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Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド User Guide for Cisco Media Experience Engine 3500 リリース 3.0 2010 3 12 Text Part Number: OL-20698-01-J

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Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

User Guide for Cisco Media Experience Engine 3500

リリース 3.0

2010 年 3 月 12 日

Text Part Number: OL-20698-01-J

【注意】シスコ製品をご使用になる前に、安全上の注意

(www.cisco.com/jp/go/safety_warning/)をご確認ください。

本書は、米国シスコシステムズ発行ドキュメントの参考和訳です。

リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップ

デートがあり、リンク先のページが移動 / 変更されている場合があ

りますことをご了承ください。

あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サ

イトのドキュメントを参照ください。

また、契約等の記述については、弊社販売パートナー、または、弊

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このマニュアルに記載されている仕様および製品に関する情報は、予告なしに変更されることがあります。このマニュアルに記載されている表現、情報、および推奨事項

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されています。説明の中に実際のアドレスが使用されていたとしても、それは意図的なものではなく、偶然の一致によるものです。

Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド , リリース 3.0© 2008-2010 Cisco Systems, Inc. All rights reserved.

Copyright © 2008–2010, シスコシステムズ合同会社 .All rights reserved.

OL-20698-01-J

C O N T E N T S

P A R T 1 Cisco MXE 3500 の概要

C H A P T E R 1 Cisco MXE 3500 の概要 1-1

システムへの初回アクセス 1-1

Cisco MXE 3500 の動作原理 1-1

Cisco MXE 3500 の機能 1-2

Cisco MXE 3500 の基本理念 1-2

Cisco MXE 3500 プラットフォーム 1-2

Cisco MXE 3500 システム コンポーネント 1-2

Enterprise Control System(ECS) 1-2

Configuration and Monitoring(CAM)サービス 1-3

Local Control System(LCS) 1-3

ワーカー 1-3

Cisco MXE 3500 の設定:ジョブ、タスク、ビデオ パイプライン 1-3

符号化およびコード変換のプロセス 1-4

データおよびビデオ パイプライン 1-4

ジョブの実行 1-4

ライセンス付き機能 1-6

このガイドの内容 1-6

ユーザ インターフェイスの概要 1-7

情報パネル 1-8

メニュー バー 1-8

ツールボックス 1-8

プロファイル ブラウザ 1-9

メイン ウィンドウ 1-10

関連資料 1-10

マニュアルの入手方法およびテクニカル サポート 1-10

C H A P T E R 2 ジョブの送信 2-1

ジョブの送信 2-1

ファイル ジョブ 2-1

ファイル ジョブの概要 2-2

ファイル ジョブ設定について 2-3

[File Information](ファイル ジョブ) 2-3

iiiCisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

Contents

[Profile](ファイル ジョブ) 2-4

[Input](ファイル ジョブ) 2-4

[Timed Submission](ファイル ジョブ) 2-6

[Custom Metadata](ファイル ジョブ) 2-7

[Advanced](ファイル ジョブ) 2-8

[Forensic Watermarking Metadata](ファイル ジョブ) 2-8

[Graphics Overlay](ファイル ジョブ) 2-8

[Custom Settings](ファイル ジョブ) 2-9

ファイル ジョブの送信 2-11

ライブ ジョブ 2-11

ライブ ジョブの概要 2-12

ライブ ジョブ設定の概要 2-12

[File Information](ライブ ジョブ) 2-13

[Profile](ライブ ジョブ) 2-13

[Input](ライブ ジョブ) 2-14

[Start Trigger](ライブ ジョブ) 2-15

[Stop Trigger](ライブ ジョブ) 2-16

[Timed Submission](ライブ ジョブ) 2-16

[Custom Metadata](ライブ ジョブ) 2-18

[Forensic Watermarking Metadata](ライブ ジョブ) 2-18

[Graphics Overlay](ライブ ジョブ) 2-18

[Custom Settings](ライブ ジョブ) 2-19

ライブ ジョブの送信 2-20

キャプチャの開始と停止 2-21

Folder Attendant を使用したジョブ送信の自動化 2-22

P A R T 2 プロファイル管理

C H A P T E R 3 キャプション抽出プロファイル 3-1

キャプション抽出エンコーダの概要 3-1

キャプション抽出の設定について 3-1

[Common](キャプション抽出プロファイル) 3-2

[Settings](キャプション抽出プロファイル) 3-3

キャプション抽出プロファイルの作成 3-3

ジョブ プロファイルへのキャプション抽出プロファイルの追加 3-4

C H A P T E R 4 ディストリビューション プロファイル 4-1

ジョブ プロファイルへのディストリビューション プロファイル追加のタイミング 4-1

デリバリ プロファイル 4-1

ivCisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

Contents

デリバリ プロファイルの概要 4-2

配信の設定について 4-2

[Common](デリバリ プロファイル) 4-2

[Delivery Formats](デリバリ プロファイル) 4-3

[Delivery Method](デリバリ プロファイル) 4-3

[Rename on Delivery](デリバリ プロファイル) 4-5

FTP .tmp ファイル拡張子について 4-6

.tmp 拡張子の追加 4-6

.tmp ファイル拡張子の有効化方法 4-6

デリバリ プロファイルの作成 4-7

ジョブ プロファイルへのデリバリ プロファイルの追加 4-8

ファイルおよびディレクトリ名に使用される変数 4-9

通知プロファイル 4-10

通知プロファイルの概要 4-10

通知機能使用のタイミング 4-10

通知の設定について 4-10

[Common](通知プロファイル) 4-11

[Notification Criteria](通知プロファイル) 4-11

[Email Notification](通知プロファイル) 4-11

[HTTP Post](通知プロファイル) 4-12

[TCP Post](通知プロファイル) 4-12

[UDP Post](通知プロファイル) 4-13

通知プロファイルの作成 4-13

ジョブ プロファイルへの通知プロファイルの追加 4-14

出力 4-15

出力プロファイルの概要 4-15

出力の設定について 4-15

[Common](出力プロファイル) 4-15

[Save Local Output File](出力プロファイル) 4-15

[Output](出力プロファイル) 4-16

出力プロファイルの作成 4-16

ジョブ プロファイルへの出力プロファイルの追加 4-17

ファイルおよびディレクトリ名に使用される変数(出力プロファイル) 4-18

Web キャスト 4-18

Web キャスト プロファイルの概要 4-18

Web キャストの設定について 4-18

[Common](Web キャスト プロファイル) 4-18

[Streams 1-10](Web キャスト プロファイル) 4-19

Web キャスト プロファイルの作成 4-20

vCisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

Contents

ジョブ プロファイルへの Web キャスト プロファイルの追加 4-21

C H A P T E R 5 エンコーダ プロファイル 5-1

エンコーダの概要 5-1

エンコーダ プロファイルの作成 5-1

エンコーダ プロファイルの編集 5-2

エンコーダ プロファイルの削除 5-3

エンコーダ プロファイルのジョブ プロファイルへの追加 5-4

エンコーダ プロファイルからのエンコーダの削除 5-4

エンコーダ 5-5

Flash 7 エンコーダ 5-5

Flash 7 エンコーダの概要 5-5

Flash 7 エンコーダの設定について 5-5

Flash 8 エンコーダ 5-10

Flash 8 エンコーダの概要 5-10

Flash 8 エンコーダの設定について 5-10

Flash Grid 5-16

H.264 エンコーダ 5-17

H.264 エンコーダの概要 5-17

H.264 エンコーダの設定について 5-18

ドルビー プログラム オプティマイザ 5-30

MP3 エンコーダ 5-32

MP3 エンコーダの概要 5-33

MP3 エンコーダの設定について 5-33

MPEG エンコーダ 5-35

MPEG エンコーダの概要 5-35

MPEG エンコーダの設定について 5-35

QuickTime エンコーダ 5-52

QuickTime エンコーダの概要 5-52

QuickTime エンコーダ プロファイルの作成 5-52

QuickTime エンコーダ プロファイルの編集 5-54

QuickTime エンコーダの設定について 5-55

Real エンコーダ 5-59

Real エンコーダの概要 5-60

Real エンコーダの設定について 5-60

Speech-to-Text エンコーダ 5-66

Speech to Text エンコーダの概要 5-67

Speech-to-Text の設定について 5-67

WAV エンコーダ 5-71

viCisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

Contents

WAV エンコーダの概要 5-71

WAV エンコーダの設定について 5-71

Windows Media エンコーダ 5-74

Windows Media エンコーダの概要 5-74

Windows Media エンコーダの設定について 5-75

C H A P T E R 6 ジョブ プロファイル 6-1

ジョブ プロファイルの概要 6-1

ジョブ プロファイルの必須サブプロファイル 6-2

ジョブ プロファイルに格納できるサブプロファイル 6-2

ジョブ プロファイルのファイル拡張子 6-2

デフォルト プロファイル ディレクトリの設定 6-2

新しいジョブ プロファイルの作成 6-3

新しいジョブ プロファイルの作成 6-3

既存ジョブ プロファイルからの新規ジョブ プロファイルの作成 6-5

プロファイル ブラウザからの新規ジョブ プロファイルの作成 6-5

標準の Cisco MXE 3500 ジョブ プロファイル 6-5

プロファイル ブラウザを使用したジョブ プロファイルの選択 6-8

既存ジョブ プロファイルの編集 6-8

プロファイルの削除 6-9

ジョブ プロファイルのコピー 6-9

C H A P T E R 7 その他のプロファイル 7-1

インデックス プロファイル 7-1

インデックス プロファイルの概要 7-1

インデックスの設定について 7-1

[Common](インデックス プロファイル) 7-2

[Scene Change Detection](インデックス プロファイル) 7-2

[Thumbnail Properties](インデックス プロファイル) 7-3

ジョブ プロファイルへのインデックス プロファイルの追加 7-4

サムネール プロファイル 7-4

サムネール プロファイルの概要 7-5

サムネールの設定について 7-5

[Common](サムネール プロファイル) 7-5

[Frame Selection](サムネール プロファイル) 7-6

[Thumbnail Properties](サムネール プロファイル) 7-7

ジョブ プロファイルへのサムネール プロファイルの追加 7-8

viiCisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

Contents

C H A P T E R 8 プリプロセッサ プロファイル 8-1

プリプロセッサ プロファイルの概要 8-1

プリプロセッサ プロファイルを開く 8-1

プリプロセッサ プロファイルの作成 8-2

プリプロセッサ設定について 8-3

[Common](プリプロセッサ) 8-4

[Video](プリプロセッサ) 8-5

[Telecine](プリプロセッサ) 8-9

[Crop](プリプロセッサ) 8-10

[Bumpers and Trailers](プリプロセッサ) 8-10

[Color](プリプロセッサ) 8-11

[Noise Reduction](プリプロセッサ) 8-13

[Manage Input Extensions](プリプロセッサ) 8-14

Line21/VANC データ(プリプロセッサ) 8-15

SD Pinnacle ソースからの VBI データの抽出(Line 21/VANC データ) 8-16

[Closed Captioning](プリプロセッサ) 8-17

[Aspect Ratio Conversion](プリプロセッサ) 8-17

アスペクト比変換の例 8-21

[Timecode](プリプロセッサ) 8-21

SD Pinnacle ソースからの VBI データの抽出(タイムコード) 8-23

[Watermarking](プリプロセッサ) 8-23

[V-Chip](プリプロセッサ) 8-25

[Audio](プリプロセッサ) 8-25

[Audio Filters](プリプロセッサ) 8-26

[Input/Output Audio Channel Mapping](プリプロセッサ) 8-28

[Forensic Watermarking](プリプロセッサ) 8-28

[Philips CompoTrack Forensic Watermarking](プリプロセッサ) 8-28

[Thomson Nextamp Forensic Watermarking] 8-28

[Graphics Overlay](プリプロセッサ) 8-29

グラフィック オーバーレイについて 8-30

コンテンツ / バンパー / トレーラー設定 8-31

オーバーレイ メタデータ ファイルの作成 8-32

アニメーション コントロール 8-33

[Subtitles] 8-41

[Fingerprint Content Identification] 8-41

プリプロセッサ クリップのプレビュー 8-41

[Preview] ウィンドウを開く 8-42

[Preview] ウィンドウの使用 8-43

プレビュー ウィンドウ コントロール 8-44

viiiCisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

Contents

ファイル ジョブのイン ポイントとアウト ポイントの設定 8-45

イン ポイントとアウト ポイントの設定に使用する場所の選択 8-45

ジョブ プロファイルへのプリプロセッサ プロファイルの追加 8-45

P A R T 3 管理

C H A P T E R 9 管理タスク 9-1

管理の概要 9-1

ツールボックスの管理セクション 9-1

その他の管理ツール 9-2

ホスト管理 9-2

ホスト管理の概要 9-2

ネットワークの設定 9-3

ホストの設定とアクティブ化 9-3

ホスト管理について 9-3

ホストの新規作成 9-5

右クリックの [Copy] オプションを使用したホストの新規作成 9-7

ホストの有効化 / 無効化 9-7

ホスト設定の編集 9-8

ホストの削除 9-8

ホストへのワーカーの追加 9-9

[Capacity]、[Limit]、および [Expense] について 9-10

ホストからのワーカーの削除 9-10

ノード属性の設定 9-11

ノード属性の概要 9-11

ホストへのノード属性の割り当て 9-12

システム管理 9-12

システム管理の概要 9-13

[Input]([System Administration]) 9-13

[Output]([System Administration]) 9-16

[General Settings]([System Administration]) 9-16

[Status Settings]([System Administration]) 9-17

[Data Purging]([System Administration]) 9-18

[Audio Capture]([System Administration]) 9-19

[Single Node Mode]([System Administration]) 9-19

[Grid Computing]([System Administration]) 9-20

[Default Copyright] 情報の設定 9-21

出力ファイルの保管場所の設定 9-21

システム管理者への E メール通知の有効化 9-22

ixCisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

Contents

モニタ表示ウィンドウのオン / オフの切り替え 9-22

ジョブ モニタリングに対する自動消去の間隔の設定 9-22

ユーザ管理 9-23

ユーザ管理の概要 9-23

ユーザの新規作成 9-23

既存のユーザのアップデート 9-24

ユーザ権限の設定 9-25

ユーザの削除 9-27

ロール管理 9-28

ロール管理の概要 9-28

ロールの作成 9-29

ロールのアップデート 9-29

ロールの権限の設定 9-30

ロールの削除 9-32

プロファイル スペース 9-33

現在のプロファイル スペースの確認 9-33

現在のプロファイル スペースの設定 9-34

プロファイル スペースの作成 9-35

プロファイル スペースの編集 9-35

プロファイル スペースの削除 9-36

ユーザ メタデータ 9-36

ユーザ メタデータの追加 9-37

ユーザ メタデータの編集 9-38

ユーザ メタデータの削除 9-39

IP Capture(ライブ ストリーミング) 9-40

IP キャプチャの概要(ライブ ストリーミング) 9-40

IP キャプチャ ソースの追加(ライブ ストリーミング) 9-41

IP キャプチャ ソースの編集(ライブ ストリーミング) 9-42

IP キャプチャ ソースの削除(ライブ ストリーミング) 9-43

その他の管理ツール 9-43

Cisco MXE 3500 Tools 9-44

個々のプロファイル スペースの設定 9-44

プロファイル コンバータ 9-45

プロファイル コンバータの実行 9-46

プロファイル コンバータのログ エントリ 9-48

Database Configuration 9-53

Log Viewer 9-54

ログ サーバへの接続 9-56

ログのクリア 9-56

xCisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

Contents

ファイルへのログのエクスポート 9-56

ログ メッセージのフィルタリング 9-56

C H A P T E R 10 ジョブのモニタリングと管理 10-1

ジョブ ステータス 10-1

ジョブ ステータスの概要 10-1

ジョブのモニタリング 10-3

タスクのモニタリング 10-5

エラーの表示 10-6

出力クリップの表示 10-7

ディレクトリおよびウォッチ ステータスの表示 10-7

ジョブ XML の表示 10-8

ジョブの再スケジュール 10-9

ジョブの停止 10-10

ジョブの削除 10-11

ジョブ プライオリティのリセット 10-12

ジョブのフィルタリング 10-13

時限ジョブ ステータス 10-15

時限ジョブ ステータスの概要 10-15

時限ジョブ モニタでのジョブの操作 10-16

今後の時限ジョブのキャンセル 10-17

時限ジョブの一時停止と削除 10-17

システム ステータス 10-17

システム ステータスの概要 10-18

システム ステータス モニタの使用 10-19

ヘルス ステータス 10-19

ヘルス ステータスの概要 10-19

色 10-20

ヘルス カウンタ 10-21

ヘルス ステータス モニタの使用 10-21

C H A P T E R 11 レポート 11-1

レポートの概要 11-1

カスタム レポート オプション 11-2

ジョブ ID 基準の設定 11-4

ジョブ送信時間基準の設定 11-5

タイトル基準の設定 11-6

作成者基準の設定 11-6

完了ステータスの設定 11-7

xiCisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

Contents

レポートされた情報について 11-7

事前定義されたレポートの実行 11-8

ファイル名の要件 11-9

ワーカー概要レポート 11-9

ID 別ワーカー統計レポート 11-10

ワーカー ID ヘルス統計レポート 11-11

ワーカー タイプ ヘルス統計レポート 11-12

ワーカー総時間レポート 11-13

大キュー長レポート 11-14

Excel でのレポート出力の表示 11-15

レポートの保存 11-15

Excel でのレポートの表示 11-15

C H A P T E R 12 一般的なトラブルシューティング 12-1

ネットワーク共有へのアクセス 12-1

サーバ エラー 12-2

P A R T 4 Folder Attendant

C H A P T E R 13 Folder Attendant ディレクトリおよびウォッチ 13-1

Folder Attendant の概要 13-1

基本的なワークフロー 13-2

標準の日常的ワークフロー 13-3

ディレクトリの設定 13-3

ディレクトリのフィルタリング 13-4

ディレクトリの追加 13-5

FTP ディレクトリのモニタリング 13-7

ディレクトリの編集 13-8

ディレクトリの削除 13-9

ディレクトリの有効化 / 無効化 13-10

ウォッチの設定 13-11

ファイルの完全コピーのタイミング 13-11

ウォッチの追加 13-11

ウォッチ 13-12

カスタム メタデータ 13-14

システム設定の上書き 13-15

ウォッチの編集 13-15

ウォッチの削除 13-16

xiiCisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

Contents

C H A P T E R 14 Folder Attendant トラブルシューティング 14-1

Folder Attendant の問題点と解決方法 14-1

Folder Attendant プログラムの再起動 14-2

A P P E N D I X A Folder Attendant XML リファレンス A-1

リファレンス XML コンフィギュレーション ファイル A-1

一般的なタグ A-2

ディレクトリ タグ A-2

コピー完了タグ A-2

ウォッチ タグ A-3

拡張子リスト タグ A-3

拡張子タグ A-3

ジョブ タグ A-3

メタデータ タグ A-4

ファイル入力タグ A-4

システム設定タグ A-4

リファレンス XML アプリケーション コンフィギュレーション ファイル A-5

メディアおよび XML ファイルの送信 A-6

xiiiCisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

Contents

xivCisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

P A R T 1

Cisco MXE 3500 の概要

CiscoOL-20698-01-J

C H A P T E R 1

Cisco MXE 3500 の概要

ここでは、次の内容について説明します。

• 「システムへの初回アクセス」(P.1-1)

• 「Cisco MXE 3500 の動作原理」(P.1-1)

• 「関連資料」(P.1-10)

• 「このガイドの内容」(P.1-6)

• 「ユーザ インターフェイスの概要」(P.1-7)

• 「関連資料」(P.1-10)

• 「マニュアルの入手方法およびテクニカル サポート」(P.1-10)

システムへの初回アクセスログイン プロンプトで、[User Name] に admin、[Password] に admin と入力します。

図 1-1 Cisco MXE 3500 ログイン プロンプト

Cisco MXE 3500 の動作原理ここでは、次の内容について説明します。

• 「Cisco MXE 3500 の機能」(P.1-2)• 「Cisco MXE 3500 の基本理念」(P.1-2)• 「Cisco MXE 3500 プラットフォーム」(P.1-2)• 「Cisco MXE 3500 システム コンポーネント」(P.1-2)• 「Cisco MXE 3500 の設定:ジョブ、タスク、ビデオ パイプライン」(P.1-3)

1-1Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

第 1 章 Cisco MXE 3500 の概要

Cisco MXE 3500 の動作原理

Cisco MXE 3500 の機能

• Cisco MXE 3500 は、アナログおよびデジタル メディアを変換して次の処理を可能にします。

– 放送、Web、または携帯ワイヤレス機器での再生用に、あらゆる形式のコンテンツを配信

– 異種コンポーネント間のコンテンツ ワークフロー

• 多様なサードパーティ コーデックを、明確に定義されたワークフローに統合します。

– さまざまな形式への符号化の自動化

Cisco MXE 3500 の基本理念

• Cisco MXE 3500 は、符号化およびコード変換の処理を自動化します。

• Cisco MXE 3500 の特徴は次のとおりです。

– スケーラブル

– 適応性

– 耐障害性

– 効率性

– 信頼性

• Cisco MXE 3500 は、変化する業界の状況に合わせて効率的かつ効果的に進化できます。

Cisco MXE 3500 プラットフォーム

• Cisco MXE 3500 は、大容量のデジタル ビデオの符号化を処理します。

– 入力ビデオ形式 > 出力ビデオ形式

• Cisco MXE 3500 プラットフォームは完全な XML ベースであり、自由にカスタマイズできる柔軟

性を備えています。次の機能を利用できます。

– XML ペイロードが含まれた HTTP Post を介した Digital Asset Management/Media Asset Management(DAM/MAM; デジタル アセット マネジメント /メディア アセット マネジメン

ト)メディアの統合

Cisco MXE 3500 システム コンポーネント

この項では、Cisco MXE 3500 の基本コンポーネントの概要を示し、次のトピックについて説明します。

• 「Enterprise Control System(ECS)」(P.1-2)

• 「Configuration and Monitoring(CAM)サービス」(P.1-3)

• 「Local Control System(LCS)」(P.1-3)

• 「ワーカー」(P.1-3)

Enterprise Control System(ECS)

ECS は、Cisco MXE 3500 の後方であらゆるインテリジェンス機能を駆動する制御システムです。

1-2Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 1 章 Cisco MXE 3500 の概要

Cisco MXE 3500 の動作原理

• ECS は、ロギング、ジョブまたはタスクのスケジュール設定、トラッキング、およびモニタリン

グ時に、SQL データベースと通信します。

• ECS は Cisco MXE 3500 全体を制御します。

• ECS は次の処理を実行します。

– ライセンスの確認

– データベースへの接続

– 「Local Control System(LCS)」(P.1-3)へのジョブの送信

– ジョブのモニタリング

– ジョブのスケジュール設定

– 冗長性および耐障害性の提供

• ECS は、Windows サービスとして動作するように設定されます。

Configuration and Monitoring(CAM)サービス

CAM は、ECS と連携して動作します。CAM は、ポート 3051 で Cisco MXE 3500 User Interface(UI; ユーザ インターフェイス)および Web サービス API からの着信要求(新規ジョブの送信、ステー

タス要求、要求に関する設定など)をリッスンします。CAM は設定およびモニタリング(ステータ

ス)要求を処理し、ジョブまたはライセンス関連の要求を処理のために ECS に転送します。

Local Control System(LCS)

• LCS は、ファイル管理や通知などのタスクを実行するすべてのエンコーダおよびその他のワー

カーを駆動するアプリケーションです。

• LCS の「親」が 「Enterprise Control System(ECS)」(P.1-2) です。

• LCS はシステムの「働きアリ」です。つまり、ECS がなければインテリジェントに機能しません。

• LCS は、Windows サービスとして動作するように設定できます。

ワーカー

Cisco MXE 3500 ワーカーのタイプは次のとおりです。

• プリプロセッサ:システムへの入口

• エンコーダ:QuickTime、H.264、MPEG など

• ディストリビューション ワーカー:FTP およびコピー ワーカー

• Fileman ワーカー:ファイル システムのクリーンアップを実行

• 通知 ワーカー:HTTP Post または E メール

Cisco MXE 3500 の設定:ジョブ、タスク、ビデオ パイプライン

ここでは、次の内容について説明します。

• 「符号化およびコード変換のプロセス」(P.1-4)

• 「データおよびビデオ パイプライン」(P.1-4)

• 「ジョブの実行」(P.1-4)

1-3Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 1 章 Cisco MXE 3500 の概要

Cisco MXE 3500 の動作原理

符号化およびコード変換のプロセス

• Cisco MXE 3500 の入力 > Cisco MXE 3500 の出力

• 復号化、符号化、コード変換の概要

1. ベースバンド ビデオがキャプチャされてデジタル化されるか、ファイルベースのビデオが非

圧縮 AVI ファイルに複合化されます。

2. 非圧縮 AVI ファイルは、ディスク(デフォルトの動作)またはメモリ(即時モード)に書き

込まれます。

3. 各エンコーダがその AVI ファイルをソースとして読み取り、適切な形式で出力します。

「データおよびビデオ パイプライン」(P.1-4)も参照してください。

データおよびビデオ パイプライン

図 1-2 にデータ /ビデオ パイプラインを図示します。

図 1-2 ビデオ パイプライン

ジョブの実行

ここでは、次の内容について説明します。

• 「ジョブ送信の概要」(P.1-4)

• 「入力形式(ファイルベースの入力)」(P.1-5)

• 「出力形式」(P.1-5)

ジョブ送信の概要

Cisco MXE 3500 ジョブの送信チャネルは次のとおりです。

• Cisco MXE 3500 ユーザ インターフェイス(UI)

• Folder Attendant( も一般的)

1-4Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 1 章 Cisco MXE 3500 の概要

Cisco MXE 3500 の動作原理

「ジョブの送信」(P.2-1)および「Folder Attendant を使用したジョブ送信の自動化」(P.2-22)も参照

してください。

入力形式(ファイルベースの入力)

• ファイルベースの入力

– MPEG1、MPEG-2、MPEG4、MXF、IMX、WAV、Avid OMF、DV、QuickTime、AVI、WMV

• ライブ

– [Time] トリガー

– [IP] トリガー

– [Now]

– [Duration]

– [DTMF]

出力形式

• ケーブル VOD

– MPEG-2 トランスポート ストリーム、AC3 オーディオ、CableLab 準拠

• モバイル

– 3GP、MPEG4、H264、H263、AAC、AMR、Vidiator™(一部)、PacketVideo™、Apple• Web

– Real、Windows Media、Flash 7、Flash 8、QuickTime、MP3、MP4• MPEG-2

– MP@ML、MP@HL、4:2:2@HL、AC3 オーディオ、プログラムおよびトランスポート スト

リーム、DVD 準拠

• その他

– MXF、IPV

1-5Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 1 章 Cisco MXE 3500 の概要

ライセンス付き機能

ライセンス付き機能このガイドでは、使用可能なすべての Cisco MXE 3500 機能について説明しています。そのうちの一

部では、追加の機能ライセンスが必要です。追加ライセンスが必要な機能を表 1-1 に示します。

このガイドの内容Cisco MXE 3500 Web ユーザ インターフェイス(UI)は、Cisco MXE 3500 のお客様がジョブの処理で

も頻繁に使用するツールです。このガイドには、XML 送信だけを介して実行される機能に言及してい

る箇所があります。このガイドでは、Cisco MXE 3500 の概要を示し、次の項目について説明します。

• 「管理タスク」(P.9-1)

• 「ジョブ プロファイル」(P.6-1)の作成

• 「ジョブの送信」(P.2-1)

• モニタリングおよび「ジョブのモニタリングと管理」(P.10-1)

• 「レポート」(P.11-1)

Cisco MXE 3500 の展開については、『Deployment Guide for Cisco MXE 3500』を参照してください。

表 1-1 Cisco MXE 3500 のライセンス付き機能

機能 説明 詳細情報

Resource Manager 複数の Cisco MXE 3500 デバイスが、一連のユーザ アカ

ウント、ジョブ プロファイル、ライセンス付き機能、お

よびユーザ インターフェイスを持つ 1 つのグループとし

て動作できます。

ユーザ アカウント、ユーザ ロール、プロファイル スペー

ス、ユーザ メタデータなどのユーザ管理機能を有効にし

ます。

• 『Deployment and Administration Guide for Cisco MXE 3500』

• 「ユーザ管理」(P.9-23)

• 「ロール管理」(P.9-28)

• 「プロファイル スペース」(P.9-33)

• 「ユーザ メタデータ」(P.9-36)IP キャプチャ(ラ

イブ ストリーミン

グ)

Cisco MXE 3500 では、ライブの Enterprise TV および IPTV フィードを取り込み、さまざまなエンドポイントで

コンテンツを再表示できます。

• 『Deployment and Administration Guide for Cisco MXE 3500』

• 「IP Capture(ライブ ストリーミン

グ)」(P.9-40)

• 「Web キャスト」(P.4-18)

• 「ライブ ジョブ」(P.2-11)Speech to Text Cisco MXE 3500 では、ビデオの音声をテキストに変換で

きます。

• 『Deployment and Administration Guide for Cisco MXE 3500』

• 「Speech-to-Text エンコーダ」

(P.5-66)グラフィック オー

バーレイ

Cisco MXE 3500 では、音声から変換したテキストをテキス

ト キャプションとしてビデオに埋め込むことができます。

(注) グラフィック オーバーレイを使用するには、

Speech to Text 機能のライセンスも必要です。

• 『Deployment and Administration Guide for Cisco MXE 3500』

• 「Speech-to-Text エンコーダ」(P.5-66)

1-6Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 1 章 Cisco MXE 3500 の概要

ユーザ インターフェイスの概要

ユーザ インターフェイスの概要図 1-3 に示す Web ユーザ インターフェイス(UI)は、Cisco MXE 3500 の主要 UI です。

(注) 推奨される 小画面解像度は 1280 × 1024 です。

[Clear Status] ボタンを押すと、ページからカスタム メッセージ(正常終了やエラーに関するメッセー

ジなど)が消去されます。フィールドまたはジョブの検証メッセージ(フィールドの欠落に関するメッ

セージなど)は消去されません。

UI のコンポーネントについては、次のトピックに図と説明を示します。

• 「情報パネル」(P.1-8)

• 「メニュー バー」(P.1-8)

• 「ツールボックス」(P.1-8)

• 「プロファイル ブラウザ」(P.1-9)

• 「メイン ウィンドウ」(P.1-10)

(注) Cisco MXE 3500 では、テープの送信はサポートされません。

図 1-3 ユーザ インターフェイスのコンポーネント

1-7Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 1 章 Cisco MXE 3500 の概要

ユーザ インターフェイスの概要

情報パネル

この領域には、次の情報が表示されます。

• [Server]:Cisco MXE 3500 と通信しているサーバのホスト名が表示されます。

• [User]:Cisco MXE 3500 に現在ログインしているユーザの名前が表示されます。

• [Logout]:Cisco MXE 3500 からログアウトする、または別のユーザとしてログインするには、こ

のリンクを選択します。

• [Change Password]:パスワードを変更するには、このリンクをクリックします。[Change Password] ダイアログが表示されます(図 1-4)。

図 1-4 [Change Password] ポップアップ

メニュー バー

メニュー バーには次のオプションがあります。

• [File]:[Create a New Profile]、[Open a Profile]、[Change Password]、または [Log Out]。

• [View]:「ツールボックス」(P.1-8)で使用できるのと同じオプションが表示されます。ユーザ インターフェイス コンポーネント([Navigation] カラム、[Toolbox]、[Profile Browser])を表示 /非表示にするには、[Customize] を選択します。

• [Tools]:

– [Reset License Cache]:UI アプリケーション内のライセンス情報をリセットします。このオプ

ションは、通常は ECS で Cisco MXE 3500 ライセンスが変更または更新された場合に、管理

者によって実行されます。[Reset License Cache] 操作を選択すると、Cisco MXE 3500 UI アプリケーションが 新のライセンス情報で更新されます。

• [Help]:ソフトウェア バージョン番号の表示、Cisco MXE 3500 テクニカル サポートへの問い合

わせ、またはヘルプ ファイルの読み取りを実行します。

ツールボックス

ツールボックスは、次の任意のセクションをすばやく表示できるナビゲーション ツールです。

• [Submission]:ファイルまたはライブ ジョブの送信に使用します。

(注) Cisco MXE 3500 では、テープ ジョブの送信はサポートされません。

• [Profile Management]:コンポーネント プロファイル(プリプロセッサ、エンコーダ、ディストリ

ビューション)およびジョブ プロファイルの作成と管理に使用します。

1-8Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

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第 1 章 Cisco MXE 3500 の概要

ユーザ インターフェイスの概要

• [Administration]:ホスト、システム、ユーザ、およびロールの権限とカスタム メタデータの管理

に使用します。

• [Monitoring]:ジョブ ステータス、時限ジョブ ステータス、システム ステータス、およびノード

のヘルス ステータスのモニタに使用します。

• [Reports]:カスタム ステータス レポートの作成に使用します。

• [Folder Attendant]:ウォッチ フォルダの設定と、取り込まれたジョブの自動追跡に使用します。

(注) [Toolbox] でアクセスできるすべての機能は、[View] メニューからもアクセスできます。

プロファイル ブラウザ

図 1-5 に示すプロファイル ブラウザは、次のように動作します。

• 結果を入力するには、[Search]([Filter Text] の隣)をクリックし、次に [Create New Profile] をク

リックします。ユーザが適切なプロファイル編集権限を所持していない場合、このオプションは表

示されません。

• 現在のページが [Job Submission] で、[Browse Type] が Job Profile の場合、結果に表示されたプロ

ファイル名をダブルクリックすると、[Job Submission Job Profile] リスト ボックスでそのジョブ プロファイルが選択されます。

• 現在のページが [Folder Attendant] で、[Browse Type] が Job Profile の場合、[Results] リストのプ

ロファイルをダブルクリックすると、[Watches Job Profile] ドロップダウンでそのジョブ プロファ

イルが選択されます。

• 現在のページが [New Profile] または [Open Profile] で、[Browse Type] が Job Profile の場合、プ

ロファイル名をダブルクリックするとそのジョブ プロファイルが開き、編集することができます。

• 現在のページが [Job Profile] 編集ページの場合、[Results] リストのプロファイル(ジョブ プロ

ファイル以外のプロファイル タイプ)をダブルクリックすると、[Job Profile] 編集ページでそのプ

ロファイルが選択され、現在開いているジョブ プロファイルに含めることができます。

• 上記の条件のいずれにも当てはまらない場合、結果に表示されたタスク プロファイル名(ジョブ プロファイル以外のタスク プロファイル)をダブルクリックすると、選択したプロファイルがプ

ロファイル編集コンテンツ ページで開き、編集することができます。この動作は、ユーザが適切

なプロファイル編集権限を所持している場合に限りアクティブになります。

1-9Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 1 章 Cisco MXE 3500 の概要

関連資料

図 1-5 プロファイル ブラウザ

プロファイル ブラウザが表示されない場合は、現在の表示に応じて次のいずれかを実行します。

• メイン メニューから、[View] > [Customize] > [Toggle Navigation Column] を選択します。

• メイン メニューから、[View] > [Customize] > [Profile Browser] を選択します。

メイン ウィンドウ

メイン ウィンドウには、[Toolbox] または [View] メニューで選択されたページが表示されます。

関連資料利用可能なマニュアルの詳細なリストについては、次の URL で『Guide to Documentation for Cisco MXE 3500』を参照してください。

http://www.cisco.com/en/US/products/ps9892/products_documentation_roadmaps_list.html

マニュアルの入手方法およびテクニカル サポートマニュアルの入手方法、テクニカル サポート、その他の有用な情報について、次の URL で、毎月更新

される『What's New in Cisco Product Documentation』を参照してください。シスコの新規および改訂

版の技術マニュアルの一覧も示されています。

http://www.cisco.com/en/US/docs/general/whatsnew/whatsnew.html

『What's New in Cisco Product Documentation』は RSS フィードとして購読できます。また、リーダー アプリケーションを使用してコンテンツがデスクトップに直接配信されるように設定することもできま

す。RSS フィードは無料のサービスです。シスコは現在、RSS バージョン 2.0 をサポートしています。

1-10Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

CiscoOL-20698-01-J

C H A P T E R 2

ジョブの送信

ここでは、次の内容について説明します。

• 「ジョブの送信」(P.2-1)

• 「ファイル ジョブ」(P.2-1)

• 「ライブ ジョブ」(P.2-11)

• 「Folder Attendant を使用したジョブ送信の自動化」(P.2-22)

ジョブの送信

(注) 大部分の Cisco MXE 3500 ユーザは、Folder Attendant を使用して自動的にジョブを送信します。

ここでは、それぞれのジョブ タイプについて詳細に説明します。

• 「ファイル ジョブ」(P.2-1)

• 「ライブ ジョブ」(P.2-11)

個々のジョブを送信するには、次の手順を実行します。

1. ソースを選択します。[Toolbox] で [Submission] を展開し、[File] または [Live] をクリックします。

2. ジョブの送信ページの必要項目をすべて入力します。「ジョブの送信」(P.2-1)も参照してください。

(注) ジョブの設定の大部分は、送信の際に添付されるジョブ プロファイルで定義します。プロファ

イルの作成方法については、「ジョブ プロファイル」(P.6-1)を参照してください。

3. [Submit] ボタンをクリックします。

[Submit] ボタンによって、[Job Submission] ページのすべての情報と、ジョブ プロファイルの情報が

結合され、ジョブが送信されて符号化されます。

ファイル ジョブソースとしてファイルを選択するには、次の手順を実行します。

• [Toolbox] で [Submission] > [File] をクリックします。

ここでは、次の内容について説明します。

2-1Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

第 2 章 ジョブの送信

ファイル ジョブ

• 「ファイル ジョブの概要」(P.2-2)

• 「ファイル ジョブ設定について」(P.2-3)

• 「ファイル ジョブの送信」(P.2-11)

ファイル ジョブの概要

図 2-1 に示すように、ファイル ジョブでは、ビデオ ファイルおよび /またはオーディオ ファイルを取

り込んで符号化できます。「[Input](ファイル ジョブ)」(P.2-4)も参照してください。

ソース ファイルは、PC 上、ネットワーク ドライブ上、または Storage Area Network(SAN; ストレー

ジ エリア ネットワーク)などにあります。しかし、ファイルが Cisco MXE 3500 に直接アクセスでき

ない場所にある場合、ファイルを適切なサーバにコピーする必要があります。

図 2-1 [File Job Submission] ページ

2-2Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

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第 2 章 ジョブの送信

ファイル ジョブ

ファイル ジョブ設定について

[File Job Submission] ページの次のセクションで、ファイル ジョブ設定を変更します。

• 「[File Information](ファイル ジョブ)」(P.2-3)

• 「[Profile](ファイル ジョブ)」(P.2-4)

• 「[Input](ファイル ジョブ)」(P.2-4)

• 「[Timed Submission](ファイル ジョブ)」(P.2-6)

• 「[Custom Metadata](ファイル ジョブ)」(P.2-7)

• 「[Advanced](ファイル ジョブ)」(P.2-8)

• 「[Forensic Watermarking Metadata](ファイル ジョブ)」(P.2-8)

• 「[Graphics Overlay](ファイル ジョブ)」(P.2-8)

• 「[Custom Settings](ファイル ジョブ)」(P.2-9)

[File Information](ファイル ジョブ)

図 2-2 に [File Information] セクションを示します。

図 2-2 [File Information] セクション

表 2-1 では、その設定について説明します。

表 2-1 [File Information] 設定と説明

設定 説明

[Author] クリップの作者を入力します。

[Copyright] クリップの著作権情報を入力します。

[Description] クリップの説明を入力します。

[Keywords] クリップの内容に関連する、記述的な検索語を入力します。キーワードはデータ

ベースに保存され、カスタム レポートの作成に使用できます。

[Priority] 送信するジョブのプライオリティを設定します。選択肢は、1 ~ 100 です。1 は 高

プライオリティです。

2-3Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 2 章 ジョブの送信

ファイル ジョブ

[Profile](ファイル ジョブ)

図 2-3 に [Profile] セクションを示します。

図 2-3 [Profile] セクション

1 つまたは複数のジョブ ファイルを選択します。「ジョブ プロファイル」(P.6-1)も参照してください。

または、プロファイル ブラウザを使用してジョブ プロファイルを選択します。「プロファイル ブラウ

ザを使用したジョブ プロファイルの選択」(P.6-8)も参照してください。

(注) 複数のページで作業するユーザの場合、[Reload Profile] ボタンをクリックしても当該ページの [Profile] セクションだけが更新され、ジョブ送信データは維持されます。

[Input](ファイル ジョブ)

図 2-4 に [Input] セクションを示します。

[Rating] 出力ファイルに埋め込む視聴制限を選択します。視聴制限により、視聴対象メディ

アの適切な視聴者が示されます。

[Start Timecode]

初の符号化フレームに表示されるタイムコードを入力します。ソース ファイルの

タイムコードを一致させるか、タイムコードを 00:00 で開始させることができます。

ドロップフレーム(セミコロンで区切られた hh;mm;ss;ff)または非ドロップ フレー

ム(コロンで区切られた hh:mm:ss:ff)を示します。

(注) このタイムコード エントリが、符号化の開始時間または停止時間に影響する

ことはありません。また、入力ファイルを編集することも決してありません。

[Title] 符号化するクリップのタイトルを入力します。タイトルを指定しない場合、(拡張子

を除く)ソース ファイル名が使用されます。

(注) タイトルを指定しても、指定しなくても構いません。タイトルは、出力ファ

イルの命名($(basename)_$(profile).$(extension))でよく使用されます。

<出力ベース名> を指定しない場合、$(basename) は、<ジョブ タイトル> に設定されます(ただし、ファイルベースのジョブではない場合)。これによ

り、出力ファイル名の中央に拡張子が表示されないようになります。

表 2-1 [File Information] 設定と説明 (続き)

2-4Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 2 章 ジョブの送信

ファイル ジョブ

図 2-4 ファイル ジョブ:[Input] セクション

表 2-2 では、その設定について説明します。

表 2-2 ファイル ジョブ:[Input] 設定と説明

設定 説明

[Media Source]

メディア ディレクトリから [Media Source] ボックスにファイルを移動するには、

[Browse] をクリックしてファイルを選択してから、[Add File(s)] ボタンをクリック

します。

このボックスからすべてのファイルを削除するには、[Clear] をクリックします。

単一のファイルを削除するには、[Remove] をクリックします。

選択できるファイル タイプは、[System Administration] ページの [Valid Input Extensions] フィールドに定義されています。選択できる符号化ファイルの形式は、

次のとおりです。

• .avi: Audio Video Interleaved ファイル

• .mov:QuickTime ファイル

• .mpg:Moving Picture Experts Group(MPEG)ファイル形式

• .omf:Open Media Framework ファイル形式

• .qt:QuickTime ファイル

• .ref:Reference ファイル

• .wav:オーディオ専用 WAV ファイル

[In Point] 符号化を開始する時間のポイント(クリップの先頭からの時間)を設定します。大

きいファイルの一部分だけを符号化する場合、イン ポイントとアウト ポイントを使

用します。ドロップフレーム(セミコロンで区切られた hh;mm;ss;ff)またはミリ秒

(コロンで区切られた hh:mm:ss:mmm)で指定します。

2-5Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 2 章 ジョブの送信

ファイル ジョブ

[Timed Submission](ファイル ジョブ)

図 2-5 に [Timed Submission] セクションを示します。

図 2-5 ファイル ジョブ:[Timed Submission] セクション

表 2-3 では、その設定について説明します。

[Out Point] 符号化を終了する時間のポイント(クリップの先頭からの時間)を設定します。ド

ロップフレーム(セミコロンで区切られた hh;mm;ss;ff)またはミリ秒(コロンで区

切られた hh:mm:ss:mmm)で指定します。

(注) ファイル ジョブのイン ポイントおよびアウト ポイントをビデオ タイムコー

ドと混同しないでください。これらは、クリップの先頭からの経過時間とし

て厳密に測定されます。これらのフィールドでは、ミリ秒まで測定すること

によってフレームを正確にキャプチャできます。ただし、タイムコード形式

で表示されることはありません。

[Enable Drop Frame Timecode]

• オン:Cisco MXE 3500 は、10 で割リ切れる分を除き、丸 1 分ごとにフレーム 0 およびフレーム 1 をドロップします。その結果、非連続的なタイムコードを持

つ、時間に正確な出力になります。

• オフ:Cisco MXE 3500 は、実際のフレーム数(29.97)ではなく、ビデオの 1 秒あたり 30 フレームを記録します。この結果、ソース ビデオの実際の時間から

ずれた、タイムコードに正確な出力になります。

[Thumbnail Time]

Cisco MXE 3500 が単一のサムネール画像をキャプチャする時刻(00:00:00.00)を

入力します。この機能は、[Thumbnail Profile] ページの [Frame Selection] セクショ

ンの [Generate Single Thumbnail] をオンにした場合にだけ使用します。

「[Frame Selection](サムネール プロファイル)」(P.7-6)も参照してください。

表 2-2 ファイル ジョブ:[Input] 設定と説明 (続き)

表 2-3 ファイル ジョブ:[Timed Submission] 設定と説明

設定 説明

[Enable Timed Submission]

ジョブを時限ジョブとして送信するには、このボックスをオンにします。時限ジョ

ブはデータベースに保存され、下記で定義する開始基準に一致した場合に限りアク

ティブに送信されます。時限ジョブは、[Timed Job Status] ページで確認できます。

このセクションは任意です。ただちに処理されるのではなく、将来のある時点に予

定されているジョブだけに使用されます。

「時限ジョブ ステータス」(P.10-15)も参照してください。

[Start Date] 時限イベントの開始日を識別します。日付を選択するには、カレンダーのアイコン

をクリックします。

2-6Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 2 章 ジョブの送信

ファイル ジョブ

[Custom Metadata](ファイル ジョブ)

図 2-6 に示すように、このセクションには、システム用に定義されたすべてのカスタム ユーザ メタ

データ フィールドを表示するグリッドが含まれています。必要に応じて、適切なメタデータ タイプ

(タイプの入力は必須)の値を入力します。入力したすべてのメタデータ値は、送信時にジョブ XML に含まれます。

図 2-6 ファイル ジョブ:[Custom Metadata] セクション

[Start Time] ジョブ送信の開始時刻を設定します。時刻は 24 時間制で記録され、2 桁で時間、分、

時間をそれぞれ識別し、hh:mm:ss 形式に従います。

[Repeat Every]

時限イベントを繰り返す間隔を設定します。

• [custom]:厳密なジョブ反復間隔を定義する [Repeat Interval] フィールドを表示

します。これは、デフォルト値です。

• [once]:時限イベントは繰り返されません。指定日時で 1 回だけ発生します。

• [half-hour]:イベントは指定日時に開始され、[Job Status] ページから削除され

るまで 30 分ごとに繰り返されます。

• [hour]:イベントは指定日時に開始され、[Job Status] ページから削除されるま

で 1 時間ごとに繰り返されます。

• [day]:イベントは指定日時に開始され、[Job Status] ページから削除されるまで

毎日同じ時刻に繰り返されます。

• [week]:イベントは指定日時に開始され、[Job Status] ページから削除されるま

で毎週同じ曜日の同じ時刻に繰り返されます。

(注) Daylight Savings Time(DST; 夏時間)は、定期的な時限ジョブに影響しま

す。時限ジョブが MM/DD/YYY 14:00:00 から送信を開始され、毎日繰り返

されるように指定した場合、ジョブは、毎日 2 PM EST に送信されます。し

かし、ジョブは定期的なため(つまり 24 時間ごとに繰り返すため)、実際の

ジョブ送信時刻は、DST の調整に応じて 1 時間ずれます(早くなるか、遅く

なります)。

[Repeat Interval]

[Repeat Every] ドロップダウンが [custom] に設定される場合、[Repeat Interval] フィールドが使用されてカスタムの繰り返し間隔が定義されます。時間間隔は、

dd:hh:mm:ss 形式で定義されます。

表 2-3 ファイル ジョブ:[Timed Submission] 設定と説明 (続き)

2-7Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 2 章 ジョブの送信

ファイル ジョブ

[Advanced](ファイル ジョブ)

図 2-7 に [Advanced] セクションを示します。

図 2-7 ファイル ジョブ:[Advanced] セクション

表 2-4 では、その設定について説明します。

[Forensic Watermarking Metadata](ファイル ジョブ)

[Forensic Watermarking] は、Cisco MXE 3500 では使用できません。

[Graphics Overlay](ファイル ジョブ)

有効化 この機能を使用するには、グラフィック オーバーレイ機能のライセンスを購入し、スタンドアロンの Cisco MXE 3500 または Resource Manager デバイスにインストールする必要があります。詳細につい

ては、『Deployment and Administration Guide for Cisco MXE 3500』を参照してください。

グラフィック オーバーレイ スクリプトおよびテンプレート ファイルに移動して、選択します。

図 2-8 に [Graphics Overlay] セクションを示します。

表 2-4 ファイル ジョブ:[Advanced] 設定と説明

設定 説明

[Speech to Text Topic]

バーンインが適用されるビデオの内容を説明するテキストを入力します。Speech To Text オーバーレイが適用される場合、ビデオの先頭の概要を示すスレートにこのテ

キストが表示されます。

(注) この値は、オーバーレイの生成に使用される XML テンプレートで概要を示

すスレートが有効な場合に限り使用されます。

「[Graphics Overlay](ファイル ジョブ)」(P.2-8)も参照してください。

2-8Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 2 章 ジョブの送信

ファイル ジョブ

図 2-8 ファイル ジョブ:[Graphics Overlay] セクション

[Custom Settings](ファイル ジョブ)

図 2-9 に示されるように、[Custom Settings] では、現在のジョブ送信にだけ適用されるカスタム値を

システム設定よりも優先させることができます。

図 2-9 ファイル ジョブ:[Custom Settings] セクション

2-9Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 2 章 ジョブの送信

ファイル ジョブ

表 2-5 では、その設定について説明します。

表 2-5 ファイル ジョブ:[Custom Settings] と説明

設定 説明

[Input] 現在のジョブの入力ディレクトリ(バンパー、トレーラなどの保存場所)を変更し

ます。

[Output] 現在のジョブの出力ディレクトリ(さまざまなメディア タイプの出力先)を変更し

ます。たとえば、DivX 出力ディレクトリを無効にすることによって、(グローバル システム設定を変更せずに)当該ジョブを送信するためだけにカスタマイズした場

所に DivX 出力を送ることができます。

[Status Settings]

[Monitor Display Window]:この設定は、コンソール モードの場合に限り適用され

ます。[on] に設定すると、一部のワーカー(プリプロセッサやエンコーダなど)に

処理中のビデオを表示するモニタ ウィンドウが表示されます。

(注) このオプションではシステム リソース(たとえば、CPU サイクル、メモリ)

を使用するので、ジョブの処理速度が全体的に低下します。デバッグまたは

符号化出力の表示に使用することもできます。

[Audio Capture]

[Drift Compensation]:このジョブだけでオーディオとビデオの同期化を有効にする

には、ドロップダウンから [on] を選択します。この設定は、アナログ オーディオ キャプチャ カードを使用するクリップのキャプチャが 5 分を越える場合に限り必要

です。デジタル オーディオ入力(エンベデッド SDI、AES/EBU、または DV)を使

用する場合は不要です。

(注) 長時間のアナログ オーディオ クリップをキャプチャする場合、長時間にわた

るオーディオ同期を維持するため、Cisco MXE 3500 によってフレームの挿

入や削除が行われます。この補正の効果は、一般的なストリーミング メディ

ア出力(15fps での 320x240、またはサイズもしくはフレーム レートが比較

的小さいもの)では見た目にはよくわかりません。しかし、たとえば長いク

リップを MPEG-2 形式に符号化する場合に、D1 クリップに対する「スキッ

プ」効果が見られます。唯一の回避策は、デジタル オーディオ入力に切り替

えることです。

2-10Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 2 章 ジョブの送信

ライブ ジョブ

ファイル ジョブの送信

図 2-10 に示される [Submit] ボタンによって、[Job Submission] ページのすべての情報と、ジョブ プロ

ファイルの情報が結合され、ジョブが送信されて符号化されます。

図 2-10 ファイル ジョブ:[Submit] ボタン

ライブ ジョブ

有効化 この機能を使用するには、ライブ ストリーミング機能のライセンスを購入し、スタンドアロンの Cisco MXE 3500 または Resource Manager デバイスにインストールする必要があります。詳細につい

ては、『Deployment and Administration Guide for Cisco MXE 3500』を参照してください。

ソースとしてライブ映像を選択するには、次の手順を実行します。

• [Toolbox] で [Submission] > [Live] をクリックします。

「Web キャスト」(P.4-18)も参照してください。

ここでは、次の内容について説明します。

• 「ライブ ジョブの概要」(P.2-12)

• 「ライブ ジョブ設定の概要」(P.2-12)

• 「ライブ ジョブの送信」(P.2-20)

• 「キャプチャの開始と停止」(P.2-21)

2-11Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 2 章 ジョブの送信

ライブ ジョブ

ライブ ジョブの概要

ライブ ビデオおよびオーディオをキャプチャするには、図 2-11 に示す [Live Job Submission] ページを

使用します。イーサネット上で MPEG-2 Transport Stream(TS; トランスポート ストリーム)を持つ

ジョブを送信することもできます。

図 2-11 [Live Job Submission] ページ

ライブ ジョブ設定の概要

[Live Job Submission] ページの次のセクションで、ライブ ジョブ設定を変更します。

• 「[File Information](ライブ ジョブ)」(P.2-13)

• 「[Profile](ライブ ジョブ)」(P.2-13)

• 「[Input](ライブ ジョブ)」(P.2-14)

• 「[Start Trigger](ライブ ジョブ)」(P.2-15)

• 「[Stop Trigger](ライブ ジョブ)」(P.2-16)

• 「[Timed Submission](ライブ ジョブ)」(P.2-16)

• 「[Custom Metadata](ライブ ジョブ)」(P.2-18)

• 「[Forensic Watermarking Metadata](ライブ ジョブ)」(P.2-18)

• 「[Custom Settings](ライブ ジョブ)」(P.2-19)

2-12Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 2 章 ジョブの送信

ライブ ジョブ

[File Information](ライブ ジョブ)

図 2-12 に [File Information] セクションを示します。

図 2-12 ライブ ジョブ:[File Information] セクション

表 2-6 では、その設定について説明します。

[Profile](ライブ ジョブ)

図 2-13 に [Profile] セクションを示します。

表 2-6 ライブ ジョブ:[File Information] 設定と説明

設定 説明

[Author] クリップの作者を入力します。

[Copyright] クリップの著作権情報を入力します。

[Description] クリップの説明を入力します。

[Keywords] クリップの内容に関連する、記述的な検索語を入力します。キーワードはデータ

ベースに保存され、カスタム レポートの作成に使用できます。

[Priority] 送信するジョブのプライオリティを設定します。選択肢は、1 ~ 100 です。1 は 高

プライオリティです。

[Rating] 出力ファイルに埋め込む視聴制限を選択します。視聴制限により、視聴対象メディ

アの適切な視聴者が示されます。

[Title] 符号化するクリップのタイトルを入力します。タイトルを指定しない場合、(拡張子

を除く)ソース ファイル名が使用されます。

(注) タイトルを指定しても、指定しなくても構いません。タイトルは、出力ファ

イルの命名($(basename)_$(profile).$(extension))でよく使用されます。

<出力ベース名> を指定しない場合、$(basename) は、<ジョブ タイトル> に設定されます(ただし、ファイルベースのジョブではない場合)。これによ

り、出力ファイル名の中央に拡張子が表示されないようになります。

2-13Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 2 章 ジョブの送信

ライブ ジョブ

図 2-13 ライブ ジョブ:[Profile] セクション

1 つまたは複数のジョブ ファイルを選択します。「ジョブ プロファイル」(P.6-1)も参照してください。

または、プロファイル ブラウザを使用してジョブ プロファイルを選択します。「プロファイル ブラウ

ザを使用したジョブ プロファイルの選択」(P.6-8)も参照してください。

(注) 複数のページで作業するユーザの場合、[Reload Profile] ボタンをクリックしても当該ページの [Profile] セクションだけが更新され、ジョブ送信データは維持されます。

[Input](ライブ ジョブ)

図 2-14 に [Input] セクションを示します。

図 2-14 ライブ ジョブ:[Input] セクション

表 2-7 では、その設定について説明します。

表 2-7 ライブ ジョブ:[Input] 設定と説明

設定 説明

[Output Base Name]

符号化された出力ファイルの名前を付けるのに使用されるテキストを入力します。

出力ベース名を指定しない場合、出力ファイルの名前は「default」となります。

[Enable Drop Frame Timecode]

• オン:Cisco MXE 3500 は、10 で割リ切れる分を除き、丸 1 分ごとにフレーム 0 およびフレーム 1 をドロップします。その結果、非連続的なタイムコードを持

つ、時間に正確な出力になります。

• オフ:Cisco MXE 3500 は、実際のフレーム数(29.97)ではなく、ビデオの 1 秒あたり 30 フレームを記録します。この結果、ソース ビデオの実際の時間から

ずれた、タイムコードに正確な出力になります。

2-14Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 2 章 ジョブの送信

ライブ ジョブ

[Start Trigger](ライブ ジョブ)

図 2-15 に [Start Trigger] セクションを示します。

図 2-15 ライブ ジョブ:[Start Trigger] セクション

表 2-8 では、その設定について説明します。

(注) 繰り返しの時限送信を設定する場合、[Start Trigger Type] を [Now] に設定し、[Stop Trigger Type] を [Duration] に設定する必要があります。[Start Trigger] および [Stop Trigger] の日時を指定してから繰

り返しのジョブを設定すると、2 回目のジョブが失敗します。これは、[Start Trigger] の [Time] が過去

の時間になるからです。「[Timed Submission](ファイル ジョブ)」(P.2-6)も参照してください。

[Thumbnail Time]

Cisco MXE 3500 が単一のサムネール画像をキャプチャする時刻(00:00:00.00)を

入力します。この機能は、[Thumbnail Profile] ページの [Frame Selection] セクショ

ンの [Generate Single Thumbnail] をオンにした場合にだけ使用します。

「[Frame Selection](サムネール プロファイル)」(P.7-6)も参照してください。

[Video Format]

Cisco MXE 3500 は [IP Capture] だけをサポートします。

[IP Capture Source]

[Administration] > [IP Capture] で作成した IP キャプチャ ソースから選択します。

[Administration] > 「IP Capture(ライブ ストリーミング)」(P.9-40)も参照してく

ださい。

表 2-7 ライブ ジョブ:[Input] 設定と説明 (続き)

表 2-8 ライブ ジョブ:[Start Trigger] 設定と説明

設定 説明

[Trigger Type]

オプション

[Time] 日付、時間

[DTMF] トーン、共通ポート、ボー レート

[Now] なし

[IP] ポート

[Timecode] 時間

2-15Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 2 章 ジョブの送信

ライブ ジョブ

[Stop Trigger](ライブ ジョブ)

図 2-16 に [Stop Trigger] セクションを示します。

図 2-16 ライブ ジョブ:[Stop Trigger] セクション

表 2-9 では、その設定について説明します。

(注) 繰り返しの時限送信を設定する場合、[Start Trigger Type] を [Now] に設定し、[Stop Trigger Type] を [Duration] に設定する必要があります。[Start Trigger] および [Stop Trigger] の日時を指定してから繰

り返しのジョブを設定すると、2 回目のジョブが失敗します。これは、[Start Trigger] の [Time] が過去

の時間になるからです。「[Timed Submission](ファイル ジョブ)」(P.2-6)も参照してください。

[Timed Submission](ライブ ジョブ)

図 2-17 に [Timed Submission] セクションを示します。

図 2-17 ライブ ジョブ:[Timed Submission] セクション

表 2-9 [Stop Trigger] 設定と説明

設定 説明

[Trigger Type]

オプション

[Time] 日付、時間

[DTMF] トーン、共通ポート、ボー レート

[Now] なし

[IP] ポート

[Timecode] 時間

2-16Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 2 章 ジョブの送信

ライブ ジョブ

表 2-10 では、その設定について説明します。

(注) 繰り返しの時限送信を設定する場合、[Start Trigger Type] を [Now] に設定し、[Stop Trigger Type] を [Duration] に設定する必要があります。[Start Trigger] および [Stop Trigger] の日時を指定してから繰

り返しのジョブを設定すると、2 回目のジョブが失敗します。これは、[Start Trigger] の [Time] が過去

の時間になるからです。

表 2-10 ライブ ジョブ:[Timed Submission] 設定と説明

設定 説明

[Enable Timed Submission]

ジョブを時限ジョブとして送信するには、このボックスをオンにします。時限ジョ

ブはデータベースに保存され、下記で定義する開始基準に一致した場合に限りアク

ティブに送信されます。時限ジョブは、[Timed Job Status] ページで確認できます。

このセクションは任意です。ただちに処理されるのではなく、将来のある時点に予

定されているジョブだけに使用されます。「時限ジョブ ステータス」(P.10-15)も参

照してください。

[Start Date] 時限イベントの開始日を識別します。日付を選択するには、カレンダーのアイコン

をクリックします。

[Start Time] ジョブ送信の開始時刻を設定します。時刻は 24 時間制で記録され、2 桁で時間、分、

時間をそれぞれ識別し、hh:mm:ss 形式に従います。

[Repeat Every]

時限イベントを繰り返す間隔を設定します。

• [custom]:厳密なジョブ反復間隔を定義する [Repeat Interval] フィールドを表示

します。これは、デフォルト値です。

• [once]:時限イベントは繰り返されません。指定日時で 1 回だけ発生します。

• [half-hour]:イベントは指定日時に開始され、[Job Status] ページから削除され

るまで 30 分ごとに繰り返されます。

• [hour]:イベントは指定日時に開始され、[Job Status] ページから削除されるま

で 1 時間ごとに繰り返されます。

• [day]:イベントは指定日時に開始され、[Job Status] ページから削除されるまで

毎日同じ時刻に繰り返されます。

• [week]:イベントは指定日時に開始され、[Job Status] ページから削除されるま

で毎週同じ曜日の同じ時刻に繰り返されます。

(注) Daylight Savings Time(DST; 夏時間)は、定期的な時限ジョブに影響しま

す。時限ジョブが MM/DD/YYY 14:00:00 から送信を開始され、毎日繰り返

されるように指定した場合、ジョブは、毎日 2 PM EST に送信されます。し

かし、ジョブは定期的なため(つまり 24 時間ごとに繰り返すため)、実際の

ジョブ送信時刻は、DST の調整に応じて 1 時間ずれます(早くなるか、遅く

なります)。

[Repeat Interval]

[Repeat Every] ドロップダウンが [custom] に設定される場合、[Repeat Interval] フィールドが使用されてカスタムの繰り返し間隔が定義されます。時間間隔は、

dd:hh:mm:ss 形式で定義されます。

2-17Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 2 章 ジョブの送信

ライブ ジョブ

[Custom Metadata](ライブ ジョブ)

図 2-18 に示されるように、このセクションには、システム用に定義されたすべてのカスタム ユーザ メタデータ フィールドを表示するグリッドが含まれています。必要に応じて、適切なメタデータ タイプ

(タイプの入力は必須)の値を入力します。入力したすべてのメタデータ値は、送信時にジョブ XML に含まれます。

図 2-18 ライブ ジョブ:[Custom Metadata] セクション

[Forensic Watermarking Metadata](ライブ ジョブ)

[Forensic Watermarking] は、Cisco MXE 3500 では使用できません。

[Graphics Overlay](ライブ ジョブ)

有効化 この機能を使用するには、グラフィック オーバーレイ機能のライセンスを購入し、スタンドアロンの Cisco MXE 3500 または Resource Manager デバイスにインストールする必要があります。詳細につい

ては、『Deployment and Administration Guide for Cisco MXE 3500』を参照してください。

図 2-19 に [Graphics Overlay] セクションを示します。

図 2-19 [Graphics Overlay] セクション

2-18Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 2 章 ジョブの送信

ライブ ジョブ

[Custom Settings](ライブ ジョブ)

図 2-20 に示すように、[Custom Settings] では、現在のジョブ送信にだけ適用されるカスタム値をシス

テム設定よりも優先させることができます。

図 2-20 [Custom Settings] セクション

表 2-11 では、その設定について説明します。

表 2-11 [Custom Settings] と説明

設定 説明

[Input] 現在のジョブの入力ディレクトリ(バンパー、トレーラなどの保存場所)を変更し

ます。

[Output] 現在のジョブの出力ディレクトリ(さまざまなメディア タイプの出力先)を変更し

ます。たとえば、DivX 出力ディレクトリを無効にすることによって、(グローバル システム設定を変更せずに)当該ジョブを送信するためだけにカスタマイズした場

所に DivX 出力を送ることができます。

2-19Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 2 章 ジョブの送信

ライブ ジョブ

ライブ ジョブの送信

図 2-21 に示される [Submit] ボタンによって、[Job Submission] ページのすべての情報と、ジョブ プロ

ファイルの情報が結合され、ジョブが送信されて符号化されます。

「キャプチャの開始と停止」(P.2-21)も参照してください。

[Status Settings]

[Monitor Display Window]:この設定は、コンソール モードの場合に限り適用され

ます。[on] に設定すると、一部のワーカー(プリプロセッサやエンコーダなど)に

処理中のビデオを表示するモニタ ウィンドウが表示されます。

(注) このオプションではシステム リソース(たとえば、CPU サイクル、メモリ)

を使用するので、ジョブの処理速度が全体的に低下します。デバッグまたは

符号化出力の表示に使用することもできます。

[Audio Capture]

[Drift Compensation]:このジョブだけでオーディオとビデオの同期化を有効にする

には、ドロップダウンから [on] を選択します。この設定は、アナログ オーディオ キャプチャ カードを使用するクリップのキャプチャが 5 分を越える場合に限り必要

です。デジタル オーディオ入力(エンベデッド SDI、AES/EBU、または DV)を使

用する場合は不要です。

(注) 長時間のアナログ オーディオ クリップをキャプチャする場合、長時間にわた

るオーディオ同期を維持するため、Cisco MXE 3500 によってフレームの挿

入や削除が行われます。この補正の効果は、一般的なストリーミング メディ

ア出力(15fps での 320x240、またはサイズもしくはフレーム レートが比較

的小さいもの)では見た目にはよくわかりません。しかし、たとえば長いク

リップを MPEG-2 形式に符号化する場合に、D1 クリップに対する「スキッ

プ」効果が見られます。唯一の回避策は、デジタル オーディオ入力に切り替

えることです。

表 2-11 [Custom Settings] と説明 (続き)

2-20Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 2 章 ジョブの送信

ライブ ジョブ

図 2-21 [Submit] ボタン

キャプチャの開始と停止

ライブ ジョブを送信すると、ライブ ジョブが [Job Status] ウィンドウに表示されます。ジョブに選択

したキャプチャ ステーションが使用可能になると、ジョブが緑色で表示され、キャプチャ ステーショ

ンが予約されて、ジョブを開始できることを示します。

送信されるライブ ジョブがダイナミック トリガー(DTMF トーンまたは IP)を開始のきっかけとして

使用する場合、ジョブは送信された開始時刻に(非時限ジョブの場合はただちに)実行され、ステータ

ス モニタに実行中(緑色)として表示されます。プリプロセッサは、開始トリガーを受信するまでフ

レーム処理を開始しません。ダイナミック トリガー(DTMF トーンまたは IP)がジョブを停止するよ

うに設定されている場合、プリプロセッサは、トリガーを受信したらフレームのキャプチャを停止し、

ジョブが終了します。停止の開始のダイナミック トリガーが IP の場合、UI Tools の [IP Trigger] ダイ

アログを使用して、対象のトリガーをワーカーに送信できます。

ヒント • Flash 8 ライブ ジョブを確認するには、Routing Table Maintenance Protocol(RTMP; ルーティン

グ テーブル メンテナンス プロトコル)をサポートできるクライアント PC で Flash プレーヤーを

開き、rtmp://StreamingServerIPaddress/live/FileName など Flash ストリーミング サーバに対応す

る URL を入力します。

• WMV ライブ ジョブを確認するには、クライアント PC で Windows Media Player を開き、mms: //streaming server/publishing_point などパブリッシング ポイントに対応する URL を入力します。

「Web キャストの設定について」(P.4-18)も参照してください。

2-21Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 2 章 ジョブの送信

Folder Attendant を使用したジョブ送信の自動化

Folder Attendant を使用したジョブ送信の自動化大部分の Cisco MXE 3500 ユーザは、Folder Attendant を使用して自動的にジョブを送信します。

「Folder Attendant ディレクトリおよびウォッチ」(P.13-1)も参照してください。

2-22Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

P A R T 2

プロファイル管理

CiscoOL-20698-01-J

C H A P T E R 3

キャプション抽出プロファイル

キャプション抽出エンコーダの目的は、ビデオ ソースから抽出されたクローズド キャプション データ

を各種の出力フォーマットに書き込むことにあります。

ここでは、次の内容について説明します。

• 「キャプション抽出エンコーダの概要」(P.3-1)

• 「キャプション抽出の設定について」(P.3-1)

• 「キャプション抽出プロファイルの作成」(P.3-3)

• 「ジョブ プロファイルへのキャプション抽出プロファイルの追加」(P.3-4)

キャプション抽出エンコーダの概要Cisco MXE 3500 Preprocessor によって、ビデオ ソースからすべてのクローズド キャプション データ

が抽出されます。キャプション抽出エンコーダの目的は、抽出されたデータを各種の出力フォーマット

に書き込むことにあります。この目的を達成するには、キャプション抽出プロファイルを作成し、それ

をジョブ プロファイルに追加します。「キャプション抽出プロファイルの作成」(P.3-3)および「ジョ

ブ プロファイルへのキャプション抽出プロファイルの追加」(P.3-4)も参照してください。

「キャプション抽出の設定について」(P.3-1) では、キャプション抽出のエンコーダ プロファイルで使

用できる設定について説明します。

キャプション抽出の設定について各キャプション抽出プロファイルには、次のセクションがあります。

• 「[Common](キャプション抽出プロファイル)」(P.3-2)

• 「[Settings](キャプション抽出プロファイル)」(P.3-3)

3-1Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

第 3 章 キャプション抽出プロファイル

キャプション抽出の設定について

[Common](キャプション抽出プロファイル)

図 3-1 に [Common] セクションを示します。表 3-1 では、その設定について説明します。

図 3-1 キャプション抽出プロファイル:[Common] セクション

表 3-1 キャプション抽出プロファイル:[Common] の設定と説明

設定 説明

[Profile Enabled]

このボックスをオンにすると、ジョブの処理に対してこのプロファイルが有効にな

ります。

[Task Mode] このタスクの実行モードを [standard]、[fast start]、または [immediate] から設定し

ます。

• [Standard]:Cisco MXE 3500 は、前処理段階の出力として非圧縮の中間ファイ

ル(AVI ファイル)を生成します。

• [Fast Start]:[Fast Start] を選択すると、前処理が完了するまで待機するのではな

く、十分なイメージが前処理された時点で符号化プロセスが開始されるので、

ジョブの処理に必要な合計時間を短縮できます。大きいジョブを送信するとき

に、この機能を選択できます。

[Fast Start] の符号化には使用可能なコンピュータ処理サイクルが利用されるの

で、Cisco MXE 3500 では次の場合に限り [Fast Start] の符号化を使用します。

– 現在符号化されているクリップが他に 1 つしかない場合

– 続行中の Web 放送ジョブがない場合

– 前処理プロファイルにバンパーおよびトレーラが指定されていない場合

• [Immediate]:[Immediate] の符号化を有効にすると、Cisco MXE 3500 では中

間ファイルは使用されず、プリプロセッサとエンコーダ間でメモリベースのイン

ターフェイスが使用されます。この設定は、MPEG や OMF など、データ量の多

く、中間ファイルに相当大きなディスク容量を必要とする比較的長い入力クリッ

プやフォーマットに非常に役立ちます。

(注) [Immediate] の符号化では、より多くのメモリ リソースを使用し、エンコー

ダによってプリプロセッサがデータを提供する速度を制御できるので、ファ

イル ジョブには適していますが、ライブ キャプチャには適していません。

3-2Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 3 章 キャプション抽出プロファイル

キャプション抽出プロファイルの作成

[Settings](キャプション抽出プロファイル)

図 3-2 に [Settings] セクションを示します。表 3-2 では、その設定について説明します。

図 3-2 キャプション抽出プロファイル:[Settings] セクション

キャプション抽出プロファイルの作成キャプション抽出プロファイルを作成するには、次の手順に従います。

手順

ステップ 1 [Toolbox] から [Profile Management] > [New Profile] をクリックします。

ステップ 2 [New Profile] ポップアップの [Profile Class] ドロップダウンで [Caption Extract] を選択します(図 3-3 を参照)。

[User Data] このフィールドに入力されたデータは、XML で $(user-data) の存在するすべての箇

所に表示されます。

例:出力ファイル名に「Nightly News」というタイトルを付けるには、エンコーダ プロファイルの [User Data] を Nightly News に設定します。次に、出力プロファイ

ルの [Output Filename] に $(userdata) が含まれるように設定します。

表 3-1 キャプション抽出プロファイル:[Common] の設定と説明 (続き)

表 3-2 キャプション抽出プロファイル:[Settings] の設定と説明

設定 説明

[Output Type]

出力フォーマットを [SCC]、[XML]、または [W3C] から選択します。

3-3Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 3 章 キャプション抽出プロファイル

ジョブ プロファイルへのキャプション抽出プロファイルの追加

図 3-3 キャプション抽出プロファイルの新規作成

ステップ 3 [New Profile] ボタンをクリックします。[New Caption Extract Profile] ページが表示されます。

ステップ 4 適切な設定を入力し、[Save] をクリックします。

ジョブ プロファイルへのキャプション抽出プロファイルの追加

手順

ステップ 1 [Toolbox] から [Profile Management] > [New Profile] または [Open Profile] をクリックします。

