5大がん地域連携クリティカルパス · 2020. 7. 1. ·...
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秋田県統一パス
秋田県がん診療連携協議会秋田大学医学部附属病院腫瘍情報センター
医療機関の機能分化と役割分担(地域完結型医療)を進め、医療の質を保障する
地域連携パスの目的
医療者用パンフレット
地域がん医療の均てん化を目指す
5大がん地域連携クリティカルパスのご案内
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地域の基幹病院
がん診療連携拠点病院
かかりつけ医
居宅介護支援事業者・ケアマネージャー
訪問看護ステーション
保険調剤薬局
患者さん
「地域連携」とは、患者さん中心に地域の医療機関どうしが情報交換を行い、初期治療から緩和医療に至るまでより良い医療と安全を提供する地域完結型医療を目指した仕組みです。患者さんと医療機関、医療機関どうしの情報交換には「地域連携クリティカルパス」を使います。
「地域医療連携」
地域の医療機関にかかりつけ医となっていただき、共同で診療にあたります。
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「地域連携クリティカルパス」
がん対策推進基本計画(平成19年6月)で、「すべての拠点病院において5年以内に5大がん(肺がん、胃がん、肝がん、大腸がん、乳がん)に関する地域連携クリティカルパスを整備することを目標とする」ことがあげられました。
私たちは、地域連携クリティカルパスを用いて、地域の病院や診療所と同じ医療方針で安全で質の高い医療を提供したいと考えています。
地域連携クリティカルパスを活用することにより、患者さんを中心に、医師、看護師、薬剤師など関係するすべての医療者が、検査結果や診療の方針を知ったうえで協力体制を作ります。患者さんには「私のカルテ」(患者さん用の携帯ノート)を利用していただきます。
かかりつけ医
かかりつけ医
手術病院
1ヶ月 2ヶ月 3ヶ月
毎月受診 毎月受診 月 日
診察
問診
腸閉塞症状の有無
○ ○ ○
ダンピング症状の有無
食道逆流症の有無
貧血症状の有無
小胃症状の有無
一般的内科的診察の異常
視触診 △ △ ○
採血
血算・生化学 △ △ ○
CEA・CA19‐9 △ △ ○
検査
胸腹部X‐P △
胸腹部CT ○
腹部超音波検査
内視鏡的検査
投薬
一般薬 ○ ○ △
補助化学療法薬(2年間) ▲ ▲ ▲
自
己
検
診
腹部のチェック
体重
腹部の症状はないか
ダンピング症状はないか
便通の異常はないか
創部の異常はないか
抗がん剤の副作用チェック
吐き気・嘔吐はないか
全身倦怠感はないか
口内炎はないか
胃術後連携パス(1ヶ月~6ヶ月)
図1.胃がん連携パス(患者用)
図2.胃がん連携パス(医療者用)
(術 後)
かかりつけ医 手術病院 かかりつけ医 手術病院 かかりつけ医
1~2ケ月 3ヶ月 4~5ヶ月 6ヶ月 7~8ケ月
毎月受診年 月
日毎月受診 年 月 日 毎月受診
診察
食欲
○ ○ ○ ○ ○腹部症状
排便
一般内科的診察
採血血算・生化学 △ ○ ▲ ○ ▲
CEA・CA19-9 △ ○ △ ○ △
検査
胸腹部X-P △ △
胸腹部CT検査 ○ ○
腹部超音波検査
胃内視鏡検査
投薬一般薬 ○ △ ○ △ ○
補助化学療法薬 ▲ ▲ ▲ ▲ ▲
○は必須項目 △は必要時実施項目 ▲は補助化学療法施行時に実施
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5大がん地域連携パス(秋田県統一パス)の内容医療者用共同診療計画書(医療者用パス) 図2
私のカルテ(患者用パス) 図1
地域連携パスの利点
地域医療連携パスを用いることにより,患者さんの主治医が複数になります。☆異常の早期発見や、患者さんのそばに立ったきめ細かな診療が望
めます。☆医療機関の機能分担が進み、地域医療の均てん化が望めます。
地域連携パスの利用
地域連携パスが患者さんの療養生活や診療の方針に合っているかどうかを吟味し、パス適応症例に限りお勧めします。患者さんやご家族と十分に話し合いながら運用を進めます。途中で中止することも可能です。
患者さんが各医療機関を受診する際は、お薬手帳とともに「私のカルテ」を持参します。☆患者さんは自分の状態を「私のカルテ」に記入☆各医療機関は診察時の内容を「私のカルテ」に記入☆患者さんの状態や思いなどの情報交換は「私のカルテ」を通して
行います。
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「地域連携フローチャート」
初診
入院・治療
退院
外来通院
連携希望先の決定
地域医療連携、がん連携パス(共同診療計画書)について説明(主治医)
患者さんの希望を確認(主治医)
No病院での診療を継続外来で再度患者さんの希望を確認
地域医療連携パンフレット(患者さん用)を配布
一定期間の外来通院
患者さんの希望を確認(主治医)
No
患者さんの希望に合わせて連携先(かかりつけ医)を決定し診療情報提供書を作成し、地域医療連携室に提出(主治医)
連携希望先への打診 地域医療連携室は、連携先医療機関に連携の意志を確認(医療連携コーデイネーター)
がん連携パス連携開始 連携医療機関の受入の承諾を得たのち、がん連携パスに沿った医療連携を開始
5大がん地域医療連携パスに沿った地域医療連携
退院後すぐあるいは一定期間の外来通院を経たのち
かかりつけ医(地域の病院・診療所)が日常の診察や検査と投薬を担当し
紹介元の病院が定期的な(半年あるいは1年)診察や検査を行います。
急変時や、副作用が強く出たときなどに備え、夜間休日にも対応できるような連携の体制を作ります。
地域の医療レベルを維持するため研究会や勉強会を活用します。