5 通信販売の実態に関する既存資料調査 - maff.go.jp36 5....

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36 5通信販売の実態に関する既存資料調査 5.1 通販調査の目的と定義 5.1.1 調査目的 ガイドライン作成にあたり、食品通販市場の実態について全体像を把握するとともに、 通販業界に特有な事項などを抽出し、ガイドライン作成の際の基礎資料とする。 5.1.2 通信販売の定義 通信販売は、店舗を構えず直接消費者に販売する無店舗販売 4 の中の一つの形態である。 (社)日本通信販売協会によると、通信販売の定義は以下の通りである。 「通信販売とは、企業がテレビ、ラジオ、新聞、折込チラシ、カタログなどの媒体を通じて、 商品またはサービスの広告を出し、消費者から電話、手紙、FAXなどの通信手段を通じて購 入の意思表示を受けて、商品を宅急便、航空便などの配送手段を用いて、指定された場所に届 けることをいう。」 5.2 食品通販の全体像 5.2.1 通信販売市場全体における食品通販の割合 (1)通信販売全体の市場 通信販売全体の物販市場は急激な伸びを見せており、2009 年度で約 4.9 兆円の販売額と なっている。 5-1 通信販売市場(物販)の推移 出所:通販・eコマースビジネスの実態と今後 2009-2010 市場編 ㈱富士経済より作成 4 無店舗販売とは、店舗を開設せずに小売を行うことで、通信販売、訪問販売、移動販売、電話勧誘販売、機内販売など がある。 21,680 23,131 24,711 26,911 29,837 34,042 38,648 42,432 46,032 48,907 51,929 55,051 0 10,000 20,000 30,000 40,000 50,000 60,000 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 (億円)

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5. 通信販売の実態に関する既存資料調査

5.1 通販調査の目的と定義

5.1.1 調査目的

ガイドライン作成にあたり、食品通販市場の実態について全体像を把握するとともに、

通販業界に特有な事項などを抽出し、ガイドライン作成の際の基礎資料とする。

5.1.2 通信販売の定義

通信販売は、店舗を構えず直接消費者に販売する無店舗販売4の中の一つの形態である。

(社)日本通信販売協会によると、通信販売の定義は以下の通りである。

「通信販売とは、企業がテレビ、ラジオ、新聞、折込チラシ、カタログなどの媒体を通じて、

商品またはサービスの広告を出し、消費者から電話、手紙、FAXなどの通信手段を通じて購

入の意思表示を受けて、商品を宅急便、航空便などの配送手段を用いて、指定された場所に届

けることをいう。」

5.2 食品通販の全体像

5.2.1 通信販売市場全体における食品通販の割合

(1)通信販売全体の市場

通信販売全体の物販市場は急激な伸びを見せており、2009 年度で約 4.9 兆円の販売額と

なっている。

図 5-1 通信販売市場(物販)の推移

出所:通販・eコマースビジネスの実態と今後 2009-2010 市場編 ㈱富士経済より作成

4 無店舗販売とは、店舗を開設せずに小売を行うことで、通信販売、訪問販売、移動販売、電話勧誘販売、機内販売など

がある。

21,680 23,131 24,711 

26,911 29,837 

34,042 

38,648 

42,432 46,032 

48,907 51,929 

55,051 

10,000 

20,000 

30,000 

40,000 

50,000 

60,000 

2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011

(億円)

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(2)物販市場の内訳

通信販売全体の物販市場の内訳をみるとインターネット販売が約 2.5 兆円と全体の 50%

を占め、次いでカタログ通販が 1.6 兆円(31%)となっており、以下、テレビ通販、モバ

イル通販、小売拠点型通販となっている。

表 5-1 通信販売全体(物販)の内訳

出所:通販・eコマースビジネスの実態と今後 2009-2010 市場編 ㈱富士経済より作成

図 5-2 通信販売全体(物販)の内訳

出所:通販・eコマースビジネスの実態と今後 2009-2010 市場編 ㈱富士経済より作成

(単位:百万円)

