imaを用いた無機材質の分析 - pubman 7.8.1 build...

10
.ゼ E o o. 0 E E 0 -o o 1 o o. o 0= o o. o- E o -o o o 1 0 ’0 E 0 f 0 0 0 o 1 0 E o .但 三… ω Z o o〕 f 16’= 平’ IMAを用いた無機材質の分析 近年、材料科学の進歩にともない、セラミックス を代表とする無機材質の分野においても高度な機能 を持っ物質が次々と開発されてきている。最近の高 温超電導体はその好例であるといえる。無機材質の 特性はそれらを構成している元素の組成あるいは分 布に依存することが非常に大きく、従ってそれらを 分析・解析することが研究の第一歩となることが多 い。このような状況下で、材料研究の分析技術に対 する要求は益々高度化してきている。とりわけ、ご く微量分析・局所領域分析・軽元素分析の必要性は、 いくら書いても尽くせないものがある。以上のよう な観点からここでは、当研究所の三次元局所領域解 析装置(以下IMA)を用いた無機材質のいくっかの 分析例を紹介したい。 IMAは、二次イオン質量分析計(SIMS)を基本と し、電子銃を備えることで、従来困難とされてきた 絶縁物の分析も可能とした装置である。分析手段と して、感度の良い質量分析計を用いるため、ppbオー ダーの極微量分析、及び水素をはじめとした軽元素 の分析も可能である。さらに、試料表面の元素分布 を光学顕微鏡のように像として観察することができ、 一次イオンで試料表面の構成元素をスパッタしなが ら、生成した試料からの二次イオンを同時に分析す ることで、元素の深さ方向の分布も知ることができ る。以下、これらの特徴をいくつかの分析結果を用 いて述べる。 11)ダィヤモンド薄膜中の軽元素の分析 以前紹介されているように(無機材研ニュース104 号、昭和62年6月)当研究所において気相法により 半導体ダイヤモンド薄膜を合成することに成功して いる。この半導性は、薄膜中の微量添加物元素の濃 度に強く依存している’・2〕ことから、薄膜中の微量元 年6月 第1研究グループ主任研究官 羽田 素の分布を知ることは極めて大切である。半導体活 性化のため添加元素として軽元素であるホウ素がよ く用いられかっ気相合成に際し水素ガスが用いられ ることからこの分析には、IMAが有効である。水素 は、軽元素であると同時に真空容器中に多く存在す るため、試料室中の真空度が重要となる。本分析で は、分析時に試料室の真空度をlO■m台以下に抑える ことで雰囲気水素の影響を極力小さくした。 図1に天然ダイヤモンド上にエピタキシャル成長 させたダイヤモンド薄膜の分析結果を示す。この例 では、一次イオンには酸素を用いている。1.3μm以 上の深さは基板の天然ダイヤモンドである。それよ り浅い部分は成長させた膜であるが、明瞭にホウ素 が添加されている様子が観察される。また、O.6μm 付近で添加条件を変化させているが、これもホウ素 のイオン強度差として現れている。また、水素の濃 度は、基板ダイヤモンドとほとんど変わりがなく、 基板によってはかえって成長膜の’ほうが少なくなる 場合も観察される。この事は、CVDダイヤモンドで は成長時に多量の水素ガスを用いているにもかかわ らず、水素の取り込みが問題にはならないことを示 している。 (2〕PTCRチタン酸バリウム中の酸素イオン粒界 拡散:三次元分析 半導性チタン酸バリウムセラミックスには150℃ 付近で正抵抗温度係数(PTCR)を持つ物があり、正 特性サーミスタ、無接点温度スイッチ等として利用 されている。PTCR特性はセラミックスの粒界近傍 を優先的に酸化させることが必要不可欠であるため、 酸素イオンの粒界拡散挙動を知ることは、材料開発 をする上で極めて重要なこととなる。拡散実験は通 常、放射性同位体を用いることが多いが∵酸素には (1)

Upload: trinhnhu

Post on 31-Mar-2019

214 views

Category:

Documents


0 download

TRANSCRIPT

Page 1: IMAを用いた無機材質の分析 - PubMan 7.8.1 build …pubman.nims.go.jp/pubman/item/escidoc:579617:2/component/...IMAを用いた無機材質の分析 近年、材料科学の進歩にともない、セラミックス

七〇

一.ゼ

Eoo.

一0E蜆

E0

-o

o]

1oo.

o0=

あ○蜆oo.

