遠軽北見道路 (一般国道333号) 生田原道路...10,691 2,097 0 4,000 8,000 12, 0...
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遠軽北見道路(一般国道333号)
生田原道路
再評価原案準備書説明資料
平成29年度北海道開発局
資料2-6(1)(再評価)
目 次
1.事業の概要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・1
2.事業の必要性 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・3(1)事業を巡る社会情勢等の変化(2)事業の整備効果(3)事業の投資効果
3.事業進捗の見込み ・・・・・・・・・・・・・・・・・20
4.関係自治体の意見 ・・・・・・・・・・・・・・・・・21
5.対応方針(案) ・・・・・・・・・・・・・・・・・22
(1)事業の目的
・国道333号は、遠軽町を起点とし、北見市に至る延長約60kmの地域高規格道路・生田原道路は、広域ネットワークの拡充による地域間交流の活性化、物流の効率化等の支援を目的とした、遠軽町生田原水穂から生田原旭野に至る延長 5.7kmの事業
■位置図 ■事業概要図
1.事業の概要
1
(2)計画の概要
①起点 ‥‥北海道紋別郡遠軽町生田原水穂
終点 ‥‥北海道紋別郡遠軽町生田原旭野
②計画延長‥‥5.7km
③幅員 ‥‥13.5m
④構造規格‥‥1種3級
⑤設計速度‥‥80km/h
⑥車線 ‥‥2車線
⑦事業主体‥‥北海道開発局
ほっかいどう もんべつ えんがる いくたはら みずほ
1.事業の概要
平成19年度 事業化
平成20年度 用地補償着手
平成21年度 工事着手
平成23年度 事業再評価
平成26年度 事業再評価
(3)経緯
■横断図 (単位:m)
2
ほっかいどう もんべつ えんがる いくたはら あさひの
(1)事業を巡る社会情勢等の変化
[高速交通ネットワークの整備]・平成21年12月 旭川・紋別自動車道
白滝IC~旧白滝 開通・平成22年 3月 旭川・紋別自動車道
上川天幕~浮島IC開通・平成25年 3月 北見道路
北見西IC~北見東IC開通・平成27年11月 十勝オホーツク自動車道
訓子府IC~北見西IC開通・平成29年 3月 旭川・紋別自動車道
丸瀬布IC~遠軽瀬戸瀬IC開通
2.事業の必要性
3
■周辺環境の変化
[周辺道路の変化]・平成21年 3月 国道333号
新佐呂間トンネル開通
[その他]・平成21年10月 上湧別町、湧別町が
「湧別町」として合併
平成21年12月旭川・紋別自動車道白滝IC~旧白滝開通平成22年3月旭川・紋別自動車道上川天幕~浮島IC開通平成29年3月旭川・紋別自動車道丸瀬布IC~遠軽瀬戸瀬IC開通
写真:網走開発建設部
平成25年3月北見道路北見西IC~北見東IC開通平成27年11月十勝オホーツク自動車道訓子府IC~北見西IC開通
写真:網走開発建設部
平成21年3月国道333号新佐呂間トンネル開通
写真:網走開発建設部
①旭川紋別自動車道整備前
②旭川紋別自動車道整備後(現況)
③生田原道路整備後
(2)事業の整備効果(主要都市間の利便性向上)
・当該道路は、遠軽北見道路の一部を構成し、主要都市である北見市、遠軽町及び旭川市との連絡機能を強化・当該道路の整備により、北見市と旭川市間の所要時間が短縮され、交通量の転換が図られるとともに、地域住民の利便性向上や地域間交流の活性化が期待
■地方生活圏中心都市の状況
2.事業の必要性
【北見市-旭川市間のルートの変化】
【北見市-旭川市間の所要時間の変化】
資料:H27調査(混雑時旅行速度の上下平均)
4
旭紋道整備前の最短時間ルート
旭紋道整備後の最短時間ルート
交通量観測地点(留辺蘂)
旭川・紋別自動車道 遠軽北見道路
交通量観測地点(ルクシ峠)
2.5 2
.9
3.5
4.6
4.2 4
.7 4.9
4.7
5.6 5.8 6
.3
5.8 5.9 6.1 6.1 6.3
