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Medical Information System Laboratory Lab. & People

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Page 1: Medical Information System Laboratory › misl book 2011.pdf · 当研究室はmedical information system lab. (misl) の名前が示すようにME分野の画像と情報をベースと

Medical Information System Laboratory

Lab. & People

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医療情報システム研究室

医療情報システム研究室の概要をこの冊子を通じてお伝え

します。 医療情報システム研究室は、同志社大学・生命

医科学部・医情報学科の1研究室として活動しています。

2名の教員、博士課程の 学生、修士および学部の学生と総

勢40名程度の教員と学生とともに多彩な活動を行ってい

ます。医用および医療の分野はこれからますます分野が拡

大し、重要性が増していきます。そこでは、これまで 日

本が得意としていたハードウエアだけでなく、日本が

それほど得意としていなかったソフトウエア・アプリ

ケーション・システムが重要です。それを支えていく

研究と人材の輩出がこれからの日本の課題であるとも

いえましょう。医療情報システム研究室はこれらの

ミッションを遂行するための研究室の1つであるとも

言えます。そのため、研究を遂行するだけでなく、

個々人の能力を研究を遂行することで高めていく活動

もしています。以下のWEBページもあわせてご覧く

ださい。http://www.is.doshisha.ac.jp/

ゼミ旅行

飲み会!

研究発表

海外カンファレンス

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教員紹介

TOMOYUKI HIROYASUなぜ大学のカリキュラムには,卒業論文や修士論文の制作

があるのでしょうか.研究室配属されるまでの授業では,実験や演習はありますが,新しい知識を獲得し,答えの分かっている問題を解く練習を積み重ねることで,能力を高めてきました.一方,社会に出て活躍するためにはもちろんそれだけでは不十分で,獲得した知識を柔軟に利用し,答えの分からない問題に対してチャレンジする必要があります.卒業論文や修士論文ではその能力を高めるのです.これらのエンジニアは知識だけでなく,好奇心を持つことが出来ること,熱意を持って仕事に取り組むことが出来ること,コミュニケーションを取ることが出来ることが重要になります.

本研究室では,研究を行うことを通じてこれらの能力を高めることが出来るように注意を払っています.研究室によっては,既に決まった研究テーマを教員の想定内で行い,卒論や修論作成を行うことだけが目標になるようなシステムになっているところもありますが,本研究室では,研究を通じて個々の能力を高めることを目的としているので,例え研究のレベルが下がったとしてもその学生がいなければ達成できない部分のある研究を行っています.社会における仕事は,最初から興味深い物ばかりではありません.それでも高い成果を上げて満足できる結果に仕上げる必要があります.そのためには,常に様々なことに好奇心を持つことが出来ることと熱意を持って意固地に取り組みことが出来ることが重要な要素になります.そのためには,常に様々なことに興味を持つことが出来ることと,熱意を持って仕事に取り組むことが出来ることが重要な要素となります.そのためには,研究をただ言われるように遂行するだけではなく,自分の研究にするべく,学生同士で勉強会を行い,多くのコンテストなどに参加することも推奨しています.

コミュニケーション能力とは何でしょうか.初対面の人ともべらべら思ったことがしゃべれる能力ではありません.きちんと必要なときに,必要なスタイルで報告できること,適当な方法で挨拶が出来ることがコミュニケーションの基礎となります.これがなかなか難しいのです.さらに,研究室の中に閉じこもっていること無く,国内海外の学会に参加することを推奨しているのもコミュニケーション能力を高めてもらいことが理由の一部にあります.共同研究を遂行することで,学外の人とも広く接触してもらいたいと思っています.このように,研究室で研究を遂行することで,個々の能力を高めてもらいたいと強く願っています.

研究を通じて自分の能力を高めよう!

1966年生.

1997年早稲田大学理工学研究科校旗博士課程修了.

1998年より同志社大学工学部・知識工学科助手.

2003年度より同志社大学工学部助教授.

2007年度よりインテリジェント情報工学科准教授.

2008年度には生命医科学部・医情報学科に教授として転部する.

これまで,創発計算,最適化計算,並列処理などの研究に従事.

IEEE,電気情報通信学会,計測自動制御学会,日本機械学会,情報処理学会各会員

Room : IN218NE-Mail : [email protected] : 0774-65-6932

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HISATAKE YOKOUCH生命医科学部では工学と医学との学際領域,すなわちメ

ディカルエンジニアリング(ME)分野で,医者の言葉が分かる研究者,技術者の養成を行っている.

画像診断装置に代表される医療分野の製品は世界市場が相手である.アメリカのGENERAL ELECTORIC (GE) 社,ドイツのSIEMENS社,オランダのPHILIPS社など欧米の大企業と,国内,あるいは海外市場で競争し,勝ち抜いていく必要がある.そのためには,大学に,この分野の研究と教育を目指した学部,研究科を設け,ME分野に興味と情熱をもった学生を教育し,社会に送り出すことが求められている.既に,このような体制は,欧米では普通のことであり,ME分野の卒業生が上述の会社で活躍している.日本でも長い間,医学界や産業界からは,その設立の声があったが,最近になってやっと各大学でこの要望に応えるようになってきた.

