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温暖化対策へのプラスチックの貢献 コペンハーゲン, 20091211Michel Loubry 2 CO 2

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Page 1: 温暖化対策へのプラスチックの貢献...CO 2 CO 2 産業界は課題に直面している “ ヨーロッパにおけるライフサイクルでのエネルギー消費及び

温暖化対策へのプラスチックの貢献

コペンハーゲン, 2009年12月11日

Michel Loubry

2CO2

Page 2: 温暖化対策へのプラスチックの貢献...CO 2 CO 2 産業界は課題に直面している “ ヨーロッパにおけるライフサイクルでのエネルギー消費及び

CO2CO2

気候変動は地球規模の課題

地球規模の環境保護活動が必要

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CO2CO2

産業界は課題に直面している

“ ヨーロッパにおける ライフサイクルでのエネルギー消費 及びグリーンハウスガス (GHG) 排出のプラスチックへの影響について ”

Denkstatt A.G., Vienna, 2009commissioned by PlasticsEurope

• Part 1: プラスチックが理論的に他素材に置換えられた場合の

エネルギー 及び GHG面の影響についての概略試算( 広範囲にわたる2005年GUA/denkstattの研究報告

“資源効率に対するプラスチック製品の貢献“ の更新情報 )

• Part 2: エネルギー効率と環境保護に対する

プラスチックの利点に関する追加証拠

• 重要なレビュー:• Adisa Azapagic (University of Manchester, UK)• Roland Hischier (EMPA Sankt Gallen, CH)

3

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CO2CO2

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エネルギー消費 及び CO2排出へのプラスチックの影響について

生産段階 使用段階 使用後

エネルギー C

O2

CO

2 CO

2エネルギー

エネルギー

原材料 製品 包装資材 建築資材 輸送部門

• 生産効率の改善

• 生産時の排出削減

• プラスチック化による製品デザイン改良

• プラスチック化による軽量化、効率化

• プラスチック包装資材による食品保存

• 埋め立て削減

• リサイクル事業

• エネルギー回収

リサイクル/ エネルギー回収

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主要分野におけるエネルギー消費削減

プラスチックと代替素材の比較を

…ライフサイクルの各段階別に

エネルギー消費削減 (+) と 追加使用 (–)で表示

プラスチック包材は2,700万トンの原油削減- 2,500万台の車を削減するのと同等の量

生産段階

使用段階

廃棄段階

はきもの

医薬品

家具

家庭用品

自動車

電化製品

建築資材(除パイプ)

建築資材:パイプ

包装資材

単位:百万GJ/a5

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プラスチック製品及びその潜在代替品のエネルギー消費量

+ : エネルギー消費

– : エネルギー保存 (食品ロス削減 / 一次生産の削減 / 電気・熱使用量削減)

プラスチックと代替素材の比較

ライフサイクルの各段階別に

単位

:百

万G

J/a

プラス

チック、全

代替

品、全

生産段階のエネルギー必要量

使用段階のエネルギー必要量

使用、エネルギー保存(食品の保護)

合 計

6

廃棄段階(主にエネルギー保存)

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CO2CO2

3,900万t/y

1.44億t/y代

替素

x 3,7

同じ機能を持つ製品に要す重量

49億GJ/y

72億GJ/y

+46%

代替

素材

(代替できないプラスチック製品を含む)

ライフサイクル全体でのエネルギー消費量

全て

のプ

ラス

チッ

ク製

代替可能プラスチック

4640万

t(

代替

でき

ない

プラスチック製

品を

含む

)

2.40億t/y

3.60億t/y

+50%

ライフサイクル全体でのGHG排出量

代替

素材

(代替できないプラスチック製品を含む)

全て

のプ

ラス

チッ

ク製

重量、エネルギー消費量 及び GHG排出量

から見たプラスチックの代替効果

23億 GJ/年= 5000万トンの原油= 194隻の大型原油タンカー= 1.2億トンの CO2= ベルギーで排出される合計CO2= 京都プロトコルでのEU15目標の38%

7

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CO2CO2

例: 断熱材設置の効果

• 2004年(1年間)に設置されたプラスチックビル断熱材の効果:・ 断熱材のライフサイクルにおける

エネルギー削減効果:95億 GJ・ 2.9億トンのCO2排出削減・ 生産に関わる削減 < 1%・ 回収 に関わる削減< 0.1%

8

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例: プラスチック包装資材軽量化による効果が大きい

プラスチックがなければ、小売業のロジスティクスは50%増の配送が必要。

ガラスビン

36%包装資材比率

プラスチック袋

3.56%包装資材比率

終製品に占めるプラスチック包装資材の割合(重量比)は、平均わずか 1~3%:• 200g のチーズを入れるプラスチックフィルムが 2g• 1.5ℓ 入の飲料ボトルが 35g• 物流時の包装を加味しても平均 3.56%

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品質向上 – 賞味期限の向上

• 真空包装; ガス置換包装; ガス透過性包装;棒状の菓

子類のピロー包装

革新的な小売の為の賢い選択

10

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再生可能エネルギー生産にプラスチックは欠かせません

• 風力タービン (2.5 MW)• 生産需要: プラスチック製回転羽の生産

• 再生可能電力による使用効果: 回転羽に配分されるGHG排出量の33%削減

• 生産時の投資に対し、140倍の使用効果が見込まれる

• 太陽光発電ユニット (1 kWp)• 生産需要: プラスチックフィルムの生産

• 再生可能電力による使用効果: プラスチックフィルムに配分されるGHG排出量の25%削減

• 生産時の投資に対し、340倍の使用効果が見込まれる

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Page 12: 温暖化対策へのプラスチックの貢献...CO 2 CO 2 産業界は課題に直面している “ ヨーロッパにおけるライフサイクルでのエネルギー消費及び

