ギャラップ・インターナショナル・アソシエーション 「新型...

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1 ギャラップ・インターナショナル・アソシエーション 「新型コロナウイルスに関する国際世論調査 4 月・第 2 回調査) 18 グローバル調査 調査結果 株式会社 日本リサーチセンター

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ギャラップ・インターナショナル・アソシエーション

「新型コロナウイルスに関する国際世論調査(4月・第2回調査)」18か国 グローバル調査

調査結果

株式会社 日本リサーチセンター

Page 2: ギャラップ・インターナショナル・アソシエーション 「新型 ...–°型コロナ...1 ギャラップ・インターナショナル・アソシエーション

2【はじめに】

「新型コロナウイルスに関する国際世論調査」レポート株式会社日本リサーチセンター(本社:東京都墨田区、代表取締役社長 鈴木稲博)が加盟しているギャラップ・インターナショナル・アソシエーションでは、世界30か国を対象とした2020年3月9日~22日の第1回調査に引き続き、2020年4月3日~12日、世界18か国の人々を対象に2回目の新型コロナウイルスに関する国際世論調査を実施しました。

日本では第1回調査を3月13日~16日、第2回調査を4月6日~8日に実施しました。3月調査時点では国内の1日の新規感染者数が50人未満でしたが、4月調査時点では、実施中の4月7日に緊急事態宣言が出され、 1日の新規感染者数も250~350人に増加しました。また、3月には多くの国でロックダウンや非常事態が宣言され、大きく世界が動いた時期でした。

この度、4月(第2回)調査の対象18か国について、3月(第1回)調査結果と比較した日本版レポートを発表いたします。ご高覧いただければ幸いです。第2回調査対象 18か国:

日本、インド、インドネシア、タイ、パキスタン、フィリピン、マレーシア、韓国、アメリカ合衆国、アルゼンチン、イラク、イタリア、オーストリア、カザフスタン、スイス、ドイツ、ブルガリア、ロシア

注1:比率(%)は、各国の人口に比例した重みを付けて集計を行っています(ウエイト集計)注2:比率(%)は、四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはならないところもあります

ギャラップ・インターナショナル・アソシエーション1947年にジョージ・ギャラップ氏とヨーロッパの仲間によって設立され、現在はオーストリアに本部があります。現在世界のおよそ50カ国でメンバーを持ち、世界の多くの国で世論調査や市場調査を実施しています。

※なお、米国調査会社Gallup, Inc.とは関係ございません。

株式会社日本リサーチセンター(NRC)1960年に設立された民間の調査研究機関です。民間企業、官公庁からの受託調査・研究及び自主企画調査を国内外問わず実施しています。ギャラップ・インターナショナル・アソシエーションには日本で唯一の代表として1968年に加盟しました。

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3【調査結果の要約】

1)「自国の政府はコロナウイルスにうまく対処していると思う」という意見について、 「そう思う(計)」人の割合は、18か国の平均では69%、日本では19%で18か国中17位。

「自国の政府はコロナウイルスにうまく対処していると思う」という意見について、 「そう思う(計)」の割合の大きい順に並べてみると上位

3か国は、インド、マレーシア、オーストリア。一方、下位3か国は、タイ、日本、アメリカ。日本は18か国中17位。

3月の調査結果と比較すると、日本は「そう思う(計)」の割合は3月23%→4月19%と4ポイント減少。一方、「そう思わない(計)」は

3月62%→4月69%と7ポイント増加。

日本では3月調査実施以降、3月24日に東京五輪・パラリンピックの延期、4月1日に全世帯に布マスク配布、73カ国・地域からの入国拒

否方針の表明、4月調査実施中の4月7日に緊急事態宣言などが発表されたが、4月調査実施時点では、評価向上につながっていない。

※各国の調査は、3月9日~22日に第1回、4月3日~12日に第2回を実施。日本では3月13日~16日に第1回、4月6日~8日に第2回を実施。

2)「ウイルスの拡散防止に役立つならば、自分の人権をある程度犠牲にしてもかまわない」という意見について、「そう思う(計)」人の割合は、18か国の平均では81%、日本では40%で、依然18か国中18位。

