トヨタ自動車九州株式会社(低減:廃棄物、voc、物流co2、梱包材)...
TRANSCRIPT
トヨタ自動車九州株式会社
TOYOTA MOTOR KYUSHU 2020 1
宮田工場
苅田工場
小倉工場
目次
目次
はじめに
あいさつ
環境理念
重点取り組み
生産環境方針取り組みの状況
‣画期的CO2低減施策の推進
‣循環型社会への貢献
‣地域共生、CSR向上
(巻末データ)
CO2・廃棄物・VOC
01
02
03
04
05
06
07-11
12-13
14-21
22
TOYOTA MOTOR KYUSHU 2020 2
2050年までに成し遂げるべき具体的アクションを6つのチャレンジとして宣言
トヨタ環境チャレンジ2050 ゼロの世界にとどまらない“プラスの世界”の実現へ
私たちは、この「トヨタ環境チャレンジ2050」の実現に向けた取り組みを通じて、SDGs*に掲げられた目標・ターゲットの達成に貢献します
はじめに
TOYOTA MOTOR KYUSHU 2020 3
あいさつ
「社会の一員として共に歩み、心から信頼される企業へ」
2.地球環境保全への取り組み
・低炭素社会の構築に向けた取り組み
・循環型社会の構築に向けた取り組み
・環境保全と自然共生社会の構築
1.地域社会より信頼される取り組み
・環境リスク未然防止
生産環境委員会 委員長車両本部 本部長
取締役 百瀬 英典
トヨタ自動車九州㈱は、良き企業市民として自治体・地域とのコミュニケーションを密に図り、地域
社会より信頼され、持続的に成長できるよう取り組みを進めています。
世界では持続可能な開発目標“SDGs(エスディージーズ)”への関心が高まっている中、私たち
もトヨタグループの一員として『トヨタ環境チャレンジ2050』の達成に向け活動を推進することにより
SDGsに貢献してまいります。
設計・開発部門では「新車CO2」「ライフサイクルCO2」、生技・製造部門では「工場CO2」をそれ
ぞれゼロにするべく、効率的な生産、設備、運用改善によるCO2低減と再生可能エネルギーの導
入推進など社内推進体制を強化し活動を推進しています。中長期では2030年に向けて数値目
標を掲げ、日常改善、革新技術導入、原動力改善、再生可能エネルギーの検討など積極的に取
り組んでいます。
また、循環型社会への貢献、地域共生、CSR向上のため、環境違反苦情ゼロ、環境教育、自
然共生活動など幅広い施策を推進しています。
今世界では新型コロナウイルスの脅威と戦っていますが、環境問題も時間や国境を越えて地球規
模で取り組まなければならない難しい課題です。人々が安心して住み続けることができる美しい地球
を後世に残すため考え、実践してまいります。
本報告書を通じ、私たちの環境への取り組みを理解していただくとともに、皆さまから率直なご意見
やご指導を賜り、さらなる環境改善に努め、信頼される企業を目指してまいります。
TOYOTA MOTOR KYUSHU 2020 4
■トヨタ自動車九州(以下トヨタ九州、TMK)では、環境保全の取り組みを経営の最重要
課題と位置づけ、 「基本理念」「トヨタ地球環境憲章」に基づいて「環境理念」を制定し、全社
を挙げてより良い地球環境の実現と地域の繁栄に取り組んでいます。
環境理念
(1)豊かな21世紀社会への貢献
車両の開発段階から積極的に参画し、生産から廃棄の全ての段階でゼロエミッションに
挑戦します。
(2)環境技術の追求
トップレベルの新技術の開発と定着に積極的に取り組みます。
(3)自主的な取り組み
環境法規の遵守と地域の環境課題を踏まえた自主的な改善に継続的に取り組みます。
(4)社会との連携・協力
関係会社・地域社会と連携・協力して環境保護に積極的に取り組みます。
ト
ヨ
タ
地
球
環
境
憲
章
Ⅰ.基本方針
●豊かな21世紀社会への貢献
●環境技術の追求
●自主的な取り組み
●社会との連携・協力
Ⅱ.行動指針
●いつも環境に配慮して生産・使用・廃棄の全ての段階でゼロエミッションに挑戦
(1)トップレベルの環境性能を有する製品の開発・提供
(2)排出物を出さない生産活動の追求
(3)未然防止の徹底
(4)環境改善に寄与する事業の推進
●事業活動の仲間は環境づくりの仲間(関係会社との協力)
●社会の一員として社会的取り組みへの積極的な参画
