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Title <総説>白色腐朽菌のフリーラジカル生成プロセス Author(s) 渡辺, 隆司 Citation 木材研究・資料 (2000), 36: 34-50 Issue Date 2000-12-20 URL http://hdl.handle.net/2433/51393 Right Type Departmental Bulletin Paper Textversion publisher Kyoto University

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  • Title 白色腐朽菌のフリーラジカル生成プロセス

    Author(s) 渡辺, 隆司

    Citation 木材研究・資料 (2000), 36: 34-50

    Issue Date 2000-12-20

    URL http://hdl.handle.net/2433/51393

    Right

    Type Departmental Bulletin Paper

    Textversion publisher

    Kyoto University

  • 総 説 (REVIEW)

    白色腐朽菌のフリーラジカル生成プロセス*

    渡 辺 隆 司**

    FreeRadicalGenerationProcessorWhiteRotFungl

    TakashiW ATANABE

    (平成12年8月31日受理)

    1.は じ め に

    21世紀は,急激な人口増加 と化石資源の消費に伴 うco・2濃度の増加,化石資源の埋蔵量の減少に伴

    うエネルギー,化学原料不足が深刻化すると予測される。こうした次世紀の資源,環境問題に対処する

    ため,再生産可能な資源であるバイオマスからエネルギーのみならず化学原料などを作 り出すポス トペ

    トロケ ミス トリーの構築は極めて緊急性の高い課題である。 バ イオマスはその生産の過程において

    C02 を固定化するため,生産と消費のバランスを壊すことなく有効利用すれば,cO2濃度の一万的増

    大をもたらすことなく化学資源を永続的に生産することができる。

    生物的手法を用いて木材から様々な有用ケ ミカルスを生産するためには,木材の細胞壁を固める役割

    を果たしているリグニンを選択的に分解 し,酵素や微生物が木材成分にアクセス可能な状態に変換 しな

    ければならない 。また,化学的手法によるバイオマスリファイナリーを完成させるためにも,リグニン

    を分解 してリグニンと多糖を分離することが必要となる。即ち,細胞壁多糖を被覆するリグニンのネッ

    トワークを破壊することは,紙の生産のみならず木質バイオマスを有用ケミカルス等に変換するための

    最重要課題の一つである。 しか しながら,現行の工業的 リグニン分解法 (クラフ ト法)は 160-170℃

    付近の高温反応 を必要 とするため,CO2抑制 という時代の要請に逆行するOまた,反応に伴い硫化水

    素やメルカプタンなどの悪臭有害物を発生する。さらに,パルプ残留 リグニンの除去工程においてはダ

    イオキシンやクロロホルムなどの有害な塩素化合物が副生する。これらの理由から,環境調和型の選択

    的リグニン分解反応の開発が急がれている。

    リグニンを穏和な条件で低分子化するシステムを構築するために, リグニン分解性微生物である白色

    腐朽菌の酸化的リグニン分解システムを利用することは上記の目的を達成するための合理的なアプロー

    チ と思われる。こうした考えからリグニン分解酵素 (リグニンペルオキシダーゼ :Lip,マンガンペル

    オキシダーゼ :MnP,ラッカーゼ :Lac)の機能解明 と応用研究が幅広 く行われてきた。 しか しなが

    ら,酵素から遠 く離れた場所に存在するリグニンを強力にしかも選択的に分解する白色腐朽菌が存在す

    ること卜う)や, リグニン分解酵素を木材チ ップと反応-.させても脱 リグニンによるパルプ化は起 きないこ

    キノコのミラクル木材分解術-」と題 して講演された。

    **バイオマス変換研究分野 (LaboratoryorBiomassConversion)

    Kevwords:Freeradical,Lipidperoxidation,Selectivewhiterotfungi,ManganesePeroxidase,Lignin

    degradation,Biomassconversion

    - 34-

  • 渡辺 :白色腐朽菌のフリーラジカル生成プロセス

    と等から,白色腐朽菌のリグニン分解は, リグニン分解酵素- リグニン間の直接反応のみでは説明され

    ず,低分子物質の関与 したフリーラジカル生成システムがリグニン分解の根幹に関与 していることが次

    第に強 く認識されつつある。本総説においては,リグニン分解酵素の触媒機構の最近の話題を紹介する

    とともに, リグニン分解に関連 した低分子化合物によるフリーラジカル生成プロセスについて考察す

    る。

    2.リグニン分解酵素の触媒サイクル

    2.1 マンガンペルオキシダーゼの触媒サイクル

    マンガンペルオキシダーゼ (MnP)は,白色腐朽菌が生産する薗体外ペルオキシダーゼであ り,Mn

    (II)を Mn(III)に直接酸化する。MnPによって生成 した Mn(III)はシュウ酸,マロン酸,セロビオ

    ン酸等の MIl(ⅠH)のキ レ一夕-存在下で拡散可能な低分子酸化剤 となり,酵素から離れた場所のリグ

    ニ ンを酸化する。但 し,こうして生成する Mn(HⅠ)のキレー トはリグニンの骨格構造を形成する非

    フェノール型エーテル結合は開裂できない。

    M。Pの触媒サイクルは,Hors。radishペルオキシダーゼと同様,休止型酵素 [Fe汁 p]が初めに過酸

    化水素などの電子受容体により2電子酸化 されて Con-poLIndI[Fe什 -op■]を生成 し,CompoundI

    が基質によって 2回 1電子還元されることによって CompotlndII[Fe什 op]を経て休止型酵素に戻 り

    完結する+)0 P.C妙 oSPo,・iumの MnPでは,CompotlndIからCompoulldll-の還元は Mn(II),フェ

    ノールのいづれをも電子供与体 としうるが,CompoundIⅠから休止型への還元は電子供与体 として

    Mn(IT)を必ず必要 とする (図 1)。MnPは遊離の Mn(ⅠⅠ)のみでなくMn(ⅠⅠ)が α-ヒ ドロキシ酸な

    どのキレ一夕-と結合 してできた Mn(ⅠⅠ)錯体 とも反応 しうる。P.chroSPoriumの MnPCompoundII

    と Ml1(II)のシュウ酸錯体の反応速度は MnPと遊離の Mn(II)との反応速度より高 く,マンガンイ

    native

    lFe4'=OPl

    Comp-H【Fe4+=○

    natlVetFe3+p】

    "AnHA:2'

    【Fe4+=OP●+】

    H202

    Comp-1【Fe4+-0P●十】

    C

    A・k MnS

    "ni

    Comp川 二審【Fe4+=OP】

    native

    【Fe3十P】

    AHA・ AH

    H202

    Ll+ rJd√ 1 lFS:-mops.・]

    "AnHAn.2十PleurotuTefTngll

    PhanerochaetechTTSOSPOrium

    図 1 LiPおよび MnPの触媒サイクル

    - 35-

  • 木材研究 ・資料 第36号 (2000)

