退院支援実践ナビ② -...

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退院支援実践ナビ② メディソフィア事務局 本編は、「宇都宮宏子編著 看護ワンテーマBOOK退院 支援実践ナビ」(2011年 医学書院)をもとに作成しました

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退院支援実践ナビ②

メディソフィア事務局

本編は、「宇都宮宏子編著 看護ワンテーマBOOK退院支援実践ナビ」(2011年 医学書院)をもとに作成しました。

第2章 3段階で理解する退院支援のプロセス

退院支援の3つのプロセス①

スクリーニングとアセスメント

受容支援と自立支援

サービス 調整

STEP 1 STEP 2 STEP 3

退院調整看護師

病棟看護師

退院支援の3つのプロセス②

(外来~48時間以内) • 退院支援が必要な患者のスクリーニング • アセスメント • 支援の必要性を患者・家族と共有し、動機づける

スクリーニングとアセスメント

受容支援と自立支援

サービス 調整

STEP 1

退院支援の3つのプロセス③

退院支援の3つのプロセス④

スクリーニングのポイント • スクリーニングはできるだけ早期に。理想的には外来から • 「退院という目標を患者・医療者で早期から共有する」のもスクリーニング の目的 • 初回スクリーニング以降も、病状、メンタル面などから支援の必要が生じて いないか継続的なフォローが必要 • スクリーニングシート*はコミュニケーションツール。 「患者はどうしたいのか?」という興味を持って話を聞くことが、初回スクリー ニングを充実させるコツ *スクリーニングシート:患者の病態や生活背景などの項目について確認し、支援が必要かどう かを評価するための用紙。

スクリーニングとアセスメント

受容支援と自立支援

サービス 調整

STEP 1

入院時スクリーニングシート

退院支援の3つのプロセス⑤

(入院3日目~退院まで) • 継続的にアセスメントし、チームで支援 • 患者・家族の疾患理解・受容を支援 • 患者・家族の自己決定を支援 • 他院後の生活を患者・家族とともに相談・構築

スクリーニングとアセスメント

受容支援と自立支援

サービス 調整

STEP 2

こうしたいなぁ

退院支援の3つのプロセス⑥

退院支援カンファレンス • 病棟看護師を中心に、退院に向けて検討すべき課題を洗い出し、そこに向けて行う べきことを議論するもの • 初回スクリーニングで「退院支援の必要なし」とされた患者を含めて、退院支援につ いて、アセスメント・検討する • 病棟看護師、退院支援看護師、必要に応じて医師やリハビリ担当者なども参加する

スクリーニングとアセスメント

受容支援と自立支援

サービス 調整

STEP 2

スクリーニングとアセスメント

受容支援と自立支援

サービス 調整

退院支援の3つのプロセス⑥

(必要となった時点~退院まで) • 退院を可能とするための制度・社会資源の調整 • 地域サービス・社会資源との連携・調整

STEP 3

スクリーニングとアセスメント

受容支援と自立支援

サービス 調整

退院支援の3つのプロセス⑦

STEP 3

医療管理上の課題を在宅医療サービスにつなぐ • 第2段階での検討の結果、退院後必要だと考えられた各種のサービスにつないでいく • 退院後の医療管理について、どこで、誰が行うのかを決定する

通院なのか、往診なのか、必要な知識と技術のある開業医に通院・往診を依頼しなくてよいか・・・

• 在宅医療管理のための、患者・家族への指導と退院直後の訪問看護によるサポート 呼吸器や、中心静脈栄養等在宅医療管理に必要な指導を行う。「在宅療養指導管理料」として、診療報酬が 認められている項目もある。在宅療養指導管理ではまず第一に、「患者・家族による自立」をめざし、家族の負 担軽減が必要と考えられるケースなどでは、訪問看護や在宅医によるサポートを検討する。

• 必要な医療材料・衛生材料のルールを院内で決めておく • 訪問看護を利用するかどうか、通院/訪問リハビリは必要かなどを検討

「医療管理上の課題」

「生活・介護上の課題」

スクリーニングとアセスメント

受容支援と自立支援

サービス 調整

退院支援の3つのプロセス⑦

STEP 3

生活・介護上の課題をサービスにつなぐ • ①介護保険制度、②障害者自立支援法、③難病対策事業が3本柱 • 退院調整看護師、MSWの専門性をいかせる協働の方法を検討し、役割分担する • 在宅ケアは①食事、②排泄、③更衣、④保清、⑤離床、⑥移動の順で組み立てる • 買い物、掃除、炊事などの生活支援も忘れない • ヘルパーや通所サービスなどのサービス調整、ケアプランの立案はケアマネジャ-の 仕事となるため、病院側の退院調整看護師は必要な情報をケアマネジャーに伝えると ともに、退院後必要な医療、看護ニーズに基づいて、在宅医・訪問看護の調整を行う

スクリーニングとアセスメント

受容支援と自立支援

サービス 調整

退院支援の3つのプロセス⑧ STEP 3

退院前カンファレンス • 患者、家族、在宅サービス、院内スタッフが集まり開催する • 在宅医療へのバトンタッチの場面 • 病院側は事前に、①病状経過、介護情報、患者・家族の意向、②(病院側が)どのよ うな部分にサポートが必要であると判断しているか、③(病院側が心配する)在宅での 検討課題のポイントを明確にしておく • カンファレンス終了時には以下の準備を確認する

書類 訪問看護指示書、サービス利用のための意見書、診断書、医療・看護情報など

薬剤類 薬液、内服薬、医療・衛生材料など 初回訪問診療日や受診日を逆算して準備する

退院時の移送方法 移送集手段や、退院時にサポートが必要な場合の調整

引用文献

宇都宮宏子編著(2011)看護ワンテーマBOOK退院支援実践ナビ、医学書院