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1 RET 融合遺伝子等の低頻度の遺伝子変化陽性肺癌の 臨床病理学的、分子生物学的特徴を明らかにするための 前向き観察研究 国立がん研究センター東病院 呼吸器内科 国立がん研究センター 早期・探索臨床研究センター トランスレーショナルリサーチ分野 国立がん研究センター研究所 ゲノム生物学研究分野 2013 年 1 月 29 日 国立がん研究センター研究倫理審査委員会 ver1.2 承認 2013 年 7 月 19 日 国立がん研究センター研究倫理審査委員会 ver1.4 承認 2013 年 9 月 26 日 国立がん研究センター研究倫理審査委員会 ver1.5 承認 2015 年 2 月 23 日 国立がん研究センター研究倫理審査委員会 ver1.6 承認 2012 年 10 月 15 日 プロトコール案作成 2012 年 11 月 26 日 プロトコール ver 1.0 作成 2012 年 12 月 25 日 プロトコール ver 1.1 作成 2013 年 1 月 10 日 プロトコール ver 1.2 作成 2013 年 1 月 30 日 プロトコール ver 1.3 作成 2013 年 2 月 8 日 プロトコール ver 1.4 作成開始 2013 年 6 月 26 日 プロトコール ver 1.4 作成完了 2013 年 9 月 20 日 プロトコール ver 1.5 作成 2015 年 2 月 4 日 プロトコール ver 1.6 作成 研究代表者 国立がん研究センター東病院 呼吸器内科 後藤功一 研究事務局 国立がん研究センター東病院 呼吸器内科 後藤功一、葉 清隆、 国立がん研究センター 早期・探索臨床研究センター トランスレーショナルリサーチ分野 松本慎吾

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RET 融合遺伝子等の低頻度の遺伝子変化陽性肺癌の

臨床病理学的、分子生物学的特徴を明らかにするための

前向き観察研究

国立がん研究センター東病院 呼吸器内科

国立がん研究センター 早期・探索臨床研究センター トランスレーショナルリサーチ分野

国立がん研究センター研究所 ゲノム生物学研究分野

2013 年 1 月 29 日 国立がん研究センター研究倫理審査委員会 ver1.2 承認

2013 年 7 月 19 日 国立がん研究センター研究倫理審査委員会 ver1.4 承認

2013 年 9 月 26 日 国立がん研究センター研究倫理審査委員会 ver1.5 承認

2015 年 2 月 23 日 国立がん研究センター研究倫理審査委員会 ver1.6 承認

2012 年 10 月 15 日 プロトコール案作成

2012 年 11 月 26 日 プロトコール ver 1.0 作成

2012 年 12 月 25 日 プロトコール ver 1.1 作成

2013 年 1 月 10 日 プロトコール ver 1.2 作成

2013 年 1 月 30 日 プロトコール ver 1.3 作成

2013 年 2 月 8 日 プロトコール ver 1.4 作成開始

2013 年 6 月 26 日 プロトコール ver 1.4 作成完了

2013 年 9 月 20 日 プロトコール ver 1.5 作成

2015 年 2 月 4 日 プロトコール ver 1.6 作成

研究代表者

国立がん研究センター東病院 呼吸器内科

後藤功一

研究事務局

国立がん研究センター東病院 呼吸器内科

後藤功一、葉 清隆、

国立がん研究センター 早期・探索臨床研究センター

トランスレーショナルリサーチ分野

松本慎吾

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1. 目的

本研究は、Lung Cancer Genomic Screening Project for Individualized Medicine in Japan

(LC-SCRUM-Japan)へ参加した全国の研究協力施設から提出された臨床検体の遺伝子解析の

結果に基づいて、肺癌の原因遺伝子として新たに報告された RET 融合遺伝子陽性の肺癌を特定

し、その臨床病理学的、分子生物学的特徴を明らかにすることを目的とする。

更に、同時に測定する複数の体細胞遺伝子変化に関しても、遺伝子変化を有する肺癌を特定し、

その臨床病理学的、分子生物学的特徴を明らかにすることを目的とする。

2. 背景

【RET 遺伝子について】

RET(REarranged during Transfection)遺伝子は、1985 年に名古屋大学の高橋らにより、ヒト T 細

胞リンパ腫より抽出した DNA を NIH-3T3 細胞へトランスフェクションする過程で組み替えをおこす

癌原遺伝子として発見された。1)RET 遺伝子は染色体の 10q11.2 に存在し、RET 受容体型チロシ

ンキナーゼをコードしており、生理的には種々の神経細胞・腎臓の発生にも重要な役割を果たし

ている。

1990 年代に RET 遺伝子が一部の甲状腺癌の原因遺伝子であることが判明した。遺伝性の甲状

腺髄様癌である多発内分泌腫瘍症2A型(multiple endocrine neoplasia type 2A:MEN2A)、MEN2B

、家族性甲状腺髄様癌の 3 つの疾患カテゴリーにおいては、RET 遺伝子の胚細胞性点突然変異

がその原因であり、散発性の甲状腺髄様癌においては、約半数に RET 遺伝子の体細胞性点突

然変異を認めることが報告されている。2)-4)また甲状腺乳頭癌の約 20-40%では、体細胞性変異

による RET 遺伝子の再構成(rearrangement)を認め、染色体の転座または逆位により、他遺伝子

との間に RET 融合遺伝子を形成している。5)6)

【KIF5B-RET 融合遺伝子の発見】

2012 年 3 月の Nature Medicine 誌に、国立がん研究センター研究所とがん研究会及び、米国の 3

つの研究チームから、また 2012 年 3 月の Genome Research 誌に韓国の研究チームから、肺癌の

新しい原因遺伝子として KIF5B-RET 融合遺伝子の発見が報告された。7)-10)

① 国立がん研究センター研究所の Kohno らは、分子標的療法の治療標的として新たな遺伝子

融合を同定するため、高速シーケンサーを用いた全トランスクリプトーム解析で、日本人の肺

腺癌 30 例の全 RNA 解読を行った。その結果、30 例中 1 例に RET 癌遺伝子と KIF5B(the

kinesin family 5B gene)遺伝子の融合が生じていることを発見した。さらに日本人の肺腺癌

289 例で RT-PCR 法とサンガーシーケンス解析によるスクリーニングを行い、計 319 例中 6

例(1.6%)に KIF5B-RET 融合遺伝子を同定した。

② がん研究会のTakeuchiらは、分子病理学と組織病理学を統合したスクリーニング系を構築し

、肺癌で新たな融合型チロシンキナーゼを同定する目的で、免疫染色と FISH(Fluorescence

in situ hybridization)法で、肺癌 1529 例のスクリーニングを行った。その結果、KIF5B split

FISH 法で 24 例、RET split FISH 法で 22 例が陽性となり、そのうち multiplex RT-PCR 法で 12

例に KIF5B-RET 融合遺伝子を発見した。さらに竹内らは、RET と CCDC6(coiled-coil domain

containing 6)の融合遺伝子も 2 例で発見した。

③ 米国の Lipson らの研究チームは、非小細胞肺癌 24 例のホルマリン固定パラフィン包埋(

FFPE)標本を用いて、145 個の癌関連遺伝子のターゲットキャプチャーと高速シーケンサーを

用いたリシーケンスによるゲノム DNA 解読を行った。その結果、1 例に KIF5B-RET 融合遺伝

子を発見し、追加の肺腺癌 561 例の RT-PCR 法によるスクリーニングで 11 例(2.0%)に

KIF5B-RET 融合遺伝子を同定した。

④ 韓国の Ju らは、EGFR 変異・KRAS 変異・EML4-ALK 融合遺伝子が全て陰性の肺腺癌患者(

33 歳、男性、喫煙歴なし)の組織標本と末梢血を用いて、全ゲノム解析と全トランスクリプトー

ム解析を行い、KIF5B-RET融合遺伝子を発見した。追加研究として実施した解析でも、EGFR変異・KRAS 変異・EML4-ALK 融合遺伝子が全て陰性の肺腺癌 5 例の全トランスクリプトーム