本校でも,長い間,医学領域に関連する各部を設立したい希望があり,2008年4月その機が熟し,本学部が開校され,2011年度から各研究室に学生諸君を迎える運びとなった.

当研究室はMEDICAL INFORMATION SYSTEM LAB. (MISL) の名前が示すようにME分野の画像と情報をベースとした研究をメインテーマに掲げている.その中の一つとして,研究室では,生をつかさどる心臓とともにヒトにとって最も大切な臓器,すなわち,ヒトの精神活動,知的活動,あるいは行動をつかさどる脳を対象に,その活動を体外から無侵襲で計測・評価を行っている.このような高次脳機能に関する研究を,本研究室に集う皆さんと一緒になって推進していきたい.

更に,研究,あるいは研究室での生活を通して以下のことも併せ伝えたい.企業で長年,ME分野で研究開発だけでなく,経営企画業務,医療画像診断装置のマーケティング業務,関連工業会・官庁活動,及び医学部の放射線科,眼科,脳神経科,精神科などの先生方との付き合いを行ってきた経験を,学生諸君に伝え,自律神経が鍛えられた真に社会で活動できる,有用で,創造性豊かな研究者,あるいは技術者になって頂くよう共に努力したい.

素直な気持ちで研究に取り組み,先生,先輩,学生同志と付き合い,研究室での生活を十分楽しんで頂きたい.

最後に筆者が尊敬する大先輩の経営者からおくられ言葉,“ようは見識と人柄だよ”を表題とさせて頂く.

見識と人柄を高めよう

1944年愛媛県川之江市(現四国中央市)に生まれる,1971年徳島大学電気工学科卒,1971年4月株式会社日立製作所入社,中央研究所第4部員,1977年8月第4部研究員,1981年8月第9部研究員,1985年2月第9部主任研究員,1991年2月株式会社日立メディコに転属,技術研究所主任技師,1994年6月企画本部本部員,1996年8月企画本部企画グループ部長,2000年8月企画本部企画部長,2003年4月経営戦略統括本部企画部長,2004年3月定年退職,嘱託企画部長,

2006年9月退社,2008年4月より同志社大学生命医科学部教授

その間,医用画像処理,パターン認識,及び信号処理の研究に従事.特に,眼底写真の自動認識の研究,細胞診・血液像の自動認識装置の開発,カラ-ブラウン管検査の自動化の研究,電子線描画露光装置の開発,ディジタルX線装置の研究・開発、光トポグラフィ装置の普及と応用研究に従事.

日本生体医工学会,日本医用画像工学会,日本ヒト脳機能マッピング学会,日本光脳機能イメージング研究会,映像情報メディア学会,各会員.

Room : IN219NE-Mail : [email protected] : 0774-65-6127

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MASAHIRO MIYAJ I

私たち医情報システム研究室はその名前の通り,医療の現場や生活空間などに対して情報工学のアプローチで改善/支援する研究を主に行っています.具体的には,医用画像の病理位置特定支援ツール,光トポグラフィ装置によって測定した脳血流量変化の解析,学習アルゴリズムによって照明/空調等を制御し最適な空間を構築する知的空間,大規模並列計算,遺伝的アルゴリズムに代表される多目的最適化など多岐にわたっています.

そのため,研究の幅が広く自分のやりたいことが尊重される研究室でもあります.実際,新しいもの好きな僕は,その時々の話題の技術を使ってアプリケーションを作りながら研究生活を送っていましたが,それを受け入れるだけの環境があり教授や周りの先輩,同級生と議論することでよりよいものが生まれたりします.このような環境にいると,研究を進めるにあたって重要なのは単純な技術力ではなく,取り組む姿勢・考え方であると実感します.廣安先生がよくおっしゃっている「研究を通して,人間力を養うことが大事」.これに尽きると思います.

YOTA MIYABE

私は廣安先生の指導の下,医療情報システム研究室(MISL)で薬の効果を事前に予測して,無効な薬の投与をなくしたり,患者に効く薬を予測するための研究を行っています.

学部三回生時,私は自らの社交性,スキルの低さを危惧しており,改善されなければ私の未来は暗いものになるであろうと思っておりました.そこで向上心が高い人が集まり,きついけど実力がつくと評判が高い研究室,医療情報システム研究室への配属を希望いたしました.

人がいます.先輩がたくさんいます.休日でもだれかいます.配属一か月ぐらいはプレッシャーを感じましたが,慣れます.いざというとき頼りになる先輩や同輩がいること,近くに誰かがんばっている人がいること,これはスキルを高めるための環境としては非常にありがたいことです.当時,拙い発表や文章を書く私に辛抱強く,親切にアドバイスをしてくださる先輩方ばかりでした.