ステップ 2 [Profile Class] ドロップダウンで [Job] を選択し、[New Profile] ボタンまたは [Open Profile] ボタンを

クリックします。

ステップ 3 [Encoding] セクションを展開します。

ステップ 4 1 つまたは複数の個々のキャプション抽出プロファイルを強調表示します。選択したエンコーダ プロ

ファイルが上方のペインの [Job Profile] に追加されます(図 3-4 を参照)。

ステップ 5 [Save] をクリックします。

3-4Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 3 章 キャプション抽出プロファイル

ジョブ プロファイルへのキャプション抽出プロファイルの追加

図 3-4 ジョブ プロファイルへのキャプション抽出プロファイルの追加

3-5Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 3 章 キャプション抽出プロファイル

ジョブ プロファイルへのキャプション抽出プロファイルの追加

3-6Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

CiscoOL-20698-01-J

C H A P T E R 4

ディストリビューション プロファイル

ディストリビューション プロファイルは、符号化が完了した後の出力ファイルの処理方法を Cisco MXE 3500 に通知します。ディストリビューション プロファイルはオプションです。1 つ以上の

ディストリビューション プロファイルをジョブ プロファイルに追加できます。

ディストリビューション プロファイルは次のように分類されます。

• 「デリバリ プロファイル」(P.4-1)

• 「通知プロファイル」(P.4-10)

• 「出力」(P.4-15)

• 「Web キャスト」(P.4-18)

「ジョブ プロファイルへのディストリビューション プロファイル追加のタイミング」(P.4-1)も参照し

てください。

ジョブ プロファイルへのディストリビューション プロファイル追加のタイミング

ディストリビューション プロファイルを使用すると、符号化された出力を、デフォルトの場所以外に

も、あるいはその代わりに、個々のビジネス ニーズに合わせて保存できます。

ディストリビューション プロファイルは、ジョブ プロファイルの必須コンポーネントではありません。

デフォルトでは、出力ファイルは [System Administration] ページで設定されたシステム デフォルトの

場所に保存されます。ジョブ プロファイルにいずれかのタイプのディストリビューション プロファイ

ルが追加されると、システム デフォルトは上書きされます。

さらにディストリビューション プロファイルは、符号化のワークフローを部分的に自動化するために

も使用されます。たとえば、符号化されたクリップを、それらがストリーミング サーバに移動される

前に確認する必要がある場合、デリバリ プロファイルを追加すると、File Transfer Protocol(FTP; ファイル転送プロトコル)を使用してメディアを自動的にレビューアのサーバに送信でき、FTP ファ

イルを手動で操作する必要はなくなります。あるいは、外部のお客様向けにファイルを符号化する場

合、通知プロファイルを追加すると、ジョブ ステータスを(HTTP Post または E メール経由で)自動

的にクライアント参照用のサイトに掲示できます。

デリバリ プロファイルここでは、次の内容について説明します。

• 「デリバリ プロファイルの概要」(P.4-2)

4-1Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

第 4 章 ディストリビューション プロファイル

デリバリ プロファイル

• 「配信の設定について」(P.4-2)

• 「FTP .tmp ファイル拡張子について」(P.4-6)

• 「デリバリ プロファイルの作成」(P.4-7)

• 「ジョブ プロファイルへのデリバリ プロファイルの追加」(P.4-8)

• 「ファイルおよびディレクトリ名に使用される変数」(P.4-9)

デリバリ プロファイルの概要

デリバリ プロファイルは、ジョブ プロファイルのオプションのコンポーネントです。

デリバリ プロファイルは、符号化されたメディア ファイルの配布を制御します。符号化されたメディ

アは、ネットワーク ドライブにコピーしたり、ファイル転送プロトコル(FTP)経由で別のサイトに

配信したりすることができます。1 つのデリバリ プロファイルで、複数の配信と複数の配信方式を指定

できます。たとえば 1 つのジョブで、Real、QuickTime、および PacketVideo 出力をネットワーク ドライブに配信し、他のサイトには FTP 配信するように指定できます。異なるエンコーダに個別の配信

を設定するには、デリバリ プロファイルをもうひとつ作成する必要があります。

デリバリ プロファイルをジョブ プロファイルに追加しない場合、ファイルは [System Administration] ページで定義されたシステム デフォルトまたはクライアント デフォルトの場所に保存されます。「管理

の概要」(P.9-1)も参照してください。

配信の設定について

ここでは、次の内容について説明します。

• 「[Common](デリバリ プロファイル)」(P.4-2)

• 「[Delivery Formats](デリバリ プロファイル)」(P.4-3)

• 「[Delivery Method](デリバリ プロファイル)」(P.4-3)

• 「[Rename on Delivery](デリバリ プロファイル)」(P.4-5)

[Common](デリバリ プロファイル)

図 4-1 に [Common] セクションを示します。

図 4-1 デリバリ プロファイル:[Common] セクション

[Profile Enabled] ボックスをオンにすると、ジョブの処理に対してこのプロファイルが有効になりま

す。

[Use selected profiles] ボックスをオンにすると、下記の [Delivery Formats] でオンにしたプロファイル

が有効になります。

4-2Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 4 章 ディストリビューション プロファイル

デリバリ プロファイル

[Delivery Formats](デリバリ プロファイル)

図 4-2 に示すように、[Delivery Method] セクションで定義された場所に配信するファイル タイプを選

択します。このセクションには、Cisco MXE 3500 でライセンス供与されている各符号化形式のチェッ

クボックスが表示されます。

特定の形式タイプの隣のボックスをオンにすると、そのエンコーダからの出力メディアがすべて配信さ

れます。

「[Delivery Method](デリバリ プロファイル)」(P.4-3)も参照してください。

図 4-2 デリバリ プロファイル:[Delivery Formats] セクション

[Delivery Method](デリバリ プロファイル)

図 4-3 に示すこのセクションを使用して、配信方式を指定します。出力をファイルの場所にコピーする

か、ホストに FTP 配信するかを選択します。

4-3Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 4 章 ディストリビューション プロファイル

デリバリ プロファイル

図 4-3 デリバリ プロファイル:[Delivery Method] セクション

表 4-1 では、その設定について説明します。

表 4-1 デリバリ プロファイル:[Delivery Method] の設定と説明

設定 説明

[Copy] 符号化されたファイルをネットワーク フォルダにコピーできるようにするには、

[Copy] ボックスをオンにします。

[Copy to Location]

ネットワーク フォルダの UNC パス(¥¥Machine¥EncodedMedia など)を入力して、

符号化されたファイルのコピー先となるネットワーク フォルダを指定します。

(注) このパスは、ディストリビューション ワーカーを実行するノードからアクセ

スできるネットワーク フォルダへのパスである必要があります。SAN と連

携するように Cisco MXE 3500 が設定されている場合は、全ホスト共通のド

ライブ文字マッピングを使用できます。

[FTP] このボックスをオンにすると、符号化されたファイルを FTP 経由で他のサーバに配

信し、該当する場合は FTP 設定を指定できます。

[Hostname] 出力ファイルを受信する FTP サーバのホスト名(またはアドレス)。

[Username] 必要に応じて FTP セッションの構築に使用されるユーザ名。

[Password] 必要に応じて FTP セッションを構築するユーザの確認に使用されるパスワード。

[Directory] ファイルが保存されるディレクトリ パスの名前。

4-4Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 4 章 ディストリビューション プロファイル

デリバリ プロファイル

[Rename on Delivery](デリバリ プロファイル)

図 4-4 に [Rename on Delivery] セクションを示します。

図 4-4 デリバリ プロファイル:[Rename on Delivery] セクション

表 4-2 では、その設定について説明します。

[Port] 宛先サーバが FTP トラフィックに使用するポート。このポート番号は、宛先サーバ

の管理者によって入力されます。

[Retry Attempts]

初の FTP 転送が失敗した後、転送を試行する 大回数(0 ~ 16)。

[Retry Frequency]

Cisco MXE 3500 が FTP 接続に失敗してから再試行するまでに待機する分数。

[SFTP] Secure FTP プロトコルを使用するには、このボックスをオンにします。

[Passive] ホストからパッシブ モードを要求するには、このボックスをオンにします。パッシ

ブ モードでは、FTP ホスト サーバがランダムなポートを開き、リッスンしているア

ドレスとポートを Cisco MXE 3500 に通知します。

[Use Temp File]

一時的なリモート ファイル名を使用し、転送完了後にその名前を変更するには、こ

のボックスをオンにします。このオプションを使用すると、完全に転送できなかっ

たリモート ファイルを外部システムが取りこむのを防止できます。たとえば、転送

中に FTP 接続が切れると、不完全なファイルが宛先に残される可能性があります。

配信されたファイルが所定の名前に変更されるのは、転送が完了した場合だけです。

「FTP .tmp ファイル拡張子について」(P.4-6)も参照してください。

[HTTP] このボックスをオンにすると、HTTP 配信を有効にし、必要に応じて [Destination URL]、[Username]、[Password]、[Retry Attempts]、および [Retry Frequency] フィールドに情報を入力できます。

表 4-1 デリバリ プロファイル:[Delivery Method] の設定と説明 (続き)

表 4-2 デリバリ プロファイル:[Rename on Delivery] の設定と説明

設定 説明

[Rename Output]

[Output Filename] ボックスで定義したファイル名の変更を有効にするには、この

ボックスをオンにします。このボックスをオフにした場合、ファイル名は通常の出

力フォルダでの名前と同じままです。

[Output Filename]

出力ファイルの名前の作成に使用されるテキストおよび変数のパターン。変数を使

用して、デフォルトのファイル名の構造を、固有のジョブ プロファイル要件が反映

された名前に変更できます。

「ファイルおよびディレクトリ名に使用される変数」(P.4-9)も参照してください。

4-5Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 4 章 ディストリビューション プロファイル

デリバリ プロファイル

FTP .tmp ファイル拡張子について 符号化処理の後、新しく生成されたファイルはファイル転送プロトコル(FTP)を介して、

Cisco MXE 3500 ファイル システムから対象のサーバに転送されます。ファイルが完全にコピーされ

るまで、転送は一度に 1 かたまりずつ行われます。

転送中に障害(接続の消失またはリモート FTP サーバの停止)が発生すると、問題が生じる可能性が

あります。FTP では、完全なファイルの配信は保証されておらず、転送されたファイルは有効であっ

ても不完全な場合があります。ウォッチ フォルダ エージェントがファイルの取り込みを開始する前に、

コンテンツが完全にアップロードされるようにするには、検証メカニズムが必要です。

ここでは、次の内容について説明します。

• 「.tmp 拡張子の追加」(P.4-6)

• 「.tmp ファイル拡張子の有効化方法」(P.4-6)

.tmp 拡張子の追加

Cisco MXE 3500 File Manager(FM; ファイル マネージャ)は、転送時に .tmp 拡張子を対象ファイル

の名前に付加します。アップロードが完了すると、FM は対象ファイル名から .tmp 拡張子を削除しま

す。転送が完了していない場合、.tmp 拡張子はそのまま残ります。したがって、.tmp 拡張子が付いた

ファイルを無視するようにウォッチ フォルダ エージェントを設定すると、完全な転送を実現できます。

例:対象ファイル thefile.bmp は、thefile.bmp.tmp としてアップロードされ、その後 thefile.bmp に名

前変更されます。

(注) 重要:推奨される [Retry Frequency] の値は 3 以上です。これにより、リモート FTP サーバに失敗した

セッションを再生するための十分な時間が与えられます。

.tmp ファイル拡張子の有効化方法

• Cisco MXE 3500 UI の場合:[Delivery Profile] ページの [Delivery Method] セクションで、[FTP] ボックスと [Use Temp File] ボックスをオンにします。図 4-5 に [Delivery Method] セクションを

示します。

4-6Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

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第 4 章 ディストリビューション プロファイル

デリバリ プロファイル

図 4-5 .temp ファイル拡張子の有効化

• ファイル マネージャの場合:ファイル マネージャの Task XML パラメータ セクションに、ブール

型フィールドの [use-temp-file] があります。このフィールドはオプションで、デフォルトでは false になっています。推奨されるフィールド値は yes または no です。空の [<use-temp-file/>] フィールドは、true 値として扱われます。図 4-6 に XML の例を示します。

図 4-6 XML の例

デリバリ プロファイルの作成

デリバリ プロファイルを作成するには、次の手順を使用します。

4-7Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 4 章 ディストリビューション プロファイル

デリバリ プロファイル

手順

ステップ 1 [Toolbox] から [Profile Management] > [New Profile] をクリックします。

ステップ 2 図 4-7 に示すように、[New Profile] ポップアップの [Profile Class] ドロップダウンで [Distribution] を選択します。

図 4-7 デリバリ プロファイルの新規作成

ステップ 3 [Delivery] を強調表示し、[New Profile] ボタンをクリックします。[New Delivery Profile] ページが表

示されます。

ステップ 4 適切な配信設定を入力し、[Save] をクリックします。「配信の設定について」(P.4-2)も参照してくだ

さい。

ジョブ プロファイルへのデリバリ プロファイルの追加

プロファイル

ステップ 1 [Toolbox] から [Profile Management] > [New Profile] または [Open Profile] をクリックします。

ステップ 2 [Profile Class] ドロップダウンで [Job] を選択し、[New Profile] ボタンまたは [Open Profile] ボタンを

クリックします。

ステップ 3 図 4-8 に示すように、[Distribution] セクションを拡大します。

4-8Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

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第 4 章 ディストリビューション プロファイル

デリバリ プロファイル

図 4-8 デリバリ プロファイルの新規作成

ステップ 4 [Delivery] フィールドで、デリバリ プロファイルを 1 つ以上選択します。

ステップ 5 [Save] をクリックします。

ファイルおよびディレクトリ名に使用される変数

表 4-3 に、ファイルおよびディレクトリ名に使用される変数を示します。

表 4-3 ファイルおよびディレクトリの命名変数と説明

変数 説明

$(date) 現在の日付を yyyymmdd 形式で挿入します。

$(time) 現在の時刻を 24 時間形式の hhmmss で挿入します。

$(day) 現在の月の日付を 2 桁の数字で挿入します。

$(month) 現在の月を 2 桁の数字で挿入します。

$(year) 現在の年を現行年度の数字で挿入します。

$(author) [Job Submission] ページで入力された作成者メタデータを挿入します。

$(title) [Job Submission] ページで入力されたタイトル メタデータを挿入します。

$(profile) 出力ファイルの符号化に使用されるジョブ プロファイルの名前を挿入します。

$(subprofile) 出力ファイルの作成に使用されるエンコーダ プロファイルの名前を挿入します。

$(basename) [Job Submission] ページで入力された出力名を挿入します。

$(format) 符号化の際に作成されたファイル タイプの説明を挿入します。

$(extension) 作成されたファイルのタイプに該当するファイル拡張子を挿入します。

$(filename) ファイルベースのジョブ用のソース ファイルの名前を挿入します。この変数は

ファイルベースのジョブだけに使用され、ライブ ジョブには値が代入されません。

$(uid) 含まれているテキストまたはその他の値に基づき、後ろに数字が付いた一意の

ファイル名を作成します。たとえば File1、File2、File3 などです。

$(user-data) エンコーダ プロファイルに入力されたテキストを挿入します。この変数は、出

力プロファイルだけで使用されます。

4-9Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

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第 4 章 ディストリビューション プロファイル

通知プロファイル

通知プロファイルここでは、次の内容について説明します。

• 「通知プロファイルの概要」(P.4-10)

• 「通知機能使用のタイミング」(P.4-10)

• 「通知の設定について」(P.4-10)

• 「通知プロファイルの作成」(P.4-13)

• 「ジョブ プロファイルへの通知プロファイルの追加」(P.4-14)

通知プロファイルの概要

通知プロファイルを使用すると、Cisco MXE 3500 からジョブの成否に関するメッセージを送信できま

す。次の通知形式を使用できます。

• E メール

• HTTP Post

• TCP Post

• UDP Post

任意の通知形式を個別にまたは組み合わせて使用できます。1 つのジョブ プロファイルに複数の通知プ

ロファイルを追加すると、複雑な通知シナリオを実施できます。

通知機能使用のタイミング

ジョブの完了通知を受け取る必要がある場合や、ジョブのメタデータを別の場所に送信する必要がある

場合は、通知プロファイルをジョブ プロファイルに追加します。たとえば、ジョブが失敗したときに E メールで警告を受け取ったり、符号化が正常に完了するたびに出力ファイル名のリストを受け取った

りすることができます。あるいは、ウォーターマーク(ライセンス供与された Cisco MXE 3500 オプ

ション)を挿入すると、メタデータ アイテムが埋め込みウォーターマーク ペイロードに関連付けられ

ます。これらのメタデータは通知に含まれ、HTTP Post を介して中央のデータベースに転送できます。

「ジョブ プロファイルへの通知プロファイルの追加」(P.4-14)も参照してください。

通知の設定について

各通知プロファイルは、次のセクションで構成されます。これらのセクションを使用して、通知のタイ

ミングと方法が定義されます。

• 「[Common](通知プロファイル)」(P.4-11)

• 「[Notification Criteria](通知プロファイル)」(P.4-11)

• 「[Email Notification](通知プロファイル)」(P.4-11)

• 「[HTTP Post](通知プロファイル)」(P.4-12)

• 「[TCP Post](通知プロファイル)」(P.4-12)

• 「[UDP Post](通知プロファイル)」(P.4-13)

4-10Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 4 章 ディストリビューション プロファイル

通知プロファイル

[Common](通知プロファイル)

図 4-9 に示す [Profile Enabled] ボックスをオンにすると、ジョブの処理に対してこのプロファイルが有

効になります。

図 4-9 通知プロファイル:[Common] セクション

[Notification Criteria](通知プロファイル)

図 4-10 に示すように、通知を送信する際のステータスを選択します。

• [Always]

• [On Success]

• [On Failure]

• [On Non-User Failure]

図 4-10 通知プロファイル:[Notification Criteria] セクション

[Email Notification](通知プロファイル)

図 4-11 に [Email Notification] セクションを示します。

図 4-11 通知プロファイル:[Email Notification] セクション

表 4-4 では、その設定について説明します。

表 4-4 [Email Notification] の設定と説明

設定 説明

[Enabled] E メール通知を有効にするには、このボックスをオンにします。通知は、[System Administration] ページで設定されたサーバ名に転送されます。このサーバが E メー

ル送信を処理するには、Simple Mail Transport Protocol(SMTP; 簡易メール転送プ

ロトコル)サービスを実行している必要があります。

4-11Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

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第 4 章 ディストリビューション プロファイル

通知プロファイル

[HTTP Post](通知プロファイル)

図 4-12 に [HTTP Post] セクションを示します。

図 4-12 [HTTP Post] セクション

表 4-5 では、その設定について説明します。

[TCP Post](通知プロファイル)

図 4-13 に [TCP Post] セクションを示します。

図 4-13 [TCP Post] セクション

[From]/[From Address]

[Address]、[Submitter]、または [System Administrator] を選択し、E メールの送信

元アドレスを入力します。

[To]/[To Address]

[Address]、[Submitter]、または [System Administrator] を選択し、E メールの送信

先アドレスを入力します。

(注) [To Address] には、SMTP サーバ、標準的な E メール アドレス、ポケットベ

ル、およびテキスト対応型携帯電話からテキスト メッセージを受信できる、

任意のアカウント タイプを設定できます。

表 4-4 [Email Notification] の設定と説明 (続き)

表 4-5 [HTTP Post] の設定と説明

設定 説明

[Enabled] HTTP Post を介して Web サーバに通知メッセージを送信するために使用するパラ

メータを定義するには、このボックスをオンにします。

[Server Name]

HTTP 通知メッセージの送信先となる Web サーバのホスト名を入力します。これは

必須フィールドです。

[Port] 指定された Web サーバとの HTTP 通信に使用される TCP ポートを入力します。値

が指定されない場合、デフォルト ポートのポート 80 が使用されます。

[CGI Path] HTTP 通知に使用される Common Gateway Interface(CGI)スクリプトのパスを入

力します。このパスには、サーバ名は含まれませんが、呼び出されるスクリプトの

ファイル名が含まれます。サーバ名は、上記の HTTP サーバ名フィールドで入力さ

れます。

4-12Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 4 章 ディストリビューション プロファイル

通知プロファイル

表 4-6 では、その設定について説明します。

[UDP Post](通知プロファイル)

図 4-14 に [UDP Post] セクションを示します。

図 4-14 [UDP Post] セクション

表 4-7 では、その設定について説明します。

通知プロファイルの作成

通知プロファイルを作成するには、次の手順を使用します。

手順

ステップ 1 [Toolbox] から [Profile Management] > [New Profile] をクリックします。

ステップ 2 [New Profile] ポップアップの [Profile Class] ドロップダウンで [Distribution] を選択します。

表 4-6 [TCP Post] の設定と説明

設定 説明

[Enabled] Transmission Control Protocol(TCP; 転送制御プロトコル)Post 通知を有効にする

には、このボックスをオンにします。

[Server Name]

通知の宛先サーバの名前を入力します。これは必須フィールドです。

[Port] 宛先サーバの TCP ポート番号を入力します。値が指定されない場合、デフォルト ポートのポート 80 が使用されます。

表 4-7 [UDP Post] の設定と説明

設定 説明

[Enabled] User Datagram Protocol(UDP; ユーザ データグラム プロトコル)Post 通知を有効に

するには、このボックスをオンにします。

[Server Name]

通知の宛先サーバの名前を入力します。これは必須フィールドです。

[Port] 宛先サーバの TCP ポート番号を入力します。値が指定されない場合、デフォルト ポートのポート 80 が使用されます。

4-13Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 4 章 ディストリビューション プロファイル

通知プロファイル

図 4-15 通知プロファイルの新規作成

ステップ 3 [Notification] を強調表示し、[New Profile] ボタンをクリックします。[New Notification Profile] ペー

ジが表示されます。

ステップ 4 適切な通知設定を入力し、[Save] をクリックします。「通知の設定について」(P.4-10)も参照してくだ

さい。

ジョブ プロファイルへの通知プロファイルの追加

ジョブ プロファイルに通知プロファイルを追加するには、次の手順を使用します。

手順

ステップ 1 [Toolbox] から [Profile Management] > [New Profile] または [Open Profile] をクリックします。

ステップ 2 [Profile Class] ドロップダウンで [Job] を選択し、[New Profile] または [Open Profile] をクリックしま

す。

ステップ 3 [Notification] セクションを拡大します。

ステップ 4 通知プロファイルを 1 つ以上選択します。

ステップ 5 [Save] をクリックします。

図 4-16 ジョブ プロファイルへの通知プロファイルの追加

4-14Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

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第 4 章 ディストリビューション プロファイル

出力

出力ここでは、次の内容について説明します。

• 「出力プロファイルの概要」(P.4-15)

• 「出力の設定について」(P.4-15)

• 「出力プロファイルの作成」(P.4-16)

• 「ジョブ プロファイルへの出力プロファイルの追加」(P.4-17)

• 「ファイルおよびディレクトリ名に使用される変数(出力プロファイル)」(P.4-18)

出力プロファイルの概要

このプロファイルを使用して、出力ファイルをローカルで保存するエンコーダ タイプを識別します。

出力ファイルの場所は、システムのセットアップ時に定義されます。この場所は [System Administration] ページで変更できます。各出力ファイルに割り当てられる名前は、[System Administration] ページで決定されるか、出力プロファイルで定義された出力ファイル名によって決定

されます。「システム管理」(P.9-12)も参照してください。

保存されていない出力ファイルは、ジョブの符号化の 終手順でローカル マシンから自動的に削除さ

れます。Cisco MXE 3500 のファイル配信方式が使用される場合、ローカル ファイルを維持する必要

はありません。ファイルの自動削除によって、ローカル マシンから余分なファイルが削除され、大容

量を必要とするユーザに対応できます。「デリバリ プロファイル」(P.4-1)も参照してください。

出力の設定について

各出力プロファイルは、次のセクションで構成されます。

• 「[Common](出力プロファイル)」(P.4-15)

• 「[Save Local Output File](出力プロファイル)」(P.4-15)

• 「[Output](出力プロファイル)」(P.4-16)

[Common](出力プロファイル)

図 4-17 に示す [Profile Enabled] ボックスをオンにすると、ジョブの処理に対してこのプロファイルが

有効になります。

図 4-17 出力プロファイル:[Common] セクション

[Save Local Output File](出力プロファイル)

図 4-18 に示すこのボックスをオンにすると、特定の符号化形式の出力を指定できます。

Cisco MXE 3500 でライセンス供与されているそれぞれの符号化形式に対し、対応するチェックボック

スがあります。

4-15Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 4 章 ディストリビューション プロファイル

出力

特定の形式タイプをオンにすると、そのエンコーダのすべての符号化が出力フォルダに保存されます。

チェックボックスがオンになっていない形式は保存されません。

図 4-18 [Save Local Output File] セクション

[Output](出力プロファイル)

図 4-19 に [Output] セクションを示します。

図 4-19 [Output] セクション

表 4-8 では、その設定について説明します。

出力プロファイルの作成

出力プロファイルを作成するには、次の手順を使用します。

手順

ステップ 1 [Toolbox] から [Profile Management] > [New Profile] をクリックします。

表 4-8 [Output] の設定と説明

設定 説明

[Output Name Enabled]

このボックスをオンにすると、下記の [Output File Name] ボックスに従って出力

ファイルの名前を変更できます。このボックスをオフにすると、[System Administration] ページで定義されたデフォルト形式に従ってファイル名が付けられ

ます。「システム管理」(P.9-12)も参照してください。

[Output Filename]

このフィールドでは、符号化された出力ファイルに新しい名前が定義されます。

Cisco MXE 3500 の置換マクロを使用できます。置換マクロにより、符号化された複

数の出力の名前をこの 1 つのエントリだけで指定できます。デフォルトでは、ボック

スに $(basename).$(profile).$(subprofile) が入力されており、符号化された各ファイ

ルに異なる名前が割り当てられます。

4-16Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 4 章 ディストリビューション プロファイル

出力

ステップ 2 [New Profile] ポップアップの [Profile Class] ドロップダウンで [Distribution] を選択します。

図 4-20 出力プロファイルの新規作成

ステップ 3 [Output] を強調表示し、[New Profile] ボタンをクリックします。[New Output Profile] ページが表示さ

れます。

ステップ 4 適切な出力設定を入力し、[Save] をクリックします。「出力の設定について」(P.4-15)も参照してくだ

さい。

ジョブ プロファイルへの出力プロファイルの追加

ジョブ プロファイルに出力プロファイルを追加するには、次の手順を使用します。

手順

ステップ 1 [Toolbox] から [Profile Management] > [New Profile] または [Open Profile] をクリックします。

ステップ 2 [Profile Class] ドロップダウンで [Job] を選択し、[New Profile] ボタンまたは [Open Profile] ボタンを

クリックします。

ステップ 3 [Distribution] セクションを拡大します。

ステップ 4 [Output] ドロップダウンで出力プロファイルを選択します。

ステップ 5 [Save] をクリックします。

図 4-21 ジョブ プロファイルへの出力プロファイルの追加

4-17Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 4 章 ディストリビューション プロファイル

Web キャスト

ファイルおよびディレクトリ名に使用される変数(出力プロファイル)

「ファイルおよびディレクトリ名に使用される変数」(P.4-9)を参照してください。

Web キャスト

有効化 この機能を使用するには、ライブ ストリーミング機能のライセンスを購入し、スタンドアロンの Cisco MXE 3500 または Resource Manager デバイスにインストールする必要があります。詳細につい

ては、『Deployment and Administration Guide for Cisco MXE 3500』を参照してください。

ここでは、次の内容について説明します。

• 「Web キャスト プロファイルの概要」(P.4-18)

• 「Web キャストの設定について」(P.4-18)

• 「Web キャスト プロファイルの作成」(P.4-20)

• 「ジョブ プロファイルへの Web キャスト プロファイルの追加」(P.4-21)

Web キャスト プロファイルの概要

Web キャスト プロファイルを使用して、符号化された出力ライブをインターネットまたはイントラ

ネットにストリーミングするためのパラメータを定義します。現在 Web キャストをサポートしている

のは、Windows Media、Real、および Flash 8 だけです。

(注) Cisco MXE 3500 は、Adobe FMS 向けに H.264 もサポートしています。

Web キャスト プロファイルはオプションであり、ジョブ プロファイルに追加することができます。

Web キャストの設定について

Web キャスト プロファイルでは、ライブ ストリーミング機能に必要なすべてのパラメータが定義され

ます。Web キャスト プロファイルは、符号化された出力がライブ ストリームとして配信される場合

や、Video on Demand(VOD; ビデオ オン デマンド)アーカイブ ファイルを保存するかどうかを定義

する際に必要です。Web キャスト プロファイルは、次のセクションに分類されます。

• 「[Common](Web キャスト プロファイル)」(P.4-18)

• 「[Streams 1-10](Web キャスト プロファイル)」(P.4-19)

[Common](Web キャスト プロファイル)

図 4-22 に [Common] セクションを示します。

4-18Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 4 章 ディストリビューション プロファイル

Web キャスト

図 4-22 [Common] セクション

表 4-9 では、その設定について説明します。

[Streams 1-10](Web キャスト プロファイル)

図 4-23 に [Streams 1-10] セクションを示します。

図 4-23 Web キャスト プロファイル:[Streams 1 - 10] セクション

表 4-10 では、その設定について説明します。

表 4-9 Web キャストの設定と説明

設定 説明

[Profile Enabled]

このボックスをオンにすると、ジョブの処理に対してこのプロファイルが有効にな

ります。

[Archive Streams]

有効化された各ストリームのアーカイブ ファイルを作成するには、このボックスを

オンにします。

表 4-10 Web キャスト プロファイル:ストリームの設定と説明

設定 説明

[Profile] ドロップダウンでアクセス情報を入力するジョブ プロファイルを選択します。この

ドロップダウンには、選択されたエンコーダに対応するジョブ プロファイルだけが

表示されます。

• Live Flash 8 および H.264 の場合は、ジョブに含まれている Flash 8 または H.264 エンコーダ プロファイルを選択します。

• Live WMV の場合は、ジョブに含まれている Windows エンコーダ プロファイル

を選択します。

[CDN] 一覧表示されたコンテンツ配信ネットワーク(Other、Akamai®、Limelight®、また

は Internap®)からいずれか 1 つを選択します。これにより、Cisco MXE 3500 は配

信時にプロファイルを認証し、選択された CDN ログイン クレデンシャルを提供しま

す。

4-19Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 4 章 ディストリビューション プロファイル

Web キャスト

Web キャスト プロファイルの作成

Web キャスト プロファイルを作成するには、次の手順を使用します。

作業を開始する前に

複数の Cisco MXE 3500 ホストに Resource Manager を配置している場合は、すべての Windows Media 符号化を 1 つの Cisco MXE 3500 に限定してください。すべての Windows Media 符号化を実行

するホストを除く各 Cisco MXE 3500 ホストで、次のワーカーを削除します。

• microsoftAudioStream

• microsoftStream

「ホストからのワーカーの削除」(P.9-10)も参照してください。

手順

ステップ 1 [Toolbox] から [Profile Management] > [New Profile] をクリックします。

ステップ 2 [New Profile] ポップアップの [Profile Class] ドロップダウンで [Distribution] を選択します。

[Server] 符号化された出力を受信し、それをエンド ユーザにストリーミングするストリーミ

ング サーバの名前を入力します。

• Live Flash 8 の場合は、Flash ストリーミング サーバの IP アドレス

(rtmp://Streaming Server IP address/publishing point など)を入力します。

• Live WMV の場合は、Cisco MXE 3500 の IP アドレスを入力します。

ヒント Windows Media ストリーミング サーバでは、新しいパブリッシング ポイントを追加する必要があります。エンコーダの Cisco MXE 3500 IP アドレスと、Web キャスト プロファイルで設定した「[Port]」番号を入力してください。

[Port] Cisco MXE 3500 からストリームを受信するように設定されたサーバのポート番号を

入力します。正しいポートは、ストリーミング サーバ管理者が入力します。

• Flash 8 の場合は、80 または 1935 を入力します。

• Live WMV の場合は、使用されていないポートを入力します。Windows Media ストリーミング サーバでパブリッシング ポイントを設定する場合は、このポー

ト番号を入力します。

[Filename] ストリーミングしているファイルの名前を入力します。この設定は、ストリーミン

グされるファイルの名前の生成に使用されるので、CNNStream のようなわかりやす

いファイル名を入力してください。

(注) このフィールドを空白にしておくと、Web キャストは失敗します。

[Username] ログインおよびストリーミング サーバとの接続の確立に使用する有効なユーザ ID を入力します。

(注) これはオプションの設定で、CDN(上記を参照)の設定に対応しています。

[Password] ストリーミング サーバとのセキュアな接続を検証するために使用されるパスワード

を入力します。

(注) これはオプションの設定で、CDN(上記を参照)の設定に対応しています。

表 4-10 Web キャスト プロファイル:ストリームの設定と説明 (続き)

4-20Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 4 章 ディストリビューション プロファイル

Web キャスト

図 4-24 Web キャスト プロファイルの新規作成

ステップ 3 [Webcast] を強調表示し、[New Profile] ボタンをクリックします。[New Webcast Profile] ページが表

示されます。

ステップ 4 適切な Web キャストの設定を入力し、[Save] をクリックします。

ジョブ プロファイルへの Web キャスト プロファイルの追加

ジョブ プロファイルに Web キャスト プロファイルを追加するには、次の手順を使用します。

手順

ステップ 1 [Toolbox] から [Profile Management] > [New Profile] または [Open Profile] をクリックします。

ステップ 2 [Profile Class] ドロップダウンで [Job] を選択し、[New Profile] または [Open Profile] をクリックしま

す。

ステップ 3 [Webcast] ドロップダウンでプロファイルを選択します。

ステップ 4 [Save] をクリックします。

図 4-25 ジョブ プロファイルへの Web キャスト プロファイルの追加

4-21Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

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第 4 章 ディストリビューション プロファイル

Web キャスト

4-22Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

CiscoOL-20698-01-J

C H A P T E R 5

エンコーダ プロファイル

エンコーダ プロファイルは、非圧縮のプリプロセッサ出力を配信用に圧縮する方法を Cisco MXE 3500 に指示します。

ここでは、次の内容について説明します。

• 「エンコーダの概要」(P.5-1)

• 「エンコーダ プロファイルの作成」(P.5-1)

• 「エンコーダ プロファイルの編集」(P.5-2)

• 「エンコーダ プロファイルの削除」(P.5-3)

• 「エンコーダ プロファイルのジョブ プロファイルへの追加」(P.5-4)

• 「エンコーダ プロファイルからのエンコーダの削除」(P.5-4)

• 「エンコーダ」(P.5-5)

エンコーダの概要Cisco MXE 3500 は、エンコーダ プロファイルを使用して、非圧縮のプリプロセッサ出力を配信用に

圧縮する方法を制御するパラメータを設定します。たとえば、ケーブル モデムを使用してインター

ネットに接続する Microsoft Windows Media Player ユーザ向けのファイルには一連の要件があります。

一方、T1 接続を使用してインターネットに接続する RealPlayer ユーザには、別の一連の要件がありま

す。

各エンコーダ プロファイルに含まれる設定は、使用するエンコーダに特有です。各エンコーダ プロ

ファイルの設定は、追加または調整してから、ジョブ プロファイルに追加します。

「エンコーダ」(P.5-5)も参照してください。

エンコーダ プロファイルの作成次の手順に従って、エンコーダ プロファイルを作成します。

手順

ステップ 1 [Toolbox] で [Profile Management] を展開し、[New Profile] をクリックします。[New Profile] ポップ

アップが表示されます。

ステップ 2 [Profile Class] ドロップダウンで [Encoder] を選択します。

5-1Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ プロファイルの編集

図 5-1 エンコーダ プロファイルの新規作成

ステップ 3 エンコーダ タイプを強調表示し、[New Profile] ボタンをクリックします。[New Encoder Profile] ペー

ジが表示されます。

ステップ 4 適切なエンコーダ設定を入力し、[Save] をクリックします。

エンコーダ プロファイルの編集次の手順に従って、エンコーダ プロファイルを編集します。

手順

ステップ 1 [Toolbox] で [Profile Management] を展開し、[Open Profile] をクリックします。[Open Profile] ポップ

アップが表示されます。

ステップ 2 [Profile Class] ドロップダウンで [Encoder] を選択します。

ステップ 3 プロファイル タイプを強調表示し、ダブルクリックします。

5-2Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ プロファイルの削除

図 5-2 プロファイル タイプの選択

ステップ 4 プロファイル名を強調表示し、ダブルクリックします。[Edit Profile] ページが表示されます。

ステップ 5 該当するエンコーダ設定を変更し、[Save] をクリックします。

エンコーダ プロファイルの削除

(注) ジョブ プロファイル内のエンコーダ プロファイルを確認してジョブ プロファイルから削除してから、

エンコーダ プロファイルを削除する必要があります。エンコーダ プロファイルの削除中に生成される

警告またはエラー メッセージはありませんが、エンコーダ プロファイルが欠落しているジョブ プロ

ファイルを使用してジョブを送信するときにエラーが表示されます。

次の手順に従って、エンコーダ プロファイルを削除します。

手順

ステップ 1 [Toolbox] で [Profile Management] を展開し、[Open Profile] をクリックします。[Open Profile] ポップ

アップが表示されます。

ステップ 2 [Profile Class] ドロップダウンで [Encoder] を選択します。

ステップ 3 プロファイル タイプを強調表示し、ダブルクリックします。

ステップ 4 プロファイル名を強調表示し、ダブルクリックします。[Edit Profile] ページが表示されます。

ステップ 5 [Delete] をクリックします。削除を確認するポップアップが表示されたら、[OK] をクリックします。

5-3Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ プロファイルのジョブ プロファイルへの追加

エンコーダ プロファイルのジョブ プロファイルへの追加

手順

ステップ 1 [Toolbox] で [Profile Management] を展開し、[New Profile] または [Open Profile] をクリックします。

ステップ 2 [Profile Class] ドロップダウンで [Job] を選択し、[New Profile] ボタンまたは [Open Profile] ボタンを

選択します。

ステップ 3 [Encoding] セクションを展開します。

ステップ 4 1 つまたは複数の個別のエンコーダ プロファイルを強調表示します。エンコーダ プロファイルを選択

すると、上部ペインのジョブ プロファイルにエンコーダ プロファイルが追加されます。

ステップ 5 [Save] をクリックします。

図 5-3 エンコーダ プロファイルのジョブ プロファイルへの追加

エンコーダ プロファイルからのエンコーダの削除「既存ジョブ プロファイルの編集」(P.6-8)も参照してください。

手順

ステップ 1 [Toolbox] で [Profile Management] を展開し、[Open Profile] をクリックします。

ステップ 2 [Profile Class] ドロップダウンで [Job] を選択し、[Open Profile] ボタンを選択します。

ステップ 3 [Encoding] セクションを展開します。

5-4Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

ステップ 4 [Encoding] セクションで、エンコーダ プロファイルの上にマウス ポインタを移動し、Ctrl キーを押し

た状態でクリックします。強調表示が消え、上部ペインのプロファイル リストからエンコーダ プロ

ファイルが削除されます。

ステップ 5 [Save] をクリックします。

エンコーダここでは、次の内容について説明します。

• 「Flash 7 エンコーダ」(P.5-5)

• 「Flash 8 エンコーダ」(P.5-10)

• 「H.264 エンコーダ」(P.5-17)

• 「MP3 エンコーダ」(P.5-32)

• 「MPEG エンコーダ」(P.5-35)

• 「QuickTime エンコーダ」(P.5-52)

• 「Real エンコーダ」(P.5-59)

• 「Speech-to-Text エンコーダ」(P.5-66)

• 「WAV エンコーダ」(P.5-71)

• 「Windows Media エンコーダ」(P.5-74)

Flash 7 エンコーダ

ここでは、次の内容について説明します。

• 「Flash 7 エンコーダの概要」(P.5-5)

• 「Flash 7 エンコーダの設定について」(P.5-5)

Flash 7 エンコーダの概要

Adobe Flash 7 は、オーディオ専用、ビデオ専用、および /または .swf 形式、.flv 形式、QuickTime 形式に適合するオーディオ /ビデオ メディアにメディアを符号化します。Flash 7 エンコーダ プロファイ

ルでは、Flash 7 エンコーダで使用されるパラメータを定義してクリップの符号化方法を決定できます。

「エンコーダ プロファイルのジョブ プロファイルへの追加」(P.5-4)も参照してください。

Flash 7 エンコーダの設定について

Flash 7 エンコーダ プロファイルでは、次の設定を変更できます。

• 「[Common](Flash 7 エンコーダ)」(P.5-6)

• 「[Video](Flash 7 エンコーダ)」(P.5-7)

• 「[Encode Mode](Flash 7 エンコーダ)」(P.5-8)

• 「[Audio](Flash 7 エンコーダ)」(P.5-9)

5-5Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

[Common](Flash 7 エンコーダ)

図 5-4 に [Common] セクションを示します。

図 5-4 Flash 7 エンコーダ:[Common] セクション

表 5-1 では、その設定について説明します。

表 5-1 Flash 7 エンコーダ:[Common] 設定と説明

設定 説明

[Profile Enabled]

ジョブ処理でこのプロファイルを有効にするには、このチェックボックスをオン

にします。

[Audio Enabled] このタスクのオーディオ出力を有効にします。

[Video Enabled] このタスクのビデオ出力を有効にします。

[Task Mode] このタスクの実行モード(standard、fast start、immediate)を設定します。

[Standard]:Cisco MXE 3500 は、前処理段階の出力として非圧縮の中間ファイル

(AVI ファイル)を生成します。

[Fast Start]:[Fast Start] を選択すると、前処理が完了するまで待機するのではな

く、十分なイメージが前処理された時点で符号化プロセスが開始されるので、

ジョブの処理に必要な合計時間を短縮できます。大きいジョブを送信するときに、

この機能を選択できます。

[Fast Start] の符号化には使用可能なコンピュータ処理サイクルが利用されるので、

Cisco MXE 3500 では次の場合に限り [Fast Start] の符号化を使用します。

• 現在符号化されているクリップが他に 1 つしかない場合

• 続行中の Web 放送ジョブがない場合

• 前処理プロファイルにバンパーおよびトレーラが指定されていない場合

[Immediate]:[Immediate] の符号化を有効にすると、Cisco MXE 3500 では中間

ファイルは使用されず、プリプロセッサとエンコーダ間でメモリベースのイン

ターフェイスが使用されます。この設定は、MPEG や OMF など、データ量の多

く、中間ファイルに相当大きなディスク容量を必要とする比較的長い入力クリッ

プやフォーマットに非常に役立ちます。

(注) [Immediate] の符号化では、より多くのメモリ リソースを使用し、エン

コーダによってプリプロセッサがデータを提供する速度を制御できるの

で、ファイル ジョブには適していますが、ライブ キャプチャには適して

いません。

5-6Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

[Video](Flash 7 エンコーダ)

図 5-5 に [Video] セクションを示します。

図 5-5 Flash 7 エンコーダ:[Video] セクション

表 5-2 では、その設定について説明します。

[Audio Tracks] Cisco MXE 3500 では、符号化された 終メディア ファイルに含める出力チャネ

ルを定義できます。[Audio Tracks] ドロップダウンでは、エンコーダへの入力と

してプリプロセッサから適切な出力トラックを選択できます。これらの選択した

チャネルは、エンコーダに直接マップされます。

[User Data] このフィールドに入力されたデータは、XML で $(user-data) の存在するすべての

箇所に表示されます。

例:出力ファイル名に「Nightly News」というタイトルを付けるには、エンコー

ダ プロファイルの [User Data] を Nightly News に設定します。次に、出力プロ

ファイルの [Output Filename] に $(userdata) が含まれるように設定します。たと

えば、Windows Media 出力では、Nightly News.wmv ファイルとなります。

表 5-1 Flash 7 エンコーダ:[Common] 設定と説明 (続き)

表 5-2 Flash 7 エンコーダ:[Video] 設定と説明

設定 説明

[Output Format]

• [Flash 7 SWF]: Macromedia ShockWave Flash 7 形式。任意の Flash 互換プ

レーヤーでの直接再生に適しています。

• [Flash 7 FLV]:Macromedia Flash 7 Video 形式。通信アプリケーションおよ

び Flash MX プロジェクトへのインポートでの使用に適しています。

• [QT]:QuickTime* 形式。選択した場合、コーデック タイプは [SV3Pro](Sorenson Video 3 Pro)です。

5-7Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

(注) [Output Format] として [QT] を選択する場合、[Auto Play]、[Recordable]、および [Progressive Download] の各チェックボックスは使用できません。[Recordable] チェックボックスおよび [Auto Play] チェックボックスは、[Progressive Download] ボックスがオンの場合に限り使用できます。

「QuickTime エンコーダの設定について」(P.5-55)も参照してください。

[Encode Mode](Flash 7 エンコーダ)

図 5-6 に [Encode Mode] セクションを示します。

[Video Codec] • Flash 7:[SPARK]

• QT:[SV3Pro][Width] [Width] は 320 に設定されます。これは必須の設定であり、変更できません。

[Height] 60 ~ 1300 ピクセル

[Frame Rate] 1 秒あたりのフレーム数で定義される離散値(1、5、6、7.5、8、10、12、12.5、15、24、25、29.97、および 30)

[Bit Rate] 符号化された出力ストリームの一部としてビデオの伝送速度を設定します。値は 1.0 ~ 50000.0 キロビット /秒です。

[Keyframe Interval]

キーフレーム間隔の 大許容秒数を定義します。キーフレームを検出せずに指定

した秒数が経過すると、新しいキーフレームが作成されます。追加されたキーフ

レームは、ナチュラル キーフレームに加えられます。ナチュラル キーフレームが

十分な頻度で発生しない場合、追加されないことがあります。この値を 0 に設定

すると、非常に高品質な符号化が行われます。値は 0 ~ 3600 秒です。

[Recordable] • オン:ストリーミングされた出力ファイルをディスクに保存できます。

• オフ:ファイルのコピーは保存できません。オフがデフォルトの状態です。

[Auto Play] • オン:ファイルにアクセスすると、クリップの再生が自動的に開始されます。

• オフ:クリップを開始するには、エンド ユーザが QuickTime Player の [Play] ボタンをクリックする必要があります。

[Progressive Download]

ストリーミング用にファイルを符号化するか、プログレッシブ ダウンロード用に

ファイルを符号化するかを決定します。プログレッシブ ダウンロードは、オー

ディオおよびビデオの配信方式です。プログレッシブ ダウンロードは、標準 HTTP プロトコルを使用します。ファイルをローカル ドライブにダウンロードし、

ダウンロードしながらファイルを再生することによって、ストリーミングに似た

再生をエンド ユーザに提供します。プログレッシブ ダウンロード ファイルでは、

ストリーミング サーバは必要ありません。

• オン:クリップはプログレッシブ ダウンロード用に符号化されます。

• オフ:クリップは、RTSP ストリーミング用に符号化されます。

(注) [Progressive Download] がオンの場合、ファイルにヒント情報は追加され

ません。このチェックボックスがオフの場合、ヒント情報が追加されま

す。ヒント情報によってストリーミングが可能になりますが、符号化され

たファイルのサイズはやや大きくなります。

表 5-2 Flash 7 エンコーダ:[Video] 設定と説明 (続き)

5-8Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

図 5-6 Flash 7 エンコーダ:[Encode Mode] セクション

表 5-3 では、その設定について説明します。

[Audio](Flash 7 エンコーダ)

図 5-7 に [Audio] セクションを示します。

図 5-7 Flash 7 エンコーダ:[Audio] セクション

表 5-4 では、その設定について説明します。

表 5-3 Flash 7 エンコーダ:[Encode Mode] 設定と説明

設定 説明

[Encode Mode]

(Flash 7 FLV および SWF)

• [CBR]:固定ビット レート符号化。符号化を通じて同じビット レートが維持

されます。

• [1-pass VBR]

• [2-pass VBR]:1 回目のパスで、ビデオ エンコーダが 初から 後まで入力

を分析してから、実際の符号化プロセスを開始します。入力分析中は、入力

に関する情報がファイルまたはメモリに保存され、設定した入力ビット レー

ト制限内で入力を符号化する 適な方法が決定されます。2 パス VBR を使用

することによって、符号化プロセスは複雑な場面により多くのビットを使用

して、符号化品質を向上できます。

[Encode Mode]

(QuickTime)

[CBR]、[1-pass VBR]、[2-pass VBR](QuickTime だけに適用):MPEG 動き予

測の検索領域サイズを定義します。高い値を設定するとビデオ画質が向上します

が、符号化時間も増加します。値は 0(低画質)~ 99( 高画質)です。

表 5-4 Flash 7 エンコーダ:[Audio] 設定と説明

設定 説明

[Type] • Flash 7:[MP3]

• QuickTime:[MP3]、[QDesign]、および [QDesign Pro][Channels] 出力オーディオ ストリームのオーディオ チャネル数を決定します。

• [Mono]:出力ファイルのオーディオは、単一チャネルとしてストリーミングされ

ます。

• [Stereo]:出力ファイルのオーディオは、ステレオでストリーミングされます。

5-9Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

Flash 8 エンコーダ

ここでは、次の内容について説明します。

• 「Flash 8 エンコーダの概要」(P.5-10)

• 「Flash 8 エンコーダの設定について」(P.5-10)

• 「Flash Grid」(P.5-16)

Flash 8 エンコーダの概要

Adobe Flash 8 は、オーディオ専用、ビデオ専用、および /または .swf 形式、.flv 形式、QuickTime 形式に適合するオーディオ /ビデオ メディアにメディアを符号化します。Flash 8 エンコーダ プロファイ

ルでは、Flash 8 符号化パラメータを定義できます。

「エンコーダ プロファイルのジョブ プロファイルへの追加」(P.5-4)も参照してください。

Flash 8 エンコーダの設定について

Flash 8 エンコーダのタブでは、次のサブタブの設定を変更できます。

• 「[Common](Flash 8 エンコーダ)」(P.5-10)

• 「[Video](Flash 8 エンコーダ)」(P.5-12)

• 「[Bit Rate Control](Flash 8)」(P.5-13)

• 「[Audio](Flash 8)」(P.5-15)

[Common](Flash 8 エンコーダ)

図 5-8 に [Common] セクションを示します。

[Bit Rate] オーディオの伝送速度および符号化される出力ストリームの目標値の一部を設定しま

す。単位は、キロビット /秒(kbps)です。

• MP3:有効な選択肢は、96、112、128、160、192、256、および 320 kbps です。

• QDesign:有効な選択肢は、8、10、12、16、20、24、32、40、および 48 kbps です。

• QDesign Pro:有効な選択肢は、8、10、12、16、20、24、32、40、48、56、64、80、96、112、および 128 kbps です。

[Sample Rate]

圧縮に使用されるオーディオ圧縮アルゴリズムを示します。単位は、キロヘルツ

(kHz)です。

有効な選択肢は、8.0、11.025、16.0、22.05、32.0、44.1、および 48.0 です。

表 5-4 Flash 7 エンコーダ:[Audio] 設定と説明 (続き)

5-10Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

図 5-8 Flash 8 エンコーダ:[Common] セクション

表 5-5 では、その設定について説明します。

表 5-5 Flash 8 エンコーダ:[Common] 設定と説明

設定 説明

[Profile Enabled]

ジョブ処理でこのプロファイルを有効にするには、このチェックボックスをオン

にします。

[Audio Enabled] このタスクのオーディオ出力を有効にします。

[Video Enabled] このタスクのビデオ出力を有効にします。

[Task Mode] このタスクの実行モード(standard、fast start、immediate)を設定します。

[Standard]:Cisco MXE 3500 は、前処理段階の出力として非圧縮の中間ファイル

(AVI ファイル)を生成します。

[Fast Start]:[Fast Start] を選択すると、前処理が完了するまで待機するのではな

く、十分なイメージが前処理された時点で符号化プロセスが開始されるので、

ジョブの処理に必要な合計時間を短縮できます。大きいジョブを送信するときに、

この機能を選択できます。

[Fast Start] の符号化には使用可能なコンピュータ処理サイクルが利用されるので、

Cisco MXE 3500 では次の場合に限り [Fast Start] の符号化を使用します。

• 現在符号化されているクリップが他に 1 つしかない場合

• 続行中の Web 放送ジョブがない場合

• 前処理プロファイルにバンパーおよびトレーラが指定されていない場合

[Immediate]:[Immediate] の符号化を有効にすると、Cisco MXE 3500 では中間

ファイルは使用されず、プリプロセッサとエンコーダ間でメモリベースのイン

ターフェイスが使用されます。この設定は、MPEG や OMF など、データ量の多

く、中間ファイルに相当大きなディスク容量を必要とする比較的長い入力クリッ

プやフォーマットに非常に役立ちます。

[Grid]:多数の ECS ノードでジョブを処理(ロード バランス)するには、このオ

プションを選択します。[System Administration] ページの [Grid Computing] セク

ションを使用して、グリッドに含まれるノード数を設定します。Grid は、別個に

ライセンスされる任意コンポーネントです。

(注) [Immediate] の符号化では、より多くのメモリ リソースを使用し、エン

コーダによってプリプロセッサがデータを提供する速度を制御できるの

で、ファイル ジョブには適していますが、ライブ キャプチャには適して

いません。

5-11Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

[Video](Flash 8 エンコーダ)

図 5-9 に [Video] セクションを示します。

図 5-9 Flash 8 エンコーダ:[Video] セクション

[Audio Tracks] Cisco MXE 3500 では、符号化された 終メディア ファイルに含める出力チャネ

ルを定義できます。[Audio Tracks] ドロップダウンでは、エンコーダへの入力と

してプリプロセッサから適切な出力トラックを選択できます。これらの選択した

チャネルは、エンコーダに直接マップされます。

[User Data] このフィールドに入力されたデータは、XML で $(user-data) の存在するすべての

箇所に表示されます。

例:出力ファイル名に「Nightly News」というタイトルを付けるには、エンコー

ダ プロファイルの [User Data] を Nightly News に設定します。次に、出力プロ

ファイルの [Output Filename] に $(userdata) が含まれるように設定します。たと

えば、Windows Media 出力では、Nightly News.wmv ファイルとなります。

表 5-5 Flash 8 エンコーダ:[Common] 設定と説明 (続き)

5-12Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

表 5-6 では、その設定について説明します。

[Bit Rate Control](Flash 8)

図 5-10 に [Bit Rate Control] セクションを示します。

表 5-6 Flash 8 エンコーダ:[Video] 設定と説明

設定 説明

[Output Format]

• [Flash 8 SWF]: Macromedia ShockWave Flash 8 形式。任意の Flash 互換プ

レーヤーでの直接再生に適しています。

• [Flash 8 FLV]:Macromedia Flash 8 Video 形式。通信アプリケーションおよ

び Flash MX プロジェクトへのインポートでの使用に適しています。

• [QT]:QuickTime* 形式。選択した場合、コーデック タイプは [SV3Pro](Sorenson Video 3 Pro)です。

[Codec] [VP6] または [H263][Width] 値は 80 ~ 2000 ピクセルです。

[Height] 値は 60 ~ 1200 ピクセルです。

[Frame Rate] 値は 0.1 ~ 30 です。

[Bit Rate] 符号化された出力ストリームの一部としてビデオの伝送速度を設定します。値は 10 ~ 4096 キロビット /秒です。

[Noise Sensitivity]

符号化されるメディアに適用される前処理のレベルを設定します。値は 0(時間的

前処理なし)~ 6( 高レベルの時間的前処理)です。値を入力しない場合、

Cisco MXE 3500 ではデフォルト値の 0 が使用されます。

[Sharpness] 出力メディアの画像の鮮明さを設定します。低く設定すると、目に見えるアーチ

ファクトが少なくなりますが、画像がぼやけることがあります。鮮明さを高く設

定すると、画像がより鮮明に見えますが、目に見えるアーチファクトが多くなり

ます。値は 0( 低)~ 10( 高)です。値を入力しない場合、

Cisco MXE 3500 ではデフォルト値の 7 が使用されます。

[Keyframe Control]

• [auto]:キーフレームは、必要な場合に生成されます。

• [fixed]:キーフレームは、次の [Maximum Keyframe Interval] によって決定

される一定間隔で生成されます。

[Maximum Keyframe Interval]

キーフレーム間隔の 大許容秒数を定義します。キーフレームを検出せずに指定

した秒数が経過すると、新しいキーフレームが作成されます。追加されたキーフ

レームは、ナチュラル キーフレームに加えられます。ナチュラル キーフレームが

十分な頻度で発生しない場合、追加されないことがあります。この値を 0 に設定

すると、非常に高品質な符号化が行われます。値は 0 ~ 9 秒です。

[Minimum Keyframe Interval]

キーフレーム間隔の 小許容時間(0 ~ 9 秒)を設定します。このオプションを非

常に低い値に設定すると、平均出力データ レートが増加することがあります。値

を入力しない場合、Cisco MXE 3500 ではデフォルト値の 0.5 秒が適用されます。

[Auto-Keyframes]

このボックスがオンの場合、符号化中にはメディア ファイルに自動キーフレーム

設定が適用されます。

[Auto-Keyframe Sensitivity]

フレームがどの程度前のフレームと異なっていると新しいキーフレームが挿入さ

れるかを定義します。低い値を設定すると、生成されるキーフレームの数が少な

くなります。高い値を設定すると、キーフレームが生成されます。

5-13Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

図 5-10 Flash 8 エンコーダ:[Bit Rate Control] セクション

表 5-7 では、その設定について説明します。

表 5-7 Flash 8 エンコーダ:[Bit Rate Control] 設定と説明

設定 説明

[Enabled] ビット レート コントロールを有効にするには、チェックボックスをオンにします。

[Encode Mode] 符号化中にメディアに適用される符号化モードを決定します。

• [CBR]:Transmission Control Protocol(TCP; 伝送制 御プロトコル)ネッ

トワーク上のサーバへのストリーミングに 適な出力を作成します。

• [2-Pass CBR]:1 回目のパスでメディアを分析し、2 回目のパスでメディア

の固定ビット レート符号化を行います。

• [1-Pass VBR]:帯域幅の変動が懸念事項ではない再生状況に合わせた出力

を作成します。

• [2-Pass VBR]:1 回目のパスでメディアを分析し、2 回目のパスでメディア

の可変ビット レート符号化を行います。

• [1-Pass Best quality]:帯域幅の変動が懸念事項ではない再生状況に合わせ

た出力を作成します。符号化時間および復号時間は 長です。

• [2-Pass Best quality]:1 回目のパスでメディアを分析し、2 回目のパスでメ

ディアの 高品質の符号化を行います。

• [Realtime]:リアル タイムの期限に間に合わせつつ、メディアを符号化します。

[Allow Drop Frames]

オンの場合、定義したデータ ビット レートを符号化中に維持するために必要な

ときは、Cisco MXE 3500 でフレームがドロップされます。

5-14Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

[Audio](Flash 8)

図 5-11 に [Audio] セクションを示します。

[Speed] [Encode Mode] ドロップダウンで [Realtime] が選択される場合、この設定に

よって、エンコーダが受信したフレームの圧縮を試行する速度が設定されます。

0 に設定すると、エンコーダは、使用可能なすべてのサイクルを使用してビデオ

の圧縮を試行します。8 に設定すると、エンコーダは、使用可能なサイクルの半

数を使用して試行します。16 に設定すると、サイクルは使用されません。値は 0(100%)~ 16(0%)です。値を入力しない場合、Cisco MXE 3500 ではデ

フォルト値の 7 が使用されます。

[Error Resilient Mode]

オンの場合、Cisco MXE 3500 は、取り込まれたメディア ファイル内のすべて

のキーフレームのエラーチェックを起動することによって、誤伝送されたフ

レームによる破損からの保護を試みます。エラー回復モードは、ビデオ画質全

体を 大 5% 低下させることがあります。

[Peak Bit Rate] CBR 符号化では、ストリーム内での 大許容ビット レートです。符号化ビット レートの割合で示されます。

[Undershoot Target]

やや低いビット レートを目標とする出力を作成して、データ レート バッファで

ビットを使用可能にし、困難なセクションを向上させます。

[Prebuffer] CBR 符号化では、再生開始前にメディア プレーヤーによって事前ロードされる

バッファ サイズです。

[Optimal Buffer] CBR 符号化では、特定のフレームによってバッファ オーバーフローが発生する

場合にエンコーダが維持しようとするバッファ サイズです。

[Max Buffer] CBR 符号化では、バッファの 大サイズです。

[Two Pass Controls Enabled]

このボックスがオンの場合、2 パス符号化の 2 番目のパスで、2 番目のパスの変

動性管理設定がメディア ファイルに適用されます。

[Two Pass Controls Variability]

ほぼ固定ビット レート(0)から非常に変動性の高いビット レート(100)まで

のビット レートの変動性を決定します。これは、符号化される素材の難易度に

比例します。値は、ビット レートの 0 ~ 100% です。デフォルトは、70 です。

[Two Pass Controls Min Section]

セクションの単純性にかかわらず、エンコーダですべてのセクションに許可さ

れる 低ビット ビットレートです。この値は、困難なセクションが単純なセク

ションのビットを流用しすぎないようにするために使用されます。値は、ビッ

ト レートの 0 ~ 100% です。デフォルトは、40 です。

[Two Pass Controls Max Section]

ストリーミングできる 高ビット レートです。セクションの困難度にかわらず

エンコーダで許可される、 高ビットレートでもあります。値は、ビット レー

トの 100 ~ 1000% です。デフォルトは、400 です。

[Fixed Quality Enabled]

このボックスがオンの場合、符号化中のメディア ファイルに品質設定が適用さ

れます。

[Quality] 低い値を設定すると、高品質のフレームが生成されます。しかしエンコーダは、

フレームをドロップしなければ適切なビット レートを維持できないことがあり

ます。値は 0( 高)~ 63( 低)です。デフォルトは、45 です。

表 5-7 Flash 8 エンコーダ:[Bit Rate Control] 設定と説明 (続き)

5-15Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

図 5-11 Flash 8 エンコーダ:[Audio] セクション

表 5-8 では、その設定について説明します。

Flash Gridここでは、次の内容について説明します。

• 「Flash Grid について」(P.5-16)

• 「Flash グリッドのアクティブ化」(P.5-17)

Flash Grid について

グリッド符号化は、複数のシステムでメディアを並行処理することによって Flash コンテンツの生成に

必要な遅延を低減します。グリッド処理では、符号化の遅延を低減するために複数のプロセッサおよび

プロセッサ コアが使用されて、パフォーマンスを向上させます。

グリッド符号化は、次の重要な方法で一意です。

1. マトリクス復号:Cisco MXE 3500 は、複数のシステムにわたる復号および符号化の両方のセグメ

ント化および配信を行います。それによって、完全にリソースを活用し、追加のプロセッサ数およ

びコア数によって直線的に拡大するパフォーマンスの向上を達成します。さらに、画質が著しく向

上します。

2. 1 パスおよび 2 パス符号化:Cisco MXE 3500 は、Flash 符号化を使用して、1 パス符号化および 2 パス符号化の両方でグリッドの利点を実現します。2 パス符号化は、出力ビデオ画質を向上させま

すが、処理時間が長くなります。マトリクス復号では、1 パス符号化および 2 パス符号化によって

直線的にパフォーマンスが拡大します。

3. グリッドおよびパラレル Flash 符号化:Cisco MXE 3500 は、 低遅延(グリッド)または 大ス

ループット(非グリッド)Flash 処理を実現するために 適化する柔軟性を提供します。グリッド

符号化が有効でない場合、Cisco MXE 3500 は複数のコア プロセッサを一意に使用して、スルー

プット全体を向上させます。この場合、異なるメディア クリップを処理するために複数コアが割

り当てられ、スループット全体に利点をもたらします。また、プロセッサ コアの数によって直線

的に拡大してスループット全体を 大化します。

表 5-8 Flash 8 エンコーダ:[Audio] 設定と説明

設定 説明

[Type] 符号化中に適用されるオーディオ コーデックを選択します。

[Channels] 符号化中に適用されるオーディオ チャネルの数を設定します。

[Bit Rate] 符号化中に適用されるビット レートを設定します。

[Sample Rate]

符号化中に適用されるサンプル レートを設定します。

5-16Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

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第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

Flash グリッドのアクティブ化

次の手順に従って、グリッド機能をアクティブにします。

手順

ステップ 1 初めてグリッド機能を使用する前には、[System Administration] に移動し、[Grid Computing] セク

ションの [Grid Nodes] ボックスで、ノード数を入力します。この数は、ファイルが分割されるセグメ

ントの数を示します。

ステップ 2 Flash 8 プロファイルの [Common] セクションの [Task Mode] ドロップダウンで、[Grid] を選択します。

(注) • [Grid] が選択されている場合、Cisco MXE 3500 でジョブが分割され、システムの Flash 有効ノー

ドに分配されます。

• [Grid] が選択されていない場合、ジョブは個々のノードで実行されます。

図 5-12 グリッドのアクティブ化

H.264 エンコーダ

ここでは、次の内容について説明します。

• 「H.264 エンコーダの概要」(P.5-17)

• 「H.264 エンコーダの設定について」(P.5-18)

• 「ドルビー プログラム オプティマイザ」(P.5-30)

H.264 エンコーダの概要

H.264 エンコーダでは、H.264 ブロードキャスト サーバと互換性のあるクリップが生成されます。

新の MainConcept H.264 SDK でサポートされる機能には、H.264 ビデオおよび AAC オーディオを MPEG-4 ストリームまたは 3GPP ストリームに多重化する機能が含まれます。さらに、Sony PlayStation Portable および Apple iPod 互換クリップも作成できます。

Macro-Block Adaptive Field Frame(MBAFF)符号化を使用してビデオを符号化することもできます。

MBAFF 符号化は、フレームとして符号化された画像にマクロブロック ペア構造を使用して、フィー

ルド モードで 16 × 16 のマクロブロック(MPEG-2 では 16 × 8 の半マクロブロック)を生成できま

す。

5-17Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

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第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

H.264 エンコーダでは、CableLabs 互換の出力を生成できます。CableLabs 形式用に有効なストリーム

を生成するには、入力ビデオ設定および入力オーディオ設定が、CableLabs 形式の要件を満たす必要が

あります。これは、設定が MPEG 互換である限り、CableLabs 形式の非標準的な設定も許可されるか

らです。

さらに、ディスプレイのピクセル アスペクト比を変更することもできます。ピクセル アスペクト比は、

ピクセルの高さに対するピクセルの幅の比です。正方形のピクセルの比は 1:1 ですが、非正方形(長方

形)のピクセルの高さと幅は同じではありません。この概念は、フレーム アスペクト比(画像の高さ

に対する画像の合計幅)に類似しています。これらのアスペクト比は、必ずしも一致するわけではあり

ません。たとえば、ワイドスクリーンの画像(アクペクト比 16:9)は、正方形のピクセルで構成され

ることも、非正方形のピクセルで構成されることもあります。出力ビデオのサイズがソース ビデオと

同じであり、ソース ビデオのピクセルが非正方形である場合、ソース ビデオのピクセル アスペクト比

は、出力ビデオで自動的に保持されます。ビデオのピクセル アスペクト比を保持すると、ファイル サイズまたはストリーム ビット レートが増加します。フレーム アスペクト比(Ix:Iy)および画像ソース

の高さや幅が既知の場合、次の式を使用してピクセル アスペクト比の x 値および y 値を決定できます。

PixelAspectRatioX / PixelAspectRatioY = (Ix ×高さ ) / (Iy ×幅 )

たとえば、画像サイズが 720 × 360 ピクセルであり、フレーム アスペクト比がワイドスクリーン

(16:9)の場合、PixelAspectRatioX / PixelAspectRatioY = (16 × 360) / (9 × 720) = 8/9、つまり PixelAspectRatioX = 8 および PixelAspectRatioY = 9 になります。

画像サイズが 176 × 144 ピクセルであり、フレーム アスペクト比がワイドスクリーン(16:9)の場合、

PixelAspectRatioX / PixelAspectRatioY = (16 × 144) / (9 × 176) = 16/11、つまり PixelAspectRatioX = 16 および PixelAspectRatioY = 11 になります。

「エンコーダ プロファイルのジョブ プロファイルへの追加」(P.5-4)も参照してください。

H.264 エンコーダの設定について

H.264 エンコーダのタブでは、次の設定を変更できます。

• 「[Common](H.264 エンコーダ)」(P.5-18)

• 「[Video](H.264 エンコーダ)」

• 「[V-Chip/CGMS-A Override](H.264 エンコーダ)」(P.5-24)

• 「[Audio Common](H.264 エンコーダ)」(P.5-24)

• 「[Audio 1] ~ [Audio 8](H.264 エンコーダ)」

• 「[Multiplexing](H.264 エンコーダ)」

• 「[Motion Estimation](H.264 エンコーダ)」

• 「[Stream](H.264 エンコーダ)」

[Common](H.264 エンコーダ)

図 5-13 に [Common] セクションを示します。

5-18Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

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第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

図 5-13 H.264 エンコーダ:[Common] セクション

表 5-9 では、その設定について説明します。

表 5-9 H.264 エンコーダ:[Common] 設定と説明

設定 説明

[Profile Enabled]

ジョブ処理でこのプロファイルを有効にするには、このチェックボックスをオン

にします。

[Audio Enabled] このタスクのオーディオ出力を有効にします。これは必須の設定であり、変更で

きません。

[Video Enabled] このタスクのビデオ出力を有効にします。これは必須の設定であり、変更できま

せん。

5-19Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

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第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

[Video](H.264 エンコーダ)

図 5-14 に [Video] セクションを示します。

[Task Mode] このタスクの実行モード(standard、fast start、immediate)を設定します。

[Standard]:Cisco MXE 3500 は、前処理段階の出力として非圧縮の中間ファイル

(AVI ファイル)を生成します。

[Fast Start]:[Fast Start] を選択すると、前処理が完了するまで待機するのではな

く、十分なイメージが前処理された時点で符号化プロセスが開始されるので、

ジョブの処理に必要な合計時間を短縮できます。大きいジョブを送信するときに、

この機能を選択できます。

[Fast Start] の符号化には使用可能なコンピュータ処理サイクルが利用されるので、

Cisco MXE 3500 では次の場合に限り [Fast Start] の符号化を使用します。

• 現在符号化されているクリップが他に 1 つしかない場合

• 続行中の Web 放送ジョブがない場合

• 前処理プロファイルにバンパーおよびトレーラが指定されていない場合

[Immediate]:[Immediate] の符号化を有効にすると、Cisco MXE 3500 では中間

ファイルは使用されず、プリプロセッサとエンコーダ間でメモリベースのイン

ターフェイスが使用されます。この設定は、MPEG や OMF など、データ量の多

く、中間ファイルに相当大きなディスク容量を必要とする比較的長い入力クリッ

プやフォーマットに非常に役立ちます。

(注) [Immediate] の符号化では、より多くのメモリ リソースを使用し、エン

コーダによってプリプロセッサがデータを提供する速度を制御できるの

で、ファイル ジョブには適していますが、ライブ キャプチャには適して

いません。

[Grid]:多数の ECS ノードでジョブを処理(ロード バランス)するには、このオ

プションを選択します。[System Administration] ページの [Grid Computing] セク

ションを使用して、グリッドに含まれるノード数を設定します。Grid は、別個に

ライセンスされる任意コンポーネントです。「[Single Node Mode]([System Administration])」(P.9-19)も参照してください。

[User Data] このフィールドに入力されたデータは、XML で $(user-data) の存在するすべての

箇所に表示されます。

例:出力ファイル名に「Nightly News」というタイトルを付けるには、エンコー

ダ プロファイルの [User Data] を Nightly News に設定します。次に、出力プロ

ファイルの [Output Filename] に $(userdata) が含まれるように設定します。たと

えば、Windows Media 出力では、Nightly News.wmv ファイルとなります。

表 5-9 H.264 エンコーダ:[Common] 設定と説明 (続き)

5-20Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

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第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

図 5-14 H.264 エンコーダ:[Video] セクション

表 5-10 では、その設定について説明します。

表 5-10 H.264 エンコーダ:[Video] 設定と説明

設定 説明

[Format] 入力ソースの形式(NTSC または PAL)を定義します。

[Field Mode] この設定は、[Profile] 設定に応じてロックされることがあります。

• [Interlaced]:画像は、代替回線をスキャンするフィールドで構成されます。

フレームを構築するには、2 つのフィールドが必要です。

• [Progressive]:各フレームが順次示されます。

[Field Order] インターレース解除中に上位フィールドとして使用されるフィールドを指定しま

す(上部または下部)。

このフィールドは、[Field Mode] 設定に応じてロックされることがあります。

[Entropy Coding Mode]

• [CAVLC]:Context-Adaptive Variable Length Coding(コンテキスト適応型

可変長符号化)。

• [CABAC]:Context-Adaptive Binary Arithmetic Coding(コンテキスト適応

型 2 値算術符号化)。二分決定だけが符号化されます。非二分決定項目は、バ

イナリ コードに変換されてから符号化されます。

[Width] 符号化フレームの幅をピクセル単位で指定します。値は 16 ~ 1920 です。2 の倍

数を指定する必要があります。

[Height] 符号化フレームの高さをピクセル単位で指定します。値は 16 ~ 1280 です。4 の倍数を指定する必要があります。

[FPS] 符号化出力のビデオ フレーム レート(フレーム /秒)。

値は 23.976(NTSC)、24.0、25.0(PAL)、29.97、30.0、50.0、59.94、または 60.0 です。

5-21Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

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第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