解析で 1 例、さらに EGFR 変異と EML4-ALK 融合遺伝子が陰性の肺腺癌 15 例での RT-PCR

法とサンガーシーケンス解析で 1 例、合わせて計 2 例に KIF5B-RET 融合遺伝子を同定した。

これらの4チームの研究内容をまとめると、KIF5B-RET融合遺伝子は、10番染色体の短腕と

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長腕にそれぞれ存在する KIF5B と RET の両遺伝子が染色体逆位に伴って融合したものである。

その遺伝子産物として、KIF5B 内の coiled-coil ドメインにより二量体化して恒常的なキナーゼ活性

を示す異常な RET 融合キナーゼが産生される(図 1)。現在、KIF5B-RET 融合遺伝子は、KIF5Bならびに RET のゲノム上での切断点・融合点の違いにより、7 つの融合バリアントが報告されてい

る。

図1:KIF5B-RET 融合キナーゼ

KIF5B-RET 融合遺伝子は、マウス 3T3 線維芽細胞に遺伝子導入すると形質転換し、軟寒天中で

足場非依存性に増殖することや、その遺伝子導入した細胞をヌードマウスの皮下に接種すると明

瞭な皮下腫瘍を形成することが報告されており、RET 融合キナーゼが強いがん化能を有すること

が確認されている。さらに、RET チロシンキナーゼ活性の阻害効果を持つバンデタニブ、スニチニ

ブ、ソラフェニブを使用した in vitro の実験では、KIF5B-RET の発現によってもたらされる足場非依

存性増殖能はバンデタニブで抑制されることや、KIF5B-RET を導入したマウス BA/F3 細胞にバン

デタニブ、スニチニブ、ソラフェニブを加えると、濃度依存性に速やかな細胞死を認めることも報告

されている。現時点では in vivo のデータは報告されていないが、これらの結果は、KIF5B-RET 融

合遺伝子陽性の非小細胞肺癌に対して、バンデタニブをはじめとする RET チロシンキナーゼ阻害

薬でより有効な分子標的治療が実現できる可能性を示している。

【RET 融合遺伝子陽性の肺癌の臨床病理像】

2012 年 10 月の時点で、RET 融合遺伝子陽性の肺癌に関する論文は前出の 4 報を含む計 7 報が

報告されている。7)-13)7 つの報告を統合すると、RET 融合遺伝子の検索が行われた肺癌 3435 例

中 42 例(1.2%)で RET 融合遺伝子(KIF5B-RET:38、CCDC6-RET:4)が確認されており、組織型

は 42 例全て腺癌であった。したがって、7 つの研究中の肺腺癌 2675 例に占める RET 融合遺伝子

陽性例の割合は 1.6%となる(表 2)。

表 2:これまでの報告における RET 融合遺伝子陽性肺癌の頻度

報告者 全検査数

肺癌(腺癌) RET 陽性例 RET 陽性肺癌の頻度(%)

Kohno et al.7)

704(433) KIF5B-RET:7

CCDC6-RET:0

1.0(1.6)

Takeuchi et al.8)

1526(1119) KIF5B-RET:12

CCDC6-RET:2

0.9(1.2)

Lipson et al.9)

643(561) KIF5B-RET:12

CCDC6-RET:0

1.9(2.1)

Ju et al.10) 21(21) KIF5B-RET:3

CCDC6-RET:0

14(14)

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Li et al.11) 202(202) KIF5B-RET:0

CCDC6-RET:2

1.0(1.0)

Yokota et al.12) 270(270) KIF5B-RET:3

CCDC6-RET:0

1.1(1.1)

Suehara et al.13) 69(69) KIF5B-RET:1

CCDC6-RET:0 1.4(1.4)

計 3435(2675) RET:42 KIF5B-RET:38

CCDC6-RET:4

1.2(1.6)

※RET 陽性例は全て腺癌

腺癌の中の組織亜型については、詳細な記述が乏しく、現時点での特徴は定まっていない。また

RET 融合遺伝子は、肺腺癌で見られる他の EGFR、KRAS、EML4-ALK、ERBB2 などの遺伝子異

常とは共に存在しなかったことも報告されており、相互に排他的な関係であると考えられている。

Lipson らの報告では、EGFR、KRAS、EML4-ALK、ERBB2、BRAF、CD74-ROS が陰性であった腺

癌 159 例での RET 融合遺伝子の陽性割合は 6.3%(10 例)であった。年齢、性別、病期、喫煙歴

は、論文中に記載がある症例のみで評価した場合、年齢中央値:60 歳(28-79 歳)、男性/女性:

9/19、病期 I/II/III/IV:17/4/4/1、喫煙歴 あり/なし:4/24 であった。

【RET 融合遺伝子の検出法】

これまでの研究で使用された方法の中で、現在の実地臨床に導入可能なものは RT-PCR 法と

FISH 法であるが、RT-PCR 法は感度・特異度に優れている反面、RNA が抽出可能な検体(新鮮

凍結標本、胸水など)の採取が必須となる短所がある。またFISH法はFFPE標本での検査が可能

な反面、現段階では診断プローブの開発が発展途上のため精度が劣る可能性がある。そのよう

な中で、現在、最も注目されている検査の一つが Lipson らの報告にある高速シークエンサーを用

いたターゲットキャプチャーによるゲノムシークエンスである。この方法の場合、FFPE 標本からの

DNA 抽出で検査が可能であり、また EGFR、EML4-ALK などの他の複数の遺伝子異常を同時に

効率よく検査することができる。現在、国立がん研究センターでは、ターゲットキャプチャーによる

ゲノムシークエンスによる診断法の開発をすすめている。

【RET 融合遺伝子陽性の非小細胞肺癌に対する治療薬の開発】

これまでの基礎研究の結果や ALK 融合遺伝子陽性の非小細胞肺癌に対して ALK 阻害薬が著効

するという状況からは、RET 融合遺伝子陽性の非小細胞肺癌に対しても RET 阻害薬が有効な治

療薬となる可能性が考えられる。現在、使用可能な分子標的薬の中で RET を特異的に阻害する

薬剤はないが、VEGFR、EGFR、KIT など他のチロシンキナーゼ阻害活性と共に RET 阻害活性を

有するマルチターゲットのチロシンキナーゼ阻害薬は複数あり、それらの薬剤を使用した臨床試

験が国内外で準備・進行中である。

国立がん研究センター東病院では、平成 24 年度より厚生労働科学研究の臨床応用基盤研究事

業として、「RET 融合遺伝子陽性の進行非小細胞肺癌に対する新規治療法の確立に関する研究」

を開始している。本研究では、国内未承認の医薬品である RET 阻害薬のバンデタニブを用いて、

RET 融合遺伝子陽性の進行非小細胞肺癌に対する医師主導治験を実施するとともに、RET 融合

遺伝子診断のためのコンパニオン診断薬の開発も行う予定である。

今回我々は、希少なRET融合遺伝子陽性肺癌を、全国の研究協力施設から臨床検体を収集した

うえで特定するとともに、その臨床病理学的、分子生物学的特徴を明らかにすることを目的として、

本研究を計画した。また、同時に測定する複数の体細胞遺伝子変化に関しても、それらの遺伝子

変化を有する肺癌を特定し、その臨床病理学的、分子生物学的特徴を明らかにすることを目的と

している。

3. 研究の対象

下記の全てを満たす患者を登録可能とする。

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1) 病理学的(組織診、細胞診は問わない)に非扁平上皮非小細胞肺癌の診断が得られている。