「ウイルスの拡散防止に役立つならば、自分の人権をある程度犠牲にしてもかまわない」という意見について、 「そう思う(計)」の割合の

大きい順に並べてみると、上位4か国は、イラク、パキスタン、インド、タイ。一方、下位3か国は、日本、アメリカ、ロシア。

3月の調査結果と比較して、「ウイルス拡散防止のために自分の人権を犠牲にしてもかまわない」と思う割合は、18カ国の平均でも日本でも

増加しているが、日本は3月・4月とも18か国中18位で、抵抗感が依然として強い。

3)「コロナウイルスのパンデミックが終わった後、世界はどうなると思うか」について、 「大きく変化し、まったく新しい世界のようになる」と回答した人の割合は、18か国の平均では46%だが、日本では23%で18か国中18位。

「コロナウイルスのパンデミックが終わった後、世界はどうなると思うか」について、18か国の平均では「大きく変化し、まったく新しい世界の

ようになる」が46%、「大流行以前の世界の状態にほぼ戻る」が41%と意見が割れている。 「どちらともいえない・わからない」 は13%。

日本では「大きく変化し、まったく新しい世界のようになる」が23%、 「大流行以前の世界の状態にほぼ戻る」が36%だが、 「どちらとも

いえない・わからない」 が40%と多い。

「大きく変化し、まったく新しい世界のようになる」と回答した割合が多い国の上位3カ国は、マレーシア、フィリピン、イタリア。日本は18位。

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そう思う

(計)

そう思わない

(計)

そう思うー

そう思わない

差分

68% 29% 39%

73% 24% 49%

(+5) (-5) (+10)

52% 27% 25%

64% 19% 45%

(+12) (-8) (+20)

32%

38%

13%

17%

36%

35%

39%

47%

19%

14%

20%

15%

10%

10%

7%

4%

4%

4%

20%

17%

0% 25% 50% 75% 100%

2020年3月 18か国平均

2020年4月 18か国平均

2020年3月 日本

2020年4月 日本

とてもそう思う そう思う そう思わない 全くそう思わない わからない

【1.自分自身または家族のだれかが実際にコロナウイルスに感染するかもしれない】

「自分自身または家族のだれかが実際にコロナウイルスに感染するかもしれないと思う」という意見について、

「そう思う(計)」人の割合は、4月調査では18か国の平均が73%、日本は64%。

3月の調査結果と比較して、感染の可能性を身近に感じる人の割合は、18カ国の平均でも日本でも増えた。

「自分自身または家族のだれかが実際にコロナウイルスに感染するかもしれない」と思うかどうかを質問した結果は、日本では「そう思う(計)」

の割合が6割強。

18か国の平均では、「そう思う(計)」の割合が73%と、日本より9ポイント高い。

「そう思う(計)」の割合は、 3月の調査結果と比較すると、18カ国平均では5ポイント増加、日本では12ポイント増加。

Q 自分自身または家族のだれかが実際にコロナウイルスに感染するかもしれないと思う (単数回答)

