7/26/2019 Hara-A Note on Ahimsa (JICPBS 1 [1998])

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College

 

for

 

Postgraduate

 

Buddhlst

 

Studles

国 際仏

教学

大

学院大学研究紀

要第

1

号

 

平成 10

年

3月

1

『

不 殺

生

考

』

原

實

 

1995

年

12月 文 部 省 よ り

正

式 認 可 を

得

、 1996年 4月本学

は

発 足の 運

び と

な っ た

が

、 そ れ

に

先

立 っ

て 1994

年

以

来筆者

は

本学

の

設

立

準

備

委員

の

一

人

と

し

て

度

々

文

部

省

に

出頭 を要請

さ れ

、又大学設置審議委員会

の

度

ぴ

重 な

る

厳

し

い

試 問 を受け

ね ば な

ら

な か

っ

た

。

そ の

最

終段階に於

い

て

同 委貝 会 は 本学 認 可

の

条件

の

一

つ

と

し

て

、 仏 教 学

が

『生命倫

理

』

と

『環

境問題

』

と

い

う

二 つ の

近現

代

の

緊急課題

と ど の よ

う

に

対決す

る か

、

そ れ を

何

らか の 形 で

本

学

の

教科

に

組

み

込 む事 を要 求 し

た

。

 

と

こ

ろ

で

筆 者

が

専攻 す

る

イ

ン

ド古

典

文 献 学 とは 異 な

っ

て 、 『

生 命 倫 理

』

と

い い

『

環境

問

題

』

と

い

っ

た現

代 的

課題

に は

未

だ

厳密

な学

問

的

方

法 論

が

確 立 し

て

い

る とは称 し難

い

。

さ

り

と て こ の

緊急課題 を等閑

に

付す事

は

許

され な

い

。

しか らば

文献学

と こ

の

種 の 近 現

代

の

問題

の

接

点

は

何

処

に

求

め らる

べ

き

で

あ る

か

、

新 し

い

大学院大学

の

発

足

に

当

た っ て

筆者

は こ の

問題

を真剣

に

考

え

ね ば

な らな

か

っ

た

。

 

し

か

しな

が

ら

、

海 外

に

眼 をや る時

L．Schmithausen の

如 き筆

者

の

尊

敬す

る

著名

な

仏

教 学者は夙 に現代

の

『環 境 問 題

』

に

関

心 を寄

せ

、仏教 学 者 と して

こ の

種

の

課題 に真剣

に

取

り組 ん で

い

た

。

こ

の

機

会 に

筆者

は

可能

な限 り同氏

の

論文

1

＞

を

読

ん で

、

こ の

種

の

現

代

的

課題 と

古典

文

献学

に

幾

つ

か

の

接

点

の

あ

る

こ

と を

学

び

、

そ

の

中

に

『不殺

生

』

の

課題

の

あ る

こ と

を発見

した

。

蓋 し

広義

の

『環境問題』

は

人

間

とそれ を取 り

巻

く人

間

以外

の

も

の

と

の

関

わ

り合

い

に

絡

み

、 『不殺

生

』 を基

に

し

て こ

の

問題 を論 じ

る

事

が

可能

で

あ

る

と

考

え

た

故

である。

 

こ

れ よ り先今 か ら約 20年前、 筆 者 は全 く別

の

問題意識 か ら

PaSupata

派

の

『不殺生

（

hirpsa

）』

に

つ

い

て

一

稿 を草 し

た

。 周

知

の

通 り

こ の

派

は

古 来 『塗 灰

外

道

』

と貶 称 され

て

『灰』

の

使

用

を

そ

の

徴票

と

し

て

い

た が

、 『灰亅

の

使

用 は

『不殺

生

』

と無

関係

で は

な

か っ た

。 蓋

し

『灰』

は

物 を焼

い

た

残滓

で

あ

る か

ら

、

それ

は

内

に

生

き物 を

含

有

しな

い

道理

で

あ

り

、

そ

れ

を身

に 塗

り

、

又 そ

の

中

に

沐

浴

し て

も

生

物 を害す

る

『殺

生

』 を

犯

す危険

は

な

く、且

つ

は同派

の

標 榜 す る 『無所 有

』

の

徴

票 と もな

っ た

。

2

）

但 しそ

の

場 合 『灰』

は

必ず

他 人 よ り

貰

い

受 け

る

事

が

前

提

さ

れ

、

行

者 自ら

が

そ れ を造

る

事

は か た

く禁 じ られ

て

い

た

。

3

）

自ら

の

手

に

因

ら

ず

、 他人

の

手

に

掛

か

っ

た

も

の

（

artzlePta

で

あ

れ ば

、

それ を

使

用

し

て

も

『殺

生

』

の

罪 を

被

ら

ず

と

な

す考 え方

は

見方

に

よ

っ て は

利 己的

で

あ

る が 、

他 面 そ れ

は

或

る

意味

で

仏教

の

『

三

種 浄 肉』

の

思想

4

）

に

通

じ て

い

る

。

 

小論

が

果

た

し

て

現代

の

緊 急 課題 に答 え

て

い

る

か

否

か は

尚不 明 と

せ

ざ る を

得

な

い

が

、

こ

こ

に新 し

い

試

み

の

一

つ

と し

て

以下

に

私 論 を提示 し

て

識 者

の

批 判 を仰 ぎた

い

と考 え る

。

一

292

一

N 工 工

一

leotronlo

 

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Buddhist

 

Studies

2

不 殺 生 考

（

原

）

1

（

−

1

）周知

の

通 り 『不 殺

生

』

は

五

戒 （

afica

−

§

ila

）

の

一

つ

と して 古 くか

ら仏典

に

説

か

れ 、 法典 も

こ

れ を他

の 四

徳 目

と

共

に

、 人 聞

が ひ と し く踏 み

行

く

べ

き道

と

し

て

言及 し

て

い

る 。

 

ahi

叩

sa   satyam   asteyarp §aucam  indriyanigrahah

 

eta

卯

samasika

卑

dharmalp

 

caturvar

阜

ye

’

bravin

 

manuh

  （

S ．10．63

）

  『不 殺生 、 真 実   （ 不妄 語 ） 不愉 盗 、 清 浄 、 感官

抑

制   （ 梵

 

行

）

：マ

ヌ

は

こ

れ

（

ら

五

） を略 説 し

て

四姓

に

 

（共 通

の

） 道

な り と

 

説 け り

』

）

Yoga

−

sUtra

 

2．

30もそ れ を 『不 妄語

』

（

atya

）

『不 愉 盗

』

（

steya

） 『梵 行 』

（

rahmacarya

） 『

無

所有』 （

parigraha

）

と共 に 五禁

戒 （ama ）

の

一

に

数

え た が

、

そ れ ら

諸 徳 目

の

中

で

も 『不殺

生

』

は

就

中

強

調

さ れ 、 又 そ れ

ら

の

中

の

最 高

の

徳

と

さ

れ

た

。

6

）

 

ahirpsaiva   hi  sarvebhyo   dharmebhyo  

jyayasi

mata

  （

Bh

．

12

．

257

，

6cd

）

  『

蓋 し

不殺

生

こ

そ は

、

一

切

徳

目

（

harma

）

よ り優 れ

た

も

の

と考 え

 

られ る

』

）

そ れ は

最 高

の

道

（

harma

）

最

高

の

苦 行

（

apas

）

最

高

の

祭 式

（ajfia）

な

ど

と

言 われ、

8

）

あ

た か

も全

て

歩 く者

の

足跡

が

一

頭

の

象

の

足 跡

の

中

に 消 失

す

る

様

に

、

全

て の

善

行

  （

harma

）

は不 殺 生

の

中

に

消 失す

る と

言

わ れ る

（

Bh

，

12

．

237

．

18

−

19

）

9

）

（

−

2

） 他

面

、 『不殺

生

』

は

『肉食禁

止

』

°

）

の 思想 と

密接

に

関

連 して

い

た 。

蓋し肉食

は

動物屠殺 を前提

と

し

て

い

た

故

で

あ

る

。

 

nak1tv 蘯

prapina

叩

hi

卑

sa

甲

ma

甲

sam

 

utpadyate

 kvacit

  （

S ．

5

．

48

 

ab

）

  『生物

を

殺

生

せ

ず

し

て は

、

曽

っ

て

肉

の 生

ず

る

事

な

し』

 

na  hi  marpsarp   t

τpat

 ka

§tad

  upalad   vapi  

jayate

 

hatva

 

janturp

tato

 

marpsarp

 

tasmad

 

do

§

o

’

sya

 

bhak

§

arpe

一

291

N 工 工

一

leotronio

 

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不殺生考 （原）

3

  （

Bh

．

13

．

116

．

26

）

  『蓋 し肉

は

草 、 木 、 石 よ り

は

生

ぜ

ず 。 生 物 を殺 し

て

始め

て

肉あ り。

 

され ば

そ を

食す

る

に

過 失あ り

』

1

）

  yadi

 

cet

 

khadako

 

na

 

syan

 

na

 

tada

 

ghatako

 

bhavet

  gh

盃takah  kh盃dakArthaya  ta

耳

l 

ghatayati

vai   narah

  （

MBh

．

13

．

116

．

29

）

  『食 う者

な

く

ば

、

殺す者あ

る

べ

か ら

ず

。

実

に

殺す者

は

食 う者

の

為

 

に

殺

生 な

す』

2

）

（

−

3

）

しか

しな

が

ら

、

『殺

生

』

『

肉食』

は

イ

ン

ド

に

あ

っ て

最初

か ら

禁

止 さ

れ

て

い

た

わ

け

で

は

な

か っ た

。

祭 式 文

献

は

動 物 犧 牲 を規 定 し

、

 

又 哲 人

Yajfiavalkya

が

牛 肉 を

食

い

、 仏 陀

が

豚 肉 を

食

し

て

下 痢 を催 し、 大

勇

が

猫

の

殺

し

た

二

羽

の

鳩

肉 を

食

し た

事 も

文

献

の

伝

え

る と

こ

ろ で

あ

る 。

13

）

そ

の

起 源

に

『慈悲』

や

『

動

物愛護』

の

観念

よ

りむ し ろ

、 古

く

ブ

リ

グ

物

語

に

見

え

る

如

く

14

）

因果応報

の

タ

ブ

ー

の

概 念

の

あ

っ

た

事

は

H ．P

．Schmidt

の

明 示

し

た

所

で

あ

っ た

。

15

）

そ

こ に は

元来殺傷

へ

の

戦 1栗と、 そ

の

崇 り

へ

の

恐怖

が

あ り、 そ

れ は利他 、 博 愛 、 慈 悲、 人 道主義

の

概 念 と程遠

い

。

そ

の

因果応報 、 報 復 復

讐

の

思

想

を最

も端 的

に 示 して

い

る も

の

に しば しば 繰 り返 さ れ る

肉

の

語

（

alp

−

sa

＝

me

−

eat

）

の

通

俗語

源 説

が

あ

る

。

 

rnArp   sa

 

bhak

§

ayitamutra

 

yasya

 

marpsam

 

ih巨dmy

 

aham

 

etan   marPsasya

 

marPsatvam

 

pravadanti

 

mani

爭

加

ah

 

（

S

．

5

．

55

＝

／

MBh

．13．117．34

）

 

『そ

の

肉 を

こ の

世 に お

い

て私 が

食 う者

、 それが

来

世 で私 を食

う

者

 

と

な

ろ

う。

こ

れ

肉

の

肉

た る

所 以

な り と

賢者達

は

言 う』

6

）

 

か

く

の

如 く祭 式文

献

は

神

々 へ

の

動 物犧牲 を規 定 し

て

い

るか ら

、

犧牲

の

功

徳 と不殺生

の

そ れ と

の

間

に

矛 盾

が

生 じ

、

法

典

の

記 述

に

首 尾

一

貫 性 を欠 く

結

果 とな っ た

事

は

L．Alsdorf

の

指 摘 した通 り

で

あ る 。

17

）

か くて ヴ

ェ

ー

ダ聖

典

の

規

定す

る

所 、 殺害 （

adha

）

も

殺害

とな ら

ず 、 傷害 （

irpsa

）

も

傷害

とな らな

い

と さ

れ

た が

、

こ の

種

の ritual

 

ahimsa の

問題

は

後

に

一

括

して

論 じ

る

所

と

な

ろ

う。

（

−

4

）

こ

の

様

に

『不

殺

生

』

『不 肉

食

＝

菜食』

の

問

題

は

起 源 的

に

も歴史的

一

290

一

N 工 工

一

leotronlo

 

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Postgraduate

 

Buddhlst

 

Studles

4

不殺

生

考 （原）

に

も複雑

で

18

）

一

元

的解釈 を許

さ な

い

が

、

こ れ ら とは

別

に 人

間

が

生

き て

行

く

限 り

『

殺

生 は

不 可 避

』

と

なす現実論 も古代 イ

ン

ド

に

存在

した

。

の

み

な ら

ず

『人 間 は 万 物

の

尺 度

』

 

と

な

す

 

Protagoras

 

に

類 似 し

た

 

『

人

間 中

心

的』

（

omo

−

centric

，

 

anthropo

−

centric

）

な考 え方 も古

代

イ

ン

ドに 異

質

で な

い

。

こ の

事実

を次

の

マ

ヌ

法

典

の

章句

が

最 も

雄弁

に

物 語

っ て

い

る 。

  pr即

asyannam

 

ida

耳

1

 

sarvarPi9

）

praj

訌

patir

 

akalpayat

 

sthavararp

 

j

 

hgamalp

 

caiva

 

sarva

叩 prapasya

 

bhoj

nam

（

．

28

）

 

『

こ の

  （

世

の

）

凡

て

は生

命

の

糧 で

あ

る 。 そは

造物主

の

定

め

給

い

し

 

所 。 動 く

者 （

動 物

）

動

か

ざ る者

（

植

物

）

の

一

切

は

（

人 間

の

）

生命

 

の

糧

で

あ

る

』

 

carapam

 

annam

 

acara

 

da

甲 §tripam

apy

 

ada

卑§tripa

 

ahast

互

§ca

 

sahastanarp §Uraparp

 

caiva

 

bhirava

尊

 

（

5

．

29

）

  『

動

か ぬ

者

は

動 く

者

の

糧 、 牙 な き

者

は

牙 あ

る

者

の

糧 、

手

な き

者

は

 

手 あ る者

の

糧 、 臆 す る も

の

は 勇

者

の

糧

で

あ る』

 

natta  

du

爭

yaty

  adann  

adyan

 

pr

互

Pino

’

hany   ahany   api

 

dhatraiva

s

；＄ta

 

hy

 

tidya9

 

ca

 

prapino

’

ttara

 

eva

 

ca

（

S ．

5

．

30

）

  『食 う者

が

食

わ

る

べ

き

者

を

日

々

食 う

と

も汚

さ れ

ず

。

造物

主

自ら

、

  食 わ る

べ

き者 と食 う者 と を創 造 し給 え ばな り亅

弱肉強食

は

世

の

常

、

こ

れ

を敢 え

て

奇

と

す

る に

足 りな

い

。

の み

な らず

『

身 を

殺

して

仁 を

為す』

と

い

う大乗菩薩

行

とは

裏腹

に、

寧

ろ

あ ら

ゆ る

手段 を用

い

て

も

生 き

永

ら

う

べ

し と な

す

  『

生

命

謳 歌 論 』

 