2008年度 2009年度

インターネット販売 2,234,800 2,480,200

カタログ通販 1,552,400 1,522,700

テレビ通販 390,600 404,600

モバイル通販 314,500 366,100

小売拠点型通販 39,400 47,800

その他 71,600 69,400

物販市場合計 4,603,300 4,890,800

インターネット

販売50.7%

カタログ通販

31.1%

テレビ通販

8.3%

モバイル通販

7.5%

小売拠点型

通販1.0% その他

1.4%

2009年度

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(3)通信販売市場全体における食品通販の割合

食品の通信販売の市場規模は 2009 年度で 1.6 兆円となっており、通販全体の市場規模

の約 33%を占めている。

買い物に不自由を感じる消費者(買い物弱者)は全国で 600 万人にものぼるといわれ、

買い物弱者向けに自宅に届ける配送サービスの普及に力を入れる自治体が増えている。買

い物弱者は地方だけでなく、都市部においても店舗の大型化に伴い中心街では買い物弱者

が存在するとみられており、今後も成長が見込める分野と考えられる。

図 5-3 通信販売市場全体の販売額における食品通販の割合

出所:通信販売全体の市場規模;通販・eコマースビジネスの実態と今後 2009-2010 市場編 ㈱富士経済より作成

食品通販の市場規模;「食品ダイレクト市場トレンドデータ2011(㈱富士経済)」

(4)食品通販企業の事業者数

食品通販企業の事業者数に関しての統計データはないが、通販協会への聞き取りによる

と、通販協会の正会員 517 社中、食品事業者の割合は 32%であり、売上割合で見ると 17%

となっている。

21,68023,131

24,71126,911

29,837

34,042

38,648

42,432

46,03248,907

51,92955,051

15,865 16,400 16,985

0

10,000

20,000

30,000

40,000

50,000

60,000

2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011

(億円)

