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Kemp テクノロジー社 LM-3600 Report © Broadband-Testing 1995-2012 KEMP テクノロジー LM-3600 IPv4 and IPv6 パフォーマンスレポート A Broadband-Testing Report By Steve Broadhead, Founder & Director, BB-T

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  • Kemp テクノロジー社 LM-3600 Report

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    KEMP テクノロジー

    LM-3600 IPv4 and IPv6

    パフォーマンスレポート

    A Broadband-Testing Report

    By Steve Broadhead, Founder & Director, BB-T

  • Kemp テクノロジー社 LM-3600 Report

    © Broadband-Testing 1995-2012 2

    最初の公開 2012年 4月(V1.0)

    Published by Broadband-Testing

    A division of Connexio-Informatica 2007, Andorra

    Tel : +376 633010

    E-mail : [email protected]

    Internet : HTTP://www.broadband-testing.co.uk

    2012 Broadband-Testing

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    4. This Report does not constitute an endorsement, recommendation or guarantee

    of any of the products (hardware or software) tested or the hardware and

    software used in testing the products. The testing does not guarantee that there

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    testing, this Report or Broadband-Testing is implied, nor should it be inferred.

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    目次

    Broadband-Testing社 .......................................................................................................... 5

    エグゼクティブサマリー ....................................................................................................... 6

    初めに .................................................................................................................................... 7

    KEMPテクノロジー社:ロードマスター製品の概要 ...................................................... 10

    ロードマスター3600:テスト環境への設置 ..................................................................... 13

    テストベッド .......................................................................................................... 13

    スループット·テスト .............................................................................................. 15

    まとめと結論 ..................................................................................................................... 22

  • Kemp テクノロジー社 LM-3600 Report

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    Broadband-Testing社

    Broadband-Testing 社は、ブロードバンド、ネットワークインフラストラクチャ製品のネ

    ットワークテスト及びコンサルテングを提供するヨーロッパ有数の独立系の企業です。

    Broadband-Testing 社は、Andorraに広範なテストを行うデモ施設を持っており、この施

    設からヨーロッパ、SEAPおよび米国全土のベンダーやエンドユーザに対してITの専門家

    によるネットワーキング、開発関連のサービスを提供しています。

    Broadband-Testing社は、下記グループの一員です。

    Limbo Creatives(カスタムメイドのソフトウェア開発)