    オンのキレ一夕-は Mn(III)の安定化剤 としてのみでなく酵素の t。rnn.verにも寄与する:-'.̀')。このよ

    うに P.chrJ∫OSPoriumの MnPでは触媒サイクルを回すために Mn(II)を絶対的に要求するため 「マンガ

    ン依存性ペルオキシダーゼ」 という名称が与えられた。

    これに対 し,最近報告 された PleurotuserJngiiの MnPは,CompoundIと compoundIIの還元のい

    づれのステ ップにおいても,Mn(ⅠⅠ),フェノールのいづれをも電子供与体 として利用 しうる。言い換

    えるなら,この酵素は Mn(ⅠⅠ)を Mn(III)に直接酸化できるが,触媒サイクルを回転させるために必

    ず しも Ml、(Tl)を必要 としない 7)。同様 に,CeriporioP∫i=ub~'ermisPoraの MnPも CompoundI,Com-

    pou一一dIIの還元にフェノールなどのマンガン以外の電子供与体 を利用 しうる。この場合,触媒サイク

    ルが Mn(IT)の非存在下で 回転するか否かは基質の酸化還元電位に依存する。即ち,C.川bl'ermi∫Poraの

    MnPは O-ジアニシジンのような酸化電位の低い基質においては Mn(II)に依存せずに基質を酸化でき

    るが,グアイアコールの酸化においては Mn(II)を必要とするH)0

    ペルオキシダーゼは,過剰の過酸化水素が存在下すると compoulldIIIを経てヘムのブリーチ ング

    を起こす。 しか しながら,MnPの CompoundIIIは,Mn(III)により休止型酵素に還元され同時に分

    子状酸素を放出するカタラーゼ用の触媒機構 をもつ 。)。この機構のため,MnPは他のペルオキシダー

    ゼに比べて高い過酸化水素耐性 をもつ 。MnPのカタラーゼ活性は,マンガンイオンのキレ一夕-が存

    在 しない条件で特に強 く観察 され,菌体外ペルオキシダーゼを過剰の過酸化水素から守 る役割 を担

    う!))0

    一般にペルオキシダーゼの CompoundIIIは, 自己崩壊あるいは基質との反応によりスーパーオキ

    シ ド (02~)を鋸 侶ノて naitivC型酵素に戻る機構を有する (図2)1{')。実際スーパーオキシ ドの放出は

    リグニンペルオキシダーゼ (Lip)の Compoundm においても報告 されている11)。 ところが,これま

    で MnPの反応系においてはラジカルメデ ィエーター非存在下で酵素から直接スーパーオキシ ドが生成

    する現象は確認 されていなかった。最近,筆者 らは,ESRを用いて過剰の過酸化水素存在下で MnP

    が直接スーパーオキシドを放.1二Iけ る現象を示 した1'-I)。この反応で生成するスーパーオキシ ドは Mn(II)

    の Mlュ(III)への酸化にも関与するため,酵素の killeticsに影響を及ぼす。

    MIIPはリグニンペルオキシダーゼ (Lip)に比較 して高い有機溶媒耐性をもつ 。水と混和する有機溶

    媒中での MnPによる Mn(H)の酸化は溶媒和の自由エネルギーを示すパラメーター ET30と高い相関

    がある13・11)。

    2.2 リグニンペルオキシダーゼのレ ドックスメディエーターと酵素表層での基質の酸化

    リグニンペルオキシダーゼ (Lip)は,M11Pと同様,プロ トヘムⅨ錯体を活性中心にもつ菌体外ペル

    オキシダーゼである0本酵素はリグニンの骨格構造を形成する非フェノール型エーテル結合を-電子硬

    化により開裂させる。

    p.chlyfOSPoriumの LiPは,ベラ トリルアルコール (VA)などの低分子の基質の他,還元型シ トクロ

    ム 。lう)や合成 リグニン1'')などの高分子基質を直接酸化できる。ベラ トリルアルコール (VA)は P.chl:V-

    sojPorはmによって生産 される二次代謝産物であ り,LiPを過剰の過酸化水素から防御する機能を果た

    す。即ち,LiPは他のペルオキシダーゼと同様過剰の過酸化水素が存在下すると CompoundIIIを経て

    ヘムのブリーチ ングを起こすが,ベラ トリルアルコール (VA)を添加すると触媒サイクルにより生成

    したカチオンラジカル (VA●+)によりcompoundIIIが休止型酵素に還元されるため,酵素の不可逆

    的な失活が回避 される17)0 ′ヽA は I.iPの CompotllldIIを速やかに休止型酵素に変換することによって

    も過剰の過酸化水素による酵素失活を防御する。,IH・I。)。従来,このベラ トリルアルコールカチオンラジ

    カル (VA十)が, リグニ ン分解酵素が入 り込めない木材細胞壁中に浸透 してリグニン分解の先導役 を

    果たすことが提案されていた。 しか し,近年の研究は LiPにより生成 したベラ トリルアルコールカチ

    - 36-

  • 渡辺 :白色腐朽菌のフリーラジカル生成プロセス

    図 2 ペルオキシダーゼの触媒機構 川)

    *MI-Pでは CompoundHIが Mn(TIT)と反応 して nこしtive酵素-戻る径路が存在する (Chenらの図にこの反応を加筆)。LiPではベラ トリルアルコールカ

    チオンラジカルによる CompoundlIIから Ilati、′C酵素へ戻る経路が存在する。

    **che11らが示 した水酸化 ラジカル生成反応。***(二ompoundIH は Com-

    poundH と H202の反応でも生成する。CompoundIIrがさらに過剰の H202と反応するとヘムのブリーチングを起こして失活する。オキシダーゼ反応では

    NADH が NAD・に酸化 され,NAD・が酸素を還元 してスーパーオキシ ドを生

    成 し,これが不均化により H・_,02 となってペルオキシダーゼの電子受容体 と

    なる。

    オンラジカル (VA'')が,このような拡散メディエーターとして作用するのではなく,LiPCompound

    H に結合 した状態で高分子基質などの酸化を助ける酵素結合型 レドックスメデ ィエーターとして機能

    す ることを支持 している川-25)。遊離の VAl+の半減期が 0.54ms程度なのに対 し,酵素結合型の

    vA小 の半減期は 370msにも及ぶことからも2112̀)),vA'+が拡散メデ ィエーターとして機能 している

    とは考えがたい。

    Ambert-Balayらは,LiPのベラ トリルアルコール結合サイトとしてヘム近傍のグルタミン酸 (E146)

    を提案 したL27)。 しか し,I)oylcらは LiP表面に存在する トリプ ト77ン (W171)をフェニルアラニン

    やセ リンへ置換するとベラ トリルアルコール (VA)酸化能が消失することを示 し,LiP表層の lVl71

    がベラ トリルアルコール (VA)の結合に直接関与することを示 した2H)。この酵素表面に位置する トリ

    プ トファン残基の Cβは自動触媒的に水酸化 されてお り2リ),報告 されているすべての LiPに存在す

    る3。)oLiPがベラ トリルアルコール (VA)存frFで過酸化水素 と反応すると compoL=-dIを経て LiP

    compoundTトVA''複合体が生成 し,酸化電位の高い基質を酵素表層において-電子酸化する。還元

    型 リボヌクレアーゼの Ⅰ.iPによる酸化はベラ トリルアルコール (VA)の存在に依存する

  • 木材研究 ・資料 第36号 (2000)