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0%

20%

40%

60%

80%

100%

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18

2020年3月 2020年4月

2020年4月 18カ国平均73%

2020年4月 日本64%

18カ国

平均

3月 68 90 87 82 75 77 90 52 64 71 62 46 59 81 52 68 48 61 53

4月 73 93 89 88 84 84 81 77 70 70 69 68 68 66 64 63 61 60 58

変動 +5 +3 +2 +6 +9 +7 −9 +25 +6 −1 +7 +22 +9 −15 +12 −5 +13 −1 +5

【1.自分自身または家族のだれかが実際にコロナウイルスに感染するかもしれない】

「自分自身または家族のだれかが実際にコロナウイルスに感染するかもしれないと思う」という意見について、 4月調査結果を「そう思う(計)」

の割合の大きい順に並べてみると、上位3か国は、インドネシア、韓国、フィリピン。3月調査に引き続き、インドネシアが1位。

一方、下位3か国は、カザフスタン、パキスタン、スイスとなっている。日本は18か国中14位で、他の国に比べるとまだ低めではあるものの、3月

調査と比較すると12ポイント増加し、感染の可能性を身近に感じる人が増えている。

3月調査結果と比較すると、18か国中13か国で「そう思う(計)」の割合が増加し、特にアメリカとドイツで、20ポイント以上上昇。

3月よりも「そう思う(計)」の割合が減少したのはイラク(-15ポイント)、イタリア(-9ポイント)、ロシア(-5ポイント)。

Q 自分自身または家族のだれかが実際にコロナウイルスに感染するかもしれないと思う (単数回答)

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そう思う

(計)

そう思わない

(計)

そう思うー

そう思わない

差分

59% 35% 24%

69% 28% 40%

(+9) (-7) (+16)

23% 62% -39%

19% 69% -50%

(-4) (+7) (-11)

21%

32%

4%

2%

39%

36%

19%

17%

21%

16%

35%

36%

14%

12%

27%

33%

6%

4%

16%

12%

0% 25% 50% 75% 100%

3月 17か国平均

4月 18か国平均

3月 日本

4月 日本

とてもそう思う そう思う そう思わない 全くそう思わない わからない

【2.自国の政府はコロナウイルスにうまく対処している】

「自国の政府はコロナウイルスにうまく対処していると思う」という意見について、 「そう思う(計)」人の割合は、4月調査では

18か国の平均が69%、日本が19%。日本では「そう思わない(計)」人が69%で3月(62%)よりも増加。

自国の政府はコロナウイルスにうまく対処していると思うかどうかを質問した結果は、日本では、「そう思う(計)」の割合が19%、

「そう思わない(計)」が69%で、「そう思わない(計)」が「そう思う(計)」 を50ポイント上回る。

一方、18か国の平均では、日本と反対に「そう思う(計)」の割合が69%と多数を占める。

3月の調査結果と比較すると、日本は「そう思う(計)」の割合が3月(23%)から4月(19%)で4ポイント低下した一方、

「そう思わない(計)」は3月(62%)から4月(69%)で7ポイント増加。

日本では3月調査実施以降、3月24日に東京五輪・パラリンピックの延期、4月1日に全世帯に布マスク配布、73カ国・地域からの入国拒否

方針の表明、4月調査実施中の4月7日に緊急事態宣言などが発表されたが、4月調査実施時点では、評価向上につながっていない。

Q 自国の政府はコロナウイルスにうまく対処していると思う (単数回答)

*アルゼンチンではこの質問を3月調査は非聴取

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0%

20%

40%

60%

80%

100%

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18

2020年3月 2020年4月

2020年4月 日本19%

2020年4月 18カ国平均69%

18カ国

平均

3月 59 83 77 88 60 NA 70 60 72 47 74 62 46 62 72 49 42 23 20

4月 69 91 91 86 82 81 80 77 76 75 75 74 72 72 64 51 48 19 19

変動 +9 +8 +14 −2 +22 NA +10 +17 +4 +28 +1 +12 +26 +10 −8 +2 +6 −4 −1

【2.自国の政府はコロナウイルスにうまく対処している】

「自国の政府はコロナウイルスにうまく対処していると思う」という意見について、4月調査結果の 「そう思う(計)」の割合の大きい

順に並べてみると上位3か国は、インド、マレーシア、オーストリア。一方、下位3か国は、タイ、日本、アメリカとなっている。

日本は18か国中17位で、18位のタイと並んで低い。

多くの国で政府のコロナウイルス対処への評価が3月調査よりも上昇しており、特にドイツ、イラク、パキスタンで、3月の調査結果と

比較すると、「そう思う(計)」の割合が20ポイント以上増加。

イタリア(-8ポイント)と日本(-4ポイント)で評価がやや低下。

*アルゼンチンではこの質問を3月調査は非聴取

Q 自国の政府はコロナウイルスにうまく対処していると思う (単数回答)

