機能説明書ユニファイドコントローラ nv シリーズ tc-net i/oシステム...

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6E8C5238 機能説明書 TC-net I/Oシステム 8ch-パルス入力モジュール PI918 ユニファイドコントローラ nv シリーズ

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Page 1: 機能説明書ユニファイドコントローラ nv シリーズ TC-net I/Oシステム 8ch-パルス入力モジュール PI918 機能説明書 i 製品および取扱説明書には、お使いになる方や他の人への危害と財産の損失を未然に防ぎ、製品を安全

6E8C5238

機能説明書

TC-net I/Oシステム8ch-パルス入力モジュール PI918

ユニファイドコントローラ

nvシリーズ

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ご注意⑴本書に掲載してある技術情報は、製品の代表的動作・応用を説明するためのもので、その使用に際しての当社および第三者の知的財産権その他の権利に対する保証または実施権の許諾を行うものではありません。⑵本書の内容の一部または全部を無断で転載することは禁止されています。⑶本書の内容については、お断りなく変更することがあります。⑷本書の内容については万全を期しておりますが、万一不可解な点や、誤り、お気づきの点がございましたら、ご一報くださいますようお願いいたします。

PROSEC 、TOSLINE、TOSDIC、CIEMACは、株式会社 東芝の登録商標または商標です。Microsoft、Windowsは、米国Microsoft Corporationの米国および他の国における登録商標です。DeviceNetは、Open DeviceNet Vender Association Inc.の登録商標です。

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ユニファイドコントローラ nv シリーズ TC-net I/O システム 8ch-パルス入力モジュール PI918 機能説明書 i

製品および取扱説明書には、お使いになる方や他の人への危害と財産の損失を未然に防ぎ、製品を安全に正しくお使いいただくために、重要な内容を記載しております。 次の内容(表示・図記号)を良く理解してから本文をお読みになり、記載事項をお守りください。 表示の説明

表 示 表示の意味

“回避しないと、死亡または重傷*1を招く差し迫った危険な状況になること”を示します。

“回避しないと、死亡または重傷*1を招く恐れがある危険な状況になること”を示します。

“回避しないと、軽傷または中程度の傷害*2を招く恐れがある危険な状況および物的損害*3のみの発生を招く恐れがあること”を示します。

*1: 重傷とは、失明、けが、やけど(高温・低温)、感電、骨折、中毒などで後遺症が残るもの、および治療に入院や長期の通院を要するものを指す。

*2: 傷害とは、治療に入院や長期の通院を要さない、けが、やけど、感電などを指す。 *3: 物的損害とは、財産・資材の破損にかかわる拡大損害を指す。

図記号の説明

図記号 図記号の意味

禁止(してはいけないこと)を示します。 具体的な禁止内容は、 の中や近くに絵や文章で示します。

指示

指示(必ずすること)を示します。 具体的な指示内容は、 の中や近くに絵や文章で示します。

警告

警告を示します。 具体的な警告内容は、 の中や近くに絵や文章で示します。

(注)本体表示に合わせて、禁止、指示、警告の説明内容が変わります。

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1. 設置時における安全上のご注意

装置を接地する

感電・火災の原因になります。

次の環境で設置・保管・使用をしない ・ じんあいの多い場所

・ 腐食性ガス(SO2、H2S)、可燃性ガスの発生する場所

・ 許容値を超える振動、衝撃のある場所

・ 急激な温度変化により結露するような場所

・ 設置条件から外れる低温または高温

・ 設置条件から外れる高湿度

・ 直射日光の当たる場所

・ 強い電波や磁界を発生する機器の近く

事故の原因になります。

装置は、保守・点検が容易にできる場所に設置する

事故の原因になります。

通風口、吸排気口はふさがない

過熱などによって、火災や故障の原因になります。

システムの据付け・配線は、本書に記載している設置条件、取付方法を守る

落下、火災、故障、誤動作の原因になります。

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ユニファイドコントローラ nv シリーズ TC-net I/O システム 8ch-パルス入力モジュール PI918 機能説明書 iii iii iii iii

2. 保守点検時における安全上の注意

配線後、モジュールを着脱するときは、必ず外部電源が切れていることを確認する

モジュールの外部端子台裏面にも電極が現れ、感電の恐れがあります。

装置やボードを落としたり、つぶしたり、また、これに強いショックを与えない

故障の原因となります。

装置、ボードに触れる前には、接地された金属に触れて人体に帯電している静電気を放電する

静電気により、装置の誤動作や故障の原因となります。

装置やモジュール、ボードの汚れは、柔らかい布でふく

汚れがひどい場合は、水でぬらした布を固くしぼってふいてください。

汚れたままにしておくと、誤った判断や誤操作の原因になります。

ユニットやベースユニットから取り外したボードやモジュールは、接地された机の上に導電性マットまたは導電袋(予備ボードなどの入った袋)を敷き、その上に置く

静電気などにより部品を壊す恐れがあります。

装置やモジュール、ボードの汚れを落とす場合、ベンジンやシンナーなどは使用しない

装置のパネルやモジュール、ボードの変形や変色の原因となります。

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3. 寿命部品交換時における安全上の注意

装置に電源ヒューズや警報ヒューズがある場合、これを交換するときには、必ず事前にその装置のスイッチを OFF にする

感電や火災の原因となります。

4. 日常使用時における安全上の注意

通電中はモジュール、ユニットの端子には触れない 感電の原因になります。

装置やモジュール、ボードの改造・修理・分解・調整はしない 感電・火災・けが・故障の原因になります。

動作不良・故障時は、支社店またはサービス代理店に連絡してください。

電源容量、周波数、電圧および変動率が、装置の仕様に適合するか確認してから使用する 適合しない場合は、装置本来の性能が得られないだけでなく、装置を破損したり、過熱により、火災などの原因になります。

