(4) 5か月児の診察のチェックポイント...(5)...
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(4) 5か月児の診察のチェックポイント 5か月児は、寝返りを打ち、自分の意思で近くのものをつかむ、四肢の筋のトーヌスは屈筋優位となり引き起こすと上下肢が屈曲する。反射では立ち直り反射が著明となり、腰を支えると坐れるようになる。支えて下肢をつかせようとしても、ピョン、ピョンするが足で支えようとはしないなどの運動発達の特徴がある。
1) 仰臥位の姿勢 顔を正面に向け四肢を屈曲し、左右対称性の姿勢を取る。6か月児になるとこの姿勢を嫌がってすぐに寝返ってしまうことが多いが、5か月児ではこのままの姿勢で遊んでいることが多い。
2) 寝返りをさせる 仰臥位の乳児の両足をつかんで寝返りさせると、下肢、腰、体幹、肩、頚、頭というように部分的に順々に回転する。
3) 物を見せてつかみ方をみる 色のついた立方体の積み木などを近くで見せ、つかみ方をみる。5か月児では手全体もしくは手掌でつかむ。この時、一方の手でつかんだら、必ず他方の手の近くで積み木などを見せて他方の手のつかみ方も見る。つかんだものは口へ持っていく。
4) 顔に布を掛けて取らせる 普通のタオルを半分に切った大きさの布を乳児の顔にかぶせる。正常では顔を振ったり、手を持って行って取ろうとしたり、反りかえってのけようとしたりなど何らかの反応が見られる。何パーセントかは、うまく両手で払いのけるか、取り除くことができる。 顔に布を掛けられても全く反応のない場合は異常である。手の使い方の左右差もチェックする。
5) 引き起こし反射 両手を持って乳児を引き起こす。頚は平行または前屈傾向にあり、手足は全体として屈曲傾向を示す。下肢に屈曲傾向がみられないものは異常である。上肢を伸ばし下肢のみを屈曲する場合は正常である。下肢が伸び頚が背屈するのは異常とみてよい。
6) 腰を支えて坐らせ、視性立ち直り反射をみる 腰を支えて坐らせ、体幹の安定度をみる。5か月では腰を支えると坐っていられる。 次に身体を左右に傾けると頭を垂直にして立ち直りが認められる(視性立ち直り反射)。傾けた側に凹となってしまうもの、立ち直りの見られない場合には、立たせて、体全体を傾け体幹の立ち直りをみる。
7) 腋下を支えて下肢をつかせる 5か月児では下肢をつかせても、ピョンピョンするか、体重を支えようとしないことが多い。下肢をつけると尖足位となり、そのままの姿勢でピョンピョンさせると伸展、尖足傾向が増大するのは痙直性麻痺の疑いがある。
8) 水平抱き(仰臥位) 頚が体幹と平行となるか、前屈しようとして立ち直りがみられる。
9) 水平抱き(腹位) 頭を体の他の部分より十分に上方に挙げる。
10) 腹臥位の姿勢 基本的には、両手を伸ばして手で体重を支える。顔は床より90度近く上げられる。ただし腹臥位の姿勢の発達は個人差があるので、これのみでは判定しない。
11) 頚を一方に向ける 仰臥位の乳児の頚を一方に向けると、肩、腰、足と順次回転がみられる(segmental rotation)。乳児はこの立ち直り反射を利用して寝返るようになる。
12) 背這い 4~5か月頃より抱くと反りやすく、仰臥位にするとレスリングのブリッジのような姿勢を取り、その後、後頭部を支点とし足を蹴って背這いをする乳児がまれではあるが存在する。これは正常発達のひとつの変わった型で、引き起こし反射でちゃんと引き起こせることにより病的なものとの鑑別が可能である。
顔に布をかけるテスト顔に布をかけて取らせる。左右差や布を取る時のつかみ方も観察。
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(5) 6~7か月児のチェックポイント 7か月児は発達の遅れが判定しやすいkey ageである。お坐りの確認、視性立ち直り反射、顔に布をかけるテストでの評価、手を伸ばして物をつかむ、いろいろの音に反応することなどを確認できる。母親がわかり、欲しいものがあると声を出して要求するなど、親子のふれあいを楽しみ、子どもがますます可愛くなる時期である。
チェックポイント手技
物 のつかみ方
抱かれて(母の膝の上)目の前へ物(オモチャなど)を出す。物のつかみ方をみる。
仰臥位の姿勢
仰臥位での観察。
顔に布をかけるテ ス ト
ハンカチーフなど布を顔に被せる。
引 き 起 こ し
児を仰臥位の状態から、児の手掌の尺側から検者の拇指を入れ引き起こす。
坐 位
引き起こしたまま坐位へ。
正 常 所 見
正常な姿勢・肢位の例
物をとる。とった物をもちかえる。しばらく遊んで口へもっていく。 握り方 手掌で握る(5~6か月) ハサミ状に握る(7~9か月)
上下肢とも伸展位 足を手でもったり、しゃぶったりする。膝窩角=180°