5.1
4.8
4.7
4.3 4.3
4.3
4.1
3.8 3.8
3.2 3.3
3.2
3.1 3.2
3.1
3.1
0
1
2
3
4
5
6
7
8
H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28
交通
量(千
台/日
)
年度ルクシ峠(R333) 留辺蘂(R39)
旭川紋別道浮島~白滝
供用(北見峠の解消)
R333旭野トンネル
供用(旭峠の解消)
旭川紋別道比布~愛別
供用
旭川紋別道愛山上川~上川天幕
旧白滝~丸瀬布供用
旭川紋別道上川天幕~浮島
白滝~旧白滝 供用
R333新佐呂間トンネル供用(ルクシ峠の解消)
旭川紋別道丸瀬布~遠軽瀬戸瀬
供用
旭川紋別道愛別~愛山上川
供用
【国道333号・国道39号の交通量の推移】
資料:網走開発建設部
旭川紋別自動車道の延伸整備とともに交通量の転換が図られ、国道333号の交通量も年々増加傾向
39分短縮
13%
3%
32%
51%
1%
H27
魚種別漁獲量
(全国)
233,885tその他
オホーツク
その他
道内
道外 北見市
(常呂)
佐呂間町
ほたて貝
57%さけ
19%
すけとうだら
14%
するめいか
2%
その他の
魚類
1% その他
7%
H27
魚種別漁獲量
(オホーツク圏)
208,363t
626565 564
407
292
0
200
400
600
800
オホーツク 根室 渡島 宗谷 釧路
(億円)
(2)事業の整備効果(水産品の流通利便性向上)
・オホーツク圏の漁獲高は全道1位、北見市と佐呂間町のほたては全国漁獲量の約2割・佐呂間町内で加工された冷凍貝柱は、国道333号を経由し、苫小牧港から全国へ出荷・当該道路の整備により、速達性及び定時性の高い輸送ルートが確保され、道央や道外の大消費地への水産品の流通利便性向上が期待
■オホーツク産ほたて貝の出荷状況
2.事業の必要性
【振興局別漁獲金額】
【ほたて貝の漁獲割合】【オホーツク圏の魚種別漁獲量】
■地域の声(H29.6 水産品輸送業者)ほたてやサケの加工品をオホーツクから札幌、小樽、苫
小牧、新千歳空港へ輸送しています。輸送ルート上には、安国市街地があるが、交差道路から
の飛び出しがあるため、市街地はなるべく走行したくない。また、カーブも多く対向車のはみ出しが非常に危険です。生田原道路によって市街地をバイパスできるようになる
と、市街地特有の危険を回避できるため、輸送の安定性向上につながります。
資料:H27北海道水産現勢
資料:H27北海道水産現勢 資料:H27漁業・養殖業生産統計
5
全道1位
北見市・佐呂間町で全国の約2割
オホーツク圏の漁獲高626億円(H27)は全道1位
道内:約4割関東:約4割近畿:約2割
オホーツク圏の5割以上がほたて
脳疾患
87% 筋骨格系
4%
その他
9%
0% 20% 40% 60% 80% 100%
紋別市
脳疾患
61%
感覚
器系
15%
症状
徴候
7%
精神系
4%
筋骨
格系
2%
その他
11%遠軽町
遠軽町
136件
54.6%
北見市
103件
41.4%
H27
救急搬送
(249件)
佐呂間町
9件
3.6%
湧別町
1件
0.4%
●診療科目数:14科●病床数:337床
●診療科目数:24科●病床数:532床
資料:遠軽厚生病院HP
(2)事業の整備効果(救急搬送の安定性向上)
・佐呂間町からの救急搬送のうち約5割が遠軽町へ搬送・紋別市や遠軽町には、脳神経外科の常勤医が不在のため、北見市へ脳疾患患者を搬送・搬送ルートとなる国道333号は、急カーブ、上り下りが繰り返されるため、患者への負担が大きく掛かるなど、速達性及び安全性の確保が課題・当該道路の整備により、速達性及び安定性の高い搬送ルートが確保されることで、高次医療施設への救急搬送の安定性向上が期待
■当該区間を利用する主な救急搬送
2.事業の必要性
【紋別市・遠軽町から北見市への搬送の
疾病分類(H27)】【佐呂間町からの救急搬送先構成比(H27)】
■地域の声(H29.6 遠軽消防佐呂間出張所職員)救急搬送は1分1秒を争うものであり、早く搬送できる生田原道路の
