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三菱自動車工業株式会社
I スーパ・オール・ホイール・コントロール(S-AWC)
ランサー
エボリ斗ーシヲン ICBA -CZ4A X GSH
4β11 2007.10-
出典資料
新司型車解説7寄 泌 1036YI<:30
桔備M~見書( 1'.巻) No.I(J:l6YEOOA
電気配線図集 No. 103li Y EiO
通称名 | 車 両 型 式 エンジン型式 適用時期
概 要
S -A WC (Super . AIl . Wheel . Control)は.H命運動制御の開発注JI[想1¥WC (All . W hccl . Cootrol)の考えタ号V〆ソ','1.ン〆'ル アク 4 イソヨーニ,ト II 11_ γ ン
Jiのもと.従米までのACD(Activc . Ccntcr . Di貨crcntiaD. AYC(J¥ctive' Yaw' Conlrol). ARS(AntI - -'f ンステム F クテ'プ λタ ピ " ~. .' コ:,.t. L' - J(,
Lock . llreak . System)に加え, ASC (i¥ctivc . Stability . Cυnlrol)を装備し統合制御することで「君、のま
まの操縦竹」と|卓越した安定件Jを実現するi[(両辺動総合制御システムであるの
直雪j
装備 r,SRグレー j'"
ACD
...¥YC
AsS + t¥SC
, " ‘'
。、E
l--一
レ一「J
--〆・、
3・
にリ
-
Du-
。。:標準装備
ー:非公備C
2 構造・機能
1 ) 構成部品の配置(図 1-1)
λWC-ECUはιcu.センサ.スイッチの各情報をもとに演算しその値により 7111圧ユニット (ACD,AYC
JIJ)及びハイドロリック・ユニット (ASCJtI)を適切に作動させることによりドライパの操作や車両挙動に応
じた市IH~U を行っているの
油圧ユニット(ACDI A YC IfD
ι
-一一一-CANj晶I!線一一一-13気配線一一一一一納箆配管
"': RSは, WSS.ECU(ホイール・スピード・センサECU)を採用し、車検速情報を AWC'ECUに送信している.
図 1-, システム精成
- HH -
-・=・E沼・・
2) 構成部品の構造・機能
il) 主要構成部品 一 覧
七時Þ.X:古~,\i', |後 官日
ACJ)トラ ンスファrlllJ干ユニット からの油}J:により油J-i.多似ク ラッチの低迷 トルクを制維1)し.セ ン
タ・デイツ ァレンシヤ )1〆の1;:動を市IJJ~!す る
AYC7~イフ r レンシャ Iレ油j七コ.二ツ卜からのidl圧により左右クラ ッチの1'i;.主トルクを制御し後輸のメr.有
駆動)J差を潟節する
[f.))-l:ンサ アキ斗ムレータの:tt圧状態をECUに返信する
電!Jl1Jポンプ クラッチfHhJJJi自(1を発生させる補正ユニット
方lilJ11'(A YC) 油J(:を1¥1じめ1;,右どちらのク ラッチに供給するかな制til)する(.I¥CD:1¥YC用)
比例弁(1¥YC) .l,YCt'111圧多板クラッチへの供給rllll烹を制御する
Jヒ11リずl'(.ACD) i¥CD油1-1ー多似クラッチへの供給油lょを制御する
1¥SC -上:C1.]((;SR) 己日1)'ARS' A只cのブレーキ制御lに川|え. AYCブレーキ制御をうた施する
WSS -EClJ (RS) 車愉j恋センサからの.,.u手,~を AWC-ECT に送信する
.-¥WC ECU CAN通信などで取得した各術館!こより. :~CD. A YC. ABS.八SCを適切に:lJf1御する
アクセJレ・ポジション・センサ アクセヲレータ・ペダルnRl支を検/11する
前後Cセン舟 中|山)0)前後ん向の加速度を検出する
横Gセンサ 車両の横方IIIJの加速泌を検{I',する
ステア リング・ホイーJレ・ センサ ステアリングJ栄町r.角及びt.J1立i立直を検出する
ス トップ・ランプ・スイッ チ プレーキ作動状態を検出する
ノ〈ーキ ング・ブレーキ・ スイッチ ノtーキング・ ブレーキ作動状態を検出すゐ
事総連センサ 各車輸の速度:を検出すゐ
ヨー・レー ト・センサ 中:体のヨ一変化を検1I1する
マスタ ・シリンダ ・ブレーキ減圧センサ マスタ・シリンダのブレーキ圧カを検111する
ホイ ール・シ リンダ・プレーキ依}+.センサ 会卒論のブレーキ・キャリパに))nわるプレーキ圧)Jを検11',する
(2) AWCスイッチ(図 1-2)
AWCスイッチを操作すること で. :1積 類 の走行モード
(T ARVIJ¥C, Gl(i¥ VEL. S河OW)に切り替え可能であるc
AWCスイッチは卓阿の装 備の 違いにより. ステアリン
グ ・スポーク 部えはフロア ・コンソ ーJレに装清されてお
り.モード切り替えのパターンは 1"記のようになる。
-ステアリング ・ホイール ・スイ ッチの場合
TARMAC~GRAVEL~S~OW
・フ ロア・コンソ}ル・ スイッチの場合
TARMAC→ GRAVEL→ SNOW→ TARtvlAC
- 149 -
日目…
図 1-2 AWCスイッ チ
-F司園長調・
(3) マルチ・インフォメーション・ディスプレイ(図 I-3, 4)
マルチ・インフォメーション・ディスプレイのト段I[r央防i慨諸島一斗- AWC壬ード
行15に現在のモードを常時点ボする。
モード切り替え時には自動的にr[r段のインフォメーショ
ン画面にモードの切り骨え状削を表示し,設定終了後に
広の画面に戻る。
またマルチ・インフォメーション・ディスプレイのメー
タ・スイッチ操作により中段のインフォメーションl由IIHi
に, [¥WCの作動状態を表示する専川l舟i1Mを設定するこ
とが可能であるのこの専用|由i1f1iはrlr央に ACDの荒動制
限状態を.芹.右に AYCのヨー運動制御状態をぷポして
いるの
