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15 13 使10 鹿鹿西14 徳洲会呼 吸器部会は 独自のホー ムページを 開設した。 コンテンツ は徳洲会や 呼吸器部会の概要、症例検討会の開催案内 や過去の開催情報、施設一覧など。過去の 開催分に関しては症例検討の抄録に加え、 ミニレクチャーのPDFデータを公開。将来的 には症例検討会の動画配信も行っていきた い考えだ。ホームページで情報発信し、医 学生や呼吸器専門医の資格取得を目指す後 期研修医などへのアピールにも努めていく。 使グループ 呼吸器部会が ホームページ 【日本呼吸器学会認定施設】 千葉徳洲会病院 千葉西総合病院 湘南鎌倉総合病院(神奈川県) 湘南藤沢徳洲会病院(神奈川県) 宇治徳洲会病院(京都府) 八尾徳洲会総合病院(大阪府) 和泉市立病院(大阪府) 【日本呼吸器学会関連施設】 札幌東徳洲会病院 鎌ケ谷総合病院(千葉県) 名古屋徳洲会総合病院 宇治病院と八尾病院で実施した検証試験の様子 (左から竹田部長、藤村部長) 「患者さんと医療従事者 の双方のお役に立てるキ ャンサーボードを目指し ます」と竹田部長 徳洲会グループの日本呼吸器学会認定 施設および関連施設 一般社団法人徳洲会(社徳)は4月1日、徳洲会グループのホー ムページを刷新し “プレオープン”した。トップ画面には徳洲会の 原点である離島・へき地医療の環境をイメージした海と青空が広 がる美しい画像を使用。サイトマップも従前と比べ、機能的な構 成となっている。 各施設情報は内容・ビジュアルともに強化、離島・へき地病院 や救急センターの紹介サイト、包括的ながん治療への取り組み、 がん拠点病院一覧、治療実績など医療機能情報も充実させた。 また、職種ごとに実施している教育・研修体制、臨床研究を紹 介するサイト、健診・人間ドック、リクルート情報も、きめ細かく 網羅している。 国際的な医療機能評価のJCI認証取得病院、内視鏡下手術支援 ロボット「ダヴィンチ」導入病院など先端的な医療を行っている病 院を紹介するサイトも目新しい。 疾患解説など一部のサイトは4月以降、順次拡充させる予定。 メディカルツーリズム(医療観光)の拡大をにらみ多言語化も進め ていく。 社徳の福田貢・常務理 事は「患者さんやご家族 が徳洲会のホームページ に入っていただき、徳洲 会病院への受診につなげ ていただければ幸いで す」とリニューアル効果を アピールしている。 “プレオープン” 徳洲会グループの ホームページ刷新 10 15 命だけは平等だ 平成 29 4 3 日 月曜日│ No. 1076 月曜日 4 3 発行:一般社団法人徳洲会 〒102-0083 東京都千代田区麹町3-1-1 麹町311ビル8階 TEL:03-3262-3133 制作:一般社団法人徳洲会 編集室 〒102-0083 東京都千代田区麹町3-1-1 麹町311ビル8階 TEL:03-6272-3687 FAX:03-3263-8125  Email:news@tokushukai.jp No. 1076 3/APR.2017 ALL LIVING BEINGS ARE CREATED EQUAL

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数や4月からの試行期間

の状況をふまえ、検討し

ていく意向だ。また、開

始から数回は竹田部長が

総合司会を担うが、その

後、認定施設や関連施設

の医師の持ち回り制にす

る構想だ。

呼吸器部会が発足した

のは15年7月。徳洲会は、

安全で質の高いがん標準

治療の普及などを目的に、

徳洲会オンコロジープロ

ジェクトに取り組んでお

り、同プロジェクトの一

環として、肺・大腸・乳

がんの各領域で臨床研究

や臨床試験を推進。肺が

ん領域では試験の経過や

方針、肺がん診療の最新

情報などを共有するため

に、「肺がん研究会」を

開催している。

呼吸器部会は、同研究

会を母体として発足。以

降、学会形式の症例検討

会を半年に1度のペース

で開催するなど、グルー

プの呼吸器診療のレベル

向上に尽力している。症

例検討会はこれまでに4

回実施。

竹田部長によると、肺

がんキャンサーボードの

設置はグループ内の医師

からの「症例検討会で後

方視的に振り返るだけで

なく、呼吸器部会がある

のであれば徳洲会グルー

プとして、目の前にいる

患者さんが、今まさに必

要としている意思決定を

行う仕組みを設けてはど

うか」という意見が発端

だという。

「症例検討会も参加者の

スキルアップに資する重

要な活動ですが、“目の

前の患者さん”に対する

取り組みとしてキャンサ

ーボードは大きな一歩で

す。呼吸器部会としてど

ちらも重要な活動と位置

付け、キャンサーボード

を軌道に乗せていきた

い」(竹田部長)