[Profile] アプリケーション特有の状況でのパラメータ設定の範囲を設定します。たとえば、

DVD オーサリング ソフトウェアは、メイン プロファイルだけを指定できます。

したがって、符号化設定は、デコーダ機能に一致するように安全に推定されます。

• [Baseline]:プログレッシブ CAVLC、B スライスなし、プログレッシブ符号

化のみ

• [Main]:CABAC および CAVLC、B スライス有効、インターフェイスおよ

びプログレッシブ符号化

• [High]:CABAC および CAVLC、B スライス有効、インターフェイスおよ

びプログレッシブ符号化 [Level] ビデオ符号化に可能な設定を制限します。

[Use B Slices] 双予測スライス(B スライス)を使用して符号化効率を向上させるかどうかを指

定します。これは、ベースライン プロファイルでは選択できません。

[Use Hadamard Transform]

低ビットレート符号化での品質の 適化を可能にします。

[Optimize Rate Distortion]

レートの歪みを 適化するかどうかを指定します。レートの歪みは、品質とビッ

ト レートのトレードオフを定義します。

[Reference Frames]

フレームを符号化するために動き検出の補正および予測に使用できる参照フレー

ムの 大数を指定します。複数の参照フレームを使用すると、参照フレームが失

われた場合に別の参照フレームを使用することによって、フレーム予測プロセス

およびエラー耐性を向上できます。フレーム内では、 大 16 の参照フレームを

使用できます。デフォルト値は 2 です。

[Write Sequence]

書き込みシーケンス パラメータ設定の動作。値は [per IDR](デフォルト)また

は [per I-frame] です。

[Write Picture] 画像書き込みシーケンス パラメータ設定の動作。値は [per IDR](デフォルト)

または [per I-frame] です。

[VBV Initial Fullness]

(再生前の)Video Black Video(VBV)バッファ占有率の初期値(%)。デフォル

トは 10% です。

[VBV Final Fullness]

(クリップ終了時の)VBV バッファ占有率の 終値(%)。デフォルトは 100% です。

[Aspect Ratio Enabled]

ピクセル アスペクト比を有効にします。ピクセル アスペクト比は、ピクセルの高

さに対するピクセルの幅の比です。正方形のピクセルの比は 1:1 ですが、非正方

形(長方形)のピクセルの高さと幅は同じではありません。

[Aspect Ratio Type]

[4:3]、[16:9]、[custom]

[Aspect X Ratio] [Aspect Ratio Type] で [custom] を選択している場合に有効です。

[Aspect Y Ratio] [Aspect Ratio Type] で [custom] を選択している場合に有効です。

表 5-10 H.264 エンコーダ:[Video] 設定と説明 (続き)

5-22Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

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第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

[Bit Rate Control Mode]

• CBR:Constant Bit Rate(固定ビット レート)。ストリームの固定ビット レートを維持します。

• VBR:Variable Bit Rate(可変ビット レート)。ファイル サイズおよび帯域

幅を 小化するために、ビット レートの変動を許可します。 大ビット レー

トは、符号化中にエンコーダがとどまる範囲を定義します。平均ビット レー

トは、符号化されたビット ストリームの適切な平均ビット レートです。

• [VBR-CQT]:Variable Bit Rate – Constant Quantization(可変ビット レート – 固定量子化)。異なるスライス タイプ(I、B、および P)の量子化パラメー

タを許可します。このオプションを使用すると、制限なくストリーム ビット レートを変更できます。スライス量子化パラメータに低い値を設定すると、

ビデオ画質が向上します。

– [QUANT-pI]:I フレームの量子化。有効な値は 0 ~ 51 です。デフォル

トは 28 です。

– [QUANT-pP]:P フレームの量子化。有効な値は 0 ~ 51 です。デフォル

トは 30 です。

– [QUANT-pB]:B フレームの量子化。有効な値は 0 ~ 51 です。デフォル

トは 32 です。

• 2-PASS VBR:ファイル サイズおよび帯域幅を 小化するために、ビット レートの変動を許可します。

[Bit Rate Buffer Size]

Hypothetical Reference Decoder(HRD; 仮想参照デコーダ)の Coded Picture Buffer(CPB; 符号化ピクチャ バッファ)のサイズを指定します。この値は、

CBR 符号化のビット レートおよび VBR 符号化の 大ビット レートに合わせて調

整して、多重化中の Decoding Time Stamp(DTS)/Presentation Time Stamp(PTS)アンダーフローを回避する必要があります。この値は、ビデオの符号化に

必要なバッファ サイズを制御します。低い値を設定すると、バッファのオーバー

フローが発生し、ビデオの途切れとして現れることがあります。通常、ソフト

ウェア デコーダはバッファ サイズを無視しますが、バッファ サイズが正しくな

い場合、ほとんどのハードウェア プレーヤーで問題が発生します。対象ハード

ウェア デコーダのバッファ サイズに一致させる必要があります。符号化フレーム

は、(仮想上)バッファに配置され、一定間隔でバッファから削除されます。ビデ

オ ストリームは、バッファがアンダーフロー(つまり、フレームを復号するとき

に空になる)したり、オーバーフロー(つまり、満杯になったために符号化フ

レームを保存できる容量がない)したりしないように、符号化フレームのサイズ

を変えることによって構成されます。

[Avg Bit Rate] CBR 符号化ファイルおよび VBR 符号化ファイルの目標平均ビットレート。

[Max Bit Rate] VBR 符号化ファイルの 大許容ビット レート。

[Inter Search Modes]

マクロ ブロック検索モードを指定します。以前符号化されたフレームから予測モ

デルを作成します。このボックスをオンにしなければ、16x16 値が標準です。

[Profile] が [baseline] 設定の場合、有効ではありません。

[Quant-pI] 固定量子化の可変ビット レートで使用される、I スライスのマクロ ブロック量子

化値を指定します。

[Quant-pP] 固定量子化の可変ビット レートで使用される、P スライスのマクロ ブロック量子

化値を指定します。

[Quant-pB] 固定量子化の可変ビット レートで使用される、B スライスのマクロ ブロック量子

化値を指定します。

表 5-10 H.264 エンコーダ:[Video] 設定と説明 (続き)

5-23Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

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第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

[V-Chip/CGMS-A Override](H.264 エンコーダ)

CGMS-A は、CEA-608-B Line 21 Data Services Standard の一部として保護されるコピー防止メカニズ

ムです。

図 5-15 に [V-Chip/CGMS-A Override] セクションを示します。

図 5-15 H.264 エンコーダ:[V-Chip/CGMS-A Override] セクション

表 5-11 では、その設定について説明します。

[Audio Common](H.264 エンコーダ)

図 5-16 に [Audio Common] セクションを示します。

[Chroma Offset R]

ハイ プロファイルでは、これが Cr 彩度量子化オフセットです。値は -51 ~ +51 です。

[Chroma Offset B]

ベースライン プロファイルおよびメイン プロファイルでは、これが彩度量子化オ

フセットです(Cb と Cr の両方)。ハイ プロファイルでは、これが Cb 彩度量子化

オフセットです。値は -51 ~ +51 です。

表 5-10 H.264 エンコーダ:[Video] 設定と説明 (続き)

表 5-11 H.264 エンコーダ:[V-Chip/CGMS-A Override] 設定と説明

設定 説明

[V-Chip Enabled]

送信時に指定します。Cisco MXE 3500 プリプロセッサにより、[File Job Submission] ページや [Live Job Submission] ページで指定された視聴制限の画像

ファイルが選択され、グラフィック ウォーターマーク機能を使用してそのファイ

ルがビデオにオーバーレイされます。

[CGMS-A Enabled]

この設定では、V-Chip 同様にユーザが定義したメタデータを使用してジョブ単位

で CGMS-A を設定できます。

[CGMS-A Code]

ドロップダウンから適切な項目を選択することによって CGMS-A コードを設定し

ます。

• [Copy Freely]

• [Copy Once]

• [Copy No More]

• [Copy Never]

5-24Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

図 5-16 H.264 エンコーダ:[Audio Common] セクション

表 5-12 では、その設定について説明します。

[Audio 1] ~ [Audio 8](H.264 エンコーダ)

Cisco MXE 3500 では、符号化された 終メディア ファイルに含める出力チャネルを定義できます。

[Audio Tracks] セクションでは、エンコーダへの入力としてプリプロセッサから適切な出力トラックを

選択できます。これらの選択したチャネルは、エンコーダに直接マップされます。

エンコーダでサポートされる数のトラックを選択できます。たとえば、エンコーダで 大 4 個の出力が

サポートされる場合、 大 4 個のプリプロセッサ出力を選択できます。これらの出力は、順番にエン

コーダ出力にマップされます。

図 5-17 に [Audio 1] ~ [Audio 8] セクションを示します。

図 5-17 H.264 エンコーダ:[Audio 1] ~ [Audio 8] セクション

表 5-12 H.264 エンコーダ:[Audio Common] 設定と説明

設定 説明

[Sample Rate] 出力オーディオのサンプル レート(ヘルツ単位)。PCM では、48000 に設定する

必要があります。24000、22050、および 16000 は、AAC および AAC-HE だけで

有効な設定です。16000 未満のレートは、AAC だけです。

5-25Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

表 5-13 では、その設定について説明します。

表 5-13 H.264 エンコーダ:[Audio 1] ~ [Audio 8] 設定と説明

設定 説明

[Audio Enabled] このセクションの設定を使用して出力オーディオを有効にします。

[Track] この出力オーディオ トラックに使用される入力ソース オーディオ トラックで

す。

[Config File] このオプションは、ドルビー プログラム オプティマイザのオーディオ ソース

が選択された場合だけ有効です。オプティマイザから設定ファイルを選択でき

るようになります。

[Audio Type] AAC、PCM、WAV、AC3、Layer1、Layer2、AAC-HE V1、および AAC-HE V2 オーディオ 符号化を指定します。AAC、AAC-HE、AC3、Layer1、および Layer2 では、ストリームの多重化が可能です。AAC では、

ヘッダーおよびビット レート モードの設定が可能です。

(注) AAC-HE V1 は Spectral Band Replication(SBR; スペクトル帯域複

製)を使用して、周波数ドメイン周波数ドメインにおける圧縮効率を

向上させます。AAC-HE V2 は SBR と Parametric Stereo(PS)を結

びつけて、ステレオ信号の圧縮効率を向上させます。これは、

AACplus コーデックの標準改良版です。

[Audio Channels] 出力に [mono]、[stereo]、[joint stereo]、[dual stereo]、または [2/0 channels] を選択します。

[Audio Sample Rate]

オーディオ品質と伝送帯域幅制限およびファイル サイズ制限のトレードオフ

を実現するオーディオ サンプリング レートを設定します。

[Audio Bit Rate] オーディオ品質と伝送帯域幅制限およびファイル サイズ制限のトレードオフ

を実現するオーディオ ビット レートを設定します。

[De-emphasis] Layer1 および Layer2 オーディオだけで有効です。プレーヤーのフラグを設定

し、ディエンファシス モードが使用されていることを示します。選択肢は、

[None]、[50/15 us]、[ccit.j17] です。DVD および SVCD には [None] を設定

します。VCD には、[None] または [50/15 us] を設定します。

[Psychoacoustic Model]

Layer1 および Layer2 オーディオだけで有効です。使用する心理音響モデルを

設定します。

[Audio Header] AAC オーディオだけで有効です。[None](未処理の符号化出力)または [ADTS] (Advanced Digital Theater Systems)です。

[Audio Bit Rate Mode]

AAC オーディオだけで有効です。固定ビット レート符号化モードを使用する

か、可変ビット レート符号化モードを使用するかを指定します。

[Audio Bit Rate Mode Quality]

AAC オーディオだけで有効です。可変ビット レート符号化モードでは、目標

品質レベル(低~高)を指定します。

[Mute] PCM オーディオだけで有効です。オーディオ フレームのすべてのサンプルが 0 に設定されている場合、プレーヤーのフラグを設定して出力を消音します。

[Emphasis] PCM オーディオだけで有効です。プレーヤーのフラグを設定して、オーディ

オ ストリームの開始以降のすべてのサンプルにエンファシスを適用します。

5-26Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

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第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

[Multiplexing](H.264 エンコーダ)

図 5-18 に [Multiplexing] セクションを示します。

図 5-18 H.264 エンコーダ:[Multiplexing] セクション

表 5-14 では、その設定について説明します。

[High Frequency Cutoff]

AAC オーディオだけで有効です。カットオフ周波数(ヘルツ単位)を選択し

ます。

• [Default] は、サンプリング周波数のカットオフ値を設定します。

• [Not used] は、すべての周波数が維持されることを示します。

• [Custom] は、指定周波数(Hz)値を超える周波数を削除します。

[Custom High Frequency Cutoff]

AAC オーディオだけで有効です。[High Frequency Cutoff] で [Custom] を選

択した場合、指定周波数値を超えるすべての周波数が削除されます。値は 1000 ~ 48000 Hz です。

表 5-13 H.264 エンコーダ:[Audio 1] ~ [Audio 8] 設定と説明 (続き)

表 5-14 H.264 エンコーダ:[Multiplexing] 設定と説明

設定 説明

[Multiplexing Enabled]

この機能を有効にします。

5-27Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

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第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

[Motion Estimation](H.264 エンコーダ)

図 5-19 に [Motion Estimation] セクションを示します。

図 5-19 H.264 エンコーダ:[Motion Estimation] セクション

[Multiplexing Stream]

実行される多重化のタイプを指定します。

• [mpeg1]:システム ストリームの多重化が有効です。

• [MPEG-2]:プログラム ストリームの多重化が有効です。有効なオーディオ入力

は、AAC、AC3、layer 1、または Layer 2 オーディオです。

• [videocd]:ビデオ CD 作成要件を満たす、制約付きの多重化。

• [vcd-padded]:冗長ビデオ CD 作成要件を満たす、制約付きの多重化。

• [dvd]:DVD 作成要件を満たす、制約付きの多重化。

• [transport]:トランスポートへの多重化。有効なオーディオ入力は、AAC、

Layer 1、または Layer 2 オーディオです。

• [external]:Manzanita マルチプレクサを使用した、トランスポート ストリームへ

の多重化。トランスポート ストリームを必要とするケーブル伝送アプリケーショ

ンおよび他のアプリケーションに適しています。有効なオーディオ入力は、

AAC、AC3、Layer 1、または Layer 2 オーディオです。Manzanita マルチプレク

サを制御する設定ファイルが必要です。

• [none]:多重化は実行されません。別個のビデオ ファイルおよびオーディオ ファ

イルを必要とする DVD オーサリング システムに適しています。

• [cablelabs]:CableLabs 仕様に適合する多重化。

• [mp4]:mp4 準拠の出力を生成する多重化。

• [ipod]:iPod で再生可能な出力を生成する多重化。

• [3gpp]:3gpp 準拠の出力を生成する多重化。

[Config File] 外部トランスポート ストリーム多重化で使用される Manzanita 設定ファイルを指定し

ます。このオプションは、外部ストリーム多重化タイプが選択されている場合に限り

使用できます。

表 5-14 H.264 エンコーダ:[Multiplexing] 設定と説明 (続き)

5-28Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

表 5-15 では、その設定について説明します。

表 5-15 H.264 エンコーダ:[Motion Estimation] 設定と説明

設定 説明

[Spatial Search Range] 動きベクトルの範囲(ピクセルからの動きベクトルの円)を指定します。

値は、使用されるレベルによって異なります。値は次のとおりです。

• レベル 10(1.0):0 ~ 63

• レベル 11(1.1)~ 20(2.0):0 ~ 127

• レベル 21(2.1)~ 30(3.0):0 ~ 255

• レベル 31(3.1)~ 51(5.1):0 ~ 511[Subpixel Mode] サブピクセルの動き検出深度。値は次のとおりです。

• [full pixel]:フル ピクセル位置だけが確認されます。

• [half pixel]:半ピクセル位置が検出に追加されます。

• [quarter pixel]:半ピクセル位置および 4 分の 1 ピクセル位置が検出

に追加されます。

[Multi Reference Frame]

複数参照フレームの動き予測検出モード。値は次のとおりです。

• [complex]:遅いが、高品質

• [fast]:速いが、低品質 [Sub Block] サブブロックの動き予測検出モード。値は次のとおりです。

• [complex]:遅いが、高品質

• [fast]:速いが、低品質 [Rate Distortion Optimization]

レートの歪みを 適化する方法。値は次のとおりです。

• [complex]:遅いが、高品質

• [fast]:速いが、低品質 [Fast Inter Decisions] エンコーダが高速インター符号化決定メトリクスを使用して、符号化プロ

セスを高速化できます。[yes] に設定した場合、品質は低下しますが、符

号化時間が短縮されます。値は [yes] または [no](デフォルト)です。

[Fast Intra Decisions] エンコーダが高速イントラ符号化決定メトリクスを使用して、符号化プロ

セスを高速化できます。[yes] に設定した場合、品質は低下しますが、符

号化時間が短縮されます。値は [yes] または [no](デフォルト)です。

5-29Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

[Stream](H.264 エンコーダ)

図 5-20 に [Stream] セクションを示します。

図 5-20 H.264 エンコーダ:[Stream] セクション

表 5-16 では、その設定について説明します。

ドルビー プログラム オプティマイザ

Cisco MXE 3500 でドルビー プログラム オプティマイザ(DP600)を使用する方法は次の 2 つです。

• 「エンコーダ レベル」(P.5-31)

表 5-16 H.264 エンコーダ:[Stream] 設定と説明

設定 説明

[Slice Mode] 複数スライスを使用します。複数の物理 CPU または論理 CPU を備えるシステ

ムでは、複数スライスの使用によって符号化を加速できます。

[Slice Count] [Slice Mode] が有効の場合に使用されるスライスの数。値は、0(CPU の数を

自動検出)、またはマクロブロック内の画像サイズを超えない正の数です。

[IDR Interval] Instantaneous Decoder Refresh(IDR)間隔は、Group of Pictures(GOP)内

のフレーム数または IDR フレーム間のフレーム数を指定します。GOP 内の

初のフレームは、常に IDR フレーム(I フレーム)です。これは参照フレーム

として使用されます。 大限の情報が含まれているので、品質低下のない 初

のフレームです。MPEG の I フレームに類似しています。IDR 間隔は、順序制

御遅延値の倍数を指定する必要があります。このフィールドが 1 の場合、IDR フレームだけが生成されます。値 は 1 ~ 300 です。デフォルト値は 33 です。

[IDR Indexing] H.264 エンコーダでは、シーン チェンジ検出アルゴリズムが使用され、ビデオ

のシーン チェンジ前後のビデオ画質が向上します。

[Index Sensitivity] このフィールドは、[IDR Indexing] オプションによってアクティブになりま

す。感度によって、シーン チェンジの発生を検出するダイナミックしきい値が

変更されます。

[Reorder Delay] 連続的な I フレームと P フレームの間の B フレームの数を指定します。値が 1 の場合、B フレームは生成されません。値 は 1 ~ 4 です。デフォルト値は 3 です。

[Use B Slices as Reference]

B フレームを参照フレームとして使用できます。

5-30Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

• 「プリプロセッサ レベル」(P.5-32)

エンコーダ レベル

この方法は、H.264 符号化だけでサポートされます。ソース Dolby E データ、PCM データ、または Dolby E データと PCM データの組み合わせが、ソース ファイルからエンコーダへ直接渡されます。次

に、エンコーダがドルビー プログラム オプティマイザを使用して、5.1 トラックまたは 2/0 AC3 トラックを作成します。AC3 トラックは、Cisco MXE 3500 エンコーディング システムに戻されてから、

トランスポート ストリームに多重化されます。

H.264 エンコードにドルビー プログラム オプティマイザを使用するには、次の手順を実行します。

1. プリプロセッサ プロファイルの [Audio] セクションで [Audio Pass Through] を選択して、プレ

フィルタ内のすべてのオーディオ処理を無効にします。Dolby E オーディオ トラックが、変更され

ずにエンコーダに伝送されます。オーディオ処理パイプラインは通過しません。

2. H.264 エンコーダ プロファイルの [Audio Tracks] セクションで [Audio Type] を [AC3] に設定し、

[Source] を [Dolby Program Optimizer] に設定します。

3. 対応するドルビー プログラム オプティマイザの設定ファイルを選択します。典型的な設定ファイ

ルを次に示します。

<dp600> <url>http://dp600node/WorkorderService/WorkorderWsImpl</url> <unc-path>¥¥output-node-name¥output-share-name</unc-path> <user>username</user> <password>password</password> <profile>WAV/E_STITCH_AC3-1</profile></dp600>

• dp600node は、ドルビー プログラム オプティマイザ ノードの名前です。

• ¥¥output-node-name¥output-share-name は、H.264 符号化の出力フォルダの unc パスです。

• username は、ドルビー プログラム オプティマイザが ¥¥output-node-name¥output-share-name 共有に接続して読み書きを実行するために使用され

ます。

• password は、ドルビー プログラム オプティマイザが ¥¥output-node-name¥output-share-name 共有に接続して読み書きを実行するために使用され

ます。

• WAV/E_STITCH_AC3-1 は、ドルビー プログラム オプティマイザでデータ処理に使用され

るプロファイルです。

4. [Multiplexing] セクションで [external] を選択し、多重化設定ファイルを選択します。単純な設定

ファイルを次に示します(詳細については、Manzanita トランスポート ストリーム マルチプレク

サのマニュアルを参照してください)。

Transport*File = out.mpgProgram1*ProgramNumber = 1PMTPID = 0x01E0PCRPID = 0x01E1PCRper = 35

Video1$File = video.h264PID = 0x01E1

Audio1$File = audio.h264PID = 0x01E2

5-31Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

プリプロセッサ レベル

ソース Dolby E トラックは、前処理段階で非圧縮 PCM トラックに復号されます。生成された非圧縮ト

ラックは、エンコーダに送られるか、オーディオ マッピングを使用して 初にダウンミックスされま

す。いずれの場合においても、プリプロセッサからドルビー プログラム オプティマイザを起動するに

は、[Audio Mapping] ダイアログを使用します(「[Input/Output Audio Channel Mapping](プリプロ

セッサ)」(P.8-28)も参照)。このダイアログには、オーディオ入力をドルビー プログラム オプティマ

イザにルーティングするカラムがあります。プリプロセッサでオーディオ マッピングを設定するには、

ソース ファイルのコンテンツに関する知識が必要です。通常、Dolby E トラックには 5.1 オーディオま

たは 5.1 + 2 オーディオが含まれていますが、2+2+2+2 など他の設定が使用されることもあります。

[Dolby E Cfg] カラムは、復号されたトラックに対応するためにプリセットする必要があり、これらの

仮想トラックがプレフィルタ ファイルに存在するように設定します。

上記のシナリオでは、第 1 のステレオ ペアの 2 チャネル PCM(たとえば、英語のステレオ)および第 2 のステレオ ペアの 5.1+2 Dolby-E(たとえば、英語 5.1 とスペイン語のステレオ)を含むソース ファ

イルを前提としています。これは、ソースからの合計 10 チャネル(2 + 6 + 2)を示すので、[Audio Mapping] ダイアログで 10 個の離散入力を設定する必要があります。[Dolby-E] 設定カラムを空ではな

い値に設定すると、ドルビー プログラム オプティマイザに着信 Dolby E ストリームの解析方法が指示

されます。この例では、2 チャネル トラック(英語ステレオ)、6 チャネル トラック(英語 5.1)、およ

びもう 1 つの 2 チャネル トラック(スペイン語ステレオ)の 3 個の出力オーディオ トラックが追加さ

れます。これでエンコーダは、3 個すべての出力トラックを参照できるようになります。VOD などの 5.1 アウェア エンコーダは、トラック 2 を参照し、5.1 AC3 に符号化できます。ステレオ オーディオ ペアだけを符号化するエンコーダは、トラック 1(英語)、トラック 2(スペイン語)などを参照できま

す。

プリプロセッサベースの Dolby E 復号では、すべての符号化ノードの %bluerelease%¥bin フォルダに dp600config.xml 設定ファイルが必要です。典型的な設定ファイルを次に示します。

<dp600> <url>http://dp600node/WorkorderService/WorkorderWsImpl</url> <unc-path>¥¥tmp-node-name¥tmp-share-name</unc-path> <user>username</user> <password>password</password> <profile>WAV/E_PCM-2</profile></dp600>

• dp600node は、ドルビー プログラム オプティマイザ ノードの名前です。

• ¥¥tmp-node-name¥tmp-share-name は、中間プリプロセッサ ファイルの一時フォルダの unc パス

です。

• username は、ドルビー プログラム オプティマイザが ¥¥tmp-node-name¥tmp-share-name 共有に接

続して読み書きを実行するために使用されます。

• password は、ドルビー プログラム オプティマイザが ¥¥tmp-node-name¥tmp-share-name 共有に接

続して読み書きを実行するために使用されます。

• WAV/E_PCM-2 は、Dolby E 復号に使用されるドルビー プログラム オプティマイザ上のプロファ

イルです。

MP3 エンコーダ

ここでは、次の内容について説明します。

• 「MP3 エンコーダの概要」(P.5-33)

• 「MP3 エンコーダの設定について」(P.5-33)

5-32Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

MP3 エンコーダの概要

MP3 エンコーダは、オーディオ専用の MP3 ファイルを生成します。

(注) MP3 プレーヤーは、Cisco MXE 3500 で使用される標準的なビデオ メタデータに対応しないので、

ジョブ送信中に入力されたメタデータはデータベースに保存されますが、出力ファイルには含まれませ

ん。

「エンコーダ プロファイルのジョブ プロファイルへの追加」(P.5-4)も参照してください。

MP3 エンコーダの設定について

ここでは、次の内容について説明します。

• 「[Common](MP3 エンコーダ)」(P.5-33)

• 「[Audio](MP3 エンコーダ)」(P.5-34)

[Common](MP3 エンコーダ)

図 5-21 に [Common] セクションを示します。

図 5-21 MP3 エンコーダ:[Common] セクション

表 5-17 では、その設定について説明します。

表 5-17 MP3 エンコーダ:[Audio] 設定と説明

設定 説明

[Enabled] ジョブ処理でこのプロファイルを有効にするには、このチェックボックスをオンにし

ます。

5-33Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

[Audio](MP3 エンコーダ)

図 5-22 に [Audio] セクションを示します。

図 5-22 MP3 エンコーダ:[Audio] セクション

[Task Mode]

このタスクの実行モード(standard、fast start、immediate)を設定します。

[Standard]:Cisco MXE 3500 は、前処理段階の出力として非圧縮の中間ファイル

(AVI ファイル)を生成します。

[Fast Start]:[Fast Start] を選択すると、前処理が完了するまで待機するのではなく、

十分なイメージが前処理された時点で符号化プロセスが開始されるので、ジョブの処

理に必要な合計時間を短縮できます。大きいジョブを送信するときに、この機能を選

択できます。

[Fast Start] の符号化には使用可能なコンピュータ処理サイクルが利用されるので、

Cisco MXE 3500 では次の場合に限り [Fast Start] の符号化を使用します。

• 現在符号化されているクリップが他に 1 つしかない場合

• 続行中の Web 放送ジョブがない場合

• 前処理プロファイルにバンパーおよびトレーラが指定されていない場合 [Audio Tracks]

Cisco MXE 3500 では、符号化された 終メディア ファイルに含める出力チャネルを

定義できます。[Audio Tracks] ドロップダウンでは、エンコーダへの入力としてプリ

プロセッサから適切な出力トラックを選択できます。これらの選択したチャネルは、

エンコーダに直接マップされます。

[User Data] このフィールドに入力されたデータは、XML で $(user-data) の存在するすべての箇所

に表示されます。

例:出力ファイル名に「Nightly News」というタイトルを付けるには、エンコーダ プロファイルの [User Data] を Nightly News に設定します。次に、出力プロファイルの [Output Filename] に $(userdata) が含まれるように設定します。たとえば、Windows Media 出力では、Nightly News.wmv ファイルとなります。

表 5-17 MP3 エンコーダ:[Audio] 設定と説明 (続き)

5-34Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

表 5-18 では、その設定について説明します。

MPEG エンコーダ

ここでは、次の内容について説明します。

• 「MPEG エンコーダの概要」(P.5-35)

• 「MPEG エンコーダの設定について」(P.5-35)

MPEG エンコーダの概要

MPEG ワーカーは、入力素材をプログラムまたはトランスポート ストリームで MPEG-1/MPEG-2 ビデオ、および MPEG Layer1/2、WAV, AC-3、PCM、AES3 PCM のオーディオに符号化します。

「エンコーダ プロファイルのジョブ プロファイルへの追加」(P.5-4)も参照してください。

MPEG エンコーダの設定について

MPEG エンコーダ プロファイルでは、次の設定を変更できます。

• 「[Common](MPEG エンコーダ)」(P.5-36)

• 「[Video](MPEG エンコーダ)」(P.5-40)

• 「[GOP Properties](MPEG エンコーダ)」(P.5-44)

• 「[Multiplexing](MPEG エンコーダ)」(P.5-46)

表 5-18 MP3 エンコーダ:[Audio] 設定と説明

設定 説明

[Private Bit] MP3 プライベート ビットをオンまたはオフにします。プライベート ビットは、ク

リップが再生されてアプリケーション特有のイベントが発生するときに使用できます。

[Copyright Bit]

符号化されたクリップが著作権で保護されているかどうかを示します。

[Original Bit]

符号化されたファイルがオリジナルか、コピーかを示します。

[Bit Rate @ Sample Rate]

ドロップダウン リストに、ビット レートとサンプル レートの有効な組み合わせが表示

されます。ビット レートの範囲は 20 ~ 320 kbps です。サンプル レートは、11.025、22.050、および 44.100 kHz です。

[Channels] 出力オーディオ ストリームのオーディオ チャネル数を決定します。

• [Mono]:出力ファイルのオーディオは、単一チャネルとしてストリーミングされ

ます。

• [Stereo]:出力ファイルのオーディオは、ステレオでストリーミングされます。

[Quality] 符号化出力の速度と圧縮品質のトレードオフを制御します。選択された品質は、符号

化の速度と出力ファイル サイズの両方に次のように影響します。

• [Low]:符号化の品質はあまり重視されず、できるだけ迅速に符号化が実行されま

す。

• [Medium]:符号化では、速度と品質は等しく重視されます。

• [High]:速度はあまり重視されず、符号化の品質が重視されます。

5-35Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

• 「[Audio Common](MPEG エンコーダ)」(P.5-46)

• 「[Audio Tracks 1] ~ [Audio Tracks 8](MPEG エンコーダ)」(P.5-47)

[Common](MPEG エンコーダ)

図 5-23 に [Common] セクションを示します。

図 5-23 MPEG エンコーダ:[Common] セクション

表 5-19 では、その設定について説明します。

表 5-19 MPEG エンコーダ:[Common] 設定と説明

設定 説明

[Profile Enabled]

ジョブ処理でこのプロファイルを有効にするには、このチェックボックスをオン

にします。

[Audio Enabled] このタスクのオーディオ出力を有効にします。

[Video Enabled] このタスクのビデオ出力を有効にします。

5-36Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

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第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

[Task Mode] このタスクの実行モード(standard、fast start、immediate)を設定します。

[Standard]:Cisco MXE 3500 は、前処理段階の出力として非圧縮の中間ファイル

(AVI ファイル)を生成します。

[Fast Start]:[Fast Start] を選択すると、前処理が完了するまで待機するのではな

く、十分なイメージが前処理された時点で符号化プロセスが開始されるので、

ジョブの処理に必要な合計時間を短縮できます。大きいジョブを送信するときに、

この機能を選択できます。

[Fast Start] の符号化には使用可能なコンピュータ処理サイクルが利用されるので、

Cisco MXE 3500 では次の場合に限り [Fast Start] の符号化を使用します。

• 現在符号化されているクリップが他に 1 つしかない場合

• 続行中の Web 放送ジョブがない場合

• 前処理プロファイルにバンパーおよびトレーラが指定されていない場合

[Immediate]:[Immediate] の符号化を有効にすると、Cisco MXE 3500 では中間

ファイルは使用されず、プリプロセッサとエンコーダ間でメモリベースのイン

ターフェイスが使用されます。この設定は、MPEG や OMF など、データ量の多

く、中間ファイルに相当大きなディスク容量を必要とする比較的長い入力クリッ

プやフォーマットに非常に役立ちます。

(注) [Immediate] の符号化では、より多くのメモリ リソースを使用し、エン

コーダによってプリプロセッサがデータを提供する速度を制御できるの

で、ファイル ジョブには適していますが、ライブ キャプチャには適して

いません。

[Archive] 所定のジョブ プロファイルのプリプロセッサ設定を無視する 50Mbps の I フレー

ム MPEG-2 出力を自動的にロードするには、このボックスをオンにします。たと

えば、Web 出力に音量正規化、グラフィック オーバーレイ、および トリミング制

御を含め、さらにソース素材の高解像度アーカイブも含める場合、[Archive] オプ

ションによって、ソース素材の単一の取り込みから Web 形式およびアーカイブ形

式の両方が作成されます。

[Audio Tracks] Cisco MXE 3500 では、符号化された 終メディア ファイルに含める出力チャネ

ルを定義できます。[Audio Tracks] ドロップダウンでは、エンコーダへの入力と

してプリプロセッサから適切な出力トラックを選択できます。これらの選択した

チャネルは、エンコーダに直接マップされます。

エンコーダでサポートされる数のトラックを選択できます。たとえば、エンコー

ダで 大 4 個の出力がサポートされる場合、 大 4 個のプリプロセッサ出力を選

択できます。これらの出力は、順番にエンコーダ出力にマップされます。

個々のエンコーダで、エンコーダの出力がステレオ(2 つの異なるチャネル)また

はモノラルであるかを決定できます。モノラルでは、エンコーダへのステレオ入

力が平均化され、このペアから 1 つの出力チャネルが作成されます。

表 5-19 MPEG エンコーダ:[Common] 設定と説明 (続き)

5-37Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

[User Data] このフィールドに入力されたデータは、XML で $(user-data) の存在するすべての

箇所に表示されます。

例:出力ファイル名に「Nightly News」というタイトルを付けるには、エンコー

ダ プロファイルの [User Data] を Nightly News に設定します。次に、出力プロ

ファイルの [Output Filename] に $(userdata) が含まれるように設定します。たと

えば、Windows Media 出力では、Nightly News.wmv ファイルとなります。

表 5-19 MPEG エンコーダ:[Common] 設定と説明 (続き)

5-38Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

[Subtitles] 字幕は、映画およびテレビ番組の会話のテキスト版です。通常、画面の下に表示

されます。

次に示す [Subtitles] ポップアップを表示するには、[Subtitles] ボタンをクリック

します。

[Enable Subtitles]:字幕の挿入を有効にします。注:[File Job Submission] ページ

の [File Information] セクションで字幕ファイルを添付する必要もあります。

[Format]:挿入する字幕のタイプを指定します。

• [DVB Bitmap]:字幕は、再生デバイス(セットトップ ボックス)によって出

力ビデオに表示されます。

• [DVB Teletext]:字幕は Vertical Blanking Interval(VBI; 垂直帰線消去時間)

に挿入されてから、テレビで復号されます。

[PID]:字幕が配置される出力パケット ID を指定します。

[Language Code]:(ISO 639、3 文字)Program Map Table(PMT)ディスクリプタ

に挿入される ISO 639-2 言語コード。セットトップ ボックスで言語を検出できる、

有効な ISO 639-2 コードを指定する必要があります。すべてのコードのリストは、

http://www.loc.gov/standards/iso639-2/php/code_list.php を参照してください。

[Timecode Sync Method]:

• [Adhere to Timecode]:字幕は、ソース タイムコードおよび STL タイムコー

ドに基づいて挿入されます。たとえば、ソース タイムコードが 00:00:20:00 であり、 初の STL エントリが 00:00:30:00 の場合、 初の字幕は 10 秒後に

表示されます。

• [First Frame]:ソース タイムコードおよび STL タイムコードは無視されま

す。 初の字幕は、 初のフレームに表示されます。

[Timecode Offset]:フレーム内のオフセット(00:00:10:00)または秒(12.375)を指定して、 初の字幕エントリを遅延させます。これは、バンパーで使用する

場合に非常に便利です。たとえば、ソース タイムコードが 10:00:00:00、 初の STL エントリが 10:00:20:00、[Timecode Sync Method] が [Adhere to Timecode]、オフセットが 30 秒の場合、 初の字幕は 50 秒後に表示されます。[Timeocde Sync Method] が [First Frame] の場合、 初の字幕は 30 秒後に表示されます。

[Page ID]:Digital Video Broadcasting(DVB)ビットマップ構成ページ ID を指

定します。1 ~ 65535 の正の整数を設定する必要があります。

[Font Name]:DVB ビットマップ字幕の表示に使用されるフォント。これらは、

実際の Windows フォント名(Times New Roman、Arial など)です。[Default] の場合、デフォルト フォントが使用されます。

[Cell Height]:DVB ビットマップ字幕の高さをピクセル単位(1 ~ 1080)で指定

します。

[Cell Width]:DVB ビットマップ字幕の幅をピクセル単位(1 ~ 1920)で指定し

ます。

[Bottom Edge]:安全領域の下端を約 576 - (576 x 10%) に設定します。

[Top Edge]::安全領域の上端を約 (576 x 10%) に設定します。

[Left Edge]::安全領域の左端を約 (720 x 10%) に設定します。

[Right Edge]:安全領域の右端を約 720 - (720 x 10%) に設定します。

表 5-19 MPEG エンコーダ:[Common] 設定と説明 (続き)

5-39Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

[Video](MPEG エンコーダ)

図 5-24 に [Video] セクションを示します。

図 5-24 MPEG エンコーダ:[Video] セクション

[Rewrap] エンコーダのヘッダーで RAW データをリラップするには、このオプションを選

択します。このオプションを選択すると、Cisco MXE 3500 ではビデオの解凍お

よび再圧縮が行われないため、ジョブ処理が迅速になります。

(注) リラップは、ビデオの入力形式と出力形式に完全な互換性がある場合にだ

け機能します。リラップは、DV 形式に 適です(オーディオ データおよ

びビデオ データの RAW 符号化形式は、「エッセンス」と呼ばれることが

あります)。

[Closed Caption]

このエンコーダでクローズド キャプション機能を有効にするには、このオプショ

ンをオンにします。ジョブ全体でクローズド キャプションを有効にするには、プ

ロセッサ プロファイルの [Closed Captioning] セクションで [Burn In] ボックスを

オンにします。

[Timecode] ソース ファイルから出力ファイルにタイムコードを挿入するには、このオプショ

ンをオンにします。

表 5-19 MPEG エンコーダ:[Common] 設定と説明 (続き)

5-40Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

表 5-20 では、その設定について説明します。

表 5-20 MPEG エンコーダ:[Video] 設定と説明

設定 説明

[Type] エンコーダによって作成される MPEG ビデオのタイプを識別します。[MPEG] タブの設定は、選択したタイプに応じて異なります。

• [MPEG-1]:192 kbps ~ 104.857 Mbps のデータ レート向けに設計されてい

ます。主に PC マルチメディア アプリケーションに使用されます。

• [Video-CD]:コンパクト ディスクにビデオを保存するための標準的なデジ

タル形式。

• [MPEG-2]:MPEG-2 は、192 kbps ~ 300 mbps のデータ レート向けに設計

されています。主にデジタル放送衛星およびデジタル テレビに使用されま

す。インターレース ビデオ、および MPEG-1 よりも大きいフレーム サイズ

とビット レートをサポートします。

• [Super Video-CD]:Super Video CD(SVCD)は、標準的なコンパクト ディスクにビデオを保存するために使用されます。SVCD はビデオ CD の後

継として、および DVD ビデオの代わりとして設計されましたが、技術的能

力および画質の両面においてこれらの中間に位置するようになりました。

• [DVD]:DVD ビデオは、デジタルビデオを DVD(DVD-ROM)に保存す

るために使用される消費者向けのビデオ形式です。

[Field Mode] 入力ソースのフィールド モードを指定します。値は progressive および interlaced です。MPEG-1、Video-CD、および Super Video-CD タイプの入力

は、progressive を指定する必要があります。

[Chroma Format] クロミナンス データの解像度を指定します。有効な値は、4:2:0 および 4:2:2 です。4:2:2 は、MPEG-2 4:2:2 プロファイルだけで有効です。

[Output Format] NTSC 形式で符号化するか、PAL 形式で符号化するかを指定します。

[Resolution] 符号化フレームのサイズを指定します。事前設定された、使用可能な選択肢は、

MPEG-1 と MPEG-2 で異なります。Video-CD、Super Video-CD、および DVD では、サイズは固定されています。MPEG-1 および MPEG-2 では、カスタム解

像度によって、個別の高さおよび幅を入力できます。

[Width] 符号化によって作成される出力ファイルの幅をピクセル単位で指定します。値は 80 ~ 1920 ピクセルです。

[Height] エンコーダによって作成される出力ファイルの高さをピクセル単位で指定しま

す。値は 60 ~ 1088 ピクセルです。

[Encode Mode] • [CBR]:固定ビット レート符号化。符号化を通じて同じビット レートが維

持されます。

• [VBR]:複雑度および出力要件に応じて符号化中のビット レートが変化す

る、可変ビット レート符号化。

• [VBR-Quality]:入力の複雑度および出力形式の要件に応じて、符号化中の

品質がビット レート境界内に維持される可変ビット レート符号化。

5-41Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

[Original Format]

符号化前の画像表示を示す、オリジナルのビデオ形式。これは(シーケンス表示

拡張ヘッダー内の)デコーダに対するフラグであり、ビデオの符号化には影響し

ません。値は次のとおりです。

• [Component]

• [PAL]

• [NTSC](デフォルト)

• [SECAM]

• [MAC]

• [Unspecified][Bit Rate] 符号化された出力ストリームの一部としてビデオの伝送速度を設定します。値

は、4:2:0 クロマ形式では 192.0 ~ 100000.0 kbps、4:2:2 クロマ形式では 192.0 ~ 300000.0 kbps です。

(注) 可変ビット レートを選択した場合、この値は使用されません。

[Frame Rate] 符号化出力のフレーム レートを決定します。

• [23.976]:3:2 プルダウンを使用する 29.97 NTSC (逆テレシネ)が適用さ

れます。

• [24.00]:フィルムベースのソース映像または 3:2 プルダウンを使用する 30 FPS NTSC(逆テレシネ)が適用されます。

• [25.00]:PAL ビデオ ソース映像。

• [29.97]:NTSC ビデオ ソース映像。

• [30.00]:NTSC ドロップフレーム ビデオ ソース映像。

• [50.00]:ダブル フレーム レート /プログレッシブ PAL ビデオ ソース映像。

• [59.97]:ダブル フレーム レート NTSC ビデオ ソース映像。

• [60.00]:ダブル フレーム レート NTSC ドロップフレーム ビデオ ソース映

像。

[Pixel Aspect] ピクセル アスペクト比を選択します。ここでのピクセル アスペクト比は、領域

の高さに対する幅の割合を指し、ピクセルで示されます。

MPEG-1 に定義されるピクセル アスペクト比設定は、1.0(正方形)、0.06735(デフォルトの 3:4)、0.7031(9:16 の 625 ライン)、0.7615、0.8055、0.8473(9:16 の 525 ライン)、0.8935、0.9157(BT.601 の 625 ライン)、0.9815、1.0255、1.0950(BT.601 の 525 ライン)、1.1575、および 1.2015 のように浮動

小数点数で指定されます。

MPEG-2 に定義されるピクセル アスペクト比設定は、比率として示されます。

• [1:1]:正方形

• [3:4]:デフォルト

• [9:16]:アナモフィック(ワイドスクリーン)

• [1:2.21]:ワイドスクリーン フィルム

表 5-20 MPEG エンコーダ:[Video] 設定と説明 (続き)

5-42Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

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第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

[Profile & Level] ストリームの復号に必要な MPEG-2 構文のサブセット、およびビット レート、

サンプル レート、フレーム レートなど符号化パラメータの制約を指定します。

次の組み合わせがサポートされます。

シンプル プロファイルとメイン レベル

メイン プロファイルとロー レベル

メイン プロファイルとメイン レベル

メイン プロファイルとハイレベル

ハイ プロファイルとハイ レベル

4:2:2 プロファイルとメイン レベル、または

4:2:2 プロファイルとハイ レベル

[VBV Buffer Size]

Virtual Buffer Verifier(VBV)のサイズを 2048 バイト単位で指定します。入力

が 0 の場合、エンコーダによって VBV バッファ サイズが計算されます。この値

は、MPEG-1 と MPEG-2 では異なります。MPEG-2 では、プロファイルとレベ

ルの組み合わせによって 大値が決定されます。特定のサイズが必要な場合以外

は、このパラメータに 0 を設定してエンコーダがサイズを選択できるようにしま

す。

[Average Bit Rate]

維持する平均ビット レートを指定します。平均ビット レート値は、常に 大平

均ビット レート値よりも小さい必要があります。値は、プロファイルとレベル

の組み合わせに応じて、192.0 ~ 300000.0 kbps の範囲です。

(注) [Average Bit Rate] の値は、常に [Maximum Average Bit Rate] の値より

も小さい必要があります。

[Quantization Scale]

VBR 符号化に適切な画質を指定します。ビット レートは、適切な画質を達成す

るために必要な大きさになります。値の範囲は 1 ~ 31 ですが、適切な値は次の

とおりです。

• 2 ~ 3:非常に良い画質で、非常に高いビット レート

• 4 ~ 5:良い画質で、高いビットレート

• 6 ~ 7:中程度の画質で、中程度のビット レート

• 8 ~ 9:低い画質で、低いビットレート [Minimum Average Bit Rate]

適切な量子化値を達成するために維持する平均ビット レートの下限を指定しま

す。値は、プロファイルとレベルの組み合わせに応じて、192.0 ~ 300000.0 kbps の範囲です。 小平均ビット レート値は、常に 大平均ビット レート値よ

りも小さい必要があります。

(注) [Minimum Average Bit Rate] の値は、常に [Maximum Average Bit Rate] の値よりも小さい必要があります。

[Maximum Average Bit Rate]

適切な量子化値を達成するために維持する平均ビット レートの上限を指定しま

す。値は、プロファイルとレベルの組み合わせに応じて、192.0 ~ 300000.0 kbps の範囲です。

[Optimization Mode]

速度を低下させて画質を維持するか、画質を低下させて速度を維持するかを示し

ます。値は [speed] または [quality] です。

[Optimization Level]

[Optimization Mode] が [quality] に設定されている場合、この数字は適切な画質 0 ~ 31( 高画質)を示します。

[Optimization Mode] が [speed] に設定されている場合、この数字は使用可能な CPU パフォーマンス(0 ~ 31 [ 高パフォーマンス ])を示します。

表 5-20 MPEG エンコーダ:[Video] 設定と説明 (続き)

5-43Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

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第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

[GOP Properties](MPEG エンコーダ)

Group of Pictures(GOP)は、MPEG 符号化の中核です。GOP は、符号化されたキーフレーム(I フレーム)およびその差分フレームのすべて(P フレームおよび B フレーム)として定義されます。

図 5-25 に [GOP Properties] セクションを示します。表 5-21 では、その設定について説明します。

図 5-25 MPEG エンコーダ:[GOP Properties] セクション

表 5-21 [GOP Properties] の設定と説明

設定 説明

[P-Frames] P フレームは、前方向予測の差分フレームです。P フレーム数を増加させる

と、キーフレーム間隔が増加し、出力ファイルが小さくなります。P フレーム

値は、0 ~ 4 に設定する必要があります。デフォルト値は 3 です。

[B-Frames] B フレームは、双方向予測の差分フレームであり、 小タイプのフレームで

す。B フレーム数を増加させるとファイル サイズが小さくなり、画像のノイ

ズを減少できます。B フレーム値は、0 ~ 4 に設定する必要があります。デ

フォルト値は 3 です。

5-44Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

[Closed GOP Count]

1 秒あたりのクローズ GOP の数を示します。頻度を増加させると、ハイモー

ション映像の画質および出力クリップ内での検索機能が向上しますが、出力

ファイルが大きくなります。頻度を減少させると、出力ファイルが小さくな

ります。

有効な選択肢は、次のとおりです。

• [Only first GOP closed.]

• [All GOPs closed.]

• [One out of every 2 GOPs closed.]

• [One out of every 3 GOPs closed.]

• [One out of every 4 GOPs closed.]

• [One out of every 5 GOPs closed.]

• [One out of every 6 GOPs closed.]

• [One out of every 7 GOPs closed.]

• [One out of every 8 GOPs closed.]

• [One out of every 9 GOPs closed.]

(注) クローズ GOP は、I フレーム(またはキーフレーム)で始まる一連の画

像です。オープン GOP は B フレームで始まります。オープン GOP では、正常に復号するために前の GOP からの情報が必要です。したがっ

て、出力クリップで編集ポイントとして使用することはできません。

[Sequence Header Count]

GOP に対するシーケンス ヘッダー配置の頻度を定義します。シーケンス ヘッ

ダーには、クリップの復号に必要なバッファ サイズ、フレーム サイズ、アス

ペクト比、フレーム レート、ビット レートなどの情報が含まれています。

シーケンス ヘッダーは、ビデオの任意のポイントでアクセスできるようにす

るために、編集されるか、ブロードキャストされる映像でより頻繁に発生す

る必要があります。DVD 用に符号化されたビデオは、 初だけにシーケンス ヘッダーを持つことができます。

有効な選択肢は、次のとおりです。

• [Put sequence header before every GOP.]

• [Put sequence header before one out of every 2 GOPs.]

• [Put sequence header before one out of every 3 GOPs.]

• [Put sequence header before one out of every 4 GOPs.]

• [Put sequence header before one out of every 5 GOPs.]

• [Put sequence header before one out of every 6 GOPs.]

• [Put sequence header before one out of every 7 GOPs.]

• [Put sequence header before one out of every 8 GOPs.]

• [Put sequence header before one out of every 9 GOPs.]

表 5-21 [GOP Properties] の設定と説明 (続き)

設定 説明

5-45Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

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第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

[Multiplexing](MPEG エンコーダ)

図 5-26 に [Multiplexing] セクションを示します。表 5-22 では、その設定について説明します。

図 5-26 MPEG エンコーダ:[Multiplexing] セクション

[Audio Common](MPEG エンコーダ)

図 5-27 に [Audio Common] セクションを示します。表 5-23 では、その設定について説明します。

図 5-27 MPEG エンコーダ:[Audio Common] セクション

表 5-22 [Multiplexing] 設定と説明

設定 説明

[Stream] 実行される多重化のタイプを指定します。使用可能なオプションは、選択したビデオ タイプによって異なります。

• [None]:多重化は実行されません。別個のビデオ ファイルおよびオーディオ ファ

イルを必要とする DVD オーサリング システムに適しています。

• [System Stream]:このオプションは MPEG-1 符号化だけで使用可能です。

• [Program Stream]:標準的な MPEG の使用に適しています。機能するのは、

Layer 1 オーディオまたは Layer 2 オーディオだけです。

• [Transport Stream]:ケーブル伝送およびトランポート ストリームを必要とする他

のアプリケーションに適しています。機能するのは、Layer 1 オーディオ、Layer 2 オーディオ、または AC3 オーディオだけです。

• [Video-CD]:Video-CD 作成要件を満たす制約付きの多重化。このオプションは、

Video-CD 符号化または MPEG-1 符号化だけで使用可能です。

• [Super Video-CD]:Super Video-CD 作成要件を満たす制約付きの多重化。このオ

プションは、MPEG-2 符号化または Super Video-CD 符号化だけで使用可能です。

• [DVD]:Super Video-CD 作成要件を満たす制約付きの多重化。このオプション

は、MPEG-2 符号化または DVD 符号化だけで使用可能です。

[Config File]

トランスポート ストリーム多重化で使用される Manzanita 設定ファイルを指定しま

す。このオプションは、トランスポート ストリーム多重化タイプを選択している場合

に限り使用できます。

5-46Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

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第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

[Audio Tracks 1] ~ [Audio Tracks 8](MPEG エンコーダ)

図 5-28 に [Audio 1] ~ [Audio 8] セクションを示します。表 5-24 では、その設定について説明します。

図 5-28 MPEG エンコーダ:[Audio 1] ~ [Audio 8]

表 5-23 [Audio Common] 設定と説明

設定 説明

[Sample Rate]

出力オーディオのサンプル レート(ヘルツ単位)。PCM および AES3 302M では、

48000 を設定する必要があります。32000 未満のレートには、Layer 1 または 2 が必要

です。

5-47Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

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第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

表 5-24 MPEG エンコーダ:[Audio] 設定と説明

設定 説明

[Type] 実行するオーディオ処理のタイプを決定します。

• [Layer 1]:MPEG Audio Layer 1(ISO/IEC 11172-3)。

• [Layer 2]:MPEG Audio Layer 2(ISO/IEC 13818-3)。MPEG ファ

イルの標準的なオーディオ形式です。さまざまなビット レートを使

用できます。オーディオ ストリームは、ビデオ ストリームとともに

多重化されます。

• [PCM]:通常、DVD 用の MPEG-2 オーサリング製品の多くで使用さ

れる非圧縮形式。出力の形式は、個別の WAV ファイルではありませ

んが、ビデオとともに DVD 出力に多重化されます。

• [AES 302M]:AES3 インターフェイス標準への拡張。この設定では、

既存のテレビ テクノロジーを使用して AC-3 圧縮オーディオ(マル

チチャネル サラウンド サウンド)を伝送できます。

• [WAV]:Pulse-Coded Modulation(PCM)形式の非圧縮オーディオ。

PCM オーディオは、CD の標準的なオーディオ ファイル形式です。

44,100 サンプル /秒、16 ビット /サンプルでサンプリングされた 2 チャネルのオーディオが含まれます。

• [AC3]:DVD オーサリングまたはトランスポート ストリーム生成に使

用する MPEG ビデオとの多重化に適した高品質の AC3 オーディオ。

[Channels] 出力オーディオ ストリームのオーディオ チャネル数を決定します。

• [Mono]:出力ファイルのオーディオは、単一チャネルとしてスト

リーミングされます。

• [Stereo]:出力ファイルのオーディオは、ステレオでストリーミング

されます。

[Bit Rate] オーディオ ストリームのビット レートを示します。有効な選択肢は、

32 ~ 640 kbps です (選択したタイプによっては、一部の値を選択でき

ません)。

ビット レートを増加させると、音質が向上し、ファイルが大きくなりま

す。総ビット レートが限定されている場合にビット レートを増加させる

と、ビデオに使用できる総ビット レートが少なくなります。

[Sample Rate] オーディオ圧縮アルゴリズムがデータの圧縮に使用するサンプル レート

を示します。値は 32000、44100、48000 kHz です(選択したタイプに

よっては、一部の値を選択できません)。

[Psychoacoustic Model] 符号化に使用する MPEG-1 オーディオ仕様の MPEG 心理音響モデルを指

定します。人間の聴覚に合わせることによって、低ビット レートでオー

ディオを 適化します。高ビット レート アプリケーションには推奨され

ません。

• [1]:モデル 1 の計算を使用します。これらの計算は、モデル 2 を選

択した場合に実行される計算よりも単純です。これらの計算の処理時

間は速くなりますが、 適化においては速度が犠牲になります。

• [2]:モデル 2 の計算を使用します。これらの計算は、モデル 1 を選

択した場合に実行される計算よりも複雑です。これらの計算の処理時

間は遅くなります。これはデフォルトの設定です。

5-48Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

[Emphasis] 符号化前にオーディオに適用されるエンファシスを定義します。エン

コーダは、符号化前に入力サンプルを変更することはありません。この

フィールドは、オリジナル ソース オーディオにエンファシスが適用され

たことをデコーダに示すフラグにすぎません。

• [0]:エンファシスなし。これは、デフォルトの設定です。

• [1]:50/15 ミリ秒エンファシス

• [2]:予約済み

• [3]:CCITT J.17 [Private Bit] オーディオ ヘッダーのユーザ定義の予備ビット。DVD 形式では、0 に設

定するように指定されています。

[CRC-Protection] Cyclic Redundancy Check(CRC; 巡回冗長検査)が各オーディオ フレー

ムに組み込まれるように指定する CRC 保護を有効にするには、このボッ

クスをオンにします。SVCD 形式および DVD 形式の両方では、CRC 保護を有効にするように指定されています。

[Mute] オーディオ サンプルが 0 の場合にデコーダが使用する必要のある消音状

態を有効にするには、このボックスをオンにします。これは、デコーダ

用のフラグにすぎません。符号化には影響ありません。

[AC3] の設定と説明

[Dynamic Compression] 符号化されるプログラム素材の性質に応じて指定できる、圧縮プロファ

イルのプリセット。

• [none]:再生時に圧縮を完全に停止

• [film-standard]:ほとんどの映画用

• [film-light]:低圧縮率、ダイナミック レンジの増加

• [music-standard]:大部分の音楽専用入力用

• [music-light]:音楽素材用、低圧縮率

• [speech]:ほぼ会話専用の入力用

表 5-24 MPEG エンコーダ:[Audio] 設定と説明 (続き)

設定 説明

5-49Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

[Bit Stream Mode] ビット ストリームが伝送するオーディオ サービスのタイプを示します。

• [complete-main]:動作の通常モード。会話、音楽、および効果を含

む完全なオーディオ プログラムを含みます。

• [music-and-effect]:オーディオ プログラムの音楽と効果を含みます

が、会話は含みません。

• [visually-impaired]:視覚プログラム コンテンツの説明的な描写を含

みます。

• [hearing-impaired]:会話だけを含みます。聴覚障がいのために、音

楽や音響効果があると会話を理解しにくい人が使用することを目的と

しています。会話は、聴覚障がい者が理解しやすいように処理されま

す。

• [dialog]:プログラム素材が単一会話チャネルの制約に耐えられる場

合、複数言語でのマルチチャネルを同時に も効率的に提供するため

に使用します。

• [commentary]:プライマリ プログラムの対話を伝送します。

• [emergency]:緊急アナウンスを挿入可能にするために用意されてい

ます。緊急メッセージを伝えるために、通常のオーディオ サービス

を必ずしも置き換える必要はありません。

• [voice-over-karaoke]:complete-main モードにとともに複製するた

めに用意されています。

[Dialog Normalization] [Dialog Normalization] パラメータは、ドルビー デコーダで、異なるソー

スの会話レベルをほぼ一定に維持できるようにします。符号化する場合、

このレベルを正しく設定することが重要です。たとえば、素材の会話が

平均約 17 dBa の場合、[Dialog Normalization] の数字は 約 17 になりま

す。値は 1 ~ 31 です。

[Lowpass Filter] チャネル帯域幅のローパス フィルタは、ドルビー デジタル オーディオ帯

域幅境界で指定された周波数のすぐ下で入力信号に含まれる高周波数コ

ンテンツをロール オフします。このフィルタを使用すると、オーディオ

信号が完全にドルビー デジタル オーディオ帯域幅内に含まれます。この

フィルタは、帯域幅の上端で円滑に移行させることによって、入力信号

に非常に多くの高周波エネルギーが含まれた場合に発生する可能性のあ

るアーチファクトを 小化できます。一般にこのフィルタは、符号化の

エンジニアが、入力信号にドルビー デジタル オーディオ帯域幅を上回る

相当の高周波エネルギーが含まれていないことを確信している場合を除

き、有効にする必要があります。

[DC Filter] Direct Current(DC; 直流)ハイパス フィルタは、DC のドルビー デジタ

ル符号化を防ぐために使用します。これは重要です。DC オフセットは、

聞き取れない音であっても符号化に若干のデータ レートを必要として、

ビットを浪費するためです。このフィルタを使用することのもう 1 つの

利点は非常に静かな一節の間は、メーター値が DC オフセット レベルに

とどまらないことです(DC オフセットは、すぐに -60 dBFS を簡単に超

えることがあります)。DC ハイパス フィルタは、符号化を担当するエン

ジニアが、入力オーディオに DC が含まれていないと絶対的に確信できる

場合を除いて、常に有効にする必要があります。

表 5-24 MPEG エンコーダ:[Audio] 設定と説明 (続き)

設定 説明

5-50Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

[De-Emphasis] デジタル ディエンファシス フィルタは、ドルビー デジタル エンコーダの

入力に提供される可能性のある、50/15 μs のプリエンファシスがかけら

れた線形 PCM 信号のディエンファシスに使用されます。

プリエンファシスは、A/D コンバータおよび D/A コンバータの厳格さを

低減させるために一般に使用されていた方法です。

[Pre-Emphasis Filter] プリエンファシス フィルタは過負荷防止アルゴリズムに使用され、セッ

トトップ ボックス デコーダにおける Radio Frequency(RF; 無線周波数)

の過変調を防止します。

[Dolby Surround] ドルビー サラウンド モードは、2 チャネルのドルビー デジタル ビットス

トリームがドルビー サラウンド符号化プログラムを伝送しているかどう

かを示します。この情報は、ドルビー デジタル復号アルゴリズムでは使

用されませんが、ドルビー サラウンド プロ ロジック デコーダなどオー

ディオ再生機器の他の部分で使用できます。

[Production Mixing Level]

この情報は、オリジナルのミキシングを担当したエンジニアが聞いた

オーディオ プログラムの絶対 Sound Pressure Level(SPL; 音圧レベル)

を示します。この情報により、まったく同じ音量、または既知の音量差

でプログラムを再生できるようになります。このレベルは、再生中にデ

コーダで使用されます。

[Production Room Type]

この情報は、 終的なオーディオ ミキシング セッションで使用されたミ

キシング ルームのタイプおよび較正を示します。[Production Room Type] 値は、通常、ドルビー デジタル デコーダ内では使用されませんが、

オーディオ システムの他の要素で使用できます。

• [not-indicated]

• [large-room]

• [small-room] [Extended Bit Stream Dolby Surround Ex-Mode]

入力素材が EX 符号化されたかどうかを示します。ドルビー デジタル EX は、実際には以前発表されたドルビーのプロロジック形式に類似してい

ます。プロロジック形式は、マトリクス技術を使用して、ステレオ サウ

ンドトラックに中央および後方(モノラル)のサラウンド チャネルを追

加しました。EX は、マトリクス化された後方チャネルの形式で標準的な 5.1 チャネルのドルビー デジタル コーデックを拡張して、6.1 または 7.1 チャネル出力を作成します。しかし、この形式は、真の 6.1 または 7.1 チャネル コーデックとは見なされません。競合する DTS-ES コーデック

とは異なり、別個の 6 番目のチャネルをサポートする機能に欠けている

からです。

[Extended Bit Stream HDCD]

入力素材が、High Definition Compatible Digital(HDCD)符号化かどう

かを示します。現在のデジタル録音技術に見られる歪みを修正すること

により、HDCD A/D 変換、ダイナミック デジタル フィルタリング、ディ

ザー、および振幅符号化 /復号によるダイナミック レンジの拡張、明確な 3D サウンド ステージ、非常に自然な音色が提供されます。HDCD CD、

DVD、またはインターネット配信のデジタル録音は、あらゆる再生シス

テムで向上した音質を提供します。HDCD 装備システムで再生した場合、

すべてのデジタル オーディオ リリース形式から 20 ビット以上優れた音質

を提供します。

表 5-24 MPEG エンコーダ:[Audio] 設定と説明 (続き)

設定 説明

5-51Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

QuickTime エンコーダ

ここでは、次の内容について説明します。

• 「QuickTime エンコーダの概要」(P.5-52)

• 「QuickTime エンコーダ プロファイルの作成」(P.5-52)

• 「QuickTime エンコーダ プロファイルの編集」(P.5-54)

• 「QuickTime エンコーダの設定について」(P.5-55)

QuickTime エンコーダの概要

QuickTime エンコーダは、ストリーミング用またはプログレッシブ ダウンロード用のファイル作成に

使用できます。複数の QuickTime プロファイルを単一のジョブ プロファイルに追加できます。

QuickTime プロファイルは、Cisco MXE 3500 Tools ユーザ インターフェイスを使用して作成または編

集を行う必要がある点で、他のエンコーダ プロファイルとは異なります。

「エンコーダ プロファイルのジョブ プロファイルへの追加」(P.5-4)も参照してください。

QuickTime エンコーダ プロファイルの作成

QuickTime Encoder Profile Creator/Editor は、Cisco MXE 3500 Tools アプリケーションです。

(注) ご使用の Windows テーマの設定に応じて、Cisco MXE 3500 Tools フレームは別の色で表示される場

合があります。

5-52Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

手順

ステップ 1 QuickTime ツールにアクセスするには、[Start] > [All Programs] > [Cisco] > [Media Experience Engine] > [Media Experience Engine Tools] をクリックします。[QuickTime] タブが強調表示されてい

ることを確認します。図 5-29 を参照してください。

図 5-29 QuickTime Creator/Editor

ステップ 2 左上隅の Cisco アイコンをクリックし、[New QT Profile] をクリックします。図 5-30 を参照してくだ

さい。

5-53Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

図 5-30 New QuickTime プロファイルの作成

ステップ 3 必要に応じて設定を調整します。「QuickTime エンコーダの設定について」(P.5-55)も参照してくださ

い。

ステップ 4 Cisco アイコンをクリックし、[Save QT Profile As] をクリックします。

ステップ 5 [Save the Cisco MXE 3500 Profile] ポップアップにプロファイル名を入力し、[OK] をクリックします。

(注) Cisco MXE 3500 UI の [Job Profile] セクションで作業している場合は、更新ボタンをクリックして、

新規作成した QuickTime プロファイルを [Encoder] セクションに表示します。

QuickTime エンコーダ プロファイルの編集

QuickTime Encoder Profile Creator/Editor は、Cisco MXE 3500 Tools アプリケーションです。

(注) ご使用の Windows テーマの設定に応じて、Cisco MXE 3500 Tools フレームは別の色で表示される場

合があります。

手順

ステップ 1 QuickTime ツールにアクセスするには、[Start] > [All Programs] > [Cisco] > [Media Experience Engine] > [Media Experience Engine Tools] をクリックします。[QuickTime] タブが強調表示されてい

ることを確認します。次のように表示されます。

ステップ 2 左上隅の Cisco アイコンをクリックし、[Open QT Profile] をクリックします。

ステップ 3 必要に応じて設定を調整します。

ステップ 4 Cisco アイコンをクリックし、[Save QT Profile] をクリックします。

5-54Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

(注) Cisco MXE 3500 UI の [Job Profile] セクションで作業している場合は、更新ボタンをクリックして、

編集した QuickTime プロファイルを [Encoder] セクションにロードします。

QuickTime エンコーダの設定について

QuickTime エンコーダ プロファイルでは、次の設定を変更できます。

• 「[Common](QuickTime エンコーダ)」(P.5-55)

• 「[Audio/Video](QuickTime エンコーダ)」(P.5-56)

• 「[Internal](QuickTime エンコーダ)」(P.5-58)

• 「[Audio Tracks](QuickTime エンコーダ)」(P.5-59)

[Common](QuickTime エンコーダ)

図 5-31 に、[Common] の設定を示します。表 5-25 では、その設定について説明します。

図 5-31 QuickTime エンコーダ:[Common] 設定

表 5-25 QuickTime エンコーダ:[Common] 設定と説明

設定 説明

[Enabled] ジョブ処理のためにこのプロファイルを有効にします。

[Audio Enabled] このタスクのオーディオ出力を有効にします。

[Video Enabled] このタスクのビデオ出力を有効にします。

5-55Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

[Audio/Video](QuickTime エンコーダ)

図 5-32 に [Audio/Video] 設定を示します。表 5-26 では、その設定について説明します。

図 5-32 QuickTime エンコーダ:[Audio/Video] 設定

[User Data] このフィールドに入力されたデータは、XML で $(user-data) の存在するすべて

の箇所に表示されます。

例:出力ファイル名に「Nightly News」というタイトルを付けるには、エン

コーダ プロファイルの [User Data] を Nightly News に設定します。次に出力プ

ロファイルで、[Output Filename] に $(userdata) を含めるように設定します。

たとえば、Windows Media 出力では、Nightly News.wmv ファイルとなりま

す。

[Task Mode] このタスクの実行モード(standard、fast start、immediate)を設定します。

[Standard]:Cisco MXE 3500 は、前処理段階の出力として非圧縮の中間ファイ

ル(AVI ファイル)を生成します。

[Fast Start]:[Fast Start] を選択すると、前処理が完了するまで待機するのでは

なく、十分なイメージが前処理された時点で符号化プロセスが開始されるので、

ジョブの処理に必要な合計時間を短縮できます。大きいジョブを送信するとき

に、この機能を選択できます。

[Fast Start] の符号化には使用可能なコンピュータ処理サイクルが利用されるの

で、Cisco MXE 3500 では次の場合に限り [Fast Start] の符号化が使用されます。

• 現在符号化されているクリップが他に 1 つしかない場合

• 続行中の Web 放送ジョブがない場合

• 前処理プロファイルにバンパーおよびトレーラが指定されていない場合

表 5-25 QuickTime エンコーダ:[Common] 設定と説明 (続き)

設定 説明

5-56Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

表 5-26 QuickTime エンコーダ:[Audio/Video] 設定と説明

設定 説明

[Auto Play] オン:ファイルにアクセスすると、クリップの再生が自動的に開始されます。

オフ:クリップを開始するには、エンド ユーザが QuickTime Player の [Play] ボタンをクリックする必要があります。

[Recordable] オン:ストリーミングされた出力ファイルをディスクに保存できます。

オフ:ファイルのコピーは保存できません。オフがデフォルトの状態です。

[Timecode Enabled/Timecode Burn-In]

QuickTime タイムコードは、表示されない標準タイムコード情報と QuickTime 7 Pro Player のアクティブ ビデオ領域の下に表示される任意の

タイムコード(バーンイン)の 2 種類があります。

QuickTime 符号化中に標準タイムコード情報およびバーンイン タイム

コード情報を挿入するかどうかは、[Timecode Enabled] チェックボックス

および [Timecode Burn-In] チェックボックスによって制御されます。

次のように 2 つの設定を使用します。

[Progressive Download] ストリーミング用にファイルを符号化するか、プログレッシブ ダウンロー

ド用にファイルを符号化するかを決定します。プログレッシブ ダウンロー

ドは、オーディオおよびビデオの配信方式です。プログレッシブ ダウン

ロードは、標準 HTTP プロトコルを使用します。ファイルをローカル ドライブにダウンロードし、ダウンロードしながらファイルを再生すること

によって、ストリーミングに似た再生をエンド ユーザに提供します。プロ

グレッシブ ダウンロード ファイルでは、ストリーミング サーバは必要あ

りません。

オン:クリップはプログレッシブ ダウンロード用に符号化されます。

オフ:クリップは、RTSP ストリーミング用に符号化されます。

注:[Progressive Download] がオンの場合、ファイルにヒント情報は追加

されません。このチェックボックスがオフの場合、ヒント情報が追加され

ます。ヒント情報によってストリーミングが可能になりますが、符号化さ

れたファイルのサイズはやや大きくなります。

5-57Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

[Internal](QuickTime エンコーダ)

図 5-33 に [Internal] 設定を示します。表 5-27 では、その設定について説明します。

図 5-33 QuickTime エンコーダ:[Internal] 設定

[Field Mode] ビデオ画像がインターレースか、プログレッシブかを定義します。

[Progressive]:各フレームが順次示されます。

[Interlaced: Upper/Top Field First]:画像は、代替回線をスキャンする

フィールドで構成されます。フレームを構築するには、2 つのフィールド

が必要です。上部または 上部のフィールドがシーケンスの 1 番目になり

ます。

[Interlaced: Lower/Bottom Field First]:画像は、代替回線をスキャンする

フィールドで構成されます。フレームを構築するには、2 つのフィールド

が必要です。 下部または下部のフィールドがシーケンスの 1 番目になり

ます。

[Width] 出力ファイルの幅をピクセル単位で指定します。値は 80 ~ 2000 ピクセル です。[Settings] ボタンを使用して幅を設定した場合、値は自動的に設定

されます。

[Height] 出力ファイルの高さをピクセル単位で指定します。値は 60 ~ 1200 ピクセ

ルです。[Settings] ボタンを使用して高さを設定した場合、値は自動的に

設定されます。

[Frame Rate] 符号化される出力ファイルのフレーム レートを指定します。[Settings] ボタンを使用してフレーム レートを設定した場合、値は自動的に設定されま

す。

[Video Bit Rate] 出力ファイルのビデオ ビットレートを指定します。値は 0 ~ 250,000 です。

[Audio Bit Rate] 出力ファイルのオーディオ ビットレートを指定します。値は 0 ~ 2000 です。

[File Extension] 符号化された出力ファイルに使用するファイル拡張子を指定します。ほと

んどの形式は、このボックスにデフォルトの拡張子の値とともに表示され

ます。

[Master Stream] クリップの長さおよび符号化パラメータによっては、 大 2 個の空白フ

レームがクリップの 後に表示されることがあります。これは、符号化さ

れたオーディオ ストリームがビデオよりも長い場合に発生します。

[Stream] 設定は、この制約を克服します。選択肢は、[None](デフォル

ト)、[Video]、および [Audio] です。[Video] を選択した場合、オーディ

オ時間の延長または短縮によって、ビデオに一致させます。

表 5-26 QuickTime エンコーダ:[Audio/Video] 設定と説明 (続き)

設定 説明

5-58Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

[Audio Tracks](QuickTime エンコーダ)

図 5-34 に [Audio Tracks] を示します。

図 5-34 QuickTime エンコーダ:[Audio Tracks]

Cisco MXE 3500 では、符号化された 終メディア ファイルに含める出力チャネルを定義できます。

[Audio Tracks] ドロップダウンでは、エンコーダへの入力としてプリプロセッサから適切な出力トラッ

クを選択できます。これらの選択したチャネルは、エンコーダに直接マップされます。

エンコーダでサポートされる数のトラックを選択できます。たとえば、エンコーダで 大 4 個の出力が

サポートされる場合、 大 4 個のプリプロセッサ出力を選択できます。これらの出力は、順番にエン

コーダ出力にマップされます。

個々のエンコーダで、エンコーダの出力がステレオ(2 つの異なるチャネル)またはモノラルであるか

を決定できます。モノラルでは、エンコーダへのステレオ入力が平均化され、このペアから 1 つの出力

チャネルが作成されます。

Real エンコーダ

ここでは、次の内容について説明します。

• 「Real エンコーダの概要」(P.5-60)

