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P. 04 LiquidBiopsy Platform P. 05 MagMAX FFPE DNA/RNA Ultra Kit P. 06 Thermo Fisher Cloud P. 07 Platinum SuperFi DNA Polymerase P. 08 Alexa Fluor Tyramide SuperBoost Kit P. 09 One Shot FBS 50 mL bottle P. 10 GeneArt Platinum Cas9 Nuclease P. 14 Pierce Detergent Compatible Bradford Assay Pierce Quantitative Colorimetric Peptide Assay Pierce Protein Concentrator PES P. 16 TaqPath シリーズ NEXT Interview 小さな RNA が守る生命の源 RNA サイレンシングの包括的理解から、生物の多様性と進化を探る 塩見美喜子 氏(東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻 教授) 2016 / December No. 38 Science, Products, and Information サーモフィッシャーサイエンティフィック ライフサイエンス情報誌

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P. 04 LiquidBiopsy PlatformP. 05 MagMAX FFPE DNA/RNA Ultra KitP. 06 Thermo Fisher CloudP. 07 Platinum SuperFi DNA PolymeraseP. 08 Alexa Fluor Tyramide SuperBoost Kit P. 09 One Shot FBS 50 mL bottleP. 10 GeneArt Platinum Cas9 NucleaseP. 14 Pierce Detergent Compatible Bradford Assay

Pierce Quantitative Colorimetric Peptide Assay

Pierce Protein Concentrator PESP. 16 TaqPath シリーズ

NEXT Interview

小さなRNAが守る生命の源RNAサイレンシングの包括的理解から、生物の多様性と進化を探る塩見美喜子 氏(東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻 教授)

2016 / December

No. 38

Science, Products, and Information

サーモフィッシャーサイエンティフィックライフサイエンス情報誌

Page 2: No....P. 04 LiquidBiopsy PlatformP. 05 MagMAX FFPE DNA/RNA Ultra KitP. 06 Thermo Fisher CloudP. 07 Platinum SuperFi DNA PolymeraseP. 08 Alexa Fluor Tyramide SuperBoost KitP. 09 One

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RNAサイレンシングのコア分子を捉える 2001年、留学から帰国して間もなく、塩見氏はRNA結合タンパク質FMRPの実験から思いがけない結果に行き当たります。ショウジョウバエで、FMRPの複合体を免疫沈降したところ、RNAサイエレンシングのコア因子であるAGO2タンパク質が一緒に落ちてきたのです。「FMRPは、脆弱X症候群の原因遺伝子FMP1がコードするタンパク質。この遺伝子に変異が入り、タンパク質が機能不全に陥ることで病気が発症します。FMRPの機能は、ある一群の mRNA の発現を翻訳のレベルで調節していると考えられていました。そこでショウジョウバエを使ってmRNAに働きかけるFMRP複合体を調べていたんです」と塩見氏は研究の流れを語ります。「共同研究者の夫と、独自の研究テーマを模索している頃で

果にもたどり着くことができたのかもしれません。塩見氏らは、賑やかなRNAサイレンシング研究の真っただ中に研究の場を移すことになります。

トランスポゾンの転移からゲノムを守るpiRNA

 ところが塩見氏には、どうしても気になることがありました。「研究対象のショウジョウバエには5種類のArgonauteがあり、そのうちの2種類は恒常的、つまりs i R N Aやm i R N Aと結合して体中のいたるところで機能していました。ところがあと3種類のArgonauteは精巣や卵巣といった生殖細胞に特異的に発現していましたが、その作用は全くわかっていませんでした。次第に後者のことが気になり、頭らから離れなくなりました」。そしてある時、「これまでと同じ様に、私たちの独自のモノクローナル抗体を武器に、生殖細胞に特異的なRNAサイレンシング機構にアプローチしてみよう」という考えに至ります。自分たちの強みを未開拓の分野で試すことで、新たな生物の仕組みを解き明かすチャンスが訪れることを無意識のうちに選択したのかもしれません。 そこからの躍進は鮮やかという一言に尽きます。塩見氏らグループは、ショウジョウバエで生殖細胞特異的なArgonauteの一種であるPiwiタンパク質がsiRNAやmiRNAより数塩基だけ長い「piRNA」と結合することを突き止めます。しかも捉えたpiRNAの配列を調べてみると、ゲノムの数割を占めるレトロトランスポゾンと相同配列を有していました。つまりそのpiRNA のサイレンシングの標的は、トランスポゾンだったのです。ショウジョウバエではゲノムの25%、ヒトでは40%を占める領域です。そもそもトランスポゾンはウイルス由来の外来の遺伝子であり、「動く遺伝子」として

した。留学中から続けてきたFMRP研究を進めていましたが、哺乳類が研究対象では、資金も人材も潤沢なボスにはかなわないことは明らか。そこでこの遺伝子を持つ、最も下等な生物としてショウジョウバエを研究対象にしました。ショウジョウバエであれば、遺伝学や分子生物学、生化学など多角的にアプローチできるという利点もありました」。RNAサイレンシングとは、20-30塩基長の小分子RNA

(smal l RNA)が、自分と相補的な配列領域をもつ遺伝子の発現を抑制する現象。1998

年、線虫で初めてRNAサイレンシングのひとつであるRNAi(RNA interference; RNA

干渉)が報告され、ちょうど2001年には真核生物にも特異的な遺伝子発現の制御機構として広く保存されていることが知られるようになったばかりでした。塩見氏らの論文発表と相前後して小分子RNA、特にマイクロRNA(miRNA)研究も爆発的な勢いで進

ゲノムに挿入されたものです。もし生殖細胞でその遺伝子の転移活性が上昇し、必須遺伝子に割り込んでしまえば、その個体は次世代を残せなくなります。実際にpiRNAやpiwiの変異や機能不全は不妊につながることも確認されています。そしてこの複合体の存在は、ショウジョウバエだけでなく、ゼブラフィッシュやカエルやマウス、そしてヒトにおいても観察されています。恒常的なsiRNAやmiRNAの経路とは、生合成経路や必要とされる因子が全く異なることも確認されています。 最近、塩見氏のグループは、ショウジョウバエの卵巣由来で継代可能な細胞株OSCを単離しました。この細胞を使うと、piRNAやpiwiに関わる生化学的な機能解析が行えます。しかも、ある一つのがん抑制遺伝子 lethal(3)malignant brain tumorをCRISPRによって潰したところ、OSCは本来持たないpiRNAの増幅機構が動きだすことを発見。これまでショウジョウバエの領域ではpiRNAの増幅機構を有する継代可能な細胞はありませんでしたが、この新たに樹立された細胞株を用いた研究の進展からも目が離せません。

海外で過ごした9年間の研究生活

 塩見氏は、京都大学で修士号を取得後2年ほどして、夫の塩見春彦氏の留学に伴い海外へ渡ります。「ラボへ挨拶に行くと、初対面のボスから実験ができるのだからここで働かないかと勧められました。家に1日いても仕方がない、と。アメリカでは修士号を持っていても一人前の研究者と扱ってもらえないため、テクニシャンからのスタートでした」。しかしボスの方針で、学生もポスドクも個々に独立したテーマで研究に取り組み、上下関係もないフランクなラボで、塩見氏自身ものびのびと研究に打ち込みます。そしていくつかの論文をま

み始めます。「RNAiのトリガーであるsiRNA

(Shor t i n te r fe r i ng RNA)やmiRNAは、AGO2を含むArgonauteというタンパク質と結合し、RISC(RNA-induced silencing

complex)複合体を形成して、その機能を発揮します。Argonauteの機能解析は当時始まったばかりでしたが、この結果によって世界で初めてRNAサイレンシング機構とヒト疾患との直接的な関係性が示唆されたのです」と振り返ります。塩見氏の研究グループの強みはモノクローナル抗体の自主製作。同じ分野の研究者の多くが、遺伝学的アプローチで一つの遺伝子を潰し、その変化を観察するという現象論からRNAiやmiRNAの作用機序を推定していく傍らで、塩見氏たちは独自のモノクローナル抗体を駆使し、Argonaute とsmall RNAからなる作動複合体を実体として捉え、真正面から解析するというアプローチを取っていました。そのため想定外の研究結

とめ、博士号を取得します。「留学先では、脆弱X症候群に関わる研究をしました。ちょうど原因遺伝子のFMR1が同定された頃でした。1990年から9年という長い月日を過ごしましたが、最後の数年は海外にいることを意識することもなく、淡々とポスドクとしての日々を過ごしました。1998年には長女を出産。その約1年後、夫がいよいよ独立して、徳島大学でラボを持つことになり、私も助教として研究を続けることにしました。同じ研究室に夫婦でいることで、子育てもしやすい環境でした」と振り返ります。