(4) AYC(図1-5) ./7.,. fプ テ4 ー 『シト包ール
l「gth}一 紘一4
5RT銅|図1-3 マルチ・インフォメーション・ディス
プレイAWC制御モード表示
図 1-4 マルチ・インフォメーション・ディス
プレイ S-AWC制御モード表示
AYC(Active' Yaw' Control)は後輪左右の駆動力差をアクテイプにコントロールし.市.両の旋同する力
(ヨー・モーメント)を白ヂEに制御することで4本のタイヤの能力を長大|製に引き出すシステムである。
(イ) トルク・トランスファ・テeイファレンシャル
滋星ギヤ式ディファレンシャル
q吋初日卜
湿式多板クラ目yチ
l~灘滋ギヤ
図1-5 トルク・トランスファ・ディファレンシャル
- 150 -
-=:1・~?ョ・
(a) ディファレンシャル機構
続凶中の車両において内輪と外輪の回転数差を許拝する遊患ギヤ式デイファレンシャJレを採川している。左
輪ドライブ・シャフトはキャリアに接続されるとJUこ,増減i卓ギヤの入)Jギヤと結合されている。布側ドラ
イブ ・シャフ トはサン・ギヤに按続きれる。この部分は(b)増減速ギヤ機構と(c.)混式多板ク ラッチ機構と分離
されており,デイファ レ ンシャ lレ部はハイポイド・ギヤ ・ オイルにより ì~J滑される。
(b) 増減速ギヤ
左右2組の?黒式多板クラッチの同転を.右輸の回転速度に対して増速又は減速させる。この部位はダイヤク
イーン ATF.SPmにより il当滑されるの
(c) 湿式多板クラッチ
凶転速度の早いはう から遅いほうにトルクを移動させるυ
ム二クラッチ作勤時:減速ギヤにより;1.i愉から左輸にト Jレクが移動
寸iクラッチ作動|時:増速ギヤにより左愉からfi・輪にト jレクが移動
トルクの移動用;はクラッチの押し付け)Jにより決定されるの
この部位は増減速ギヤ苦1$と同ー ‘の灰画となっており,ダイヤクイ ーン ATF.SP1lIにより潤滑される。
(d) クラッチ・ピストン
陣式多板クラッチを押し付けるピストン。作動7111はダイヤクイーン ATF-SPllJであり.お1JJ.iユニ ッ 卜より
供給されている。また.この作動油は;¥CDと共用している。
(ロ) 油圧ユニ ット(AYC'ACD共通)(図 1-6, 7)
illl庄ユニットは電動ポンプ序.カセンサ,方向弁(AYじ),比例弁(1¥YC). 比例弁 (ACD). アキュム レータ
で構成されており.s -1¥ ¥-VC -ECUの指令に基づき AYC及び八CDを制御する。
アキ;J.ムレ}タはポンプを間欠作動させることで必要な制御l序.を蓄序.して.作動レスポンスを健保する。苔
!上制1~IlJJ.:は序.カセンサに より適切なJ_l. )J に制御される.
AYC lt~1弁
圧力センサ
図 1-6 油圧ユニット
油圧2ヱット
匡互t!::-"lt1
図1-7 油圧回路概略図
151 -
--=画面司 ・
(5) ACD (図 1-8) 、,~ラ'ノ -1: " タ l' .'・Iv :.シシャ,.
ACD (Aclive Centcr Di鉦crcntial)は.センタ・ デイフ ァレンシャルの差動制限をlljj圧多板クラッチにより
実施するものである、11(両通勤状態に応じて. S-AWC -ECUは油汗ユニッ トに指示をIl:し, illl庄多板ク
ラッチを作動させ, 直結状態に近づけるω これにより加;a時の トラクショ ン|咋能及び減速Hj:の安定性を向卜.
させているε また,旋回時にはirlll干ユニ ットへの駆動指示をやめ.ilh圧多板クラッチを開放しセンタ ・デイ
ファレンシャルをフリー状態に近づける ことで旋|円|性能を向トさせるの
また,市.速5km/h以 卜.で走行",に.パーキング・ブレーキをヲ|いた際にも71h月多板クラッチを開放しセン
タ・デイファレ ンシャルをフリーと している。
センタ・デフから
の入力SII
フロン卜・ディファレンシャル
(ヘリカルLSD武)
図 1-8 ACD断面図
(6) ハイドロリック・ユニット (ASC-ECU) (図 1-9)
ASC -ECUがーイ~となった/、イ ドロリック・ ユニットを採)IJし.EBD制御. ABS市11御.ASC制移1Iに加え.
S- AWC-ECU と協制命lJ 1~1l を行い AYC ブレーキ制御を行 うの
内部には通常の ASCと1,;1*泉市IJ倒lに用いるマスタ・ シリンダ圧力センサ (x11岡)に加えホイール・シリ ン
ダ圧力センサ(x4佃)が|付賊されている υ
ハイドロリツク・ ユニット, ASC-ECU -各ソレノイド・パルプ・電動ポンプ
-マスタ ・シリンダ圧力センサ(1個)
-ホイール・シりンダ圧力センサ(4個〉
図 1-9 ハイドロリ ック ・ユニット
-152 -
-=-・zョ・
(7) ステアリング・ホイール・センサ(図 1-10)
ステアリングの中丘位置及びステアリング操舵角を検11¥
する。 CAKラインを)IJいてj¥SC-ECU及びS-AWC
-ECUに対して信号を出力するの
(8) G &ヨー ・レー ト・センサ(図 1-11)
車両のヨー ・レ} トと砧H向及び前後方|白jの加速度を検
山しCANラインを介 してl¥SC-ECU 及びS-AWC-
ECCに11'r))する。
サングセ
Lン
・
1J1v
,3qf
7『
Pん同Uy
-TJ1
ぷUMv、
スホ
図 1-10 ステアリング ・ホイール・センサ
函 1-11 G&ヨー・レート・センサ
(9) 車輪速センサ及び磁気エンコーダ(図 1-12)
各rll:輸の阿転述度を検11¥するための車輪速センサ及び磁
気エンコーダ。
磁気エンコーダはN極と S相が交瓦に配置されていj盤形
状と なっており,的気エンコーダが巾.輪と一緒lこ凶転す
ることで各車輸の!日|転速度に比例した周波数のパルス信
甘をHt)Jする。
(ASC' AsS非投-着であるRSグレードでは,車輪速信
号をWSS-ECUが処理するの)
3) 制御内容
(1) AWC制御モード