直ぐにとる。(5~7か月)
協力するように肘を曲げ、顎を引いて頭をもちあげる。下肢は時にやや屈曲(6か月)、または伸展(7か月)して持ち上げる。
坐らせると坐る。両手を前につき、背中を丸めて短時間坐る(6か月)ひとり坐りでき、オモチャを持って遊ぶ(7か月)後方の物をとっても倒れない(8か月)
異 常 所 見
異常な姿勢・肢位の例
アテトーゼの出現。片方の手でのみつかむ。未熟なつかみ方。手を握ったまま。
自発運動少ない、欠如、左右差、後弓反張、蛙肢位膝窩角<180°
異常なとり方(とらない)異常な姿勢の出現
反応不十分(未熟な反応)そりかえり
前方へ丸くなる。後方へ倒れる。
6ヶ月 7ヶ月 8ヶ月
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※ アタッチメントの形成とその評価 アタッチメント(愛着)とは、子どもと他の特定な人(主に母親)との間に形成される情愛の絆である。乳児は、生後2~3か月までは人、物すべてに反応するが、3か月頃より人に反応するようになる。6か月頃になると特定の養育者(通常は母親)に、特に強く反応するようになる。その結果母親以外の人に対して人見知りが見られる。9か月から2歳にかけて、後追い行動や母親を基地とする探索行動がみられ、2歳以降には、母親がいなくてもひとりで遊べるようになり、母子分離ができ、保育園や幼稚園でも安心して遊べるようになる。
チェックポイント手技
横パラシュート反 応
坐位にして後方から腋窩を支え、児の手を自由にして左右に倒す。
垂直保持から立 位 へ
躯幹を腋窩で支えてひきあげ立たせる。
腹 臥 位
腹臥位での観察
水平抱き(腹位)
腹部を支え、正確に水平に持ちあげる。
聴覚・視覚精神発達
正 常 所 見
正常な姿勢・肢位の例
倒側の上肢が手を開いて伸展し、手をついて、体重を支えようとする。反対側への頭のたち直り。
体を支えて立つ。側方に倒すと頭のたち直り(弱い)がみられる。
胸をあげ、両手で上体を支える。
頭を挙上し、躯幹、下肢やや伸展、上肢は自由な位置
一次スクリーニングのチェックポイントの正確な把握。専門医へ紹介。精神発達については保健指導のポイントを参考にする。
異 常 所 見
異常な姿勢・肢位の例
8か月を過ぎても反応が陰性、左右差、手を強く握る、たち直りがみられない。
すりぬけ徴候下肢がぐらぐら或いは伸展、交叉、尖足
胸があげられない。
逆U字型、そりかえる。
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(6) 9~10か月児のチェックポイント 10か月は、4か月、7か月に次ぐ発達のkey ageである。運動発達はつかまり立ち、つたい歩き、知的発達はニギニギやバイバイなどの動作の真似、人見知り、反射のテストとしては、パラシュート反応やホッピング反応などで評価できる。
1) つかみ方をみる 母親の膝の上に抱いている姿勢、あるいはイスにつかまり立ちしている姿勢など、乳児が泣かないで周囲に興味を示す姿勢ならどんな姿勢でもよいのでその状態で診察する。 つかませる物は、色のついた3cmの立方体の積み木と、パチンコ玉、ビー玉、色のついた碁石などである。10か月では積み木は拇指と他の指を対向させ指の腹側でつかむ(はさみ持ち)。小さいものは拇指側の指でぎこちなくつかむか、早い乳児ははさみ持ちをする。 指全体でつかむものや、つかみ方がぎこちないものは異常である。大きさや重さの違いで、つかみ方も変わることに注意する。
2) つかまり立ち 10か月では、イスや母親などにつかまらせるとしばらくの間立っているか、自分からつかまって立ちあがる。時に片手でおもちゃを持ちながら立ち上がれるし、つかまり立ちしながらおもちゃで遊べる。この姿勢から腰をおろすことやつたい歩きをすることもある。
3) ホッピング反応 立位にした乳児を、前後や左右に倒すと、前後の場合はどちらかの下肢が一歩出る、左右の場合は反対側の下肢が交差して体重を支え、体重の移動をスムーズにする平衡反応のひとつである。 最初は、前方か左右のどちらか、あるいは左右の一方であるが、だんだんと左右前方と出現し、ついには後方へも出現する。10か月児ではどちらか一方向にホッピング反応が認められればよい。 つかまり立ちをしないといっても、この反応が出現していれば、やがてはつかまり立ちができるようになる。逆につかまり立ちをしているといっても、この反応が陰性の場合には、つたい歩きはできない。