整備に期待しています。■地域の声(H29.6 遠軽消防本部職員)遠軽から国道333号を利用した搬送は、脳疾患や骨折等の重症案件
が多く、急カーブでの減速・加速は患者への負担が大きいため、カーブのない方が患者への負担が小さくなります。遠軽消防本部管内には3次医療施設がないため、北見へ早く搬送し
なければなりません。そのためにも遠軽北見道路の整備は重要です。
資料:網走開発建設部
資料:網走開発建設部
急カーブ箇所
資料:網走開発建設部 ※不明除く
【3次医療施設カバー面積】
資料: H28.10全国都道府県市区町村面積調
H29.1.12全国救命救急センター一覧(日本救急医学会)
資料:網走開発建設部H27データ
6
10,691
2,0970
4,000
8,000
12,000
オホーツク圏 新潟県
(㎢/施設)
遠軽町への搬送が約5割
脳疾患患者が6~9割
3次医療施設のカバー面積は、同様の面積を有する新潟県の約4倍
【並行する国道の線形】
資料:北見赤十字病院HP
0%
20%
40%
60%
80%
100%
生田原道路 並行区間
(国道242号、333号)
道内国道
重傷事故
30%重傷事故
11%
軽傷事故
67%
軽傷事故
87%
(2)事業の整備効果(道路交通の安全性向上)
・並行国道は、正面衝突や追突などの事故が発生し、重傷事故が3割と多く、死傷事故率が163件/億台キロと高い交差点が存在・沿道には小中学校があり、通学路点検要対策箇所に指定されるなど、通学の安全性確保が課題・当該道路の整備により、交通が転換することで通過交通が減少し、事故の減少及び市街地の安全性向上が期待
■並行国道の線形と事故発生状況
2.事業の必要性
■地域の声(H29.6 小学校職員)以前、小学校前の急カーブを曲がりきれず車両が校門へ突っ
込む事故が発生しました。国道333号は交通量が多く登下校には非常に危険なため、なるべく歩行しないよう迂回するよう指導しています。生田原道路の整備によって、大型車や市街地に用の無い車両
が転換し、市街地での子供の安全性や保護者の安心感が向上します。
【並行国道の事故類型】 【並行国道と道内国道の事故内容】
資料:イタルダデータ(H18~27)集計区間:R333(kp61.7~67.9)、R242(kp23.9~24.4)
7
重傷事故の割合が道内国道平均の
約3倍正面衝突
40%
追突
30%
工作物衝突
20%
追越・追抜時
10%
正面衝突や交差点に起因する事故が約8割
死傷事故率:163件/億台キロ・年(H24-27)
生田原道路 L=5.7km
安国中学校
安国小学校
安国市街での交通事故発生状況(H22.12.17)
根室
25%
釧路
12%
その他道内
6%
道外
55%
さんま
漁獲量
116,243(t)
(H27)
十勝
2%
根室
19%
その他道内
30%
道外
14%
さけ
漁獲量
135,902(t)
(H27)
十勝
4%
釧路
4%
オホーツク
29%
十勝
33%
オホーツク
29%
釧路
1%
その他道内
15%
道外
21%
ばれいしょ
収穫量
2,406(千t)
(H27)
根室
1%
その他道内
24%
道外
35% たまねぎ
収穫量
1,243(千t)
(H27)
オホーツク
38%
十勝
3%
(2)事業の整備効果(災害時の農水産品出荷ルートの確保)
・平成28年8月の台風の影響により、道東地域と道央・道南地域を結ぶ道東自動車道、国道274号、国道39号等が通行止めになったが、旭川紋別自動車道や国道333号を代替路とし、農水産品物流を確保・当該道路の整備により、確実性の高い輸送ルートが強化されることで、道央や道外への農水産品物流における災害に強い出荷ルートが確保
■台風による通行止め時の農水産品輸送状況
2.事業の必要性
当該事業並行区間が主要ルートを代替し農水産品を輸送
資料:網走開発建設部、北海道開発局、NEXCO東日本
■地域の声(H29.7 水産品輸送業者)通常は道東自動車道を利用し輸送しており、台風に
