ポケモンカードgb2 オーキド無し環境デッキ構築

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ポケモンカード GB 2 オーキド無し環境 《オーキド博士》のみ禁止で、ほかは何でもありの環境についてのメモ。サイ ドカードは 6 枚。一部のレシピは革命児閣下(ポケモンカード GB スレのかつ てのコテハン)が書き込んだものがもとになっている。 I デッキ * 毒ウィニー モンスター: 14 突風(4) ビードル lv.15(4) ポケモン入れ替え(2) ベトベター lv.10(4) マサキ(4) 悪いベトベトン(4) マサキの転送装置(4) ナゾノクサ lv.21(2) ロケット団のお姉さん(4) トレーナー: 32 ロケット団のワナ(3) エネルギーリムーブ(4) エネルギー: 14 超エネルギーリムーブ(4) 草(14) エネルギー転送(3) 革命児閣下のデッキリストより。この環境の最強格と思われる。 種が軒並み優秀であり、特にビードルはエビワラーと互角の強カードである。 最小限のカードで動けるのでハンデスに強いし、毒の性質上、リムにも極めて強く、エネ ルギー枚数を減らせる。また、キーカードが無いのでサーチがいらない。モンは使い捨て にできるので、回復もいらない。従って、それらの分のスロットをエネリム、ハンデス等に 十二分に割ける。 悪ベトを使うことで、いわゆるマナカーブも完璧になり、さらに毒に強いストライクなどに も対処できる。 種を増やすなら突風-1 ナゾノクサ+1 くらいか。そもそもナゾノクサはあまり引きたくない 種である。 速攻ビートダウン同士の対決でも、リム合戦によってフィニッシャーが動けずにゲームが 長引いて、エネ枚数が問題になるケースはある程度起こる。それを考慮するならエネ枚数 の方を優先して、エネ転を抜いて草を入れてもいい。一方、コントロール相手にはエネを 多少増やしても効果が無く、速攻で押し切るのが一番の対策である。 偽オーキド、ベトベトンなどの一枚挿しは必要ないだろう。そもそもサーチがいらないこと を強みにするデッキタイプなので、一枚の○○対策カードは効果が小さい。 ハンデスを優先してロケ罠+1 突風-1 はあり得る。

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Page 1: ポケモンカードGB2 オーキド無し環境デッキ構築

ポケモンカード GB 2 オーキド無し環境

《オーキド博士》のみ禁止で、ほかは何でもありの環境についてのメモ。サイ

ドカードは 6 枚。一部のレシピは革命児閣下(ポケモンカード GB スレのかつ

てのコテハン)が書き込んだものがもとになっている。

I デッキ 集

* 毒ウィニー

モンスター: 14 突風(4)

ビードル lv.15(4) ポケモン入れ替え(2)

ベトベター lv.10(4) マサキ(4)

悪いベトベトン(4) マサキの転送装置(4)

ナゾノクサ lv.21(2) ロケット団のお姉さん(4)

トレーナー: 32 ロケット団のワナ(3)

エネルギーリムーブ(4) エネルギー: 14

超エネルギーリムーブ(4) 草(14)

エネルギー転送(3)

 革命児閣下のデッキリストより。この環境の最強格と思われる。

 種が軒並み優秀であり、特にビードルはエビワラーと互角の強カードである。

 最小限のカードで動けるのでハンデスに強いし、毒の性質上、リムにも極めて強く、エネ

ルギー枚数を減らせる。また、キーカードが無いのでサーチがいらない。モンは使い捨て

にできるので、回復もいらない。従って、それらの分のスロットをエネリム、ハンデス等に

十二分に割ける。

 悪ベトを使うことで、いわゆるマナカーブも完璧になり、さらに毒に強いストライクなどに

も対処できる。

 種を増やすなら突風-1 ナゾノクサ+1 くらいか。そもそもナゾノクサはあまり引きたくない

種である。

 速攻ビートダウン同士の対決でも、リム合戦によってフィニッシャーが動けずにゲームが

長引いて、エネ枚数が問題になるケースはある程度起こる。それを考慮するならエネ枚数

の方を優先して、エネ転を抜いて草を入れてもいい。一方、コントロール相手にはエネを

多少増やしても効果が無く、速攻で押し切るのが一番の対策である。

 偽オーキド、ベトベトンなどの一枚挿しは必要ないだろう。そもそもサーチがいらないこと

を強みにするデッキタイプなので、一枚の○○対策カードは効果が小さい。

 ハンデスを優先してロケ罠+1 突風-1 はあり得る。

Page 2: ポケモンカードGB2 オーキド無し環境デッキ構築

 また、序盤をストライクで粘られるとフィニッシャー対決では不利なので、悪ベトのプレイ

を早めるためにサーチ(交換おじさん)を一枚程度入れるという手もあるか。

 悪ベトがバトル場で置き物になってしまう状況を作らないよう気を付けること。具体的に

は、悪ベトと 2 エネが揃う瞬間にロケ姉を打って相手の超リムを消す、など。悪ベトは軽く

て強いカードだが、それでも中速デッキのフィニッシャー(プクリン等)や場を整えたピク

シーに対しては不利である。「1 ターンでも待てば不利になる」という基本を忘れずにプレ

イしないといけない。

 毒ウィニーに対抗しうるデッキを考えることが、この環境におけるデッキ設計の基本にな

るだろう。以下はその例。

・[高速] 1 エネ 20 ダメの炎ポケ 8枚積み+プラスパワー 4 枚積み

 もっとも直裁的で確実なアンチだが、これほど狙い撃った対策に走らなくても、炎ウィ

ニーは互角以上の勝率を狙える。しかし、一般的に強い構成にするのはなかなか難しい。

フィニッシャー(リザード)が頼りないのが原因だ。

・[中速] 序盤をストライク、エビワラーなど毒と互角に殴り合える種で乗り切り、悪ベトより

大きいフィニッシャーを出す

 プクリンタッチ闘など。弱くはないが、プリン、バリヤードなどの投入によってどうしても不

安定になる。あと、毒ウィニーより必要なカードが多いせいでハンデスが十分に積めない。

これは割と痛い欠点である。

・[低速] カビゴン入り○○

 ビートダウンなら一応、低速亀が有力。プクリンよりさらに不安定になるし、単純なデッキ

パワーは低いが、毒ウィニーがトップメタで炎も強いという環境では存在し得るタイプだ。

カビゴン対策をにらんでベトベトン入り毒ウィニーを作るのはなかなか難しい。ベトベトンを

安定して出せて、かつスピードと支配力を失わないような構築は困難だからだ(ベトベトン

の可能性については後述)。

 ピクシーコントロールにカビゴンを入れる意味はあまり無いと思われる。ピクシーが負け

るのは速攻で押し切られるパターンばかりなので、カビゴンを 1~2 枚積んでも大して効果

がない。

* 炎ウィニー

モンスター: 14 ポケモン入れ替え(2)

ヒトカゲ lv.9(3) ポケモン回収(2)

リザード(3) ポケモン交換おじさん(3)

ブーバー lv.31(4) マサキ(4)

ファイヤー(4) マサキの転送装置(4)

トレーナー: 29 廃品回収(1)

Page 3: ポケモンカードGB2 オーキド無し環境デッキ構築

エネルギーリムーブ(4) ロケット団のお姉さん(4)

超エネルギーリムーブ(3) エネルギー: 17

突風(2) 炎(17)

 閣下のデッキリストより。

 ファイヤーのサポートにより、炎ウィニーは他の色に一歩先んじている。戦える種が 7枚

というのは少なめだが、圧縮と交換おじさんで十分回る。

 しかし、初手にファイヤーしか無いということが頻繁に起こり、このパターンはあまり良く

ない。もちろんファイヤーは壁にはなるし、最序盤の事故を防ぐことには貢献している。し

かし、この環境の中で相対的に見て、炎ウィニーは「待てば有利になる」デッキではないた

め、逃げにくい壁の存在はプラスに働かないのだ。

 ブーバー lv31 は、カードパワーは高いが速攻向きの種ではない。1 エネ 20 ダメブー

バーという選択肢もある。

 長期戦を睨んで、廃品回収+1(交換おじさん or入れ替え-1?)という手もあるか。

 毒ウィニーと比べるとハンデスの枚数や種の質に差があり、序盤の力がやや落ちる。

ファイヤーがいるせいで、突風で時間を稼がれやすいというのも欠点。一方、ゲームが長

引いてハンドが増え、フィニッシャーを出してのリム合戦になっても厳しい。この場合リ

ザードはまともに殴れないので、ブーバー、ファイヤーで防戦一方になるからだ。場に出

すとデッキを削ってしまうファイヤーの能力のせいで、デッキレス勝負にも滅法弱い。

 まとめると、単純なデッキパワーでは毒ウィニーと比べてかなり劣るという評価。しかし、

毒ウィニーそのものに対しては相性が良く、中速デッキのストライクにも強い。さらに、この

環境の中では(弱点の)水が弱く、炎抵抗持ちがいないことなどから、色そのものが非常

に有利な位置にある。毒ウィニーとともにメタゲームの中心になるデッキだ。

 ロケ姉は、ヒトカゲをパンプアップして殴るターンに打つこと。もちろん相手のリムを消す

ためだ。このプレイングが一番重要。

 逆に言うと、炎ウィニーと戦う時に重要なのはリザードを相手にしたくないタイミングでロ

ケ姉をロケ姉で消したり、エネリムをヒトカゲに打ったりすること。完成したリザード相手に

即座に超リムを打てるかどうかで、勝負が決まったりする。

* プクリン ( タッチ闘 )