4) パラシュート反応 抱きあげた乳児の身体を支えて、前方に落下させると、乳児は両腕を伸ばし、手を開いて身体を支えるような姿勢をとる。この反応をパラシュート反応という。低い位置でのパラシュート反応は8か月頃からみられるが、抱きあげて高い位置でのパラシュート反応は9か月から出現(約60~70%)し、10か月でほぼ全例に出現する。つかまり立ち、つたい歩きが見られるころに出現する。 泣いている乳児やこわがり屋の緊張の強い乳児では腕をぎゅっと縮めてパラシュート反応が出現しないことがある。この場合は、ほかの発達が正常ならこのまま少し様子を見て差支えない。 反応が出現しない場合は、神経発達の遅れ、精神遅滞や脳障害、手の開き方がおかしいときは脳性麻痺が疑われる。また落下した時に一方の手を握っているのは片麻痺がある証拠である。
5) 這い這い 9か月では腹をつけて上下肢を交互に動かす腹這いcrawlingをする。10か月では膝をついて移動する膝這い(高這い)creepingをすることが多い。
6) アタッチメントの形成とその評価 アタッチメントの形成が順調であれば、この時期では後追い行動や母親がいなくなると不安になって泣く行動を示す。面接場面では、母親がそばにいた時の遊び方といなくなったときの様子や、再び戻ってきたときの様子とその後の遊び方により評価される。正常では、母親が一緒だと安心して遊び、いなくなると後追いをし、その後、遊ばなくなる。親が戻ると嬉しそうな行動をするが、しばらくすると安心して遊び始める。
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チェックポイント手 技
坐位から支立へ
坐位の観察
好きなオモチャを見せてから斜め後方の手を伸ばせば届く範囲におき、とらせる。
そのオモチャを見せながら1~2m離れた30~40㎝高さの台の所に置きとらせる。
物 のつかみ方
積木、ビー玉などを前におく。
垂 直 保 持
後方から支えて立たせ、45°斜めに倒す。
前 方 へ のパラシュート反応
躯幹を支え、上体を前方に落下させる。
仰臥位の姿勢
観察
引 き 起 こ し
児を仰臥位の状態から、児の手掌の尺側から検者の拇指を入れ、引き起こす。
聴覚・視覚精神発達など
正 常 所 見
背中は真直ぐに安定した坐位下肢は前方に投げ出し、伸展。
体をねじって後方の物をとる。
四つんばい、いざりばいをしながら目的物に向って移動し、台につかまって、立ちあがりとる。
人差し指を伸ばして物に触る。つまみもち、はさみもちをする。
視性立ち直り反射がみられる。
両手を開いて上肢を伸展し、着地して体重を支える。
下肢開排膝窩角=180° 足背屈<90°
協力して容易に坐位をとる。下肢は伸展したままかかとを診察台につけたまま、あげずに坐る。
一次スクリーニングのチェックポイントの正確な把握。異常がある場合は、専門医へ紹介。
異 常 所 見
坐位不可~不安定な坐位前屈(背中を丸め前方へ屈曲)、下肢屈曲とれない。
とれない。或いはとろうとすると体が緊張し倒れる。アテトーゼ出現。左右差がでる。
とれない。或いは移動の仕方、とり方などが未熟 (腹ばいしかできない)。
とれない。或いはアテトーゼ、振せん、シズメトリー、とれても手掌もち。
立たない。下肢の尖足、伸展、交叉がみられる。立っても倒した方向に倒れる。
躯幹の筋緊張低下反応欠如 (上肢が出ない~出ても手が開かない)
開排制限膝窩角<180° 足背屈>90°
反応不十分下肢が挙上そりかえり
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チェックポイント
坐位からつかまり立 ち へ
物 のつかみ方
前 方 へ のパラシュート反応
引き起こし
正常な姿勢・肢位の例
物のつかみ方の発達a:手掌でつかむ (palmar grasp) (5か月)、b:手全体でつかむ (whole handgrasp) (6か月)、c:橈骨側でつかむ (radial grasp) (7~8か月)、d:母指と人差指でつかむ(10~12か月)、e:指を伸ばしてさわる(6~7か月)、f:挟みもちする(9~10か月)、g:机につけたまま(pincer grasp)(11か月)、h:持ちあげられる(pincer grasp)(12か月)ものの大きさや重さの違いで、つかみ方も変わる。
異常の例
a b c d
e f g h
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(7) 12か月児のチェックポイント 12か月児は、発達チェックの上ではかなり判定の難しい月齢である。早い乳児は歩き始めるが、歩けないからといって異常とはいえない。意味のある単語が言えなくても異常とはいえない。しかし大多数の乳児は、つたい歩き以上の動作をしている。
1) つかみ方 10~12か月児では、それまでの指を伸ばして全体でつかもうとするつかみ方から、はさみ持ちをするようになる。1歳2か月頃になると、小さいもの(パチンコの玉、色のついた碁石など)を指先で持てるようになる。12か月児では、はさみ持ち以上のつかみ方で小さいものがつかめればよい。
