高品質動画配信基盤向け オブジェクトストレージ活...
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高品質動画配信基盤向けオブジェクトストレージ活用事例~パブリッククラウドからオンプレへ~
株式会社NTTぷらら技術本部ネットワーク管理部マネージャー大橋峰延
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自己紹介
現職: (株) NTTぷらら 技術本部 ネットワーク管理部 マネージャー
経歴: 200X年、某NTTグループ系SIer入社→ 社内外インフラ構築・運用でインフラ基礎を学ぶ
2009年、 NTTぷらら入社、ひかりTVサービス 立ち上げに参加以降、約10年間ほど様々なインフラの設計・構築・運用管理に従事
今の仕事:ひかりTVサービスのインフラ全般やプライベートクラウド、パブリッククラウドの設計・構築・運用B2B2C案件のインフラPM,PL
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アジェンダ
【導入】 NTTぷらら ご紹介
【本題】 動画配信基盤向けオブジェクトストレージのオンプレ化について
【参考】 動画配信とストレージ
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NTTぷらら ご紹介
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ひかりTVの概要
テレビビデオ
カラオケ
ショッピング ミュージック
電子書籍 アプリ クラウドゲーム
マルチデバイス対応
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ひかりTVプラットフォームの規模(数値データは当社集計による)
放送サービスの集信・配信・監視
ひかりTVのべ視聴時間
全サービス提供ユーザ数
• 集信チャンネル数:300+チャンネル(150+の放送局)• 配信チャンネル数:のべ550+チャンネル※2
• 映像モニタリング:600+(3.2万+ポイントを監視)
• 月間のべ視聴時間 約8,000万時間/月(ビデオ視聴600万時間、テレビ視聴6,600万時間、録画視聴750万時間)
• 自社サービス、及びパートナーへのPF提供を合わせ、トータル 約1,000万ユーザ規模 に各種サービスを提供
※1:地デジ、BS、多チャンネルの放送局のユニーク数※2:ひかりTV、パートナーと連携した各サービスへの放送チャンネル提供、及び、OTT向けリニア配信サービスを含む
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映像コンテンツのパーソナル化
コンテンツメタデータ
外部メタデータ
映像メタデータ
出演者
監督あらすじ
泣ける!笑える!
視聴のタグ付
レコメンド精度向上
自分だけの放送局
ダイジェスト自動生成
AI / Deep Learning
ユーザ属性視聴データ
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メディアクラウドプラットフォーム
スタジアム・スポーツ施設
放送局・CP
コンサートなど会場
for business(ホテル, マンション, etc.)
放送局様/CATV様(PF提供など)
OTT事業者様(PF提供など)
CDN•フレッツ網• Internet•LTE•5G (将来)
メディアクラウド
Key Technologies:• クラウド技術全般• 4K/8K、VR、自由視点…• 映像制作・ポスプロ技術• CMS• アーカイブ• クライアントSDK化• 監視・オペレーション高度化
4Kも含む、制作~配信までの一気通貫のワークフローをサポート
B2C
B2B2C
B2B2C
B2B2C
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動画配信基盤向けオブジェクトストレージのオンプレ化について
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【課題】
22億ファイルに上る配信用映像データをパブリック・クラウド上で
保存・管理しており、コストや運用管理品質などの面で改善の余地
【成果】
オンプレミスのオブジェクトストレージ基盤(ECS)にデータを移行し
TCOの大幅削減に成功。今後はストレージ統合インフラとしても活用
サマリ
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パブリッククラウドからオンプレミス化の検討• Azure Blob Storageをオリジンストレージとし、約22億オブジェクトをCDNに配信しており、AzureのInternetOutの費用が肥大化していたため、オンプレ化を検討
Azure Blob Storage
22億オブジェクト
CDN網
REST API
動画配信サービスサイト
【パブリッククラウド】
CMS
CDN付属ストレージ
22億ファイルを同一ディレクトリに配置できないため
利用不可
非常に高額
