解析の基礎から応用 - waters corporation...解析の基礎から応用 pempi060200 - 2...

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PEMPI060200 - 1 解析の基礎か ら応用 こ の分科会では Empower の解析機能を ご紹介し ます。 Apex Track 波形解析イベン ト 類縁物質の定量 定量計算 (含量測定) 定量時の X 値、 Y 値の指定 結果の最適化

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        解析の基礎から応用

この分科会では Empower の解析機能をご紹介し ます。

・ Apex Track

・ 波形解析イベン ト

・ 類縁物質の定量

・ 定量計算 (含量測定)

・ 定量時の X 値、 Y 値の指定

・ 結果の最適化

PEMPI060200 - 1

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解析の基礎から応用

1. 新しい解析 Apex TrackEmpower から波形解析の新しいアルゴ リ ズムが採用されま し た。

特徴

ピーク検出の仕組み

図 1.

クロマトピーク計算の新しいアプローチです従来法より簡単で確実

パラメータは自動設定で結構よい、調整も楽

2次微分を使いピークの頂点からピーク検出を行います

従来法 ベースの傾き検知,1次微分ピークの肩取れない

小さいピークベース変動受ける(小さな)ピークをたくさん検出する場面調整がめんどう

2次微分利用して検出

ピークの肩を検出

小さいピークベース変動の影響無し

ピーク検出とベースライン設定のパラメータが独立ピーク検出とベースライン設定のパラメータが独立

ピーク 頂点(1)は曲率が最大のポイント

変曲点(2)は曲率が0のポイント

ピークの 立ち上がり(3)は曲率が最小のポイント

ベースの始まり(4)は 曲率が0

(Y scale of 2nd derivative plot = curvature)曲率=2微分のY値

Second derivative features

1

4

3

2

1

2

3

4Second derivative featuresSecond derivative features

1

4

3

2

1

2

3

4

曲率は極性を反転し ています

PEMPI060200   - 2

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新しい解析 Apex Track

図 2.

図 3.

未分離や肩のあるクロマトの例いずれも2次微分波形に頂点ができ、容易に検出できます

検出感度2次微分値(曲率)に対して設定、設定値を上回る位置を検出

0 5 10 15 20 25 300

0.1

0.2

0.3

0.4

0.5

0.6

0.7

0 5 10 15 20 25 30-2

-1.5

-1

-0.5

0

0.5

1

1.5

2

2.5

3x 10

-3

検出感度

0 5 10 15 20 25 300

0.1

0.2

0.3

0.4

0.5

0.6

0.7

0 5 10 15 20 25 30-2

-1.5

-1

-0.5

0

0.5

1

1.5

2

2.5

3x 10

-3

検出感度

ピークの開始終了ピークの変曲点の傾きに対して相対値(%)で設定

開始・終了をそれぞれ設定

Δm1 Δm2Δm1 Δm2

•ベースの開始終了•変曲点の傾きΔm1、Δm2に対しての割合(立ち上がり%、立ち下がり%)で設定

相対値のなので試料を希釈した小さなピークでも開始終了位置は変化しない

PEMPI060200   - 3

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解析の基礎から応用

1.1   従来法   VS   Apex Track

図 4.

図 5.

従来法自動設定のパラメータ

問題点:10~11分ドリフトの影響があります

AU

0.000

0.001

0.002

0.003

0.004

0.005

0.006

分2.00 3.00 4.00 5.00 6.00 7.00 8.00 9.00 10.00 11.00

1.6

50

2.0

08

2.7

83

3.6

90

4.0

61

5.8

17 6.4

99

7.0

50

7.2

08

7.4

17

7.5

08

8.2

58

8.4

50

8.7

50

9.1

00

10.0

28

10.5

00

10.8

00

11.0

45

従来法パラメータ検討10~11分ドリフトの影響がある。それを避けるために検出感度を上げます

感度が20ではまだドリフトの影響があり、25まであげて回避できたが、2~4分の小さなピークは検出できません

AU

0.000

0.001

0.002

0.003

0.004

0.005

0.006

分2.00 3.00 4.00 5.00 6.00 7.00 8.00 9.00 10.00 11.00

2.0

08

4.0

61

6.4

99

8.7

50

10.0

28

10.7

92

11.0

45

PEMPI060200   - 4

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新しい解析 Apex Track

図 6.

図 7.

ApexTrack自動ではドリフトの影響がある。ピークは9.79感度4.5です

AU

0.000

0.001

0.002

0.003

0.004

0.005

0.006

分2.00 3.00 4.00 5.00 6.00 7.00 8.00 9.00 10.00 11.00

1.6

49

1.7

59

2.0

08

2.4

42

2.7

84

3.6

89

4.0

61

4.7

69

6.0

47 6.4

94

7.0

58 8

.370

8.7

50

9.4

08

9.7

34

10.0

27

10.4

82

10.7

91

11.0

45

11.5

60

11

651

ApeaxTrackでの調整

ここで感度を上げて小さな変化のピークは取り除く

従来法で検出できなくなってしまう2.784 , 3.689の二つのピークが残っています 傾きではなく2次微分でピークの有無を判定している強みです

さらに検出されているピークのベースライン開始・終了位置はまったく変わりません

検出感度はピークの有無を決定しピークの開始・終了には影響しません

AU

0.000

0.002

0.004

0.006

0.008

0.010

分2.00 3.00 4.00 5.00 6.00 7.00 8.00 9.00 10.00 11.00

2.00

8

2.7

84

3.6

89

4.06

1

6.4

94

8.7

50

10.0

27

11.0

45

PEMPI060200   - 5

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解析の基礎から応用

図 8.

図 9. 肩のあ る例-自動検出

図 10. 肩のあ る例-シ ョ ルダーを検出、 解析イベン ト 設定

ApexTrack必要なピークが検出できたので次にベースラインの開始・終了について考えます

大きなピークの終了が少し早く右上がりのベースラインそこで、立下り%を変えます

立下り感度は 0.5%であったのを少しずつ減らし0.05%まで減らしました

終了位置は満足できる位置になりました

AU

0.000

0.001

0.002

0.003

0.004

0.005

0.006

0.007

分2.00 3.00 4.00 5.00 6.00 7.00 8.00 9.00 10.00 11.00 12.00 13.00 14.00

2.0

08

2.7

84

3.6

89

4.0

61

6.4

94

8.7

50

10.0

27

11.0

45

12.5

30

13.4

29

13.8

08

AU

0.003

0.004

0.005

0.006

0.007

0.008

0.009

0.010

分22.00 22.50 23.00 23.50 24.00 24.50

22.0

40

22.8

06

23.3

62

23.7

87 24.3

84

AU

0.003

0.004

0.005

0.006

0.007

0.008

0.009

0.010

分22.00 22.50 23.00 23.50 24.00 24.50

22.0

40

22.8

06

23.0

96

23.3

62

23.7

87 24.3

84

PEMPI060200   - 6

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波形解析イベン ト

2. 波形解析イベン ト基本パラ メ ータ (ピーク幅、 検出感度、 最小 / 最大面積値) ではピーク検出が十分に処理でき ない場合、波形解析イベン ト が有効です。 こ こ では、下記のイベン ト をご紹介し ます。