2) EGFR 遺伝子変異が陰性である。

3) 臨床病期が II 期以上である。

4) 「5. 研究の方法」に記載されているような、遺伝子解析が可能な検体セットが過去に採取され、

保存されている、または、2 週間以内に採取予定である。ただし、採取予定の患者においては、

遺伝子解析が実施可能な十分量の検体の採取困難であった場合には、登録不可能である。

5) 本研究に関して、患者本人から文書で同意を得ている。

4. 目標症例数

上記の適格規準を満たす 4000 例を対象とする。これらの遺伝子解析により特定された RET 融合

遺伝子陽性肺癌及び、その他の希少頻度の遺伝子変化陽性肺癌の臨床病理学的、分子生物学

的特徴を明らかにすることが本研究の主目的であるが、更にその情報を広く開示することによっ

て、希少頻度の遺伝子変化陽性肺癌に対する治療開発を推進することを目指している。

5. 研究の方法

① 患者本人から本研究について既定の文書*で同意を得る。同意文書については、原本をカル

テに保管すると共に、コピーを研究事務局へ FAX する。なお、FAX する際、直接個人が特定さ

れないように、患者氏名をマスキングして、代わりにカルテ番号、イニシャル、各施設のオリジ

ナル番号などを記入する。ただし、後に提出する登録適格性確認票、検体が、同一患者由来

であることが間違い無く確認出来るように注意すること。

② 対象患者が適格規準を全て満たすことを確認し、登録適格性確認票に必要事項を全て記入

の上、研究事務局へ FAX する。

③ 事務局で適格性が確認された後に、登録番号が発行される。FAX による登録確認通知の送付

をもって登録完了とする。

なお、2015/3 月現在、electronic data capture (EDC) を構築中であり、EDC 構築後は、EDC を用

いて登録作業を行う。EDC の URL などは「EDC 操作マニュアル」にて別途通知する。

【EDC に関する問い合わせ】

国立がん研究センター 早期・探索臨床研究センター TR 支援室

TEL:04-7133-1111(内線 4036)

E-mail:[email protected]

受付時間:平日 9 時~16 時(祝祭日、土曜・日曜、年末年始は受け付けない)

④ 下記のいずれかの検体セットを、株式会社エスアールエル・メディサーチ又は株式会社エスア

ールエルに、検査測定受託機関が準備する検査依頼書と一緒に(登録番号を必ず記入するこ

と)提出する。

⑤ 株式会社エスアールエルでは、提出された新鮮凍結検体から RNA/DNA を抽出する(新鮮凍

結検体では検体量が乏しい場合には、ホルマリン固定パラフィン包埋ブロック(FFPE)からも

RNA/DNA 抽出する場合がある)。

⑥ II 期/切除可能 III 期の登録例については、RT-PCR 法により ALK 融合遺伝子を測定し、陽性

例については FISH 法を追加する。II 期/切除可能 III 期の ALK 融合遺伝子陰性例及び、切除

不能 III 期/IV 期の登録例については、multiplex 遺伝子診断薬(Oncomine Cancer Research

Panel:OCP、Thermo Fisher Scientific 社)を用いて、約 150 種類の遺伝子変化を測定する(

OCP の詳細については、「7. 遺伝子解析法について」を参照)。Multiplex 遺伝子診断における

融合遺伝子診断の正確性を確認するために、同時に RT-PCR 法によって、RET 融合遺伝子、

ROS1融合遺伝子の有無を確認し、陽性例についてはFISH法を追加する。OCPの解析対象と

なる遺伝子変化に関しては、下記の図 2 「Oncomine® Cancer Research Panel 遺伝子リスト」

を参照のこと。なお、解析対象となる遺伝子変化の種類は、その時点の最新版の OCP の内容

に基づいて決定されるため、随時変更される。

⑦ 全例の新鮮凍結検体から(場合によっては FFPE から)RNA/DNA を抽出し遺伝子解析に用い

るが、残余 RNA/DNA は凍結保存する。

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⑧ 研究の進捗に伴い新たに追加の遺伝子解析が実施される場合があり、解析対象となる遺伝

子の種類、解析方法が随時変更となる可能性があるため、遺伝子解析の内容、実施期間、検

体数に関する情報は、国立がん研究センター早期・探索臨床研究センターのホームページ(

http://epoc.ncc.go.jp/clinicaltrial/scrum_index.php)に随時掲載して、公開する。

⑨ 遺伝子解析の結果は、検体提出から約 3-5 週間後に各施設へ報告するとともに、研究事務局

へも報告する。ただし、検体提出時に細胞診検査の結果が判明していない場合には、細胞診

の結果が研究事務局に連絡されてから約 3-5 週間後に報告する。FISH 法などの遺伝子解析

が追加で実施された場合には、OCP、RT-PCR 法の解析結果が判明した約 2 週間後に追加報

告する。

*【説明同意文書の記載項目】 1. 臨床研究とこの説明文書について 2. 参加の自由について 3. あなたの病状と治療について 4. がん細胞の遺伝子異常について 5. RET融合遺伝子について 6. この臨床研究の意義と目的及び、肺がんの遺伝子研究組織(LC-SCRUM-Japan)について 7. RET融合遺伝子陽性の肺がんに対する治療薬について 8. この臨床研究の方法 9. この臨床研究への参加により予想される利益と不利益 10. この臨床研究に参加しない場合の治療法について 11. 遺伝カウンセリングについて 12. あなたが負担する費用について 13. 産学連携全国がんゲノムスクリーニング事業(SCRUM-Japan)と、企業へのデータ提供について 14. 健康被害が発生した場合の対応・補償について 15. この臨床研究全体の実施予定期間(研究期間)と参加する予定の患者さんの数 16. 個人情報の取り扱いとデータ提供について 17. 検体の取り扱いについて 18. 残った検体の保存と、将来の研究への利用について 19. 知的財産権の帰属先 20. 研究成果の公表について 21. この臨床研究の資金と利益相反について 22. この臨床研究の倫理審査について 23. 研究組織 24. 研究事務局および、当施設での連絡先 図2:【Oncomine® Cancer Research Panel 遺伝子リスト】 下記の遺伝子リストは、定期的に更新される。なお本研究で検討する遺伝子変化の種類は、その時点のOCPの内容に基づいて決定される。

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【研究事務局及び、問い合わせ先】

国立がん研究センター東病院 呼吸器内科

後藤功一、葉 清隆、

国立がん研究センター 早期・探索臨床研究センター トランスレーショナルリサーチ分野

松本 慎吾

事務担当:村田 由利

電話:04-7133-1215(事務局直通,FAX 兼用)

E-mail: [email protected]

【受付時間】

平日 9-16 時(祝祭日、土曜・日曜、年末年始は受け付けない)

【検体セット】

下記の検体セット 1 または 2 のいずれかを選択する。遺伝子検査の流れに関しては図 3 を参照。

(検体セット 1)

同時に実施された病理検査により、非扁平上皮非小細胞肺癌の存在が確認された下記の 2 種類

の検体(①新鮮凍結検体+②未染プレパラート 5 枚)を共に提出すること。

① 新鮮凍結検体:下記のいずれかの検体が提出可能である(喀痰は受け付けない)

1) 手術検体であれば 5 ミリ立方以上、気管支鏡による生検検体であれば遺伝子解析が実

施可能と考えられる充分量(生検検体 2-3 個以上が望ましい)の組織を-80℃で凍結保

存したもの。ただし、組織内の癌細胞の存在が病理学的に確認されていることが必要で

ある。

2) 気管支擦過洗浄液、リンパ節穿刺針洗浄液などの液性検体を遠心分離して作成したペ

レットのみを-80℃で凍結保存したもの(RNA の保存液の追加は不要である)。ただし、

同時に提出した細胞診検査で癌細胞の存在が病理学的に確認されていることが必要で

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ある。

3) 気管支擦過洗浄液、リンパ節穿刺針洗浄液などの液性検体を遠心分離せずにそのま

ま提出することも可能である。その場合は、液性検体を 10℃以下に冷蔵保存し、24 時

間以内(可能な限り検査当日)に提出すること。24 時間以上経過した液性検体は RNA

の抽出が困難になるため受け付けない。これらの液性検体を提出する場合には、同時

に提出した細胞診検査で癌細胞の存在が病理学的に確認されていることが必要である。

なお、同時に実施した細胞診検査の結果が判明する前に検体を提出することも可能だ

が、後日、細胞診の結果が判明次第、速やかに研究事務局へメールで連絡すること(研

究事務局メールアドレス:[email protected])。細胞診で癌細胞の存在が確認され

た時のみ遺伝子解析を実施する(連絡が無い場合は遺伝子解析を実施しない)。

② 採取組織でホルマリン固定パラフィン包埋ブロックを作製した後に 5μm 厚で薄切した未染プ

レパラート 5 枚

(検体セット 2)