若い研究者へのメッセージ

「大学での研究職のポストは少なくなり、今は大変な時期だと思います。でもずっとこのままではないはず。少しずつ良い方向に向かうのではないかと思っています。また長くアメリカの研究室で過ごした経験からいえば、アメリカの学生の柔軟で多様な考え方も参考になるかもしれません。彼らは研究者だけに固執しないで、実業界やベンチャー企業などで新しい可能性にも果敢に挑戦していました。もちろん日本では、そのような受け皿がまだまだ必要な段階です。私自身も学会等で、キャリアパスや男女共同参画委員を務めてきました。これからも若い方たちをサポートしたいと思っています」と話します。

塩見美喜子(しおみみきこ) 1984年、岐阜大学農学部農芸化学科卒業。86年、京都大学大学院農学研究科入学。88年修士課程修了。90年、ペンシルベニア大学ハワードヒューズ医学研究所研究補佐員。94年、博士号(農学博士)を取得し、同研究所研究員。2000年、徳島大学ゲノム機能研究センター講師。2001年、同センター助教授。2003年、博士号(医学博士)を取得。08年、慶應義塾大学医学部准教授。12年より現職。

小さなRNAが守る生命の源RNAサイレンシングの包括的理解から、生物の多様性と進化を探る

塩見美喜子 氏

東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻 教授

ショウジョウバエを使い、RNAサイレンシングに関する分子メカニズムの包括的な理解を目指す、東京大学の塩見美喜子氏。サイレンシングの要となる分子は、わずか20数個の塩基からなる小さなRNAたち。その中で、塩見氏が今もっとも注目する分子は、piRNA。生殖細胞でトランスポゾンの利己的な転移から自己ゲノムを守る働きを担います。「精巣や卵巣でトランスポゾンの転移活性が上昇すると、ゲノムが傷つき、精子や卵の形成が異常となり、その個体は子孫を残せなくなります。この事態を回避するため有性生物は進化の過程でpiRNAの機構を獲得しました」と話します。piRNAの生合成とトランスポゾン抑制機構を中心に研究を進める塩見氏が語ります。

Interview

インタビュアー : サーモフィッシャーサイエンティフィック 橋本裕子

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Ion Torrent™ LiquidBiopsy™ Platformは、2-7.5mLの血液から血中循環腫瘍細胞(CTC)を回収するための希少細胞分離装置です。短い稼働時間で最大4検体を同時処理し、CTC分離や免疫蛍光標識を自動で行います。装置のIsolation Flow Cellに捕捉されたCTCは、蛍光顕微鏡で観察でき、回収後にDNA抽出や全ゲノム増幅を行うことなく、ターゲットの腫瘍関連遺伝子領域を直接増幅後、次世代DNAシーケンサIon Torrent™ System と Ion Ampliseq™ Technologyで目的の遺伝子変異を検出できます。また次世代シーケンサ、デジタルPCR、リアルタイムPCRシステム等で腫瘍関連遺伝子の発現解析も行えます。

P O I N T

わずかな血中循環腫瘍細胞を確実に自動回収LiquidBiopsy Platform

NEW!

希少細胞のCTCを確実に分離するフローセル 効率的なCTC自動回収の仕組み

製品名 サイズ 製品番号 価格 LiquidBiopsy Instrument(2年保証) 1 式 CVLB1-001 ¥19,500,000

LiquidBiopsy Blood Collection Kit※ 1 サンプル分 A28171 ¥9,400

LiquidBiopsy Reagents and Consumables Kit,Part 1 8 サンプル分 A28186 ¥142,800

LiquidBiopsy Reagents and Consumables Kit,Part 2 8 サンプル分 A32500 ¥282,000

EpCAM Capture Antibody 8 サンプル分 A32596 ¥9,000

Her2 Capture Antibody 8 サンプル分 A32597 ¥9,000

Trop2 Capture Antibody 8 サンプル分 A32598 ¥9,000

Bi Label(EpCAM+Trop2)Capture Antibodies 8 サンプル分 A32599 ¥9,000

Bi Label(EpCAM+Her2)Capture Antibodies 8 サンプル分 A32600 ¥9,000

Bi Label(Her2+Trop2)Capture Antibodies 8 サンプル分 A32601 ¥9,000

Tri Label(EpCAM+Her2+Trop2)Capture Antibodies 8 サンプル分 A32602 ¥9,000

※ 本キットは、採血管を含まないサンプル安定化試薬です。

● 最適化された微小流路と磁気ビーズによる抗原抗体反応法を組み合わせ、  CTCの高回収率と高精製を実現● カクテル抗体、単品抗体を提供し、EpCAM発現がん細胞や、EMT誘導細胞にも対応● 単一血液検体(7.5-10mL)から CTC、cfDNA、Germline Control(White Blood

  Cell)を回収するプロトコルを提供(NEXT No.37 p10-11)● 専用の安定化試薬で採血後室温96時間まで遺伝子解析可能なCTCを回収● 効率的なワークフローで、1本の血液チューブから、わずか2日で変異解析の結果を提供

◎ 標的細胞の 80-100% を回収◎ 少数細胞(3-5cells)を回収可能◎ 白血球混入はわずか 22 ±20 cells/mL◎ フローセルチップで回収した CTCは、そのまま顕微鏡で観察可能◎ 回収した CTCはすべて遺伝子解析に使用可能

検体↓

CTCを、キャプチャーした抗体磁気ビーズをグリットに回収

PBS↓

lohexol↓

◎ ベンチトップ型の使いやすいシステム

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フローセルチップ断面図

Applied Biosystems™ MagMAX™ FFPE DNA/RNA Ultra Kitは、ホルマリン固定サンプルやパラフィン包埋切片サンプル(FFPE)サンプルからDNAおよびRNAを連続的に単離できるようにデザインされています。DNAとRNAは別々に回収でき、リアルタイムPCRや次世代シーケンシングなどの幅広い用途に使用可能です。特に、単一のFFPEサンプルから単離されたDNAおよびRNAは、次世代シーケンサを使うがん研究用のIon Torrent™ Oncomine™ Comprehensive AssayやOncomine Focus Assayなどのアプリケーションのサンプル調製用キットとして理想的です。

● 一つのFFPEサンプルからDNAとRNAを個別に単離可能● わずか5µmから最大40µmの組織切片、さらに湾曲サンプルにも対応● マニュアルにも自動化にも対応可能なフレキシブルなフォーマット● 得られたDNA、RNAはリアルタイムPCRや次世代シーケンサなどに使用できるグレード● がん研究用Oncomine Comprehensive AssayやOncomine Focus Assayなどの  シーケンシグパネル用途に最適

P O I N T

単一の少量FFPEサンプルからDNAとRNAを単離MagMAX FFPE DNA/RNA Ultra Kit

DNAやRNAを高い収量で単離

次世代シーケンサで行うターゲットシーケンスに理想的

製品名 サイズ 製品番号 価格 MagMAX FFPE DNA/RNA Ultra Kit 1 kit A31881 ¥82,000

図1 MagMAX FFPE DNA/RNA Ultra Kitと他社カラム法とのDNAおよびRNA収量の比較4種類のがん切除ブロックの連続した5µmの組織切片から、MagMAX FFPE DNA/RNA Ultra Kit(KingFisher Flex Purification System併用)およびQ社製品で、ゲノムDNAとRNAを抽出し、Invitrogen™ Quant™-iT assay kit でそれぞれの収量を測定しました。その結果、ゲノムDNA収量はほぼ等量でしたが、RNA収量は大幅に改善されました。

図2 ゲノムDNAおよびRNAのターゲットシーケンスの結果同じFFPE切片からのDNAおよびRNAの単離にMagMAX FFPE DNA/RNA Ultra KitおよびQ社の製品を使用しました。DNAとRNAのライブラリーは、Ion AmpliSeq™ Cancer Hotspot Panel v2 を用いて作製し、Ion Chef ™ システムを用いてサンプル調製後、Ion PGM™ システムでシーケンシング。データはTorrent Suiteソフトウェアを用いて解析しました。DNAおよびRNAの解析の結果、MagMAXキットで同等もしくはより良いシーケンシングデータが得られました。

NEW!

DNA収量

DNAターゲットシーケンス

RNA収量

RNAターゲットシーケンス

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Invitrogen™ Platinum™ SuperFi™ DNA Polymeraseはプルーフリーディング活性を有するDNAポリメラーゼです。GCリッチ領域やロングリードなど増幅困難なターゲットにも有効。グリーンバッファーを利用すれば直接ゲルへロードできます。

Taqの100倍を超えるフィデリティを実現 !