よって道東道などが通行止めになりましたが、旭川紋別自動車道や国道333号の通行が可能だったので、代替路として活用し本州へ出荷することができました。
■地域の声(H29.7 農産品輸送業者)JR石北線の運休や国道39号の通行止めによって、
国道333号や旭川紋別自動車道を経由したトラックによる代行輸送となりました。通常の石北峠ルートと比較して40分程度の時間増で済んだため、大きな影響がなく確実な輸送ができました。
【道東地域における農水産品のシェア】
[日勝峠被災状況] [道東道被災状況]
資料:H27作物統計 資料:H27海面漁業・養殖業生産統計
資料:H27海面漁業・養殖業生産統計資料:H27作物統計
道東産さんまは国内漁獲量の約4割
道東産ばれいしょは国内収穫量の約6割
道東産さけ漁獲量は国内収穫量の約6割
道東産たまねぎは国内収穫量の約4割
[石北峠被災状況]
石北峠
三国峠
狩勝峠
道東道
日勝峠
野塚峠
黄金道路
8
49.0%
43.0%
40.8%
38.6%
36.3%
34.9%
16.8%
36.0%
32.5%
40.7%
41.4%
48.1%
49.6%
61.9%
15.0%
24.5%
18.6%
20.0%
15.6%
15.5%
21.3%
0% 20% 40% 60% 80% 100%
家具インテリア
高級衣料
時計・メガネ・カメラ
呉服・寝具
靴・カバン
服飾品・アクセサリー
家庭電気製品
北見市 遠軽町 その他
(2)事業の整備効果(日常生活の利便性向上)
・当該事業周辺地域では、住民の通勤・通学や買物、通院等の日常生活を都市施設が集積している北見市及び遠軽町に依存しており、速達性及び安定性の確保が課題・当該道路の整備により、北見市及び遠軽町へのアクセスが向上し、地域住民の日常生活における
利便性向上が期待
■事業周辺住民の日常生活行動の状況
2.事業の必要性
■地域の声(H29.6 佐呂間ふれあいバス運行事業者)佐呂間ふれあいバスは、通院や買い物、レジャーの移動手段として地域の
人に利用されています。安国市街地~旭野トンネル間は、急カーブが続くS字形状が多いため、対
向車がはみ出してくる危険があり、運転に非常に気を遣うポイントです。また、市街地では交差道路から車両が飛び出すことがあります。生田原道路が整備された場合、そのような危険が回避できるので、安全で
安心したバスの運行が期待できます。
資料:H27国勢調査、H28学校基本調査(高校以上) 資料: H18患者受療動向調査表(保健者)通院、H26.10北海道保健統計年報 資料: H21北海道広域商圏動向調査報告書
【通勤・通学状況】 【通院状況】 【買物動向】
【遠軽町・湧別町の品目別の買物先の割合】
資料: H21北海道広域商圏動向調査報告書9
遠軽町や湧別町の買回品の買物先は、北見市が約4割を占める品目が多い
医療施設数病院、一般診療所、歯科診療所の合計施設数
(2)事業の整備効果(観光地への利便性向上)
・インバウンド観光推進により、オホーツク圏に訪れる外国人観光客が増加・札幌市と知床方面を結ぶ都市間バスは1日に1往復運行し、約1.7万人/年が利用しており、近年では外国人観光客の利用も増加・当該道路の整備により、北見、網走及び知床方面へのアクセス向上並びに、都市間バスの快適性及び安全性向上が図られ、観光地への利便性向上が期待
2.事業の必要性
10
■都市間バスルートと新規観光ルート 【オホーツク圏の外国人観光入込客数の推移】
資料:北海道観光入込客数調査報告書
【都市間バスの乗客数の推移】
資料:斜里バス㈱
■地域の声(H29.6 網走市観光協会職員)・近年はツアーのみならず、自家用車や外国人観光客のレンタカー利用が増加しており、観光活性化のためには未整備区間の道路整備推進によるネットワーク化に期待しています。
■地域の声(H29.6 斜里バス)・外国人観光客は、ここ2~3年で増加しており、冬場は雪道に不慣れなこともあり、都市間バスを利用しているとみられます。・生田原の市街地は、急カーブや車・歩行者の飛び出しなど、気を遣って運転する区間なので、道路整備により、安心・安全なバスの運行が期待できます。