2) 追視と音に対する反応 1mの距離からペンライトを見せる。最初に、左右対称に像が瞳孔に映っているか確認する。次に左右、前後に動かして追視のチェックを行う。 音に対する反応は、おもちゃ、積み木などで遊んでいるときに、後ろや左右から、鈴、太鼓、ガラガラなどを鳴らして、振り向くかどうかをチェックする。
3) 独り立ち 12か月児の運動発達の平均は独り立ちである。しかし、つたい歩きのものからすでにだいぶ歩けるものまで発達の幅は広い。つたい歩き以上の動作ができれば可とする。
4) ホッピング反応 ホッピング反応は、左右、前と出現している。前に倒すと利き足が前に出て平衡をとる。しかし後ろに倒してもなかなか1歩後ろへは出ず、そのまま倒れそうになってしまう。
(8) 1歳6か月児のチェックポイント ころばないで上手に歩け、意味のある言葉を言うのが1歳6か月児である。絵本を見て知っている動物などの絵を指さし、人形を抱っこしたり、自動車をブーブーといって押したりする。積み木も2~3個積めるし、相手をして遊んであげると非常に喜ぶ。
1) 歩行歩行は次のように変化する。・歩行前期:歩き始める以前の状態で、両手を持つと歩くことができ、片手を持つと歩くこともある。・ハイガード歩行:下肢を外旋し、両足を開き、上肢を外転外旋、屈曲挙上した状態で、下肢を伸展したまま身 体をねじって歩行すること。歩行するたびに、骨盤が傾いたり、ねじれたりする。・ミドルガード歩行:今まで伸展していた下肢が、だんだんと屈曲するようになり、それにつれて挙上していた上 肢が途中まで下降してきた歩行の状態・ローガード歩行:さらに歩行の発達が進み、上肢が下に降り、ある程度上下肢の協調運動が認められるよう になった歩行の状態。 その後2歳過ぎになると、足が内旋し、開いていた足が平行となり、歩幅も一定となり、上下肢のリズミカルな協調運動がみられるようになって、成人の歩行と似た歩き方となる。 1歳6か月児では、ローガード歩行やミドルガード歩行が見られることが多い。歩けないのは明らかに歩行の発達が遅れているといえるが、ハイガード歩行でも遅れている。歩き始めてから、ハイガード歩行の時期が長い場合には、脳性まひ、注意欠陥・多動性障害、Duchenne型筋ジストロフィー症などの異常も考慮する。
2) ホッピング反応 ころばないで歩けるようになると、ホッピング反応は、前後左右すべてに出現する。この頃には、立位の幼児をゆっくり後ろへ倒すと足を背屈させてバランスをとる反応(dorsiflexion)も認められる。
3) 積み木を積む 色のついた立方体(一片3cm)を積ませる。1歳6か月児では2~3個以上は積める。 同時につかみ方もチェックする。少なくともはさみ持ちか指先持ちをしているはずである。積み方を観察し、指先の力の入り方のバランスやつかみ具合も見る。
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4) 鉛筆でなぐり書き 1歳6か月児では、なぐり書きができれば可である。最初は、直線でだんだんと曲線がみられるようになってくる。
5) 絵本を見て知っているものを指さす。 イヌ、ネコ、自動車などの出ている絵本を見せて、「ワンワンどぉれ?」などと尋ねて指さしさせる。1歳6か月児では知っているものを指さすことができる。さらに進歩している場合は、「これなぁに?」と言ってイヌやネコを指すと、「ワンワン」「ニャーニャー」などと答える。絵カードを使って、保健師などがチェックすることも多い。
6) 追視テスト (実施法は、4.2.13 追視、4.2.14 斜視を参照)追視が悪い場合、視力障害の他に、精神発達遅滞によることも多い。他の結果と総合して判定する。
7) 聞こえの検査 (実施法は、4.2.15 聴覚異常を参照) 難聴以外に精神発達遅滞でも聞こえの検査で異常が出やすいが、生活習慣や運動発達の遅れなども参考に鑑別する。
8) アタッチメントの形成と評価 この時期では特別な人に接近したり、探索行動をする際に、母親を安全基地とするのが特徴である。診察中など、母親が側についていれば、イキイキとした表情で自由に探索行動(遊び)を行い、不安を感ずると母親のもとに戻りしがみついたり、目で母親を確認する。母親はこれに対し、安心するように声をかけたり、温かな眼差しで見たり、探索行動を促すような言葉かけを行うことが、この時期として適切なアタッチメントの状況である。
9) しつけと自律性の確立 しつけとは、子どもが社会生活を送るために、その社会の慣習や決まりを意図的に身につけさせることである。しつける人と子どもとの間の信頼関係の上に立ち、愛情と励ましを持って行う。失敗しても怒らない、うまくできたら嬉しそうな顔をしてほめる。子どもは大人のすることを真似るので、子どもにしてほしいことは、大人が率先して行うようにする。年齢や発達の程度に応じて、適切にしつけがなされていることで自律性が確立する。子どもの発達を促すことと、子どもが生活習慣を身につけることは表裏一体の事象である。