も叙

事詩

の

随

所

に

散

見

す

る 。

『生は死

に

勝 る

』

故 に 、 緊急

（

pad

）

の

場

合

に

は 『延命』

の

為

に

肉食 、 殺

生 もや

む

を得

ぬ と

な

す

思想 も古

典

イ

ン

ド

に

異質

で

な く

、

人

命救

助 を

第

一

と

す

る

『医学』

も

そ

の

線

上

に

位

して

い

た 。

 

こ

れ ら

の

諸 問題 を踏 ま え

て

、

以下

に

先

ず

叙

事

詩

 

Mahabharata

 

よ り

『殺 生』 『肉食』 肯 定

の

文 脈 を  『生 命謳 歌 論』

との

関連

に

於

い

て

順 次 検 討

し

、

人 間

と

し

て

実

践可

能

な

『不殺

生

』

が

そ も そ も

ど の

よ

う

な も

の で

あ

っ た

か

を

明

ら

か に

し

た

い

と

考 え

る

。

一

289

一

N 工 工

一

leotronlo

 

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不殺 生考

（

原）

5

皿

（

−

1

）先ず第

1 に

、

人 間

が 生

き

て

行

く限 り

『殺

生 は

不

可

避』

とな

す

文

脈

を紹介す る 。

（

−

1

−

1

）

Dharma

−

vyadha の

物 語

（

Bh ．3．199

）

0

）

Janaka

王

の

治

下 、

 

Mithilaの

地

に

徳

の

高

い

狩 人

が

あ り

、

彼

は

肉 を

売

っ

て 生

計

を立 て て

い

た

。

不

幸

に して 前世 に

鹿

と誤

っ て

仙 人 を射

た

彼 は 、 そ

の

呪

い

を

蒙

つ

て

今

生 に

卑

し き SUdra

の

胎 に

宿

り

、

殺生 を事 とす る

身

とな

っ

た

（

Bh

．

3

．

205

．

21

−

206

，

8

） 彼

と

Kau §ika

仙

と

の

対

話

は

殺 生

を

不

可

避

とな

す

現実 論 を説 く

。

本邦

で

も

こ

の

部分は古 く池

田

澄

達

氏

に

よ

っ

て

邦

訳

さ

れ 、

21

）

又第

二

次

大

戦 後 『商 人

の

職業倫理

』

の

題 目

の

下

に

中村

元

博

士 に

よ

っ

て 紹介 され て

い

る

22

）

の

で 、 以下 に 関連部分

の

み

の

訳 出 を試 み る 。

 

私

の

して

い

る

仕

事

が

残

忍 で

あ

る

事

に

疑

い

は

あ

り

ませ ん

（

1cd

）

 

で

も運命

の

定 め は 力 あ り

、

以 前為 し

た

（業 ）

は

超

え

難

い

。

（

私 の

 

今

の

） 生業

（

arnlan

）

は

以前為 し

た

悪事

の

（

生 ん だ

）

こ

れ

ま

さ

 

に過 失 で

す

。

こ

の

過 失 を 撲 滅

せ

ん と私 は

今

励

ん で

い

る と

こ

ろ

で

す

  （）

  運命

に

よ

っ て

既

に

定 ま

っ て

い

る

と

すれ

ば

、 屠殺者

は

  （唯単

な

る

）

  機会 因 （

imitta

）

とな り

ま

し

ょ

う

。

私

達

は

こ の 業 の 機 会 因

と

 

な

っ て

い

る

の

で

す （）

 

屠 殺 さ れ

て

そ

の

肉 を私 共

が

売

っ て

い

る

動 物 達 も、

（

それ

が

）

神 様

 

や

御祖先様

へ

の お

供 え

、

客

人

の

歓待

、

被

扶養者

の

食事

とな る

事

に

 

よ り、

（

如 何程

か

）

功

徳 （

harma

）

を

積

み

ま

す （

4

）

 

薬 草 、 草 、

家

畜 、 野 性 動 物 、 鳥

は

人

々

の

食

べ

物

と

し

て

食

べ

て

もよ

 

い

も

の

で あ る とは 聖

典

も伝 えて お ります

（

）

 

『

祭 火 は

 

（

gni

 

p1

．

）

は

肉を欲 す

る

』

とは聖

典

も伝 えて

い

ま

す

。

  祭 式

に

於

い

て

何 時 も沢 山

の

家畜

が

バ

ラ

モ

ン

に よ っ て

殺

さ れ て

い

ま

 

す 。 で も真 言

（

antra

）

に よ

っ

て 浄 め られ

て

（

a

卑

sk

τ

ta

） 彼

等

 

も天界

を得

る と

い

う事

で

す （）

 

そ

も

そ

も祭

火

（

gni

，

 

p1

．

）

に

し

て

若

し肉 を

欲

しな

か

っ

た

な ら 、 誰

一

288

一

N 工 工

一

leotronlo

 

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Buddhlst

 

Studles

6

不殺

生

考 （

原

）

も

肉な

ど

食

べ

なか

っ

た

こ

と

で

し

ょ

う （

0

）

こ こ に

、 賢

者達

は

肉

食

に

関

す る規 則 を述

べ

て

い

ま

す

。

『常

に

先ず

神

々

や 祖 霊

に

お供 え し

て か

ら規 則

に

従

い

、 信 心 篭 め

て

食

べ

る者

（atha

−

vidhi  

yath

訌

一

舊

raddha

単

）

は

肉食

に よ

っ

て

穢 れ

る

事

は

な

い

（

1

）

こ

う

して

い

れ ば

、

彼 は

（

肉

食

して

も）

肉

食者

と は な らな

い

』

と聖

典

は

伝 え

て

い

ま

す

。 そ

れ は

（丁度）

正

し

い

時機 （

tu

）

に

妻

に

近

づ

く

バ

ラ

モ ン

は

梵行者 （禁

欲

童貞

brahmacarin

）

で あ

る

  （

と

言

う

の と

同

じで

す） （

12

）

誠

と

嘘

（

atyanrte

）

を決め る

に

も

 

（

同 じよ

う

な

）

規 則

が

述

べ

ら

れ ま

す

。

（

3ab

）

『

己が

義務 （

vadharma

）』

と思 っ て 私 は

に

の

生

業

を

）

捨 て ませ

ん

。

23

）

以前

に

為

した

業

の 結

果

と

思

っ て

、

こ の 生

業

に よ っ て私 は

生

計 を

立

て て

い

ま

す （

4

）

こ の

世

で

己

が

生 業 を捨

て

る者

に

は悪

が

あ り

 

（

dharma

）

己

が

生

業

に

邁 進す

るは

善 （

harma

）

と

決 ま

っ

て い

ます

（

5

）

い

か に

も以

前

に

決

め

ら

れ て

い

る

業

は そ

の

人 を離 しま

せ ん が

、 造物

主 は

（悪） 業除

去

（

arma

−

nirrpaya

）

の

方途 （

idhi

） を幾

つ

も

用 意 し

て

下

さ

い

ま し

た

（

16

）

それ

で

、

残

忍

な

生業

に

従事

す

る

者

は、

一

体

ど

う

し

た

ら

（

生

）

業

を

（

少 しで も

） 善

い

も

の

に為 し

得

る

の

か

、 又 ど

う

し

た

ら

こ の

屈

辱

か

ち逃 れ

（得）

る

の か

を考

え

ね

ば な

り

ま

せ

ん

。

こ の

恐 ろ

し

き

  （

悪

）

業 （

arman

）

除

去

（

irgaya

） （

の

方

途

）

は

い

く

らで

もあ

る

筈

で

す

か ら

（

7

）

そ れ

で

私

は

布 施 を為 す 様

 

（

ana

） 嘘 を

つ か ぬ

様

 

（

atya

−

vakya

）

親 に 孝 行

す

る様

（uru

−

§

u

§

rU

§

pa

）

バ

ラ

モ ン

を供

養

す

る

様 （

vij

ati

−

pajana ）

に と常 に 人

倫

の 道

（

harma

）

に励 み

、

人 を 蔑

ん だ

り  （

tivada

） 己 を 高 し

と

す る 思

い

上

が

り

（

timana

）

を慎

ん

で

い

ます

（

8

）

『

農

耕 は善 な り

  （

；＄

im  sadhu

）』

4）

と人

々

は 思

っ

て

い

ま

す

が 、

農

耕

に

於

い

て

殺

生

は ひ ど

い

もの

で

す

。

鍬

で

耕

し な が ら人

々

は

大

地 に

一

287

一

N 工 工

一

leotronlo

 

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不殺

生

考 （

原

）

住

ん

で

い

る

多

く

の

生

き

物

を殺 し 、 将又他

の

多

く

の

命

を

色

々

な

仕

方

で

傷

つ

け

て

い

ます 。 貴方 は

こ

れ を

ど

う

思

い

ます

か

（

9

＞

人

々 が

お

米

そ

の

他

と

称 し

て

い

る

も

の

は

穀物

の

種 子

で

、 それ ら

は

全

て

生命 を宿 し

て

い

ま

す

。 貴方

は

こ

れ を

ど

う

思

い

ます

か

（

0

）

人

々

は

家

畜 を

襲

っ て

殺

し、 又

食

べ

ま

す

。 樹 木 、 薬 草 も人 は伐 採 し

ます （

1

）

樹 木

や

果 実

の

中

に

も

多

く

の

命 Giva

＞

が

宿

っ て

い

ま

す

。 水

の

中

で

もそ

う

で

す 。 貴 方 は

こ

れ を ど

う

思

い

ます

か

（

2

）

世 界 中、 あ まね く

ど

こ で

も生 物

は

（

他

の

）生物 を （己

が

）

生

命

の

糧

と

し

て

い

ま

す 。 魚

は

  （

就

中

顕著

で

弱 肉 強 食 、

）

共 食

い

を し

て

い

ま

す

。

貴方

は

こ

れ を ど

う

思

い

ま

す

か

（

3

）

様

々

な

仕方

で

、

生

類

は 生

類

に よ

っ

て生

き

て

い

ま

す

。 生

物

は 互

い

に

食

べ

合

っ て

い

る

の

で

す 。 貴方

は

こ

れ を ど

う

思

い

ま

す

か

（

4

）

歩

い

て

い

るだ け

で

も

  （

ahkramyamapa

）

 

人

々

は 両 足

で 地

面

に

住 ん

で

い

る多 く

の

生命 を傷

つ

け

て

い

る

の で

す

。

26

）

貴

方 は

こ

れ を

ど

う

思

い

ま

す

か

（

5

）

如

何

程

気

を付

け

て

い

て

も

  （fiana

vijfianavantas

？

）

、

人

々

は

座

っ

て

い

て

も

、

横

に な っ て

い

て

も色

々

な

仕 方

で

（他

の

〉

生

命

を

傷

つ

け

て

い

る の で

す 。 貴 方

は こ

れ を

ど

う思

い

ます

か

（

26

）

こ の

全世 界、 虚 空 も大 地 も生 命 あ る も

の に

満 ち溢

れ

て

い

ま

す

。 そ

して 人

々

は知 らず に

  （

vijfianat

）

それ らを傷

つ

け て

い

る

の

で す 。

貴

方

は

こ

れ

を

ど

う

思

い

ま

す

か

（

7

）

『不 殺

生

』

と

昔

の

人

は

言

っ て

い

ま

す

が

、

い い

気

な

も

の

で

す

（

kta

エ

p

＿．．

uruSair

 

vismitaib

 

pura

）

こ の

世

で

一

体誰

が

（他

の

）

生

命

を

傷

っ

け な

い

で

（

生 き

て

い

られ ま

）

しよ

う

か

。 よ く考 え

て

見

れば 、

こ の

世

の

中

で

は

不殺

生

の

実

践

者

な ど

一

人 も居 ま

せ

ん

（

iasti

kas 

cid

 

ahirpsakah

）

・

（

8

）

不殺

生

を旨

と し て

い

る

行者

で

も殺

生

を

して

い

る

の

で

す 。

た だ 、 心

掛 け

て

い

る

の

で

、 殺

生

の

程

度

が

幾

分 な り

と

も少 な

い

と

言

う

こ

と

で

し ょ

う （

9

）

名

門

の

出

身

で

、 優

れ た

徳 を

具

え

た お

歴

々

で

も

とて

も恐 ろ し

い

事 を

7

一

286

一

N 工 工

一

leotronlo

 

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Postgraduate

 

Buddblst

 

Studles

8

不殺

生

考 （原）

  し

て

い

る

の で

す 。 そ

れ

で

も彼

ら

に

は 恥 じ る

気 配 もあ

り ま せ ん

  （

0

）

  友

は友、

敵

は 又敵 で

、

互

い

に 正 し

い

行

い

や

見

識 を持

つ

人 を避 け ま

  す （

1

）

  親族

同士

も他

が

成 功

す

る

の

を

喜

び

ま

せ ん

。

愚

か な

者

は

自分 を

学有

 

り と思 っ て

師 を侮

り

ます （

2

）

 

こ の 世 は

矛盾

だ

ら

け で

、 善

と悪 とは

表 裏

一

体

で

す

 

（

harma

−

yu

−

 

ktam  

adharmarp

）

25

）

貴 方

は

こ

れ を ど う思

い

ます

か

（

3

）

 

善悪

  （

harm

亘

dharma

）

に

就

い

て 、 生業

 

（

arman

）

に

就

い

て

 

色

々 に

言 う事

が

可

能

で

す   （

そ

こ に

は絶

対

的 基

準

は あ りま

せ ん

）

 

（

それ な

ら

）

己

が

生

業 （

vakarman

）

に

勤

し

む

者

が

令名

を

得

る

こ

 

と とな りま し

ょ

う （

4

）

彼

は

自ら

の

生

業 を残

忍

な も

の と

認

め て

い

る

が

、

そ

れ は

宿業

の

致

す

所

と して

最初

か

ら

こ

れ を諦 め

て

い

る 。 彼 は屠殺 に従 事 し

て

も、 それ

は

運命

の

定

め る

所

で 、

自らを運命

の

定

め を

偶

々

執 行 す

る

機会 因

（

imitta

）

に

過 ぎ

ず と

割

り切 っ て

い

る

。

草

木鳥獣

は 人

間

の

生 活

の

糧 で あ る

の

み な らず、

神

々 の

た

め

の

祭

式

は

動

物

を

犧

牲

に

供

す

る よ

う勧

め る

。

狩 人 と して

屠

殺

を

生業

と

す

る以

上 、 本務

に

邁進 す

るの み で

、 そ

れ

を怠

る

べ

き

で な

い

と

確信

し て

い

る

。

但

し

、

生 業

が

残

忍

な業

で

あ

る

こ と は

事

実

で

あ

るか

ち

、

それ を贖

う

為

に

布

施 、

不妄

語

、

親孝

行等

の

世

に

認

め

られ

た

善業

を

修

め

る

べ

く努

力

し

て

い

る 。

彼 は

再

三

再

四

 

