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平成26年度 首都大学東京大学院理工学研究科博士前期課程 分子物質化学専攻入学試験 (夏季入試) 化学専門問題 (9:30~12:00)

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Page 1: 首都大学東京大学院理工学研究科博士前期課程平成26年度 首都大学東京大学院理工学研究科博士前期課程 分子物質化学専攻入学試験(夏季入試)

平成26年度

首都大学東京大学院理工学研究科博士前期課程

分子物質化学専攻入学試験 (夏季入試)

化学専門問題

(9:30~12:00)

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回Iその】問1表1は、周期表の一部である。この表を参考にして、以下の(1)~(4)に答えなさい‘

表 1 周 期 表 の 一 部

1■■■■■■■■■■

1■■■■■■■■■■

l■■■■■■■■■■

■■■■■■■■■■

q ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■

R二Eココー 序F亭詔

(1)ホウ素の水素化物・テトラボランivuは、以下の構造である

HH

シ、d

v、B/ん

HH

eイa典e

HIelelH

、bシ

HH

〃/§人

1/d

HH

この構造には、a、6、c、仏eの5種類の化学結合が含まれている。a、c、〃の結合長に最

も近い値を、それぞれ以下の⑦~②から選びなさい。但し、水素とホウ素の共有結合半得

を、それぞれ37pm、82pmとする。

⑦0.8A、④i.oA、⑰1.2A、c1.4A、②1.7ノ

(2)アルミニウムの酸化物a-AloOoは、モース硬度(↑)が9であり、非常に硬い物質であるこ

とが知られている。a-Aloogが硬い理由を、結晶枇造の観点から説明しなさい。

↑モース硬度:鉱物の硬さの尺度を示す値であり、最も硬いダイアモンドがモース硬度10、

最もやわらかい滑石がモース硬度lの標準物蘭に、それぞれ定められている。コランダム

は、モース硬度9の標準物質に用いられている。

(3)様々な条件下で塩化ガリウムの合成を行うと、GaCl、Gad-,、GaCUという組成の塩化物が

それぞれ得られる。各塩化ガリウムに含まれるガリウムの酸化数を答えなさい。

2

3

■■

Na

4 I Ca Sc 「

5 Rb Sl Z

6 Cs B《ランタ

ノイ’H

7 F『 Raアクラ

ノイIR1

12 1{ 14 1( 1ビ 17 11

He

Ne

A

CU Zn Ga GE A§ Se B「 K

Ac Cd 「 S「 Sb Te Xe

Au Hg 「 P上 〕 PO At R胴

R(町

C、 11 UL Fl mllup い htUus iiaUuO

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回(そ”(4) 原子番号113番の人工元素(Uut)は、正式な元素名は与えられていないが、その合成法の

再現‘性は確認されている。次の(4-1)と(4-2)に答えなさい。

(4-1)基底状態におけるUutの電子配置を、以下の例にならって答えなさい。ただし、ア

クチノイド元素までの電子配置の規則性が、Uutまで成立するものとする。

リンの電子配置:[Ne][3s]2[3p]3

(4-2)将来、Uutを用いた化合物が得られると仮定し、この元素に期待される酸化数はい

くつであるか論じなさい

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回(そ"3’問2次の文章を読み、以下の(1)~(5)に答えなさい。ただし、H、N、O、CI、Coの原