(9) 3歳児のチェックポイント 3歳は自我が芽生える大切な時期である。歩く、話すなど自分でできることを自分で行うことが楽しくなり、だんだんと母親への依存から抜け出してくる。自分の好きなようにやりたいとの自己主張が強まってきて、母親の干渉が邪魔になってくる。しかし社会の秩序や決まりはわからないので、大人の反対や禁止に出会い、反抗しながら他人の存在や社会性を身につけ始める。また、3歳児は好奇心旺盛でなんでも自分でしたがるため、一見、落ち着きがないようにみえることがあるが、経験を積むうちにだんだんと落ち着きがでてくる。 この時期には、ものの善悪や危険なことの区別、こらえ、我慢することなど社会性を身につけることは必要であるが、子どもができることを親が心から喜んで励まし、いっしょに楽しみながら、子どもの独立していく姿をあたたかく支えることがたいせつである。 3歳は、社会性を身につけ始めるたいせつな時期であり、身体的な発達のチェックだけでなく、精神発達のチェックがより重要である。
1) 歩行 3歳児では成人のようにふつうに歩くことが出来る。 つま先歩行は、2歳半~3歳過ぎから可能となる。踵歩行も3歳過ぎから可能となる。
2) 片足立ち 開眼で好きな方の足で片足立ちさせる。3歳では3秒以上できればよい。4歳では4~8秒である。
3) 積み木で塔を作る 1辺が3cmの立方体の積み木を積ませ、塔を作らせる。3歳児では8個以上積める。また、小豆、大豆などの小さいものをつかませると、指先でつまむことができる。左右差もチェックする。
4) 真似して丸を書かせる 3歳児では、真似して丸を書くことが出来る。
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5) 言語発達 知能や理解をみるのによい項目である。表出言語のみでなく、言語理解もチェックする。3歳児では名前や年齢を言え、色やものの大小が可能である。3語文を話すこともできる。
6) 生活習慣 排尿や排便が日中ひとりでできる、食事をほとんどこぼさないで食べる、簡単な靴が履けるなど日常生活での行動を習慣づける時期である。
7) 眼球運動の検査(実施法は、4.2.13 追視 4.2.14 斜視を参照)8) 聞こえの検査(実施法は、4.2.15 聴覚異常を参照)9) 自主性の確立
幼児期には、一つの目的のために同じ行動を飽きることなく繰り返し、動き回る。それは、自分から動き、自発的に動こうとする行動である。自主性の確立につれて、こうした行動が顕著となる。2~3歳頃からは、何でも自分の思いどおりにしたがり、親のいうことをきかなくなる。できる・できない、よい・わるい、の区別なくやりたがるため、失敗を繰り返しながら、それにひるまず次第に的確に行動できるようになる。幼児のこのような行動は「遊び」と解釈されるが、大人の困る行動は「いたずら」と呼ばれ、親のいうことをきかない行動は「反抗期」とも呼ばれている。 幼児はこのような行動を通して、自分のものと他人のものとの区別や、社会のきまりを覚えていく。この時期に自主性が確立するためには、そこまでに適切なアタッチメントが結ばれていること、子どもの行動や生活習慣に対する親や周囲の人からの適切な促しが必要である。
(監修 東京慈恵会医科大学名誉教授 前川喜平)
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◆健康診査場面で出会う親子の観察のポイントとその基準(経過観察を中心に)
-乳児期の観察-
項 目
1.親へあいさつ
2.追跡観察の目的の 確認 先行する健診での 問診の再チェック 新たな問題点の チェック
3.児に対し、目をあわせ て愛称を呼ぶ。
4.オモチャを使って 観察をする。
5か月前後(4~6か月児)
親の反応をみる。
親の認識度を知る。追跡期間の間の変化 (発達、症状) をみる。新たに起った問題点の有無と内容を知る。
児の反応をみる。
ガラガラを鳴らしてから親から児へ渡す。(左右差もみる)
8か月前後(7~10か月児)
親の反応をみる。
親の認識度を知る。追跡期間の間の変化 (発達、症状) をみる。新たに起った問題点の有無と内容を知る。
児の反応をみる。(人見知りを含めて)
ガラガラを鳴らしてから親から児へ渡す。次にもう一つのガラガラを渡す。(左右差もみる)周囲の雰囲気に
慣れさせる
評価
++
+
±
-
反 応
目がしっかり合う(興味をもってじっと見る)
目が合う(興味はそれほどない)
チラッと見る程度
視線を避ける見ない
評価
++
+
±
-
反 応
目がしっかりと合う(人見知りがあっても)
目が合う(人見知りがあって泣いても)