装置の周囲温度や内部温度が異常に上昇したり、装置に故障が生じた場合には、使用をやめて装置の電源を切り、最寄の当社サービス担当窓口に連絡する

そのままの状態で使用すると、過熱により火災などの原因となります。

通電中はモジュール、ユニットの端子には、触れない 感電の原因になります。

この電源モジュールは、nv シリーズ専用の電源です。単独で他の用途には使用しないでください。

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ユニファイドコントローラ nv シリーズ TC-net I/O システム 8ch-パルス入力モジュール PI918 機能説明書 v v v v

モジュール内部の IC 部品や端子、コネクタ、ハンダ面など、操作部(モジュール内部の設定スイッチ)以外に手を触れない

IC、LSI などが静電破壊し、故障の原因になります。また、部品リード線の末端での受傷、高温部品での火傷の恐れがあります。

装置やモジュール、ボードの分解や改造をしない

装置の安全性が失われるだけでなく、装置の誤動作や故障の原因となります。

電源コードやケーブルは無理に折り曲げたり、引張ったり、ねじったりしない

断線や発熱の原因となります。

装置本体などのすきまから金属類を差し込んだりしない

火災などの原因となります。

5. 輸送・保管・廃棄時における安全上の注意

条例や規則に従う

製品を破壊する場合は、地方自治体の条例または規則に従ってください。

製品の輸送、保管は、導電性袋に入れ、さらに梱包箱に梱包して行う

故障の原因となります。

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TC-net I/O システム 8ch-パルス入力モジュール PI918 機能説明書

i

この説明書は、ユニファイドコントローラnvシリーズ TC-net I/Oシステム8ch-パルス入力モ

ジュール(PI918)の機能について、主に次の内容を説明しています。

・モジュールの概要

モジュールの前面パネル構成と機能設定パラメータの種類を説明しています。

・インタフェース情報

メッセージ受信フォーマットとスキャン伝送フォーマットについて説明しています。

・カウンタ機能

各種カウンタの動作について説明しています。

なお、本書のほかに関連する次の説明書も併せてご覧ください。

・ユニファイドコントローラ nv シリーズコントローラユニット取扱説明書 6E8C4820

・ユニファイドコントローラ nv シリーズ高速シリアル I/O システムTC-net I/O 取扱説明書

6E8C5098

・ユニファイドコントローラ nv シリーズ/統合コントローラ V シリーズ

エンジニアリングツール4 基本編取扱説明書 6E8C4890

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6E8C5238

iiii

用途制限

■ この製品は、人の生命に直接関わる装置など(注 1)を含むシステムに使用できるよう開発・製作された

ものではないので、それらの用途に使用しないでください。

■ この製品を、人の安全に関与し、公共の機能維持に重大な影響を及ぼす装置などを含むシステム(注 2)

に使用する場合は、システムの運用、維持、管理に関して、特別な配慮(注 3)が必要となるので、当社

営業窓口に相談してください。

(注 1) 人の生命に直接関わる装置などとは、以下のものをいいます。

・ 生命維持装置や手術室用機器などの医療用機器

(注 2) 人の安全に関与し、公共の機能維持に重大な影響を及ぼす装置などを含むシステムとは、以下の

ようなものをいいます。

・ 原子力発電所の主機制御システム、原子力施設の安全保護系システム、その他安全上重要な系

統およびシステム

・ 集団輸送システムの運転制御システムおよび航空管制制御システム

(注 3) 特別な配慮とは、当社技術者と十分な協議を行い、安全なシステム(フールプルーフ設計、フェ

ールセーフ設計、冗長設計するなど)を構築することをいいます。

免責事項

■ 地震・雷風・水害および当社の責任以外の火災、第三者による行為、その他の事故、お客様の故意または

過失、誤用、その他異常な条件下での使用により生じた損害に関して、当社は一切責任を負いません。

■ この製品の使用または使用不能から生ずる付随的な損害(事業利益の損失、事業の中断、記憶内容の変化・

消失など)に関して、当社は一切責任を負いません。

■ 取扱説明書に記載された内容を守らずに生じた損害に関して、当社は一切責任を負いません。

■ 接続機器との組合せによる誤動作などから生じた損害に関して、当社は一切責任を負いません。

■ お客様作成のアプリケーションプログラムとの組合せによる誤動作などから生じた損害に関して、当社は

一切責任を負いません。

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TC-net I/O システム 8ch-パルス入力モジュール PI918 機能説明書

iii

●表記上の約束 次の記号による、本書を理解するための約束事項について説明しています。

◆重要: 製品を正しく取り扱うために、特に注意していただきたいことを説明しています。

注記: 製品を正しく取り扱うために、守っていただきたいことなどを説明しています。

補足: 補足説明などをしています。

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第 1 章

概 要

…1

1.1. モジュールの前面パネル構成 ···················································· 3 1.2. PI918 機能設定パラメータ ························································· 4

1.2.1. モジュールパラメータ(共通機能設定) ······························ 4 1.2.2. ポイントパラメータの設定(チャンネル別機能設定) ················· 4

第 2 章

PI918 のインタフェ

ース情報

…5

2.1. PI918 メッセージ受信フォーマット ············································· 6 2.1.1. モジュールパラメータの設定(共通機能設定) ··················· 7 2.1.2. ポイントパラメータの設定(チャンネル別機能設定) ·················· 8

