味覚センサーによる釜炒り茶,蒸製玉緑茶および煎...

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味覚センサーによる釜炒り茶,蒸製玉緑茶および煎茶のうま 味・渋味の解析 誌名 誌名 茶業研究報告 ISSN ISSN 03666190 巻/号 巻/号 125 掲載ページ 掲載ページ p. 45-52 発行年月 発行年月 2018年6月 農林水産省 農林水産技術会議事務局筑波産学連携支援センター Tsukuba Business-Academia Cooperation Support Center, Agriculture, Forestry and Fisheries Research Council Secretariat

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味覚センサーによる釜炒り茶,蒸製玉緑茶および煎茶のうま味・渋味の解析

誌名誌名 茶業研究報告

ISSNISSN 03666190

巻/号巻/号 125

掲載ページ掲載ページ p. 45-52

発行年月発行年月 2018年6月

農林水産省 農林水産技術会議事務局筑波産学連携支援センターTsukuba Business-Academia Cooperation Support Center, Agriculture, Forestry and Fisheries Research CouncilSecretariat

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茶業研究報告 125: 45~52 (2018) 資料

45

味覚センサーによる釜妙り茶,蒸製玉緑茶および煎茶のうま味・渋味の解析

佐賀県茶業試験場*

山口幸蔵人宮崎秀雄

(2018年2月24日受理)

Evaluation of Umami and Astringency of Kamairicha, Tama-ryokucha

and Sencha by Using a Taste Sensor System

Kouzou Yamaguchi and Hideo Miyazaki

Saga Tea Experiment Station

Key Words : Taste sensor system, tea manufacturing method, catechins, amino acids.

キーワード:味覚センサー,製茶法,アミノ酸,カテキン類

1 緒 告苦Eコ

緑茶の呈味構造は,うま味や渋味,苦味,甘味から構

成されており,味に対する影響は浸出液に溶け出す可溶

性成分のうち味のある成分の寄与が大きいとされ,緑茶

の製法などによる可溶性成分のバランスが味の違いに影

響していると考えられる 1.2)。たとえば,釜妙り茶は,

主に九州地域で生産され,生葉を熱した釜で妙ることに

より酸化酵素を不活性化して作る緑茶であるが3)’浸出

液の味は渋味が少なく,のど越しが良くてさっぱりとし

ており,いわゆる煎の効く茶であるとされている 4)。ま

た蒸製玉緑茶は西九州地域を中心に生産されている茶

種であり,製造工程は煎茶のように精採機による成形工

程を伴わず,再乾機によって成形を行い,形状が勾玉状

である点が異なっている。香味はやわらかく,煎が効く

ことが特徴とされているが4) 煎茶と類似していること

もあって,浸出液の成分や香味の特徴についての報告が

ほとんど見られない。釜妙り茶および蒸製玉緑茶を産地

* 〒843-0302 佐賀県嬉野市嬉野町大字下野丙18705 t Corresponding author : [email protected]

