モルガン・アセット・マネジメント、第12回 企業...

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JPモルガン・アセット・マネジメント株式会社 100-6432 東京都千代田区丸の内2丁目73号東京ビルディング 1 プレスリリース 報道機関 各位 JPモルガン・アセット・マネジメント、第12企業年金運用動向調査結果を発表 オルタナティブと国内債券の配分が逆転 国内株式ではESG投資への配分が増加 [東京 2019628日] JPモルガン・アセット・マネジメント株式会社(所在地:東京都千代田区 代表取締役社長:大越昇一)は、 20193月上旬から5月中旬にかけて日本の企業年金基金を対象に、過去2年間の運用状況の変化お よび今後の方向性について聞き取り調査を行い、その調査結果を発表しました。 オルタナティブと国内債券の配分が逆転 本年の調査では、確定給付企業年金(DB年金)運用の資産配分の結果に大きな変化が見られました。 近年、オルタナティブへの配分は増加傾向にありましたが、本年の調査で初めて、政策アセット・ミックス におけるオルタナティブの割合が21.3%と、国内債券の割合の18.1%を上回りました。マイナス金利政 策導入から3年余りとなり、政策アセット・ミックス見直しのタイミングを迎えたDB年金の多くにおいて、か つての国内債券中心の資産配分から変貌を遂げている姿が見られました。 オルタナティブ資産の中では低流動性資産への配分が過去最高に また、オルタナティブの中でも、低流動性資産である実物不動産(エクイティ部分)へ投資済みのDB金の割合が28.7%(前年22.0%)、インフラ投資(エクイティ部分)へ投資済みのDB年金の割合が 30.4%(前年24.4%)と、過去最高となりました。一方、保険戦略は2年連続のマイナスリターンの影響に より、昨年の60.2%から54.8%と同割合の減少が見られました。オルタナティブは競争の激化によるリタ ーン低下が懸念されているものの、DB年金においては、今後も、相対的に安定的なインカムゲイン獲 得が期待される低流動性資産への配分拡大が計画されています。 国内株式ではESG投資への配分が増加 国内株式では、ESG投資へ投資済みのDB年金の割合が昨年の1.6%から7.0%に増加しました。これ までESG投資は公的年金が先鞭を取ってきましたが、コーポレートガバナンスの意識の高まりから、DB 年金においてもESGの取り組みを強化する流れが見え始めています。また、DB年金ではパッシブ戦略 から最小分散や高配当戦略への資金移動が行われている点も特筆に値します。DB年金ではリーマン・ ショック以降「リスク抑制」をテーマとして資産配分が行われてきましたが、個別戦略ベースでも下振れ 抑制に寄与する最小分散や高配当戦略が支持されています。 変化しつつあるポートフォリオ管理の枠組み ポートフォリオの管理方法では、従来型伝統4資産の枠を超えた新たな管理方法を採用しているDB金が、昨年の41%から44%に増加しました。中でも、国内債券・株式枠を廃止し、グローバル債券及び 株式枠を設定している企業は全体の3割を超えています。このような新しい枠組みが進んでいる背景と しては、マイナス金利導入による国内債券枠の撤廃、株式リスク抑制、各資産クラスの期待リターンの 低下などがあります。 調査結果の主なポイントについては、下記をご覧ください。

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Page 1: モルガン・アセット・マネジメント、第12回 企業 …...JPモルガン・アセット・マネジメント株式会社 〒100-6432 東京都千代田区丸の内2丁目7番3号東京ビルディング

JPモルガン・アセット・マネジメント株式会社 〒100-6432 東京都千代田区丸の内2丁目7番3号東京ビルディング

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プレスリリース 報道機関 各位 JPモルガン・アセット・マネジメント、第12回 企業年金運用動向調査結果を発表

オルタナティブと国内債券の配分が逆転 国内株式ではESG投資への配分が増加

[東京 2019年6月28日] JPモルガン・アセット・マネジメント株式会社(所在地:東京都千代田区 代表取締役社長:大越昇一)は、

2019年3月上旬から5月中旬にかけて日本の企業年金基金を対象に、過去2年間の運用状況の変化お

よび今後の方向性について聞き取り調査を行い、その調査結果を発表しました。 オルタナティブと国内債券の配分が逆転 本年の調査では、確定給付企業年金(DB年金)運用の資産配分の結果に大きな変化が見られました。

近年、オルタナティブへの配分は増加傾向にありましたが、本年の調査で初めて、政策アセット・ミックス

におけるオルタナティブの割合が21.3%と、国内債券の割合の18.1%を上回りました。マイナス金利政

策導入から3年余りとなり、政策アセット・ミックス見直しのタイミングを迎えたDB年金の多くにおいて、か

つての国内債券中心の資産配分から変貌を遂げている姿が見られました。 オルタナティブ資産の中では低流動性資産への配分が過去最高に また、オルタナティブの中でも、低流動性資産である実物不動産(エクイティ部分)へ投資済みのDB年金の割合が28.7%(前年22.0%)、インフラ投資(エクイティ部分)へ投資済みのDB年金の割合が

30.4%(前年24.4%)と、過去最高となりました。一方、保険戦略は2年連続のマイナスリターンの影響に

より、昨年の60.2%から54.8%と同割合の減少が見られました。オルタナティブは競争の激化によるリタ

ーン低下が懸念されているものの、DB年金においては、今後も、相対的に安定的なインカムゲイン獲

得が期待される低流動性資産への配分拡大が計画されています。 国内株式ではESG投資への配分が増加 国内株式では、ESG投資へ投資済みのDB年金の割合が昨年の1.6%から7.0%に増加しました。これ