]o-

Eo

-o

oo]

10’0

E0f000眈

o

10-〇

一眈○

Eo

.但

≧里

三…

ω…

Z-o○餉]

o〕

f←

16’= 平’

IMAを用いた無機材質の分析

 近年、材料科学の進歩にともない、セラミックス

を代表とする無機材質の分野においても高度な機能

を持っ物質が次々と開発されてきている。最近の高

温超電導体はその好例であるといえる。無機材質の

特性はそれらを構成している元素の組成あるいは分

布に依存することが非常に大きく、従ってそれらを

分析・解析することが研究の第一歩となることが多

い。このような状況下で、材料研究の分析技術に対

する要求は益々高度化してきている。とりわけ、ご

く微量分析・局所領域分析・軽元素分析の必要性は、

いくら書いても尽くせないものがある。以上のよう

な観点からここでは、当研究所の三次元局所領域解

析装置(以下IMA)を用いた無機材質のいくっかの

分析例を紹介したい。

 IMAは、二次イオン質量分析計(SIMS)を基本と

し、電子銃を備えることで、従来困難とされてきた

絶縁物の分析も可能とした装置である。分析手段と

して、感度の良い質量分析計を用いるため、ppbオー

ダーの極微量分析、及び水素をはじめとした軽元素

の分析も可能である。さらに、試料表面の元素分布

を光学顕微鏡のように像として観察することができ、

一次イオンで試料表面の構成元素をスパッタしなが

ら、生成した試料からの二次イオンを同時に分析す

ることで、元素の深さ方向の分布も知ることができ

る。以下、これらの特徴をいくつかの分析結果を用

いて述べる。

 11)ダィヤモンド薄膜中の軽元素の分析

 以前紹介されているように(無機材研ニュース104

号、昭和62年6月)当研究所において気相法により

半導体ダイヤモンド薄膜を合成することに成功して

いる。この半導性は、薄膜中の微量添加物元素の濃

度に強く依存している’・2〕ことから、薄膜中の微量元

年6月

   第1研究グループ主任研究官 羽田  肇

素の分布を知ることは極めて大切である。半導体活

性化のため添加元素として軽元素であるホウ素がよ

く用いられかっ気相合成に際し水素ガスが用いられ

ることからこの分析には、IMAが有効である。水素

は、軽元素であると同時に真空容器中に多く存在す

るため、試料室中の真空度が重要となる。本分析で

は、分析時に試料室の真空度をlO■m台以下に抑える

ことで雰囲気水素の影響を極力小さくした。

 図1に天然ダイヤモンド上にエピタキシャル成長

させたダイヤモンド薄膜の分析結果を示す。この例

では、一次イオンには酸素を用いている。1.3μm以

上の深さは基板の天然ダイヤモンドである。それよ

り浅い部分は成長させた膜であるが、明瞭にホウ素

が添加されている様子が観察される。また、O.6μm

付近で添加条件を変化させているが、これもホウ素

のイオン強度差として現れている。また、水素の濃

度は、基板ダイヤモンドとほとんど変わりがなく、

基板によってはかえって成長膜の’ほうが少なくなる

場合も観察される。この事は、CVDダイヤモンドで

は成長時に多量の水素ガスを用いているにもかかわ

らず、水素の取り込みが問題にはならないことを示

している。

 (2〕PTCRチタン酸バリウム中の酸素イオン粒界

拡散:三次元分析

 半導性チタン酸バリウムセラミックスには150℃

付近で正抵抗温度係数(PTCR)を持つ物があり、正

特性サーミスタ、無接点温度スイッチ等として利用

されている。PTCR特性はセラミックスの粒界近傍

を優先的に酸化させることが必要不可欠であるため、

酸素イオンの粒界拡散挙動を知ることは、材料開発

をする上で極めて重要なこととなる。拡散実験は通

常、放射性同位体を用いることが多いが∵酸素には

(1)

Page 2: IMAを用いた無機材質の分析 - PubMan 7.8.1 build …pubman.nims.go.jp/pubman/item/escidoc:579617:2/component/...IMAを用いた無機材質の分析 近年、材料科学の進歩にともない、セラミックス

一日口 す

  ユ

10⊆; 一C

肥亨

日d OE4

  i醐去=

mE2 }  ≡

mE1 一

一回E回

    H二’㌧}}一・.

↓  B.紳紗怖榊峠・~“伜㌔

         手

         ・』/吉.1

・怖リ.

O.5   .1.0      1.5DePth{而icron〕

図1 CVDダイヤモンドの深さ方向分析

   HやB等の軽元素の分析が可能である。

適当な放射性同位体が存在しないため安定同位体を

用いることとなる。天然酸素の大部分は質量数16を

持つ酸素で構成されているが、この酸素と、通常、

拡散実験で用いられる質量数18の酸素安定同位体と

を区別して分析するためには質量分析計が有効であ

る。さらに、粒界への優先的な酸素拡散を観察する

ためには、IMAによる分析を必要とする。

 酸素がチタン酸バリウム粒界に優先的に拡散して

いる状態を観察した例を図2に示したが、ここでの

二次元方向分解能は1μm前後である。この写真は、

1μm程度の深さの酸素18の分布状態を示している

が、このデータをデジタル化し三次元での分布とし

て記憶することもできる。このようにして記憶した

データをある深さの分布として取り出した例が図3

である。図3には二次元分布の図中に示した部分で

線分析をした結果も示したが、最大濃度の値は、各

粒界で異なっており、結晶方位の違いあるいは粒界

構造の差を反映しているものと思われる。

 デジタル化したデータより粒界付近と粒界拡散の

影響のない部分での酸索18安定同位体の深さ方向依

存性を図4に示した。この図より明らかなように粒

界付近の方がより深部まで拡散していることがわか

る。このような分布を解析することで、粒界の酸素

拡散係数はバルクのそれと比較すると2~4桁大き

いことが判明した。

 (3)絶縁体の適用例

 絶縁体試料に荷電粒子を照射すると、照射によっ

てたまった電荷を試料外に逃がすことができず、試

料が帯電する現象がある。このような帯電をきたし

た場合、二次イオンを質量分析計に導入することが

できないため分析が不可能となる。例えば、正の電

荷をもつ一次イオンを照射すると一般的には、試料

図2 粒界にそって拡散する酸素18安定同位体。

   光っている部分に1呂Oが存在する。(粒径は約

   10μm)