『

貴方

は

こ

れ

を

ど

う

思

い

ま

す

か

 

（

atra  

kirp

 

pratibhati

  te

）

』

（

9

，

20

，

22

，

23

，

24

，

25

，

26

，

27

，

33

）

と

訊

ね て は

世

の

矛盾 を衝

く

。 彼

は 人間

が

生 き

て

い

る以上

、

殺 生 は 不可避 な現実

で

あ る事 を訊 す

の で

あ

る

。

農耕すれば大地

に

住

む

生 命 を 傷

つ

け

、

米

と

言

っ て

も生命 を宿す種 子

に

他 な

ら

な

い

。 人

間

は

家畜 を

駆

り、 草木を伐採す

る

。

地 に

も水

に

も

虚 空 に

も、

こ

の

世

に は

到 る と

こ

ろ

生命 あ D 、 己

が

生命

の

維持

の た

め に

弱肉強食

は

、 そ

れ

を意識す る

、

  しな

い

に

か

か わ らず行 われ

て

い

る

の が

現状

で

あ る

。

行住

坐

臥

、

瞬 時

た

り

と

も生物 を

傷

つ

け

ず に

生 き

て

行 く事

は

出来 な

い

。

こ

の

現実 を

直視

す

れ ば

『不殺

生

』

を

説

い

て み て もそ れ は せ

い

ぜ

い

程 度

の

差 に 留 ま り、

真

の

『不殺

生 』

の

実 践

者

な ど

こ の

世 に

存在

しな

い

。

更

に 一

般

に

『善 』

を勧

一

285

一

N 工 工

一

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不殺生考 （原）

9

め て

い

る け れ ど

も、 人 聞

は 元

来 『性

悪

』

で

あ

る か

ら同胞 を愛す

る ど こ ろか

妬

み

恨

み

、

弟

子

は 又

師

を軽

ん

じる

。

こ の

世 は

矛

盾

だ

らけ

で

、 善

悪

の

絶

対的

基

準

も

立

て

難

い

。

こ

の

よ

う

に

懐疑的

に

な れ

ば

『

五

戒』

の

第

二

の

『不妄語』

に も抜道 が あ っ て 、

『

嘘 も

方便』

と な り

『梵行』

も正

妻

と適

時

に

交

わ れ ば

禁

欲

童貞

の

誓

い

に 悖 らぬ と

読

み

替

え る

事 （

．

199

．

12

）

が

可能

と な

る

。

（

−

1

−

2

）

Bhima の

武 人 遁

世

批判 （

Bh ．12．15

）

  同類

の

殺

生

不 可 避

の

思 想

は

 

MBh ．

12

．

15に

語 られ

る

。

こ こ に

於

い

て

Yudhi

＄

tbira

は

過 ぎ し大戦

の

日

々

を回顧 し、 敵 人 殺 害 を 可 となす 己

が

生業

を呪

い

、 森

に

退

こ

う

と

す

る

。

彼

の

自責

の

故

な き を説

い て

慰

め る弟

Arjuna

の

所 説

は、

王

族 （

＄atriya

）

の

義務

と世

を治

め る

為

の

『懲杖』 （

a

廻

a

）

の

必

要

1

生を

説く

が

、 関連部

分 を訳 出

す

れ ば

以下

の

通

り

で

ある 。

  懲 杖 は人民 を統 治 なす

。

懲杖

こ

そ

一

切 を守 護 なす

。

懲 杖

は

一

切

の

 

眠

る

間

に

も目

覚

め て

  （

眠

る

事

な し

）

賢者

は

懲

杖

を

正

義 （

har

・

 

ma

）（

に

等

し

）

と知 る

（）

7

）

  梵行者 も、 家長者も、 林住者 も、 遊行者 も、 人

は

皆 、 懲杖 を怖れ

 

れ ば

（

a

廻

asyaiva

 

bhayad

）

こ

そ、

己 が

分 限 を守

る

（

2

）

 

怖

れ さ

え無 く

ば

、 何 人 も祭 式 をな さず、 布 施 を欲

せ

ず

、

約

束

  （

amaya

）

も守 らん と欲

せ

ず

（

3

）

  敵

の

急

所

を

撃

た

ず

、

残

忍 な

業

を

な

さ

ず

、

又 漁

師

の

如 く

殺害

を

為

さ

  ず

し

て

、 人

は

大

な

る

成

功

（

ahati

§i

）

を収

め

ず （

14

）

  殺害

な

し

に こ の

世

に

名 を留 む

る

こ と

（

irti

） な く、 財 産 （

itta

）

 

も な く、 将 又

家

臣 （

raja）

もな し。 イ

ン

ドラ

は

ヴ リ トラ を殺 し

 

て

始

め て

大

イ

ン

ドラ

（

ahendra

）

とな れ り

（

5

）

  神

々

とて

も殺害 者

た る

も

の の み

世 人

は

い

た

く尊崇 なす 。

ル

ドラ

は

 

殺 害者 な り、

ス

カ

ン

ダ も然 り、

シ

ャ ク ラ 、 ア

グ

ニ

、 ヴ

ァ

ル

ナ 、

ヤ

 

マ

又 然 り

（

6

）

 

人

々

は

、

こ

れ

ら

神

々 の

権 力

に

靡

い

て

彼

ら

に

礼

拝 な

す

。

され ど

（殺

 

生 を

事

とせ ぬ

）梵

天

、

造物

主

（

hatr

）

プ

ー

シ

ャ

ン

に は

曽

っ て

礼

  拝す

る こ とな

し

（

18

）

 

一

切

生

類

に

対

し

中

立

（

平

等

）

、 克 己心 あ り、

寂静

を

旨

とな

す

 

に

一

284

一

N 工 工

一

leotronlo

 

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Postgraduate

 

Buddhlst

 

Studles

10

不

殺

生

考 （

原

）

れ ら

三

柱

の

）神

々

を祀

る

者

は

（稀 な り

。

彼 等

は

）

一

切

の

営

み に

於

い

て

寂

静

な

る

或

る

（少数

の

）人

々 の

み

（

9

）

余 は

こ

の

世 に 於

い

て

殺 生 な さず して

（

hiipsa

）

生 くる者 を見 ず 。

蓋 し生

類 （

attva

）

は 生 類 に よ っ て 生 き、

力

あ る

者

は力 弱 き者 に

よ っ て

生 く

（

20

）

ナ クラ

は

鼠 を

食

い

、 猫

は

ナ クラ を

食

い

、 犬

は

猫 を

食

い

、 猛

獣

（豹

？ vyala

−

rnTga

）

は犬

を食 う （

1

）

そ れ ら総

て

を人 間

  （urusa ）

が

食 う

。

見

よ

、

こ

は

伝 来

の

掟

（

harmo

 

yathagata ）

な り。 動 く物 、 動

か

ざる物

（

動植 物

）

の

一

切 は

（

人

間

の

）

生命

の

糧 な り

（

2

）

こ

は

神

の

定 め 給

い

し掟 なれ ば 、 賢者 は

こ

れ に迷 わ

ず

。

（神

の

）

創

造

され

し

ま ま に

（

ath

巨

s

嬉

a

）

君 は

（

武

人 と

し

て

）

あ

る

べ

し、

又

生

き

行

く

べ

し

（

3

）

喜 怒 （哀楽 ） を制 し

て

、森

に

退 く如 き

は

（武 人

に と りて

）

愚 の

骨

頂 。 （森

に

退 く

）

苦行 者 と

て

殺 生 な し

に

命 を繋 ぐ事 なけれ ば な り

（

4

）

水

の

中

に

も

、

大

地 に

も

、

果

実

の

中

に

も多

く

の

い

の

ち

（

rapa

）

あ

り。

そ

れ らを傷

つ

け

ぬ

者

と

て

な し 。

生

命 永 らえ

る

限

りは

（

5

）

或 る生物

は

微 細故

に

、

  （

そ

の

存在 を

）

推論

に

よ

っ

て

確 認 し

得

る

の

み

（

arka

−

gamya

）

彼 らは

（

人 間

の

）

瞬 き

す

る

の

み

に て

も

身

体

喪

失 な

す

（

6

）

忿

怒

と

羨望 （

rodha

−

matsara

） を

去

っ

て

牟尼達

、

村 を後

に

す

る

も

、

彼 ら尚森

に

あ

っ て

家庭 を構 える （

u

‡

mba

−

dharma

） を見れ

ば

、

そ の

混乱 も著 しき

  （

7

）

大地 を拓 き、

薬

草 を切 り、

樹木

そ

の

他

を伐 採 な し

、

鳥

獣 を

殺

し

て

人

々

は 犧 牲 祭

 

（

a

値

a

）

 

を

執

行 す

。

而 して 彼 らは 天 界 を得 る

（

8

）

8

）

弱

肉 強

食

は こ の 世 に

常

、

殺

生 な しに は 生

命保持 す

ら

不 可能

で あ る

。

そ れ は

夙

に

神

の

定

め る

所

で

あ

っ

た か

ら

、

今 更 人 間

、

就 中武

士

た

る

者

が

くよ くよす

るに 及 ぼ な

い

。

こ の

世 に

存

在 す る

一

切 は 人間

の

生 命

の

糧

（

rapasyannam

idarp  sarvam  

22

）

で

あ る と言 わ れ る

。

29

）

の

み

な ら

ず 、

こ の

世 に

大

を

為す

一

283

一

N 工 工

一

leotronlo

 

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不

殺

生

考 （

原

）

11

者 は必 ず

他

を

傷

つ

け、

神

々

とて もそ

の

例

外

で

は な

い

。 人 は 『不殺 生

』

を

口

に

す

るが

、

こ の

世 は綺麗事

で

は済 まされな

い

。 従

っ

て

、 懲杖

に

よ

っ

て

秩 序

を守 り

、

人 民守護 を本務

と

なす武

士 に

し

て

殺 生 を悔

い

て

森 に 退 く如 きは愚

の

骨頂

、

森

に

退

い

て

も人

は

命 永 らえ

る

限 り

は

生 き物 を傷

つ

け

、

又殺す

。

こ

こ に

yadi

 

dapdo

  na  

palayet

（

若 し懲杖

に

し

て

守 らずん

ば

）

の

句は繰 り返

され

て

（，

37

−

42

，

45

）

、 懲杖 は

dharma

に

等

し と さ れ 、 生 物 は も と皆 『性

悪

』

で 、 人

も動 物 も懲 杖

へ

の

恐 れ

故

に 規

矩

を

外

れ

な

い

と 言 わ れ る

（

6

−

43

）

こ の

世

に

は 100％

善

な る

も

の

も

 

（

tyanta

−

g叫

avat

）

、 悪 な る も

の

も

 

（

tyanta

−

nirgupa

） な く、 全

て

の

営

み に

は

常

に

い

か ほ どか

善

悪

（

adhv

−

asfidhu

）

の

両

者

が

見 ちれ

る

（

0

）

 

Bhagavadgita

に

お

い

て

K

τ聊

a が

Arjuna

に

『

何

人

も

一

瞬 間

た

り

と

も

行

作

をな さ ず し

て

在 る

こ

と な し

』 （

． 5

）

『汝無

作

た

らん

か

、 そ

の

肉体

の

維

持

す

ら成 就

せ

ざ る

べ

し

』 （．

8

）『肉

体 あ る

者

に

と り、

行作

は 残 りな く

棄

て

ら る る

を得 ず』 （

8

．

11

）

と

説

い

た

様

に

、

こ こ で

Arjuna

は

Yudhi

＄thira

に

『

生

物 を傷

つ

け

ず

ん ば

、

瞬

時

た

り

と

も人

は 生

き

得ず

』

と

説

く

。

3e

）

我

々

は

こ こ に

『

不 殺 生

』

を美徳 となす世

の

理 想論

に

対 し

て

、

こ の

様 な峻 厳 な 現 実

論

31

）

も又古

代

イ

ン

ドに

存

在 し

た こ

と を知 る 。

（

−

2

）

Vi§vamitra の

犬

肉

食

用

物語 （

Bh ．

12

．

139

）

 

同

様

の

『

現

実論 』

は 又

MBh

．

12

巻

の

Vigvamitra

物

語

に

見

え る

。

 

叙

事

詩

の

一

節

に

、

 

jlvitarp

hi 

parityajya

 bahavab   sadhavo  

jana

り

 

sva

−

marPsaih  

para

−

marPsani  

paripalya

  diva

珥

gat

的

  （

Bh

．

13

，

115

，

15

）

  『蓋 し善 き人

々 は

  （己

が

） 生命 を捨

て

、 己

が

肉

に

よ り他

の

肉を

 

守

っ

て

天 界

に

赴 く

』

と謳

わ

れ

て

『

身

を

殺

し

て

仁

を為

す』高

邁な思想

が

物 語 ら

れ 、 そ れ は 又

大

乗

菩薩行

を

想起

せ しめ る が 、

こ

れ とは

逆

に

 

『

生

命 あ

っ

て

の

物

種

』 （

jivan

．．．

）

『生 は死 に 勝 る

』 （

jlvitalp

marapac  

chreyas

）

に

類

す

る思想も古

代

イ

ン

ド

に

異

質

で

な

か っ た

。 世 に 言 う 『火急時

の

法

』

（

pad

−

dharma

）

3

）

の

規 定 も

こ の

『

人

命

尊

重

』

の

思想 を

大

前

提 と して

い

る

が

、

そ

の

最 も顕 著 な例 は

有

名

一

282

一

N 工 工

一

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Buddhist

 

Studies

不殺生考

（

原

）

 

履

み

行 き、 功徳 を積

め

ば よ

い

（

9

＞

 

武士

の

道 は

帝

釈 天

（

ndra

）

の

道 、

バ

ラ モ

ン

の 道 は 火

神 （

gni

）

 

の

道 。 梵

火

（

rahma

−

vahni

）

は

我

が

力 、

され ば

、 余

は

飢餓

の

故

 

に

肉

 

（

？salnaya

叩

k

§

udha

，

1

．

v

．

Sa

皿

ayan

 

kSudham

，

 

bhak

＄

  yamy

 

enam §a

−

j

 

aghanim

）

を食 わん とす

（

0

）

 

人 若 し何 ら

か の

仕 方

で

生 き永 らえ 得

る

の で

あれば、

（

己 を） 痛

め

 

・

つ

け

る

事 な く

そ

を為 す

べ

し。 生

は

死

に

勝

る

 