2.2. PI918 スキャン受信フォーマット ·················································· 9 2.3. PI918 スキャン送信フォーマット ··············································· 10

第 3 章

PI918 のカウンタ

機能

…11

3.1. ユニバーサルカウンタの動作 ··················································· 13 3.1.1. プログラマブル割込発生タイマとしての応用 ···················· 14 3.1.2. オートリセットユニバーサルカウンタとしての応用 ··················· 15 3.1.3. アラーム付ゲートオンタイマとしての応用 ························· 16 3.1.4. アラーム付ユニバーサルカウンタとしての応用 ················· 17

3.2. スピードカウンタ動作 ································································· 18 3.2.1. 自己診断カウンタとしての応用 ········································ 19 3.2.2. アラーム付スピードカウンタとしての応用 ························· 20

3.3. スレーブカウンタの動作 ···························································· 21 3.3.1. スレーブ周期カウンタとしての応用 ·································· 22 3.3.2. アラーム付スレーブカウンタとしての応用 ························· 23

付録 A

PI918 ハードウェア

仕様

…25

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1

第 1 章 概 要

1.1. モジュールの前面パネル構成 ····································································· 3 1.2. PI918 機能設定パラメータ ············································································ 4

1.2.1. モジュールパラメータ(共通機能設定) ·································· 4 1.2.2. ポイントパラメータ(チャンネル別機能設定) ·························· 4

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第 1 章 概 要

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1. 概 要

パルス入力モジュール PI918 は外部または内部のパルス信号をカウントし、このパルスカウ

ントをコントローラが読み出せるよう構成されています。 入力パルスは8点まで入力でき、各々外部ゲート入力が付属しています。 カウンタ機能は、パラメータの設定で各カウンタごとに設定できます。また、コントローラ側か

らもアラームデータのプリセットや、外部ゲート入力と同様に、ソフトウェアによるゲートの開閉

ができます。さらに空き入力を利用した自己診断の設定など、広範囲に応用できます。 入力パルス仕様は、DC~50kHz パルス電圧+9.6V~+26.4V、入力電流 12mA(24V 入

力時)で、接点入力を扱うこともできます。

本モジュールを適用されるには、シリアル I/O バスアダ

プタ(SA911)のバージョンは V01.11 以降、エンジニアリ

ングツールのバージョンは V4.3.10 以降であることが必

要ですのでご確認願います。

バージョン

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1.1 モジュールの前面パネル構成

TC-net I/O システム 8ch-パルス入力モジュール PI918 機能説明書 3

1.1 モジュールの前面パネル構成

図 1-1 PI918 前面

メンテナンス・スイッチが通常状態のまま、オンライン中

に抜き差しを行った場合、入力と異なるデータが検出さ

れることがあります。

メンテナンス・スイッチは通常時誤操作を避けるため、

操作部は正面パネルより奥にありますので、精密ドライ

バー等を使用し操作してください。

同一I/Oバスに連結されるI/Oのスロット・アドレス設

定スイッチの値は、必ず異なる値に設定して下さい。同

一設定値では正常動作しません。

<メンテナンス・スイッチ(MAINT)> オンライン中にモジュール挿抜操作を行う場合にのみ操作し

ます。 挿抜操作時は上(MAINT)側に倒し、システムから切り離さ

れた状態で行います。 装着完了後、通常運転に戻す際に下向き(RUN)側状態に

戻します。

PI918

RUN ALM

12-24V PULSE IN

SLT ADR

MAINT

RUN

P1

G1

P2

G2

P3

G3

P4

G4

P5

G5

P6

G6

P7

G7

P8

G8

<LED 表示> RUN(緑):正常、メンテナンス時点灯 設定待ち状態時点滅 ALM(赤):伝送異常、 診断異常(リードバック異常)、 メンテナンス時点灯 Px(緑):パルス電圧オンレベル時点灯 Gx(緑):ゲート入力電圧オンレベル時点灯

<スロット・アドレス設定スイッチ(SLT ADR)>

I/Oモジュール毎のスロットアドレスをそれぞれ異なる値で設

定します。0-Fの設定で最大 16 台の各種I/Oを同一I/Oバ

ス上に接続することができます。

モジュール型式印刷

定格印刷

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第 1 章 概 要

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1.2 PI918 機能設定パラメータ

PI918 起動時にコントローラから設定可能な機能設定パラメータは以下のとおりです。 コントローラ側で PI918 登録の際に設定できます。

1.2.1 モジュールパラメータ(共通機能設定)

以下は入力チャンネルすべてに共通の設定となります。

表 1-2-1 共通パラメータ

1.2.2 ポイントパラメータ(チャンネル別機能設定)

以下は入力チャンネルごとに設定できます。

表 1-2-2 ポイントパラメータ

共通パラメータ 設定値 機 能 ゲート一括許可(GEN) 0 ゲート一括許可を設定しない。各チャンネル毎のゲート入力で

ON/OFF 制御する。 1 ゲート一括許可に設定する。全チャンネルのゲート入力が ON(’1’)

と見なされる。 入力フィルタ設定(LSF) 0 高速(50kHz-max.)用入力フィルタ

1 低速(50Hz-max.、接点対応)用入力フィルタ

スピードカウンタ 周期設定(TM-2bit)