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そう思う

(計)

そう思わない

(計)

そう思うー

そう思わない

差分

50% 45% 4%

34% 62% -28%

(-16) (+16) (-32)

34% 54% -20%

12% 79% -67%

(-22) (+25) (-47)

19%

14%

9%

2%

31%

20%

25%

9%

30%

32%

35%

36%

15%

30%

19%

44%

5%

5%

11%

9%

0% 25% 50% 75% 100%

3月 18か国平均

4月 18か国平均

3月 日本

4月 日本

とてもそう思う そう思う そう思わない 全くそう思わない わからない

【3.コロナウイルスによる脅威は大げさに言われている】

「コロナウイルスによる脅威は大げさに言われていると思う」という意見について、 4月調査では「そう思う(計)」人の

割合は18 か国の平均が34%、日本が12%。

3月調査と比較して、コロナウイルスの脅威は大げさに言われていると思う人が世界でも日本でも減少。

コロナウイルスによる脅威は大げさに言われていると思うかどうかを質問した結果は、日本では、「そう思う(計)」の割合が12%、

「そう思わない(計)」が79%と、大げさではないと捉えている人の割合が多い。

18か国の平均では、「そう思う(計)」の割合が34%、「そう思わない(計)」の割合が62%と、日本同様大げさではないと捉えてい

る人の割合が多い。

3月の調査結果と比較して、日本では「そう思わない(計)」の割合が25ポイント増加。18か国の平均でも、「そう思わない(計)」の

割合が16ポイント増加した。

Q コロナウイルスによる脅威は大げさに言われていると思う (単数回答)

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0%

20%

40%

60%

80%

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18

2020年3月 2020年4月

2020年4月 日本12%

2020年4月 18カ国平均34%

18カ国

平均

3月 50 62 72 60 59 60 54 54 59 40 54 58 29 21 55 51 40 32 34

4月 34 62 55 51 51 47 45 44 35 30 27 25 24 23 23 22 20 17 12

変動 −16 0 −17 −9 −8 −13 −9 −10 −24 −10 −27 −33 −5 +2 −32 −29 −20 −15 −22

【3.コロナウイルスによる脅威は大げさに言われている】

「コロナウイルスによる脅威は大げさに言われていると思う」という意見について、 4月調査結果の 「そう思う(計)」の割合の大きい順に

並べてみると上位4か国は、パキスタン、ブルガリア、マレーシア、フィリピン。一方、下位3か国は、日本、韓国、アルゼンチン。

日本は18か国中18位。

3月の調査結果と比較すると、18か国中16か国で「そう思う(計)」の割合が減っているが、特にドイツ、アメリカでは、30ポイント以上

減っている。

パキスタン(同率)とオーストリア(+2ポイント)は横ばい。

Q コロナウイルスによる脅威は大げさに言われていると思う (単数回答)

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そう思う

(計)

そう思わない

(計)

そう思うー

そう思わない

差分

73% 20% 53%

81% 15% 66%

(+8) (-5) (+13)

32% 48% -16%

40% 42% -2%

(+8) (-6) (+14)