までESG投資は公的年金が先鞭を取ってきましたが、コーポレートガバナンスの意識の高まりから、DB年金においてもESGの取り組みを強化する流れが見え始めています。また、DB年金ではパッシブ戦略

から最小分散や高配当戦略への資金移動が行われている点も特筆に値します。DB年金ではリーマン・

ショック以降「リスク抑制」をテーマとして資産配分が行われてきましたが、個別戦略ベースでも下振れ

抑制に寄与する最小分散や高配当戦略が支持されています。 変化しつつあるポートフォリオ管理の枠組み ポートフォリオの管理方法では、従来型伝統4資産の枠を超えた新たな管理方法を採用しているDB年金が、昨年の41%から44%に増加しました。中でも、国内債券・株式枠を廃止し、グローバル債券及び

株式枠を設定している企業は全体の3割を超えています。このような新しい枠組みが進んでいる背景と

しては、マイナス金利導入による国内債券枠の撤廃、株式リスク抑制、各資産クラスの期待リターンの

低下などがあります。 調査結果の主なポイントについては、下記をご覧ください。

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※ 当調査は日本の企業年金基金を対象に2019年3月上旬~5月中旬にかけて行われました。当プレスリリ

ースで発表する調査は、確定給付企業年金113、共済3、合計116の年金基金から得た回答を集計しま

とめたものです。

調査結果の主なポイント

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JPモルガン・アセット・マネジメント株式会社は、日本市場に最も早く進出した外資系資産運用会社のひとつです。日本の金融業界の規制

緩和と共に1987年に投資一任契約業務の認可取得、外資系資産運用会社の第一陣として、1990年に投資信託委託会社を設立し、また

公的年金基金の運用委託など業界の先駆けとなっています。投資家の多様化するニーズに対応すべく、株式、債券、転換社債、オルタナ

ティブ投資等、あらゆる資産クラスにおいて卓越した運用能力を発揮し、リーディングカンパニーならではの資産運用サービスを提供しま

す。 J.P.モルガン・アセット・マネジメントは、JPモルガン・チェース・アンド・カンパニーおよび世界の関連会社の資産運用ビジネスのブランドで

す。国際的な資産運用の分野で約150年にわたる実績があり、運用資産残高約182兆円を有する世界最大規模の資産運用サービスグル

ープです。世界30ヵ国・地域以上にネットワークを持ち、日本ではJPモルガン・アセット・マネジメント株式会社を通じて顧客にサービスを提

供しています。詳細情報は www.jpmorganasset.co.jp にてご覧いただけます。 JP モルガン・チェース・アンド・カンパニー (NY 証取: JPM) は総資産 2.6 兆ドルを有する世界有数のグローバル総合金融サービス会社で

す。投資銀行業務、個人・中小企業向け金融サービス業務、コマーシャル・バンキング業務、金融取引資金管理業務、資産運用業務にお

いて業界をリードしています。世界で展開する法人向け事業は「J.P.モルガン」、米国における個人向け事業は「チェース」ブランドを用い

て、世界有数の事業法人、機関投資家、政府系機関および米国の個人のお客様に金融サービスを提供しています。また、当社は JP モル

ガン・チェース財団を通じて世界の様々なNPOや慈善団体に対しグラントを拠出し、活動を支援しており、2023年までに17.5億ドルを拠出

することを約束しています。雇用創出につながる取り組みや就労支援、地域社会の発展につながる取り組みや起業支援、金融専門力提

供による支援に注力しています。 J.P.モルガンは、JPモルガン・チェース・アンド・カンパニーおよびその各国子会社または関連会社のマーケティングネームです。 J.P.モルガン・アセット・マネジメントの数値は2018年12月末現在 JPモルガン・チェース・アンド・カンパニーの数値は2018年12月末現在

弊社(JPモルガン・アセット・マネジメント株式会社)で取り扱う運用手法におきましては、国内外の株式・債券等を投資対象とするた

め、組入れ株式の価格の下落、金利の上昇による債券価格の下落、組入有価証券の発行会社の財務状況の悪化や倒産等の影響

により、損失を被ることがあります。また、外貨建の資産に投資する場合は、為替の変動により損失を被ることがあります。本資料

は、最近の運用環境等をご紹介するものであり、特定の金融商品等の勧誘を目的とするものではないため、投資に係る手数料・報

酬等の金額及び計算方法を示すことはできません。運用にあたっては、運用報酬、有価証券売買時の売買委託手数料、外貨建資

産の保管費用、信託財産における租税費用、信託事務の処理に関する諸費用等がかかります。 この資料は、年金運用動向調査の結果を説明したものです。この資料には、一定の見解や数値の予想、さらに現在の金融市場にお

ける市場の動向等に関する記述が含まれていますが、これらは弊社の判断の根拠となるものであり、また特に予告なく変更されるこ

とがあります。弊社は、この資料に記載された情報を信頼に足るものと考えていますが、それが正確ないし完全であることについて

保証するものではありません。この資料は、特定の金融商品の購入または売却の勧誘を意図したものではありませんし、特定の有

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はありません。また、過去の実績は将来の成果を保証するものではありません。 この資料により提示された考え方や戦略は、すべてのお客様にとって適切であるとは限りません。また、この資料はお客様にとって

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勧めします。 商号:JPモルガン・アセット・マネジメント株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第330号 加入協会:一般社団法人 日本投資顧問業協会、一般社団法人 投資信託協会、日本証券業協会、一般社団法人 第二種金融商

品取引業協会