(1)循環型社会づくりへの参画
(2)環境政策への協力
(3)事業活動以外でも貢献
●より良い理解に向けて積極的な情報開示・啓発活動
Ⅲ.取り組み体制
●経営トップ層で構成するコーポレート企画会議による推進
環境理念
TOYOTA MOTOR KYUSHU 2020 5
重点取り組み
■社会情勢 – SDGs 達成に向けた取り組み(1)気候変動枠組条約⇒日本のCO2削減目標:2030年に2013年比▲26%
⇒COP25:気温上昇2度未満に向けた本格始動の実施準備
(2)生物多様性COP15「ポスト2020生物多様性世界枠組」テーマ「生態文明:地球上のすべての生命のために共通の未来をつくる」マイクロプラスチックによる海洋汚染問題への関心の高まり
■トヨタ自動車/オールトヨタ - トヨタ環境チャレンジ2050(1)工場CO2ゼロに向けた活動・原単位目標から総量目標へ・中長期目標 2025年▲30%、2030年▲35%(2013年比)に向けての活動加速・再エネ導入目標(2025年:15%、2030年:20%)への取り組み推進
(2)自然共生の取り組み・グリーンウェーブプロジェクト:つなぐ活動強化、専用HPによる情報発信
TOYOTA MOTOR KYUSHU 2020 6
生産環境方針取り組みの状況
取り組みの実績
2020年目標項目 2019年実施事項
Ⅰ.画期的CO2低減施策の推進 Ⅰ.地球環境にやさしいものづくり
1.CO2低減への
取り組み
1)工場CO2ゼロチャレンジ活動推進・CO2企画専任者を中心としたショップ軸での活動推進と中長期ロードマップのさらなる充実
2)各機能軸によるCO2低減活動推進(1)技術革新・オールトヨタBMCとPJT、老朽更新への織り込み徹底・生産、電動力熱需要のヒートポンプ化による電化推進(2)日常改善・ショップ軸横展リストの導入推進・エアー漏れロス、非稼動エネルギーロスの対策推進・意識向上、社内CO2教育の充実
3)再エネ導入推進・太陽光発電導入継続と設置拡大検討・オフサイト再エネ調達の検討継続・オフサイト太陽光発電調達に向けた実証トライ検討
1)省エネ活動推進・ CO2企画専任者会議、部長WG開催継続・低CO2生技予算(1Tブース)の着実な推進と革新アイテム織り込み・エネルギーロス見える化による課題整理と対策立案・BMCによる情報収集、比較による課題整理と対策立案・第7次環境取り組みプランの方策協議・社内ESCO(生産CO2改善体制)の立ち上げ検討・日常改善として生技改善と運用改善の実行加速・オールトヨタ横展アイテムリストの新規追加と導入加速
2)再エネ導入推進・太陽光発電導入継続と設置拡大検討・地熱発電の事業成立性検証と推進方法の検討・オフサイト太陽光発電調達FSの推進
Ⅱ.循環型社会への貢献Ⅱ.循環型社会への貢献、地域共生、
CSR向上
1.リサイクル、使用量
削減への取り組み
1)日常改善、原価低減とリンクした各種使用量低減(低減:廃棄物、VOC、物流CO2、梱包材)
1)日常改善、原価低減とリンクした各種使用量低減
2)第7次取り組みプランに沿った目標値の検討と立案Ⅲ.地域共生、CSR向上
1.環境違反・
苦情ゼロ活動
1)TEAM Kyushuで環境違反意識強化と未然防止・過去トラ再発防止策、横展再確認による未然防止強化・オールトヨタ環境違反事例の横展と再発防止の徹底・関係仕入先への未然防止啓発による環境マインド向上
1)TEAM Kyushuで環境違反意識強化と未然防止・高リスクヒヤリの発生抑制、再発防止の徹底・オールトヨタ環境違反事例の横展と再発防止策の徹底・社内外関係者未然防止マインド向上による発生抑制・工場周辺地域の臭気濃度調査
2.CSR向上への
取り組み
1)ISO14001の確実な運用と認証継続
・継続的改善による運用のスパイラルアップ
2)自然共生/生物多様性保全活動
・TMKが主体となりオールトヨタW/Gの九州
地区活動企画
3)啓発/教育による従業員のエコマインド向上
・社内外環境意識向上のための環境啓発
教育実施
・環境展示会などによる環境活動PRと啓発
1)EMSの確実な運用、内部監査実施と外部監査受審
2.1)自然共生/生物多様性保全活動の推進・行政、地域、トヨタGとの協働の企画と実施・社内周知レベルアップによる活動活性化