Platinum SuperFi DNA Polymerase

User's Voice

「人工的に合成したRNAを細胞へ導入し、さまざまな環境に応じて目的の遺伝子の発現を制御するスイッチシステムを研究しています。この回路がうまく働けば、分化処理後にわずかに残るiPS細胞の除去も、抗体やセルソーターを使わずに効率よく行えるはず。しかも細胞内でRNAは分解されるので、臨床応用も想定しています」。こう語るのは、京都大学 iPS細胞研究所の和田俊輔氏(写真左)と小松リチャード馨氏(写真右)。京都大学の齊藤博英研究室で、合成生物学的アプローチからiPS

細胞研究に取り組んでいます。

翻訳を制御する人工RNAスイッチの合成

特定の細胞を選別する人工RNAスイッチはどのような原理で機能するのでしょうか。「miRNAを介するRNAサイレンシングの原理を利用しています。例えば、選別したい細胞があれば、その細胞に特異的に発現する/しないmiRNAを指標にスイッチを設計します。miRNAは相補配列を有する

たところ、マニュアル通りの条件で最初からうまくいきました。バンドがシャープになり、収量もプライマー量から推測される量に達し、以前のおよそ倍くらいになりました。作製中のライブラリーは類似配列が多く、PCRの正確性は重要なポイントです。その点、プルーフリーディング活性を有し、フィデリティが保障されていることも安心ですね」といいます。「それからマスターミックスも入っているので使いやすく、他の実験でもSuperFi DNA Polymeraseを使う様になりました。実験の効率を考えると、価格よりも性能ですね」と続けます。また小松氏は「ある種の機能性RNAはGCリッチな配列を含んでいます。ですからPCRの際に鋳型となるDNAもGCリッチですが、この酵素は問題なく使えますね」と話します。

合成生物学とiPS細胞研究の融合から、再生医療へアプローチ

スイッチ機能をもつmRNAは、再生医療への応用が期待されます。「分化誘導した細胞集団の中にiPS細胞や未分化な細胞が残っていると、奇形腫の形成につながる懸念があります。このスイッチを活用することでiPS細胞や未分化な細胞を特異的に識別して自動的に除去することができます。またmRNAは最終的に分解され、ゲノムを傷つける心配もありません。細胞へのダメージが低く、安全性が高い手法として、将来的には臨床応用を目指しています」と和田氏と小松氏は研究の発展性を語ります。

mRNAの翻訳を阻害するので、指標とするmiRNAの相補配列を人工的に合成し、任意のタンパク質をコードするmRNAの5’UTR部分に配置し、細胞へ導入します。そうすればこのmiRNAが存在しなければ導入したmRNAからタンパク質が合成されますが、miRNAが存在すると導入したmRNAは分解されて任意のタンパク質は合成されません」と和田氏は説明します。この時、任意のタンパク質を蛍光タンパク質にすれば、細胞の分化具合をリアルタイムにモニターでき、薬物耐性やアポトーシス関連のタンパク質にすれば、細胞の選別が行えるという画期的な技術です。この方法を利用することで、齊藤教授らのグループは、2015年にiPS細胞から分化させた心筋細胞中に残存する未分化の iPS

細胞を選別できることを報告しました。また2016年にも、同じくiPS細胞から分化させた神経細胞中に残るiPS細胞や未分化の細胞を選別できることを示しました。

GCリッチなターゲットも正確に増幅したい

この研究の一環で、和田氏は半年前からmRNAのライブラリーを作製中です。「最初に試した数種の酵素だと、泳動後のバンドがぼんやりとスメアになり、収量も高くありませんでした。明確な原因がわからないまま、条件検討に取り掛かる予定でしたが、ちょうどサンプルでもらった新製品のSuperFi DNA Polymeraseを試してみ

和田俊輔 氏(京都大学iPS細胞研究所(CiRA)未来生命科学開拓部門 博士研究員) 小松リチャード馨 氏(同研究室 大学院生)

マイクロRNAを検知する人工RNAスイッチで、iPS細胞を選別GCリッチな配列のPCRもPlatinum SuperFi DNA Polymeraseで高収量に回収

※製品の詳細・サンプルのご依頼はこちらをご覧ください。www.thermofisher.com/platinumsuperfi

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製品名 産地 サイズ 製品番号 価格

Fetal Bovine Serum, qualified, One Shot format(ウシ胎児血清)

オーストラリア50 mL A3161001 ¥20,500

10×50 mL A3161002 ¥190,000

南アメリカ50 mL A3160801 ¥13,800

10×50 mL A3160802 ¥128,000

製品名 産地 サイズ 製品番号 価格

Fetal Bovine Serum, qualified, One Shot format(ウシ胎児血清)

アメリカ50 mL A3160501 ¥16,500

10×50 mL A3160502 ¥148,500

USDA承認国50 mL A3160601 ¥14,800

10×50 mL A3160602 ¥133,200

ニュージーランド50 mL A3160901 ¥20,500

10×50 mL A3160902 ¥192,000

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細胞培養のトレーニングを担当している藤室です。入社前は、大学の研究室で様々な細胞株や胚性幹細胞を培養していました。血清は研究室で500mLのボトルで購入し、十数回に分けて使用していましたが、ラボメンバーと共有するので、かなり神経質に作業をしていました。しかも培養は日々の作業なので、気を緩めるとコンタミや血清を小分けする時にミスをしそうで気が抜けず、どっと疲れたのを覚えています。その点、新しいOne Shot FBSは分注の必要がないので、安心ですね。またとても考慮されたデザインなので、小さいけれど手にフィットして持ちやすく、ラボのいつもの試験管立てに並べられる点も便利です。50mLのコニカルチューブに分注して凍結融解したら手書きの文字が流れて見えなくなる、そんな辛い経験もなくなるはず。ぜひ一度お試しください。 藤室 武(テクニカルサポート)

「分注の必要がないので、コンタミの心配がなく、安心ですね」

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Invitrogen™ Alexa Fluor™ Tyramide SuperBoost™ Kitは、ポリ-HRPを介するチラミドシグナル増幅法に、Alexa Fluor色素の高輝度性能を組み合わせることで、標準的な免疫染色よりも10-200倍も高い感度を実現します。

● 超高感度 : 検出困難な低含量ターゲットも検出可能● シンプルなワークフローで、標準フィルター対応のシグナルを増幅● マルチカラーイメージングに対応

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少量のターゲットの高分解能イメージングを実現!Alexa Fluor Tyramide SuperBoost Kit 

マルチカラーイメージング DAPIや蛍光タンパク質(GFPやRFPなど)と併用可能。

シンプルなワークフロー 細胞染色、組織染色、FISH法などのアプリケーションに、従来法とほぼ同じワークフローで対応。

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GFP/RFPとのマルチカラーイメージング : HeLa細胞を 、Invitrogen™ CellLight™ Peroxisome-GFP, BacMam 2.0で処理しPeroxisome-GFPを発現させました。この細胞を固定・透過後、抗プロヒビチン抗体と反応させ、 Alexa Fluor 594 Tyramide SuperBoost Kitで染色しました。核は、 Invitrogen™ NucBlue™ Fixed Cell ReadyProbes™ Reagentで染色。共焦点顕微鏡で観察しました。GFPタンパク質、核染色、Alexa Fluor Tyramide SuperBoost Kitによるマルチカラーイメージングが行えました。

製品名 サイズ 製品番号 価格

Alexa Fluor 488 Tyramide SuperBoost Kit, goat anti-mouse IgG 50 スライド B40941 ¥48,500

150 スライド B40912 ¥117,600

※異なる蛍光色素や二次抗体を各種取り揃えています。製品一覧はwebをご覧ください。 www.thermofisher.com/superboost

 北海道大学医学研究科の大場雄介氏らグループは、生命現象の根幹をなすシグナル伝達とその制御のプロセスを、バイオイメージング技術で視覚的に具現化し、得られた結果を元に生命の仕組を包括的に理解することを目指しています。「蛍光タンパク質を利用するFRETやライブイメージング技術を駆使して研究を進めてきました。これからはオプトジェネティクスやより多次元の蛍光観察などの最新技術を取り入れ、さらに研究を展開させたい」と大場氏は語ります。 この研究の一環で、新たに細胞膜タンパク質 AT P 1 B 1(  ATPase, Na+/K+ transporting subunit beta 1)の挙動を観察することになりました。「ところがこれまで研究室で問題なく使ってきた標準的なAlexa二次抗体ではほとんどシグナルが観察できずに困っていました」と助教の藤岡容一朗氏は語ります。「ちょうど受け取ったメールマガジンで、チラミドシグナル増幅法を基盤にしたAlexa Fluor Tyramide SuperBoost キットという製品を知り、早速試してみることにしました。まさかメーカーのデータどおりに劇的にシグナルが増幅されるとは思ってもみませんでしたが、使ってみると、ほとんどバックグラウンドレベルだったシグナルが、