00 スピードカウンタ周期 1s に設定

01 スピードカウンタ周期 0.5s に設定

10 スピードカウンタ周期 0.2s に設定

11 スピードカウンタ周期 0.1s に設定

内部基準パルス設定 (FQ-2bit)

00 内部基準パルス 100Hz

01 内部基準パルス 1kHz

10 内部基準パルス 10kHz

11 内部基準パルス 50kHz

ポイントパラメータ 設定値 機 能

外部パルス指定 (EP)

0 内部共通の基準パルスを計数する。

1 個別の外部入力パルスを計数する。

アラーム設定 (AL)

0 アラームを設定しない。

1 アラームを設定する。

スピードモード設定 (SP)

0 通常のカウンタ

1 スピードカウンタに設定

スレーブモード設定 (SV)

0 通常(マスタ、独立して動作する)

1 スレーブ(前の CH の起動、停止に同期)

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5

第 2 章 PI918 のインターフェイス情報

2.1. PI918 メッセージ受信フォーマット ····························································· 6 2.1.1. モジュールパラメータの設定(共通機能設定) ····························· 7 2.1.2. ポイントパラメータの設定(チャンネル別機能設定) ··············· 8

2.2. PI918 スキャン受信フォーマット ···················································· 9 2.3. PI918 スキャン送信フォーマット ······························································· 10

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第 2 章 PI918 のインタフェース情報

6E8C5238

6

2.1. PI918 メッセージ受信フォーマット

起動時に PI918 が受け取るメッセージフォーマット(全体)は、以下のとおりです。

表 2-1 メッセージ受信フォーマット

(注1)は I/O バス伝送情報を示します (1)2.1.1. モジュールパラメータ(共通機能設定)参照 (2)2.1.2. ポイントパラメータの設定(チャンネル別機能設定)参照

■ ループアドレス設定スイッチ(STN-H、STN-L) SA911/SA912 の TC-net I/O ループ上のアドレスを、16 進数で設定するスイッチです。設

定方法は、「第 3 章 設定」で説明しています。 上記 LED 表示のほか、TC-net I/O ループコネクタにも LED 表示があります。 これらについては、「2.3 TC-net I/O ループ伝送コネクタの接続」を参照してください。

■ モード設定スイッチ(MODE)

SA911/SA912 の動作モードを設定するスイッチです。設定方法は、「第 3 章 設定」で説

明しています。

■ シリアル通信ポート(TOOL) メンテナンス用の RS-232C ポートです。コネクタは、9 ピン D-sub コネクタ(ソケット)です。

15 8 7 0

(word)0 00h 01h

1 メッセージサイズ(002Ch)

2 受信スキャンブロック NO.指定(11bit)

3 モジュールパラメータ(共通機能設定)(1)

4 CH1 ポイントパラメータ(2)

5 CH2 ポイントパラメータ

6 CH3 ポイントパラメータ

7 CH4 ポイントパラメータ

8 CH5 ポイントパラメータ

9 CH6 ポイントパラメータ

10 CH7 ポイントパラメータ

11 CH8 ポイントパラメータ

12 ダミーデータ

13 ダミーデータ

14 ダミーデータ 15 ダミーデータ 16 ダミーデータ 17 ダミーデータ 18 ダミーデータ 19 ダミーデータ

(1)2.1.1. モジュールパラメータ(共通機能設定)を参照してください。 (2)2.1.2. ポイントパラメータの設定(CH 別機能設定)を参照してください。

( bit

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2.1 PI918 メッセージ受信フォーマット

TC-net I/O システム 8ch-パルス入力モジュール PI918 機能説明書

7

2.1.1 モジュールパラメータの設定(共通機能設定)

PI918 モジュールパラメータ(共通機能設定)のフォーマットを以下に示します。

表 2-1-1 PI918 モジュールパラメータフォーマット

(注 1)外部ゲート機能については「3.1. ユニバーサルカウンタの動作」をご覧ください。 外部ゲート機能はスレーブカウンタ、スピードカウンタでは使用されません。

15 14 13 12 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 0 GEN LSF TM1 TM0 FQ1 FQ0

TM1 TM0スピードカウンタ

設定周期 0 0 1s 0 1 0.5s 1 0 0.2s 1 1 0.1s

LSF 入力フィルタ設定 0 高速(0-50kHz 用) 1 低速(0-50Hz 用)

GEN 外部ゲート設定(注1) 0 ゲート個別許可 1 ゲート一括許可

初期値は全て‘0’です

(bit)

FQ1 FQ0 内部基準パルス 0 0 100Hz 0 1 1kHz 1 0 10kHz 1 1 50kHz

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第 2 章 PI918 のインタフェース情報

6E8C5238

8

2.1.2 ポイントパラメータの設定(チャンネル別機能設定)

各チャンネルごとに、スレーブモード設定、スピードモード設定、アラーム設定、 外部パルス入力設定が行われます(下記は 1 チャンネル分のパラメータです)。

表 2-1-2 PI918 ポイントパラメータ(1 チャンネル分)

15 14 13 12 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 0 EP AL SP SV

EP 外部パルス選択 0 内部基準パルスを計数する 1 外部入力パルスを計数する

AL アラーム設定 0 アラーム機能なし 1 アラーム機能付

SV スレーブモード設定

0 独立したカウンタとして動作

(マスタモード)

1 前 CH の動作に同期したカウンタ制御

(スレーブモード)

SP スピードカウンタ設定 0 通常カウンタ動作 1 スピードカウンタ動作

(bit)