胸水 80-100 ml。

専用の容器に入れ、10℃以下に冷蔵保存して、採取後 24 時間以内(可能な限り採取当日)に提

出すること。24 時間以上経過した胸水は、RNA の抽出が困難になるため受け付けない。胸水を提

出する場合には、同時に提出した細胞診検査で癌細胞の存在が病理学的に確認されていること(

Class IV またはV)が必要である。ただし、検体提出以前(7 日以内)に実施した細胞診で同胸水に

癌細胞が含まれていることが確認されている場合は、細胞診検査を新たに実施しなくても、細胞

診陽性と考えて検体の提出は可能である。なお、同時に実施した細胞診検査の結果が判明する

前に検体を提出することも可能だが、後日、細胞診の結果が判明次第、速やかに研究事務局へ

メールで連絡すること(メールアドレス:[email protected])。細胞診で癌細胞の存在が確認

された時のみ遺伝子解析を実施する(連絡が無い場合は遺伝子解析を実施しない)。

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図 3:検査の流れ

【測定費用】

Multiplex 遺伝子解析の検査費用は、2015 年 2 月に発足予定である「産学連携全国がんゲノムス

クリーニング –SCRUM-Japan-(詳細に関しては、後述の「6. 産学連携全国がんゲノムスクリー

ニング事業 SCRUM-Japan について」を参照)」の参加企業が負担し、その他の追加の遺伝子検

査費用は、公的研究費や、SCRUM-Japan 以外で別途契約した企業が負担するため、患者及び、

研究協力施設への経済的負担は発生しない。なお、検査費用を負担する公的研究費、企業に関

しては随時変更となるため、その詳細については、国立がん研究センター早期・探索臨床研究セ

ンター(NCC-EPOC)のホームページ(http://epoc.ncc.go.jp/clinicaltrial/scrum_index.php)で詳細

を公開する。

【検体の追加提出依頼の可能性について】

本研究の結果に基づいて、肺癌における希少頻度の遺伝子変化の測定方法の確立と、診断薬

の開発を目指している。このため、研究協力施設には、遺伝子変化陽性/陰性を問わず、後日追

加で未染プレパラート 10 枚程度の提出を研究事務局から依頼する場合がある。追加検体の提出

が必要とされる時には、改めてLC-SCRUM-Japanへ参加している研究協力施設へ可能な範囲の

検体の再提出をお願いする予定である。

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6. 産学連携全国がんゲノムスクリーニング事業 SCRUM-Japan について

SCRUM-Japan(Cancer Genome Screening Project for Individualized Medicine in Japan)は、本研

究の実施組織である LC-SCRUM-Japan と、消化管がんを対象として遺伝子スクリーニングを実

施する研究組織 GI-SCREEN-Japan を統合し、国立がん研究センターが、全国の医療機関、製薬

企業と協力して個別化医療を実現するために実施するがん患者の遺伝子スクリーニング事業で

ある。本事業の目的は、①有効な治療薬をがん患者に届けること(希少がんの遺伝子スクリーニ

ング、遺伝子解析の結果に基づいた治療開発および診断薬の開発のサポート)、②新規診断技

術の迅速な臨床導入の促進を促し、まずは、最適な Multiplex 診断薬を臨床応用すること、であ

る。

SCRUM-Japan においては、LC-SCRUM-Japan は非扁平非小細胞肺癌を対象として、また、

GI-SCREEN-Japan は大腸癌を対象として、2015 年 2 月より遺伝子解析を開始する予定である。

GI-SCREEN-Japan では、引き続き食道癌・胃癌など、大腸癌以外の消化管がんを対象にした新

たな遺伝子スクリーニングを計画しており、2015 年 4 月より対象に追加する予定である。

将来的には、ほぼ同時期から開始となる米国における NCI-MATCH 試験 33(SCRUM-Japan と同

様に多がん種を対象として遺伝子スクリーニングを実施したうえで、分子標的薬の治療開発に結

び付ける研究)との統合解析を予定している。

SCRUM-Japan では、事業主である国立がん研究センター、参加する医療機関、製薬企業それぞ

れが以下の役割を担う。

① 国立がん研究センターは、SCRUM-Japan の運営、遺伝子解析(外部委託)、検体の保管・管

理(外部委託)、遺伝子解析情報と診療情報とを統合したデータベースの構築と管理及び、診

断薬の開発と新たな研究の立案を行う。

② 参加医療機関は、LC-SCRUM-Japan または GI-SCREEN-Japan への参加同意取得を条件と

して、がん患者に無償で多種類の遺伝子スクリーニング検査の機会を提供する。

③ 参加企業は、SCRUM-Japan が実施する遺伝子スクリーニングの検査費用を負担する代わり

に、遺伝子解析に基づいて作成した統合データベースの活用を通じて、医薬品の研究・開発を

推進する。

なお、SCRUM-Japan へ参加する企業は、国立がん研究センターと SCRUM-Japan 共同研究規約

に基づく 1 対 1 の共同研究契約を締結し、参加する医療機関も国立がん研究センターに対し、

SCRUM-Japan 共同研究規約に基づく参加申込書(参加同意書)の提出を行う。国立がん研究セ

ンター、医療機関、参加企業は、SCRUM-Japan 共同研究規約に基づき本研究を実施する。

SCRUM-Japan においては、SCRUM-Japan 共同研究統括責任者を委員長として、センターの代

表者、LC-SCRUM-Japan、GI-SCREEN-Japan の実施責任者、参加医療機関の代表者、平成 26

年度から参加した製薬企業の代表者、その他運営委員として選任された者から構成された運営

委員会を設置する。

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7. 遺伝子解析法について

全ての遺伝子解析は、株式会社エスアールエルが行う。

株式会社エスアールエルが本研究の中で測定した遺伝子解析結果以外の、他の施設等で測定さ

れた遺伝子解析結果については、参考所見とし、本研究における正式な測定結果としては採用し

ない。

【Multiplex 遺伝子診断薬(Thermo Fisher Scientific 社、Oncomine Cancer Research Panel; OCP)

について】

今回用いる遺伝子スクリーニングキットである OCP は、多種類の遺伝子を同時に測定出来る遺

伝子診断薬キットとして Thermo Fisher 社が開発した遺伝子診断薬である。NCI 主導の臨床試験

である NCI-MATCH (Molecular Analysis for Therapy Choice) 試験は、特定の遺伝子異常に対す

る標的薬の有効性を検討する複数の第 II 相試験を実施する統合的な研究であるが、OCP は

NCI-MATCH におけるバイオマーカースクリーニング手法として採用されている。OCP は検体より

抽出された DNA/RNA に対しマルチプレックス PCR にて 143 遺伝子のターゲット領域を増幅し、そ

の領域の体細胞における変異検出を実施する。DNA 由来のシークエンスからは Hotspots

mutation (SNV, In/Del), CNV を検出し、RNA 由来のシークエンスからは Fusion Gene の検出を

行う。変異検出の内訳は以下の通りである。

73 遺伝子:Hotspots mutation の検出

26 遺伝子(Suppressor Gene):DEL mutations & CNV loss の検出のため CDS 全長のシーク

エンスの実施

49 遺伝子:CNV を検出

22 遺伝子:Fusion を検出 パートナーの組み合わせは 183 種類

本研究で検討するその他のがん関連遺伝子異常の種類は、その時点の OCP の内容に基づいて

決定される。なお本研究で検討する遺伝子検査は、その時点で最適な測定方法で行う方針であり、

OCP は一定の期間使用した後に再評価され、その時点で最適な別の測定会社、測定方法があ

れば切り替えを検討する。

株式会社エスアールエルは、OCP の CLIA ラボであるライフテクノロジー社ライフラボと同等の

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Quality を担保することを目的とした同等性試験、標準作業手順書の作成を、ライフテクノロジー社