    Broadband-Testing 社の研究所は、完全に独立したネットワーキング、通信、セキュリテ

    ィ、ハードウェアとソフトウェアのテストをベンダーやエンドユーザに提供しています。

    Broadband-Testing 社の研究所は、エンドユーザが購入を検討している製品の機能検証、

    動作確認を代行することで、エンドユーザ要件に合った製品の選定を支援します。

    最新のネットワーク関連技術に関する詳細な研究報告書、記事、ホワイトペーパーなどの

    研究所の成果物は、ウェブサイト‘http://www.broadband-testing.co.uk’から無料で利用

    できます。

    Broadband-Testing 社コンサルティングサービスは、ネットワーク設計、戦略立案、イン

    ターネット接続や製品開発支援を含めたネットワーク・コンサルティングサービスを提供

    しています。

    http://www.broadband-testing.co.uk/

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    エグゼクティブサマリー

    当初、ロードバランシングとネットワークの最適化装置はハイエンドのエンタープラ

    イズおよびサービスプロバイダーの利用を前提として開発、価格設定がなされました

    が、中小企業(SMB)市場でも最適化されたアプリケーション配信と信頼性向上のた

    めに同様のソリューションが求められるようになりました。

    KEMPテクノロジー社は、ロードバランサ/アプリケーション・デリバリ・コントロー

    ラ装置であるロードマスターにより、中小企業やホスティング会社のコミュニティに

    対してエンタープライズ向けと同じレベルの機能を備えた製品を手頃な価格で提供し

    ています。これは、中小企業にとって良い事と言うだけではなく、アプリケーション

    の最適化技術が現在のサーバ価格に見合った価格となった事を意味します。

    IPv6は、世界の多くの地域で直ぐに影響を及ぼす状況ではありませんが、IPv6対応の

    準備を進める必要があることは明らかです。IPv6 への移行により、レイヤ 4-7 の動

    作でパフォーマンスが大幅に低下する潜在的な懸念があります。KEMP テクノロジー

    社の製品は、既にレイヤ 7で IPv6をサポートしているので、我々は Spirentトラフィ

    ックジェネレータをテストベッドに使用して、HTTP ベースの一連のテストを最初は

    IPv4環境で実施し、その後 IPv6環境で実施することにしました。

    KEMP テクノロジー社のロードマスターファミリーのミッドレンジモデルである

    “LM-3600”を使用して、IPv4 と IPv6の両方の環境でレイヤ 4およびレイヤ 7 での

    ギガビット回線の速度テストを行いました。

    我々は IPv4と IPv6の両方で、複数ポートを使用してレイヤ 7で 2.9Gbpsのスループ

    ットをサポートすると言う KEMP テクノロジー社の発表(マーケティング資料より)

    を実際にテストして検証しました。

    我々はテストを通して、IPv6へ移行した時に LM-3600の CPU使用率がピーク時でも

    約 65%で、飽和点(100%)に達しなかったことを検証しました。これは、KEMPテクノ

    ロジー社の製品がスケーラビリティ、及び複雑な判定を伴うレイヤ 7 の操作でも遅延

    無く処理する能力の両方に優れていることを意味しています。

  • Kemp テクノロジー社 LM-3600 Report

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    初めに

    近年、ロードバランシング、またはアプリケーション・デリバリ・コントロール(以下“LB

    / ADC”と記す)に関しては、目新しい技術は無いと言っても過言ではありません。LB/ADC

    に求められる要件やソリューションは、‘.com’が始まって以来、多少は進化したかもしれ

    ませんが、今日に至るまで殆ど変わっていません。一方、従来はデータセンターやサーバ

    ファーム(それがどこにあるにせよ)に格納されたデータやアプリケーションをアクセス

    するユーザにとっては、ロード・バランシングおよびアプリケーションアクセラレーショ

    ンは明らかに有益でありながら、大企業での利用に限定されていました。その理由は、LB /

    ADC が、今でもそうですが、高価と言うだけではなく、高価なサーバアレイとそこに格納

    されいるデータアクセスを最適化するために設計されていたからです。しかし、そのサー

    バの価格は、多くの技術向上と市場競争の結果、過去 10年間でかなり低下し、低コストで

    高性能なサーバを入手できるようになりました。

    図 1 -現在ロードバランサの展開

    これが意味する所は、全ての ITビジネスユーザの約 93%に当たる中小企業でも、高性能な

    サーバを何ら問題なく購入することができるようになったと言うことです。また、彼らの

    IT 要件は、どの様なことに対しても非常にクリティカルになってきました。従って、彼ら

    も自社のネットワークを最適化したり、ホスティング会社(クラウド上でも)などの離れ

    た場所に設置されているサーバ群が最適化されていることを確認したいと思うのは当然と

    言えるでしょう。しかし、低価格なサーバ群を最適化するために、数百万円を支払わなけ

    ればならないとなると、それは、現実的でしょうか?