（

jivitalp

mara

頒

c

 

chreyas

）

生 きて

い

る 限 り

、

人 は

善

を行

い

、 そ

の

功

徳

を

得

る

  （ivan

dharmam

 

avapnuyat

） （

1

）

 

さ れ ば

余

は

命永 らえ

ん と

欲 し

て

、 食 う

べ

か

ら ざる物 を も敢 え

て

食

 

う

。 よ

く

よ

く思量

し

て

（

uddhi

parvam

） 心

に

決

め

た

事 な

れば 、

 

君 も理

解

し

た

まえ

（

2

）

 

命

永 ちえ

て

人

倫

の

道 を

履

み

行

か

ん

（ivan

dharmam   cariSyami

）

 

そ

し

て

（

肉

食

の

）

不 浄 を 払

う

べ

し

（

rapotsyami

 

a

§

ubhani

 

ca

）

。

 

苦行 に よ り

、

 

又

学

に よ り。

 

あた か

も光

明 が

大暗闇 を

払

う

が 如 く

  （

3

）

苦

境

に

在

っ

て

も挫 け

ず

、

13

 

あ

らゆ

る

手段

に

よ

っ

て

と

も

か

く

生

き

延 び

（

ijivi

−

ub

 

sarvop5yair

 

upaya

−

jfio

dinam

 

atmanam

 

uddharet

 

92

，

 

jivitavyarp

sada

 

bhavet

 

12．

139

．

93

．cf ．

12

．

139

。

11

）

生

命

を

尊

し と な して

  （lvitam

bahu

 

manye

’

ham

 

MBh ．

6

．

46

．

13

） 命拾

い

した

残余

の

生

命 （lvitasya

gesa

）

に よ っ て

善

（

apas

，

 

dharma

）

を積

まん と な

す

決

意 （

Bh

．

6

，

46

．

14

，

6

．

103

．

23

）

や

、

「生 き永 ちえ

る

限 り』

（

jivan

）

と

言

っ て

生

命 を謳歌す

る

章 句は 叙事 詩 に繰 り返 され る

 

（lvan

dharmam

 

avapnuyat

 

12．139．61

，

dharma

甲

cari

§

yami

 

63

，

 

pupyam

  avapnoti  

93

，

 

jlvarp

cari

＄

yami

  maha

−

pavitram

 

12

．

139

．

82

，

 

jivan

punar

 

uparjayet

 

12

．

129

．

6

，

 

jivan

 

bhadrarpi

pa

§

yati

 

3

．

240

．

36

）

36

）

皿

所

謂

Food

−

chain

と して

『

弱

肉強 食

の

現

実 』

が

存

在 し

、

人

間

が

生

き

て

い

る 限 り

  『

殺

生 は

不 可 避

』

で

あ

る

事

情

は 上

の

物

語

に

見

た

通

り

で

あ

る が 、

一

280

一

N 工 工

一

leotronio

 

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14

 

不 殺 生 考

（

原

）

『殺

生 許

容 』

は よ り組

織

的 に 『祭 式供 犧

』 （

時 に 『

客

人歓 待

』

を含 む

）

と

『

生

命

保

持』

に

集

約 され る

。

次 に

こ の

点

を

簡単

に

解

説

す

る で

あ

ろ

う

。

（

−

1

−

1

） 際 式犧

牲

』

の

伝統

の

下

に

あ

っ て

動

物殺害

は 必

要不

可

欠

とさ

れ る

か

ち 、 『殺生許容』

の

文 言

は

先ず神祖 を 祀 る 『祭式』

の

文 脈

に 現

れ

る

。

 

先ず 『神』 『祖 先

』

を祀

っ て

後

の

『肉食 』 は穢 れ を も

た

ら さ な

い

。

 

krrtvasvaya

耳

l

 

vapy

 

utpadya

 

paropakrtam

 

eva

 

v

蚕

 

devan

 

pitr

甲

§

carcayitva

 

kh颪dan

 

malpsa

卑

na

 

du

§

yati

  （

S ．

5

、

32

）

  『買

っ た

も

の

で

あ

れ

、 自

ら

手 を

掛

け

た

も

の

で あれ

、 或

い

は

他

人

に

 

よ

っ

て

提供

され た

も

の

で

あ

れ

、

神

々

或

い

は

祖先

を敬

っ

た

後

に

肉 を

 

食

べ

て

も

 

（罪

に

）

汚 さ れ な

い

』

 

の み

な

ら

ず 、

造物

主

自ら動物 を祭

式

の

為

に

創造

し

て

い

る

の で

あ

るか ら

、

祭 式

の

為

の

殺害

（

adha

）

は 殺

害

に な らぬ

（

vadha

）

と言われ る 。

 

yajfiartharp

 

pa

§avab

 

sr

§

tab

 

svayam

 

eva

 

svayarpbhuva

  yajfiasya

 

bhUtyai

 

sarvasya

  tasmad  

yajfie

 

vadho

’

vadhah

  （

S

．

5

．

39

）

  『動 物

は

造物 主 自ら

に

よ り供 犧

の た め に

創造

さ

れ

た

。 供 犠

は

一

切

 

の

繁 栄

の た

め に

 

（

創 造 さ れ

た

）

。 されば 、 供

犧

に

お け る殺害

は

殺

 

害

に

非

ず』

η

又 、

次

の

よ

う

に 言 わ れ て

い

る 。

 

ya

 

veda

−

vihita

 

h

加

sa

  niyatasmirpS  

car

互

care

 

ahilpsam

 

eva

 

t訌

rp

 

vidy

氤

d

 

vedad

 

dharmo

 

hi

 

nirbabhau

  （

S ．

5

．

44

）

 

『ヴ

ェ

ー

ダ

に

規定

さ

れ

る

動

、

不動

の

もの

に

対す

る

制

限

つ

き

の

殺

害

 

は

殺害

で は な

い

と

知

る

べ

し。 何

故

な ら正 し

い

生

き

方

は ヴ ェ

ー

ダ に

  発 す

る

故

に

』

祭 式

の た

め

な ら

ば

『殺 害

』

（

adha

）

も

 

『

殺害』

に

非 ず

  （

vadha

）

又

Veda

の

規 定す る所 で あ れ ば 『殺 生

』 （

irpsa

）

も 『殺 生

』

に

非 ず （

hilp

−

sa

）

8

）

と さ れ た

。

  神

祖

の

為

の

『祭式犧

牲

』

と

並

ん

で

今

一

つ

の

『肉食許容 』

は

『客

人

、

就 中

一

279

一

N 工 工

一

leotronlo

 

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for

 

Postgraduate

 

Buddhlst

 

Studles

 

不 殺 生 考

（

原

）

15

バ

ラ

モ ン

歓

待』

に

見

られ る 。

客

人 来訪

の

折

りに彼 を歓

待

し、 自らも肉

食す

る

事

は

家

長

期

に

あ

る

者

の

義務

と さ れ て

い

た

19

 

niyuktas

 

tu

 

yatha

−

nyaya

卑 yo

 

ma

甲

sa

甲

natti

  manavab

 

sa

 

pretya

 

pa

§utarp

 

yati

 

sarpbhavan

 

eka

−

virpSatim

（

S

．5．

35

）

 

『

（

祖 先 祭 と客 人歓 待

の

）

任

に

在 りな

が

ら、 規定 に 従

い

肉食

せ ぬ

者

 

は

、死 後

21

回

家

畜

と

な

っ て

誕 生 す

』

Kullaka

は

niyukta

を開

い

て §raddhe

 

madhu

−

parke

 

ca と

注釈 し

て

い

る 。

（

−

1

−

2

）

と

こ

ろ

で

、

もと

こ の

世 に

於

け る

動 物

4 °

）

植 物

と して

の

生

存

41

）

は

以前

に な した

『悪業』

の

報

い

と

し

て 既

に

『不幸』

の

そ れ

で

あ

っ

た

。

マ

ヌ

法

典

12．52

−

69

は こ の

世

で

悪

事

を

為

し

た

者

が

来 世

に

生

ま れ

替

わ

る

べ

き動

植物

を列挙す る

か

ら 、 現 世

に

動 植物 と し

て

存在 し

て

い

る事 自体

が

既

に

悪業懲 罰

の

結果 で あ

っ た

。

そ

の

意 味 で は動 植物 は祭 式 に犧 牲

に

供

せ

られ る事 に よ

っ

て

現状 を脱 却 し

、

来

世

に よ り

高

い

境位

に

到

る と

信 じら

れ て

い

た

こ

と と

な

る。

 

o

§

adhyah

 

pa

§avo

 

vrk

§

as

 

tiryaficah

 

pak 婁

ipas

 

tatha

 

yajfiartharp

 

idhanarp

 

praptah

 

prapnuvanty

 

cchriti1

ヌ punab

 

（

S

．

5

．

40

）

 

『供 犧

の

た め に 死 に到 っ た草

、 家畜 、 木

、

獣

、

烏

は

再

び

優

れ

た

生

 

を

獲得 す

る

』

2

）

犧

牲

に

供 え ら

れ た

動 植 物

の

み な

らず 、 祭 式

の

為

に

殺 戮

な

す

バ

ラ

モ ン

自身

も

相 応

の

功徳 を得

た

。

 

e

爭

arthe

＄

 

paS

 

in

 

hilpsan

veda

−

tattvarthavid

 

dvij

b

 

互

tmanarP  

ca

 

pa

§

urp   caiva  

gamayaty

  utta

皿 互

r

口

gatim

  （

S ．5

．

42

）

  『

ヴ ェ

ー

ダ の

真 意 を知

っ て

、

こ

れ

らの

目的

の

為

に

動 物 を殺す

バ

ラ

 

モ

ン

は 自己

と

動 物 を最 高

の

帰 趨

に

赴

か

しむ』

犧 牲

に

供 え ら れ

た

動 物達 に 次世

の

『上昇

』 （

cchriti

，

 

uttama

 

gati

）

が

約

束

さ

れ

て

い

た

事

は 又

犧 牲

獣

自 ら

が

確信 し

て

い

た

所

で

あ

っ

た

。 そ

の

事 実

は

次

の

物

語

（

o

−

kapiliya

−

salpvada

）

に

よ

っ て

も知

ら

れ る

。

 

Kapila

仙

人 は

犧

一

278

 

N 工 工

一

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Buddhlst

 

Studles

18

不 殺

生

考

（

原

）

 

は

罪 を も

た

らさな

い

。

こ

れ

に

反 し

て

、 生存

の

手段

が

他

に

あ

る に

も

  拘

らず、

享

受

等

の

動 機

で

の

殺

生

は 罪

を も

た

ちす

』

9

）

現

代

の

臓

器

移

植

を

思

わ

す

こ の

文 言 に

あ

っ

て 、

咎

め

ら

る

べ

き

は

 

raga

 

（

貪

染

）

に 基

づ

く

  『殺

生

』

で

、

人

命救

助

の

火

急時

の

殺

生

は 罪

  （ratyavaya ）

を惹起す

る

事

は

な

い

。

（

−

3

） し

か

しな

が

ら 、

こ

れ ら

二 つ の

場 合 以外

に

『肉食』す

る

こ

とは

、

そ

の

大

義名

分 を欠 く故

に

禁 じ られ

て

い

る

。

 

先

ず

第

一

に

『神 祖 』

に

捧 げ ず し

て

肉食す

る者

ほ

ど

罪深

い

者

は

な

い

と

言

わ

れ る

。

 

sva

−

marpsarp

 

para

−

m

互

rpsena

 

yo

 

vardhayitum

 

icchati

 

anabhyarcya

 

pitiln

dev百rps

 

tato

’

nyo

 

n

盃

sty

 

apu

尊

yakr

亡

  （

S

．

5

．

52

）

  『

祖先や神

々

を敬 わ

ず

、 他

の

肉 に よ

っ て

己

が

肉 を肥 や さ

ん と

欲

す

 

る

者

よ り

不善

業 な

す

も

の

は

存

在

せ

ず』

°

〕

 

『祭式』

の

為

の

『

肉食』

は

神

の

定

め る掟 で

あ

るが 、 そ れ

以

外

の

 

『肉食

』

は

こ

れ

に

反 し

て

羅 刹

の

掟

と言 わ れ る 。

  yaj

箙

ya

 

j

  gdhir

 

marpsasyety  e

§

a  

daivo

  vidhib

 

sm1tah

 

ato

’

nyatha  

prav1ttis

 tu  rak

§

aso   vidhir   ucyate

（

S ．5．31

）

  『肉食 は供 犧

の

た め に あ る と は 、

こ

れ神

の

定 め 給

い

し掟 な りと伝

 

え られ る

。

され ど

こ

れ 以

外

に 進 ん で 肉食 な

す

は 羅刹

の

掟 と称

せ

ら

 

る

』

1

）

同

様

に

、

 

yaju

＄

a

 

sa

珥

skrtalp

 

marpsam

 

upabhu 行

jan

na

 

du

＄

yati

 

P

麒

ha

−

marpsa1P52

〕

vrtha

−

ma

即

sa

珥

 

putra

−

ma

甲

salp

 

ca

 

tat

 

−

samam

（

Bh

．13．148

．

17

）

  『

Yajus

に

よ り

て

浄化

さ

れ

た

る肉を食 らうも穢

さ

れ

ず。

さ

れ

ど

背 肉

 

と

妄

りに

肉 〔食す

る

〕

と、

息

子

の

肉

は

等

し

（

と

知

る

べ

し）』

『火 急

時』

で もな

い

の

に

（

napad

）

肉食す る不心得 者

は

、 死 後 そ

の

動物

に

食

わ れ る運 命 に あ っ た

。

 

nadyad

 

avidhina

 

marpsalp

 

vidhij

肖

o

’

napadi

 

dvija

尊

一

275

一

N 工 工

一

leotronlo

 

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Postgraduate

 

Buddhist

 

Studies

不殺 生考 （

原

）

 

jagdhva

hy

 

avidhina

 

marpsarp

 

pretas

 

tair

 

adyate

’

va

§

ah

  （

S

．5．

33

）

 

『掟 を知 る

バ

ラ

モ ン

は

緊急時

で な

い

時

に掟 を無 視 して

肉 を食

して

 

は

な らな

い

。

何故

な ら

掟

に

従

わ

ず

に

肉

を

食す

る

時

、

彼

は必

然的

に

 

そ れ ら

（食

し た

動

物）

に

よ

っ

て

食

わ れ るか ら

で

あ

る

』

（

−

4

）

一

般

に

上

層

三

階級

の

svadharma

に

』

は

或

る

意 味

で

悉 く

が 必

然的

に

含

意

さ れ て

い

た

（

ラ

モ

ン ：

供 犧

、

王

：

戦 争

、

庶 民

：

19

 