現在のM1,M2,DRの全員が国際学会にて自分の研究内容について発表する経験をしています,このようなことはどの研究室でもあることではないと認識しております.これは先生の研究を通じてスキルを向上させるという思想が,こういったところにも反映されているためではないかと思います.またがんばっている学生は,4回生でもどんどん学会にでています.

学生からの研究室紹介

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SAKITO NUNOKAWA

医療情報システム研究室ではただ研究を行うだけではなく,研究を通して専門的な知識や,社会で通用するような能力を身に着ける事を目標に,様々なゼミや,発表会,学会参加などを積極的に行っています.漫然と研究を行うのではなく,発表会や学会といった明確な目標を持って研究を行う事で自然とモチベーションが上がっていきます.息詰まった時には優秀な先輩方や,同期に助言を求める事で,自分の知らなかった事や,違った視点からの考え方を吸収することもでき,逆に自分の知識や知恵が誰かの研究の助けになったりする事でお互いに成長していく事ができる研究室だと考えています.

研究室で行う研究は今までの授業や講義とは違い,ただ与えられたものをやっていくのではなく,何をどれだけやるべきなのかを,自ら考えて行っていく必要があります.その為,専門的な技術や知識よりも,自ら研究を進めようという気持ちが最も大事なのではないかと私は考えています.その点で私たちの研究室では,ただ仲間同士でわいわいと楽しむだけでなく,一人一人がそれぞれの役割を担い,定期的に自分の成果について発表を行っていく事で,モチベーションを保ちながら,かつ楽しんで研究が行えるのではないかと考えています.

MISATO TANAKA

医療情報システム研究室では、研究室の雰囲気がとても大切にされています。それは、自身の研究のモチベーションを上げるためにも、周囲の学生の作る空気がとても重要だとみなが理解しているからだと思います。私は、ちょっとモチベーションが下がって来た ら、他の研究をしている人のところに(勿論邪魔にならない程度に)話を聞きにい

きます。そこでお互いに研究について話すことで、気分転換にもなるし、相手の研究へのアドバイスもできるし、ついでに自分の研究についても新しい見方を得ることができます。

また、同期だけでなく、先輩や後輩ともつながっていく。これは、この研究室が情報系から分岐する前から存在する、様々な人と触れ合う所にチャンスが産まれるという教員の方々が長年にわたって染め抜いて来たカラーの一つです。私はまだ情報系だった頃に、研究室に配属されてすぐにOB会に参加することになったのですが、その規模にまずとても驚きました。卒業から何年も経っているのにも関わらず、何十人というOB・OGが集まってくる。そして、それから何年も経って私も博士課程へと進学し、その間に同期は勿論、後輩も何人も卒業していきました。今もずっと連絡をとっているメンバとは、たまに飲みに行くこともあります。生命医科学部としての歴史はまだ浅いですが、この研究室にはこうした伝統が既にあります。研究を起点としたつながりがずっと続いていく、その時間は多分ここにいる誰もが感じているものでしょう。こうした仲間の存在は、研究室生活で得られたかけがえのない宝です。

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研究室生活1年間4回生がおくる研究室での一年間を紹介します.研究室では研究活動だけではなく

様々なイベントが開催されています.

3月第1回全体ゼミ

 4回生にとって配属されてから初めての行事です.研究室メン

バーからの自己紹介や年間スケジュールの説明,研究室内での役割

担当に関しての説明など,これから始まる研究室生活に必要な基本

事項の説明が行われ

ます.研究室では

コーチング制度を導

入しており研究に限

らす相談相手になってくれる専任コーチの決定や研究に必要な基

礎的な能力の取得や知識獲得のために4回生が最初に行うICT用

語発表会のテーマ決定なども行われます.初日から盛りだくさん

な感じですがここで,研究室の雰囲気を感じ取って下さい.

新勧コンパ

 第1回全体ゼミの後,先生方や先輩方と親睦を深めるため,飲み会を行います.先生方やコーチになった先輩

方に積極的に話を聞きに行ってください.

4月ICT用語発表会

 4回生にとって初めての発表となります.1ヶ月間自分のテー

マについて調査した成果を先生方,先輩方に報告します.テーマ

は光トポグラフィに関するものからGPGPUなど最先端のコン

ピュータ処理にまつわるものまで多彩です.そして,全く知らな

い分野やテーマを他の人が理解できるようにまとめ,発表するの

はとても大変です.でも,これからの研究では必ず必要となる力なので,みんな必死にがんばります.だから

先輩もレジュメのチェックや発表のリハーサルに何度もつきあってくれます.大変ですが,がんばった分だけ

自分の能力の向上を実感できる1ヶ月になると思います.

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ICT用語発表会打ち上げ

 もちろん発表が終われば飲み会が待っています.発表を聞いて

くださった方々や,コーチをしてくださった方々に感謝しつつ思

う存分楽しんでください.