    現実的ではないと感じたら、 KEMP 製品の導入を検討してみる良い機会かも知れません。

    KEMP テクノロジー社は、SMB 市場と小中規模のサービス・プロバイダー/ホスティング

    サービスプロバイダーのために高い投資対効果が得られる LB / ADCを設計、開発している

    会社です。KEMP 製品は、ユーザが真に必要とする 90%の機能を備えており、50の価格で

    購入できます。使用するかどうか分からない 100 の機能を備えた製品を 100 の価格で購入

    するよりも、高い投資対効果が得られます。

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    これは、機能とパフォーマンスの面でユーザにどのような制限を強いるでしょうか?利用

    可能な最適なアプリケーションサーバにユーザを導くのは、LB / ADCの最も基本的な機能

    です。更に、サーバのオンライン/オフライン状態を監視し、必要に応じてトラフィックの

    再ルーティングを行い、可能な限り最適な方法でユーザ/アプリケーションの要求を分散し

    ます。これは、LB / ADCが 30万円であろうが、300万円であろうが変わらない 90%に含

    まれる基本機能です。

    KEMP テクノロジー社のロードマスターは、全てのモデルで SSL アクセラレーション機

    能をサポートしており、SSL 通信による暗号化/復号化処理によるサーバの大幅なパフォー

    マンス低下を回避します。この様な基本機能に含まれない様々な付加的機能も備えていま

    す。そして、近い将来に必須となる IPv6 のサポートも既に行っています。IPv4 アドレス

    の枯渇と、徐々にとは言え既に極東で始めている IPv6 展開の現実は、我々全員が“IPv4”

    から “IPv6”に移行することを考え始めなければならないことを示唆しています。モバイ

    ルの世界では、IP ベースの LTE サービス開始が迫っており、より多くの新しい IP アドレ

    スが必要となっています。この様な状況の中、はたして幾つの IPアドレスが必要か、IPア

    ドレスはどこから割当てられるのかなどの懸念もありますが、別の懸念事項として、この

    レポートに関連している IPv4から IPv6への移行によるパフォーマンス劣化の潜在的な問

    題があります。

    これは、ベンダーが公に発表していないことですが、我々は、いくつかのベンダーが内部

    テストの結果として最大 50%パフォーマンスが低下したこと知っています。一般的には

    IPv4から IPv6 への移行により 10%程度のパフォーマンス低下であれば許容範囲として考

    えています。KEMP テクノロジー社は、自社製品が IPv6 の移行による潜在的なパフォー

    マンス劣化の問題(この報告書の焦点)を完全に解決したと主張しているのを我々は認識

    しています。

    世界の多くの地域で、IPv6対応が徐々に進んで行くのは現実ですが、IPv6対応の準備を早

    急に行う必要が無いと言う訳ではありません。ヨーロッパ、中東、中央アジアを管轄する

    地域インターネットレジストリの RIPE NCC の MD アクセルパウリーク氏は、企業が自

    社のネットワークが近い将来遭遇するであろう IPv6対応の準備がされていないと多くのビ

    ジネスチャンスを失ってしまうと警告をしています。インターネットの将来の成長を考慮

    して設計された IPv6アドレスのプールは、340澗(かん)個のユニークなアドレス空間が

    用意されています。この巨大な数のアドレスは、今後数年間のインターネットとインター

    ネット関連のサービスの成長予測と技術革新に対応するために期待されています。

    言い換えると、その時期はそこまで来ており、今、IPv6 の対応とそれを最適に利用する準

    備を行う必要があると言うことです。NATや DNSなどのネットワーク基盤は、IPv6の 64

    ビットに対応して稼動し始めます。全てが大きく、より複雑になりますので、これは、通

    常“パフォーマンスが低下する”ことを意味します。

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    このレポートのテストセクションでは、KEMP テクノロジー社製品が本当に “IPv6”移

    行に対応可能であるかどうかを確認するために、LM-3600で IPv4と IPv6のパフォーマン

    ス比較を行いました。

    まず、最初に、我々は KEMPテクノロジー社がどのような製品を提供しているのかを正確

    に理解したいと思います。

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    KEMPテクノロジー社:ロードマスター製品の概要