「殺

生

」

  農耕

、

屠

殺）

が

、

53

）

そ

の

中

で

も特

に

王

族 武

士

階級

に は

「

殺 生 許

容」

に

「

狩獵

」

（

；

−

gaya

）

が

含 まれ

て

い

た

。 も とよ り狩猟 は 賭 博 、 昼

寝

、 飲 酒 、 女性

等

と共

に

『欲

（

ama

）

に 基

づ

く王

族

十 悪

（

yasana

）』

の

一

っ

と し て法

典 （

S ．

7

．

47

，

50

，

VS ．

3

．

50

）

そ

の

他 （

Bh

．

12

．

28

，

31

，

 

NS

，

15

．

20

−

43

）

に

非難

の

対象

と し

て

言 及 され る

が

、

54

）

別

の

文

賑

で

は

狩 猟

は

効 用 あ

る

も

の

と し

て

称 賛

され

て

い

る

。

55

）

有名 な

Papdu

王

が

鹿

に

扮 し

て

交会 中

の

Kindama

仙 を

射

た

物 語

の

中

で

、

王 は

自ら

の

所行 を弁 護 す る

が

、 そ

こ で

は狩 猟

と

尚武

が

並

び

称

せ

られ

る 。

 

蠢atrU

項

卑

y

氤 vadhe   vrtti

尊

sa

  m

τ

g

 

arp  vadhe  

smyta

 

rajfiarp

 

mrga

 

na

 

malp

 

mohat

 

tva

卑 garhayitum

 

arhasi

（

12

）

 

acchadman2mayaya

 

ca

 

m

ζg 

arp

 

vadha

 

i

§yate

 

sa   eva   dharmo   rajfiarp   tu  tad  vidvan   kirpnu  

garhase

  （

Bh

．

1

．

109

．

13

）

 

『王族 に と り、

敵

殺

害

の 規

則

は 又 鹿 殺 害 に適 用 さ れ る。

 

され ば鹿

  よ 、

汝

誤

っ て

余 を咎

む

べ

か

らず 。 欺瞞 、 詭計

に

よ らず

ん ば

、 鹿 を

 

殺

す

は

承 認

さ

れ

て

あ り。 そは王族

の

道 な れ ば 、 知 あ る者 よ 、 汝

は

 

何 故

に

（我 を

）

咎 む るや

』

 

k

＄

atriyatpaip   tu 

yo

  d

；＄

to

  vidhis   tam   api   me §

τり

u

 

vlryepop 訌

rjita

卑

ma

甲

sa

単

yath

亘

khadan

 

na

 

du

＄

yati

（

6

）

 

arapy

 

sarva

−

daivatyah  

Prok

§

it

的

sarva 蠢o

  mggah

 

agastyena

 

pura

  raj  

n

 

mTgaya

 

yena

 

pajyate

（

7

）

 

n

互

tmanam

 

aparityajya

 

m

；

gaya

 

nama

 

vidyate

  （

Bh

．

13

．

117

．

18ab

）

一

274

一

N 工 工

一

leotronio

 

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Studles

20

不殺

生

考 （原）

『

王

族武

士 に

認

め

ちれ

た る

掟 を我 よ り聞

け

。   英雄 的行為 も

て

得

ら

れ

た

る

肉 を食 うも彼

は

穢れ

る

こ

とな し 。

野性

の

獣

は

皆

悉 く

一

切

神

に

捧

げ ら

れ た る

も

の

と

し

て

浄

め られ て

あ

り

。

Agastya

仙

も

狩 猟 を

貴

べ

り。 蓋 し己

が

身

を挺

す

る

事

な くし

て

は

、 狩 猟 あ ら ざ

れ

ばな り』

武

士

が

狩猟

に

出掛

け

る

の

は

、 彼

が

戦場

に

身

を挺 し

て

戦

う

た

め に

出陣

す

る

に

似

て

、

詭

計

に

拠

ら

ず、

正

々

堂

々

と

相手

に

対

峙

す

る

挺身性

は 武

士

道

に 適

う

と

見

な

さ

れ

、 相

手 を

殺

し

て

そ

の

肉

を

食 う

も

、 彼

は

そ

れ

に

よ っ

て

罪

を

得

る

事

が

な

か っ た

。

56

）

更

に

叙事詩 や 王 道

（

iti

） 論書

の

i幾

つ

か は

『狩 猟

の

効

用

』 を

述

べ

て

い

る

（

S ．1．21．23

，

8．

3

．46

，

 

NS

，

15

，

26

）

57

）

 

し

か

し

、

よ り本

質

的

に は

それ

は

バ

ラ

モ ン

とは

異 な

る

王族 武

士

階 級

の

義

務

に 由来 して

い

た 。

58

）

既 述

の

バ

ラ

モ ン

的武 士

Yudh

域

hira59

へ

の

Arjuna

の

忠告

に

見

た

如 く、 人民 守護 （

raja

−

palana

）

の

責務 を負 う

王

族武

士

6°

）

は

聖

職

者

と異 な り

61

》

破

邪顕

正

、 勧善

懲

悪

（

qpthaka

−

§

dhana

） を旨

と

し

て

寧

ろ

必要 時

に

権

力

、

暴

力

の

行

使

62

）

を必須

と

し

て

い

た

故

で

あ

る 。

63

）

IV

 

然

らば

『殺

生

』

して

悪

とな るの は

厳

密

に は ど

の

様

な事

で

あ

る

の

か 。

それ

は 上 述

二

種

（

神祖

祭

式

と火

急

時

）

乃 至三 種

（

そ れ ら と

客

人

歓

待

）

の

状 況 下

で な

い

に も拘わ らず、

従

っ

て 然 る

べ

き大

義名

分 も な し

に

、 濫 り

に

動 物 を殺

し

、

そ

の

肉 を

食 う

事 を意 味 して

い

る

。

そ して それ は しば しば梵語 副詞

vr

−

tha

（

欲

す

る ま ま に 、 必

要

で

も

な

い の

に 、

濫 り

に

空 し く

）

4

）

の

語

に

よ

っ

て

示

され た

。

以

下

に

そ

の

用例

の

幾

つ

か

を

紹

介す

る

で

あ

ろ

う

。

（

−

1

）先ず

マ

ヌ

法典

の

用 例 を検 討 す

る

。

 

yavanti

 

pa

§

u

−

romapi

  tavat

−

krtvo

 

ha

 

marapam

 

vTtha

−

pa

§u

−

ghnab

 

prapnoti

 

pretya

 

janmanijanmani

  （

S

．

5

．

38

）

 

『

理

由 な く

（

；

tha

）

動物 を殺 す

者

は

、

死

後

（

彼

が

殺

し

た

）

動

物

の

  毛

の

数

だ

け

65）

再生 し、 そ

の

度 毎

に

死   （殺

さ

れ る苦 痛） を経験 す

 

る

』

一

273

一

N 工 工

一

leotronlo

 

Llbrary

 

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for

 

Postgraduate

 

Buddhlst

 

Studles

不

殺

生 考

（

原

）

KullUka

は

v

写

tha

を

atmartham

（

自分

の

た め に

）

と

注

釈

して

い

る 。

 

na

 

tadr§

arp

 

bhavaty

 

eno

 

mrga

−

hantur

 

dhanarthinab

  yadr

§arp

 

bhavati

 

pretya

町

th亘

malpsani

 

khadata

り

（

S

．5．

34

）

 

『

（

生 活

）

費 を求 め

て

獣 を殺 す 者

（

猟 人 等

）

が

（

死 後

に

得 る

）

罪

と

 

て

も、 理 由 な く

（

；

tha

）

肉 を食 う者

ほ どに は

重 くな

い

』

21

KullUka

は

vTtha

の

語 を

adeva

−

pit

τ

一

§e

§

abhUta

−

marpsa

（

神祖

に

供 え

た

残

り

の

肉 で な

い

も

の

）

と注釈 して

い

る 。

こ の

種

の

肉

食

者 は 生計 を屠殺に

よ

っ て

得

て

い

る屠

殺業 者

や

猟

人 よ り罪 深

い

と言 わ れ る

。

  或

る

文

賑 は

無

闇

に

家畜 を殺害

して は な ら な

い

と

戒

め て

い

る。

 

na

 

tv

 

eva

 

tu

 

v

τ

th

亘

hant

購 1

 

pa

蠢um

 

icchetkadacana

  （

MS

．

5

．

37cd

）

  『

され ど、 ゆ め 、 理 由 な く

家畜

を殺 さん と意 図

す

べ

か らず

』

KullUka

は

v

；

tha

の

語 を

devatady

−

uddegarp

 

vinaiva

（神

々

な ど

の

為

で

な

い の

に

）

と注

釈

して

い

る

。

 

同様

の

v

；

tha の

副詞 は樹木 、 植 物

の

伐採

（

lambha

，

 

cheda

）

に

も現 れ

て

『濫伐

』

の

義

とな る

。

 

k

城

aj an

訌

m  

o

§

adhinarp

 

jatanarp

ca   svayam

 

vane

 

vTth21ambhe

’

nugacched

 

ga甲

dinam

 

ekam

 

payo

−

vratah

  （

S

．

11。144

＝

VS

．

50．50

） （

f

．YS ．

3．276

）

  『耕

地 に 生

え、 又 森

に

自生 なす植物 を

濫

り

に

伐 採

な

す者

は

、 乳

の

 

み 飲 む を

旨

と し、

一

日

中

雌牛

の

後

に

従

い

行 く

べ

し

』

Kullaka

は

vgthalambhe の

合

成 語 を

nihprayoj   na

−

chedane

（

然

る

べ

き

動機

理

由

な

き

伐採 ）

と

注

して

い

る

。

66

）

 

マ

ヌ

法

典

は

『神

祖

の

為

の

祭

式

』

と

  『客

人

歓待』

と

い

っ た

大義名

分 な く

、

理

由 も な し

に

、

欲 望

の

赴 くまま無闇

に

動 物 を殺 し

、

又肉食す

る

事

を

極

め

て

罪 深

い

『悪

』

と考 えて

い

た

。 既述

の

通 り、 生 き

て

行 く限 り殺 生

が

不 可避

と

あ

れ ば

、 古代

イ

ン

ド

の

『不

殺

生

』

とは

『必 要 もな

い

の

に 、

濫 り

に

（

；

tha

）

殺

生

を し

な

い

事』

に

他

な らな

い

。

濫

り

に

傷

つ

け

る

事

に

こ

そ

我

々

は

『

殺

意

』

『

悪 意

』

と

い

っ

た

意

思

（

r

−

）

の

存在 を認

め る

故

で

あ

る

。

67

）

（

−

2

）

同様 に叙 事 詩 に も 『理 由無 く』 『必 要

で

もな

い

の

に

』

の

意味

に 用

一

272

一

N 工 工

一

leotronlo

 

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Postgraduate

 

Buddhist

 

Studies

22

不殺生考

（

原

）

い

られ る

yrtha

の

語

は

供

犧

以

外

の

『殺

生

』

と

の

関

連

に お

い

て

言

及 さ

れ

る

。

 

aprok

＄

itarpvrtha

 

marpsarp

 

vidhi

−

hinarp

 

na

 

bhak

＄

ayet

 

bhak

§

ayan

  nirayarp  

yati

  naro   n

互

sty   atra   sarP

§

aya

尊

  （

MBh

．13．116．42

）

 

『（供 犧

の

た め

）

浄

め

られ ず、 （聖典

に

）

規 定 され ざ

る

肉 を濫 り

に

 

食

う

べ

か

ら

ず。

食

せ ば 人 は

地獄

に

到

る

。

こ

こ

に

疑

い

な し

』

 

havir 

yat

  sarpsk

τ

tarp  mantraib  

prok

＄

itabhyuk

爭

itarp9uci

 

vedoktena  

pramapena

 

pitrrParpprakriyasu

 

ca

 

ato

’

nyatha  

vrtha

−

marpsam

 

abhak

＄yarp

  manur  

abravit

  （

Bh

．13．116．50

）

  『

真 言

に

よ り聖 別

さ れ

、 ヴ

ェ

ー

ダ

に

述

べ

られ

た

る権威

に

よ り浄 め

  潅

が

れ

た

る

供 物

は

清 浄 な り。 祖先 祭

に

於 け

る

も然 り。

8

）

され

ど そ

 

れ以外

に

、 濫 り

に

肉 を

食 う

べ

か

らず

と

マ

ヌ は

言 え

り

』

名

君

の

治 世

の

下 に 、

鳥

獣 は 無

闇

に

殺

され る

事

は なか

っ

た と言 わ れ る

。

 

vadha

皐pa

§u

−

varahapalp

 

tathaiva

 

m

耳ga

−

pak

爭

ipam

 

蠢alptanau  

p1thivlpale

  navartata   v

；

tha  ngpa

（

Bh ．1．94．13

）

  ノ

 

「

Santanu

王在位

の

間、

家

畜 野 獣 、 野 猪 も 鳥 も 無 闇

に

殺 害 され

る

 

事 な

か

りし

』

贖 罪

（raya

§citta

）

を必

要

と

す

る悪

事列挙

の

中

で

Vyasa

は 言

う。

 

rtha

−

pa

§u

−

samalambhi69

）

vana

−

dahasya

 

karaka1

ヌ

 

anrtenopacarta

 

ca

 

pratiroddha

 

guros

 

tatha

（

Bh ．12．35．7

）

 

『

理

由な く

家

畜 を殺 す 者、 森

に

放 火 す

る

者、 詐欺 師 、 長上

に

背 く

 

者

』

人 間 は

家

畜 を無

闇

に

殺

し

て

も

、

又

殺

させ

て

も

い

け な

い

。

 

＃

ha

−

pa

§u

−

samalambha

叩

．

aiva

 kuryan 

na

 karayet

 

anugrahab  

pa6

置narp  hi  sarPskfiro   vidhi

−

coditab

 

（

MBh ．

12

．

35

．28

）

 

『

理 由 な く

家畜

を

殺

す

なか れ

、

又

殺

さ しむ るな か れ

。

蓋 し

家畜

を

 

慈 しむ は 聖

典

の

教令 す

る

浄法

な れ ば

』

同 じ副 詞 は 又

『肉食』

との

関

連

に お

い

て

し

ば

し

ば

言 及

され る

。

 

a  

parPau

  lavaparp  vidvan  

pra

§niyan   na   ca   ratri

§

一

271

一

N 工 工

一

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Buddhist

 

Studies

不殺生考

（

原

）

 

dadhi

−

saktan

 

na

 

bhu

節

ta

 

v

τ

tha   mamsarp  

ca

 

varj

 

yet

  （

Bh ．

13

．

107

．

86

）

  『

賢

者

は 塩

を手

に

把

っ

て

食

し

て

は

な らな

い

、

 

又 夜 間

に

酪

と

小 麦粉

 

の

混合 物 を食 し

て

は

な らな

い

。

更

に

、理 由 な き肉食 を避 く

べ

し』

 

vrtha   marpsarp   na   khadeta 

pr

§tha

malpsarp   tathaive  ca

 

akroSarP

 

parivadarp

 

ca

 

pai

§unyarp

 

ca

 

vivarj

 

yet

  （

Bh

．

13

．

107

．

55

）

  『

濫 りに 肉 を

嚼

む

べ

か ら

ず 。 背肉 （陰

口

）

°

）

も然 り、 譴責、 悪

口

、

 