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2.2 PI918 スキャン受信フォーマット

TC-net I/O システム 8ch-パルス入力モジュール PI918 機能説明書

9

2.2 PI918 スキャン受信フォーマット

スキャン伝送中に PI918 が受信するデータは以下のとおりです。

表 2-2 PI918 スキャン受信フォーマット

15 8 7 0 0 CH1 アラームレジスタ設定値(1)

1 CH2 アラームレジスタ設定値

2 CH3 アラームレジスタ設定値

3 CH4 アラームレジスタ設定値

4 CH5 アラームレジスタ設定値

5 CH6 アラームレジスタ設定値

6 CH7 アラームレジスタ設定値

7 CH8 アラームレジスタ設定値

8 (無効) コマンド(2)

9 (無効)

(1)アラームレジスタ設定値(CH1~8) PI918 ではカウンタの動作は 0-32767 となっており、アラーム値の 設定範囲としては 1~32768 が有効です。 (2)コマンド ゲート入力条件とのアンド条件でカウンタの制御を行います。 各CHに対応するビットが’1’のときコマンドが許可となります (設定機能によりカウンタ動作は異なります)。 初期値は‘0’です。

7 6 5 4 3 2 1 0

CH8 CH7 CH6 CH5 CH4 CH3 CH2 CH1

(word) (bit)

(bit)

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第 2 章 PI918 のインタフェース情報

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10

2.3 PI918 スキャン送信フォーマット

PI918 の内部カウンタ、レジスタ、設定情報をスキャン周期で送信します。

表 2-3 PI918 スキャン送信フォーマット

15 8 7 0

0 CH1 カウントレジスタ(1) 1 CH2 カウントレジスタ 2 CH3 カウントレジスタ 3 CH4 カウントレジスタ 4 CH5 カウントレジスタ 5 CH6 カウントレジスタ 6 CH7 カウントレジスタ 7 CH8 カウントレジスタ 8 CH1 ホールドレジスタ(2) 9 CH2 ホールドレジスタ

10 CH3 ホールドレジスタ 11 CH4 ホールドレジスタ 12 CH5 ホールドレジスタ 13 CH6 ホールドレジスタ 14 CH7 ホールドレジスタ 15 CH8 ホールドレジスタ 16 CH1 アラームレジスタ(3) 17 CH2 アラームレジスタ 18 CH3 アラームレジスタ 19 CH4 アラームレジスタ 20 CH5 アラームレジスタ 21 CH6 アラームレジスタ 22 CH7 アラームレジスタ 23 CH8 アラームレジスタ 24 モジュールパラメータ(5) コマンド(4) 25 CH4 P.P. CH3 P.P. CH2 P.P. CH1 P.P.(6) 26 CH8 P.P. CH7 P.P. CH6 P.P. CH5 P.P. 27 0 割込ステータス(7)

(注)本フォーマット説明は先頭のヘッダ部分4バイトを除いています。 (1)カウントレジスタは現在カウント値を示します(0~32767)。 (2)ホールドレジスタはカウント保存条件でのカウント値が保存されています。 (3)アラームレジスタはスキャン受信時に書き込まれたアラーム値を返送します。 (4)コマンドはスキャン受信時に書き込まれたコマンド情報を返送します。 (5)モジュールパラメータは起動時のメッセージ受信された設定情報を返送します。 (6)P.P.(ポイントパラメータ)は起動時にメッセージ受信された設定情報を返送します。 (各チャンネル EP,AL,SP,SV の 4bit の情報で構成)。 (7)割込ステータスは初期値を’0’とするトグルステータスで割込条件ごとに各入力に対応する

ビット状態が反転します。 7 6 5 4 3 2 1 0

CH8 CH7 CH6 CH5 CH4 CH3 CH2 CH1

(word) (bit)

(bit)

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第 3 章 PI918 のカウンタ機能

3.1. ユニバーサルカウンタの動作 ······························································· 13 3.1.1. プログラマブル割込発生タイマとしての応用 ······················· 14 3.1.2. オートリセットユニバーサルカウンタとしての応用 ················· 15 3.1.3. アラーム付ゲートオンタイマとしての応用 ···························· 16 3.1.4. アラーム付ユニバーサルカウンタとしての応用 ···················· 17

3.2. スピードカウンタの動作 ·········································································· 18 3.2.1. 自己診断カウンタとしての応用 ··········································· 19 3.2.2. アラーム付スピードカウンタとしての応用 ····························· 20

3.3. スレーブカウンタの動作 ·········································································· 21 3.3.1. スレーブ周期カウンタとしての応用 ····································· 22 3.3.2. アラーム付スレーブカウンタとしての応用 ···························· 23

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第 3 章 PI918 のカウンタ機能

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PI918のポイントパラメータの設定によって、各チャンネルごとに以下のようなカウンタを設定