    KEMP テクノロジー社は、物理アプライアンスと仮想アプライアンスの両方のロードマス

    ターLB / ADC 製品ラインを提供しています。

    物理アプライアンス・モデルは、4xGigabitイーサネットポートを持ち、ギガビットに近い

    スループットと毎秒 200TPS の SSL トランザクション処理能力を持つ LM-2200 から、

    8xGigabitイーサネット+ 2x10GbEポートを持ち、8.8Gbpsの最大のスループットと最大

    毎秒 9,300 SSL TPSトランザクション処理能力を持つ LM-5300までがラインナップされ

    ています。今回の試験で使用した LM-3600は、 ミッドレンジとして 8xGigabitイーサネッ

    トポートを持ち、L4で 3.4Gbps、 L7で 2.9Gbpsのスループットと、5,000TPSの SSLト

    ランザクション処理能力を持っています。

    物理アプライアンスの全てのモデルで、次の機能を提供するように設計されています。

    レイヤ 4-7の負荷分散(複数の負荷分散方法をサポート)

    コンテントスイッチング

    サーバ・パーシステンシー

    SSLオフロード/アクセラレーション

    Windows ターミナルサービスの負荷分散とセッションディレクトリの統合によるパー

    システンシー

    アプリケーションフロントエンド(キャッシング、圧縮および IPSセキュリティ)

    業界をリードする高い投資対効果(価格/性能値)

    図 2 –KEMPテクノロジー社製 LM-3600

    テスト対象の LM-3600 は、KEMP テクノロジー社の資料によると次の様に紹介されてい

    ます。レイヤ 7コンテンツスイッチング、および ASICベースの SSLアクセラレーション

    を備えた高度なアプリケーション・デリバリ・コントローラで、4GB のメモリとインテル

    クアッドコアプロセッサを搭載したハードウェアを採用しています。インテリジェントで

    効率的にユーザトラフィックを配分し、SSL セキュリティやコンテンツなどのレイヤ 7 の

    アプリケーションのアクセラレータ機能で、Web、アプリケーションサーバを最適化して、

    ユーザが最高の体感を得ることを可能にしています。

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    KEMPテクノロジー社は、LM-3600の仕様を下記のように公表しています。

    ロードバランサの冗長化によりアプリケーションサーバの 99.999%の高可用性を実現

    します。

    ユーザのリクエストが、 利用可能なサーバ/アプリケーションだけに転送されるのを保

    証します。

    ユーザのリクエストが、同一トランザクションである時はトランザクションデータが

    利用可能な特定のサーバへの接続を保証します。 これは、セッション中に IP アドレ

    スが変更になった場合でも同様です。

    サーバのコンテンツ・タイプ(イメージ、マルチメディア、アプリ)に従って、サー

    バへのトラフィックの振分けを可能にします。

    暗号化されたアプリケーション・コンテンツの処理をオフローディングすることで、

    サーバのパフォーマンスとユーザへの応答時間を最適化します。

    内部ネットワークの待ち時間を減らし、既存の ISP リンクを介した通信のパフォーマ

    ンスを最適化できます。

    アプリケーションレベルの(SSL暗号化されたトラフィックでも)脅威を防御します。

    管理は、全ての設定が可能な Web ベースのユーザ・インターフェースで https を介して行

    います。SSH でのリモートアクセスも利用可能です。ウィザードベースでの設定が可能で

    あり、オンライン·ヘルプのアシスタントも利用できます。管理画面には、リアルタイムな

    パフォーマンス情報と稼働状況が表示されます。

    図 3 –KEMPテクノロジー社製 LM-3600管理画面

    KEMPテクノロジー社はまた、一般的な仮想マシン上にインストールし、ゲスト OS /アプ

    リケーションとして実行される仮想アプライアンスも提供しています。

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    これらの仮想アプライアンスには、物理アプライアンスと同じ、L4-L7ロードバランシン