通信販売全体の

市場規模

食品通販の

市場規模

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5.3 食品通販企業のチャネル別動向

5.3.1 各チャネルの定義

食品の通信販売の市場規模等に関するデータについて、「食品ダイレクトセールス市場ト

レンドデータ 2011 (富士経済)」によれば、表 5-2 に示すチャネル別のデータが集計さ

れている。

表 5-2 食品通販の各チャネル

チャネル 定義

1 生協(共同・個配) 生協の各種事業のうち、宅配事業(個配・班配)のみを対象。

2 インターネット通販 インターネット及びモバイルを媒介とした通販を対象。産直品及び食品を

対象とし、サプリメントなどの健康食品及びダイエット食品は含まない。

(例):楽天、ヤフー、オイシックスなど

3 カタログ通販 総合通販や百貨店などの事業者が展開するカタログ、チラシ、ダイレクト

メールで扱われている食品を対象。食品メーカーが扱っている通販市場は

対象外。

(例):ベルーナ、アスクルなど

4 ネットスーパー 会員からインターネットや電話で注文を受け、既存店舗や商品センターか

ら個人宅に配達をする食品宅配サービスを対象。量販店が別に展開してい

るインターネット通販は対象外。展開する企業では食料品の他、日用品、

生活用品など幅広い商品を扱っているが、当該市場では食品のみを対象。

(例)イトーヨーカ堂、イオン、西友など

5 有機野菜・特別栽培

野菜宅配

有機野菜、無農薬野菜等の特別栽培の野菜を、主に自社の配送システムで

販売している企業を対象。自社の物流システムを持たない企業は対象外。

(例)らでぃっしゅぼーや、大地を守る会など

出所:「食品ダイレクト市場トレンドデータ2011(㈱富士経済)」より作成

5.3.2 食品通販のチャネル別販売額

食品通販企業の各チャネルの販売額の推移を表 5-3 及び図 5-4 に示す。食品通販全体と

して前年比で約 3%の伸びを示している。

生協が食品通販全体に対して 72.0%と高い割合を占めており、次いでインターネット販

売の 16.1%、カタログ販売(6.1%)、ネットスーパー(3.5%)、有機野菜・特別栽培野菜

宅配(2.3%)となっている。生協が も大きな割合を占めるものの、売上高の推移はほぼ

横ばいの傾向であるのに対し、インターネット通販、ネットスーパーは、通販全体に占め

る割合は少ないが、年々販売額が上昇傾向にある。

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表 5-3 各チャネルの販売額の推移

出所:「食品ダイレクト市場トレンドデータ2011(㈱富士経済)」より作成

図 5-4 各チャネルの販売額の推移

出所:「食品ダイレクト市場トレンドデータ2011(㈱富士経済)」より作成

図 5-5 各チャネルの販売額の割合

出所:「食品ダイレクト市場トレンドデータ2011(㈱富士経済)」より作成

(単位:百万円)

2009年 2010年2011年

(見込み)2012年(予測)

生協(共同・個配) 1,188,000 1,180,000 1,172,000 1,163,000

(対前年度) ― 99.3% 99.3% 99.2%

インターネット通販 220,000 264,500 307,300 331,000

(対前年度) ― 120.2% 116.2% 107.7%

カタログ通販 97,600 100,650 103,000 104,850

(対前年度) ― 103.1% 102.3% 101.8%

ネットスーパー 41,900 56,900 78,100 90,000

(対前年度) ― 135.8% 137.3% 115.2%

有機野菜・特別栽培野菜宅配 39,000 37,900 38,100 38,300

(対前年度) ― 97.2% 100.5% 100.5%

合計 1,586,500 1,639,955 1,698,505 1,727,154

(対前年度) ― 103.4% 103.6% 101.7%

200,000 

400,000 

600,000 

800,000 

1,000,000 

1,200,000 

1,400,000 

(百万円)

2009年

2010年

2011年

(見込み)

2012年

(予測)

生協(共同・

個配)72.0%

インターネッ

ト通販16.1%

カタログ通販

6.1%

ネットスー

パー3.5%

有機野菜・

特別栽培野

菜宅配

2.3%

2010年

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5.3.3 食品通販のチャネル別取扱い商品

チャネル別の取扱商品の販売額を図 5-6 に示す。生協の生鮮 3 品(農産、水産、畜産)の取扱量

が圧倒的に多いことが伺える。

図 5-6 各チャネルの取扱い品目の販売額

出所:「食品ダイレクト市場トレンドデータ2011(㈱富士経済)」より作成

(1)生協

生協の組合員は日常的な買い物として生協を利用しており、生鮮 3 品の販売構成比が安

定的に高い水準にある。

図表 5-1 生協の取扱い品目の推移

出所:「食品ダイレクト市場トレンドデータ2011(㈱富士経済)」より作成

有機野菜等宅配

ネットスーパー

カタログ通販

インターネット通販

生協(共同・個配)

50,000 

100,000 

150,000 

200,000 

生鮮3品

農産加工品

畜産加工品

水産加工品

アルコール

飲料調

味料

調味食品

菓子・デザート

乳油製品

嗜好品

完成食

惣菜そ

の他

(百万円)

2010年

345,700

(単位:百万円)

2009年 2010年2011年

(見込み)

生鮮3品 348,100 345,700 343,400

農産加工品 58,600 58,500 58,400

畜産加工品 101,300 101,100 101,000

水産加工品 87,400 86,800 86,100

アルコール 25,000 27,100 29,300

飲料 102,100 101,500 100,400

調味料 70,000 67,300 65,600

調味食品 48,000 47,200 46,900

菓子・デザート 77,200 75,500 73,800

乳油製品 33,200 30,700 30,500

嗜好品 39,800 38,950 37,500

完成食 42,900 43,900 44,300

惣菜 95,000 96,000 96,500

その他 59,400 59,750 58,300

0  100,000  200,000  300,000  400,000 

生鮮3品

農産加工品

畜産加工品

水産加工品

アルコール

飲料

調味料

調味食品

菓子・デザート

乳油製品

嗜好品

完成食

惣菜

その他

(百万円)