5月基礎演習

 ICT用語発表会が終わった後は,自分の研究対象を決定するため

にもう一歩進んだ演習を研究を遂行する力をつけていきます.それが基礎演習です.演習の前半ではでは光ト

ポグラフィの使い方を学びます.2人1組のペアとなり,与えられ

た課題について実験をしていきます.実験が終わると.得られた結

果を解析してレポートにまとめて提出します.

 そしてそれが終わると.基礎演習の後半は個人で行う演習になり

ます.ここからは演習といえども答えが用意されているわけではな

く自ら考え実験を行い,考察をすることで新たな事実を導き出すと

いうことを行います.

6月演習発表

 演習の締めくくりは研究室のメンバー全体への発表です.立

体視,Nバック,ブラインドタッチ,ストループ(英語,日本

語)の4つのテーマの1つに関して自ら設定した課題に対しての

実験やその考察を説明します.聞いてくれている先輩や先生か

らは鋭い意見が飛んできて挫けそうになることもありますが,

自分に足りない考えかたや視点を知るとても良い機会になると

思います.

7月大学院入試

 大学院に進学する人は,7月に大学院試があります.推薦入試

および一般入試の人関わらず,熱心に勉強し,試験に臨みます.

研究室では大半の人が大学院に進学をしています.

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8月研究グループ配属

 基礎演習が終わった人から,先生と相談して,自分が所属する研究グループを決定します.研究グループは

現在,データマイニング グループ,光トポ グループ,iGA グループ,医用画像 グループの4つがあります.所

属してからは,勉強会を開いたり,ミーティングを行ったりして,卒業論文に向けて研究を行います.

9月ゼミ旅行!!

 研究室では毎年,夏にゼミ旅行を企画しています.担当するの

はコンパ担当という飲み会などを設定してくれるメンバーです.

行き先や旅程は毎年異なっており,

時間いっぱいイベントが詰め込ま

れている年もあれば,ゆっくりと

した時間を提供しようという年も

あります.2011年は和歌山の白浜

にいってきました!バスでのビン

ゴ大会にバーベキュー,夜はみん

なでお酒を飲みながらワイワイし

てました.普段あまりゆっくり話

せない先輩と話す機会でもありま

す.是非参加してみてください.

10月生命医科学フォーラム

 生命医科学フォーラムでは,大学院に進学する4回生の代表として,3回生と保護者の方々の前で院進学と研

究室について話させていただきました.スライドを使った発表形式でしたが,百人近くの人の前で話をするの

は初めてでとても緊張しました.うまく話せたかは分かりませ

んが,発表後の懇親会で話をした3回生には,研究室について少

しは伝えられたと思っています.

11月オープンラボ

 オープンラボでは3回生や保護者の方々の前で初めてのポス

ター発表や光トポを使ったデモを行いました.4回生は初めての

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ポスターだった為,ポスター作製の時点から苦戦を強いられていました.本番でのポスター説明でも,自分が

どんな研究をしているのかをきっちり伝えられたのか,疑問の残る結果に終わったように感じます.今後,ポ

スターでの発表もうまく行えるように練習していく必要があるなと感じまし

た.

SC(SuperComputing)への参加

 SCとはHPC(High Performance Computing)に関する世界最大の国際会

議であり,2011年はシアトルで行われました.修士の先輩だけでなく4回生

も参加しました.日本を含む世界中の企業,大学,研究機関が参していまし

た.研究室ではブースをだし,光トポグラフィーを用いたデモ及びポスター

を用いた研究紹介を行いました.展示だけでなくデモも行なっていたため

か,ブースには多くの人に来て頂けました.他ブースでも展示などが行われ

ており、世界最先端の技術を肌で感じることができ非常にいい経験が出来ま

した.

12月進化計算シンポジウム

 人にもよりますが,このくらいの時期からどんどん学会に参加する4回生もいます.その一つが進化計算シン

ポジウムです.この学会は進化計算と呼ばれる分野の研究を行う方々が集まる学会で,教授と学生を合わせて

90人が参加します.以下は参加学生の体験談です.

ポスターでの発表であったため,初めての学会にしては適度な緊張で発表を行う事ができました.発表自体

は4つのセッションに分かれており自分の発表時間以外は色々な方々の研究について聞くことができ,有意

義な時間を過ごせました.17日の夜には懇親会が行われ,他大学の

学生や教授の方と色々な話ができ大変勉強になりました.初めての

学会でしたが色々な方々の研究や大学について知ることができ,機

会があればまた参加したいとかんじました.

球技大会

 ゼミ旅行同様に研究室では毎年球技大会を行ってます.毎年,コン

パ担当が中心となって何の種目をするか考えます.2011年は 多田羅

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キャンパスでドッチボール,バスケットボール,卓球をしました.「球技」ならなんでもありなのです!多く

のメンバーが参加し,汗を流して楽しくスポーツができました.

忘年会

 2011年最後の全体ゼミの後は一年を締めくくる忘年会が開催

されます.2011年は京都三条の鳥貴族にて忘年会を行いまし

た.1年間の締めくくりということで,皆さん日常を忘れ,大い

に盛り上がっていました.1次会が終わった後2次会もあり,ま

た終電が無い人用にカラオケで3次回も行いました.