    グ、L7コンテンツスイッチング、SSLオフロード、サーバとアプリケーションのヘルスチ

    ェック、IPアドレスと L7アプリレベルのパーシステンシー、IPS、キャッシング、圧縮な

    ど全ての機能が含まれています。更に、2つの仮想アプライアンス間でステートフルなアク

    ティブ/ホットスタンバイ構成の冗長化が可能で、物理アプライアンスと同じWebベースの

    管理インタフェースを利用できます。

    図 4 -バーチャルロードマスターの動作

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    ロードマスター3600:テスト環境への設置

    テストベッド

    LM-3600をテストする為に、IPv4と IPv6の両方でWebトラフィックを生成する Spirent

    製 Testcenterを使用してテストベッドを作成しました 。

    図 5 - Spirent社製 Testcenter

    Testcenter は、Spirent 社 CPU-5002 モジュールを搭載しています。これは、8 コア CPU

    と 8 つのギガビットポートを備えています。内部アーキテクチャとして、性能を最大限に

    するために、1つのコアが各ポートに割り当てられています。また、パフォーマンス用テス

    トベッドと管理用ネットワークをリンクするために、HP 6600 のイーサネットスイッチを

    使用しました。

    我々は Testcenter の 8 つのポートと LM-3600 を接続して、クライアント側に 4 つのギガ

    ポート、そしてサーバ側に4つのギガポートをアサインしました。使用した IPアドレスの

    範囲は以下の通りです。

    IPv4の - クライアント

    · 192.168.11.2-180

    · 192.168.12.2-180

    · 192.168.13.2-180

    · 192.168.14.2-180

    IPv4の - サーバ

    · 10.12.0.50-51

    · 10.13.0.50-51

    · 10.14.0.50-51

    · 10.15.0.50-51

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    IPv6の - クライアント

    IPv6サーバ

    我々は、LM-3600でテスト時に使用する単純なL4とL7ルールと基本構成を作成しました。

    一般的なこのようなプロジェクトでよく行われる各テストの結果が最適になるような設定

    ではなく、会社の IT部門が、現実社会でロードマスターを配備して使用する際に行う設定

    と同じ設定をこの試験では使用しました。

    今回の試験の目的がスループットにあったので、我々は 100KBのトランザクションファイ

    ルを使用して HTTP トラフィックを作成しました。これは、当然はるかに小さいファイル

    サイズを使用した場合に比べて、1秒間あたりのトランザクション数を低下させる大きさ

    ですが、それでも現実に近いファイルサイズを使用することにより、我々は潜在的な最大

    スループットに早く到達できるようになりました。全てのテストケースで、我々はパケッ

    トロスが発生するまで、試験用デバイスを稼動させ続けましたので、テスト結果はゼロま

    たは最小限のパケット損失に基づいています。

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    スループット·テスト

    IPv4レイヤ 4:2xギガビット接続

    図 6 - IPv4の L4ギガビットテスト

    我々の最初のテストでは、我々が達成できる最大のギガビットポートのスループットを確

    認する為にレイヤ 4で IPv4を使用して、クライアントとサーバファームへ各1本づつのギ

    ガビットポートを接続しました。LM-3600 にとって最もシンプルな構成で基本的なレイヤ

    4のテスト後、キャッシング、圧縮、パーシステンシー、IPS機能を追加しながらテストを

    繰り返しました。CPU負荷は、機能を追加する毎に高くなりました。

    我々は、これらの 3つのテストを 3回づつ繰り返す事により、6%から 18%の CPU使用率

    の範囲で効果的にスループットの測定を達成できました。4 つ目のテストでは、約 18%の

    最大 CPU使用率 にも関わらず 900Mbpsのスループットしか達成できませんでしたが、そ

    れでも優秀な結果と言えます。

    840000

    860000

    880000

    900000

    920000

    940000

    960000

    980000

    1000000

    L4 2x1

    Gigabit

    L4 2x1

    Gigabit +

    Caching

    L4 2x1

    Gigabit +

    Caching +

    Compression

    As Above +

    Persistence

    + packet

    detect

    984007 984007 984007

    896939

    IPv4: L4 Gigabit Connection - Throughput

    (bytes)