    合成 リグニンの Lip-の結合に影響を及ぼさない1̀-)。このことから, トリプ トファン (W171)は VA

    酸化の鍵 となるアミノ酸であるが リグニ ン酸化は別の結合サイ トで起こることが示唆 されているlfi)。

    いづれにしても LiPの幅広い基質特異性,特に高分子基質に対する優れた反応性は,酵素表面からヘ

    ム-の電子移動による。

    2.3 ペルオキシダーゼの新 しい触媒機能

    P.chrJ∫05Porlumの LiPが W171を介 して非フェノール性 リグニンモデルを酸化するのであれば,Lip

    の W171に相当する MnPのアミノ酸を トリプ トファンに置換すれば MnPに非フェノール性 リグニン

    モデルの酸化能を賦与で きることが期待 される。実際,p.chly∫05Poriumの MnPの Ser168を トリプ ト

    ファンに変異させると,MnPがベラ トリルアルコールを酸化する(3。)。得 られた MnPの組替え体は,

    Mn(II)の酸化活性を保持 しているため,LiPと MnPの両方の活性を示す。この組替え体ではベラ ト

    リルアルコール (VA)の酸化活性は Mn(II)によって阻害される。

    従来,MI-(ⅠⅠ)のMn(III)への酸化は MnP特有の触媒作用 と考えられていたが,Austらのグルー

    プは,PIChlJt"SPoriumの LiP(H2)が Mn(II)の直接酸化を触媒することを示 した。彼 らは P.C/lrJjOSPo7・-

    iumの他の LiPアイソザイム (HIH6,H7,H8,HIO)についても解析 を進め,これらのアイソザイ

    ムの CompotlndIIは Mn(Il)を酸化できないが,Compoulld Iは Mn(IT)を効率よくMn(HⅠ)-醍

    化することを示 した32,123)。このように,近年の研究によりMn(II)の直接酸化は MnP特有の反応で

    はないことが明らかにされている。Mn(II)の酸化能をもつ菌体外ペルオキシダーゼには,LiPに近い

    性質を示すものからp.chrJSOSPoriumの MnPのように Mn(II)に依存するタイプまで様々な酵素が存在

    する (図 1)。例えば,先に述べたように LiP表層の トリプ トファン残基 (wl71)は LiPに特徴的で

    あ り MnPには存在 しない とされてきた。 しか しなが ら,p.erJngiiの MnP(PSl)は,P.chlyS吋 orium

    の LiPの W171に相当する位置に W170をもってお り,高分子色素である ReactiveBlack5を直接酸

    化できる7.3日 4)。ReactiveBlack5の酸化は Mn(II)によって非競争的に阻害 され,MnP(PSl)のマン

    ガン結合サイ ト (Glu36,Glu40,Asp181)と高分子基質の結合サ イ ト (W171)が異なることを示す。

    P.erJngiiの MnP(PSl)は,P.chrJ∫OSPoriumの MnPlおよび LiPH2と塩基配列でそれぞれ58%および

    62%の相同性をもち,結晶構造解析においても11の α-ヘ リックスをもつ P.chrJ505Poriumの MnPlより

    12の α-ヘ リックスをもつ LiPにより近い構造をもつことが示されている32)。Bjerkander〟adu・rlaの MnP

    も Mn(H)非存在下でグアイアコールなどのフェノール類やベラ トリルアルコールなどの非フェノー

    ル性化合物を酸化できる35)oこれらの酵素は,Mn(II)の酸化能をもつため MnPと呼ばれているが,

    触媒機能と塩基配列から LiPと MnPの両者の機能を併せ もつハイブリッド型酵素 と呼ぶべ きペルオ

    キシダーゼである。P.o∫treatusの MnP3のア ミノ酸配列 も,C.∫ubuermisPoraや P.chrJ∫05Poriumの MnP

    より,むしろ P・chrJ505Porium,Phlebiaradiala,B・aduSlaなどの LiPと高い相同性をもつrW)。

    最近,D'Annibaleらは,LentinusedodeSの MnPが非フェノール性基質であるベラ トリルアルコール

    の酸化能力 をもち,ベラ トリルアルコールから芳香環開裂生成物である γ-muconolactoneと2量体生

    成物を与えることを報告 した.この反応は Mn(II)を必要 とする点で,P.erJngilや B.aduflaの 「MnP」

    と異な り,新 しいタイプのマ ンガン依存性ペルオキシダーゼであると考えられる37)。こうした,マン

    ガン依存性ペルオキシダーゼが報告される一方で,B.adustaからは Mn(Il)によって活性が逆に阻害

    される菌体外ペルオキシダーゼも分離 されている'3H)0

    酵素の結晶構造解析 と部位特異的改変による研究から,MnPのマンガン結合サイ トに関する研究 も

    進んでいる。p.chrJ∫05Poriumの MnPに Glu35-Gln,Glu39-Gln,の変異 をかけると Mn(IT)との

    Km値が50倍上昇 しkcat値が300分の 1に減少する。また,Glt135-GlnとAsp179-Glnのダブル変異

    では Km値が100倍に上昇 し,kcat値が1,000分の 1に減少する39)。さらに,Asp179-Glnの変位をか

    - 38-

  • 渡辺 :白色腐朽菌のフリーラジカル生成プロセス

    けた MnPにはヘム近傍 にカチオンの存在は認め られずマ ンガン結合能が消失 したことが示されてい

    るLl。)。 こうした部位特異的改変 と結晶構造解析 M l)か ら P.C/"J∫OSPo'-i・umの MnPのマ ンガン結合サイ

    トはヘム近傍の Glu35,Glt139,Asp179からなることが示 されている。・

    Yeung らは,シ トクロム cペルオキシダーゼ (ccp)のヘム近傍に部位特異的改変によって P.chrJ-

    ・ospomJmの MnPに類似 したマ ンガン結合サイ ト (Gly41-Glu,Va141うーGlu,His181-Asp)を作 り,

    ccpにマ ンガン酸化能を賦与 した42)○同様に,Wilcoxらは,ccpに Asp37-Glu,Pro44-Asp,Va145

    -Asp,His181-Serの変異 をかけてヘム近傍にマ ンガン結合サ イ トを作 り,ccpにマンガン酸化能を

    賦与 した43)。現在のところ,得 られた組替え酵素のマンガン酸化能は低いが,ヘム近傍にマ ンガン結

    合サイ トを作る手法はヘムを補欠分子 とするペルオキシダーゼ一般に適用で きると考えられ今後の発展

    が期待 される。

    ペルオキシダーゼは過酸化水素存在下で基質を1-電子酸化するペルオキシダーゼ反応を触媒するが,

    NADH のように一一電子酸化により酸素還元能をもつラジカルを生成する基質に対 してはオキシダーゼ

    として作用する。最近,cllellらは,ペルオキシダーゼの反応 として,ペルオキシダーゼ反応,オキシ

    ダーゼ反応の他に水酸化ラジカルを生成する新たな反応経路が存在することをホースラディッシュペル

    オキシダーゼ (HRP)を用いて示 した川 )。図 2に示 した通 り休 IL型のペルオキシダーゼがスーパーオキ

    シ ドと反応す ると compoundITIが生成す るが,CompoundIIIは Fe(II)の酸素錯体であ り, この

    Fc(H)錯体に過酸化水素が反応するとフェン トン反応 を起こして水酸化 ラジカルを生成する。結果 と

    して HRPはスーパーオキシ ドと過酸化水素か ら水酸化 ラジカルを生成することになる。この反応は

    Harber-Weiss反応 と呼ばれるが,HRPは典型的な Harber-Weiss触媒である Fe-EDTA錯体 より 10-

    102速 く水酸化ラジカルを生成する。

    MnPは過酸化水素,Mn(II),還元型グルタチオン (GSH)存在下にベラ トリルアルコールを酸化す

    るiヰ)0 McEld.O。らは,後に HRPも還元型グルタチオンと Mn(TI)存在下でベラ トリルアルコールが

    酸化 されることを見出 した。彼 らは,HRPにより Mn(II)非存在下で生成するグルタチイルラジカル

    (GS・)ではベラ トリルアルコールの酸化が起 きないことから,反応の活性種は MnPの反応で予想され

    た GS・ではな く,GS・と Mn(IT)のコンプレックスあるいは GSH と Mn(III)のコンプレックスで

    あると推定 した45)。 しか しなが ら,後述のように GSH とラッカーゼにより Mn(IT)非存在下でアン

    トラセンなどの PAH が酸化 されたことから,活性種に関 してはなお検討が必要であろう。HRPによ

    るベラ トリルアルコールの酸化はジチオ トレイ トール,メルカプ トエタノール,システインで も起 きる

    が,同 じ還元剤で も SH基 を含 まないアスコルビン酸では起 きない。GSH は生体内における活性酸素

    の生成 と消去に大 きな役割を担 っているが,蘭体外での木材腐朽に影響 を及ぼ しているか否かは明らか

    にされていない。

    2.4 ラッカーゼの新 しい触媒機能

    ラッカーゼ (Lac)は分子状酸素を電子受容体 とするフェノールオキシダーゼであ り,通常4個の銅原

    千 (TypeI,TypeIT,2個の TypeHI)を補欠分子にもつ。ラッカーゼがフェノール,芳香属 アミン

    などの基質から奪った電子は,TypeTの Cu(II)原子に受け渡され,そこから 1つの TypeTIと2つ

    の TypeIIIの銅電子からなる 3核錯体種に移動 し分子状酸素を還元する。

    ラッカーゼは LiPと異な りこれまで非フェノール型 リグニ ン構造 を分解で きなとされてきた。 しか

    しな が ら, 1990年 に ラッカー ゼ が レ ドック ス メデ ィエー ター で あ る AfiTS (2,2′-azino-his(3-

    e叫′1bcI-Zthiazoli-、e-6-sLllp1-01-icacid)の存在下で非フェノール型 リグニ ン構造を分解することが示 され

    のを契機にヰ̀'),非塩素系パルプ漂白へのrE-.用を目的 として各種のラッカーゼメデ ィエーターが化学合

    成 されている。ラッカーゼメディエーターに求められる条件 としては,1)高いレドックスポテンシャ

    - 39-

  • 木材研究 ・資料 第36号 (2000)

