飼料に関する現状と課題 今後の方向性など -...
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飼料に関する現状と課題
今後の方向性など
平成26年4月24日(木) 畜 産 部 会
臨時委員 山内 孝史
平成26年度 食料・農業・農村政策審議会 第1回畜産部会
1
資料10
目 次
配合飼料とは? 3
配合飼料の主な原料 4
配合・混合飼料の原料使用量 5
配合飼料の形状 6
日本の生産者に配合飼料が届くまで トウモロコシの旅 7
日本の配合飼料は主に港湾地域に立地 9
畜種別配合飼料生産量と日本飼料工業会のシェア 10
配合・混合飼料生産量と畜産物生産量の推移 11
配合飼料の用途別生産量指数 12
配合飼料生産量と畜産物生産量 指数 13
2
トウモロコシの輸入量と輸入価格 14
日本の飼料用トウモロコシ 国別輸入量 15
大豆油かすの輸入量と輸入価格 16
重要な3つの安定 17
輸入原料価格、配合飼料工場渡し価格及び実際の農家購入価格の比較18
配合飼料価格安定制度と配合飼料 メーカーの関わり 19
飼料メーカーの補填積立金と経常利益の推移 20
飼料用米関係 21
配合飼料メーカーの生産者支援 25
配合飼料とは? ・牛、豚、鶏、魚類などの餌として、トウモロコシ、マイロ、麦、ふすま、粕 類など 種々の原料を配合・加工して、栄養素がバランス良く調製され た飼料 ・保存性が高く、しかも使用法が簡便なことも特徴 ・家畜の種類、発育ステージごとに家畜栄養学に基づいて、最適な栄養 バランスで配合している。
*体重1kg増加させるのに必要な飼料の量 鶏肉 2kg 鶏卵 2~2.5kg 豚肉 3~3.5kg 牛肉 7kg
3
配合飼料の主な原料
トウモロコシ マイロ ふすま
大豆かす 菜種かす
精白米
魚粉 4
配合・混合飼料の原料使用量(平成24年度) 合計2,412万トン
トウモロコシ 43%
こうりゃん 7%
その他穀類 11%
大豆油かす 12%
その他油かす 5%
糟糠類 12%
動物性飼料 3%
豆類 1%
その他 6%
原料の4割強はトウモロコシ 大豆油かすは12%
資料:配合飼料供給安定機構 5
配合飼料の形状
マッシュ ペレット クランブル 微粉
フレーク ペレット&
フレーク
マッシュ&
フレーク 顆粒
6
日本の生産者に配合飼料が届くまで トウモロコシの旅:アメリカ
農家
カントリー
エレベーター
輸出
エレベーター
輸出
エレベーター
飼料工場
エタノール
工場
食品
加工工場
リバー
エレベーター
貨車
輸送
パナマ運河経由 日本向け(約35日)
日本向け (約2週間)
7
アメリカ ブラジル アルゼンチン ウクライナ 南アフリカ
単体・ 圧ぺん とうもろこし
トウモロコシの旅:日本
単体・丸粒 ハト粒飼料
【流通段階】
生食用、ポップコーンコーンスターチ コーンフレーク、菓子、 飲料、エチルアルコール等
栽培用 種子
畜
産
農
家
飼料穀物 生産国
配合飼料混合飼料
【実需者】
消費者
【輸入段階】 ※【製造段階】 【生産者】
穀物メジャー
輸
入
商
社
海
運
港湾・荷揚げサイロ
備
蓄
食品 加工工場
配合飼料工場
自家配合飼料工場
自家 配合施設
播種用 農家
支店・営業所→特約店
経済連→総合農協
県連→ 専門農協
特約店
※飼料製造業とは、フードチェーン(食料供給) の最も川上にあるフィードチェーン(飼料供給) の担い手
8
日本の配合飼料工場は主に港湾地域に立地
地域 配合飼料生産量 (万トン)
1 鹿 島(茨城県) 390
2 志布志(鹿児島県)
260
3 八 戸(青森県) 200
4 水 島(岡山県) 150
5 谷 山(鹿児島県) 140
6 苫小牧(北海道) 140
7 知 多(愛知県) 130
資料:日本飼料工業会 資料:農林水産省 9
配合飼料生産量(平成24年度)
畜種別配合飼料生産量と日本飼料工業会のシェア
千トン %
10
23,00023,50024,00024,50025,00025,50026,00026,500
. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
配合・混合飼料生産量と畜産物生産量の推移
年度
資料:農林水産省、配合飼料供給安定機構
千トン
千トン
鶏 卵
牛、豚、鶏肉
11
80.0
90.0
100.0
110.0
120.0
130.0
140.0
150.0
資料:配合飼料供給安定機構
配合・混合飼料合計
配合飼料の用途別生産量 指数(平成2年度=100)
肉牛用
乳牛用
養豚用 養鶏用
12
85.0
90.0
95.0
100.0
105.0
110.0
鶏肉
鶏卵
80.0
90.0
100.0
110.0
120.0
130.0
140.0
150.0
生乳
80.0
85.0