予想通り膜に局在するシグナルとして明瞭に観察できました」と続けます。実験を行った大学院生の佐藤絢氏もデータを示しつつ、「蛍光で定量すると、25倍増加していました(図参照)。この方法をベースに、シグナル伝達に伴い変化する他のタンパク質との関係や局在の変化など、確認していく予定です」とコメントします。今回、研究の基本となる染色が成功したことで、今後一気に研究が進みそうです。

膜タンパク質ATP1B1の局在をチラミドシグナル増幅技術で見事にキャッチ大場雄介 氏(北海道大学大学院医学研究科細胞生理学分野教授、写真右)藤岡容一朗 氏(助教、写真左)/佐藤絢 氏(大学院生、写真中央)

内在性ATP1B1タンパク質の蛍光染色HeLa細胞を固定・透過し、抗ATP1B1抗体(マウス)と反応後、Aは標準的なAlexa Fluora 二次抗体、BはAlexa Fluor 488 Tyramide SuperBoost キット(抗マウス抗体、ヤギ)で染色。Cは、核染色(Hoechst33342,青)とBの染色(緑)との重ね合わせ画像。SuperBoostキットを使うことで、膜に局在するATP1B1タンパク質が明瞭に観察できました。

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User's Voice

マウスに比べて行動も代謝系もヒトに近いコモンマーモセットを、モデル生物として世界へ広めたい──。2009年に遺伝子導入法を、今年7月には予想どおりの表現型を示す標的遺伝子ノックアウト個体の作製を、世界で初めて報告した佐々木えりか氏(1、2)。遺伝子改変の極限までの効率化と、サルでは報告のないノックイン技術の確立を目指し、検討を重ねています。

ゼロから次々と遺伝子操作技術を確立

治療法や薬剤の開発には、解剖学的にも生理学的にもヒトに近い霊長類のモデルが有用です。「マーモセットは飼育しやすい小型の霊長類です。2014年にゲノム配列

するため、C R I S P R / C a sシステムにも挑戦中です。「問題は、モザイク率の高さ。TALENでは見られなかったことです。ゲノム編集ツール(人工ヌクレアーゼ)を受精卵に導入した直後に改変が起き、2細胞期以降には反応が起こらないことが理想です。すべての細胞が目的の改変だけを持つ個体が欲しいのです。ところが、8細胞期で割球を分けて解析すると、改変のない細胞や、部位が異なる細胞が高い頻度で見られました」。打ち込む液量や濃度、打ち込む部位、温度の他、ガイドRNAとCas9ヌクレアーゼを事前に複合体化させたり、核内への移行配列を考慮したりと検討を進めました。「GeneArt Platinum Cas9 nuclease

を用い、導入するCas9をmRNAからタンパク質にしたところ、大きく効率が改善しました。翻訳過程が省かれ、導入後すぐにCas9が機能したのでしょう」。今では、比較的低いモザイク率で目的の改変を持つ胚を安定して得られるようになりました。「7月に報告した遺伝子改変で、免疫不全を標的にした理由は2つ。血液の疾患やガンのモデル、移植実験など、広い分野の

が解読され、薬物の代謝経路がヒトに近いことが確認されています。近交系はありませんが、ヒトの集団のように遺伝的背景が多様な集団のほうが、新薬の有効性や安全性の確認に向いているのでは」と、モデル生物としての有用性を話します。2009年にはレンチウイルスを用いて遺伝子導入個体を作製し、今年7月にはZinc

finger nucleaseやTALENで、先天性免疫不全を示す遺伝子改変個体の作製に成功しました。「マウスでは遺伝子改変したES細胞からキメラ個体を作る技術が定着しています。マーモセットで試しましたが、まったくキメラは産まれず。マウスと霊長類の違いは大きく、発生工学技術がまったくない状況からの出発でした」と振り返ります。「残るは、ノックイン技術と、体細胞クローン個体の作製技術。1年半かかる性成熟を待たずに目的の遺伝型個体を得られれば、研究が劇的に加速します」と構想を語ります。

確実なゲノム編集を極限まで追求

多様な遺伝子改変個体を短期間で作製

佐々木えりか 氏(公益財団法人 実験動物中央研究所 マーモセット研究部 部長/慶應義塾大学 先導研究センター 特任教授)

遺伝子改変マーモセットで脳の高次機能解析を加速Cas9タンパク質の導入で、モザイクなしのゲノム編集を目指す

研究者に役立てることと、生まれてすぐに表現型が確認できることです。パーキンソン病やアルツハイマーなど神経系の疾患モデルでは、発症までに長期間かかります。失敗は許されません。多様な疾患モデルを確実に作製するためには、極限までモザイク率を減らす必要があるのです」。

モデル生物マーモセットを世界へ

アメリカではBRAIN Init iat ive、ヨーロッパではHuman Brainと、世界中で国家レベルの脳研究プロジェクトが動いています。日本の「革新的技術による脳機能ネットワークの全容解明プロジェクト」の一翼を担う佐々木氏は、さまざまな神経疾患の研究者と共同研究を進めています。「マーモセットは統合失調症や自閉症など、家族関係に関わる疾患の解析に向いています。他のマカクザルはボスをトップとした階層社会を築きますが、マーモセットは家族単位で暮らします。声でコミュニケーションし、おとなしい子、怒りっぽい子、メスにもてない子など、個性も豊か。遺伝的背景や家庭環境を調べ、ヒトに似た行動特性に脳科学で切り込みたい」と目を輝かせます。数年前の国際学会ではあまり大きな反応はありませんでしたが、今年の講演後には質問が殺到し、共同研究の声もかかりました。世界中から、マーモセットを使った研究成果が報告される日は目前のようです。

1 Generation of transgenic non-human primates with germline transmission / Sasaki E. et.al Nature. 459:523-7(2009)

2 Generation of a Nonhuman Primate Model of Severe Combined Immunodeficiency Using Highly Efficient Genome Editing / Sato K. et. al Cell Stem Cell 19:127-138(2016)

実験動物中央研究所で飼育中のマーモセット(写真提供:佐々木えりか氏)

製品名 サイズ 製品番号 価格

GeneArt Platinum Cas9 nuclease 10µg(1µg/µL) B25642 ¥43,000 25µg(1µg/µL) B25640 ¥85,000 75µg(3µg/µL) B25641 ¥180,000

Neon Transfection System 1式 MPK5000 ¥1,000,000

Lipofectamine CRISPRMAX 0.1mL CMAX00001 ¥10,800

GeneArt Precision gRNA Synthesis Kit 25反応 A29377 ¥87,000

GeneArt Genomic Cleavage Detection Kit 20反応 A24372 ¥47,200

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Invitrogen™ GeneArt™ Platinum

C a s 9 N u c l e a s eは、核移行シグナル付きの野生型Cas9タンパク質であり、CRISPR-Cas9システムで使用するゲノム編集ツールです。ガイドRNA

(g R N A)と安定したリボタンパク質(RNP)複合体を形成後、細胞へ導入します。DNAフォーマットの CRISPR-

Cas9 ベクターやmRNAシステムよりもはるかに高い編集効率を実現し、細胞から急速に除去されるため、オフターゲット切断を最小限に抑えます。

P O I N T

最大のゲノム編集効率、最小限のオフターゲット切断を実現GeneArt Platinum Cas9 Nuclease(核移行シグナル付き)

Cas9 タンパク質の導入は、転写や翻訳ステップを省き、目的細胞のゲノム編集を迅速化します。

サーモフィッシャーが提供するトータルワークフローを利用すれば、デザインから解析まで最短4日で終了します。まずは無料のオンラインツールでCRISPRのターゲット配列をデザインして、お試しください。

CRISPR-Cas9タンパク質導入で、効率&スピードアップ

デザインから解析まで、わずか4日で終了!