(2)

Page 3: IMAを用いた無機材質の分析 - PubMan 7.8.1 build …pubman.nims.go.jp/pubman/item/escidoc:579617:2/component/...IMAを用いた無機材質の分析 近年、材料科学の進歩にともない、セラミックス

(a)

(b)

1。一L’1

2、旺

1,5■≡=4

1.o[4

5.㊥1≡3

働、・

^ 日

6

己舶

○帥廿■一”              o帥{‘一〕

(・)         (b)

働     ;⑥    1④囲   15⑥   2舳

図3 PTCRチタン酸バリウム中の粒界拡散

   (a)図2のデータを擬似カラー標示できる

   (b〕A-B間のユ百Oの強度変化。

    粒界ごとに強度の差があるかがわかる。

図4 チタン酸バリウム中のi宮O濃度の深さ方向依

   存性。黒丸測定値、実線は体積拡散係数を用

   いた計算値。

   (・)は、粒界の影響のない部分

   (b)は粒界付近

   (b)では粒界拡散の影響で尾を引いている。

表面は正に帯電する。この事を避けるため、電子線

を用いたEPMA分析では、表面にカーボンを蒸着す

ることが行われる。IMA分析の場合、表面構成元素

をスパッタするため、この方法をとることができな

い。そこで、試料表面に電子照射し中和することで

この問題を解決している。

 この方法を代表的な絶縁体である、酸化アルミニ

ウム単結晶に適用してみた。一次イオンにはCs+を

用いた。ここでは、スパッタ速度の安定性を見るた

め、一次イオンの照射時問とスパッタされた深さと

の関係を図5に示した。スパッタ深さは時間とよい

直線関係となっており、長時問にわたっての安定な

分析が可能である。

 以上のように、絶縁体であることが多い無機材質

中の微量元素の三次元分析が.できるIMAは、他の局

小領域解析装置とともに、今後の無機材質研究の発

展の上で重要な位置を持っものと期待できる。

文献

(1)Y.Sato,M.Kamo and N.Setaka,in High

  Tech Ceramics,Edited by P.Vin cenzini,p.

1醐o

1㏄OO

5000

5000                10000

比・一{ ’j!‘’

図5 酸化アルミニウムにおける一次イオン照射時

   間とスパッタリング深さの関係

  17ユ9(1987)Elsevier Science Pub.(Amster-

  dam).

(2)M.Kamo,H.Yurimoto and Y.Sato,App1.

  Surface Sci.,33/34553 (1988)

(3)

Page 4: IMAを用いた無機材質の分析 - PubMan 7.8.1 build …pubman.nims.go.jp/pubman/item/escidoc:579617:2/component/...IMAを用いた無機材質の分析 近年、材料科学の進歩にともない、セラミックス

超急冷法による酸化物超伝導厚膜の合成

第5研究グループ研究員   下村 周一

第5研究グループ主任研究官 高橋紘一郎

 ベドノルツ’〕らが酸化物の高温超伝導材料を発見

してから多くの研究が行なわれ、これまでに臨界温

度が液体窒素温度以上であるY-Ba-Cu-O系2〕,Bi-

Sr-Ca-Cu-O系3),Tl-Ba-Ca・Cu-O系などの超伝導材

料が発見されてきた。ヒれらの材料について超伝導

のしくみを調べる研究が行なわれるのと同時に応用

のための線材化や薄膜化などの合成方法についての

研究が行なわれている。厚膜を合成する方法の中に

超急冷法があり、この方法についての研究も行なわ

れている・ト・〕。急冷速度が十分に速ければ厚膜はア

モルファス状になる。これを熱処理することにより

超伝導性を得る。アモルファスから結晶化させるこ

とにより、粉末を焼結させる場合に比べてより綴密

な超伝導体が得られるので、特性を向上できる可能

性があると考えられる。ここではY-Ba-Cu-O系と

Bi-Sr-Ca-Cu-O系及びこれにPbを加えた系において

超急冷法により厚膜を合成したことについて報告す

る。

 用いた装置は図1に示す様な双ロール式の超急冷

装置である。試料は直径5mmφの白金チューブの下

端につめられて試料の融点以上に加熱した電気炉の

中に入れられる。溶融した試料は、白金チューブを

ローラーのすぐ上まで下げて窒素ガスの圧力で押し

出され、ローラーにより急冷されて厚膜に成形され

、 rO   O  ←rol1害r

図1 超急冷装置

N宝go;