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    IPv4レイヤ 7:2 xギガビット接続

    図 7 – Ipv4の L7ギガビットテスト

    我々は、最初は非透過(NAT 対応)モードで、次は透過(ネイティブ)モードで、今度は

    IPv4 レイヤ 7 によるスループットのテストを繰り返しました。ほぼ正確に、それぞれのケ

    ースで回線速度がイーサネット標準値として許容される980Mbps辺りの同じパフォーマン

    スを見ることが出来ました。 ピーク CPU使用率が 19パーセントだったことより、明らか

    に LM-3600がかなりの余力を秘めている事を窺わせました。

    983920

    983940

    983960

    983980

    984000

    984020

    984040

    L7 2x1 Gigabit

    (transparent)

    L7 2x1 Gigabit (NAT)

    983958

    984030

    IPv4: L7 Gigabit Connection - Throughput

    (bytes)

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    IPv4レイヤ 4:4xギガビット(双方向)の接続

    マルチポート・テストのために、各クライアントとサーバファームに4×ギガビットイーサ

    ネット接続を行い、前と同じレイヤ 4で IPv4による基本的な試験を行い、その後キャッシ

    ングおよび圧縮機能を追加した試験を行いました。スループット値が 2.6Gbps を超えたに

    も関わらず、CPU 使用率は 31%(テスト 1)、及び 56%(試験 2)でまだ十分な余力があ

    ることを窺わせました。

    より多くの時間と反復回数の機会が与えられたならば、未だある CPUの余力を使用させる

    ことにより 3Gbpsのスループットを達成出来る可能性があると感じました。

    図 8 - IPv4の L4:4xGigabit(双方向)のテスト

    2657000

    2658000

    2659000

    2660000

    2661000

    2662000

    2663000

    2664000

    L4 4x2 Gigabit L4 4x2 Gigabit +

    caching + compression

    2663753

    2659662

    IPv4: L4 4xGig Connections - Throughput

    (bytes)

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    IPv4レイヤ 7:4xギガビット(双方向)の接続

    我々は、レイヤ 7 で IPv4 とマルチポート(4x ギガビット)を使用して、パケットロスが発

    生するまで各試験装置を稼動させ試験を繰り返しました。この結果として、透過モードで

    LM-3600の KEMPテクノロジー社自身の公表数値を超える 3Gbpsに近いスループット値

    を得ました。

    これは、NATを有効にした場合には約 2.7Gbpsに低下しましたが、それでも優れた結果と

    いえます。この一連の試験中の CPU 使用率は約 65%で、まだある程度の余力を含んでい

    ると感じました。

    図 9 - IPv4の L7:4xGigabit(双方向)のテスト

    2600000

    2650000

    2700000

    2750000

    2800000

    2850000

    2900000

    2950000

    3000000

    L7 4x2 Gigabit

    (transparent)

    L7 4x2 Gigabit (NAT)

    2963054

    2739614

    IPv4: L7 4xGig Connections - Throughput

    (bytes)

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    IPv6のレイヤ 7:ギガビット接続

    我々は、IPv6のテストに移り、レイヤ 7(テスト時点では KEMPテクノロジー社はレイヤ

    4 による IPv6 をサポートしていませんでした。注1)による単一のギガビットポート、及

    びマルチギガビットポートを使用したテストを再実行しました。

    図 10 - IPv6の L7:ギガビットテスト

    透過モードのレイヤ 7 で NAT を有効にした IPv6 で行われたテストでも、上記のように

    900Mbps以上の優れた結果を達成しました。CPU使用率は、ピークで 19%でした。

    注1)現在リリースされているバージョンでは、サポートされています。

    860000

    880000

    900000

    920000

    940000

    960000

    980000

    1000000

    L7 2x1 Gigabit

    (transparent)

    L7 2x1 Gigabit (NAT)

    983921

    904174

    IPv6: L7 Gigabit Connection - Throughput

    (bytes)

