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カフ付カテーテル管理方法工夫
~患者にスタッフに優しいアクセス管理~
臨床工学技士 岩下廉史
第21回日本アクセス研究会CO I 開示
岩下 廉史
演題発表に関連し、開示すべきCO I 関係にある企業などはありません。
本日の内容
2.カテーテル閉塞を起こさない工夫
3.カテーテル感染管理について
1.当院紹介
2010年9月1日 開院
2017年10月1日 現在の状況
・腎臓内科
保存期外来;180人
外来維持透析導入;42人
・人工透析
通院維持透析;122人
在宅透析;10人
透析装置 1F:34台(on-lineHDF可25台)2F:15台(on-lineHDF可8台)
検査項目
年間平均件数• OPE:120件
• PTA:380件
• カテーテル関連:40件
• 血液検査
• レントゲン
• 心電図
• 骨密度測定、ABI、SPP
• 体組成分析装置(BCM)
• 超音波診断装置– 血管(頸動脈・シャント・下肢)
– 心臓・腹部
– IVC
エコー下PTAエコー下穿刺
積極的に行っている
2015年2月よりHHD開始
2017年10月現在 10名のHHDを管理中
HHDバスキュラーアクセス
カフ付カテーテル 5名
~HHDシステム内容~
• 日機装社製 DBB-100NX(D-FAS機能有)• 在宅血液透析支援システム(タブレット)• Webカメラで(スマカメの画面監視)
自己穿刺 5名
当院のカフ付カテーテル 背景
当院の患者は全て内頸静脈からのアプローチ
• 患者のADL
• 血管炎
• 透析効率
• HHD手技の考慮
性別 年齢 原疾患 透析歴 VA挿入期間 挿入デバイス VA
女 75歳 逆流性腎症 17年 7年2ヶ月 ショーン カフ付カテーテル(右内頸静脈)
女 64歳 慢性糸球体腎症 39年 3年4ヶ月 テシオ(シングル) カフ付カテーテル(右内頸静脈)
男 75歳 Ⅱ型糖尿病性腎症 2年4ヶ月 2年4ヶ月 テシオ カフ付カテーテル(右内頸静脈)
女 28歳 慢性糸球体腎症 2年2ヶ月 1年2ヶ月 ショーン カフ付カテーテル(右内頸静脈)
男 46歳 Ⅱ型糖尿病性腎症 3年4ヶ月 7ヶ月 ショーン カフ付カテーテル(右内頸静脈)
男 60歳 多発性嚢胞腎症 8年10ヶ月 2年8ヶ月 ショーン カフ付カテーテル(右内頸静脈)
男 55歳 Ⅱ型糖尿病性腎症 5年5ヶ月 2年5ヶ月 ショーン カフ付カテーテル(右内頸静脈)
男 67歳 慢性糸球体腎症 8年1ヶ月 2年2ヶ月 テシオ カフ付カテーテル(右内頸静脈)
女 60歳 IgA腎症 17年11ヶ月 1年10ヶ月 テシオ カフ付カテーテル(右内頸静脈)
女 39歳 慢性糸球体腎症 5年2ヶ月 6ヶ月 テシオ カフ付カテーテル(右内頸静脈)
HHD
施設
全カテーテル患者一覧
カテーテルトラブル
カテーテルトラブル時の対処法フロー
脱血不良・静脈圧上昇 感染兆候あり
出口部 トンネル カテーテル内
抗生剤の全身投与(多剤併用)・カテーテル内投与
カテーテル抜去
経路変更抗生剤の全身投与
消毒抗生剤内服局所の抗生剤軟膏
カテーテル交換(血培陰性を確認後)抗生剤を3週間投与