1. 立ち下が り 感度設定イベン ト

2. 強制ベース ラ イ ン イベン ト

3. 谷渡 り イベン ト

4. スキム イベン ト

2.1   1. 立ち下が り 感度設定イベン ト

基本パラ メ ータの [ 検出感度 ] は、 ピーク の立ち上が り / 立ち下が り 共通のパラ メ ータですが、 時間指定で立ち下が り 感度を変更する こ と ができ ます。 テー リ ングを起こ し ているブロード ピーク の終了位置が十分で無い場合などに有効です。

注 : [ 立ち下がり感度設定 ] イベン ト は、 イベン ト 開始~終了 (終了が空白の場合は分析時間終了、 または別の立ち下がり感度設定イベン ト 開始) 部分で実行されます。 元の [ 検出感度 ] の値に戻すには、 別の [ 立ち下がり感度設定 ] イベン ト を設定し て く だ さい。

よりみち

立ち上が り / 立ち下が り 感度設定イベン ト は、 互いに独立し て使用でき ます。

□解析 メ ソ ッ ド [ 波形解析 ] タブを ク リ ッ ク し ます。

□イベン ト テーブルの最終行を ク リ ッ ク し、 「立ち下が り 感度設定」を選択し ます。

□イベン ト の開始 / 終了時間を入力し ます。

図 11. 立ち下がり感度設定イベン トの例

PEMPI060200   - 7

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解析の基礎から応用

2.2   強制ベース ラ イ ン イベン ト

強制ベース ラ イ ン イベン ト は、 以下のどち らかに基づいてベース ラ イ ン決定し ます。

・ イベン ト の開始時間 と終了時間 [ 強制ベース ラ イ ン (時間) ]イベン ト 開始時間から イベン ト 終了時間までベース ラ イ ンが描かれます。

・ ピークの開始時間と終了時間 [ 強制ベース ラ イ ン (ピーク) ]指定された時間間隔内で最初に検出されたピーク開始点か ら最後のピーク終了点までベース ラ イ ンが描かれます。

ベースラ イ ンは、 指定されたイベン ト 開始時間から イベン ト 終了時間まで (またはピーク開始点から ピーク終了点まで) 描かれます。 水平とは限り ません (終了時間が空白の場合は、 分析終了がイベン ト 終了時間にな り ます)。

□解析 メ ソ ッ ド [ 波形解析 ] タブを ク リ ッ ク し ます。

□イベン ト テーブルの最終行を ク リ ッ ク し、 「強制ベース ラ イ ン (時間またはピーク)」を選択し ます。

□イベン ト の開始 / 終了時間を入力し ます。

図 12. 強制ベース ラ イ ン (時間 / ピーク) イベン ト の例

No Events

EventStart

Force Baseline by Time

Area is added to these four peaks

EventStart

Force Baseline by Peak

Area is added to these four peaks

PeakStart

PeakEnd

EventEnd

EventEnd

イベントを指定しない場合

イベント開始

これらの 4 つのピークに面積が得られる

強制ベースライン(時間)

イベント

終了

イベント

開始

ピーク開始

これらの 4 つのピークに面積が得られる

ピーク終了 イベント

終了

強制ベースライン(ピーク)

PEMPI060200   - 8

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波形解析イベン ト

よりみち

どち ら かの強制ベース ラ イ ン イベン ト 範囲内に、 負ピーク が存在し ている場合、 次の2 つの方法で処理されます。・ [ 負ピーク を検出 ] イベン ト が設定されていない場合、 ベース ラ イ ンは延長されて負ピークは検出されません。・[ 負ピーク を検出 ] イベン ト が設定されている場合、ベース ラ イ ンは負ピーク に横切って延長されます。 検出された負ピークは、 ピーク テーブルに表示されます。

図 13. 負ピーク が存在し た場合の例

EventStart

EventEnd

ForceBaseline

EndForce

BaselineStart

AllowNegative

PeaksStart

Peak 1

Peak 3Peak 2

AllowNegative

PeaksEnd

Peak1

Peak 4Peak 2

Peak 3

Three peaksare

integrated

Four peaksare

integrated

Force Baseline by Time, Without Allow Negative Peaks

Force Baseline by Time, With Allow Negative Peaks

イベント開始

ピーク 1

ピーク 2ピーク 3

イベント終了

3 つのピークが波形解析されます

強制ベースライン(時間)イベントがオン、 負ピークを検出イベントがオフの場合

強制ベースラインイベント開始

ピーク 1

ピーク 2ピーク 4

負ピークの検出イベント開始

負ピークの検出イベント終了

強制ベースライン終了

4 つのピークが波形解析されます

ピーク 3強制ベースライン(時間)イベントと負ピークを検出イベントとともにオンの場合の例

PEMPI060200   - 9

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解析の基礎から応用

2.3   谷渡 り イベン ト

谷渡 り イベン ト は、 ベース ラ イ ンを未分離ピーク の谷から谷に設定し ます。

このイベン ト が設定されていない場合、すべての未分離ピーク に対し て 1つの共通ベース ラ イ ンが引かれ、 各ピークは垂直分割によ って検出されます。 [ 谷渡 り ] イベン ト が有効な場合、 各ピーク の開始ポ イ ン ト か ら終了ポ イ ン ト にベース ラ イ ンが指定されます。

[ 谷渡り ] は、 開始時間後の最初に見つかったピークから、 最後のピークの終了まで実行されます (谷渡り開始時間と終了時間の間)。

□解析 メ ソ ッ ド [ 波形解析 ] タブを ク リ ッ ク し ます。

□イベン ト テーブルの最終行を ク リ ッ ク し、 「谷渡 り 」を選択し ます。

□イベン ト の開始 / 終了時間を入力し ます。

図 14. 谷渡 り イベン ト の例

PEMPI060200   - 10

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波形解析イベン ト

2.4   スキム イベン ト

スキム イベン ト には次の 2 種類があ り ます。

①接線スキム . 接線 (直線) のベース ラ イ ンを引いて、親ピーク から未分離を分割し ます。

②指数スキム . 曲線 (指数関数) のベース ラ イ ンを引いて、 親ピーク から未分離を分割します。

スキム処理方法

1. 垂直分割 / スキム処理   どち ら を実行するか、各ピーク の高さ比をチェ ッ ク し ます。比率 > 値・・・スキム処理実行比率 < 値・・・垂直分割実行                   値 : スキム イベン ト 行の [ 値 ]