ウトロ オシンコシンの滝
小清水町 リリーパーク
大空町 ひがしもこと芝桜公園
257
438
706
1,082
0
300
600
900
1,200
H15 H20 H25 H27
(百人)
1.0 1.0
1.7
0.0
0.5
1.0
1.5
2.0
H26 H27 H28
(万人)
約2倍に増加
約4倍に増加
資料:網走開発建設部
資料:リリーパークHP
資料:ひがしもこと芝桜公園HP
北見
網走
知床
(2)事業の整備効果(CO2排出量の削減)
・CO2排出量は、整備無しでは、2,508,023(t-CO2/年)・当該道路の整備により、 2,507,609 (t-CO2/年)となり、整備されない場合に比べ、410(t-CO2/年)の削減が見込まれます。
CO2削減量
410t-CO2/年
森林換算
約40ha
(札幌ドーム約7個分に相当)
※対象地域:オホーツク総合振興局、上川総合振興局、十勝総合振興局、釧路総合振興局、根室振興局
※平成42年将来交通量推計を基に算出
※森林のCO2吸収量は10.6t-CO2/ha・年として試算
出典:『土地利用、土地利用変化及び林業に関するグッド・プラクティス・ガイダンス(優良手法指針)』
※札幌ドーム面積は建築面積5.5haを使用し換算
11
2.事業の必要性等
2.事業の必要性等
12
(3)事業の投資効果(全体事業費の変更)
・平成26年度の再評価以降、新たに判明した事象に基づき設計等を見直した結果、以下の変更要因を確認
・全体事業費が前回評価と比較して約40億円増加。引き続きコスト縮減に取り組むとともに、適正な事業費管理に努めていきます。
■全体事業費変更要因 生田原道路 L=5.7km
➄法面保護工の見直し
①切土法面対策の見直し
②不良土対策の追加
起点
紋別郡遠軽町生田原水穂
終点
紋別郡遠軽町生田原旭野
生田原IC(仮称)
至北見
至遠軽
至北見
④舗装工の見直し
③土配計画の見直し
■全体事業費変更結果
生田原道路
全体事業費(H26再評価)
全体事業費(H29再評価)
増減額
80億円 120億円 40億円
2.事業の必要性等
13
(3)事業の投資効果(全体事業費の変更)①切土法面対策の見直し(約20.3億円増)
・当初は地質調査により、砂岩が分布しており、変質作用は受けていないと判断・切土施工後に法面崩壊が発生し、追加調査したところ、崩壊箇所一帯に玄武岩や堆積岩が分布し、変質を受けてスレーキングしやすい地盤であることが判明したことから、法面変状の抑止のための切土法面対策工に変更
玄武岩(貫入岩)
熱変質による脆弱化が認められる礫岩
部分的に変質を受けてスレーキングしやすい地盤であることが判明
表層崩壊
●法面変状状況
法面崩壊
植生工 A=25,400m2
切替河川 切替河川
想定崩壊面
法枠+グランドアンカー工 A=25,400m2【変更】【当初】
グランドアンカー工
2.事業の必要性等(3)事業の投資効果(全体事業費の変更)②不良土対策の追加(約16.3億円増)
14
・当初は、切土を通常の盛土材料として流用する計画・切土後、法面変状を受けた盛土材の材料試験を実施したところ、不良土の判定となったため不良土対策を追加
当初 変更後
盛土盛土
不良土対策 V=243,400m3
不良土と固化剤を混合
切土を盛土としてそのまま流用
2.事業の必要性等
15
(3)事業の投資効果(全体事業費の変更)③土配計画の見直し(約3.1億円増)
・当初は、他事業から土砂を受け入れる計画・事業間調整を行った結果、他事業からの土砂の発生時期が当初想定していた時期より遅れたため、購入土による盛土工に変更
浚渫土(泥土)
土取場から購入運搬68,000m3
他事業から受け入れ20,000m3
他事業から受け入れ88,000m3
【変更】 他事業からの受け入れ土砂 V=20,000m3購入土 V=68,000m3
【当初】 他事業からの受け入れ土砂 V=88,000m3
2.事業の必要性等
16
(3)事業の投資効果(全体事業費の変更)④舗装工の見直し (約1.1億円増)