[準備]

• CRISPRのターゲット配列をデザイン• プライマーを注文(翌日配達)

• 細胞を撒く

[gRNA とCas9 を細胞へ導入]

• gRNA とCas9 proteinの複合体を形成させる• 試薬かエレクトロポレーションで導入

• 48 時間インキュベート

[gRNA合成]

• gRNA テンプレートをアッセンブル• 転写反応を実施• gRNAを精製

[編集効率を解析]

Step

1Step

3Step

2Step

4

オリゴDNAを注文:www.thermofisher.com/crisprdesign

•Invitrogen™ GeneArt™ Precision gRNA Synthesis Kit

•Invitrogen™ Neon™ Transfection System•Invitrogen™ Lipofectamine™ CRISPRMAX Cas9

Transfection Reagent•GeneArt Platinum Cas9 Nuclease

•Invitrogen™ GeneArt™ Genomic Cleavage

Detection Kit

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Technical Review

結 果

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Ion AmpliSeqテクノロジーを用いたサンガーシーケンシング限られたサンプル量で次世代シーケンサの結果をサンガー法で確認

腫瘍サンプルにおけるがん関連遺伝子解析では、低頻度の遺伝子変異を正確に検出・確認する必要があります。特に組織切片など、限られた量のサンプルを次世代シーケンサで確認後、再度異なる手法でシーケンスする必要も想定されます。ここではIon AmpliSeq™

パネルの増幅産物の一部から、サンガーシーケンス用にp53がん抑制遺伝子のターゲット領域を再増幅し、Applied Biosystems™

BigDye™ Direct サイクルシーケンシングキットおよびApplied Biosystems™ 3500 Series Genetic Analyzerでリシーケンシングしました。その結果、複数の低頻度アレルにおいて次世代シーケンサと同等の結果を確認できました。

FFPE組織切片からDNAを抽出し、Ion AmpliSeq ライブラリー調製の第一ステップで調製した増幅産物20µLの中から1µLをサンガーシーケンス用に分取、希釈しました。次にTP53遺伝子の24カ所のエクソン領域をシーケンスするために、BigDyeダイレクトシーケンスで利用するM13配列を付加した特異的なプライマーで各々再増幅しました。特異的なプライマーの配列情報は、www.ampliseq.com から入手しました。その後、BigDye Direct サイクルシーケンシングキットと3500 Genetic Analyzerでシーケンシングを行いました。M13配列をプライマーに付加することで、シーケンス解析用のフラグメントはすべて同じM13プライマー(フォアードおよびリバース)で簡便に調製できます。

次世代シーケンサでTP53遺伝子に4ケ所の変異を検出し、そのうち3ケ所は低頻度変異で、1ケ所は高頻度変異でした(表1)。確認のために実施したサンガーシーケンスでも同じ変異個所が検出され、同等の頻度を示しました(図1)。

実 験

TP53_10.1.470(TP53_02)chr17:7578645C > T

TP53_11.1324631(TP53_08)chr17:7579472G > C

TP53_8.884088(TP53_23)chr17:7578115T > C

TP53_10.215568(TP53_5)chr17:7578406C > T

FFPE 5 21.8% 20.2 % 17.9 % 60.6%

表1 次世代シーケンサで検出した変異個所3カ所の低頻度変異個所と1カ所の高頻度変異個所を示します。高頻度の変異は、生殖細胞変異であり、腫瘍特異的な変異ではないと考えられます。

本研究より、Ion Ampl iSeq マルチプレックスPCRのプライマーのフォワードおよびリバースプライマーにM13配列を付加することで、サンガーシーケンスの鋳型DNA調製用プライマーペアへ容易に変換でき、限られた量のゲノムDNA(PCR反応あたり0.5-1 ng)から安定したPCR増幅とサンガーシーケンシングができることを確認しました※。次世代シーケンサの結果を確認するための迅速で経済的な方法論を必要としている場合、PCRとサンガーシーケンシングの併用によって高い感度で安定したデータが得られることが確認できました。またキャピラリシーケンサでレアな変異を検出するための新しいソフトウェア、Appl ied

Biosystems™ Minor Variant Finder Softwareも有用です。従来20-30%程度の変異でなければ、キャピラリシーケンサの波形データから変異を視覚的に検出することは困難でしたが、このソフトウェアを使うとキャピラリシーケンサで5%程度のわずかな変異を検出できます。※この方法は、Oncomine™ Comprehensive アッセイやヒトエクソームパネルといった複雑性の高いIon AmpliSeqパネルにはまだ最適化されていません。実験詳細は、アプリケーションノート「Ion AmpliSeq プライマーおよびライブラリーを用いたサンガーシーケンシング」でご確認ください。

図1 サンガーシーケンスで検出した低頻度変異個所のチャート3カ所の変異個所のシーケンスチャート。フォーワード(左)とリバース(右)シーケンスを示します。

3500 / 3500xL ジェネティックアナライザwww.thermofisher.com/mvf

[Minor Variant Finder Software]5%の変異にアプローチ

User's Voice

「火星探査に向けた基礎研究にも、ライブイメージング技術が活躍しそうです」。平成27年度文部科学省新学術領域研究『宇宙に生きる』に、研究課題「疑似宇宙環境における基本的生命現象の可視化」を掲げて参画する、理化学研究所の阪上(沢野)朝子氏。その研究内容は宇宙時代の到来を確実に見据えています。先進的光学顕微鏡システムEVOS FL Cel l

imaging systemは、こうした未来志向型研究を全面的にサポートしていきます。

宇宙環境での細胞動態がテーマ

細胞周期の進行をリアルタイムに観察し、いまや細胞研究に欠かせないツールのひとつとなった蛍光プローブ“Fucci”。その開発者の阪上(沢野)氏は、さらなる使い良さを目指して、次々と新たな蛍光タンパク質を組み込んだFucciの開発に取り組み、がんや個体発生など幅広い分野で活躍の場を広げています。「例えば改良型のFucci2.1では、AmCyanというシアン色蛍光タンパク質とmCherryという桜色蛍光タンパク質を組み込みました。これなら本来の目的遺伝子や細胞動態の可視化に使うGFPやYFPの観察を邪魔せずに、細胞周期をモニターできます」。その一方、新たな研究課題である「宇宙環境下での細胞動態」では、ライブイメージング技術を生かして、宇宙放射線による細胞のダメージ、微小重力下での細胞の挙

動などを観察していく予定です。「宇宙放射線には、重粒子線やガンマ線、中性子線といった線種がありますが私の周りでは手に入りません。放射線照射設備のある研究機関で、照射したサンプルをその場で観察し、そのままイメージ画像を共同研究者と共有することを想定して、気軽に持ち運べて便利な蛍光顕微鏡を探していました。さっそくオールインワンのEVOS FL Cell

imaging systemを購入し、そのマルチカラーイメージング機能を最大限に引き出す準備を行っています」。

マルチカラーへの高い対応力

「ライトキューブが豊富にあって、妥協することなく波長を最適化できるのがEVOSシリーズの大きなメリットですね」と阪上(沢野)氏は指摘します。ライトキューブとは、LED光源と励起・蛍光フィルターをコンパクトに一体化したユニット。他社のオールインワン型顕微鏡では、例えばYFPやVenusといった蛍光タンパク質を無理やりGFP用の光源 /フィルターで観察し、シグナルが著しく低くなることもあるとか。マルチカラー観察が醍醐味の阪上(沢野)氏の研究には「各蛍光プローブに合ったライトキューブは欠かせません」と続けます。「このシス

阪上(沢野)朝子 氏(理化学研究所 脳科学総合研究センター 細胞機能探索技術開発チーム/宮脇敦史研究室 研究員)

宇宙空間で生体が受ける影響をライブイメージング技術で探るポータブルなのに高画質、Invitrogen™ EVOS™ FL Cell Imaging System

蛍光顕微鏡を含め、EVOS シリーズは全部で5機種。どれも使いやすい、オールインワン顕微鏡システムです。製品詳細やデモのご依頼はこちらから → www.thermofisher.com/EVOS

EVOS FL Cell imaging systemで撮影したFucci画像HeLa細胞にFucci2プローブ(mCherry、mVenusを使用)を導入し、20倍の対物レンズで撮影。上段は8ビットで保存。下段は16ビットで保存後、解析ソフトウェアで調整。左から、明視野、mCherry(TexasRed用ライトキューブ使用)、 mVenus(YFP用ライトキューブ使用)、mCherryとmVenusの重ね合わせ、さらに明視野を重ねた画像。最適なライトキューブを使うことで、多色蛍光でも漏れ込みなく、かつ明るく撮影できることを確認できました。(写真提供 : 阪上(沢野)朝子氏)

テム搭載のLED光源は、今までと比べてかなり明るいですね。またカメラの性能にも満足しています。たとえば、撮影データをデフォルトの8ビットでなく、16ビットで保存して解析ソフトで処理すると、普段使っているハイエンドの顕微鏡の画像とも遜色ありません。10倍や20倍の対物レンズで撮影した画像は、そのまま論文掲載にも使えそう(図参照)。培養用プラスチックシャーレのまま撮影できる点も便利ですね」。