モンスター: 14 マサキの転送装置(4)

ストライク(4) 突風(3)

エビワラー(4) ポケモン交換おじさん(1)

バリヤード lv.20(1) パソコン通信(2)

プリン(3) ポケモン入れ替え(2)

プクリン(2) ロケット団のお姉さん(2)

Page 4: ポケモンカードGB2 オーキド無し環境デッキ構築

トレーナー: 28 エネルギー: 18

エネルギーリムーブ(4) 闘(10)

超エネルギーリムーブ(4) 無色(4)

たたきつけろ!挑戦状(2) リサイクル(4)

マサキ(4)

 閣下のデッキリストより、少し改変した。中速ビートダウン。

 種の構成上、どうしても事故が起こりやすい。通常よりドロー加速が多いのでその辺で

多少はカバー可能だが……。

 バリヤードを呼ぶためにはある程度のサーチが必要になる。交換おじさんとパソ通の配

分は確定できない。バリヤードのサイドイン(サイド 6 枚なら 10%以下)を警戒してサーチ-

1 バリヤード+1 というのも有り得るが、種事故が増えるという欠点がある。この構成でエネ

の総数が 18 というのはやや多い(闘も無色も 1 枚ずつしか付けないし)が、闘エネは早め

に引かないと困るので減らしたくない。闘をいくつかエネ転に変えるとどうなるだろうか。

 モンスターの展開だけを見れば毒ウィニーと互角の水準だが、ハンデスの枚数などによ

り、総合的には水を開けられている。しかし、毒ウィニーなどと違って決定的に苦手な相手

が存在しないので、どの場合でもそこそこ戦える。

 1 エネで殴れる種(上ではエビワラー)に何を選ぶかでタッチする色が変わる。メタゲー

ム次第で何でもありえるが、最善は闘、次点で草というところか。

** プクリン(タッチ草)

 エビワラーをビードルにしたバリアント。

 タッチ草の利点はストライクで殴れる可能性が増すことで、机上ではもっとも合理的な設

計に見える。しかし、炎ウィニー、多色ウィニーに弱くなるのであまりお勧めできない。なお、

エビワラーにしろビードルにしろ、vs ストライクは苦手。

** プクリン(タッチ雷)

 エビワラーをエレブーにしたバリアント。

 ストライクと戦える代わりに、エビワラーに弱くなる。これはあまり良くないだろう。ストラ

イクは基本的に殴れないポケモンなので、その前でこちらが止まってしまうことは別に致

命的な問題ではなかった。プクリンデッキは基本的に待っても不利にならない側なのだ。

エビワラーに 2発でやられるという弱点の方がずっと痛い。

** プクリン(タッチ炎)

 エビワラーをブーバーにしたバージョン。これも基本的には良くないだろう。毒相手には

エビワラーで十分殴り合えるし、わざわざブーバーを採用するメリットが小さい。

 相対的に言って、この環境ではプクリンより小さいフィニッシャーが多いし、基本的には

「待てば有利になる」側である。しかし、壁を入れまくった低速プクリンデッキはあまり強く

Page 5: ポケモンカードGB2 オーキド無し環境デッキ構築

ない。その場合は最終的にプクリンで相手のフィニッシャーを潰しまくらないといけないし、

相手も万全な状態から 6 枚取るのは、プクリンでも困難だからだ。

 低速ならプクリンではなく、カメックスがマシだろうか(→低速亀)。これも大して強くなさ

そうだが。

* ルギア( タッチ 闘 )

というのはどうだろう? 後で考えてみる。

 プクリンに比べたルギアの利点は

・プリンと違って初手で引いても事故らない

・スロットが節約できる

・実質的に弱点がなく、闘抵抗も持つ

・完成に必要なカードが一枚分少なく、リカバリーも容易

・殴るのにベンチを埋める必要がない

 でも平均 40 ダメは流石に弱いか。

 ルギア自身はプクリンと違ってバリヤードを必要としないが、

・タッチ闘 : エビワラーで戦うならバリヤードはやっぱり要る

・タッチ草: ストライク、ビードルが両方炎に弱いのはキツい。バリヤードの必要性はそこそ

こある。

・タッチ雷 : エレブーでエビワラーと戦う場合のみバリヤードが必要だが、ルギアとストライ

クの両方で止められることを考えると要らない?

・タッチ炎 : バリヤードはまず要らない

 となるとタッチ炎、タッチ雷にもそこそこ芽があるのか。

* 悪ピクミュウツー

モンスター: 15 ポケモン入れ替え(1)

ストライク(4) 突風(1)

バリヤード lv.20(1) ポケモン交換おじさん(2)

GR ミュウツー(2) マサキ(4)

ピッピ(4) マサキの転送装置(4)

悪いピクシー(4) ロケット団のお姉さん(2)

トレーナー: 29 エネルギー: 16

いいきずぐすり(3) 無色(4)

エネルギーリムーブ(4) なんでもなおし(4)

超エネルギーリムーブ(4) きずぐすり(4)

パソコン通信(4) リサイクル(4)

Page 6: ポケモンカードGB2 オーキド無し環境デッキ構築

 これはボツデッキ。

 無単ビートダウンは基本的に対戦レベルでは厳しい。無エネにメリットがあるにもかかわ

らず、である。理由ははっきりしていて、無色 1 エネで動ける強いアタッカーがいないこと

だ。場が完成しないと何もできないので、サーチを山盛りにせざるを得ないし、場が崩れる

と何も出来ないのでリカバーするためのカードも必要である。毒ウィニーが相手だとピッピ

で時間を稼げないというのも痛い。

 プクリンデッキはドローを増やせる仕組みがあって、かつモンスターの構成に余裕が

あったから闘タッチが出来たが、悪ピクはどちらの点でも苦しい。無理やりエビワラーを投

入するくらいなら、プクリンを使ったほうがマシだろうし。

 あるいは、ピクシーコントロールに見せかけた地雷というパターンで……意味ないか。

* ピクシーコントロール

モンスター: 15 ダウジングマシーン(3)

ストライク(4) ポケモン交換おじさん(2)

ベロリンガ(3) ポケモンセンター(4)

バリヤード lv.20(1) ポケモン入れ替え(4)

ピッピ(4) マサキ(4)

ピクシー(3) マサキの転送装置(4)

トレーナー: 41 廃品回収(1)

いいきずぐすり(3) ギャンブラー(1)

エネルギーリムーブ(4) ロケット団のお姉さん(3)

超エネルギーリムーブ(4) エネルギー: 4

パソコン通信(4) リサイクル(4)