・当初は、表層舗装工として排水性舗装を計画・平成29年度の舗装設計基準改訂及び積雪寒冷地における品質確保や耐久性、ライフサイクルコストの優位性等により、砕石マスチックアスファルト舗装に変更
④舗装工の見直し (約1.1億円増)
【当初】 排水性舗装 【変更】 砕石マスチックアスファルト舗装
[上部]
適度な凹凸による機能を有する
[中~下部]
緻密で安定性が高く、耐久性に優れる
骨材 アスファルト 空隙 モルタル
A=75,700m2 A=75,700m2
2.事業の必要性等
17
(3)事業の投資効果(全体事業費の変更)
・当初は、盛土部の植生工を張芝工で計画・建設副産物の有効利用及び環境負荷の低減を図るため、すきとり物貼付工に変更
⑤法面保護工の見直し(約0.8億円減)
【当初】
張芝工張芝工
すきとり物貼付工 すきとり物貼付工
【変更】
A=106,200m2
A=106,200m2
全体事業費 計画交通量(台/日) 基準年
120億円 5,400 平成29年度
便益(B)
走行時間短縮便益
走行経費減少便益
交通事故減少便益
総便益費用便益比
(B/C)
経済的内部収益率
(EIRR)138億円 20億円 10億円 167億円
費用(C)事業費 維持管理費 総費用
1.4 6.0%106億円 14億円 120億円
変動要因 基準値 変動ケース 費用便益比(B/C)
交通量 5,400 ±10% 1.2~1.6
事業費 111億円 ±10% 1.3~1.5
事業期間 16年 ±1年 1.4~1.4
注1)費用及び便益の合計値は、表示桁数の関係で計算値と一致しないことがある。注2)便益・費用については、基準年における現在価値化後の値である。注3)便益の算定については、「将来交通需要推計手法の改善について【中間とりまとめ】に示された第二段階の改善を反映している。
基本条件
費用便益分析
感度分析
2.事業の必要性等(3)事業の投資効果(費用便益分析 –事業全体- )
18
全体事業費 計画交通量(台/日) 基準年
120億円 5,400 平成29年度
便益(B)
走行時間短縮便益
走行経費減少便益
交通事故減少便益
総便益費用便益比
(B/C)
経済的内部収益率
(EIRR)138億円 20億円 10億円 167億円
費用(C)事業費 維持管理費 総費用
1.9 9.1%73億円 14億円 87億円
変動要因 基準値 変動ケース 費用便益比(B/C)
交通量 5,400 ±10% 1.7~2.2
事業費 82億円 ±10% 1.8~2.1
事業期間 5年 ±1年 1.9~2.0
注1)費用及び便益の合計値は、表示桁数の関係で計算値と一致しないことがある。注2)便益・費用については、基準年における現在価値化後の値である。注3)便益の算定については、「将来交通需要推計手法の改善について【中間とりまとめ】に示された第二段階の改善を反映している。
基本条件
費用便益分析
感度分析
2.事業の必要性等(3)事業の投資効果(費用便益分析 –残事業- )
19
3.事業進捗の見込み・当該事業は平成19年度に事業化、平成21年度に工事着手・用地進捗率28%(33%)、事業進捗率34%(23%)・引き続き、早期開通に向けて事業を進めます。
※用地進捗率及び事業進捗率は、平成29年度北海道における事業計画(H29年4月)ベース※用地進捗率は面積ベース。( )内は用地補償費投入ベース(平成29年3月末時点)※事業進捗率の( )内は事業費変更後の進捗率(平成29年3月末時点)
20
4.関係する地方公共団体等の意見
期成会名称 会長 主な構成メンバー 要望内容
北海道、北海道高速道路建
設促進期成会、北海道市長
会、北海道道路利用者会議、
北海道町村会、北海道道路
整備促進協会
全国に比べ大きく立ち後れている高規格幹線道路ネットワークの形成は、圏域間の交
流・連携の強化、地域経済の活発化及び地域医療の充実に加え、大規模災害時には広
域交通の確保とともに復旧作業や命をつなぐ物資輸送に大きな役割を果たすことなどか
ら、道民の安全で安心な生活を確保するため早期整備を要望。