子通を1.0,14.0,16.0,35.4,58.9とする。

[Co(lIl)(NH3)5Cl]Cl2を合成したが、通子吸収スペクトルを測定したところ、純度が不十分であ

ったので、次の手順で精製を行った。

i)粗製の[Co(IlD(NHa)5Cl]Cl2をビーカーにいれ、希釈したアンモニア水を加えて60℃に力I

熱した。

ii)アンモニア水を加えて加熱した直後、(a)大部分の固体は沈殿したままだったが、しばらく

すると、はじめに入れた固体のほとんどが溶解し、溶液の色は明るい赤色になった。

iii)熱時ろ過をして、残った固形物を取り除いた。

iv)ろ液を60℃に保ちながら、波塩酸を加えた。溶液の温度を60℃に保つように加熱を11

分ほどつづけていると溶液が次第に濁ってきた。さらに濃塩酸を同様にして2回ほど加え

た。赤紫色の沈殿が生成し、溶液の色は非常に薄い紫色になった。

v)沈殿をろ別し、冷希塩酸で洗った後、エタノールで洗い、風乾した。

得られた結晶を蒸留水に溶かし、吸収スペクトルを

[Co(lIl)(NH3)5Cl]Cl2が精製されていることを確認した。

ルを、[Co(lIl)(NH3)6Cl]Cl3の吸収スペクトルと比較した。

もに(d,d*)遷移に帰属される2つの吸収帯が観測されたが、

300-700nmの範囲で測定し、

[Co(III)(NH3)oCl]Cl2の吸収スペクト

2つの錐体の吸収スペクトルには、と

両錯体の間で波長はシフトしていた‘

(1)[CoCllD(NHa)5Cl]Cl2の化合物名を英語で書きなさい《

(2)[Co(III)(NH3)5Cl]2+と[Co(III)(NH3)6P+ではどちらのほうが、水溶液中での吸収帯が長波長

側に観測されるか答えなさい。またその理由も答えなさい。

(3)3di電子配置をもつ[Ti(H20)6F+では(d,d*)遷移に対応する吸収帯は1つしか観測されない〈

これに対し、[Co(III)(NH3)6P+において2つの吸収帯が観測される理由を説明しなさい。

(4)[Co(III)(NH3)5Cl]Cl2を61mgとり、20mLのメスフラスコで純水にとかし、標線をあわ

せた。1cmの光路長の石英セルで吸収スペクトルを測定したところ、吸収極大が534nrr

と364nmに観測された。また、534nmにおける吸光度は0.61であった。

[Co(lIl)(NH3)5Cl]Cl2の534nmにおけるモル吸光係数を求めなさい。また、534nmに朴

当する波数(cm-')を求めなさい。

(5)[Co(III)(NH3)5Cl]Cl2は、水に対する溶解度が比較的低い。上の方法で、

[Co(III)(NH3)5Cl]Cl2が精製できる理由を、下線部に着目して300字程度で答えなさい◎力

お、精製の過程で溶液を60℃に保つ理由を解答に含めなさい。

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回‘そ川問1元素の定量分析の一つに重逓分析がある。重量分析は目的成分(元素)を含む溶液試料に

沈殿剤を加え、組成が一定の純物簡を沈殿として分離し、その質fitを測定して目的成分を定量す

る方法である。この重量分析について、以下の(1)~(4)に巻えなさい。

(1)沈殿は過飽和の溶液から生成する。重量分析で正しい値を求めるためにはできるだけ過随

和度を下げて沈殿生成する必要がある。その理由を述べなさい。

(2)沈殿剤を試料溶液に加えるのではなく、過飽和度を下げるために溶液中で沈殿を生成させ

る化学種を生じさせる方法もある。この方法の名前と、その具体例を述べなさい。

(3)多くの沈殿は、はじめコロイド粒子として溶液中に分散し、やがて凝集して沈降し、捕集

される。この凝集時に不純物が一緒に沈殿に取り込まれることがあるが、沈殿を適当な擁

液で洗浄することにより、不純物を取り除くことができる。この洗浄に純水を使うことは、

ある現象が生じるために好ましくない。この現象の名前を答えなさい。また、この現象に

ついて説明しなさい。

(4)重量分析において、沈殿の質並を求めるには沈殿をろ紙上に捕集し、るつぼに入れて加熱

し、恒量にした後に秤堂する方法が一般的である。正確な定iik値を得るために、この加熱、

恒量の操作で注意すべきことを2つ答えなさい。

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回(その2)問2次の文を読んで以下の(1)~(4)に答えなさい‘