チラッと見る程度(人見知りも強くない)
視線を避ける見ない
評価
++
+
±
-
反 応
手を伸ばして1つを取り、もう一方も取って振る二つのガラガラを打ち合せる
手を伸ばして1つを取るそれを離してもう一方を取る(二つは持たない、打ち合せない)
持たせると持つが振らない
持たない持っても直ぐ落す
評価
++
+
±
-
反 応
手を伸ばして、取って振る
持たせると持つ
持つ気があるが上手に持てないで直ぐ離してしまう
持つ気なしただ泣くのみ
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項 目
5.親に児の脱衣を指 示する。
6.裸の子の運動の観 察をする。 ①首すわりの観察
②腹ばいの姿勢~ はいはいの観察
③お坐りの観察
5か月前後(4~6か月児)
親の脱がせ方をみる。
①床の上 (シーツをかけたマット、毛布) で 児の両手をもって引き起こしながら首の すわりを観察する。(親にやらせてもよい)
②床の上に腹ばいにさせ0.5~1mほど 前に気に入ったオモチャを置く。
③壁に寄りかからせて坐らせる。
8か月前後(7~10か月児)
親の脱がせ方をみる。
① 同 左
同 左
②床の上に腹ばいにさせ1~2m前に気 に入ったオモチャを置いて取らせる。
③床の上に坐らせる。
声のかけ方、合理的か否か、乱暴でないか、事故予防配慮
声のかけ方、合理的か否か、乱暴でないか、事故予防配慮
評価
++~+
±
-
反 応
頭は引き起こしについてきて体を支えていれば頭部は自由自在に各方向へ向く
首は一応すわるが不安定 (体をゆすると頭部がぐらつく)
頭部がついてこないついてきても前、後に垂れる
評価
++
+
±
-
反 応
両手で上体を支え、胸をあげ、腰をあげ高ばいで近寄り、オモチャを取る
腹ばいで近寄りオモチャを取る
両腕で上体を支えるが、まだ体を動かせない
反応しない或いは未熟な反応
評価
++
+
±
-
反 応
両腕で上体を支え、胸をあげオモチャの方へ行こうとする(片手を伸ばす)
両腕で上体を支え胸をあげる
首をあげるのがやっとの状態
首があがらない或いはあがっても直ぐ垂れてしまう
評価
++
+
±
-
反 応
壁に寄りかからず自力で何とか坐る(手をついて坐る)
壁に寄りかかってなら坐る
少しは寄りかかって坐っていられるが倒れてしまう
坐れない
評価
++
+
±
-
反 応
自力で後方に置いたオモチャを取って遊ぶ
背柱を伸ばし手を離して坐りオモチャで遊ぶ(後方の物は取れない)
手で支えて坐る
坐れない支えがあれば坐れる
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項 目
7.躯幹をくすぐったりし ながらあやす。
8.音に対する反応(タ イマーなど注意を ひく嫌な音がよい) をみる。
9.計測をする。
10.診察中の反応をみ る。
11.親に児の着衣を指 示する。
12.親に当日の結果と 今後の方針とその 理由を話す。
13.あいさつ ①親へあいさつ ②児へバイバイと 言って手を振る。
5か月前後(4~6か月児)
親の反応をみる。(表情、声かけ)児の反応をみる。(表情)
親と向かい合わせて子を抱かせ、親に注意を向けさせてから後方から音を出す。
親の介助の仕方をみる。
親の態度をみる。児の反応をみる。
親の着せ方をみる。
親の理解度をみる。母子健康手帳への記入をし、その反応をみる。
親の反応をみる。児の反応をみる。
8か月前後(7~10か月児)
同 左
同 左
同 左
同 左
同 左
同 左同 左
同 左
同 左
同 左
声のかけ方、合理的か否か、乱暴でないか、転落の危険
評価
++~+
±
-
反 応
キャッキャッと笑う、声を出して喜ぶ、もっとせがむ
あやす時だけ喜ぶ
喜ばない、或いはむしろ嫌がる
評価
++~+
±
-
反 応
キャッキャッと笑う、声を出して喜ぶ、もっとせがむ
あやす時だけ喜ぶ
喜ばない、或いはむしろ嫌がる
評価
++~+
±
-
反 応
手を振る
帰ることがわかる様子をみせる
反応しない
評価
++
+
±
-
反 応
バイバイ(これに似た発音)と言って手を振る
手を振る
帰ることがわかる様子をみせる
反応しない
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項 目
1.まず親へのあいさつ 児へのあいさつ
2.追跡観察の目的の確認 先行する健診における一次問診の再確認
3.児に対して名前を呼ぶ。 (3歳児には名前と年を聞く)
4.おもちゃなどを使って観察する。 6~10か月児 (①ガラガラ、②人形、③クレヨンなど)
1歳6か月児 (①積木、②絵カード、③クレヨンなど)
3歳児 (①ブロック、②絵本、③クレヨンなど)
12か月前後(11~15か月児)