    ル,2)ラッカーゼの失活を起こさない,3)メディエーターが副反応を起こさずにリサイクルされる,

    4)毒性が少ない,などの点が求め られる。これらの条件 を満たす合成メディエーターとして現在のと

    ころ N-hydroxy-N-Phenylacetamide(NHA)が注 目を集めてお り, ドイツ等で非塩素系パルプ漂白に応

    用する実用化試験が行われている。ラッカーゼ存在下に非フェノール性 リグニンモデルを分解する白色

    腐朽菌の代謝物 としては Pynoporu∫cinnabariuSの生産する 3-hydroxyanthranicacid(3-HAA)が報告され

    ている47)。 しか しながら,3-HAAが合成メディエーターのようにラッカーゼによる酸化 と基質による

    還元の後,再びレドックスサイクルに組み込まれてリサイクルされるかは示されていない。ラッカーゼ

    はシリンガアルデヒド存在下でベラ トリルアルコールを酸化するヰ~i)。また,フェノール,アニ リン,

    4-ヒドロキシ安息香酸の他,還元型のグルタチオン,システイン,メチオニン存在下に多環式芳香族炭

    化水素である PAH を分解するLL9)。

    上述のように,ラッカーゼは酵素単独では非フェノール性 リグニ ン構造を分解で きないとされてき

    た。 しか しなが ら,Leontievskyらは Panu∫ligrinu∫の麦藁固体培養か ら精製 したラッカーゼが非フェ

    ノール型 リグニンモデルであるベラ トリルアルコールや β-1型のリグニンダイマーモデルを分解する

    と報告 した。この酵素は,ブルーラッカーゼと同様4個の銅原子を補欠分子 としてもつにもかかわらず

    610nm の極大吸収をもたずイエローラッカーゼ と命名された。酵素の分子構造は不明であるが,何 ら

    かの低分子化合物が レドックスメデ ィエーターとして酵素に結合しているために本酵素が非フェノール

    型 リグニンモデルの分解力をもつのではないかと推定 されていが (I)0

    一方,p.o∫trealuJの生産する2つのラッカーゼアイソザ イム (pIp.7,pT4.0)の うち,pI4.0の

    ラッカーゼアイソザイ ムは他の白色腐朽菌由来のラッカーゼと同様 4個の銅をもつブルーラッカーゼで

    あるが,pI6.7のアイソザ イムは 1つの Cuと2つの Zn,1つの Fe原子 をもつ新規なラッカーゼで

    あると報告 された。この酵素は,600nm付近のブルーラッカーゼ特有の吸収極大をもたないことから

    ホワイ トラッカーゼと命名された51)。非フェノール性 リグニン構造の分解力はもたず触媒作用に関 し

    てはブルーラッカーゼに類似 している。また,phlebiaradlataのラッカーゼは,TypeT,TypcITの 2つ

    の銅原子 しかもたないが,補酵素として PQQ をもつ 52)0

    一般にラッカーゼは直接 Mn(II)を Mn(IIT)に酸化する活性はもたないが,最近 Tramele∫versicolor

    ラッカーゼが高濃度のピロフォスフェー ト存在下で微弱ならが Mn(ⅠⅠ)の酸化活性をもつ と報告 され

    たF''i)。Mn(II)を直接酸化できないラッカーゼも基質であるフェノールが存在するとフェノキシラジカ

    ルを介 して Mn(TI)を酸化する。フェノキシラジカルの還元は,ラジカルカップリングによる高分子

    化を抑制する。

    3.低分子化合物の関与 したフリーラジカル生成プロセス

    3.1 選択的 リグニン分解菌 とフリーラジカル発生系による木材分解

    MnPと Lac生産菌である CeγiPoriopLriHuuel・miJPoraは,木材腐朽がかな り進行 した段階になっても,

    自分の生産 した菌体外酵素を木材細胞壁内に進入させることなく,酵素から遠 く離れた細胞間層や細胞

    壁深層のリグニンを選択的に分解する卜̀う)。選択的リグニン分解菌 と呼ばれる本菌は,細胞壁 リグニン

    のみならず,酵素から最 も遠い位置にある細胞間層の リグニンを腐朽の初期から激 しく攻撃する (図

    3)。木材の細胞同士を接着 している細胞間層のリグニンが腐朽初期からダメージを受けるため,この

    菌で 2-4週間処理 した後に機械的なパルビングを行 うと重量減少をそれほど伴 うことなく最大47%も

    のエネルギー削減効果が得られる= l̀)。 しかも,得られたパルプは菌処理をしない機械パルプより最大

    2.2倍 も引 き裂 き強度が強いl・54)。 また,本菌でスプルースおよびカバ材 を4週間処理 した後にサル

    ファイ トパ ルプ化 を行 うとそれぞれ48%と30%の カッパ価 の減少が見 られ るl)o 同 一一 一の処理 を

    Phaneγoc/laelechrJ∫OSPoriumで行った際のカッパ価の減少率は,カバ材で20%,スプルース材では0%に過

    - 40-

  • 渡辺 :白色腐朽菌のフリーラジカル生成プロセス

    選択的 リグニン分解 非選択的リグニン分解

    二、

    細胞間層

    J

    jI■Jr_

    I

    _

    L

    _

    _I

    木材細胞壁 細胞間層

    図 3 選択的および非選択的 リグニン分解菌の木材腐朽様式

    ぎない 1)。こうした結果からも,C・∫uI,e,-miSPoraが針葉樹および広葉樹材の細胞間層 リグニンと細胞壁

    リグニンを単期間のうちに高選択的に分解 していることがわかる。木材の細胞壁には小さな孔があいて