図 15. 高さ比チェ ッ ク

2. スキム処理を実行する こ と によ って、 下記の波形解析が可能にな り ます。

図 16. 接線スキム処理パターンの場合

よりみち

値 =0 の場合、 比のチェ ッ クは実行し ません。 図 16 のケース (C) の未分離ピーク に対し てス キム処理を行います。

PEMPI060200   - 11

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解析の基礎から応用

①接線スキム処理の設定

□データ を レ ビ ュー画面に読みこみ、 解析 メ ソ ッ ド を新規作成又は読み込みます。

□波形解析パラ メ ータ を最適化し ます。

図 17. イベン ト 設定前の波形解析パラ メ ータ確認

よりみち

1. 未分離ピーク群の開始 / 終了は分離 ( ク ロマ ト 上では三角マーク ) し ていますか?2. 未分離ピーク群中の検出させたいピークは、 全て垂直分割 ( ク ロマ ト 上ではひし形マーク で検出されていますか?3. 最小面積 / 高さ の値はスキム イベン ト の実行を確認し た後で設定し ます。

□ウィンドウ メ ニューから「解析 メ ソ ッ ド 」を選択し、 解析 メ ソ ッ ド編集画面を開き ます。

□ [ 波形解析 ] タブを ク リ ッ ク し、 イベン ト テーブルに接線スキムの行を追加し ます。

図 18. 解析 メ ソ ッ ド [ 波形解析 ] タブ画面

□スキム処理し たいピーク群のピーク高さ比をチェ ッ ク し、[ 開始 ][ 値 ][ 終了 ] を設定し ます (         -11 ページの図 16 を参照 )。

PEMPI060200   - 12

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波形解析イベン ト

図 19. メ イ ン画面拡大図

□設定後、 メ イ ン画面で波形解析を確認し ます。

図 20. メ イ ン画面波形解析後

□設定を入力後、 「フ ァ イル」 メ ニ ュー「上書き保存」 - 「解析 メ ソ ッ ド」で保存し ます。

②指数スキムの設定

設定手順は接線ス キム と 同様です。 イベン ト 実行時、 高さ比の結果によ って下記の処理を行います。

比率 > 値・・・指数曲線を未分離ピークグループと親ピーク の側面上に当てはめますが、 指数曲線が当てはま ら ない場合は、 接線ス キムを実行し ます。

比率 < 値・・・垂直分割実行

H1

H2

PEMPI060200   - 13

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解析の基礎から応用

3. 類縁物質の定量検量線を作成でき ないピーク ( 類縁物質など ) を他成分の検量線で定量する こ と ができ ます。 以下の 3 種類の方法をご紹介致し ます。

1. ス ロース ピーク定量

  未同定ピーク を他成分の検量線で定量する方法

2. 検量線レ フ ァ レ ン ス

  同定ピーク を他成分の検量線で定量する方法

3. グルーピング

  複数ピーク をグルーピング し て、 グループピーク と し て定量する方法

  グルーピングには更に 2 つの方法があ り ます。

    ①成分グループ : 同定ピーク をグルーピング し ます。

    ②時間グループ : 指定された時間範囲内のピーク全てをグルーピング し ます。

設定は解析 メ ソ ッ ド編集画面で行います。

よりみち

★ピーク の種類・ 同定ピーク  成分テーブル (解析 メ ソ ッ ド の [ 成分 ] タブ) で設定され、 検出 / 同定されたピーク・ 未同定ピーク  成分テーブル (解析 メ ソ ッ ド の [ 成分 ] タブ) に設定されず、 検出されたピーク・ 未検出ピーク  成分テーブル (解析 メ ソ ッ ド の [ 成分 ] タブ) で設定され、 検出されなかったピーク

PEMPI060200   - 14

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類縁物質の定量

3.1   ス ロース ピーク定量

□標準試料のデータに最適な解析 メ ソ ッ ド を作成し ます (検量線を作成する成分に対し て、 名前や保持時間を登録し ます)。

例 )   主成分 : A,B   類縁物質 : 未同定

図 21. メ イ ン画面 (解析条件確認)

□ウ ィ ン ド ウ メ ニ ューから「解析 メ ソ ッ ド」を選択し ます。

□解析 メ ソ ッ ド [ 成分 ] タブの成分テーブルに、 「ス ロース ピーク定量」を設定し、 スロース ピーク開始 / 終了時間を入力し ます。

開始 / 終了の範囲で検出された未同定ピークに対し て、設定行の成分の検量線を適用し ます。 ( 図 22 の場合は 2.1-5.0 分の未同定ピークは B の検量線を用いて定量されます )

図 22. 解析 メ ソ ッ ド 編集画面

□編集後、 フ ァ イル メ ニ ューから「上書き保存」→「 メ ソ ッ ド」で保存し ます。

PEMPI060200   - 15

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解析の基礎から応用

□標準及び未知試料を作成し た解析 メ ソ ッ ド で解析し ます。

図 23. ス ロース ピーク定量結果データ

3 つめに検出された未同定ピークは” B” の検量線を用いて定量されています。

PEMPI060200   - 16

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類縁物質の定量

3.2   検量線レ フ ァ レン ス

□標準及び未知試料のデータに最適な解析 メ ソ ッ ド を作成し ます。例 )   主成分 : A   類縁物質 : 類縁 1, 類縁 2

図 24. メ イ ン画面 (波形解析確認)

□ウ ィ ン ド ウ メ ニ ューから「解析 メ ソ ッ ド」を選択し ます。

□解析 メ ソ ッ ド [ 成分 ] タブの成分テーブルで、 類縁物質に対し て「検量線レ フ ァ レ ンス」を設定し ます (主成分の名前を設定)。

各成分に対し て設定されている検量線レ フ ァ レンスピークの検量線を適用し ます。 ( 図 25の場合には類縁 1 と類縁 2 は成分 A の検量線によ り定量されます。 )

□主成分 と のモル吸光度係数比で補正し たい場合は、 [ 相対レ スポン ス ] に数値を入力し ます。

[ 濃度 ]=[ 検量線レ フ ァ レ ン ス ピーク の検量線からの定量値 ] × [ 相対レ スポン ス ]

図 25. 解析 メ ソ ッ ド 編集画面

PEMPI060200   - 17

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解析の基礎から応用

□編集後、 フ ァ イル メ ニ ューから「上書き保存」→「 メ ソ ッ ド」で保存し ます。

□標準及び未知試料を作成し た解析 メ ソ ッ ド で解析し ます。

図 26. 検量線レ フ ァ レ ン ス解析結果

類縁 1 および類縁 2 は” A” の検量線を用いて定量されています。

PEMPI060200   - 18

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類縁物質の定量

3.3   グルーピング

グルーピングを行 う には下記の方法があ り ます。

・ 成分グループ : 同定ピーク をグルーピング し ます。

・ 時間グループ : 指定された時間範囲内のピーク全てをグルーピング し ます。

★成分グループの使用例

□解析データに最適な解析 メ ソ ッ ド を作成し ます。

例 )   主成分 : A   類縁物質 : 類縁 1, 類縁 2

図 27. 解析 メ ソ ッ ド 画面 [ 成分 ] タブ

図 28. メ イ ン画面 (波形解析確認)