2009年

2010年

2011年

(見込み)

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(2)インターネット通販

店頭では入手できない地方の名産品や産直品が含まれる生鮮 3 品の構成比が高くなって

いる。お取り寄せスイーツ需要の拡大の影響もあり、菓子・デザートの構成比が次いでい

る。飲料は、水や茶系飲料等の商品の構成比が高くなっている。また、アルコールも商品

バリエーションが豊富であり、各サイトで多彩なブランドが取り扱われている。

図表 5-2 インターネット通販の取扱い品目の推移

出所:「食品ダイレクト市場トレンドデータ2011(㈱富士経済)」より作成

(3)カタログ通販

嗜好品(茶葉、インスタントコーヒー)のシェアが全体の 2 割近くを占め、次いで飲料

(ミネラルウォーター)となっている。農産加工品は梅干しや沢庵を扱っている企業が多

い。

図表 5-3 カタログ通販の取扱い品目の推移

出所:「食品ダイレクト市場トレンドデータ2011(㈱富士経済)」より作成

(単位:百万円)

2009年 2010年2011年

(見込み)

生鮮3品 45,200 51,000 56,500

農産加工品  9,250 10,500 11,600

畜産加工品 8,900 10,200 11,500

水産加工品 10,400 12,200 13,800

アルコール 16,500 20,500 23,300

飲食 23,500 30,700 36,800

調味料 11,300 13,200 14,700

調味食品 7,100 8,900 10,800

菓子・デザート 26,300 34,000 40,200

乳油製品 9,600 11,300 12,700

嗜好品 11,400 13,700 15,200

完成食 6,500 8,500 10,000

惣菜 9,800 12,300 14,800

その他 24,250 27,500 35,400

0  20,000  40,000  60,000 

生鮮3品

農産加工品

畜産加工品

水産加工品

アルコール

飲食

調味料

調味食品

菓子・デザート

乳油製品

嗜好品

完成食

惣菜

その他

(百万円)

2009年

2010年

2011年

(見込み)

(単位:百万円)

2009年 2010年2011年

(見込み)

生鮮3品 7,840 8,020 8,170

農産加工品 10,060 10,300 10,470

畜産加工品 6,380 6,540 6,650

水産加工品 7,020 7,200 7,300

アルコール 5,890 6,030 6,170

飲料 11,140 11,690 12,130

調味料 10,580 10,850 11,030

調味食品 3,460 3,500 3,700

菓子・デザート 6,630 6,850 7,030

乳油製品 4,680 4,850 5,000

嗜好品 15,670 16,190 16,650

惣菜 4,400 4,500 4,600

その他 3,850 4,040 4,100

0  5,000  10,000  15,000  20,000 

生鮮3品

農産加工品

畜産加工品

水産加工品

アルコール

飲料

調味料

調味食品

菓子・デザート

乳油製品

嗜好品

惣菜

その他

(百万円)

2009年

2010年

2011年

(見込み)

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(4)ネットスーパー

生鮮 3 品のウエイトが高く、売上高も急激に伸びている。顧客が日常的にネットスーパ

ーを利用していることが伺える。日配品と呼ばれる豆腐や納豆などの農産加工品、牛乳(飲

料として計上)、卵(その他として計上)などの構成比も高く、日常的に利用されている様

子が伺える。

図表 5-4 ネットスーパーの取扱い品目の推移

出所:「食品ダイレクト市場トレンドデータ2011(㈱富士経済)」より作成

(5)有機野菜・特別栽培野菜宅配

有機野菜・特別栽培野菜をメインに販売する業態であることから生鮮 3 品の構成比が圧

倒的に高い。

図表 5-5 有機野菜・特別栽培野菜宅配の取扱い品目の推移

出所:「食品ダイレクト市場トレンドデータ2011(㈱富士経済)」より作成

     (単位:百万円)