の特徴ある茶種として生産振興を進める中,煎茶との品

質の違いの明確化が求められる。

緑茶の味の客観的評価を目的に成分分析が盛んに行わ

れ,渋味成分であるカテキン類ならびにうま味成分であ

るアミノ酸の濃度および組成は,茶種や浸出条件により

異なることが報告されている 5 8)。また,ペクチンによ

る渋味の緩和など成分間の相互作用の影響があることも

報告されている 9,10)。しかしながら,成分評価では成分

間の相互作用等に基づく総合的な評価は極めて困難であ

る。一方,官能評価による味の評価では,総合評価はで

きるものの主観的であり,パネルの習熟レベルや体調の

影響を受けるなどの課題があることから,客観性の高い

評価手法が望まれてきた。

味覚センサーは,脂質膜と味成分の反応によりおこ

る電位出力応答を用いて味を総合的かつ客観的に数値

化するため開発された装置であり 11),煎茶については,

Hayashiらが渋味およびうま味を客観的に評価する方法を

確立している12.13)。また,松尾らは釜妙り茶と煎茶の渋

味の評価に味覚センサーが有効であることを報告し14)•

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46 茶業研究報告第125号

さらに久保らは,煎茶,玉露,かぶせ茶を用いて同一茶

葉を異なる条件で浸出した浸出液について,味覚センサ

ーによる渋味推定値とガレート型カテキン,うま味推定

値と総アミノ酸(グルタミン酸,アスパラギン酸,アル

ギニン)濃度に相関関係があることを報告している15)が,

これまで茶の主要な味であるうま味と渋味の両面を加味

した茶種別の滋味の特徴の検討はなされていなしミ。

そこで本研究では, ‘やぶきた’の生葉を原料に作り

分けた釜妙り茶,蒸製玉緑茶,煎茶の 1~3煎目の荒茶

浸出液について,味覚センサーによるうま味,渋味の比

較を行うとともに,うま味に関与する成分であるアミノ

酸および渋味に関与するカテキン類についても分析を行

い,釜妙り茶および蒸製玉緑茶について,煎茶との味の

違いおよびその要因を考察した。

2 実験方法

2. 1 供試材料

実験には佐賀県茶業試験場内ほ場‘やぶきだ成園に

おいて,遮光率70%のバロンスクリーンを10日間被覆処

理し 2016年4月28日~5月1日に摘採した生葉4種を

供試しそれぞれを釜妙り茶,蒸製玉緑茶,煎茶に作り

分けた。生葉の原葉特性を表1に示す。釜妙り茶,蒸製

玉緑茶および煎茶の製造工程は図1のとおりである。製

造した荒茶は窒素充填後,試験開始まで5℃の条件下で

保存した。なお荒茶については,標準審査法を用いて 3

人の審査員により審査し製造ミスによる欠点がないこ

とを確認した上で、実験へ供試した。味覚センサー測定お

よび成分の分析値は,生葉4種を原料にそれぞれ作り分

けた茶種ごとにデータを得たのち,茶種ごとにデータを

取りまとめて解析に供した。

2. 2 味覚センサーによるうま味および渋味の評価

味覚センサー(味認識装置SA402B,インテリジェント

センサーテクノロジー)を用いて, Hayashiらの方法12.13)

により,以下のとおり渋味およびうま味を測定した。荒

茶の浸出は,プラスチックフィルター付きガラス製ポッ

ト(セレツク社製GAV2)に沸騰した純水200mLを量

り取り,湯温が70℃まで、下がった時点で荒茶4.0gを投

入し 90秒間浸出したものを 1煎目とした。 2煎目, 3

煎目は湯量,温度は 1煎目と同条件としそれぞれ20秒

間浸出した。その後,水浴で急冷し,ろ紙(東洋櫨紙

Advantec No.2)でろ過したものを渋味評価用試料とし

た。渋味の測定にはAElセンサーを使用した。うま味の

測定については,測定に使用するAAEセンサーがカテ

キン類などのポリフェノール化合物にも応答するため,

渋味測定用試料70mLにポリビニルポリピロリドン1.40g

を加え,室温で15分おきに混和しながら 1時間保持する

ことで,ポリフェノール化合物を除去した。この溶液を

ろ紙でろ過したものをうま味評価用試料とした。なお,

分析機器の測定サンプル数の制限により,煎茶の3煎目

は味覚センサーの測定から除外した。

表1 供試した茶の原料生葉の形質

品種 摘採日含水率 出開き度 芽長 葉数a) 百芽重

(%. D.B.) (%) (cm) (枚) (g)

4月28日 376 10 5.5 3.5 54.9

やぶきた4月29日 344 30 6.2 3.5 82.6

4月30日 373 9 8.1 3.5 53.7

5月1日 367 12 7.8 3.5 76.5

平均 365±14 15±10 6.9±1.3 3.5±0.0 66.9±14.8

a)葉数は、葉長の半分程度まで開葉していないものは0.5枚として 1芽の葉数を求め、 50芽の平均葉数を求めた。

釜妙り茶

蒸製玉緑茶

煎茶

a)釜妙り茶の製造は、「新型釜妙り製茶ラインにおける標準的な使用法(H25佐賀茶試) jに準じて行った。

b)製茶機械の型番を示す。製造元は、釜妙り茶は乾燥機が(株)寺田製作所、それ以外は(有)前回板金機械店、蒸製玉緑茶および煎茶は(株)カワサキ機工である。

c)時間は各工程に要したおおよその時聞を示す。

図1 各茶種の製造工程

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山口ら.味覚センサーによる釜妙り茶,蒸製玉緑茶および煎茶のうま味・渋味の解析 47