32%

43%

4%

7%

41%

38%

28%

33%

14%

9%

30%

30%

7%

6%

18%

12%

6%

5%

19%

19%

0% 25% 50% 75% 100%

3月 18か国平均

4月 18か国平均

3月 日本

4月 日本

とてもそう思う そう思う そう思わない 全くそう思わない わからない

【4.ウイルスの拡散防止に役立つならば、自分の人権をある程度犠牲にしてもかまわない】

「ウイルスの拡散防止に役立つならば、自分の人権をある程度犠牲にしてもかまわない」という意見について、 4月調査では

「そう思う(計)」人の割合は、18か国の平均が81%、日本が40%。3月の調査結果と比較して、ウイルスの拡散防止

のために自分の人権を犠牲にしてもかまわないと思う割合は、18カ国の平均でも日本でも増加。

ウイルスの拡散防止に役立つならば、自分の人権をある程度犠牲にしてもかまわないと思うかどうかを質問した結果は、日本では、「そう思う

(計)」の割合が40%、「そう思わない(計)」が42%。18か国の平均と比較すると、ウイルスの拡散防止のために自分の人権を犠牲に

することに対して抵抗感が強い。

ウイルスの拡散防止のために自分の人権を犠牲にしてもかまわないと思う割合は、3月の調査結果と比較して、「そう思う(計)」の割合が、

18カ国の平均で+8ポイント、日本でも+8ポイントと、いずれも増加。

Q ウイルスの拡散防止に役立つならば、自分の人権をある程度犠牲にしてもかまわない (単数回答)

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0%

20%

40%

60%

80%

100%

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18

2020年3月 2020年4月

2020年4月 日本40%

2020年4月 18カ国平均81%

18カ国

平均

3月 73 87 78 85 85 71 95 80 71 93 80 74 68 67 83 61 60 45 32

4月 81 92 92 91 91 89 86 86 86 85 84 83 81 80 78 74 69 68 40

変動 +8 +5 +14 +6 +6 +18 −9 +6 +15 −8 +4 +9 +13 +13 −5 +13 +9 +23 +8

【4.ウイルスの拡散防止に役立つならば、自分の人権をある程度犠牲にしてもかまわない】

「ウイルスの拡散防止に役立つならば、自分の人権をある程度犠牲にしてもかまわない」という意見について、 4月調査結果の「そう思う(計)」

の割合の大きい順に並べてみると上位4か国は、イラク、パキスタン、インド、タイ。一方、下位3か国は、日本、アメリカ、ロシアとなっている。

日本は18か国中18位で、「そう思う(計)」 が3月調査(32%)と比べて4月調査(40%)では増加したものの、自分の人権を犠牲にす

ることへの抵抗感が依然として強い。17位のアメリカ(4月68%)と比べても差が大きい。

3月の調査結果と比較して、 18か国中15か国で「そう思う(計)」の割合は増加しており、特にアメリカで23ポイント増えている。

「そう思う(計)」が減少したのは、オーストリア(-9ポイント)、イタリア(-8ポイント)、ブルガリア(-5ポイント)。

Q ウイルスの拡散防止に役立つならば、自分の人権をある程度犠牲にしてもかまわない (単数回答)

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12【5. コロナウイルスのパンデミックが終わった後、世界はどうなるか】

「コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)が終わった後、世界はどうなると思うか」について、18か国の平均では

「大きく変化し、まったく新しい世界のようになる」が46%、「大流行以前の世界の状態にほぼ戻る」が41%と意見が分か

れている。日本では「大流行以前の世界の状態にほぼ戻る」が36%で、「大きく変化し、まったく新しい世界のようになる」

(23%)よりも多い。

コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)が終わった後、世界はどうなると思うかを質問した結果は、18カ国平均では、

「大きく変化し、まったく新しい世界のようになる」と回答した人の割合が46%と最も多いが、「大流行以前の世界の状態にほぼ戻る」と回

答した人の割合は41%で、その差は5ポイントと意見は分かれている。 「どちらともいえない・わからない」は13%。

日本では「大流行以前の世界の状態にほぼ戻る」と回答した人が36%と、「大きく変化し、まったく新しい世界のようになる」と回答した人の

割合(23%)よりも13ポイント多い。 また、「どちらともいえない・わからない」が40%と多い。

Q コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)が終わった後、世界はどうなると思うか (単数回答)

41%

36%

46%

23%

13%

40%

0% 25% 50% 75% 100%

18か国平均

日本

大流行以前の世界の状態にほぼ戻る 大きく変化し、まったく新しい世界のようになる

どちらともいえない・わからない

*4月調査新規設問

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13【5.コロナウイルスのパンデミックが終わった後、世界はどうなるか】

コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)が終わった後、世界はどうなると思うかについて各国の予想を見てみると、

「大流行以前の世界の状態にほぼ戻る」と回答した割合が多い国の上位3か国は、ドイツ、スイス、オーストリア。

日本は18か国中13位。

一方、「大きく変化し、まったく新しい世界のようになる」と回答した割合が多い国の上位3カ国は、マレーシア、フィリピン、イタリア。

日本は18か国中18位。

Q コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)が終わった後、世界はどうなると思うか (単数回答)

大流行以前の世界の状態にほぼ戻る 大きく変化し、まったく新しい世界のようになる

1 ドイツ 58% 1 マレーシア 62%

2 スイス 56% 2 フィリピン 60%

3 オーストリア 54% 3 イタリア 57%

4 韓国 50% 4 ブルガリア 56%

5 タイ 47% 5 イラク 55%

6 ロシア 43% 6 タイ 53%

7 アメリカ 42% 7 カザフスタン 50%

8 イラク 41% 8 アルゼンチン 49%

18か国平均 41% 8 インド 49%

9 パキスタン 40% 10 ロシア 48%

10 ブルガリア 37% 11 韓国 46%

10 カザフスタン 37% 18か国平均 46%

10 マレーシア 37% 12 インドネシア 45%

13 アルゼンチン 36% 13 パキスタン 42%

13 日本 36% 14 アメリカ 39%

15 インド 35% 15 オーストリア 33%

16 インドネシア 34% 15 スイス 33%

17 イタリア 31% 17 ドイツ 31%

17 フィリピン 31% 18 日本 23%

*4月調査新規設問

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18か国平均

日本

収入がかなり減った 一時的に休業した 失業したパート・アルバイト・短時間

勤務で働くようになった

18か国平均 35% 28% 15% 13%

日本 14% 4% 1% 4%

0%

20%

40%

60%18か国平均

日本

1位

1位

2位

3位4位

2位 2位4位

【6.コロナウイルスによる収入・仕事への影響】

Q コロナウイルスによる影響として、あなたご自身にあてはまるもの (複数回答)