 この環境のコントロールでは最有力だろう。ビートダウンと互角に殴り合う能力を持った

上で、デッキレスにも対応する。立ち上がりの安定性は当然ながらウィニーに及ばないが、

ドロソがフル投入出来ることにより、コントロールとしては破格のスピードである。ピクシー

事故死からのリカバリーも速いので、中盤以降は安定している。

 廃品回収はピクシーの再生にもデッキレス対策にも役に立つが、二枚入れるかどうか微

妙なところ。デッキレスに対応するには、ギャンブラーを 1 枚入れた方が確実だろう。

 種の数はウィニーより多い 12 枚。これ以上増やす必要はないだろう。

 突風や回収はあれば役に立つが、何を抜くか微妙な所。いいきず、ロケ姉、入れ替えあ

たりの枚数を調整できるか。序盤の不安定さはやはり欠点であり、ロケ姉は 3~4 枚入れ

ておきたい。

 スピードアップにパソ通-1大暴走+1 という手もあるが……。

Page 7: ポケモンカードGB2 オーキド無し環境デッキ構築

 序盤を抜ければ山札をほとんど使い切る勝負になるので、エネリムをいつ打つのかが

極めて重要。エネリムを打たずとも相手が死んでエネがトラッシュに行くなら、それが一番

いい。しかし、打ち惜しむとやられる。必要な時は、超リムの一枚剥がしもためらわないこ

と。

 また、待ちに徹すると弱いということを忘れない。大量の突風、入れ替え、プラパ、ロケ

罠、ロケ姉、偽オーキドなどを手に一気に攻められると、崩されてしまう。ピッピ、ベロリン

ガ、ストライクをフル活用してこちらから積極的に崩し、相手の手札を使わせること。

 ベロリンガをベンチに置くタイミングは重要。ベンチにベロリンガがいて突風で呼ばれる

と、こちらの動きが止まってしまうし、入れ替えを消費することになる。一方、出さないとハ

ンデスによって失うリスクもある。相手のデッキタイプによって、これらを天秤にかけて判

断することになる。中盤以降のハンデスへの一番良い対策は、上でも書いた通り、相手を

崩し続けることだ。

 悪ベトの対応は、入れ替えを使ってベロリンガで 3 回殴った後、ピクシー死に出し→ヘド

ロパンチ、もしくは回復を一回使ってヘドロパンチ→入れ替えなど。

 ラッキーはベロリンガで対応し、必要ならピクシーで相討ちする。ギャンブラー 4積みで

デッキレスを狙うような露骨なアンチデッキでなければ、ラッキーがいても特に問題はない。

 エビワラーはストライクでとりあえず止められる。ピクシーで殴りあいたい場合はバリ

ヤードを呼べば安全だが、もし呼べなくても回復一回で抜ける。カイリューコントロールな

どと違って、「相手が攻めるならこちらもサイドカードを取れる」というデッキであるため、一

枚差しがサイドインすることの痛手は比較的小さい。

 ウィニーとの対決は、不安定な最序盤をウィニーが突けるどうかでほぼ決まる。例えば、

初手でハンデスが決まりまくったりするとあっさりウィニーが勝つ。ロケ罠が積みにくいと

いうのは、泣き所の一つである。

 ピクシーメタは色々考えられる。

・ロケ姉ロケ罠 8枚積みのウィニー

 結局は、速攻が一番の対策だろう。コントロールは最序盤がどうしても不安定になるか

ら、1 ターン目にハンデスなどが決まると苦しくなる。もちろん、これはウィニー対ウィニー

でも同じことで、初手ロケ罠でほぼ勝負が決まってしまうのだが。また、中盤に差し掛かる

あたりでもハンデスが連続で決まったりすると、崩れやすくなる。

・偽オーキド・ラプラス入り低速亀

 このデッキタイプは低速亀(メタ)として後述。逆にピクシーがこのタイプに当たった場合

は、偽オーキド後の勝負が全てになる。

1. ドロソは一切使わない。

2. ダウジングなど、偽オーキド後に引きたくないトレーナーはガンガン捨てる。

3. ベンチは可能なかぎり埋める。

4. ゼニガメと偽オーキドのプレイが同時でない場合は、必ずロケ姉でカットインして重要な

カードを捨てさせる。

・ラッキー入りコントロール

Page 8: ポケモンカードGB2 オーキド無し環境デッキ構築

 コントロールのミラーマッチはギャンブラー、ダウジングが多いほうが勝つ。

* 5C ウィニー

モンスター: 12 突風(2)

ブーバー lv.18(2) パソコン通信(4)

ヒトデマン(3) マサキ(4)

ビリリダマ(2) マサキの転送装置(4)

ワンリキー(3) ロケット団のお姉さん(1)

ルージュラ lv.18(2) エネルギー: 16

トレーナー: 32 炎(3)

エネルギーリムーブ(4) 水(3)

超エネルギーリムーブ(2) 雷(3)

エネルギー転送(4) 闘(3)

ポケモン交換おじさん(3) レインボー(4)

ポケモン入れ替え(4)

 1 エネ 20 ダメ、コスト 1 の種による速攻デッキ。豊富なサーチと入れ替えで 1 ターン目か

ら弱点を突ける種とエネを呼び出し、40 ダメクロックを刻むだけ。

 相手の入れ替えに即座に対応するために、コスト 2 のエビワラーなどは採用不可。全色

は無理なので、岩・地面タイプの強いモンスターがいないことを考慮して草を抜く。入れる

場合は 1 エネ 15 ダメのカイロスしかない。もし水と鳥を無視するなら、雷も抜ける。そうな

ると、単に複数タイプへのアンチデッキという趣だが。

 致命的なのは超担当のルージュラが弱いこと。カードプールの中に、エビワラーとベトベ

ターに 1 エネ 40 ダメを飛ばせる種がいないのだ。フィニッシャーがいないし、エネリムハン

デスも少ないので、少しでも長引けば苦しい。もちろんバリヤードやフリーザーが出てきて

も苦しいが、そちらは相対的に見てどうでも良い欠点である。

 1~3 ターンあたりで勝負をつけることに特化するなら、リムすら要らなくなる。超リム-2

ロケ姉-1 プラパ+3、さらにリム-4 ロケ罠+4 とか。

 多色デッキのパワーにはどうしても限界があるが、メタる色を 2~3個に絞ってそれに対

する 1 エネ 20 ダメモンをかき集めるという戦略そのものはバカに出来ない。そして、この

手のデッキが存在する限り、エビワラーの評価は非常に高い。エビワラーが開始 2 ターン

でやられることはほとんど無いからだ。

** 3Cウィニー

Page 9: ポケモンカードGB2 オーキド無し環境デッキ構築

モンスター: 12 パソコン通信(4)

ブーバー lv.18(4) マサキ(4)

ヒトデマン lv.15(4) マサキの転送装置(4)

ワンリキー lv.20(4) ロケット団のワナ(あるいは姉)(3)

トレーナー: 32 エネルギー: 16

エネルギー転送(4) 炎(4)

ポケモン交換おじさん(3) 水(4)

ポケモン入れ替え(4) 闘(4)

突風(2) レインボー(4)

プラスパワー(4)

 上のデッキをさらに尖らせた構成。リムを全抜きしてプラパとロケ罠に充てる。メタる相

手をビードル、ナゾノクサ、ストライク、ヒトカゲ、ブーバー、エレブー、プリン、ピッピの 8体

に絞る。

 ロケ姉ロケ罠の代わりにミニスカを積むとどうなるか。1 ターン目に逃げる選択を捨てる

なら、ワンリキーの代わりにエビワラー(lv23)でも良いかも。

* 雷単ビートダウン ( 悪いライチュウ )

モンスター: 15 ダウジングマシーン(1)

ピカチュウ lv.13(4) パソコン通信(4)

悪いライチュウ(3) ポケモン入れ替え(3)

エレブー(4) ポケモン交換おじさん(3)

GR ミュウツー(2) マサキ(4)

ストライク(2) マサキの転送装置(4)

トレーナー: 29 ロケット団のお姉さん(1)

いいきずぐすり(2) エネルギー: 16

エネルギーリムーブ(4) 雷(16)

超エネルギーリムーブ(3)

 これはボツデッキ。ネタの範囲を出ないだろう。

 根本的にトリプルシンボルの技は難しいというのが第一の理由。プクリンなどと比較する

と、余分な種(GR ミュウツー)があるぶん、安定性が下がる……というのが第二の理由。

この環境では水が希少である上にエビワラーが跋扈しているため、雷を選択することその

もののメリットがないというのが第三の理由。

Page 10: ポケモンカードGB2 オーキド無し環境デッキ構築

 序盤をエレブーで問題なく戦える分、悪ライに拘る必要もなかったりする。エネリム 8枚

環境で悪ライが速攻するのはもともと困難なので(最初にピカチュウを引いた場合は別に

しても、それ以外の場合は)悪ライはフィニッシャーと割りきるのがベスト……という方針で

行くなら、ピカチュウ 3 悪ライ 3ボス 0(あるいは悪ライ 2ボス1?)。さらに、交換おじさん-

1 ロケ姉+1 となるか。まとめて、ストライク+1 ロケ姉+1 ピカ-1 おじさん-1 でどうなる。

 しかし、悪ライへの比重を小さくすればするほど、GR ミュウツーが腐っていくというジレ

ンマがある。プクリンに依存しなくても良いプクリンデッキと比べて、悪ライに依存しない悪

ライデッキは GR ミュウツーを無駄にしやすいという点で劣る。というか悪ライ自体がプクリ

ンより弱いし。どうにもならないか。

 バリヤード投入も考えられるが、事故率がさらに上がってしまう。エビワラーだけのため

に改変すると、もともと低いデッキパワーをさらに下げるので、無視したほうがいい。

** 雷単ビートダウン(サンダー)

モンスター: 10 ポケモン入れ替え(2)

エレブー(4) ポケモン回収(2)

ストライク(4) マサキ(4)

サンダー(2) マサキの転送装置(4)

トレーナー: 33 ロケット団のお姉さん(4)

いいきずぐすり(2) ロケット団のワナ(4)

エネルギーリムーブ(4) エネルギー: 17

超エネルギーリムーブ(4) 雷(17)

パソコン通信(3)

 雷単を再構築。

 事故要因のピカチュウと GR ミュウツーを 5~6 枚も入れるくらいなら、サンダーをフィ

ニッシャーにした方がまだマシという発想で。サンダーに弱点が無いというのも大きい。

 サンダーと他の種がアンチシナジーであるにも関わらず、悪ライよりはマシっぽい(要す

るに悪ライはお話にならないということか)。その理由は、進化がない分、トレーナーを増

やしてエネリムハンデス等をフル投入できるからだ。オーキド無し環境において最も強い

カード群はエネリムハンデスセットであって、これらを押しのけてまでいれるべきカードとい

うのは本来、そうそう無い。だから、無理なくモンを削れる/エネを削れる/サーチを削れる

デッキタイプが単純に強い。従って、それらを全部削れる上に、自身がエネリムハンデス

に耐性を持つ毒ウィニーは強い。

 殴れる種が 6 枚と少ないので、これらを呼ぶための手段がどうしても必要になる。叩き

つけろとサンダーの相性が悪いこと、モン 10~11 枚程度では交換おじさんが機能しにく

いことから、パソ通を入れるしかあるまい。 ハンデス、突風、回収、いいきず、廃品回収

あたりの配分は調整可能か。

Page 11: ポケモンカードGB2 オーキド無し環境デッキ構築

 サンダーは単純にカードパワーが高く、スペースも取らないフィニッシャーだが、やはり

技のデメリットがきつい。リカバリーが難しくなるのは欠点である。

 フィニッシャーが進化ポケモンでないことは、手札で紙になりにくいという利点、あるいは

モンスターカードを減らせるという利点になるが、初手で引いてしまうという欠点にもなる。

 進化カードがないことからプテラを入れたくなるが、サンダーとは共存できないのであっ

た。しかし、このコンセプトは後にエレブープテラ、ルギアプテラとして蘇る……かもしれな

い。

* カイリューコントロール、 または ドードリオコントロー ル

モンスター: 21 超エネルギーリムーブ(4)