    いるが,その孔の直径はおおむね 10-20Å以下で ある。これに対 し,酵素の分子直径は 40Å以上は

    あるため,白色腐朽菌は木材細胞壁に大きな孔を開けない限 り,自分の出す酵素を木材細胞壁内に進入

    させることができない。カワラタケなど多 くのリグニン分解性白色腐朽菌は,木材に孔をあけて自分の

    出す菌体外酵素を木材細胞壁中に進入させることにより木材を分解する。結果として木材細胞壁はぼろ

    ぼろに浸食 され'i),パルプ原料や化学資源 としての価値が著 しく低下する。これに対 し,C.∫ubue,mi∫-

    pora等の選択的白色腐朽菌は,木材細胞壁に酵素が進入できる孔を開けないまま,酵素から遠 く離れた

    場所に存在する細胞壁や細胞間層の リグニンを広範囲に しかも高選択的に分解 している (図 3)。この

    例から明らかなように,選択的白色腐朽菌においては,酵素以外の低分子化合物がリグニン分解に直接

    関与 している。

    選択的白色腐朽菌の リグニン分解機構には,酵素から遠 く離れたリグニン分解の現場付近で発生 した

    ラジカル種が関与 しているものと推定される。何故なら,仮に酵素が細胞内腔 (ルーメン)内で強力な

    ラジカルを作ったとしても,生成 したラジカルは単寿命なため酵素から遠 く離れたリグニン分解の現場

    に行 く前に自己分解 してしまうであろうし,細胞内腔で生成 したラジカルは細胞壁表層で優先的に反応

    するためである (図 3,4)。このため我々は,選択的白色腐朽菌のリグニン分解に in∫ilu型のラジカ

    ル発生機構が関与 していることを提唱 しうう),ラジカル発生系の解析 と応用研究を進めている。in∫itu型

    のリグニン分解機構が成立するためには,フリーラジカル連鎖反応のみで木材中のリグニンが高選択的

    に分解することの証明が必要である。

    従来フリーラジカル連鎖反応のみで -̀木材中の''リグニンが穏和な条件で分解するとは考えられてい

    なかった。例えば,最も酸化力の強いラジカル種の-一つである水酸化ラジカル発生系で木材を処理 した

    場合でも多糖の分解は進行するがリグニンの重量減少は軽微であり,細胞間層 リグニンの分解による木

    材細胞の剥離,即ちパルプ化は観察されないう̀;)。我々は,制御 されたフリーラジカル反応の可能性 を

    追求すべ く過酸化中間体となる有機 ヒドロペルオキシ ドから強力なフリーラジカルを発生させる系を探

    索 した。その結果,これまでに白色腐朽菌の代謝物であるピリジンおよびその誘導体の鋼錯体 と有機 ヒ

    ドロペルオキシドの反応によるカーボンセンターラジカル発生系が室温 ・水溶液中という穏和な条件下

    で非フェノール性高分子 リグニンを強力に分解 させ ることを見出 した5'51う3)。さらに,この反応系 を木

    材に対 して作用させると, C.∫ubuで′・mispo'aや Dichomz'lufSqualen∫などの選択的白色腐朽菌 と同 じく細胞

    同士を接着 している細胞間層の リグニンが反応の初期から分解 し,反応が進行すると針葉樹材,広葉樹

    材 とも細胞剥離の現象が見 られが G)。このように,ヒドロペルオキシ ドがホモ リティックに開裂 して

    - 41-

  • 木材研究 ・資料 第36号 (2000)

    図4 選択的白色腐朽におけるフリーラジカル発生様式 とリグニン分解の関係**選択的白色腐朽において,細胞壁深層や細胞間層の リグニ ンを攻撃するために

    は,細胞内膝の酵素によって生成 したラジカル (反応様式A)ではなく, リグニン

    分解の現場付近で発生 したラジカルが有利である (反応様式 B卜3)O

    次々と過酸化中間体やラジカル種を生成する反応系は,ラジカル連鎖反応の制御により細胞壁 リグニン

    のみならず細胞間層 リグニンに対 しても攻撃的な反応 となる。LiPの活性中心のモデルであるヘムをヒ

    ドロペルオキシ ドを電子受容体 として反応させる1-電子酸化型ペルオキシダーゼモデル反応 う̀4)で木材

    を処理 した場合においては,細胞内腔に近い細胞壁表層からリグニン分解が進行 し,細胞間層のリグニ

    ンの分解は二次壁が脱 .)グニ ンされた後に起こるため細胞剥離の現象は観察されていない '̀~)oこうし

    た分解のパターンの違いは木材腐朽菌でも観察されてお り,薗体外酸化機構 と腐朽様式の関係を考察す

    る上でも興味深い。

    以上のように,ヒドロペルオキシ ドのラジカル連鎖反応により木材中のリグニンが水溶液中で高選択

    的に分解 し,それによる木材の分解形態が選択的白色腐朽菌のものと近いという現象は,選択的リグニ

    ン分解菌による in∫iluラジカル発生系の関与 を強 く示唆するとともに,過酸化前駆体か らのラジカル

    連銀反応の制御を用いて多様なリグニン分解反応を構築できることを示す。

    3.2 リビッ ドベルオキシデーションによるフリーラジカル発生システム

    上述のように,in∫lluラジカル発生系が白色腐朽菌のリグニン分解に関与 しているとすれば,木材腐

    朽時にラジカルの発生源となる過酸化前駆体が必要 となる。 C.jubue'7nijPo7・aは試験 されている白色腐朽

    蘭の中で最も効率 よく木材中の脂肪酸類を分解除去する川')o脂肪酸類は過酸化によりフリーラジカル

    - 42-

  • 渡辺 :白色腐朽菌のフリーラジカル生成プロセス

    を発生する代表的な化合物である。最近,我々は脂肪酸類の過酸化 (リビッドベルオキシデーション)