エチレンジアミン四酢酸(EDTA、H,Yと表す)は様々 な金属イオンと錨形成するので、溶液試料中

の金属イオンの定量に、(a)EDTA標準液を用いたキレート滴定が用いられる。しかし、複数の金屈イオンが共存している場合は、適切な滴定条件を設定しなければ、定量目的イオンの浪度を正し

く得られない。定量目的外のイオンによる定逓妨害を防ぐ方法には、(b)マスキングや(c)試料溶椴

の水素イオン濃度指数(pH)の調整がある。

(1)下線(a)のEDTA標準液を、Na,H,Y・211,0を用いて調製した。この試薬の0.100mol/L溶祁

のpHを計算しなさい。ただし、Na*は完全に解離し、IIoY"は酸解離も加水分解も起こしにく

いものとする。また、EDTAの逐次酸解離反応の平衡定数をpALr2.00,p/T,=2.66、pALs

6.16、PAL.=10.3とする。

.(2)下線(b)のマスキングとは何か説明しなさい。

(3)下線(c)の代表的な例の一つは、次のようなCa-+とltf÷の定量である。試料水20.OOmLを緩

衝溶液にてPHを10に調整した後、金属指示薬を添加し0.100mol/LのEDTA標準液で滴定

したところ、24.20ml要した。つづいて、新たな20.OOmLの試料水に水酸化カリウム溶服

を加えてPHを12に調整した後、同様に滴定したところ8.20mL要した。この操作で、Ca*

とMg*のそれぞれの濃度が定量できる理由を説明しなさい。また、試料水のCa"*濃度とMg*

濃度を求めなさい。計算過程も示しなさい。ただし、Ca"拳とMg*以外のイオンは無視できる

ものとする。

(4)下線(c)を利用して、Ca*÷が共存している試料水中のFe*の定量を0.010mol/LのEDTAに

よる滴定にて行いたい。PHをいくつに調整すると、Fe-のみ定量できるか答えなさい。計算

過程も示しなさい。ただし、定iit的な滴定が可能な条件は、当量点において

[MY<"~-"~]/[¥r]>10*とする。また、当丑点におけるMY<"""'濃度は0.01mol/Lになるとする。

なお、EDTAの全濃度をCとすると叩TA錐体形成の条件つき生成定数〃け

A'=[MY 1/([MnC)と定義され、Ca*とFe*に対する〃の対数のPH依存‘性は以下の表α

通りである。

表条件付き生成定数(log(’

02468101214

Fi3

4.213172124252626

C;ワ》

-10-2.03.16.79.111111]

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回(その')

ホルムアルデヒドtoco)の分子軌道+.("=1,2,3,…)を考える。軌道番号〃は軌道エネルギー弓,の

低い順にS,<S2<3<…とする。図Aに点群C2vの既約表現と共に似~似2の概略図を示す。偽ま

でが占有軌道である。'7と'9は分子面外に広がる軌道である。

分子軌道 4 似 側 仇 仇

既約表現 Bs A1 B B2 Bi

軌道図

分子軌道 ハ 仇 1

既約表現 A B2 Ai

図A.ホルムアルデヒド(H2C0

の分子軌道仏~似2と既約表現軌道図

それぞれの',は分子軌道の固有値方程式H,=,Aを満たしている。また、′,とAを使って次式

のような2つの局在化軌道仇と似を作ることができる。

仇書方(',刑‘)。 *-雲方5"A)次の間1~問6に答えなさい。

問1図Aの空欄庇、似,として適切な図をそれぞれ選んで記号アーエで答えなさい。

患患。巽熟アイウエ

間2仏と似の違いが明瞭にわかるようにそれぞれの概略図を、図Aにならって描きなさい。

問3〃§分子軌道の方程式Fh=e+仇を満たさないことを示しなさい。

問4'3と’8を、仇と仇に置き換えても全エネルギーは保存される。一方、'7と'9を

仏一方(岬′岬“雲方(‘,-',)に置き換えると全エネルギーは保存されない。この理由となる′土とり土の相違点を50字以内で答

えなさい。

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回(その2)