図2 YBa.Cu宮Ox超急冷厚膜

る。

 まずY-Ba-Cu-O系超伝導材料について述べる宮〕。

Y。(COヨ)呂,BaCO。,CuOの粉末試薬をYBa.CuヨOxの

比になるように混合して950℃で14時問反応させた。

これを粉砕し白金チューブに入れ、130ぴCで1分問

加熱して溶融させ、融液を双ローラーの上に落下さ

せて厚膜を合成した。厚膜の厚さは約50μm、大きさ

は、大きいもので幅10㎜長さ30㎜程度である。(図2)

この急冷直後の膜にはほとんど導電性がなく超伝導

性は示さない。粉末X線回折で観察すると、Y呈O。と

未知相のピークがみられ、アモルファスにはなって

いない。この厚膜を950℃で8時間空気中で熱処理す

ることにより超伝導性を示すようになる。このとき

の粉末文線回折パターンは固相反応で合成した物と

同様になり、特に配向している様子はみられない。

(図3)電気抵抗の温度依存性は銀ぺ一ストで電極

をつけて4探針法により測定した。図4に示す様に

Tc(onset)=98K,Tc(zero):87Kであり、臨界電流密

度は液体窒素温度においてJc=1.3A/c皿ヨと低い値で

あった。熱処理後の厚膜をSEMで観察すると粒界に

超伝導相とは異なるとみられる相がみられ、これが

臨界電流密度を低くしているのではないかと考えら

れる。

 次にBi-Sr-Ca-Cu-O系超伝導材料について述べ

る帥。この系にはBi.Sr.CaCu.Oxで表わされるTc

~85Kの低温相と、Bi.Sr呈Ca.Cu.Oxで表わされる

Tc~110Kの高温相があるが、ここではまず、最初に

金材研で発見されたときの組成であるBiSrCaCu.

Oxの組成で超急冷を行なった。Bi.O君,SrCO。,

CaCO。,CuOの粉末試薬をBiSrCaCu.Oxの組成とな

るように混合し850℃~880℃で6時間~16時間焼成

(4)

Page 5: IMAを用いた無機材質の分析 - PubMan 7.8.1 build …pubman.nims.go.jp/pubman/item/escidoc:579617:2/component/...IMAを用いた無機材質の分析 近年、材料科学の進歩にともない、セラミックス

^{ ^岨o [{ ^^ o o 一

〔o o { …^一o” 』 一 ]

u]コ{^

^^、 o 」“」 一] o ^o 一u o {

〕 oL 咄一■’ ~

o { ]〔Lo^

} [一一

 …{一二畠「

㌔}

oo^ ]

蜆 o亡 一^

^…〕山

一一 o o〔 o o

一■ ]

10      ,n      「n      止而      百o      on      r∫ヨO       1O      コ0      40      50      后O      フO

29

ω

 10      ~0      30      40      50      直O      フO

       1e        =b〕

図3 YBa.Cu.Oxの粉末X線回析図

   (a)趨急冷厚膜を熱処理したもの

   (b)圃椙反応で合成したもの

RoPid Quench

{o

〔 』

〔曽

10   20   30   40   50   60   70

   2θ (degr僅es〕

     ㈹

   Anneoling  {850oC)

8= τタ 蔓;巴蔓;蔓≡委薫

  =蔓リNg二

  10    20   30   40   50   60    70

     2e ldegrees〕

       ‘b〕

図5 BiSチCaCり。Oxの粉末X線圓析図

   (・)熱処理前

   (b)熱処理後

…d宣

珀1

0 60    氾O     150    宣OO    宝ヨO

      砧mp鉗o山r直{甘〕

図4 Y8a.Cu.Ox超急冷厚膜の電気抵抗の温度依

   存性                 図6

した。これを用いてY-Ba-Cu・O系のときと同様にし

て厚膜を合成した。このとき電気炉の温度は王00ぴC

とした。ここで得られた厚膜は図5(・)の粉末X線回

折パターンに示されるように、いくつかのピークは

みられるがアモルファス的であり、このままでは趨

伝導性を示さない。この厚膜を850℃で21時聞熱処理

をすることにより図5(b)に示すようなBi.Sr.CaC口。

Oxのピークが現われた。熱処理により結晶化して超

伝導性を示すようになり、その電気低抗の温度依存

性を測定すると図6に示すようにTc(onsetト90K,

Tc(zeroト60Kという値を得た。交流磁化率の温度

依存性では図7に示すように90Kから反磁性が現わ

れはじめてTC(onSet)に対応している。臨界電流密度

30  貞0 50 60 フ0  80 90 100 110 120 1ヨO 帖0 150

    丁艘mp篶ro{ure  =氏〕

8iSrCaCu,Ox超急冷厚膜の電気抵抗の温度

依存性

o oo.

ω

Temp甘olure lK)

120

図7 8iSrCaCu.Ox超急冷厚膜の磁化率の温度依

   存性

(5)

Page 6: IMAを用いた無機材質の分析 - PubMan 7.8.1 build …pubman.nims.go.jp/pubman/item/escidoc:579617:2/component/...IMAを用いた無機材質の分析 近年、材料科学の進歩にともない、セラミックス

は液体ヘリウム温度において220A/cm空であった。Bi-

Sr-Ca-Cu-O系趨伝導材料において逓常はBi.Sr.Ca.