親の反応、態度をみる。児と目を合わせて、コンニチワと言って頭をさげる。
目的の理解をしているかどうかをみる。先行する健診における一次問診の各項目に対する児の変化を知る。 例 喃語……その有無、増加、始語など
児の反応をみる。
①ガラガラなどを鳴らしてから伸ばせば手の届く範 囲におく。
②人形を抱いてみせてから、人形の頭を一番手に近 い所に置いて抱いてごらんとすすめる。
反 応
真似て頭をさげる
はずかしがるが反応する
顔をみてから泣き出す
反応しない
評価
++
+
±
-
反 応
うながされてうなずく
はずかしがるが反応する
泣きだす
反応なし
評価
++
+
±
-
反 応
手を伸ばしてガラガラを取り、振る持ちかえたりして遊ぶ、頂戴に反応する
手を伸ばして取り振る、頂戴に反応しない
手に触れるが持たない
反応しない
評価
++
+
±
-
反 応
頭と足の方向を間違わずに抱く
方向を間違えて抱く
触れるが抱かない
反応しない
評価
++
+
±
-
-幼児期の観察-
54
反 応
声を出してあいさつ
頭をさげる
もじもじする
反応なし、或いは幼い反応
評価
++
+
±
-
反 応
「ハイ」「ウン」と答える
うながされてうなずく
はずかしがるのみ
反応なし、或いは幼い反応
評価
++
+
±
-
反 応
指でつまんで3個以上積む
2個まで積める
触れるが積めない、親へのクレーン
反応しない
評価
++
+
±
-
反 応
声を出して頭をさげてあいさつ
声のみ、頭をさげるのみのあいさつ
もじもじするのみ
反応なし、或いは幼い反応
評価
++
+
±
-
反 応
名前と年が言える
どちらか一方が言える
「ハイ」「ウン」のみ
反応なし、或いは幼い反応
評価
++
+
±
-
反 応
ほとんど同じ形ができる
何とか似た形になる
組み合わすが形にならない
反応しない、組み合わせることができない
評価
++
+
±
-
反 応
区別して名称を言う
2~3種類の名称を言う
ブーブーなどと答えるのみ
反応しない、言えない
評価
++
+
±
-
反 応
両方できる
指さしのみできる
指さしができるがまちがえる
反応しない、できない
評価
++
+
±
-
1歳6か月前後(1歳4か月~2歳5か月)
同 左同 左
同 左同 左 例 意味のある言葉……その有無、変化
①積木を積んでみせ、またバラバラにして与える。
②絵カード(犬、猫、ミカン、リンゴなど)をみせ、名を言って 指さし、及び指をさして名を言わせる。
3歳前後(2歳6か月~4歳)
同 左同 左
同 左同 左
例 会話……その有無、実例
①ブロックを使って簡単な家、車などの形を作る。
②絵本をみせ、内容をきく。 例 数種類の乗り物
バス、トラック、ショウボウシャ、オートバイ、ジテンシャ
55
できるだけ拒否反応がでないように注意する。また拒否がある場合はその拒否反応が理由のある反応かどうかを判定する。
項 目
5.衣服を脱ぐ時の反応を観察する。
6.運動機能をみる ①立位→歩行→走行をみる。
②バランスのとり方をみる。
12か月前後(11~15か月児)
③紙にクレヨンで円を描いてから、児の前に紙と クレヨンを置く。
指示して親に脱がせるが、その時の脱がせ方、脱いだ後の仕末など観察する。(話しかけながら、児の動作にあわせて行うか)
①親に児の両手を持たせ、坐位から立たせる。
②親に抱かせて高い場所においたオモチャをとら せる
反 応
クレヨンを持ち、なぐり書きをする。
クレヨンを持ち、書こうとするがまだできない
クレヨンを持つのみ
反応しない、クレヨンを持たない
評価
++
+
±
-
反 応
親の指示に従い、立ちあがり1~2歩歩く
ほぼ自力で立ちあがる
親の力を借りて、やっと立ちあがる
立ちあがれない
評価
++
+
±
-
反 応
親の指示にあわせて、手を伸ばしたり、足を伸ばしたりする
脱ぐが協力が少ない
脱ぐが協力は全くない
拒否する、脱ぐことを理解できない
評価
++
+
±
-
反 応
親の指示に従い、上手にオモチャを取る上手に持ちかえる
取るのに時間がかかる
取ろうとするがとれない、落してしまう
反応しない、拒否する
評価
++
+
±
-
56
反 応
クレヨンを持ちほぼ円に近いものを書く
書くが円にならない
なぐり書きにとどまる
反応しない、幼い反応
評価
++
+
±
-
反 応
簡単なものは(例クツシタ)自分で脱ごうとする
親に協力して脱ぐ
脱ぐが協力は全くない
拒否する、脱ぐことを理解できない
評価
++
+
±
-
反 応
上肢をおろした安定した歩き方をする
上肢を上にあげて、不安定だがひとりで歩く
親の手を借りて歩く
立ちあがるが歩けない
評価
++
+
±
-
反 応
○□△をその指示で書く
区別はするが、区別して書けない(○のみ書く)
区別ができないが○らしいものを書く
反応しない、なぐり書きにとどまる
評価
++