遠軽北見道路整備促進期成
会
北見市長 北見市、遠軽町及び佐呂間町の首
長並びに議長
「遠軽北見道路」は「北海道横断自動車道」と「旭川紋別自動車道」とを相互に結び北
海道の交通ネットワークを形成する極めて重要な路線として、オホーツク圏全体の発展
を図るため早期整備を要望
オホーツクの道を考える会 北見商工
会議所
産業の振興や物流の効率化、地域の人々の救急救命率向上、防災機能の向上など
のため、「北海道横断自動車道」と「旭川紋別自動車道」を結ぶ遠軽北見道路の早期着
手を要望
東北海道商工会議所連合会 東北海道
商工会議
所連絡協
議会会長
釧路商工会議所、帯広商工会議所、
北見商工会議所、網走商工会議所、
根室商工会議所、紋別商工会議所、
遠軽商工会議所、美幌商工会議所
及び留辺蘂商工会議所
分散する拠点都市を有機的に結合し、立ち遅れている産業構造の高度化推進、地域
の命をつなぐ緊急医療のための高速道路網整備、冬期も子供たちやお年寄りたちが安
全・安心して生活できる道路整備のため、交通ネットワークの整備を強く要望
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◯北海道からの意見
北海道知事からの意見
高速ネットワークの拡充による近隣都市間の連絡機能の強化を図り、地域間交流の活性化や物流効率化の支援、交通事故低減による安全性の向上が図れ、道民生活の向上や経済・社会活動の活性化に寄与することから、当該事業の継続について異議はありません。なお、事業の実施にあたっては、環境への影響を最小限にとどめ、より一層の徹底したコスト縮減を図るとともに、これまで
以上に効率的・効果的な執行に努め、早期完成を図るようお願いいたします。
5.対応方針(案)・生田原道路は、遠軽北見道路の一部を形成することにより、オホーツク圏内の連携強化を図り、交通
事故の低減、物流効率化の支援、円滑なモビリティの確保等に寄与する事業と考えられる。・事業の必要性、重要性に変化はなく、費用対効果等の投資効果も確保されているため、事業継続とす
る。
※は、供用後50年間の便益額として資産した参考値 22
項目 細目内容
事業全体 残事業
費用便益比(B/C)
3便益によるB/C
・走行時間短縮
・走行経費原初
・交通事故減少
B/C=1.4 B/C=1.9
地域の特殊性を
考慮した便益の検討
事業の整備効果
救急医療改善効果 B=2.7億円(※) B=2.7億円(※)
余裕時間の短縮による効果 B=7.1億円(※) B=7.1億円(※)
観光時期のアクセス向上による効果 B=3.1億円(※) B=3.1億円(※)
CO2排出削減による効果 B=0.13億円(※) B=0.13億円(※)
便益試算値を考慮したB/C B/C=1.5(※) B/C=2.1(※)
事業の整備効果
活力
主要都市間の利便性向上・北見市と旭川市間の所要時間が短縮され、交通量の転換が図られるとともに、地域住民の利便性向上や地域間交流
の活性化が期待
水産品の流通利便性向上 ・速達性及び定時性の高い輸送ルートが確保され、道央や道外の大消費地への水産品の流通利便性向上が期待
日常生活の利便性向上 ・北見市及び遠軽町へのアクセスが向上し、地域住民の日常生活での利便性向上が期待
観光地への利便性向上・北見・網走・知床方面へのアクセス向上並びに都市間バスの快適性及び安全性向上が図られ、観光地への利便性向
上が期待
暮らし 救急搬送の安定性向上 ・速達性及び安定性の高い搬送ルートが確保されることで、高次医療施設への救急搬送の安定性向上が期待
安全
道路交通の安全性向上 ・交通が転換することで通過交通が減少し、事故の減少や市街地の安全性向上が期待
災害時の農水産品出荷
ルートの確保・確実性の高い輸送ルートが強化されることで、道央や道外への農水産品物流における災害に強い出荷ルートが確保
環境 CO2排出量の削減 ・自動車からのCO2排出量410(t-CO2/年)の削減が期待
事業進捗の見込み 事業の進捗状況 ・平成29年3月末時点で、用地進捗率28%、事業進捗率23%