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Household 13%

Hygiene & health 12%

Communication 1%Other

government 3%

Food & catering 13%

Commuting 7%

Aviation 6%

Space heating 14%

Clothing & footwear 9%

Education 4%

Recreation & leisure 18%

Plastic products:1,3 %

消費者の“カーボンフットプリント”総量における

プラスチック製品の関連(分野)

EU27+2の平均カ

ーボンフットプリントは約14トン・CO2人

170kg/人はプラスチック

製品消費に起因。

これは、総カーボンフットプリントの1.3%に相当。

暖房 14%

通信 1%

航空 6%

通勤 7%

衛生関連 12%

衣類・靴 9% 日用雑貨 13%

食品・ケータリング13%

その他・政府 3%

教育 4%

娯楽・レジャー 18%

プラスチック製品1.3%

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プラスチック: 製品ライフサイクルを通じてのGHGバランス

生産 +エネルギー

発生

応用使用段階

使用後リサイクル + エネルギー

回収

CO2 CO2

CO2 CO2

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プラスチック製品市場全体の炭素バランス– 2007, 2020予測

"Carbon balance" 2007 2020 Av. changes

until 2020

of EU27+2 plastics market Mt CO2-equ. Mt CO2-equ. Mt CO2-equ.

Production 160 180

production increase (2% p.a.) 47

increased material efficiency -21

20% PE from renewable resources? -6

Effects of recycling/recovery/disposal -1 -6 to +18 -5 to +19

Exemplary use effects:

substitution of less efficient materials -43 to -81 -56 to -104 -18

fuel savings -17 -34 -17

insulation -540 to -1.100 -1.200 to -1.800 -700

prevented food losses -100 to -200 -150 to -300 -75

wind power rotors & solar panels -60 -250 to -500 -310

Total carbon balance -600 to -1.300 -1.500 to -2.500

Ratio (Use+Recovery) vs. Production -5 to -9 -9 to -15

EU27+2のプラスチック製品市場における “炭素バランス”

リサイクル/還元/廃棄の影響

生産

年2%の増加

資源効率の向上再生可能資源による20%の資源効率?

模範となる使用効果

非効率的な原料よりの代替燃料削減断熱食品廃棄の削減風力発電、太陽光発電

炭素バランス 合計比率:(使用+回収)vs生産

CO2相当(MT) CO2相当(MT)CO2相当(MT)

-6~+18 -5~+19

-43~-81-17

-540~-1,100-100~-200

-60

-56~-104-34

-1,200~-1,800-150~-300-250~-500

-18-37

-700-75

-310

-600~-1,300-5~-9

-1,500~-2,500-9~-15

商品ライフサイクルで大9トンの削減

1トン生産

2007

1トン生産

2020

商品ライフサイクルで大15トンの削減

2020年までの平均変化

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結論: 1

• プラスチック製品は、顕著なエネルギー削減とGHG排出削減を可能にした。

生産段階 及び 使用段階が も重要である。

• 現存する用途において、プラスチックは、非常にエネルギー効率の高い物質であり、

資源の有効活用を可能にした。

• プラスチックから他素材への代替は、殆どの場合においてエネルギー消費の増加

とGHG排出増加につながる。

• プラスチックは、資源消費削減を手助けします。

• 断熱材、食品包装 及び 再生可能エネルギー製造に使用されるプラスチックは、

“使用段階”において大きな効果をもたらす。

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結論: 2

• 2007年のヨーロッパ(EU27+2)全体のプラスチック市場における“炭素バランス”によると、使用段階における削減効果は、全プラスチックの生産、回収段階における排出量の約5~9倍と見積もられる。

商品ライフサイクルで

大9トンの削減

1トン生産

2007

1トン生産

2020

商品ライフサイクルで

大15トンの削減

• 2020年までのプラスチックの応用に伴い増加する使用効果 及び 関連する排出量削減は、プラスチック生産の増加に伴う付加的排出量より大きなものである。2020年までに予測される使用段階における効果は、生産・廃棄段階に関連する排出量の約9~15倍と見積もられる。

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プラスチックは原油やガスを使い切ってしまうのか ?

• プラスチック生産に使用されるのは、原油・ガス需要の

ちょうど 4%。

• その他、非エネルギー向けが 4%。

• 化学、石油化学業界が 約 5% を使用。

• 暖房、電気 及び エネルギー生産が 42% を占める。

• 輸送部門が原油・ガス使用量の 45% を占める。

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少量の使用で大きな効果!

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21世紀を担う素材

日本語版はPlasticsEuropeの許可を得て、

日本プラスチック工業連盟が作成いたしました。

Page 20: 温暖化対策へのプラスチックの貢献...CO 2 CO 2 産業界は課題に直面している “ ヨーロッパにおけるライフサイクルでのエネルギー消費及び

億t-CO20.02 (参考)東京都庁

億t-CO20.20 全量単純焼却としてプラスチック

億t-CO213.53

億t-CO21.45 0.62億万トン天然ガス

億t-CO26.52 1.78億トン石炭

億t-CO25.56 2.12億キロリットル石油

CO2発生量輸入量+国内生産量

日本に於ける化石燃料起源のCO2排出量(概算)

Page 21: 温暖化対策へのプラスチックの貢献...CO 2 CO 2 産業界は課題に直面している “ ヨーロッパにおけるライフサイクルでのエネルギー消費及び

日本のGHG排出量(概算)

0.2

5.4

6.5

1.5

1.2

0.0

2.0

4.0

6.0

8.0

10.0

12.0

14.0

16.0

2007

億ト

ン-C

O2

プラによる削減効果

天然ガス

石炭

石油

プラスチック

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【まとめ】