測定は同一試料に対して3回行い,得られたセンサー

出力値の平均を各試料のセンサー出力値とした。中程度

の濃度範囲では味の強さは味物質の濃度の対数に比例

し,その濃度が20%異なるときヒトは味の強さの違いを

認識できるとされており,得られたセンサー出力値は,

うま味は5.0mMグ、ルタミン酸ナトリウム水溶液を測定

した場合に得られるセンサー出力値をOとして,渋味は

0.65 mMのエピガロカテキンガレート水洛液を測定した

場合に得られるセンサー出力値を Oとして,標準物質の

20%濃度差のセンサー出力差を 1目盛りとするスケール

上の値に換算し,推定値とした。例えば,うま味に関し

ては, 5.0mMグルタミン酸ナトリウム水溶液が示すう

ま味よりも強い場合にはプラスの,弱い場合にはマイナ

スの推定値が示される。

2. 3 成分分析

供試材料の荒茶および味覚センサーの測定試料と同じ

浸出液を,アミノ酸およびカテキン類の分析に供した。

(1) アミノ酸

茶葉については,サイクロンミル(UDY社製CSM一日)

により粉末化した試料0.05gに超純水5mLを加え, 60

分間超音波処理下で抽出したのち15,000rpmで、5分間遠

心分離し上澄み100μLを超純水で50倍に希釈してメ

ンブレンフィルター0.20μmで、ろ過したものを試料とし

た。茶浸出液については,味覚センサーの測定試料と同

様に調製し超純水で10倍に希釈してメンブレンフィル

ター0.20μmで、ろ過したものを試料とした。アミノ酸に

ついては,茶に含まれる主要なアミノ酸であるアスパ

ラギン酸(Asp),グルタミン酸(Glu),セリン(Ser).

グルタミン(Gln),アルギニン(Arg),テアニン(Thea)

およびその他(スレオニン,アラニン,チロシン,パリ

ン,メチオニン,フェニルアラニン,イソロイシン,ロ

イシン,リジン)について定量分析しこの合計量を

アミノ酸含有量とした。使用したHPLC(島津製作所製

N exera/Prominece)の測定条件は以下のとおりであり,

分離したアミノ酸は, o-フタル酸アルデヒドを用いて蛍

光誘導体化し蛍光検出器により測定した。

カラム:Kinetex2.6 μmミッドボアカラムEVOCl8 (3

×100 mm. Phenomenex)

移動相: A液; 17mmolL 1 リン酸二水素カリウム,

3 mmolL-1 リン酸水素二カリウム

B液;水:アセトニトリル:メタノール=15:

45: 40 (v/v/v)

グラジエント:〔O~1.5分〕 A:B=90:1Qで保持,〔1.5

~6分〕 A:B =75: 25まで直線的にグラジ

エント,〔6~ 8分〕A:B =75:25で保持,〔8

~11.5分〕 A : B =33: 67まで直線的にグラ

ジエント,〔11.5~ 12分〕 A : B =O: 100ま

で直線的にグラジエント,〔12~15分〕 A:

B=0:100で保持,〔15~15.5分〕 A:B=

90: 10まで直線的にグラジエント,〔15.5~

18.5分〕 A : B =90: 10で保持

流速: 0.9mL/min

カラム温度: 35℃

蛍光検出:励起波長350nm,検出波長450nm

注入量: 1μL

(2) カテキン類

茶葉については,サイクロンミル(UDY社製CSM-Fl)

により粉末化した試料0.05gに水:アセトニトリル= 1 :

1 (v/v)溶液 5mLを加え, 60分間超音波処理下で抽

出したのち 5分間遠心分離し上澄み500μLを超純水

で10倍に希釈してメンブレンフィルター0.20μmで、ろ過

したものを試料とした。茶浸出液については,味覚セン

サーの測定試料と同様に調製し 超純水で10倍に希釈し

てメンブレンフィルター0.20μmでろ過したものを試料

とした。茶に含まれる主要なカテキン類である(一)ー

エピカテキン(EC).(一)ーエピカテキンガレート(ECg),

(一)ーエピガロカテキン(EGC). ( )ーエピガロカテ

キンガレート(EGCg)の 4種類について定量分析し

この合計量をカテキン類含有量とした。使用したHPLC

(島津製作所製Nexera/Prominece)の測定条件は以下の

とおりである。

カラム: Kinetex2.6 μm Cl8

(4.6×100 mm, Phenomenex)

移動相: A液; 2.4%アセトニトリル, 0.2%リン酸

B液;移動相A:メタノール= 2: 1 (v/v)

