非破壊計測で bpcl, kyoto 微生物活性計測システム -...
TRANSCRIPT
-
BPCL, Kyoto
けいはんな文化学術協会 微生物計測システム研究所
Leonis
(8試料;φ60㎜シャーレ)
Spica
(8試料)
Antares
(24試料)
試料のかたちを変えることなく、非破壊的に
微生物の増殖を計測するシステムです.
シャーレも含め、右に示すようなあらゆる形
状の試料が測定対象となります.
微生物活性計測システム
非破壊計測で より迅速に信頼できるデータを
システムの特長
あらゆる形状の試料を非破壊的に
液体微生物培地、寒天培地、その他、フスマやウレタンな
どの微生物担体、畑土壌、水田土壌、ゴルフ場の土壌など
微生物が関与するあらゆる試料に応用することができま
す. 食品分野では、素材、加工品、惣菜、レトルト食品な
どの腐敗ならびに防腐処方の検査が対象となります.
多試料同時計測
一度に 19~24バイアル(Antares シリーズ),24バイアル
/アンプルならびに8バイアル/アンプル(Spicaシリーズ)、
24シャーレ、15シャーレならびに 8シャーレ( Leonisシ
リーズ)の同時測定、リアルタイムモニタリングが可能で、
研究・開発の効率が大幅にアップできます.
計測ならびに解析機能
データは Excel型式で保存されますので、目的に応じて処
理できます.
付属のデータ解析ソフトを使用すると、微生物の増殖速度
あるいは食品の腐敗速度、各種薬剤の作用曲線(drug
potency curve)、物理処理の作用曲線(dose response
curve)、などを瞬時に描き、同時に 50%阻害濃度や 100%阻
害濃度(MIC)を表示できます.
8~10時間で MIC値を簡便に予測することも可能です.
応用分野
食品の腐敗ならびに防腐処方の把握、予測食品微生物学、
化成品の防腐処方の開発、各種抗菌剤の開発、薬剤効果
の精密評価、ふすま、ウレタン、その他の担体培養の解
析、農薬、その他の環境汚染物質の生態影響評価など.
Antares, Spica, Leonis の3シリーズの機種があります
ので、目的・用途に応じてお選びください.
Spica
(24試料)
試料容器の写真 左から、液体培地、煮豆、カニカマボコ、ふすま、土壌、ウレタン
-各製品仕様は末尾に記載しています-
-
[Antares による測定事例 1] ソーセージの腐敗に対するエタノール処理の効果の定量的解析
エタノールの抗菌作用が静菌作用と殺菌作用の両方を含むため、腐敗速度で観る結果と腐敗の時間遅れで観る結果が異なる
市販ウインナソーセージを約 5mm角に切り、それを 0~9 % のエタノール水溶液に 20分浸漬した後、30ml容の
バイアルにとり Antares装置を用いて一般細菌による腐敗のシグナルを計測した.
試料量各 5g、温度 30℃、植菌はしていない. 付属の計測・解析ソフトにより得られた結果を以下に示す.
(1)腐敗速度を指標とした解析 (2)腐敗の時間遅れを指標とした解析 50% 腐敗抑制エタノール濃度 3.81 ± 0.19 % 50% 腐敗抑制エタノール濃度 4.52 ± 0.12 %
100% 腐敗抑制エタノール濃度 8.73 ± 0.80 % 100% 腐敗抑制エタノール濃度 12.50 ± 0.88 %
ソーセージに対するエタノール処理の防腐効果解析の結果
データはエクセル形式で保存される(部分)
ソーセージ試料の写真 このまま装置内に置く
測定中の画面表示<微分型表示> 測定中の画面表示<積分型表示(腐敗曲線)>
12 h
Antares 0908の外観
12 h
-
[Antares による測定事例 2] 各種惣菜類の腐敗のし易さ: 各試料を約 5gとり 70時間腐敗を観測
[Antares による測定事例 3] こんなこともできます: 市販抗菌シートにおける抗菌効果の比較
測定中の画面表示<微分型表示> 測定中の画面表示<積分型表示(腐敗曲線)50% 腐敗
抗菌シートの抗菌効果解析:市販製品の処方通りに米飯の上に抗菌シートを置き、約 70時間計測した結果
製品によって差があり、D社のものがもっとも良く効いていることがわかる
測定試料の腐敗シグナル
(試料各約 5g、温度 30℃) A:生アサリ B:玉子焼き C:野菜の天ぷら D:高野豆腐 E:小松菜煮つけ F:煮カボチャ G:がんもどき H:鶏肉だんご I:フライドポテト J:鶏唐揚げ(甘酢)
<腐敗速度定数も決定>
A
B C
D
E
F G
H I J
測定に供した様々な惣菜類(左端は水だけのブランク試料)
市販抗菌シートを 約 1cm×1cmの大きさに切る.