問5一酸化炭素(CO)の結合軸をz座標軸とする。分子軌道〃xと〃yに角運動量演算子L雫を作用さ

せるとLご鰯=娩巧とL星巧=一油"xになる。汀,=7t i7Tt7r =〃薦一/巧がムの固有関数であるこ

とを証明し、固有値をそれぞれ求めなさい。ルは簡約ブランク定数であり、i'=-¥である。

問6一酸化炭素(CO)の分子軌道と水素分子(Ha)の分子軌道に、点群C2vの既約表現を付けて図B

に示す。ぴ、*,、汀y、ぴH2は占有軌道である。

図B.一酸化炭素(CO)と水素分子(Ha)の分子軌道

と既約表現

図Cに、HaCOがC2vの対称性を保持したまま分解し、COとH2が生成する仮想的な反応経路を

示す。図B中の既約表現は図Cの様にC2vの位置関係を保持して決めている。この反応経路に沿

った反応の進行が困難であることを軌道対称性保存則の観点から150字程度で説明しなさい。た

だし、図Aと図Bに示していない占有軌道は、炭素と酸素のIs軌道、及び、安定な結合性軌道な

ので、下記の反応には関与しない。

一OIC

一LIfl

C→

l■■■■

H -H一一

H-H

図c.反応経路

分子軌道 ぴ "x,Tty ◎ 7rx*、巧既約表現 Ai Bi,B2 Ai Bi.Ba

軌道図

{1

!分子軌道 ぴ

H2ぴ

H2

既約表現 Ai Bs

軌道図

③-唾州H0

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回ゴムは高分子で形成されたネットワークであり、その弾性は主にエントロピーに起因する。ゴムの試

料に張力/をかけて、x軸方向に伸張する。x軸方向の試料の長さを微小量αLだけ伸張させるとき、一般に熱力学第1法則は

dU=TdS-PdV+fdlR

と書ける。ただし、〃は内部エネルギー、Tは温度、Sはエントロピー、Pは圧力、Vは体積である。次の

間1~問7に答えなさい。また、途中の計算過程や理由も示しなさい。

問1ギブズエネルギーGの微小変化は、以下の式で与えられることを示しなさい。

dG=-SdT+VdP+fdL ②

問2以下のマクスウェルの関係式が成り立つことを、式②を用いて示しなさい。

-(差),"=(乳‘③

問3ゴムの変形では体積が一定に保たれるとしてUv=o)、ゴムの張力/は以下の式で与えられ

ることを、式①と③を用いて示しなさい。

(dJpy+『(等)厩‘、

問4定圧下でゴムを一定の長さLに保つための張力を測定する実験を行なうと、近似的I§

/=a(L)rのように温度に比例することがわかった。ただし、α00>oはLのみに依存する比例係数了

ある。この実験結果から、式④を用いて(dU/dL)pT=0であることを示しなさい。なお、以下の問5へ

問7でも、この実験結果を用いなさい。

問5定圧、定温下でゴムを伸張するとエントロピーが減少することを、式③を用いて示しなさい。

問6定圧下におけるゴムのエントロピーS(T,L)の全微分dSを示しなさい。その結果と式③を用b

て、ゴムの断熱伸張(dS=0)では、以下の関係式が成り立つことを示しなさい。ただし、Cp--

nds/dr)p.は定圧熱容量である。

(差),息=差(乳⑤

問7ゴムを断熱伸張すると温度が上昇することを、式⑤を用いて示しなさい。ただし、Cp>0であ

ることを用いてよい。

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回I.'fl1次の(1)、(2)に答えなさい。

(1)不飽和炭化水素であるc7.v-2-buteneを奥来化すると、(2RJR)-および(2S、JS J-dibromobutane

の混合物が得られ、一方、〃αノパ-2-buteneからはそのジアステレオマ一であるメソ体が生成

する。その叫由を、反応中|H1体の榊造を似|,jミして説|リlしなさい。

(2)1,2-エタンジオールは、α"〃"i'liW躯よりもgα"clノじノ側id座として存在する割合のノノが大きい“

このmuを、Newman投影1*1を川いて説|リlしなさい。

間2次の反応の主生成物の椛造式をIドきなさい.