+
±
-
反 応
上手にバランスをとりながら走る
やや不安定だが走る
歩くのがやっとの状態
ひとり歩きができない、不安定な歩き
評価
++
+
±
-
反 応
指示により、手を使って、昇り降りができる
昇ることはできるが降りられない
昇ろうとするが昇られない
反応しない、拒否する
評価
++
+
±
-
反 応
両腕でいきおいをつけながらバランスよく遠くへ跳ぶ
両足をそろえて跳ぶ
片足づつ降りるのがやっと
跳べない、拒否する
評価
++
+
±
-
反 応
ほとんど自力で脱ぐ
簡単なものは(クツシタ、ズボンなど)脱げるが手伝いが必要
自力では脱げないが協力する
脱ぐが協力なし、拒否、理解できない
評価
++
+
±
-
1歳6か月前後(1歳4か月~2歳5か月)
③同 左
同 左
①ひとり歩きをさせる。
①安全な20~30㎝高さの2~3段の階段様の台を 用意し、上方に好きなオモチャなどを置きとらせる。
3歳前後(2歳6か月~4歳)
③紙にクレヨンで○、□、△を描いてから紙とク レヨンを与える。
親に自分で脱ぐように言わせる。親の説明の仕方を観察。
①走らせる。
②30~40㎝の高さで30㎝2の安定した台に乗るよ うに指示し、両足をそろえて跳ばせる。
57
恐怖感をいだかせないように注意する。親に介助をできるだけ行わせる。
子どもは一般に裸が好きであるので、そのための拒否態度は異常ととらないようにする。
反 応
バイバイ(これに似た発音)と言って手を振る
手を振る
手は振らないが、帰ることがわかる様子をみせる
反応しない
評価
++
+
±
-
項 目
7.身体計測(体重、身長、頭囲、胸囲)中に観察する。
8.裸の児と親の触れあいの観察 (楽しみながら行わせること)
9.診察中の反応をみる。
10.衣服を着るとき、衣服に対する児の認知の度合い、 着るときの協力態度、親子関係を観察する。
11 あいさつ
12か月前後(11~15か月児)
親に指示して、計測台等に乗せる。
計測の後、親に指示して躯幹をくすぐる。赤ちゃん体操(引き起こしなど)などをさせる。(親の反応もみる)
親の態度をみる。児の反応をみる。
親の着せ方 (児の頭のくぐらせ方、手、足の抜き方などの介助をみる)、声のかけ方をみる。
児と目をあわせてバイバイと言って手を振る。
反 応
親の指示に従ってじっとしていられる
おとなしくしていられないが何とか協力する
協力しないが計測は可能
拒否する
評価
++
+
±
-
反 応
親の言葉に従って協力して着る
おとなしくはしていないが着る
叱られながら着る(着ることの理解が少ない)
本人の意志なく全て親の介助が必要、拒否
評価
++
+
±
-
反 応
キャッキャッと言って喜ぶもっとと言ってせがむ
うれしそうな顔をするが、その時だけでせがまない
反応しない、嫌がる、拒否する
評価++~+
±
-
58
反 応
サヨナラと言ってあいさつ
頭を下げるバイバイと言って手を振る
手を振る
反応しない、幼い反応
評価
++
+
±
-
反 応
自分から計測台に乗る
親の指示で初めて計測台に乗る
親が抱きあげないと計測台に乗れない
拒否する
評価
++
+
±
-
反 応
さっさと自分から乗る
親の指示で初めて乗る
親と手をつながないと乗れない
拒否する
評価
++
+
±
-
反 応
サヨナラと言って頭を下げてあいさつ
頭を下げる
バイバイにとどまる
手を振るのみ、反応なし、幼い反応
評価
++
+
±
-
反 応
渡されたものを自力で着ようとする
親の指示に従い協力して着る
協力は少ないが、何とか着る
本人の意志なく全て親の介助が必要、拒否
評価
++
+
±
-
反 応
キャッキャッと言って喜ぶもっとと言ってせがむ
うれしそうな顔をするが、その時だけでせがまない
反応しない、嫌がる、拒否する
評価++~+
±
-
反 応
キャッキャツと言って喜ぶ自分から要求したり、遊びを発展させる
うれしそうな顔はするが、その時だけで自分から親に関わろうとしない
反応しない、嫌がる、拒否する
評価++~+
±
-
反 応
指示されたものを順序よく、自力で着る(特にシャツ、ズボン、スカート)
パンツ、クツシタなど区別して何とか自力で身につける
着るものを区別できないが、渡されると身につけようとする
全て親の介助を必要とする、拒否
評価
++
+
±
-
1歳6か月前後(1歳4か月~2歳5か月)
親と手をつないで計測台に乗せる
計測のあと親に指示して“たかい、たかい”をさせる。
同 左
親の指示の仕方、介助の仕方をみる。
児と目をあわせてサヨナラと言って頭を下げる。
3歳前後(2歳6か月~4歳)
計測者が指示をして計測台に乗せる。
計測のあと親に指示して、遊び相手をしてもらう。
同 左
パンツ、シャツ、ズボン、スカート、クツシタなど各々の名称を言って身につけるように指示する。
同 左
59