重力変化を察知するプローブの探求

人類が宇宙に飛び出すために、考えておかなくてはならないのが重力の影響。「自分では感じていないけれど、重力変化によって細胞が受けるストレスが必ずあるはず。本研究ではそのストレスを検知する方法を開発することも、大きな目標の一つです」。研究室にはクリノスタット(サンプルに連続的な回転を与え、重力方向を分散させることで、微小重力環境を作り出す装置)を導入して、過重力や微小重力の環境を再現する整備を進めています。「まずは重力ストレスを感知するタンパク質を探り当て、蛍光プローブ化に挑戦したい」。生命現象の可視化を実行する阪上(沢野)氏の目線は、遠く果てしない宇宙に向けられています。

Page 8: No....P. 04 LiquidBiopsy PlatformP. 05 MagMAX FFPE DNA/RNA Ultra KitP. 06 Thermo Fisher CloudP. 07 Platinum SuperFi DNA PolymeraseP. 08 Alexa Fluor Tyramide SuperBoost KitP. 09 One

P O I N T

● 使い捨てのPES膜を使う限外濾過で、タンパク質溶液を濃縮● 0.5、6、20、100mLの4種類のサンプル量に対応● 分子量3K、5K、10K、30K、および100Kをカットオフ● ユニークなデザインで膜汚染を最小化し、分子量10Kなら5~30分で10-30倍に濃縮可能● タンパク質サンプルに対する90%以上の高い回収率

製品名 サイズ 製品番号 価格

Pierce Detergent Compatible Bradford Assay Kit 300 テストチューブアッセイ 23246 ¥30,800

Pierce Quantitative Colorimetric Peptide Assay 500 アッセイ 23275 ¥60,000

Pierce Protein Concentrator PES(3K MWCO, 2-6mL)※ 10反応 88514 ¥11,000

Pierce Protein Concentrator PES(10K MWCO, 2-6mL)※ 10反応 88516 ¥11,000

Pierce Protein Concentrator PES(30K MWCO, 2-6mL)※ 10反応 88521 ¥11,000

Pierce Protein Concentrator PES(100K MWCO, 2-6mL)※ 10反応 88523 ¥11,000

※その他サイズの違う製品は、webでご確認ください。 → www.thermofisher.com/concentrators

New Protein Research Productsタンパク質解析に便利な新製品のご紹介

界面活性剤を含むバッファーも使える、Bradford タンパク質定量試薬

Pierce Detergent Compatible Bradford Assay

P O I N T

● ペプチドの呈色反応を吸光度で測定(480 nm)● ペプチド濃度範囲 25-1000 µg/mL● 必要サンプル液量 20 µL● 反応時間は30分(室温)または15分(37℃)● 質量分析用ペプチド消化物の定量に最適

P O I N T

● 各種の界面活性剤を含む溶液中でも定量可能なBradford Assay   1% Tween-20, 0.5% SDS, 1% Triton X-100,   1% NP-40, 5% CHAPSなど使用可能● サンプルと試薬を混合して10分で準備完了● スタンダード法: 100 - 1,500 µg/mL、  マイクロ法: 2 - 25 µg/mL

改良BCA法でペプチド混合物を定量Pierce Quantitative Colorimetric Peptide Assay

図2 Pierce Quantitative Colorimetric Peptide Assay を用いたペプチド定量Pierce Quantitat ive Colorimetr ic Peptide Assay は、Micro BCA Assay と比べて3-4倍のシグナルを示します。

タンパク質の分子量とサンプル量に合わせた豊富な製品群Pierce Protein Concentrator PES

図1 Pierce Detergent Compatible Bradford Assayに対する各種界面活性剤の影響さまざまな界面活性剤を含むバッファーにおいてタンパク質濃度と吸光度の関係を測定しました。従来のBradford試薬とは異なり、本アッセイでは界面活性剤の影響なく測定できました。

Technical Review

Protein Thermal Shift法がタンパク質のアッセイ条件やリガンド結合を迅速評価

リアルタイムPCRシステムで、タンパク質の熱安定性をハイスループット測定

Applied Biosystems™ Protein Thermal Shift™ アッセイは、タンパク質の疎水性領域に結合する蛍光色素によって、タンパク質の熱安定性を測定する技術です。Applied BiosystemsリアルタイムPCRシステムのメルトカーブ測定機能で測定し、創薬を始めさまざまなアプリケーションで、小分子やリガンドのライブラリースクリーニングなどを迅速に、しかも経済的に実施します。また精製、保存、結晶化、タンパク質の特性の解析など、それぞれの要件でタンパク質が最も安定するバッファー条件を最適化する場合にもとても適しています。1回につき1µg以下という少ないタンパク質量で、ハイスループット解析にも対応します。ここではこのアッセイの用途や実施例とともに、データ解析に使うApplied Biosystems™ Protein Thermal Shift™ Software v1.3(製品番号:4466037)および試薬キットApplied

Biosystems™ Protein Thermal Shift™ Dye Kit(製品番号:4461146)をご紹介します。

このアプリケーションは、タンパク質の熱安定性の指標となる融解温度(Tm)を測定し相対的安定性を高めるリガンド、変異/修飾、あるいはバッファー条件を評価するハイスループットスクリーニングに使用できます。また抗体開発における抗体とリガンド結合のスクリーニングや、タンパク質調製における不純物や凝集タンパク質の有無などの評価にも使えます。専用のProtein Thermal Shiftソフトウェアは、タンパク質熱変性の蛍光データをリアルタイムPCR装置のファイルから直接解析す

るために開発されました。異なるタンパク質には、固有の熱変性曲線の形状、傾き、シグナル/ノイズ比、熱変性温度の範囲があります。このソフトウェアは、ボルツマン方式および微分曲線方式の2つの方式で、ひとつまたは複数のTm値を導き出し、アッセイ条件やリファレンスサンプル結合リガンドの違いによるTm値の変化を迅速に比較します。このアッセイは、Applied Biosystems のさまざまなリアルタイムPCRシステムで実施できます。

実 験

結 論

図2 RecAの熱安定性に対するバッファーpHの影響Prote in Thermal Shi f tアッセイを用いて、さまざまなバッファー条件でRecAの熱安定性をスクリーニングしました。Prote in Thermal Sh i f tソフトウェアで、バッファーA(pH5.5)、B(pH6.0)、C(pH7.0)、D(pH7.5)のボルツマン方式(上)および微分曲線方式(下)による熱変性プロファイルのデータを示します。測定は、Applied Biosystems™ StepOnePlus™リアルタイムPCRシステムで行い、25℃から99℃まで1℃間隔でデータを取得し、Protein Thermal Shiftソフトウェアで解析。pH7.0が最も安定なバッファー条件ということが分かりました。

図3 ATP結合によるRecAの熱安定性最終濃度0.2 mg/mLのRecAをリガンド(5mM ATP)、Prote in Thermal Shi f t色素と混合。8回のレプリケート反応を、リガンドあり/なしで、Appl ied B iosystems™ QuantStudio™ 5 リアルタイムPCRシステムで実施。フィルター設定x1-m4、連続でデータ収集、25-99℃までのランプレート0.05℃/秒。データはProtein Thermal Shiftソフトウェアv1.3で解析しました。上段は蛍光 vs. 温度。下段は蛍光 vs. 温度における変化の微分曲線プロット。ボルツマン方式のTm値と微分曲線のTm値は緑と黒の点線で各々表示しています。

結 果

図1 Protein Thermal Shiftアッセイワークフロー 所要時間は、通常0.5-2時間程度です。

リアルタイムPCRシステムで融解曲線アッセイを実施 Protein Thermal Shift Softwareでデータ解析

タンパク質、バッファー、リガンドなどとProtein Thermal Shift 色素を混合。

温度上昇に従い、解けたタンパク質で露出された疎水性部位にProtein Thermal Shift 色素が結合し蛍光が増加。

熱変性曲線から熱変性温度(Tm)を計算。Tm値の変化から、タンパク質の安定性やリガンドとの結合を評価。

アッセイ準備

1 2 3

B社試薬

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細胞や臨床サンプルなどを使う遺伝子発現実験では、抗凝固剤や血液由来成分がPCRを強く阻害し、正確なデータを得ることが困難な場合があります。新しいApplieid Biosystems™ TaqPath™ qPCR Master Mix, CG / TaqPath™ 1-Step Multiplex

Master Mix / TaqPath™ 1-Step RT-qPCR Master Mix, CG は阻害物質に対する高い抵抗性を有し、厳格な品質管理でロット間差を極限まで低く抑えた遺伝子発現解析を実現します。

● へパリン、ヘマチン、培地、血清など、様々な阻害物質に対する高い抵抗性● 厳しい製造・品質管理体制(ISO 13485認証取得施設で製造)でロット間差を抑え、  高い再現性を確保● 最大4色までの、マルチプレックス反応に最適化● FastモードでもStandardモードにも対応● 1-step法と2-step法の両方に対応

P O I N T

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製品名 サイズ 製品番号 価格

TaqPath 1-Step Multiplex Master Mix 5 x 1 mL A28526 ¥187,900

TaqPath 1-Step RT-qPCR Master Mix, CG 5 x 1 mL A15299 ¥187,900

TaqPath qPCR Master Mix, CG 1 x 5 mL A15297 ¥72,400

阻害剤への高い抵抗性とロット管理で、再現性の高い遺伝子発現解 析を実現TaqPath qPCR Master Mix, CG / TaqPath 1-Step Multiplex Master Mix / TaqPath 1-Step RT-qPCR Master Mix, CG

NEW!