Cu.Oxの高温欄を作ることが困難であるが、PbでBi

の]都を置換することにより高温槻が出来やすくな

るということが報告されている川。また超急冷法に

おいては溶融させて合成する遇程で組成がずれるの

で、理想的な組成から合成しても良好な特性を得る

ことが難しい。これらのことを考慮して、組成を、

Bi空Sr.Ca.Cu畠OxからBi,Caを増加させ、Srを減少さ

せて、Biの20%をPbで置換した組成のBil.。畠Pb。.柵

Sr1.。。Ca空.。ヨCu.Oxから趨急冷法により厚膜の合成を

行なった川。Bi20宜,PbO,SrCOヨ,CaCOヨ,CuOの

粉末試薬を上記の纏成となるように混合して800℃

で5時問仮焼し、再び粉砕混合しペレットにして

860℃で20時問本焼した。これを用いて、これまでと

同様の方法で厚膜を合成した。この厚膜もアモル

ファス的であり導電性は示さないが、840℃で熱処理

をすることにより超伝導性を示す様になった。熱処

理時閥をm時閻から300時間まで変化させたときの

粉末X線回折パターンを図8に示す。高混穐はBi.

O。憎の闘にCuO。層が3層ありC軸の長さは約37A

仁コ

o

{ oε

ξξ、リ

α o

lo}lO h

{b)50h

lc)lOO h

{d〕300h

le〕O h

3   10    20    30    40

   2θ  {degree)

 図8 粉末X線團析図

60  100        200       300

  Temperαture(K〕

鰯9 電気抵抗の温度依存性

    0100200300       Anneol:ng Time (hours〕

図10 臨界温度(Tc)に対する熱処理時簡の効果

となるが、低温相では、CuO。層が2層でC軸は約

31Aなので、それぞれの(O02)のピークの位置は2

θ=4.8t2θ=5.7㍗現われる。粉末X線圓析にお

いては、10時闘の熱処理では2θ=4.8。にビークはみ

られずほとんどが低混相であるが、熱処理時闘を長

くしていくと2θ=4.8℃ピークの強度が強くなり、

300時間の熱処理の後では高温相のピーク強度が低

温楯よりも強く現われている。熱処理時聞を変えた

ときの電気抵抗の混度依存性を図9に示す。熱処理

(6)

Page 7: IMAを用いた無機材質の分析 - PubMan 7.8.1 build …pubman.nims.go.jp/pubman/item/escidoc:579617:2/component/...IMAを用いた無機材質の分析 近年、材料科学の進歩にともない、セラミックス

時問がユO時聞のときは、Tc(zero)=78Kであるが50

時閻,100時問,300時間のときはそれぞれ93K,

!00K,104Kとなり、熱処理時問が長くなり高温欄の

割合が増えるにつれて臨界温度も高くなる傾向を示

した。(剛O)300時間熱処理を行なった厚膜の臨界

電流密度は液体窒素温度において200A/cm里であった。

 以上のように超急冷法による酸化物超伝導厚膜の

合成について述べたが、アモルファス状態から結晶

化させ、綴密な試料を得る割にはまだ臨界電流密度

も低く、さらに研究を進める必要があると考えられ

る。

文献

1)J.G.Bednorz and K.A.Muller:Z.Phys-B64

  (王986)189.

2)M.K.Wu,J.R.Ashbum,C.J.Tor㎎,P.H-

  Hor,R.L.Meng,L.Gao,J.Huang,Y.Q.

  Wa㎎and C.W.Chu:Phys.Rev.Lett.58  (王987) 908.

3)H.Maeda,Y.Tanaka,M.Fukutomi and T.

  Asano=Jpn.J.Appl.Phys.27(1988)L209.

4)T,Komatsu,K.Imai,K.Matushita,M.Tana-

  ka,Y、互wa1,A.Kawakami,Y.Kaneko and T.

  Yamashita:Jpn.J.Appl.Phys-26(王987)

  口王48.

5)T.Komatsu,K,Imai,R.Sato,K,Matushita

  and T.Yamashita:Jpn.J.App1.Phys.27  (王988)L533.

6)T.Minami,Y.Akamatsu,M,Tatsumisago,

  N.Tohge and Y.Kowada:Jpn.J.Appl.Phys.

  27(1988)L777.

7)M.Yoshimura,T.Sung,Z.Nakagawa andT.

  Nakamura:Jpn.J.App王.Phys.27(王988)

  L1877.

8)K,Takahashi,S.Shimomura,A.Nagasawa,

  M.Ohta and K.Kakegawa:Jpn.J.App1.

  Phys.26 (ユ987)L1991.

9)S.Shimomura,K.Takahashi,M.Ohta,A.

  Watanabe,M.Seido and F.Hosono:Jpn,J,

  AppL Phys.27(1988)L1890.

10)M.Takano,J.Takada,K,Oda,H.Kitaguchi,

  Y.Miura,Y.玉keda,Y.Tomii and H.Mazaki:

  Jpn.J.Appl.Phys.27(互988)L104ヱ.