PEMPI060200   - 19

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解析の基礎から応用

□解析 メ ソ ッ ド [ 成分グループ ] タブを ク リ ッ ク し ます。

□グループテーブルの最初の行を ク リ ッ ク し、 グループ名を入力し ます。

左のツ リ ー中に、 入力し たグループ名が表示されます。

□ツ リ ー中の「単一成分」から、グルーピング し たい成分を「成分グループ」へド ラ ッ グ します。

図 29. 解析 メ ソ ッ ド 画面 (成分グループ)

よりみち

必要な ら、 下記の設定を行います。★ [ レポー ト される保持時間 ]  その成分グループに対し て保持時間の表記をどのよ う にするかを設定し ます。

・ な し  保持時間は結果に表示されません。

・ 1 番目のピーク  →結果に表示される保持時間は、 グループ内の最初のピーク にな り ます。

・ 最後のピーク  →結果に表示される保持時間は、 グループ内の最後のピーク にな り ます。

・ 最大面積ピーク  →結果に表示される保持時間は、 グループ内の最大面積ピーク にな り ます。

・ 最大高さ ピーク    結果に表示される保持時間は、 グループ内の最大高さ ピークにな り ます。

★ [x 値の ソース ]名前が付け られた成分グループ用の検量線データポ イ ン ト (x 値 ) の入力元が定義されます。

・ ユーザー入力  →成分グループ に対し て、 濃度入力画面で入力し た濃度が使用されます。

・ 各成分の合計  →グループ内のすべてのピークの濃度の総和が使用されます。

よりみちはおしまい

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類縁物質の定量

[ 成分 ] タブの成分テーブルに、 入力し たグループ名が成分と し て登録されます。

□成分グループを、 他の成分の検量線で定量し たい場合は、 検量線レ フ ァ レ ン ス を設定し ます。 (詳細は 17 ページの 「検量線レ フ ァ レ ン ス」 を参照し て く だ さい。)

( 図 30 の場合 " 類縁グループ " は主成分の A の検量線を用いて定量し ます。 )

図 30. 解析 メ ソ ッ ド ([ 成分 ] タブ)

□標準及び未知試料を、 作成し た解析 メ ソ ッ ド で解析し ます。

図 31. 結果 メ イ ン画面 (レ ビ ュー)

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解析の基礎から応用

★時間グループの使用例

□解析データに最適な解析 メ ソ ッ ド を作成し ます。

例 )   主成分 : A

図 32. 解析 メ ソ ッ ド 画面 (成分タブ)

図 33. メ イ ン画面 (波形解析確認)

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類縁物質の定量

□解析 メ ソ ッ ド [ 時間グループ ] タブを ク リ ッ ク し ます。

□グループテーブルの最初の行を ク リ ッ ク し、 グループ名を入力し ます。

□グルーピング し たい時間範囲を [ 開始 ][ 終了 ] で設定し ます。

図 34. 解析 メ ソ ッ ド 画面 ([ 時間グループ ])

よりみち

必要な ら、 下記の設定を行います。

[x 値の ソース ]

名前を付けた時間グループ用の検量線データポ イ ン ト (x 値 ) の入力元が定義されます。

・ユーザー入力:成分グループ に対し て、濃度入力画面で入力し た濃度が使用されます。

よりみちはおしまい

・ 各成分の合計 : グループ内のすべてのピークの濃度の総和が使用されます。

[ 成分 ] タブの成分テーブルに、 入力し たグループ名が成分と し て登録されます。

□時間グループを、 他の成分の検量線で定量し たい場合は、 検量線レ フ ァ レ ン ス を設定し ます。

図 35 の場合、 類縁グループは A の検量線を用いて定量し ます。

図 35. 解析 メ ソ ッ ド ([ 成分タブ ])

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解析の基礎から応用

□標準及び未知試料を作成し た解析 メ ソ ッ ド で解析し ます。

図 36. 結果 メ イ ン画面 (レ ビ ュー )

PEMPI060200   - 24

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定量計算の自動化

4. 定量計算の自動化Empower ソ フ ト ウ ェ アで定量計算を自動化する手順をご紹介し ます。

4.1   操作の概略

1. 解析 メ ソ ッ ド の作成     解析 メ ソ ッ ド ウ ィ ザード を使用し て

2. 標準試料の濃度の入力   サンプルの変更画面でサンプル情報と し て入力

3. バッ ク グ ラ ウ ン ド解析の実行

分析実行前に濃度の入力を し、 「分析と解析」 モー ド で分析を実行し た場合は、 分析終了後に自動的に定量計算が行われます。

4.2   解析 メ ソ ッ ド の作成

□解析 メ ソ ッ ド ウ ィ ザード を使用し て、 解析 メ ソ ッ ド を作成し ます。

解析 メ ソ ッ ド作成ウ ィ ザード でピーク幅 ・ 検出感度 (傾き : Slope) ・ 最小面積、 高さ ・積分禁止 ・ 成分テーブル ・ 濃度テーブルが設定でき ます。 定量下限付近のデータ を使用すれば最小面積など を効果的に設定でき ます。

解析メ ソ ッ ド作成ウ ィ ザー ド の起動

□ [解析パラ メ ータ ウ ィ ザード] ボタ ン を ク リ ッ ク し ます。

図 37. 解析 メ ソ ッ ド 作成ウ ィ ザード

□ [ 新しい解析 メ ソ ッ ド を作成する ] を選び [OK] を ク リ ッ ク し ます。

図 38. 解析 メ ソ ッ ド 新規作成

□ [ 解析の種類 : LC] で [OK] を ク リ ッ ク し ます。

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解析の基礎から応用

[解析方法 : Apex Track] は、 Empower から採用された新し いアルゴ リズムです。 ピーク頂点から ピーク開始 / 終了を決定し ます。 詳細は” Empower2   ソ フ ト ウ ェ アデータ取り込み / 解析理論ガイ ド   「2 ApexTrack 波形解析」” をご参照下さい。 [ク ロスチャ ンネル・・・・] は、 MS 検出器データ解析用の機能です。

図 39. 波形解析の範囲

□波形解析を行 う 部分をマウ スで拡大し ます。

「開始」 から 「終了」 までの範囲のみ、 解析が行われます。 その他の範囲には積分禁止イベン ト がかか り 、 解析が行われません。

□ [ 次へ ] を ク リ ッ ク し ます。

ク ロマ ト グラムの拡大をやり直す場合はク ロマ ト グラムの上で右ク リ ッ ク し 「全体表示」 (最初の表示 ) 又は「前の拡大に戻る」 (一回前の拡大) を選びます。

図 40. ピーク幅と検出感度

□ピーク幅と検出感度が自動で決定されます。

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定量計算の自動化

ク ロマ ト グラム毎にピークの大き さやベースラ イ ン ノ イズなどが変化する場合は、 「ピーク幅と検出感度を消去」 にチ ェ ッ ク をいれます。解析メ ソ ッ ド に固定値が登録されず、ク ロマ ト グラム毎にピーク幅と検出感度が最適化されます。