両

舌 も避

く

べ

し』

Dhanin

は

Kapa

達 を弁 護 し

て

次

の

よ う

に

言 う

。

 

§1§caiva

 

ramate

 

te

＄

u

 

dharayanti

§

riyarp

 

ca

 

te

 

vUtha

 

daran

 

na

 

gacchanti

 

vTtha

 

rnarpsarp

 

na

 

bhufijte

  （

Bh ．13，142．

10

）

 

『

幸

運 の

女神

は Kapa

達

を

愛

し

、 彼等 も彼女 を大 事

に して

い

ま

す 。

  彼等

は理

由な く妻

と

交

わ ら

ず

、 又理

由

な く

肉

を

食

べ

ま

せ

ん

』

有名 な 『蓮根窃盗』

の

物語

に

次

の

如 く言われ

て

い

る 。

  vrthA

 

mamsam

 

sama

§

natu

 

vrtha

 

d

盃

nam

 

karotu

 

ca

 

yatu

  striyarp   diva 

caiva

 bisa

−

stainyarp

  karoti 

yab

  （

Bh ．13．

95

．

60

）

  『蓮根 を盗

め る

者

は

、

理

由な く肉食 し

、

空 し く （器

に

非

ざ

る

者

に

 

徒

ら に

）布施 し

、

昼 間妻

と

交

わ る

者

た

れ』

1

）

  ”

23

 

Sri

が

悪

魔

を捨

て た

時

、

そ

の

経緯 を物語

る

Indra

と

Sri の

会 話

の

中

に

  ノ

次

の

様 に 謳 われ る 。

Sri

は彼

等

が

悪

の

道 に 走 っ

た

故 に 彼

等

を捨 て た と言 っ

て、

悪

習

の

数

々

を

列 挙

し

て

言

う

。

 

apacayann

 

atmano

’

rthe

 

vrtha

 

ma

卑

sany

 

abhak

§

ayan

  （

Bh ．12．221．62

 

cd

）

 

『彼 ら

は

自分

の

為

に

料理

せ

し

め

、 理 由 な く徒

に

肉食 な

せ

り

』

2

）

（

−

3

）

こ

れ とは

逆

に 、

『

；

tha

に

肉

食

せ

ぬ

事』

は 称

賛

され た 。 そ

の

様

な

§dra

は

次生

に

一

階

級

特

進

して

Vai§

ya

に

生

まれ る

事

が

出来

る と言 わ れ

る。

 

cauksa §caukSa

−

jananve

i ge

＄

anna

−

krta

−

bhojanafP

一

270

一

N 工 工

一

leotronio

 

Library

 

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for

 

Postgraduate

 

Buddhlst

 

Studles

24

不 殺 生 考

（

原

）

vl

：

tha

−

marpsany

 

abh 面

j

 

ana

尊

§

且

dro

 

vaigyatvam

 

；

cchati

（

Bh ．13．131．29

）

『自ら清 浄

に

し

て

、 清 浄 な る人 を慕

い

求 め、 残 飯 を食 ら

い

、

理

由

な く肉

食

せ

ざれば、

シ

ュ

ー ドラ と

て

もヴ

ァ

イ

シ

ャ

とな る

』

3

）

v

；

tha

に 肉食 しな

い

者、 即 ち祭 式

の

為 に

の

み 肉食す る者 は 『非 肉食 者』 と

言

わ れ る

。

 

abhak

§

ayan

 

v

τ

tha

 

marpsam

 

arnaXpsa §

i 

bhavaty

 

uta

 

d

亘

na

−

nityah

 

pavitra

§ca

 

asvapna 百ca

 

divasvapan

  （

Bh ．12．214．11

）

  『理 由 な く徒

に

肉 食

せ

ぬ

者

は

非 肉 食 者

と

な

る

。 布 施 を専 ら となす

  者

は 浄化

の

具

、 昼 に 眠 ら ざ る

者

は

  （妄

りに

）

眠 ら ざ る者 と な

 

る

』

4

）

（

−

4

）

上

に

v

；

tha の

語

が atmano

’

rtha

（

自

分

の

為

に

）

と連

合

し て

い

る

例

（

Rh ．

12

．

221

．

62

）

を

見

た が

、 し

ば

し

ば

こ の

v

；

tha

の

語

は

『自

分

自

ら

の

為

に の

み

料

理

す

る

』

と

い

う

表 現 と呼応 し

て

い

る

75

）

。

家

長期

の

義務 を説

い

て

次

の

様

に

言

わ れ る

。

 

natmartharp

 

pacayed

 

anna

甲

na

 

v

；

thA

 

gh

盃

tayet

 

pa

§

Un

 

na

 

ca

 

tat

 

svayam

 

a§nlyad

 

vidhivad

 

yan

 

na

 

nirvapet

  （

Bh ．

3

．2．

56

）

  『自

己

の

為

に

食 を料

理

せ

し

む

な

か

れ

、

理 由 な く

徒

に

家畜

を

殺

せ

し

 

む

な

か れ

、

掟

に

従

っ

て

供 え

る

事

な く独 りそ を

食す

る

な

か

れ

』

 

natmartharp76

）

pacayed

 

anna

卑

na

 

vrtha

 

ghatayet

 

pa

§Un

  （

Bh ．12．235．5ab

）

 

『自

弓

の

為 に 食を料理

せ

しむ な

か

れ、 理 由 な く徒 に

家

畜 を殺

せ

し

 

む なか れ

』

7

〕

V

厳密な意味

で

の

『不 殺 生

』

は所 詮 実 践 不 可能で あ り、 又 『祭 式犧 牲』 と

『

人

命

救

助

』

の

際

に は

『殺

生

』

が

許

さ れ て

『

殺

生

に

非 ず

』

と

され

る

事 情

は

上

に

見

た

通 り

で

あ

る

が

、

同

様

の

緩

和 策

は

他

の

五

戒

に も

見

ち れ る

。

先

ず

マ

ヌ

一

269

一

N 工 工

一

leotronlo

 

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College

 

for

 

Postgraduate

 

Buddhist

 

Studies

不殺

生

考 （原）

25

法典

は

肉食 も

飲

酒 も性交 も人間 自然

の

営

み で

あ

る

とし

て

それ 自体

に

は

過 失

が な

い

と

明言 し

て

い

る 。

 

na

 

marpsa

−

bhak

爭

ape

  do

＄

o

 

na

 

madye

 

na

 

ca

 

maithune

  pravrttir

 

e

爭

a

 

bhtttanarp

niv

；

ttis

 

tu

  maha

−

phala

（

S

．

5

．

56

）

 

『肉

食

、 飲

酒

、

性

交

に過

失

あ

る

事

な し

。

そ は 生

類

（

自然

の

）

営

み

 

な れ ば

。

され ど

（

そ れ ら

を）慎

め ば

（更

に

）大 な

る

果 あ り （

と

言

  う

の み

）』

Nivrtti

の

PravUtti78

へ

の

優

位

が こ こ に

語 られ

る

が

、

より自然な文賑

に

お

い

て

もそれ ら

は

許容

さ

れ

て

い

た

。

以下

に そ れ

らを順 を追

っ て

検 討 す

る で

あ

ろ

う。

（

−

1

）

『不 妄語

』

 

既 述

の

『

生

命

の

尊

重

』

は

『不

妄

語』

に

対

す

る

特

例

、

即

ち

『

嘘 も方便 』

と

な

す考

え方

に

も見 ちれる

。

筆

者

は

既

に

他

に こ

の

問題 を論 じ

た こ

と

が

あ

る

の

で

、

こ こ で

は

一

句

の み

紹 介 す る に 留 め る 。

79

）

 

§Udra

−

vit

−

k

爭

tra

−

vipra

孕

ar

耳

yatrartoktau

 

bhaved

 

vadha13

 

tatra

 

vaktavyam

 

a

叫

ta

叩

tadd

 

hi

 

satyad

 

vi蠢i5yate

  （

MS

．

8

．

104

）

 

『真

実 を

語

れ ば 四

階

級

の

人

々

の

い

ず

れか に

殺

害

の

可

能

性 あ る

場

合

 

に

は 虚 偽 を述

ぷ

べ

し。 そ は

真実

に勝 る

』

同類

の

思 想

は

MBh ．

1

．

77

．

16

，

3

．

200

．

3

，

8

．

49

．

29

，

8

．

49

，

53

，

12

．

110

．

18

（rap

−

aty ヨ

ye

−

）

MBh

．

12． 85． 25

（

raqa

−

trape

．．

）

12

．

159

． 28

（

tmano

jivitarthe

．

）

に

も述

べ

られ る 。

8°

）

（

−

2

）

『不 偸 盗』

 

こ

の

様

に

『不殺 生

』

『不 妄 語

』

に

抜 け道

が

あ

る と

す

れ ば 、

『盗

み

』

に

就

い

て は

如何

で

あ

ろ

う

か

。 先

の

Vi§vamitra

の

故

事

を伝える

MBh ．12．139

に

も再

三

再 四

 

apatsu

 

vihitarp

 

steyarp

（

7）

 

steyarp

 

karyam

  ito  maya

（

6

）

na   steya

−

doSarp 

pasyami （

9

）

の

句

が 出 て、 火 急

時

に そ れ が

容

認

され

て

い

る

の

を

見

た が 、 次 の

章句

は

『師

の

為』

で

あ

れ ば

盗

み も罪 に な ら な

い

と言 っ

て

い

る

。

 

steyarp

 

kurva

甲

s

 

tu

 

gurv

−

artham

 

apatsu

 

na

 

nibadhyate

一

268

一

N 工 工

一

leotronio

 

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Buddhlst

 

Studles

26

 

不 殺

生

考

（

原

）

  （

Bh ．12．35，23

 

ab

＞

 

『火 急時

に

師

の

為

に

盗

み

為 す

と

も

（

罪

に

）

縛 られ ず

』

（

−

3

） 『不 飲酒

』

 

同

一

文 脈 中

に は

『不 飲

酒

』

に

就

い

て

も

柔

軟

［

生

が 示 され て

い

る。

 

pr

知

亘tyaye   tathajfianad  

acaran

  madiram  

api

 

acodito   dharma

−

para

草

punah

 

satpskaram

 

arhati

（

Bh

．

12

．

35

．

 

20

）

  『生命

の

危機

に

お

い

て

、 又故 意

に

非 ず

ん

ば、 飲 酒 な す

と

も  （可 な

 

り） され ど

 

（必要

に

）

迫 られ

るに

非

ず

ん

ば、 人

の

道 を

尊

し

と

な

 

す者 は 、 浄化

の

要 あ り

』

Text

の

伝 承 が 不 分 明 で 文 意

尚詳

らか

で

な

い

が

、 飲

酒 に

特

例 を設

け て

い

る

事

は

確実

と

思

わ れ る

。

こ こ

に

acodita

と

あ

る の は

『故 意

に

飲

め ば

浄 化

の

要

あ り

』

の

義

と

取

る

べ

く

、

そ

れ は

上

の

行

の

prapatyaye

，

 

aj

 

fianad に

対応

して

い

る と

思

わ れ る

。

（

−

4

−

1

）

『

梵

彳

r

〒

』

 

最後

に

『

梵

行

』

に

就

い

て は

如

何

で

あ

ろ

う

か

。 『

適

時

に 正

妻

と

交

われ ば

梵

行

者』

とな

す

思

想

も

叙

事

詩

そ

の

他

に

見 え

、

そ

れ は

『

不邪

淫

』

に

通

じて

い

る

。

も

と よ

り

『

梵 行 』

（

rahmacarya

）

もそ

の

概 念 規 定

に

よ

っ て

、

意 味合

い

が

自ず

か

ら異

な っ て

来 る道理

で

あ る

が

、

81

）

既 述

の

『肉食 す る も肉食者

に

非

ず

』

と

謳

っ て

い

る

同

一

の

文脈

に

『童貞梵行』

の

柔軟

な

定義

が

見

え

る

。

 

homa

−

kale  tatha 

juhvann

rtu

−

kale 

tatha

 

vrajan

 

ananya

−

stri

−

janab

praj

 

fio

 

brahmacarltatha

 

bhavet

  （

Bh

．

12

．

186

．

11

）

 

『護 摩時

に

護 摩 為 し、 適 時

に

 

（

正

妻

に

）

近

づ

き、 他

の

女 性

に

交 わ

 

る事 な き賢者 は

梵

行 者

た

る

べ

し

』

2

｝

 

bharyarp 

gacchan

 brahnacari 

rtau

 

bhavati

 

br氤

hma

η

a

り

  （

Bh ．

12

．

214

．

10

 

ab

）

3

〕

 

『適時 （

；

tu

）

に

妻

に

近

づ

け ば 、 そ

の

バ

ラ

モ

ン

は 梵 行 者 とな る』

4

）

（

−

4

 

2

） 『師

の

床 を汚 す も可 な り

』

 

の み

な ちず

、

『師

の

床 を穢す

』 （uru

−

talpaga ）

罪 に

も抜 け道

が 用

意

さ

一

267

一

N 工 工

一

leotronlo

 

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Studles

不

殺

生 考

（

原

）

27

れ

て

い

た

。 有名

な Uddalaka

の

息子

9vetaketu

実

は

『師

の

床 を穢

し

た

』弟子

の

胤

で

あ

っ た

。

 

guru

−

talpaIp

 

hi

 

gurv

−

arthe

 

na

 

d

聡

ayati

 

manavam

 

uddalakah

 

Svetaketurp

 

janayamasa

§

i

§

yatah

  （

Bh ．12．

35

．

22

）

5

）

  『師

の

為

に

師

の

妻

と

交

わ

る

も

人

を穢

さ

ず

。

Uddalaka

は

 

Sveta

 

ketu

を弟

子

に

生

ま し

め た

れ

ば

な

り』

VI

 

と こ

ろ

で

、 我

々

が

最初

に

提 起 し

た

『不殺

生

』

の

文献

学

的研 究

と現

代 的

課

題 と

の

接 点

は ど

の

よ う

に

な

っ た で

あ

ろ

う

か

。 最後

に こ

の

点

に

就

い

て

一

言 し

なけ れ ば な らな

い

。

 

既 述

の

様

に 、

厳 密

な

意

味 に お け る

『不 殺生

』

は

実

行 不

可

能

で

、 人

間

が

生

き

て

行

く限 り

『殺

生

』

は

不

可 避

で

あ

る

。

Schmithausen

は

こ の

現

実

を

the

uncomfortable

 

truth

と

呼

ん

だ

。

実 践

不

可

能

な

徳

目を

宣

揚

す

る

事

は 無

意

味

で

、 そ

こ

に

は

Schmithausen

の

言 う

practicability86

と

の

妥協

が

必 要

と

され る

。

 