    に関連する本菌の新規な脂質関連代謝物 (図 5)を示す とともに ì7),本菌が木材腐朽の際に遊離の脂

    肪酸 とリビッドヒドロペルオキシドを生産 し,それらの消費に伴ってリビッドベルオキシデーション分

    解産物の指標 となる TBARSが蓄積されてい くことを示 した'iH)。これらのことは,本菌が木材中の過

    酸化前駆体を最大限有効利用するとともに,薗自身もラジカル発生源となる低分子過酸化前駆体を生産

    していることを示す。ラジカル発生源 となる過酸化前駆体としては,脂肪酸の他にもテルペンやアルデ

    ヒド,ケ トンなど多数の低分子化合物があ り,過酸化の開始機構 も二重結合やカルボキシル基に隣接す

    るメチレン基からの水素引き抜 き,カルボキシル基自身の過酸化など多様である。C.∫ubuermiSPo7・aは,

    LiPでも酸化分解できない難分解性 pAH であるフルオレンを2日間で83%分解する。同一の培養条件

    で LiP生産蘭である P・C/1':V∫05Pol-2・umの 3つの菌株の分解率は14-36%であるì9)。菌体外での酸化シス

    テムの発現は培養条件に大きく左右されるため,菌株間の優劣の判断は下せないが,LiP非生産菌であ

    る C..川bE'ermiiPoraが極めて強力な酸化機構を有 していることは明らかである。

    COOH

    COOH

    (Z)-1,7-Nol-adecadiene-231dicarboxylicacidlNDA)

    図 5 CerlPorlOPsz・H ubuermiJPor']培養液から分離 した新規脂質関連物質67)

    リビッドベルオキシデーションによるT)グニン分解に関 して Hammelらのグループは,MnPが不飽

    和脂肪酸の存在~Fで 非フェノール性 リグニンモデルや PAH を分解することを報告 した7O171)。フェナ

    ントレンやフルオレンなどイオン化ポテンシャルが 7.55eV 以上の PAH は LiPでも酸化できないが,

    MnPによるリビッドベルオキシデーションではこれらの化合物が酸化 される72-75)。これらの機構に

    は,脂肪酸由来のフリーラジカルが関与 していると推定 されていたが,これまでこの反応系で発生する

    ラジカル種を検出した例はなかった。また,そもそもマンガンの酸化酵素である MnPがなぜ不飽和脂

    肪酸の酸化 を触媒できるかという問題 と,強い抗酸化剤である MIl(Ⅰり の存在下で脂質の過酸化が起

    きる理由についても謎であった.筆者 らは,罷近 c.∫uE'emisPol・aとB.,ldu∫laの MnPの単一アイソザイ

    ムをリノール酸およびリノール酸のヒドロペルオキシ ドと反応 させ,この反応系によってリビッドヒド

    ロペルオキシ ド中間体からアシルラジカルが生成することを示 した7(,)(,MnP/リビッドの反応系におい

    ては,MnPの触媒サイクルで生成 した Mn(TTT)が遊離の脂肪酸のユノール型構造から水素を引 き抜

    いてカルボキシアルキルラジカルを生成 し,この開始反応によって生 じたラジカル種がビスアリル位の

    水素 を引 き抜 くことによってラジカル連鎖反応が開始 される (図 6).〕この一連の反応で生成するリ

    ビ ッドヒドロペルオキシ ドは,Mn(Tl)とは反応 しないが Mn(TIT)と反応 してラジカルを発生 させる。

    Ml、(Ⅰり はベルオキシルラジカルを トラップする強い抗酸化作用があるが,この停止反応で生成するリ

    ビッドヒドロペルオキシ ドは MnPの触媒サイクルで生成する Mn(ⅠⅠり によって再びホモリティック

    に分解されるために,ラジカル連鎖反応が継続する。この現象は,従来フェノール酸化剤として考えら

    れていた Ml-(III)が過酸化前駆体やリビッドヒドロペルオキシ ドの存在下では,酵素から離れた場所

    で強力なラジカルを発生させるラジカル連鎖の鍵物質となることを示 している7f')。

    リポキシゲナーゼはシス型 1,4-ブタジエ ン構造をもつ不飽和脂肪酸の酸化を起こすオキシゲナーゼ

    である。リポキシゲナーゼの反応では,ビスアリル位からの水素引 き抜 きを経由 してリビッドヒドロペ

    ルオキシ ドが生成 し, リビッドヒドロペルオキシ ドが Fe(H)型のリポキシゲナーゼを Fe(III)型に酸

    化 してアルコキシルラジカルを生 じる。この反応系には遊離の脂肪酸やフェノールなどの水素供与体が

    - 43-

  • 木材研究 ・資料 第36号 (2000)

    __ここ=-9…12…、Linoleicacid912

    C a

    ′H\ノぞ-〉C、OH OH[nol

    rboxylalkylradical

    COOH Lipidhydroperoxide

    ∈二二二、/∈==ニー/〇・∞■1=‖uHu

    GenerationoffreeradicalsincludingacyIradical

    図 6 マ ンガンペルオキシダーゼによる・)ビッドベルオキシデーション開始機構7

  • 渡辺 :白色腐朽菌のフリーラジカル生成プロセス

    Rも、 R■ Lipidhydroperoxide(13S-hydroperoxy-9Z,llE-ト R

    ・ - ≡∴ ≡R 。.\ R\- 合 式 H

    RR:L lRJ\- /′㌢ こ

    Peroxylradical

    十 ~OH

    ㌔-//㌔ /○

    RR RJ pe・n?y5.H,.aid.ca.