  • Kemp テクノロジー社 LM-3600 Report

    © Broadband-Testing 1995-2012 20

    マルチポートによるテストでは、IPv4の L7モードでは KEMPテクノロジー社により公開

    されているスループット値を超えたのですが、NATを有効にした IPv6では、パフォーマ

    ンスが約 2.85Gbpsと少しの低下を見ました。それでも IPv6を使用した結果としては、優

    秀と言わざるを得ません。 CPU使用率のピーク値は 67%で、他の処理を行うのに十分な

    余力を持っていると言えるでしょう。

    図 11 - IPv6の L7:4xGigabit(双方向)のテスト

    2800000

    2820000

    2840000

    2860000

    2880000

    2900000

    2920000

    L7 4x2 Gigabit

    (transparent)

    L7 4x2 Gigabit (NAT)

    2917992

    2850438

    IPv6: L7 4xGig Connections - Throughput

    (bytes)

  • Kemp テクノロジー社 LM-3600 Report

    © Broadband-Testing 1995-2012 21

    IPv4のパフォーマンスと IPv6の比較

    下記の IPv4 と IPv6のレイヤ 7 のパフォーマンス比較を見れば、前者から後者への移行時

    に殆どゼロ、もしくは少しのパフォーマンスの低下しかないことが分かると思います。

    図 12 - IPv4と IPv6のパフォーマンス比較

    マルチポートによる NATモードでの試験結果では、IPv6のパフォーマンスが IPv4に比べ

    て優れていることがわかります。その他のモードでは、パフォーマンスは低下していると

    は言え、その範囲は 80Mbps 以下で全体の 10%未満と言うことが分かると思います。

    860000

    880000

    900000

    920000

    940000

    960000

    980000

    1000000

    IPv4 L7(transparent)

    IPv6 L7(transparent)

    IPv4 L7 (NAT) IPv6 L7 (NAT)

    983958 983921 984030

    904174

    IPv4 vs IPv6: L7 Gig Conn - Throughput (bytes)

    2600000

    2650000

    2700000

    2750000

    2800000

    2850000

    2900000

    2950000

    3000000

    IPv4 L7(transparent)

    IPv6 L7(transparent)

    IPv4 L7 (NAT) IPv6 L7 (NAT)

    2963054

    2917992

    2739614

    2850438

    IPv4 vs IPv6: L7 4xGig Conns - Throughtput (bytes)

  • Kemp テクノロジー社 LM-3600 Report

    © Broadband-Testing 1995-2012 22

    まとめと結論

    KEMP テクノロジー社製品は、ネットワークの最適化に対する非常に高いレベルのソリュ

    ーションを手頃な価格で提供していると言って良いでしょう。

    手抜き無しで行ったと自負する我々の一連のテスト結果から得られるように、IPv4 と同様

    に IPv6 による LM3600 のパフォーマンスは、一貫して優れていました。多くのビッグベ

    ンダー製品によるレイヤ 4-7 間の IPv6 への移行時の大幅なパフォーマンスの劣化は、こ

    こでは見られませんでした。

    我々は、マルチポートによるテスト·環境を使用して、IPv4と IPv6両方のレイヤ 7でKEMP

    テクノロジー社が市場に仕様として公開している 2.9Gbps のスループット値を検証するこ

    とが出来ました。IPv6 への移行時、LM3600 のレイヤ 7 での試験中 CPU 使用率のピーク

    が飽和点に余裕のある 65%だったと言うことは、パフォーマンスに影響を及ぼさないと言

    う重要な点です。これは、物理アプライアンスのスケーラビリティ、およびを最大レベル

    での複雑なレイヤ 7 の操作を処理するパフォーマンスの両方に対して、LM3600 が優れた

    能力を持っていることを意味します。

    もし、あなたが LB / ADC装置を探しているならば、我々は KEMPテクノロジー社製品を

    一度評価することを推奨したいと思います。そして、あなたがこの種の技術を買う予算が

    ないと思っているならば、貴方の評価結果が再考する機会を与えてくれると信じます。

    以上