ωS-Shimomura,K.Takahas阜i,H-Seki,K,

  Sakata and T.Takenaka:JPn.J.ApP王.Phys-

  28(1989)L612.

外 部 発 表

登録番号

 2118

2119

2ユ20

2121

2122

2123

2!24

2125

   題          蟹

酸索欠損三璽ぺロブスカイト型化合物の結晶化学Identification of the Superconducting跳ase in曲e Bi-Ca-Sr-Cu-O System

酸化物超伝導体の結晶構造

Preparation and Properties of Ba2YCu宣07ブSingle Crysta1s Grown Using anIndmm Oxide F互ux

高温趨電導体の結晶・欠陥構造

Identification of a High-Tc

Superconducting Phase in theB三一Ca-Sr-Cu-O System

Oxygen Self-Di麦fusion三むSin到e-Crystaland Polycrystalline Zinc Ferr亘tes

Possible Model of the MoωatedStructure曼n High-Tc Sびperconductor ina Bi-Sr-Ca-Cu-O System Revealed by

High-ResoluをioなEle tron Microscopy

 発   表   者

泉 當士夫・浅野  肇

室町 英治・松丼 良夫内田 吉茂・小須E日幸助小野  晃・竹川 俊二泉 當士夫・カ日藤 克夫小野田みつ子泉 當士夫

小野  晃・野崎 浩司石沢 芳夫

泉 富士爽

木島  岡聰・困中 順三板東 義雄・小野田みつ子泉 富土夫羽田  肇・坂内 英典山村  榑・渡辺 明男自嵜信一松井 良夫・前日ヨ 弘E日申 吉秋・堀内 繁雄

 掲 載 誌 .等化学と工業40, 王2, 72, ユ987

JPn.J.ApP1.Phys.

27,3,L365.1988

駿化物超伝導体の化学21.1988Jpn.J.AppL Phys.27, 3,L340.1988

エレクトロニク・セラミクス!月号,!8,ユ988

Jpη、J,App至、Phys,

27,3,L369.1988

Advance in Ceramics15,221

Jpn,J,App王、Phys.

27,3,L372.1988

(7)

Page 8: IMAを用いた無機材質の分析 - PubMan 7.8.1 build …pubman.nims.go.jp/pubman/item/escidoc:579617:2/component/...IMAを用いた無機材質の分析 近年、材料科学の進歩にともない、セラミックス

登録番号

 2126

2ユ27

2128

2129

2130

2!31

2ユ32

2133

2134

2135

2ユ36

2137

2138

2139

2140

214王

2142

2143

2144

2145

2146

   題          薫

High-Resolution Electron Microscopy ofP1anar Defects and Dislocation in Ba2

YCu豊Oy

High-Resolution Electron Microscopy ofModuiated Stmcture in the NewHigh-Tc Superconductors of theBi-Sr-Ca・Cu-O System

Determination of Diffusion Coefficientsof Dopants in Wet Gels Duri㎎Leaching

Structure and Composition Analysis ofHigh-Tc Superconducting3i-Ca-Sr-Cu-O Oxide bγH車h-Reso王ution Ana王ytエcal E王ectronMlcroscoPy

Effect of Pressure on SuperconductingTransition Temperatures in theBi-Sr-Ca-Cu-O System

新しい酸化物超伝導体

Preparation of Ce02-Ti02Coatings bythe Sol-Gel Process

Determination of Diffusion Coefficientof Titanium Ion in Ti02-Sq Wet GelPrepared from Metal Alkox1des DuringLeachingApP王ication of the Sol-Gei Process to

Lower the Melting Temperature ofGiaze

TSSG法によるKTiOPOヰ単結晶の育成とその応用

Microstructure of SnO空ConductiveFilm Prepared by PyrohydrolyticDecomposidon onto a Glass Substrate

Combined Use of Lattice Imaging andMicroana切s in StructureDe士erminat王on of AlN-Related Polytypeby a400kV High-Reso1ution Analyt1ca1E王ectron MicroscopeCrystal Growth by Pressure Contro王Using a Diamond Anvil Ce互王

醐ectron correlation and magnetism inNiS:ImpHcation of photoemissionsPectra

拡散炉と質量分析計との直接結合による固体申の酸素の自已拡散係数の測定

超伝導体(Ba.YCu畠O。一。)

Superconductor wi圭h a LayeredStructure呈n Bi-Sr-Ca-Cu Oxides

バンドか,局在か~磁性化合物の電子状態Raman Spectroscopic Study ofαinopyroxenes in the SystemCaScA1SiOポCaA互空S{06