グラジエント:〔O~ 1分〕 A:B =90: 10で保持,〔 1

~4分〕 A : B =O: 100まで直線的にグラジ

エント,〔4~ 7分〕 A : B =O: 100で保持,

〔7~7.2分〕 A : B =90: 10まで直線的にグ

ラジエント,〔7.2~9.7分〕 A : B =90: 10で

保持

流速: 1.25mL/min

カラムj昆度: 40℃

検出波長: 272nm

注入量: 10μL

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48 茶業研究報告第125号

2. 4 統計処理

本実験におい て実施したBonferroni’stestお よ び

Scheffe’s testには「EXCEL統計2012J(株式会社社会

情報サービス)ソフトを用いた。

4πf 、 6

a a

2

3 実験結果

3. 1 味覚センサーによる各茶種の 1, 2, 3煎目

のうま味評価

世言。書垣量挙 2 1111 1:::1 悶

~ -4

b b

釜妙り茶,蒸製玉緑茶および煎茶の 1~ 3煎目のうま

味を味覚センサーにより測定した結果を図2に示す。い

ずれの茶種も 1煎目のうま味推定値が高く, 2,3煎目

は低下する傾向が認められた。釜妙、り茶のうま味推定値

は煎茶と比べて 1煎目では-0.9目盛, 2煎目では-1.3

目盛と低かったが有意な差は認められなかった。一方,

蒸製玉緑茶のうま味推定値は 1,2煎目ともに煎茶と同

等であった。 3煎目では釜妙り茶と蒸製玉緑茶に有意な

差は認められなかった。

π口E守,

制 -6 卜| I [-'. ・I 除剖 I I t:-:1 公司 C C ,(「

8

-10

妙釜 蒸製 茶煎 l;妙釜 蒸製 煎 i釜 蒸製茶:;回、

り 玉 lり 玉 ;り 玉茶 緑 :茶 議 B 茶 雲〔1煎目〕 〔2煎目〕 〔3煎目〕

a)同一文字聞に有意差なし(Bonferroni’stest ρく0.05).エラーパーは標準偏差, n=4.

図2 茶種別のうま味推定値

3. 2 茶種別の荒茶および荒茶浸出液中のアミノ

酸含有量

荒茶中のアミノ酸含有量を表2に,荒茶浸出液中のア

ミノ酸濃度を表3に示す。今回の試験において,茶種間

で荒茶中のアミノ酸含有量に有意な差はなかった。また,

荒茶浸出液中のアミノ酸濃度は,釜妙り茶の 1煎目では

煎茶と比べて有意に低かったが, 2煎目, 3煎目におい

ては煎茶と有意な差は認められなかった。一方,蒸製玉

緑茶のアミノ酸濃度および溶出割合は l~ 3煎目ともに

煎茶と同等で、あった。

表2 茶種別荒茶中のアミノ酸含有量

茶種 Asp Glu Ser Gin Arg Thea その他 メd'号日t釜妙り茶 3.1 a 2.8 a 1.3 a 13.3 a 2.4 a 23.1 a 3.9a 50.1 a

(±0.4) (±0.3) ( ± 0.4) (±3.0) (±0.8) ( ± 3.9) (±0.6) ( ± 7.2)

蒸製玉緑茶 3.2 a 3.0 a 1.2 a 12.Sa 2.6a 22.8 a 4.5a 50.6 a ( ± 0.7) ( ± 0.4) (±0.3) ( ± 3.0) (±0.8) (±3.5) (±0.7) (土7.2)

煎茶 3.2 a 2.9 a 1.5 a 12.9 a 2.5a 22.7 a 4.3 a 50.5 a

(±0.6) ( ± 0.1) (±0.7) (±2.3) (±0.7) (±3.5) (±0.8) (±6.9)

a) ( )内は標準偏差を示す。 (mg/g)

b)同一文字問に有意差なし(B onferroni’s test pく0.05).n=4.

表3 茶種別荒茶浸出液中のアミノ酸濃度

浸出回数 茶種アミノ酸濃度(mM)

i容出割合Asp Glu Ser Gin Arg Thea その他 合計

釜妙り茶 0.24 b 0.18 b 0.09 a 0.93 b 0.10 ab 1.25 b 0.25 a 3.06 b

1煎日 蒸製玉緑茶 0.31 a 0.25 a 0.10 a 1.19 a 0.14 a 1.67 a 0.29 a 3.97 a 65.0%〕煎茶 0.28 ab 0.25 a 0.10 a 1.10 ab 0.14 a 1.55 ab 0.29 a 3.74 a 61.3%

釜妙り茶 0.09 C 0.07 C 0.04 b 0.30 cd 0.04 C 0.48 cde 0.10 be 1.13 cd

2煎日 蒸製玉緑茶 0.09 C 0.08 C 0.04 b 0.47 C 0.07 be 0.65 C 0.12 b 1.53 C ;!:~:「」煎茶 0.09 C 0.08 C 0.04 b 0.45 C 0.07 be 0.63 cd 0.10 be 1.49 C