フリーザー(4) 突風(2)

バリヤード lv.28(2) パソコン通信(2)

ベロリンガ(4) ダウジングマシーン(2)

ミニリュウ(4) ポケモン入れ替え(2)

ハクリュー(2) ポケモン回収(4)

悪いハクリュー(2) ポケモン交換おじさん(3)

カイリュー lv.45(2) ポケモンセンター(4)

悪いカイリュー(1) 廃品回収(2)

トレーナー: 35 ロケット団のお姉さん(2)

いいきずぐすり(4) エネルギー: 4

エネルギーリムーブ(4) リサイクル(4)

 革命児閣下のデッキリストより。

 ドードリオコントロールは、キーカードをカイリューからドードリオに変えて、ベロリンガを

ラッキーに変更、空きをトレーナーで埋めた変種である。

 ドロソ無しでリサエネ 4パソ通 2 は不安定すぎるか。いいきず-1パソ通+1 とか。

 序盤が極めて遅い上に悪ベトに弱い。スピードに関してはドードリオコントロールなら改

善できるが、やはり悪ベトには弱い。カビゴン投入で勝てないこともないが、ドロー加速無

しのコントロールは基本的に厳しいようだ。

 蛇足だが、これらのミラーマッチならトレーナーカードを最も積めるドードリオが有利であ

る。

 コントロール系はまだまだ考える余地があるが、やはり最有力はピクシーだろう。

Page 12: ポケモンカードGB2 オーキド無し環境デッキ構築

** ドードリオコントロールその 2(ボツデッキ)

モンスター: 17 マサキの転送装置(3)

フリーザー(4) 突風(1)

ルギア(4) ポケモン入れ替え(2)

バリヤード lv.28(2) ダウジングマシーン(3)

ドードー(3) ポケモン回収(3)

ドードリオ(4) ポケモンセンター(4)

トレーナー: 39 ポケモン交換おじさん(2)

いいきずぐすり(2) 廃品回収(1)

エネルギーリムーブ(4) ミニスカート(2)

超エネルギーリムーブ(4) エネルギー: 4

パソコン通信(3) リサイクル(4)

マサキ(4)

 ドードリオコントロールの更なるバリアント。回してないけど論外と言わざるをえない。と

いうか、リサエネ 3 つからルギアで殴り勝つことを目指す……というコンセプトの時点で無

理がある。

* 低速亀 ( 基本 )

モンスター: 15 パソコン通信(3)

伝説フリーザー(4) ポケモン入れ替え(2)

カビゴン lv.20(2) (超)エネルギー回収(1)

ゼニガメ lv.14(4) ポケモン交換おじさん(2)

カメール lv.24(3) マサキ(4)

カメックス(2) マサキの転送装置(4)

トレーナー: 27 ロケット団のお姉さん(2)

いいきずぐすり(1) エネルギー: 18

エネルギーリムーブ(4) 水(18)

超エネルギーリムーブ(4)

 オーキド有り環境と同様、カメックスは微妙な立場にいる。ドロー加速無しであまごいが

力を発揮するのは難しいし、安定性も低いので、基本的には弱い。しかし、炎に相性がい

いこと、毒対策のカビゴンを自然に投入できることから、メタる相手を絞ればちゃんと戦え

Page 13: ポケモンカードGB2 オーキド無し環境デッキ構築

ると思われる。上のリストは基本形であり、メタ型の低速亀については後述する。

 水の枚数は性質上増やさざるをえないが、マナフラッドが起こりやすくなる欠点+トレー

ナーの枚数が減る欠点とのトレードオフがあるので、ドロソ 8枚ではエネ 18枚が上限に近

い。

 そもそも、エネが足りなくて終盤の展開に余裕が無くなるというトラブルは、エネ枚数を

増やしても解決しない。上の炎ウィニー、プクリンはそれぞれエネ 17枚、18枚を積んでい

るが、炎ウィニーは圧縮ファイヤー 4 枚差し、プクリンはドロソ 10 枚という構成のおかげで、

マナフラッド/スクリューを心配しなくても良いという長所があった。これらがない亀デッキ

には、いくら水を積んでも(あるいは廃品回収を積んでも)無駄である。積むとしたらエネ回

収くらいだろう。後半は腐る手札がたくさんあるので、エネ回収(or超エネ回収)1~2 水

18が妥協点か。

 ロケ姉、いいきず、突風、叩きつけろなどの枚数調整は色々考えられるだろう。これがベ

ストとは思わない。種の構成は検討の余地がある。対ウィニーの序盤のことを考えると伝

説フリーザーが順当ではあるものの、もともと弱いデッキなので、上の構成は殆ど使わな

い気がする(後述のメタ型低速亀を参照)。

 モン構成についてのメモ。カメックスを召喚できる最も基本的なパターンは、ゼニガメが

場にでた状態で、カメール/カメックスのどちらか 1 枚+サーチカード 1 枚が手元にあるとい

うもの。サーチ 2 枚を使って無理やりカメックスを出しても、息切れしてしまう状況が多い。

 調整の必要な枚数は次の 4項目である。

・カメール+サーチカード(パソ通と交換おじさん)

・カメックス+サーチカード

・カメール+カメックス

・モンスターカード全体

 最初の 2 つはそれぞれ、デッキ内のカメール、カメックスの実質的枚数であり、4 番目は、

「必要なときに交換おじさんが使える確率」を決める。

 この中で最も重要なのは 3 番目で、これはつまり「カメールかカメックスの少なくとも一方

を素引きできる確率」に関わる枚数だ。これらを素引きする確率が高いことは、一方で事

故要因にもなったりするので、難しい。上では 5 枚にしているが……6 枚だとどうなるだろ

う。この項目が最も小さい枚数になるので、1 枚の変動が確率に大きく影響することになる。

 蛇足だが、カメールを育て屋に変えると 1、4 番が減ってしまうので良くない。

 オーキド無し環境で亀が難しいのは、序盤に安定してカメックスを立てられないからでは

ない。あまごいは、毎ターン 2 枚以上の水エネを引けるという前提があって初めてその力

を発揮する。ドロー加速が限られた環境ではこの前提が崩れるというのが、最も大きな理

由である。

** 低速亀(メタ)

モンスター: 15 ポケモン回収(2)

Page 14: ポケモンカードGB2 オーキド無し環境デッキ構築

ラプラス(4) (超)エネルギー回収(1)

カビゴン lv.20(3) ポケモンセンター(2)

ゼニガメ lv.14(3) ポケモン交換おじさん(2)

カメール lv.24(3) マサキ(4)

カメックス(2) マサキの転送装置(4)

トレーナー: 28 偽オーキド博士(2)

エネルギーリムーブ(4) エネルギー: 17

超エネルギーリムーブ(4) 水(17)

パソコン通信(3)

 試験的に。毒ウィニー、炎ウィニー、ピクシーの 3 つをメタった構成を考えたい。

vs毒ウィニー:

 カビゴンとリムで時間を稼いでハンドを溜め込んだ後、偽オーキドをプレイする。これと

並行してゼニガメ→カメックスを出して場を制圧する。

vs 炎ウィニー:

 ラプラスとゼニガメ/カメール/カメックスで殴りあって勝つのが基本である。しかし、ファ

イヤーを容易には突破出来ないので、膠着→リム合戦→デッキレス勝負になることも多い。

炎ウィニーはファイヤーを出すだけでデッキが削れてしまうので、この場合は有利だ。

vs ピクシー:

 ラプラスだけ出して時間を稼ぎ、偽オーキド・亀セット・水エネ・エネリム・回収など必要な

カードを貯める。

 仕掛ける時は、リムを撃ってリサエネを全て剥がしたあと、偽オーキドをプレイ。どのタイ

ミングでゼニガメを出すかどうかは微妙なところ。反撃を封じるという観点では、カメックス

召喚後に偽オーキドをプレイするのが理想だが、その順序だとカメールを出した後にハン

デスでキーカードを失うというリスクがある。前倒しした方が良いか。

 突風で時間を稼がれた場合は、回収などで対抗する。

 超リム、パソ通、突風、エネ回収、廃品回収などの枚数は調整可能だろう。

 上のどの 3 タイプにも常勝という構成は厳しいかも。どの 2 タイプを強くメタるかによって、

構成も勝率も変わる。

 雷単に相性が悪いが、そもそも上の 3 タイプ以外にはまず勝てないし、大したことではな

いだろう。

 それとも、廃品回収、ギャンブラーやポケセンを積んでデッキレスに対応する構成にして、

そちらを狙ったほうがいいのだろうか? リム合戦になると、結局デッキレスまで行ってし

まうことも多い。根底から考え直す必要があるかもしれない。

** 低速亀(メタ 2)

モンスター: 15 ポケモン回収(2)

Page 15: ポケモンカードGB2 オーキド無し環境デッキ構築

ラプラス(4) ポケモンセンター(3)

カビゴン lv.20(3) たたきつけろ!挑戦状(2)

ゼニガメ lv.14(3) マサキ(4)

カメール lv.24(3) マサキの転送装置(4)

カメックス(2) 廃品回収(2)

トレーナー: 28 ギャンブラー(1)

エネルギーリムーブ(4) エネルギー: 17

超エネルギーリムーブ(4) 水(17)

ポケモン交換おじさん(2)