2.2)啓発/教育による社内外関係者のエコマインド向上・社内外環境意識向上のため環境啓発/教育実施・環境展示会などへ計画的に参画し、定着化を図る
TOYOTA MOTOR KYUSHU 2020 7
Ⅰ.画期的CO2低減施策の推進
【経営方針~社内体制】
【CO2ゼロチャレンジ推進体制】
CO2低減部長WGメンバー:エンジニアリング・製造部長
CO2企画専任者会議メンバー:各ショップGMクラス
・方策協議(体制、進め方など)
・CO2企画専任者会議報告
・ショップ別総括窓口
・実施課題協議
提案・指示
・改善アイテム共有、検討
エンジニアリング部革新技術導入・省エネ技術
製造部日常改善活動
支援・連携
・トヨタグループ情報共有
工場CO2ゼロチャレンジ目標達成に向けた推進体制
生産環境委員会(年2回)
環境保全組織
実行
1)工場CO2ゼロチャレンジ活動推進
生産環境方針取り組みの状況
《1.CO2低減への取り組み》
TOYOTA MOTOR KYUSHU 2020 8
1)工場CO2ゼロチャレンジ活動推進
【工場CO2低減方策】
低CO2生産技術導入、日常改善、再エネ・水素活用による工場CO2ゼロを目指す
2013年基点
2013年比2030年▲35% ~ 2050年ゼロ
工場CO2ゼロ
再エネ水素
日常改善
低CO2生産技術
2030年マイルストーン
2050年
ゼロ
低CO2生産技術 日常
改善 再エネ水素
CO
2排出量
▲35%
・・・
低CO2生産技術
生産工程への先進省エネ技術導入による大幅なCO2削減の実現
・蒸気レス化、ガスレス化などのエネルギー転換可能な生産技術開発推進
・車両プロジェクトや設備老朽更新計画へのCO2削減企画の織り込み強化
日常改善
従業員全員参加で、絶え間ない製造現場の省エネ改善による着実なCO2削減推進
・オールトヨタ横展CO2改善アイテムリスト(改善事例)のやり尽くし
・徹底した製造現場の日常的な運用ロス、ムダの削減
再エネ導入・水素活用
・オンサイト太陽光の導入加速、オフサイト再エネ開発の検討
・将来の水素活用モデル検証推進(CO2フリー水素実証)
オンサイト、オフサイトなど全方位での再エネ導入と将来の水素活用推進
生産環境方針取り組みの状況
TOYOTA MOTOR KYUSHU 2020 9
2)各機能軸によるCO2低減活動推進
【事例①:空調エネルギー改善】
【事例②:日常改善ツールの強化】
▲300ton-CO2/年
▲1,500ton-CO2/年
ボデー溶接工程の作業環境維持(粉塵条件) と空調外気負荷低減
改善前 改善後
外気負荷(換気量)見直し
空調機
給気(外気負荷)
粉塵濃度OK
冷暖房排気
大
小 循環気
大
ロス大空調機
給気(外気負荷)
粉塵濃度OK
冷暖房排気
小
大 循環気
小
ロス小
改善前 改善後
空調負荷▲10%
冷暖房環境も向上
18年 19年
38件
355件
提案急増
運用改善提案件数
製造現場の改善提案拡大に向けた改善アイテムリストのシステム化
社外横展事例
社内改善事例
データベース閲覧・検索システム
生産環境方針取り組みの状況
CO2改善効果
換気量→
←
粉塵濃度
▼管理値
工場換気⇔ボデー溶接粉塵濃度評価
生産・原動力コラボ
TOYOTA MOTOR KYUSHU 2020 10
各種環境配慮アイテムを採用した独身寮建設
エアー搬送ファン換気設備 太陽光発電(将来) 複層ガラス(高断熱性)
床下デシカント空調
自然換気・ナイトパージシステム 導入外気の地中熱利用
エコキュート
従来 今回
CO2排出量 従来比▲26.6%
建築事例/小倉寮
生産環境方針取り組みの状況
TOYOTA MOTOR KYUSHU 2020 11
【再エネ導入拡大】
2019年度は小倉工場に1.5MW(330世帯分)
太陽光発電を追加導入しました。
■太陽光発電導入
2016年 17 18 19
5
導入容量
(M
W)
累計6.5MW導入済
小倉工場
PR館・苅田工場ロビー・小倉工場ロビー
PR館、苅田工場・小倉工場各ロビー、
オフィスPCのモニターで太陽光発電状況
を閲覧できるように変更し、社員の環境
意識向上に努めています。
【社員環境意識向上取り組み】
オフィスPC
太陽光発電監視モニター
トヨタ九州
トヨタ九州では、2050年、 CO2ゼロを目指して