Diffusion of Ox呈de Ion Vacancies in

Perovskite-Type Oxides

On the!10K Superconductor in theBi-Ca-Sr-Cu-O System

 発

松井カヨ藤

松丼蘭中

  表

良夫・室町克夫

良夫・前蘭吉秋・堀内

新行内和夫・牧島小西 四郎

板東 義雄・木島北見 喜三・E日申泉 當士夫・横山

岡丼 敏・小菅高橋  恒・太田

石沢 芳夫

牧島 亮男・浅見和囲 健二新行内和爽・牧島堤  正幸・竹之内小西 四郎

牧島 亮男・永囲

英治

 弘繁雄

亮男

 剛煩三政人

遭和正恒

光昭

亮男 智

達也

岸本 俊樹・町囲 克己村松 国孝・嶋津 正司藤井 義正

藤本 正之・西  雄二伊藤 厚夫・三宿 年夫飯E臼 秀世・自寄信一板東 義雄・北屍酒井 利和・泉 當士夫

沢田  勉・竹村 謙一北村 健二・木村 茂行藤森  淳・寺倉 清之谷口 雅樹・小川  晋

菅滋正・的場正憲安西修一郎羽田  肇・松田 伸一臼誇 信一

小野  晃

太日ヨ正恒・蔦橋  恒小嘗 道和藤森  淳

関田 正實・大橋 晴夫寺囲 省一

石垣 隆正・山内  繁岸尾 光二・水崎純一郎笛木 和雄室町 英治・内田 吉茂松井 良夫・小野日ヨみつ子カ邊藤 克爽

 掲  載  誌  等

Jpn.J.App王.Phys.27, 3,L350, 互988

Jpn.J.Appl.Phys.27, 3,L361. 1988

J.Am.Ceram.Soc.71, 2,C82.1988

Jpn.J.App工.Phys.

27,3,L358,王988

Jpn.J,Appl.Phys.27, 4,L674. 1988

Gypsum&LimeNσ214, 43. 1988

J.Non-Cryst.So1,100, 321. 1988

J.Non-Cryst.So1,10C, 383. 1988

J.Non-Cryst.So1.互00, 519. 1988

6th Workshop on

○脇澱纂S1拶アイバセンサ研究会)

Jpn.J.App1.Phys.27, 4, 534, 互988

Analy,E王ect.Micro.109, ユ987

J.Cryst.Growth88, 535. 1988

Physcai Review B37,6,3王09.1988

日本セラミックス協会学術論文誌96, 3, 330. !988

セラミックス23Nα5, 471. 1988

Jp11.J.App1.Phys.27, 4,L567.1988

パリテイ3,6,王6,王988Phys.Chem.Minera1s玉5, 3!9. 1988

J.So1.State.Chem.73,1,179.1988

JP王〕.J.ApPl,Phys.

27, 4,L556.1988

(8)

Page 9: IMAを用いた無機材質の分析 - PubMan 7.8.1 build …pubman.nims.go.jp/pubman/item/escidoc:579617:2/component/...IMAを用いた無機材質の分析 近年、材料科学の進歩にともない、セラミックス

登録番号 題 目 発 表 者 掲 載…士回心

2147 六チタン酸カリウム繊維と自動車部材 藤木 良規・西内紀八郎 白動車研究10, 6,193.1988

2148 Measurement of Oxygen Se1f-diffusion 羽田 肇・松田 伸一白嵜

J,CeramI Soc.JPn.by a Direct Combination of 信一 Intemational EditionDiffusion-annealing Furnace and 96,326.1988Mass-spectrometer

2149 窒化ケイ素の粒界 守吉 佑介 セラミックス23, 3,197.1988

2150 ASurveyontheFloatingZoneCrysta1 田中 高穂・大谷 茂樹 Prog.Cryst.GrowthGrowth of the Monocarbides of IVa.Va and Charact.

and V1a Transition Meta1s 16, 1.19882151 Pressure dependence of the resistivity 田村 脩蔵 High Temp.一High

ofβ一MnO.measured to2GPa P「ess.

19,519.19872152 海水からのウラン回収 藤木 良規 電気評論

5月号,19882153 Floati㎎一Zone Crystal Growth of WC 田中 高穂・大谷 茂樹 J.Mat.Sci.

石沢 芳夫 23,665.19882154 ニューガラスの研究・開発動向 牧島 亮男 照明学会誌

72, 4,198.19882155 粉末X線回析パターンのシミュレーション 泉 富士夫 セラミックス

23, 6,557.19882156 Field Emission Properties of 石沢 芳夫・小泉 充

大島 忠平・大谷 茂樹J.de Physique

<110〉一〇riented Carbide Tips 48,C6-11, 9.19872157 Preparation of a New Type BaCu.S。 佐伯 昌宣・小野田みつ子 Mat.Res.BuH.

野崎 浩司 23,603.19882158 超高温プラズマ反応装置とセラミックスヘ 石垣 隆正

の応用FC Report6, 6,184.1988

2159 Assignment of the Powder X-Ray 小野田みつ子・山本 昭二室町 英治・竹川

Jpn.J.App1.Phys.Diffraction Pattern of Superconductor 俊二 27, 5,L833.1988Bi。(Sr,Ca)ヨー。Cu.O}