発赤、腫脹、熱感、発熱、排膿、 疼痛、CRP↑など
抵抗(+)
ウロキナーゼ充填
抵抗(-)
無効
カテーテルのポンピングにて血栓の有無を確認し、血栓を除去する。
ポンピング
血栓除去
抵抗(±)
ヘパリン充填
ウロキナーゼ6万単位を生食5mlにて溶解したものを使用
ヘパリン5千単位を原液で使用
(入院処置)
(血流感染)
本日の内容
2.カテーテル閉塞を起こさない工夫
3.カテーテル感染管理について
1.当院紹介
カテーテルトラブル
カテーテルトラブル時の対処法フロー
脱血不良・静脈圧上昇 感染兆候あり
出口部 トンネル カテーテル内
抗生剤の全身投与(多剤併用)・カテーテル内投与
カテーテル抜去
経路変更抗生剤の全身投与
消毒抗生剤内服局所の抗生剤軟膏
カテーテル交換(血培陰性を確認後)抗生剤を3週間投与
発赤、腫脹、熱感、発熱、排膿、 疼痛、CRP↑など
抵抗(+)
ウロキナーゼ充填
抵抗(-)
無効
カテーテルのポンピングにて血栓の有無を確認し、血栓を除去する。
ポンピング
血栓除去
抵抗(±)
ヘパリン充填
ウロキナーゼ6万単位を生食5mlにて溶解したものを使用
ヘパリン5千単位を原液で使用
(入院処置)
(血流感染)
血栓性
外来でのカテーテル診察
脱血不良・静脈圧上昇
抵抗(+)
ウロキナーゼ充填
抵抗(-)
カテーテルのポンピングにて血栓の有無を確認し、血栓を除去する。ポンピング
血栓除去
抵抗(±)
ヘパリン充填
ウロキナーゼ6万単位を生食5mlにて溶解したものを使用
ヘパリン5千単位を原液で使用
カテーテル内血栓除去術の実際
術野にて
透視下で
0.035ガイドワイヤー3本
透析室での管理は?
• 日々の静脈圧観察
• ポンピングでの感触
ウロキナーゼ6万単位+生食5ml(2.5/2.5)
治療時に連続3回充填
異常を察知!
医師へ指示受け
通常時のカテーテル内充填薬剤ヘパリン5千単位5ml(2.5/2.5)
変更
それでも改善できない場合は…
カテーテル内血栓除去術
HHDでの管理は?
【透析記録】ID 歳 kg
回
D W 75.50氏名 000000000001
透 析 日 2015//
ダイアライザFDX-210GW 抗凝固剤 ヘパリン 前回体重(kg)A 76.20 前 血 圧 ・ 脈 拍
透析回数
0.80 後 血 圧 ・ 脈 拍
予 定 時 間 03:00 初 回 注 入 2000.02 前体重(kg) B 77.00
持 続 総 量 4500.04 後体重(kg) C 75.50
117 / 39 / 90 ( 76 )
開 始 時 刻 14:29 持 続 注 入 1500.01 増減(kg) B-A
107 / 65 / 69 ( 59 )
実 績 時 間 03:07 CTR (%) 47.4 前後差(kg)B-C 1.50 穿 刺 者
終 了 時 刻 17:36
14:44 コネクター交換、接続し透析開始しました。
実績除水量(L) 1.77
14:45 脱血、静脈圧、問題なし。
14:46 カテーテル処置施行。出口部発赤なし。皮膚トラブルなし。
14:47 透析中、問題なし。
メ
モ
日機装社製 在宅支援システム静脈圧やコメント確認
気になる事があれば
電話連絡を行い
受診して頂く!