2016年度から太陽光発電導入を推進しています。
宮田工場
苅田工場
小倉工場
生産環境方針取り組みの状況
3)再エネ導入推進
TOYOTA MOTOR KYUSHU 2020 12
故郷の水をキレイに
ゼロエミッション
トヨタ九州では、敷地内に排水処理施設(アクアコントロールセンター)を保有しています。一般排水、
濃厚排水を各種工程で処理し、魚が住むことができるレベルにまで浄化してから地元の川(有木川)へ
と放流しています。
敷地内にエコセンター(廃棄物回収・分別施設)を設立し、ゴミの分別・リサイクルを徹底することで
2001年にゼロエミッション(廃棄物ゼロ)を達成しました。現在も継続的に活動しています。
生産環境方針取り組みの状況
《1.リサイクル、使用量削減への取り組み》
Ⅱ.循環型社会への貢献
TOYOTA MOTOR KYUSHU 2020 13
1)日常改善、原価低減とリンクした各種使用量低減(廃棄物低減)
【加工不良品低減】
車両の生産に必要な部品は
キズなどが生じると、使用できないため、
そのまま廃棄物となってしまう。
不良発生状況と対策を見える化し、毎月
ワースト3の工程に絞り込んで対策状況をフォロー。
見える化することで絞り込まれたターゲットへの対策が進み、不良による廃棄物量が低減。
【工場廃液の内製処理化】
工場内で発生した廃液は社内の排水処理施設
で処理または、社外処理業者へ委託している。
排水処理施設の受入れ基準に基づき、社外処理
委託していたが、受入れ基準を見直し、社内処理
検討。
社内処理に変更した結果、廃棄物が従来の
1/20に低減。
生産環境方針取り組みの状況
OK
OR
社外委託処理
廃液発生
排水処理施設
排水処理施設
従来:受入NG
見直し検討:受入れOK
廃棄物
社外委託処理
NG
廃棄物
A工程 B工程
C工程 D工程
ワースト3見える化
廃棄量低減
社外処理不要 = 廃棄物減少
良品
不良品
TOYOTA MOTOR KYUSHU 2020 14
1)TEAM Kyushuで環境違反意識強化と未然防止
【異常処置訓練】
■異常処置:環境違反、異常・苦情 未然防止のため、異常処置訓練を実施しています。訓練を
繰り返すことで、異常時に速やかに対処できます。各部署メンバーだけではなく幹部職なども参加して、
全員で環境ヒヤリ低減に向けて取り組み、さらなるスパイラルアップにつなげています。
環境ヒヤリ未然防止のため、物流、資材納入仕
入先様を対象に過去事例や入場に際しての注
意事項を管轄部署と連携して展開しています。
また、トヨタ自動車九州安全衛生協力会主催の
「作業責任者更新教育」でも車両の点検や環境
リスクアセスメントなどの情報を共有して、構内工
事を担当する各仕入先作業責任者へ環境異常
の撲滅にご協力いただいています。
Ⅲ.地域共生、CSR向上
生産環境方針取り組みの状況
《1.環境違反・苦情ゼロ活動》
【物流/資材連絡会/作業責任者更新教育】
TOYOTA MOTOR KYUSHU 2020 15
■トヨタ九州は、役員と部長級で構成する生産環境委員会を設置し、環境目標の審議・決定や
環境マネジメントシステムの運用状況を確認しています。
内部監査員の養成研修
■ISO14001の環境マネジメントシステム運営
1998年4月にISO14001を認証取得してから環境マネジメントシステムのツールを活用して環境保全活
動の継続的な改善を自主的かつ積極的に取り組んでいます。
2018年2月には「ISO14001:2015版」の認証登録を完了し、事業と環境との課題を解決するべく、
両者の統合化した活動を進めて、目まぐるしく変化する社会に対応した戦略的な環境経営をしていきます。
また、生物多様性や自然共生の取り組みなどの地球環境保全に貢献してまいります。
■環境内部監査
ISO14001規格の要求事項に対してトヨタ九州の環境マネ
ジメントシステムが有効に運用されているかを確認するため、定
期的な環境内部監査を実施しています。監査員の養成は環
境マネジメントマニュアルなどを用いて、外部機関の講師による
実践的な教育訓練を実施しています。
環境保全組織体制
環境保全事務局
生産環境委員会
経 営 層
運用管理責任者
環境保全推進員 (工長・係長級)
環境保全責任者 (部長・室長級)
環境保全管理者 (課長・GM級)