2009年 2010年2011年

(見込み)

生鮮3品 12,600 17,250 23,800

農産加工品 2,300 3,200 4,450

畜産加工品 2,700 3,600 4,850

水産加工品 2,100 2,750 3,700

アルコール 2,500 3,350 4,500

飲料 4,600 6,300 8,750

調味料 2,100 2,800 3,750

調味食品 1,900 2,500 3,350

菓子・デザート 2,300 3,050 4,150

乳油製品 1,050 1,350 1,800

嗜好品 800 1,100 1,500

完成食 650 950 1,400

惣菜 2,900 4,000 5,550

その他 3,400 4,700 6,550

0  10,000  20,000  30,000 

生鮮3品

農産加工品

畜産加工品

水産加工品

アルコール

飲料

調味料

調味食品

菓子・デザート

乳油製品

嗜好品

完成食

惣菜

その他

(百万円)

2009年

2010年

2011年

(見込み)

(単位:百万円)

2009年 2010年2011年

(見込み)

生鮮3品 21,200 20,750 20,800

農産加工品 2,800 2,650 2,700

畜産加工品 1,750 1,700 1,750

水産加工品 1,550 1,500 1,500

アルコール 150 150 150

飲料 1,050 1,000 1,000

調味料 2,050 2,000 2,000

調味食品 600 600 600

菓子・デザート 1,350 1,300 1,300

乳油製品 1,650 1,600 1,600

嗜好品 300 250 250

惣菜 1,950 1,900 1,950

その他 2,600 2,500 2,500

0  10,000  20,000  30,000 

生鮮3品

農産加工品

畜産加工品

水産加工品

アルコール

飲料

調味料

調味食品

菓子・デザート

乳油製品

嗜好品

惣菜

その他

(百万円)

2009年

2010年

2011年

(見込み)

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44

5.3.4 食品通販のチャネル別上位企業

(1)生協

生協の販売額の高い組合は図 5-7 に示す通りであり、都市部の生協が上位にきているこ

とが伺える。

図 5-7 生協の上位プレーヤー

出所:「食品ダイレクト市場トレンドデータ2011(㈱富士経済)」より作成

(2)インターネット通販

インターネット通販では楽天が圧倒的なシェアを占め、年々急激に成長していることが

伺える。次いで、ヤフー、オイシックスの順となっている。

図 5-8 インターネット通販の上位プレーヤー

出所:「食品ダイレクト市場トレンドデータ2011(㈱富士経済)」より作成

75,900 

59,100 

52,500 

51,450 

50,200 

75,200 

58,800 

52,300 

49,800 

48,700 

74,500 

58,500 

50,800 

53,100 

49,400 

0  20,000  40,000  60,000  80,000 

コープとうきょう

コープこうべ

ちばコープ

コープさっぽろ

パルシステム東京

(百万円)

2009年

2010年

2011年

(見込み)

126,900 

34,300 

5,900 

4,000 

3,300 

156,000 

39,600 

6,600 

4,900 

4,000 

185,000 

43,700 

7,100 

5,700 

4,500 

0  50,000  100,000  150,000  200,000 

楽天

ヤフー

オイシックス

アマゾン

イオン

(百万円)

2009年

2010年

2011年

(見込み)