ムを活用し、通信ネット

ワークを構築。

3月13日には宇治病院

と八尾病院を結んで検証

試験を実施。徳洲会イン

フォメーションシステム

開発部の藤村義明部長が

立ち会い、竹田部長、八

尾病院の瓜生恭章・内科

部長(呼吸器部会教育研

修委員長)が同システム

を稼働、操作方法や画質

のチェック、問題点の洗

い出しなどを行った。そ

れぞれ自院で画像を閲覧

するのと遜そ

色しょくな

い画質を

得たことなどから、実際

のキャンサーボードの使

用に十分耐え得るシステ

ムとの結論に至った。

仮に試行期間の4病院

で試算した場合、各病院

が3症例を提示し、それ

ぞれ10分議論しただけで

も2時間を要してしまう。

このためキャンサーボー

ドにかける症例の選定方

法については、参加施設

会呼吸器部会長)は「多

様な専門家の観点を導入

することで、見逃しを防

いだり、治療選択の可能

性が広がったりするため、

患者さんにメリットがあ

ります。一方、主治医に

とっても、さまざまな意

見や見方をふまえ、合議

により治療方針を決める

ことができますので、負

担の軽減にもつながりま

す」とアピール。

続けて「現状でも、ほ

とんどの病院で適切な治

療を行っていると思いま

すが、グループのスケー

ルメリットを生かして各

病院が補完し合い、どこ

の病院を受診しても質の

高い医療を提供していけ

るよう、患者さんと医療

従事者の双方のお役に立

てるキャンサーボードを

目指します」と抱負を語

っている。

地理的に離れた施設が

参加するキャンサーボー

ドを実施するには、レン

トゲンやCT(コンピュ

ータ断層撮影)の画像な

ど診療情報を共有するシ

ステムの整備が欠かせな

い。これについては、セ

キュリティ機能がきわめ

て高いWEB会議システ

呼吸器外科、放射線診断

科、放射線治療科、病理

診断科の専門医に加え、

がん関連の認定看護師や

がん薬物療法認定薬剤師

も予定。

細胞診や組織診などを

担う病理診断科の医師に

関しては、徳洲会病理部

門の青笹克之・最高顧問

(大阪大学名誉教授)に

推薦を依頼し、人選を進

めている。

開催は週1回(毎週火

曜日・午後6時開始)と

し、第1回の開催は4月

4日。試行期間を経た後、

5月をめどに参加施設を

拡充していく。当面は徳

洲会グループの肺がん診

療の基幹施設である日本

呼吸器学会認定施設7病

なりつつある。実施には

高度な専門知識が求めら

れるが、消化器や循環器

などの領域と比べ、呼吸

器は専門医数が全国的に

少ないなど課題もある。

徳洲会呼吸器部会は、

より質の高い肺がん診療

を提供するため、グルー

プのスケールメリットを

生かし、多施設が参加す

る「徳洲会肺がんキャン

サーボード」を開始する。

一般的にキャンサーボ

ードは公立・民間を問わ

ず単独の病院内に設置、

運用するケースが多い。

多施設参加型はめずらし

いが、個々の病院のマン

パワーのみに頼らない治

療方針の意思決定が可能

になるため、診療の“質

の向上”と“標準化”が

期待できる。

まず4月から宇治徳洲

会病院(京都府)、八尾

徳洲会総合病院(大阪府)、

大隅鹿屋病院(鹿児島県)、

千葉西総合病院の4病院

で試行的に実施する計画。

参加職種は呼吸器内科、

ていくうえで有効な仕組

みだ。

肺がんは、がん種別の

罹り

患かん

率で3位(2012

年、国立がん研究センタ

ー)、死亡率では1位

(14年、同)。早期発見が

難しく、難治性で予後不

良となる症例が少なくな

い。そのため近年、がん

細胞の遺伝子を解析し、

検出した遺伝子変異に応

じ、治療効果が期待でき

る分子標的薬を投与する

「プレシジョン・メディ

シン(精密医療)」が、

肺がん薬物療法の主流に

診療科や職種の垣根を

越え多様な観点から、が

ん患者さんに対する最適

な治療方針を検討するの

がキャンサーボード。エ

ビデンス(科学的根拠)