との契約に基づいて実施しており、Quality は確保されると考える。なお、同等性試験の結果は、

株式会社エスアールエルおよびライフテクノロジー社でレポートとして共有される。

なお、OCP を用いた multiplex 遺伝子解析は、version 1.6 のプロトコールが承認された後に新たに

登録された患者のみを対象とし、過去の登録患者の保存している RNA/DNA を用いた解析は実

施しない。

【RET/ROS1/ALK 融合遺伝子の測定について】

RET 融合遺伝子の RT-PCR 法及び、FISH 法による測定結果に関しては、国立がん研究センター

から測定方法が技術移管された株式会社エスアールエルにおける測定結果のみを採用する。

ROS1 融合遺伝子の測定は、Amoy 社の RT-PCR 測定キットを用いて行う。RT-PCR 法で ROS1

融合遺伝子陽性が判明した患者については、FISH法によりROS1融合遺伝子の陽性について確

認する。

ALK融合遺伝子の測定は、Amoy 社の RT-PCR 測定キットを用いて行う。FISH 法による測定に関

しては、株式会社エスアールエルが既に臨床応用している方法に基づいて実施する。

【今後新たに追加となる可能性がある遺伝子検査について】

本研究の進捗に伴い、新しい方法による遺伝子検査(個別の限定した遺伝子解析を数種類追加

する場合から、別の multiplex 遺伝子診断法を用いた遺伝子解析を行う場合まで様々である)を追

加で実施する可能性が考えられる。追加で遺伝子検査を行う場合には、その内容、実施期間、検

体数の詳細に関して、国立がん研究センター早期・探索臨床研究センター(NCC-EPOC)のホー

ムページ(http://epoc.ncc.go.jp/clinicaltrial/scrum_index.php)に掲載し、公開する。

8. 臨床病理学的、分子生物学的特徴の検討とデータベースの作成及び、研究成果・知的財産権

等の帰属

本研究では、RET 融合遺伝子を初めとした様々な希少遺伝子変化陽性肺癌において、他の遺伝

子変化との関連性や臨床病理組織学的データとの関連性を検討し、その特徴を明らかにすること

を目的としている。臨床情報としては、年齢、性別、喫煙歴、検体採取日、採取方法、採取部位、

提出検体の種類、組織型、臨床病期、治療経過、予後等を収集する。これらの臨床情報は規定

の症例報告書*に記載の上、事務局へ提出する。全ての遺伝子情報、臨床病理学的情報に関し

ては、国立がん研究センター 早期・探索臨床研究センター トランスレーショナルリサーチ分野で

データベースを作成し、厳重に保管するとともに、適宜更新する。本研究で得られた全ての臨床

病理学的、分子生物学的データ、本研究より得られた研究成果および当該研究成果に関する発

明等の知的財産権等は、国立がん研究センターへ帰属するものとする。ただし、共同研究として

SCRUM-Japan へ参加する企業には、作成したデータベースを公開する。その場合も、個人情報

保護には最善を尽くし、個人情報を一切含まない状態で企業へデータベースを開示する。

*なお、2015/3 月現在、electronic data capture (EDC) を構築中であり、EDC 構築後は、EDC を用

いて症例報告書の提出を行う。EDC の URL などは「EDC 操作マニュアル」にて別途通知する。

【EDC に関する問い合わせ】

国立がん研究センター 早期・探索臨床研究センター TR 支援室

TEL:04-7133-1111(内線 4036)

E-mail:[email protected]

受付時間:平日 9 時~16 時(祝祭日、土曜・日曜、年末年始は受け付けない)

9. 個人情報の匿名化

本研究における遺伝子解析は、肺癌における体細胞変異を解析する研究であるため、文部科学

省、厚生労働省、経済産業省によるヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針において、指

針の対象外となることが明記されている。よって、厳密な匿名化は必要ではないため、匿名化作

業は行わない。しかし、疫学研究に関する倫理指針に基づき、個人情報保護のため、事務局で測

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定結果を取り扱う際には、各患者に固有の登録番号を割り当て、個人の特定を不可能化とすると

ともに、個人情報が含まれる資料は、施錠のうえ厳重に保管し、個人情報の保護に最善を尽くす(

連結可能匿名化)。

10. 研究へ参加することにより期待される利益並びに、被験者への負担

本研究に参加する患者に直接的な利益はない。スクリーニングされる遺伝子変化を対象にした新

薬の臨床試験が複数実施・計画中であり、それらの新薬の効果による利益を得られる可能性が

期待されるものの、まだ確実に有効性が示されているわけではない。以上より , 現時点において

本研究が参加した患者に利益をもたらす確証はない。

本研究へ臨床検体を提出するために、通常の肺癌診療において必要と考えられる検体量よりも

余分の検体を患者から採取する必要が生じる場合があるが、追加で採取する検体量は、日常診

療で採取する検体量を大きく超過するものではない。また、余分に検体を採取するにあたり、検査

時間の延長や、出血など検査に伴う合併症の頻度の増加が想定されるが、これらも日常臨床で

検体採取を行う際に想定されるリスクの範囲を大きく超えるものではなく、特別な対処が必要とな

るものではないと考えられる。

既に保存されている検体を本研究に提出する場合には、患者への新たな肉体的負担は発生しな

い。

よって、本研究で被験者に新たに生じる負担は、日常臨床で想定された範囲を大きく超えるもの

ではないと考えられる。

11. 補償と費用負担について

本研究においては、既に採取されている組織検体を使用する場合には、組織採取による健康被

害が発生することはなく、また新たに検体を採取する場合にも、その検体量は、日常診療で採取

する検体量を超過するものではない。よって本研究についての補償は行わない。また, 本研究に

おいて患者負担となる費用は発生しない。

12. 被験者への遺伝子解析情報の開示

RT-PCR法及び、FISH法で明らかになったRET、ROS1、ALK 融合遺伝子の診断結果は担当医へ

報告する。中でも ALK 融合遺伝子の結果は、既に臨床応用されている ALK 阻害薬の治療適応を

決める上で有益な情報となる可能性が高いと考えられるため、患者およびその家族が希望する

場合は、担当医から本研究における検査・測定方法の限界などを充分に説明した上で、遺伝子解

析結果を開示することが可能である。開示した内容についてはカルテに詳細を記載する。

Multiplex 遺伝子診断キット(OCP)で解析を行う複数の体細胞遺伝子変化のうち、これまでに肺癌

で体細胞遺伝子変化が報告され、治療薬(未承認薬まで含めて)の効果が示唆されている 15 種

類の遺伝子の異常(RET 融合遺伝子、ALK融合遺伝子・遺伝子変異、ROS1 融合遺伝子、

FGFR1-4 の遺伝子変異・遺伝子増幅・融合遺伝子、MET 遺伝子増幅、AKT1 遺伝子変異、BRAF

遺伝子変異、ERBB2 遺伝子増幅・遺伝子変異、HRAS 遺伝子変異、KRAS 遺伝子変異、 NRAS

遺伝子変異、PIK3CA 遺伝子変異)の結果は各担当医へ報告する。これらの結果についても、上

記と同様に、患者およびその家族へ開示することが可能である。

遺伝子解析の原データは研究事務局及び、国立がん研究センター 早期・探索臨床研究センター

トランスレーショナルリサーチ分野で厳重に保管するが、上記以外の体細胞遺伝子変化について

は、現時点ではその臨床的意義が不明なため、各施設へ通常は報告しない。ただし、担当医や

患者、家族が結果の開示を希望する場合には、残りの遺伝子変異の結果について開示すること

が可能である。

13. 研究費用、利益相反

Multiplex 遺伝子解析の検査費用は、2015 年 2 月に発足予定である「産学連携全国がんゲノムス

クリーニング –SCRUM-Japan-」の参加企業が負担し、その他の遺伝子解析に伴う検査費用は主

に公的研究費で負担する。また、multiplex 遺伝子解析以外の各種の遺伝子解析の検査費用に

ついは、公的研究費と切り分けて、部分的に様々な企業が負担する可能性が考えられる。検査費

用を実際に負担する公的研究費、企業に関しては研究の進捗に伴い随時変更となり予測が困難

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で あ る た め 、 国 立 が ん 研 究 セ ン タ ー 早 期 ・ 探 索 臨 床 研 究 セ ン タ ー の ホ ー ム ペ ー ジ (