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(3)カタログ通販

カタログ通販では宇治田原製茶場が 1 位となっている。宇治田原製茶場は食品メーカー

であるが、同社が刊行している「月刊茶の間」は、発行部数及び掲載商品が他の総合通販

系及び百貨店系のカタログとの共通点が多いことからカタログ通販に分類されている。

図 5-9 カタログ通販の上位プレーヤー

出所:「食品ダイレクト市場トレンドデータ2011(㈱富士経済)」より作成

(4)ネットスーパー

ネットスーパーではイトートヨーカ堂が 1 位であり、次いでイオン、西友の順となって

いる。上位 3 社は急激に販売額を増加させていることが伺える。

ネットスーパーはインターネット環境が整備されたことから 2000 年頃から西友、スーパ

ーサンシ、イトーヨーカ堂、イズミヤなどが参入したが、当初採算性を克服することがで

きず、事業を撤退する企業も見られたが、2006 年以降に急激に成長を遂げており、今後も

買い物弱者対策としても注目される業態である。

図 5-10 ネットスーパーの上位プレーヤー

出所:「食品ダイレクト市場トレンドデータ2011(㈱富士経済)」より作成

11,370

10,150

8,500

8,000

7,400

11,200

9,800

8,750

8,350

7,350

11,100

9,650

8,900

8,850

7,300

0 5,000 10,000 15,000

宇治田原製茶場

ベルーナ

財宝

アスクル

市川園

(百万円)

2009年

2010年

2011年

(見込み)

21,000

6,500

7,100

3,000

700

27,000

13,000

7,800

3,100

1,500

34,000

18,000

13,300

3,200

2,400

0 10,000 20,000 30,000 40,000

イトーヨーカ堂

イオン

西友

スーパーサンシ

サミット

(百万円)

2009年

2010年

2011年

(見込み)

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(5)有機野菜・特別栽培野菜宅配

有機野菜・特別栽培野菜宅配の上位プレーヤーはらでぃっしゅぼーやが 1 位で、次いで

大地を守る会、ぼらん広場グループの順となっている。

図 5-11 有機野菜・特別栽培野菜宅配の上位プレーヤー

出所:「食品ダイレクト市場トレンドデータ2011(㈱富士経済)」より作成

19,780 

12,250 

5,500 

1470

19,780 

11,550 

5,200 

1370

19,880 

11,900 

5,000 

1320

0  5,000  10,000  15,000  20,000  25,000 

らでぃっ

しゅぼーや

大地を守る

ボラン広場

グループ

その他

(百万円)

2009年

2010年

2011年

(見込み)

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5.3.5 食品通販のチャネル別ユーザー数

食品通販のチャネル別ユーザー数(会員)と年齢構成を以下に示す。販売額では生協が圧倒的

に多かったが、ユーザー数では、生協の 825 万人に対して、インターネット通販とカタログ通販では

400 万人を超えており、多くの消費者が利用していることが伺える。

また、年齢構成を見ると、生協及びネットスーパーは幅広い年代で利用されているのに対し、イン

ターネット通販では 20~30 代の会員数が 50%を超えており若い世代で利用されているのに対し、

カタログ通販では 40~50 代、60 代以上の会員数が大半であり、高齢の世代で利用されていること

が伺える。

表 5-4 食品通販のチャネル別ユーザー数と年齢構成

図 5-12 食品通販のチャネル別ユーザーの年齢構成割合

出所:「食品ダイレクト市場トレンドデータ2011(㈱富士経済)」より作成

20代未満 20~30代 40~50代 60代以上 合計

生協(共同・個配) (千人) 200 2,100 3,800 2,150 8,250

インターネット通販 (千人) 200 2,250 1,050 600 4,100

カタログ通販 (千人) - 290 1,750 2,660 4,700

ネットスーパー (千人) 30 540 610 170 1,350

有機野菜・特別栽培野菜宅配 (世帯) - 82,600 97,000 46,000 225,600

2.4%

4.9%

2.2%

25.5%

54.9%

6.2%

40.0%

36.6%

46.1%

25.6%

37.2%

45.2%

43.0%

26.1%

14.6%

56.6%

12.6%

20.4%

生協(共同・個配)

インターネット通販

カタログ通販

ネットスーパー

有機野菜・特別栽培野菜宅配

20代未満 20~30代 40~50代 60代以上