• 「Real エンコーダの設定について」(P.5-60)

表 5-27 QuickTime エンコーダ:[Internal] 設定と説明

設定 説明

[QuickTime Format] [QuickTime Movie Format]:Cisco MXE 3500 サーバにインス

トールされている任意の QuickTime プラグインにアクセスし

て、.mov 拡張子のファイルを生成できます。

[Other Formats]:Cisco MXE 3500 サーバにインストールされ

ている任意の QuickTime エクスポート プラグインにアクセスし

て、.mov 以外の拡張子のファイルを生成できます。

[Internal Codec] QuickTime の内部コーデック タイプを指定します。

[Settings] 選択した形式のビデオ パラメータおよびオーディオ パラメータ

を指定するための QuickTime ダイアログが表示されます。

5-59Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

Real エンコーダの概要

Real エンコーダは、Real Player および Real 形式用に符号化された素材を再生できるその他すべてのア

プリケーションで視聴できる出力を生成します。

「エンコーダ プロファイルのジョブ プロファイルへの追加」(P.5-4)も参照してください。

Real エンコーダの設定について

Real エンコーダ プロファイルでは、次の設定を変更できます。

• 「[Common](Real エンコーダ)」(P.5-60)

• 「[Network Properties](Real エンコーダ)」(P.5-62)

• 「[Encoder Properties](Real エンコーダ)」(P.5-62)

• 「[Stream](Real エンコーダ)」(P.5-65)

[Common](Real エンコーダ)

図 5-35 に、[Common] の設定を示します。表 5-28 では、その設定について説明します。

図 5-35 Real エンコーダ:[Common] 設定

表 5-28 Real エンコーダ:[Common] 設定と説明

設定 説明

[Profile Enabled] ジョブ処理でこのプロファイルを有効にするには、このチェックボックスをオン

にします。

[Audio Enabled] このタスクのオーディオ出力を有効にします。

[Video Enabled] このタスクのビデオ出力を有効にします。

5-60Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

[Task Mode] このタスクの実行モード(standard、fast start、immediate)を設定します。

[Standard]:Cisco MXE 3500 は、前処理段階の出力として非圧縮の中間ファイ

ル(AVI ファイル)を生成します。

[Fast Start]:[Fast Start] を選択すると、前処理が完了するまで待機するのではな

く、十分なイメージが前処理された時点で符号化プロセスが開始されるので、

ジョブの処理に必要な合計時間を短縮できます。大きいジョブを送信するとき

に、この機能を選択できます。

[Fast Start] の符号化には使用可能なコンピュータ処理サイクルが利用されるの

で、Cisco MXE 3500 では次の場合に限り [Fast Start] の符号化が使用されます。

• 現在符号化されているクリップが他に 1 つしかない場合

• 続行中の Web 放送ジョブがない場合

• 前処理プロファイルにバンパーおよびトレーラが指定されていない場合

[Immediate]:[Immediate] の符号化を有効にすると、Cisco MXE 3500 では中間

ファイルは使用されず、プリプロセッサとエンコーダ間でメモリベースのイン

ターフェイスが使用されます。この設定は、MPEG や OMF など、データ量の多

く、中間ファイルに相当大きなディスク容量を必要とする比較的長い入力クリッ

プやフォーマットに非常に役立ちます。

(注) [Immediate] の符号化では、より多くのメモリ リソースを使用し、エン

コーダによってプリプロセッサがデータを提供する速度を制御できるの

で、ファイル ジョブには適していますが、ライブ キャプチャには適して

いません。

[Audio Tracks] Cisco MXE 3500 では、符号化された 終メディア ファイルに含める出力チャネ

ルを定義できます。[Audio Tracks] ドロップダウンでは、エンコーダへの入力と

してプリプロセッサから適切な出力トラックを選択できます。これらの選択した

チャネルは、エンコーダに直接マップされます。

エンコーダでサポートされる数のトラックを選択できます。たとえば、エンコー

ダで 大 4 個の出力がサポートされる場合、 大 4 個のプリプロセッサ出力を選

択できます。これらの出力は、順番にエンコーダ出力にマップされます。

個々のエンコーダで、エンコーダの出力がステレオ(2 つの異なるチャネル)ま

たはモノラルであるかを決定できます。モノラルでは、エンコーダへのステレオ

入力が平均化され、このペアから 1 つの出力チャネルが作成されます。

[User Data] このフィールドに入力されたデータは、XML で $(user-data) の存在するすべて

の箇所に表示されます。

例:出力ファイル名に「Nightly News」というタイトルを付けるには、エンコー

ダ プロファイルの [User Data] を Nightly News に設定します。次に、出力プロ

ファイルの [Output Filename] に $(userdata) が含まれるように設定します。たと

えば、Windows Media 出力では、Nightly News.wmv ファイルとなります。

表 5-28 Real エンコーダ:[Common] 設定と説明 (続き)

設定 説明

5-61Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

[Network Properties](Real エンコーダ)

図 5-36 に [Network Properties] を示します。表 5-29 では、その設定について説明します。

図 5-36 Real エンコーダ:[Network Properties]

[Encoder Properties](Real エンコーダ)

図 5-37 に [Encoder Properties] を示します。表 5-30 では、その設定について説明します。

[SureStream] 符号化出力が SureStream を使用してカプセル化されるかどうかを決定します。

これにより、選択したビット レートごとに異なるファイルを作成するのではな

く、複数のビット レートを同じファイルに符号化できます。

[Downloadable] エンド ユーザがローカル再生用にファイルのコピーをダウンロードできるかど

うかを決定します。デフォルトでは、このボックスはオフです。つまり、コピー

防止機能が有効です。

[Recordable] エンドユーザが、符号化されたファイルを録音できるかどうかを決定します。デ

フォルトでは、このボックスはオフです。つまり、コピー防止機能が有効です。

[Indexed by search engines]

Cisco MXE 3500 では、このオプションはサポートされなくなりました。

表 5-28 Real エンコーダ:[Common] 設定と説明 (続き)

設定 説明

表 5-29 Real エンコーダ:[Network Properties] 設定と説明

設定 説明

[Loss Protection] ブロードキャスト ストリームにエラー訂正パケットを追加することによっ

て、パケット損失を防止します。パケットが失われると、エラー訂正パケッ

トを使用して、Helix(TM) サーバが失われたパケットを復元できます。エ

ラー訂正パケットは、User Datagram Protocol(UDP; ユーザ データグラム プロトコル)トランスポート プロトコルを使用するブロードキャスト スト

リームだけでサポートされます。この設定は、TCP トランスポート プロトコ

ルを使用するブロードキャスト ストリームでは無視されます。

損失防止機能によって、Helix ストリーム サーバへの帯域幅だけが増加しま

す。Helix サーバによってプレーヤーに配信されるブロードキャスト ストリー

ムの帯域幅には影響しません。損失防止機能は、インターネットなど損失の

多いネットワークでブロードキャスト ストリームを送信する場合に も有効

です。同一のローカル エリア ネットワークでは、損失防止機能は不要です。

[Real-Time Events] 符号化出力にリアルタイム イベントを含めるかどうかを決定します。デフォ

ルトはオフです。

5-62Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

図 5-37 Real エンコーダ:[Encoder Properties]

表 5-30 Real エンコーダ:[Encoder Properties] 設定と説明

設定 説明

[Width] 完了した出力のピクセル単位で定義された幅。デフォルトは 320 です。

[Height] 完了した出力のピクセル単位で定義された高さ。デフォルトは 240 です。

[Encode Mode] • [CBR]:固定ビット レート(CBR)符号化は、ストリーミング ビデオの

符号化で従来から行われている方法です。この方法では、ストリームで一

貫したビット レートが維持されます。CBR 符号化は、350 Kbps 未満の帯

域幅でストリーミングを行う場合、および多数のストリームを同じクリッ

プまたはブロードキャストに符号化する場合(SureStream)に使用する

必要があります。

• [VBR Bitrate]:可変ビット レート(VBR)符号化は、CBR 符号化とは

違って、一定のストリーミング レートを維持しません。その代わりに、

目標平均ビット レートおよび 大ビット レートが設定されています。一

般に VBR 符号化は、CBR 符号化よりも優れたビデオ画質を提供します。

VBR 符号化は、圧縮するのが難しい場面に多くの帯域幅を提供します。

違いは、動きが速くて、動きの多い場面が含まれるビデオで も顕著にな

ります。VBR には、SureStream テクノロジーとの互換性はありません。

したがって、単一ストリームだけを符号化できます。VBR 符号化は、

350 Kbps 以上の帯域幅に適しています。

• [VBR Quality]:エンコーダが、目標 大ビット レートの制約内で指定さ

れた画質レベルを維持する必要のあることを指定します。目標ビット レート設定は無視されます(目標ビット レートと画質設定は、いずれか

が無視されます)。この設定も、SureStream テクノロジーとの互換性はあ

りません。

• [VBR Quality]:エンコーダが、目標 大ビット レートの制約を受けずに

指定された画質レベルを維持する必要のあることを指定します。この設定

も、SureStream テクノロジーとの互換性はありません。

5-63Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

[Encode Passes] ソース ファイルからの符号化に限り使用される 2 パス符号化では、エンコー

ダはソース全体を 1 回処理して、ソース ファイルの符号化に 適な方法に関

する情報を収集します。次に、ソース ファイルで 2 回目のパスを行い、スト

リームを符号化します。2 パス符号化は、符号化品質を大幅に向上させます

が、符号化時間が長くなります。1 回目のパスには、1 人の対象視聴者のため

に、ソース ファイルの符号化と同じ時間がかかります。2 パス符号化は固定

ビット レート符号化に役立ちますが、可変ビット レート(VBR)符号化によ

り多くの利点もたらします。

1 パス符号化では、符号化中にソースが小さいセクションごとに連続して分析

され、クリップ内に一連の VBR セクションが作成されます。

[Input Audio Type] [Music](デフォルト)または [Voice] [Max. Keyframe Spacing]

許容 大キーフレーム間隔を定義します。キーフレームが検出されずにこの

間隔が経過すると、新しいキーフレームが作成されます。値は、キーフレー

ム間隔の秒数で定義されます。追加されたキーフレームは、ナチュラル キー

フレームに加えられます。ナチュラル キーフレームが十分な頻度で発生しな

い場合、追加されないことがあります。値の範囲は、0 ~ 200 秒です。デフォ

ルト値は 8 です。

キーフレームは、画像に関するすべての情報を含むフレームです。前のフ

レームまたは次のフレームに依存せずに画像を作成します。符号化出力内で

キーフレームの数が増加させると、クリップの画質を向上できます。キーフ

レームにはより多くのデータが含まれるので、キーフレームの頻度が増加す

ると、ファイル サイズも増加します。この値を 0 に設定すると、ナチュラル キーフレームが許可されますが、追加はありません。

[Complexity] この設定は、符号化と画質のバランスを決定します。

[Low]:符号化時間は 短になりますが、画質が低下します。

[Medium]:符号化時間と画質のバランスが取れます。これは、デフォルトで

す。

[High]: 高の結果を得られますが、 大の処理を必要とします。したがっ

て、 長の符号化時間になります。

[Startup Latency] RealVideo でライブ Web キャストを使用する場合、ストリーミング開始前に

符号化出力が使用するバッファ サイズを秒単位で指定します。起動遅延は、

プレーヤーがストリームの受信を開始してから、ビデオを表示するまでの時

間を決定します。この値によって、ストリーム開始後にビデオがバッファを

必要としなくなります。起動遅延には、プレーヤーの起動、ホスト Helix サー

バの検出、要求の送信、およびサーバの応答の受信にかかる時間は含まれま

せん。起動遅延は、低ビット レートでストリーミングするビデオおよび高ア

クション シーケンスで始まるビデオで増加させることができます。遅延が長

くなると、シーケンスを開始するためにより大きいバッファが作成され、一

般にビデオの画質が向上します。遅延時間が長くなると、気の短い視聴者が

再生の開始前にビデオを停止してしまうことがあります。

遅延時間は、ダウンロードしたクリップが再生を開始するまでの時間には影

響しません。しかし遅延の値を増加させると、高速アクションの連続で始ま

る、ダウンロードしたクリップの画質を向上できます。

表 5-30 Real エンコーダ:[Encoder Properties] 設定と説明 (続き)

設定 説明

5-64Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

[Stream](Real エンコーダ)

図 5-38 に [Stream] 設定を示します。表 5-31 では、その設定について説明します。

図 5-38 Real エンコーダ:[Stream] 設定

[Quality] VBR 画質 モードの適切な画質レベルを決定します。値の範囲は 0 ~ 100 です。デフォルトは 80 です。

[Video Quality] ビデオ画質モードは、符号化されるビデオの画質に影響します。このモード

は、映像の明瞭さとフレーム レートとのバランスを保つのに役立ち、一般に

低帯域幅を符号化したビデオにより多くの影響を与えます。映像の明瞭さの

強調または符号化フレーム レートの増加に役立ちます。次の値のうち 1 つを

選択します。

• [Smoothest Motion Video]:動きの速いビデオで も円滑な画像を提供す

るために使用します。

• [Normal Motion Video]:ビデオに標準的な動きが含まれる場合に使用し

ます。

• [Sharpest Image Video]:動きの遅い、または動きの少ないビデオで も

鮮明な画像を提供するために使用します。

• [Slide Show Video]:スライド プレゼンテーション タイプのビデオに使用

します。

表 5-30 Real エンコーダ:[Encoder Properties] 設定と説明 (続き)

設定 説明

5-65Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

Speech-to-Text エンコーダ

有効化 この機能を使用するには、Speech-to-Text 機能のライセンスを購入し、スタンドアロンの Cisco MXE 3500 または Resource Manager デバイスにインストールする必要があります。詳細につい

ては、『Deployment and Administration Guide for Cisco MXE 3500』を参照してください。

Cisco MXE 3500 Speech-to-Text モジュールの目的は、ソース ビデオ ファイルの一部として含まれて

いる音声オーディオからテキストへ変換したものを迅速に作成することです。これらの音声変換テキス

トには、テキストとビデオを同期可能にするタイムスタンプが含まれる場合があります。

Speech to Text は次のように使用できます。

表 5-31 Real エンコーダ:[Stream] 設定と説明

設定 説明

[Target Name] 符号化されるメディアの帯域幅要件をクライアント プレーヤーに指定しま

す。

[Video Codec] 使用されるコーデックを指定します。

• [RealVideo 10]:RealVideo 10 は 新のビデオ コーデックであり、

RealVideo 9、RealVideo G2 などこれまでのすべてのコーデックに代わ

るものです。このコーデックがインストールされていない場合、クライ

アント プレーヤーで自動ソフトウェア ダウンロードを行う必要があり

ます。したがって、場合によっては、古いコーデックがそのまま使用さ

れます。

• [RealVideo 9]:RealVideo 9 は RealVideo の旧バージョンです。

• [RealVideo 8]:RealVideo 8 は RealVideo の旧バージョンです。

[Target Video Frame Rate]

符号化出力の 1 秒あたりの目標 大フレーム数(FPS)を定義します。値は 4 ~ 30 FPS です。

[Target Video Bit Rate]

符号化される出力ストリームの目標値の一部としてビデオの伝送速度を設定

します。値は 4.0 ~ 5000.0 キロビット /秒(kbps)です。

[Maximum video bitrate]

符号化モードが VBR ビットレートの場合、符号化される出力ストリームの

目標値の一部としてビデオの 大伝送速度を設定します。値は 4.0 ~ 5000.0 キロビット /秒(kbps)です。

[Audio Codec] 使用されるコーデックを指定します。

• [Real Audio10]:Real Audio 10 は 新のオーディオ コーデックであり、

これまでのすべてのコーデックに代わるものです。このコーデックで

は、クライアント プレーヤーでの自動ソフトウェア ダウンロードが必

要なことがあります。したがって、場合によっては、古いコーデックが

そのまま使用されます。

• [Real Audio 8]:Real Audio の旧バージョンです。

• [G2 (Mono)]:Real Audio 8 の旧バージョンです。クライアント プレー

ヤー要件で Real Audio 8 がサポートされない場合に限り使用します。

• [G2 (Stereo)]:Real Audio 8 の旧バージョンです。クライアント プレー

ヤー要件で Real Audio 8 がサポートされない場合に限り使用します。

[Audio Settings] 符号化出力のビット レートおよびサンプル周波数を定義します。

5-66Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

• 音声変換テキストの作成を自動化し、Cisco TelePresence 会議、社内教育、製品トレーニング、ま

たは社内ブリーフィングで使用するキャプションまたは字幕ワークフローの一部として修正し、編

集する。

• ビデオ メディアのキーワードまたは特定の主題を検索するためのデータ索引を作成する。

(注) 現在 Speech to Text でサポートされているのは、ファイル ジョブ送信およびライブ ジョブ送信だけで

す。

ここでは、次の内容について説明します。

• 「Speech to Text エンコーダの概要」(P.5-67)

• 「Speech-to-Text の設定について」(P.5-67)

Speech to Text エンコーダの概要

Cisco MXE 3500 および Nuance Naturally Speaking トランスクリプション エンジンは、オーディオ ソースを WAVE ファイル(簡単なテキスト トランスクリプト)およびグラフィック オーバーレイ機能

に適した XML ファイルに変換します。「[Graphics Overlay](プリプロセッサ)」(P.8-29)も参照して

ください。

初期化中には、Cisco MXE 3500 ジョブ プロファイルで識別される Nuance スピーカーおよびボキャブ

ラリ ファイルを使用して、Nuance Naturally Speaking トランスクリプション エンジンを設定します。

(注) 個別の音声認識の向上の詳細については、『Deployment and Administration Guide for Cisco MXE 3500』を参照してください。

初期化が完了すると、Speech to Text ワーカーは、Cisco MXE 3500 Preprocessor から未圧縮のオー

ディオ サンプルを受信します。これらのオーディオ サンプルは、標準的な WAVE ファイルに符号化さ

れます。すべてのオーディオ サンプルの符号化が完了すると、WAVE ファイルの名前が Nuance エン

ジンに渡されて音声変換テキストが作成されます。

Nuance Naturally Speaking トランスクリプション エンジンは、WAVE ファイルのコンテンツを読み取

り、ファイル内の音声に基づいてタイムスタンプ付きのテキストを生成します。このテキストおよび関

連するタイムススタンプが Speech to Text(STT)に渡されます。次にこのテキストは、単純な変換テ

キスト ファイルに書き込まれるか、テンプレートにマージされて Cisco MXE 3500 グラフィック オー

バーレイ機能への入力として後で使用可能なファイルが生成されます。

STT 出力を作成するには、STT エンコーダ プロファイルが存在しない場合は 初にこのプロファイル

を作成し、STT プロファイルをジョブ プロファイルに追加します。「エンコーダ プロファイルの作成」

(P.5-1)および「エンコーダ プロファイルのジョブ プロファイルへの追加」(P.5-4)も参照してくださ

い。

Speech-to-Text の設定について

Speech to Text エンコーダ プロファイルでは、次の設定を変更できます。

• 「[Common](Speech-to-Text エンコーダ)」(P.5-68)

• 「[Settings](Speech-to-Text エンコーダ)」(P.5-68)

• 「[Speakers](Speech-to-Text エンコーダ)」(P.5-70)

5-67Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

[Common](Speech-to-Text エンコーダ)

図 5-39 に、[Common] の設定を示します。表 5-32 では、その設定について説明します。

図 5-39 Speech-to-Text エンコーダ:[Common] 設定

[Settings](Speech-to-Text エンコーダ)

図 5-40 に [Settings] を示します。表 5-33 では、その設定について説明します。

図 5-40 Speech-to-Text エンコーダ:[Settings]

表 5-32 Speech-to-Text エンコーダ:[Common] 設定と説明

設定 説明

[Profile Enabled]

ジョブ処理でこのプロファイルを有効にするには、このチェックボックスをオン

にします。

[Audio Tracks] ソース ファイルからオーディオ トラックを選択します。このオーディオ トラック

がテキスト化されます。エンコーダは、プロファイルあたり 1 つのオーディオ トラックだけをテキスト化できます。

5-68Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

表 5-33 Speech-to-Text エンコーダ:[Settings] と説明

設定 説明

[Quality] このパラメータの値は、変換プロセスの速度と変換テキストの正確さのバラ

ンスを設定します。[Quality] に高い値を設定すると、変換テキストの出力内

容が向上します。しかし、高い値を設定すると変換の速度が低下します。

例:0( 速)

例:100( 高品質)

値は 0 ~ 100 です。

[Audio Output] WAVE 出力ファイルを生成するには、このボックスをオンにします。注:

Nuance Naturally Speaking トランスクリプション エンジンでは、常に WAVE ファイルが生成されます。このボックスがオフの場合、変換プロセス

の完了後に WAVE ファイルが削除されます。

[Text Output] テキスト トランスクリプト出力ファイルを生成するには、このボックスをオ

ンにします。

[Overlay Output] グラフィック オーバーレイ出力ファイルを生成するには、このボックスをオ

ンにします。

[Nuance Speaker Profile]

初期化中に Speech to Text は、Nuance Naturally Speaking エンジンにスピー

カー プロファイルをロードするように指示します。スピーカー プロファイル

とは、特定の 1 人または複数のスピーカーの音声認識および他の詳細を設定

する Nuance コンポーネントです。

(注) スピーカー プロファイル名は、Nuance システムに不可欠な要素で

す。Cisco MXE 3500 によって作成または維持されるファイルやデー

タベースではありません。したがって Cisco MXE 3500 は、Nuance システムで設定されるスピーカー プロファイルのリストに直接アク

セスすることはできません。Nuance ソフトウェア ツールにアクセス

してプロファイルを作成し、オーディオ システムを操作します。詳

細については、『Deployment and Administration Guide for Cisco MXE 3500』を参照してください。

5-69Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

[Speakers](Speech-to-Text エンコーダ)

オーディオ コンテンツで検出された 大 12 人のスピーカーの名前がリスト表示されます。グラフィッ

ク オーバーレイはこれらの名前を使用して、オーバーレイの導入処理中にスピーカーを識別します。

図 5-41 に [Speakers] を示します。

[Nuance Topic/Vocabulary]

初期化中に Speech to Text は、Nuance Naturally Speaking エンジンにトピッ

ク /ボキャブラリ プロファイルをロードするように指示します。ボキャブラ

リ プロファイルとは、既知のボキャブラリおよびその発音のリストを提供す

る Nuance コンポーネントです。

(注) ボキャブラリ プロファイル名は、Nuance システムに不可欠な要素で

す。Cisco MXE 3500 によって作成または維持されるファイルやデー

タベースではありません。したがって Cisco MXE 3500 は、Nuance システムに設定されるボキャブラリ プロファイルのリストに直接ア

クセスすることはできません。Nuance ソフトウェア ツールにアクセ

スしてプロファイルを作成し、オーディオ システムを操作します。

[Graphics Template] [Locate a graphics template] ページを表示するには、[Browse] ボタンをク

リックします。このテンプレートにより、テキストの色、フォント、位置な

どのオーバーレイ要素が制御されます。

Speech to Text(STT)は、 終的なグラフィック オーバーレイ ファイルの

ベースとしてテンプレートを使用します。まずテンプレート ファイルを作成

し、スピーカー名、音声から変換されたテキストなどの動的要素をそこに挿

入します。生成される出力は、テンプレートの各要素が変換されたテキスト

と組み合わさった、新しいファイルとなります。

有効化 この機能を使用するには、グラフィック オーバーレイ

機能のライセンスを購入し、スタンドアロンの Cisco MXE 3500 または Resource Manager デバイス

にインストールする必要があります。詳細について

は、『Deployment and Administration Guide for Cisco MXE 3500』を参照してください。

表 5-33 Speech-to-Text エンコーダ:[Settings] と説明 (続き)

設定 説明

5-70Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

図 5-41 Speech-to-Text エンコーダ:[Speakers]

WAV エンコーダ

ここでは、次の内容について説明します。

• 「WAV エンコーダの概要」(P.5-71)

• 「WAV エンコーダの設定について」(P.5-71)

WAV エンコーダの概要

WAV エンコーダは、ほとんどのオーディオ プレーヤーおよびメディア プレーヤーで再生可能なオー

ディオ専用の Waveform ファイルを作成します。「エンコーダ プロファイルのジョブ プロファイルへの

追加」(P.5-4)も参照してください。

(注) WAV ファイルはメタデータを保存しないので、ジョブが送信されたときに入力されたメタデータは、

出力ファイルに含まれません。

WAV エンコーダの設定について

WAV エンコーダ プロファイルでは、次の設定を変更できます。

• 「[Common](WAV エンコーダ)」(P.5-72)

• 「[Audio](WAV エンコーダ)」(P.5-74)

5-71Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

[Common](WAV エンコーダ)

図 5-42 に、[Common] の設定を示します。表 5-34 では、その設定について説明します。

図 5-42 WAV エンコーダ:[Common] 設定

5-72Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

表 5-34 WAV エンコーダ:[Common] 設定と説明

設定 説明

[Profile Enabled]

ジョブ処理でこのプロファイルを有効にするには、このチェックボックスをオン

にします。

[Task Mode] このタスクの実行モード(standard、fast start、immediate)を設定します。

[Standard]:Cisco MXE 3500 は、前処理段階の出力として非圧縮の中間ファイル(AVI ファイル)を生成します。

[Fast Start]:[Fast Start] を選択すると、前処理が完了するまで待機するのではなく、十分なイメージが前処理された時点で符号化プロセスが開始されるので、ジョブの処理に必要な合計時間を短縮できます。大きいジョブを送信するときに、この機能を選択できます。

[Fast Start] の符号化には使用可能なコンピュータ処理サイクルが利用されるので、Cisco MXE 3500 では次の場合に限り [Fast Start] の符号化が使用されます。

• 現在符号化されているクリップが他に 1 つしかない場合

• 続行中の Web 放送ジョブがない場合

• 前処理プロファイルにバンパーおよびトレーラが指定されていない場合 [Immediate]:[Immediate] の符号化を有効にすると、Cisco MXE 3500 では中間ファイルは使用されず、プリプロセッサとエンコーダ間でメモリベースのインターフェイスが使用されます。この設定は、MPEG や OMF など、データ量の多く、中間ファイルに相当大きなディスク容量を必要とする比較的長い入力クリップやフォーマットに非常に役立ちます。

(注) [Immediate] の符号化では、より多くのメモリ リソースを使用し、エンコーダによってプリプロセッサがデータを提供する速度を制御できるので、ファイル ジョブには適していますが、ライブ キャプチャには適していません。

[Audio Tracks] Cisco MXE 3500 では、符号化された 終メディア ファイルに含める出力チャネ

ルを定義できます。[Audio Tracks] ドロップダウンでは、エンコーダへの入力と

してプリプロセッサから適切な出力トラックを選択できます。これらの選択した

チャネルは、エンコーダに直接マップされます。

エンコーダでサポートされる数のトラックを選択できます。たとえば、エンコー

ダで 大 4 個の出力がサポートされる場合、 大 4 個のプリプロセッサ出力を選

択できます。これらの出力は、順番にエンコーダ出力にマップされます。

個々のエンコーダで、エンコーダの出力がステレオ(2 つの異なるチャネル)ま

たはモノラルであるかを決定できます。モノラルでは、エンコーダへのステレオ

入力が平均化され、このペアから 1 つの出力チャネルが作成されます。

[User Data] このフィールドに入力されたデータは、XML で $(user-data) の存在するすべての

箇所に表示されます。

例:出力ファイル名に「Nightly News」というタイトルを付けるには、エンコー

ダ プロファイルの [User Data] を Nightly News に設定します。次に、出力プロ

ファイルの [Output Filename] に $(userdata) が含まれるように設定します。たと

えば、Windows Media 出力では、Nightly News.wmv ファイルとなります。

5-73Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

[Audio](WAV エンコーダ)

図 5-43 に [Audio] 設定を示します。表 5-35 では、その設定について説明します。

図 5-43 WAV エンコーダ:[Audio] 設定

Windows Media エンコーダ

ここでは、次の内容について説明します。

• 「Windows Media エンコーダの概要」(P.5-74)

• 「Windows Media エンコーダの設定について」(P.5-75)

Windows Media エンコーダの概要

Windows Media エンコーダ プロファイルは、Microsoft 社で使用されるパラメータを定義して、

Windows Media Player への出力用にクリップを符号化する方法を決定します。

「エンコーダ プロファイルのジョブ プロファイルへの追加」(P.5-4)も参照してください。

表 5-35 WAV エンコーダ:[Audio] 設定と説明

設定 説明

[Sample Rate] 圧縮に使用されるオーディオ圧縮アルゴリズムのサンプル レートを示します。値は kHz 単位で、8.000、11.025、22.050、44.100、および 48.000 です。

[Channels] 出力オーディオ ストリームのオーディオ チャネル数を決定します。

• [Mono]:出力ファイルのオーディオは、単一チャネルとしてストリーミングさ

れます。

• [Stereo]:出力ファイルのオーディオは、ステレオでストリーミングされます。

[Sample Size] 各サンプルに使用されるビット数を決定します。有効な選択肢は 8 kbps または 16 kbps です。サンプル サイズを増加させると、出力ファイルの音質が向上し、サイ

ズが大きくなります。

[Codec] WAV 符号化で使用されるコーデックを決定します。

• [PCM]:非圧縮デジタル形式の Pulse Code Modulation(PCM; パルス符号変

調)を使用して符号化します。これは、デフォルト値です。

• [ULAW]:μ-law アルゴリズムを使用して音声ファイルのサイズを減少させま

す。コンパンディング(companding)(圧縮 [compacting] と伸張 [expanding] の合成語)と呼ばれるこの方法では、 も使用頻度の高い可聴範囲内では 大

増分が可能になり、この範囲外では大増分が可能です。

5-74Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

Windows Media エンコーダの設定について

Windows Media エンコーダ プロファイルでは、次の設定を変更できます。

• 「[Common](Windows Media エンコーダ)」(P.5-75)

• 「[Video Stream](Windows Media エンコーダ)」(P.5-77)

• 「[Audio Stream](Windows Media エンコーダ)」(P.5-80)

• 「[Stream 1] ~ [Stream 5](Windows Media エンコーダ)」(P.5-81)

[Common](Windows Media エンコーダ)

図 5-44 に、[Common] の設定を示します。表 5-36 では、その設定について説明します。

図 5-44 Windows Media エンコーダ:[Common] 設定

表 5-36 Windows Media エンコーダ:[Common] 設定と説明

設定 説明 [Enabled] ジョブ処理でこのプロファイルを有効にするには、このチェックボック

スをオンにします。

[Audio Enabled] このジョブのオーディオ出力を有効にします。

[Video Enabled] このジョブのビデオ出力を有効にします。

5-75Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

[Task Mode] このタスクの実行モード(standard、fast start、immediate)を設定しま

す。

[Standard]:Cisco MXE 3500 は、前処理段階の出力として非圧縮の中

間ファイル(AVI ファイル)を生成します。

[Fast Start]:[Fast Start] を選択すると、前処理が完了するまで待機する

のではなく、十分なイメージが前処理された時点で符号化プロセスが開

始されるので、ジョブの処理に必要な合計時間を短縮できます。大きい

ジョブを送信するときに、この機能を選択できます。

[Fast Start] の符号化には使用可能なコンピュータ処理サイクルが利用さ

れるので、Cisco MXE 3500 では次の場合に限り [Fast Start] の符号化

が使用されます。

• 現在符号化されているクリップが他に 1 つしかない場合

• 続行中の Web 放送ジョブがない場合

• 前処理プロファイルにバンパーおよびトレーラが指定されていない

場合

[Immediate]:[Immediate] の符号化を有効にすると、Cisco MXE 3500 では中間ファイルは使用されず、プリプロセッサとエンコーダ間でメモリ

ベースのインターフェイスが使用されます。この設定は、MPEG や OMF など、データ量の多く、中間ファイルに相当大きなディスク容量を必要

とする比較的長い入力クリップやフォーマットに非常に役立ちます。

(注) [Immediate] の符号化では、より多くのメモリ リソースを使用

し、エンコーダによってプリプロセッサがデータを提供する速

度を制御できるので、ファイル ジョブには適していますが、ラ

イブ キャプチャには適していません。

[Audio Tracks] Cisco MXE 3500 では、符号化された 終メディア ファイルに含める出

力チャネルを定義できます。[Audio Tracks] ドロップダウンでは、エン

コーダへの入力としてプリプロセッサから適切な出力トラックを選択で

きます。これらの選択したチャネルは、エンコーダに直接マップされま

す。

エンコーダでサポートされる数のトラックを選択できます。たとえば、

エンコーダで 大 4 個の出力がサポートされる場合、 大 4 個のプリプ

ロセッサ出力を選択できます。これらの出力は、順番にエンコーダ出力

にマップされます。

個々のエンコーダで、エンコーダの出力がステレオ(2 つの異なるチャ

ネル)またはモノラルであるかを決定できます。モノラルでは、エン

コーダへのステレオ入力が平均化され、このペアから 1 つの出力チャネ

ルが作成されます。

表 5-36 Windows Media エンコーダ:[Common] 設定と説明 (続き)

設定 説明

5-76Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

[Video Stream](Windows Media エンコーダ)

図 5-45 に [Video Stream] 設定を示します。表 5-37 では、その設定について説明します。

[User Data] このフィールドに入力されたデータは、XML で $(user-data) の存在す

るすべての箇所に表示されます。

例:出力ファイル名に「Nightly News」というタイトルを付けるには、

エンコーダ プロファイルの [User Data] を Nightly News に設定します。

次に、出力プロファイルの [Output Filename] に $(userdata) が含まれる

ように設定します。たとえば、Windows Media 出力では、Nightly News.wmv ファイルとなります。

[Timecode] ソース ファイルから出力ファイルにタイムコードを挿入するには、こ

のオプションをオンにします。

[Encapsulated] 出力ファイルが単一のファイルとしてカプセル化されるように指定する

には、このボックスをオンにします。

(注) [Encapsulated] がオフの場合、単一の出力ターゲットだけを

ジョブ プロファイルで定義できます。複数のカプセル化されて

いないファイルを符号化するには、ジョブ プロファイルに複数

の Windows Media エンコーダ タブを追加します。

[Seekable] エンド ユーザがプレーヤーのコントロールを使用して、任意の時点か

らクリップを視聴できるようにするには、このボックスをオンにしま

す。オフの場合、クリップは 初から視聴する必要があります。

[Script Stream] 符号化出力でイベント スクリプト ストリームを有効にするには、この

ボックスをオンにします。

[Bit Rate] イベント スクリプトのサイズをキロバイト /秒(kbps)単位で指定しま

す。

[Packet Size Enabled] 符号化されたメディアの伝送に使用される 大 TCP/IP パケット サイズ

を指定するか、デフォルトのサイズを受け入れるには、このボックスを

オンにします。

(注) 大きいパケット サイズを指定した場合、伝送の成功は、転送

チェーン内のすべてのハードウェアおよびネットワーク コン

ポーネントが、大きいパケット サイズを処理できるかどうかに

依存します。

[Maximum Packet Size] 大パケット サイズをバイト単位で指定します。

[Allowed Dropped Frames]

サイクル数不足のために Windows Media エンコーダ コアにフレームが

渡されなかった場合、このボックスをオンにして、出力が不完全であっ

てもジョブの続行を許可します。

表 5-36 Windows Media エンコーダ:[Common] 設定と説明 (続き)

設定 説明

5-77Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

図 5-45 Windows Media エンコーダ:[Video Stream] 設定

表 5-37 Windows Media エンコーダ:[Video Stream] 設定と説明

設定 説明 [Video Codec] 符号化しているビデオに使用されるコーデックを指定します。コーデックの

オプションは次のとおりです。

[Windows Media Video V9]:このコーデックでは、クライアント プレーヤー

での自動ソフトウェア ダウンロードが必要なことがあります。したがって、

場合によっては、古いコーデックがそのまま使用されます。

[Windows Media Video V8]:Windows Media Video 8 は、このコーデックの

旧バージョンです。使用可能なプレーヤーに 新バージョンとの互換性がな

い場合に使用します。

[Windows Media Video V7]:Windows Media Video 7 は、このコーデックの

旧バージョンです。使用可能なプレーヤーに 新バージョンとの互換性がな

い場合に使用します。

[ISO MPEG-4 Video V1]:ISO 準拠の MPEG-4 コーデックです。

[MPEG4V3]:MPEG4V3 は 初の Windows Media コーデックでした。.asf ファイルだけに符号化します。

[Windows Media Screen V7]:スクリーン キャプチャ録画および他の非標準

ビデオ タイプに使用されるコーデックの旧バージョンです。

[Windows Media Screen V9]:スクリーン キャプチャ録画および他の非標準

ビデオ タイプに使用されるコーデックです。

[Advanced Profile]:VC1 コーデックではこのプロファイルがサポートされます。

5-78Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

[Video Encode Mode]

出力が、可変ビット レート(VBR)でストリーミングされるか、固定ビット レート(CBR)でストリーミングされるかを決定します。

• [VBR]:可変ビット レート符号化では、画像の複雑度による必要性に応

じて、コーデックが各フレームのビット レートを変えることができます。

各フレームが頻繁に変わる動きの多い場面では、高ビット レートが使用

されます。低ビット レートは、動きの少ない場面で使用されます。

• [CBR]:固定ビット レート符号化では、ビデオ画像の複雑度に関わらず、

フレームあたりのビット レートは同一に維持されます。

[Encode Passes] このオプションは、CBR だけで使用できます。符号化パスの実行回数を決定

します。

• [1]:単一パス符号化では、符号化が高速化されます。

• [2]:2 パス符号化では、圧縮品質が上昇します。

(注) ライブ Web キャストには、単一パス符号化だけを使用できます。2 パス符号化では、Windows Media Video 9 コーデックを指定する必要が

あります。

[VBR Mode] VBR 符号化モードを決定します。追加パラメータを設定する必要があります。

[Quality]:指定品質レベルを維持するために、エンコーダがビット レートを

変化させるように指定します。

[Constrained]:エンコーダはビット レートを変化させますが、指定された

大ビット レートおよびピーク バッファ サイズを超えないように指定します。

[Unconstrained]:エンコーダが、制約無しでビット レートを変化させるよう

に指定します。

[VBR Quality] VBR 画質モードの適切な画質レベルを決定します。値の範囲は 0(低画質)~ 100(高画質)です。

[Max VBR Bit Rate] 可変ビット レート ビデオ符号化で使用できる 大ビット レート値を決定しま

す。10 キロ ビット /秒~ 5 百万ビット /秒の値を入力します。 大 VBR ビッ

ト レートは、Constrained モードの VBR 符号化だけで使用できます。

[Peak Buffer Size] 可変ビット レート符号化に使用される 大許容バッファ サイズを秒単位で決

定します。1 ~ 100 秒の値を入力します。ピーク バッファ サイズは、

Constrained モードの VBR 符号化だけで使用できます。

[Aspect Ratio Enabled]

ピクセル アスペクト比を有効にします。ピクセル アスペクト比は、ピクセル

の高さに対するピクセルの幅の比です。正方形のピクセルの比は 1:1 ですが、

非正方形(長方形)のピクセルの高さと幅は同じではありません。

[Aspect Ratio Type] [4:3]、[16:9]、[custom][Custom Aspect X-Ratio]

[Aspect Ratio Type] で [custom] を選択している場合に有効です。

[Custom Aspect Y-Ratio]

[Aspect Ratio Type] で [custom] を選択している場合に有効です。

表 5-37 Windows Media エンコーダ:[Video Stream] 設定と説明 (続き)

設定 説明

5-79Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

[Audio Stream](Windows Media エンコーダ)

図 5-46 に [Audio Stream] 設定を示します。表 5-38 では、その設定について説明します。

図 5-46 Windows Media エンコーダ:[Audio Stream] 設定

表 5-38 Windows Media エンコーダ:[Audio Stream] 設定と説明

設定 説明

[Audio Codec] 使用されるオーディオ コーデックを設定します。

• [Windows Media Audio V9]: 新のコーデックです。音声と音楽の両方

に使用されます。このコーデックでは、クライアント プレーヤーでの自

動ソフトウェア ダウンロードが必要なことがあります。したがって、場

合によっては、古いコーデックがそのまま使用されます。

• [Windows Media Audio V9 Voice]:このコーデックは、特に音声用に 適

化されています。

• [Windows Media Audio V9 Lossless]:このコーデックは、可逆圧縮用に

適化されています。

• [ACELP.net]:これは、非常に低帯域の音声専用オーディオで使用される

古いコーデックです。

[Audio Encode Mode]

出力が、可変ビット レート(VBR)でストリーミングされるか、固定ビット レート(CBR)でストリーミングされるかを決定します。

• [VBR]:可変ビット レート符号化では、画像の複雑度による必要性に応じ

て、コーデックが各フレームのビット レートを変えることができます。

各フレームが頻繁に変わる動きの多い場面では、高ビット レートが使用

されます。低ビット レートは、動きの少ない場面で使用されます。

• [CBR]:固定ビット レート符号化では、ビデオ画像の複雑度に関わらず、

フレームあたりのビット レートは同一に維持されます。

[Audio VBR Mode] VBR 符号化モードを設定します。追加パラメータを設定する必要があります。

• [Quality]:指定品質レベルを維持するために、エンコーダがビット レー

トを変化させるように指定します。

• [Constrained]:エンコーダはビット レートを変化させますが、指定され

た 大ビット レートおよびピーク バッファ サイズを超えないように指定

します。

• [Unconstrained]:エンコーダが、制約無しでビット レートを変化させる

ように指定します。

5-80Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

[Stream 1] ~ [Stream 5](Windows Media エンコーダ)

図 5-47 に [Stream] 設定を示します。表 5-39 では、その設定について説明します。

図 5-47 Windows Media エンコーダ:[Stream] 設定

[Max VBR Bit Rate]

可変ビット レート ビデオ符号化で使用される 大許容ビット レート値を設定

します。10 キロ ビット /秒~ 5 百万ビット /秒の値を入力します。 大 VBR ビット レートは、Constrained モードの VBR 符号化だけで使用できます。

[Peak Buffer Size] 可変ビット レート ビデオ符号化に使用される 大許容バッファ サイズを秒単

位で設定します。1 ~ 100 秒の値を入力します。ピーク バッファ サイズは、

Constrained モードの VBR 符号化だけで使用できます。

[DRM Mode] 出力の符号化に Digital Rights Management(DRM; デジタル著作権管理)

モードが使用されます。値は、[none]、[version 1]、または [version 7] です。

[Select Seed File] 符号化に使用された DRM 情報、復号に使用される DRM 情報、および出力が

保存される場所であるファイルの名前。

表 5-38 Windows Media エンコーダ:[Audio Stream] 設定と説明 (続き)

設定 説明

表 5-39 Windows Media エンコーダ:[Stream] 設定と説明

設定 説明

[Enabled] ストリームをアクティブにするには、このボックスをオンにします。

(注) 複数ストリームの設定を有効にするには、[Common] セクションの [Encapsulated] ボックスをオンにする必要があります。

[Video Target Name] 符号化されるメディアの帯域幅要件をクライアント プレーヤーに指定しま

す。エンド ユーザのインターネット接続に基づいて名前を選択します。た

とえば、512 kbps を超えるダウンロードを維持できる 速形式の DSL モデムを使用してインターネットに接続するエンド ユーザのために 適化さ

れる出力を作成するには、[xDSL.512¥Cable Modem] を選択します。これ

は必須フィールドです。

5-81Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

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第 5 章 エンコーダ プロファイル

エンコーダ

[Encoder Complexity] 符号化されたコンテンツの画質とビデオの符号化に必要な時間とのトレー

ドオフを設定します。このパラメータの値は、auto、0、1、2、3、または 4 です。0 は も複雑度が低く、4 は も複雑です。

[Width] 出力ファイルの幅をピクセル単位で指定します。値は 80 ~ 2000 ピクセル です。これは必須フィールドです。

[Height] 作成される出力ファイルの高さをピクセル単位で指定します。値は 60 ~ 2000 ピクセル です。これは必須フィールドです。

[Target Frame Rate] 符号化の 1 秒あたりの目標 大フレーム数(FPS)を定義します。値は 1 ~ 60 FPS です。デフォルト値は、選択したターゲット名によって異な

ります。

(注) 出力ファイルの 1 秒あたりのフレーム数は、ソース ビデオの 1 秒あ

たりのフレーム数を超えることはできません。

[Target Video Bit Rate] 符号化される出力ストリームの目標値の一部としてビデオの伝送速度を設

定します。値は、1 秒あたり 10 kbps ~ 20 百万ビットです。デフォルトは、

選択した目標値によって異なります。これは必須フィールドです。

(注) [Video] セクションおよび [Audio] セクションで入力した目標ビッ

ト レートの合計値は、選択した目標値の適切な合計ビット レート

を超えてはいけません。指定した目標値を超えることは可能です

が、ストリーム出力の品質が低下します。

[Video Quality] フレーム数と画像の鮮明さとの関係を制御することによって歪みを調整し

ます。バーを左にスライド(減少)させるとフレームが増加し、空間画質

が低下します。バーを右にスライド(増加)させるとフレームが減少し、

空間画質が向上します。値は 0 ~ 100 です。

[Max Keyframe Spacing]

キーフレーム間隔の 大許容秒数を定義します。キーフレームが検出され

ずにこの間隔が経過すると、新しいキーフレームが作成されます。値の範

囲は 0 ~ 200 です。

(注) この値を 0 に設定すると、ナチュラル キーフレームが許可されま

すが、追加はありません。

[Compression Buffer Size]

平均ビット レートを達成するためにエンコーダが使用する時間を指定しま

す。大きいバッファを指定すると品質が向上しますが、遅延が増加します。

[Audio Channels] 出力オーディオ ストリームのオーディオ チャネル数を決定します。

• [mono]:出力ファイルのオーディオは、単一チャネルとしてストリー

ミングされます。ステレオ ソースは、単一の出力チャネルにミックス

されます。

• [stereo]:出力ファイルのオーディオは、ステレオでストリーミングさ

れます。

[Target Settings] オーディオ符号化に使用されるビット レートおよびサンプル レートの選択

を決定します。使用可能な一連の選択肢は、選択したオーディオ コーデッ

クによって異なります。

表 5-39 Windows Media エンコーダ:[Stream] 設定と説明 (続き)

設定 説明

5-82Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

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CiscoOL-20698-01-J

C H A P T E R 6

ジョブ プロファイル

ジョブ プロファイルは、ジョブの処理方法が定義されたテンプレートです。ここには、ジョブの処理

開始から 終ディストリビューションまでに必要な設定の一部またはすべてを含めることができます。

この章では、次のトピックを扱います。

• 「ジョブ プロファイルの概要」(P.6-1)

• 「デフォルト プロファイル ディレクトリの設定」(P.6-2)

• 「新しいジョブ プロファイルの作成」(P.6-3)

• 「標準の Cisco MXE 3500 ジョブ プロファイル」(P.6-5)

• 「プロファイル ブラウザを使用したジョブ プロファイルの選択」(P.6-8)

• 「既存ジョブ プロファイルの編集」(P.6-8)

• 「プロファイルの削除」(P.6-9)

• 「ジョブ プロファイルのコピー」(P.6-9)

ジョブ プロファイルの概要Cisco MXE 3500 の利点は、ストリーミング メディア ワークフローを自動化する機能と、第三者のビ

デオ知識を、一連のタスクと手順が保存されたジョブ プロファイルと呼ばれる形式で再利用できる機

能にあります。ジョブ プロファイルは、本質的にはジョブの処理方法が定義されたテンプレートです。

保存されたプロファイルには、ジョブの処理開始から 終ディストリビューションまでに必要な設定の

一部またはすべてを含めることができます。ジョブ プロファイルは、さまざまなタイプの入力メディ

ア、符号化出力、およびディストリビューションに合わせて 適化できます。プロファイルは、すべて

のユーザがアクセスできる場所に保存することも、個別の場所に保存することもできます。

• ジョブ プロファイル:テンプレートに似た、サブプロファイルの集合です。運用の各段階で使用

すべき設定を Cisco MXE 3500 に通知します。ジョブ プロファイルは、複数のタスク固有のサブ

プロファイルで構成されます。これらのサブプロファイルを総合して、着信信号の処理開始から終

了までに必要なすべての情報が形成されます。

• サブプロファイル:Cisco MXE 3500 には次の 4 種類のサブプロファイルがあり、これらをジョブ プロファイルに含めることができます。

– 「ディストリビューション プロファイル」(P.4-1)

– 「エンコーダ プロファイル」(P.5-1)

– 「その他のプロファイル」(P.7-1)

– 「プリプロセッサ プロファイル」(P.8-1)

6-1Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

第 6 章 ジョブ プロファイル

デフォルト プロファイル ディレクトリの設定

たとえば、MPEG-2 コンテンツを Flash 8 と Real に変換し、ジョブの完了を報告し、出力を配布す

る場合、少なくとも次のサブプロファイルを含むジョブ プロファイルを作成する必要があります。

– プリプロセッサ プロファイル

– Flash 8 および Real エンコーダが含まれたエンコーダ プロファイル

– 通知情報が含まれたディストリビューション プロファイル

ここでは、次の内容について説明します。

• 「ジョブ プロファイルの必須サブプロファイル」(P.6-2)

• 「ジョブ プロファイルに格納できるサブプロファイル」(P.6-2)

• 「ジョブ プロファイルのファイル拡張子」(P.6-2)

ジョブ プロファイルの必須サブプロファイル

ジョブ プロファイルは、少なくともプリプロセッサ プロファイルとエンコーダ プロファイルで構成さ

れている必要があります。

ジョブ プロファイルに格納できるサブプロファイル

ジョブ プロファイルには、さらに次のサブプロファイルも格納できます。

• 複数の出力ファイルを生成する複数のエンコーダ プロファイル

• 出力メディアをコピーまたは FTP 送信するディストリビューション プロファイルと、コード変換

または符号化されたジョブの失敗または完了をオペレータまたはその他のダウンストリーム シス

テムに通知するディストリビューション プロファイル

ジョブ プロファイルのファイル拡張子

ジョブ プロファイルとサブプロファイルの拡張子はいずれも .awp です。

デフォルト プロファイル ディレクトリの設定複数のプロファイル ディレクトリを管理する、または作業中にプロファイル ディレクトリを切り替え

るには、「プロファイル スペース」(P.9-33)を参照してください。

手順

ステップ 1 [Toolbox] から [Administration] > [System] をクリックします。

ステップ 2 [Input] セクションの [Profile Directory] フィールドに情報を入力します。図 6-1 を参照してください。

6-2Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 6 章 ジョブ プロファイル

新しいジョブ プロファイルの作成

図 6-1 [Profile Directory] フィールド

ステップ 3 [Save] をクリックします。

新しいジョブ プロファイルの作成ここでは、次の内容について説明します。

• 「新しいジョブ プロファイルの作成」(P.6-3)

• 「既存ジョブ プロファイルからの新規ジョブ プロファイルの作成」(P.6-5)

• 「プロファイル ブラウザからの新規ジョブ プロファイルの作成」(P.6-5)

新しいジョブ プロファイルの作成

新しいジョブ プロファイルを作成するには、次の手順を使用します。

手順

ステップ 1 [Toolbox] で [Profile Management] を展開し、[New Profile] をクリックします。[New Profile] ポップ

アップが表示されます。図 6-2 を参照してください。

6-3Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 6 章 ジョブ プロファイル

新しいジョブ プロファイルの作成

図 6-2 [New Profile] ポップアップ

ステップ 2 [Profile Class] ドロップダウンで [Job] を選択し、[New Profile] ボタンをクリックします。[New Job Profile] ページが表示されます。図 6-3 を参照してください。

図 6-3 [New Job Profile] ページ

ステップ 3 [Preprocessing] セクションを展開し、ドロップダウンでプリプロセッサ プロファイルを選択します。

ステップ 4 [Encoding] セクションを展開し、エンコーダを 1 つ以上選択します。

6-4Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 6 章 ジョブ プロファイル

標準の Cisco MXE 3500 ジョブ プロファイル

ステップ 5 (任意)[Distribution] セクションを展開し、出力プロファイルを 1 つ、デリバリ プロファイルまたは

ソース デリバリ プロファイルを 1 つ以上、Web キャスト プロファイルを 1 つ選択します。

ステップ 6 (任意)[Notification] セクションを展開し、通知プロファイルを 1 つ以上選択します。

ステップ 7 [Save] をクリックします。

既存ジョブ プロファイルからの新規ジョブ プロファイルの作成

既存のジョブ プロファイルから新しいジョブ プロファイルを作成するには、次の手順を使用します。

手順

ステップ 1 [Toolbox] から [Profile Management] > [Open Profile] > [Job] をクリックします。

ステップ 2 ジョブ プロファイルを強調表示し、[Open Profile] ボタンをクリックします。

ステップ 3 [Preprocessing]、[Encoding]、[Distribution]、または [Notification] セクションを展開し、必要な変更

を行います。

ステップ 4 [Save As] をクリックし、新規ジョブ プロファイルに新しい名前を付けます。

プロファイル ブラウザからの新規ジョブ プロファイルの作成

プロファイル ブラウザから新しいジョブ プロファイルを作成するには、次の手順を使用します。

手順

ステップ 1 [Profile Browser] で、[Browse Type] から [Job Profile] を選択します。

ステップ 2 [Filter Text] を空白にしたまま [Search] ボタンをクリックします。

ステップ 3 [Results] ドロップダウンで [Create New Profile] をダブルクリックします。[New Job Profile] ページ

が表示されます。

ステップ 4 [Preprocessing] セクションを展開し、ドロップダウンでプリプロセッサ プロファイルを選択します。

ステップ 5 [Encoding] セクションを展開し、エンコーダ プロファイルを 1 つ以上選択します。

ステップ 6 (任意)[Distribution] セクションを展開し、出力プロファイルを 1 つ、デリバリ プロファイルまたは

ソース デリバリ プロファイルを 1 つ以上、Web キャスト プロファイルを 1 つ選択します。

ステップ 7 (任意)[Notification] セクションを展開し、通知プロファイルを 1 つ以上選択します。

ステップ 8 [Save] をクリックします。

標準の Cisco MXE 3500 ジョブ プロファイルCisco MXE 3500 には、多数のジョブ プロファイルがプリインストールされています。

6-5Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 6 章 ジョブ プロファイル

標準の Cisco MXE 3500 ジョブ プロファイル

(注) 多くの場合、これらのプロファイルは個々の符号化またはコード変換のニーズに合わせて調整する必要

があります。

これらのジョブ プロファイルを表示または使用するには、「[Profile](ファイル ジョブ)」(P.2-4) を参

照してください。

• [3GPP_QCIF]:3GPP 対応モバイル ハンドセット用の、デフォルト 1/4 CIF 解像度出力。

• [AVC_ATT_SD_VOD]:ケーブル Set Top Box(STB; セット トップ ボックス)でのオンデマンド

再生向け AT&T 仕様に準拠した、標準定義 VOD ファイルの生成用。

• [AVC_PC_TV]:PC TV 仕様向けの AVC(H.264)SD VOD 出力。

• [Blackberry 81xx WMV 16x9]:Blackberry 81xx シリーズ デバイスで再生できるビデオ ファイル

の生成用。

• [Blackberry 88xx and 81xx WMV 4x3]:アスペクト比 4x3 で Blackberry 88xx および 81xx シリー

ズ デバイスで再生できるビデオ ファイルの生成用。

• [Blackberry 88xx WMV 16x9]:Blackberry 88xx シリーズ デバイスで再生できるビデオ ファイル

の生成用。

• [CTRS2FLV]:Cisco TelePresence Recording Server のビデオ出力を Flash 形式に変換します。

• [CTRS2iphone]:Cisco TelePresence Recording Server のビデオ出力を iPhone 準拠の形式に変換

します。

• [CTRS2WMV]:Cisco TelePresence Recording Server のビデオ出力を Windows Media Video 形式

に変換します。

• [CTRS2DMP4300]:Cisco TelePresence Recording Server のビデオ出力を、Cisco DMP4300 デジ

タル メディア プレーヤーに準拠した MPEG-2(インターレース)ファイルに変換します。

• [CTRS2DMP4400]:Cisco TelePresence Recording Server のビデオ出力を、Cisco DMP4400 デジ

タル メディア プレーヤーに準拠した H.264(プログレッシブ)ファイルに変換します。

• [DMP 4300]:Cisco DMP 4300 STB に準拠した MPEG-2(インターレース)ファイルを生成しま

す。

• [DMP_4300_VO]:Cisco DMP4300 デジタル メディア プレーヤーに準拠した MPEG-2(インター

レース)ファイル(ビデオだけ、オーディオなし)を生成します。

• [DMP 4400]:Cisco DMP 4400 STB に準拠した H.264(プログレッシブ)ファイルを生成します。

• [DMP_4400_VO]:Cisco DMP4400 デジタル メディア プレーヤーに準拠した H.264(プログレッ

シブ)ファイル(ビデオだけ、オーディオなし)を生成します。

• [FLIP2DMP4300]:Flip カメラのビデオ出力を、Cisco DMP4300 デジタル メディア プレーヤーに

準拠した MPEG-2(インターレース)ファイルに変換します。

• [FLIP2DMP4400]:Flip カメラのビデオ出力を、Cisco DMP4400 デジタル メディア プレーヤーに

準拠した H.264(プログレッシブ)ファイルに変換します。

• [FLIP2FLV]:Flip カメラのビデオ出力を Flash 形式に変換します。

• [FLIP2iphone]:Flip カメラのビデオ出力を iPhone 準拠の形式に変換します。

• [FLIP2WMV]:Flip カメラのビデオ出力を Windows Media Video 形式に変換します。

• [FLV 240x120 Low]:ブロードバンド配信用の低ビットレート Flash FLV 形式の作成用。

• [FLV 240x120 Low Wide]:ブロードバンド配信向けの低ビットレート Flash FLV 形式のワイドス

クリーン バージョン作成用。

6-6Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 6 章 ジョブ プロファイル

標準の Cisco MXE 3500 ジョブ プロファイル

• [FLV 320x160 Mid Wide]:ワイドスクリーン形式でのブロードバンド配信用に、Flash FLV(中程

度のビットレートと品質)ストリームを生成します。

• [FLV 320x240 Mid]:ブロードバンド配信用の Flash FLV(中程度のビットレートと品質)スト

リームを生成します。

• [FLV_400x300]:アスペクト比 4x3、フレーム レート 30 fps の Flash ファイルを作成します。

NTSC ソースと 450 kbps を超えるブロードバンド接続速度に適しています。

• [FLV 400x200 High Wide]:ワイドスクリーン形式でのブロードバンド配信用に、Flash FLV(高

ビットレートおよび高品質)ストリームを作成します。

• [FLV 400x300 High]:ブロードバンド配信用の Flash FLV(高ビットレートおよび高品質)スト

リームを作成します。

• [Google_Broadband]:Google Broadband ネットワークへのメザニン形式での配信用に、高品質 H.264(mp4)ファイルを作成します。

• [h.264_1080i_10Mbps_AC3]:STB 再生用に、MPEG-2 トランスポート ストリームで 1080i(イ

ンターレース)HD AVC ストリームを生成します。

• [h.264_1080p_13Mbps AC3]:STB 再生用に、MPEG-2 トランスポート ストリームで 1080p(プ

ログレッシブ)HD AVC ストリームを生成します。

• [h.264_400x300]:MP4 形式の高品質ブロードバンド ストリームを作成します。

• [h.264_720p_8Mpbs_AC3]:STB 再生用に、MPEG-2 トランスポート ストリームで 720p HD AVC ストリームを生成します。

• [h.264_720p_Flash_MP4]:ブロードバンド配信用の 720p HD Flash10 ファイルを生成します。

• [h.264_1080p_Flash_MP4]:ブロードバンド配信用の 1080p HD Flash10 ファイルを生成します。

• [WMV_HD_720p]:サンプルの HD 720p Windows Media ブロードバンド形式。

• [iPhone]:iPhone 準拠のダウンロード形式。

• [iPhone_Cellular]:iPhone に準拠した、モバイル ストリーミング用ワイドスクリーン形式。

• [iPhone_Wide]:iPhone に準拠した、ダウンロード用ワイドスクリーン形式。

• [VSOM2DMP4300]:Cisco Video Surveillance Operations Manager のビデオ出力を、Cisco DMP4300 デジタル メディア プレーヤーに準拠した MPEG-2(インターレース)ファイルに変換

します。

• [VSOM2DMP4400]:Cisco Video Surveillance Operations Manager のビデオ出力を、Cisco DMP4400 デジタル メディア プレーヤーに準拠した H.264(プログレッシブ)ファイルに変換し

ます。

• [VSOM2FLV]:Cisco Video Surveillance Operations Manager のビデオ出力を Flash 形式に変換し

ます。

• [VSOM2iphone]:Cisco Video Surveillance Operations Manager のビデオ出力を iPhone 準拠の形

式に変換します。

• [VSOM2WMV]:Cisco Video Surveillance Operations Manager のビデオ出力を Windows Media Video 形式に変換します。

• [WMV_240x120_Low_Wide]:ブロードバンド配信向けの低ビットレート WMV 形式のワイドス

クリーン バージョン作成用。

• [WMV_240x120_Low]:ブロードバンド配信向けの低ビットレート WMV 形式作成用。

• [WMV_320x160_Mid_Wide]:ワイドスクリーン形式のブロードバンド配信用に WMV(中程度

のビットレートと品質)ストリームを生成します。

6-7Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 6 章 ジョブ プロファイル

プロファイル ブラウザを使用したジョブ プロファイルの選択

• [WMV_320x240_Mid]:ブロードバンド配信用の WMV(中程度のビットレートと品質)スト

リームを生成します。

• [WMV_400x200_High_Wide]:ワイドスクリーン形式のブロードバンド配信用に WMV(高ビッ

トレートおよび高品質)ストリームを作成します。

• [WMV_400x300_High]:ブロードバンド配信用の WMV(高ビットレートおよび高品質)スト

リームを作成します。

• [WM_QCIF]:サンプルのデフォルト 1/4 CIF 解像度出力。

プロファイル ブラウザを使用したジョブ プロファイルの選択プロファイル ブラウザを使用してジョブ プロファイルを選択するには、次の手順を使用します。

手順

ステップ 1 [Profile Browser] で、[Browse Type] ドロップダウンで [Job Profile] を選択します。

ステップ 2 [Filter Text] ボックスに、完全なジョブ プロファイル名またはその一部を入力し、[Search] をクリック

します。[Results] 領域に、システムで定義されたジョブ プロファイルのリストが表示されます。

ステップ 3 ジョブ プロファイルをダブルクリックします。メイン ウィンドウに、すべてのジョブ プロファイルの

設定が表示されます。

既存ジョブ プロファイルの編集

(注) [Job Status] ウィンドウ内のジョブ(送信済みジョブ)は、ジョブ プロファイルが変更されても影響を

受けません。

ジョブ プロファイルを編集するには、次の手順を使用します。

手順

ステップ 1 [Toolbox] から [Profile Management] > [Open Profile] > [Job] をクリックします。

ステップ 2 ジョブ プロファイルを強調表示し、[Open Profile] ボタンをクリックします。

ステップ 3 [Preprocessing]、[Encoding]、[Distribution]、または [Notification] セクションを展開し、必要な変更

を行います。

ステップ 4 [Save] をクリックします。

6-8Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 6 章 ジョブ プロファイル

プロファイルの削除

プロファイルの削除

(注) [Job Status] ウィンドウ内のジョブ(送信済みジョブ)は、ジョブ プロファイルが削除されても影響を

受けません。

ジョブ プロファイルを削除するには、次の手順を使用します。

手順

ステップ 1 [Toolbox] から [Profile Management] > [Open Profile] > [Job] をクリックします。

ステップ 2 ジョブ プロファイルを強調表示し、[Open Profile] ボタンをクリックします。

ステップ 3 [Delete] をクリックします。ファイルの削除を確認するポップアップ ウィンドウが表示されます。

ステップ 4 [OK] をクリックして削除を確定します。

ジョブ プロファイルのコピージョブ プロファイルをコピーするには、次の手順を使用します。

手順

ステップ 1 [Toolbox] から [Profile Management] > [Open Profile] > [Job] をクリックします。

ステップ 2 ジョブ プロファイルを強調表示し、[Open Profile] ボタンをクリックします。

ステップ 3 [Save As] をクリックし、ジョブ プロファイルのコピーに新しい名前を付けます。

6-9Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 6 章 ジョブ プロファイル

ジョブ プロファイルのコピー

6-10Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

CiscoOL-20698-01-J

C H A P T E R 7

その他のプロファイル

その他のプロファイルのクラスでは、次のタイプのプロファイルを作成できます。

• 「インデックス プロファイル」(P.7-1):このオプションを選択して、自動シーン検出パラメータや

オプションのサムネール生成を設定します。

• 「サムネール プロファイル」(P.7-4):このオプションを選択して、サムネール生成の頻度とサム

ネール イメージ形式を定義します。

インデックス プロファイルここでは、次の内容について説明します。

• 「インデックス プロファイルの概要」(P.7-1)

• 「インデックスの設定について」(P.7-1)

• 「ジョブ プロファイルへのインデックス プロファイルの追加」(P.7-4)

インデックス プロファイルの概要

ジョブ プロファイルへのインデックス プロファイルの追加は任意です。シーン チェンジ検出機能は、

別途ライセンスが必要な Cisco MXE 3500 の機能です。

インデックス プロファイルを使用して、シーン チェンジ検出の実行方法、サムネール イメージをシー

ン チェンジの代表サンプルとしてキャプチャするかどうか、およびサムネール イメージの形式、サイ

ズ、品質を指定するパラメータを定義します。「サムネール プロファイルの概要」(P.7-5)も参照して

ください。

インデックスの設定について

インデックス プロファイルの利用により、次の設定を調整できます。

• 「[Common](インデックス プロファイル)」(P.7-2)

• 「[Scene Change Detection](インデックス プロファイル)」(P.7-2)

• 「[Thumbnail Properties](インデックス プロファイル)」(P.7-3)

7-1Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

第 7 章 その他のプロファイル

インデックス プロファイル

[Common](インデックス プロファイル)

図 7-1 に、[Common] の設定を示します。表 7-1 では、その設定について説明します。

図 7-1 インデックス プロファイル:[Common] の設定

[Scene Change Detection](インデックス プロファイル)

図 7-2 に、[Scene Change Detection] の設定を示します。表 7-2 では、その設定について説明します。

図 7-2 インデックス プロファイル:[Scene Change Detection] の設定

表 7-1 インデックス プロファイル:[Common] の設定と説明

設定 説明

[Profile Enabled]

ジョブ処理でこのプロファイルを有効にするには、このチェックボックスをオン

にします。

[Audio Enabled]

このタスクのオーディオ出力を有効にします。これは必須の設定であり、変更で

きません。

[Video Enabled] このタスクのビデオ出力を有効にします。これは必須の設定であり、変更できま

せん。

[Task Mode] これは必須の設定であり、変更できません。

[Standard]:Cisco MXE 3500 は、前処理段階の出力として非圧縮の中間ファイル

(AVI ファイル)を生成します。

[User Data] このフィールドに入力されたデータは、XML で $(user-data) の存在するすべての

箇所に表示されます。

例:出力ファイル名に「Nightly News」というタイトルを付けるには、エンコー

ダ プロファイルの [User Data] を Nightly News に設定します。次に出力プロファ

イルで、[Output Filename] に $(userdata) を含めるように設定します。

たとえば、Windows Media 出力では、Nightly News.wmv ファイルとなります。

7-2Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 7 章 その他のプロファイル

インデックス プロファイル

[Thumbnail Properties](インデックス プロファイル)

図 7-3 に、[Thumbnail Properties] の設定を示します。表 7-3 では、その設定について説明します。

図 7-3 インデックス プロファイル:[Thumbnail Properties] の設定

表 7-2 インデックス プロファイル:[Scene Change Detection] の設定と説明

設定 検出

[Sensitivity] この設定により、ビデオ プログラムの変更に対して、シーン チェンジが宣言され

る感度が制御されます。設定する感度が高いほど多くのシーン チェンジが生成さ

れ、感度が低いほどシーン チェンジが少なくなります。設定できる値の範囲は 10 ~ 200 です。デフォルトは 100 です。感度の数値をクリックすると、手動で感

度を高く( 大 1000)することができます。

[At Least Every]

シーン チェンジから次のシーン チェンジまでの 大時間間隔を秒単位で指定しま

す。この間隔が終わる前にシーン チェンジが検出された場合は、時間がリセット

されます。デフォルト値は 60 秒であり、矢印を使用するかフィールドに秒数を入

力することによってリセットできます。

[At Most Every] シーン チェンジから次のシーン チェンジまでの 小時間間隔を秒単位で指定しま

す。この間隔が終わる前にシーン チェンジが検出された場合は、時間がリセット

されます。 後のシーン チェンジの時刻から測定し、この期間が経過するまで、

新しいシーン チェンジは宣言されません。この期間はデフォルトでゼロになりま

す。つまり、シーン チェンジを宣言できる速さは制限されません(フレーム毎)。

(注) [At Most Every] の値は [At Least Every] の値以上にする必要があります。

7-3Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 7 章 その他のプロファイル

サムネール プロファイル

ジョブ プロファイルへのインデックス プロファイルの追加

手順

ステップ 1 [Toolbox] から [Profile Management] > [New Profile] または [Open Profile] をクリックします。

ステップ 2 [Profile Class] ドロップダウンで [Job] を選択し、[New Profile] ボタンまたは [Open Profile] ボタンを

クリックします。

ステップ 3 [Encoding] セクションを展開し、[Index] ボックスに移動します。

ステップ 4 1 つまたは複数の個々のインデックス プロファイルを強調表示します。選択したインデックス プロ

ファイルが上方のペインのジョブ プロファイルに追加されます。

ステップ 5 [Save] をクリックします。

サムネール プロファイルここでは、次の内容について説明します。

• 「サムネール プロファイルの概要」(P.7-5)

• 「サムネールの設定について」(P.7-5)

• 「ジョブ プロファイルへのサムネール プロファイルの追加」(P.7-8)

表 7-3 インデックス プロファイル:[Thumbnail Properties] の設定と説明

設定 説明

[Image Format] ドロップダウン リストからサムネール イメージのグラフィック形式を選択しま

す。サポートされている形式は JPEG、PNG、BMP、TGA、TIFF です。

[Width / Height] これらのボックスによって、サムネール イメージのサイズが決定します。

初のボックスにはサムネールの幅、2 番目のボックスにはサムネールの高さ

をそれぞれ指定します。デフォルトの設定は 320x240 です。ビデオからのイ

メージ全体が、設定されたサムネールの寸法に合わせてサイズ変更されます。

イメージは前処理の後に取得されるので、プリプロセッサで適用されたトリミ

ングや色補正はサムネールで確認できます。

イメージを水平方向に伸縮させて、要求したサムネールの寸法に合わせることが

できます。トリミングは使用できません。サムネールのグラフィック形式にはス

クエア ピクセルが想定されますが、ビデオは異なる場合があります。たとえば、

サイズ 720x480、ピクセル アスペクト比 0.9 の NTSC ビデオ出力は、イメージ アスペクト比 4:3 と見なされ、サムネールの寸法は 160x120 となります。

サムネールの 小サイズは 80x60 ピクセルです。

[Quality] JPEG サムネールのイメージ品質だけを設定します。

選択できる値は 1、2、3、4 です。数値が大きいほどイメージ品質が高くなり、

サムネールに必要なファイル サイズも大きくなります。

7-4Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 7 章 その他のプロファイル

サムネール プロファイル

サムネール プロファイルの概要

サムネール プロファイルを使用して、サムネール イメージを設定し、フォーマットを指定し、それら

のイメージをキャプチャするための条件を指定します。サムネールとは基本的に、ビデオの単一フレー

ムから取得するイメージです。その呼称にかかわらず、サムネール イメージは任意のサイズに設定で

きます。サムネール プロファイルの利用により、定期的なサムネール キャプチャを設定することもで

きます。シーン チェンジでサムネールを生成する場合は、「インデックス プロファイル」(P.7-1)を参

照してください。

サムネールは、Thumbnail Output Directory のサブフォルダに配置されます。1 つの符号化ジョブから

のすべてのサムネールが 1 つのサブフォルダに保持されます。サブフォルダには、出力ファイルに対す

る Cisco MXE 3500 の命名規則に従って名前が付けられます。たとえば、出力名が $(basename).$(profile).$(subprofile).$(extension) であるとすると、ピリオドは「_」、$(extension) は

「_tmb」に変換され、サムネール サブフォルダ名は $(basename)_$(profile)_$(subprofile)_tmb となり

ます。

サブフォルダには拡張子が .index のテキスト ファイルが保存され、このテキスト ファイルにはサム

ネール ファイルと、それらのサムネールがキャプチャされた時間(ビデオ クリップの開始から測定)

を示すリストが保存されます。

サムネール ファイル自体には、0000.ext、0001.ext、0002.ext、などの名前が付きます。ここで、

「ext」は可能なグラフィック形式のいずれかを指します。「[Thumbnail Properties](インデックス プロ

ファイル)」(P.7-3)の [Image Format] の説明も参照してください。

旧規則では、各サムネール ファイルの名前に Cisco MXE 3500 命名規則が使用されます。したがって、

上記の例のサムネールには、0000.ext ではなく $(basename)_$(profile)_$(subprofile)0000.ext という

名前が付けられます。

サムネールの設定について

サムネール プロファイルを使用して、サムネール イメージをキャプチャするタイミングと、サムネー

ル イメージの形式、サイズ、および品質を指定するパラメータを定義します。サムネール プロファイ

ルの利用により、次の設定を調整できます。

• 「[Common](サムネール プロファイル)」(P.7-5)