ピーク幅はベース ラ イ ン幅 (sec) であ り 、 設定し た値よ り 幅の大きいピーク が検出された時、 積分が行われます。

検出感度はベース ラ イ ンの傾き (μV/sec) を意味し てお り 、 設定値を超え るベース ライ ンの変化があった場合、 ピーク が検出されます。 詳細は 「Empower2 ソ フ ト ウ ェ ア  データ取 り 込み / 解析理論ガイ ド」 をご覧 く だ さい。

□ [ 次へ ] を ク リ ッ ク し ます。

図 41. 最小面積、 高さ

□検出する最小ピーク の上で ク リ ッ ク し ます。 ク リ ッ ク し たピーク が赤 く な り ます。

□ [最小面積] 又は [最小高さ] を ク リ ッ ク し ます。 [最小面積] 又は [最小高さ] が設定でき、 設定値よ り 小さ なピークは検出されな く な り ます。

設定された値は赤 く なっているピークの実測値の 95% です。赤 く し ていたピーク も取り除く 場合は設定された値を 10% 程度増やし、 [テス ト ] ボタ ンを ク リ ッ ク し て く だ さい

□ [次へ] を ク リ ッ ク し ます。

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解析の基礎から応用

図 42.   検量線 - 全般

□定量条件を変更でき ます。 下の場合は変更し て く だ さい。

高さ で定量し ますか ? →   " はい " の場合は   " 面積 " を " 高さ " に変更

標準試料 と未知試料で注入容量が異な り ますか?→ " はい " の場合は   " 濃度 " を " 溶液濃度 " に変更

  * 濃度は成分量の意味です。 成分量は濃度、 重量など任意のものが設定できます。

□ [次へ] を ク リ ッ ク し ます。

図 43. ク ロ スチャ ンネル内部標準

□ [いいえ] を選び、 [次へ] を ク リ ッ ク し ます。

主に MS 検出器で使われるオプシ ョ ンです。

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定量計算の自動化

図 44. 検量線 - 名前と保持時間

□成分の名前を タ イプし ます。

同定し ない (名前のつかない) ピークは行を削除し て下さい。

□ [次へ] を ク リ ッ ク し ます。

図 45. 検量線 - 濃度

□検量線作成に使 う 標準試料溶液が 1 つ (濃度が 1 点) で常に同じ場合は、 濃度表に濃度を設定し ます。

検量線作成に使 う 標準試料溶液が複数あ る (標準試料の濃度 (重量) が複数) 場合は分析する時に設定し ます。

□ [次へ] を ク リ ッ ク し ます。

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解析の基礎から応用

図 46. 検量線作成 ‐ 内部標準法

□外部標準 (絶対検量線) 検量線 ・ 内部標準検量線を選びます。

外部標準 (絶対検量線) 検量線の場合

□ " 外部標準法 " のマークは変更せず [次へ] を ク リ ッ ク し ます。

内部標準法の場合、 設定を変更し ます。

内部標準ピーク が 1 種類の場合

図 47. 単独の内部標準法

□ " 単独の内部標準法 " をマーク し、" 内部標準に使 う 成分の選択 " 欄で内部標準成分名を選びます。

内部標準ピーク が 2 種類以上の場合

□ " 複数の内部標準法 " にマーク し、" 成分ご と の内部標準の選択 " テーブルで各ピーク毎に内部標準成分名を選びます。

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定量計算の自動化

図 48. 複数の内部標準法

□ [次へ] を ク リ ッ ク し ます。

図 49. 解析 メ ソ ッ ド の名前

□解析条件名を タ イプし ます。

[完了] を ク リ ッ ク し ます。 保存が行われます。

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解析の基礎から応用

解析条件を確認し てみる

設定し た解析条件で正しい解析が されているか確認し ます。

ピーク情報テーブルで検出されたピーク を確認し ます。

ク ロマ ト が表示されていない場合は [データの表示] ボタ ンを ク リ ッ ク し ます。

図 50.

4.3   濃度の入力 (サンプル情報の変更)

各サンプルで標準試料 ・ 未知試料の区別、 標準試料濃度、 サンプル重量が正し く 設定されている こ と を確認し ます。

ナビゲーシ ョ ンバーの [プロ ジ ェ ク ト を開 く ] を選びます。 連続分析しサンプルセ ット で保存されたデータはサンプルセ ッ ト タブで指定でき ます。

□ [サンプルセ ッ ト ] タブを選びます。

□確認するデータの上で右ク リ ッ ク し 「サンプルの変更」 メ ニューを選びます。

波形解析ボタン 検量線作成ボタン

定量ボタン

ピーク幅 検出感度 最小面積 最小高さ

ピーク情報テーブル

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定量計算の自動化

図 51.

サンプルの変更画面が表示されます。

図 52.

サンプル情報の変更

□サンプルの種類・サンプル名・希釈率・サンプル重量などの項目は直接編集でき ます。

以前同じ 解析 メ ソ ッ ド で標準試料を複数回計算し た場合は、 前回の検量線が解析 メソ ッ ド に リ ン ク し ています。 表の先頭行に [検量線の消去] を挿入し ておけば確実に古い検量線の リ ン ク を切る こ と ができ ます。

標準試料濃度の編集

□ [濃度] ボタ ンを ク リ ッ ク し ます。 または 「編集」 メ ニューから 「濃度」 を選びます。

成分の編集画面が表示されます。

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解析の基礎から応用

図 53.

解析 メ ソ ッ ド の " 成分 " に設定し た名前 と一致させる為に解析 メ ソ ッ ド から成分名をコ ピーし ます。

□ 「編集」 メ ニュー 「解析 メ ソ ッ ド から成分を コ ピー」 を選びます。

□解析に使用する解析 メ ソ ッ ド を開 く と、 成分名が入力されます。

□各成分の濃度をバイ アル毎に入力し ます。

1 列が 1 バイ アルに相当し ます。 表の上にあ る 「バイ アル : 」 欄でバイ アル番号を確認し ながら入力し て下さい。

注意 : 内部標準成分は濃度を入力し ません。 計算上は濃度は “ 1 ” で扱われます。

□ [OK] を ク リ ッ ク し ます

サンプルの変更画面に戻 り ます。

各項目の編集が終了し た らサンプル情報を保存し ます。

□ 「フ ァ イル」 メ ニューから 「上書き保存」 を選びます。

□ 「フ ァ イル」 メ ニューから 「終了」 を選びます。

4.4   自動解析の実行

□ [サンプルセ ッ ト ] タブ、 [イ ンジェ ク シ ョ ン] タブまたは [チャ ンネル] タブを選びます。

検量線を作成し定量する場合は [サンプルセ ッ ト ] タブを選びます。

「全サンプル」画面で単位を入力する場合、単位の前に”<(英数半角)”を入れて く だ さい。

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定量計算の自動化

図 54.

