分子鎖の広がり ガウス分布 (正規分布)ct1 ゴム弾性 ランダムウォーク b n b...
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1
ゴム弾性
ランダムウォーク
bNb1
b2
j-番目のステップの移動ベクトル
b j =
高分子の分子鎖の形状をランダムウォークで近似
b j ⋅bk = 0 ( j ≠ k)各ステップは独立:
b j = 0 b j2 = b2
b = 1ステップの(平均の)長さ
= 多数のランダムウォー
クに関する平均但 し 、
分子鎖の広がり
Rx2 = Ry
2 = Rz2 =
13R2 =
13Nb2
RxRy = RyRz = RzRx = 0
R = b1 + b2 ++ bN末端間ベクトル
R2 = b1 + b2 ++ bN( ) ⋅ b1 + b2 ++ bN( )
= b1
2 + b22 ++ bN
2 + b1 ⋅b2 + b1 ⋅b3 +
R2 = Nb2よって
= 0R
R = 0 Rx = Ry = Rz = 0
bNb1
b2
ガウス分布 (正規分布)
P(x)∝ exp −x2
2σ 2
⎛⎝⎜
⎞⎠⎟
x0
P(x)
σ
x = 0 x2 = σ 2
末端間ベクトル R (の各成分 Rx, Ry, Rz) の分布は、Nが大きければガウス分布になる
P(R)∝ exp −Rx
2
2 Rx2
⎛
⎝⎜
⎞
⎠⎟ exp −
Ry2
2 Ry2
⎛
⎝⎜
⎞
⎠⎟ exp −
Rz2
2 Rz2
⎛
⎝⎜
⎞
⎠⎟
= exp −3R2
2 R2
⎛
⎝⎜
⎞
⎠⎟ R2 = Rx
2 + Ry2 + Rz
2
Rx2 = Ry
2 = Rz2 =
13R2
エントロピーばね
P(R) がマックスウェル分布 exp −U(R)kBT
⎛⎝⎜
⎞⎠⎟ に一致するには
U(R) = 3kBT2 R2 R
2 =12kNR
2 kN ≡3kBTR2 =
3kBTNb2
これは、バネ定数 kN を持つバネのポテンシャルと同じ。
Rエントロピー大
R
エントロピー小
F = –kNR
分子鎖の自由エネルギー バネ定数
ゴムの自由エネルギー部分鎖架橋点
R1
RjR2
R3
部分鎖を末端間ベクトルで表す
A =12kNR j
2
j=1
nc
∑ =12nckN R
2 R2 ≡1nc
R j2
j=1
nc
∑
全自由エネルギー A は、各部分鎖の自由エネルギーの和
nc = 部分鎖の総本数
2
ずり変形による R の変化
Rx
Ry ′R
γRy Rx
R
′Rx = Rx + γ Ry
Ry
A0 =12nckN R
2 A(γ ) = 12nckN ′R 2
R =Rx
Ry
Rz
⎡
⎣
⎢⎢⎢
⎤
⎦
⎥⎥⎥
′R =Rx + γ Ry
Ry
Rz
⎡
⎣
⎢⎢⎢
⎤
⎦
⎥⎥⎥
γ
変形による自由エネルギーの変化′R 2 = Rx + γ Ry( )2 + Ry
2 + Rz2
= Rx2 + 2γ RxRy + γ
2Ry2 + Ry
2 + Rz2
= R2 + 2γ RxRy + γ 2 Ry2
kN =3kBTR2 を用いると
RxRy = 0, Ry
2 =13R2= R2 1+ 1
3γ 2⎛
⎝⎜⎞⎠⎟
A(γ ) = 12nckN ′R 2 =
12nckN R
2 +12nckN R
2 13γ 2
よって
A(γ ) = A0 +12nckBTγ
2
A0
ずり応力
ひずみ γ まで変形させるのに、外力 F が必要だったとする。
ひずみを dγ だけ増やすと上面は距離 dx = hdγ 移動。
その際に外力がする仕事は dW = Fdx = Fhdγ
dW はゴムの自由エネルギーの増加分 dA に等しい
dW = Fhdγ = dA ∴ F =1hdAdγ
高さ h
面積 Sγ
x = hγ F
σ =FS σ =
1VdAdγ
だから V = Sh = 試料の体積
ゴムの弾性率
σ =1VdAdγ
=1V
ddγ
12nckBTγ
2⎡⎣⎢
⎤⎦⎥=ncVkBTγG
ν =ρ
Mc / NA
ρ = ゴムの密度 = 単位体積あたりの質量Mc = 部分鎖の分子量 NA = アボガドロ数
G = νkBT ν ≡ncV
= 単位体積あたりの部分鎖の本数
G =ρRTMc
R ≡ NAkB = 8.31447 [J/K ⋅mol]
高分子の絡み合い
絡み合い
GN =ρRTMe
Me = 絡み合い点間分子量
絡み合いから抜けるには長時間必要。
抜けるまでの間は、架橋されたゴムと同様の振る舞いをするだろう。
部分鎖
3
緩和弾性率の分子量依存性
時間 t
G(t)
ガラス域 転移域 ゴム域 流動域(ゴム状平坦領域)
(末端流動領域)
GN
Plateau modulus(ゴム状平坦部弾性率)
GN =ρRTMe
τd最長緩和時間(絡み合いから抜ける時間)
より高分子量の試料
τd が長くなる
貯蔵弾性率の分子量依存性
ポリスチレン160℃
L18: 58万L19: 51万L5 : 35万L22: 27.5万L15: 21.5万L27: 16.7万L37: 11.3万L16: 5.9万L34: 4.7万L14: 2.9万L12: 1.5万L9: 0.9万
L14L18
0.9万1.5万
2.9万
11.3万
GN
絡み合い点間分子量の見積もりポリスチレンでは、
GN ~ 0.2 MPa
Me =ρRTGN
103[kg/m3]× 8.3 [J/K ⋅mol]× 433 [K]
2 ×105[Pa]
ρ 1 [g/cm3] = 103 [kg/m3]T = 160 ˚C = 433 [K] で
18 [kg/mol] = 18000 [g/mol]
[Pa] = [N/m2] = [J/m3] は記憶しておく価値あり
モノマー (C8H8) の分子量 = 104平均しておよそ 18000/104 ~ 170個 のモノマー毎に絡み合いがあることになる
緩和時間・粘度の分子量依存性
τ d ∝M 3.4~3.5
η0 ~ GNτ d ∝M 3.4~3.5
最長緩和時間
ゼロずり粘度
分子量を2倍にすると、粘度は約10倍になる log重合度
log η 0
管模型 レプテーション
管に沿っての1次元拡散