1月ー3月 年明けからは,修士論文・卒業論文の提出や発表に向けてひたすら突き進んでいきます.実験や文章化に追

われる毎日になります.自分の研究の新規性は何か,どうすれば研究における問題を解決出来るのかなど悩み

考え続けます.また,3月は沢山学会が開かれる時期なので,特に修士課程に進むメンバーには学会に向けての

準備も平行して行っていきます.

本研究室のモットーはスイングバイの原理.

スイングバイとは宇宙機などが遠くへ飛ぶために惑星の周囲を回り

惑星の公転運動を利用して速度を得る技術.

大事なことは大きな惑星のどれだけ近くを回るかということ.

研究室に在籍することで,より大きな速度を得て欲しい.

是非,自分の可能性を信じて頑張ってください.

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NearInfraRedSpectroscopy

What's NIRS

Electro Encephalo Graph

 NIRS は近赤外光を用いて脳内のヘモグラビンの変化を多点で計測することで画像化する方法でです. NIRS は手軽に,そして非侵襲的に,自由な姿勢で計測できるため様々な脳活動を計測できます.研究室には計 4台のNIRS 装置があり研究に使われています.

EEGは,脳波を計測する装置で研究室ではNIRS と併せて脳活動の計測に使用しています.

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■ 照明設備

本実験室は複数の空調設備を備えている.その空調はそれぞれが独立に操作可能である.この設備によって,温度の異なる 3 種類の空調空気を室内に同時に提供できる.この複数の空調を操作し, 同室内でも室温の異なる環境を作り出すことで,病室内の個々人にとって最適な温度環境を実現した医療空間に関する研究が行われている.

■ 空調設備

本実験室の天井にはこの電球色蛍光灯と白色蛍光灯により構成されるグリッドが24面,合計 48灯の個別に設置されている.これらの照明は全て個別に制御することが可能である.我々の研究室では,この設備を用いて病室内の個人ごとに異なる明るさを提供する医療空間を目指した研究を行っている.

知的医療空間実験室

研究室には照明の明るさや色,部屋の温度をコンピュータから自在に操作可能な実験室があります.この実験室では環境と人の脳活動の関係性などを明らかにする実験が行われています.

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Misc

PCCluster

大規模な並列計算が可能なPCクラスタ.Misc1はAMD社クアッドコアCPU:Opteron132個で構成され合計528個のコアを所持している.Misc2はIntel社製クアッドコアCPU:Xenon48個で構成され192個のコアを所持している.どちらも1秒間に数兆回規模の演算が可能である.研究室で行われる実験や研究などに使用されている.

■Specification:Misc1  ・OS:CentOS ・CPU:Opteron2356 2.3GHz ×2 ・Memory:DDR2-SDRAM 8GB ・Network:Gigabit Ethernet ・Node:66(132CPU, 528core) ・Linpack:1.534TFlops ・R_peak:4.8576TFlops

■Specification:Misc2 ・OS:CentOS ・CPU:Xenon 2.66GHz ×2 ・Memory:DDR2-SDRAM 8GB ・Network:Gigabit Ethernet, Infiniband ・Node:24(48CPU, 192core) ・Linpack:1.534TFlops ・R_peak:2.042TFlops

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その他の

設備A

E

D

C

B

研究室にあるのは最新

の研究設備やPCクラス

タだけではありません。

日々の研究を支える設

備も数多くあります。

A.空気清浄機部屋の空気が淀んでいたら進む研究も進みません.この空気清浄機で研究室を快適な環境に保っています.

B. 大型ディスプレイ主にミーティング等でのプレゼンテーションに持ち用います.ミーティングには必須の設備です.

C. ノートPC研究室で用いられる公共のノートPCです.主に研究室内外の発表などで用います.

D. プリンタ研究室の公共プリンタです.プレゼン等の各種資料の印刷に利用します.

E. デジタルカメラ研究室の公共デジタルカメラです.研究室のイベント等で記録を行うために利用されます.

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光トポグラフィ

Medical Information System Laboratory

光トポグラフィ研究グループ

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医用画像研究グループ

どのような作業で,脳のどの部位が活性化するのかの研究が盛んに行われている

脳の活動はどのようにみるのか?

脳血流の変化を見ることで,脳が活動しているかどうかが分かる

脳血流量を見るための装置

fMRI,光トポグラフィー

作業中の脳活動をfMRIで測定する

出力された脳画像の階調値の変化から,閾値を定めて血流量の増加と減少を見ることができる

増加

減少

脳のスライス画像出力 階調値の閾値決定

医用画像分割保存通信システム dMICS : Distributed Medical Image and Communication System

DICOM file

ヘッダ・ 患者情報・ 検査情報・ 画像情報

DICOMとは?