 もう一度考えなおす。上の 3 つをメタるなら、どうするのがベストだろうか。

* ビッグサンダー単騎

 弱くはないが、やはり毒ウィニーには及ばないという印象。

 サンダー入りの雷単とどちらがマシかは微妙なところ。単騎デッキの方が合理的な設計

ではあるが、初手ハンデスに期待できないこの環境では、ウィニーの攻撃を一体でしのぐ

のが難しい。

* カミングサンダー

 オーキド無しでは非現実的である。

 この環境では必ずしも1ターンで勝負を決める必要はないけれど、だからと言って時間

を掛ければ倒しきれるわけでもない。

* プテラ入り○○

 難しいタイプだろう。

 プテラは、ウィニーがボードアドバンテージを守るためのカードである。つまり環境の中

で相対的に速いデッキのためにあるのだが、なにかの化石+プテラにリソースを割くと、高

速(だったはずの)デッキのスピードと安定性そのものがだいぶ下がってしまうというジレ

ンマがある。もともと強力な種が好まれるこの環境では[プテラで無駄に出来る相手のリ

ソース]<[プテラデッキがプテラに割くリソース]となりやすく、それでは意味がない。

 なお、ベトベトガスにやや弱いというのは別に致命的な欠点ではない。ベトベトガスが使

われるか否かは、プテラがメタゲームで警戒されるかどうかに懸かっているのだから(後

述)。

Page 16: ポケモンカードGB2 オーキド無し環境デッキ構築

* ベトベトン入り○○

 この環境でベトベトン投入は意外と難しい。

 まず、草デッキ以外でベトベター、ベトベトンを二枚ずつ投入などしようものなら、デッキ

パワーが極端に落ちてしまう。ほぼ草単(というか毒ウィニー)に限られるだろう。

 毒ウィニーならベトベトンを問題なく積めるかというと、そうでもない。ベトベトンを投入す

るには悪ベトを削らないとダメで、悪ベトが減るとビートダウンとしての中盤~終盤の支配

力がかなり落ちる。従って、基本は一枚挿しだが、これを必要な時に引くためには新たに

サーチカードを積まないといけない。そもそも毒ウィニーが強い理由の一つはサーチがい

らない(=その分、他のカードを積める)ことであって、これでまたデッキパワーが大きく下

がることになる。

 このように、ベトベトンを開始 3~4 ターン程度で出せる構成にするとデッキが大きく歪ん

でしまう。一方、下述の通り、ベトベトンが中盤以降に出てきても役に立つケースが少ない

というのもある。

・カビゴン対策に使えないことはない。しかし、もしも相手がビートダウンなら、ベトベトンを

遅れて出しても、勝ち目がない。ビートダウン対決で時間が経つと不利になるのは、毒

ウィニーの方だからだ。しかも、ベトベトンを出すと悪ベトの特殊能力まで消えるので、こち

らの戦力も低下する。そもそも、カビゴン単でもない限り、最初にカビゴンが出てくることは

少ない。どのデッキが相手でも、ハンデスの多い毒ウィニーには速攻で押し切るという勝

ち方があるのだから、そちらに賭ける方が合理的だ。

・ドードリオコントロールと(カビゴン無しの)カイリューコントロールは、悪ベトだけでも封じ

ることが出来る。ベトベトンは必要ない。

・メタの二番手、炎ウィニーとの対戦では遅れて出してファイヤーを封じてもほとんど無用。

元の毒ウィニーで速攻勝負した方がずっと良い。

・ピクシーコントロール、雷単、プクリン、多色ウィニー戦ではもちろん紙。

・プテラ相手にはプテラの先に出さないと意味がない。プテラデッキはプテラを早期に出す

ことそのものが主要な戦略であり化石、発掘、プテラ、サーチを大量に投入しているので、

それと競争すること自体が無益である。

 こうして見ていくと、ベトベトンを遅れて出しても有効な相手は、カビゴン入りカイリューコ

ントロールとか、毒ウィニーをメタったカメックスくらいで、他のすべてのデッキに対して弱く

なる。メタ次第ではあるものの、ベトベトンとサーチを積むのは基本形にはならないだろう。

* その他

 以下、ネタの檻から出ていきたがるデッキたち。デッキリストは紛失した。対戦レベルに

なる可能性があるのは幾つかのプテラデッキくらいだったと思う。

**GR悪アボ

 劣化毒ウィニー。

**悪クサコントロール

**悪ラフコントロール

 悪ラフをコントロールに使うというのは当然の発想だが……

Page 17: ポケモンカードGB2 オーキド無し環境デッキ構築

**スリーパーピッピ人形 GR ミュウツー悪ピク

**スリープヤドラン

**カイリュー悪オニ

**ストライク悪いフーディン

**ラッキー悪いフーディン

**カイリュー悪いフーディン

 どれもこれもやりすぎ感がある。

 プテラデッキはデッキリストのメモを誤って消してしまった。組み合わせだけここに並べて

おく。ほとんどのデッキにストライク、必要に応じてバリヤードが入る。

**エビワラプテラ

**ルギアプテラ

 フィニッシャーには足りないが、カードパワーそのものは高い種であるルギアをなんとか

使いたい。プテラデッキの中では一番マシな感じがする。

**エレブープテラ

**エビワラ+ルギアプテラ

**プクリンプテラ

 オーキド無しでは流石に厳しい。

**ミュウツー(エネ吸収)プテラ

**GR悪オニ

 GR で殴るのか、悪オニで殴るのか

**悪オニ付きピクシーコントロール

**ケンタロス付きピクシーコントロール

**ルギア付きピクシーコントロール

**ポルター付きピクシーコントロール

 弱くしてどうする。

** キーカード無しコントロール(ボツデッキ)

モンスター: 9 ダウジングマシーン(4)

ラッキー(4) たたきつけろ!挑戦状(2)

カビゴン(1) マサキ(4)

バリヤード lv.20(2) マサキの転送装置(4)

バリヤード lv.28(2) ポケモンセンター(4)

トレーナー: 43 ポケモン回収(4)

いいきずぐすり(2) 廃品回収(2)

エネルギーリムーブ(4) ギャンブラー(1)

超エネルギーリムーブ(4) エネルギー: 8

ポケモン入れ替え(2) 無色(4)

Page 18: ポケモンカードGB2 オーキド無し環境デッキ構築

突風(2) リサイクル(4)

パソコン通信(4)

 回してないけど弱いに決まっている。

 カイリューもドードリオも無しのコントロールは出来るのか。カビゴンは悪ベト対策。リ

ザードはバリヤードで対応するとして、問題はプクリンか。リムり続けても、リサエネ入りの

デッキに対してはジリ貧になるかもしれない。どうなんだろう。そもそも無色エネを積んで

すてみタックルを 1発撃てる機会を狙うのは、良い戦略なのか。

* オーキド無し環境まとめ

 環境のトップメタは毒ウィニーで、それに続くのはピクシーコントロールと炎ウィニーだろ

うか。

 ほか、最低限の対戦レベルに達する可能性があるのは、各種プクリン、雷単ビートダウ

ン、サンダー単騎、カイリュー/ドードリオコントロール、低速亀、多色ウィニー、各種プテラ

あたりか。

II オーキド有り環境

 何でもあり環境。

 全てのリソースを(フィニッシャーを含めた)場の完成のみに賭けるという戦略が可能で、

それが実際に強い環境である。この点でオーキド無し環境とは決定的に違い、全く別の

ゲームになってしまう。

**ビッグサンダー

**カミングサンダー

**悪ラフポルター

**プクリン

**ピクシー

**カメックス

**ケーシィ速攻

1 ターンセルフキル

III ウィニー

ウィニーデッキに使える種リスト

* 1 エネ 20 ダメ

ヒトカゲ lv9 ブーバー lv18 ヒトデマン lv15 ビリリダマ lv13

Page 19: ポケモンカードGB2 オーキド無し環境デッキ構築

サンド lv15 ワンリキー lv20 エビワラー lv23& lv33 コラッタ lv9

 炎は最大 8枚、闘は 12 枚揃う計算になる。

 2 エネにも攻撃技を持っているのはブーバーだけ。1 エネ 20 ダメ+追加効果はエビワ

ラー lv23 だけ。逃げるコストはエビワラーが 2、コラッタが 0、他は 1。

* 1 エネ確定毒

フシギダネ lv15 ビードル lv15 ナゾノクサ lv21 ベトベター lv10

 ビードルが最強で、次に優先すべきはベトベター(と悪ベト)。そして、ナゾノクサ。ウィ

ニーでは回復で延命を図る意味がないから、フシギダネは要らない。

* 上記を満たさないが 1 エネ、 2 エネの両方にそこそこ優秀な攻撃技がある

エレブー lv35 ブーバー lv31

* その他

 特に思いつかない。ストライクは優秀だが、ウィニーというよりは中速デッキで足りない

種を埋めるためにある。

IV オーキド無し環境構築で重要なポイント

* フィニッシャーのリカバリー問題

 オーキドありルールでは、場が完成した瞬間にほぼ勝てるため、1~2 ターン目に勝負を

決めることに全てを賭けた構築が可能だった。オーキド無し環境ではそのような戦法は難

しい。現実問題として、ウィニー相手に安定して 5 枚も 6 枚もサイドカードを取れるようなモ

ンスターが環境にいないためである。従ってビートダウンデッキでは(序盤にせよ、フィニッ

シャーが死んだ後にせよ)どうしても別のモンスターで何枚かサイドを取らねばならない。

つまり、フィニッシャー以外の種にある程度リソースを割く必要がある。そこで生じるのが

フィニッシャーを出す速さとそれ自体のパワー(フィニッシャーにリソースを割けば上がる)