    \= 慧 〇 十 C5Hll R、一一- ∀l β-Scissionpathway

    JI EpoxidationpathwaylH0xidationofRO・JVH+transfer R\=〈宣 ・021・十H2。図 7 シ トクロム P-450によるリビッドヒドロペルオキシ ドからのフリーラジカル生成

    反応 7H)

    的に発生させる制御機構の解明が,白色腐朽菌のリグニン分解能力の増強や新規なリグニン分解反応開

    発の鍵 となるであろう。

    M。Pは Mn(II)存在下でナイロンを直接酸化分解する他Hl),不飽和および飽和脂肪酸を含む界面活

    性剤である T、vee.、80や Tween20を添加することによりポリエチレンを分解する臼2)。前者の反応系で

    はマンガンイオンのキレ一夕-が反応 を阻害するのに対 して,後者の反応系ではマンガンイオンのキ

    レ一夕-の添加が必要である。これらの反応では,ラッカーゼ/メディエーター/脂肪酸反応系のように

    フリーラジカルそのものが活性種である可能性の他に,HRp-GSHの反応で提案 されたようにフリーラ

    ジカルのマンガンコンプレックスが関与 している可能性 も否定できない。いづれにしても,反応が過酸

    化水素を添加 しなくても進行することから,有機ラジカルによる酸素の還元 と,それによって生成 した

    スーパーオキシド (04_,ー)の不均化が関与 していると推定される。

    3.3 活性酸素種 と金属酸素錯体反応

    空気中に存在する酸素分子は,三重項酸素 と呼ばれ分子中に不対電子を2個 もつビラジカルである。

    この三重項酸素は,金属錯体,ラジカル,光,放射線などの刺激により活性酸素種と呼ばれる攻撃的な

    分子になる。活性酸素種の中で,水酸化 ラジカル (OH・),一重項酸素,スーパーオキシ ド (02~) は

    リグニンを酸化する。これらの中で,酸素 (三重項酸素)の光増感反応や次亜塩素酸 と過酸化水素の反

    応によって生成する一重項酸素は,単離 した爆砕 リグニンとアセ トニ トリル-エタノール (1:1)中で

    反応 してシナピルアルコールやバニリンなどの低分子化合物を与える8日 ")。 リグニ ンの微生物分解に

    おける一重項酸素の関与が1980年代を中心に議論されたが,現在まで菌分解におけるこの活性酸素種の

    関与を示す明確な証拠は得られていない。一重項酸素は光励起によって生成するため, リグニン分解に

    関 しては主に紙の光劣化との関係で研究が進められている。一重項酸素はリビッドの 2重結合に直接付

    加 してリビ ッドヒドロペルオキシ ドを与える。

    - 15--

  • 木材研究 ・嚢料 第36号 (2000)

    一方,酸素の-電子還元体である 0了 は高分子 リグニンモデルを低分子化できるほど酸化力が強 く

    ないが,フェノキシラジカルとの反応では芳香環開裂生成物を与える。また,α-β不飽和 リグニンモデ

    ルの β-ラジカルと反応 して共役 2重結合の Cα-Cβ開裂を起こす壬iう)。従って,酵素など何 らかの酸化

    分解系で リグニンからラジカルが生成すると OL21は生成 したリグニン由来のラジカルと直接反応 して

    分解を促進する。02~はキサ ンチンオキシダーゼなどの酵素反応の他,ベルオキシルラジカルの崩壊

    や有機 ラジカルによる酸素の還元により生 じる。例えば,LiPがベラ トリルアルコール (VA)を酸化

    して生 じるベラ トリルアルコールカチオンラジカル (VA十)や MllPの反応で生 じる MI-(HI)は,木

    材腐朽菌の代謝物であるシュウ酸 と反応 してフォーメー トアニオンラジカル (CO 2'~) を生 じ,これが

    酸素を還元 して 0.2一が生 じるH… 日。結果 としてこれらの リグニン分解酵素による VA や Ml-(II)の

    酸化が非競争的に阻害 される。同様に,Mn(TIT)は,マロン酸,グ1)オキシル酸からも酸素存在~Fで

    co了 と o{2J を生成するn)。これ らの反応で生成する CO2●ーの標準還元電位は COL,/CO{--

    1.80V に達 し,プロモ トリクロロエタンの脱プロム化り2), トリクロロ酢酸の脱塩素化93),Fe(HT)の

    Fe(TI)への還元''2)を起こす。 リビ ッドベルオキシデーションの過程でもフリーラジカルによる酸素の

    還元により O l,~が生成 し,これが不均化 して H20L,が生成する。

    リグニン分解物から生 じるヒドロキノンはラッカーゼや MlュPによって酸化されてセ ミキノンラジカ

    ルとなる。このセ ミキノンラジカルは,キノンリダクタ-ゼやセロビオースデヒドロゲナーゼ (CDH)