• 「[Frame Selection](サムネール プロファイル)」(P.7-6)

• 「[Thumbnail Properties](サムネール プロファイル)」(P.7-7)

[Common](サムネール プロファイル)

図 7-4 に、[Common] の設定を示します。表 7-4 では、その設定について説明します。

図 7-4 サムネール プロファイル:[Common] の設定

7-5Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 7 章 その他のプロファイル

サムネール プロファイル

[Frame Selection](サムネール プロファイル)

図 7-5 に、[Frame Selection] の設定を示します。表 7-5 では、その設定について説明します。

図 7-5 サムネール プロファイル:[Frame Selection] の設定

(注) 上記のオプションのいずれか、またはすべてをプロファイルで同時に使用できます。

表 7-4 サムネール プロファイル:[Common] の設定と説明

設定 説明

[Profile Enabled]

ジョブ処理でこのプロファイルを有効にするには、このチェックボックスをオン

にします。

[Task Mode] これは必須の設定であり、変更できません。

[Standard]:Cisco MXE 3500 は、前処理段階の出力として非圧縮の中間ファイル

(AVI ファイル)を生成します。

[User Data] このフィールドに入力されたデータは、XML で $(user-data) の存在するすべての

箇所に表示されます。

例:出力ファイル名に「Nightly News」というタイトルを付けるには、エンコー

ダ プロファイルの [User Data] を Nightly News に設定します。次に、出力プロ

ファイルの [Output Filename] に $(userdata) が含まれるように設定します。たと

えば、Windows Media 出力では、Nightly News.wmv ファイルとなります。

7-6Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 7 章 その他のプロファイル

サムネール プロファイル

[Thumbnail Properties](サムネール プロファイル)

図 7-6 に、[Thumbnail Properties] の設定を示します。表 7-6 では、その設定について説明します。

表 7-5 サムネール プロファイル:[Frame Selection] の設定と説明

設定 説明

[Use Thumbnail Frequency]

以下のフィールドに入力する期間内にサムネールをキャプチャするに

は、このチェックボックスをオンにします。デフォルト期間は 10 秒で

す。つまり、10 秒おきにイメージがキャプチャされます。キャプチャ

されるイメージの数はビデオ クリップの長さによって異なり、およそ

(クリップの長さ)/(サムネールの時間)となります。

[Thumbnail Frequency] [Use Thumbnail Frequency] ボックスをオンにした場合、このフィール

ドに指定する時間によってキャプチャされるイメージの間隔が決定しま

す。要求するサムネールの時間がどのビデオ フレームの時間とも一致し

ない場合、 も近いフレームが選択されます。ゼロより大きい時間にす

る必要があります。

[Use Thumbnail Number] クリップごとに固定数のサムネールのキャプチャをイネーブルにするに

は、このチェックボックスをオンにします。固定数は、[Thumbnail Number] フィールドで識別されます。ゼロ以外の任意の数値を使用でき

ます。サムネールから次のサブネールまでの間隔は、ビデオ クリップの

長さによって異なり、およそ(クリップの長さ)/(サムネールの数)

となります。

[Thumbnail Number] [Use Thumbnail Number] チェックボックスがオンの場合、このフィー

ルドの数値によってビデオ クリップで生成されるサムネールの数が決定

します。サムネールはクリップに対して等間隔に生成されます( も近

いビデオ フレームに丸めることによって変則が生じた場合を除く)。他

のチェックボックスによって他のサムネール要求方法がイネーブルに

なっている場合、この値がキャプチャされるサムネールの合計数を示す

とは限りません。ゼロより大きい数値にする必要があります。

キャプチャされるフレームを割り出すには、ビデオの長さをサムネール

の数で割り、フレーム レートを掛けます。サムネール イメージは、

も近いフレームに丸められた間隔の中央で取得されます。

例:60 秒のビデオから取得される 5 つのサムネールに 30 fps を掛ける

と、サムネールは 6 秒(フレーム 180)、18 秒(フレーム 540)、30 秒(フレーム 900)、42 秒(フレーム 1260)、および 54 秒(フレーム 1620)で取得されることがわかります。

[Generate Single Thumbnail]

このチェックボックスをオンにすると、[File Job Submission] ページの [Thumbnail Time] ボックスに指定された時間に 1 つのサムネール イメージがキャプチャされます。これらの送信パラメータは、送信単位で

設定することが意図されており、プロファイルには保存されません。

「ファイル ジョブ」(P.2-1)も参照してください。

7-7Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 7 章 その他のプロファイル

サムネール プロファイル

図 7-6 サムネール プロファイル:[Thumbnail Properties] の設定

ジョブ プロファイルへのサムネール プロファイルの追加

手順

ステップ 1 [Toolbox] から [Profile Management] > [New Profile] または [Open Profile] をクリックします。

ステップ 2 [Profile Class] ドロップダウンで [Job] を選択し、[New Profile] ボタンまたは [Open Profile] ボタンを

クリックします。

ステップ 3 [Encoding] セクションを展開し、[Thumbnail] ボックスに移動します。

ステップ 4 1 つまたは複数の個々のサムネール プロファイルを強調表示します。選択したサムネール プロファイ

ルが上方のペインのジョブ プロファイルに追加されます。

ステップ 5 [Save] をクリックします。

表 7-6 サムネール プロファイル:[Thumbnail Properties] の設定と説明

設定 説明

[Image Format] ドロップダウン リストからサムネール イメージのグラフィック形式を選択し

ます。サポートされている形式は JPEG、PNG、BMP、TGA、TIFF です。

[Width / Height] これらのボックスによって、サムネール イメージのサイズが決定します。最

初のボックスにはサムネールの幅、2 番目のボックスにはサムネールの高さ

をそれぞれ指定します。デフォルトの設定は 320 × 240 です。ビデオからの

イメージ全体が、設定されたサムネールの寸法に合わせてサイズ変更されま

す。イメージは前処理の後に取得されるので、プリプロセッサで適用された

トリミングや色補正はサムネールで確認できます。

イメージを水平方向に伸縮させて、要求したサムネールの寸法に合わせるこ

とができます。サムネールを作成するためのトリミングはありません。サム

ネールのグラフィック形式にはスクエア ピクセルが想定されますが、ビデオ

は異なる場合があります。たとえば、サイズ 720 × 480、ピクセル アスペク

ト比 0.9 の NTSC ビデオ出力は、イメージ アスペクト比 4:3 と見なされ、サ

ムネールの寸法は 160 × 120 となります。

サムネールの最小サイズは 80 × 60 ピクセルです。

[Quality] JPEG サムネールのイメージ品質だけを設定します。

このフィールドには、ラベル 1、2、3、4 の 4 つの品質設定が可能です。数

値が大きいほどイメージ品質が高くなり、サムネールに必要なファイル サイ

ズも大きくなります。

7-8Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

CiscoOL-20698-01-J

C H A P T E R 8

プリプロセッサ プロファイル

プリプロセッサ設定により、符号化される前の着信ビデオの品質を改善できます。

この章では、次のトピックを扱います。

• 「プリプロセッサ プロファイルの概要」(P.8-1)

• 「プリプロセッサ プロファイルの作成」(P.8-2)

• 「プリプロセッサ設定について」(P.8-3)

• 「プリプロセッサ クリップのプレビュー」(P.8-41)

• 「ジョブ プロファイルへのプリプロセッサ プロファイルの追加」(P.8-45)

プリプロセッサ プロファイルの概要プリプロセッサ設定により、ビデオ、カラー、およびオーディオを調整して、符号化される前の着信ビ

デオの品質を改善できます。

Cisco MXE 3500 では、ジョブ プロファイルごとに 1 つのプリプロッセ プロファイルが必要です。

「プリプロセッサ プロファイルを開く」(P.8-1)も参照してください。

プリプロセッサ プロファイルを開く

手順

ステップ 1 [Toolbox] で [Profile Management] を展開し、[Open Profile] をクリックします。

ステップ 2 [Profile Class] ドロップダウンで [Preprocessor] を選択します。

ステップ 3 リストから 1 つのプリプロセッサ プロファイルを選択し、[Open Profile] をクリックします。図 8-1 を参照してください。

8-1Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

第 8 章 プリプロセッサ プロファイル

プリプロセッサ プロファイルの作成

図 8-1 プリプロセッサ プロファイルを開く

プリプロセッサ プロファイルの作成

手順

ステップ 1 [Toolbox] で [Profile Management] を展開し、[New Profile] をクリックします。[New Profile] ポップ

アップが表示されます。

ステップ 2 [Profile Class] ドロップダウンで [Preprocessor] を選択します。図 8-2 を参照してください。

8-2Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 8 章 プリプロセッサ プロファイル

プリプロセッサ設定について

図 8-2 新しいプリプロセッサ プロファイルの作成

ステップ 3 適切なプリプロセッサ設定を入力し、[Save] をクリックします。「プリプロセッサ設定について」

(P.8-3)も参照してください。

プリプロセッサ設定について通常、ソース映像のタイプによって、プリプロセッサ設定が決定されます。符号化する前に、この設定

を変更し、結果をプレビューして、ソース映像の画質を可能な限り改善できます。着信ビデオの性質と

品質に応じて、さまざまな設定が使用されます。「プリプロセッサ クリップのプレビュー」(P.8-41)も

参照してください。

プリプロセッサ プロファイルでは、次の設定を調整できます。

• 「[Common](プリプロセッサ)」(P.8-4)

• 「[Video](プリプロセッサ)」(P.8-5)

• 「[Telecine](プリプロセッサ)」(P.8-9)

• 「[Crop](プリプロセッサ)」(P.8-10)

• 「[Bumpers and Trailers](プリプロセッサ)」(P.8-10)

• 「[Color](プリプロセッサ)」(P.8-11)

• 「[Noise Reduction](プリプロセッサ)」(P.8-13)

• 「[Manage Input Extensions](プリプロセッサ)」(P.8-14)

• 「Line21/VANC データ(プリプロセッサ)」(P.8-15)

• 「[Aspect Ratio Conversion](プリプロセッサ)」(P.8-17)

• 「[Timecode](プリプロセッサ)」(P.8-21)

• 「[Watermarking](プリプロセッサ)」(P.8-23)

• 「[V-Chip](プリプロセッサ)」(P.8-25)

• 「[Audio](プリプロセッサ)」(P.8-25)

• 「[Audio Filters](プリプロセッサ)」(P.8-26)

8-3Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

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第 8 章 プリプロセッサ プロファイル

プリプロセッサ設定について

• 「[Input/Output Audio Channel Mapping](プリプロセッサ)」(P.8-28)

• 「[Forensic Watermarking](プリプロセッサ)」(P.8-28)

• 「[Philips CompoTrack Forensic Watermarking](プリプロセッサ)」(P.8-28)

• 「[Thomson Nextamp Forensic Watermarking]」(P.8-28)

• 「[Graphics Overlay](プリプロセッサ)」(P.8-29)

• 「[Subtitles]」(P.8-41)

• 「[Fingerprint Content Identification]」(P.8-41)

[Common](プリプロセッサ)

図 8-3 に、[Common] 設定を示します。表 8-1 では、その設定について説明します。

図 8-3 プリプロセッサ プロファイル:[Common] 設定

表 8-1 プリプロセッサ プロファイル:[Common] 設定と説明

設定 説明

[Profile Enabled] ジョブ処理でこのプロファイルを有効にするには、このチェックボックスをオン

にします。

[Task Mode] これは必須の設定であり、変更できません。

• [standard]:Cisco MXE 3500 は、前処理段階の出力として非圧縮の中間ファ

イル(AVI ファイル)を生成します。

• [fast start]:この高速起動オプションは、下にある [Separate Capture from Preprocess] チェックボックスをオンにした場合にだけ有効です。この場合、

Cisco MXE 3500 プレフィルタは 2 つのパスを実行します。 初に、フィル

タリングなしで SDI から「生のデータ」をキャプチャします。次に、2 番目

のパスとして、そのキャプチャ ファイルをプリプロセッサ設定に従って前処

理します。高速起動が有効な場合は、2 番目のパスが高速起動モードで実行

されます。

8-4Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

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第 8 章 プリプロセッサ プロファイル

プリプロセッサ設定について

[Video](プリプロセッサ)

図 8-4 に、[Video] 設定を示します。表 8-2 では、その設定について説明します。

図 8-4 プリプロセッサ プロファイル:[Video] 設定

[Separate Capture from Preprocess]

前処理をキャプチャと同時に行うかどうかを定義します。

[MXF Capture Bit Rate]

[Separate Capture from Preprocess] が有効なときに、HD ソースからのライブ キャプチャ中に生成される中間 MXF ファイルのビット レート。

通常、ソース オーディオ トラックは、プリプロセッサのオーディオ パイプライン

に入る前に、16 ビットにダウンコンバートされます。[Audio Passthrough] モード

では、前処理時に元のオーディオが保持されます。これは、24/20 ビットのオー

ディオ フォーマットに符号化する場合や、圧縮されたオーディオ トラック

(Dolby-E など)をパススルーする場合に必要になることがあります。この場合で

も、[Audio Mapping] セクションで指定されたオーディオの前処理だけは適用さ

れます。

表 8-1 プリプロセッサ プロファイル:[Common] 設定と説明 (続き)

設定 説明

8-5Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

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第 8 章 プリプロセッサ プロファイル

プリプロセッサ設定について

表 8-2 プリプロセッサ プロファイル:[Video] 設定と説明

設定 説明

[CPU Usage] 前処理に使用可能なリソースを決定します。

[Optimized for Quality]• ハードウェアベースのキャプチャ:キャプチャ カードのハードウェア機

能および計算負荷の高いソフトウェア前処理機能が使用されます。これに

より、 高品質の出力が得られます。ビデオ オンデマンドの符号化での

使用が推奨されます。

• IP キャプチャ:計算負荷の高いソフトウェア前処理機能が使用されます。

これにより、 高品質の出力が得られます。

[Optimized for Speed]• ハードウェアベースのキャプチャ:キャプチャ カードのハードウェア機

能および簡素化されたソフトウェア前処理機能が使用され、符号化と配信

に使用可能なリソースの量が 大化されます。これにより、前処理にかか

る時間が 短化されるので、Web 生放送での使用が推奨されます。

• IP キャプチャ:簡素化されたソフトウェア前処理機能が使用されます。

これにより、前処理にかかる時間が 短化されます。注:出力ビデオの寸

法がソースの寸法よりも大きい場合および出力のフレーム レートがソー

スのフレーム レートより高い場合は、このモードを使用できません。

[Field Order] インターレース解除時にトップ フィールドとしてどのフィールドを使用する

かを指定します。

• [Automatic Top]:自動的に検出されます。この方法が推奨されます。

• [First on Top]:1 番目のフィールドがトップ フィールドして使用されます。

• [Second on Top]:2 番目のフィールドがトップ フィールドして使用され

ます。

• [Frame Footage]:インターレース解除を行いません。

誤ったフィールド順序を選択すると、その影響は出力の品質にはっきりと表れ

ます。普及していないフォーマットでは、誤ったフィールド順序が検出される

場合があります。また、AVI などのフォーマットでは、フィールド順序が指定

されていない場合があります。[Field Order] を [Automatic] に設定すると品質

の低い結果が得られる場合は、[First on Top] または [Second on Top] を指定し

ます。

[Single Field] 符号化する前にインターレース ビデオのインターレースを解除する方法を指

定します。

• [Single Field Only]:トップ フィールドが補間されます。1 番目のフィー

ルドからの情報しか使用されないため、時間情報の半分が削除されます。

動きの速いビデオでの使用が推奨されます。

• [Two Fields Blend]:両方のフィールドから単一のプログレッシブ フィー

ルドを作成します。すべての時間情報が保持されます。動きの遅いまたは

静止しているビデオ イメージでの使用が推奨されます。

[Motion Compensation]

この設定は、Cisco MXE 3500 では使用できません。

8-6Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

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第 8 章 プリプロセッサ プロファイル

プリプロセッサ設定について

[Vertical Shift] ビデオが移動される水平ラインの本数。

プリプロセッサにより、垂直面内でビデオ全体が指定された量だけ移動されま

す。したがって、ビデオが 5 ピクセル移動されると、各フレームは上方に 5 ライン移動され、 初の 5 ラインが消えます。

[Inverse Telecine] 逆テレシネ アルゴリズムでは、(動きがないことにより)ケイデンスが検出困

難なメディア部分であっても、3:2 プルダウン ケイデンスが追跡されます。

テレシネの位相変化の確率は、すべての編集ポイントにおいて 80% です。

(注) 逆テレシネは、[Temporal Smoothing] と互換性がありません。

[Temporal Smoothing] が有効になっている場合(1 より大きい値に設

定されている場合)、[Inverse Telecine] は使用できません。両方を要

求すると、警告メッセージが出力され、[Inverse Telecine] が無効にな

ります。

メディアでテレシネの位相が変化しないことがわかっている場合は、

「完全」モードの [Inverse Telecine] を使用できます。

この設定は、フィルムをビデオへ変換するときにテレシネ プロセスで実行さ

れたフレーム挿入を逆変換するために使用されます。挿入されていたフレーム

は、[Inverse Telecine] によって削除されます。これらのフレームは不要です。

• [Off]:ビデオをそのままのフレームで処理します。テレシネ フレームが

存在しても、そのまま残されます。

• [Adaptive]:Cisco MXE 3500 は、テレシネ パターンを検出し、元のフ

レームを再作成することを試みます。常に分析を行い、テレシネ パター

ン内の不連続部分(編集などによるもの)を調整します。これは、 も一

般的に使用されるモードです。

• [Perfect 3:2]:Cisco MXE 3500 は、ビデオを分析し、動的な調整を行わ

ずにパターンに従います。このモードは、3:2 プルダウン プロセスを使用

して作成された未編集のビデオに対して使用する必要があります。

(注) [Perfect 3:2] は、オーディオ プリファレンスでオーディオ ドリフト補

正が有効な場合には機能しません。

表 8-2 プリプロセッサ プロファイル:[Video] 設定と説明 (続き)

設定 説明

8-7Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

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第 8 章 プリプロセッサ プロファイル

プリプロセッサ設定について

[Add/Remove VBI] (注) 垂直方向のトリミングが無効になっているときにだけこのコントロー

ルを使用します。

この設定は、両方が VBI を必要としているわけではないメディア タイプの間

で変換を行うときに、適切なアスペクト比を維持するのに役立ちます。たとえ

ば、放送フォーマットが Web フォーマットに変換される場合、イメージ サイ

ズが調整される前にビデオから VBI が除去され、結果としてメディアの全体

的なアスペクト比が維持されます。

[Yes]:VBI は、VBI ソースから除去され、非 VBI ソースに追加されます。

[No]:何も行われません。

[Auto]:VBI が着信ソースに含まれ、出力メディアに含まれていない場合、

VBI が追加されます。入力メディアに VBI が含まれておらず、出力がアナロ

グ放送フォーマットの場合、VBI が追加されます。

この機能を使用して、フォーマットの移行時にアスペクト比が維持されるよう

な方法で、VBI を除去し、追加できます。この機能は、デフォルトの設定の

ままにしておくことが推奨されます。

「[Auto]」に設定すると、入力の高さが 480(または 486)で、出力の高さが 512 の場合、または入力の高さが 576 で、出力の高さが 608 の場合、32(ま

たは 26)本の空白 VBI ラインが前処理の終了時に追加されます。

例:

1. [Auto] に設定し、入力の高さが 480(または 486)で、出力の高さが 512 の場合、または入力の高さが 576 で、出力の高さが 608 の場合、32(ま

たは 26)本の空白 VBI ラインが前処理の終了時に追加されます。

2. 入力が 512 で、

– VBI が [Yes] に設定された場合、32 本のトップ ラインがトリミング

されます(垂直方向のトリミングが 32 に設定された場合と同じ)。

– VBI が [Auto] に設定され、出力が 480(または 486)の場合、前処理

の前に 32(または 26)本のラインが削除されます。

3. 入力が 608 で、

– VBI が [Yes] に設定された場合、32 本のトップ ラインがトリミング

されます(垂直方向のトリミングが 32 に設定された場合と同じ)。

– VBI が [Auto] に設定され、出力が 576 の場合、前処理の前に 32 本の

ラインが削除されます。

[In Point] 符号化を開始する時間のポイント(クリップの先頭からの時間)を設定しま

す。大きいファイルの一部分だけを符号化する場合、イン ポイントとアウト ポイントを使用します。イン ポイントは hh:mm:ss:mmm の形式で設定しま

す。ここで、 後の部分はミリ秒を表します。

[Out Point] 符号化を終了する時間のポイント(クリップの先頭からの時間)を設定しま

す。アウト ポイントは hh:mm:ss:mmm の形式で設定します。ここで、 後の

部分はミリ秒を表します。

(注) イン ポイントとアウト ポイントは、ビデオのタイムコードと関係あり

ません。これらは、クリップの先頭からの経過時間として厳密に測定

されます。技術的には、これらはフレーム単位ではありませんが、ミ

リ秒単位で測定するため、フレーム単位のキャプチャが可能です。

表 8-2 プリプロセッサ プロファイル:[Video] 設定と説明 (続き)

設定 説明

8-8Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

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第 8 章 プリプロセッサ プロファイル

プリプロセッサ設定について

[Telecine](プリプロセッサ)

順テレシネでは、2:3 プルダウン ケイデンスを作成することにより、24 fps が 30 fps に、または 23.98 fps が 29.97 fps に変換されます。図 8-5 に、順テレシネ設定を示します。表 8-3 では、その設定につい

て説明します。

図 8-5 プリプロセッサ プロファイル:順テレシネ設定

[Fade In] ビデオ クリップの開始時に黒から 大の明るさまでフェードインするために

かかる秒数を決定します。値の範囲は 0 ~ 10 秒です。[Fade In] 時間は、追加

されるすべてのバンパーも含めて前処理ファイルの一番先頭に追加されます。

デフォルト値は 0 です。

[Fade Out] ビデオ クリップの終了時に 大の明るさから黒にまでフェード アウトするた

めにかかる秒数を決定します。値の範囲は 0 ~ 10 秒です。デフォルトは 0 秒です。[Fade Out] 時間は、追加されるすべてのトレーラーも含めて前処理ファ

イルの一番 後に追加されます。

表 8-2 プリプロセッサ プロファイル:[Video] 設定と説明 (続き)

設定 説明

表 8-3 プリプロセッサ プロファイル:順テレシネ設定と説明

設定 説明

[Enabled] 順テレシネを有効または無効にします。

[Field Dominance]

テレシネ アルゴリズムのフィールド ドミナンスを設定します。テレシネでは 2 つの入力フレームを混ぜ合せて 1 つの出力フレームを生成することがあるため、この

設定は重要です。

• [Upper]:ドミナンスの設定が [Upper] の場合、早い方のフレームが上位フィー

ルド(フレームの一番上のラインに寄与するフィールド)に配置されます。こ

れはデフォルトの設定です。

• [Lower]:フィールド ドミナンスはエンコーダでも独立して設定されるので、

テレシネのドミナンスがエンコーダのドミナンスと一致するように注意する必

要があります。プリプロセッサでは、エンコーダで作成されるドミナンスがわ

かりません。実際には、複数のエンコーダが対立するドミナンスを作成する可

能性もあります。

[Cadence] ケイデンスを 2:3 または 3:2 に設定します。デフォルトの設定は 2:3 です。

[Cadence Origin Timecode]

ケイデンスの開始を定義します。

8-9Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

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第 8 章 プリプロセッサ プロファイル

プリプロセッサ設定について

[Crop](プリプロセッサ)

トリミング設定は、着信ビデオ イメージの外縁部から不要な素材を切り取るために使用されます。す

べてのトリミング設定は、ソース ビデオのピクセル単位で表されます。

トリミング設定により、完了後の出力のフレーム サイズが変化することはありません。トリミングが

均一でない場合、出力ファイル内でイメージのアスペクト比が変化します。非均一のトリミングを必要

とするフィルムベースの入力では、イメージが歪むのを回避するために、エンコーダの出力サイズをト

リミング後の入力サイズに手動で一致させることが重要です。

図 8-6 に、[Crop] 設定を示します。表 8-4 では、その設定について説明します。

図 8-6 プリプロセッサ プロファイル:[Crop] 設定

[Bumpers and Trailers](プリプロセッサ)

図 8-7 に、[Bumpers and Trailers] 設定を示します。表 8-5 では、その設定について説明します。

図 8-7 プリプロセッサ プロファイル:[Bumpers and Trailers] 設定

表 8-4 プリプロセッサ プロファイル:[Crop] 設定と説明

設定 説明

[Crop Top] 着信ビデオ イメージの上側から切り取るピクセル数を決定します。

[Crop Left] 着信ビデオ イメージの左側から切り取るピクセル数を決定します。

[Crop Right] 着信ビデオ イメージの右側から切り取るピクセル数を決定します。

[Crop Bottom] 着信ビデオ イメージの下側から切り取るピクセル数を決定します。

8-10Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

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第 8 章 プリプロセッサ プロファイル

プリプロセッサ設定について

[Color](プリプロセッサ)

図 8-8 に、[Color] 設定を示します。表 8-6 では、その設定について説明します。

表 8-5 プリプロセッサ プロファイル:[Bumpers and Trailers] 設定と説明

設定 説明

[Bumper File] 符号化クリップの導入部にバンパーとして使用されるファイルを指定します。

シスコでサポートされている任意のフォーマットの動画ファイルまたは .mov ファイル拡張子で保存された静止画ファイルをバンパーとして使用できます。

[Trailer File] 符号化クリップの後に続くトレーラーとして使用されるファイルを指定しま

す。シスコでサポートされている任意のフォーマットの動画ファイルまたは .mov ファイル拡張子で保存された静止画ファイルをトレーラーとして使用で

きます。

[Preprocess Bumper] / [Preprocess Trailer]

前処理の設定をバンパーやトレーラー ファイルに適用するかどうかを指定し

ます。

• チェックボックスがオン:バンパーとトレーラーのクリップに前処理の

設定を適用することを指定します。ソース映像と同様の前処理を必要と

するビデオ クリップにはオンの設定を使用します。

• チェックボックスがオフ:バンパーとトレーラーのクリップに前処理の

設定を適用しないことを指定します。クリップはソース映像の先頭にそ

のまま追加されます。ソース映像と同じ前処理を必要としない、アニ

メーション GIF などのバンパーとトレーラーのファイルにはオフの設定

を使用します。

[Separate Capture from Preprocess]

オーディオおよびビデオのリアルタイムのキャプチャ ステップを前処理ス

テップから切り離すことを Cisco MXE 3500 に指示します。結果として、

Cisco MXE 3500 では、メディアの取り込みが完了するまで、プリプロセッ

サ設定が適用されなくなります。

このモードは、400 × 300 などの非標準的なフレーム サイズ、または高レベ

ルのぼかしやノイズ低減などといった負荷の高いプリプロセッサ設定を持つ

ライブ ジョブを符号化する場合に推奨されます。前処理をキャプチャ ステッ

プから切り離すことにより、キャプチャ カードを入力デバイスとして使用し

ている間であっても、前処理を実行できることが保証されます。

• チェックボックスがオン:前処理を 2 パスで行うことを指定します。

初のパスで入力が完全にキャプチャされ、2 番目のパスで前処理が適用

されます。

• チェックボックスがオフ:前処理を通常どおり行うことを指定します。

つまり、キャプチャと前処理が同じパスで同時に行われます。

[MXF Capture Bit Rate]

拡大縮小などの前処理機能を必要とする符号化の品質を高めるには、この設

定を使用します。このモードでは、2 段階の前処理が使用されます。第 1 段階では、着信ビデオが、高ビットレートの MPEG-2/I フレームだけの MXF フォーマットに符号化されます。実際の MXF ビットレートは、

[Preprocessor Profile] > [MXF Capture Bit Rate] で設定されます。有効な

ビットレートの範囲は 50 ~ 300 MBit です。第 2 段階では、その MXF ファ

イルから通常のファイルベースの前処理が実行されます。

8-11Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

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第 8 章 プリプロセッサ プロファイル

プリプロセッサ設定について

図 8-8 プリプロセッサ プロファイル:[Color] 設定

表 8-6 プリプロセッサ プロファイル:[Color] 設定と説明

設定 説明 [Brightness] ソース ビデオを基準にして輝度を調整します。値の範囲は、50(半分の明るさ)

~ 150%(1.5 倍の明るさ)です。合計値の範囲は、0 ~ 200% です。デフォルト値

は 100% で、輝度は変更されません。

[Contrast] も黒い黒と も白い白の間の分離距離を調整します。値の範囲は、50 ~ 150% です。有効な合計範囲は 0 ~ 200% です。デフォルト値は 100% で、カラーは変更

されません。

[Hue] ビデオのカラーの色調を赤(減少)から緑(増加)の間で調整します。値の範囲は -10 ~ +10° です。合計値の範囲は -180 ~ +180° です。デフォルト値は 0 ° です。

[Saturation] ビデオ イメージのカラーの彩度をソース ビデオのカラーに対する割合で調整しま

す。値の範囲は、50 ~ 150% です。有効な合計値の範囲は 0(すべてのカラーを削

除する)~ 200(カラーを 2 倍にする)です。デフォルト値は 100% です。

[Gamma] ビデオのミッドレンジ(灰色)の輝度値を調整します。これにより、ミッドレンジ

のカラーの輝度が調整され、黒と白の値は変化しません。このマッピングは RGB 空間で適用され、各カラー チャネルは別々に色補正を受けます。値の範囲は 0 ~ 40 です。有効な合計値の範囲は 0 ~ 255 です。デフォルト値は 1.0 です。

[Black Point] 100% の黒を表すしきい値を定義します。ここで入力した値未満のピクセルは、黒

に変換されます。値の範囲は 0 ~ 40 です。有効な合計値の範囲は 0 ~ 255 です。

デフォルト値は 0 です。ブラック ポイントの設定を大きくすると、ビデオの暗い

領域での細かい変化が減少し、圧縮品質が向上します。

[Black Point Transition]

黒とその周囲のカラーとの間のスムージングの大きさを設定します。ブラック ポイントは、設定されたしきい値未満のピクセルにだけ影響を与えます。鮮明な移り

変わりを維持するには、値を小さくします。移行をより滑らかにするには、値を大

きくします。値の範囲は 0 ~ 255 です。デフォルト値は 15 です。

[White Point] 100% の白を表すしきい値を定義します。入力した値を上回るすべてのピクセルが

白に変換されます。値の範囲は 0 ~ 255 です。デフォルト値は 255 です。ホワイ

ト ポイントの設定を小さくすると、ビデオの明るい領域での細かい変化が減少し、

圧縮品質が向上します。

8-12Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

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第 8 章 プリプロセッサ プロファイル

プリプロセッサ設定について

[Noise Reduction](プリプロセッサ)

図 8-9 に、[Noise Reduction] 設定を示します。表 8-7 では、その設定について説明します。

図 8-9 プリプロセッサ プロファイル:[Noise Reduction] 設定

[White Point Transition]

白とその周囲のカラーとの間のスムージングの大きさを設定します。鮮明な移り変

わりを維持するには、値を小さくします。移行をより滑らかにするには、値を大き

くします。値の範囲は 0 ~ 255 です。デフォルト値は 15 です。

[Color Rescale] カラーをビデオ レベル(16 ~ 235)からコンピュータ レベル(0 ~ 255)に拡大

するかどうかを決定します。デフォルト値では、拡大を行います。ほとんどのビデ

オ フォーマットでは、8 ビット サンプリングにマッピングされる際に、100% の黒

(7.5 IRE)は 16 に設定され、100% の白(100 IRE)は 235 に設定されます。ほと

んどのコンピュータでは、100% の黒は 0 に設定され、100% の白は 255 に設定さ

れます。カラー リスケールでは、カラー範囲をコンピュータ ディスプレイ用に

適化するために、16 を 0 および 235 を 255 にマッピングして範囲が拡大されます。

• [On]:輝度とカラーのレベルがビデオ レベル(16 ~ 235)からコンピュータ レベル(0 ~ 255)に拡大されます。これは、デフォルト値です。

• [Off]:輝度とカラーのレベルはビデオ レベル(16 ~ 235)から変更されませ

ん。

符号化ビデオが暗く、純粋な黒または白が表示されない場合は、[Color Rescale] を [On] にする必要があるにもかかわらず [Off] になっている可能性があります。符号化

ビデオで黒または白の部分が多すぎる場合は、考えられる原因の 1 つとして、[Color Rescale] を [Off] にする必要があるのに [On] になっている可能性があります。

[601-709 Color Space]

HD から SD または SD から HD に変換するときのカラーの調整方法を決定します。

• 601(SD)から 709(HD)

• 709(HD)から 601(SD)

表 8-6 プリプロセッサ プロファイル:[Color] 設定と説明 (続き)

設定 説明

8-13Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 8 章 プリプロセッサ プロファイル

プリプロセッサ設定について

[Manage Input Extensions](プリプロセッサ)

図 8-10 に、[Manage Input Extensions] 設定を示します。表 8-8 では、その設定について説明します。

図 8-10 プリプロセッサ プロファイル:[Manage Input Extensions] 設定

表 8-7 プリプロセッサ プロファイル:[Noise Reduction] 設定と説明

設定 説明 [Temporal Smoothing]

フレーム間のスムージングでフレームが結合される方法を定義します。これ

により、出力フレームが作成されるときに平均化される入力フレームの数を

指定します。指定する値は、ソースからの入力フレーム レートに応じて 1 ~ 4 フレームになります。デフォルト値は 1 で、スムージングは行われません

(フレームが自身と比較されるので、完全一致になります)。

[Blur] ソース映像にかけるぼかしの程度を指定します。値の範囲は 0 ~ 4.0 です。

有効な合計値の範囲は 0 ~ 10.0 です。一般にぼかしは、ビット レートが低い

ときに、イメージの詳細部分を減らすために使用します。それにより、高い

圧縮率で完成したクリップの全体の外観が改善されます。

ぼかしをかけると、イメージは劣化しますが、より良い圧縮が可能になります。

[Noise Reduce] ソース ビデオから小さくて不規則な詳細部分を取り除くために使用します。

値の範囲は、削除される詳細部分のサイズを参照します。推奨される範囲は 0 ~ 3.0 です。完全な範囲は 0 ~ 6.0 です。デフォルト値は 0 です。

[Unsharp Mask Enabled]

イメージ内のエッジの詳細だけを強調するために使用します。チェックボッ

クスをオンにすると、[Unsharp Radius] スライダと [Unsharp Strength] スラ

イダがアクティブになります。

• チェックボックスがオン:アンシャープ マスク スムージングが使用され

ることを示します。これにより、圧縮効率は低下しますが、イメージの

明瞭感を向上できます。

• チェックボックスがオフ:アンシャープ マスク スムージングが使用され

ないことを示します。これは、デフォルト値です。

アンシャープ マスクを使用すると、圧縮効率は低下しますが、イメージの品

質感を向上できます。一部のビデオ フォーマット(VHS など)およびより鮮

明なイメージが求められる数世代にわたるイメージには、この設定の使用が

推奨されます。

[Unsharp Radius] アンシャープ マスクの使用を設定しているときにだけ使用します。イメージ

内でより大きいオブジェクトの明瞭さを強調するには、この値を増やします。

値の範囲は 0 ~ 8.0 です。デフォルトは 0 です。

[Unsharp Strength] アンシャープ マスクの使用を設定しているときにだけ使用します。明瞭化の

効果の強さを大きくするには、この値を増やします。値の範囲は 0 ~ 200 です。完全な範囲は 0 ~ 200 です。デフォルト値は 100 です。

8-14Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 8 章 プリプロセッサ プロファイル

プリプロセッサ設定について

Line21/VANC データ(プリプロセッサ)

図 8-11 に、Line21/VANC 設定を示します。表 8-9 に説明されているオプションからソースを指定す

ることにより、Line 21/VANC 設定を出力に追加するように選択できます。

「SD Pinnacle ソースからの VBI データの抽出(Line 21/VANC データ)」(P.8-16)も参照してくださ

い。

図 8-11 プリプロセッサ プロファイル:Line21/VANC 設定

表 8-8 プリプロセッサ プロファイル:入力拡張子の設定と説明

設定 説明 [Mange Input Extensions] このオプションにより、ファイル拡張子を設定ファイルに基づいて管

理できます。

初に、次の手順を実行します。

1. 次の例の XML フォーマットと適合するファイルを作成し、保存

します。

XML を扱う独自ファイル

<extensions><extension input="ts" treat-as="mpg" /> <extension input="" treat-as="gxf" type="directshow" /> <extension input="mp4" type="directshow" /> <extension input="avi" type="quicktime" /> </extensions>

この例では、

– 2 行目で、.ts 拡張子を .mpg 拡張子として扱い、それらをデ

フォルトのパイプラインで復号化するように、

Cisco MXE 3500 に指示しています。

– 3 行目で、拡張子のないファイルを .gfx(Grass Valley)ファ

イルとして扱い、それらを DirectShow で復号化するように、

Cisco MXE 3500 に指示しています。4 行目で、.mp4 ファイ

ルを DirectShow で復号化するように、Cisco MXE 3500 に指

示しています。

– 5 行目で、.avi ファイルを QuickTime で復号化するように、

Cisco MXE 3500 に指示しています。

2. プリプロセッサ プロファイルの [Manage Input Extensions] セク

ションで、[Enabled] チェックボックスをオンにします。

3. [Configuration File] の隣にある [Browse] ボタンをクリックし、新

しい XML ファイル(ステップ 1 で作成したもの)を選択します。

(注) 現在、「treat-as」オプションは、type="quicktime" と組み合せ

て使用できません。

8-15Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 8 章 プリプロセッサ プロファイル

プリプロセッサ設定について

SD Pinnacle ソースからの VBI データの抽出(Line 21/VANC データ)

Cisco MXE 3500 では、Standard Definition(SD)Pinnacle ソースからの VBI データ抽出がサポート

されています。SD Pinnacle ソースの取り込み時に VBI から Line 21/VANC データを抽出できます。

Cisco MXE 3500 は、MPEG ユーザ データ フィールド内で検出された VBI データを、それがプリプロ

セッサ内の信号処理パイプラインに入る前に再構築します。

手順

ステップ 1 [Preprocessor Profile] ページ上で、[Line 21/VANC Data] セクションまでスクロール ダウンします。

ステップ 2 [Source] ドロップダウンで [VBI (Line 21)] を選択します。図 8-12 を参照してください。

図 8-12 Line 21/VANC データの VBI ソースの選択

表 8-9 プリプロセッサ プロファイル:ソース設定と説明

ソース設定 説明

[None] この設定により、Line 21 データを出力に追加しないことを示します。

[VBI (Line 21)] Cisco MXE 3500 は、ソース メディアの Vertical Blanking Interval(VBI)内で検出された Line 21 情報を符号化出力に渡します。出力の符

号化は、選択されたオプションによって異なります。「SD Pinnacle ソー

スからの VBI データの抽出(Line 21/VANC データ)」(P.8-16)も参照し

てください。

• VBI への CC パススルー(Seachange、Pinnacle、および GXF)

• MPEG ユーザ データへの CC パススルー(Omneon、VOD)

[Embedded (Line 21 /VANC)]

Cisco MXE 3500 は、ソース メディアの MPEG ユーザ データ内(現在

は、MPEG-2 ベースの .mov ファイルと中間 .ref ファイルでだけ)および

組み込み VANC トラック内(現在は、Avid DNxHD .mov ファイルでだ

け)で検出されたクローズド キャプション情報を符号化出力に渡します。

出力の符号化は、選択されたオプションによって異なります。

• VBI への CC パススルー(Seachange、Pinnacle、および GXF)

• MPEG ユーザ データへの CC パススルー(Omneon、VOD)

[Submission (CC File)] Cisco MXE 3500 は、Scenarist Caption ファイル(.scc)、Cheetah Caption ファイル(.cap)、NCI Caption ファイル(.cap)、または NCI Timed Roll-up ファイル(.flc)内で検出されたデータを符号化出力に埋め込みま

す。出力の符号化は、選択されたオプションによって異なります。

• VBI への CC パススルー(Seachange、Pinnacle、および GXF)

• MPEG ユーザ データへの CC パススルー(Omneon、VOD)

ファイル名:ファイル ソースのクローズド キャプションを有効にするに

は、[File Job submission] ページ > [Advanced] セクション > [Closed Captioning File] で送信時にファイルの場所を指定する必要があります。

8-16Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 8 章 プリプロセッサ プロファイル

プリプロセッサ設定について

(注) Cisco MXE 3500 でソース ファイルが Pinnacle ベースであると認識されるには、メディア ファイルの拡張子が .std であるか、ファイル名自体が std である必要があります。プリプロ

セッサでは、補助ファイルも読み込まれます(それらが存在する場合)。

メディア(MPEG)ファイルの名前に .std 拡張子が付いている場合は、補助ファイルの名前に .ft 拡張子と .header 拡張子が含まれている必要があります。メディア ファイルの名前が std の場合は、補助ファイルの名前が ft と header でなければなりません。補助ファイルは、std ファ

イルと同じディレクトリ内に存在する必要があります。

[Closed Captioning](プリプロセッサ)

図 8-13 に、[Closed Captioning] 設定を示します。

図 8-13 プリプロセッサ プロファイル:[Closed Captioning] 設定

[Burn-in] ボックスをオンにすることにより、クローズド キャプションを画面上に図として表示できま

す。この図は、背景が黒い長方形の白または色付きの文字です。この「焼き付けられた」キャプション

は、符号化出力だけでなく、中間プリプロセッサ .avi ファイルでも表示されます。

(注) [Burn-In] ボックをオンにし、Line 21/VANC データの [Source] を [Submission] に設定する場

合は、ファイル送信プロファイルでキャプション ファイルを指定する必要があります。

[Embedded] または [VBI] を選択する場合は、キャプション ファイルを指定する必要はありま

せん。

[Aspect Ratio Conversion](プリプロセッサ)

[Aspect Ratio Conversion] ツールでは、さまざまなフォーマット間でメディアを拡大縮小するための複

数の方法が用意されています。たとえば、アスペクト比が 4:3 のイメージを 16:9 のアスペクト比に変

換することや、その逆の変換ができます。

Cisco MXE 3500 は、変換においてピクセル アスペクト比の情報を利用します。Cisco MXE 3500 は、

ピクセル アスペクト比に関して、イメージのピクセル寸法に基づいたデフォルトの仮定を使用します。

たとえば、720 × 480 または 720 × 486 のイメージ サイズは SD NTSC であると見なされ、NTSC のピクセル アスペクト比である 0.9 が割り当てられます。完全に制御するには、入力メディアのピクセル アスペクト比とプリプロセッサ出力イメージのピクセル アスペクト比の両方を明示的に設定します。

入力寸法は、入力メディアから読み込まれます。プリプロセッサ出力寸法は、前処理されたビデオを受

け取るエンコーダによって設定されます。プリプロセッサが複数の符号化用にデータを供給する場合、

要求された寸法の中で も大きいものが生成されることに注意してください。[Aspect Ratio Conversion] ツールでは、入力メディアをプリプロセッサ出力に変換する方法を指定します。

8-17Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

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第 8 章 プリプロセッサ プロファイル

プリプロセッサ設定について

(注) [Stretch to fit] モードでは、ピクセル アスペクトは無視されます。その他のモードでは、メ

ディアの外観を維持し、イメージがつぶれたり伸びたりするのを回避するために、入力と出力

の両方のフォーマットのピクセル アスペクト比を知ることが重要です。ピクセル アスペクト比

を変更すると、符号化イメージのサイズ、引き伸ばし、およびトリミングが影響を受けます。

図 8-14 に、[Aspect Ratio Conversion] 設定を示します。表 8-10 では、その設定について説明します。

図 8-14 プリプロセッサ プロファイル:[Aspect Ratio Conversion]

8-18Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 8 章 プリプロセッサ プロファイル

プリプロセッサ設定について

表 8-10 プリプロセッサ プロファイル:[Aspect Ratio Conversion] 設定と説明

設定 説明

[Mode] [Stretch to fit]:このモードでは、ソース メディア フォーマットがプリプロ

セッサ出力の寸法に伸長または収縮されます。イメージの元のアスペクト比

を維持するための調整はありません。ピクセル アスペクト比の設定は使用さ

れません。

[Cropping]:このモードでは、イメージを引き伸ばさずにイメージ サイズが

変更されます。Cisco MXE 3500 は、出力イメージがすべて覆われるよう

に、イメージを線形に拡大縮小します。入力イメージと出力イメージのエッ

ジは、水平方向または垂直方向のいずれかで一致します。イメージの一部

は、一致しない方向でのトリミングによって失われます。トリミングは、上

下または左右に等しく行われます。トリミング モードでは、入力されたピク

セル アスペクト比の情報が使用されます。

[Letterbox, Curtains]:このモードでは、出力寸法の境界内にすべて収まるま

で、イメージが線形に拡大縮小されます。垂直方向に未使用のスペースがあ

る場合は、出力イメージの上下に黒い帯が均等に入ります(レターボックス

化)。反対に、水平方向に未使用のスペースがある場合は、黒い帯(カーテ

ン)が出力イメージの左右に表示されます。レターボックス /カーテン モー

ドでは、入力されたピクセル アスペクト比の情報が使用されます。

[Non-linear Stretch]:このモードでは、エッジに近いほどイメージが引き伸

ばされ、中央での引き伸ばしはありません。非線形の引き伸ばしは水平方向

で起こります。垂直方向の拡大縮小は線形です。このオプションにより、た

とえば、4 × 3 のソースから、イメージ中央付近に歪のないフルの 16 × 9 の出力イメージが 得られます。非線形引き伸ばしモードでは、入力されたピク

セル アスペクト比の情報が使用されます。

[Anamorphic]:アナモルフィック ソース ビデオは、16:9 ワイドスクリーン フォーマットです。これは、幅の狭い標準サイズのイメージ(720 × 480 など)に適合するように、水平方向が圧縮されています。つまり、表示されたイ

メージでの各ピクセルの幅は広く、ピクセル アスペクト比は 1.0 を超えます。

ソース素材がアナモルフィックであることを Cisco MXE 3500 に伝えるに

は、[Input Pixel] ドロップダウンからアナモルフィックの選択肢の 1 つを選

択します。あるいは、正確なピクセル アスペクト比がわかっている場合は、

[Input Pixel] を [Custom] に設定し、ピクセル アスペクト比の値を手動で設

定できます。

8-19Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 8 章 プリプロセッサ プロファイル

プリプロセッサ設定について

[Input Pixel] / [Input Pixel Aspect]

これにより、入力メディアのピクセル アスペクト比が定義されます。

一般に、取り込み用として Cisco MXE 3500 に提供されるメディアは、それ

らのビデオ フォーマットの仕様を伴わずに到着します。ピクセル アスペク

ト比(あるいは単純にピクセル アスペクト)は、このフォーマット情報の一

部であり、各ピクセルで表現されるイメージ要素の形状を表します。ピクセ

ルは、フォーマットに応じて正方形または長方形になります。ピクセル アス

ペクトは、ピクセルの幅をピクセルの高さで割ったものです。

デフォルトの設定では、入力イメージの寸法に基づいて、Cisco MXE 3500 がピクセル アスペクトの値に対して特定の業界標準を仮定します。このデ

フォルトは、他の標準をドロップダウン リストから選択して変更できます。

柔軟な設定を可能にするために、ピクセル アスペクトを任意の数値で明示的

に指定できるカスタム オプションも用意されています。この値は、[Input Pixel Aspect] ボックスに入力します。これは、カスタム設定の場合にだけ有

効です。

[Output Pixel] / [Output Pixel Aspect]

これにより、プリプロセッサ出力のピクセル アスペクト比が定義されます。

プリプロセッサ出力は、Cisco MXE 3500 エンコーダへの入力として提供さ

れるメディアです。単一符号化のジョブでは、プリプロセッサにより、符号

化出力の寸法と一致するサイズのメディアが生成されます。しかし、

Cisco MXE 3500 ジョブでは、複数の符号化フォーマットを生成する場合が

あります。この場合、プリプロセッサにより、要求された符号化寸法の中で

も大きいものと一致する中間メディア フォーマットが生成されます。

デフォルトの設定では、出力イメージの寸法に基づいて、Cisco MXE 3500 がピクセル アスペクトの値に対して特定の業界標準を仮定します。このデ

フォルトは、他の標準をドロップダウン リストから選択して変更できます。

柔軟な設定を可能にするために、ピクセル アスペクトを任意の数値で明示的

に指定できるカスタム オプションも用意されています。この値は、[Output Pixel Aspect] ボックスに入力します。これは、カスタム設定の場合にだけ有

効です。

表 8-10 プリプロセッサ プロファイル:[Aspect Ratio Conversion] 設定と説明 (続き)

設定 説明

8-20Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 8 章 プリプロセッサ プロファイル

プリプロセッサ設定について

アスペクト比変換の例

図 8-15 に、アスペクト比変換の例を示します。

図 8-15 アスペクト比変換の例

[Timecode](プリプロセッサ)

Cisco MXE 3500 プリプロセッサでは、出力メディアのタイムコードが、ソースの選択に応じてさまざ

まな方法で用意されます。これらのタイムコードは、埋め込みを可能にするためにエンコーダへ渡され

るメタデータ項目です。すべてのエンコーダがタイムコードを利用するわけではありません。

Cisco MXE 3500 により、タイムコード トラックが、それをサポートしている出力メディアに追加さ

れます。

図 8-16 に、[Timecode] 設定を示します。表 8-11 では、その設定について説明します。

8-21Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

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第 8 章 プリプロセッサ プロファイル

プリプロセッサ設定について

図 8-16 プリプロセッサ プロファイル:[Timecode] 設定

表 8-11 プリプロセッサ プロファイル:[Timecode] 設定と説明

設定 説明

[Source] 次のいずれかを選択します。

• [User Specified]:

– ファイル ジョブの場合、[File Job Submission] ページで設定された [Start Timecode] フィールドによってタイムコードがオフセットされ

ます。この値はジョブ送信時に入力されます。プロファイルには保

管されていません。

– ライブ ジョブの場合、タイムコードは 0 から始まると仮定されます。

• [VBI]:VITC タイムコードが着信 VBI から取り出され、出力メディア

内の適切な場所に追加されます。「SD Pinnacle ソースからの VBI データ

の抽出(タイムコード)」(P.8-23)も参照してください。

• [Embedded]:タイムコードがソース ファイル メタデータから取得され

(GXF ラッパーからや QuickTime ファイルのタイムコード トラックから

など)、出力メディア内の適切な場所に追加されます。

• [Profile Specified]:タイムコードが [Source] 設定の [Start Timecode] エントリからにオフセットされます。この値は、プリプロセッサ プロファ

イルに保管されます。

[Start Timecode] 初の符号化フレームに表示されるタイムコードを入力します。ソース ファ

イルのタイムコードに一致させたり、タイムコードを 00:00:00:00 から開始

したりできます。ドロップフレーム(セミコロンで区切られた hh;mm;ss;ff)または非ドロップ フレーム(コロンで区切られた hh:mm:ss:ff)を示します。

[Burn In] チェック ボックスがオンになると、この機能は、入力から読み込まれたタイ

ムコードを採用し、作成するイメージにそのタイムコードを焼き付けます。

焼き付けは、すべてのフレームで行われます。この機能を有効にする場合は、

フォントの高さと場所を指定する必要があります。

[Font Height (%)] タイムコードのサイズを指定します。

[Horizontal] / [Vertical]

タイムコードの場所を指定します。

8-22Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 8 章 プリプロセッサ プロファイル

プリプロセッサ設定について

SD Pinnacle ソースからの VBI データの抽出(タイムコード)

Cisco MXE 3500 では、Standard Definition(SD)Pinnacle ソースからの VBI データ抽出がサポート

されています。SD Pinnacle ソースの取り込み時に VBI からタイムコードを抽出できます。

Cisco MXE 3500 は、MPEG ユーザ データ フィールド内で検出された VBI データを、それがプリプロ

セッサ内の信号処理パイプラインに入る前に再構築します。

手順

ステップ 1 [Preprocessor Profile] ページ上で、[Timecode] セクションまでスクロール ダウンします。

ステップ 2 [Source] ドロップダウンで [VBI] を選択します。図 8-17 を参照してください。

図 8-17 タイムコードの VBI ソースの選択

(注) Cisco MXE 3500 でソース ファイルが Pinnacle ベースであると認識されるには、メディア ファイルの拡張子が .std であるか、ファイル名自体が std である必要があります。プリプロ

セッサでは、補助ファイルも読み込まれます(それらが存在する場合)。

メディア(MPEG)ファイルの名前に .std 拡張子が付いている場合は、補助ファイルの名前に .ft 拡張子と .header 拡張子が含まれている必要があります。メディア ファイルの名前が std の場合は、補助ファイルの名前が ft と header でなければなりません。補助ファイルは、std ファ

イルと同じディレクトリ内に存在する必要があります。

[Watermarking](プリプロセッサ)

[Watermarking] セクションでは、通常は画面の下隅にオーバーレイとして表示されるグラフィック ウォーターマーク(「bug」と呼ばれることもあります)に使用するファイルを選択できます。プリプ

ロセッサ プロファイルの [Philips CompoTrack Forensic Watermarking] セクションと [Thomson Nextamp Forensic Watermarking] セクションで設定される電子透かしと混同しないように注意してく

ださい。

図 8-18 に、[Watermarking] 設定を示します。表 8-12 では、その設定について説明します。

8-23Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 8 章 プリプロセッサ プロファイル

プリプロセッサ設定について

図 8-18 プリプロセッサ プロファイル:[Watermarking] 設定

表 8-12 プリプロセッサ プロファイル:[Watermarking] 設定と説明

設定 説明

[Image] ウォーターマークとして使用するイメージ ファイルを決定します。ウォーターマー

ク ファイルのフォーマットは、.psd、.tga、.pct、または .bmp である必要があります。

[Origin] [X Distance] と [Y Distance] の測定に使用される参照点を指定します。

• [Bottom-right]:ウォーターマークは、ソース イメージの右下隅に対して相対的

に配置されます。

• [Bottom-left]:ウォーターマークは、ソース イメージの左下隅に対して相対的に

配置されます。

• [Top-right]:ウォーターマークは、ソース イメージの右上隅に対して相対的に配

置されます。

• [Top-left]:ウォーターマークは、ソース イメージの左上隅に対して相対的に配

置されます。

ウォーターマークの配置は、使い勝手の良さから、入力ストリームよって表現されま

す。Cisco MXE 3500 は、それに応じてウォーターマークのサイズを変更し、符号化

出力上に配置します。ウォーターマークは他のプリプロセッサ設定(フェードを除

く)の影響を受けないため、このことは重要です。

トリミング設定を適用すると、ウォーターマークの配置は、トリミング設定で定義さ

れる新しいエッジから測定されます。

[Mode] ウォーターマーク イメージの表示モードを決定します。

• [Composite]:ウォーターマークをソース ビデオ上に直接合成します。アルファ チャネルが存在する場合は、合成に使用されます。

• [Luminance]:イメージの輝度と色調がウォーターマークの輝度と色調に従って

修正されます。

[X Distance] 完成した出力ファイル上でのウォーターマーク イメージの場所を変更します。この

設定により、ウォーターマークの配置がイメージの水平軸に沿って変更されます。X 距離は、ソース イメージのピクセル単位の x 座標によって表されます。値の範囲は -768 ~ 768 です。デフォルト値は 0 で、イメージは選択された原点に配置されます。

8-24Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 8 章 プリプロセッサ プロファイル

プリプロセッサ設定について

[V-Chip](プリプロセッサ)

この機能は、Cisco MXE 3500 では使用できません。

[Audio](プリプロセッサ) プリプロセッサ プロファイルの [Audio] セクションは、オーディオ チャネルをミキシングおよびマッ

ピングした後、符号化を行う前に、設定を変更する場合に使用されます。

「ドルビー プログラム オプティマイザ」(P.5-30)も参照してください。

図 8-19 に、[Audio] 設定を示します。表 8-13 では、その設定について説明します。

図 8-19 プリプロセッサ プロファイル:[Audio] セクション

[Y Distance] 完成した出力ファイル上でのウォーターマーク イメージの場所を変更します。この設

定により、ウォーターマークの配置がイメージの垂直軸に沿って変更されます。値の

範囲は -768 ~ 768 です。デフォルト値は 0 で、イメージの配置に変更はありません。

[Width] ソース イメージのピクセル単位でウォーターマークの幅を決定します。値の範囲は 1 ~ 768 です。デフォルト値は 200 です。

[Height] ソース イメージのピクセル単位でウォーターマークの高さを決定します。値の範囲

は 1 ~ 576 です。デフォルト値は 100 です。

[Opacity] ウォーターマーク イメージの不透明度(あるいは透明度)を決定します。この不透

明度を調整することにより、ウォーターマークの目立ち具合を変更できます。値の範

囲は 0 ~ 200% です。デフォルト値は 100% です。[Composite] モードの場合、これ

は実質的に「アルファ」値となり、100% で完全に不透明になります。[Luminance] モードの場合、このパラメータにより、ウォーターマークの強さが効果的に調整され

ます。

[Start Timecode]

このエントリでは、ウォーターマークの表示を開始する時間を指定します。時間は、

クリップの先頭から測定されます。フォーマットは、HH:MM:SS.mmm です。mmm はミリ秒を表します。

[Duration] このエントリでは、ウォーターマークが適用される時間の長さを秒単位で指定しま

す。クリップ全体を通してウォーターマークを表示するには、0 を入力します。

[Fade Time] このエントリでは、ウォーターマークがフェード インおよびフェード アウトするの

にかかる時間の長さを秒単位で指定します。フェードは、ウォーターマークの持続時

間内で起こります。したがって、フェードインは開始時間に始まり、フェードアウト

は持続時間が切れるときに終了します。

表 8-12 プリプロセッサ プロファイル:[Watermarking] 設定と説明 (続き)

設定 説明

8-25Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 8 章 プリプロセッサ プロファイル

プリプロセッサ設定について

[Audio Filters](プリプロセッサ)

図 8-20 に、[Audio Filters] 設定を示します。表 8-14 では、その設定について説明します。

図 8-20 プリプロセッサ プロファイル:[Audio Filters]

表 8-13 プリプロセッサ プロファイル:[Audio] 設定と説明

設定 説明

[Audio Passthrough]

前処理を適用せずに、入力オーディオを出力へ通過させます。

[Fade In] クリップ開始時の無音からの線形フェードインに割り当てられる時間の長さ。秒単

位で定義します。値の範囲は 0 ~ 10 秒です。デフォルトは 0 秒です。デフォルト

値は 0.0 秒です。

[Fade Out] クリップ終了時の無音への線形フェードアウトに割り当てられる時間の長さ。秒単

位で定義します。値の範囲は 0 ~ 10 秒です。デフォルトは 0 秒です。

[Add Silent Audio Track]

チェックボックスをオンにすると、このオプションにより、無音のオーディオ トラックがプリプロセッサの符号化出力に挿入されます。この挿入は、ソース ファイ

ルにオーディオ トラックが存在しない場合にだけ行われます。ソース ファイルに

オーディオ トラックが存在すると、このオプションは無視されます。

オーディオを符号化するようにエンコーダ プロファイルが設定されている場合、

ソース ファイルにオーディオが含まれていないと、エンコーダは失敗します。オー

ディオを必要とするエンコーダに対しては、無音のオーディオ トラックを挿入して

オーディオ ソースを提供できます。

8-26Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 8 章 プリプロセッサ プロファイル

プリプロセッサ設定について

表 8-14 プリプロセッサ プロファイル:[Audio Filters] 設定と説明

設定 説明

[Low Pass] 指定した周波数を超えるサンプルが抑制されます。kHz で表します。値の範

囲は 0 ~ 24 です。デフォルト値は 0 で、このフィルタは無効になります。

Low Pass という語は、低い周波数が通過できることを意味します。オー

ディオ圧縮コーデックは、高い周波数が抑制されると効率的に機能します。

[High Pass] 設定した値より低い周波数が抑制されます。キロヘルツ(kHz)で表しま

す。値の範囲は 0 ~ 200 です。デフォルト値は 0 です。

High Pass という語は、高い周波数が通過できることを意味します。一部の

種類のノイズまたはハムは、低い周波数に存在することがあります。そのよ

うなノイズを抑制すると、圧縮効率が向上する可能性があります。

[Volume Filter Type] オーディオの音の強さの制御方法を定義します。特定のフィルタ タイプの

選択肢により、ウィンドウの低い部分での制御をアクティブにできます。

• [None]:調整は行われません。

• [Adjust]:音量を増幅または減衰させる割合を指定します。単位は、線

形(波形)単位です。

• [Normalize]:代表的な音量と一致するフル スケールに対する割合を指

定します。[Normalize] 設定はシングルパスです。オーディオ クリップ

全体を調べてはいません。代わりに、約 10 秒間のフェーディング ウィ

ンドウで得られる音量の測度が使用されます。これは、ライブ キャプ

チャで役に立つ場合があります。値の範囲は 0(無音)~ 100( 大音

量)です。

• [2-Pass Normalize]:クリップ内の 大サンプルが所定の値に正規化さ

れるように、クリップ全体がスケーリングされます。2 パスの正規化

は、ファイルベースのメディアに対してだけ有効です。正規化値の範囲

は 0(無音)~ 100(フル スケールに設定されたピーク サンプル)。

• [1770 2-pass norm]:このオプションでは、国際標準 ITU-R BS.1770 で定義されているオーディオ正規化が有効化されます。この処理は 2 パス

です。つまり、オーディオ コンテンツは、Cisco MXE 3500 によって、

音の強さを測定するために 1 回スキャンされた後、音の強さを正規化す

るために再度スキャンされます。ITU-R BS.1770 は、5.1 チャネル サラ

ウンドサウンド メディアの正規化によく使用されます。また、ステレ

オでも使用されることがあります。

– [1770 2-pass norm] を選択すると、[Target Volume] ボックスが表示

されます。標準に定義されているように、必要な正規化値をここに LKFS 単位で入力します。これらの単位は、dB フルスケール単位

に似ており、負の値になります。一般に使用される値の範囲は、

-17 ~ -25 LKFS です。

[Volume Adjust] [Adjust] オプションの場合、この値で出力オーディオのスケーリングを指定

します。単位は線形(波形)単位であり、入力レベルに対する割合として指

定します。値の範囲は 0(無音)~ 200% であり、デフォルトは 50% です。

8-27Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

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第 8 章 プリプロセッサ プロファイル

プリプロセッサ設定について

[Input/Output Audio Channel Mapping](プリプロセッサ)

この機能は、Cisco MXE 3500 では使用できません。

[Forensic Watermarking](プリプロセッサ) [Forensic Watermarking] は、Cisco MXE 3500 では使用できません。

[Philips CompoTrack Forensic Watermarking](プリプロセッサ)

[Philips CompoTrack Forensic Watermarking] は、Cisco MXE 3500 では使用できません。

[Thomson Nextamp Forensic Watermarking][Thomson Nextamp Forensic Watermarking] は、Cisco MXE 3500 では使用できません。

[Volume Normalize] [Normalize] オプションの場合、この値で出力オーディオの音量を指定しま

す。値は線形(波形)単位であり、フル スケールに対する割合です。値の

範囲は 0(無音)~ 100% であり、デフォルトは 25% です。

[2-pass Normalize] オプションの場合、この値でオーディオ クリップ内の

大サンプルの振幅を指定します。値は線形(波形)単位であり、フル スケールに対する割合です。値の範囲は 0 ~ 100% であり、デフォルトは 25% です。

[Compressor Threshold]

これは、先読みのないシングルパスのダイナミック レンジ コンプレッサで

す。ライブ キャプチャにおいて音量を制御するのに役立つ場合があります。

ファイルベースの符号化での使用は推奨されません (シスコでは業務用の 2 パス コンプレッサを提供しています。営業担当者までお問い合わせくださ

い)。このコンプレッサは、代表的なオーディオ レベルを大きな秒数の

フェーディング メモリ時定数で RMS 評価し、この経験的な測定レベルに対

して圧縮を行います。

このコンプレッサ値は、デシベル単位で測定されたオーディオ電力の代表レ

ベルに対して相対的な圧縮しきい値レベルです。このしきい値を超えると、

オーディオの音の強さが [Compressor Ratio] で減衰します。したがって、コ

ンプレッサ値を小さくすると、より圧縮されるようになります。値の範囲は –40 dB ~ +6 dB です。

[Compressor Ratio] [Compressor threshold] フィールドに定義したポイントより上で起こる減衰

の量を決定します。比の値の範囲は 1(圧縮なし)~ 20(20:1 に近い制限)

です。

表 8-14 プリプロセッサ プロファイル:[Audio Filters] 設定と説明 (続き)

設定 説明

8-28Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 8 章 プリプロセッサ プロファイル

プリプロセッサ設定について

[Graphics Overlay](プリプロセッサ)

有効化 この機能を使用するには、グラフィック オーバーレイ機能のライセンスを購入し、スタンドアロンの Cisco MXE 3500 または Resource Manager デバイスにインストールする必要があります。詳細につい

ては、『Deployment and Administration Guide for Cisco MXE 3500』を参照してください。

Cisco MXE 3500 は、コード変換時にビデオとメタデータをグラフィック テンプレートと同期させて、

動的な複数レイヤのタイトル、商標グラフィックス、クロス プロモーション、字幕、キャプション、

およびアニメーションを生成します。オーバーレイは、小画面と大画面のどちらのアプリケーションに

も適しています。グラフィック テンプレートは、多くのクリエイティブなデザインの専門家達によっ

て使用されている Adobe のオーサリング ソフトウェアで作成されます。Cisco MXE 3500 Graphics により、編集者は、あらかじめ用意されているシーン チェンジ、アニメーション、8 ビット アルファ ブレンディング、およびトランジションを組み込みます(すべて実行時のメタデータのトリガがありま

す)。グラフィック オーバーレイを Cisco MXE 3500 出力に追加するには、次の 2 つの追加入力が必要

です。

• Flash .swf テンプレート。グラフィカル要素の配置、カラー、サイズなどの属性を定義します。た

とえば、このテンプレート内でのテキスト フィールドは、実行時に定義される動的な変数です。

• XML メタデータ記述。符号化時にオーバーレイに適用されるグラフィカル要素の固有の値を定義

します。たとえば、任意のビデオ クリップで同じテンプレートを再使用できるように、タイトル

のテキストを定義します。

グラフィック オーバーレイ(幾何学的なオブジェクト、テキスト、メタデータ テキスト、イメージ、

動画)は、Cisco MXE 3500 でサポートされているすべての出力フォーマットに適用されます。オー

バーレイは、メイン コンテンツ、バンパー、トレーラーに適用できます。オーバーレイは、前処理の

終り近くでメディアに適用されます。オーバーレイの後に実行されるビデオ前処理操作は、電子透かし

の処理だけです。

バージョン 2.0 ActionScript(TM) アプリケーションの Flash 7 .swf ファイルを生成する任意のアプリ

ケーション(Adobe Flash Pro 8 および Flash Creative Suite 3、Photoshop、After Effects など)を使用

して、グラフィック オーバーレイ テンプレートを生成できます。その後、テキスト エディタまたはカ

スタム アプリケーションで XML メタデータ制御ファイルを作成します。Cisco MXE 3500グラフィッ

ク オーバーレイ テンプレート(.swf ファイル)とメタデータ(XML)は、ユーザ インターフェイス

を使用して、各セグメントに独立して適用できます。メタデータは、時間参照された XML ファイルと

して適用するか(ファイル ジョブの場合)、リアルタイムで XML ファイルから読み込めます(ライブ ジョブの場合)。

さらに、Cisco MXE 3500 では、次のファイル参照方法もサポートされています。

• パス名

• UNC パス名

• URL

ここでは、次の内容について説明します。

• 「グラフィック オーバーレイについて」(P.8-30)

• 「コンテンツ /バンパー /トレーラー設定」(P.8-31)

• 「オーバーレイ メタデータ ファイルの作成」(P.8-32)

• 「アニメーション コントロール」(P.8-33)

8-29Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 8 章 プリプロセッサ プロファイル

プリプロセッサ設定について

グラフィック オーバーレイについて

ここでは、次の内容について説明します。

• 「空間的な考慮事項」(P.8-30)

• 「時間的な考慮事項」(P.8-30)

• 「.swf 動画の終了」(P.8-30)

• 「描画されるメタデータ」(P.8-30)

• 「他のメタデータ」(P.8-30)

• 「バンパーおよびトレーラー」(P.8-30)

空間的な考慮事項

オーバーレイは、常に長方形です。そのサイズは、プリプロセッサ出力寸法に従って変更されます。

オーバーレイは引き伸ばされません。オーバーレイとプリプロセッサ出力メディアの形状が一致しない

場合、オーバーレイは、トリミングが起こらない範囲で可能な限り大きいサイズに変更されます。した

がって、出力メディアの領域には、オーバーレイで覆われない部分ができる可能性があります。オー

バーレイは中心に配置されるので、オーバーレイで覆われない帯状の領域が左右または上下に存在する

可能性があります。オーバーレイのサイジングは、幅と高さをピクセル単位で測定することにより、わ

かる場合があります。プリプロセッサ出力に暗黙のピクセル アスペクト比が存在すると、その情報は

考慮されません。

時間的な考慮事項

ユーザが用意するオーバーレイ .swf ファイルには、固有の再生フレーム レートが存在します。これは、

プリプロセッサ出力メディアのフレーム レートと一致するとは限りません。一致しない場合は、出力

のフレーム レートに近づくように、プリプロセッサでオーバーレイを時間的に引き伸ばしたり、圧縮

したりできます。フレーム レートの変更は、オーバーレイのフレームを廃棄または複製して行われま

す。こうしたフレーム レートの変更は、フレーム レートの厳密な比で行われるとは限りません。オー

バーレイには、滑らかな動きが保たれる新しいレートが選択されます。

.swf 動画の終了

.swf 動画が終了すると、デフォルトでは、前処理出力が終わるまで、 後のフレームがオーバーレイ

され続けます。必要に応じて、他の動作を .swf ファイル内にプログラムすることもできます。たとえ

ば、.swf 動画を先頭に戻し、繰り返し再生できます。

描画されるメタデータ

オーバーレイに描画されるメタデータ テキストを前処理中に変更できます。これは、テキスト行が特

定の時間にオーバーレイに埋め込まれるように指定するメタデータ ファイルによって制御されます。

他のメタデータ

メタデータを使用して、Flash オーバーレイ動画を制御できます。たとえば、Flash 動画のさまざまな

部分にジャンプできます。これは、Flash のオーサリング作業時に .swf ファイル内で設定します。変数

にさまざまな値を割り当てて、.swf 動画内のさまざまな場所を示します。

バンパーおよびトレーラー

オーバーレイは、バンパーとトレーラーにも配置できますが、メイン クリップとはまったく別に処理

されます。つまり、バンパーとトレーラーには、オーバーレイを制御する情報を別に指定します。

8-30Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 8 章 プリプロセッサ プロファイル

プリプロセッサ設定について

(注) プリプロセッサ プロファイルの [Preprocess Bumper] チェックボックスや [Preprocess Trailer] チェックボックスをオンにして、バンパーやトレーラーにオーバーレイを配置します。

コンテンツ /バンパー /トレーラー設定

図 8-21 に、コンテンツ /バンパー /トレーラー設定を示します。表 8-15 では、その設定について説明

します。

図 8-21 コンテンツ /バンパー /トレーラー設定

表 8-15 コンテンツ /バンパー /トレーラー設定

設定 説明

[Enabled] このチェックボックスをオンにして、グラフィック オーバーレイを有効にし

ます。

[Template File] [Browse] をクリックして、.swf テンプレート ファイルの場所を指定します。

[Meta-Data File/URL] .swf で必要な場合、.xml ファイルをこのフィールドに追加します。

オーバーレイ メタデータの内容を表示するには、

上記のメタデータの説明は、Cisco MXE 3500 DCS データベースの

「statisticsType」テーブル内のデータベース項目と対応しています。

ここで、ジョブ XML のプレフィルタ セクション内のユーザ定義のメタデー

タ項目を表示できます。

<plan><task>

<parameters><meta-data>

<udm-item .... />

8-31Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 8 章 プリプロセッサ プロファイル

プリプロセッサ設定について

オーバーレイ メタデータ ファイルの作成

メタデータ XML ファイルは、前処理されたクリップ内の特定の時間に Cisco MXE 3500 Graphics Overlay Flash Player へ送信されるメタデータ項目を保持します。これらのメタデータ項目の名前は、

.swf テンプレート ファイル内の変数と一致している必要があります。テキスト エディタ プログラムを

使用して、この XML ファイルを作成します。メタデータ XML ファイルのフォーマットは、「Flash オーバーレイ メタデータ XML:オーバーレイ制御コマンド」(P.8-33)に定義されています。

.SWF ファイルのメタデータ変数の設定 この XML は、Flash オーバーレイに影響するメタデータおよびコマンドを伝えるために使用されます。

テキスト ファイルによって送信され、処理中にリアルタイムで変更できます。

(注) オーバーレイ メタデータ XML は一連のイベントであり、各イベントは <event> タグで囲まれ

ています。各 <event> 内のメタデータは、それぞれのイベント時間に Flash Player へ送信され

ます。これらのイベントは、時間の順序で並べる必要はありません。Flash Player は、メタ

データの変更に、すぐに反応できない場合があります。

例 8-1 に、オーバーレイ メタデータ XML を示します。表 8-15 に、この例の説明を示します。

例 8-1 オーバーレイ メタデータ XML

<eventList><event>

<time>26.5</time><data>

<var><name>reporter</name> <value>John Smith</value>

</var><var>

<name>town</name> <value>Boston</value>

</var> </data>

</event></eventList>

表 8-16 メタデータ XML タグと説明

タグ 説明

<eventList> このタグにより、Flash オーバーレイ メタデータのすべての XML を囲みます。

<event> このタグにより、特定の時間に使用されるメタデータを囲みます。<eventList> の子

として複数の <event> を使用できます。

<time> このタグにより、メタデータの時間(クリップの先頭からの浮動小数点の秒数)を

囲みます。

<data> このタグにより、指定時間に Flash player へ送られるメタデータを囲みます。<var> このタグにより、.swf 変数の名前と値を囲みます。<event> の子として複数の <var> を使用できます。

<var> このタグにより、.swf 変数の名前と値を囲みます。<event> の子として複数の <var> を使用できます。

8-32Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 8 章 プリプロセッサ プロファイル

プリプロセッサ設定について

Flash オーバーレイ メタデータ XML:オーバーレイ制御コマンド

オーバーレイの外観を制御するために、複数のコマンドをメタデータ XML ファイルに組み込めます。

また、特定のタイプのアニメーションを導入することもできます。これらのコマンドは、

<name><value> ペアと同様のメタデータではありません。これらは、テンプレート ファイルの再オー

サリングに代わる、より便利な方法として提供されています。

このコマンドにより、オーバーレイの表示と消去のタイミングが制御されます。また、フェード、ワイ

プ、およびスライドも作成できます。

アニメーション コントロール

グラフィック オーバーレイ(およびそれらに関連する ActionScript)は、一般に、Flash After Effects などの Adobe プログラムや、.swf ファイルを作成する任意のプログラムで作成します。

Cisco MXE 3500 では、オーバーレイの外観に対する一部の変更が可能で(メタデータ XML を使用)、

別の .swf ファイルを生成する必要のないアニメーション コントロールが提供されます。

Cisco MXE 3500 アニメーション コントロールを使用してできる例を次に示します。

• フェードインとフェードアウト、ワイプ、およびスライドを簡単に作成できる。

• オーバーレイの表示のタイミングだけを変更して、複数のメディア クリップに単一の .swf ファイ

ルを使用できる。

• .swf ファイルを使用して、ビデオに定期的に表示される半透明の「bug」ロゴを作成できる。

グラフィック オーバーレイを作成し、調整するには、次の作業を実行します。

1. .swf ファイルを作成します。このファイルには、ActionScript を含められます。

2. テキスト エディタを使用して、アニメーション XML をメタデータ XML ファイルに挿入します。

グラフィック オーバーレイ XMLここでは、次の内容について説明します。

• 「XML ファイルの基本構造」(P.8-34)

• 「イベントの構造」(P.8-34)

• 「時間およびタイムコード」(P.8-34)

• 「イベント時間および期間」(P.8-35)

• 「ライブ イベント」(P.8-35)

• 「不透明度」(P.8-36)

• 「トランジション コントロール」(P.8-36)

• 「自動繰り返し」(P.8-37)

• 「Flash 動画コントロール」(P.8-37)

• 「ショートカット コントロール」(P.8-38)

• 「オーバーレイ ポジショニング」(P.8-38)

<name> このタグにより、Flash .swf ファイル内の変数の名前を囲みます。

<value> このタグにより、Flash .swf ファイル内の変数に対する値を囲みます。

表 8-16 メタデータ XML タグと説明 (続き)

タグ 説明

8-33Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 8 章 プリプロセッサ プロファイル

プリプロセッサ設定について

• 「デバッギング」(P.8-39)

• 「例」(P.8-39)

XML ファイルの基本構造

アニメーション コントロールは、Flash オーバーレイ メタデータ XML ファイル内で次のように定義し

ます。

<eventList><event> . . . </event><event> . . . </event>. . .