生産環境方針取り組みの状況
《2.CSR向上への取り組み》
1)ISO14001の確実な運用と認証継続
TOYOTA MOTOR KYUSHU 2020 16
【人と自然が共生する未来づくり】
◆生物多様性の取り組み
【取り組みの基本的な考え方】
生物多様性の重要性を認識し、トヨタ基本理念に基づき、住みよい地球・豊かな社会の実現と、その持続的
な発展を目指し、自動車・新規事業・社会課題への貢献などにおいて、生物多様性に取り組みます。
情報開示
トヨタ九州は生物多様性に関する自主的な取り組みや
成果を開示することにより、広く社会と共有し、持続可
能な社会の発展に寄与することを目指します。
1.自然共生/生物多様性の活動
All Toyota Green Wave Project
地域と共に里山整備・ 自然回復の推進
工場の森づくり
2.未来づくりの活動
ESD※ Project
環境セミナーなどを通じた子どもたちへの
学習支援
2)自然共生/生物多様性保全活動
生産環境方針取り組みの状況
【生物多様性に関する資格取得推進】
環境保全に関する知識や指導能力を有すると認められる技術者として「ビオトープ管理士」の資格を取得しまし
た。会社周辺の野生の生きものたちが生息・生育する空間“ビオトープ“を保護し再生、創出していきます。
また、 “ビオトープアドバイザー”や“自然観察指導員”も取得し、今後の生物多様性の活動に活かしてまいります。
※ESD(Education for Sustainable Development):持続可能な開発のための教育
TOYOTA MOTOR KYUSHU 2020 17
『森づくり:小倉工場 いのちの森づくり』 (2008~2019年度)
豊前松山城の緑と曽根干潟の生態系を結ぶエコロジカルネットワークの形成を目指し、今回は14,000本を
植樹しました。法面の植樹は延べ42,000本となりました。
『里山保全:竹灯籠製作準備(過剰竹林伐採/ロウソク再生活動』2019/10~12月, 2020/3/29)
宮若市黒丸地区で、過剰竹林の伐採と竹灯篭づくりの準備を実施、年末に宮若市の清水寺で約3,000個を点灯しました。また、春には点灯で使用したロウソクを再利用できるよう再生活動を実施しました。これらの活動に38人が参加しました。
生産環境方針取り組みの状況
2)自然共生/生物多様性保全活動
自然共生/生物多様性の活動
トヨタ九州は地域・自治体など、生物多様性に関する社会の幅広い層との連携を目指します。
TOYOTA MOTOR KYUSHU 2020 18
『里山保全:サンビレッジ茜(飯塚市)での果樹・アカネ草の保護』 (2019/12/7)
・筑豊地区の希少種アカネ草周辺・果樹園の除草、過剰竹林を用いた竹炭づくりを実施しました
・行政、環境保護団体、トヨタグループ九州エリア協働活動として、4社31人が参加しました
『生態系保全:特定外来生物 オオキンケイギク駆除』 (2019/6/5)
・北アメリカ原産 キク科の多年生草本で日本古来の植物を駆逐し生態系を脅かす植物
・オールトヨタ九州エリアの活動で駆除活動を実施し、4社19人が参加しました
自然共生/生物多様性の活動
トヨタ九州は地域・自治体など、生物多様性に関する社会の幅広い層との連携を目指します。
【オールトヨタ 自然共生ワーキングメンバー交流会】
■環境連絡会
九州地区仕入先様10社の環境担当の皆様との交流会「環境連絡会」を実施しました。
トヨタ九州環境取り組み、各社様の個社活動について情報を共有して今後の環境活動の活性化に
取り組みます。
生産環境方針取り組みの状況
2)自然共生/生物多様性保全活動
TOYOTA MOTOR KYUSHU 2020 19
『エコスタいいづか:飯塚市主催』 (2020/2/8)
・「人+自然+やさしいまち=いいづか」を目指した環境教育推進大会に出展
(トヨタ九州ブース:200人来場)
・バンパーの廃材を利用したレクサスLFA模型工作体験は子どもたちに大変好評でした
『壱岐SDGsフェス:一般社団法人 壱岐みらい創りサイト主催』 (2019/11/16)
・自治体SDGsモデル事業都市での理解促進イベントに出展(トヨタ九州ブース:141人来場)