そ

の

様

な

視 点

か ら

考

察

を

進

め る

時

、

浮上

して

く

る

の

は

vrtha

の

概 念

で

あ る

。

上

来

しば しば

関

説 した

通

り

、 『

祭

式

犧

牲

』 （

a値

a

）

と

 

『生 命

救

助

』

（

pad

）

の 必

要

の

あ

る

場合

に は

『殺

生

』

は

許

さ れ る

。 前者

は

特

殊

的

イ

ン

ド

的大

義

名

分

で

あ り

、

後者

は普

遍的人類 的大

義

名分

で

あ

る 。

し

か

しそれ ら

二

つ

の

条件

が

欠如 し

て

い

る

場

合

に は

 

『

殺 生

』

は

禁 じられ

、 そ

れ

は

 

『

羅 刹

の

道

』

と して

斥

け られ た

。

87

）

 

必

要

で

も

な

い の

に

、 大 義名分 も

立 た な

い

の に

、 徒

に

（

rtha

） 動 物

を

殺

し

（

lambhana

）

植 物 を 伐 採 す る

（

heda

，

 

chedana

）

事

が

古

典

イ

ン

ド

の

『不殺 生

』

で

あれ

ば 、 そ れ は

現

代

の

問題

に

連 な

る

で

あ

ろ

う

。

蓋 し

『

自分

の

為 （

tmartha

）』

に

『不

必

要

に

（

；

tha

）』

に

動物

を

殺害

し

、 植

物を伐採

す

る

場合 、 そ

こ

に

人 間

の

『意思』 （

U

−

）

乃 至

『

悪

意』

8

）

が 明

瞭

に

看 取 さ れ る

故

で

あ

る

。

89

）

一

266

一

N 工 工

一

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Postgraduate

 

Buddhist

 

Studies

28

不

殺生考 （

原

）

  註

 

本

稿 は もと

1982

年

度

早大大学

院

梵

文 原

典

．

講

読

に

筆者

が 用 意 し

た

草稿 に 基

づ

い

て

い

る

。

こ こ

に

そ

の

授業

に

参

加

さ れ た

高

橋

明

、 小

川

信 良

、

伊 藤

千賀

子

氏 を初

め

と

す

る

学

生 諸 君 に深

甚

な る

謝 意 を表す

る

。 尚、 本稿

は 1996

−

98

年度 、

三

菱財 団

助

成

研

究

「

宗教

と

環 境 問 題 」

の

研 究

成

果

の

一

部

で

あ

る

。

1

）

Cf

．Schmithausen

1991

，

1991b

，

1995

，

1996 1997

．

．

 

．

2

）原

1968．

3

）

Hara

 

1986

．

4

）

Alsdorf

 

1965．

p

．7

（

ote

 

1

）

．三

種 浄肉

に

就

い て

は

Prasad

 

1975

，

下

田 1989

 

と そ

の

注

1

−

2

（p

．16

−

17

）

及

び

Schmithausen

 

1991

（）pp

．

70

−

71

．

但 し

 

MBh ．13．115．

36

−

9に は

Markapdeya の

  『

三

種

殺害』 （

rividha

vadha

＞

が

  説か れて

い

る。

Cf

．

Also

 

MS ．

5

．

51

．

5

）Cf

．

AS

．

1

．

3

．

13

，

 

Vasi

§tha

 

4

．

4

（chmidt

p

．

628

）

6

）

Cf

．

Kane

 

HDhS ．V

−

2

，

pp

．1419

−

1424

 

and

 

Spera

 

1982

 

pp

．8

−

9．

7

）

Mehendale

 

1970

 

p

．423．

8

）

Cf

，

ah

加

sa

 

paramo

 

dharmas

 

tathahi

叩

s

巨

paro

 

damah

 

ahi

単

s 盈

paramarp

 danam   ahirpsa  

parama

単

tapa

耳

（

7

）

 

ahimsa

 

paramo

 

yaj

血

as

  tathah

加

sa

 

pararp

 

balam

 

ahipsa

 

paramarp

  mitram  

ahimsa

 

paramalp

 

sukham

 

ahirPs

且

parama 甲

satyam

 

ahirpsa

 

parama 甲

§

utam

 

（

Bh

．

13

．

117

．

38

，

cf

．

IS

．

819

−

20

）

9

）

Cf．

yath

訌 n 訌

ga

−

pade

’

nyani

 

pad

互ni

 

pada

−

g

互minam

 

sarvapy

 

evapidhiyante

 

pada

−

jatani

kaufijare

 

eva

叩

sarvam

 

ahi

甲

say

護

 

dharmartham

 

apidhiyate

 

（

Bh ．

12

，

237r18

−

19  ab

＝

／

13

．

115．6

）

．

Cf

．

 

Halbfass

 

1983

，

 

p

．19

 

note

 

4

．

10

）仏教

の

肉食禁止

の

由来 に就

い

て は 下 田

1990．

11

）

Mehendale

 

1970

 

p

．

423

．

12）

Alsdorf

 

1961

 

p

．

5

，

 

Schmithausen

1994

 

p

．

184

 

and

 

196

（

ote

 

32

）

川

崎

 

1985pp

．

177

−

8

 

and

 

182

（

注

16

）

13

）

Cf．WezIer

 

1978

，

 

pp

．101ff．and

 

Bhatt

 

199478

−

88．

14

）

辻

1978

，

pp

．22

−

27

，

 

Schmidt

 

1966

，

 

pp

．

644ff

．

 

Schmithausen

 

1991

（）p

．

．

97

，

 

notes

 

539

−

540

，

1995

 

pp

．

47

−

8

．

15

）

Schmidt 

1966

 

pp

．

649

  ff．

16

）

Cf．

MS

．5．33

 

cd

（agdhva

hy

 

avidhina

 

maipsarp

 

pretas

 

tair

 

adyate

 

’

va

§

ab

）

17

）

Alsdorf

1961

 

pp

．

18

−

20

，

 

Cf

．

also

 

Mehendale

 

1970

，

 

p

．

420

．

18

）

鎧

1989186

−

8

。

Scharfe

 

1968

 

pp

．

291

−

297

．尚、

ahi 甲 sa

 

の

研 究 史 と し

て

 

は、

Bhatt

 

1994

，

 

pp

．

139

−

176が 最 も

優

れ て

い

る。

一

265

一

N 工 工

一

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Postgraduate

 

Buddhist

 

Studies

不 殺

生

考 （

原

）

29

19

）

20

＞

21

）

22

）

23

）

24

）

25

）

26

）

27

）

28

）

29

）

30

）

31

）

32

）

33

）

34

）

35

）

後述す

る

（

Bh ．12．15．20

−

22

）

如 く、

pranasyannam

 idarp  sarvarn の

句

は

叙事 詩

に

も見 え る

が

、他

に

MBh

．12

，

10．

6

．

に

も繰 り返 され る 。

 

Cf

．

also

MBh ．12

，

260．19

（

r蜘

sya

 

am

）

and

原

1971

，

 

p

．15．

Cf．Hopkins 

1889

，

 

p

．

64

，

  Alsdorf 

1961

，

 

pp

．

30ff

．

（

lsdorf

は

こ の

部

分

を

MBh

．

の

古

層

に

属す

る と

す

る

）

and

 

Mehendale

 

1970

，

 

p

．

422

．

Cf

．

also

 

Biar

−

deau

−

Malamoud  

1976

 

pp

．

135

−

138

，

  Hazra  

1975

，

 

p ，

237

，

Proudfoot  

pp

．156

and

 

244

，

 

Wilhelm

 

1991

 

p

．9．

尚 、

こ の dharma

−

vyadha は Vidura と

共

  ノ

に Sahkara

 

ad

 

BrahmasUtra

 

1．

3

．

．

38

に

も言及

さ

れ

て

い

る （

e

＄

am

 

punab

pUrva

−

k

；

ta

−

sa

叩

skara

−

vaSad

 

vidura

−

dharmvyadha

−

prabhltinarp

jfianotpattis

te

§

arp 

na §akyate

 

phala

−

praptib

 

prati

§

edhurp

）

．

Cf

．

Sawai

，

1986

， p

．381．

池 田 1935pp

．

514

 

ff

．

中

村

1959pp

、

55

 

ff

．

Cf

．MBh ．

6

．

40．47

−

48

．

cf

．

Malinar

 

1996

 

p

．376

．

Cf．MBh ．12．254．44ad

（

MS ．10．84

）

．Cf．also

 

Kane

 

HDhS ．

∬

．

pp

．124

−

6

，

Schmidt

 

1966

，

 

pp

．

632ff

．

 

Mehendale

 

1970

，

 

p

．

422

，

 

Jaini

1979

 

p

．

172

，

 

Ritschel

1973p ．180

，

 

Buddhacarita

 

5

．

5

−

6．Alsdorf

 

1961

，

 

p

．

31

 

note

 

3

，

 

Proudfooot

1987pp ．

122

  and  

228

  Schmithausen 

1991b

 

pp

．

47

 

（

otes  

273

，

275

）

73

，

75

and  

1997

 

p

．

22

，

仏本行集

経

12

（大

正 3

、

705c

）

池

田

 

1935

 

p

．

493

，

中村

1959pp

．

48ff

，

山崎

 

1988

 

pp

．10

−

11

．

Malinar

 

1996

、

P

．

0

（

Bh

．

5

．28．2

）

Cr．MS ．6．

69

．

Cf

．

MS

．

7

．

18

．

Biardeau

，

1994

 

pp

，

130ff

．

Cf

．

MS

．

5．28

−

30

，

 

MBh ．10．17．18．12．10．6．12

．

260．19

−

21 原

 

1971

 

pp

．

530ff．

Biardeau

 

1994

 

p

．

133

．

Schmithausen  1991 

p

，26

（

34

）

and  

p

．

29

  note   150

（

the  uncomfortable

truth

”

！

）

and  

1997

 

pp

．

21ff

．

（

‘

practicability

”

）

．

こ

れ と は

逆

に

 

『他

の

肉

に よ っ

て

己 が

肉

を

肥 や

す者』

 

（

vamarpsarp

 

par

−

am 直

甲

sena

 

yo

 

vardhayitum

 

icchati

）

の

未 来 は危 う

い

 

（

Bh ．13．116．14

and

 

34

，

cf

．13．117．

10

）

山崎

1988p ．4

，

1989

，

 

pp

．4

−

6

．

こ の

物 語 は 古 く池 田 澄達 氏 に よ っ て

本

邦 に 紹

介

さ れ た

。

池 田

 

1944

，

pp

．

37

−

40

．

こ

の

聖 仙が

犬

の

肉を食

べ

た

物語

は

後述す

る

様

に

、

MS ．10，108

に

も述

べ

られ

るが

、

仏典

に

も

こ の

故事

は

しば し

ば

言 及 さ れ る 。

Cf．Nagananda

 

4．14

 

and

Bodhisattvayogacaracatu

聴

atakatika   ed

．

 

by

 

K

．

Suzuki

（

鈴 木

晃信〉

264

N 工 工

一

leotronio

 

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College

 

for

 

Postgraduate

 

Buddhist

 

Studies

30

不殺生考

（

原

）

36

）

37

）

38

）

39

）

40

）

41

）

42

）

43

）

44

）

45

）

46

）

47

）

（

okyo  

1994

）p

．

501ines

 

12

−

15

．

Cf

．

Suttanipata427

（

Namuci

）

．

cf

．

yajfiarthe

 

paSavah

 

sr

§ta

ity 

api

 

grUyate§

utih

 

to

’

nyatha

 

pravyttanarp

 

rak

§

aso

 

vidhir

 

ucyate

（

Bh ．13

．

117．15

）

Schmidt

，

 

pp

．

630

−

631．

Alsdorf

 

1962．

p

，18

（

ote

 

1

）

and

 

Wezler

 

1978

 

p

．82．

Schmithausen

 

1991

 

p

．16

（

L

 

2

）

，

1991

（）

p

．100

（

36

．5．

3

）

1994

 

p

．

185

（

otes

 

39

−

41

）

1995

 

pp

．65

 

and

 

67

（

iedergeburt

 

als

 

Tier

 

als

 

Strafe

）

1997

pp

．

28ff

．

Kane

 

HDhS

．

4

．

p

．

153

．

Schmithausen

1991

（）

p

．

97

  notes  

536

−

538

．

Mehendale

 

1970

 

pp

．422

−

23

 

and

 

Schmithausen1995

 

p

．47

 

note

 

18

．

Mehendale

 

1970

 

p

．

421

．

『殺

さ

れ

た

獣

が 天

界

に

赴 くな ら、 父 を殺 し

て 天

界

に

送

る

べ

し』

とは

唯物論者

の

議 論

で

あ

る

（

albfass

 

1983

 

p

．

17

 

note

 

82

 

and

 

1991

 

p

．

113

 

note

 

117

＞

．

 

agu

§  cen   nihatah   svargarP  

jyoti

tome

 

gami

＄

yati

 

vapita

 

yajamanena

  tatra  

kasman

 

na

 

himsyate

 

（

arvadar

§

anasarpgraha ．

1

，

3

）

類句

は

以下

の

も

の

に

も見 え

る

。

 

ihatasya

 

pa

§r

 

yajf

五e

 

svarga

−

praptir

 

yadl＄yate

 

vapitfi

 

yajamanena

 

k

加

nu

 

kasmafi

 

na

 

hanyate

  （

rabodhacandrodaya

 

2．20

）

Cf

．

Vi

§

pu

 

Pur

鱒

a

 

3

．

18

．

27

，

 

which

 

reads

彦α

s

甥

伽 for

 

feasman

 

in

 

d

．

尚動

物

の

境位

が

悲

惨

で

あ

り

、

そ

も

そ

も前

世 の 悪業

の

結 果

で

あ

る と

な

す

思 想

は

随 所

に

見 え

る

（

Schmithausen

 

1997

 

pp

．王7

 

note

 

IO3

）

and

 

pp

．

28ff

．

（

he

State

 

of

 

Animals

）

が

、

こ

れ を更

に

押

し

進

め れ ば

有名

な

sarpsara

−

mocaka

の

概 念

に

連 な

る

道 理

で

あ る。

sa

甲

sara

−

mocaka

 

（

輪 廻

解

放 者

）

に

っ

い

て

は、

Kawasaki

  1975

，

 

Wezler

1976

 

pp

．

335ff

．

 

Halbfass

 

1983

，

 

pp

．

10ff

．

1991

 

pp

，

 

97ff

．

 

Schmithausen

1991

，

P

．

47note

 

258

，

1994

，

 

P

．

189

（

ote  

98

）

1996

 

P

．

74

  and  his  otes  

89

  and  

91

（P

．

92

−

3

）

，尚、

Pali

 

Peta

−

vatthu

 

の

注

釈

に は

、

 

Magadha

 

国

の

二

つ

の

村

 