「Flash オーバーレイ メタデータ XML:オーバーレイ制御コマンド」(P.8-33)も参照してください。

</eventList>• <event> タグには、メタデータ項目、タイミング情報、およびアニメーション コントロールが含め

られます。イベントは、ビデオ内の特定の時間に開始されます。イベントには、一瞬だけではな

く、長時間にわたるアクションを指定できます。

• イベント タグは、他のイベント タグの入れ子にはできません。

• このファイルは、変更または保存されるたびに読み込まれ、解析されます。オーバーレイ アルゴ

リズムは、現在の時間よりも前のイベントをすべて読み込み、それらに基づいて行動します。たと

えば、あるイベントで Flash ActionScript を介してオーバーレイに影響を与えるメタデータ値が指

定されているのに対し、別のイベントでオーバーレイのタイミングが定義されている場合がありま

す。

• 複数のイベントを使用できますが、機能の競合がある場合は、時間的にオーバーラップしてはいけ

ません。そのようなイベントがオーバーラップすると、結果は不確定になり、期待した効果が得ら

れない可能性があります。

イベントの構造

イベント タグには、次の制御を行うコマンドを含められます。

• メタデータ定義:「Flash オーバーレイ メタデータ XML:オーバーレイ制御コマンド」(P.8-33) を参照してください。

メタデータ定義は、任意のイベントに含められます。これらは、イベントの開始時に適用され、

「固定」されます。つまり、メタデータ値は Cisco MXE 3500 の組み込み Flash Player に伝えられ、

変更されない限り不変となります。

• アニメーション コントロール:次のタグのいずれか。

これらは、オーバーレイの表示と消去の方法とタイミング、Flash 動画の再生方法、およびビデオ

上での配置方法を制御します。すべてのイベントに、<time>、<starttime>、または <stoptime> タグを定義する必要があります。時間は、クリップの先頭を基準にします。

時間およびタイムコード

時間を参照するすべてのタグには、秒数(浮動小数点)またはタイムコードで値を与えられます。タイ

ムコードでは、秒数の代わりに、HH:MM:SS:ff 形式で時間の長さが単純に測定されます。メディア内

に埋め込まれたタイムコードは参照されません。たとえば、「duration」タグには、HH:MM:SS:ff 形式

で時間の長さを単純に指定するタイムコードを保持できます。セミコロンによる表記 HH;MM;SS;ff も、標準的な方法で使用できます(1 分ごとに、ただし 10 分ごとは除いて、2 つのフレームが廃棄さ

れます)。タイムコード値は、PAL または NTSC 出力レートでだけ使用します。

8-34Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 8 章 プリプロセッサ プロファイル

プリプロセッサ設定について

たとえば、<starttime>21.333</starttime> は <starttime>00:00:21:10</starttime> と等価です(NTSC 出力レートの場合)。

次のタグは、タイムコードと秒数のどちらでも使用できます(* はワイルドカード)。

<time>、<starttime>、<stoptime>、<duration>、<fade>、<wipe->、<slide->、<repeat-period>、<repeat-duration>、<repeat-stoptime>

イベント時間および期間

表 8-17 に、イベント時間と期間のタグのリストと説明を示します。

ライブ イベント

<live/>• この特別なタグにより、イベント タグで囲まれているコマンドをただちに実行することが指定さ

れます。このタグの目的は、ライブ符号化ジョブ中にリアルタイムでライブ イベント内の XML を変更できるようにすることです。メタデータ定義は、オーバーレイに即座に含めるために、Flash プレーヤーのレンダラへただちに送信されます。<live/> タグは、同じイベント内の <starttime> タグや <time> タグよりも優先されます。メタデータ ファイルが保存されると、Cisco MXE 3500 によってそのことが検出され、<eventList> が読み込まれます。<live> イベントには、現在の時間に

等しい開始時間が割り当てられます。

• <live/> タグが含まれる XML ファイルには、イベントが 1 つだけ存在する必要があります。複数の

ライブ イベントが存在する場合は、ファイル内にある 後のライブ イベントだけが使用されます。

• <live/> イベントは、メタデータ ファイルが書き出されるか、保存されるたびに、再初期化されま

す。そのため、ライブ イベントがアクティブなときにメタデータ ファイルが書き出されると、そ

のイベントは再始動される可能性があります。

• <duration> タグまたは <stoptime> タグを使用して、ライブ イベントの期間を定義できます。

• トランジション(<on-transition> または <off-transition>)を使用して、オーバーレイを表示また

は消去できます。ライブの場合、すべてのトランジションは、<lag/> になります。<lead/> および <center/> タグは無効になります。

表 8-17 イベント時間と期間のタグおよび説明

タグおよび例 説明

<starttime>

または <time>

クリップの先頭から測定されたイベントの開始時間(秒数)。<starttime> の省

略表現として <time> を使用できます。

<duration> 秒数で表されたイベントの期間。デフォルトの期間は無限です(ただし、「ラ

イブ」イベントでのデフォルトの期間は 0 です)。デフォルトでは、期間の終

了時にオーバーレイが削除されます。ただし、詳細は <off-transition> タグで

制御されます。

<stoptime> <duration> の代わりとして使用できます。<stoptime> と <starttime> の差が期

間になります。<duration> タグと同時に定義された場合、短い方の時間が使

用されます。

<starttime-from-end> クリップの 後から測定されたイベントの開始時間(秒数)。ファイルベース

のクリップにだけ使用されます。

<stoptime-from-end> クリップの 後から測定されたイベントの終了時間(秒数)。ファイルベース

のクリップにだけ使用されます。

8-35Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 8 章 プリプロセッサ プロファイル

プリプロセッサ設定について

不透明度

<opacity-percent>このタグにより、イベントの 大不透明度を定義します。100 は完全に不透明であることを意味し、こ

れがデフォルトです。この値を小さく設定して(50% など)、イベント期間中のオーバーレイを半透明

にできます。完全ではない不透明度は、フェードインやフェードアウトによる不完全な不透明度に乗じ

られます。

トランジション コントロール

表 8-18 に、トランジション コントロール タグのリストと説明を示します。

フェードをワイプまたはスライドのトランジションと組み合せることは、トランジション時間が一致し

ている限り問題ありません。それらのトランジション時間が一致しない場合、フェード時間は廃棄さ

れ、ワイド時間またはスライド時間がフェードにも使用されます。

表 8-18 トランジション コントロール タグと説明

タグおよび例 説明 <on-transition>

および

<off-transition>

これらは、トランジションが起こる方法の詳細を囲むタグです。デフォル

トの場合、オーバーレイは、開始時間に適用され(on-transition)、イベン

ト期間の終了時に削除されます(off-transition)。これらのタグには、次

に示す子タグを使用してトランジションの詳細を指定する XML のブロッ

クをそれぞれ含められます。

<fade> この子タグにより、フェード時間の秒数を指定します。親が on-transition と off-transition のいずれであるかによって、フェードインまたはフェー

ドアウトになります。

<wipe-right> この子タグにより、ワイプ時間の秒数を指定します。ワイプは、左から右

に移動します。

<wipe-left> この子タグにより、ワイプ時間の秒数を指定します。ワイプは右から左に

移動します。

<wipe-up> この子タグにより、ワイプ時間の秒数を指定します。ワイプは下から上に

移動します。

<wipe-down> この子タグにより、ワイプ時間の秒数を指定します。ワイプは上から下に

移動します。

<slide-right> この子タグにより、スライド時間の秒数を指定します。スライドは左から

右に移動します。

<slide-left> この子タグにより、スライド時間の秒数を指定します。スライドは右から

左に移動します。

<slide-up> この子タグにより、スライド時間の秒数を指定します。スライドは下から

上に移動します。

<slide-down> この子タグにより、スライド時間の秒数を指定します。スライドは上から

下に移動します。

<lag/> この子タグにより、トランジションがイベント時間まで遅れることを指定

します。つまり、トランジションはイベント時間に開始されます。これ

は、デフォルトの動作であり、「lead」または「center」タグが存在すると

変更されます。

8-36Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 8 章 プリプロセッサ プロファイル

プリプロセッサ設定について

自動繰り返し

表 8-19 に、自動繰り返しタグのリストと説明を示します。

Flash 動画コントロール

Flash プレーヤーを停止することは、オーバーレイ プロセスから独立しています。Flash 動画が停止さ

れると、 後の Flash フレームが継続してオーバーレイに使用されます。<pause> および <resume> をオーバーレイ トランジションと同期させることにより、オーバーレイが削除されたときに、動画が停

止したときと同じポイントから動画の再生を再開できます。

これらは「頑固な」状態です。つまり、オーバーレイは、いったん停止されると、再開イベントが発生

するまで、他のイベントがあろうとも停止されたままの状態になります。停止または再開だけを行うイ

ベントは、他のイベントとオーバーラップできます。

表 8-20 に、Flash 動画コントロール タグのリストと説明を示します。

<lead/> この子タグにより、トランジションがイベント時間に先行することを指定

します。つまり、トランジションは早めに開始され、イベント時間に完了

します。

<center/> この子タグにより、トランジションの中間点がイベント時間になることを

指定します。つまり、トランジションはイベント時間の前に開始され、イ

ベント時間の後に終了します。

<nonlinear> これにより、トランジションのアニメーションが、片方の時間端で速くな

り、もう一方の時間端で遅くなるように変更されます。フェード、ワイ

プ、およびスライドに影響します。1 の値は、デフォルトで使用される線

形トランジションに対応します。値を大きくすると、オーバーレイが完全

に「オン」になる時間に近づくほどアニメーションが遅くなり、オーバー

レイが完全に「オフ」になる時間に近づくほどアニメーションが加速され

ます。使用に適した値の範囲は 2.0 ~ 3.0 です。特に、スライドでは非線

形モーションによって大きな恩恵が得られます。

<delay> トランジションが、通常の時間(開始時間または終了時間)よりも、指定

された秒数だけ遅らされます。これは、Flash プレーヤーまたは .swf ファ

イルで描画遅延に対処するときに役立つ場合があります。

表 8-18 トランジション コントロール タグと説明 (続き)

タグおよび例 説明

表 8-19 自動繰り返しタグと説明

タグおよび例 説明

<repeat-period> これにより、秒数で与えられた周期でイベントが自動的に繰り返されることを

指定します。次のタグのいずれかで制約されない限り、繰り返し続けます。

<repeat-count> これにより、イベントの起こる回数を指定します。デフォルトでは無限です。

値を 1 にすると、イベントは 1 回だけ起こります(<repeat-period> タグがな

い場合と同じ)。値を 0 にすると、イベントは無効になります。

<repeat-duration> これにより、秒数で与えられた時間の一定期間内でイベントが繰り返すことを

指定します。繰り返し回数は、繰り返し周期を整数倍したときに、繰り返し期

間内であるという条件を満たすことができる 大の整数です。

<repeat-stoptime> これにより、秒数で与えられた値をビデオ時間が超えるまで、イベントが繰り

返すことを指定します。繰り返し回数は、繰り返し周期を整数倍したときに、

終了時間前であるという条件を満たすことができる 大の整数です。

8-37Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 8 章 プリプロセッサ プロファイル

プリプロセッサ設定について

ショートカット コントロール

オーバーレイを単純な方法で制御するための便利な 2 つの短縮コマンドとして、<apply> および <clear> を使用できます。

<event><starttime>20</starttime><apply>5</apply>

</event>

上記の例では、20 秒からオーバーレイが開始され、フェードイン時間は 5 秒になります。この方法で

は、<on-transition> ブロックは必要ありません。

表 8-21 に、ショートカット コントロール タグのリストと説明を示します。

オーバーレイ ポジショニング

表 8-22 に、オーバーレイ ポジショニング タグのリストと説明を示します。

表 8-20 Flash 動画コントロール タグと説明

タグ 説明

<pause/> Flash プレーヤーの描画を止めます。

<resume/> Flash プレーヤーを、停止されたときのポイントから再開します。

表 8-21 ショートカット コントロール タグと説明

タグ 説明

<apply/> オーバーレイを開始します。入力した値は、フェードイン時間の秒数になります。

<clear/> オーバーレイを削除します。入力した値は、フェードアウト時間の秒数になります。

表 8-22 オーバーレイ ポジショニング タグと説明

タグ 説明

<offset-right-pixels> 入力した数のピクセルだけオーバーレイを水平方向にオフセットします。

デフォルトは 0 です。

<offset-left-pixels> 入力した数のピクセルだけオーバーレイを水平方向にオフセットします。

デフォルトは 0 です。

<offset-up-pixels> 入力した数のピクセルだけオーバーレイを垂直方向にオフセットします。

デフォルトは 0 です。

<offset-down-pixels> 入力した数のピクセルだけオーバーレイを垂直方向にオフセットします。

デフォルトは 0 です。

<offset-x-pixels> 入力した数のピクセルだけオーバーレイを垂直方向にオフセットします。

デフォルトは 0 です。

<offset-y-pixels> <offset-up-pixels> と同じです。

<offset-right-percent> イメージの幅に対する割合でオーバーレイを水平方向にオフセットしま

す。デフォルトは 0 です。

<offset-left-percent> イメージの幅に対する割合でオーバーレイを水平方向にオフセットしま

す。デフォルトは 0 です。

8-38Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 8 章 プリプロセッサ プロファイル

プリプロセッサ設定について

デバッギング

<debug/> このタグは、<eventList> の子として挿入できます。これにより、オーバーレイ イベントに関するタイ

ミング情報が格納された「GraphicOverlayDebug.txt」という名前のローカル テキスト ファイルが生成

されます。この情報は、アニメーション XML をデバッグするのに役立つ場合があります。

ここでは、次の例について説明します。

• 「基本的なオーバーレイ イベント」(P.8-39)

• 「トランジションの中央揃え」(P.8-39)

• 「イベント間の橋渡し」(P.8-40)

• 「Flash の描画遅延」(P.8-40)

• 「イベントの複雑な繰り返し」(P.8-41)

基本的なオーバーレイ イベント

このオーバーレイは、2 秒から開始し、2+8=10 秒に終了します。2 秒からは 1.5 秒間のフェードイン

が、10 秒からは 1.5 秒間のフェードアウトが行われます。このオーバーレイは、11.5 秒に完全に削除

されます。

<event><starttime>00:00:02:00</starttime><duration>8.0</duration><on-transition><fade>1.5</fade></on-transition><off-transition><fade>1.5</fade></off-transition></event>

トランジションの中央揃え

<event><starttime>00:00:02:00</starttime><duration>8.0</duration><on-transition>

<center/><wipe-right>1.5</wipe-right>

</on-transition><off-transition>

<center/><wipe-left>1.5</wipe-left>

<offset-up-percent> イメージの高さに対する割合でオーバーレイを垂直方向にオフセットしま

す。デフォルトは 0 です。

<offset-down-percent> イメージの高さに対する割合でオーバーレイを垂直方向にオフセットしま

す。デフォルトは 0 です。

<offset-x-percent> <offset-right-percent> と同じです。

<offset-y-percent> <offset-up-percent> と同じです。

表 8-22 オーバーレイ ポジショニング タグと説明 (続き)

タグ 説明

8-39Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 8 章 プリプロセッサ プロファイル

プリプロセッサ設定について

</off-transition></event>

イベント間の橋渡し

次の例のように、あるイベントを使用してオーバーレイを有効にした後、別のイベントを使用してその

オーバーレイを無効にできます。橋渡しは、イベント間に合間が挿入されるため有用です。たとえば、

その合間で、新しいメタデータを Flash プレーヤーに送信してオーバーレイの外観を更新できます。こ

の例では、opacity-percent タグが使用されています。そのため、「70」の値が両方のイベントで指定さ

れなければ、不透明度が 5.0 秒において不連続に変化します。

<event><opacity-percent>70</opacity-percent><starttime>1.0</starttime><on-transition>

<fade>0.5</fade></on-transition>

</event>

<event><data> … </data></event><event><opacity-percent>70</opacity-percent><stoptime>5.0</stoptime><off-transition>

<fade>0.5</fade></off-transition>

</event>

Flash の描画遅延

Flash 動画の細かい部分が、オーバーレイ アニメーションのタイミングに影響を与える可能性がありま

す。

一部の Flash .swf ファイルでは、メタデータの値が描画フレームごとに毎回更新されるわけではないの

で、メタデータ(<data> ... </data>)のパケットが送信されてから、その効果がオーバーレイに表れる

までの間に無視できない遅延が生じる可能性があります。この問題に対処する 1 つの方法は、メタデー

タをそれが必要とされる前に送信するイベントを設定することです。次の例では、時間 0 にメタデータ

を送信し、時間 1 にオーバーレイを適用することで、Flash 動画がオーバーレイされる前に確実に更新

する方法を示します。

<event><data> <name>scene</name> <value>R</value> </data><starttime>0</starttime><duration>0</duration>

</event><event>

<starttime>1</starttime><on-transition/>

</event>

別の方法では、<delay> コントロールを使用します。<live> イベントでは、1 つのイベントしか使用で

きないので、この方法が必須です。delay により、オーバーレイの開始が 1.5 秒間遅らされます。その

間に、Flash レンダラが新しいデータに対処します。

<event><live/><data>

<var> <name>title</name>

<value>Red Sox Win Again</value> </var>

8-40Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 8 章 プリプロセッサ プロファイル

プリプロセッサ クリップのプレビュー

</data><duration>10</duration><on-transition>

<fade>2</fade> <delay>1.5</delay>

</on-transition><off-transition>

<fade>2</fade> </off-transition>

</event>

イベントの複雑な繰り返し

<event><data>

<var> <name>name</name> <value>Transition Test 1</value> </var><var> <name>name2</name> <value>Transition Test 2</value> </var><var> <name>title</name> <value>Graphic Overlay 1</value> </var><var> <name>title2</name> <value>Graphic Overlay 2</value> </var>

</data><starttime>0</starttime><duration>00:00:02:25</duration><repeat-period>00:00:04:10</repeat-period><repeat-duration>00:00:20:00</repeat-duration><offset-down-percent>8</offset-down-percent><offset-right>10.0</offset-right><on-transition>

<slide-down>00:00:01:00</slide-down><fade>00:00:01:00</fade><nonlinear>2.0</nonlinear><lag/>

</on-transition><off-transition>

<fade>00:00:01:00</fade><wipe-left>00:00:01:00</wipe-left><lead/>

</off-transition></event>

[Subtitles]この機能は、Cisco MXE 3500 では使用できません。

[Fingerprint Content Identification]この機能は、Cisco MXE 3500 では使用できません。

プリプロセッサ クリップのプレビュー[Preview] ウィンドウにより、プリプロセッサ プロファイルで選択したトリミング、カラー、ノイズ低

減、ウォーターマークなどの各種オプションの設定結果をフレーム単位で確認できます。[Preview] ウィンドウに表示されるイメージには、[Before/After Split] が示され、左側は未処理のイメージ、右側

は、現在選択されているプリプロセッサ オプションが適用されたイメージになります。

[Preview] ウィンドウでは、次のタイプの入力メディアをプレビューできます。

8-41Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 8 章 プリプロセッサ プロファイル

プリプロセッサ クリップのプレビュー

• ファイルベースのメディア:ソース ファイルをプレビューし、プリプロセッサ設定が適用される

前と後のビデオを表示し、イン ポイントとアウト ポイントを設定できます。

ここでは、次の内容について説明します。

• 「[Preview] ウィンドウを開く」(P.8-42)

• 「[Preview] ウィンドウの使用」(P.8-43)

• 「ファイル ジョブのイン ポイントとアウト ポイントの設定」(P.8-45)

[Preview] ウィンドウを開く

[Preview] ウィンドウは、Cisco MXE 3500 アプリケーションであり、Cisco MXE 3500 Web UI と対話

形式で連携します。

(注) ご使用の Windows テーマの設定に応じて、Cisco MXE 3500 Tools フレームは別の色で表示さ

れる場合があります。

手順

ステップ 1 [Start] > [All Programs] > [Cisco] > [Media Experience Engine] > [Media Experience Engine Tools] をクリックします。[Preview] タブがハイライトされていることを確認します。図 8-22 を参照してくだ

さい。

8-42Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 8 章 プリプロセッサ プロファイル

プリプロセッサ クリップのプレビュー

図 8-22 [Preview] ウィンドウ

[Preview] ウィンドウの使用

[Preview] ウィンドウを使用して、プリプロセッサ設定を表示し、微調整します。

(注) グラフィック オーバーレイは、[Preview] ウィンドウに表示できませんが、符号化クリップおよび前処

理された .avi 中間ファイルで表示されます。

作業を開始する前に

現在作業しているクリップとプリプロセッサ プロファイルにプレビュー機能をリンクするために、

[ECS Server Name]([Cisco] アイコンをクリックし、[Options] をクリックします)と、

Cisco MXE 3500 ユーザ インターフェイスの右上隅にある [Server] が同じであることを確認します。

手順

ステップ 1 現在のジョブのプリプロセッサ プロファイルを開きます。

ステップ 2 [Preview] ウィンドウを開きます。

8-43Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 8 章 プリプロセッサ プロファイル

プリプロセッサ クリップのプレビュー

ステップ 3 左上隅にある [Cisco] アイコンをクリックし、[Open Clip] をクリックします。図 8-23 を参照してくだ

さい。

図 8-23 プレビューするクリップを開く

ステップ 4 クリップの場所に移動し、クリップを選択し、[Open] をクリックします。

ステップ 5 [Play] ボタンをクリックします。クリップが [Preview] ウィンドウに表示されます。コントロールを使

用して、クリップを操作します。「プレビュー ウィンドウ コントロール」(P.8-44)も参照してくださ

い。

ステップ 6 プリプロセッサ プロファイル設定に対して必要な調整を行い、その結果を [Preview] ウィンドウで確認

します。設定の微調整を続けます。

プレビュー ウィンドウ コントロール

• [Before/After Split] スライダ:インジケータを左または右にスライドさせて、未処理で表示される

イメージの量と前処理オプションが適用されて表示される量を調整します。

• [Preview] ペイン:入力ビデオのフレーム単位のビューが表示されます。

• [In and Out Points]:バー全体(ベース カラーは白)でクリップ全体を表します。次の方法でこの

タイムラインを使用します。

– 緑色または赤色の角カッコを左または右にスライドさせて、クリップのイン ポイントとアウ

ト ポイントを定義する(または、キーボードの I キーと O キーを押す)。[In Point] および [Out Point] カウンタは、これらの角カッコの位置を表しています。青い区間は、クリップの符

号化される部分です。

– 白いタブ(タイムラインの下)を右または左にドラッグして、クリップを表示する。

– 灰色のズーム バーを右にスライドさせて、特定のフレームで拡大する。右にあるズーム ステータス バーに、クリップ全体に対して相対的なズーム コントロールの位置が表示されます。

• [Refresh Profile]:プリプロセッサ プロファイルに対して必要な変更を行い、プロファイルを保存

した後、[Refresh Profile] ボタンを押して、[Preview] ウィンドウの [After] 側にある結果を確認し

ます。

• [Preview Size]:必要に応じて新しい寸法を入力し、[Ok] をクリックします。クリップが新しいサ

イズで表示されます。

8-44Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 8 章 プリプロセッサ プロファイル

ジョブ プロファイルへのプリプロセッサ プロファイルの追加

• [Thumbnails]:[Capture Thumbnail] ボタンをクリックして、現在表示されているフレームのサム

ネールを保存します。パス、名前、およびイメージ特性には、システム セットアップ時に定義し

たデフォルトが使用されます。サムネールのサイズ、フォーマット、品質、または出力場所を変更

することもできます。サムネール イメージは、前処理が適用された後にキャプチャされます。

• [Clip Details]:幅、高さ、FPS などの入力および出力のクリップ特性を表示します。

ファイル ジョブのイン ポイントとアウト ポイントの設定

「[Preview] ウィンドウの使用」(P.8-43)に記載された [In and Out Points] プレビュー ウィンドウ コン

トロールの情報を参照してください。

イン ポイントとアウト ポイントの設定に使用する場所の選択

[Preview] ウィンドウとジョブ プロファイルのプリプロセッサ プロファイルのどちらからでも、ファイ

ルベースのクリップにイン ポイントとアウト ポイントを定義できます。このように設定場所が重複し

ているのは、これらの設定をジョブ プロファイルの一部として含めるかどうか、これらの設定をジョ

ブ単位で適用するかどうかをユーザが柔軟に決定できるようにするためです。

ジョブ プロファイルでイン ポイントとアウト ポイントを割り当てるのは、そのプロファイルで符号化

されるクリップの先頭または 後に、常に切り取らなければならない一貫した情報がある場合です。た

とえば、次の場合があります。

• 特定のソースからのクリップの先頭または 後が常にカラー バーである場合

• 特定のソースからのクリップが、常に同じ長さであり、不必要なビデオが先頭または 後にある場合

• 符号化の目的が、さまざまなソース素材に対してプロファイルがどのように機能するかを示す均一

なサンプルを得ることである場合。たとえば、プロファイルをテストする必要がある場合、複数種

類のソース素材の同一区間で符号化を 20 秒間行うことにより、そのプロファイルの使用時に期待

される動作を明らかにする優れた結果が得られます。

[Preview] ウィンドウでイン ポイントとアウト ポイントを割り当てるのは、イン ポイントとアウト ポイントがクリップに対して固有である場合です。たとえば、次の場合があります。

• 詳細がよくわからないビデオの場合。クリップを視覚的に確認しながら、イン ポイントとアウト ポイントを設定する必要があります。[Preview] ウィンドウでは、イン ポイントとアウト ポイント

が不明である、あるいはクリップ間で一貫していないときに、必要な対話処理ができます。

• クリップの前または後に必要のない素材があり、各クリップで切り取る量が均一ではない場合。プ

ロファイルでイン ポイントとアウト ポイントを設定すると、均一に切り取られます。[Preview] ウィンドウでイン ポイントとアウト ポイントを調整することにより、符号化される素材をさらに

微調整できます。

イン ポイントとアウト ポイントを設定するのに 適な選択肢は、符号化されるメディアに対して必要

な切り取りのタイプによって決まります。

ジョブ プロファイルへのプリプロセッサ プロファイルの追加

手順

ステップ 1 [Toolbox] で [Profile Management] を展開し、[New Profile] または [Open Profile] をクリックします。

ステップ 2 [Profile Class] ドロップダウンで [Job] を選択し、[New Profile] ボタンまたは [Open Profile] ボタンを

クリックします。

8-45Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 8 章 プリプロセッサ プロファイル

ジョブ プロファイルへのプリプロセッサ プロファイルの追加

ステップ 3 [Preprocessing] セクションを展開します。

ステップ 4 ドロップダウンでプリプロセッサ プロファイルを 1 つ選択します。選択したプリプロセッサ プロファ

イルが、上のペイン内でジョブ プロファイルに追加されます。

ステップ 5 [Save] をクリックします。図 8-24 を参照してください。

図 8-24 ジョブ プロファイルへのプリプロセッサ プロファイルの追加

8-46Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

P A R T 3

管理

CiscoOL-20698-01-J

C H A P T E R 9

管理タスク

この章では、次のトピックを扱います。

• 「管理の概要」(P.9-1)

• 「ホスト管理」(P.9-2)

• 「システム管理」(P.9-12)

• 「プロファイル スペース」(P.9-33)

• 「ユーザ メタデータ」(P.9-36)

• 「IP Capture(ライブ ストリーミング)」(P.9-40)

• 「その他の管理ツール」(P.9-43)

管理の概要ここでは、次の内容について説明します。

• 「ツールボックスの管理セクション」(P.9-1)

• 「その他の管理ツール」(P.9-2)

ツールボックスの管理セクション

(注) これらのタスクを実行するには、[Admin Tools] に対する権限が必要です。

[Toolbox] の [Administration] セクションでは、次の管理を行うことができます。

• 「ホスト管理」(P.9-2):Cisco MXE 3500 によって認識されるようにコンピュータを設定するため

に使用します。これには、ホストの機能や、そのホストに設定されているすべてのワーカーの定義

と指定も含まれます。

• 「システム管理」(P.9-12):ディレクトリの場所やその他のシステム全体の設定を定義するために

使用します。

• 「ユーザ管理」(P.9-23):Cisco MXE 3500 へのユーザ アクセスを作成し、管理するために使用し

ます。

• 「ロール管理」(P.9-28):Cisco MXE 3500 におけるユーザのロールを作成し、管理するために使

用します。

9-1Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

第 9 章 管理タスク

ホスト管理

• 「プロファイル スペース」(P.9-33):Cisco MXE 3500 内の複数のプロファイル ディレクトリを管

理するために使用します。

• 「ユーザ メタデータ」(P.9-36):各ジョブと一緒に送信できるカスタムの名前と値のペアを作成す

るために使用します。

• 「IP Capture(ライブ ストリーミング)」(P.9-40):IP キャプチャ ソースを作成し、管理するため

に使用します。

その他の管理ツール

Cisco MXE 3500 には、次の管理ツールも付属しています。

• 「Cisco MXE 3500 Tools」(P.9-44)

• 「プロファイル コンバータ」(P.9-45)

• 「Database Configuration」(P.9-53)

• 「Log Viewer」(P.9-54)

ホスト管理ここでは、次の内容について説明します。

• 「ホスト管理の概要」(P.9-2)

• 「ホスト管理について」(P.9-3)

• 「ホストの新規作成」(P.9-5)

• 「ホストの有効化 /無効化」(P.9-7)

• 「ホスト設定の編集」(P.9-8)

• 「ホストの削除」(P.9-8)

• 「ホストへのワーカーの追加」(P.9-9)

• 「ホストからのワーカーの削除」(P.9-10)

• 「ノード属性の設定」(P.9-11)

ホスト管理の概要

管理者は [Host Administration] ページで、ネットワーク上のコンピュータと連携するように Cisco MXE 3500 を設定できます。ホスト(Host)とは、Cisco MXE 3500 を実行するコンピュータま

たはシステムのもう 1 つの呼称です。[Host Administration] ページを使用して、ホストで実行できるも

の(マシンの負荷容量とインストールされているソフトウェア)を Enterprise Control System(ECS)に通知します。

[Toolbox] から [Host Administration] ページにアクセスするには、[Administration] > [Host] をクリッ

クします。

9-2Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 9 章 管理タスク

ホスト管理

ネットワークの設定

Cisco MXE 3500 と連携するように設定された各コンピュータは、ECS と同じドメインまたはワーク

グループに属している必要があります。正確なネットワーク仕様は、既存のネットワークと管理者の設

定によって異なります。ドメイン インストールのネットワーク設定では、IUSR アカウントおよび Cisco MXE 3500 ドメイン ユーザ アカウントを作成します。ワークグループ インストールのネット

ワーク設定では、同一の有効な IUSR アカウントおよび Cisco MXE 3500 ユーザ アカウントが各ロー

カル ホストに作成されていることを確認します。

Cisco MXE 3500 によってサービスが実行され、IUSR アカウントを使用して他のネットワーク リソー

スに Web サーバのアクセスが許可されます。

ホストの設定とアクティブ化

ホストを作成する際は、[Host] をクリックして User Interface(UI; ユーザ インターフェイス)の下方

のペインに設定済みのワーカーをロードします。このペインで、そのホスト用のワーカーを有効にして

設定します。次に、[Apply Configuration] ボタンをクリックします。「ホストの新規作成」(P.9-5)も

参照してください。

ホスト管理について

ホストを選択して、そのホストに設定されているワーカーの要約情報を表示します。表 9-1 では、各

フィールドについて説明します。

表 9-1 [Host Administration] のフィールドおよび説明

フィールド 説明

[Host] Cisco MXE 3500 Local Control System(LCS)およびワーカーを実行するマシ

ンの名前です。コンピュータ名とホスト名は正確に一致する必要があります。

Windows Server コンピュータのコンピュータ名を確認するには、デスクトッ

プか [Start] メニューの [My Computer] アイコンを右クリックし、

[Properties]、[Computer Name] の順に選択します。NT コンピュータの場合、

[Network Neighborhood] を右クリックし、[Properties]、[Identification] タブ

の順に選択します。または、コマンド プロンプトにホスト名を入力し、コン

ピュータ名を表示します。

[Status] ホストのステータス([Enabled] または [Disabled])を表示します。

ステータスを変更するには、該当のホストを右クリックするか [Host Options] をクリックし、[Enabled] または [Disabled] を選択します。

注:ステータスが無効である場合、その Cisco MXE 3500 ノードにはジョブ

がスケジュールされません。

[Port] LCS が待機している Transmission Control Protocol(TCP)ポート(デフォ

ルトは 3500 です)。

9-3Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 9 章 管理タスク

ホスト管理

[Capacity] 表示されているホストの使用可能な合計処理容量に割り当てられている数値

(0 ~ 99)を反映します。

所定のホストの容量には任意の数値を割り当てることができますが、すべて

のホストに同一の標準で数値が割り当てられていることが重要です。たとえ

ば、あるホストに設定されている合計容量が 5 でも 10 でも問題ありません。

ただし、別のホストの容量がその 2 倍である場合、両方のホストの容量が共

通の条件で示されていることが必要です。つまり、あるホストの容量が 5 である場合、2 倍のホストの容量は 10 となり、あるホストが 10 であれば 2 倍のホストは 20 となります。

容量はプロセッサの容量に直接関係しますが、ドライブの速度、ネットワー

クの輻輳、およびその他の要因の影響を受ける場合もあります。容量の値を

割り当てるときは、特定のホストが効率的に実行できる作業量に影響を及ぼ

すすべての要因を考慮する必要があります。

(注) 一般には、5 ~ 30 までの数値が適しています。これを 30 より大きい

数値に設定すると、システム ステータス モニタの読み取りが困難に

なる場合があります。

「[Capacity]、[Limit]、および [Expense] について」(P.9-10)も参照してくだ

さい。

[Temp Directory](UNC 名)

一時ファイルとプリプロセッサの出力を保管するディレクトリを指定します。

他のホストがこのディレクトリに保管されたファイルにアクセスできるよう、

この値は Universal Naming Convention(UNC; 汎用命名規則)名で入力する

必要があります。このフィールド値が、ジョブの処理中にプリプロセッサの

出力やその他の一時ファイルが保管される場所となります。

[Output Profile] の [Preprocessor] チェックボックスをオンにして保存するプ

リプロセッサ ファイルを指定していない限り、[Temp Directory] に指定した

ディレクトリに保管されたファイルは符号化が完了すると自動的に削除され

ます。

[Permitted?] 緑色のチェックマークは、右側に表示されているワーカーが、表示されてい

るホストで稼動するように設定されていること、また、現在オンラインであ

り、タスクの処理に使用できることを示します。

赤色の X は、次のいずれかを示します。

• 右側に表示されているワーカーは、表示されているホストで稼動するよ

うに設定されているが、現在オフラインであり、ECS からアクセスでき

ないこと。または、

• ワーカーが有効ではなく、設定もされていないこと。

[Worker] 表示されているホストで稼動するように設定されているすべてのワーカーの

リストを表示します。

ライブ キャプチャ ワーカーだけに表示される [Name]、[DV]、[DVCAM]、[Video Channel]、および [Audio Channel] の各フィールドは、ホストのキャ

プチャ カードの場所を定義します。チャネルには 0 から順に番号が付けられ

ます。

[Licensed] システム(ECS によって制御されるすべてのノード)で稼動している可能性

のあるこのワーカー タイプの同時インスタンス(prefilter、encoder、distribution など)の数を示します。この値は、Cisco MXE 3500 ライセンス ファイルに定義されています。

表 9-1 [Host Administration] のフィールドおよび説明 (続き)

フィールド 説明

9-4Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 9 章 管理タスク

ホスト管理

ホストの新規作成

ホストを作成する場合、作成するホストが ECS に認識されるよう、管理者は Windows コンピュータ アカウント名(NetBIOS 名)を使用する必要があります。

「右クリックの [Copy] オプションを使用したホストの新規作成」(P.9-7)も参照してください。

手順

ステップ 1 [Toolbox] から [Administration] > [Host] をクリックします。

ステップ 2 [Host Administration] メニューから、[Host Options] の右側の矢印 > [New] をクリックします。図 9-1 を参照してください。

[Limit] 「[Capacity]、[Limit]、および [Expense] について」(P.9-10)を参照してくだ

さい。

[Expense] 「[Capacity]、[Limit]、および [Expense] について」(P.9-10)を参照してくだ

さい。

[Capture Name] ライブ キャプチャ ワーカーに関連付けられた名前を定義します。ホストには

複数のビデオ キャプチャ カードが搭載され、複数のライブ キャプチャ ワー

カーで稼動するように設定されている可能性があるので、ワーカーによって

使用される特定のキャプチャ カードを識別するには [Capture Name] が必要で

す。このフィールドは、ライブ キャプチャ ワーカーだけに表示されます。

[Capture Type] キャプチャ カードのタイプ([DV]、[DVCAM]、[AJA-SDI]、[Custom] など)。カスタム以外の値を選択すると、オーディオとビデオのチャネルが事前

に定義されます。

[Video CH / Audio CH]

各ライブキャプチャ ワーカーのビデオ チャネルとオーディオ チャネルを表示

します。

表 9-1 [Host Administration] のフィールドおよび説明 (続き)

フィールド 説明

9-5Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 9 章 管理タスク

ホスト管理

図 9-1 ホストの新規作成

図 9-2 に、表示されるポップアップを示します。

図 9-2 [New Host] ポップアップ

ステップ 3 必要な情報を入力し(表 9-1 を参照)、[Create] をクリックします。Cisco MXE 3500 の [Hosts] に新し

いホストが表示されます。

ステップ 4 ホストに割り当てる各ワーカーを選択して [Permit] をクリックするか、[Permit All] をクリックします。

(注) [Permit All] オプションを選択すると、ライブ ワーカー以外のすべてのワーカーだけが許可さ

れます。ライブ ワーカーについては、追加のデータを手動で入力する必要があります。

ステップ 5 各ワーカーをクリックして、[Edit] をクリックします。図 9-3 に、表示されるポップアップを示します。

9-6Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 9 章 管理タスク

ホスト管理

図 9-3 ワーカーの編集

ステップ 6 [Limit] と [Expense] を入力し、[Save] をクリックします。「[Capacity]、[Limit]、および [Expense] について」(P.9-10)も参照してください。

ステップ 7 ライブ キャプチャの場合は、[Capture Name]、[Capture Type]、[Video CH]、および [Audio CH] の各

フィールドを入力します。

ステップ 8 ページの上部にある [Apply Configuration] をクリックします。

(注) ホストに追加されたワーカーにタスクを割り当てる前に、そのワーカーを設定する必要があり

ます。「ホストへのワーカーの追加」(P.9-9)も参照してください。

右クリックの [Copy] オプションを使用したホストの新規作成

前述と同じ手順を実行しますが、ホストを選択したら [Copy] オプションをクリックします。これに

よって、同じワーカー設定で新しいホストを作成できます。ただし、新しいホストには [Captureprefilter] ワーカー設定はコピーされません。

ホストの有効化 /無効化

ホストを作成した後、ユーザ インターフェイスの下方のペインでホストをクリックし、設定済みの

ワーカーをロードします。このペインで、そのホスト用のワーカーを有効にして設定します。次に、

[Apply Configuration] ボタンをクリックします。「ホストの新規作成」(P.9-5)も参照してください。

手順

ステップ 1 [Toolbox] で [Administration] を展開し、[Host] をクリックして [Host Administration] ページを表示し

ます。

ステップ 2 ホストを強調表示して [Host Options] をクリックするかホストを右クリックして、[Enable] または [Disable] を選択します。図 9-4 を参照してください。

9-7Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 9 章 管理タスク

ホスト管理

図 9-4 ホストの無効化

ホスト設定の編集

手順

ステップ 1 [Host Administration] ページでホストをダブルクリックするか [Host Options] をクリックして、[Edit] を選択します。図 9-5 に、表示されるポップアップを示します。

図 9-5 [Edit Host] ポップアップ

ステップ 2 フィールドに変更を加え、[Save] をクリックします。

ホストの削除

手順

ステップ 1 [Host Administration] ページで削除するホストを選択します。

ステップ 2 ホストを右クリックするか、[Host Options] > [Delete] をクリックします。図 9-6 を参照してください。

ステップ 3 削除を確認するポップアップが表示されたら、[OK] をクリックします。

9-8Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 9 章 管理タスク

ホスト管理

図 9-6 ホストの削除

ホストへのワーカーの追加

手順

ステップ 1 [Host Administration] ページでホストを選択します。

ステップ 2 下方のペインでワーカーを選択して [Permit] をクリックするか、[Permit All] をクリックします。表示

されるワーカーのリストは、ライセンス レベルによって制御されます。

ステップ 3 ワーカーをクリックし、[Edit] をクリックします。図 9-7 に、表示されるポップアップを示します。

図 9-7 [Edit] ポップアップ

ステップ 4 [Limit] と [Expense] を入力し、[Save] をクリックします。

(注) 残りの 4 つのフィールドは、ライブ キャプチャに適用されます。

ステップ 5 ページの上部にある [Apply Configuration] をクリックします。

9-9Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 9 章 管理タスク

ホスト管理

[Capacity]、[Limit]、および [Expense] について

ジョブが も効率的に符号化プロセスを通過するように、ECS では容量(Capacity)と負担

(Expense)を使用して特定のホストの特定のワーカーにタスクが割り当てられます。ECS では、

[Capacity] と [Expense] の設定を使用してどのホストにも過負荷が生じないようにすることで、ボトル

ネックが防止されます。

特定のタイプのワーカーに必要な処理能力は、常に同じとは限りません。これに対応するため、

[Capacity] および [Expense] と一緒に [Limit] が使用されます。たとえば、特定の 1 つのワーカーの実

行に一定量を要するとして、そのワーカーが 2 つになると必要な量も 2 倍になります。ただし、一定の

数値を超えると効率が低下する場合があります。同じワーカーの 4 番目のインスタンスが開始されるま

では問題ありません。4 番目が開始されると、ホストは停滞し、パフォーマンスが低下します。この特

定のワーカーに対して [Limit] を 3 に設定することにより、4 番目のインスタンスに掛かる通常の負担

に対応するのに十分な容量がある場合でも、ECS は 4 番目のワーカーを起動できなくなります。4 番目

のワーカーが起動すると負担が大幅に増えるため、[Limit] を 3 に設定することでワーカーの通常の負

担にしきい値を設けます。管理者は [Limit] を使用することで、同時に実行できるインスタンスの数に

上限を設定できます。

ホストからのワーカーの削除

手順

ステップ 1 [Host Administration] ページでホストを選択します。

ステップ 2 下方のペインでワーカーを選択して [Disable] をクリックするか、[Disable All] をクリックします。

ステップ 3 無効にすることを確認するポップアップが表示されたら、[OK] をクリックします。

表 9-2 ワーカーに関するフィールドおよび説明

フィールド 説明

[Limit] 表示されているホストで同時に実行できるワーカーの 大数を表示します(0 ~ 99)。

[Limit] の値は、Resource Manager レベルのライセンスを持つユーザだけが [Host] ページで変更できます。

「[Capacity]、[Limit]、および [Expense] について」(P.9-10)も参照してください。

[Expense] 注:[Expense] の値は、ワーカーのタイプによって異なります。たとえば、

Microsoft 社の符号化よりも MPEG 符号化のほうが労力を要します。したがって、

MPEG ワーカーには、Microsoft ワーカーよりも大きい負担が割り当てられます。

[Expense] の値は、Resource Manager レベルのライセンスを持つユーザだけが [Host] ページで変更できます。

「[Capacity]、[Limit]、および [Expense] について」(P.9-10)も参照してください。

9-10Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 9 章 管理タスク

ホスト管理

ノード属性の設定

ここでは、次の内容について説明します。

• 「ノード属性の概要」(P.9-11)

• 「ホストへのノード属性の割り当て」(P.9-12)

ノード属性の概要

ノード属性を使用することにより、特定のジョブ タスクやジョブ内のすべてのタスクをサポートする Cisco MXE 3500 ノードのセットに対してそれらのタスクをスケジュールすることができます。

ノード属性機能には、次の 2 つの目的があります。

1. ノードの特定のセットだけにスケジュールできる特定のタスク ライセンス機能が、それらのノー

ドに制限されるようにする。システム ノード属性を使用して、このノード属性が割り当てられて

いるノードにプリプロセッサ タスクがスケジュールされるようにすることができます。

2. ユーザが特定のタスクまたはジョブに特定のノードを指定できるようにする。たとえば、ユーザは

優先順位の高いジョブに特定のノードを指定したり、所定の組織が特定のノード セットを使用す

ることを要求したりする場合があります。組織を指定する User-Defined Metadata(UDM; ユーザ

定義メタデータ)と一緒にジョブを送信し、その組織に以前から定義されているノード属性に結び

つけることができます。

複数のノード属性に一致するタスク

タスク(またはジョブ)が複数のノード属性と一致する場合、そのタスクは一致するすべての属性をサ

ポートするノードだけにスケジュールされます。

スケジューリング エラー

あるタスクが、どのノードにも割り当てられていない特定のノード属性を必要とする場合、そのタスク

とジョブはエラーとなり、次のメッセージが表示されます。

[ECS_MISSINGNODEATTRIBUTE] A task (type: microsoft, id: 175) requested non-existent node attribute. [EC_COMPLETED] Task Execution 175 is now complete. Reason = Failed.

設定例

表 9-3 に、特定のノードをターゲットとするノード属性の XPath および Apply To Job パラメータを設

定する例を示します。

表 9-3 設定例

名前 説明 XPath Apply to Job所定のノード セットで優先順位 1 のすべて

のジョブをスケジュールする

Priority 1 Jobs /job[priority=1] true

所定のノード セットのすべての Microsoft(Windows Media)符号化タスクをスケ

ジュールする

Microsoft Tasks type[contains(., 'microsoft')] false

所定のノード セットで組織 ID = 54(UDM を介して指定)からのすべてのジョブをス

ケジュールする

Organization 54 /job/user-data-job/metadata/udm-item[@name='organizationid' and @value='54']

true

9-11Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 9 章 管理タスク

システム管理

ホストへのノード属性の割り当て

[Host Administration] ページの [Attributes] タブを使用して、1 つまたは複数のノード属性を特定のホ

スト(ノード)に割り当てます。作成したノード属性は、[Attributes] タブに表示されます。その後、

許可(割り当て)されるか、無効に設定されます。

手順

ステップ 1 上方の [Host Administration] ペインでホストを強調表示します。

ステップ 2 下方のペインで、[Attributes] タブをクリックし、ノード属性を強調表示します。図 9-8 を参照してく

ださい。

図 9-8 ホストへのノード属性の割り当て

ステップ 3 [Permit] ボタンをクリックします。

ステップ 4 ポップアップが表示されたら、[OK] をクリックします。これで、ノード属性が割り当てられるか、許

可されます。

システム管理ここでは、次の内容について説明します。

• 「システム管理の概要」(P.9-13)

• 「[Default Copyright] 情報の設定」(P.9-21)

• 「出力ファイルの保管場所の設定」(P.9-21)

• 「システム管理者への E メール通知の有効化」(P.9-22)

9-12Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

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第 9 章 管理タスク

システム管理

• 「モニタ表示ウィンドウのオン /オフの切り替え」(P.9-22)

• 「ジョブ モニタリングに対する自動消去の間隔の設定」(P.9-22)

システム管理の概要

[System Administration] は、Cisco MXE 3500 で使用するファイルやディレクトリの場所やパラメー

タを定義するために使用します。また、その他のシステム全体のパラメータの設定も含まれます。

このページにアクセスするには、[Toolbox] から [Administration] > [System] をクリックします。

[System Administration] ページには、次のセクションがあります。

• 「[Input]([System Administration])」(P.9-13)

• 「[Output]([System Administration])」(P.9-16)

• 「[General Settings]([System Administration])」(P.9-16)

• 「[Status Settings]([System Administration])」(P.9-17)

• 「[Data Purging]([System Administration])」(P.9-18)

• 「[Audio Capture]([System Administration])」(P.9-19)

• 「[Single Node Mode]([System Administration])」(P.9-19)

• 「[Grid Computing]([System Administration])」(P.9-20)

[Input]([System Administration])図 9-9 に、[Input] の設定を示します。表 9-4 では、その設定について説明します。

9-13Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

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第 9 章 管理タスク

システム管理

図 9-9 [Input] の設定

表 9-4 [Input] の設定と説明

設定 説明

[Bumper/Trailer Directory]

Cisco MXE 3500 で符号化するクリップへのバンパーまたはトレーラとして使

用できるファイルの場所を定義します。[Bumper/Trailer Directory] の設定に

よって、Cisco MXE 3500 が [Preprocessing Profile] ページの [Bumper Source] フィールドおよび [Trailer Source] フィールドに表示するファイルを検索する

ディレクトリ パスが制御されます。

Storage Area Network(SAN; ストレージ エリア ネットワーク)を使用した配

置または単一ノードの配置の場合、[Bumper/Trailer Directory] の値はネット

ワーク共有またはマップされたドライブへの UNC パスとして入力できます。

[Bumper/Trailer Directory] に指定する場所は、すべてのホストからアクセスで

きる必要があります。

[Common Directories]

メディア ファイルが保管されるディレクトリを定義します。複数のディレクト

リを定義できます。ディレクトリのエントリを区切るには、セミコロンを使用

します。

ストレージ エリア ネットワーク(SAN)を使用した配置または単一ノードの

配置の場合、[Common Directories] の値はネットワーク共有またはマップされ

たドライブへの UNC パスとして入力できます。[Common Directories] に指定

する場所は、すべてのホストからアクセスできる必要があります。

9-14Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

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第 9 章 管理タスク

システム管理

[Media Directory] Cisco MXE 3500 に送信されるメディア ファイルが保管されるディレクトリを

定義します。[Media Directory] の設定によって、Cisco MXE 3500 が [File Submission] ページの [Source] ボックスに表示するファイルを検索するディレ

クトリ パスが制御されます。

ストレージ エリア ネットワーク(SAN)を使用した配置または単一ノードの

配置の場合、[Media Directory] の値はネットワーク共有またはマップされたド

ライブへの UNC パスとして入力できます。[Media Directory] に指定する場所

は、すべてのホストが共有し、アクセスできる必要があります。

入力した値が推奨される UNC パスでない場合、[System Administration] ペー

ジには警告が表示されます。マップされたドライブを使用する場合、

Cisco MXE 3500 と連携するように設定されたすべてのノードに対して、その

場所が同一ドライブとしてマップされている必要があります。

[Profile Directory] 送信したジョブが処理されるときに、ECS でプロファイルの検索に使用するデ

フォルト パスを定義します。

[Valid Input Extensions]

[Common Directories] のディレクトリ内のファイルに有効な拡張子のリストを

定義します。このフィールドに指定した拡張子を持つファイルだけが、[File Job Submission] フォームの [Input] セクションにある [Selection List] ウィンド

ウに表示されます。ファイル拡張子のエントリを区切るには、セミコロンを使

用します。

[Watermark Directory]

Cisco MXE 3500 で符号化されたクリップのウォーターマークとして使用でき

るファイルの場所を定義します。[Watermark Directory] の設定によって、

Cisco MXE 3500 が [Preprocessing Profile] ページの [Watermark] セクション

の [Source] ドロップダウンに表示するファイルを検索するディレクトリ パスが

制御されます。

ストレージ エリア ネットワーク(SAN)を使用した配置または単一ノードの

配置の場合、[Watermark Directory] の値はネットワーク共有またはマップされ

たドライブへの UNC パスとして入力できます。[Watermark Directory] に指定

する場所は、すべてのホストからアクセスできる必要があります。

表 9-4 [Input] の設定と説明 (続き)

設定 説明

9-15Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

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第 9 章 管理タスク

システム管理

[Output]([System Administration])図 9-10 に、[Output] の設定を示します。

図 9-10 [Output] の設定

[Output Directory]

各 [Output Directory] には、ご使用の Cisco MXE 3500 システムのライセンス レベルでサポートされ

ている各符号化形式のファイルを保存するため、Cisco MXE 3500 で使用される場所が定義されます。

ジョブ プロファイルに [Distribution] > [Output Profile] が含まれていない場合、または [Output Profile] の [Save Local File] セクションのチェックボックスがオンになっている場合、符号化された

ファイルは定義済みのディレクトリに保存されます。

ストレージ エリア ネットワーク(SAN)を使用した配置または単一ノードの配置の場合、[Microsoft Output Directory] の値はネットワーク共有またはマップされたドライブへの UNC パスとして入力でき

ます。

[General Settings]([System Administration])図 9-11 に、[General Settings] の設定を示します。表 9-5 では、その設定について説明します。

図 9-11 [General Settings]

9-16Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

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第 9 章 管理タスク

システム管理

[Status Settings]([System Administration])図 9-12 に、[Status Settings] の設定を示します。表 9-6 では、その設定について説明します。

図 9-12 [Status Settings]

表 9-5 [General Settings] の設定と説明

設定 説明

[Default Copyright] すべてのジョブ送信ページの著作権フィールドに入力するデフォルトの著作

権情報を定義します。[Default Copyright] はシステム全体の設定です。入力

した値は、ユーザが、表示されるデフォルト情報の上に別の情報を入力して

ジョブを送信すると上書きされます。

[LCS Disconnect Notifications]

[yes] の場合に ECS から LCS が接続解除されると、Cisco MXE 3500 によっ

て E メールが生成されます(システム管理者に送信されます)。

[LCS Notification Frequency (in secs)]

LCS の接続解除が複数発生した場合に、接続解除を知らせる E メールを生成

する頻度(秒単位)。

[License Expiration Warning (in days)]

ライセンス期限日前の期間(日数)を定義します。期限日までの日数がこの

値と等しくなると、[System Administrator Email] フィールドに定義されてい

る E メール アドレスに E メールが送信されます。

[SMTP Server] E メール通知メッセージの送信に使用される E メール サーバを識別します。

識別されたサーバでは、E メール メッセージを処理するために Simple Mail Transport Protocol(SMTP; シンプル メール転送プロトコル)サービスが実行

されている必要があります。

[System Administrator Email]

システム管理者への連絡に使用する E メール アドレスを保存します。この E メール アドレスを使用して、通常の E メール アカウントや、テキスト対応の

ポケットベルまたは携帯電話にメッセージを送信できます。システム管理者

の E メール アドレスは、[From Email Address] または [To Email Address] に [System Administrator] オプションが選択されている場合に、通知プロファイ

ルによって使用されます。

9-17Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

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第 9 章 管理タスク

システム管理

[Data Purging]([System Administration])時間が経つにつれ、ジョブ データ(job、task、executioncontext、executioncontextlog、および関連

テーブル)が増大し、ディスク容量がいっぱいになります。[Data Purging] セクションでは、適切なレ

コードを物理的に削除する自動システム パージを設定できます。

(注) [Data Purging] セクションの値を初期化またはリセットした後で、この機能を有効にするか、変更をた

だちに有効にするには、Configuration and Monitoring(CAM)サービスを再起動します。

図 9-13 に、[Data Purging] の設定を示します。表 9-7 では、その設定について説明します。

図 9-13 [Data Purging] の設定

表 9-6 [Statusl Settings] の設定と説明

設定 説明

[Monitor Display Window]

この設定は、コンソール モードの場合に限り適用されます。[on] に設定する

と、一部のワーカー(プリプロセッサやエンコーダなど)に処理中のビデオを

表示するモニタ ウィンドウが表示されます。

(注) このオプションではシステム リソース(たとえば、CPU サイクル、メ

モリ)を使用するので、ジョブの処理速度が全体的に低下します。デ

バッグまたは符号化出力の表示に使用することもできます。

[Auto Reap (Minutes)]

モニタリング ページからジョブ情報をクリアするために使用する自動消去

(Auto Reap)の間隔を定義します。[Auto Reap] に定義した時間によって、

ジョブの情報が期限切れになるまでモニタリング ページに表示される時間が

決定します。[Auto Reap] の間隔は、ジョブが完了した時刻からカウントされ

ます。

表 9-7 [Data Purging] の設定と説明

設定 説明

[Purge Enabled] [yes]:パージは有効になります。

[no]:パージは無効です。

[Job Completion Duration (mins)]

ジョブが完了してから削除されるまでの時間(分単位)。

[Maximum Records to Delete] この設定によって、削除されるジョブの数が制限されます。

[Time to Execute Purge] パージが発生する時刻を設定します。

[Purge Interval (days)] パージから次のパージまでの日数を設定します。

9-18Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

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第 9 章 管理タスク

システム管理

[Audio Capture]([System Administration])図 9-14 に、[Audio Capture] の設定を示します。表 9-8 では、その設定について説明します。

図 9-14 [Audio Capture] の設定

[Single Node Mode]([System Administration])図 9-15 に、[Single Node Mode] の設定を示します。

図 9-15 [Single Node Mode] の設定

[Single Node Mode] の設定

教育機関や企業など、帯域幅の影響を受けやすい環境にいるユーザは、[Single Node Mode] を使用し

て詳細な制御を行い、ジョブの符号化を単一ノードに制限することができます。

[Enabled]:[Single Node Mode] を有効にすると、ジョブのすべての処理が単一のエンコーダ ノードに

指定されます。前処理、符号化、および配布のタスクはシステム間で分散されるのではなく、すべて 1 つのノードで実行されます。これにより、システム ノード間のネットワーク トラフィックが効果的に

減少します。

表 9-8 [Audio Capture] の設定と説明

設定 説明

[Drift Compensation] オーディオとビデオの同期化を有効にするには、ドロップダウンから [on] を選択します。この設定は、アナログ オーディオ キャプチャ カードを使用

するクリップのキャプチャが 5 分を越える場合に限り必要です。デジタル オーディオ入力(エンベデッド SDI、AES/EBU、または DV)を使用する

場合は不要です。

(注) 長時間のアナログ オーディオ クリップをキャプチャする場合、長

時間にわたるオーディオ同期を維持するため、Cisco MXE 3500 によってフレームの挿入や削除が行われます。この補正の効果は、一

般的なストリーミング メディア出力(15fps での 320x240、または

サイズもしくはフレーム レートが比較的小さいもの)では見た目に

はよくわかりません。しかし、たとえば長いクリップを MPEG-2 形式に符号化する場合に、D1 クリップに対する「スキップ」効果が

見られます。唯一の回避策は、デジタル オーディオ入力に切り替え

ることです。

[Sample Rate] オーディオ品質と伝送帯域幅制限およびファイル サイズ制限のトレードオ

フを実現するオーディオ サンプリング レートを設定します。

9-19Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 9 章 管理タスク

システム管理

[Disabled]:[Single Node Mode] を無効にすると、システム内の使用可能なすべてのノードにタスクが

分散されます。したがって、あるノードで前処理を実行し、別のノードで符号化、また別のノードで配

布を実行することが可能です。[Disabled] 設定によって、システムの多くのロード バランシング機能

が活用されます。ただし、ファイルは複数のノードにまたがるワークフローの中を移動するので、シス

テム内のノード間のネットワーク トラフィックが増加します。

ソフト ノード値の [Timeout] や [Queue Length] には範囲の制限はありません。これらの値は正の整数

であることが必要です。デフォルトは 3600 秒(タイムアウト)と 25(キュー制限)です。

[Timeout] の値は必要なだけ大きくすることができます。この値は、平均または 大のジョブの長さに

対して相対的に設定します。待ち時間が処理時間よりも長くなっており、ノードが使用可能である場

合、タスクを別のノードに移動させることができます。

ジョブはタスクで構成されます。タスクは実際のプロセス(前処理、符号化、および配布)であり、そ

れらをまとめてジョブが構成されます。

[Queue Length] に値を設定して、キューの比較的小さいノードにタスクを移動させることができます。

この値は、お客様の経験における平均的なピーク時のキューの長さに対して相対的に設定します。値が

通常よりも小さい場合、パフォーマンスが低下します。

これらの値を設定することで、個々のノードがタスクと一緒にバックアップされないようにします。

ネットワーク ファイル ストレージ システムを持たないお客様や、非圧縮の AVI ファイルを処理する

ネットワーク容量を持たないお客様は、[Single Node Mode] の設定により、パフォーマンスを大幅に

向上させることができます。ただし、個々のノードを多くの作業とともにバックアップする場合は、タ

スクを使用可能なノードに移動させることにより、パフォーマンスが向上します。

長さや処理時間が大きく異なるジョブやコンテンツを扱うお客様の場合、タスクを配布するときに、シス

テムでは入力ファイルの長さやプロファイルの設定は評価されません。たとえば、次の場合があります。

20 個のジョブが 4 ノード システムに送信されます。4 番目の各ジョブは、長さ 2 時間の全コンテンツ

の符号化であり、処理に 1 時間を要します。 初の 3 つのジョブは、長さ 15 ~ 30 秒のバンパー、ト

レーラ、およびプレビューの符号化であり、実行時間は 5 ~ 15 秒です。すべてのジョブを 5 秒以内に

順次送信すると、ノードでは次の配布を受信します。

• ノード 1:4 つのバンパー ジョブ、合計 2 分以内

• ノード 2:4 つのトレーラ ジョブ、合計 2 分以内

• ノード 3:4 つのプレビュー ジョブ、合計 2 分以内

• ノード 4:4 つのコンテンツ ジョブ、合計 4 時間以上

この場合、ユーザはノード 4 で保留中の 3 つのジョブを 3 つの空(送信 2 分後)ノードに移動させるこ

とができます。この例では、タイムアウトを 5 ~ 30 分に設定すると、2 時間半から 3 時間の処理時間

が節約されます。

[Grid Computing]([System Administration])図 9-16 に、[Grid Computing] の設定を示します。[Grid Nodes]:グリッドに含まれるノードの数を入

力します。「Flash Grid」(P.5-16)も参照してください。

図 9-16 [Grid Computing] の設定

9-20Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 9 章 管理タスク

システム管理

[Default Copyright] 情報の設定

このフィールドの設定によって、すべてのジョブ送信ページの著作権フィールドに入力するデフォルト

の著作権情報が定義されます。[Default Copyright] はシステム全体の設定です。入力した値は、ユーザ

が、表示されるデフォルト情報の上に別の情報を入力してジョブを送信すると上書きされます。

手順

ステップ 1 [Toolbox] から [Administration] > [System] をクリックします。

ステップ 2 [General Settings] セクションの [Default Copyright] フィールドに情報を入力します。図 9-17 を参照し

てください。

図 9-17 [Default Copyright] フィールド

ステップ 3 [Save] をクリックします。

出力ファイルの保管場所の設定

(注) LCS には、ディレクトリを作成したり、[System Administration] ページで定義されたネット

ワーク ディレクトリのファイルを保存および削除したりするための適切なユーザ セキュリティ レベルが必要です。「システム管理」(P.9-12)も参照してください。

手順

ステップ 1 [Toolbox] から [Administration] > [System] をクリックします。

ステップ 2 [Input] セクションと [Output] セクションの適切なフィールドで次の操作を行います。

• [Network Directory] の場合:対応するファイルが保管されるディレクトリへの UNC パスを入力し

ます。

• [SAN] の場合:SAN のドライブ文字と、対応するファイルが保管されるディレクトリ パスを入力

します。

ステップ 3 [Save] をクリックします。

9-21Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 9 章 管理タスク

システム管理

システム管理者への E メール通知の有効化

手順

ステップ 1 [Toolbox] から [Administration] > [System] をクリックします。

ステップ 2 [General Settings] セクションの [System Administrator Email] フィールドに、E メール アドレスを入

力します。

ステップ 3 [Save] をクリックします。

ステップ 4 「通知プロファイル」(P.4-10)を作成します。

ステップ 5 ジョブにプロファイルを追加します。「ジョブ プロファイルへの通知プロファイルの追加」(P.4-14)も

参照してください。

モニタ表示ウィンドウのオン /オフの切り替え

この設定は、コンソール モードの場合に限り適用されます。[on] に設定すると、一部のワーカー(プ

リプロセッサやエンコーダなど)に処理中のビデオを表示するモニタ ウィンドウが表示されます。

(注) このオプションではシステム リソース(たとえば、CPU サイクル、メモリ)を使用するので、ジョブ

の処理速度が全体的に低下します。デバッグまたは符号化出力の表示に使用することもできます。

手順

ステップ 1 [Toolbox] から [Administration] > [System] をクリックします。

ステップ 2 [Status Settings] セクションの [Monitor Window Display] ドロップダウンで [on] または [off] を選択し

ます。

ステップ 3 [Save] をクリックします。

ジョブ モニタリングに対する自動消去の間隔の設定

[Auto Reap] の間隔を使用して、モニタリング ページのジョブ情報を消去します。[Auto Reap] に定義

した時間によって、ジョブの情報が期限切れになるまでモニタリング ページに表示される時間が決定

します。[Auto Reap] の間隔は、ジョブが完了した時刻からカウントされます。

手順

ステップ 1 [Toolbox] から [Administration] > [System] をクリックします。

ステップ 2 [Status Settings] セクションの [Auto Reap (Minutes)] フィールドに、必要な数値を入力します。

ステップ 3 [Save] をクリックします。

9-22Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 9 章 管理タスク

システム管理

ユーザ管理

有効化 この機能を使用するには、Resource Manager 機能のライセンスを購入し、インストールする必要があ

ります。詳細については、『Deployment and Administration Guide for Cisco MXE 3500』を参照してく

ださい。

ここでは、次の内容について説明します。

• 「ユーザ管理の概要」(P.9-23)

• 「ユーザの新規作成」(P.9-23)

• 「既存のユーザのアップデート」(P.9-24)

• 「ユーザの削除」(P.9-27)

ユーザ管理の概要

管理者は、[User Administration] ページを使用して、ユーザ アクセスおよび権限を設定します。

このページにアクセスするには、[Toolbox] から [Administration] > [User] をクリックします。

[User Administration] の上部のペインには、作成済みのユーザが表示されます。下方のペインには、各

ユーザの権限が表示されます。

Cisco MXE 3500 には、次のユーザが 1 つ事前定義されています。

• admin:事前定義のパスワードも admin です。admin パスワードは管理者が即時変更することを

お勧めします。

(注) システムの納入時に、ユーザの作成、ロールの割り当て、ユーザの削除、ユーザ権限の拒否や

削除などの Folder Attendant 管理タスクを実行できるユーザは、事前定義の admin ユーザだけ

です。新しい admin ユーザを少なくとも 1 つ作成するまで、事前定義の admin ユーザを削除

しないでください。

ユーザの新規作成

Cisco MXE 3500 を使用する各ユーザには、各自のシステム アクセスを制御するユーザ プロファイル

が必要です。

手順

ステップ 1 [Toolbox] から [Administration] > [User] をクリックします。

ステップ 2 メニュー バーから [New] をクリックします。Cisco MXE 3500 の [New User] ポップアップが表示され

ます。図 9-18 を参照してください。

9-23Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 9 章 管理タスク

システム管理

図 9-18 [New User] ポップアップ

ステップ 3 表 9-9 に従って、各フィールドに適切な情報を入力します。すべてのフィールドが必須です。

ステップ 4 [Create] を選択して新しいユーザを保存します。

ステップ 5 [Continue] を選択します。[User Administration] ページに新しいユーザが表示されます。ユーザはアル

ファベット順に表示されます。

既存のユーザのアップデート

手順

ステップ 1 [Toolbox] から [Administration] > [User] をクリックします。

ステップ 2 ユーザを選択し、[Edit] をクリックします。図 9-19 を参照してください。[Edit User] ポップアップが

表示されます(図 9-20 を参照)。

表 9-9 [New User] のフィールド

設定 説明

[User Name] 新しいユーザの名前を入力します。

[Password] 新しいユーザのパスワードを入力します。

[Confirm Password] 確認のためにパスワードを再入力します。

[First Name] ユーザの名を入力します。

[Last Name] ユーザの姓を入力します。

[E-mail] ユーザの E メール アドレスを入力します。

[Role] ドロップダウン メニューから Cisco MXE 3500 のロールを選択します。この

ロールによって、Folder Attendant 機能に対するユーザのアクセス レベルを定

義します。ロールは配置時に定義します。通常は管理者とユーザになります。

9-24Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 9 章 管理タスク

システム管理

図 9-19 編集するユーザの選択

図 9-20 [Edit User] ポップアップ

ステップ 3 必要に応じて任意のフィールドの情報をアップデートします。アスタリスク(*)の付いたフィールド

は必須です。表 9-9も参照してください。

ステップ 4 [Save] をクリックします。新規情報が保存され、[User Administration] ページがアップデートされま

す。

ユーザ権限の設定

ユーザの作成後、システム管理者はそのユーザに権限を設定します。各ユーザは、次の Cisco MXE 3500 機能を使用する権限を許可または拒否されます。

• [Admin Tools]:Cisco MXE 3500 管理ツールへのアクセスを可能にします。

• [Folder Attendant]:Folder Attendant へのアクセスを可能にします。

• [Job Profile Editing]:ジョブ プロファイルの編集機能へのアクセスを可能にします。

• [Monitoring]:モニタリング機能へのアクセスを可能にします。

• [Monitoring (Advanced)]:ユーザが再スケジュール、停止、削除などを実行できるようにします。

• [Reporting]:レポーティング機能へのアクセスを可能にします。

• [Submission]:送信ツールへのアクセスを可能にします。

• [Task Profile Editing]:プロファイルの編集機能へのアクセスを可能にします。

選択したユーザの権限は、ページの下部に表示されます。図 9-21 を参照してください。

9-25Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

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第 9 章 管理タスク

システム管理

図 9-21 選択したユーザの権限

このユーザに設定されている権限が 4 つのカラムに表示されます。表 9-10 では、その設定について説

明します。

赤色の X は、その機能に対する権限が拒否されていることを示します。また、緑色のチェック マーク

は、選択したユーザがその機能にアクセスする権限を持っていることを示します。

権限テーブルは左から右に参照してください。右側のカラムのマークによって、前のカラムが上書きさ

れます。

初のカラムには、[Default] の権限が表示されます。これらは、システムにロードされているデフォ

ルト権限です。

[Role] カラムには、このユーザに割り当てられているロールの権限が表示されます。[Role] の権限に

よって、デフォルト権限が上書きされます。[Role] の権限は、[Role Administration] ページで設定しま

す。

表 9-10 権限テーブルのカラム

カラム名 説明

[Default] Cisco MXE 3500 の出荷時に設定されている権限のデフォルト値を示します。

[Role] ロールに設定されている権限を示します。ロールに設定されている権限によっ

て、[Default] の権限が上書きされます。このカラムに指定されている [Role] の権限は、[Role Administration] ページから設定します。

[User] 選択したユーザに設定されている権限を示します。ユーザに設定されている権

限によって、[Role] の権限が上書きします。

[Allow] 選択したユーザに設定されている実際の権限を示します。

9-26Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

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第 9 章 管理タスク

システム管理

[User] の権限は、この特定のユーザの権限を示します。これらの権限によって、このユーザだけの [Default] および [Role] の権限が上書きされます。このカラムに示される、選択したユーザの権限を変