!¥WCでの制御は作路面状況に応じた3種類の制御モード(TAR:¥:IAC,GRAVEL, SNOW) ~こ切 り梓えが可
能であるのそれぞれの制御モー ドにおける制御内容は以下の通りである。
図 Iー12 車輪選センサ&磁気エンコーダ
AWC ~IJfí]モード 制御内容
'L¥RMAC .lに乾燥した舗装路耐に対応し ACDを弱めに • j¥ YC{京右トルク移動制御.プレーキ制御)を強めに
制御するc
(;Ri¥ ¥'EL .U二i目;れた路向,ダー卜路に対応し, ACD をやや強め• i¥ YC (弁.右トルク移動flilJ{j:U,プレーキ制御)を
'1'桜肢に制御する
おうrow -i;に雪道に対応し, ACDをやや強めに, A YC(.Lt;:有トルク移動前IJ御.プレーキijilJ作U)を弱めに制御する。
-153 -
-=司・Eヨ・
(2) センサ情報(図 1-13)
以下に示す各種センサ情報をもとにヨ}・レ}トをフィードパックしちみつな制御をnf能として,車両の走
行状態に対応するレスポンスを向上させた。
セシサ1宵総
.4鎗jjj鎗逮
・ハンドル角.前後加速度
. t員加.ilI!1l
ヨー・レート
統合ヨー運動制御
|フィード・フ分ワード制御|
| 7ィードパ、ノク制御 |
ACD僻~ê~
総動司自l助対応司~laJI
罰儀袋回転前日j御
ヨー運動制御
関係号室悶転制御
ヨー運動:TJ御
AYCブレーキ制剤
自僚主E回転制御
ヨー運動制御
図 1-13 センサ情報と制御の関連
(3) ヨー・レート・フィードバック制御(図 1-14)
AYC御J御:ID
プレーキ耳目j御盤
ヨー・レート・センサ情報により車両旋阿状態を的確に判断し. ドライパのステアリング操作に忠実な車両
運動を実現したの
徐々に速度を上げながら一定、1'..径の旋回111をトレースした際の旋回特性は.従来の制御に対してアンダステ
アをより抑制し旋回性能を更に向 kすることができた。また,滑りやすい路面で.素早い操舵のレーン・
チェンジを行った場合. レーン・チェンジ終了時の車両挙動の安定性・収点性も向上した。
燥tt角度比
。
操舵角。
ヨー・レート 0
求心加速度
図1-14 ヨー・レート・フィードパックの効果
-151 -
17)
l¥SC機能を活用した AYCブレーキ制御を追加した。限卯走行制
AYCブレーキ制御(GSR) (図 1-15, 16,
AYCによる木右トルク移動制御に加え.
(4)
ドライバの繰作に応じた蛾付近でのアンダステア,
車両旋回運動がnJ能となった。
このブレーキ制御はASC-OFFスイッチにより作動を停止させることも可能である.
オ}パステア挙動をきらにfflJ制することができるため.
プレーキ1:1発生ブレーキ力発生
ブレーキ力発生
ブレーキ制御図 1-15
制御の強さ・効果
Critical 限界
走行状態日ロI - :;;S 〈之---コ凹Stable 安定
睡彊践す三j...z..~Æft
;鰍連夜,
S書溜走行
市街地走行
高速走行
rIllli--ー、
函岨吻行走
それぞれの制御の作動イメージ図 1-16
<p
走行状態と作動
-155
図 1-17
-亘画面司・
(5) ダイアグノシス・フェールセーフ機能(図 1-18)
S-AWCシステムに異常が発作.したとき.マルチ・イ
ンフォメーション・ディスプレイ内のインフ寸メーショ
ン画岨に凶(A)を表示し,モード表不(13)が消灯するυ
その後.警告表示前の画|自iに反り, 1 ! J表示(C)が点灯
するの
マルチ・インフオメーション・ディスプレイ内のイン
フォメーション|則前i~こ (C) をーぷ示し続けるときはダイア
グノシスが記憶されているため確認する。
また,故障の状態に応じてフェールセーフ制御を尖施す
る。
図 1-18 マルチ・インフォメーション・
ディスプレイ表示
スポーティな運転を連続して続けた場合,システムを保護するためS-AWC制御を一時作止させるのその
|療はインフォメーション画面のモード表示(n)が点滅する。
ダイアグノシス・コ}ドとフ、L ールセ}フの詳細は整備解説書を参照すること 0
4) アクティブ・スタビリティ・コントロール・システム
アクテイブ・スタビリテイ・コントロール・システムは. トラクション・コントロール(TCL)機能,スタ
ピリテイ・コントロール機能.及びl¥BS機能, EBD機能を統合したシステムである心
また.ツイン・クラッチ・スポーツ・シフト・トランスミッション装着車では, S-j¥WC制維1Iと共に統合
制御することで.卓両運動性能をIOJ上させているの
また,エボリ斗ーション XのASCシステムでは,マスタ・シリンダ圧力センサに加え,ホイール・シりン
ダj上)Jセンサを泊加しよりちみつな制御が針える。
(1) スタビリティ・コントロール制御(図 1-19)
スタピリティ・コントローlレは.各種センサの情報により車両の動きを検出すると共に.理む!的なE主体運動
モデルを演算するυ 実際の車両の動きと埋想的な車体運動モデルを比較し車両の動きを理想的な車体運動
モデルに近づけるように特定車輸のブレーキを制御し,車両にヨー・モーメントを発作.させることで横滑り
(スピン及びドリフト・アウト)を抑制する。
スタピリティ・コントロール機能は4輸の制動力とコーナリング・フォースのバランスを変えることで車両
にヨー・モーメントを発生させて. '1 (両姿勢を制御するυ
例えば,滑りやすい路而などでドライパの意思に反して'1':1本がドリフト・アウト傾向となった場合, リヤ旋
凶内怖の制動)Jを増大させることでドリフト・アウトを抑制する方|白jにヨー・モーメント(同頭モーメント)
を発牛.させる。逆に車体がスピン傾向にある場・合は.フロント旋阿外輪の制動力を増大することでスピンを
抑制するん.向にヨー・モーメント(復)l;モーメント)を発生させるのまた,オーバ・スピードと判断される場
合にはエンジン出力を絞り減速させることで理想的な車体運動モデルに近づくよう制御するの
-Hi6 -
ブレーキカを加える
田原モーメント発生
(制御作動例〉
(2) TCl制御(図 1-20)
-・=・.::ョ.
