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SOLASに関する日本主導の研究
宮﨑 雄三,西岡 純(北海道大学 低温科学研究所),SOLAS国内小委員会
公開シンポジウム「Future Earth時代における地球表層システム科学と防災・減災研究」
2019年8⽉7⽇
• サイエンス計画(第2期) 2015-2025年
大気-海洋間の境界領域分野の物理的,生物地球化学的に
未解明な点を科学的なアプローチをもって理解
人間活動が与える大気-海洋間のプロセスの変化も含め
気候や地球環境の将来予測への統合研究,社会科学との
連携へ発展
SOLAS: 海洋-大気間の物質相互作用研究計画
関連する国内学会:⽇本海洋学会,⽇本⼤気化学会,⽇本地球化学会,⽇本エアロゾル学会,⽇本気象学会
第24期 SOLAS国内小委員会
国内10機関、全16名からなるメンバー構成SOLAS⼩委員会委員⻑(現SOLAS SSC) ⻄岡 純(北海道⼤学)
SOLAS National Representative of Japan 宮﨑 雄三(北海道⼤学)現IGAC SSC ⾕本 浩志(国⽴環境研究所)ほか
S LAS
活動内容• 国内SOLAS研究活動の取りまとめと推進
(ワークショップ,学会セッション,研究会などの継続的実施)• 他分野連携、国際連携の推進• Open Science Conference開催(2019年4⽉,札幌)
サイエンス計画 2015-2025年: 5つのコアテーマ
2. ⼤気ー海洋境界における物質・エネルギーフラックス
3. ⼤気からの物質供給と海洋⽣物地球化学
4. エアロゾル、雲、海洋⽣態系の相互作⽤
5. 海洋⽣物地球化学が制御する⼤気化学
1. 温室効果気体と海洋
北極海における大気ー海洋間のCO2フラックス
CO2 measuring system (LI-8100A)
CO2 chamber (8100-104)
Metal chamber Frost f ower
Nomura et al., Biogeosciences (2018)
海氷上での”その場”測定
Yasunaka et al., Biogeosciences (2018)
温室効果気体と海洋(コアテーマ1)
衛星観測等からの見積もり
⼤気からの物質供給と海洋⽣物地球化学(コアテーマ3)人為起源鉄の溶解性と
海洋への沈着:
数値モデル間、モデル-観測間
国際共同比較研究
Ito et al., Science Advances, (2019) Taketani et al., Scientific Reports, (2018)
西部北太平洋における
大気から海洋への窒素沈着と
海洋植物プランクトンの増殖
モデル計算による燃焼起源の溶存鉄の割合
エアロゾル、雲、海洋⽣態系の相互作⽤,海洋⽣物地球化学が制御する⼤気化学(コアテーマ4, 5)
多航海による海洋大気化学グローバル観測(オゾン、ブラックカーボン、他)
Kanaya et al.,Atmos. Chem. Phys. (2019)
海洋表層-大気中の揮発性
有機化合物(VOCs)観測
Omori, Tanimoto et al.Miyazaki et al.,Scientific Reports (2018)
海飛沫により大気に放出する
微生物由来有機物の変質過程
SOLAS-Japan:コアテーマ1〜5の全てにおいて南北太平洋、インド洋、北極海などで精⼒的な活動(観測・数値モデル研究)を実施
いくつかの課題においてはアジアSOLASコミュニティを先導し、連携して活動
テーマ 1 テーマ 2 テーマ 3 テーマ 4 テーマ 5
温室効果気体と海洋
大気–海洋境界
における物質・
エネルギー
フラックス
大気からの
物質供給と
海洋生物地球化学
エアロゾル、雲、
海洋生態系の
相互作用
海洋生物地球化学
が制御する
大気化学
• 湧昇域、極域海洋と海氷、沿岸海域はテーマ横断型研究のターゲット• ジオエンジニアリング(海洋鉄散布(海洋肥沃化全般),ブルーカーボン制御等)
による機構制御の地球システムへの影響を議論
CATCH,洋上大気化学過程(沿岸の大気海洋汚染)
陸域から海洋への汚染物質・栄養塩流出,塩害
バイオエアロゾル,雲過程
SOLASから⾒た他の3GRPとの連携