（

墳

hakavati と Dlgharaji

）

に

沢 山

の

sarpsara

−

mocaka が

住

ん で

い

た

事

を

伝

え

て

い

る

 

（

Peta

−

Storiestranslated

 

by

 

U

 

Ba

 

Kyaw

 

SBB ．34

（

ondon

1980

）

pp

．

73

 

and

 

82

．

（

Halbfass

 

1991

，

 

p

．121

）

．

Alsdorf

 

1962

 

pp

．

61ff

．

下 田 1991

pp

．

546fE

尚

、

叙

事 詩

に も

肉

を

美

味

 

（

Bh

．

13

．

115

、

14

，

116

．

9

，

117

．

3and

 

6

） 疲労

回

復

に

効

あ

り とな

す章句

が

散見す

る

  （

Bh

．

13

．

117

．

6

−

8

）

一

263

一

N 工 工

一

leotronio

 

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College

 

for

 

Postgraduate

 

Buddhist

 

Studies

不殺

生

考 （

原

）

31

48

）

Sternbach

 

1965

 

part

 

1

，

 

p

．287．

49

）

矢野

 

1988p

．

65

，

 

Zimmermann

 

1982

 

pp

．211

−

213

（赤松

 

1994

 

pp

。

157ff

）

．

 

Cf．also

 

Jaini

1979

 

p

．171

（

rambhaja

 

hirpsa

）

．

50

）

Cf

．

sva

−

ma

甲

sarp

 

para

−

ma

単

sair

 

yo

 

vivardhayitum

 

icchati

 

nasti

 

k

爭

drataras

 

tasman

 

na

 

n1Sarpsataro

 

narah

（

Bh

，

13

．

117

．

10

）

 

Cf．

also

 

MBh ．

13

．

116

．

14

，

349b

 

Cf

．MBh

，

13

．

117

．15

 

cd ．

51

）

Cf．MBh ．13．．116．51

（

ak

§

ovat

）

13．117

．

15

（

ak

§

aso

 

vidhih

）

52

）

Cf

．

MBh

．

12

，

186

．

13

．

尚 、

 

p購

ha

−

maIpsa

（背

肉

、 陰

口

）

と

の

列

挙

は

MBh ．

 

13．107，55に

も見 える

。

こ の

語

の

解釈

に

就

い

て は次

章参

照

。

53

）

Cf

．

Jaini

1987

 

p

．118．

尚

，

戦 争

＝

祭 式

，

武 人

＝

Yaj

 

mana

， そ

れ

故

に

武 人

が

 

戦 争

に

於

い て

敵 を殺 す

は

 

「不 殺 生

」

と

な す

Biardeau の

議論

に

つ

い

て は

 

Malinar

 

1996

，

 

p

．

48 参照

．

54

）

Krottenthalef1996

 

pp

．

23ff

．

55

）

Cf

．

Wilhelm

 

1991

 

pp

．

11ff

．

56

）

Cf

．

Zimmermann

 

1982

 

pp

．

203

−

4

（

赤

松

 

1994 149

）

57

）

Krottenthaler1996

 

pp

．13

−

23．

58

）

Cf．MBh ．1．11，15

−

16

（

iardeau

 

1988

 

p

．

79

）

．

59

）

Biardeau

 

1988

 

pp

．89

−

91．

60

）

Cf．MS ．

7

．

87

−

89

 

and

 

Spera

 

1982

 

p

．

8

，

 

note

 

6

．

61

＞

原 1971

．

62

）

Jaina

教

に

於

け

る正

当防衛

の

た め

の

「力

の

行使」 （

irodhi

 

hirpsa

）

に

つ

い

 

て は

、 Jaini

1979

 

pp

．

171

 

and

 

314

．

63

）

K

寧

triya

の

肉 食

に

つ

い

て

はKane

 

HDhS

．

皿

一

2

，

 

PP

．

780ff

．

64

）

v1

−

tha

（

ach

 

Lust

）

の

語源 （

f．

p

＃

hak

）

に は

今

は

触

れ な

い

。 唯 、

  v

；

tha

＝

 

必要以上 と な し

て

、 『貯 蔵 』 を禁

止

す る叙 事詩

の

文 脈 を

挙

げ れ ば 次

の

如

くで

  あ

る

。

 

traivarSikad

 

yada

 

bhaktad

 

adhikarp

 syad  dvijasyatu

  yajeta

 

tena

 

dravyepa

  na  

v

；

tha

 

sadhayed

 

dhanam

（

Bh

．13．47．22

）

 

『

バ

ラ

モ

ン

が

3

年

間

  （

そ

の

家

族

が

） 食す

るに 足 る

以

上

の

財

を

有す

る

場

合 、

 

彼

は

そ

の

財産

で

祭 式 を催 す

べ

き

で

あ

る

。

彼

は

財 産 を

必

要 以

上 に獲 得 して

 

は な らな

い

（

貯 金 不 可

）』

  evam

 

etat

 

samuddistam

 

dharmesu

 

bharatarsabha

 

etad

 

dharmam

 anus

叫

tya  na  v

τ

tha

串

adhayed  

dhanam

（

Bh

．13 ，

 

47。26

）

  『

こ の

  （

相 続

に

関す

る

）

掟

に

思

い

を

致

し、

徒

に

財産 を獲得

し

て は

な らな

 

い

』

 

尚、

vythatya の

合成 語 は

MS ．7．47に

王

の 10

悪

と

し

て

言及

さ れ る

。

65

）

Cf

．

原 1992

．

66

）

Cf．

Vrk§

a

−

gulma

−

lata

viruc

−

chedane

 

japyam

rk

−

§atam

一

262

一

N 工 工

一

leotronio

 

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College

 

for

 

Postgraduate

 

Buddhist

 

Studies

32

不殺

生

考 （

原

）

 

syad

 

osadhi

−

vrth

巨

一

chede

 

kslr

亘

§I

 

go

’

nugo

 

dinam

（

S ．

3

．

276

）

 

Mitak

§

ara は

yajfiady

−

adr

＄tartharp

vina

 

chedane と注 して

い

る

。

 

Cf

．

also

 

Sternbach

 

1965

 

p

．

340

（

antonly

，

 

intentionally

67

）

Cf．Schmithausen

 

1991

（）

pp

．25

−

26

（

ntentionalkilling

：

unintentionaI

 

killing

）

．

68

）

祖

先

祭

に

在

っ て

祖 先

は

肉 を好

む と

言わ れ

る

（

Bh ．13．116．1

−

2  ami

§

a

−

kah

−

 

k

＄

in

）

69

）

sam

−

a

−

labh

−

（殺）

に

就

い

て は

Oertel

1994

（

uphemism6n

＞

pp

．

1507

 

ff．

 

Schmithausen

 

1991

（）pp

．9

，

19

，

27

（

narambha

）

66．

See

  Index 

p

．

120

．

70

）

pr§tha

−

marpsa

の 2

様

の

解

釈

 

（背

で

荷 を運

ぶ

動

物

の

肉

と

陰

口

）

に

就

い

て は

 

Klein

−

Terrada

 

1980

 

p

．22

 

note

 

64．

71

）

72

）

73

）

74

）

75

）

76

＞

77

）

78

＞

79

）

80

）

Cf．Klein

−

Terrada

 

l980

，

 

pp ，

42

 

ff．

（

nd

 

also

 

pp

．16

−

17

）

祭

式

に お

い

て

も

、

肉食

は 必

要

最低 限

度

に 留 む

べ

き

で

あ

っ

た

。 動 物犧 牲

に

批

判的な

Vicakhnu

王

は

、 『不殺

生

』 を説き、

ヴ

ィ

シ

ュ

ヌ

信

仰

を讃美

し

て

次

の

様

に

謳

っ て

い

る

。

 

yadi

 

yajfiarpg

ca

 

vykSamS

 

ca

 

yapamg

 

coddigya

  manavab

 

v

；

tha

 

ma

卑

sani

 

kh訌danti

 

nai5a

 

dharmab

 

pra

§asyate

（

Bh ．12．257．8

）

 

『

人

々

が 祭 式 、

（

聖

）樹

、 祭 柱 に

事

寄せ て 、 無 闇に 肉 を食 えば、 そ は

法

と

 

して

讃

え ら

ず』

こ の

種

の

、 人

は 生

ま れ よ りも行

い

を

重

視す

る

極

め て

進歩的

な

考

え

方

に就

い

て

は

Strauss

 

1983

 

p

．

330

 

and

 

Hacker

 

1978

 

pp

．

352

 

ff

．

参

照

。

Cf

．

13

．

98

．

12

．

尚 、 類似

の

不 眠者 、 非 肉食者 、 浄化

の

具

の

連

立

に

就

い

て

は

MBh ．

12

．

214

．

6

，

13

．

93

．

8

．

先

に

MS

．

5

．

31に

『

祭 式

の

為

に

非ず

ん ば 、 そ は 羅 刹

の

道 な り

』

と言 われ

て

い

る

の

を見

た が

、

羅

刹

は

『

rtha に 私

腹

を

肥

す』

と

言

わ れ る

、

羅

刹

Hid

−

imba

を殺す

に

際 し

て Bhima は

彼

に

次

の

様

に

言 う

。

 

vrtha

 

ma

毋

sair

 

v

τ

tha 

pu

＄tab

v

；

tha 

vl

：

ddho

 

v

；

thamatib

 

vrtha

 

mararpam   arhas

 

tvarp

 

vrthadya

 

na

 

bhavi6yasi

（

Bh ．1．142．25

）

Malinar

 

1996

 

p

．

160

，

 

note

 

10

（

tma

−

karapat

 

BhG

．

3

．

13

，

 

TB

．

2

．

8

，

8

．

3

keval

巨

dl

）

．

『非 肉食者礼 讃

』

の

句

は MBh ．

第

13

巻

に

顕著

で

就 中

13．116

−

117に

強調

され

る

。

MBh

．

13

．

105

．

27

（

marpsada

）

MBh

．

13

．

110

．

85

（

m 琶

rp

§

asi

）

MBh

．

13

．

116．11

，

13

．

116

．28

（

ma

叩

sa

−

bhak

＄

a4a

）

．

Cf

．

Strauss1983

 

pp

．

11

−

153

，

  Bailey 

1985

．

Cf．

Hara

 

1997

 

pp

．

516

−

519

．

原

1997

 

pp

．

84

−

85

（

ote

 

23

）

．

Cf

．

MBh

 

12

．

214

．

10

（

ta

−

vadi

 

sada

 

ca

 

syaj

 

jfiana

nitya9

 

ca

 

yo

 

narab

）

13

．

93

．

7

（

ta

−

v

巨dl sad 巨 ca  

sy 訌

n  niyata

§

・

ca

 

sada

 bhavet

）

11

（

ta

−

vadl  sada

一

261

N 工 工

一

leotronio

 

7/26/2019 Hara-A Note on Ahimsa (JICPBS 1 [1998])

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Postgraduate

 

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Studies

81

）

82

）

83

）

84

）

）

）

）

匚

」

ハ

07

QO88

88

）

89

）

不殺生考 （原）

33

ca

 

sy2d

 

dana

−

§

ila

§ca

 

manava

尊

）

brahmacarya

は

Urdhvaretas

 

と 異 な り、

eine

 

momentane

 

oder

 

zeitlich

befristeteBefolgung

 

eines

 

keuschen

 

Lebenswandels

（

hee

 

1986

，

 

p

．

328

）

と

解釈

さ

れ

る 。

Cf

．

MBh

．

13

．

148

．

15

．

Cf．

MBh

，

3

．

1991

．

12

 

cd

＝

／

13

．

93

．

11

 

ab ．

Cf．Pra§

na

 

Upani

§

ad

 

1．13

（昼

と

夜

は

造物

主 な

り。 昼

は

彼

の

命 、 夜

は

食

な

り、 昼

に

愛 を享 受 す る 者 は 命 を減 らし 、 夜

に

愛 を 享 受 す る者 は 梵 行 な り』

Cf．Meyer

 

1971

 

p

．162．

Schrnithausen1991

 （）pp

．

72

，

73

，

75

 （

aily

 

needs

）

77

，

78

，

102

，

103，

Cf

．

sa

卑

kalpaja

 

hirpsa

：

arambhaja

 

hirpsain

 

Jainism

（

Jaini

 

i979

pp

．

170

ff

．

）

そ れ は 又 しば しば

raga

の

語

に

よ

っ

て 示 され た

（

akrapA4idatta

 

ad

 

Caraka

 

1

．

8

，

28

）

 

raga は

又、

K

互

ma

−

sUtra に お

い

て

も排 斥

さ

れ

て

い

る

（

，

2．53

−

54

，

54

，

57

，

59

）

．

燃料用

の

生 木

の

伐 採

（

vapatana

）

は

upapataka

の

一

っ

に

数

え られ

（

S

．

11．64

） 又果 樹 そ

の

他 を伐 採

（

hedana

．

）

す

る

際

に は

讃 歌 百 唱

が

義務

づ

け

られ て

い

た

（apya） （

S ．11．142

）

。

Bibliography

Alsdorf

Bailey

Bhatt

Biardeau

Biardeau

1961

1985

1994

1988

1994

L

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B

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Nivl

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−

ino

 

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1

ぬ彡

勿

zs

δ in

 

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of

 

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夕 げ

、

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Brahmanisme

 

ancien

，

 

ou

 

la

non

−

violence

  impossible

，

”

 

レ

’

iolenceset   non

−

z

丿

iolencesen

 

inde

，

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§

artha

 

l6

一

260

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殺

生

考

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Shee

SperaStembach

Strauss

Wezler

Wezler

WiIhelm

Zimmermann

1997

1986

19821965

1983

1976

1978

1991

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Early

 

Buddhist

 

Traditionand

 

Ecological

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，

”

ノ

bzarnal

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  Buddhist  

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4

， （

997

），

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2

−

74

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，

 

taPdmsund

 

tmpasvin

  in den 

erzdhlenden

Panten

 

des

 

Maha

−

bharata

（

einbek

 

1986

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G

．

Spera

，

ハloteson

 

A 苑

勿

 

s

σ

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tZn

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di

α

n

 

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．

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“

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religi δs

−

weltan

−

schaulicher Toleranz  bei

 

dem  

量

dischen

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Jayantabhatta

Saeculum

 

271976

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，

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wahren

 

‘‘

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kt．

vighasasin

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1978．

F

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−

ma

，

”

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izangle

et

 

le

ノ

umet

 

de

viandes

 （

e

 

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赤松

原

原

原

原

原

1994

1968

1971

1972

1992

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主

義

と

非暴力

に

つ い

て

の

ノ

ー

ト

』

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青

土

杜

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−

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不

殺

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田

池

田

川

崎

村

田

中

下

下

田

下

田

辻

野

崎

矢

山

山

崎

鎧

 

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ー

バ

ー

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と

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古

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ド

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ラ

モ

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の

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ぐ

っ

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