に基づいた有効性の高い

集学的治療(手術、化学

療法、放射線治療など)

を、個々の患者さんの病

状や意思、家庭環境など

生活背景もふまえ実施し

徳洲会グループは肺がん診療の質の向上を図るため、呼吸器部会が主導し「徳洲

会肺がんキャンサーボード」を開始する。徳洲会は臨床と研究の両面から、がん

医療強化を目指すオンコロジー(腫瘍学)プロジェクトを推進しており、その一

環だ。グループのスケールメリットを生かし、多施設を結んで多職種が参加する

カンファレンス(症例検討)を開催、最適な治療方針を決定する。こうした形のキャ

ンサーボードは徳洲会で初の取り組み。一般のインターネット回線から隔離され

た通信網と、強固なセキュリティ機能を有するWEB会議システムを活用し実施。

まず4月に4病院で試行的に取り組み、5月をめどに参加病院を拡大していく。

徳洲会呼吸器部会は独自のホームページを開設した。コンテンツは徳洲会や

呼吸器部会の概要、症例検討会の開催案内や過去の開催情報、施設一覧など。過去の開催分に関しては症例検討の抄録に加え、ミニレクチャーのPDFデータを公開。将来的には症例検討会の動画配信も行っていきたい考えだ。ホームページで情報発信し、医学生や呼吸器専門医の資格取得を目指す後期研修医などへのアピールにも努めていく。

まず4月から4病院で試行

多施設がWEB使い参加

肺がんキャンサーボード

徳 洲 会グ ル ー プ

呼吸器部会がホームページ

【日本呼吸器学会認定施設】千葉徳洲会病院千葉西総合病院

湘南鎌倉総合病院(神奈川県)湘南藤沢徳洲会病院(神奈川県)宇治徳洲会病院(京都府)八尾徳洲会総合病院(大阪府)和泉市立病院(大阪府)

【日本呼吸器学会関連施設】札幌東徳洲会病院

鎌ケ谷総合病院(千葉県)名古屋徳洲会総合病院

宇治病院と八尾病院で実施した検証試験の様子(左から竹田部長、藤村部長)

「患者さんと医療従事者の双方のお役に立てるキャンサーボードを目指します」と竹田部長

徳洲会グループの日本呼吸器学会認定施設および関連施設

一般社団法人徳洲会(社徳)は4月1日、徳洲会グループのホームページを刷新し “プレオープン”した。トップ画面には徳洲会の原点である離島・へき地医療の環境をイメージした海と青空が広がる美しい画像を使用。サイトマップも従前と比べ、機能的な構成となっている。各施設情報は内容・ビジュアルともに強化、離島・へき地病院

や救急センターの紹介サイト、包括的ながん治療への取り組み、がん拠点病院一覧、治療実績など医療機能情報も充実させた。また、職種ごとに実施している教育・研修体制、臨床研究を紹介するサイト、健診・人間ドック、リクルート情報も、きめ細かく網羅している。国際的な医療機能評価のJCI認証取得病院、内視鏡下手術支援

ロボット「ダヴィンチ」導入病院など先端的な医療を行っている病院を紹介するサイトも目新しい。疾患解説など一部のサイトは4月以降、順次拡充させる予定。

メディカルツーリズム(医療観光)の拡大をにらみ多言語化も進めていく。社徳の福田貢・常務理

事は「患者さんやご家族が徳洲会のホームページに入っていただき、徳洲会病院への受診につなげていただければ幸いです」とリニューアル効果をアピールしている。

“プレオープン”徳洲会グループのホームページ刷新

院と同関連施設

3病院(表)を

含む10〜15病院

を想定、今後、

参加を呼びかけ

ていく。

宇治病院の竹

田隆之・呼吸器

内科部長(徳洲

徳 洲 新 聞徳 洲 新 聞 生い の ち

命だけは平等だ❶ 平成 29 年 4 月3日 月曜日 │ No.1076

月 曜 日4 月3日

発行:一般社団法人徳洲会  〒102-0083 東京都千代田区麹町3-1-1 麹町311ビル8階  TEL:03-3262-3133制作:一般社団法人徳洲会 編集室  〒102-0083 東京都千代田区麹町3-1-1 麹町311ビル8階 TEL:03-6272-3687 FAX:03-3263-8125  Email:[email protected]

No.10763/APR.2017

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