復元モーメント発生 ドリフト・アウトの抑制 スピンの抑制
前総繍滑りによるドリフト・アウトを防止
{制御l効果例)
図 1-19 スタビリ ティ ・コントロール制御
i¥SC -ECUはエンジンECU,TC-SST-EじU.S-j¥WC-ECU. ステアリング・ホイ ーjレ・センサ, G
&ヨ ー・レート・センサ.>>.び車輪述センサなどからさまざまな情報を受けているの.A.SC-ECUは.駆動
輪がスリップ状態と認識した場合スリップを抑え 他の駆動輸にトルクが伝述されるようスリップ状態と判
断した駆動愉のブレーキ液圧を制御する。 ABSソレノイド ・パルプと i¥SCパルプの作動は基本的に スタピ
リティ・コントロール とIIiJじであるc ASC-ECUとエンジ ンECU,TC -SST -ECU及びS-i¥WC-
ECU問の通信はCi¥Nパス ・ラインにより行われ. アクセル・ペダルを踏み込み過ぎている場合にはエン ジ
ンECCにエンジン出力を抑えるよう 信号をi返るのまた. TC-SST-ECU及びS-AWC-ECVと協調制御
し. TCL制御件を健保する。
車 両 進 伺向e・・
滑りやすい路面空伝車鎗
図 1-20 TCL制御例
(3) ABS' EBD制御
従ク|毛の中.両と]hJ.f浪 車。問.の重E:配分変化にま・l応し最適なブレーキ)Jを発牛.させる EJ:W機能と.ブレーキ・
ロックを抑制し車両の交定tf:.を確保しつつ操舵をnJ能とする ABS機能を持っているの
(4) ASC-OFFスイ ッチ操作とシステム作動の関係(図 1-21)
J¥SC -OFFスイ ッチはインストJレメント・パネル逆転出右側に装着されており.このスイッチを操作する
ことにより TCL機能,スタビリティ ・コ ントロール機能,及びAYCブレーキ制御を実行又は禁止すること
ができる。また. ASC-OFFスイッ チ固着時の対策として. ASC-OFFスイ ッチを 15秒間事11し続ける と
ASCシステムがOK状態に復帰するυ
なお,TCL機能及びスタピリテイ ・コントロール機能はイグニション・スイ ッチを “LOCK(OFF)"位置か
らON杭置にした ときは常時OK状態となると
ASC制御は時速約 liikm/hから制御が可能となるc
-157
-E司・5ヨ・
圃圃圃圃圃圃:短押し
圏構圏構蝿:長押し(3秒以よ)
ASC-QN
αZ動状怨)
図1-21 ASC -OFFスイッチ操作とシステム作動の関係
*円/操作 ASC-ON ASC-OFF
EsD制御 実行 友.行
AβS制釧| 実行 実行
TCL制御 実行 jだlト
ASC市1)倒| 実-1J" 禁止
AYCプレーキ制御 祭止 実行
ACD. j¥YC制術l 実:jJ 実行
(5) ASC作動ディスプレイ(図 I-22)
ASC-OFFボタン長押し
実行
実行
祭止
禁止
祭止
実行
ASCシステムは ASC作動ディスプレイ. ASC ウォーニング・ディスプレイ • l¥SC -O1"Fディスプレイ,
ASC -OFFランプ. ABSウォーニング・ディスプレイ. ABSウォーニング・ランプ.プレーキ・ウォーニ
ング・ディスプレイ.及ぴプレーキ・ウォーニング・ランプを制御する。
点灯.表示の制御は表のように制御される。
図 I-22 マルチ・インフォメーション・ディスプレイ表示
-158 -
-E司E宥.
Ascfr動 i¥SC ASC- ASC- 八日S八sS ブレーキ・
ブレーキ・ウォーニン ウォーニン ウォーニン
状 態 ディスプレ グ・デタイス O[o'Fデイ OFFラング・ディス
ウォーニング・ディス
ウ1ーニンイ
プレイスプレイ ブ プレイ
グ・ランププレイ
グ・ランプ
i¥SC作動時 yEJ成(2Hz)
TCL作動K.if 点滅(2IIz)
ASC -OFFス
イッチJ制似こよ点灯
ゐシステム停止
正持作, (短押し)
ASC -01<'ドスイッチ操作によ
表示 点灯るシステム停止
(3秒長州し)
ノtーキ〆グ・プ
レーキ作動R~'
EsD故障 表示 点灯 表示 点灯
故障AsS故障 友ぶ 点灯
ASC故障 去示 点灯
'1'CLI'&1的 表示 点灯
(6) フェールセーフ・ダイアグノシス機能
ASC-ECUは入力及び:rUJ倍以-を常時監視している。システムに異常を検出した場合はフェール信号を出
)Jして前述のウォーニング・ランプ及びウォーニング・ディスプレイの制御を実施すると共に,故障現象
に応じた制御の禁止を実行する。詳細は整備解説書を参照すること。
(7) キャリプレーション
ASC-ECU. G&ヨー・レート・センサ.及びステアリング・ホイーjレ・センサなどを新iTsに交換した場合,
外部診断器(MUT-IIIのみ対J必)を)[J1;lてキャリプレーションを実施する必要があるの詳細はキ装備解説書を
参照すること υ
3 点検・整備のポイント
1) AYC' ACO車上整備項目
(1) 油量点検・交換
AYCには 3系統の点検箇所がある。また例の作動油点検は ACDと共通の作業項目となるω
何)トルク移動機構部
(ダイヤクイーン ATF-SP rn)
(ロ)デイファレンシャル機構部
(ダイヤクイーン LSDオイル)
い}i¥YC'AじD作動油
(ダイヤクイーン ATF-SP血)
(イ) トルク移動機構部
(a) 油量点検(図 1-23, 24)
トルク移動機構JiISのrlll量点検はフィラ・プラグを取り外
しフJレード・レベルが下限から k限の聞にあることを
確認する。
不足している場合は指定フルードを補充するυ
159 -
図 1-23 AYCドレーン・フィラ・フ。ラグ
指定油脂;ダイヤクイーンATF-SPm
(b) フルード交換(図 1-23)
-F司・・E君・
①フイラ・プラグを外した後. ドレーン・プラグを取り外
し使川前みブルードを排出した後. ドレーン・プラグ
を胤定トルクで締め付ける"
(を指定フjレードを注入するの
指定油脂:ダイヤクイーンATF-SPm
油量:0.55 ~ 0.6dm3
〈さ〉フィラ・プラグを規定トルクで締め付ける。
(ロ) ディファレンシャル機構部
(a) 油量点検(図 1-25, 26)
デイファレンシャ jレ機構部の油JAil烹検はフィラ・プラグ