★ M E M 0 ☆

研究会 2月23日、第2回銅ペロブスカイト研究会が「ブ

ラジルの水晶について」の議題で開催された。

 3月6日、第24回チタン酸塩研究会が「触媒反応」

の議題で開催された。

 3月20日、第18回高融点化合物研究会が「固体内

フォノン散乱によって誘起される表面再酉己列」の議

題で開催された。

 3月22日、第2回結晶構造解析研究会が「超電導・

最近の研究」の議題で開催された。

 3月27日、第2回ビスマス基オキシ弗化物研究会

が「SiC/A1系複合材料の作製並びにその機械的性質

について」の議題で開催された。

 3月28日、第3回銅ペロブスカイト研究会が「吉

林大学における高圧合成並びにBi系元素置換超伝

導体について」の議題で開催された。

 3月28日、第3回光科学研究会が「化合物半導体・

不完全中心の関与する励起子ダイナミックス」の議

題で開催された。

 4月5日、第19回高融点化合物研究会が「イオン

ビームを用いた表面における吸着と反応の研究

一〇。/Ag(111),O./Si(111〕,とスキッピング」の議題

で開催された。

 4月10日、第40回高圧力研究会が「焼結ダイヤモ

ンドによる圧力発生」の議題で開催された。

 4月26日、第1回ガリウム酸塩研究会が「FZ法

KGGTO単結晶の育成及び評価」の議題で開催された。

人事異動

 総理府技官 坂元思無邪(研究開発局企画課防災

科学技術推進室長補佐)

管理部企画課長に昇任させる

 総理府技官 今野重久(管理部技術課物理分析係長)

管理部技術課長に昇任させる

管理部技術課無塵係長の併任を解除する

(9)

Page 10: IMAを用いた無機材質の分析 - PubMan 7.8.1 build …pubman.nims.go.jp/pubman/item/escidoc:579617:2/component/...IMAを用いた無機材質の分析 近年、材料科学の進歩にともない、セラミックス

 総理府技官 井上悟(束京工業大学工学部助教授)

第9研究グループ主任研究官に転任させる

 総理府技官 池上隆康(第1研究グループ主任研究官)

研究開発局総合研究課材料開発推進室専門職の併任

を解除する

 総理府技官 青柳祥昭(管理部企画課専門職)

研究開発局総合研究課材料開発推進室専門職に併任

する

         (以上平成元年4月1日付)

海外出張

 第3研究グループ主任研究官田中英彦は、「先端材

料分野に関するワークショップに参加し討論及び情

報交換」を行うため、平成元年2月12日から平成元

年2月19日まで、カナダ国へ出張した。

 第2研究グループ主任研究官和田弘昭は、「フラン

スにおける機能性カルコゲナイド物質の研究開発状

況調査及び情報交換」のため、平成元年2月22日か

ら平成元年3月9日まで、フランス国へ出張した。

 第12研究グループ主任研究官田中高穂は、「米国物

理学会出席及び研究所訪問」のため、平成元年3月

19日から平成元年4月1日まで、アメリカ合衆国へ

出張した。

 第7研究グループ主任研究官佐々木高義は、「第

197回アメリカ化学会年会出席及び大学訪問」のた

め、平成元年4月8日から平成元年4月21日まで、

アメリカ合衆国へ出張した。

 超高温ステーション主任研究官松本精一郎は、「第

ユ回ダイヤモンド及びダイヤモンド状薄膜CVD国

際シンポジウム出席及び講演並びに大学訪問」のた

め、平成元年5月6日から平成元年5月19日まで、

アメリカ合衆国へ出張した。

受  賞

 表彰者名  表  彰  名       表

外国人の来所3月14日 Dr.K1aus Dr.Morgenthaler西ドイツ、

     ベンツ社

4月12日

4月14日

4月14日

4月24日

中国視察団 20名

陳進明 他4名 台湾金属工業発展中心

鄭伯昆 国立台湾大学

Mr.Georges Dureault他1名 フラン

スCETIM

第6回科学技術いろいろ展 科学技術いろいろ展(科学技術庁及び関係団体主

催)は、昨年に引続きテクノロジィージャパン’89(晴

海・東京国際見本市会場)会場内で、4月ユ1日(火)

から4月14日(金)までの4日問、開催された。4

日間の入場者数は、192,985名を数えた。

所内一般公開

 当研究所は、4月20日(木)科学技術週間の行事

の一環として、超高圧力発生装置(3万トンプレ

ス)、高周波熱プラズマ発生装置等の研究施設・設備

の一般公開を行った。当日は、650名を越える見学者

が訪れた。

r般公開風景(ガラスエ作の実演)

小須田幸助藤木 良規渡辺  遵佐々木高義塩田  勝白嵜 信一

創意工夫功労者注目発明

注目発明科学技術庁長官賞

        彰  の  内  容

超電導体に関する組成分析方法の考案M.TiIト。Gal。。。O。。で示される正方晶系のトンネル構造を有する化合物およびその製造法

高純度酸化チタンの空隙を有する繊維構造体の製造法機能性セラミックスの制御技術の開発

表彰年月日平成元年4月18日平成元年4月18日

平成元年4月18日平成元年4月17日

発 行 日

編集一発行平成元年6月1日第116号科学技術庁 無機材質研究所

NATIONAL INSTITUTE FOR RESEARCH IN INORGANIC MATERIALS〒305茨城県つくぼ市並木ユ丁目1番

電話0298-51-3351

(10)