http://epoc.ncc.go.jp/clinicaltrial/scrum_index.php)で研究費用の詳細を公開する。企業による検

査費用の負担は、それぞれの研究期間が終了次第、終了となる。

なお、国立がん研究センターと参加企業との間で契約書を取り交わし、参加企業が研究の結果に

影響するような意思決定に関与することはない。また、国立がん研究センターと本研究で指定さ

れた検査会社との間で契約書を取り交わし、検査会社が研究の結果に影響するような意思決定

に関与することはない。

研究代表者、研究事務局と検査費用を負担する各企業との間に利益相反が発生することになる

ため、研究代表者、研究事務局の利益相反に関しては、「国立がんセンターにおける利益相反

(COI)管理指針」に基づいて厳密に管理する。

14. 遺伝子変化陽性例における医師主導治験、企業治験への参加について

本研究と並行して、「RET 融合遺伝子を有する局所進行/転移性非扁平上皮非小細胞肺癌患者

を対象としたバンデタニブ(ZD6474)の第 II 相試験」が実施される。この医師主導治験は、国立が

ん研究センター東/中央病院、がん研究会有明病院、静岡がんセンター、兵庫県立がんセンター、

四国がんセンター、九州がんセンターの 7 施設で実施され、本研究でRET 融合遺伝子が陽性と判

明した進行肺癌が登録可能となる。詳細については、本研究の研究事務局へ問い合わせること。

また、本研究で判明する各種の遺伝子変化を有する肺癌に対して、本研究とは関係なく、様々な

医師主導治験、企業治験が計画されており、対象となる遺伝子変化が発見された場合には、担

当医の判断で臨床試験へ登録を検討してもよい。本研究と関連すると考えられる臨床試験の詳

細については、国立がん研究センター早期・探索臨床研究センター のホームページ (

http://epoc.ncc.go.jp/clinicaltrial/scrum_trial.php)に掲載するので参照すること。

これらの臨床試験は、規定の症例数が集まり次第終了となるため、本研究の研究期間が終了と

なる前であっても、当該治験への組み入れが不可となる可能性があることに注意が必要である。

担当医は、遺伝子変化が判明した場合であっても、該当すると考えられる臨床試験へ登録できな

い可能性も考慮しておくこと。

なお、本研究は、各企業治験とは切り離され、あくまで希少頻度の遺伝子変化を伴う肺癌の診断

及び疫学調査を目的としている。このため、本研究で診断された遺伝子変化を伴う肺癌を各治験

へ登録するかどうかについて、研究代表者、研究事務局は一切関与しない。治験への登録は、各

担当医の自発的な判断に基づいて検討される。

15. 試料等の保存と付随研究

プレパラート及び、新鮮凍結検体から得られた RNA/DNA などの残余試料は、今後、希少頻度の

遺伝子変化陽性肺癌の診断法の確立のため、また、可能な場合には、肺癌の診断、治療の発展

に関わる将来的な研究に利用するため、国立がん研究センター東病院呼吸器内科と、国立がん

研究センター 早期・探索臨床研究センター トランスレーショナルリサーチ分野の管理の元

で、研究終了後 10 年間は保存する。この際、被験者のプライバシーの保護は、一義的には事務

局で検体に割り付けた固有の登録番号によるが、連結している臨床病理学的データに関しては、

通常の診療情報と同等に慎重に扱い、研究代表者が、そのプライバシーの保護に関しては万全

を期す。試料等は、登録患者が廃棄を希望した場合、検体番号が読み取れなくなった場合、試料

の取り違えや混入が起きたような場合、その他研究責任者が必要と認めた場合には、研究責任

者の判断により必要に応じて廃棄される場合がある。臨床試料から抽出した RNA/DNA の廃棄は

、試料の番号などのラベルを完全に削除し、次亜塩素酸ナトリウムなどで RNA/DNA を破壊したう

えで医療用廃棄物として廃棄する。なお、残余検体の 2 次的な研究利用については、新たな研究

計画書を作成し、国立がん研究センターの(場合によっては参加施設の)研究倫理審査委員会の

承認を受ける。

16. 研究期間

2013 年 1 月 29 日から 2017 年 3 月まで約 4 年間とする。

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17. 研究結果の公表

本研究の成果に関しては、国内外の学会、論文で公表する。学会発表者、論文執筆者に関して

は、研究代表者、研究事務局、共同研究者で相談のうえ、本研究へ関係した全ての研究協力者

の中から、貢献度に応じて選定する。

本研究における結果の解析、公表に関して、検査費用を負担する企業が影響を及ぼす可能性は

一切存在しない。

18. 研究組織

共同研究組織においては、研究への参加にあたり、本研究の実施に関して各施設の倫理審査委

員会の承認を受けることを必須とする。なお、各施設で倫理審査委員会の承認を受けた後に、承

認決定通知書を研究事務局へ FAX または郵送にて必ず提出すること。研究事務局が、倫理審査

委員会の承認決定通知書を受け取った後に、各施設から株式会社エスアールエルへの検体の提

出が可能となる。

【研究代表者】

国立がん研究センター東病院 呼吸器内科

後藤 功一

【研究事務局】

国立がん研究センター東病院 呼吸器内科

後藤 功一、葉 清隆、

国立がん研究センター 早期・探索臨床研究センター トランスレーショナルリサーチ分野

松本 慎吾

事務担当:村田 由利

〒277-8577

千葉県柏市柏の葉 6-5-1

電話:04-7133-1215(事務局直通,FAX 兼用)

E-mail: [email protected]