90.0
95.0
100.0
養豚用配合飼料
養鶏用配合飼料
配合飼料生産量と畜産物生産量:指数(平成2年度=100)
肉牛用配合飼料
乳牛用配合飼料
牛肉
豚肉
資料:配合飼料供給安定機構
鶏肉
鶏卵
13
-
2,000,000
4,000,000
6,000,000
8,000,000
10,000,000
12,000,000
14,000,000
-
5,000
10,000
15,000
20,000
25,000
30,000
35,000
トン 円/トン
年度
トウモロコシの輸入量と輸入価格
輸入量(トン)
輸入価格(円/トン)
資料:財務省 14
日本の飼料用トウモロコシ 国別輸入量
15
0
2,000,000
4,000,000
6,000,000
8,000,000
10,000,000
12,000,000
平成20年度 平成21 平成22 平成23 平成24 平成25.4-26.2
トン アメリカ アルゼンチン ブラジル ウクライナ その他
資料:財務省
-
500,000
1,000,000
1,500,000
2,000,000
2,500,000
3,000,000
-
10,000
20,000
30,000
40,000
50,000
60,000
70,000
トン 円/トン
年度
大豆油かすの輸入量と輸入価格
輸入量(トン)
輸入価格(円/トン)
資料:財務省 16
重要な3つの安定
・飼料(製品)の品質の安定(安全の確保含む)
・飼料原料の調達の安定
・飼料原料価格の安定 大豆油かすの積み降ろし(2013年9月) グレーンターミナル
17
輸入原料価格、配合飼料工場渡し価格(建値)及び 実際の農家購入価格の比較
18
資料:農林水産省
配合飼料価格安定制度と配合飼料メーカーの関わり
19
20
飼料用米の意義
★ 飼料用米の利活用は、我が国の水田農業の活性化等を
通じて、食料安全保障や国土の保全等の水田の公益的機
能の発揮にも資するものである。
★ 飼料用米は国際市況に左右されない国産の飼料原料穀
物であり、その使用の増進は、飼料穀物価格の安定を通じ
て我が国の畜産経営の発展に資するものと期待される。
21
配合・混合飼料の都道府県別生産量
22
資料:農林水産省
平成25年産新規需要米計画認定状況(飼料用米)
23
日本飼料工業会では、政府の飼料用米推進政策を受け、昨年末、 組合員飼料メーカーからなる「飼料用米プロジェクトチーム」を立ち上げ プロジェクトチームにおける検討の結果、次のような取り組みを開始する考え (1)国内で生産された飼料用米を配合飼料原料として使用し、もって我が国の畜産生 産者の経営の安定を支援して参ります。 (2)私たちは、飼料用米の使用を通して、我が国水田農業の活性化に貢献し、もって水 田の維持や農村景観の保全に資するものとします。 (3)飼料用米の取引に当たっては、適正価格による安定取引に努め、飼料用米生産農 家の経営安定に協力して参ります。 (4)日本飼料工業会は、組合員飼料メーカーの飼料用米取引を支援し、併せて飼料用 米産地との交流、連携等により農村地域の活性化に協力して参ります。
今後の飼料用米への取組
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1.配合飼料価格安定制度 (1) 飼料安定基金契約書取りまとめ⇒基金協会への提出 (2) 四半期毎に生産者の配合飼料購入確認書・特約店の販売証明書確認 (3) 積立金請求業務
2.肉用子牛基金・マルキン事業 (1) 生産者訪問し、積立金の集金 (2) 個体登録申込書作成⇒畜産協会・基金協会へ提出 (3) 補てん金交付の為の肉牛販売報告書作成⇒畜産協会・基金協会へ提出
3.養豚経営安定対策事業 (1) 生産者訪問し、販売証明書(格付け明細書等)収集 (2) 補てん金交付の為の販売報告書作成⇒基金協会へ提出 (3) 積立金請求業務
4.原発事故損害賠償請求(東北エリア) (1) 生産者訪問し、肉牛の出荷格付け明細等受け取り (2) 損害賠償請求フォーム作成⇒基金協会へ提出
配合飼料メーカーの生産者支援①
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配合飼料メーカーの生産者支援②
5.畜産環境整備リース事業 (1) 各種リース事業申込書類等作成⇒基金協会へ提出 (2) 検収立会い
6.農場各種作業の手伝い (1) 通常飼養管理の手伝い (2) 鶏の移動、採血、体重測定、牛の除角 (3) 畜舎建設時の屋根張り等の手伝い (4) 火災等の後片付け手伝い (5) サイレージ調製の手伝い
7.農場成績の改善 ・ 飼料設計・飼養成績取りまとめ、成績改善策提案
8.その他 (1)生産者都合による飼料緊急オーダー時の配送(紙袋製品) (2)生産者方々の旅行等々のアテンド 26