・トヨタの環境戦略PR、プリウス廃バッテリー再利用実演(北九州高専とのコラボ)やMIRAIの試乗、電動
キックボードの体験会を開催しました
・子ども向けには環境クイズ、廃材利用のレクサスLFA模型の工作体験を実施しました
生産環境方針取り組みの状況
2)自然共生/生物多様性保全活動
自治体との連携・協力:未来づくりの活動
トヨタ九州は未来を担う子どもたちへの環境学習支援において自治体などとの連携を目指します。
TOYOTA MOTOR KYUSHU 2020 20
自治体との連携・協力:未来づくりの活動
トヨタ九州は未来を担う子どもたちへの環境学習支援において自治体などとの連携を目指します。
『宗像国際100人会議:宗像国際環境会議実行委員会主催』 (2019/8/25)
『むなかた環境フェスタ:宗像市主催』 (2019/11/23)
・宗像市民の環境に対する意識向上を目的としたイベントに出展
(トヨタ九州ブース:400人来場)
・ 「海の鎮守の森」構想を掲げ産学官挙げて海の再生に取り組む
「第6回宗像国際環境100人会議」に出展
(トヨタ九州ブース:20人来場)
・トヨタの環境戦略PRやトヨタ九州の自然共生に対する取り組みや
持続可能な社会に向けての取り組み(水素の活用、地中熱の導入)、
SDGsとの連関を紹介しました
・ SDGsの理解促進・宗像、福津地域の活性化を目的としたイベントに出展
(トヨタ九州ブース:545人来場)
※両イベントでは、地球温暖化防止と自然共生の取り組みについてクイズ形式で紹介、バンパーの廃材を
利用したレクサスLFA模型工作体験も実施しました
生産環境方針取り組みの状況
2)自然共生/生物多様性保全活動
『むなかた祭り~宗像JC創立45周年記念事業~:公益社団法人宗像青年会議所主催』(2019/8/24)
TOYOTA MOTOR KYUSHU 2020 21
【環境教育の活動】
環境の取り組みに関する各種環境教育を社内外で実
施しています。 社内では階層別教育の強化、構内で
作業する社外の方へは周辺環境や構内での注意事項
などについて伝達教育を実施しています。
【エコ検定・環境関連資格の取得推進】
トヨタ環境チャレンジ2050の達成に向けて従業員の環境への関心・理解を深め、アクションにつなげることを
目的として「環境人財づくり」を推進しています。管理者から部内メンバーに発信して社内全体の環境意識を
底上げできるよう、社内環境活動を推進する環境保全組織構成員(約160人)が順にエコ検定を受験してい
ます。2020年までに全体の半数80人取得目標に対し、84人の合格者となりました。今後も継続して取得推
進予定です。また、公害防止管理者、エネルギー管理士、廃棄物技術管理者など環境関連の資格を常時
取得推進し、環境意識の向上、法令順守の徹底につなげています。
生産環境方針取り組みの状況
3)啓発/教育による従業員エコマインド向上
【産学連携】
九州大学 大学院 工学府産業工学コースの皆
様に環境講義を聴講いただき、環境分野における
企業の先端取り組みや今後の自動車業界の環境
変化などを紹介。次世代の環境メンバーの育成に
貢献しています。
【環境体験プログラム:トヨタ原体験プログラム】
「車と自動車産業の基礎知識/カー&エコゲーム」
宮若市、宗像市の小学5年生を対象に、環境学習を
実施しています。世界の環境や経済を身近に感じ、「車」
を通じて環境への興味をもってもらいたいと考えています。
2019年は402人の小学生にご参加いただきました。
TOYOTA MOTOR KYUSHU 2020 22
巻末データ
[ CO2排出量の推移]
[ VOC排出量の推移]
[ 廃棄物(※)排出量の推移]
(※)全て逆有償リサイクル処理
413 383
365
336 322
284 289 293 271
253
312 338 343
368 387
469 497 497
560
608
0
100
200
300
400
500
600
0
50
100
150
200
250
300
2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019
原単位kg-CO2/台
千ton-CO2
宮田 苅田 小倉 原単位 生産台数
換算台数
※千台
※換算台数:車両生産台数+エンジン等を車両換算した台数