【共同研究者】

国立がん研究センター東病院 呼吸器内科

大松 広伸、仁保 誠治、梅村 茂樹、桐田 圭輔

国立がん研究センター 早期・探索臨床研究センター トランスレーショナルリサーチ分野

土原 一哉、松本 慎吾

国立がん研究センター研究所 ゲノム生物学研究分野

河野 隆志

国立がん研究センター中央病院 病理科

蔦 幸治

国立がん研究センター東病院 臨床開発センター 臨床腫瘍病理分野

石井 源一郎

国立がん研究センター 早期・探索臨床研究センター

大津 敦、佐藤 暁洋

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国立がん研究センター中央病院 呼吸器内科

大江 裕一郎、山本 昇、軒原 浩、藤原 豊、堀之内 秀仁、神田 慎太郎、後藤 悌

がん研究会有明病院

西尾 誠人

静岡がんセンター

高橋 利明、村上 晴泰、内藤 立暁、釼持 広知、小野 哲、赤松 弘朗、

太良 哲彦、今井 久雄、遠藤 正浩

兵庫県立がんセンター

里内 美弥子、根来 俊一、浦田 佳子、服部 剛弘、島田 天美子、奥野 恵子、福正 りさ、佐久

間 淑子

九州がんセンター

瀬戸 貴司、一瀬 幸人、竹之山 光広、山口 正史、竹中 朋祐、諸富 洋介、白石 祥理、

豊川 剛二、平井 文彦、古城 都、豊澤 亮、稲益 英子、玖須 さつき

【研究参加施設】

最新の研究参加施設は、国立がん研究センター早期・探索臨床研究センターのホームページ(

http://epoc.ncc.go.jp/clinicaltrial/scrum_institutions.php)に、随時更新して掲載するので参照

すること。

医療機関名 診療科名 研究責任者

1 国立がん研究センター東病院 呼吸器内科 後藤 功一

2 国立がん研究センター中央病院 呼吸器内科 大江 裕一郎

3 がん研究会有明病院 呼吸器内科 西尾 誠人

4 静岡がんセンター 呼吸器内科 村上 晴泰

5 兵庫県立がんセンター 呼吸器内科 里内 美弥子

6 九州がんセンター 呼吸器腫瘍科 瀬戸 貴司

7 飯塚病院 呼吸器内科 海老 規之

8 社会保険 紀南病院 血液腫瘍内科 田村 志宣

9 国立病院機構 刀根山病院 呼吸器腫瘍科 灘波 良信

10 大曲厚生医療センター 呼吸器外科 中川 拓

11 金沢大学附属病院 がん高度先進治療センター 矢野 聖二

12 東京医科歯科大学医学部附属病院 呼吸器内科 坂下 博之

13 北里大学病院 呼吸器内科 益田 典幸

14 四国がんセンター 呼吸器内科 野上 尚之

15 北海道大学病院 内科Ⅰ 大泉 聡史

16 浜松医療センター 呼吸器外科 望月 孝裕

17 仙台厚生病院 呼吸器内科 菅原 俊一

18 大垣市民病院 呼吸器内科 安部 崇

19 九州大学病院 呼吸器科 岩間 映二

20 熊本中央病院 化学療法室/呼吸器内科 牛島 淳

21 鳥取大学医学部附属病院 第三内科診療科群 小谷 昌広

22 国立国際医療研究センター病院 呼吸器科 竹田 雄一郎

23 大阪府立成人病センター 呼吸器内科 西野 和美

24 京都民医連中央病院 外来化学療法センター化学療法科 野崎 明

25 国立病院機構 東近江総合医療センター 呼吸器外科 井上 修平

26 京都大学医学部附属病院 呼吸器内科 金 永学

27 日本赤十字社医療センター 化学療法科 宮本 信吾

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28 順天堂大学医学部附属順天堂医院 呼吸器内科 宿谷 威仁

29 福島県立医科大学附属病院 呼吸器内科 横内 浩

30 近畿大学医学部附属病院 腫瘍内科 金田 裕靖

31 杏林大学医学部付属病院 呼吸器内科,呼吸器・甲状腺外科 横山 琢磨

32 KKR 札幌医療センター 腫瘍センター 磯部 宏

33 群馬県立がんセンター 呼吸器内科 湊 浩一

34 熊本地域医療センター 呼吸器内科 千場 博

35 大阪府立呼吸器・アレルギー医療センター 肺腫瘍内科 平島 智徳

36 大阪市立総合医療センター 臨床腫瘍センター 武田 晃司

37 茨城県立中央病院・茨城県地域がんセンター 呼吸器内科 鏑木 孝之

38 京都市立病院機構 京都市立病院 呼吸器外科 宮原 亮

39 新潟県立がんセンター新潟病院 内科 田中 洋史

40 がん感染症センター都立駒込病院 呼吸器内科 細見 幸生

41 広島大学病院 呼吸器外科 宮田 義浩

42 呉医療センター・中国がんセンター 呼吸器外科 原田 洋明

43 大阪大学医学部附属病院 呼吸器内科 木島 貴志

44 国立病院機構 京都医療センター 呼吸器科 井上 英樹

45 滋賀医科大学医学部附属病院 呼吸器内科 中野 恭幸

46 弘前大学医学部附属病院 循環器・呼吸器・腎臓内科 當麻 景章

47 東北大学病院 呼吸器内科 井上 彰

48 神戸大学医学部附属病院 呼吸器内科 立原 素子

49 JCHO 北海道病院 呼吸器センター呼吸器内科 原田 敏之

50 岡山大学病院 呼吸器・アレルギー内科 佐藤 晃子

51 国立病院機構 旭川医療センター 呼吸器内科 藤田 結花

52 神奈川県立循環器呼吸器病センター 呼吸器内科 加藤 晃史

53 坂総合病院 呼吸器科 渡辺 洋

54 日本医科大学付属病院 呼吸器内科 清家 正博

55 NTT東日本関東病院 呼吸器科 棚井 千春

56 国立病院機構 岩国医療センター 呼吸器内科 久山 彰一

57 公立学校共済組合近畿中央病院 呼吸器内科 河面 聡

58 信州大学医学部 包括的がん治療学講座 小泉 知展

59 川崎医科大学附属川崎病院 内科 瀧川 奈義夫

60 徳島大学病院 呼吸器・膠原病内科 西岡 安彦

61 津山中央病院 呼吸器内科 藤原 義朗

62 大阪医科大学附属病院 臨床治験センター 藤阪 保仁

63 熊本大学医学部附属病院 呼吸器内科 佐伯 祥

64 旭川医科大学病院 呼吸器センター 佐々木 高明

65 八戸市立市民病院 呼吸器科 熊谷 美香

66 久留米大学病院 呼吸器病センター 山田 一彦

67 県立広島病院 臨床腫瘍科 土井 美帆子

68 国立病院機構 西群馬病院 呼吸器内科 吉野 麗子

69 大分大学医学部附属病院 呼吸器内科・外科、腫瘍内科 杉尾 賢二

70 済生会熊本病院 呼吸器科 坂田 能彦

71 国立病院機構 宮崎東病院 内科 森山 英士

72 国立病院機構 沖縄病院 呼吸器外科 河崎 英範

73 聖マリアンナ医科大学病院 呼吸器・感染症内科 古屋 直樹

74 慶應義塾大学病院 呼吸器内科 猶木 克彦

75 栃木県立がんセンター 呼吸器外科 中原 理恵

76 佐賀県医療センター好生館 呼吸器内科 岩永 健太郎

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77 福岡大学病院 呼吸器内科 藤田 昌樹

78 大阪府立急性期・総合医療センター 総合内科 谷尾 吉郎

79 近畿中央胸部疾患センター 臨床研究センター 安宅 信二

80 東海大学医学部付属病院 呼吸器内科 浅野 浩一郎

81 日本赤十字社長崎原爆病院 呼吸器内科 北崎 健

82 国立病院機構 山口宇部医療センター 腫瘍内科 近森 研一

83 医療法人社団 明石医療センター 呼吸器内科 吉村 将

84 医療法人 住友別子病院 第一内科、がんセンター 亀井 治人

85 大阪市立大学医学部附属病院 化学療法センター 川口 知哉

86 岐阜市民病院 呼吸器・腫瘍内科 澤 祥幸

87 埼玉県立がんセンター 呼吸器内科 山根 由紀

88 岩手医科大学附属病院 呼吸器・アレルギー・膠原病内科 森川 直人

89 国立病院機構 三重中央医療センター 呼吸器内科 井端 英憲

90 山形県立中央病院 呼吸器外科 塩野 知志

91 香川大学医学部附属病院 内分泌代謝・血液・免疫・呼吸器内科 金地 伸拓

92 鹿児島大学病院 呼吸器・ストレスケアセンター 呼吸器内科 水野 圭子

93 財団法人結核予防会 複十字病院 呼吸器内科 内山 隆司

94 横浜市立市民病院 呼吸器内科 上見 葉子

95 国家公務員共済組合連合会立川病院 呼吸器内科 黄 英文

96 帝京大学医学部附属病院 内科 市川 靖子

97 国立病院機構 福岡東医療センター 呼吸器科 中垣 憲明

98 名古屋大学医学部附属病院 呼吸器内科 近藤 征史

99 国家公務員共済組合連合会横須賀共済病院 呼吸器内科 夏目 一郎

100 宮崎県立宮崎病院 内科呼吸器部門 姫路 大輔

101 社会保険 大牟田天領病院 呼吸器科 本田 泉

102 岩手県立中央病院 呼吸器科 守 義明

103 長崎大学病院 第二内科 中村 洋一

104 佐世保市立総合病院 呼吸器内科 池田 喬哉

105 群馬大学医学部附属病院 第一内科 砂長 則明

106 山梨大学医学部附属病院 循環器呼吸器内科 石原 裕

107 札幌厚生病院 呼吸器内科 本庄 統

108 札幌医科大学附属病院 第三内科 黒沼 幸治

109 高松市民病院 呼吸器外科 三崎 伯幸

110 愛知県がんセンター中央病院 呼吸器内科 樋田 豊明

111 国立病院機構 小倉医療センター 呼吸器科 日高 孝子

112 浜松医科大学 第二内科 柄山 正人

113 東京大学医学部附属病院 呼吸器内科 天野 陽介

114 日本赤十字社松江赤十字病院 呼吸器内科 中﨑 博文

115 千葉県がんセンター 呼吸器内科 新行内 雅斗

116 日本赤十字社 伊勢赤十字病院 呼吸器内科 井谷 英敏

117 東京慈恵会医科大学附属病院 呼吸器内科 河石 真

118 山梨県立中央病院 呼吸器内科 宮下 義啓

119 近畿大学医学部奈良病院 腫瘍内科 明石 雄策

120 愛媛県立中央病院 呼吸器内科 井上 考司

121 大阪府済生会吹田病院 呼吸器内科 岡田 あすか

122 新潟大学医歯学総合病院 呼吸器感染症内科 三浦 理

123 関西医科大学附属枚方病院 呼吸器腫瘍内科 倉田 宝保

124 長野県立病院機構 長野県立須坂病院 呼吸器外科/総合診療科 坂口 幸治

125 関西電力病院 腫瘍内科 柳原 一広

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126 東邦大学医療センター佐倉病院 呼吸器内科 松澤 康雄