米飯を 5g バイアルにとり、その上にこの抗菌シートを乗せて、一般細菌
による腐敗を 30℃で約 70時間観測した。(下のグラフ参照)
A: 抗菌シートなし、B: B社の抗菌シート、C: C社の抗菌シート
D: D社の抗菌シート
それぞれの抗菌シートに抗菌効果は認められるが、その程度には大きな開
きがあることがわかる
左は米飯 5gを含むバイアルの写真で、抗菌シートを青色に着色してある
測定中の種々の惣菜類の一般細菌による腐敗のシグナル
12 h
A
15 h
B
C
D
15 h
A B
C
D
-
[ Spica による測定事例 1 ] 酵母増殖に対するエタノールの影響
酵母S. cerevisiae を0~10 % の種々の濃度のエタノールを含むグルコースペプトン培地を用いて培養した. その際、
12 ml3容のバイアル(下の写真)に試験液を各 4 ml をとり、Spica 装置内に設置して約 50 時間にわたり増殖シグ
ナルを記録した. 培養温度は 30 ℃. 観測したシグナル(微分形表示)と増殖曲線(積分形表示)を以下に示す.
種々の濃度のエタノールを含む GP培地における酵母の増殖
エタノールの濃度の増加とともに増殖が抑制されている様子を示している。培養温度 30℃。
左側は装置シグナルの微分形表示、右側は積分形表示(増殖曲線)、グラフのフルスケールは培養時間 60 時間に対応
GP 培地の写真
解析画面(1) 腐敗速度を指標とした解析 解析画面(2) 腐敗の時間遅れを指標とした解析
解析結果は右表のように
まとめて表示される
解析結果の部分拡大図
腐敗速度を指標とした解析 50% 腐敗抑制エタノール濃度 6.0 %
100% 腐敗抑制エタノール濃度 10.3 % (*)
腐敗の時間遅れを指標とした解析 50% 腐敗抑制エタノール濃度 6.2 %
100% 腐敗抑制エタノール濃度 10.4 % (*)
(*)は MIC相当
12 h 12 h
EtOH濃度 EtOH濃度
比 増殖活性
比 増殖活性
-
[ Leonis による測定事例 1 ] パン、餅、米飯における糸状菌 Asp.oryzae の増殖]
[ Leonis による測定事例 2 ] シャーレ培養の酵母 S. cerevisiae に対するエタノールの増殖抑制効果
あらかじめカビ胞子(Asp. oryzae)を植菌した食パン、餅ならびに米飯、それぞれ約 5gづつ 60φのシャーレにとり、
30℃で培養したときの装置シグナルを約 40時間観測した. 試料の種類により、それぞれ固有の増殖シグナルが観測
され、三種の試料表面における Asp. oryzae の増殖速度定数を得た.
測定開始前と測定終了後に取り出したシャーレ試料の写真ならびに測定中のシグナルを以下に示す.
観測されたシグナル
解析結果の部分拡大図
食パン(測定前) 食パン(40時間後)
お餅(測定前)
米飯(測定前)
お餅(40時間後)
米飯(40時間後)
12 h
2 h
時間軸を 6倍に拡大表示(この部分から増殖速度定数を自動的に決定)
Asp. oryzae の増殖解析結果
食品試料
増殖速度定数
h-1
増殖速度定数
(平均値)
食パン
0.0920
0.0984
0.0962
0.0955 / h
お餅 0.0880
0.0862
0.0853
0.0865 / h
米飯 0.0445
0.0443
0.0448
0.0445/ h
Spicaによる測定事例と同じく、酵母増殖に対するエタノールの抑制効果をシャーレ培養系で観測したもの.