(1)

OTs

ニトロメタン

- ^ ^ OH雨← (雁回l、.、、、.・・・・・・・・“.●●〃”“/

OII

S-0'-o-/-、、〃 Il

O

(2)

唖一恥もld

B「ノー ^ "Br

(3)1)H+,HoO

2)OK,H2O一

NoCI〆、

し CNa

(4)

O

+JOMePd(OCOCH3)2(触媒量).PhgR

|Nl3次の反応の機榊を111!がった矢印を川いて沸きなさい。

(I)

Br

人、_OCHsK 2.液体アンモニア

げ航

脚璽N、○て。CHs〈に〉C

(2)

NH2Clp,NaOH,HoO

○ハNHo、二

〆11、

r~、グ〆

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回(そ川間1次の(1)、(2)の反応のA~Gに、"lてはまる化合物の構造式を.1ドきなさい。

(1)

鎧CpHc

囚且旦型皇匡OH",HoO

(CHgCOJoO- 囚C

(2)

凸AEDB「一~COOCH,

2)HoO

匡匡

/、

、〆

1)MeLi(2当量)

2)H+,HoOHO、/、OH-

H*,HoO匡

・段階の反応とはⅢIK]2次のそれぞれの原料からlii'iり化合物を合成する反応式を苦きなさぃ。

らない。

(1)

NOo

。"一・・NOp

○/-、、ノ

(2)

kJ『雲O~州・、l/

〆、

(3)

ル ー凸○

/、

Iノノ、〔

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回三 富 喬 才 言 × ( 今 h 一 へ ・ 湯 p 三 ( 一 ○ ) S 完 興 入 画 一 ノ や 〃 ご ‐ z ミ ヘ メ 入 営 一 〃 や 畔 腎 S 一 砦 9 可 F 計 。 煙

‐ 一 人 s ( 己 / ( 巴 汽 蛎 洲 舜 隊 字 。

( 二 一 ェ ‐ z 三 一 へ d 令 ・ 函 弓 一 二 二 局 S 式 妾 升 渇 異 義 雲 二 . 三 荷 到 一 敏 作 差 冷 寺 餌 碇 S 貯 寧 労 珂 詫 膳

弓 汚 学 〃 完 x え 昏 一 / や 談 瞬 輪 病 F ペ 〃 轄 洲 労 俄 言 。

( 巴 高 吟 言 × S 毒 降 鳥 畔 瑞 叫 舜 俄 言 。

( 小 S い )

透過率(%)

◎1

心 一 ○ ○。

心 ○ ○ ○誠 津 拝 輿 再 R 具 の Ⅱ 鱒 呼 謹 一 画 凸

の の ・ N の

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ロ■

4■

い ○ ○ ○ い ○ ○ ○ 、 一 m ○ 。

薄 薄 肴 ヨ ー )

、 心 い い 、 一 ○

動 ( で で . ご )

○ 口 ○ 一 い 萌 漏 一 川 〔 塗 研

’ 一 ○ ○ ○ 、 ○ ○

ハ……….……………ー…….….……芯

i房三三三三三一……

- 一-

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1-

一一

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一一

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争垂

今●

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皇口

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画口

車司

画ウ

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甲申

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の;‘今.一

0ど

壷一

一一

一一

一一

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GF

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.-

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j

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一一

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●-

●字

一一

亭亨

cc

①凸

凸画

画■

わ■

C■

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●・

毎■

‐申

一一

一一

一一

一一

一一

一一

一=

一-

一一

4

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田(その】)