フィニッシャーが出る前、死んだ後のパワー(フィニッシャーにリソースを割けば下がる)

のトレードオフで、これがビートダウンを構築する際に考えるべき問題になる。

 毒ウィニーは、種のベトベター自体が強力なウィニーであることと、場を完成するコスト

が極めて安いこと(悪ベトだけで良い上に、2 エネで殴れる)から、この問題に対するほぼ

完璧な解答となっている。悪ベト自体はそこまで支配力が高いわけではないが、このデッ

キに関しては悪ベト 1 体でサイドを 2 枚も取れれば十分すぎるほどで、どんどん使い捨て

Page 20: ポケモンカードGB2 オーキド無し環境デッキ構築

にすればいい。こちら一枚あたりで平均一枚以上取れれば OK というダメージレースでは

ベトベタ/悪ベトとビードルは非常に強い。

 低速亀は、場が完成すれば壁がアタッカーに変わるため、場が潰れにくいという要素を

持っていて、これも一つの(机上の)解決策ではある。しかし、実際に 2進化入りで安定さ

せるのは結構辛いし、水エネを大量に供給するのも難しい。

 逆に悪ライデッキなどは、フィニッシャーのコストが高すぎる(ピカチュウ、悪ライ、GR ミュ

ウツー、有色 3 エネ)上に、種のピカチュウが戦力にならない、悪ライ自体も簡単に死ぬと

いう三重苦を背負っている。

* 最初に引く種の問題

 オーキド無し環境では大抵の場合、最初に引いた種である程度殴り合う必要がある。そ

こで、種の配分が事故率、すなわち序盤の安定性に大きく影響する。端的に言えば、最初

に引きたくない種が多ければ多いほど、そのデッキは弱い。

• ストライク+エビワラー+プリン+置き物(バリヤード)

• ストライク+ピッピ+置き物(GR ミュウツー、バリヤード)

• ストライク+エレブー+ピカチュウ+置き物(GR ミュウツー、バリヤード)

 例えばこの中では置き物の少ないプクリンデッキが一番安定している。一般的に言えば

種はピッピが一番マシだが、毒ウィニーが相手の場合はプリン、ピカチュウと大差ない。

• ビードル+ベトベター+ナゾノクサ

 余分な種がなく、ほぼ完璧。

• ブーバー+ヒトカゲ+ファイヤー

 毒ウィニーほどではない。ファイヤーは 1~2 ターン目に事故死しにくいという意味で優

秀に見えるが、炎ウィニーは待てば有利になるデッキではない。壁の存在がプラスに働く

というわけでもないのだ。

• ストライク+エレブー+サンダー

 この例は重要。フィニッシャーが種ポケモンであることは、

・モンの枚数が減らせ、その分リム、ハンデスを積める

・場を完成するコストが安くなる

という利点を持つが、逆に

・初手で引きたくない種を増やす

という欠点も持つ。

• ストライク+ルギア(+化石)