Metadata Server

File System Server

gfarm File System

Client

脳活動部位からの行動推定研究背景

脳活動部位からの行動推定脳活動部位の特定と楕円近似活動部位の個数を決めて階調値の閾値の自動決定活動部位の重心・固有値固有ベクトルから楕円生成

行動推定人間が画像を比較する際の行動と似た手法での比較

既知画像 未知画像

似てる?似ていない?

既知画像と比較して、楕円の位置・色・大きさが似ているかを考慮に入れて判断し、既知画像と同じ行動をしているかを判断する

病理部位を抽出する汎用的な画像処理フィルタの構築

病理診断を行っている医師の不足

病理医の経験、体調に左右

進化的計算手法を用い、病理画像から 病理部位を抽出する画像処理フィルタを構築

I : 入力画像O : 出力画像

Fi(i=1~n) : 既知フィルタ

病理画像

画像処理フィルタ

病理診断:人体から採取された材料について顕微鏡で観察し、病理学の知識や手法を用いて病変の有無や種類について診断する

病理診断の支援

入力画像 出力画像

遺伝的アルゴリズム遺伝的プログラミング

医用画像の世界標準規格

MRI,CTなどのレントゲン写真を包括

医用画像のデータ量は年々膨大に増加

同時にその画像に対するメタ情報も保持

DICOM : Digital Imaging and Communications in Medicine

gfarmとは?グリッド向け分散ファイルシステム

ペタバイトを超える大規模データ処理

→ クライアントが保存先意識する必要なし

メタデータサーバがデータ保存先を管理

→ 実際はファイルシステムサーバに分散保存

 近年, 医用画像のデジタル化およびネットワーク化が進んでいる. しかし, CTやMRIで撮影された医用画像は非常にデータ量が大きく, 今後データ量はさらに増加するものと考えられる. 同時に複数病院での画像閲覧システムの構築も必要とされている. 本研究では, 分散ファイルシステム gfarm を用いて, 医用画像 DICOM の分割保存通信を行う dMICS を提案する.

elfi MOCIDダッヘ

Metadata Server ClientFile System Server

dMICS : Distributed Medical Image and Communication System分割保存DICOMのヘッダ情報と画像情報を分割し, ヘッダ情報をメタデータサーバに保存, 画像情報をファイルシステムサーバに保存する.

探索メタデータサーバ内で目的ファイルの検索を行う.  → DICOMファイルを直接検索する必要がなくなる.

分散DICOM画像情報を各地のファイルシステムサーバに保存する.

共有dMICSにアクセスすることにより, 複数病院での共有を可能とする.

I

I

I

F1

F2

F3

F4

F5

O

コンピュータにより自動で構築

医用画像

!"#$%

フィルタ構築 &"#

!"#$%&'()*+,-.&/$,*(012/".(3&4,-&/,-1

医用画像研究グループ

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データマイニングとは,大量のデータ集合の中から新たな知識を発見しよう!というものです.

一見無秩序・無関係に見えるデータの山も,着眼点次第で一つ一つのデータからは分からなかった

新しいは連関が見えてくることが少ないのです.例大量のDNAのデータからDNA配列とそれにより発現しや

すい病気の関係性解明などの研究がなされています.

What is Dat

amining

DataBase

大量のDNAデータ データマイニング

DNA配列と発現する病気の関係など

NEW

新たな関係性や情報の発見

ATATGCCA

有効な人のデータ無効な人のデータ

病理画像から得ることの出来る特徴量は染色度や核の大きさなど多数!その病理画像が多数集まれば抗がん剤の効果の有無なども予測可能と期待されている!!

抗がん剤効果の有無と病理画像の特徴量がセットになったデータから効果の有無を識別する線を最適化手法により生成!人がわかりやすい識別線にするのがポイント

大量のデータ処理を支える技術

GPGPUを利用した並列処理

コンピュータを多数接続したクラスタによる並列処理

出力されたデータから類似する遺伝子や試薬(実験)見つけ出すことはデータが大規模なため,人手では不可能!!

K-Means(k=5)

Aggregative

Simulated Annealing

様々な手法でクラスタリングを行った結果を研究者に提示することで新たな法則の発見などを助けます!

そこで クラスタリング(分類)により様々な視点から見たデータの関係性を可視化!

時系列データ 文字列への符号化

類似部分の抽出

大量のデータが出力されるため一覧表示にして目視で確認することは不可能!!

そこで,脳の各場所を計測したデータ間で類似する場所を自動で表示!

波形データを文字に変換し,文字間の類似度を使うことで大量のデータも高速に比較可能!!

光トポグラフィで取得できる脳血流データには沢山のノイズが含まれています.

そこで特に大きなノイズであると考えられる脈拍と頭の動き(傾き)による血流変化を沢山の場所で計測した大量の信号を利用することで除去します!

まず,多数のデータから脳血流データに含まれる独立した成分に分解します.そしてその成分と心拍計・加速度センサで計測したデータを比較して心拍や体動に関するノイズを除去するのです.

独立した多数の波に分離

センサデータと比較

ノイズ成分を除去

医療の現場で出てくる大量のデータに対してデータマイニングを行う !