更するには、以下に示す手順に従ってください。

ユーザに対して特定の権限が許可されているかどうかを簡単に確認するには、[Allow] カラムを参照し

ます。

上の図は、user ロールを割り当てられている JSmith というユーザに設定された権限の例です。デフォ

ルトでは、user ロールのユーザは(この例では)[Admin Tools] にアクセスできませんが、残りの機能

にはアクセスできます。ただし、管理者によってこのユーザのロールに [Admin Tools] 権限が追加(上

書き)されています。

機能ごとに、ユーザのアクセスを許可するか、拒否するか、削除するかどうかを指定できます。また、

特定のユーザに対してすべての機能へのすべてのアクセスを削除することもできます。

手順

ステップ 1 [Toolbox] から [Administration] > [User] をクリックします。

ステップ 2 [User Administration] ページの上部で、権限を設定する対象のユーザを選択します。選択したユーザの

権限は、ページの下部に表示されます。

ステップ 3 変更する権限のタイプを選択します。選択肢は次のとおりです。

• [Admin Tools]

• [Folder Attendant]

• [Job Profile Editing]

• [Monitoring]

• [Monitoring (Advanced)]

• [Reporting]

• [Submission]

• [Task Profile Editing]

ステップ 4 表 9-11 で説明するいずれかのボタンをクリックします。

ステップ 5 このユーザにすべての権限を設定するには、機能ごとにステップ ステップ 3 ~ ステップ 4 を繰り返し

ます。

ユーザの削除

手順

表 9-11 ユーザの権限と説明

ボタン名 説明

[Allow] ユーザが特定の機能にアクセスすることを許可します。

[Deny] ユーザが特定の機能にアクセスすることを拒否します。

[Remove] 特定の機能に対するユーザ アクセスを削除します。

[Remove All] 特定のユーザに対してすべての機能へのすべてのアクセスを削除します。

9-27Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 9 章 管理タスク

システム管理

ステップ 1 [Toolbox] から [Administration] > [User] をクリックします。

ステップ 2 削除するユーザを選択し、[Delete] をクリックします。図 9-22 を参照してください。選択したユーザ

を削除してよいかどうかを尋ねる確認メッセージが表示されます。

図 9-22 削除するユーザの選択

ステップ 3 削除を続行するには、[OK] を選択します。

ロール管理

有効化 この機能を使用するには、Resource Manager 機能のライセンスを購入し、インストールする必要があり

ます。詳細については、『Deployment and Administration Guide for Cisco MXE 3500』を参照してくださ

い。

ここでは、次の内容について説明します。

• 「ロール管理の概要」(P.9-28)

• 「ロールの作成」(P.9-29)

• 「ロールのアップデート」(P.9-29)

• 「ロールの権限の設定」(P.9-30)

• 「ロールの削除」(P.9-32)

ロール管理の概要

各 Cisco MXE 3500 ユーザには、各種のシステム機能へのアクセス レベルを制御するロールを割り当

てます。

このページにアクセスするには、[Toolbox] から [Administration] > [Role] をクリックします。

[Role Administration] ページの上部ペインには、作成済みのロールが表示されます。下方のペインに

は、各ロールの権限が表示されます。

Cisco MXE 3500 には、次の 3 つのロールが事前に定義されています。

• admin:すべての機能にアクセスする権限が設定されます。

• operator:ジョブ プロファイルの編集にアクセスする権限は設定されますが、タスク プロファイ

ルの編集機能にはアクセスできません。

• user:管理機能を除くすべての機能にアクセスする権限が設定されます。

9-28Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 9 章 管理タスク

システム管理

ロールの作成

新しいロールを作成するには、次の手順を実行します。

手順

ステップ 1 [Toolbox] から [Administration] > [Role] をクリックします。

ステップ 2 メニュー バーから [New] を選択します。[Create a New Role] ポップアップが表示されます。図 9-23 を参照してください。

図 9-23 [New Role] ポップアップ

ステップ 3 [Role Name] と [Description] を入力し、[Create] をクリックします。[Role Administration] ページに

新しいロールが表示されます。ロールはアルファベット順に表示されます。

ロールのアップデート

既存のロールをアップデートするには、次の手順に従います。

手順

ステップ 1 [Toolbox] から [Administration] > [Role] をクリックします。

ステップ 2 編集するロールを選択します。図 9-24 を参照してください。

図 9-24 編集するロールの選択

ステップ 3 メニュー バーから [Edit] を選択します。[Edit Role] ポップアップが表示されます。図 9-25 を参照して

ください。

9-29Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 9 章 管理タスク

システム管理

図 9-25 [Edit Role] ポップアップ

ステップ 4 必要に応じて、各フィールドの情報をアップデートします。アスタリスク(*)の付いたフィールドは

必須です。

ステップ 5 ロールのアップデートが完了したら、[Save] をクリックして新規の情報を保存します。選択したロー

ルの元の情報が、アップデート後の情報に置き換えられます。

ロールの権限の設定

ロールの作成後、システム管理者はそのロールに権限を設定します。各ロールは、次の Cisco MXE 3500 機能を使用する権限を許可または拒否されます。

• [Admin Tools]:Cisco MXE 3500 管理ツールへのアクセスを可能にします。

• [Folder Attendant]:Folder Attendant へのアクセスを可能にします。

• [Job Profile Editing]:ジョブ プロファイルの編集機能へのアクセスを可能にします。

• [Monitoring]:モニタリング機能へのアクセスを可能にします。

• [Monitoring (Advanced)]:ユーザが再スケジュール、停止、削除などを実行できるようにします。

• [Reporting]:レポーティング機能へのアクセスを可能にします。

• [Submission]:送信ツールへのアクセスを可能にします。

• [Task Profile Editing]:プロファイルの編集機能へのアクセスを可能にします。

選択したロールの権限は、ページの下部に表示されます。図 9-26 を参照してください。

9-30Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 9 章 管理タスク

システム管理

図 9-26 選択したロールの権限

各ロールに設定されている権限が 3 つのカラムに表示されます。表 9-12 では、権限について説明します。

赤色の X は、その機能に対する権限が拒否されていることを示します。また、緑色のチェック マーク

は、このロールのユーザがその機能にアクセスする権限を持っていることを示します。

権限テーブルは左から右に参照してください。右側のカラムのマークによって、前のカラムが上書きさ

れます。

上の例では、monitor ロールに(デフォルトで)Folder Attendant、Monitoring、および Submission 機能へのアクセスがロードされています。この例では、管理者によって monitor というロールの Folder Attendant 機能と Submission 機能へのアクセスが削除されています。この時点で monitor ロールがア

クセスできる機能は Monitoring だけです。

選択したロールの権限を変更するには、次の手順を実行します。

機能ごとに、アクセスを許可するか、拒否するか、削除するかどうかを指定できます。また、特定の

ロールに対してすべての機能へのすべてのアクセスを削除することもできます。

手順

ステップ 1 [Toolbox] から [Administration] > [Role] をクリックします。

表 9-12 選択された権限

カラム名 説明

[Default] Folder Attendant の出荷時に設定されているデフォルトの権限を表示します。

[Role] ロールに設定されている権限を示します。ロールに設定されている権限によって、

[Default] の権限が上書きされます。

[Allow] 選択したロールに設定されている実際の権限。[Role] カラムと同じ場合があります。

9-31Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 9 章 管理タスク

システム管理

ステップ 2 ユーザ権限を設定するロールを選択します。選択したユーザの権限は、ページの下部に表示されます。

ステップ 3 変更する権限を選択します。選択肢は次のとおりです。

• [Admin Tools]

• [Folder Attendant]

• [Job Profile Editing]

• [Monitoring]

• [Monitoring (Advanced)]

• [Reporting]

• [Submission]

• [Task Profile Editing]

ステップ 4 表 9-13 で説明するいずれかのボタンを選択します。

ステップ 5 このロールにすべての権限を設定するには、機能ごとにステップ 3 ~ 4 を繰り返します。

ロールの削除

ロールは、ユーザが定義されていない場合に限り削除できます。ロールにユーザが定義されている場合

に削除しようとすると、次のメッセージが表示されます。

「The current role contains users and cannot be deleted.」

手順

ステップ 1 [Toolbox] から [Administration] > [Role] をクリックします。

ステップ 2 削除するロールを選択します。図 9-27 を参照してください。

図 9-27 削除するロールの選択

ステップ 3 [Delete] をクリックします。確認メッセージが表示されます。

表 9-13 権限の設定に関するアクション

ボタン名 説明

[Allow] このロールのユーザに対して特定の機能へのアクセスを許可します。

[Deny] このロールのユーザに対して特定の機能へのアクセスを拒否します。

[Remove] このロールのユーザに対して特定の機能へのアクセスを削除します。

[Remove All]

特定のロールに対してすべての機能へのすべてのアクセスを削除します。

9-32Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 9 章 管理タスク

プロファイル スペース

ステップ 4 削除を続行するには、[OK] を選択します。選択したロールにユーザが定義されていない場合、その

ロールは [Role Administration] ページのロールのリストから削除されます。

プロファイル スペース

有効化 この機能を使用するには、Resource Manager 機能のライセンスを購入し、インストールする必要があ

ります。詳細については、『Deployment and Administration Guide for Cisco MXE 3500』を参照してく

ださい。

プロファイル スペース機能の利用によって、システム内の複数のプロファイル ディレクトリを管理で

きます。Cisco MXE 3500 には、出荷時に 1 つのプロファイル ディレクトリが設定されています。

profiledir の初期のデータベース設定は次のとおりです。

C:¥Program Files¥Cisco¥Media Experience Engine¥profiles

Cisco MXE 3500 では、システム設定に設定されたプロファイル ディレクトリを使用してジョブ プロ

ファイルのリストにアクセスします。ただし、グループ別またはカスタマー別に別個のプロファイル ディレクトリを維持する必要がある場合もあります。

プロファイル スペースは必要な数だけ作成できますが、作成時には Cisco MXE 3500 によって各プロ

ファイル ディレクトリが存在するかどうかが確認されます。

Cisco MXE 3500 セッションは一度に 1 つのプロファイル スペースにリンクし、それによってプロ

ファイル ブラウザから表示できるプロファイルが決定します。[Tools] > [Select Profile Space] をク

リックすることによって、作業中のプロファイル スペースを随時変更できます。図 9-28 を参照してく

ださい。

図 9-28 [Profile Space Administration]

ここでは、次の内容について説明します。

• 「現在のプロファイル スペースの確認」(P.9-33)

• 「現在のプロファイル スペースの設定」(P.9-34)

• 「プロファイル スペースの作成」(P.9-35)

• 「プロファイル スペースの編集」(P.9-35)

• 「プロファイル スペースの削除」(P.9-36)

現在のプロファイル スペースの確認

現在のプロファイル スペースは、Web ブラウザの右上隅に表示されます。図 9-29 を参照してください。

9-33Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 9 章 管理タスク

プロファイル スペース

図 9-29 現在のプロファイル スペース

現在のプロファイル スペースの設定

Cisco MXE 3500 セッションは一度に 1 つのプロファイル スペースにリンクし、それによってプロ

ファイル ブラウザから表示できるプロファイルが決定します。作業中のプロファイル スペースは随時

変更できます。

手順

ステップ 1 [Tools] > [Select Profile Space] をクリックします。図 9-30 を参照してください。

図 9-30 プロファイル スペースの選択

ステップ 2 ポップアップが表示されます。図 9-31 を参照してください。ドロップダウンからプロファイル スペー

スを選択し、[Select] ボタンをクリックします。ブラウザはこの時点で、選択したプロファイル スペー

スにリセットされます。

(注) ドロップダウンにプロファイル スペースが表示されない場合は、「プロファイル スペースの作

成」(P.9-35)を参照してください。

図 9-31 プロファイル スペースの選択

9-34Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 9 章 管理タスク

プロファイル スペース

プロファイル スペースの作成

手順

ステップ 1 [Toolbox] で [Administration] を展開し、[Profile Space] をクリックします。

ステップ 2 [Profile Space Administration] ペインで [New] をクリックします。図 9-32 を参照してください。ポッ

プアップが表示されます。

図 9-32 プロファイル スペースの新規作成

ステップ 3 [Name] に固有の名前と、[Directory] に検証可能なディレクトリを入力し、[Create] をクリックしま

す。図 9-33 を参照してください。[Profile Space Administration] ペインに新しいプロファイル スペー

スが表示されます。

図 9-33 [Name] と [Directory] の入力

プロファイル スペースの編集

いったん作成したプロファイル スペースについては、ディレクトリ パスは変更できますが名前は変更

できません。

手順

ステップ 1 [Toolbox] で [Administration] を展開し、[Profile Space] をクリックします。

ステップ 2 [Profile Space Administration] ペインの [Profile Space] からプロファイル スペースを選択し、[Edit] をクリックします。図 9-34 を参照してください。

図 9-34 編集するプロファイル スペースの選択

9-35Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 9 章 管理タスク

ユーザ メタデータ

ステップ 3 [Edit Profile Space] ポップアップが表示されたら、[Directory] に必要な変更を加えて [Save] をクリッ

クします。[Profile Space Administration] ペインに変更後の情報が表示されます。図 9-35 を参照して

ください。

図 9-35 プロファイル スペースのディレクトリの編集

プロファイル スペースの削除

手順

ステップ 1 [Toolbox] で [Administration] を展開し、[Profile Space] をクリックします。

ステップ 2 [Profile Space Administration] ペインの [Profile Space] からプロファイル スペースを選択し、[Delete] をクリックします。図 9-36 を参照してください。

図 9-36 削除するプロファイル スペースの選択

ステップ 3 削除を確認するポップアップが表示されたら、[OK] をクリックします。[Profile Space Administration] のリストからそのプロファイル スペースが削除されます。

ユーザ メタデータ

有効化 この機能を使用するには、Resource Manager 機能のライセンスを購入し、インストールする必要があ

ります。詳細については、『Deployment and Administration Guide for Cisco MXE 3500』を参照してく

ださい。

このセクションでは、各ジョブ(およびジョブ内の各タスク)と一緒に送信できるカスタムの名前と値

のペアを作成できます。このカスタム メタデータは、HTTP POST job-status XML を含む詳細なジョ

ブ ステータスで返されます。このメタデータも(送信する場合)各ジョブのデータベースに保存され、

レポーティング(どの組織がどのジョブを送信したかを追跡する場合など)に使用したり、(HTTP POST 経由で)他のシステム(Velocity など)に渡す場合に使用したりすることができます。

9-36Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 9 章 管理タスク

ユーザ メタデータ

[Data Type] は [Integer]、[String]、[Decimal]、または [Enum](Enumeration)として定義できます。

このタイプは、[Job Submission] ページにユーザ メタデータ値を入力するときの検証に使用されます。

このページにアクセスするには、[Toolbox] から [Administration] > [User Metadate] をクリックしま

す。

ここでは、次の内容について説明します。

• 「ユーザ メタデータの追加」(P.9-37)

• 「ユーザ メタデータの編集」(P.9-38)

• 「ユーザ メタデータの削除」(P.9-39)

ユーザ メタデータの追加

カスタムの名前と値のペアを追加するには、次の手順に従います。

手順

ステップ 1 [Toolbox] で [Administration] を展開し、[User Metadata] をクリックして図 9-37 のページを表示しま

す。

図 9-37 [User Metadata Administration] ページ

ステップ 2 [New] をクリックすると、図 9-38 のようなポップアップが表示されます。

9-37Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

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第 9 章 管理タスク

ユーザ メタデータ

図 9-38 [New User Metadata] ポップアップ

ステップ 3 各フィールドに入力し、[Create] をクリックします。[User Metadata Administration] ページに新しい

名前と値のペアが表示されます。

ユーザ メタデータの編集

手順

ステップ 1 [Toolbox] で [Administration] を展開し、[User Metadata] をクリックして図 9-39 のページを表示しま

す。

図 9-39 編集するユーザ メタデータの選択

ステップ 2 メタデータの行を強調表示して [Edit] をクリックすると、図 9-40 のようなポップアップが表示されま

す。

9-38Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 9 章 管理タスク

ユーザ メタデータ

図 9-40 [Edit User Metadata] ポップアップ

ステップ 3 必要な変更を加え、[Save] をクリックします。[User Metadata Administration] ページに変更後の情報

が表示されます。

ユーザ メタデータの削除

手順

ステップ 1 [Toolbox] で [Administration] を展開し、[User Metadata] をクリックして図 9-41 のページを表示しま

す。

図 9-41 [User Metadata Administration] ページ

ステップ 2 メタデータの行を強調表示して、[Delete] をクリックします。確認用のポップアップが表示されます。

9-39Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

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第 9 章 管理タスク

IP Capture(ライブ ストリーミング)

ステップ 3 [OK] をクリックします。[User Metadata Administration] ページから名前と値のペアが削除されます。

IP Capture(ライブ ストリーミング)

有効化 この機能を使用するには、ライブ ストリーミング機能のライセンスを購入し、スタンドアロンの Cisco MXE 3500 または Resource Manager デバイスにインストールする必要があります。詳細については、『Deployment and Administration Guide for Cisco MXE 3500』を参照してください。

ここでは、次の内容について説明します。

• 「IP キャプチャの概要(ライブ ストリーミング)」(P.9-40)

• 「IP キャプチャ ソースの追加(ライブ ストリーミング)」(P.9-41)

• 「IP キャプチャ ソースの編集(ライブ ストリーミング)」(P.9-42)

• 「IP キャプチャ ソースの削除(ライブ ストリーミング)」(P.9-43)

IP キャプチャの概要(ライブ ストリーミング)

Cisco MXE 3500 では現在、User Datagram Protocol(UDP; ユーザ データグラム プロトコル)

/Internet Protocol(IP)を介してライブ MPEG-2 トランスポート ストリームを管理、設定、およびス

テータスとともに取り込むことができるので、この機能を汎用的に使用することが可能です。IP キャ

プチャは、MPEG-2 ビデオおよび AC3/Layer2/AES3 オーディオ要素を伴うトランスポート ストリー

ムに制限されています。

ジョブを送信するには、[Host Administration] ページで ipCapturePrefilter ワーカーを設定しておく必

要があります。「ホストへのワーカーの追加」(P.9-9)も参照してください。

また、[Live Submission] ページで [Video Format] を [IP Capture] に設定し、[IP Capture Source](「IP キャプチャ ソースの追加(ライブ ストリーミング)」(P.9-41)で定義したとおり)、[Start Trigger Type]、および [Stop Trigger Type] を選択します。図 9-42 を参照してください。

9-40Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 9 章 管理タスク

IP Capture(ライブ ストリーミング)

図 9-42 [Live Submission] ページでの IP キャプチャの設定

[Job] をクリックして [Tools] > [IP Trigger] をクリックすることにより、ジョブ ステータス モニタに表

示されている実行中のキャプチャに start trigger コマンドまたは stop trigger コマンドを送信できます

(IP トリガーの開始 /停止が [Live Job Submission] ページで設定されていることが前提です)。

IP トリガーを伴う同一の IP キャプチャ設定で複数の IP キャプチャを同時に実行している場合、[Live Submission] ページの [UDM] フィールドに固有の ip-capture-name を入力して、トリガーを送信する IP キャプチャのリストを一意に識別できるようにする必要があります。

[Live Submission] ページで [IP Capture] ビデオ フォーマットを選択すると、[IP Capture Source] は(設定ページの名前から)自動的に入力されます。選択した [IP Capture Source] の名前は、

ip-capture-name を指定する [UDM] フィールドに自動的に入力されます。この [UDM] フィールドは手

動で上書きすることもできます。

(注) 長時間の IP キャプチャを伴うライブ ジョブを送信し、ファイルに出力データを保存するときは、シス

テムのディスク容量がいっぱいにならないように stop trigger を設定してください。stop trigger は、エ

ンコーダの設定と使用可能な実際のディスク容量によって異なります。

IP キャプチャ ソースの追加(ライブ ストリーミング)

手順

ステップ 1 [Toolbox] で [Administration] を展開し、[IP Capture] をクリックします。

ステップ 2 [New] をクリックします。図 9-43 を参照してください。

図 9-43 IP キャプチャ ソースの新規作成

9-41Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

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第 9 章 管理タスク

IP Capture(ライブ ストリーミング)

ステップ 3 [New IP Capture Source] ポップアップの [Name](固有の名前)、[IP Address]、[Port]、[Program Map PID] を入力し、[Create] をクリックします。リストに新しい IP キャプチャ ソースが表示されます。

図 9-44 を参照してください。表 9-14 では、各フィールドについて説明します。

図 9-44 [New IP Capture Source] ポップアップ

IP キャプチャ ソースの編集(ライブ ストリーミング)

手順

ステップ 1 [Toolbox] で [Administration] を展開し、[IP Capture] をクリックします。

ステップ 2 IP キャプチャ ソースを強調表示して、[Edit] をクリックします。図 9-45 を参照してください。

図 9-45 編集する IP キャプチャ ソースの選択

表 9-14 IP キャプチャ ソースに関するフィールドおよび説明

フィールド 説明

[Name] 固有の IP キャプチャ ソース名。

[IP Address]

ソース UDP を通じた非 Real-Time Transport Protocol(RTP; リアルタイム転送プロトコ

ル)の MPEG-2 TS ストリームのマルチキャスト IP アドレス。このために予約されてい

る IP アドレスは 224.0.0.0 ~ 239.255.255.255 です。

[Port] バインド先のマルチキャスト ポート。値の範囲は 0 ~ 65535 です。

[Program Map PID]

MPEG-2 Multi-Program Transport Stream(MPTS; マルチプログラミングのトランス

ポート ストリーム)内で必要なプログラムの Program Map Table Packet ID(PMT PID)

を指定します。

MPEG-2 Single Program Transport Streams(SPTS)の場合、またはこのフィールドを

指定しない場合は、Program Map Table の先頭に表示されているプログラムが自動的に

使用されます。有効な値の範囲は 16 ~ 8190 です。

9-42Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 9 章 管理タスク

その他の管理ツール

ステップ 3 [Edit IP Capture Source] ポップアップが表示されたら、フィールドに必要な変更を加えて [Save] をク

リックします。図 9-46 を参照してください。[IP Capture Configuration] ペインに変更後の情報が表示

されます。

図 9-46 [Edit IP Capture Source] ポップアップ

IP キャプチャ ソースの削除(ライブ ストリーミング)

手順

ステップ 1 [Toolbox] で [Administration] を展開し、[IP Capture] をクリックします。

ステップ 2 IP キャプチャ ソースを強調表示して、[Delete] をクリックします。図 9-47 を参照してください。

図 9-47 削除する IP キャプチャ ソースの選択

ステップ 3 削除を確認するポップアップが表示されたら、[OK] をクリックします。[IP Capture Configuration] ペインから IP キャプチャ ソースが削除されます。

その他の管理ツールWeb User Interface(UI; ユーザ インターフェイス)のメイン画面で使用できる管理ツールに加え、

Cisco MXE 3500 には次の 3 つの UI が用意されています。

• 「Cisco MXE 3500 Tools」(P.9-44):プリプロセッサ プロファイル クリップのプレビューや、

QuickTime エンコーダ プロファイルの作成および編集が可能です。

• 「プロファイル コンバータ」(P.9-45):すでに存在している可能性のあるプロファイルを現在のプ

ロファイル エディタからアクセスできるフォーマットに標準化し、それによってプロファイル関

連のジョブ エラーを防止します。

• 「Database Configuration」(P.9-53):Cisco MXE 3500 データベースのセットアップ、設定、移

行、およびアップデートを可能にする単純な管理ユーティリティです。

9-43Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 9 章 管理タスク

その他の管理ツール

• 「Log Viewer」(P.9-54):Cisco MXE 3500 インストール システムで実行されるイベントの表示を

可能にします。

Cisco MXE 3500 ToolsCisco MXE 3500 Tools にアクセスするには、[Cisco] デスクトップ アイコンをクリックするか、

[Start] > [All Programs] > [Cisco] > [Media Experience Engine] > [Media Experience Engine Tools] をクリックします。

(注) Cisco MXE 3500 Tools 機能は、Cisco MXE 3500 UI と相互に作用しません。

左上隅の [Cisco] アイコンをクリックすると、Cisco MXE 3500 Tools のメニューが表示されます。

図 9-48 を参照してください。

図 9-48 Cisco MXE 3500 Tools の各オプションへのアクセス

関連項目:

• 「プリプロセッサ クリップのプレビュー」(P.8-41)

• 「QuickTime エンコーダ プロファイルの作成」(P.5-52)

• 「QuickTime エンコーダ プロファイルの編集」(P.5-54)

個々のプロファイル スペースの設定

Cisco MXE 3500 Tools アプリケーションには、Cisco MXE 3500 UI プロファイル スペースのプロ

ファイル スペースを個別に設定する機能が備わっています。

9-44Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 9 章 管理タスク

その他の管理ツール

手順

ステップ 1 [Cisco MXE 3500 Tools] を起動します。

ステップ 2 左上隅の [Cisco] アイコンをクリックします。

ステップ 3 右下隅の [Options] をクリックします。図 9-49 を参照してください。

図 9-49 Tools のオプション

ステップ 4 使用するプロファイル スペースを [Profile Space] のドロップダウンから選択します。

(注) Cisco MXE 3500 Tools が LCS ノード(デッキを制御)および ECS にインストールされ、

Cisco MXE 3500 UI が別のマシンにインストールされている場合、[Server Name] および [Port] にシス

テムのサーバ名とポートを指定します。それ以外の場合、通常は ECS と UI のサーバ名は同一です。

プロファイル コンバータ

Cisco MXE 3500 プロファイル コンバータの目的は、既存のプロファイルを Cisco MXE 3500 によっ

て編集できるようにアップデートすることです。プロファイル コンバータでは、プロファイルを標準

化し、現在のプロファイル エディタから確実にアクセスできるようにする依存関係ルールとデフォル

トが適用されます。

Cisco MXE 3500 と互換性のあるプロファイルが作成されるほか、プロファイル コンバータによって

適切なデフォルトが設定され、有効値の範囲から外れている設定が補正されます。たとえば、範囲外の

設定が補正される場合や、プロファイル定義に存在しない機能がタグに表示される場合があります。

変換されたプロファイルに対しては、変換時の変更によって Cisco MXE 3500 で予期されたトランス

コードが行われたかどうかを確認するための評価およびテストを行う必要があります。ウィザードの終

了前に、プロファイル コンバータによってアップグレード ログが生成され、選択したプロファイル ディレクトリのルートに書き込まれます。アップグレード ログは、ブラウザで表示できる HTML 文書

です。このログには、各プロファイルに対する変更や修正と、処理中に発生した可能性のあるエラーが

表示されます。

9-45Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 9 章 管理タスク

その他の管理ツール

(注) 手動の XML の編集によるプロファイルのカスタマイズは変換プロセスでは保存されず、カスタマイズ

の欠落はログ ファイルに報告されません。プロファイルが変換されないと、UI プロファイル ブラウザ

ではそれらのプロファイルをロードできない場合があります。ただし、これらのプロファイルは編集で

きない場合でも、Cisco MXE 3500 との互換性があります。

プロファイル コンバータを実行すると、変更するプロファイルのバックアップが作成されます。バッ

クアップは、アップデートされたプロファイルと同じディレクトリに配置され、.bak という拡張子が

付きます。

(注) プロファイル コンバータを実行するユーザには、変換されるプロファイル ディレクトリに対する書き

込み権限が必要です。

「プロファイル コンバータのログ エントリ」(P.9-48)も参照してください。

プロファイル コンバータの実行

プロファイル コンバータでは同時に 1 つのプロフィル ディレクトリで、Cisco MXE 3500 プロファイ

ルの標準にアップグレードするファイルがスキャンされます。コンバータとは、複数の段階を踏んで実

行するウィザードです。

手順

ステップ 1 [Start] > [All Programs] > [Cisco] > [Media Experience Engine] > [Media Experience Engine Profile Converter] をクリックします。[Welcome] 画面が表示されます。図 9-50 を参照してください。

図 9-50 プロファイル コンバータの [Welcome] 画面

ステップ 2 [Next] をクリックします。次の画面で、変換するプロファイルの場所を参照します。図 9-51 を参照し

てください。

9-46Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 9 章 管理タスク

その他の管理ツール

図 9-51 プロファイル ディレクトリの選択

ステップ 3 [Next] をクリックします。スキャンされたプロファイルのリストが表示されます。リストを確認し、

[Next] をクリックします。図 9-52 を参照してください。

図 9-52 [Profiles to Scan] リスト

ステップ 4 バーにスキャンの経過が表示されます。図 9-53 を参照してください。

図 9-53 スキャン経過表示バー

9-47Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 9 章 管理タスク

その他の管理ツール

ステップ 5 スキャンが完了すると、プロファイル コンバータに [Profiles that Require Conversion] リストが表示さ

れます。リストを確認し、[Next] をクリックします。

ステップ 6 変換が完了すると、[Profile Conversion Complete] 画面が表示されます。変換ログを表示する場合は、

チェックボックスをオンにして [Finish] をクリックします。変換ログを表示しない場合は、チェック

ボックスをオフにして [Finish] をクリックします。図 9-54 を参照してください。

図 9-54 [Profile Conversion Complete]

プロファイル コンバータのログ エントリ

プロファイル コンバータを実行すると、変換ログが作成されます。ログには、主に次の 2 種類のログ メッセージが表示されます。

• も多いログ メッセージはタグの追加です。タグの追加が問題を引き起こすことはなく、ログ メッセージは情報提供用に過ぎません。

• 次に多いメッセージは値の変更です。多くの場合はプロファイル値に誤りがあり、正しい値を判断

できない場合もあります。そのような場合は、デフォルト値が設定され、その変更が記録されま

す。プロファイルを開き、プロファイル コンバータによって変更された特定のパラメータをリ

セットすることが必要になる場合もあるので、これらのメッセージはしっかり確認してください。

表 9-15 に、ログ エントリについて説明します。

9-48Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 9 章 管理タスク

その他の管理ツール

表 9-15 プロファイル コンバータのログ エントリの説明

ログ エントリ 説明 タグ

FL8 および Flash

output-format 値と output-extension 値が不一致となる UI の不具合が適切に修正されていません。適切でな

い swf 拡張子に一致するように、プロファイル コン

バータによって Flash-8-FLV が Flash-8-SWF に変更さ

れます。swf を flv に変更する必要があります。

parameters.output-format

FL8 2 つのプロファイルでこれらの 3 つのタグ値に選択さ

れた値ではなく、リスト値が含まれていました。プ

ロファイル コンバータによってデフォルトが選択さ

れます。必要な値を判断することはできません。

export.output.extension

parameters.output-format

parameters.video.codec

FL8 parameters.video.bit-rate-control.override-quantizer は、適切なタグ名に変更されます。

parameters.video.bit-rate-control.quality

parameters.video.bit-rate-control.qualityFL8 大許容値よりも大きい bitrate control 値は、適切に

変更されます。

parameters.video.bitrate-control.quality

FL8 export max video bitrate 値は、parameters 値に一致

するように適切に変更されます。

export.encoder.max-video-bitrate

FL8 export max height 値は、parameters 値に一致するよ

うに適切に変更されます。

export.encoder.max-height

FL8 次のような多数の新しいタグが適切に追加されます。 parameters.grid

parameters.video.keyframe-control

parameters.video.bitrate-control.peak-bit-rate

parameters.video.fixed-quality.enabled

parameters.video.temporal-resampling.enabledFL8 0 に設定された export max audio bitrate 値は適切に

処理されません。export 値がデフォルト値 [32] に変

更されてから、parameters audio bitrate 値がデフォ

ルト値に設定されるので、export パラメータは [32] に設定されました。変換ログにこの問題が示されて

いる場合、max audio bitrate export 値が parameters audio bitrate から適切な値に設定されるようにプロ

ファイルを手動で編集する必要があります。

parameters.audio.bit-rate

export.encoder.max-audio-bitrate

H.264 適切でないワーカー パラメータを修正します。一定

品質符号化モードは、符号化モード VBR および平均

ビット レート 0 の影響を受けていません。変換時に

は、符号化モード = VBR-CQT だけが使用されます。

parameters.video.bit-rate-control.mode

H.264 export audio bitrate 値は適切に修正されます。 export.encoder.max-audio-bitrate

H.264 次のような多数の新しいタグが適切に追加されます。 parameters.video.write-sequence-parameter-set

parameters.subtitles + これのすべてのサブタグ

parameters.video.vbv-buffer.initial-fullness

parameters.video.aspect-ratio.enabled

parameters.video.advanced-settings.cr-offset

parameters.video.scene-change-detection.mode

9-49Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 9 章 管理タスク

その他の管理ツール

MPEG export.encoder 値に一致するように、parameters channel mono 値が誤って stereo に誤って設定されて

います。export ブロックが常に stereo に設定される UI の不具合により、export ブロック値が正しくあり

ません。

parameters.audio.codec.channels

export.encoder.audio-channels

MPEG レイヤ 2 は適切に復旧されるので、このタイプでは

変換は不要です。audio bitrate はアップデートされる

ので、audio bitrate を適切に変更することができま

す。

parameters.audio.bit-rate

export.encoder.max-audio-bitrate

MPEG 次のような新しいタグが適切に追加されます。 parameters.video.afd.enabled

parameters.video.afd.value

parameters.subtitles + これのすべてのサブタグ

parameters.video.vbv-buffer-type

parameters.video.vbv-buffer-sizeMPEG 前のインターフェイスで作成されたプロファイルの

multiplexer stream 値は正しく設定されません。前の

インターフェイスでは stream-display に数値が使用

されていましたが、新しい UI では文字列値が使用さ

れます。以前の UI の制限により、UI では stream-display パラメータだけが使用されていまし

た。新しい UI にはこの制限がなく、stream-display パラメータは不要になりました。プロファイルを手

動で編集して、値を削除するか、以前の UI から適切

な文字列値に設定することができます。

parameters.multiplexer.stream

parameters.multiplexer.stream-display

MPEG 意図しない FTP 値変換が行われました。

処理:変更

タグ:parameters.video.fps

変更前の値:23.97

変更後の値:29.97

処理:変更

タグ:export.encoder.max-fps

変更前の値:23.97

変更後の値:29.97

問題:23.97 は無効な値です。ASP.UI を使用して MPEG プロファイルが作成された場合、プロファイ

ルにこの 23.97 値が保存される可能性があります。

29.97 はデフォルトです。

解決策:新しい UI でプロフィルを 23.976 に編集し

ます。

parameters.video.fps

export.encoder.max-fps

表 9-15 プロファイル コンバータのログ エントリの説明 (続き)

ログ エントリ 説明 タグ

9-50Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 9 章 管理タスク

その他の管理ツール

MPEG 意図しないオーディオ チャネルの変換が行われまし

た。

処理:変更

タグ:parameters.audio.codec.channels

変更前の値:stereo

変更後の値:mono

問題:プロファイルに次の 2 つの競合する値が存在

します。

1) export.encoder.audio-channels = stereo

2) parameters.audio.code.channels = mono

UI にプロファイルをロードしようとしましたが、次

のプロファイル エラーが発生しました。

「Drop-down control 'mpegAChannels' cannot be mapped with the given values from its tags.」

解決策:プロファイルの export ブロックを mono 値に設定します。

parameters.audio.codec.channels

MPEG parameters.audio(1-8).codec.sample-rate ブロックの sample rate が 44.1 hz でない場合、sample rate 値は

正しく変更されません。プロファイルの各 audio グループには sample rate 値が定義されていますが、現

在すべての sample rate を同一にする必要がありま

す。したがって、44.1 hz 以外の値は、audio グルー

プ 2-8 の sample rate をデフォルト値に設定すること

によって変更されます。

parameters.audio.codec.sample-rate

MS 次のような多数の新しいタグが適切に追加されます。 parameters.video.aspect-ratio.enabled

parameters.video.aspect-ratio.type

parameters.video.aspect-ratio.x-ratio

parameters.video.aspect-ratio.y-ratioMS target 2-5 の max-fps に誤った精度(3 ではなく 2)

が設定されている以前の UI の不具合は、適切に処理

されません。プロファイル コンバータでは、適切な export 値の代わりに切り捨ての target 値が使用され

ます。

export.encoder.max-fps

parameters.target.video.max-fps

PP キーのリストが 1( 初のキー)ではなくデフォル

ト値として保存されていた不具合は、適切に修正さ

れます。

parameters.video.philips-forensic-watermark.key-index

PP 次のような多数の新しいタグが適切に追加されます。 Parameters.video.motion-compensation

Parameters.video.vertical-shift.num-lines

Parameter.burn-in.subtitiles.enabledPP 大値を超える audio low pass 値は、 大許容値に

適切に修正されます。

parameters.audio.low-pass

表 9-15 プロファイル コンバータのログ エントリの説明 (続き)

ログ エントリ 説明 タグ

9-51Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 9 章 管理タスク

その他の管理ツール

PP unsharp mask radius が 大許容値を超えていた parameters.video.unsharp-mask-radius フィールドの

問題は、適切に修正されます。

parameters.video.unsharp-mask-radius

PP プロファイルで parameters.burn-in.timecode.font-height-pct フィー

ルドの値が 小許容値を下回っていた問題は、適切

に修正されます。

parameters.burn-in.timecode.font-height-pct

PP parameters.video.watermark[1].height フィールドが

大許容値を超えていた問題は、適切に修正されま

す。

parameters.video.watermark[1].height

PP export.encoder.fast-start が 1 ではなく No であった問

題は、適切に修正されます。

export.encoder.fast-start

PP parameters.video.color-range が Pass ではなく Off であった問題は、適切に修正されます (Off は、表示

される値であり、このフィールドに保存されている

適切な値ではありません)。

parameters.video.color-range

QT UI fps 値には複数の不具合がある可能性があります。

1)fps が小数位 2 桁に切り捨てられる 404 パッチの

不具合 2)export ブロック値が文字列により誤って decimal 関数に変換され、余分な小数位が付加され

る。3)QuickTime API 値を使用すると、parameters fps 値がアップデートされず、値の競合が発生する。

プロファイル コンバータでは適切な export 値が使用

されます。

parameters.media.target-fps

export.encoder.max-fps

QT QuickTime API 値を使用すると、UI チャネルの値が

異なる場合があります。以前の UI では parameters 値のアップデートに API 値は使用されず、export ブロックだけが使用されていました。2 つの値が異な

る場合、プロファイル コンバータによって適切な export ブロック値が使用されます。

parameters.media.audio.channels

export.encoder.audio-channels

REAL 次のような多数の新しいタグが適切に追加されます。 export.encoder.archive

export.encoder.immediate

parameters.audio.tracks.track-1

parameters.complexity

parameters.startup-latency

parameters.quality

parameters.target[x].video.maxbit-rate

表 9-15 プロファイル コンバータのログ エントリの説明 (続き)

ログ エントリ 説明 タグ

9-52Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

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第 9 章 管理タスク

その他の管理ツール

Database ConfigurationDatabase Configuration ツールは通常、データベースのセットアップ、設定、および移行を行うインス

トール プロセスで使用します。ただし、それらのデータベースをアップデートまたは維持する必要の

ある管理者によって使用される場合もあります。

このツールは、次の操作を可能にする単純なユーザ インターフェイスを提供します。

• 適切に設定された新しい Cisco MXE 3500 の実動用データベースを作成する。

• システム設定情報を外部ファイルにエクスポートする。これによって、システムのセットアップお

よびカスタマイゼーション データが保存されます。

• 新しいシステムまたはアップデートしたシステムを再設定するために、以前に保存したシステム設

定情報をインポートする。

• 古いジョブ情報を削除する。パージ パラメータはユーザが定義します。

Cisco MXE 3500 Database Configuration ツールにアクセスするには、次の手順に従います。

• [Start] > [All Programs] > [Cisco] > [Media Experience Engine] > [Media Experience Engine Configuration] をクリックします。図 9-55 を参照してください。

REAL audio bitrate 値と sample rate 値はデフォルト値に変

更されます。このイベントが発生すると、プロファ

イル内の値が 新の music¥voice 値のリストに対し

て無効になります。このため、デフォルト値が代入

されます。この問題のほとんどは、無効になってい

る target 2 ~ 5 で発生します。つまり、符号化された

出力には影響しません。稀にデフォルト値に誤りが

あり、 も近い有効値に手動で変更しなければなら

ない場合もあります。

WAV max-audio-bitrate の計算に誤った sample rate 値およ

び sample size 値が使用されていた以前の UI の不具

合は、適切に修正されます。

export/encoder/max-audio-bitrate

WEBCAST 適切なデフォルト値が指定された欠落タグは、適切

に追加されます。これには、5 つのサーバ タグしか

持たないプロファイルが含まれます。プロファイル コンバータによってさらに 5 つのタグと子タグが追

加されます。

parameters.server[x].server-cdn

parameters.server[6-10].enabled

parameters.server[6].user-password

表 9-15 プロファイル コンバータのログ エントリの説明 (続き)

ログ エントリ 説明 タグ

9-53Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 9 章 管理タスク

その他の管理ツール

図 9-55 Database Configuration ツール

Log ViewerLog Viewer を使用して、Cisco MXE 3500 システムで実行されているイベントを表示できます。

Log Viewer では、ユーザ インターフェイス、CAM サーバ、ECS サーバ、および LCS ノードからイベ

ントがキャプチャされ、1 つのビューに結合されます。

ここでは、次の内容について説明します。

• 「ログ サーバへの接続」(P.9-56)

• 「ログのクリア」(P.9-56)

• 「ファイルへのログのエクスポート」(P.9-56)

• 「ログ メッセージのフィルタリング」(P.9-56)

ログ イベントは、一般的なテーブル形式で表示され、[Cluster]、[Application]、[Hostname]、[Timestamp]、および [Message] のカラム別に既存のメッセージを並べ替えることができます。図 9-56 を参照してください。

9-54Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 9 章 管理タスク

その他の管理ツール

図 9-56 Log Viewer

ログ イベントの詳細画面を表示するには、行をダブルクリックします。図 9-57 を参照してください。

図 9-57 ログ イベントの詳細画面

9-55Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 9 章 管理タスク

その他の管理ツール

詳細画面には、メインのログ画面にすでに表示されているフィールドと、[Message]、[Location]、お

よび [Exception] の詳細が表示されます。[Location] は、情報が使用可能である場合に表示され、ログ メッセージが生成されたソース コード内の箇所を示します。[Exception] フィールドには、可能な場合

にスタック トレースが表示されます。

ログの前後に移動するには、[<<] ボタンおよび [>>] ボタンをクリックします。

ログ サーバへの接続

ページの左上にある [Log Server] テキスト ボックスに、接続するログ サーバの名前を入力して [Connect] ボタンをクリックします。

[Log Server] の名前には、「localhost」(ログ サーバがログ クライアントを実行中のマシンと同じマシ

ン上にある場合)、IP アドレス、またはマシン名を入力できます。

ログ サーバに接続すると、ログ サーバに保存されている 新のログ メッセージを 大で 100 個受信し

ます。

ログ サーバに接続すると、[Connect] ボタンが [Disconnect] ボタンに変わります。接続解除によってロ

グの送信が停止されますが、現在のログ メッセージのセットは消去されません。

必要に応じてログを停止し、エントリをさらに細かく調べます。

ログのクリア

[Clear Log] ボタンをクリックすると、接続中でも接続解除中でもログを随時クリアできます。これに

よって、ビューアからすべてのログ メッセージが削除されます。

ファイルへのログのエクスポート

ログ サーバのデータベースからファイルに直接データをエクスポートするには、[Export] ボタンをク

リックします。[Export] ボタンをクリックして表示される画面では、日付と時刻の範囲およびエクス

ポート ファイルを選択してから、データをエクスポートすることができます。

この画面を使用してログ データをエクスポートし、テクニカル サポートに送ることができます。

[Export] ボタンは、ログ クライアントがログ サーバに接続されているときに限り使用できます。

ログ メッセージのフィルタリング

ログの右上にある [Filter] ドロップダウンで表示するログ レベルを選択します。着信メッセージはほと

んどが選択したレベルか、それより上のレベルになります。

たとえば、現在のフィルタ レベルに [WARN] を選択した場合、[DEBUG] および [INFO] レベルのメッ

セージは除外されます。ただし、[WARN]、[ERROR]、および [FATAL] レベルのメッセージは除外さ

れません。

フィルタは新たに着信するメッセージだけに適用されます。現在のログの表示内容は変更されません。

9-56Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

CiscoOL-20698-01-J

C H A P T E R 10

ジョブのモニタリングと管理

ここでは、次の内容について説明します。

• 「ジョブ ステータス」(P.10-1)

• 「時限ジョブ ステータス」(P.10-15)

• 「システム ステータス」(P.10-17)

• 「ヘルス ステータス」(P.10-19)

ジョブ ステータスここでは、次の内容について説明します。

• 「ジョブ ステータスの概要」(P.10-1)

• 「ジョブのモニタリング」(P.10-3)

• 「タスクのモニタリング」(P.10-5)

• 「出力クリップの表示」(P.10-7)

• 「ディレクトリおよびウォッチ ステータスの表示」(P.10-7)

• 「ジョブ XML の表示」(P.10-8)

• 「ジョブの再スケジュール」(P.10-9)

• 「ジョブの停止」(P.10-10)

• 「ジョブの削除」(P.10-11)

• 「ジョブ プライオリティのリセット」(P.10-12)

• 「ジョブのフィルタリング」(P.10-13)

ジョブ ステータスの概要

ジョブ ステータス モニタを使用してジョブ ステータスを表示し、ジョブ ステータスに関連するタスク

を実行します。システムによって削除されていないすべてのジョブが表示されます。

「タスクのモニタリング」(P.10-5)も参照してください。

ジョブ ステータス モニタにアクセスするには、次の手順を実行します。

• [Toolbox] から [Monitoring] > [Job Status] を選択します。

または

10-1Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

第 10 章 ジョブのモニタリングと管理

ジョブ ステータス

• メイン メニューから [View] > [Monitoring] > [Job Status] を選択します。

図 10-1 を参照してください。

図 10-1 ジョブ ステータス モニタの上部ペイン

ジョブ ステータス モニタの上部ペインには、現在待機中、実行中、完了済み、または失敗したジョブ

が表示されます。ジョブはステータスに基づいて色分けされます。「ジョブのモニタリング」(P.10-3)も参照してください。

自動消去の間隔設定に基づき、ジョブがシステムによって自動的に削除(消去)されるため、表示され

たジョブが消えることがあります。自動消去の間隔設定では、ジョブ情報をジョブ ステータス モニタ

から消去する間隔を指定します。システムによってジョブが消去されると、処理され完了したデータが

削除されます。自動消去の間隔は、ジョブが完了した時刻(またはジョブが失敗した時刻)から始まり

ます。

ジョブ ステータス モニタの上部ペインには、表 10-1 で説明されたジョブ情報が表示されます。

表 10-1 ジョブ ステータス フィールド

フィールド名 説明

[Job ID] ホストが生成したジョブ ID 番号を表示します。

[Job Profile Name]

ウォッチが設定されたときに定義されたジョブ プロファイルの名前を表示します。

[Title] ウォッチが設定されたときに定義されたジョブ タイトルを表示します。

[Author] ウォッチが設定されたときに定義されたジョブの作成者を表示します。

[Submit Time] 処理のためにジョブが自動的に実行された時間を表示します。このカラムは、 後

に実行されたジョブまたは 初に実行されたジョブを基準としてソートできます。

[Priority] ウォッチが設定されたときに定義されたジョブ プライオリティを表示します。プ

ライオリティは 1 ~ 100 の範囲であり、1 が も高いプライオリティになります。

[Status] 処理されているジョブのステータスを表示します。

値は次のとおりです。

• [Pending]:ジョブは現在キューに含まれ、開始されていません。

• [Running]:ジョブは現在実行中です。

• [Completed]:ジョブは正常に完了しました。

• [Failed]:ジョブが失敗したか、ユーザがジョブを手動で停止しました。

• [Stopped]:ユーザがジョブを停止しました。

10-2Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 10 章 ジョブのモニタリングと管理

ジョブ ステータス

(注) ジョブ ステータス モニタの上部にあるいずれかの見出し([Job ID] や [Job Profile Name] など)をク

リックし、選択されたフィールドを基準としてオープン状態のジョブをソートします。デフォルトで

は、ジョブは も 近に実行されたジョブから 初に実行されたジョブの方向にソートされます。

すべてのジョブが表示されない場合は、スクロール バーを使用して残りのジョブを表示してください。

[Job Options][Job Status Monitor] ページで、[Job Options] ボタンの右側の矢印をクリックして次のように表示しま

す。ほとんどのオプションは説明を要しませんが、[Reschedule] はジョブ全体を一から再実行し、

[Retry] は失敗したタスクや依存タスクだけを再実行します。たとえば、エンコーディングが完了し、

配布に失敗した場合などは再試行が特に役に立ちます。図 10-2 を参照してください。

図 10-2 [Job Options]

ジョブのモニタリング

[Job Status Monitor] ページから Cisco MXE 3500 システムで実行されたすべてのジョブのステータス

をモニタします。

このページにアクセスするには、[Toolbox] で [Monitoring] を展開し、[Job Status] をクリックします。

各ジョブには複数のタスクが含まれます。ジョブに関連するタスクとそのステータスを確認するには、

上部ペインのジョブ行(ここでは青色で表示されています)をダブルクリックします。タスクは [Tasks] タブの下部のペインに表示されます。図 10-3 を参照してください。

10-3Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 10 章 ジョブのモニタリングと管理

ジョブ ステータス

図 10-3 [Job Status Monitor] ページ

このページには、処理中または 近完了した複数のジョブが表示されます。表 10-2 で説明されている

ようにジョブはステータスに基づいて色分けされます。

ヒント すべてのジョブが表示されない場合は、スクロール バーを使用して残りのジョブを表示してください。

表 10-2 ジョブ ステータスの色分け

ステータス 色 説明

[Pending] 黄 ジョブは実行されましたが、作業がまだ開始されていません。

[Running] 緑 ジョブが実行され、作業が開始されました。ジョブは [Job Profile] のすべ

てのタスクが実行されるまで、またはジョブが失敗したと判断されるまで [Running] ステータスのままになります。

[Completed] 青 ジョブ プロファイルのすべてのタスクが正常に完了しました。

[Failed] 赤 [Job Profile] の 1 つまたは複数のタスクを正常に完了できませんでした。

たとえば、FTP サービスとの通信を確立できない場合は、配布タスクを正

常に完了することができないためジョブが失敗します。同様に、ジョブを

停止すると、「user stop request」というエラー メッセージが表示されて

ジョブが失敗します。

ジョブが失敗した場合は、発生したエラーの概要について [Errors] タブを

選択します (ジョブが失敗した理由の詳細を取得するには、

Cisco MXE 3500 管理者にご連絡ください)。失敗したジョブを修正するた

めに必要なアクションを実行し、ジョブを再実行または再スケジュールし

ます。

また、ジョブがどのように処理されているかの詳細について、選択された

ジョブの XML コードを確認することもできます。「ジョブ XML の表示」

(P.10-8)も参照してください。

[Stopped] オレンジ ユーザがジョブを停止しました。

10-4Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 10 章 ジョブのモニタリングと管理

ジョブ ステータス

タスクのモニタリング

ジョブ ステータス モニタの下部ペインには、選択したタブに応じてジョブ タスクまたはジョブ エラー

が表示されます。上部ペインのジョブをダブルクリックして下部ペインにタスクまたはエラーを表示し

ます。図 10-4 を参照してください。

図 10-4 ジョブ ステータス モニタのタスク

ジョブ内の各タスクとそのステータスがリスト表示されます。タスク フィールドについては、表 10-3 で説明します。

表 10-3 タスク フィールド

フィールド名 説明 [Task ID] Cisco MXE 3500 がジョブ内の各タスクに割り当てた一意の数値 ID を表示します。

[Task Type] タスク タイプは、特定のノードで該当するワーカー(プリプロセッサ、Flash エン

コーダー、ファイル マネージャなど)によって実行された特定の種類のタスクを

表します。タスクは、ジョブに対して選択されたジョブ プロファイルによって定

義されます。「ジョブ プロファイル」(P.6-1)も参照してください。

[Begin Time] タスクが開始された時刻を表示します。

[Complete Time]

タスクが完了した時刻を表示します。

10-5Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

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第 10 章 ジョブのモニタリングと管理

ジョブ ステータス

エラーの表示

[Errors] タブをクリックすると、表 10-4 で説明されたタスク エラー情報が表示されます。

エラーの種類と解決方法

次のものを含む多くの種類のエラーが表示されます。

• [Network errors or permission issues]:ネットワーク エラーが解決されたかどうかを確認するジョ

ブを再スケジュールするか、権限を再チェックします (ネットワークと権限に関する問題の詳細

を取得するには、Cisco MXE 3500 管理者にご連絡ください)。

• [Errors related to Folder Attendant not running]:Folder Attendant Log を参照して原因を調べます。

• [Errors related to the system not running]:Cisco MXE 3500 管理者にご連絡ください。

[% Complete] 現在完了しているタスクの割合を表示します。

(注) [Speech to Text] タスクの場合、ここで示された数字は経過時間を表します。

[Task Status] タスクの現在のステータスを表示します。

値は次のとおりです。

• [Dependent Task]:実行は他の 1 つまたは複数のタスク ステータス イベント

(開始イベントまたは完了イベント)に依存します。

• [Pending]:タスクはスケジュールされるのを待っています。

• [Provisioned Task]:タスクはライセンスとノード ワーカーを取得しました。

LCS からタスクが開始された通知を待っています。

• [Running]:タスクは LCS ノードでワーカーによって実行されています。

• [StopRequest]:タスクはスケジューラまたはオペレータによって停止されて

います。終了要求が LCS に送信されました。LCS からタスクが完了した確認

を待っています。

• [Succeeded]:タスクが正常に完了しました。

• [Failed]:LCS で失敗したタスクは無効です。

• [UserStopped]:オペレータの要求によりタスクが停止しました。タスクは再

スケジュールされません。

• [ConditionNotMet]:開始条件が満たされないため、タスクを実行できません。

• [Preempted]:システムまたはオペレータにより、タスクの実行がプリエンプ

トされました。タスクを再スケジュールする必要があります。

表 10-3 タスク フィールド (続き)

フィールド名 説明

表 10-4 エラー フィールド

フィールド名 説明

[Task ID] エラー発生時に実行されていたタスクの ID 番号を表示します。

[Task Type] エラー発生時に実行されるタスクの種類について説明します。

[Failure Message]

エラーについて説明します。通常、これらはタスクを実行する特定のワーカーから返

された警告またはエラー レベルのメッセージです。

10-6Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 10 章 ジョブのモニタリングと管理

ジョブ ステータス

• [Errors related to jobs failing]:ジョブ プロファイルが適切に設定され、そのプロファイルに対し

て有効なメディアが選択されていることを確認し、ジョブを再実行します。

「一般的なトラブルシューティング」(P.12-1)も参照してください。

出力クリップの表示

出力クリップを表示するには、[Tasks] メニューからタスクを右クリックし、[View Output Clip] をク

リックします。図 10-5 を参照してください。

図 10-5 ジョブのモニタの [Tasks] メニューから出力クリップを表示

(注) クリップはクリップが存在する同じドメインだけから表示できます。

ディレクトリおよびウォッチ ステータスの表示

[Folder Attendant Administration] ページには、定義されたディレクトリとウォッチが表示されます。

図 10-6 を参照してください。

図 10-6 設定されたディレクトリとウォッチ

ディレクトリが定義され、ディレクトリに対してウォッチが定義されない場合は、[Profile]、[State]、および [# Files] の各フィールドが空白になります。ディレクトリにウォッチが定義された場合は、こ

れらのフィールドに値が入力されます。

表 10-5 に、表示されるフィールドを示します。

10-7Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 10 章 ジョブのモニタリングと管理

ジョブ ステータス

このページに表示されるディレクトリをフィルタリングして、特定のディレクトリだけを表示すること

もできます。

ジョブ XML の表示

ジョブ XML は、ジョブを実行するために Cisco MXE 3500 システムが使用する詳細な指示を提供しま

す。ジョブの実行に関する問題が発生した場合は、問題のトラブルシューティングのために Cisco MXE 3500 テクニカル サポート チームが XML コード(およびログ ファイル)を要求すること

があります。

手順

ステップ 1 [Job Status Monitor] ページにアクセスします。

ステップ 2 ジョブを選択し、[Show Job XML] をクリックします。図 10-7 を参照してください。

表 10-5 [Folder Attendant Administration] ページのフィールド

フィールド名 説明

[Directory] 現在モニタされているディレクトリの名前を表示します。この情報は、新しいディ

レクトリの追加時に入力されます。

[Profile] 管理対象ディレクトリに適用される Cisco MXE 3500 システムで定義されたように

ウォッチのプロファイルを表示します。ウォッチとは、ディレクトリとプロファイ

ルの一意の組み合わせです。この情報は、新しいウォッチの追加時に入力されま

す。このフィールドが空白の場合、このディレクトリに対するウォッチは設定され

ていません。

[Priority] ウォッチのジョブ プライオリティが表示されます。この情報は、新しいウォッチの

追加時に入力されます。このフィールドが空白の場合、このディレクトリに対する

ウォッチは設定されていません。

[State] モニタされたディレクトリが利用可能かどうかを表示します。

値は次のとおりです。

• [Online]:ディレクトリは現在モニタされています。

• [Offline]:Folder Attendant は、モニタのためにディレクトリにアクセスでき

ません(エラーが原因と考えられます)。

• [Disabled]:ユーザがディレクトリを無効にしたため、ディレクトリをモニタ

できません。

[# Files] モニタ対象のディレクトリ内にある送信済みファイル(メディアまたは XML)の

数が表示されます。情報は Cisco MXE 3500 から自動的に入力されます。この

フィールドが空白の場合、このディレクトリに対するウォッチは設定されていませ

ん。

10-8Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 10 章 ジョブのモニタリングと管理

ジョブ ステータス

図 10-7 [Show Job XML]

ステップ 3 新しいページに XML コードが表示されます。

ステップ 4 このページにすべての XML コードが表示されない場合は、ページの右側にあるスクロール矢印を使用

してすべてのコードを表示します。

ステップ 5 XML を参照し終わったら、右上隅にある X を選択し、[Job Status Monitor] ページに戻ります。

ジョブの再スケジュール

ジョブの再スケジュールでは、ジョブを再びキューに格納します。ジョブが現在実行されている場合

は、すべてのタスクが停止し、ジョブが再スケジュールされます。失敗したジョブを再スケジュールす

る場合、ジョブは有効になるとすぐに再実行されます。ジョブを再スケジュールする場合は、いつジョ

ブを実行するかを指定できません。

ネットワーク問題によりジョブを実行できない場合は、適切に処理するためにネットワーク問題の解消

後にジョブを再スケジュールします。ただし、プロファイルの問題のためジョブが失敗した場合は、

[Job Status Monitor] ページの [Error] タブと LCS ログ ファイルを調べ、必要な変更を行って、ジョブ

を再実行してください。

手順

ステップ 1 [Job Status Monitor] ページにアクセスします。

ステップ 2 ジョブを選択し、[Job Options] ドロップダウンから [Reschedule] をクリックします。図 10-8 を参照し

てください。

図 10-8 再スケジュールするジョブを選択します。

ジョブが正常に再スケジュールされたことを示すメッセージがページの上部に表示されます。図 10-9 を参照してください。

10-9Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 10 章 ジョブのモニタリングと管理

ジョブ ステータス

図 10-9 再スケジュールに成功したことを示すメッセージ

ステップ 3 進捗をモニタするジョブをダブルクリックします。

ジョブの停止

複数の理由からジョブを停止することを選択できます(間違ったプロファイルを選択した場合や、ジョ

ブの処理に時間がかかりすぎていて他のさらに重要なジョブのためにジョブを停止してリソースを解放

したい場合など)。

ジョブを停止すると、ジョブのステータスが [Stopped] に変わります。

手順

ステップ 1 ジョブを停止するには、[Job Status Monitor] ページにアクセスします。

ステップ 2 ジョブを選択し、[Job Options] ドロップダウン(または、右クリック メニュー)から [Stop] をクリッ

クします。図 10-10 を参照してください。停止を確認するメッセージが表示されます。

図 10-10 停止するジョブの選択

ステップ 3 [OK] をクリックし、選択されたジョブを停止します。停止されたジョブの ID 番号を示すメッセージ

が [Job Status Monitor] ページの上部に表示されます。[Status] フィールドが現在のステータス(失敗)

で更新されます。

ステップ 4 [Errors] タブを選択して [Failure Message] を表示します。図 10-11 を参照してください。

10-10Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 10 章 ジョブのモニタリングと管理

ジョブ ステータス

図 10-11 選択されたジョブの停止

ジョブの削除

ジョブを削除すると、ジョブはステータス モニタに表示されなくなり、停止、再スケジュール、また

は表示できません。(どのような状態の)どのようなジョブでも削除できます。

手順

ステップ 1 [Job Status Monitor] ページにアクセスします。

ステップ 2 ジョブを選択し、[Job Options] ドロップダウンから [Delete] を選択します。図 10-12 を参照してくだ

さい。削除を確認するメッセージが表示されます。

図 10-12 削除するジョブの選択

ステップ 3 [OK] をクリックし、選択したジョブを削除します。どのジョブが削除されたのかを示すメッセージが

表示されます。削除されたジョブはジョブ リストから削除されます。図 10-13 を参照してください。

10-11Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 10 章 ジョブのモニタリングと管理

ジョブ ステータス

図 10-13 選択されたジョブの削除

ジョブ プライオリティのリセット

複数のジョブが待機している場合に、ジョブ プライオリティを増加または減少させて、ジョブが処理

される順序を変更します。ジョブ プライオリティは 1 ~ 100 の間で設定でき、1 が も高いプライオ

リティ、100 が も低いプライオリティです。

低いプライオリティのジョブよりも先に高いプライオリティ(小さい数字)のジョブが処理されます。

(注) ジョブ プライオリティが、Cisco MXE 3500 システムの目的です。リソースの利用可能性と選択され

たジョブ プロファイルに応じて、低いプライオリティのジョブが高いプライオリティのジョブよりも

先にスケジュールされることがあります。また、利用可能なリソースが存在しない場合に、特定の高い

プライオリティのジョブが低いプライオリティのジョブをプリエンプトできる特殊なケースが存在しま

す(ライブ ジョブの場合と同様)。

ジョブ プライオリティは、Resource Manager ライセンスを持っている場合にだけ設定(またはリセッ

ト)できます。

手順

ステップ 1 [Job Status Monitor] ページにアクセスします。

ステップ 2 ジョブを選択し、[Job Options] ドロップダウン メニューから [Reset Job Priority] を選択します。

図 10-14 を参照してください。

図 10-14 プライオリティをリセットするジョブの選択

10-12Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 10 章 ジョブのモニタリングと管理

ジョブ ステータス

ステップ 3 [Reset Job Priority] ポップアップが表示されます。新たな数字(1 ~ 100)を入力し、[Set Priority] をクリックします。次のメッセージが表示され、[Priority] フィールドが更新されます。図 10-15 を参照

してください。

図 10-15 選択されたジョブ プライオリティのリセット

ジョブのフィルタリング

[Job Status Monitor] ページの [Filter] ボタンを押すと、すべてのジョブのサブセットを表示できます。

次のいずれかのパラメータ(または、これらのパラメータの任意の組み合わせ)を使用してジョブを

フィルタリングします。

• [Job ID]

• [Job Profile Name]

• [Title]

• [Author]

• [Submit Time]

• [Priority]

• [Status]

(注) ジョブはフィルタリングされていても、通常どおり処理されます。この機能は、ページに表示される

ジョブの数を制限するだけです。

手順

ステップ 1 [Job Status Monitor] ページにアクセスします。図 10-16 を参照してください。

10-13Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 10 章 ジョブのモニタリングと管理

ジョブ ステータス

図 10-16 フィルタリングが適用される前のジョブ

ステップ 2 メニュー バーから [Filter] ボタンを選択します。[Job Status Filter] ポップアップが表示されます。

図 10-17 を参照してください。

図 10-17 [Job Status Filter] ポップアップ

ステップ 3 1 つまたは複数のフィールドに値を入力し、ジョブ ステータスの表示をフィルタリングする方法を指定

します。たとえば、[Job Profile] フィールドに「All Streaming」と入力すると、All Streaming プロ

ファイルを持つジョブだけが表示されます。フィルタリング フィールドについては、次の表で説明し

ます。

表 10-6 ディレクトリ フィルタ フィールド

フィールド名 説明 [Job ID] 表示するジョブの一意の数値ジョブ ID を入力します。

[Job Profile Name]

表示するジョブのジョブ プロファイル名を入力します。

[Title] 表示するジョブのタイトルを入力します。

[Priority] プライオリティを数値(1 ~ 100)で入力します。選択したジョブのプライオリ

ティがこのプライオリティと一致すると、そのジョブが表示されます。

[Author] 表示するジョブの作成者を入力します。

10-14Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 10 章 ジョブのモニタリングと管理

時限ジョブ ステータス

ステップ 4 必要なフィールドに値を入力したら、[Set Filter] をクリックします。[Job Status Monitor] ページが更

新され、フィルタ フィールドに一致するジョブだけが表示されます。

時限ジョブ ステータスここでは、次の内容について説明します。

• 「時限ジョブ ステータスの概要」(P.10-15)

• 「時限ジョブ モニタでのジョブの操作」(P.10-16)

• 「今後の時限ジョブのキャンセル」(P.10-17)

• 「時限ジョブの一時停止と削除」(P.10-17)

時限ジョブ ステータスの概要

[Timed Job Status] ページは、実質的に指定された開始時間まで保留される時限ジョブに関する概要情

報を表示するために使用します。時限ジョブは、[Job Submission] ページの [Enable Timed Submission] ボックスをオンにすることによって作成されます。図 10-18 を参照してください。

図 10-18 時限ジョブ ステータス モニタ

[Status] ドロップダウン メニューから、表示するジョブのステータスを選択します。

[Submit Time] 適切なボックスをオンにして開始日時、終了日時、またはその両方を選択します。

日付フィールドの右側にあるカレンダー選択ボックスを使用して開始日と終了日を

入力します。開始時間と終了時間を hh:mm:ss 形式で入力します。

表 10-6 ディレクトリ フィルタ フィールド (続き)

フィールド名 説明

表 10-7 時限ジョブ ステータス モニタの見出しと説明

見出し 説明

[Job ID] ホストが生成したジョブ ID 番号を表示します。

[Title] ウォッチが設定されたときに定義されたジョブ タイトルを表示します。

10-15Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 10 章 ジョブのモニタリングと管理

時限ジョブ ステータス

時限ジョブ モニタでのジョブの操作

図 10-19 に、時限ジョブ モニタの利用可能なオプションを示します。表 10-8 では、これらのオプショ

ンについて説明します。

図 10-19 時限ジョブ モニタのジョブ オプション

[Author] ジョブを実行したユーザまたは [Job Submission] ページの [Author] メタデータ フィー

ルドに追加されたユーザ指定の情報を表示します。

[Start Time]

ジョブが開始するようスケジュールされた日時を示します。これらの値は、[Job Submission] ページの [Start Date] フィールドと [Start Time] フィールドに設定されます。

[Priority] [Job Submission] ページで割り当てられたプライオリティに対応する数字を表示します。

プライオリティは 1 ~ 100 の範囲であり、1 が も高いプライオリティです。

[Last Added]

後に定期的なジョブが追加された時間を表示します。定期的なジョブは 初のインス

タンスが処理されたときに実行され、新しいインスタンスごとに再び実行されます。

[Last Added] 日付は、ジョブの 後のインスタンスが実行された日時を反映します。

[Period] ジョブの反復間隔を秒単位で表示します。反復間隔は、[Job Submission] ページの [Repeat Every] フィールドまたは [Repeat Interval] フィールドで定義します。

[Status] 処理されているジョブのステータスを表示します。

値は次のとおりです。

• [Active]:開始時間として割り当てられた時間に実行するよう設定されたジョブを

識別します。アクティブ ジョブは青色の背景で示されます。

• [Inactive]:ユーザが一時停止したジョブを識別します。非アクティブ ジョブは黄

色の背景で示されます。

• [Completed]:この一度だけのジョブは完了しました。

表 10-7 時限ジョブ ステータス モニタの見出しと説明 (続き)

見出し 説明

10-16Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 10 章 ジョブのモニタリングと管理

システム ステータス

今後の時限ジョブのキャンセル

手順

ステップ 1 時限ジョブ モニタで、ジョブを右クリックします。

ステップ 2 [Delete Job] をクリックします。

ステップ 3 削除を確認するポップアップが表示されたら、[OK] をクリックします。

時限ジョブの一時停止と削除

手順

ステップ 1 時限ジョブを一時停止するには、次の手順を実行します。

a. 時限ジョブ モニタで、ジョブを右クリックします。

b. [Pause Job] をクリックします。ジョブがリストの上部に移動し、非アクティブのステータスが示

されます。

ステップ 2 時限ジョブを再開するには、次の手順を実行します。

a. 時限ジョブ モニタで、ジョブを右クリックします。

b. [Resume Job] をクリックします。ジョブが元の位置に戻り、アクティブのステータスが示されます。

システム ステータスここでは、次の内容について説明します。

• 「システム ステータスの概要」(P.10-18)

• 「システム ステータス モニタの使用」(P.10-19)

表 10-8 時限ジョブのオプションと説明

ジョブ オプショ

ン 説明

[Delete] 時限ジョブ モニタからジョブを削除します。これにより、定期的な時限ジョブの実

行サイクルが終了します。

(注) 必要なくなった定期的なジョブは削除する必要があります。[Timed Status] ビューに不必要な定期的なジョブが残っている場合は、これらのジョブが

引き続き実行されます。この結果、不必要なジョブが処理されたり、時限

ジョブのすべての要件を満たさなくなったためジョブが失敗したりします。

[Pause] 一時的にジョブの処理が停止します(開始時間になった場合でも)。ジョブを一時

停止すると、ジョブのステータスがアクティブから非アクティブに変わります。

[Resume] 非アクティブな(一時停止の)ジョブがアクティブに変わります。

10-17Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 10 章 ジョブのモニタリングと管理

システム ステータス

システム ステータスの概要

システム ステータス モニタを使用して現在ジョブの処理に関係しているシステム コンポーネントに関

する情報を表示します。このページでは、システムの各ホストに対して 1 行の情報が表示されます。各

行には、エンコーダーや他のワーカーを表すバーが含まれます。

システム ステータス モニタにアクセスするには、次の手順を実行します。

• [Toolbox] から [Monitoring] > [System Status] を選択します。

または

• メイン メニューから [View] > [Monitoring] > [System Status] を選択します。

図 10-20 を参照してください。

図 10-20 システム ステータス モニタ

ホストの名前が 初のカラムに表示され、次にホストで現在実行されているタスクを表すバーが表示さ

れます。

各タスクの色付きバーは、実行されているワーカーの種類、ジョブ ID、および完了したタスクの割合

を示します。

たとえば、上記の色付きバーは次のことを示します。

• ジョブ ID が 28 のジョブを実行している Microsoft エンコーダーの処理が 2% 完了しています。

• ジョブ ID が 28 のジョブを実行しているプレフィルタの処理が 0% 完了しています。

ステータス領域が表示領域を越えて表示されている場合は、ページ下部の水平スクロール バーを使用

してホストのすべてのタスクを表示します。

ステータス領域には、現在実行されているタスクだけが表示されます。タスクが完了すると、タスクは

表示されなくなります。同様に、ライセンスを保持しないエンコーダーと他のワーカーは実行されず、

システム ステータス モニタに表示されません。

(注) ペインの右側に表示される 大容量値は、1 つのノードで一度に実行できるタスクの 大数を

示します。容量は [Host Administration] ページで設定します。「ホスト管理」(P.9-2)も参照し

てください。

10-18Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 10 章 ジョブのモニタリングと管理

ヘルス ステータス

システム ステータス モニタの使用

システム ステータス モニタを使用すると、実行されているタスクを操作できます。図 10-21 に、オプ

ションを示します。表 10-9 では、これらのオプションについて説明します。

図 10-21 システム ステータス モニタの右クリック オプション

ヘルス ステータスここでは、次の内容について説明します。

• 「ヘルス ステータスの概要」(P.10-19)

• 「ヘルス ステータス モニタの使用」(P.10-21)

ヘルス ステータスの概要

Cisco MXE 3500 の一部として動作するよう設定された各ホストには、そのホストに設定されたワー

カーに応じてタスクが割り当てられます。ヘルス ステータス モニタを使用すると、これらのワーカー

のパフォーマンスを継続的に追跡できます。図 10-22 を参照してください。

表 10-9 システム ステータス オプションと説明

オプション 説明 [Set Offline] ワーカーをオフラインに設定し、ECS が一時的にワーカーにアクセスできないように

します。現在実行されているタスクは、ワーカーが利用不可になる前に完了します。

[Preempt] 選択されたタスクをホストから取り除き、次の利用可能なタスクをすぐに開始でき

るようにします。プリエンプトされたタスクは、リソースが利用可能になるとすぐ

に実行できるようキューに保持されます。

タスクをプリエンプトすることは、ジョブを停止することと同じではありません。

タスクをプリエンプトすると、タスクの実行順序が変わります。プリエンプトされ

たタスクは保留されるわけではありません。

[Preempt and Set Offline]

選択されたタスクがプリエンプトされ、ワーカーがオフラインに設定されます。タ

スクは中断され、別のホストに再び割り当てられ、ワーカーがすぐにオフラインに

なります。

10-19Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 10 章 ジョブのモニタリングと管理

ヘルス ステータス

図 10-22 ヘルス ステータス モニタ

ヘルス ステータス モニタの各行は、特定のホストで実行されたワーカーを反映します。ホストは左端

のカラムにリストされ、行の各ブロックは個々のワーカーの統計を示します。各ワーカーに関する情報

は、次の 2 つの方法でワーカー ブロックに表示されます。

• 「色」(P.10-20)