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① CDN網とオリジンの組み合わせによるスケーラビリティ
② 高信頼性・高品質の配信をサポート
③ 汎用性・拡張性の高いプラットフォーム
動画配信システムにおける配信用ストレージ技術要件
前提:目的はコスト削減であるため、現環境と同様にHTTPプロトコルでアクセスできるオブジェクトストレージを選定し、システムの改修費は最小限とする
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① CDN網とオリジンの組み合わせによるスケーラビリティ–アクセスが集中するホットコンテンツはCDNで効率よく配信
–ロングテールなニッチコンテンツの要求にストレージ(オリジン)が応えられる性能が必要
動画配信システムにおける配信用ストレージ技術要件
インターネット(CDN)
ストレージ(オリジン)
80-95%5-20%
設計上は総アクセスの20%程度のスループットを想定
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② 高信頼性・高品質の配信をサポート–Active/Activeかつ同一PATHで動作するGeoレプリケーション機能
– 24時間・365日の連続稼働に耐え得る高信頼性
動画配信システムにおける配信用ストレージ技術要件
インターネット(CDN)
ストレージ(オリジン)
ストレージ(オリジン)
東京
大阪
https://cdn.xxx.zzz/vod/aaa.mp4http://origin1.xxx.zzz/vod/aaa.mp4
http://origin2.xxx.zzz/vod/aaa.mp4
東京と大阪は同じPATHで常時アクセスできる
Active
Active
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③ 汎用性・拡張性の高いプラットフォーム– 22億ファイル以上同一ディレクトリに保存可能でさらにスケールアウトできること
–様々なプロトコルに対応する汎用性
動画配信システムにおける配信用ストレージ技術要件
ストレージ(オリジン)
ストレージ(オリジン)
CIFS
NFS
S3
Swift
etc
インターネット(CDN)
オンライン中に拡張
様々なプロトコルに対応
22億ファイルを同一ディレクトリに配置
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① CDN網とオリジンの組み合わせによるスケーラビリティ
② 高信頼性・高品質の配信をサポート
③ 汎用性・拡張性の高いプラットフォーム
動画配信システムにおける配信用ストレージ技術要件
前提:目的はコスト削減であるため、現環境と同様にHTTPプロトコルでアクセスできるオブジェクトストレージを選定し、システムの改修費は最小限とする
DellEMCのECSは上記の技術要件を全て満たすことを確認した
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下記の3点を満たす場合、クラウドストレージよりもオンプレストレージの方が安価な場合が多い
•既にある程度の規模(容量)で今後のスケールの予測がつく(購入時のボリュームディスカウントや計画的な増設が可能)
• インターネットに出ていくトラフィックが多い(アーカイブ目的では無い)
•今後3~5年はサービス継続を考えている
動画配信システムにおける配信用ストレージコスト
ECSの見積から、Azureよりも安価な費用で済むことが分かった
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ECS選定にあたってのポイント
• 技術面– Active/Activeかつ制限の少ないジオレプリケーション
– 24時間・365日の連続稼働に耐え得る高信頼性(HW,SW)
– ゲートウェイ不要のマルチプロトコル対応
• コスト面– コンポーネント(ノード、スイッチ、ケーブル)を完備しており、追加コストの削減
–容易なスケールアウトによる今後の投資の削減
– S3、SwiftのSDK利用による開発コスト削減
特に導入前に開発者と深い会話をする機会を頂いたことで、信頼感がありました。
OSSや他社オブジェクトストレージでもある程度の要件を満たすが、下記のポイントによりECSを選定
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パブリッククラウドからオンプレミス化の実施• CMSを改修し、自社データセンターのECSにもコンテンツをアップロード
• 1~2ヶ月程度様子を見て、オリジンを切り替え
Azure Blob Storage
22億オブジェクト
CDN網
REST API
動画配信サービスサイト
Dell EMC ECS(容量 2880TB)
東京
Dell EMC ECS(容量 2880TB)
大阪
Replication
【パブリッククラウド】【自社データセンター】
CMS
REST API
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• ECS U2800
– ストレージ容量:2.88PB
– 分散ストレージノード:8ノード