を収り外しオイル・レベルが VjIJ~から上限の聞にあるこ
とを確認するの
不足している場合は指定オイルを補充するの
指定油脂:ダイヤクイーン LSDギヤオイル
(b) フルード交換(図 1-25)
①フィラ・プラグを外した後. ドレーン・プラグを取り外
し使用消みオイルを排mした後. ドレーン・プラグを
規定トルクで締め付けるc
②指定オイルを注入するc
指定油脂:ダイヤクイーンLSDギヤオイル
油霊:0.55 :t O.02dm3
命フイラ・プラグを規定トルクで締め付けるυ
(I¥) A YC . ACD作動油
(a) 油量点検(故障診断器を用いない場合) (図 1-27)
":1)トランク・ルームイーl制IJにあるトランク・ルーム・サイ
ド・トリム・リッドを外す。
②走行後の場合は常iJ,,1.( 10 -:mcc )の状態で車両を停止し
アヰーュムレ}タ|付のJ_iJJを下げるため90分以上放医する。
霊童日外気温が IO'C以下の場合は政置する R;~Jlijに余附持
たせる。
上級
下限
図 1-24 AYCオイル・レベル
図1-25 ディファレンシャル・ドレーン・
フィラ・プラグ
上級
下限
図 1-26 デフ・オイル・レベル
¥
¥ f 図J-27 AYC' ACDオイル・リザーパ
(芯オイル・リザーパのフルード・レベルがおli¥X~ MINの聞にあることを確認する。
何不足している場合は指定オイルを補光するり
指定油指:ダイヤクイーンATF-spm
(b) AYC' ACDエア抜き
・フル}ドの交1~を行った場合.外部診断器(MUT- 町のみ)を用いてエア}i{きを尖施する必要がある c
'AじDもAYじと同様iのエアJ友き作:業が必要で、ある 3
-詳細は整備解説占を参照すること。
-160 -
-・=・E司・
参考
(S-AWC & ASCシステム配線) (図 1-28)
ヒュージプルリンクNo.34 イグニションスイッチ(101
ETACS. ECU
〈ステアリングホイールS.AWCスイツ子非祭場~>
Z 1~ ~
方向弁 r長1方向弁 r壬(ACDllIll引 (AYCIIl)
G&ヨーレートセンサー
ヒュージブル ヒュージブルリンクNo.27 リンクNo.26
下 下
日図 1-28 S-AWC & ASCシステム配線
- 161 -
ー=・~4I・
E ツイン・クラッチ・スポーツ・シフト・トランスミッション
通称名 | 事両型式
ランサー
エボリコーション | αA一CZ4AX -GSR
概要(図II-1)
エンジン型式
1311
適用時期 出興資料
新型車解説内 Nnl036Yι302007.10 -- 4芸術財説書(J-.:巻) No. 1036YEOOi¥
電気配線岡集 Nnl(J:l6YE70
ツイン・クラッチ・スポーツ・シフト・トランスミッション (TC-SST)は /̂Tと|胃1f長のイージ・ドライ
ブ.卓越したスポーツ・ドライフ¥さらなる fiun. to・Driveを実現した.ツイン・クラッチよ白動:¥1/'1'
であるοTC-SSTには以下の制f故があるc
'M/Tと某本構造が同・であるため, シンフリレかっ動力伝達効半が高い。
・エンジンからの動)J伝達をトルク・コンパータではなく.クラッチとすることで動)Jの損失を低減しているの
・エンジンとの精帯な協調制御を行うことで.忌適な変i虫が可能である。
-自動変速における変速タイミングの最適化を図り,生~ショックを低減し,滑らかでトルク抜けのない変速
を実現しているυ
'Dレンジにおいては,i¥lTとJriJ等のイージ・ドライブを実現している。ノーマ ル スド _.;J 't.ス スポ- .~
・市IJ御切り梓えモードを NORMAL,SPORT, S-SPORT(スーパ・スポーツ)の3精類から選択可能。
・マニュアル操作は,ステアリング・コラムのパドル・シフト及びシフト・レバーでの操イ乍が可能c
・クラッチ及び変速制御を自動的に制御することで¥動力伝達の損失を低減し理想の発進加速性能を尖現する
と共に.八/T並みのクリープを設定しイージ・ドライブを実現れ
シフト・コントロール・レバー
図11-1 TC-SST外観
-162 -
-~ヨ・
〈仕様一覧〉
4負 H 什 様
トランスミッション型式 W6DGA
トランスミッシ司ン'Jfh.¥': 前進6段.後退1段.常附かみ合い式
クラッチ 滋式多板クラッチ
l 迷 1655
2連 2.368
3迷 1.751
i!c'i!s比 4速 1.322
5迷 1.008
6速 0.775
後退 4.011
終減速比 4.062 一
トランスミッシ司ン ・オイル銘柄 二:::~純 11':ダイヤク イーン SS'1、1"-1
字予量dm3 7.1(オイル・クーラ|刈0.6を含む)11( ※ :交換時の零量でないため注忘
1 ) 機能説明
金述モードとドライ ブ ・モー ドを組み合わせて選択でき.状況に合わせた走行が可能となっている。
(1 ) 変速モード(図n-2)
シフ ト・ レパ}の操作によって.オー ト・モー ド/マニュアル ・モードの選択が可能である。
アクセルDnll'(,,)
1∞
50
。
〈シフト・レバー〉
1∞ 150
.逮(km/h)
200
〈アップ ・シフト・パターン(NORMAL))
図 n-2 変速モード
-163 -
(パド)(., .シフト〉
100 150 200
牽逮 (km/h)
〈ダウン ・シフト・パターン(NO円MAL))
--=・匪と週・
〈制御一覧〉
モー F :I1iJ 指11
-シフト・マップに従い白動的lこ話記述する。なお,パドル・シフトをf呆イ乍すみことで.マ
ニヰアル・モードへの;修行がJlJ能である。(パド Jレ・シフトのi+J側レバーを 1秒間引
オート・モード き統!r ゐことでオート・モードに仮帰し,停中(n,~には門動的にオート・モード l二復帰す
(シフト・レパ一位桝:1)) る)
-ドライブ・モードの組み合わせにより.エコノミ走行からサーキット走行まで対比、がJlJ能であるー
-ドライパがシフト・レバー又はパドjレ・シフトを操作することにより.任意のタイミン
グで当記述が可能c