問1次の文章を読んで、以下の(1)一(5)に答えなさい。

の多く0 細胞質では、最適なpHを維持す

るために、リン酸緩衝系が存在している。

リン酸緩衝系における電離平衡は、H2P04-さH++HPO4*-と表すことが出来る。

(ただし、HPO "の電離やH3P04の生成は無視できるものとする。)

この電離平衡の平衡定数Kは、各成分の濃度を[H2P04-],|H*1、[HPO/Iとすると、

K=~スー]で与えられる。pATaは、ptfa=-Iog,otfと定義されている。

半分のH,P04-が電離したときには、

リン酸イオン濃度において、[H2P04-|=回の関係が成り立つことから、

K=回となる。

すなわち、p/sTaは半分量のH2P04-が電離したときのpHとして実測できる。

kJ-スー ]の式を変形すると、1/|H>回となる。この式の両辺の対数をとると

log,o(l/[H*])=log,o(l//0+[一百司となり、pH=ptfa+回と表す事が出来る。

(1)A-Eに当てはまる式を答えなさい。

(2)下線部①において、PHが生化学反応に影響を及ぼす理由を「酵素」、「アミノ

酸」、「活性部位」、「側鎖」の用語を用いて、150字以内で説明しなさい。

(3)[H2PO4-]=0.02mol。L~'、IHPO42~1=0.20mol.L~'のリン酸緩衝溶液がある。この

溶液のpHを有効数字3桁で計算しなさい。

ただし、H2P04-掌H++HPO4*-のpATaは6.86とする。

(4)前間(3)の溶液1.00Lに1.00mLの10.0mol.L~'のNaOH水溶液を加え、

混合したときのpHを有効数字3桁で計算しなさい。ただし、Iog,o3=0.477,log,o7=0.845

とし、NaOH溶液を加えた時の溶液量の増加は無視できるものとする。

(5)1.0Lの水に1.0mLの10mol。L'のNaOH水溶液を加え混合したときのpHを

有効数字2桁で計算しなさい。NaOH溶液を加えた時の溶液量の増加は無視できるもの

とする。

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回(その2)

問2次の文章を読んで、以下の(1)一(3)に答えなさい。

アセチルコリンエステラーゼは、アセチルコリンの加水分解反応を触媒する。

この酵素の代謝回転数 catは、14000s-'であることがわかっている。

酵素濃度fEt]=20nmol.L-¥基質濃度|Sl=50Limol・L"'のとき、

反応初速度Vo=100umol・L-'・s-'であった。

ミカエリスメンテンの式は、Mr-*in趣×[S|/(AL+[S])で与えられる。

v.邸とは酵素の最大反応速度を意味し、すべての酵素が反応に用いられるときであるか

ら、*max~cat×Eコとなる。したがって、ミカエリスメンテンの式は

Vo=*cat×「テ可×[SJ/(+[S|)のように変形できる。

(1)「テ司に適切なものを以下の語群から選びなさい。

語群IISLV*ca,|Et],Vo,[H*]