自分自身の収入・仕事へのコロナウイルスによる影響について、「収入がかなり減った」と回答した人の割合が、18か国の

平均でも、日本でも最も多い。

自分自身にあてはまるコロナウイルスによる影響は、日本では「収入がかなり減った」が最も多く14%。「一時的に休業した」、

「パート・アルバイト・短時間勤務で働くようになった」が共に4%で続き、「失業した」は1%。

18か国の平均では、割合が多いコロナウイルスの影響は、「収入がかなり減った」(35%)、「一時的に休業した」(28%)、

「失業した」(15%)、 「パート・アルバイト・短時間勤務で働くようになった」(13%)の順で、日本よりも高い割合を示している。

*4月調査新規設問

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15【6.コロナウイルスによる収入・仕事への影響】

自分自身にあてはまるコロナウイルスによる影響について、日本は「収入がかなり減った」が18か国中15位、「パート・アルバイト・短時間勤務

で働くようになった」が16位、「一時的に休業した」と「失業した」がそれぞれ18位で、緊急事態宣言が出た4月調査時点では、自分自身の

収入・仕事へのコロナウイルスによる影響は他の国と比べてまだ低め。

パキスタン、フィリピン、マレーシアは複数の項目で上位にあがっており、コロナウイルスによる収入や仕事への影響が大きい。

*4月調査新規設問

収入がかなり減った 一時的に休業した 失業した

1 パキスタン 84% 1 フィリピン 55% 1 パキスタン 68% 1 マレーシア 40%

2 タイ 63% 2 マレーシア 51% 2 マレーシア 37% 2 ロシア 30%

3 インドネシア 61% 3 パキスタン 49% 3 フィリピン 34% 3 フィリピン 20%

4 マレーシア 58% 4 インド 45% 4 インドネシア 24% 4 スイス 17%

5 イラク 48% 5 イラク 41% 5 イラク 15% 5 インドネシア 16%

6 フィリピン 46% 6 インドネシア 37% 18か国平均 15% 6 オーストリア 14%

7 ロシア 39% 7 タイ 36% 6 ロシア 12% 6 パキスタン 14%

18か国平均 35% 8 ロシア 32% 6 タイ 12% 8 ドイツ 13%

8 アルゼンチン 34% 9 アルゼンチン 29% 8 アルゼンチン 11% 18か国平均 13%

9 韓国 33% 18か国平均 28% 8 イタリア 11% 9 アメリカ 11%

10 イタリア 32% 10 韓国 24% 10 ブルガリア 9% 10 イラク 9%

11 インド 29% 11 カザフスタン 21% 10 アメリカ 9% 11 アルゼンチン 8%

12 ブルガリア 22% 12 アメリカ 20% 12 カザフスタン 8% 11 ブルガリア 8%

13 アメリカ 20% 13 イタリア 16% 13 オーストリア 6% 13 タイ 6%

14 カザフスタン 17% 14 スイス 15% 14 インド 5% 14 インド 5%

15 日本 14% 15 ブルガリア 14% 15 韓国 3% 14 カザフスタン 5%

15 スイス 14% 16 ドイツ 10% 15 スイス 3% 16 イタリア 4%

17 ドイツ 11% 17 オーストリア 9% 17 ドイツ 2% 16 日本 4%

18 オーストリア 9% 18 日本 4% 18 日本 1% 18 韓国 3%

パート・アルバイト・短時間勤務で働くように

なった

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16<参考資料>調査対象国一覧

18カ国の内訳と調査サンプルサイズは、以下の通り。 イラクは2020年4月20日のギャラップ・インターナショナル・アソシエーションのリリースには含まれておりませんが、日本版レポートには含めています。

日本の属性別調査サンプルサイズは、以下の通り。

日本 属性 サンプルサイズ

男性 534

女性 529

18~29歳 190

30~39歳 198

40~49歳 240

50~59歳 200

60~69歳 235

男性18~29歳 97

男性30~39歳 101

男性40~49歳 123

男性50~59歳 99

男性60~69歳 114

女性18~29歳 93

女性30~39歳 97

女性40~49歳 117

女性50~59歳 101

女性60~69歳 121

地域 国サンプル

サイズ対象 調査実施 調査手法

日本 1,063 全国18~69歳 4月6~8日 インターネット

インド 1,050 全国18歳以上 4月3~6日 インターネット/電話

インドネシア 2,068 全国18歳以上 4月4~9日 インターネット

タイ 1,009 全国18歳以上 4月5~9日 電話

パキスタン 1,014 全国18歳以上 4月3~10日 電話

フィリピン 867 都市部18歳以上 4月6~8日 インターネット/電話

マレーシア 755 全国18歳以上 4月5~8日 電話

韓国 1,003 全国19~69歳 4月6~8日 インターネット

北米 アメリカ合衆国 1,090 全国18歳以上 4月7日 インターネット

中南米 アルゼンチン 1,216 主要都市16歳以上 4月3日~6日 インターネット

中東 イラク 744 全国18歳以上 4月5~12日 電話

欧州 イタリア 1,000 全国18~74歳 4月3~6日 インターネット

オーストリア 1,000 全国18歳以上 4月5~8日 インターネット

カザフスタン 500 全国15歳以上 4月4~9日 電話

スイス 1,000 全国18歳以上 4月5~8日 インターネット

ドイツ 1,000 全国18歳以上 4月5~8日 インターネット

ブルガリア 901 全国18歳以上 4月6~8日 インターネット/電話

ロシア 500 首都18歳以上 4月6~8日 電話

17,779 各国の一般個人 4月3~12日 インターネット、電話

アジア

18カ国 合計

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