□解析するデータの上で右ク リ ッ ク し 「解析」 メ ニ ューを選びます。

複数のデー タ を一度に解析する場合はあらかじめ複数のデー タ を選んでおいてから右クリ ッ ク し ます。

[バッ ク グ ラ ン ド解析 / レポー ト ] ダ イ ア ロ グが表示されます。

図 55. バッ ク グ ラ ン ド解析 / レポー ト

□ " ○指定し た解析 メ ソ ッ ド を使 う " を選びます。 その隣の欄で " 解析に使 う 解析 メソ ッ ド名 " を選びます。

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解析の基礎から応用

以前同じ解析 メ ソ ッ ド で標準試料を計算し た場合は、 前回の解析で作成された検量線が解析 メ ソ ッ ド に リ ン ク し ています。 「検量線の消去」 にチェ ッ ク を入れて解析を実行すれば、 確実に古い検量線と の リ ン ク を切る こ と ができ ます。

解析の終了

解析が終了する と [結果セ ッ ト ] テーブルにサンプルセ ッ ト 名 と 同じ名前の結果セ ット が保存されます。

図 56. 結果セ ッ ト テーブル

□ [プロ ジェ ク ト ] 画面で [結果セ ッ ト ] タブを ク リ ッ ク し ます。

結果セ ッ ト 名が見つからない場合は   [更新] を ク リ ッ ク し ます。

4.5   結果を表示する

□ナビゲーシ ョ ンバーの [プロ ジェ ク ト を開 く ] 選びます。

□表示されたテーブルの上にあ る [結果セ ッ ト ] タブを ク リ ッ ク し ます。

図 57.

結果セ ッ ト テーブルが表示されます。

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定量計算の自動化

[更新] タ ブを ク リ ッ ク し て く だ さい。 最新の結果も表示されます。

□確認をする結果セ ッ ト 名の上で右ク リ ッ ク - 「レ ビ ュー」 を選びます。

レ ビ ュー画面が開き、 結果が表示されます。

データの表示 [ メ イ ン画面] に選択し た結果セ ッ ト の先頭の ク ロ マ ト グ ラ ムが表示されます。

図 58.

★結果の確認

計算結果の表の表示はク ロマ ト グ ラ ムの下の表に表示されます。

□ [ピーク] タブを選びます。

□ 「濃度」 欄で定量結果を確認し ます。

4.6   検量線の確認

□ [検量線] ボタ ン を ク リ ッ ク し ます。 又は 「ウ ィ ン ド ウ」 メ ニューから 「検

量線」 を選びます。

検量線の画面が表示されます。

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解析の基礎から応用

図 59.

□他の成分の検量線を表示する場合は成分名の欄を ク リ ッ ク し て選びます。

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定量計算式

5. 定量計算式

5.1   定量値に関連する変数

検量線を設定し定量値を計算する場合、 定量値には次の値が影響し ます。

・ 標準試料に対し て入力する " 濃度 " ・ " 希釈率 " ・ " サンプル重量 "

・ 未知試料に対し て入力する   " 希釈率 " ・ " サンプル重量 "

複数の成分を同時に定量する場合、 標準試料の " 濃度 " の値は各標準試料の成分毎に異な る値を入力でき ますが、 " 希釈率 " ・ " サンプル重量 " の値は一つの試料に含まれる全ての成分には同じ値が使われます。

5.2   多点検量線の計算

得られる回帰式   Y=A0+A1X

多点検量線では最小二乗法で検量線の計算が行なわれます。 最小二乗法の計算で用いられるデータは各標準試料の次のデータです。

* レ スポン スの値 :

絶対検量線ではピーク面積又は高さ

内部標準法では内標 と のピーク面積比又は高さ比に内標濃度をかけた値

(内標濃度の入力を し ない場合は、 内標濃度は 1 で計算されます。)

未知試料の計算

検量線式からの濃度 .   回帰式 「Y=A0+A1X」 に未知試料の 「レ スポン ス値」 を Y に代入

し求めます。

未知試料濃度 . 次の補正が行われます。

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解析の基礎から応用

・ 検量線の計算での例=希釈後の濃度を自動で計算

標準試料を調整する と きに濃い標準溶液 (100mg/l) を調整し、 10 倍、 5 倍、 2 倍と希釈し 3 つの濃度の標準試料溶液を調整し た場合

図 60. サンプルセットで希釈率を設定

図 61. 濃度欄では元溶液の濃度(100mg/l)を設定

・ 未知試料の計算での例=希釈前の濃度値を自動で計算

試料を分析前に 5 倍に希釈し たので結果を 5 倍し て も と の濃度を求めたい

図 62. サンプルセ ッ ト の希釈率欄に希釈率を設定

濃縮し た場合は濃縮率を [ サンプル重量 ] 欄に設定し ます。その場合レポー ト などのテーブルではタ イ ト ルを " サンプル重量 " から " 濃縮率 " に変更できます。

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定量計算式

5.3   一点検量線の場合の計算式

標準試料の計算式 (検量線フ ァ ク タ)

* レスポンスの値 : .

絶対検量線ではピーク面積又は高さ

内部標準法では内標 と のピーク面積比又は高さ比に内標濃度をかけた値 (内標濃度の入力を し ない場合は、 内標濃度は 1 で計算されます。)

複数の成分を一度に同時定量する場合計算式の " 濃度 " は成分毎に異なる値を入力できます。 ただ し、 サンプル重量と希釈率は全ての成分に同じ値が使われます。

未知試料の計算

★定量計算式

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解析の基礎から応用

・ 標準試料のサンプル重量、 希釈率の一般的な使い方=固体試料を例に

例えば、固体試料(粉末)で純度 P の標準を w1(mg)秤量し v1(ml) に メ スア ッ プし た場合

*純度は塩などがま った く 含まれない場合を 1 と し た数値と し ます。  こ の場合未知試料の採取量の単位も mg であれば、結果は未知試料中の目的成分の量が単位 mg/mg で、 g であれば mg/g でレポー ト されます。

* メ ス ア ッ プ量は未知試料も同じ メ ス ア ッ プ量 (同じ希釈率の場合) は入力は不要です。

□標準試料の純度はサンプルセ ッ ト 画面の 「編集」   メ ニュー 「濃度」 (「濃度入力」) を選び、 テーブルの値欄に純度の値を入力し ます。

・ 未知試料のサンプル重量、 希釈率の一般的な使い方

例えば、 固体試料 (粉末) でサンプルを w2 (mg) 秤量し v2(ml) に メ スア ッ プし た場合

*こ の場合標準試料の採取量の単位も mg であれば、結果は未知試料中の目的成分の量が単位 mg/mg でレポー ト されます。さ らに、 w2 の単位が g であれば mg/g です。

