さきがけ 「人とインタラクションの未来」 · 1....

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さきがけ 「人とインタラクションの未来」 研究総括説明 2019年4月15日 研究総括 暦本 純一 1

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Page 1: さきがけ 「人とインタラクションの未来」 · 1. インタラクションを支援するための、インターフェースや人間能 力の拡張に関する技術開発

さきがけ「人とインタラクションの未来」

研究総括説明

2019年4月15日

研究総括 暦本 純一

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Page 2: さきがけ 「人とインタラクションの未来」 · 1. インタラクションを支援するための、インターフェースや人間能 力の拡張に関する技術開発

このさきがけを通じて日本の存在感を示し、積極的に世界に挑む若手研究者の参画を強く期待します。本気で世界と伍し、世界を先導する研究を強い意志をもって進めていくことを求めます。

インタラクション研究の中には、ともすると一見奇抜であったり目先が変わったりするだけのものを短期的に追い求める例もありますが、本研究領域では、未来に対するビジョンを持ち、その実現に熱意をもって取り組む研究者を支援します。領域名に「未来」を掲げているのはそのためです。

本さきがけ研究に向けてのチャレンジ性、新規性が十分に認められること、研究成果の最終的な用途が明確になっていること等を重要視します。振るって、ご提案をよろしくお願いします。

人とインタラクションの未来

研究総括:暦本 純一 (東京大学 大学院情報学環 教授、(株)ソニーコンピュータサイエンス研究所 副所長)

本研究領域の概要(ポイント)

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Page 3: さきがけ 「人とインタラクションの未来」 · 1. インタラクションを支援するための、インターフェースや人間能 力の拡張に関する技術開発

戦略目標(概要)

• 「超スマート社会」の実現に向け、「人間と人間」、また「人間と

機械」等とのインタラクションをさらに発展・高度化

• 「人間と人間」「人間と機械」「人間と環境全体」の多様な形態で

のインタラクションを高度に支援し、その振る舞いを理解し制御

することにより、社会構造や人間行動の最適化を促すような革

新的なシステムのデザイン

ネットワークにつながれた環境全体とのインタラクションの高度化

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Page 4: さきがけ 「人とインタラクションの未来」 · 1. インタラクションを支援するための、インターフェースや人間能 力の拡張に関する技術開発

戦略目標(達成目標)

1. インタラクションを支援するための、インターフェースや人間能

力の拡張に関する技術開発

2. インタラクションを理解するための、原理・機構の解明とそれに

資する情報の収集・分析に関する技術開発

3. インタラクション技術の活用による、社会構造や人間行動の最

適化を促すような環境をデザインする技術開発

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Page 5: さきがけ 「人とインタラクションの未来」 · 1. インタラクションを支援するための、インターフェースや人間能 力の拡張に関する技術開発

さきがけインタラクション研究領域(概要)

情報科学技術をはじめとする各種技術により、人間と人間、人間と機械、人間と情

報環境、人間と実世界環境などの多様な状況でのインタラクションの進展に資する、

人間の能力を拡張するための新たな技術や人間と環境が高度に調和する技術の

創出や、インタラクション理解のさらなる深化を目指す。

対象とする技術項目

ヒューマンコンピュータインタラクション、バーチャル/オーグメンティッドリアリティ、人間拡

張、人間とAIの協調/融合、テレプレゼンス、ウェアラブルコンピューティング、 コミュニケ

ーション技術、スマート環境、高度センシング、デジタルファブリケーション等、 人に関わ

るあらゆる情報科学技術

領域名:人とインタラクションの未来

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Page 6: さきがけ 「人とインタラクションの未来」 · 1. インタラクションを支援するための、インターフェースや人間能 力の拡張に関する技術開発

研究総括方針(1/4)(背景)

情報技術はあらゆるレイヤーで社会基盤の中心となる。その効果を最

大化し、恩恵を誰もが最大限に享受できるためには、

人間と人間

人間と機械

人間と情報環境

人間と現実環境 等の

多様な状況での相互交流(インタラクション)や相乗効果を理解し、最適

に活用できるための研究開発が重要。

従来型のHCIでいいのか?(「人間とAIの協調」だけでも無限の可能性)