• ストライク+エビワラ+ルギア(+化石)など

 カードパワーの高い種を集めてプテラと合わせるというのは、自然な発想ではある。しか

し、2~3 ターンで安定してプテラを呼ぶためにかなりのリソースを使うので、現実には強

Page 21: ポケモンカードGB2 オーキド無し環境デッキ構築

いデッキをつくるのが難しい。

* エネ枚数について

 上述の毒ウィニーは草エネ 14 で、これにエネ転 3 が加わるので、初手では 17枚あるこ

とになる。個人的にはエネ転による圧縮はローリターンすぎると考えるが、ともかく、これ

が普通のビートダウンの最低エネ枚数だとは思う。

 炎ウィニーは生エネで 17枚、プクリンは 18枚入っているが、前者は圧縮ファイヤー 4 、

後者はドロソ 10 によって、通常よりマナフラッド/マナスクリューが起こりにくい仕組みに

なっている。低速亀は明らかに水 18枚では足りないが、ドロソが限られているデッキでエ

ネだけ増やしても根本的な解決にならない。手札の供給が十分であるという前提が無いと、

デッキのエネルギー配分をわずかに増やしたところでどうしようもないからだ。亀の場合は

(超)エネ回収でも入れるしかあるまい。

 「ドロソ 8枚環境におけるビートダウンのエネ枚数の理想は 17~18。デッキに必要な枚

数が 17未満の場合は 17になるまで残りをエネ転で埋め、18 で足りない場合は廃品やエ

ネ回収を追加する」というのは経験的にはそこそこ納得の行く指針だけれど、正しいかど

うかは分からない。調べてみたらもっと少ない方が勝率が高いかもしれないし、あるいは

その逆かもしれない。

 一方で、エネ転による圧縮は、MTG の単色フェッチと同様、あまり効果がないかもしれ

ない。MTG だと土地 18枚中 9枚をフェッチランドにした時、30 ターンで呪文 1.5 枚程度の

差が出るとのこと。GB2 環境は(MTG と違って)ノーコストのドロー加速 8枚が前提である

ためこれとは違うのだろうが、一方でエネ転は 4 枚までしか入らない。実際にどのくらいの

圧縮になるかはシミュレーションしてみないと分からない。

V オーキド無し環境その他メモ

 フィニッシャーの攻撃技は、ダブルシンボル 2 エネ、無色 3 エネが基本的上限である。シ

ングルシンボルで 3 エネという技があればそれも考慮に値するだろうが、目ぼしい技はな

い。トリプルシンボル技は不可能ではないにせよ、難しい。

 伝説サンダーは、種であるぶん一進化と比べて一枚分コストが安いこと、カードパワー

が破格であることから、ギリギリでフィニッシャーになれる可能性がある。

 初手ロケ罠が決まると、大体勝負がついてしまうのはこの環境の欠陥の一つではある。

 しかし、ロケ罠が無かったら、コントロール系のデッキがさらに強化されてしまう。ウィ

ニーがピクシーに勝つのは、序盤の差し切りがほとんどであり、ロケ罠の存在はその確率

を上げている。

 ロケ罠に加えて超リムも無くすと、一方のコントロール系も死滅すると思われる。

Page 22: ポケモンカードGB2 オーキド無し環境デッキ構築

 オーキド、ロケ罠、超リム禁止環境では、どんなデッキが強いだろうか?トリプルシンボ

ル技は今より遙かに簡単に使えるようになるだろう。

 どの色でもあらゆるトレーナーカードが使えるというゲーム設計は、シンプルで分かりや

すいけれど、環境を単色デッキに染め上げる原因になっている。3Cウィニーみたいなタイ

プを除いて、多色=弱いとなってしまうのは残念なところだ。

 オーキド無し環境では、

「構築 = 単体のカードパワーが高いものを無理なく詰め込める方法を考える」

みたいな感じがある。実際、上のデッキは、ほとんどがいわゆるグッドスタッフに相当する

ものだ。

 エイジはブーバーを抜いてストライクエビワラーに絞るべきだった。さらにバリヤードを 1

枚挿しして、リサエネ 4 枚とエネリム 8枚セットを投入すれば、ちょうどいい感じの強さに

なっただろう。

 ピクシーの制圧力は驚異的だ。その理由は、進化ポケモンには珍しく、無色 1 エネで決

定的な技が使えるということにある。ゆびをふるが 2 エネだったらピクシーはメタにいな

かったに違いない。これでコスト 1 だったら手が付けられなかっただろうな。

 そもそも進化すると一様に技が重くなるというのはゲーム設計として不思議な感じがす

る。技のコストまで重くしなくても、適切な進化カードを用意するというコストだけで十分バ

ランスが取れると思うのだが……。

 ベトベターの HP40 は一見すると低いが、多色ウィニーにも 1 ターンキルされることはほ

とんど無い。言うほど事故らない種である。むしろ、ビードルやナゾノクサの方がやられや

すい。

 ピクシーと悪ピクは一応共存可能だが、実用できる戦略が思いつかない。

 ガルーラはこの環境では必ずしも紙ではない……が、一般論として、ガルーラを採用し

なければならないようなデッキタイプはその時点で失敗しているとも思う。

 1 枚挿しベトベトガスの使い道について。

vs悪ベト: 入れ替えや突風を増やしたほうがいい。

vs 炎ウィニー: 1 ターン封じてもまるで意味がない。

vs カメックス: 同上

vs カビゴン: 1 回きりではそれほど痛くない。

vs カイリュー: 突風を増やしたほうがいい。5 枚目以降は、ダウジングで。

vs ドードリオ: 同上

 おそらく、重要な意味があるのはプテラをメタる場合だけだ。従って、ベトベトガスが使わ

れるか否かは、プテラがメタに食い込むどうかに懸かっている。

Page 23: ポケモンカードGB2 オーキド無し環境デッキ構築

 初手で相手のバトル場にストライクが来ると、デッキタイプが読めない。プクリンかピク

シーかプテラか。

 多色ウィニーの速攻が決まるようなゲームはつまらないかもしれないが、構築の際にこ

のリスクを考えなければならないという点では、環境を面白くしていると思う。

 逃げにくいポケモンがいるのは速攻ビートダウンにとって足かせになる。例えば炎ウィ

ニーのファイヤーなど。

 ルギアのカードパワーは高いし、無色ビートダウンなら検討の価値はあるのだが……結

局ストライクで良いという結論になることが多い。ビートダウンに必要なのは、1 エネで動く

種と、1 体のフィニッシャーであって、その中間は要らないのだ。プテラと合わせるとどうか

という程度。

 ルギアが HP○○の敵を××発以内に排除できる確率について。

1発

HP10-20 1/1 100%

HP30-40 3/4 75%

HP50-60 1/4 25%

2発以内

HP10-40 1/1 100%

HP50-60 15/16 93.75%

HP70-80 11/16 68 .75%

HP90-100 5/16 31.25%

HP110-120 1/16 6.25%

 無色 2 エネの優良アタッカーがいれば、クロックパーミッション的なリサエネ 4 枚デッキも

可能だったのかもしれない。

VI カード評価

オーキド無し環境を前提にしている。他の環境では全く異なる。

* ストライク lv25 HP70 コスト 0 炎弱点 闘抵抗

草 つるぎのまい

Page 24: ポケモンカードGB2 オーキド無し環境デッキ構築

無無無 きりさく 30

 デッキの動きを邪魔しないので、種の水増しに便利である。死に出しに、壁に、入れ替え

に使えるユーティリティプレイヤー。色に関係なく、中速デッキには大体入る。

 一方、ダメージソースとしてはあまり役に立たないので、ウィニーに入れてはいけない。

ストライクを最初に引いても殴れないからね。また、カイリュー/ドードリオコントロールあた

りではコスト 0 に大した意味が無いので、使われないと思われる。

 ストライクでも戦えるようなビートダウンのエネ構成は、草 9~10 無色 4 リサ 4 あたりか。

ここからデッキを逆算すると、たぶんプクリンタッチ草(ストライク+ビードル+プリン+バリ

ヤード)になる。しかし、プクリンならタッチ闘の方が安定している感じがする。悪ピクタッチ

草は難しいと思う。

* ビードル lv15 HP50 コスト 1 炎弱点

無 つつく 10

草 どくのつの

 最強クラスのウィニー。1 エネでエビワラーと互角に殴り合える唯一の種である。すぐに

死ぬので使い捨て前提で。

* リザード lv32 HP80 コスト 1 水弱点

無無無 きりさく 30

炎炎無 かえんほうしゃ 50※

 有色 3 エネで 50 ダメ、1 枚トラッシュというのは進化カードとしては明らかに考慮に値し

ない性能である。しかし、他に適当なカードがないため、消去法で炎単のフィニッシャーに

せざるを得ない。

 それでも、ヒトカゲ(lv9)のマナブーストとロケ姉による超リムのカットがうまく決まれば、

かなり殴れるだろう。反対に、相手に即座に超リムを撃たれてしまうと、ただの置き物にな

る。この辺が炎単ビートダウンの勝負の分かれ目か。

 コスト 1 というのがただ一つの長所だ。リムられて行動できない場合はさっさとブーバー

に交代しよう。

 相性の良いストライク・毒ポケがこの環境に跋扈していること、水タイプが振るわないこ

と、もともと炎抵抗持ちがいないことなどから、炎タイプ自体が非常に恵まれたポジション

にある。ついでに、ファイヤーという強力なドローソースもある。もしも炎タイプに優秀な

フィニッシャーがいたらこの環境は完全に炎単の一強体制になるに違いない。その意味で

はリザードの残念な性能によってうまくバランスが取れているとも言える。

Page 25: ポケモンカードGB2 オーキド無し環境デッキ構築

* ブーバー lv31 HP70 コスト 1 水弱点

炎 えんまく 10※

炎炎 スモッグ 20※

 高い HP と優秀な妨害技を持ち、守勢に回った時はかなり強い。不安定ではあるものの

時間稼ぎに優れ、相手のフィニッシャーとの 1 対 1 交換も狙えるほどの優良モンスター。

 しかし、この環境ではこいつと相性の良いデッキタイプが少なく、いまいち扱いづらい。も

ともと速攻向きのカードではない一方で、優秀なフィニッシャーに欠ける炎単デッキは速攻

を狙わざるを得ないというジレンマがあるのだ。

 一応は、プクリンタッチ炎で採用するパターンもあるのだが……?

* ブーバー lv18 HP50 コスト 1 水弱点

炎 ほのおパンチ 20

炎炎 スモッグ 20※

 こちらは速攻向きのブーバー。1 エネ 20 ダメモンで 2 エネ域にも攻撃技を持っているの

はこのカードだけだったりする。体力では lv31 にやや見劣りするものの、十分強い。

 炎単でどちらのブーバーを採用するかは、かなり微妙な所。

* ファイヤー lv40 HP100 コスト 2 闘抵抗

ほのおをもたらす

炎炎炎 ゴットバード 70※

 ファイヤーの存在そのものが炎の強みである。これによってエネ供給は盤石になり、ド

ローの質も上がる。中盤以降も廃品回収との相性が抜群である。

 しかし、自身では殴れないので、初手にファイアーのみが来てしまうパターンがあるのが

炎ウィニーの足かせになる。また、ファイヤーがベンチにいるだけで、突風で時間を稼が

れやすくなるというのも欠点。回収・入れ替えは多めに積もう。

* エレブー lv35 HP70 コスト 2 闘弱点

雷 でんきショック 10※

雷無 かみなりパンチ 30+

 エビワラー、ビードルと並んで、トップクラスの性能を持つ種。

 しかし、雷タイプで使えるモンスターがエレブーとサンダーくらいしかいない上に、この 2

体の相性が良くないのが痛いところである。さらに、この環境で雷タイプを選択することそ

のものに大したメリットがないというのもあって、居場所があまり無い。2 体ともカードパ

ワーそのものは非常に高いし、一進化のスロットを節約できるので、アンチシナジーを無

Page 26: ポケモンカードGB2 オーキド無し環境デッキ構築

視して使ってしまうこともできるかもしれない(→雷単ビートダウン)。

 シングルシンボルであることから、タッチ雷で使うこともできなくはない。しかし、多色デッ

キは不安定な上にどうしてもリムに弱くなるので、無色と併せて使う程度が限界だろう(→

プクリンタッチ雷)。

* サンダー lv68 HP100 コスト 2 闘抵抗

カミングサンダー

雷雷雷 ビッグサンダー

 トリプルシンボルという時点で厳しいが、サンダーについてはカードパワーが破格である

ことから、考慮に値する。しかし、毒ウィニーが暴れるこの環境では、サンダー単騎はそれ

ほど強くなれないようだ。雷単のビートダウンを組んで、サンダーをフィニッシャーにすると

いうパターンも無くはないが……。

* エビワラー lv33 HP70 コスト 2 超弱点

闘 ジャブ 20

闘闘無 スペシャルパンチ 40

 スペック最強の 1 エネ 20 ダメモン。実質的に弱点がないので、1~2 ターンキル狙いの

多色ウィニーにも極めて強く、種事故を起こしにくいという強みがある。

 一方、環境にストライクと伝説三鳥が跋扈しているせいで、エビワラーを使うと別の問題

が生じる。(バリヤードを併用するにしても)出足を止められやすいのだ。エビワラーを使う

場合、序盤に膠着状態が生じても不利にならない(=相手より大きなフィニッシャーを出せ

る)デッキ設計が求められるため、併せてプクリンなどを採用することになる。

 永遠に使われないスペシャルパンチが残念だったりする。2 エネ域に技があれば良かっ

たね。

* エビワラー lv23 HP50 コスト 2 超弱点

闘 マッハパンチ 20※

 1 エネ域では威力最強の技を持つ種。しかし、普通のビートダウンでは lv33 の方を優先

するだろうし、多色ウィニーではコスト 1 のワンリキーの方が使いやすい。

 優秀だが、居場所が少ない感じのカード。

Page 27: ポケモンカードGB2 オーキド無し環境デッキ構築

* ワンリキー lv20 HP 50 コスト 1 超弱点

闘 けたぐり 20

 闘の 1 エネ 20 ダメモン。エビワラーと比べるとコスト 1 という強みがある。多色ウィニー

にはこちらが採用されるか。

 ゴーリキーがフィニッシャーとしてマシな性能だったら、ワンリキー+エビワラー+バリヤー

ドあたりで闘単ビートダウンが組める可能性があったが、流石にメガトンキックでは……ね

え? 惜しい。プテラと合わせる手もあるが、プテラ召喚にリソースを割きすぎると種同士

の殴り合いに弱くなるので、容易でない。

* プクリン lv36 HP80 コスト 2 闘弱点 超抵抗

無 こもりうた

無無無 ともだちのわ

 自身の打撃性能のみで、それを中心に構築する価値のある進化カードってプクリンしか

いない気がする。悪ベトあたりは、ベトベターがダメ性能だったら使われないだろうし。

 種のプリンが最大の弱点である。これが足かせになって、プクリン主軸のビートダウンは

毒/炎ウィニーに今一歩劣るというところだ。

 プクリンを使ってデッキを組む場合、1 エネ域の種を入れて序盤から殴り合えるようにす

るか、壁と時間稼ぎカードを中心にしてプクリンのみで戦うかの 2通りが考えられる……

が明らかに前者の方が強く、後者は難しい。

* ピクシー lv34 HP70 コスト 2 闘弱点 超抵抗

無 ゆびをふる

無無 ちいさくなる

 強い制圧力を持つ。リサエネ 1 枚で場を支配出来るため、余ったスロットにトレーナーを

詰め込みまくったコントロールデッキが組める。リカバリーも容易。 苦手なポケモンで頻

出するのはラッキーくらいか。バリヤード無しでもエビワラーとは殴り合える。それでも毒

ウィニーにはやはりそれなりに苦戦する。

 2 エネ域に攻撃技があったら、完全無欠なカードだっただろう。

* カビゴン lv20 HP90 コスト 4 闘弱点 超抵抗

めんえき

無無無無 のしかかり 30※

 毒対策カード。しかし、逃げられない&殴れないポケモンなので、まともに活用できるデッ

キが限られる。

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* カビゴン lv35 HP90 コスト 4 闘弱点 超抵抗