* メ ス ア ッ プ量は未知試料も同じ メ ス ア ッ プ量 (同じ希釈率の場合) は入力は不要です。

表 1

☆サンプル重量欄 ☆秤量値 =w1

希釈率 メスアップ量 =v1

濃度 純度 =P

表 2

☆サンプル重量欄 ☆秤量値 =w2

☆希釈率 ☆ メ スア ッ プ量 =v2

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定量計算式

★含量試験を一つの式と し た場合の例

定量する成分は一つの場合です。標準試料 ・ 未知試料をそれぞれ溶解させメ スア ッ プする容量は一定の場合です。

表 3  Empower2 フィールドに対する各項目の対比表

* 高さ法の場合は 「面積」 → 「高さ」 です。

単位 Empower2 のフィールド

含量(試料) mg/mg 濃度(未知)に表示

標準品の含量 mg/mg 濃度(標準)に入力

標準試料レスポンス 標準品の面積又は内標面積比 *×標準品内標濃度

計算

未知試料レスポンス 試料の面積又は内標面積比 *×試料内内標濃度

計算

標準試料の採取量 mg サンプル重量(標準)

未知試料の採取量 mg サンプル重量(未知)

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解析の基礎から応用

よりみち

検量線の X 値、 Y 値 (定量基準) を変更する

Empower2 では標準試料の濃度に入力し た値以外に、 カ ス タ ム計算結果の値を検量線のX 値に使 う こ と ができ る よ う にな り ま し た。 また Empower、 Empower2 と もに、 定量に用いる Y 値の値 (定量基準) を選択でき ます。

設定手順

□解析 メ ソ ッ ド 中 「濃度の種類」 で検量線作成時に使用し たいフ ィ ール ド を選択し ます。

□解析 メ ソ ッ ド中 「定量基準」 で検量線作成時に使用し たいフ ィ ール ド を選択し ます。

□解析 メ ソ ッ ド を上書き保存または名前をつけて保存し ます。

□編集し た解析 メ ソ ッ ド を使用し て解析を実行し ます。

図 63. 解析 メ ソ ッ ド 「濃度の種類」

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定量計算式

図 64. 解析 メ ソ ッ ド 「定量基準」

「濃度の種類」 「定量基準」 は、 作成し たカス タムフ ィ ールド も選択が可能です。また各成分にそれぞれ異なる 「濃度の種類」 「定量基準」 を設定する こ と も出来ます。

使用例 : いずれも カス タムフ ィ ールド を作成し ます。

「濃度の種類」 .

「mol 濃度」 モル濃度で検量線を作成し、 定量し ます。

図 65.

「希釈後濃度」 二段階希釈を し た場合の、 最終濃度で検量線を作成し、 定量し ます。

解析 メ ソ ッ ド のCConst1 に分子量を入力し ます。

濃度欄に秤量値を入力し ます。

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解析の基礎から応用

図 66.

「定量基準」 .

「Round 面積」 丸めを し た数値で定量し たい場合に、 使用し ます。

図 67.

二段階希釈する際の採取容量を別途カス タ ムフ ィ ール ド で作成し てお く

二段階希釈時の希釈容量のカ ス タ ムフ ィ ール ド を作成し てお く

面積値を整数桁で丸める式

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解析編 : 結果の最適化

6. 解析編 : 結果の最適化

解析 (検量線作成 / 定量を含む) の結果を確認し て検量線が最適でなかった場合、 各ピーク のベース ラ イ ンが正し く ない場合、 結果の修正及び再解析が可能です。

★ < 検量線を最適化する場合 >

1. 検量線のみを修正   →   標準 / 未知試料は結果セ ッ ト と し て保存されません

2. サンプルセ ッ ト データ を再解析 ( 必要なデータのみを解析 )

                    →   標準 / 未知試料は結果セ ッ ト と し て保存されます

★ < 標準 / 未知試料のベースラ イ ンが最適でない場合 >

3. 標準 / 未知試料のベース ラ イ ンを最適化し て結果セ ッ ト を再解析

                    →   標準 / 未知試料は結果セ ッ ト と し て保存されます

操作の概略

1. 検量線のみ修正検量線画面で不必要なポイ ン ト を無視する設定を行ったあと、 再解析を し ます。

2. サンプルセ ッ ト データの再解析サンプルセ ッ ト の変更画面で解析が不必要なデータ を選択し ます。設定後、 サンプルセ ッ ト 単位で再解析を行います。

3. ベースラ イ ンを最適化し て再解析レビ ュー画面でのベースラ イ ンを修正し、 結果セ ッ ト 単位で再解析を行います。

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解析の基礎から応用

6.1   検量線のみを修正

エ ラーのあ るデータ ポ イ ン ト を省 く 場合は検量線画面の個別のポ イ ン ト テーブルの [無視] のチェ ッ ク ボ ッ ク ス を使います。

□個別のポ イ ン ト テーブルの [無視] のチェ ッ ク ボ ッ ク ス を ク リ ッ ク し、チェ ッ ク マーク を付けます。

図 68. 検量線画面 (レ ビ ュー)

よりみち

マニ ュ アルでポ イ ン ト を追加し たい場合は、 最終行を ク リ ッ ク し て行を追加し、 キーボード から数値を入力し ます。 " 個々のポ イ ン ト " テーブルの [ マニュ アル ] にチェ ック マーク が付き ます。

□ 「解析」 メ ニューから 「検量線の再計算」 を選びます。

検量線が再計算されます。 式、 プロ ッ ト を確認し て く だ さ い。 検量線が最適化でき たら検量線を保存し ます。

□ 「フ ァ イル」 メ ニューから 「上書き保存」 - 「検量線」 を選びます。

□レ ビ ュー画面を終了し ます。

使用し ている解析 メ ソ ッ ド

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解析編 : 結果の最適化

修正し た検量線が保存できま し た。修正し た検量線を定量結果に反映させるには未知試料だけを再計算し ます。 下記の手順を行って く だ さい。

プロ ジ ェ ク ト ウ ィ ン ド ウで生データ タブ (サンプルセ ッ ト 、 イ ンジ ェ ク シ ョ ン、 チャンネル) を選びます。 サンプルセ ッ ト で分析し た場合はサンプルセ ッ ト を選びます。

□ [ サンプルセ ッ ト ] タブを選びます。

□サンプルセ ッ ト の行をダブルク リ ッ ク し ます。

セ ッ ト 内の全てのイ ンジェ ク シ ョ ンデータが表示されます。

□修正し た検量線で再定量し たい未知試料のみを選択し ます。

□右ク リ ッ ク から 「解析」 を選びます。

図 69. 生データ テーブル

□バッ ク グ ラ ン ド解析 / レポー ト 画面で、 検量線を修正し た結果の解析に使用し ている解析 メ ソ ッ ド (         -48 ページの図 68 で確認) を指定し ます。

・ この時、 「方法」 は「定量のみ」を選択し ます。

・ この手順では結果は結果セ ッ ト と し て保存されません。 データ数が多 く 、 結果セ ッ ト とし て保存する必要がある場合は 50 ページの 「サンプルセ ッ ト データ を再解析」 の手順で行って く だ さい。