Mission & R

esearch

DNAマイクロアレイ

病理画像光トポグラフィ

一枚の画像の特徴量は100以上 !120箇所以上を同時計測!一枚で10万以上の遺伝子情報!

識別線から医師は抗がん剤の効果予測する新たな法則を簡単に考案することが可能です!!

医療情報システム研究室  M2 西井琢真,横田山都,宮部洋太 M1 宮地正大

データマイニンググループMedical Information System Laboratory

データマイニング研究グループ

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医療情報システム研究室  研究補助員 田中美里,M2 小林祐介,M1 米田有佑

対話型遺伝的アルゴリズム

研究背景人間の感性や嗜好をシステムに取り込み,利用 することへの関心が高まっている

デザイン設計

商品推薦

感性検索

対話型遺伝的アルゴリズム!"#$%&"'()*+,("-)&#)')(",&$./0*"(123

システムとユーザのインタラクションを通して,人間の感性や嗜好 に基づいて多数の提示個体を最適化する

最適化アルゴリズムにより人間の感性のメタデータを抽出する

!"#!"# 選択

突然変異

コレ好き!

面白い!

嗜好や感性の獲得

個々のユーザに応じた情報の提示

システム

ユーザ

ユーザの入力行動履歴

iGAの課題ユーザの評価にかかる疲労  多数の提示個体を,毎世代評価し続けることによってユーザが疲労する

多様な対象問題をモデリングする  システム設計者側が,多種多様な実問 題を,それ ぞれ最適化問題として  定式化する必要がある

ユーザの感性によってシステムの扱う情報を精錬

システムの情報によってユーザの感性を創発する

様々な分野への応用が研究されている

遺伝的操作

ユーザ評価のゆらぎ  ユーザの主観的な評価は揺らぎが大きく,収束 に影響を与える可能性がある

評価インタフェースの改良

ユーザの評価を揺らがせる外的要因を調査

設計変数空間を自動的に構築する手法の開発

生物の進化を模倣した遺伝的アルゴリズム !"#$%"&'&()*%#+,-.)(/01 がベースである

評価 数式ではなく,感性や嗜好に基づく 人間の判断に置き換える

遺伝的操作(選択・交叉・突然変異) 評価の低い個体を淘汰し, 評価の高い個体同士から, 次の世代の個体を生成する

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多様な商品を扱う商品推薦アルゴリズムに,iGAを用いるにあたり,そ の設計変数空間を自動的に構築する

商品間の関連度

iGA

商品

User

集合嗜好

1. 集合嗜好から商品間の関連度を算出2. 商品間の関連度行列をiGAの設計変数空間に変換する

PCAisomap

多数のユーザの感性情報を反映した設計変数空間上で,iGAによる探索を行う

variable1

variable2

商品推薦における設計変数空間自動生成

1. 商品の種類によって,設計変 数(商品を表す特徴) がさまざまに異なる2. 商品の種類毎に決定された設計変数に従って, 大量の商品の特徴値を測定する必要がある

問題

設計変数空間の自動生成

iGAでは,設計変数空間 上で個体を探索する

Web上に蓄積された多数のユーザの感性を

反映した情報

模様の色

生地の色

0 360

0360

個体 最適化の対象(Tシャツなど) 多数の個体により探索母集団を形成

女性向け

男性向け

従来のiGAでは,ユーザは1つの嗜好を用いてデザイン設計や商品推薦を行っていたしかし,そこには複数の判断要素が存在する

↑↓

↓↑

かわいいかっこいい

かわいいかっこいい

研究内容iGAに多目的最適化手法を適用するその際に生じる評価部での問題に対して解決方法を提案し,有効性を検証する

研究目的

多目的対話型GAにおける評価部の評価

例)ユーザがプレゼントの包装の配色を  デザインする場合がある

これらの判断要素間の関係にはトレードオフ関係が存在する場合がある

明るい子供向け

かわいい女性向け

例)子供向け・大人向け 女性向け・男性向けなど

ユーザの嗜好に合う多様性のある解を探索する

例)・対象問題 プレゼントの包装デザイン・設定目的 男性向け・女性向け・設計変数 箱の色・リボンの色

ユーザの複数の嗜好を考慮した最適化を行う

視線情報の利用

視覚情報が人の感性に与える影響

iGAにおける評価の重要性

評価は次世代に提示する個体を決定する

評価はユーザの感性を反映している必要がある

iGAシステムユーザ

評価A

評価B

high

low

視覚情報(画面レイアウト,背景色,形など) がユーザの感性に影響を与えている可能性を検討する

ユーザの興味を表す指標として利用されている

視線追跡情報

ユーザの評価に影響を与える外的要因を特定,それらを軽減して探索性能の向上を目指す

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対話型遺伝的アルゴリズム研究グループ

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医療情報システム研究室  M2 小林祐介,野田徹 U4 本田和麻