釜妙り茶 0.04 C 0.03 C 0.02 b 0.21 d 0.03 C 0.31 de 0.05 C 0.72 d

3煎日 蒸製玉緑茶 0.03 C 0.03 C 0.03 b 0.20 d 0.03 C 0.28 e 0.06 C 0.67 d 11.0%コ煎茶 0.04 C 0.03 C 0.02 b 0.21 d 0.03 C 0.29 e 0.07 be 0.74 d 12.6%

a )同一文字聞に有意差なし(Bonferrom・stest pく0.05),日=4.b) l容出割合は,荒茶中アミノ酸含有量のうち浸出液に溶出した割合.C) * =茶種聞のi容出割合には有意差あり(Scheffe’stest,pく0.05), n=4.

Page 6: 味覚センサーによる釜炒り茶,蒸製玉緑茶および煎 …味覚センサーによる釜炒り茶,蒸製玉緑茶および煎茶のうま 味・渋味の解析 誌名

蒸製玉緑茶

〔l煎日〕 〔2煎目〕 〔3煎日〕

a)同一文字聞に有意差なし(Bonferroni’stestρ く0.05).エラーパーは標準偏差, n=4.

茶種別の渋味推定値

49

3.

C

be

b

山口ら:味覚センサーによる釜妙り茶,蒸製玉緑茶および煎茶のうま味・渋味の解析

a

be

可士一---一-一-一-一-一-一-一-一-一-一-一人・一-一-一-------一-一一蒸製玉緑茶

釜妙り茶

a

。-よ

η

L

q

d

A笠

Fhυco

((国〈)

EU)組側銀器巡

一7

8

2 題

凶器蛍諮

味覚センサーによる各茶種の 1, 2, 3煎目

の渋味評価

釜妙り茶,蒸製玉緑茶および煎茶の 1~ 3煎自の渋味

を,味覚センサーにより測定した結果を図3に示す。い

ずれの茶種も 1煎目の渋味推定値が高く, 2,3煎目は

低下する傾向が認められた。釜妙り茶の渋味推定値は煎

茶と比べて 1煎目で-2.1目盛, 2煎目で-3.1目盛と有

意に低かった。一方,蒸製玉緑茶の渋味推定値は 1煎日,

2煎目ともに煎茶と同等であった。また,釜妙り茶と蒸

製玉緑茶では, 1~ 3煎目とも釜妙り茶の渋味推定値が

有意に低かった。

3

図3

カテキン類濃度および溶出割合は 1~3煎目ともに煎茶

との聞に有意な差は認められなかった。

うま味・渋味推定値によるポジショニング

図3で示したうま味および渋味推定値を 2軸上

にプロットした結果を図4に示す。いずれの茶種もうま

3. 5

図2.

茶種別の荒茶および荒茶浸出液中のカテキ

ン類含有量

荒茶中のカテキン類含有量を表4に,荒茶浸出液中の

カテキン類濃度を表5に示す。今回の試験において,茶

種間で荒茶中のカテキン類含有量に有意な差はなかっ

た。また,荒茶浸出液中のカテキン類濃度は,合計およ

び闘値が低く苦渋味が強いガレート型カテキンともに釜

妙り茶の 1煎目および2煎目において煎茶より低い結果

となった。松尾らは,同じ茶葉から製造された釜妙り茶

と煎茶のカテキン類含有量は,荒茶では差がないが浸出

液では釜妙り茶の方が少ないことを報告しており 14),今

回の実験でもその結果と一致した。一方,蒸製玉緑茶の

4 3.

茶種別荒茶中のカテキン類含有量表4

合計

122 a ( ± 10.1)

119 a

(±10.5)

120 a

( ± 11.2)

(mg/g)

EGCg

67.9 a (土5.1)

66.7 a

( ±6.1)

66.5 a

( ± 6.9)

EC

16.1 a

(±0.9)

16.2 a

( ± 1.2)

16.7 a

( ± 1.1)

a) ( )内は標準偏差を示す。b)同一文字聞に有意差なし(Bonferroni’stest p <Oβ15). n=4.