とおせんぼ

無無無無 ねころぶ 30※

 とおせんぼカビゴン 4積みだけのデッキって作れるんだろうか。相手に回収があるとキ

ツいだろうなあ。

* わるいハクリュー lv28 HP60 コスト 1 超抵抗

しんかのひかり

無無無 しっぽでつつく 20+

 自らの特殊能力によって、フィニッシャーのリカバリー問題(上述)を解決できる一進化

カードである。しかしながら、これ自身の戦闘性能がどうしようもないので使うのは難しい。

悪いカイリューも論外だし。カイリューコントロールで、カイリュー召喚を安定させるための

ギミックとして仕込む程度か。

* カイリュー lv45 HP100 コスト 1 闘抵抗

かけつける

無無無無 たたきつける 40×

 悪ベトさえいなければ、もっと活躍できたかもしれない。

* ルギア lv55 HP100 コスト 2 超弱点 闘抵抗

無無無 エアロブラスト 20+

 カードパワーは高いが、使い所に恵まれない。フィニッシャーにはやや足りないスペック。

プテラと合わせるとどうか。

 ドードリオコントロールにフリーザー 4 ルギア 4 バリヤード 1 ドードー 3 くらいで突っ込む

のはどうだろう。ドロソフル投入&ミニスカであくまで殴り勝つことを狙う超遅攻デッキとか。

* エネルギーリムーブ

 オーキド無し環境では最強のカードだろうか。ほとんどあらゆるデッキに 4 枚積みされる。

 これ自体も壊れたカードなのだが、真の問題は、超リムと併せてリム 8枚積みが当たり

前になってしまっているということだろう。これはいくら何でも環境を縛りすぎる。殴り合い

Page 29: ポケモンカードGB2 オーキド無し環境デッキ構築

よりリム合戦が主体になってしまう。

 超リム無しの環境なら、もう少し重いデッキが存在可能になるはず……なのだが、強い

ポケモンは限られているので、可能なデッキタイプが増えるわけではないだろうと思う。例

えば、どんな環境でもほとんどの一進化カードはプクリンより弱いわけだし、プクリンが無

くても別の最もマシなカードが選ばれるだけなのだし。ポケモンカード GB のように、カード

同士のシナジーが弱くて色拘束もほとんど無い TCG では、何を制限しても結局もっとも強

いカードしか使われないのだ。

* 超エネルギーリムーブ

 超リムの存在によって、ポケモンに 2 エネ以上付けることが大きなリスクを生む。フィニッ

シャーが完成するときに、ロケ姉で超リムをカットするのは基本動作である。

* 突風

 突風の存在によって、ベンチにポケモンを出すことそのものがリスクを生む。一方、出さ

ないとハンデスのリスクを負う。この辺のトレードオフは頭が痛い。

 ストライクの価値を相対的に上げているカードでもある。ストライクさえベンチに出してお

けば、バトル場のポケモンが事故死した時にすぐに手札の種で対応できるため、ベンチに

種を揃える必要がなくなる。

* ポケモン入れ替え

 突風からの復帰に、状態異常の回復に、サイドカードを守るために、弱点・抵抗力を合

わせるために、など。

 どちらかと言えば、相手の妨害を切り抜けて攻撃するためのカードであり、殴り合わずに

時間を稼ぐ必要があるデッキは、ポケモン回収を積む方が適切な場合が多い。

* プラスパワー

 軽いコンバットトリックに。あれば役には立つが、エネリムハンデスを積むとスロットに空

きがないことが殆どだ。しかし、積みにくいカードであることを前提にすると、奇襲の効果

は高い。

* ディフェンダー

 毒に弱いのはこの環境では致命的な欠点だ。きずぐすりの方が良いだろう。

Page 30: ポケモンカードGB2 オーキド無し環境デッキ構築

* パソコン通信

 オーキドが無くなったおかげで、言うほど壊れてないサーチカードになった。キーカード

の無いデッキには入らない。

* ダウジングマシン

 コントロールデッキのお供。しかし、序盤に引いても腐りやすいので 4 枚積みはキツい。

* ロケット団のおねーさん

 万能のハンデス。初手でもドロー潰しに役に立つし、中盤以降も特定のタイミングで撃た

れたくないトレーナーを消すのに使える。相手の手札をチェック出来るというのも大きい。

 低速ビートダウンの場合は、殴りだす前に相手のリムを 1 つ消しても効果が薄いので、

偽オーキドの方が良いと思われる。

* ロケット団の罠

 ウィニーが初手でロケ罠を決めると、大体勝負も決まる。その意味ではぶっ壊れたクソ

ゲー促進カード。しかし、環境にこれが無いとコントロール系がさらに強くなってしまう。速

攻ビートダウンを成り立たせるためには割と重要なカードなのだ。

* 偽オーキドの逆襲

 中~低速ビートダウンの希望の星で、コントロールデッキの天敵だ。このカードによって、

序盤を耐えて場が完成してから殴りだすというデッキタイプがかろうじて可能になるかもし

れない。それでも速攻の方が強いけどね。

 撃つとデッキレス勝負ではほぼ負け確定なので注意。ウィニーでも役には立つが、ロケ

姉ロケ罠を優先するべき。

 無闇に手札を増やしまくると偽オーキドに弱くなり、ドロソを温存するとロケ姉ロケ罠に

弱くなる。基本的にはロケ姉ロケ罠中心のデッキが多いだろうが、相手のデッキタイプを

鑑みて、どちらが入っているかを予測するのは重要。

* ミニスカート

 偽オーキドと同様の使い方で、中速以下のビートダウンで役に立つが、普通のケースで

は偽オーキドの方を採用すると思われる。

 偽オーキドに比べたミニスカートの利点は、相手のリムを確実に全て削れること、自らの

デッキレス防止にも使えることなどか。それでも、自分のトレーナーが無くなる/無くならな

いの違いは大きい。低速プクリンあたりで、ギャンブラー・偽オーキドをまとめてミニスカー

Page 31: ポケモンカードGB2 オーキド無し環境デッキ構築

トに替えてしまうとどうなるだろうか。

 理屈の上では、ボードで勝っている状況やハンドで負けているという状況ならいつでもア

ドバンテージを取れるし、決して弱いカードではない。しかし、より使いやすいロケ姉ロケ

罠を優先すると、スロットが余らないことが多い。(いまいち強さを測り切れていない)

 4 種のハンデス(ロケ姉ロケ罠偽オーキドミニスカ)はそれぞれ対応策が異なるので、相

手の予測が外れれば割と簡単に奇襲が成立する。デッキタイプにもよるが、この中から敢

えてミニスカを選ぶというのは全然有りだろう。

* ポケモン育て屋さん

 高速でデッキを掘りつくせないオーキド無し環境では役に立つケースが少ない。一進化

と違って交換おじさんの餌にできないのも痛い。

* 夜の廃品回収

 長期戦では割と万能だが、初手で引いても意味が無いので積みすぎは良くない。基本

的には 2 枚以下か。

* 超エネルギー回収

 デッキレス勝負を考慮に入れず、あくまで殴り勝つことを狙う場合、廃品回収の代わりに

こちらを使う。ファイヤーがある炎単は廃品回収の方が良いだろう。エネ回収よりは手札

が増える超エネ回収を優先するべきか。いずれにせよ後半にしか使えないので、2 枚以下

だろう。

* ギャンブラー

 ドローソースとしては意外にも使いづらい性能。手札がそこそこある時にはリスクの方が

大きいし、相手のハンデスでジリ貧になった場合は、そもそも手札にギャンブラーが残って

いる可能性が低い。こちらが不利な状況でかつ 1 ターンでうまく手札を減らせる場合に

使ってみるくらいか。「手札が少ない時にしか使えないカード」は使える機会が少ないのだ。

 いっぽう、デッキレスを勝ち手段の一つに据えるデッキが山札回復に使うカードとしては

かなり役に立つ。同じ山札回復でも、あくまで殴り勝つことを狙うならミニスカの方が良い

かもしれない。

* パソコン大暴走

 パソコン大暴走を使いやすいデッキの条件は、

1. 環境の中で相対的に見て、低速である

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2. 序盤にドローゴーが多い

の 2 つを満たすこと。低速亀などには、あり得なくはない選択だ。

 しかし、ウィニー相手であっても、相手に 5 枚も引かせてターンを渡すのはデメリットがキ

ツすぎるようだ。面白いカードだが、大活躍するのは難しいか。

ピクシーコントロールに 1 枚くらい入れておくと、たまに役に立つかもしれない。偽オーキド

に弱いという欠点もあるが、これは大量に積むようなカードではないので、致命的な問題

にはならないだろう。