1-step法と2-step法に柔軟に対応研究の目的や状況に応じて、逆転写反応とPCR反応を連続して行う 1-step 法と、2つの反応を別々に行う2-step法を選択できます。TaqPath

qPCR Master Mix, CG は 2-step法、他の2製品は 1-step法に対応する製品です。またTaqPath 1-Step Multiplex Master Mix はリファレンスにMUSTANG PURPLE dyeを採用し、4色までのマルチプレックスアッセイが可能です。 

マルチプレックスアッセイもシングルプレックス同様、正確に定量TaqPath qPCR Master Mix では、4色までのマルチプレックスアッセイが行えます。マルチプレックスアッセイでも、シングルプレックスアッセイ同様、正確な遺伝子発現定量が行えます。

阻害物質に対する高い抵抗性血液などの臨床サンプルや細胞を実験に使う場合、サンプル由来の抗血液凝固剤や血中由来成分にはPCR反応を阻害する物質が含まれることが多く、実験に支障をきたすこともあります。TaqPath シリーズ は、ヘパリンやヘマチンなどに高い抵抗性があり、さまざまなサンプルで信頼性の高い結果を提供します。

図1 シングルプレックスとデュプレックス反応での定量結果の比較IL-8とGAPDH遺伝子の発現定量を、1遺伝子ずつ測定するシングルプレックス(上段)と2遺伝子を同一反応液中で測定するデュプレックス(下段)で行いました。TaqManアッセイは、IL-8(Hs00174103_m1)はFAMで、GAPDH(Hs02758991_g1)はFAMまたはVIC-PLで行いました。テンプレートRNAはhuman BrainおよびLungのuniversal RNA(10ng/well)を使い、マスターミックスはTaqPath 1-Step Multiplex Master Mix(MP)を使用。グラフは段階希釈したサンプルのIL-8とGAPDHの検量線を示します。すべての検量線の相関係数(R2)が0.99以上となり、高い相関性を確認しました。

図2 阻害剤に対する高い抵抗性 ①他社との比較阻害剤存在下、TaqPath qPCR Master MixおよびB社製品、Q社2製品のCt値を比較しました。TaqPath qPCR Master Mixは他社製品に比べて、阻害剤に影響されず、抵抗性が高いことが示されました。

図3 阻害剤に対する高い抵抗性 ②従来品との比較新製品TaqPath 1-Step Multiplex Master Mix(上段)と従来品TaqMan  RNA-to-Ct  1-Step Kit(下段)への阻害剤添加の影響を比較しました。ここで使用した阻害剤は、培地(DMEM, High Glucose, Pyruvate/製品番号:11995065)と血清(Fetal Bovine Serum, Qualif ied, Austral ia Origin/製品番号:10099141)です。各阻害剤の10-100%溶液を10%刻みで調製し、20uLの反応系に2uLずつ添加しました。TaqMan Assayは、18S rRNA(Hs99999901_s1)FAMで、テンプレートには25pg/uL Raji RNA(製品番号4307281 Total RNA Control(Human))を使用しました。左列は培地添加、右列は血清添加の異なる濃度におけるCt値です。従来製品では、阻害物質の濃度上昇に伴いCt値が増加しましたが、TaqPath1-Step Multiplex Master MixではCt値は影響を受けず、阻害剤に対する高い抵抗性が示されました。

UNGを使用し、クロスコンタミを防止反応にdUDPを使用することで、同様の反応系で継続して実験する場合のコンタミリスクを排除します。

厳しい品質管理で、ロット間差を抑制ISO 13485認証取得施設で、厳しい品質管理の下に製造されているので、ロット差がほとんどありません。

方法 メリット 注意点

1-Step

リアルタイムPCR

●チューブの開け閉めや試薬の混入ステップが少なく、手間やミスが少ない。●短時間で結果を得られる。●スクリーニングなどサンプル数が多い場合、コストパフォーマンスが良い。

RNAサンプルから直接反応をかけるので、サンプル保存や再現性の確認に注意が必要。

2-Step

リアルタイムPCR

●cDNAの状態で安定に保存できるので、実験の検証や他の遺伝子の検出など、別途実験を組むことができる。●多くの遺伝子の発現解析を行なう場合、コストパフォーマンスが良い。

cDNA合成に手間と時間がかかる。

図1 UNGを利用する、コンタミしたPCR産物の分解TaqPath qPCR Master Mix は、PCR反応に dUTP/dTTPを含むdNTP blendを使用します。また低温でも働くUNG(uracil-N-glycosylase)を含んでいるので、PCR増幅前にUNGがdUTPを含むコンタミしたPCR産物を分解します。UNGは、ウラシルを含むDNAを加水分解する酵素で、加熱により失活します。

図2 8種類の遺伝子発現解析に対するロットの影響TaqPath qPCR Master Mixの3ロット(L1-L3)を使って、8種類の遺伝子の発現をリアルタイムPCR反応で定量しました。その結果、すべての遺伝子に関して3ロットのCt値は一致しました。

TaqPath シリーズの高い再現性と阻害剤抵抗性の検証TaqPathシリーズを使い、マルチプレックスアッセイの再現性と阻害剤への抵抗性を検証しました。その結果、シングルプレックスとデュアルプレックスにおける遺伝子発現の検量線は高い相関係数(0.99以上)をとり、PCR反応を阻害するヘマチンやヘマリン、または培地や血清への抵抗性が、他社製品や弊社従来製品よりも高いことが示されました。

新製品 TaqPath 1-Step Multiplex Master Mix

従来製品TaqMan RNA-to-Ct 1-Step Kit   

Technical Review

シングルプレックス

デュプレックス

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20将来を見据え、新たなテーマへ挑戦しよう!

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林 茂生 氏(理化学研究所多細胞システム形成研究センター形態形成シグナル研究チーム チームリーダー)Name

ショウジョウバエの組織を丁寧に観察し、奇妙な細胞の挙動から形態形成の新たな側面を次々と解明する、理化学研究所チームリーダーの林茂生氏。モットーの「Good images bring you great imagination」は、留学中に身近な専門家たちと議論しながら養ってきた観察眼を持つ林氏らしい一言。仲間とのつながりや専門分野の幅の広がりなど、アメリカ留学がもたらした変化について伺いました。

留学の条件はグラントの獲得子どもの頃から生き物が好きで、京都大学生物物理学科に進み、真核生物の発生を扱う岡田節人氏の研究室に入った林氏。まだ遺伝子の機能解析が挑戦的な時代に、最先端の分子生物学を学びました。研究への熱意も認められ、指導教官からも留学を勧められます。当時、国内にポスドクの口はほとんどなく、大学院卒業後も研究を続けるなら、そして研究の先端を知りたいのなら海外へというのが共通の認識でした。「国際学会に参加して海外の研究室の様子を探っていました。ある日、2番目に願書を送ったMatthew Scott博士から、突然、研究室に電話がかかってきました。たどたどしく志望動機を答えたところ、『君を受け入れよう。ただし留学費用は自分で工面するように』と条件を与えられました」。自ら競争資金を獲得させ、志願者の実力をはかるのはどこのボスも行うこと。林氏も企業の留学支援制度に応募して1年間の費用を確保し、博士号を取得した年の4月1

日から米国コロラド大学で新生活を始めます。

同僚の強い独立心に触発されて「留学先の1番人気は東海岸のボストンやニューヨークの大学。2番手は西海岸のサンフランシスコやLA。中部のコロラドは山

裾の田舎町で、Mattの名声に惹かれて何人ものポスドクが面接に来ましたが、大都市のラボに行ってしまうこともありました。ラボは4名のポスドクと2名の大学院生という小所帯でしたが、Mattが選んだ遺伝学や細胞生物学、神経生物学など、幅広い専門性を持つポスドクから多くのことを学びました」と振り返ります。そして同僚の野心にも刺激されます。「ポスドクたちは、研究面、金銭面でボスの庇護を受けながら、その実力を認めてもらい、良い論文に結び付けようと必死です。しかしその反面、一刻も早くボスから独立し、彼らと競争してでも生き抜いていく未来を見据えていました。常に両者の間には緊張感がありました。僕は研究費を持ち込んでおり、日本に帰って独立しても研究資金を競合する心配はなく、気楽な間柄でした」。初めて扱うショウジョウバエを駆使し、ホメオボックス遺伝子群の研究をして3