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解析の基礎から応用

□ [ 結果 ] タブを ク リ ッ ク し ます。

□ [ 更新 ] ボタ ンを ク リ ッ ク し ます。

最新の結果は、 修正し た検量線で定量されています。 レ ビ ュー画面等で確認し ます。

図 70. 結果テーブル

6.2   サンプルセ ッ ト データ を再解析

サンプルセ ッ ト データ を再解析する前に、 解析し た く ないデータ を設定する こ と ができ ます。

□ [サンプルセ ッ ト ] タブを選びます。

□確認するデータの上で右ク リ ッ ク し 「サンプルの変更」 メ ニューを選びます。

図 71. サンプルセ ッ ト テーブル

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解析編 : 結果の最適化

サンプルの変更画面が表示されます。

図 72. サンプル変更画面

□解析し ないデータの行の [プロセス] 欄を [設定のま ま] → [解析 / レポー ト な し]に変更し ます。*未知試料データのみを再解析する場合、 「検量線消去」「標準試料注入」の各行は [ 解析 / レポー ト な し ] にし ます。

□ 「フ ァ イル」 メ ニューから 「上書き保存」 を選びます。

□ 「フ ァ イル」 メ ニューから 「終了」 を選びます。

プロ ジェ ク ト 画面が表示されます。

□サンプルセ ッ ト データ を [ 解析 ] し ます。

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解析の基礎から応用

6.3   ベース ラ イ ンをマニュ アルで最適化し て再解析

結果セ ッ ト を レ ビ ュー画面で確認し、 標準 / 未知試料のベース ラ イ ンを最適化し ます。

注意 : 検量線作成 / 定量の操作は行わないで下さい。 ベースラ イ ンのみを修正し ます。

★ベースラ イ ンを修正する

ピークの開始 ・ 終了マーク (△) を移動し ピーク の開始点 ・ 終了点を最適化し ます。

□開始又は終了マーク (△) をマウ スで ド ラ ッ グ し ます。

開始点 ・ 終了点が移動し面積が修正されます。

□未分離では開始 ・ 終了マーク が (◇) 印 と な り ます。 同様にマウ ス ド ラ ッ グで移動し ます。

図 73. メ イ ン画面 (レ ビ ュー)

よりみち

「ピーク の開始 ・ 終了」 点は、 ピーク テーブル [分割の種類] 欄にアルフ ァベッ ト で表示されます。

B : ベース ラ イ ン分離、 V : 垂直分割* マニ ュ アルで決定された場合はアルフ ァベッ ト が小文字にな り ます。

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解析編 : 結果の最適化

★未検出ピーク を作る

未検出の小さ なピークやピーク の肩を切 り 分け る場合は適切な位置にベース ラ イ ン を挿入し ます。

□ピーク の開始位置にマウ ス をポ イ ン ト し ド ラ ッ グを し ます。 ベース ラ イ ンがマウ スについて き ます。

□ピーク の終了位置でマウ スのボタ ンを放し ます。

独立し たベース ラ イ ンが設定でき ます。

★未分離ピーク を垂直分離する場合

□垂直分割し たい位置で " [Ctrl] + ク リ ッ ク " し ます。

垂直分割線が設定でき ます。

図 74. メ イ ン画面 (レ ビ ュー)

[ 波形解析 ] ボタ ンはク リ ッ ク し ないで く だ さいベースラ イ ン設定が元の状態に戻って しまいし ます。

AU

0.0000

0.0005

0.0010

0.0015

0.0020

分1.50 1.60 1.70 1.80 1.90 2.00 2.10

1.5

27

1.7

50

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解析の基礎から応用

★追加し たピーク を削除する場合

□ク ロマ ト 画面下の表で [ピーク] タブを ク リ ッ ク し ます。

□削除する ピーク の行の上で ク リ ッ ク し ます。

図 75. メ イ ン画面 (レ ビ ュー)

□ [Del] キーを押し ます。

★結果の保存

適切な結果が得られた こ と を確認し て く だ さい。 確認後結果を保存し ます。

□ 「フ ァ イル」 メ ニュー 「上書き保存」 - 「全て」 を選びます。

保存後は保存し た結果セ ッ ト を再解析し ます。

「結果」を選択し た場合は、 メ イ ン画面で表示されている結果しか保存できません。「全て」を選択すれば、 レビ ュー画面に読み込んでいる全ての結果、 メ ソ ッ ド、 検量線が保存できます。

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解析編 : 結果の最適化

★結果セ ッ ト の再解析

□ [結果セット] タブを選びます。

□再解析する結果の上で右ク リ ッ ク し 「解析」 メ ニ ューを選びます。

図 76. 結果セ ッ ト テーブル

バッ ク グ ラ ン ド解析 / レポー ト ダ イ ア ロ グが表示されます。

□解析 メ ソ ッ ド を選びます。 通常分析時か ら同じ メ ソ ッ ド セ ッ ト を使 う ので [分析時の メ ソ ッ ド セ ッ ト を使用] を選びます。

この場合 [ 以前の波形解析結果を使 う ] を必ずチェ ッ ク し て く だ さい。

印刷が必要ならば [ 印刷 ] をチ ェ ッ ク し て く だ さい。

図 77. [バッ ク グ ラ ン ド 解析 / レポー ト ] ダ イ ア ロ グ

[ 以前の波形解析結果を使う ] をチ ェ ッ ク し なかった場合、 修正し たベースラ イ ンでの定量結果は得られません。 [検量線の消去] のチ ェ ッ クの有無は結果に影響し ません。

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解析の基礎から応用

よりみち

結果の再解析時に表示されるバッ ク グ ラ ン ド解析 / レポー ト のダ イ ア ロ グについて通常のバッ ク グ ラ ン ド解析 / レポー ト のダ イ ア ロ グに次の 2 つの項目が追加されます。

①以前の波形解析結果を使用結果データ を解析する際に、 波形解析を再び行わないよ う に指定し ます。マニ ュ アルで波形解析し ていただいた結果データ を再解析される場合はこ こ にチェ ック を入れて く だ さ い。 こ の場合、 マニ ュ アルでの波形解析結果を使用し て検量線を作成し、 定量を行います。

②定量のみ結果または結果セ ッ ト の解析方法を指定し ます。このチェ ッ ク ボ ッ ク ス を有効にする と、 この画面の全ての項目は淡色表示と な り ます。☆結果の解析をする と→標準試料を含む全ての結果が定量されます。☆結果セ ッ ト を解析する と→未知試料のみが解析されます。・ [ 定量のみ ] を有効にし て解析し た場合  すべての結果はも と の結果セ ッ ト のま まです。  も と あった結果セ ッ ト に未知試料の解析結果が入 り ます。・ [ 定量のみ ] を無効にし て解析し た場合  新しい結果セ ッ ト が作成されます。

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