃癌も分子生物学研究による生物特性が明らかになりはじめ[9-12,18,27],今後はこれらのアプローチによる新治療の開発が期待される。

文  献

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101AFP産生胃癌の臨床病理学的検討

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