年3か月後、ラボの引っ越しを機に帰国することに。「ボスは試料とプロジェクトの持ち出しに寛容でした。仲間の独立心に影響を受け、最後の半年は日本での研究室の立ち上げ準備にも時間を割きました。新たにスクリーニングを行い、持ち帰る系統を選んだり、専門家を尋ね歩いてハエの飼い方や餌の作り方、染色体標本の作製法を学びました。組織の観察眼も徹底的に養いました。すべてが今の研究の基盤になっています」とボスや仲間への感謝を語ります。

留学は分野を変えるチャンス「日本の研究環境はアメリカと同等です。留学で得た財産は、むしろ共に過ごした人々とのつながりです。今でも自己紹介では研究者としての生い立ちが役立ちます。Mattの下でポスドクをしていたと伝えるだけで、初対面の海外の研究者とも出身研究室の系譜を辿ればどこかでつながり、親近感が芽生えます。顔見知りということが、共同研究や論文の審査、競合相手との交渉など、円滑に研究を進める上で役立ちます」。また林氏は、留学時は新たな分野へ挑戦することを勧めます。「研究分野をえらぶ機会は、大学院に入る時とポスドクになる時の2回のみ。就職時にはポスドク時代の専門分野が評価されるので変更は難しい。研究も人間関係もまっさらなところから始めることは大変ですが、研究者としての幅がぐっと広がります」。能力のある人を選び、自由な発想に任せるというラボ運営方針を持つ林氏から、若い研究への応援メッセージです。

1987年京都大学生物物理学教室博士課程修了。すぐに渡米しコロラド大学Scott研究室に博士研究員として3年ほど在籍。帰国後は国立遺伝学研究所で研究を続け、2000年から現職。研究室ホームページ http://www.cdb.riken.jp/signal/

アウトドア好きのボス(右)とはたびたび山へ。写真はテクニシャンのTrip(中央)も一緒にロッキー山脈へクライミングに出かけた時の一枚。背景に見える岩場を登って雷雨に追い返された後で呆然としている。

細胞培養用培地を購入して、インドネシアの子供たちに「清潔」を届けよう!

Tech for 100s of smilesDeliver the cleanliness

サーモフィッシャーサイエンティフィックは、途上国の子供たちの「生活の向上」と「自立」を支援するため、細胞培養用培地製品の売上の一部を浄水器及び生理用ナプキンとして、

インドネシアの東ヌサ・トゥンガラ州、西ヌサ・トゥンガラ州へ寄付するキャンペーンを実施中です。皆様の暖かいご支援を基に、環境に調和したテクノロジーを提供するNGO団体”コペルニク”を通して、

たくさんの子供たちを笑顔にする活動を進めて参ります。“Tech for 100s of smiles”キャンペーンにご協力いただけると幸いです。

支援対象地域について今回支援するインドネシアの東ヌサ・トゥンガラ州及び西ヌサ・トゥンガラ州はバリ島の東方に位置する自然豊かな地域です。ロンボク島など、リゾート地としても有名ですが、現地の大半の子供たちはいまだ厳しい衛生状態の中で生活しています。

キャンペーン概要対象製品の売上個数(サイズは問いません)に応じて浄水器と生理用ナプキンを購入し、対象地域の小中高校に配布します。同時に啓蒙教育を行い、安全な水や衛生についての意識向上を支援します。また彼らが抱える衛生や安全に関する問題について、多くの方が関心と理解を深めることも目的の1つとして位置付けています。

[具体的な寄付内容] 期間中、下記製品の売り上げ高に応じて浄水器と生理用ナプキンを届けます。対象製品15点 ⇒ GG PAD生理用ナプキン1個寄付対象製品30点 ⇒ NAZAVA BENING浄水器1個寄付

対象製品DMEM, MEM, Opti-MEM, RPMI 1640, DMEM/F-12, α-MEM などの細胞培養用基礎培地

支援製品について

キャンペーンのより詳細な情報は特設ページをご覧ください。www.thermofisher.com/jp-100s

NAZAVA BENING 浄水器

安全な飲み水をとても安価に提供できます。13.5Lの2つのタンクの中央にセラミックフィルターの芯が設置されたスマートなデザインです。

キャンペーン期間 : 2016年11月1日~2016年12月22日

GG PAD 生理用ナプキン

洗濯でき、再利用が可能な環境に優しい女性用衛生用品です。有害な化学物質を含まないので、女性の生殖器官に悪影響を及ぼしません。インドネシア国家規格(SNI)を取得しています。

Smile!支援・寄付製品購入

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Page 11: No....P. 04 LiquidBiopsy PlatformP. 05 MagMAX FFPE DNA/RNA Ultra KitP. 06 Thermo Fisher CloudP. 07 Platinum SuperFi DNA PolymeraseP. 08 Alexa Fluor Tyramide SuperBoost KitP. 09 One

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INFORMATION 2016 / December / No.38

サーモフィッシャーサイエンティフィックライフテクノロジーズジャパン株式会社本社: 〒108-0023 東京都港区芝浦4-2-8 TEL.03(6832)9300 FAX.03(6832)9580ウェブサイト: www.thermofisher.com

販売店

NEXT 12月号はいかがでしたか?特集は、RNAサイレンシングの包括的理解を目指す塩見美喜子氏。次世代に受け継がれる生殖細胞のゲノムを守るpiRNA研究について伺いました。ユーザーボイスでも小分子RNAを利用する人工RNAスイッチの研究者をインタビューしました。基礎研究の深さが応用研究の広がりを生むのかもしれませんね。またマーモセットでのゲノム編集や細胞イメージングのユーザーボイスでもそれぞれの研究者の個性あふれるアプローチをご紹介しています。人気の留学記は、理化学研究所の林茂生氏。留学へ向けた役立つアドバイスをいただきました。簡単な読者アンケートにご協力ください。5名様にQUOカード(2000円分)が当たります!

アンケートはこちらから → www.surveymonkey.com/s/NEXT38

Applied Biosystems and Ion Torrent

ユーザーグループミーティング 2016

photographs: mitsuhiro koyama(p.02-03) / art direction & design: opportune design inc.Science writing: momoyo matsuyama / Editing: yuko hashimoto

●記載価格は2016年12月現在の価格です。●消費税は含まれていません。●価格は予告なしに変更する場合がありますのであらかじめご了承ください。●最新の価格および在庫数は、弊社ホームページ右上の"製品価格と在庫の検索"でご確認いただけます。●研究用にのみ使用できます。●診断目的およびその手続き上での使用は出来ません。●記載の社名および製品名は、弊社または各社の商標または登録商標です。●販売条件はこちらをご覧ください。www.thermo�sher.com/jp-tc

For Research Use Only. Not for use in diagnostic procedures. © 2016 Thermo Fisher Scientific Inc. All rights

reserved. All trademarks are the property of Thermo Fisher Scienti�c and its subsidiaries unless otherwise speci�ed.

TaqMan is a registered trademark of Roche Molecular System, Inc. Printed in Japan. LSG015-A1611HS

NEXT バックナンバーは、こちらから → www.thermofisher.com/NEXT

抽選で5名様に

QUOカードをプレゼント!

ご講演者 後藤 功一氏(国立がん研究センター東病院 呼吸器内科長)

市村 幸一氏(国立がん研究センター研究所 脳腫瘍連携研究分野 分野長)

弘津 陽介氏(山梨県立中央病院 ゲノム解析センター)

大倉 永也氏(大阪大学 医学系研究科 基礎腫瘍免疫学共同研究講座)

山口 貴世志氏(東京大学医科学研究所 臨床ゲノム腫瘍学分野)

山田 岳史氏(日本医科大学 消化器外科)

日程 : 2016年12月12日(月) 11:00 – 18:00

場所 : 大崎ブライトコアホール(東京都)※詳細とお申し込みは下記特設ページよりwww.thermofisher.com/jp-abion2016

登録締め切り : 12月2日(金)

疾患研究や免疫研究をリードする6名の研究者の方にご講演いただきます。また弊社R&D担当者からの最新情報やテクニカルサポートへの質問やご相談、ご参加者同士の交流の場も提供いたします。