• 「ヘルス カウンタ」(P.10-21)

ワーカー ブロックの色は、特定のホストのワーカーの一般的なパフォーマンス履歴や健全性を示しま

す。表 10-10 では、ジョブ オプションについて説明します。

表 10-10 時限ジョブのオプションと説明

ジョブ オプ

ション 説明

緑 ワーカーが健全な状態にあることを示します。常に正常にタスクを完了するワーカーは

緑色で表示されます。

黄 警告を示します。ほとんどのタスクを正常に完了するが、一部のタスクについて失敗を

報告するワーカーは黄色で表示されます。これは、管理者にとって、ワーカーは一般的

に成功であるが、失敗したタスクの数が増加する場合はモニタする必要があることを示

します。

赤 注意が必要なワーカーを示します。通常タスクの完了に失敗するワーカーは赤色で表示

されます。これは、管理者にとって、ワーカーは期待どおりに実行されず注意が必要で

あることを示します。

ブラウン 一時停止された、またはオフラインに設定されたワーカーを示します。オフラインの

ワーカーは ECS からの作業割り当てを受け入れることができません。オフラインのワー

カーがオフライン状態の間、このワーカーには「Paused」という単語が表示されます。

(注) [User Administration] ページで Administration 権限が与えられたユーザだけが

ワーカーをオフラインに設定できます。

10-20Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 10 章 ジョブのモニタリングと管理

ヘルス ステータス

ヘルス カウンタ

ヘルス カウンタに示された値は、ワーカーのパフォーマンスに関する詳細な情報を表します。色は一

般的にワーカーの健全性を示しますが、ヘルス カウンタはワーカーが実行されたすべての回数と比較

された、ワーカーが処理に失敗した回数を反映します。 初の数字は失敗の回数を示します。2 つ目の

数字は、 後に ECS が再開されてからワーカーが実行された回数の合計を示します。図 10-23 を参照

してください。

図 10-23 ヘルス カウンタ

ヘルス ステータス モニタの使用

ヘルス ステータス モニタの [Options] メニューを使用するとワーカーを操作できます。このメニュー

には、リストで任意のワーカー ブロックを右クリックすることによってもアクセスできます。

図 10-24 を参照してください。表 10-11 では、ジョブ オプションについて説明します。

図 10-24 ヘルス ステータス モニタのオプション

10-21Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 10 章 ジョブのモニタリングと管理

ヘルス ステータス

表 10-11 時限ジョブ モニタのオプションと説明

ジョブ オプ

ション 説明 [Set Online] オフラインのワーカーをオンラインに戻し、作業を再開します。ワーカーは、ECS

が割り当てたタスクを受け取ることができるアクティブ状態に戻ります。これは、

オフラインでないワーカーには影響しません。

[Set Offline] ワーカーをオフラインに設定し、ワーカーが新しいタスク割り当てを受け取らない

ようにします。これは、失敗する率が高いワーカーをバイパスする場合や設定の変

更をテストおよび検証する場合に使用できます。テストの場合は、管理者が特定の

ホストでワーカーに変更を加え、そのワーカーの他のすべてのインスタンスをオフ

ラインに設定します。これにより、ECS は強制的にジョブを必要なホストに割り当

て、設定の変更を検証します。

(注) ワーカーのオフライン設定は通常、システム チューニング中の一時的な手段

として、またはトラブルシューティングで管理者が失敗の原因を突き止める

までの一時的な手段として使用されます。

[Preempt] 選択されたヘルス ステータス ブロックに反映されたタイプのすべてのタスクを停止

します。たとえば、Flash 8 エンコーダの健全性を報告するブロックがプリエンプト

された場合は、現在実行されているすべての Flash 8 エンコーディング タスクが阻止

されます。プリエンプトされたタスクはキューに保持され、リソースが利用可能に

なったときに実行されます。

[Preempt and Set Offline]

選択されたヘルス ステータス ブロックに反映されたタイプのタスクを停止し、新し

いタスクを受け入れることができないようワーカーをオフラインに設定します。プ

リエンプトされたタスクはキューに保持され、リソースが利用可能になったときに

実行されます。

[Reset Counter]

選択されたワーカーのヘルス カウンタの比率を一時的にゼロにリセットします。こ

れにより、管理者は失敗率を調べるために実行する新しいジョブを確認できます。

これは、特定のホストで高い率の失敗が発生している特定のワーカーをトラブル

シューティングする場合に も役に立ちます。ヘルス カウンタは、管理者が [Status] ページから移動して ECS がリブートされた以降のジョブ全体に対する失敗

率を反映します。

[Reset All Counters]

すべてのワーカーのヘルス カウンタの比率を一時的にゼロにリセットします。これ

により、管理者は、ワーカーの現在のパフォーマンスをモニタするために実行され

たすべての新しいジョブを確認できます。これは、トラブルシューティングで現在

の統計がパフォーマンスよりも役に立つ場合に有用です。ヘルス カウンタは、管理

者が [Status] ページから移動して ECS がリブートされた以降のジョブ全体に対する

失敗率を再び反映します。

(注) ECS が再開されてからのすべての失敗率はデータベースに格納されます。こ

のメニューのリセット オプションを使用すると、データベースに記録された

統計に関係なく、ページが開いた状態で処理されたジョブを追跡できます。

新しいウィンドウでページを開くと、管理者はインターフェイスの他のセク

ションと [Status] ページを切り替えることができます。

10-22Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

CiscoOL-20698-01-J

C H A P T E R 11

レポート

この章では、次のトピックを扱います。

• 「レポートの概要」(P.11-1)

• 「ワーカー概要レポート」(P.11-9)

• 「ID 別ワーカー統計レポート」(P.11-10)

• 「ワーカー ID ヘルス統計レポート」(P.11-11)

• 「ワーカー タイプ ヘルス統計レポート」(P.11-12)

• 「ワーカー総時間レポート」(P.11-13)

レポートの概要[Reports] ページでは、ユーザと管理者が Cisco MXE 3500 アクティビティに関するレポートを実行で

きます。

レポートを作成するには、次の手順を実行します。

• [Toolbox] から [Reports] をクリックします。図 11-1 を参照してください。

図 11-1 [Reports] ページ

11-1Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

第 11 章 レポート

レポートの概要

レポートには、事前に定義された基準やカスタム レポート オプションを含めることができます。

[Reports] ページには、デフォルトでユーザがレポートの基準を選択できる [Job Custom Report] ビュー

が設定されます。このビューはジョブの概要、タスクの概要、およびタスク タイプの概要の情報を返

します。

[Reports] ページの上部にある [Select Report] ドロップダウンを使用すると、表 11-1 に示された事前定

義済みレポートから選択できます。

カスタム レポート オプション

[Reports] ページが 初に開いたときに、[Job Custom Report] オプションが表示されます。[Select Report] ドロップダウンから [Job Custom Report] または [Task Custom Report] を選択します。

[Query Builder] セクションでは、カスタム レポートの検索パラメータを指定できます。図 11-2 を参照

してください。

表 11-1 レポートと説明

フィールド名 説明

[Worker Summary]

ワーカーが実行されるホストやワーカーの制限および負担などの定義された各

ワーカーに関する情報と現在の設定のワーカーのステータスに関する情報を表示

します。

[Worker By Id Statistics]

ホスト、ワーカーの名前と ID 番号、ワーカーによって実行されるタスクの数と

全体的な時間などを含む、ワーカーに関する情報を表示します。このレポートは、

定義されているがまだタスクが割り当てられていないワーカーに関する情報を表

示しません。

[Worker Id Health Statistics]

ホスト、ワーカーの名前および ID 番号、各ワーカーによって実行されたタスク

の合計、処理に失敗した回数、実行されたすべてのタスクに対する失敗の割合な

どの、ワーカーに関する情報を表示します。このレポートは、[Status] ページの [Health] ビューに表示された情報をテキストで表したものです。このレポートは、

定義されているがまだタスクが割り当てられていないワーカーに関する情報を表

示しません。

[Worker Type Health Statistics]

ワーカーの種類、各種類に対して実行されたタスクの合計数、処理に失敗した回

数、および実行されたすべてのタスクに対する失敗の割合別に概要情報を表示し

ます。このレポートは、定義されているがまだタスクが割り当てられていない

ワーカーに関する情報を表示しません。

[Total Worker Hours Summary]

ワーカーによって実行された各タスクの開始時間と終了時間を比較して計算され

た、各種のワーカーによって実行された作業量に関する概要情報を表示します。

[Max Queue Length]

Cisco MXE 3500 に送出されたが指定された時間(待機ジョブの数)に実行され

なかったジョブの数を表示します。

11-2Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 11 章 レポート

レポートの概要

図 11-2 ジョブ カスタム レポートの設定

図 11-3 に、[Task Custom Report] の設定を示します。

図 11-3 タスク カスタム レポートの設定

(注) 上記の [Include Job Statistics] セクションでは、タスク カスタム レポートにカラムを追加します。クエ

リによって返された各タスク レコードに対して、選択されたジョブ統計の値も選択されます(存在す

る場合)。すべてのワーカーが統計データをサポートするわけではありません。多くはリスト全体のサ

ブセットだけをサポートします。

11-3Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 11 章 レポート

レポートの概要

ジョブ ID 基準の設定

ジョブ ID は数値です。[Field] ドロップダウンを [Job Id] に設定すると、[Condition] フィールドおよ

び [Value] フィールドは変更されて数値データに該当する値を反映します。

図 11-4 に、[Job ID] に設定されたフィールドを示します。

表 11-2 Query Builder のフィールドと説明

フィールド 説明

[Field] [Field] ドロップダウンでは、レポートの選択基準として使用するデータの種類

を定義できます。このフィールドで選択された値によって、条件と値がどのよう

に表示されるのかが決まります。

[Job ID] ジョブが送信されたときにジョブ ID に基づいてレコードを

選択します。送信された各ジョブは一意のジョブ ID を持ち

ます。ジョブ ID は [Job Status] ページに表示できます。

[Job Submit Time] ジョブが送信された日時に基づいてレコードを選択します。

[Title] [Submission] ページで [Title] メタデータ フィールドに入

力されたタイトル値に基づいてレコードを選択します。

タイトル情報はどの [Status] ページでも参照できます。

[Author] [Submission] ページで [Author] メタデータ フィールドに

入力された作成者の値に基づいてレコードを選択します。

デフォルトでは、作成者の値はジョブが送信されたときに

ログインしていた Cisco MXE 3500 ユーザのユーザ名を

示します。作成者情報は、[Status] ページの [Job] ビュー

でも参照できます。

[Completion Status]

完了ステータス(失敗や成功など)に基づいてレコードを

選択します。

[Condition] レコードを選択するために満たす必要がある条件を定義します。このドロップダ

ウンの値は、[Field] で選択された値によって決まります。各 [Field] 値によっ

て、その [Field] に格納された情報の種類に一致するよう [Condition] オプション

が更新されます。

[Value] 選択を行うためにレコードと比較する数値、日付、またはテキスト文字列を入力

できます。[Value] は常にデータ入力フィールドですが、フィールドの形式は各 [Field] 選択に一致するよう変更されます。レポートが実行されると、値が入力

された行が無視されます。

[Join] データベースからデータを選択するときに基準の行をお互いどのように比較する

かを決定します。[Join] 値は常に同じです。

• [And]:結合によって接続された行のすべての基準を満たすレコードを選択

します。

• [Or]:結合によって接続された行のいずれかの基準を満たすレコードを選択

します。レコードでは複数の行に値を含める必要はありません。

[Custom Report] ビューでは、単純な結合だけが可能です。複数の結合を組み合

わせたり、複数行の基準を定義したりすると、予期しない結果がもたらされるこ

とがあります。

現時点では、選択基準をネストすることはできません。

11-4Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 11 章 レポート

レポートの概要

図 11-4 [Job ID] に設定されたフィールド

ジョブ送信時間基準の設定

ジョブ送信時間はジョブが送信された日時です。[Field] ドロップダウンが [Job Submit Time] に設定さ

れている場合、[Condition] フィールドと [Value] フィールドは日時として適切な値を反映するよう変

更されます。

図 11-5 に、[Job Submit Time] に設定されたフィールドを示します。

図 11-5 [Job Submit Time] に設定されたフィールド

表 11-3 条件と値の設定

条件 値

[Equal to]:右側に入力された値とまったく同じジョブ ID を持つレコードだけを選択します。

値は常にジョブ ID 番号である必要があり

ます。

[Not equal to]:右側に入力された値に一致しないすべて

のレコードを選択します。該当するジョブ ID によって識

別されたもの以外のすべてのレコードがレポートに含ま

れます。

[Greater than]:右側に入力された値よりも大きい数値の

ジョブ ID を持つすべてのレコードを選択します。ジョブ ID は連続して割り当てられるため、これはレコード範囲

を選択するのに役に立つ方法です。

[Less than]:右側に入力された値よりも小さい数値の

ジョブ ID を持つすべてのレコードを選択します。

表 11-4 条件と値の設定

条件 値

[Equal to]:右側に入力された値に一致するジョ

ブ送信時間を持つレコードだけを選択します。

値は、日付を受け入れ、日付を入力する形式に関す

るヒントを含むように変更されます。形式のヒント

に示された時間に関する情報はカッコで囲まれて表

示され、ジョブが入力された時間を指定することは

省略可能であることを示します。レコードは、日付

基準が入力された場合だけ適切に選択されます。

日付情報の形式は、使用されているデータベースに

よって異なります。Microsoft SQL Server データ

ベースの場合は、mm/dd/yy 形式が使用されます。

Oracle データベースの場合は、日付を dd-mon-yy 形式で入力します。ここで、mon は月を表す 3 文字

の略語です。

[Not equal to]:右側に入力された値に一致しな

いすべてのレコードを選択します。それ以外の

ときに送信されたすべてのレコードはレポート

に含まれます。

[Greater than]:右側に入力された値以降に送

信されたすべてのレコードを選択します。

[Less than]:右側に入力された値以前に送信さ

れたすべてのレコードを選択します。

11-5Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 11 章 レポート

レポートの概要

タイトル基準の設定

タイトルは、ジョブが送信されるときに入力されるメタデータです。[Field] ドロップダウンが [Title] に設定されている場合、[Condition] フィールドと [Value] フィールドはテキスト文字列データとして

適切な値を反映するよう変更されます。

図 11-6 に、[Title] に設定されたフィールドを示します。

図 11-6 [Title] に設定されたフィールド

作成者基準の設定

作成者は、ジョブが送信されるときに入力されるメタデータです。デフォルトでは、[Submission] ページの作成者の値はジョブが送信されたときにログインしていた Cisco MXE 3500 ユーザのユーザ

名です。[Field] ドロップダウンが [Author] に設定されている場合、[Condition] フィールドと [Value] フィールドはテキスト文字列データとして適切な値を反映するよう変更されます。

図 11-7 に、[Author] に設定されたフィールドを示します。

図 11-7 [Author] に設定されたフィールド

表 11-5 条件と値の設定

条件 値

[Equal to]:タイトルが、右側に入力された値に完全

に一致するレコードだけを選択します。

[Value] フィールドでは、選択に使用される一

部またはすべてのタイトルを入力できます。

値は大文字と小文字を区別します。

[Contains]、[Starts with]、または [Ends with] が使用された場合、[Value] フィールドにワイ

ルド カードや他の特殊文字を入力することは

必要ありません。選択された条件に基づいて

必要なワイルド カードが自動的に追加されま

す。

[Not equal to]:タイトルが右側に入力された値に一

致しないすべてのレコードを選択します。他のすべて

のタイトルのレコードが選択されます。

[Contains]:右側に入力された値がタイトル内に存在

するレコードを選択します。これにより、ユーザはタ

イトルの一部だけわかっている場合にレコードに関し

てレポートしたり、すべてのタイトルに特定の単語や

句が共通して含まれるレコードに関してレポートした

りできます。

[Starts with]:タイトルが右側に入力された値で始ま

るレコードを選択します。[Value] フィールドに入力

された文字、単語、または句で始まるすべてのレコー

ドがレポートに含まれます。

[Ends with]:タイトルが右側に入力された値で終わ

るレコードを選択します。[Value] フィールドに入力

された文字、単語、または句で終わるすべてのレコー

ドがレポートに含まれます。

11-6Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 11 章 レポート

レポートの概要

完了ステータスの設定

図 11-8 に、[Completion Status] に設定されたフィールドを示します。

図 11-8 [Completion Status] に設定されたフィールド

空白のフィールドに、次のステータスに対応する数字(0 ~ 6)を入力します。

• 0:未完了

• 1:成功

• 2:失敗

• 3:ユーザ停止

• 4:条件を満たさない

• 5:プリエンプトされている

• 6:システム停止

レポートされた情報について

表 11-7 に、レポート結果を示します。表示されるデータはレポートによって異なります。

表 11-6 条件と値の設定

条件 値

[Equal to]:作成者が右側に入力された値に完

全に一致するレコードだけを選択します。

[Value] フィールドでは、選択に使用される一部また

はすべての作成者をユーザが入力できます。値は大

文字と小文字を区別します。

[Contains]、[Starts with]、または [Ends with] が使用

された場合、[Value] フィールドにワイルド カードや

他の特殊文字を入力する必要はありません。選択さ

れた条件に基づいて必要なワイルド カードが自動的

に追加されます。

[Not equal to]:作成者が右側に入力された値に

一致しないすべてのレコードを選択します。他

のすべての作成者のレコードが選択されます。

[Contains]:右側に入力された値が [Author] フィールド内に存在するレコードを選択しま

す。これにより、ユーザは作成者の名前の一

部だけがわかっている場合にレコードに関し

てレポートしたり、作成者が同じ名前や名字

を共有するレコードに関してレポートしたり

できます。

[Starts with]:作成者が右側に入力された値で

始まるレコードを選択します。[Value] フィー

ルドに入力された文字または名前で始まるす

べてのレコードがレポートに含まれます。

[Ends with]:作成者が右側に入力された値で

終わるレコードを選択します。[Value] フィー

ルドに入力された文字または名前で終わるす

べてのレコードがレポートに含まれます。

11-7Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 11 章 レポート

レポートの概要

事前定義されたレポートの実行

事前定義されたすべてのレポートは、[Select Report] ドロップダウンから必要なレポートを選択し、

[Run Report] ボタンをクリックすることによって実行します。

図 11-9 に、[Select Report] ドロップダウンを示します。

表 11-7 レポート データと説明

データ 説明

[Report contains]

レポートに含まれるジョブの合計数を表示します。

[Id] ジョブ ID を表示します。

[Submit Time] レポートに含まれるすべてのジョブの も早い開始時間を表示します。

[Completion Time]

レポートに含まれるすべてのジョブの 後の完了時間を表示します。

[Priority] 1 ~ 100。1 が も高くなり、100 が も低くなります。

[Title] ジョブ送信時に入力されたジョブ タイトル。

[Author] ジョブ送信時に入力された作成者の値。デフォルトでは、作成者の値はジョブが

送信されたときにログインしていた Cisco MXE 3500 ユーザのユーザ名を示しま

す。

[Task Count] レポートに含まれるタスクの合計数を表示します。送信されたが、ジョブの別の

タスクが失敗したため開始されなかったタスクはタスク数に含まれません。

[Completion Status]

• 0:未完了

• 1:成功

• 2:失敗

• 3:ユーザ停止

• 4:条件を満たさない

• 5:プリエンプトされている

• 6:システム停止

11-8Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 11 章 レポート

ワーカー概要レポート

図 11-9 [Select Report] ドロップダウン

ファイル名の要件

ファイル名は、ドライブ文字で始まる標準パスとして入力したり、UNC 名として入力したりできます。

レポート出力として選択される場所は次の要件を満たす必要があります。

• 存在する

• ファイル名と拡張子(通常は .CSV)を含む

• Web サーバが使用する IUSR アカウントにアクセスできる

• ファイルを取得するためにユーザにアクセスできる

ワーカー概要レポートワーカー概要レポートには、次の情報が表示されます。

• 有効な各ワーカー

• ワーカーが実行されているホスト

• ワーカーの制限と負担

• 現在の設定のワーカーのステータス

図 11-10 に、ワーカー概要レポートを示します。

11-9Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 11 章 レポート

ID 別ワーカー統計レポート

図 11-10 ワーカー概要レポート

ID 別ワーカー統計レポートこの ID 別ワーカー レポートには、次の情報が表示されます。

• ホストで実行されているワーカー

• ワーカーにより実行されたタスクの数

• ワーカーにより実行されたタスクの時間の合計

このレポートは、有効であるがまだタスクが割り当てられていないワーカーに関する情報を表示しませ

ん。

図 11-11 に、ID 別ワーカー統計レポートを示します。

表 11-8 レポートの見出しと説明

見出し 説明

[Host] ワーカーが実行されているホストを表示します。

[Type] レポートのこの行で指定されたワーカーの種類を表示します。

[Limit] リストされたホストのワーカーに設定された制限を表示します。制限はホストで

同時に実行されるワーカーの 大数であり、[Host Administration] ページで設定

します。

[Status] レポートが実行されたときのワーカーのステータスを表示します。

• [Online]:ワーカーは、ECS からのタスク割り当てを受け取ることができます。

• [Offline]:ワーカーは、ECS からのタスク割り当てを受け取ることができま

せん。

[Expense] [Host Administration] ページでワーカーに設定された負担を表示します。負担は、

ホストの全体的な容量に対して相対的に表された、ワーカーが必要な作業です。

[VideoChannel] [Host Administration] ページでライブ キャプチャ ワーカーに設定されたチャネル

値を表示します。ライブ キャプチャ ワーカーだけがチャネル値を表示します。

11-10Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 11 章 レポート

ワーカー ID ヘルス統計レポート

図 11-11 ID 別ワーカー統計レポート

ワーカー ID ヘルス統計レポートワーカー ID ヘルス統計レポートには、次の情報が表示されます。

• 各ワーカーによって実行されたタスクの合計

• 処理に失敗したタスクの数

• 実行された総タスクに対する失敗の割合

このレポートは、[Status] ページの [Health] ビューに表示された情報をテキストで表したものです。

(注) このレポートは、有効であるがまだタスクが割り当てられていないワーカーに関する情報を表

示しません。

表 11-9 レポートの見出しと説明

見出し 説明

[Host] ワーカーが実行されているホストを表示します。

[Type] レポートのこの行で指定されたワーカーの種類を表示します。

[Id] ワーカーの一意な ID 番号を表示します。

[Total Tasks] ワーカーに割り当てられたタスクの合計数を表示します。

[Total Time] ワーカーにより実行された作業量の合計を秒単位で表示します。

11-11Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 11 章 レポート

ワーカー タイプ ヘルス統計レポート

図 11-12 に、ワーカー ID ヘルス統計レポートを示します。

図 11-12 ワーカー ID ヘルス統計レポート

ワーカー タイプ ヘルス統計レポートワーカー タイプ ヘルス統計レポートには、次の情報が表示されます。

• タイプごとに実行されたタスク総数

• 処理に失敗した回数

• 実行された総タスクに対する失敗の割合

(注) このレポートは、有効であるがまだタスクが割り当てられていないワーカーに関する情報を表

示しません。

図 11-13 に、ワーカー タイプ ヘルス統計レポートを示します。

表 11-10 レポートの見出しと説明

見出し 説明

[Host] ワーカーが実行されているホストを表示します。

[Type] レポートのこの行で指定されたワーカーの種類を表示します。

[Id] ワーカーの一意な ID 番号を表示します。

[Failed Tasks]

処理に失敗したこのワーカーのタスクの数を(ホスト別に)表示します。

[Total Tasks] ワーカーに割り当てられたタスクの合計数を表示します。

[Percent] 総タスク割り当てと比較された失敗したタスクの数から計算された失敗率を表示します。

11-12Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 11 章 レポート

ワーカー総時間レポート

図 11-13 ワーカー タイプ ヘルス統計レポート

ワーカー総時間レポートワーカー総時間レポートには、総経過時間で測定された、各タイプのワーカーによって実行された作業

量に関する高度な概要情報が表示されます。

図 11-14 に、ワーカー総時間レポートを示します。

図 11-14 ワーカー総時間レポート

表 11-11 レポートの見出しと説明

見出し 説明

[Type] レポートのこの行で指定されたワーカーの種類を表示します。

[Failed Tasks] このタイプのワーカーに対するシステム全体での失敗数を表示します。

[Total Tasks] システム全体でワーカーに割り当てられたタスクの合計数を表示します。

[Percent] 総タスク割り当てと比較された失敗したタスクの数から計算された失敗率を表示し

ます。

11-13Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 11 章 レポート

ワーカー総時間レポート

大キュー長レポート

Cisco MXE 3500 システムでキューに格納された、指定された開始時間から終了時間までのジョブの

大数を表示します(指定された間隔で測定されます)。キューに格納されたジョブは、送信されたがま

だ処理されていない(待機状態)ジョブです。

たとえば、レポートで 1 日の通常の営業時間(9 ~ 5)のキュー長を調べる場合、開始値と終了値は次

のようになります。

• 開始:月、日、年 09:00:00

• 終了:月、日、年 17:00:00

間隔は好きなように設定できますが、短ければ短いほど処理されるデータが多くなります(データベー

ス サーバで実行されるクエリのコストが高くなります)。たとえば、

間隔:00:05:00 の場合、キューは設定された 8 時間の間 5 分間隔で調べられます。つまり、

(1 時間あたり 5 分間隔で 12 回× 8 時間) + 1(終了時間) = 97 データ ポイント(09:00:00、09:05:00 ~ 17:00:00)

Cisco MXE 3500 システムがアイドル状態のときにクエリを実行するよう設定した場合や値が大きすぎ

る場合は、間隔が待機中のジョブにヒットする可能性が低くなります。間隔の値が小さすぎると、クエ

リのコストが非常に高くなり、重複した多くの結果が返されます。

図 11-15 に、 大キュー長レポート ページを示します。

図 11-15 大キュー長レポート ページ

表 11-12 レポートの見出しと説明

見出し 説明

[Worker Name]

ワーカーを名前別にリストします。

[Days] 左側に表示されたワーカーのすべてのインスタンスによって実行された作業を日数

(24 時間)で表示します。

[Hours] 左側に表示されたワーカーのすべてのインスタンスによって実行された作業を時間

数(24 時間未満の場合)で表示します。

[Minutes] 左側に表示されたワーカーのすべてのインスタンスによって実行された作業を分数

(1 時間未満の場合)で表示します。

[Seconds] 左側に表示されたワーカーのすべてのインスタンスによって実行された作業を秒数

(1 分未満の場合)で表示します。

[Total Time] ワーカーにより実行された作業量の合計を秒単位で表示します。

11-14Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 11 章 レポート

ワーカー総時間レポート

Excel でのレポート出力の表示

ここでは、次の内容について説明します。

• 「レポートの保存」(P.11-15)

• 「Excel でのレポートの表示」(P.11-15)

レポートの保存

レポートからの出力は、タブ区切りのテキスト ファイルにも保存できます。この結果、Word® や Excel® などの他のアプリケーションを使用してレポートを開くことができます。レポートはファイル

にも保存されますが、常にブラウザ ウィンドウに表示されます。

手順

ステップ 1 [Select Report] をクリックし、必要なレポートを選択します。レポートが表示されます。

ステップ 2 [Save] をクリックします。図 11-16 に、[Save Report As] ポップアップを示します。

図 11-16 [Save Report As] ポップアップ

ステップ 3 ファイル名とファイル拡張子(.txt など)を入力し、[Save] をクリックします。「Report Saved」とい

うメッセージが表示されます。

Excel でのレポートの表示

Windows デスクトップから Excel を使用してレポートを表示するには次の手順を実行します。

手順

ステップ 1 ファイルを保存した場所を参照します。

表 11-13 レポートの設定と説明

見出し 説明

[Start Time] ジョブの開始日付 /時間 [Stop Time] ジョブの終了日付 /時間

[Time Interval] レポートのタイム スライス

11-15Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 11 章 レポート

ワーカー総時間レポート

(注) ファイルは、現在のプロファイル スペースのディレクトリの、Reports という名前のサブ

ディレクトリ内に保存されます。「プロファイル スペース」(P.9-33)も参照してください。

ステップ 2 ファイルを右クリックし、[Open] を選択します。

ステップ 3 利用可能なアプリケーションのリストから、[Microsoft Excel] を選択します。ファイルが開き、レ

ポート データが Excel スプレッドシートに表示されます。見出しはエクスポートされた出力に含まれ

ません。

ステップ 4 標準の Excel 機能を使用し、必要に応じてデータをソートします。

11-16Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

CiscoOL-20698-01-J

C H A P T E R 12

一般的なトラブルシューティング

ここでは、次の内容について説明します。

• 「ネットワーク共有へのアクセス」(P.12-1)

• 「サーバ エラー」(P.12-2)

ネットワーク共有へのアクセスデフォルトでは、ローカル システム アカウントとしてログオンして実行するために、Folder Attendant Windows サービスがインストールされています。サービスがネットワーク共有ディレクトリにアクセ

スするためには、適切なネットワーク共有ディレクトリにアクセスして読み書きできるアカウントとし

てログオンし、実行するように設定する必要があります。

ファイルまたはディレクトへのアクセスを試行したときに Cisco MXE 3500 UI でエラーが返された場

合は、Internet Information Services(IIS)の偽装アカウント許可を確認します。ユーザがデフォルト

の設定で開始していると仮定し、次の 2 つのアカウントを確認します。

IUSER_[your machine_name] および ASPNET

アプリケーションがファイルにアクセスする方法によって、次のいずれかが使用されます。ASPNET の場合は、次の手順を試します。それでも機能しない場合は、もう 1 つの手順を試します。

ファイルが、IIS を実行しているマシンに対してローカルの場合、このディレクトリでの許可を確認

し、IIS アカウントが必要 低限の許可を持っていることを確認します。入力ファイルの場合、ただの

読み取り権限です。プロファイルの場合、読み取り /書き込み /変更権限です(必要に応じて、フル コントロールを使用できます)。

ファイルが、IIS を実行しているマシンに対してローカルではない場合、または詳細情報については、

次の URL を参照してください。

http://support.microsoft.com/kb/891031

12-1Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

第 12 章 一般的なトラブルシューティング

サーバ エラー

サーバ エラー

症状 エラー メッセージ:Server Error

考えられる原因 NET 2.0 がインストールされていないか、.NET 1.1 を参照していない。サイトで

旧バージョンの .net が実行されており、後で新しいバージョンがインストールされた場合に発生す

ることがある。

推奨処置 .NET 2.0 フレームワークをインストールします(Microsoft 社からダウンロードするか、

Microsoft アップデートを受け入れます)。

1. Internet Information Services(IIS)を開きます。

2. [Start] > [All Programs] > [Control Panel] > [Administrative Tools] > [Internet Information Services (IIS) Manager] を選択します。

3. MxeUI フォルダに移動します。図 12-1 を参照してください。

図 12-1 MxeUI フォルダ

4. このフォルダを右クリックし、[Properties] > [ASP.NET] タブを選択します。

5. [ASP.NET version] ドロップダウンで [2.0.xxxxx] を選択します。図 12-2 を参照してください。

12-2Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 12 章 一般的なトラブルシューティング

サーバ エラー

図 12-2 ASP.net Version

(注) IIS を再起動する必要があります。

12-3Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 12 章 一般的なトラブルシューティング

サーバ エラー

12-4Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

P A R T 4

Folder Attendant

CiscoOL-20698-01-J

C H A P T E R 13

Folder Attendant ディレクトリおよびウォッチ

大部分の Cisco MXE 3500 ユーザは、Folder Attendant を使用して自動的にジョブを送信します。

ここでは、次の内容について説明します。

• 「Folder Attendant の概要」(P.13-1)

• 「基本的なワークフロー」(P.13-2)

• 「ディレクトリの設定」(P.13-3)

• 「ウォッチの設定」(P.13-11)

Folder Attendant の概要[Folder Attendant Administration] ページからディレクトリとウォッチを設定します。

[Folder Attendant Administration] ページにアクセスするには、次の手順を使用します。

• [View] > [Folder Attendant] をクリックします。

または

• [Toolbox] から [Folder Attendant] をクリックします。

図 13-1 に [Folder Attendant Administration] ページを示します。

図 13-1 [Folder Attendant Administration] ページ

設定されたディレクトリとウォッチが [Folder Attendant Administration] ページに表示されます。この

ページに含まれる情報を表 13-1 に示します。

(注) アスタリスク(*)の付いたフィールドは必須フィールドです。

13-1Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

第 13 章 Folder Attendant ディレクトリおよびウォッチ

基本的なワークフロー

このページに表示されるディレクトリをフィルタリングして、特定のディレクトリだけを表示すること

もできます。

基本的なワークフロー初めて Folder Attendant を使用する場合、システムをセットアップする必要があります。次に示すセッ

トアップ タスクを 1 度だけ実行します。

• 適切なホストでのウォッチ フォルダの構築(インストール時)

• 「ロールの作成」(P.9-29)

• 「ユーザの新規作成」(P.9-23)

• 「ディレクトリの設定」(P.13-3)

• 「ウォッチの設定」(P.13-11)

初回セットアップの後、これらのタスクは必要な場合にだけ実行し、標準の日常的ワークフローには含

まれません。

表 13-1 [Folder Attendant Administration] ページのフィールド

フィールド名 説明

[Directory] 現在モニタされているファイル システム ディレクトリの名前または FTP URL が表示されます。この情報は、新しいディレクトリの追加時に入力されます。

[Profile] ウォッチのジョブ プロファイルが表示されます。ウォッチとは、ディレクト

リとプロファイルの一意の組み合わせです。

この情報は、新しいウォッチの追加時に入力されます。このフィールドが空

白の場合、このディレクトリに対するウォッチは設定されていません。

[Priority] ウォッチのジョブ プライオリティが表示されます。ジョブ プライオリティ

は、スケジュールを設定すべき保留中のタスクが複数ある場合に、どのタス

クのスケジュールを設定するかを判断するために使用します。ジョブ プライ

オリティは、新しいウォッチの追加時に入力されます。このフィールドが空

白の場合、このディレクトリに対するウォッチは設定されていません。

[State] モニタされたディレクトリが利用可能かどうかを表示します。

値は次のとおりです。

• [Online]:ディレクトリは現在モニタされています。

• [Offline]:Folder Attendant は、選択されたディレクトリをモニタする

(ファイルのリストを取得する)ことができません。おそらくエラーが

発生しています。

• [Disabled]:選択されたディレクトリのモニタリングをユーザがオフ

(一時停止)にしたことを示します。

[# Files] モニタ対象のディレクトリ内にある送信済みファイル(メディアまたは XML)の数が表示されます。このフィールドが空白の場合、このディレク

トリに対するウォッチは設定されていません。

13-2Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 13 章 Folder Attendant ディレクトリおよびウォッチ

ディレクトリの設定

標準の日常的ワークフロー

(注) 実行する実際の手順は、各自のニーズによって若干異なる場合があります。

手順

ステップ 1 [Toolbar] から Folder Attendant を開きます。Folder Attendant のすべてのコンポーネントは、始動時に

自動的に起動します。

ステップ 2 必要なディレクトリとウォッチが定義されていることを確認します。必要に応じてディレクトリと

ウォッチを更新します。

ステップ 3 ジョブ ステータス モニタを開き、現在処理中のジョブをモニタします。視聴対象のディレクトリから

ジョブが自動的に送信されると、ジョブ ステータス モニタに表示されます。ジョブが完了すると、自

動消去の間隔に従ってそれらのジョブが消去(削除)されます。「ジョブ ステータス」(P.10-1)および

「[Status Settings]([System Administration])」(P.9-17)も参照してください。

ステップ 4 処理中の各ジョブのステータスをモニタします。ジョブが完了していない場合、そのジョブをダブルク

リックし、[Tasks] タブを選択すると、処理中の各ジョブのタスクのステータスが表示されます。ジョ

ブが失敗した場合、[Errors] タブを選択すると、発生したエラーの要約が表示されます。必要な対策を

実施し、失敗したジョブを修正します。適切な修正処理を行い、ジョブを再送信または再スケジュール

します。

ステップ 5 ジョブ ステータス モニタから選択したジョブの XML コードを表示すると、そのジョブの処理状況を

より詳細に確認できます。ジョブの再スケジュール、停止、削除、またはプライオリティのリセットも

可能です。「ジョブ ステータス」(P.10-1)も参照してください。

ステップ 6 ジョブが実行されている場合は、システム ステータス モニタを開き、各ホストで処理されているタス

クを表示します。「システム ステータス」(P.10-17)も参照してください。

ディレクトリの設定Folder Attendant の主要機能の 1 つは、ディレクトリをモニタし、新規または更新済みメディア /XML ファイルが表示されると、自動的にジョブの処理を開始する機能です。モニタしているディレクトリ

に、所定の基準を満たす新規または更新済みファイルが表示されると、Folder Attendant は構成済みの

ジョブ パラメータ設定(プロファイル、プライオリティなど)に基づいて自動的にジョブの処理を開

始します。

[Folder Attendant Administration] ページで、視聴するディレクトリを 初に定義しておく必要があり

ます。1 つのディレクトリに対して複数のウォッチを設定できます。

[Folder Attendant Administration] ページから、次のディレクトリ関連タスクを実行できます。

• 「ディレクトリのフィルタリング」(P.13-4)

• 「ディレクトリの追加」(P.13-5)

• 「ディレクトリの編集」(P.13-8)

• 「ディレクトリの削除」(P.13-9)

• 「ディレクトリの有効化 /無効化」(P.13-10)

13-3Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 13 章 Folder Attendant ディレクトリおよびウォッチ

ディレクトリの設定

ディレクトリのフィルタリング

多数のディレクトリを視聴している場合、表示されているデータをフィルタリングし、特定のディレク

トリだけを表示することができます。Filter コマンドを使用すると、すべてのディレクトリのサブセッ

トを表示できます。次のパラメータのいずれか(またはそれらの組み合わせ)を使用して、ディレクト

リをフィルタリングできます。

• パス名

• ステート

• ジョブ プロファイル

• 送信されたファイルの数

• プライオリティ

(注) [Folder Attendant Administration] ページでディレクトリがフィルタリングされても、それらのディレ

クトリは通常通り視聴および処理されます。フィルタリングは、ページに表示されるディレクトリ数を

制限するためだけの機能です。

手順

ステップ 1 [Toolbox] から [Folder Attendant] をクリックします。定義されているすべてのディレクトリが表示さ

れます。図 13-2 にすべてのディレクトリ(フィルタ未適用)を示します。

図 13-2 すべてのディレクトリ(フィルタ未適用)

ステップ 2 メニュー バーから [Filter] ボタンを選択します。図 13-3 に [Folder Attendant Filter Settings] のポップ

アップを示します。

図 13-3 [Folder Attendant Filter Settings] のポップアップ

13-4Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 13 章 Folder Attendant ディレクトリおよびウォッチ

ディレクトリの設定

ステップ 3 このページで 1 つ以上のフィールドに情報を入力し、ディレクトリ表示のフィルタリング方法を指定し

ます。

ディレクトリの追加

「FTP ディレクトリのモニタリング」(P.13-7)も参照してください。

手順

ステップ 1 [Toolbox] から [Folder Attendant] をクリックします。

ステップ 2 [Directory] ドロップダウン メニューから [Add] を選択します。図 13-4 にディレクトリの追加を示しま

す。[Folder Attendant Administration] ページにディレクトリ フィールドが表示されます。図 13-5 にディレクトリ フィールドを示します。

図 13-4 ディレクトリの追加

表 13-2 ディレクトリ フィルタ フィールド

フィールド名 説明

[Path] 表示するディレクトリの完全なディレクトリ パス名または FTP URL を入力します。

部分的なパス名やワイルドカード(*)が含まれたパス名は照合されません。

[State] ドロップダウン ボックスから、表示するディレクトリのステートを選択します。次

の選択肢があります。

• [Online]

• [Offline]

• [Disabled] [Job Profile] 表示するジョブ プロファイルを選択します。定義されているすべてのプロファイル

がドロップダウン ボックスに表示されます。

[Files Submitted]

送信されたファイルの数を入力します。ディレクトリがその数字と合致すると、そ

のディレクトリが表示されます。

[Priority (1-100)]

プライオリティを数値(1 ~ 100)で入力します。選択したウォッチのプライオリ

ティがこのプライオリティと一致すると、そのディレクトリが表示されます。

13-5Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 13 章 Folder Attendant ディレクトリおよびウォッチ

ディレクトリの設定

図 13-5 ディレクトリ フィールド

ステップ 3 表 13-3 に従って、各フィールドに適切な情報を入力します。

表 13-3 ディレクトリ フィールド

フィールド名 説明

[Directory Path] ディレクトリの完全修飾パス名を入力します(モニタする FTP フォルダの UNC パス、ローカル パス、または URL を使用)。

[Include Subdirectories]

メイン ディレクトリとそのすべてのサブディレクトリのウォッチを設定す

るには、このボックスをオンにします。

[Refresh (seconds)] Folder Attendant で新規ファイルをチェックする頻度を入力します(秒)。

[Number of Retries] ジョブを送信できなかった場合に、Folder Attendant がジョブの再送信を

試行する回数を入力します。

(注) Folder Attendant では、失敗したジョブの再送信は行われません (「ジョブのモニタリング」(P.10-3)も参照してください)。

[Retry Interval (seconds)]

再試行の間隔を入力します(秒)。

13-6Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 13 章 Folder Attendant ディレクトリおよびウォッチ

ディレクトリの設定

ステップ 4 [Save] をクリックして新しいディレクトリを保存します。[Folder Attendant Administration] ページに

新しいディレクトリが表示され、新しいディレクトリが正常に追加されたことを通知するメッセージが

表示されます。ディレクトリは(パス名に基づいて)アルファベット順に並べられるので、新しいディ

レクトリがリストの末尾に表示されない場合もあります。

(注) [Profile]、[Priority]、および [# Files] フィールドが空白の場合、ディレクトリに対するウォッ

チは定義されていません。

FTP ディレクトリのモニタリング

標準的なディレクトリのモニタリングに加え、Folder Attendant では FTP ディレクトリもモニタできま

す。この機能を有効にするには、次のようにディレクトリ パスを FTP URL(「ディレクトリの追加」

(P.13-5)も参照)に設定します。

ftp://[username:password]@hostname[:port]/path[;passive=yes|no]

ここで

• username はオプションの FTP ログイン ユーザ名で、デフォルトは anonymous です。

• password はオプションの FTP パスワードで、デフォルトは "" です。

• hostname は、FTP サーバのホスト名です。

[Copy Complete Method]

ドロップダウン メニューから、Folder Attendant が新規ファイルを確認し、

それらが完全であり、処理の準備ができているかどうかを判断するために

使用する方式を選択します。

値は次のとおりです。

• [rename-to-self]:ファイルの名前を元のファイル名に変更します。

• [rename-to-tmp]:ファイルの名前を元のファイル名の末尾に tmp を付け

たもの(filename.tmp)に変更してから、元のファイル名に戻します。

• [file-size-delay]: 後にファイル サイズが変更されてから、

[FileSizeDelay] の秒数だけ待機します。

• [file-last-modified-delay]: 後にファイル修正日が変更されてから、

[CopyCompleteDelay] の秒数だけ待機します。

• [control-file]:特定の制御ファイル(filename.ctl)がディレクトリに

追加されるのを待機します。

• [exclusive-open]:ファイルを排他的に開きます。

• [immediate]:ファイルが完全にコピーされるのを待機せず、ただちに

そのファイルを処理します。

[Copy Complete Delay (seconds)]

他のコピー先にファイルをコピーする場合に、遅延する秒数を入力します。

(注) このオプションは、[Copy Complete Method] で [file-size-delay] または [file-modified-delay] が選択された場合に限りアクティブにな

ります。

表 13-3 ディレクトリ フィールド (続き)

フィールド名 説明

13-7Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 13 章 Folder Attendant ディレクトリおよびウォッチ

ディレクトリの設定

• port はオプションの FTP サーバ ポートで、デフォルトは 21 です。

• path は、モニタするディレクトリのパスです。

– 絶対パスを指定する場合は次のようにします(%2f はエスケープ処理された /)。ftp://username:password@hostname/%2fpath

– 相対パスを指定する場合は次のようにします。現在のパスは <UserLoginDirectory>/path に設

定されています。

ftp://username:password@hostname/path

• passive が yes の場合は FTP パッシブ モード、no の場合は FTP アクティブ モードが使用されま

す。デフォルトは yes です。

FTP ディレクトリの場合は、[Copy Complete Method] を [file-size-delay] に設定する必要があります。

さらに、delete-source-after-process オプションを false に設定する必要があります。

Folder Attendant(FA)は、新規または変更済みファイルを検出し、次のように FTP URL とともに

ソース メディア ファイルを送信します。

<planner-submit>

<source-name>ftp://[username:password]@hostname[:port]/path</source-name>

(注) • %2f は省略されています。

• この FTP source-name は、API で FTP プリプロセッサ プランナを利用して、適切な Fileman およ

び FilemanNet タスクを生成します。

• FTP ディレクトリをモニタするために、FA は FTP ディレクトリ リスト コマンドを使用します。

FTP ディレクトリ リスト コマンドの実装は、FTP サーバ(Windows、UNIX バージョンなど)に

よって異なります。FA は正規表現のリストを使用して、複数のよく使われる FTP ディレクトリ リスト形式をサポートします。新しい形式をサポートするには、このリストの修正が必要な場合があ

ります。

ディレクトリの編集

既存のディレクトリを編集するには、次の手順を使用します。

手順

ステップ 1 [Toolbox] から [Folder Attendant] をクリックします。

ステップ 2 ディレクトリを選択し、[Directory] ドロップダウンから [Edit] をクリックします。編集するディレク

トリを選択します。図 13-6 を参照してください。

13-8Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 13 章 Folder Attendant ディレクトリおよびウォッチ

ディレクトリの設定

図 13-6 編集するディレクトリの選択

ステップ 3 必要に応じて任意のフィールドの情報を更新します。図 13-7 を参照してください。

図 13-7 ディレクトリ フィールドの編集

ステップ 4 [Save] をクリックして新しい情報を保存します。選択したディレクトリで、元の情報が更新済みの情

報に置換され、選択されたディレクトリが更新されたことを示す「Directory successfully updated」と

いうメッセージがページ上部に表示されます。

(注) 大半のディレクトリ フィールドは [Folder Attendant Administration] ページに表示されないの

で、ディレクトリ パスを変更しない限り、このページに変更内容は表示されません。

ディレクトリの削除

手順

ステップ 1 [Toolbox] から [Folder Attendant] をクリックします。

ステップ 2 ディレクトリを選択し、[Directory] ドロップダウンから [Delete] をクリックします。図 13-8 を参照し

てください。削除を確認するメッセージが表示されます。

13-9Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 13 章 Folder Attendant ディレクトリおよびウォッチ

ディレクトリの設定

図 13-8 削除するディレクトリの選択

ステップ 3 [OK] を選択し、選択したディレクトリを削除します。選択したディレクトリが [Folder Attendant Administration] ページのディレクトリ リストから削除され、そのディレクトリに割り当てられたディ

レクトリ ウォッチも削除されます。ページ上部に「Directory successfully deleted」というメッセージ

が表示されます。

ディレクトリの有効化 /無効化

ディレクトリは必要に応じて有効化または無効化できます。有効化されたディレクトリはオンライン状

態になり、Folder Attendant でそのディレクトリを視聴できます。無効化されたディレクトリはオフラ

イン状態になり、Folder Attendant ではそのディレクトリを視聴できません。ただし、ディレクトリは

削除されません。

手順

ステップ 1 [Toolbox] から [Folder Attendant] をクリックします。

ステップ 2 ディレクトリを選択し、[Directory] ドロップダウンから [Enable] または [Disable] をクリックします。

図 13-9 を参照してください。

(注) Enabled または Disabled に設定できるのは、有効化 /無効化された、つまりオンライン /オフラ

イン状態のディレクトリだけです。

図 13-9 有効化 /無効化するディレクトリの選択

13-10Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 13 章 Folder Attendant ディレクトリおよびウォッチ

ウォッチの設定

ウォッチの設定ここでは、次の内容について説明します。

• 「ファイルの完全コピーのタイミング」(P.13-11)

• 「ウォッチの追加」(P.13-11)

• 「ウォッチの編集」(P.13-15)

• 「ウォッチの削除」(P.13-16)

ファイルの完全コピーのタイミング

ファイルがいつモニタ対象のウォッチ フォルダに完全コピーされ、送信準備ができたかを Folder Attendant が判断するには、いくつかの方法があります。Folder Attendant は、ファイルが完全にコピー

される前に、(FTP などを介して)その存在を検出する場合もあります。ファイルの送信準備ができてい

るかどうか判断するために、次の手法のいずれかを使用するように各ディレクトリを設定できます。

• [rename-to-self]:メディアまたは XML ファイル名をそれ自身の名前に変更します。

• [rename-to-tmp]:ファイル名を [filename].tmp に変更してから、元のファイル名に戻します。

• [file-size-delay]: 後にファイル サイズが変更されてから、[FileSizeDelay] の秒数だけ待機します。

(注) ファイルが完全にコピーされたと見なされるには、ファイル サイズが 0 バイトよりも大きい必

要があります。一部のファイル システム(Avid Unity)では、ファイルをコピーする際、ファ

イル サイズが長時間 0 バイトの場合があります。これは、FTP ディレクトリをモニタする場合

にサポートされる唯一の手法です。

• [file-last-modified-delay]: 後にファイル修正日が変更されてから、[CopyCompleteDelay] の秒

数だけ待機します。

• [control-file]:[filename].ctl という名前の制御ファイルがメディアまたは XML ファイルとともに

ディレクトリに追加されるのを待機します。Folder Attendant は制御ファイルを削除しません。制

御ファイルの追加および削除は、クライアント プロセスによって実行されます。

• [exclusive open]:ファイルを排他的に開きます。

(注) これらの手法のうちいくつかは、特定のオペレーティング システムまたはファイル システムで

機能しない場合があります。

ウォッチの追加

手順

ステップ 1 [Toolbox] から [Folder Attendant] をクリックします。

ステップ 2 ウォッチを追加するディレクトリを強調表示し、[Watch] ドロップダウンから [Add] をクリックしま

す。図 13-10 を参照してください。

13-11Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 13 章 Folder Attendant ディレクトリおよびウォッチ

ウォッチの設定

図 13-10 追加するウォッチの選択

次のトピックも参照してください。

• 「ウォッチ」(P.13-12)

• 「カスタム メタデータ」(P.13-14)

• 「システム設定の上書き」(P.13-15)

ウォッチ 図 13-11 に [Add a Watch] ページを示します。表 13-4 では、各フィールドについて説明します。

図 13-11 ウォッチの追加

13-12Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 13 章 Folder Attendant ディレクトリおよびウォッチ

ウォッチの設定

表 13-4 ウォッチ フィールドと説明

フィールド名 説明

[*Watch Extensions] ウォッチに追加できるファイル拡張子のリストが表示されます。新規または

変更済みメディア /XML ファイルがこれらの拡張子のうちいずれかと一致す

ると、ウォッチに定義されたパラメータを使用して、そのファイルが自動的

に Cisco MXE 3500 に送信されます。

ファイル拡張子を追加するには、[Select] を選択してリストを表示します。

ウォッチに含めるファイルのタイプを選択するには、このページで 1 つ以上

の拡張子を選択します。

[Is XML Watch] ウォッチがメディア ファイルではなく XML ファイルをモニタするように指

定するには、このボックスをオンにします。

XML ファイルを送信する際、すべてのメタデータ、ジョブ プロファイル、

プライオリティなどのパラメータは無視されます。XML は、ウォッチの構

成済みシステム設定とともに、「そのままの状態」で ECS に送信されます。

ファイルが XML ファイルかどうかを判断するための拡張子は、Folder Attendant アプリケーション コンフィギュレーション ファイルで設定されま

す。現在の拡張子は .rdf と .xml です。

次のフィールドはメタデータに表示されます。

[Title] ジョブ タイトルを入力します。このフィールドを空白にしておくと、タイ

トルは拡張子の付いた送信済みファイル名に設定されます。

注:ファイルが表示されると、FA は数百個のジョブを自動的に送信します。

ウォッチにデフォルトのタイトルを設定しても、ステータス モニタではす

べてのジョブの名前は同じになり、意味はありません。現在、ウォッチの主

な識別子は拡張子であるため、ファイル名は拡張子とともに表示されます。

[Description] ジョブの説明を入力します。

[Rating] 視聴制限プロファイルを選択します。一部の形式では、このフィールドは出

力メディアのメタデータに含まれます。

次の選択肢があります。

• [None]

• [General - All Ages]

• [Parental Guidance Recommended]

• [Adult Supervision Required]

• [Adults Only][*Author] ジョブの作成者を入力します。デフォルトでは、この値には現在ログインし

ているユーザの名前が設定されます。一部の形式では、このフィールドは出

力メディアのメタデータに含まれる場合があります。

[*Copyright] 著作権情報を入力します。このフィールドは、出力メディアのメタデータに

含まれる場合があります。デフォルトでは、著作権システムの設定になりま

す。

[Keywords] 1 つ以上のキーワードを入力します。一部の形式では、このフィールドは出

力メディアのメタデータに含まれる場合があります。

複数のキーワードはスペースで区切ります。

次のフィールドはジョブの設定です。

13-13Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 13 章 Folder Attendant ディレクトリおよびウォッチ

ウォッチの設定

カスタム メタデータ

このセクションには、システムに定義されたすべてのカスタム ユーザ メタデータ フィールドが表示さ

れるグリッドが含まれます。オプションを使用して、適切なメタデータ タイプの値を入力できます

(タイプの入力を求められます)。ウォッチが保存されると、ユーザ メタデータ値は前述の XML タグ

(udm-item)を使用してウォッチ コンフィギュレーション ファイルに保存されます。このセクション

は、(ディレクトリではなく)ウォッチの追加または編集時に限り表示されます。図 13-12 を参照して

ください。

[Job Profile] このウォッチに割り当てる Cisco MXE 3500 ジョブ プロファイルを選択し

ます。表示される選択肢のリストは、Cisco MXE 3500 システムの他の部分

で定義され、ジョブ プロファイル ディレクトリに保存されたジョブ プロ

ファイルに依存します。

この情報は、新しいウォッチの追加時に入力されます。このフィールドが空

白の場合、このディレクトリに対するウォッチは設定されていません。

追加するウォッチのジョブ プロファイルを選択するには、2 通りの方法があ

ります。

1. ドロップダウン メニューから、視聴しているディレクトリでファイル拡

張子が一致した場合に実行するジョブ プロファイルを選択します。

2. [Navigation] カラムでプロファイル ブラウザを使用します。「プロファ

イル ブラウザ」(P.1-9)も参照してください。

[*Job Priority (1-100)]

ウォッチのジョブ プライオリティを入力します。一般に、プライオリティ

が高いジョブは、プライオリティが低いジョブよりも先にスケジュール設定

されています。

選択肢は 1 ~ 100 で、1 は も高いプライオリティ、100 は も低いプライ

オリティを示します。通常は、時間に左右されやすいジョブ(ライブ ジョ

ブなど)に高いプライオリティを割り当てます。

[Delete Source After Processing]

ソース ファイルが正常に処理された後、それを削除するには、このボック

スをオンにします。このファイルは、Cisco MXE 3500 ジョブの終了時に削

除されます。ジョブが失敗すると、ソース ファイルは削除されません。

デフォルトでは、このボックスはオフになっているため、ソース ファイル

は削除されません。

(注) XML ファイルは削除されません。このチェックボックスは、XML ウォッチに対して無効になっています。

表 13-4 ウォッチ フィールドと説明 (続き)

フィールド名 説明

13-14Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 13 章 Folder Attendant ディレクトリおよびウォッチ

ウォッチの設定

図 13-12 [Custom Metadata] セクション

システム設定の上書き

このセクションのフィールドを使用して、選択したウォッチの 1 つまたは複数の設定を上書きできま

す。1 つまたは複数のボックスをオンにし、所定の設定の入力ファイルまたは出力ファイルの場所を指

定します。図 13-13 を参照してください。

手順

ステップ 1 各フィールドの左側にあるボックスをオンにします。

ステップ 2 テキスト ボックスに新しいパスを入力します。

図 13-13 [Override System Settings] セクション

ウォッチの編集

既存のウォッチを編集するには、次の手順を使用します。

手順

ステップ 1 [Toolbox] から [Folder Attendant] をクリックします。

ステップ 2 編集するウォッチを選択し、[Watch] ドロップダウンから [Edit] をクリックします。図 13-14を参照し

てください。

編集するウォッチがわからない場合は、ディレクトリを選択し、パラメータを確認します。

13-15Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 13 章 Folder Attendant ディレクトリおよびウォッチ

ウォッチの設定

[Folder Attendant Administration] ページが拡大され、設定しているウォッチの関連フィールドが表示

されます。このページには、[Directory]、[Watch]、および [Override System Settings] の 3 つのセク

ションがあり、それぞれに一連のフィールドが表示されます。各セクション見出しの左にあるプラス

(+)またはマイナス(-)記号をクリックすると、ページの各セクションを拡大または縮小して、特定

のフィールドを表示できます。

図 13-14 編集するウォッチの選択

ステップ 3 各セクションを拡大し、次の各セクションで該当する情報を更新します。

• [Directory]

• [Watch]

• [Override System Settings]

ステップ 4 [Save] をクリックして新しい情報を保存します。選択したウォッチで、元の情報が更新済みの情報に

置換されます。

ウォッチの削除

手順

ステップ 1 [Toolbox] から [Folder Attendant] をクリックします。

ステップ 2 ウォッチを選択し、[Watch] ドロップダウンから [Delete] をクリックします。図 13-15 を参照してくだ

さい。削除を確認するメッセージが表示されます。

13-16Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 13 章 Folder Attendant ディレクトリおよびウォッチ

ウォッチの設定

図 13-15 削除するウォッチの選択

ステップ 3 [OK] を選択し、選択したウォッチを削除します。選択したウォッチが削除されます。このディレクト

リにあるウォッチが 1 つだけの場合、ディレクトリはテーブルに残されますが、ディレクトリ内に

ウォッチがないことを示すために、[Profile]、[Priority]、および [# Files] フィールドは削除されます

す。このディレクトリに複数のウォッチがある場合は、選択したウォッチが含まれた行がテーブルから

削除されます。

13-17Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

第 13 章 Folder Attendant ディレクトリおよびウォッチ

ウォッチの設定

13-18Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

CiscoOL-20698-01-J

C H A P T E R 14

Folder Attendant トラブルシューティング

ここでは、次の内容について説明します。

• 「Folder Attendant の問題点と解決方法」(P.14-1)

• 「Folder Attendant プログラムの再起動」(P.14-2)

Folder Attendant の問題点と解決方法

症状 Folder Attendant ジョブが開始されない。

考えられる原因

– ファイルの送信先フォルダがウォッチ フォルダとして設定されていません。

– 送信されたメディアのファイル拡張子を監視するようにフォルダが設定されていません。

– 送信されたファイルは「読み取り専用」ファイルです。「読み取り専用」属性があると、一部

の形式のファイルは Folder Attendant と正常に連携しません。

– Folder Attendant が動作していません。

推奨処置

1. 送信先フォルダがウォッチ フォルダとして設定されていることを確認します。

2. 送信するファイルの拡張子にウォッチが設定されていることを確認します。

3. Folder Attendant クライアントが Folder Attendant サーバに接続可能であることを確認します。

4. 接続できない場合は、Folder Attendant プログラムを確認します。Folder Attendant を Windows サービスとして実行している場合は、サービス コントロール パネルからプログラム

を確認します。

5. 送信されたファイルが「読み取り専用」でないことを確認します。

症状 ジョブが処理されない。エラー メッセージ:[Unable to communicate with the ECS.]

考えられる原因 ECS が動作していません。

推奨処置 ECS サービスを起動します。[Start] > [Control Panel] > [Administrative Tools] > [Services] > [Mxe ECS] > [Start Service] をクリックしてください。

14-1Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

第 14 章 Folder Attendant トラブルシューティング

Folder Attendant プログラムの再起動

症状 Folder Attendant ディレクタまたはモニタ ジョブを表示できない。エラー メッセージ:[Unable to contact the Folder Attendant Service.]

考えられる原因 Folder Attendant が動作していません。

推奨処置 Folder Attendant を起動します。[Start] > [Control Panel] > [Services] > [Mxe Folder Attendant] > [Start Service] をクリックしてください。

症状 図 14-1 のようなエラー ポップアップが表示される。

考えられる原因 Folder Attendant が動作していません。

推奨処置 Folder Attendant を起動します。[Start] > [Control Panel] > [Services] > [Mxe Folder Attendant] > [Start Service] をクリックしてください。

図 14-1 エラー ポップアップ

Folder Attendant プログラムの再起動Folder Attendant プログラムを再起動すると、プログラムはモニタ対象ディレクトリ内のどのファイル

が正常に送信されなかったかを判断し、そのジョブを Cisco MXE 3500 プラットフォームに送信しま

す。正常に送信された各ファイルについては、モニタ対象ディレクトリ内の「status」というサブディ

レクトリに制御ファイル([submittedFileName].ctl)が配置され、次のファイル属性を追跡します。

<?xml version="1.0" encoding="utf-8"?><status>

<fileSize>33427619</fileSize><lastModified>126044516672343750</lastModified>

</status>

(注) FTP ディレクトリに対しては、この機能はサポートされません。

14-2Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

Cisco MediaOL-20698-01-J

A

P P E N D I X A Folder Attendant XML リファレンス

ここでは、次の内容について説明します。

• 「リファレンス XML コンフィギュレーション ファイル」(P.A-1)

• 「リファレンス XML アプリケーション コンフィギュレーション ファイル」(P.A-5)

• 「メディアおよび XML ファイルの送信」(P.A-6)

リファレンス XML コンフィギュレーション ファイルFolder Attendant コンフィギュレーション ファイル(faConfig.xml)には、ディレクトリ ウォッチの

設定が定義されています。

このファイルは、

C:/Program Files/Cisco/Media Experience Engine/Folder Attendant/bin/faConfg.xml にあります。

この項では、次のタグについて説明します。

• 「一般的なタグ」(P.A-2)

• 「ディレクトリ タグ」(P.A-2)

• 「コピー完了タグ」(P.A-2)

• 「ウォッチ タグ」(P.A-3)

• 「拡張子リスト タグ」(P.A-3)

• 「拡張子タグ」(P.A-3)

• 「ジョブ タグ」(P.A-3)

• 「メタデータ タグ」(P.A-4)

• 「ファイル入力タグ」(P.A-4)

• 「システム設定タグ」(P.A-4)

A-1 Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

付録 A Folder Attendant XML リファレンス

リファレンス XML コンフィギュレーション ファイル

一般的なタグ

ディレクトリ タグ

ファイルには、1 つまたは複数の <directory> タグが含まれています。

コピー完了タグ

ディレクトリには、<copyComplete> タグを 1 つ含めることができます。

次のパラメータは、ファイルがいつモニタ対象ディレクトリに完全にコピーされ、送信準備ができたか

を判断する手法を割り当てるために使用します。オペレーティング システムが違うと、これらの手法

の動作も異なります。

タグ 説明

agilityHost プラットフォーム(ECS)のホスト名。

デフォルトのポートは 3501 です。

monitor-window 前処理および符号化されたイメージをモニタ ウィ

ンドウに表示するかどうかを指定します。

次の選択肢があります。

• On

• Off

タグ 説明

enabled 次の選択肢があります。

• ディレクトリのモニタが有効化されている場

合は true。

• それ以外の場合は false。id ディレクトリの一意の識別子(0 よりも大きい整

数)

path 視聴するディレクトリ パス。ネットワーク共有の

場合と、次の FTP URL の場合があります。

ftp:¥¥[username:password]@hostname[:port]¥directory

refresh ディレクトリをモニタする頻度(秒)。

maxSubmitRetries 送信できなかったジョブの再送信を試行する 大

回数。

submitRetryInterval 失敗したジョブを再送信する頻度(秒)。

A-2Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

付録 A Folder Attendant XML リファレンス

リファレンス XML コンフィギュレーション ファイル

ウォッチ タグ

ディレクトリには、1 つまたは複数の <watch> タグが含まれています。

拡張子リスト タグ

ウォッチには <extensionList> タグを 1 つ含めることができます。

拡張子タグ

拡張子リストには、1 つまたは複数の <ext> タグが含まれています。

ジョブ タグ

ウォッチには <job> タグを 1 つ含めることができます。

タグ 説明

method ファイルのコピーがいつ完了したかを判断する手法。

• rename-to-self:ファイル名をそれ自身の名前に変更します。

• rename-to-tmp:ファイル名を [filename]-tmp に変更してから、元のファ

イル名に戻します。

• file-size-delay: 後にファイル サイズが変更されてから、fileDelay の秒

数だけ待機します。

• file-modified-delay: 後に修正時刻が変更されてから、fileDelay の秒数

だけ待機します。

• control-file:制御ファイル([filename].ctl)がディレクトリに追加される

のを待機します。

• exclusive open:ファイルを排他的に開きます。

• immediate:ファイルが完全にコピーされるのを待機せず、ただちにその

ファイルを処理します。

fileDelay ファイルのコピーが完了したことを示す、 新のファイル変更以降の 小時間

(秒)。このパラメータは、file-size-delay および file-modified-delay 手法だけ

に適用されます。

タグ 説明

ext 視聴するファイル拡張子(.mov、.xml など)。

タグ 説明

job-priority ジョブのプライオリティ。1 ~ 100 までの正の整数。1 は も高いプライ

オリティを示します。

A-3Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

付録 A Folder Attendant XML リファレンス

リファレンス XML コンフィギュレーション ファイル

メタデータ タグ

ファイル入力タグ

システム設定タグ

ウォッチには <system-settings> タグを 1 つ含めることができます。

タグ 説明

meta-title 指定されない場合は、デフォルトでソース クリップのファイル名に設定さ

れます。

meta-author ジョブの作成者。

meta-description ジョブの説明。

meta-copyright 著作権に関する注意。

meta-rating 視聴率。

meta-keywords カンマで区切られたキーワードのリスト。

meta-timecode メディア ファイルから取得された開始タイムコード。

udm-item ユーザ定義のメタデータ アイテム。アイテム名と値は、タグの属性として

次のように示されます。

<udm-item name="myItemName" value="mytextValue"></udm-item>

タグ 説明

profile ジョブ プロファイルの名前(conform.job.awp など)。このパスは、(シ

ステム設定での構成のように)システム プロファイル ディレクトリを使

用して構成されます。

source-inpoint クリップの先頭に対する符号化の開始点。形式は HH.MM.SS.XXX です。

source-outpoint クリップの符号化の終了点。この数値が正の場合は、クリップの先頭に

対する終了点を示しています。この数値が負の場合は、クリップの末尾

に対する終了点を示しています。

つまり、-3.0 はクリップ終了の 3 秒前に符号化が停止することを意味し

ます。この形式は、HH.MM.SS.XXX です。シーク非対応のファイル形

式では使用できません。

delete-source-after-process 処理が正常に完了した後、ソース クリップが削除されるかどうかを示し

ます。削除は、Cisco MXE 3500 ジョブの終了時にファイル マネージャ ワーカーによって行われます。ジョブが失敗すると、ソース クリップは

削除されません。このオプションは、有効値である「true」または

「yes」によってオンになります。デフォルトは false です。

(注) XML ファイルは削除されません。

A-4Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

付録 A Folder Attendant XML リファレンス

リファレンス XML アプリケーション コンフィギュレーション ファイル

リファレンス XML アプリケーション コンフィギュレーション ファイル

次のアプリケーション設定パラメータは、FolderAttendantService.exe.config ファイルで定義されます。

タグ 説明

output-basename 出力基本名が指定されます。この名前は、$(basename) 変数を介して出力

プロファイルで使用できます。符号化されたすべてのファイルには、この

基本名から派生する名前が割り当てられます。

次のすべてのタグは、さまざまなタイプの Cisco MXE 3500 出力に対する出力ディレクトリを定義し

ます。マシン名やドライブ文字など、総合的なディレクトリ指定が必要です。

report-dir (HTTP POST 通知からの)ジョブ実行のファイル レポートの場所。

captionextract-output-dir 抽出されたクローズド キャプション データ用の出力ディレクトリ。

flash-output-dir —flash8-output-dir —h264-output-dir —index-output-dir インデクサからのデータとサムネイル。

mpeg-output-dir —mp3-output-dir —ms-output-dir —pp-output-dir —qt-output-dir —real-output-dir —thumb-output-dir サムネイル イメージの出力ディレクトリ。

wav-output-dir —

表 A-1 設定パラメータ タグと説明

タグ 説明

folderAttendant.adminPort 管理コマンド リスナー用のポート(3515)。レガ

シー Folder Attendant(FA)と同じマシン上で動

作している場合は、この値を変更する必要があり

ます。

folderAttendant.configFile FA コンフィギュレーション ファイルの完全修飾

パス(c:¥program files¥Cisco¥Media Experience Engine¥Folder Attendant¥bin¥faConfig.xml)。

folderAttendant.xmlExtensions XML ファイルのファイル拡張子(.rdf、.xml など)。

folderAttendant.fileExclusionRegex 処理から除外するファイル名の正規表現(つま

り、ピリオドで始まるファイルを無視するには ^¥. とします)。

A-5Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

付録 A Folder Attendant XML リファレンス

メディアおよび XML ファイルの送信

メディアおよび XML ファイルの送信指定された一連のファイル拡張子について、1 つのディレクトリが Folder Attendant によってモニタさ

れている場合、ファイル拡張子が一致する新規または更新された(ファイル サイズまたは 終変更日

が変更された)メディア ファイルまたは XML ファイルがそのディレクトリにコピーされると、Folder Attendant は Cisco MXE 3500 プラットフォームにジョブを送信します。

メディア ファイルの場合、一致する各ディレクトリ ウォッチに対応する <jobPackage> XML ドキュメ

ントが Cisco MXE 3500 プラットフォームに送信されます。このドキュメントには、ネストされた <jobPackage> の <jobList> が含まれ、各 <jobPackage> には <planner-submit> XML が格納されます。

ネストされた各 <jobPackage> には、所定のディレクトリ ウォッチに対して構成されたシステム設定が

含まれています。<planner-submit> XML には、メディア ファイル名と、所定のディレクトリ ウォッ

チに対して設定されたジョブ パラメータ(メタデータ、プライオリティなど)が含まれています。

たとえば、あるディレクトリが 2 つのディレクトリ ウォッチに対して設定されているとします。各

ディレクトリ ウォッチは、.MOV ファイルを視聴し、それぞれ異なるジョブ プロファイルとメタデー

タが割り当てられています。この場合、次のプラン XML が Folder Attendant によって生成され、API を介して Cisco MXE 3500 プラットフォームに送信されます。

<jobPackage><submitParameterList>

<jobData><folderAttendant>

<fileName>filename of .MOV file</fileName></folderAttendant>

</jobData></submitParameterList><jobList><!— job package for directory watch #1 -><jobPackage>

<submitParameterList><setting name=”setingName”>watch1 settingValue</setting>

ecs.host デフォルトの ECS ホスト名(localhost)。ECS が別のマシンにインストールされている場合は、こ

の値を変更する必要があります。

Ecs.port デフォルトの ECS ポート(3501)。ecs.receiveTimeout ECS から応答を受け取る際のタイムアウト(ミリ

秒)。

plannersFile プランナ /XSLT 変換コンフィギュレーション ファイル。

plannersAssemblyPath 設定済みプランナ アセンブリのルート ディレク

トリ。

transformsPath 設定済み XSLT 変換のルート ディレクトリ。

profileTypesFile プロファイル タイプのリストが含まれたコンフィ

ギュレーション ファイル。

settingsDefinitionFile システム設定定義ファイル。

basePath API ルート ディレクトリへの完全修飾パス

(c:¥program files¥Cisco¥Media Experience Engine¥API)。

表 A-1 設定パラメータ タグと説明 (続き)

A-6Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

付録 A Folder Attendant XML リファレンス

メディアおよび XML ファイルの送信

</submitParameterList><jobList>

<planner-submit><profile-dir>watch1 configured job profile</profile-dir><source-name>filename of .MOV file</source-name><meta-title>watch1 meta title</meta-title>….

</planner-submit></jobList>

</jobPackage><!— job package for directory watch #2 -><jobPackage>

<submitParameterList><setting name=”setingName”>watch2 settingValue</setting>

…</submitParameterList><jobList>

<planner-submit><profile-dir>watch2 configured job profile</profile-dir><source-name>filename of .MOV file</source-name><meta-title>watch2 meta title</meta-title>….

</planner-submit></jobList>

</jobPackage></jobList>

</jobPackage>

XML プラン ファイルの場合、一致する各ディレクトリ ウォッチごとに、<jobPackage> XML ドキュ

メントが Cisco MXE 3500 プラットフォームに送信されます。このドキュメントには、XML ファイル

のコンテンツと、所定のディレクトリ ウォッチに対して構成されたシステム設定が含まれています。

ディレクトリ ウォッチに設定されたジョブ パラメータ(メタデータ、ジョブ プライオリティなど)は

無視されることに注意してください。アプリケーション コンフィギュレーション ファイル パラメータ folderAttendant.xmlExtensions にファイル拡張子が設定されている場合、そのファイルは XML ファイ

ルとして処理されます。現在、.xml と .rdf がデフォルトの XML ファイル拡張子として設定されてい

ます。

XML ドキュメントは、API でサポートされる次の プラン XML 形式をサポートできます。

• <planner-submit>

• <job>

• <jobPackage>

• <multiPackage>(ライセンス供与されている場合)

• カスタム プラン XML(設定済み API プランナおよび変換でサポートされている場合)

A-7Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

OL-20698-01-J

付録 A Folder Attendant XML リファレンス

メディアおよび XML ファイルの送信

A-8Cisco Media Experience Engine 3500 ユーザ ガイド

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