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研究総括方針(2/4)

(提案募集する研究)

• ヒューマンコンピュータインタラクション

• ヒューマンオーグメンテーション(人間拡張)

• ヒューマンロボットインタラクション

• 人間とAIの協調、融合

• 知的ユーザーインターフェイス、自律/知的エージェント

• バーチャルリアリティ(VR)、オーグメンティッドリアリティ(AR)、テレプレゼンス

• ウェアラブル/サイボーグ技術、BMI (Brain-Machine Interface)

• 現実空間とのインタラクション、スマート環境

• デジタルファブリケーション

• ウェアラブルエレクトロニクス等、インタラクションを実現するための高度なセンシング、アクチュエーション、素材技術

• 認知科学

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Page 8: さきがけ 「人とインタラクションの未来」 · 1. インタラクションを支援するための、インターフェースや人間能 力の拡張に関する技術開発

研究総括方針(3/4)• 日本の存在感を示し、積極的に世界に挑む研究者の参画を強く期待

(さきがけは個人型研究)

• インタラクション研究の中には、ともすると一見奇抜であったり目先が

変わったりするだけのものを短期的に追い求める例もあるが、本研究

領域では、未来に対するビジョンを持ち、その実現に熱意をもって取り

組む研究者を支援。(テーマ・目的の重要さ+「尖り具合」

10年後に振り返ってみて: あの研究があったから今がある vs. 忘れら

れている)

「人とインタラクションの未来」

• 世界にインパクトを与え、科学技術イノベーションや未来社会の実現に

つながる研究に、本さきがけでの挑戦を期待

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Page 9: さきがけ 「人とインタラクションの未来」 · 1. インタラクションを支援するための、インターフェースや人間能 力の拡張に関する技術開発

研究総括方針(4/4)

• 要素技術の高度化だけでなく、インタラクション技術をどのように

社会に役立て利用するのか、社会にどのように受容されるか等を

考慮し研究を進める姿勢、すなわち、未来社会のビジョンを明確

にして、革新的な研究開発を進めることを期待

• 採択後には研究ビジョンの構築や研究の方向性をブラッシュアッ

プするための情報収集の手段として、研究期間中にSciFoS

(Science for Society)*活動に参加

(*) SciFoS(Science for Society)活動:研究でチャレンジしている取り組みが、どの

ような社会価値を創造するのか、社会における顕在化したあるいは潜在的なニーズを満たすものなのかを検証。研究者自身が自分の研究の社会的価値に関し、研究室の外に出て、企業等にインタビューを行うことで検証・再整理。

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Page 10: さきがけ 「人とインタラクションの未来」 · 1. インタラクションを支援するための、インターフェースや人間能 力の拡張に関する技術開発

研究総括・アドバイザー

安宅 和人 ヤフー株式会社 (領域運営アドバイザー) CSO

五十嵐 健夫 東京大学情報理工学系研究科 教授

今井 倫太 慶應義塾大学理工学部情報工学科 教授

牛場 潤一 慶應義塾大学理工学部生命情報学科 准教授

梶本 裕之 電気通信大学大学院情報理工学研究科情報学専攻 教授

川原 圭博 東京大学大学院工学系研究科 教授

楠 房子 多摩美術大学美術学部情報デザイン学科 教授

小池 英樹 東京工業大学情報理工学院 教授

武田 浩一 名古屋大学大学院情報学研究科附属価値創造研究センター 教授、センター長

林 千晶 株式会社 ロフトワーク 代表取締役

山岸 典子 立命館大学大学院工学研究科 教授

氏名 所属 役職

暦本 純一東京大学 大学院情報学環(株) ソニーコンピュータサイエンス研究所

教授副所長

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Page 11: さきがけ 「人とインタラクションの未来」 · 1. インタラクションを支援するための、インターフェースや人間能 力の拡張に関する技術開発

総括暦本純一(東大)