-走行中の山!fiiJ変.iJ,ljは'犬施しないが,発進時0)1;必ギヤ選択及びクラッチの結合iよ内動で
マニュアル・モード実施するのまた停車前の減速H糾こは山動的にシフト・ダウンを実胎jし停車 中はク
ラッチのみを i井i放してニュートラル~k態とする。(シフト‘レバーUJ:続+・-1J11))
直主j-必行性能を健保するため.シフト・アップしない.文はJ_ンジンのi勉liil転防lト.のためダ
ウン・シフトしないなとe走行・操作~Méによって公述が制限される場合があるー
-日ilhl侃時にはTC-SST保護のため、 J栄作に刻して変速が遅れる場介があるじ
(2) ドライブ・壬ード(制御モード) (図n-3)
TC -SST市lJf~IJ モード・スイッチの切り替えにより
NOH..YIAL, SPORT, S -SPORT (スーパ・スボ}ツ):~
神ヲン
図11-3 TC-SST制御モード切り替えスイッチ
〈制御一貫〉
モード 市IJ i針l
-般道路,高述通路.私雪J]'{r,なとを.ìffi',~・走行するときにj直したモー lJ 《
-快適性や燃資怜を考慮し低いエンジン1111転速度でなめらかに変淀するように制御するひ
:¥Oluli¥L シフト・ノtターン クラッチ・レスポンス アクセル・レスポンス
低迷域 低迷 スムース
-スポーツ点行をするときに逃したモードη
. NORJvIl¥Lに比較して.高いエンジン凶転速度で素中く 4記述するように制御するのこれにより加速重
視の変速タイミングやブレーキング時のシフト e ダウンによるiJ夜連なと'エボリューションらしい走行
Sl'OKl、 が可能である。
シフト・ノfターン クラッチ・レスポンス アクセル・レスポンス
i氏.~I~ i宝城 中jiti ,8j1b谷
-エンジン性能を最大限に発揮させるモード。
. SJ>OJ{'l、lこ比べ.更に高いエンジンlul転連度て酌更に素早く変iillするように制御する。
L笠笠 , S-SPORTの選択は十戸中,:nt目 えは低迷時(IOkm!h以J')でモ・ード・スイッチを3秒以上押し
只-SJ>Ol(l、続けた場介のみuf能となるο
, _1:.ンジン高向転状態でiti--14く会速するため シフト・シ刊ツクがi半う場合があるハ
シフト・ノtターン クラ yチ・レスポンス アクセル・レスポンス
高速城 If'J ;m 超高応答
- 164
--=・・P週・
(3) クリープ・ファンクション
TC-SSTは意肉的にクラッチをスリップ(半クラッチ状態)させることで A!Tのようなクリーブ走行を nj'
能としている。これにより低速での前進・後退がしやすくなるため.渋滞時や駐車時の運転操作が容劫とな
る。
(4) キック・ダウン・ファンクション
高速道路で、の追い越しゃ, 1N反路で力flJ生したい場合に.アクセラレータ・ペダlレを急激に踏み込むことで,
意:凶的にl段シフト・ダウンさせることができるの走訂状況により 2.:~段飛びでシフト・ダウンする場合や.
シフト・ダウンが和ヴされる場合もある。
(5) ファスト・オ7 ・ファンクション
急激にアクセル・ペダjレから足を離した場合,通常では車速に応じてアップ・シフトをしてしまうが.この
機能によりアップ e シフトが制限されエンジン・ブレーキが作用-tる。
2 構造・機能
1) 構成部品の配置(図n-4)
シフト・フォーヲ t
シフト ・フ才一ク2
害予量生後納
R
出力
コネクタ
-タ
EVEV
--イフ
Upu
p巴+
サンセ極各+
,司アボブ・
LV,、‘J
E
油
TC-SST-ECU
TC-SST内部断面
図H-4 構成部品の配置
2) 構成部品の構造・機能
TC-SSTはギ.にクラッチ,変速機構部,パルプ・ボデー. TC -SST -ECUで構成されており. TC-SST
-ECUによりパルプ・ボデーが制御され,バルブ・ボデーからのrlll圧によりクラッチ及び先述操作が実施
されるω
シフト・レバーはEC仁を装備しCj¥l¥通信及びLTT¥通信(パックアップ凶路)を用いてTC-SST-EじUに
ドライパの傑作を送信しているc
- 165 -
-=調・長司・
名.f{J; 構造・作動
クラッチ:組のi肘\:1:';:多十反クフツザ・が奇数段用と f,~数段用に分けられており.それぞれのクラッチ
が別々に作動する
変i室部奇数段稲iIに後退. 1迷.3迷.!)述のギヤとシンクロナイザ,二組のシフト・フォーク(シ
~逸機構 (後退目 I~, :¥述, :ï ;~n フト・レール)からWi成され.そのインプット・シャフトは奇数段側クラッチに接続さ
れている、
話Ei丞部偶数段羽~に 2 述. 4);む(i)iliのギヤとシンクロナイザ, イ祉のシフト・フォーク(シフ
(2述. 1述. 6速)ト・レール)から州成され,そのインプット・シャフトは偶者t段側クラッチにlt絞され
ているの
泊圧機構 パルプ・ボデーTC-SST各自I~へオイルをi返るための油j十阿路があり. iJlIA同路の切り替え.泊圧の市1IíiUを行うソレノイド‘パルプが|人I~されている乞
iliIHill τ'C -SST -ECC TC -SST前回に内殺されており目各検信号をもとにソレノイド・パルプを制御するじ
通信機構
シフト・レバ-A~~'y に装着されており. シフト・レバーのj栄作似択をTC-SST-
操作機構 シフト・レバー ECC EClJに送信する υ 通信には通常Ci¥:-Jを用い 緊急ß.~刷のパックアップとして LTN を装
備している n
(1 ) 変速機構(図11-5)
TC-SST 内部の盆~機構は阿の厳になっており,奇数段柑(後退. 1速.3速. 5速)及び偶数段軸(2述, 4
述, 6述)の2系統に分かれており.それぞれに独立したクラッチが結合され, 3~M/Tが一つ組み合わさっ
たような構造となっている。
シフト・フォーク(2速-4速用)- -_.." i島数段fa4逃ギヤ ¥ 2速ギヤ / , ¥ ム / クラッチ{偶数閥)
6速ギヤ
シフト・フォーク(3達一5逮用〉
白門bl.JrtA門 V 寸 インプット・シャフト(偶数段用)
......・
シフト・フォーク(1逮ーリパース用〉
....