EGC

25.4 a

(±4.3)

23.7 a

(土3.4)

24.2 a

( ± 3.0)

ECg

12.9 a (±0.7)

12.8 a (±0.7)

12.8 a ( ± 1.1)

蒸製玉緑茶

茶種

釜妙り茶

煎茶

茶種別荒茶浸出液中のカテキン類濃度表 5

溶出割合ガレート型比ガレート型

0.40 b

0.70 a

0.63 a

0.22 C

0.43 b

0.39 b

0.18 C

0.31 be

0.29 be

is']

EsJ

カテキン類濃度(mM)

EC ECg EGC EGCg

釜妙り茶 0.28 b 0.06 be 0.49 b 0.34 b

蒸製玉緑茶 0.39 a 0.10 a 0.72 a 0.59 a

煎茶 0.38 a 0.09 a 0.69 a 0.54 a

釜妙り茶 0.17 de 0.03 de 0.26 cde 0.19 c

蒸製玉緑茶 0.29 b 0.07 b 0.39 bed 0.36 b

煎茶 0.25 be 0.06 be 0.37 be 0.33 b

釜妙り茶 0.15 e 0.03 e 0.19 e 0.15 e

蒸製玉緑茶 0.21 ed 0.05 bed 0.24 de 0.26 be

煎茶 0.20 ed Oβ5 ede 0.23 de 0.25 be

a )同一文字聞に有意差なし(Bonferrom’stest pく0.05),n=4. b)溶出割合は,荒茶中カテキン類含有量のうち浸出液に溶出した割合.

e)本=茶種聞のガレート型比または溶出割合には有意差あり(Sehe飴’stest test.pく0.05),n=4.

合計

1.17 b

1.81 a

1.70 a

0.65 d

1.11 b

1.01 be

0.52 d

0.75 ed

0.73 ed

茶種

1煎目

2煎日

3煎日

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50 茶業研究報告第125号

味推定値,渋味推定値ともに 1煎目が最も高く, 2煎目,

3煎目となるに従い低くなり,その低下の度合いは渋味

よりもうま味推定値の方が大きかった。茶種別では,釜

妙り茶の 1煎目は煎茶と比較してうま味推定値は0.9目

盛低かったが,渋味推定値は2.1目盛とさらに低く,う

ま味強度より渋味強度の弱さの度合いが大きかった。ま

た, 2煎目においてもうま味推定値は1.3目盛,渋味推

定値は3.1目盛低く, l煎目と同様の傾向であった。蒸

製玉緑茶は,うま味推定値,渋味推定値ともに 1煎目,

2煎目とも煎茶と同等で、あり,有意な差は認められなか

った。

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渋味推定値(cpa(AEl))

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・釜妙り茶 l煎目

・蒸製玉緑茶1煎白

血煎 茶 liffi目

ロ釜妙り茶 2煎目

0蒸製玉緑茶2煎目

I'>煎茶 2煎目

ロ釜妙り茶 3煎目

。蒸製玉緑茶3煎目

図4 茶種別のうま味 ・渋味の推定値

表6 溶出したアミノ酸濃度とカテキン類濃度の和に対するカテキン類の割合

茶稜 カテキン類の割合(%)釜妙り茶

1煎目 蒸製玉緑茶 31.5 ± 4.4 ] 煎茶 31.7 ± 3.3 釜妙り茶

2煎日 蒸製玉緑茶 42.4 ± 5.0] 煎茶 40.8 ± 4.6 釜妙り茶

3煎目 蒸製玉緑茶 53.2 ± 3.3] 煎茶 50.0 ± 3.3

a)カテキン類の割合は、溶出したアミノ酸濃度(表3)とカテキン類濃度(表5)の和に対するカテキン類の割合

b) * =茶種聞の溶出割合には有意差あり(Scheffe’stest, p<0.05), 日= 4.