領域運営アドバイザー安宅和人(ヤフー)

五十嵐健夫(東大)

領域アドバイザー

川原圭博(東大)今井倫太(慶応) 牛場潤一(慶応) 梶本裕之(電通大)

楠房子(多摩美大) 山岸典子(立命館)小池英樹(東工大) 武田浩一(名大) 林千晶(ロフトワーク)

研究総括・アドバイザー

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Page 12: さきがけ 「人とインタラクションの未来」 · 1. インタラクションを支援するための、インターフェースや人間能 力の拡張に関する技術開発

研究者(第1期生)

天野 薫 情報通信研究機構 脳情報通信融合研究センター 主任研究員

伊藤 勇太 東京工業大学 情報理工学院 情報工学系 助教

上瀧 剛 熊本大学 大学院先端科学研究部 准教授

杉浦 裕太 慶應義塾大学 理工学部 専任講師

竹井 邦晴 大阪府立大学 電子物理工学科 教授

鳴海 拓志 東京大学 大学院情報理工学系研究科 講師

橋本 悠希 筑波大学 システム情報系 助教

牧野 泰才 東京大学 大学院新領域創成科学研究科 准教授

山川 雄司 東京大学 生産技術研究所 講師

吉村 奈津江 東京工業大学 科学技術創成研究院 准教授

氏名 所属 役職

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Page 13: さきがけ 「人とインタラクションの未来」 · 1. インタラクションを支援するための、インターフェースや人間能 力の拡張に関する技術開発

研究者(第1期生) (1)

天野 薫(NICT)

「脳状態を考慮した低負荷かつ効率的な情報提示デバイスの開発」

伊藤勇太(東工大)

「視覚拡張に向けた高度な知覚情報提示を行う映像重畳技術基盤の構築」

上瀧 剛(熊本大)

「物理媒体利用ディスプレイの符号化に関する基礎研究」

杉浦裕太(慶応)

「セルフリハビリテーションを促進するシステム基盤構築」

竹井邦晴(大阪府大)

「連続的多種健康・環境データ解析に向けたデバイスプラットフォームの創出」

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Page 14: さきがけ 「人とインタラクションの未来」 · 1. インタラクションを支援するための、インターフェースや人間能 力の拡張に関する技術開発

研究者(第1期生) (2)

鳴海拓志(東大)

「Ghost Engineering:身体知覚の変容を通じた認知拡張基盤の構築」

橋本悠希(筑波大)

「間接的な足底触覚提示技術による足底インタラクションの拡張」

山川雄司(東大)

「高速センシング・ロボットによる実時間インタラクションの創成」

牧野泰才(東大)

「人の挙動観察に基づく対象情報の推定と身体動作予測」

吉村奈津江(東工大)

「脳波を用いたセルフケアサポートシステム」

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Page 15: さきがけ 「人とインタラクションの未来」 · 1. インタラクションを支援するための、インターフェースや人間能 力の拡張に関する技術開発

研究者(第2期生)

青山 忠義 名古屋大学大学院工学研究科 助教

太田 裕貴 横浜国立大学大学院工学研究院 准教授

小泉 愛 株式会社ソニーコンピューターサイエンス研究所 アソシエートリサーチャー

小山 翔一 東京大学大学院情報理工学系研究科 講師

高木 敦士 東京工業大学科学技術創成研究院 特任助教

武見 充晃 東京大学大学院教育学研究科 特任研究員

野田 聡人 南山大学理工学部 准教授

森勢 将雅 明治大学総合数理学部 准教授

門内 靖明 慶応義塾大学理工学部 専任講師

吉田 成朗 東京大学大学院情報理工学系研究科 助教

氏名 所属 役職

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Page 16: さきがけ 「人とインタラクションの未来」 · 1. インタラクションを支援するための、インターフェースや人間能 力の拡張に関する技術開発

研究者(第2期生) (1)

青山忠義(名大)

「人とマイクロ世界のインタラクション技術の開発」

太田裕貴(横国大)