0
1
2
3
4
5
6
7
8
9トラブル件数
HHD患者カテーテルトラブル挿入月から最長1年8ヶ月まで n=5
カテーテル挿入月から10ヶ月間は、
全ての患者でトラブルなし
カテーテル患者一覧性別 年齢 原疾患 透析歴 VA挿入期間 挿入デバイス VA
女 75歳 逆流性腎症 17年 7年2ヶ月 ショーン カフ付カテーテル(右内頸静脈)
女 64歳 慢性糸球体腎症 39年 3年4ヶ月 テシオ(シングル) カフ付カテーテル(右内頸静脈)
男 75歳 Ⅱ型糖尿病性腎症 2年4ヶ月 2年4ヶ月 テシオ カフ付カテーテル(右内頸静脈)
女 28歳 慢性糸球体腎症 2年2ヶ月 1年2ヶ月 ショーン カフ付カテーテル(右内頸静脈)
男 46歳 Ⅱ型糖尿病性腎症 3年4ヶ月 7ヶ月 ショーン カフ付カテーテル(右内頸静脈)
男 60歳 多発性嚢胞腎症 8年10ヶ月 2年8ヶ月 ショーン カフ付カテーテル(右内頸静脈)
男 55歳 Ⅱ型糖尿病性腎症 5年5ヶ月 2年5ヶ月 ショーン カフ付カテーテル(右内頸静脈)
男 67歳 慢性糸球体腎症 8年1ヶ月 2年2ヶ月 テシオ カフ付カテーテル(右内頸静脈)
女 60歳 IgA腎症 17年11ヶ月 1年10ヶ月 テシオ カフ付カテーテル(右内頸静脈)
女 39歳 慢性糸球体腎症 5年2ヶ月 6ヶ月 テシオ カフ付カテーテル(右内頸静脈)
施設
HHD
症例 HHD患者
0
1
2
3
4
A A A A A A A A A A A
10ヶ月目 11ヶ月目 1年目 1年1ヶ月 1年2ヶ月 1年3ヶ月 1年4ヶ月 1年5ヶ月 1年6ヶ月 1年7ヶ月 1年8ヶ月
トラブル件数
血栓溶解剤充填:計3回
血栓溶解剤充填:計3回
血栓溶解剤充填:計3回 血栓溶解剤充填:計3回
血栓除去術 血栓除去術
トラブルなく安定
抗血小板薬内服開始
本日の内容
2.カテーテル閉塞を起こさない工夫
3.カテーテル感染管理について
1.当院紹介
カテーテルトラブル
カテーテルトラブル時の対処法フロー
脱血不良・静脈圧上昇 感染兆候あり
出口部 トンネル カテーテル内
抗生剤の全身投与(多剤併用)・カテーテル内投与
カテーテル抜去
経路変更抗生剤の全身投与
消毒抗生剤内服局所の抗生剤軟膏
カテーテル交換(血培陰性を確認後)抗生剤を3週間投与
発赤、腫脹、熱感、発熱、排膿、 疼痛、CRP↑など
抵抗(+)
ウロキナーゼ充填
抵抗(-)
無効
カテーテルのポンピングにて血栓の有無を確認し、血栓を除去する。
ポンピング
血栓除去
抵抗(±)
ヘパリン充填
ウロキナーゼ6万単位を生食5mlにて溶解したものを使用
ヘパリン5千単位を原液で使用
(入院処置)
(血流感染)
カテーテル診察
感染兆候あり
出口部 トンネル カテーテル内
抗生剤の全身投与(多剤併用)・カテーテル内投与
カテーテル抜去
経路変更抗生剤の全身投与
消毒抗生剤内服局所の抗生剤軟膏
カテーテル交換(血培陰性を確認後)抗生剤を3週間投与
発赤、腫脹、熱感、発熱、排膿、 疼痛、CRP↑など
無効
(入院処置)
(血流感染)
感染性
異常の早期発見!
迅速な対応!
カテーテル通常時 保護工夫
カテーテル感染兆候あり 処置工夫
カテーテル処置 重要ポイント
カテーテルに付着したテープ糊を
クロルヘキシジングルコン酸塩液含浸綿で
取り除く。
透析室 週1回 カテーテル観察
重要なのは
• 視覚で比較できる
• 全スタッフ共有できる
• 過去の画像も確認できる
HHDは週1回 病院へ送信
日機装社製HHD支援システム装置
各患者に合わせたスタイル
治療中は患者の希望で出口部ガーゼのみフィルムによる痒みがストレスになる
治療後は患者の希望でお風呂に入りたい。全体を防水加工。
治療後は患者の希望でお風呂に入りたい。カテーテル部のみをビニール袋で防水加工。
女性 施設透析
カテーテル歴:7年2ヶ月
男性 HHD
カテーテル歴:2年8ヶ月
男性 HHD
カテーテル歴:2年2ヶ月
女性 HHD
カテーテル歴:1年10ヶ月
患者にスタッフに優しいアクセス管理
院内のマニュアル・フローを構築
早期発見・迅速な対応
各患者に合わせたスタイルを提供
スタッフのストレス軽減が図れる
スタッフの教育 経験を積めば現場から提案が行える
素晴らしいスタッフが存在する事で、最高の管理ができる
患者のストレス軽減が図れる患者に優しい
スタッフに優しい
アクセス管理
カフ付カテーテル管理方法工夫
~患者にスタッフに優しいアクセス管理~
患者に優しい
スタッフに優しい
アクセス管理
御清聴ありがとうございます