– NFS,CIFS,S3,Swiftなど様々なIFに対応
• 2センターにECS U2800を1セットずつ設置– 実効容量合計3PB
– 22億オブジェクトを管理
– 3 Gbps帯域でセンター間レプリケーションを実現
– グローバルネームスペースにより東西両サイトからデータアクセスが可能› 災害対策と配信効率向上
導入システムの構成
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配信基盤構成
東京 大阪
ECS Component
FE Switch#1(10GbE SW)
FE Switch#2(10GbE SW)
ECS8node
Mgmt Switch(1GbE SW)
L2 Swtich#1 L2 Swtich#2
Plala L3 Switch#1 Plala L3 Switch#2
Load Balancer#1(A10 AX Series)
Load Balancer#1 Load Balancer#1(A10 AX Series)
Cache Server(Dell PowerEdge)
ECS Component
FE Switch#1(10GbE SW)
FE Switch#2(10GbE SW)
ECS8node
Mgmt Switch(1GbE SW)
L2 Swtich#1 L2 Swtich#2
Plala L3 Switch#1 Plala L3 Switch#2
Load Balancer#1(A10 AX Series)
Load Balancer#1 Load Balancer#1(A10 AX Series)
Cache Server(Dell PowerEdge)
インターネット
CDN1 CDN2
・ECS Components
- ECS Gen2 8node
- Ethernet Switch 10Gb x 2 /1Gb x 1
・Cache Server
- Dell PowerEdge x 2
:ECSシステム
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ECS導入(オンプレミス化)の効果
• パブリッククラウド(Azure Blob)の保管データをECSに移行し、Azureのコスト(ストレージ、Internet Out)を大幅に削減
• ストレージ運用の簡素化– S3と同様に管理が可能、AWS SDKなどの活用
– DellEMCのサポートにより調査・復旧対処の稼働も削減
• 今後について
–空き容量の有効活用
▪画像データ・ウェブコンテンツ用の統合レポジトリとしての活用によるストレージ利用の最適化
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ECS導入後の感想
• リアルタイムなパフォーマンスモニタリングができない
– バージョンアップで機能追加される
• Accessログなどの調査はユーザ側では難しい
• Active/Activeでジオレプリケーションが期待通りに動作する
– 東京の故障時に問題なく大阪でアクセス可能
• S3互換機能は他社類似製品より少ないが今の所全く問題は無い
• LBや一次キャッシュ(WEBサーバ)を今回は別途導入しているため、ECS側に機能があると良い
• Openstack Swiftを自社で構築・運用している他システムもあるが、ECSはSwiftと比較して運用コストがはるかに少なく済む。分散ストレージの独自運用コストはかなり高い
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動画配信とストレージ
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インターネット向け動画配信の設備構成(例)
エンコーダトランスコーダ
オリジンサーバ
暗号化(DRM)
インターネット(CDN)
ポータル認証/
配信制御
番供
社外設備
DB
CMS
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インターネット向け動画配信の設備構成(例)
エンコーダトランスコーダ
暗号化(DRM)
インターネット(CDN)
ポータル認証/
配信制御DAS
番供
社外設備
SDS(オブジェクトストレージ)
DB
NAS
CMS
SAN(VM用)
オリジンサーバ
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インターネット向け動画配信の設備構成(例)
インターネット(CDN)
オブジェクトストレージ
オリジンサーバ
Core
Edge
Core
Edge
Edge
Edge
Edge
Edge
Edge
Edge
Edge
Edge
LB
オリジンサーバ
オブジェクトストレージオブジェクトストレージオブジェクトストレージオブジェクトストレージ
1次キャッシュ
2次キャッシュ
インターネット向け動画配信は基本的にHTTPプロトコルベース
オブジェクトストレージはREST API対応が多いがWEBサーバとしての機能がほぼ無いため、手前に一次キャッシュとしてWEBサーバを配置する場合が多い。一次キャッシュでRewriteやアクセス制限、ヘッダ追加などを実施