    によってヒドロキノンに還元されるが,この一連の過程で生成するセ ミキノンラジカルも酸素を還元 し

    て 0了 を発生する.P.C/uy∫otp(m'umや P.elylgiiなど多 くの白色腐朽菌はリグニン分解酵素 とキノン還

    元酵素の両者を生産する菌であ り,強力な 02~発生系をもつ。こうして生成する 0・2一は上述のよう

    にラジカルと反応 して リグニン側鎖や芳香環の分解を起 こす他に,Mn(rT)の Mll(III)-の酸化,不

    均化による H2042の発生,FC(III)の Fe(II)-の還元など木材腐朽において多様な働 きをしている。

    02~ によって FC(HI)が Fe(TT)に還元 される と H{20L2との反応 によって さらに水酸化 ラジカル

    (oH・)あるいは鉄の酸素錯体が生成する。フェントン反応 と呼ばれるこの反応はセルロースを激 しく

    損傷させるため選択的なリグニン分解-の寄与一は少ないと思われるが,セルロースを優先的に分解する

    褐色腐朽菌やリグニンとセルロースをほぼ同時に分解 してい く白色腐朽菌では菌体外酵素を木材細胞壁

    内に進入 させるためにこうした OH・発生系 を積極的に利用 していると推定 されている。OH・は,白

    色腐朽薗pleuroluJeringiiの MnPの発現 も誘導するり1)。褐色腐朽薗 Gloeop/lJllumlr'Ibeumは,2,5-ジメ ト

    キシー1,4-ベンゾキノンを生産 し,このキノンと相当するヒドロキノンとのレドックスサイクルにより,

    Fe(HI)を Fe(II)-還元する。同時に,02一由来の H202が生産 され,結果 として OH・が生成す

    る。この系は,ポリエチレングリコールを分解する。う)oFe(TIT)の Fe(IT)への還元系には,この他シ

    デロフォア用物質。̀-),や糖ペプチ ドなどの低分子代謝物。7.州 ),セロビオースデヒドロゲナーゼなどの

    糖酸化酵素 札̀ =)。)も関与するo

    木材には,遷移金属 としてマンガン,鉄 とともに銅が含まれているが,これまで低分子銅鐸体による

    室温水溶液中での高分子 リグニンの分解は報告 されておらず, リグニン分解における銅鐸体反応はそれ

    ほど注 目されていなかったo しか しながら,Cu(I)が H・20L,と反応するとFe(II)と H202の反応 と同

    様 oH・を発生させ, しか もその生成速度は,Fe(II)と H202の場合より一桁以上速いo従って,木

    材腐朽蘭による OH・の発生に木材中にもともと含まれている銅イオンが関与 していることは十分予想

    されることであるOまた,エチ レンジア ミン銅錯体等多 くの銅の配位化合物は遊離の銅 イオンと同様

    H202と反応 して OH・を発生 させ るが,銅のピ7)ジン錯体 と過酸化水素の水溶液中での反応は OH・

    を発生させないにも関わらず,非フェノール性 β-0-4型 2量体モデルの β-エーテルを開裂させ,クラ

    フ トパルプを漂白する。本反応系は POLY-R も酸化分解 し,フェントン反応に比べてセルロースに与

    えるダメージが少ない。また,木材チ ップと作用させた場合広葉樹材を部分的に脱 リグニンする5=i-u)0

    - 46-

  • 渡辺 :白色腐朽菌のフリーラジカル生成プロセス

    ピリジンは白色腐朽菌の代謝物 として知られており,ピリジン骨格をもつ誘導体は菌代謝物 として普遍

    的に存在する。また,3.1にヒドロペルオキシ ドによ.るラジカル連鎖反応により針葉樹材と広葉樹材の

    細胞壁 と細胞間層 リグニンが分解されることを記 したが,このラジカル発生系にもピリジン骨格をもち

    カーボンセンターラジカルを発生させる銅錯体が有効であった。リグニン分解酵素であるラッカーゼは

    活性中心に銅をもち,酸素を電子受容体としてフェノールを酸化する。従来よりこのラッカーゼの触媒

    サイトを模倣する試みが行われているが,上述のような銅錯体 とヒドロペルオキシドの反応はリグニン

    分解酵素の触媒機構にはない組み合わせであ り,リグニン分解に関しては研究の扉がようや く開きかけ

    たところとも言える55157)。過酸化前駆体あるいは過酸化中間体からのラジカル連鎖反応を鉄,マンガ

    ン,銅などの金属錯体で制御 した り,ベルオキシ錯体などoH・以外の活性種を金属錯体 と過酸化水素

    反応によって生成させる方法が リグニン分解の戦略 として今後重用祝されていくであろう。

    以上のように,木材腐朽菌によるリグニン分解においては,嫌気性微生物によるリグニン分解1。卜 105)

    とは対照的に,酸素およびそれから派生する活性酸素種が基質との反応や酵素の発現に深 く関与 してお

    り,酸素を巧みに操る能力がこの種の微生物の優れた木材分解力の一つの決め手 となっている。

    4.終 わ り に

    C..r~1~'e'・miL',PoJ・aなどの選択的1)グこン分解菌はセルロースのダメージを最小にしてリグニンを効率良

    く分解する。 しかもこの反応は酵素から離れた場で起 きている。白色腐朽菌のこうした絶妙なラジカル

    制御機構の解明は,環境調和型のリグニン分解反応の構築に対 して革命的な恩恵をもたらす ものと期待

    されるlt)t')。 リグニン分解酵素の発現,制御,触媒機構の解明と合わせて,木材腐朽におけるフリーラ

    ジカル生成機構の全体像の解明が白色腐朽菌のリグニン分解力の遺伝子工学的増強1。7.1。H)や環境汚染物

    質の分解川!'),さらには木質バイオマスの成分分離 とそれに続 くケミカルス,エネルギー11̀川 1),機能

    性ポ リマー11L'),紙 ・パル705='1'二i・=う̀),生分解性材料114・115),食品素材11̀卜12。) 等-の総合変換 プロセヤ

    ス構築11。・121111-"-I)に大きく寄与するであろう。

    引 用 文 献

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    49)(L.JoHANNESとlIld A.M:lJCHER(二ZYK:ノ榊 /・F-lm,uon.MIL70bwl・. 66.5L)4-:-)2H,(I_)OOO)50)A.LEON・Ⅲ二VSKY,N.MYASOlil)OVA,N.P(JZ1)NYAKOVAL川dL G ()lJOV).EVA:(ljllBSI,elf.I413.∠川 卜44日

    (1997)

    51)G.1)八IJMLERl,P.CnI{1)lNJ、,(LBlANCO,A.S(∴′ヽ1,ONJ.A.CAp▲ゝsso 'mdG.LSANNlA.・J.Bl')/.(:/Iu,I"272,

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  • 木材研究 ・寮料 第3()号 (i)000)

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    Ill) 桑原正章 :バイオサ イエ ンスとインダス トリー,56,LlゴーL):)(lt)!川)

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    (i)000)

    113)T.tV八rl:lN八Iil∴K.MIK▲川 Il,Y.IioNl).\こ=(IM.Kt」WJ川▲\1く▲\.J.TI',,(,(/(:/~,〝I.TtJ/H,I/A,16、10!十 lL)日(lOf糊1日)T YlヽM人N▲\K▲\、H.VAN()1∫.\\'▲\111\N▲\1311.1Y.H()Nl)A .川(1M ttH\▲\111\lu :TJ'')()(/lIl,、‥87,i)r)i)7(i)0()())

    1lT))T.HJR八()K人,M Ulll)A.Y.T.\K̂ MI∴1'.lV▲\1人NJ\li 1,.N.S1-日RJ、ISJ‖ =̀(Irl'・K(,…りI八1一ゝ‥〃「,/こ/〟-′/"/ltil.51,L77:トL)tiO 日9(_)7)

    116)rll.\\'八nN.\H l了 Il.㍉▲\,lOJ .Y')slilOK▲\∵ll,K()sHlJl八1▲\.=(IM.Kt_W▲川人Iu :/.:I/).L/.I,'Ml//lt,"/、209.(;:)1-I):)i-)

    (1()92)

    117)T.\′\'ー\rnN八1号Il一.R.MArlSt/.ll.Y.Tl')NJ)▲\Llll(1八,L KH、,.… 人R人.(:")/〟,/I_i,I/l・/Il,~..275,L'1:)-1H'()(lリ'):,)

    11fi)rll,1\r▲1rANAIillJ.㌔.K.\rI人Y.un、M.M八rl.Suュ.\lu,Y.H()NI)j\1̀11(1M.Km\-▲\11▲ヽIu :(:… .jl,I/'(川/)ML 41.

    L)I(ト'jlこう(2()0())

    l輔 里内 実i牛工 渡辺隆 司,-i--,=林 茂, 大隈 一桁,越畠里人,桑畑 il:_I.・ 日本栄養 ・食粧学会誌 ,49,14311L/lti(1〔)チ)(i)

    1L)り)渡辺隆司 :(:t,//〟/('、どC■桝〃川〟71..5,~)トリ7日()f瑚

    lLl1)渡辺 隆 司 :化学経済,47, 101-Ill(i)0川))12L))渡辺隆 司 :「ウ ノドケ ミカルスの最新技輔 」, シーエムシー出版,東京,ti(i-H-I(i)()川))lL):i)本 焼 稿印刷 中に lJiPHL)による Mll(1日 の直接酸化をhJ/iIする結果がfl,-li-告-された :M I).㌔.(;比1,Kl1.,

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