4 考 察

今回の実験において供試した原料生葉は,摘採日も圃

場も異なる。本来,同じの圃場から同日に摘採された生

葉を本試験に使用するべきであるが,現在の試験研究用

の圃場では本研究目的に見合った生葉量を確保できな

い。そのため複数の圃場から原料生葉を摘採する必要が

生じたため,原料生葉の形質ができる限り均質となるよ

う摘採し製造した。試験に用いた生葉は、葉数はいず

れも3.5葉であった(表1)。また4月29日摘採の原料生

葉は出聞き度および百芽重から若干熟度が進んでいたも

のの,芽長と葉数はほぼ同程度であり,原料生葉に大き

な違いはないと思われた。そのため.今回の供試材料で

目的である茶種別の味の違いや浸出される成分の差につ

いて検討できると思われた。

釜妙り茶は煎茶と比べて 1.2煎目ともにうま味推定

値に有意差はなく(図 2),渋味推定値は低いことから

(図3),ヒトの感じ方としては,釜妙り茶は渋味を感じ

にくいものと推察された。釜妙り茶は,製造中に採み込

む工程が少ないことから内容成分が徐々に溶出されるこ

とが特徴とされており 4),また,釜妙り茶が煎茶よりも

渋くないのは浸出液のカテキン類濃度が低いからである

こと 14)などが報告されている。今回の結果でも,荒茶

中のカテキン類含有量は各茶種で同程度であるにもかか

わらず(表2.4),釜妙り茶の浸出液中のカテキン類濃

度は低い結果となり(表3.5),釜妙り茶の渋味が弱い

要因の一つであることが裏付けられた。浸出された成分

の組成およびその割合について解析すると,荒茶浸出液

中のカテキン類およびアミノ酸の和に占めるカテキン類

の割合は, 1, 2煎目では有意差はなかったが3煎目で

は釜妙り茶が蒸製玉緑茶と比べて有意に低く,釜妙り茶

はアミノ酸の溶出に対してカテキン類が溶出されにくか

った(表6)。また,渋味成分であるカテキン類のうち

ガレート型カテキン類(ECg+EGCg)は闘値が低く苦

渋味が強いとされているがI) 総カテキン類量に占める

ガレート型カテキン類の割合は, l煎目において釜妙り

茶が蒸製玉緑茶と比べて有意に低く(表5),釜妙り茶

はガレート型カテキン類が比較的溶出されにくいことが

示唆された。カテキン類の溶出されにくさに加えて,ア

ミノ酸との溶出バランスやガレート型カテキン類の溶出

されにくさも釜妙、り茶特有の味の一因であると考えられ

る。

一方,蒸製玉緑茶については,味が煎茶と類似してい

Page 8: 味覚センサーによる釜炒り茶,蒸製玉緑茶および煎 …味覚センサーによる釜炒り茶,蒸製玉緑茶および煎茶のうま 味・渋味の解析 誌名

山口ら・味覚センサーによる釜妙り茶,蒸製玉緑茶および煎茶のうま味・渋味の解析 51

る中でやわらかな香味や煎が効くことが特徴とされて

いるが4), 1, 2煎目ともに味覚センサーによるうま味,

渋味評価は煎茶と有意差はなく,また 1~ 3煎目におけ

る荒茶浸出液中のアミノ酸,カテキン類の濃度およびそ

の組成においても煎茶と有意差がない結果となった(表

3, 5)。しかし蒸製玉緑茶の成形工程である再乾工程

では挟み込みを行わないため形状の作りやすい若芽で摘

採する必要があるとされており 4),実際の製造茶におい

ては原料形質の違いによる品質差が生じてくるものと推

察される。加えて,味はそれ単独ではなく香りと一体と

なって知覚されるとされていることから,香気成分によ

る風味の違いについても今後検討が求められる。

荒茶浸出液中の各アミノ酸濃度と,味覚センサーによ

るうま味推定値との関係を図5に示す。荒茶浸出液中の

アミノ酸濃度を表3に示したが,アミノ酸の組成割合は

茶種または 1~ 3煎目の浸出液聞に差は認められなかっ

た。久保らは,茶に含まれるアミノ酸のうちグルタミン

酸,アスパラギン酸,アルギニンを合計したアミノ酸濃

度とうま味推定値との聞に高い相関関係が認められたと

報告しているが15),今回の実験においても,同様の結果

が得られたほか,アミノ酸総量およびグルタミン酸等の

個別アミノ酸の濃度の対数とうま味推定値との聞にも高

い相聞が認められた(図 5)。茶に含まれるアミノ酸の

うち,グルタミン酸,アスパラギン酸,アルギニンは闇

値が低いことから,うま味推定値と高い相聞を示したと

する本結果は妥当であると考えられる一方で,闘値が高

く味への影響は大きくないと思われるテアニン,セリン

においてもうま味推定値と高い相闘が認められた。この

ことは,作り分けを行った荒茶を供試したこともあり,

浸出液中のアミノ酸組成に大きな違いがなかったためと

推察される。

荒茶浸出液中のカテキン類の濃度と,味覚センサーに

よる渋味推定値との関係を図6に示す。今回の実験にお

いて,渋味推定値はガレート型カテキン類濃度,総カテ

キン類濃度および個別カテキン類濃度の対数との聞に非

常に高い相関関係が認められた。 Hayashiらは,渋味セン

サーはガレート型カテキン類に強く反応すると報告し12),

また久保らは,渋味推定値は総カテキン類濃度およびガ

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×・~;nP刊;1きu+計Arg ・アミノ酸合-8

10 0.01 10 (mM) 0.1

Asp y= 4.5ln(x)+ 6.7 (r'=O 98) Arg y= 6.4ln(x)+l4.l (r'=0.97) Glu y= 4.5ln(x)+ 7. 7 (r'=O 99) Thea y= 5. 5ln(x) 1.2 (r~I. 0日)Ser y= 5. 9ln(x)+l4. 8 (r~0.97) Asp+Glu+Arg y= 4.9ln(x)+ 3.3 (r'ニo99)