「双方向ソフトデバイスによる機械システム制御を用いた柔軟アクチュエーションシステムの開発」

小泉愛(ソニーCSL)

「精神疾患患者と実世界環境のインタラクションを円滑化するメンタル・バリアフリー支援技術開発」

小山翔一(東大)

「分散配置アレイによる音空間の記録・再生技術基盤の構築」

高木敦士(東工大)

「物理媒体利用ディスプレイの符号化に関する基盤技術の開発」

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Page 17: さきがけ 「人とインタラクションの未来」 · 1. インタラクションを支援するための、インターフェースや人間能 力の拡張に関する技術開発

研究者(第2期生) (2)

武見充晃(東大)

「記憶を増強する脳状態操作技術の確立」

野田聡人(南山大)

「身体表面分散型エレクトロニクス」

門内靖明(慶応)

「透過型触刺激法の確立と認識行動支援への応用」

森勢将雅(明大)

「Human-in-the-loop型歌唱デザインの開発」

吉田成朗(東大)

「データ駆動手法による知覚体験設計」

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Page 18: さきがけ 「人とインタラクションの未来」 · 1. インタラクションを支援するための、インターフェースや人間能 力の拡張に関する技術開発

Physical (現実世界)Cyber(情報世界)

Big Data

Collective / Social Intelligence

知的機械・AIと融合するインタラクション

Lifelog

Fabrication

VR・AR

BMIWearable

ImplantableSensing

Perception

人間に密接するインタラクションインタラクション基礎の解明

インタラクション技術・デバイス

Human-AI/RobotInteraction & Integration

人とインタラクションの未来人と技術の関係を進化・深化させるために、情報科学技術を中心に、

認知科学、心理学、脳科学等の関連学問分野と連携し、インタラクシ

ョンの支援・理解・活用のための未来先導型の研究開発を推進。

Healthcare

Rehabilitation

Sports

Education

Entertainment

IntelligenceAmplification

CommunicationSmart Environment

ArtificialIntelligence

IoT

CognitiveScience

Robotics

Security

人間拡張インタラクション

情報の環境・物質化環境・物質の情報化

Human-AugmentationTelepresence

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Page 19: さきがけ 「人とインタラクションの未来」 · 1. インタラクションを支援するための、インターフェースや人間能 力の拡張に関する技術開発

さきがけ「人とインタラクションの未来」研究領域

H30年度採択課題のポートフォリオ 研究総括:暦本純一

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人間と人間 人間と機械人間と情報環境 人間と実世界環境

活用(デザイン)

支援(I/Fと

人間拡張)

牧野(東大) (H29)【画像から触覚】

山川(東大) (H29)【ロボット協調】

杉浦(慶応) (H29)【セルフリハビリ】

身体センシング

リアルタイム処理

人間拡張

BMI

理解(原理/機構)

超高速ビジョン

機械学習

VRAR

ディスプレイデバイス

計算視覚

ウェアラブルエレクトロニクス

橋本(筑波) (H29)【足底インタラクション】

鳴海(東大)(H29)【バーチャル身体】

上瀧(熊本) (H29)【ディスプレイ】

伊藤(慶応) (H29)【視覚拡張】

天野(NICT) (H29)【脳状態から情報】

吉村(東工大) (H29)【脳内信号源】

竹井(大阪府立) (H29)【皮膚センサ】

太田(横国)(H30)【アクチュエータ】

青山(名大)(H30)【マイクロ世界】

野田聡人(南山) (H30)【身体表面エレ】

門内(慶応) (H30)【透過型触刺激法】

小山(東大) (H30)【音空間の再生】

高木(東工大) (H30)【剛性フィードバック】

小泉(NICT) (H30)【メンタル・バリアフリー支援】

武見(東大) (H30)【記憶を増強】

森勢(山梨) (H30)【歌唱デザイン】

吉田(東大) (H30)【知覚体験】

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人とインタラクション:面接選考会日程

2019年7月25日(木)、26日(金)

※1提案者あたり30分程度※時間帯については書類選考通過者に個別にお知らせします

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