することができます。 ただし、モジュールパラメータ(共通機能)によって制約を受ける機能もあります。

表 3-1 PI918 カウンタ機能一覧

表 3-2 スレーブ機能以外(SV=’0’)のカウンタ基本動作

パラメータ カウンタ動作

ゲート、 コマンド AL SP

0 0 カウントがアラーム値に達するごとにカウンタはリセットされ割込発生 必要

0 1 スピードカウンタ周期ごとにカウント値がホールドレジスタに転送されカウント値

はリセットされる。オーバーフローあればその時点で割込発生。 不要

1 0 カウント値がアラーム値に達した時点で割込発生。カウントはそのまま継続す

る。 必要

1 1 スピードカウンタ周期ごとにカウント値がホールドレジスタに転送されカウント値

はリセットされる。このときアラーム値を超えている場合は割込発生。途中オーバ

ーフローがあればその時点で割込発生。

不要

ポイントパラメータ カウンタ機能 EP AL SP SV カウンタ種別 応用例

0 0 0 0 ユニーバーサルカウンタ プログラマブル割込発生タイマ 0 0 0 1 スレーブカウンタ 割込み周期カウンタ 0 0 1 0 スピードカウンタ 自己診断カウンタ 0 0 1 1 - - 0 1 0 0 ユニーバーサルカウンタ アラーム付ゲート ON パルス幅測定 0 1 0 1 スレーブカウンタ アラームス割込周期カウンタ 0 1 1 0 スピードカウンタ アラーム付自己診断カウンタ 0 1 1 1 - - 1 0 0 0 ユニーバーサルカウンタ オートリセットユニバーサルカウンタ 1 0 0 1 スレーブカウンタ 速度比測定 1 0 1 0 スピードカウンタ スピードカウンタ 1 0 1 1 - - 1 1 0 0 ユニーバーサルカウンタ アラーム付ユニバーサルカウンタ 1 1 0 1 スレーブカウンタ アラーム付速度比測定 1 1 1 0 スピードカウンタ アラーム付スピードカウンタ 1 1 1 1 - -

(注 1) SP=’1’、AL=’1’の組み合わせは無効です。 (注 2)スレーブ設定は前チャンネルをマスタとしますので CH1 では無効です。

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3.1 ユニバーサルカウンタの動作

TC-net I/O システム 8ch-パルス入力モジュール PI918 機能説明書 13

3.1 ユニバーサルカウンタの動作

ユニバーサルカウンタはゲート、コマンド入力条件が禁止から許可に変化したときにカウント

値を「0」に戻し入力パルスをカウントします。ゲート条件が禁止になった場合には、そのときの

カウント値をホールドレジスタに転送します。 ゲートとコマンドによる禁止/許可制御は、以下のとおり構成されています。

アラーム設定(AL)が`0’の場合は、カウント値とアラーム値が一致した時点でカウントは「0」

に戻り、割込ステータスビットが反転します。 アラーム設定(AL)が’1’の場合は、同様に割込ステータスビットの反転が発生しますが、カ

ウントはそのまま続行します。 以下にユニバーサルカウンタの応用例を説明します。

Ch1 ゲート許可(’1’)

Ch1 許可コマンド ゲート一括許可設定

Ch2 許可コマンド

Ch1 ゲート入力

Ch2 ゲート入力

Ch2 ゲート許可(’1’)

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第 3 章 PI918 のカウンタ機能

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3.1.1 プログラマブル割込発生タイマとしての応用

内部基準パルスを使用し、定時間割込(ステータスビットの反転)を発生させることができま

す。

・条件: ・動作:

①内部基準パルスを計数します。アラーム値に達した時点で割込ステータスビットの

反転が発生し、カウントは「0」クリアされます。アラーム値 8001h~FFFFh では、割

込条件となりません。アラーム値 8000h(32768)では、「0」カウントで割込発生とな

ります。 ②割込発生許可期間(ゲート許可)以外では、アラーム値の設定とは無関係にカウン

トを続行しますが、割込動作は行いません。 ③アラーム値「0」のゲート許可状態では、カウント動作を行いません。

図 3-1-1 プログラマブル割込発生タイマ動作例

パラメータ設

定 EP AL SP SV 0 0 0 0

外部入力

パルス入力 ゲート入力

不要 ONレベル、または

一括許可 (GEN=’1’)

ゲート&コマンド

基準内部パルス

カウント値

アラーム値(1~32768)

割込ステータス

t t t

t = アラーム値÷内部基準パルス(Hz)

割込発生許可(ゲート ON、コマンド’1’)

0

(反転) (反転) (反転)

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3.1 ユニバーサルカウンタの動作

TC-net I/O システム 8ch-パルス入力モジュール PI918 機能説明書 15

3.1.2 オートリセットユニバーサルカウンタとしての応用

3.1.1.プログラマブル割込発生タイマとしての応用と同様の動作ですが、外部パルスを計数

する設定に変更したものです。 ・条件: ・動作:

①外部入力パルスを計数します。アラーム値に達した時点で割込ステータスビットの

反転が発生し、カウントは「0」クリアされます。アラーム値 8001h~FFFFh では、割

込条件となりません。アラーム値 8000h(32768)では、「0」カウントで割込発生となり

ます。

②割込発生許可期間(ゲート許可)以外では、アラーム値の設定とは無関係にカウン

トを続行しますが、割込動作は行いません。

③アラーム値「0」(初期値)の状態でゲートを許可しても、カウント動作を行いません。 カウント動作(0-32767)を開始するためにはアラーム値に8001h~FFFFhまで

のいずれかの値をセットしてください。

図 3-1-2 オートリセットユニバーサルカウンタ動作例

パラメータ設

定 EP AL SP SV 1 0 0 0

外部入力

パルス入力 ゲート入力 外部パルス接続 ONレベル、または

一括許可 (GEN=’1’)

割込発生許可(ゲート ON、コマンド’1’)

ゲート&コマンド

外部入力パルス

カウント値

アラーム値(1~32768)

割込ステータス

0

(反転) (反転) (反転)

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第 3 章 PI918 のカウンタ機能

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3.1.3 アラーム付ゲートオンタイマとしての応用

ゲート入力に加えられた信号のパルス幅(ON時間)を内部基準パルスで測定します。アラ

ーム値をセットし、一定時間以上のパルス幅を割込ステータスの変化で検出することができま

す。 ・条件: ・動作:

①ゲート入力のオンパルス幅を計数します。アラーム値に達した時点で割込ステータ

スビットの反転が発生します。アラーム値 8001h~FFFFh では、割込条件となりま

せん。アラーム値 8000h(32768)では、「0」カウントで割込発生となります。 ②コマンドを含むゲート入力条件が ON→OFF に変化した時に、カウンタの値がホー

ルドレジスタに転送されます。

図 3-1-3 アラーム付ゲートオンタイマ動作例

パラメータ設

定 EP AL SP SV 0 1 0 0

外部入力

パルス入力 ゲート入力 不要 被 測 定 パ ル ス 接

続。ゲート一括許

可設定は不可 (GEN=’0’)。

ゲート入力 (被測定パルス)

基準内部パルス

カウント値

アラーム値(1~32768)

割込ステータス

コマンド

ホールド値 A

B

C

A

B

C

tA tB tC

ON ONON

0

0

(32767)

ゲートパルス幅 tx = ホールド値 ÷ 内部基準パルス(Hz)

(反転)

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3.1 ユニバーサルカウンタの動作

TC-net I/O システム 8ch-パルス入力モジュール PI918 機能説明書 17

3.1.4 アラーム付ユニバーサルカウンタとしての応用

アラーム値にカウントが達した時点で、割込ステータスビットの反転を発生させ、カウントはそ

のまま続行します。また、途中でアラーム値は順次書き替えることもできます。 ・条件: ・動作:

①外部入力パルスを計数します。アラーム値に達した時点で割込ステータスビットの

反転が発生します。アラーム値 8001h~FFFFh では、割込条件となりません。アラ

ーム値 8000h(32768)では「0」カウントで割込発生となります。 ②割込発生許可期間(ゲート許可)以外でも、アラーム値の設定とは無関係にカウン

トは続行しますが、割込動作は行いません。 ③コマンドを含むゲート条件が許可→禁止に変化した時に、カウンタの値がホールド

レジスタに転送されます。

(注)図中 A~E はアラーム値を示し、その値を割込ごとに順次変更した例を示します。カウント

値がアラーム値未満の時に、アラーム値をカウント値以下の値に書き替えた場合はその

時点で割込発生となります。

図 3-1-4 アラーム付ユニバーサルカウンタ動作例

パラメータ設

定 EP AL SP SV 1 1 0 0

外部入力

パルス入力 ゲート入力 外部パルス接続 ONレベル、または

一括許可 (GEN=’1’)

割込発生許可(ゲート ON、コマンド’1’)

ゲート&コマンド

外部入力パルス

カウント値

32767

割込ステータス

A

B D

C

E

ホールドレジスタに転送

される値 (反転) (反転) (反転) (反転)

(反転)

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第 3 章 PI918 のカウンタ機能

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3.2 スピードカウンタの動作

スピードカウンタは入力パルスを連続してカウントし、一定周期ごとにそのカウント値をホー

ルドレジスタへ転送します。カウントは「0」から始まります。 外部入力パルスを使用した場合は周波数カウンタとして利用できます。また、カウントとは連

続して行うため、入力パルス数の絶対値を測定できます。 内部基準パルスを使用した場合は、自己診断用カウンタして利用できます。 アラーム機能を設定した割込ステータス機能を利用でき、スピードカウンタのアラーム値設

定による割込はホールドレジスタのデータ更新周期に同期して発生します。 なお、スピードカウンタではゲート入力とコマンドによるゲート制御は無効です。 以下にスピードカウンタの応用例を示します。

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3.2 スピードカウンタの動作

TC-net I/O システム 8ch-パルス入力モジュール PI918 機能説明書 19

3.2.1 自己診断カウンタとしての応用

外部入力を接続せず内部基準パルスを一定周期でカウント、ホールドします。 常に一定値が入っていれば、内部回路動作が正常と判断することができます。

・条件:

・動作:

①内部基準パルス、サンプリング周期で決定される一定値がホールドレジスタにセッ

トされます。ただし、起動後サンプリング周期の 大2倍分の時間まで、ホールド値

は保証されません。

図 3-2-1 自己診断カウンタ動作例

パラメータ設

定 EP AL SP SV 0 0 1 0

外部入力 パルス入力 ゲート入力

不要 無効

基準内部パルス

カウント値 0

起動(パラメータ DL 完了)

サンプリング

A

B T

ホールド値 0

2T(max.) (不定期間)

B(規定値)

A

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第 3 章 PI918 のカウンタ機能

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3.2.2 アラーム付スピードカウンタとしての応用

外部パルス入力周波数定用に使用します。アラームを設定した場合、サンプリングの周期

で カウント値≧アラーム値 の関係にある場合は、割込ステータスが反転します。 ・条件: ・動作:

①サンプリング周期で外部パルスのカウント値がホールドレジスタに転送されます。 ②サンプリングの周期で カウント値≧アラーム値 の関係にある場合は割込ステータスが

反転します。 アラーム値を「1」にすることによって、入力パルスが検出された場合にだけ一定周期ごと

に割込ステータスを反転させることができ、この割込ごとの積算値によって総入力パル

ス数をカウントすることもできます。オーバーフローの場合は、その時点で割込発生とな

ります。 ③起動後サンプリング周期の 大 2 倍分の時間まで、ホールド値は保証されません。

図 3-2-2 アラーム付スピードカウンタ動作例

パラメータ設

定 EP AL SP SV 1 1 1 0

外部入力 パルス入力 ゲート入力 外部パルス

接続 無効

外部入力パルス

カウント値

0

起動(パラメータ DL 完了)