Gin y= 5.3ln(x)+ 0.4 (r'=0.99)アミノ酸合計 y=5. 41n (x) 5. 9 (r'=!. 00)

図5 茶種および浸出回数の異なる荒茶浸出液のアミノ酸濃度とうま味推定値との関係

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図6 茶種および浸出回数の異なる荒茶浸出液のカテキン類濃度と渋味推定値との関係

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52 茶業研究報告第125号

レート型カテキン類濃度のそれぞれの対数との聞に高

い相関が認められたと報告しており 15),カテキン類の組

成が類似するサンプルにおいては,ガレート型カテキン

類による渋味推定値の推定が可能であることが示唆され

た。また,関値が高く味への影響が大きくないと思われ

るECやEGCにおいても, ECgやEGCgと比較すると低い

ものの渋味推定値との聞に高い相闘が認められた。この

ことは,茶種によりカテキン類の浸出割合に差があるも

のの,作り分けを行った荒茶を供試したことから浸出液

中のカテキン組成が類似していたためと推察される。

5 摘要

‘やぶきた’の生葉を原料に作り分けた釜妙り茶,蒸

製玉緑茶,煎茶の 1煎, 2煎, 3煎目の荒茶浸出液につ

いて,味覚センサーによるうま味,渋味の測定,またア

ミノ酸,カテキン類の成分分析を行い,釜妙り茶および

蒸製玉緑茶と煎茶との味の違いとその要因について検討

した。

釜妙り茶は煎茶と比較して 1 2煎目ともにうま味推

定値に有意差はなく,渋味推定値は低いことから,渋味

を感じにくいものと推察された。これは,釜妙り茶が採

み込み工程が少ない製法であることによる成分の溶出さ

れにくさに加えて,荒茶浸出液中のアミノ酸に対するカ

テキン類の溶出割合が低いこと,総カテキン類量に占め

るガレート型カテキン類の割合が低いことも要因である

と考えられる。蒸製玉緑茶は煎茶と比較して l,2煎目

ともに味覚センサーによるうま味,渋味評価は同等であ

り, 1~ 3煎目の荒茶浸出液中のアミノ酸,カテキン類

の濃度およびその組成においても煎茶と有意差が認めら

れなかった。一方,作り分けを行った荒茶の浸出液にお

いて,アミノ酸総量およびグルタミン酸等のアミノ酸個

別の濃度の対数とうま味推定値,またガレート型カテキ

ン類濃度および個別カテキン類濃度の対数と渋味推定値

との聞に非常に高い相闘が認められた。

6 謝辞

本研究の遂行にあたり,食品総合研究所の林宣之博士

には味覚センサ一分析に関して懇切なご指導をいただい

た。また,元野菜茶業研究所茶業研究監木i幡勝則博士に

はご助言を多数いただいた。島津製作所の品玉匠司氏に

はアミノ酸およびカテキン類の分析に関してご助言を,

元佐賀県工業技術センターの吉村臣史氏には研究全般に

関してご助言をいただいた。佐賀県茶業試験場の職員諸

氏には多大なるご支援をいただいた。この場をお借りし

て深謝申し上げます。

7 引用文献

1)村松敬一郎(2000):茶の科学,朝倉書店, pp106115.

2)堀江秀樹・木幡勝則(1999):茶の味成分に関する新たな検討.

日本味と匂学会, 6.665 668.

3)日本茶業技術協会(2007):茶の科学用語辞典, ppl9.

4)農山漁村文化協会(2008):茶大百科 I.pp720一728.

5)中川致之(1973):緑茶の味と化学成分茶研報, No.40,1-9.

6)堀江秀樹・氏原ともみ・木幡勝則(2001):茶主要成分の茶浸

出液への溶出特性茶研報, No.91.29-33.

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11) Kobayashi, Y .. M. Rabara, H. Ikezaki. R. Chen, Y. Naito and

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12) Hayashi, N., R. Chen, H. Ikezaki, S. Yamaguchi, D.

Maruyama, Y. Yamaguchi, T. Ujihara and K. Kohata (2006)

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13) Hayashi. N., R. Chen, H. Ikezaki and T. Ujihara (2008)・

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15)久保智子・藤原孝之・富津代志子(2014):異なる条件で浸出

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