0~10 % の種々の濃度のエタノールを含むグルコースペプトン培地を60φのシャーレに準備し、酵母S. cerevisiae を
接種して装置 Leonisに設置し、増殖に伴うシグナルを 28時間観測した. 培養温度は 30 ℃.
培養 28時間までに観測したシグナル(左:微分形表示)と対応する増殖曲線(右:積分形表示)を以下に示す.
シグナルはワンクリックで増殖曲線に変換される.
-
各 製 品 仕 様
Antaresシリーズ Spicaシリーズ Leonis シリーズ
1 計測試料数 19または 24試料
(バイアル)
24試料
(バイアル/アンプル)
8試料
(バイアル/アンプル)
24試料
(シャーレ)
15試料
(シャーレ)
8試料
(シャーレ)
2 試料容器サイズ*1 最大 50ml 最大 9ml 最大 30ml 直径 60mm
3 設置条件 熱源のある場所を避ける 可能な限り恒温室に設置
4 計測環境温度 5℃~55℃の範囲で計測可能(ただし、恒温室の温度調節域にもよる)
5 データ取込み
と表示
データの取込み時間間隔は 60秒
1つの実験で最大 166日まで連続記録可能
データはモニター画面にグラフ表示(上図参照)するとともに、エクセル形式で保存
6 電 源 100V 15A (最大)
7 本体外形寸法
と重さ
420×520×575mm
50 kg
400×460×500mm
35 kg
540×540×250mm
33 kg
540×500×250mm
30 kg
360×360×250mm
18 kg
8 構 成
本体試料計測ユニット
データ取得ユニット
循環恒温水槽*2
PC *2
本体試料計測ユニット(恒温制御系内蔵)
データ取得ユニット
温度制御電源ユニット
PC *2
9 その他
計測中のデータ(Excelタイプ)は、①数値表の表示、②シグナルのグラフ表示、③当該試料中の微生物
の増殖曲線(腐敗曲線)の表示、のいずれでも好みのものを任意に切り替えて表示することができる.
また、計測中のデータは計測を中断することなく解析に供することができ、さらに特定の試料のみを選択
して解析することも可能.
*1 市販のガラス製バイアルまたはアンプルを使用. シャーレはプラスチック、金属、ガラス製のいずれでも可能.
*2 循環恒温水槽ならびに PCは基本的にユーザーがお手持ちのものを使用.
(2008-2010 JST先端計測分析技術・機器開発事業のもとで開発.上記以外の仕様については別途ご相談下さい)
問い合わせ・ご注文・技術プレゼンのご相談はどうぞ下記まで
けいはんな文化学術協会・微生物計測システム研究所
〒619-0237 京都府相楽郡精華町光台 1-7 関西文化学術研究都市 けいはんなプラザ・ラボ棟 3F Tel 0774-95-5110; Fax 050-3156-1616 http://www3.kcn.ne.jp/~kvc E-mail:antares@kvc.keihanna.ne.jp
0 % 2 % 4 % 5 % 6 % 7 %
培養 28時間(上記シグナルに対応)後に取り出したシャーレ試料の状態(数値は培地中のエタノール濃度)
(1) 腐敗速度を指標とした解析 50% 腐敗抑制エタノール濃度 6.5 % 100% 腐敗抑制エタノール濃度 11.8 % (*)
(2) 腐敗の時間遅れを指標とした解析 50% 腐敗抑制エタノール濃度 7.8 %
100% 腐敗抑制エタノール濃度 14.3 % (*)
(*)は MIC相当値
エタノール濃度の増加とともに酵母増殖が抑制されている様子が目視でも明らか. 装置 Spicaの場合と同じ結果を与える. ただし、腐敗速度はシャーレ培養の場合 の方が大きい. これは培養液の比表面積 が大きく、酸素供給速度が大きいため.
Antares Spica Leonis Antares Spica Leonis Anatares Spica Leonis Antares Spica Leonis Antares Spica Leonis
(2015.11 版)
培養 28時間(1680分)までの計測シグナル(左)と増殖曲線(右)
アドバンス理工株式会社
〒224-0053 神奈川県横浜市都筑区池部町 4388 Tel045-931-222; Fax 045-931-2222 http://advance-riko.com/company/profile/ E-mail: [email protected]
2 h 2 h
解 析 結 果