多目的最適化グループ

並列分散遺伝的アルゴリズム島モデル マスタースレーブ

モデル拡散モデル

移住Master

Slave島

島島

目的関数空間を分割することで並列化

評価計算部分をスレーブノードに割りあてることで並列化評価計算に時間がかかる場合に有効比較的容易に実装が可能

各個体をネットワーク上に並べ近傍を形成遺伝的操作は近傍に対して行われる

neighborhoodindividual

良好な個体は徐々に全体へ広がる

多目的最適化の課題

実問題への適用

多目的最適化

本研究室の取り組み

各目的関数に対する設計変数のフレキシブル性の検討

全域的最適化手法の適用

近傍交叉

意思決定者の選好情報の利用

並列処理

少数個体による探索

汎用ソフトウェアの開発

自己組織化マップによる2次元への写像

目的関数空間において近接している個体間で交叉を行う

1.ある目的関数において最も良好な解から 始め,順に近い個体へとソートを行う2.ある一定の幅において近傍シャッフルを実行

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・幅の大きさにおいて近接度合いは変化・繰り返し同じペアによる交叉を回避

近傍シャッフル

近傍交叉のアルゴリズム

近傍シャッフル幅の大きさが解の探索に大きく影響

Lost Derived

収束 再配置

Target

配置

しかし,目標個体は設計変数空間ではなく目的関数空間に存在

目標個体の導出方法

設計変数値は未値目的関数地は既値

目標個体の状態

設計変数値は逆解析を用いて導出

適切なパラメータを設定することは非常に困難

Network Inversion(Neural Networkの一種)

探索個体群の多様性の回復

目的関数の順方向の近似関数において,目標個体の目的関数値を出力値と設定し,その値が得られるような設計変数値を逆推定する方法

Network Inversion

・設計変数空間を超立方体と見なし, 分割により探索を進める・中心点の評価値が良好, 領域の広い超直方体を分割の候補となる

x1

x2初期化 分割する領域の特定 分割

分割 分割する領域の特定

多目的最適化におけるDIRECTを用いた探索手法

多目的SAを用いたクラスタリング

ネットワークインバージョン

DIRECT

メニーオブジェクト分散協力型スキーマ 近傍シャッフル

Soot SootNOx

NOx

最小化問題

パレート最適解集合

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f3

2目的 3目的目的数の増加に応じて必要な解の数が

指数的に増加するため多数目的最適化においては膨大な計算コストが必要

f"

f#目的関数空間上における探索領域を意思決定者が

好む領域に限定

実行可能領域内でどの解にも劣らない解

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MOCKで得られる解集合解集合の特徴 - 幅広いクラスタ数を持つ解を含む - それぞれのクラスタ数では高精度の クラスタ境界が得られているクラスタ数に着目して最終解を決定 → 最適なクラスタ数を決定できる → 最適な分割方法は既に決定して  いる

Connectivity:接続性

Overall Deviation:コンパクト性

クラスタ数少

クラスタ数多 元のデータ

焼き鈍しを模倣した最適化手法であるシミュレーテッドアニーリングを用いて多目的最適化問題を解く

パレート最適解集合

多目的最適化の目標

(例)ディーゼルエンジンの燃料噴射方法の最適化

最適化したい目的が複数存在する一般的に互いの目的にはトレードオフの関係がある

NOxを減らせばSootが増加

Soot

Sootを減らせばNOxが増加

収束性を重視した探索によって得られた解集合を多目的GA個体群と単一目的個体群に分割し,並行して探索する

分散スキーム

少数個体での探索における問題点の解決策

- 探索途中,個体群間で協力する必要がある- 一定世代ごとに,各目的関数における最良解をMOGA個体群とSOGA個体群の間で交換する

単一目的GAを用いて各目的関数の最適解を探索することで幅広い解集合を求める

協調探索

制約条件の取り扱い

目的数の多さ

設計パラメータの複雑さ

膨大な計算時間

均一性の向上

幅広さの向上

精度の向上

可視化

評価方法

パラメータの設定

多目的と単目的の並列化手法の開発

多目的対話的遺伝的アルゴリズム多目的対話型遺伝的アルゴリズム(MOiGA)・人間の嗜好における複数の判断要素を同時に考慮した解探索手法・ユーザの嗜好に合う多様性のある解を探索

問題・複数目的への評価負担・世代間の評価値の扱い・目的関数軸の設定

f1

f2

目的関数空間をイメージしたエリア

評価手法の開発評価値更新手法目的軸の自動抽出

解決方法

Mapping

提案評価手法

提案評価値更新手法

f1

f2

アーカイブ母集団

各目的関数値が最良の解に着目

DragDrop

探索母集団

追加

f1

f2

アーカイブ母集団

評価

アーカイブ母集団の評価値を更新

探索母集団

前の世代のアーカイブ

この世代の評価値

f1

f2

アーカイブ母集団

変化量を算出他の解も変化量に合わせて更新

既探索領域

多目的最適化問題

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多目的最適化研究グループ

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良心の全身に

充満したる丈夫の起

り来らん事を

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