127 由利組合総合病院 呼吸器外科 折野 公人

128 秋田赤十字病院 呼吸器内科 黒川 博一

129 亀田総合病院 腫瘍内科 大山 優

130 順天堂大学医学部附属浦安病院 呼吸器内科 富永 滋

131 島根大学医学部附属病院 呼吸器・化学療法内科 礒部 威

132 東京女子医科大学病院 呼吸器内科 八木 理充

133 埼玉県立循環器・呼吸器病センター 呼吸器内科 鍵山 奈保

134 館林厚生病院 呼吸器外科 八巻 英

135 国立病院機構 九州医療センター 呼吸器センター 竹尾 貞徳

136 和歌山県立医科大学附属病院 呼吸器・アレルギー内科 赤松 弘朗

137 広島市立安佐市民病院 腫瘍内科/呼吸器内科 北口 聡一

138 福井大学医学部附属病院 呼吸器内科 石塚 全

139 厚生連高岡病院 腫瘍内科 柴田 和彦

140 日本赤十字社 長野赤十字病院 呼吸器内科 倉石 博

141 東京都立墨東病院 呼吸器科 臼井 亮

142 浦添総合病院 呼吸器内科 石垣 昌伸

143 JA 長野厚生連 佐久総合病院 外科 遠藤 秀紀

144 公益財団法人田附興風会医学研究所 北野病院 呼吸器内科 福井 基成

145 日本赤十字社 和歌山医療センター 呼吸器内科 杉田 孝和

146 富山県立中央病院 内科(呼吸器) 津田 岳志

147 福井県済生会病院 内科 白崎 浩樹

148 岩見沢市立総合病院 内科 山田 範幸

149 帯広厚生病院 第一内科 高村 圭

150 富山大学附属病院 呼吸器内科 林 龍二

151 神奈川県立がんセンター 呼吸器科 斉藤 春洋

152 日本赤十字社 高槻赤十字病院 呼吸器内科 北 英夫

153 長岡中央綜合病院 呼吸器内科 石田 晃

154 諏訪中央病院 呼吸器科 鈴木 進子

155 沖縄県立南部医療センター・こども医療セ

ンター

呼吸器内科 東 正人

156 東京警察病院 呼吸器科 朝戸 裕子

157 神戸市立医療センター中央市民病院 呼吸器内科 富井 啓介

158 国立病院機構 姫路医療センター 呼吸器内科 中原 保治

159 国立病院機構 大牟田病院 呼吸器内科 川崎 雅之

160 国立病院機構 米子医療センター 呼吸器アレルギー内科 西井 静香

161 東邦大学大森医療センター大森病院 呼吸器内科 磯部 和順

162 福井赤十字病院 呼吸器科 出村 芳樹

163 福井県立病院 呼吸器内科 小嶋 徹

164 兵庫県立尼崎病院 呼吸器内科 片岡 裕貴

165 大阪府済生会中津病院 呼吸器内科 上田 哲也

166 日本海総合病院 呼吸器外科 濱田 顕

167 自治医科大学附属さいたま医療センター 呼吸器科 小山 信之

168 置賜総合病院 呼吸器内科 稲毛 稔

169 産業医科大学 第 2 外科 平井 文子

170 日本赤十字 長岡赤十字病院 呼吸器内科 佐藤 和弘

171 聖隷浜松病院 呼吸器内科 中村 秀範

172 横浜市立大学附属市民総合医療センター 呼吸器病センター 新海 正晴

173 奈良県立医科大学附属病院 呼吸器・アレルギー・血液内科 本津 茂人

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174 松山赤十字病院 呼吸器内科 兼松 貴則

175 宮崎大学医学部附属病院 第 3 内科 有村 保次

176 三井記念病院 呼吸器内科 青野 ひろみ

177 高知大学医学部 血液・呼吸器内科 窪田 哲也

178 横浜南共済病院 呼吸器内科 小林 信明

179 横浜市立大学附属病院 呼吸器内科 山本 昌樹

180 倉敷中央病院 呼吸器内科 池尾 聡

181 大阪警察病院 呼吸器内科 小牟田 清

182 船橋市立医療センター 腫瘍内科 平野 聡

183 深谷赤十字病院 呼吸器外科 小桧山 律

184 市立伊丹病院 呼吸器内科 原 聡志

185 北九州総合病院 呼吸器内科 友田 吉崇

186 自治医科大学 呼吸器内科 佐多 将史

187 獨協医科大学 呼吸器・アレルギー内科 石井 芳樹

188 佐賀大学医学部 血液・呼吸器・腫瘍内科 小宮 一利

189 国立病院機構 名古屋医療センター 呼吸器・臨床腫瘍科 坂 英雄

190 国立病院機構 嬉野医療センター 呼吸器内科 中野 浩文

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19. 参考文献

1) Takahashi M, et al: Activation of a novel human transforming gene, ret, by DNA

rearrangement. Cell 42(2): 581-588, 1985.

2) Mulligan LM, et al: Germ-line mutations of the RET proto-oncogene in multiple endocrine

neoplasia type 2A. Nature 363(6428): 458-460, 1993.

3) Donis-Keller H, et al: Mutations in the RET proto-oncogene are associated with MEN 2A

and FMTC. Hum Mol Genet 2(7): 851-856, 1993.

4) Hofstra RM, et al: A mutation in the RET proto-oncogene associated with multiple

endocrine neoplasia type 2B and sporadic medullary thyroid carcinoma. Nature 367(6461):

375-376, 1994.

5) Bongarzone I, et al: High frequency of activation of tyrosine kinase oncogenes in human

papillary thyroid carcinoma. Oncogene 4(12): 1457-1462, 1989.

6) Kitamura Y, et al: Ret/PTC3 is the most frequent form of gene rearrangement in papillary

thyroid carcinomas in Japan. J Hum Genet 44(2): 96-102, 1999.

7) Kohno T, et al: KIF5B-RET fusions in lung adenocarcinoma. Nat Med 18(3): 375-377, 2012.

8) Takeuchi K, et al: RET, ROS1 and ALK fusions in lung cancer. Nat Med 18(3): 378-381,

2012.

9) Lipson D, et al: Identification of new ALK and RET gene fusions from colorectal and lung

cancer biopsies. Nat Med 18(3): 382-384, 2012.

10) Ju YS, et al: A transforming KIF5B and RET gene fusion in lung adenocarcinoma revealed

from whole-genome and transcriptome sequencing. Genome Res 22(3): 436-445, 2012.

11) Li F, et al: Identification of RET gene fusion by exon array analyses in "pan-negative" lung

cancer from never smokers. Cell Res 22(5): 928-931, 2012.

12) Yokota K, et al: KIF5B/RET fusion gene in surgically-treated adenocarcinoma of the lung.

Oncol Rep 2012 Jul 13. [Epub ahead of print]

13 ) Suehara Y, et al: Identification of KIF5B-RET and GOPC-ROS1 fusions in lung

adenocarcinomas through a comprehensive mRNA-based screen for tyrosine kinase

fusions. Clin Cancer Res Published OnlineFirst October 10, 2012.

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