(2)この酵素のミカエリスメンテン係数^mを計算しなさい。また、計算過程も示しな

さい。

(3)この酵素を阻害する化学物質Xを反応に加えると、酵素の基質に対する^mが2倍

となったが、v-郡は変わらなかった。

化学物質Xがアセチルコリンエステラーゼを阻害する機構を以下の語群から選びなさ

い。また、その阻害機構について説明しなさい。

語群:不可逆的阻害、競合阻害、不競合阻害、混合型阻害

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回(そのリ

問l激しい運動を行う筋肉では、解糖系に依存してエネルギーを産生している。この

とき、解糖系で産生される産物を代謝する代謝経路の名称を答えなさい。また、この代

謝経路が激しい運動を行う筋肉で使われる理由を100字以内で答えなさい。

問2次の文中のa-fに適切な語を以下の語群から選びなさい。

(1)脂肪酸のβ酸化では炭素数16の脂肪酸1分子から、回分子の回が最終的に合成

される。回は、その後回回路で酸化的代謝を受ける。

(2)アミノ酸の代謝反応について記述する。最初に、アミノ酸のアミノ基がアミノトラ

ンスフェラーゼの働きでE□に転移され、グルタミン酸としてアミノ酸由来のアミノ基

は集約される。アミノ酸はアミノ基を失いαケト酸となり、CO,とHjOにまで酸化され

るか、回によってグルコースに変換され、脳や骨格筋などにおける代謝燃料となる。一方、グルタミン酸は肝臓に集められ、脱アミノ化され、遊離したアンモニアは、

田回路によって田に変換される。

語群:2,4,8,16,NADPH,a-ケトグルタル酸,β-ケトグルタル酸,アセチルCoA,クエ

ン酸,コハク酸,スクシニルCoA,リンゴ酸,光合成,糖新生,尿素,尿酸

問3セントラルドグマと遺伝コードについて150字以内で説明しなさい。その際に「塩

基配列」,「タンパク質」,「アミノ酸」の3つの言葉を必ず用いること。

問4次の(a)-(f)の文章の中で正しいものをすべて選びなさい。

(a)転写によりmRNAが作られる際、一般にDNAの二重らせんの両方の鎖の情報が読

み取られる。

(b)S期の細胞が複製を行い染色体を倍加させる際、DNAの二重らせんの両方の鎖が鋳

型として用いられる。

(c)一つの遺伝子から複数種のタンパク質が合成されることがある。

(d)転写には、RNAポリメラーゼと呼ばれるタンパク質複合体以外に、転写量を調整す

る転写因子と呼ばれるタンパク質が関係している。

(e)アクチンはモータータンパク質であり、筋肉組織などで動力を生み出す。

(f)ヒトなどの真核生物では、転写されたRNAの全ての領域がタンパク質合成に利用さ

れる。

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回(その2)

問5次の文章を読み、以下の(1)一(4)に答えなさい。

細胞周期は、分裂期(M期)と間期とに分けられる。間期はさらにG,期,s期.Gi期に

分けられる。細胞周期に関する以下の実験1-4を行った。

実験l細胞培養を行い、各時間での細胞数をカウントした。その結果を表1に示す。

表1

実験2実験1における20時間後の培養細胞に対して、BrdUを与えて標識し、直ちに

細胞を顕微鏡観察したところ、全細胞の30%において、核が標識されていた。ただし、

BrdUはチミジンアナログであり、複製中にDNAに取り込まれる。

実験3BrdU標識後の実験2の細胞を、BrdUを含まない培養液で培養を継続し、20分

おきに細胞を顕微鏡観察した。その結果、4時間後に初めて標識細胞の染色体分裂像が

見られた。

実験4実験lにおける20時間後の培養細胞を用いて、個々の細胞が持つDNAの相対

量を測定したところ、図1のようにDNAの量比がlと2のところにピークが現れ、そ

れぞれの細胞群をAとBとした。さらにAとBの中間の細胞群をCとした。図lのグ

ラフを解析したところ、Bの面積は全体の30%であった。

図1

一一八一m

銀理里

1

DNA相対量

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回(その3)

(1)1細胞周期を経ると細胞数は倍加する。この培養細胞の1細胞周期に相当する

時間を計算しなさい。また、計算過程も示しなさい。

(2)実験2で標識された細胞群は、図lのグラフのA,B,Cのどの細胞に相当する

か答えなさい。

(3)図lのグラフのA,B,Cに相当する細胞周期の時期を以下の語群から選びなさ

い。ただし、相当する細胞周期の時期は1つとは限らない。

語群:G,期,G2期,M期,s期

(4)G,期,s期.G,期,M期に相当する時間を求めなさい。また、計算過程も示し

なさい。