サンプリング

A B

T

ホールド値

0 2T(max.) (不定期間)

A

D

C E F

B C D E F

割込ステータス

アラーム値(1~32768) オーバーフロー

(同期反転)

(非同期反転)

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3.3 スレーブカウンタの動作

TC-net I/O システム 8ch-パルス入力モジュール PI918 機能説明書 21

3.3 スレーブカウンタの動作

スレーブカウンタは一般にユニバーサルカウンタをマスタとし、このユニバーサルカウンタの

ゲート信号、割込に同期して動作します。 スレーブカウンタは、常に 1 チャンネル前のチャンネルをマスタと見なし、前のチャンネルも

スレーブであればその前のチャンネルと、順番にマスタを確認します。このマスタとスレーブの

組み合わせは、 マスタ:スレーブ=1:1(×4)~1:7 でマスタ:スレーブの組み合わせ制限はありません。 すべてチャンネル 1 のゲート制御、割込で、ほかの7チャンネルがコントロールされます。 スレーブカウンタは自身のゲート制御(コマンド、外部入力ゲート信号)は働きません。すべ

てマスタカウンタのゲート制御にしたがい、マスタカウンタの割込タイミングでカウント値がホー

ルドレジスタに転送されます。また、マスタカウンタはスレーブカウンタからの影響を受けませ

ん。 以下にスレーブカウンタの応用例を示します。

マスタ:スレーブ=1:7構成例

マスタ チャンネル 1

スレーブ チャンネル 2

スレーブ チャンネル 3

スレーブ チャンネル 5

スレーブ チャンネル 4

スレーブ チャンネル 7

スレーブ チャンネル 6

スレーブ チャンネル 8

マスタ チャンネル 1

(独立)

マスタ チャンネル 2

(独立)

マスタ チャンネル 3

スレーブ チャンネル 4

スレーブ チャンネル 5

マスタ チャンネル 6

スレーブ チャンネル 7

マスタ チャンネル 8

(独立)

マスタ/スレーブ混在構成例

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第 3 章 PI918 のカウンタ機能

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3.3.1. スレーブ周期カウンタとしての応用

スレーブ周期カウンタは、内部基準パルスによってマスタカウンタの割込周期を測定するこ

とができます。またこのことから逆に、マスタのカウンタに加えている入力パルスの周波数を測

定することにも利用できます。 ・条件: ・動作:

①マスタのゲート条件が「許可」になったとき、カウンタが一旦リセットされます。 ②マスタのゲート許可中スレーブカウンタのオーバーフローがあったとき、非同期

に割込ステータスが反転します。 ③マスタの割込発生で、カウント値をホールドレジスタに転送し、カウント値を「0」

に戻します。 ④マスタのゲート禁止条件になったとき、カウント値をホールドレジスタに転送しま

す。

図 3-3-1 スレーブ周期カウンタ動作例

パラメータ設

定 EP AL SP SV 0 0 0 1

外部入力 パルス入力 ゲート入力

不要 無効

0

マスタカウンタ (オートリセットモード)

スレーブカウンタ

Xm

スレーブホールド値 0

A

B

C D E

F

マスタ割込 ステータス

マスタゲート条件

A

0 B

マスタホールド値

スレーブ割込 ステータス

Xs

オーバーフロー

G

C D

E

F G

(許可)

(非同期反転)

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3.3 スレーブカウンタの動作

TC-net I/O システム 8ch-パルス入力モジュール PI918 機能説明書 23

3.3.2. アラーム付スレーブカウンタとしての応用

スレーブカウンタはマスタの割込に同期して、スレーブ側チャンネルの外部入力パルスをカ

ウント、ホールドします。従ってマスタチャンネルを基準にパルス速度比(周波数比)など相対

的な測定をする場合に利用できます。 ・条件: ・動作:

①マスタのゲート条件が「許可」になったとき、カウンタが一旦リセットされます。 ②マスタのゲート許可中スレーブカウンタのオーバーフローがあったとき、非同期に

割込ステータスが反転します。 ③マスタの割込発生で、カウント値をホールドレジスタに転送し、カウント値を「0」に

戻します。ホールド値≧アラーム値 の関係にある場合、マスタの割込ステータス

変化に同期してスレーブのステータスも反転します。 ④マスタのゲート禁止条件になったとき、カウント値をホールドレジスタに転送します。

図 3-3-2 アラーム付スレーブカウンタ動作

パラメータ設

定 EP AL SP SV 1 1 0 1

外部入力 パルス入力 ゲート入力 外部パルス

接続 無効

0

マスタカウンタ (オートリセットモード)

スレーブカウンタ

Xm

スレーブホールド値 0

A

B

C D E

F

マスタ割込 ステータス

マスタゲート条件

A

0 B

マスタホールド値

スレーブ割込 ステータス

Xs

オーバーフロー

G

C D E

F G

(許可)

アラーム値

(同期反転) (非同期反転)

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第 3 章 PI918 のカウンタ機能

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ユニファイドコントローラnvシリーズ

TC-net I/Oシステム 8ch-パルス入力モジュール PI918

2014年8月 第2版 発行

発 行 株式会社 東 芝 社会インフラシステム社

セキュリティ・自動化システム事業部

〒212-8585 神奈川県川崎市幸区堀川町72番地34

ⒸToshiba Corporation All Right Reserved. 2009-2014 無断複製および転載を禁ず

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