図1-5 変速機構の内部構造
- 166 -
トランスフ7 ・ギヤ
-=・腕・(イ) P, Nレンジ(図 11-6)
エンジン始動と同時にl述ギヤ及び2速ギヤを前も って選択し クラッチは奇数段)1],偶数段用共に闘肱状
態で待機する。
図11-6 P, Nセレクト状態
(同 1速走行中(図 11-7)
l速での;どれ1:1tlは偶数段側を2速状態で待機し,f/JJ数段側のクラッチを開政状態にする。
図II-7 1速走行中
-167 -
偶数段四11クラッチ{開放状鍛)
偶数段側インプッ ト・シャフト{ニュートラル状態)
奇数段慣)1インプット ・シャフト(動力伝達状態)
奇数段1JI1クラ‘ンチ(結合状餓)
li墓-Rシフ ト・フョ?ーク&スリープ(1逮選択状簸〉
-・=・・震2・
制 2速走行中(図:n-8)
マニュアjレ・モードで2速に変逃すると.偶数段側のクラッチへ結合を切り替える。切り替えは!瞬間的に築
純されるため.走行中では苛・数段mもしくは偶数段)1'1のクラッチが両方共に開放されている状態はない。
変速完了後. 1述シフ ト.フオ一クをニユ一トラ jルレにするとJ
してf符奇:機する。
以降.3-4-5-6と逐次同じ動作を繰り返しアップ ・シフ トを行う。
度三日 Dレンジ走行'N;t:IJ託児に応じてN状態あるいはl段下のギヤで待機しょの変述段に変速する酬に選択を突
施するI劫令もある。
3i車-5逃シフト・フ狩ーク&スリーブ(3速滋!R状11lI)
(2) 油圧機構(図1I-9)
図1I-8 2遼走行中
t1IIJm~Jクラ 、Jチ(級会状ll.lDilIIJJc絞側インプVト・シャフト
{動力伝jl状Ii!l)
〈二コ入力
1 ilJi-Rシフト・フ:tーク&スυープ(ヱュートラル}
パルプ ・ ボデーはT/M~ι体内部にあり.ソレノイド ・ バ Jレブを TC - SST - ECUによって制御し. 2組の
クラッチと 4本のシフト ・フォークを作動させる。irllEEポンプはエンジンにより駆動されでいる。
パルプ・ボデー
五主TS-S$T-ECU
図n-9 油圧機構
-168 -
~司・~~~・
(イ) オイル・クーラ (図n-10)
オイ ルの性能劣化を|りIj11..するため,オイル・ク ーラ及びオイ ル・フィルタを装着している。
オイル・クーラ
図1I-10 オイル・クーラ
{3} 通信機構(図n-11)
TC-SST-ECUは.各積システム (エンジンECU シフト ・レバーECU. ドライブ ・モー ド切り梓えス
イッチなど)との通信により, ドライパの操作や走行状況.各シ ステムの故陪な どを認識し, これに対応し
たTC-SSTの制1~nを行っている。
物砂 CA問
<:>C州 -c
φ-t> LlN
骨----!>ハーネス
その他ECU(ASC.ACD,AYCなど)
・・・・・・ メカニカJI.-・ リンク
T…|ψ川 ⑪凪C
図n-11 通信機構
-169 -
コンピネーション・メータ
アクセルレータ・ペダル
-現在のギヤ段
.クラッチ温度
・浦温
--=・Fヨ・
〈機能一覧〉
名称 機 A目‘科E
. TC -SSTに内I哉されており, ドライパの操作や各センサ目各ECUからの信りをもとにパル
TC-SST-ECU プ・ボデーのソレノイ卜‘・パルプを制御しクラッチの統合目変速を行う"
-エンジン e トルク. :r..ンジン凶転速度 変速股の目的wをエンジン ECUと送受信することで.
エンジンと TC-SSTを統合制御する。
_L..ンジン ECU-エンジン・トルク,エンジン同転速度.後i丞段などの情報をTC-SST-ECCと送交信するこ
とでエンジンと TC SSTを統合して制御する。
-発進や雪道j必タイミングに必要なプレーキ操作などの"','j載をTC-SST r:CUに送信する。
ETACS-ECU .Tじ-SST-ECじからは現存ーの変速段やTC-SSTの異常などを受信し.マルチ・インプオメー
ション・ディスプレイに表示するの
その他ECじ(λSC-ιCU .;1乙行性能に関わる弁ECUとの通併により. -般走行からサーキット走れまで対応したTCs-AWC-ECじなど) SSTのi例l仰を実行する。
-ドライパの{栄作や変速モード, ドライブ・モードの切り掛え目選択を TC-SST-ECUに送信
することで操作状況に応じたTC SSTの制御を実施する。
シフト・レノ¥-ECじ -シフト・レバー ECUと1・C SST-ECU 聞はCAN通信をメインとして使用しているが,力.が
-CAぷ通信に不貝合がヲ自然してもシフト・レバー{,i:慣をTC-SST -ECUに伝法できるよう
パックアップとしてLTN通信を件jいているひ
(4) マルチ・インフォメーション・ディスプレイ表示
(イ) シフト・レバー・ポジション及びTC-SST制御モード表示(図 n-12)
走行中の車両状態に合わせマルチ・インフォメーション・ディスプレイには,シフト・レバー位置.変速段
を表示する。また. '!Ii下段にTC-SSTail)御モードを表示する。
(シフト・レバー・ポジション表示)
(TC-SST制御モード表示〉
図n-12 シフト・レバー・ポジション及びTC-SST制御モード表示
但) 異常・油温警告表示(図n-13)
問中 (A)のような表示がされた場合には TC-SS'!'に何
らかの異常が発生しており,安全装置が働いていると考
えられるため.点検が必要であるの
凶中 (B)のような表示がされた場合には. TC-SSTオ
イルの漏度が高くなったことを瞥告している。
この場合,速度を下げるか安全なところに車両を止め.
Pレンジでエンジンを掛けたまま,衣示が消えるのを符
つことの
-170 -
図n-13 異常・油温警告表示
-・=・Eユョ・
(5) トランスミッショ ン ・コントロール(図 II-14)
TC -SSTのシフト・ レバーは,入/T,CVTなどのJ操作系 と差別化するため,外観を M/T用に類似させた
.専用シフト・レバーを保用した。
-シフ ト・レバーの操作はスポーテ ィなストレー ト方式を採用 し,マニュアル・モー ドを選択することで. ド
ライパの採作によるマニュア jレ・シフトが可能である。
・シフ ト・レバーにはECじが内I哉されており, レバー・ポジション情報などをCAN通信(主同路)及びLIK
通伝(パックアップ凶路)を介して. TC -SST-ECUに送信しているの
・パーキ ング・ロ ック機構をTC-SSTは採用 しており.これを メカニ カルに作動させる ために, トランス
ミッ ション・コント ロール ・ケーブルを採用した。
-誤操作防止機構に1¥/1'と共通のシフト・ロック機構及びキー ・インタ・ロ ック機構を採JIjしたο
シフ ト・ロック機構はシフ ト・ロ ック・ソレノ イド ・パルプを用いた電気式であり,緊急時の解除のための
解除ボタンが凶の八部に設けられており,フロア ・コンソーJレ・ボックス ・カップ ・ホルダを取り外して
アク セスする。
キー・インタ・ロック・ケーブル
A飾
図n-14 トランスミッション ・コントロール
(6)パドル・シフト (図n-15)
マグネシウムでキ要部品を構成しており.軒11化 とス
ポーティな雰閃気を訴求しているの
Dレンジ走行中でもパドjレ・シフ トを操作するとマニュ
アjレ・モー ドとなるのこの場合, アップ・シフト・ レ
パ}を l秒以上引き続ける又は停車する。約4分間イnfも
操作しない場合は向動的にDレンジに復帰するの
171 -
図n-15 パドル・シフト
--=-・E~・
3 点検・整備のポイント
1) トランスミッション・オイルの点検
cc.トランスミッションのタ4観をti守掃ーした1:t.:. トランスミッションよりオイルカfにじんでいたり. オイルカ{iktiれ
ていないことを目視にて確認するω
②オイル・パン,又はオイル・シールからオイルj尉れが発生している場合は部品交換を行い,他の部位でオイ
ル漏れが発牛.している場合は, トランスミッション本体を交換する。
2) ダイアグノシス・コード機能(TC-SST -ECU) (図11-16)
. TC-SSTに典前があった場合 マルチ e インフォメー
ション・ディスプレイ内のインフォメーション|刈If1Iに凶
中(i¥)を表示し続ける。
・マlレチ・インフォメーション・テ、イスプレイ内のイン
フォメーション|由Ilf1iに因。11(A)をよボし続けるときはダ
イアグノシス・コードの!.IIJJを点検する c
軍主jマルチ・インフォメーション・ディスプレイ内のl向iI~i
が凶I{J(1))を衣示している場合はトランスミッショ
ン・オイルが高温状態であることをボしている w
ぷZM54白 川 |ω。
図n-16 油温・ 異常警告画面
・ダイアグノシス・コードは外部診断~を月1 いて読み取るむダイアグノシス・コードは整備解説占-を参照する
こと。
3) フ工ールセーフ機能(TC-SST-ECU)
. 1'C -SST -EC Uは,各センサ. スイッチ.及びソレノイドなどの伝号に異常が発生した場合, ドライパの
安全やシステム保護のため,フェールセーフ制御を行う。制御内容は以下の通りであるつ
(フェールセーフ頃目一覧〉
ダイアグノシス・コードN日 制御l内平等
P0702 PI806 f'185D P1803 i予1807 1'1866 クラッチ・オーブンでよ年行不可となり.故障発作をマルチ・インフオメーション・ディスプ1'1804 PIg57 P186g レイに表示してドライパに警告する。P1805 Pl858 P1872
P0766 f'0968 P2736 P0777 P0970 ド2738 1見化ギヤ同定で必行を継続し.故l算発生をマルチ・インフ司メーシ迫ン・ディスプレイに表1'0964 P0971 P2739 ぶしてドライバに響+与するυP0965 P1852 POCJ6o P2733
P0715 1'1823 1'184s 1'0716 P1821 P18;)5 P075:l P182:> P1859 P0758 Pl826 PI85R P0841 P1827 1'1885 1'0842 P1828 P1886 P084.3 P1829 P1887 P0816 PIR2A PJRRR P0R17 PI82R P2718 P0848 1'182C 1'2719 *倣段軸(1,3, 5. R)もしくは偶者全段軸(2,4. 6迷)のどちらかの必行になか故障発年をP0973 P182D P2720 マルチ,インフtメーション・ディスプレイに表示してドライパに警告するυ
P0971 Plお2E P2721 P0976 PIお31 P272R PIRIR P1832 P2729 ['181C 1'1833 1'2730 1'181E P1831 P2766 P181F P18:15 P2809 Plお20 PI836 P2812 PI821 P183D P2814 P1822 1'1844 1'2815
172
ダイアグノシス・コードNo. 市IH3JJI刈谷
PIR62 Pl876 PIR7A P1863 Plg77 P187J:l 故防した部位に隙.J)坐するギヤ以外での定行となり目故障発生をマルチ e インフォメーショPI86A 1'1878 1'187C ン・ディスプレイに衣小してドライパに普色ーするじPIR6B Pl879
P1871 UO()Ol じ0100クリープ山不可能となり 故障発小山ザ インフォメーションディスブ川去 l示してドライパに警告する。
P0746 1'1870 P1871 シフト・ショックが発生し,シフト・レスポンス悪化が起こり.故障発作.をマルチ・インP09(ì~ フォメーション・ディスプレイに表示してドライパに警f与する心
P0630 P0967 j>186E P0701 PI637 PIR6F P0711 Pl676 P1873 P0712 1'180C 1'1874
l牧i咋発生をマルチ・インフォメーシ弓ン・ディスプレイに表示してドライパに答告するcP07s P1864 P1875 1'0960 P1867 1-'1880 P096J 1'186C ド1881P0962 刊86D
4) 夕、イアグノシス機能(シフト・レバー ECU) (図n-17)
・シフト・レバーに異常が発生したとき.マルチ・イン
フォメーション・ディスプレイ内のインフォメーション
画面に閃'11(A)をぷ示し続ける。
・マルチ・インフォメ}ション・ディスプレイ内のイン
フォメーション画面に阿中 (A)を表示し,続けるときはダ
イアグノシス・コ}ド‘の出)Jを点検するω
・ダイアグノシス・コードは外部診断器を用いて読み取るc
ダイアグノシス・コードは整備解説占を参照すること υ
(フェールセーフ境目一覧〉
コードNn 項 口
図n-17 シフト・コントロール異常警告函面
制御内谷
P198D EEPRO'vl 故障発生をマルチ インフォメーション ディスプレイに表小して門イパに l警告する。
PI98E レバー・ポジシ司ン・センサ系統 政1;率先生をマルチ・インフォメーション・ディスプレイ:こ衣ぶしてドライパに
(一つのセンサ故障) 警告するじ
レバー・ポジシ司ン e センサ系統レバー位邑が不明となるため, TC-SST側でクラッチ・オーブンして必行不
PI98F (二つのセンサ故障)
能になる。その後.マルチ・インフォメーション・ディスプレイに表示してド
ライパに警告するc
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