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Proposed byEXPO 2020 DUVAI Exhibition DATE: 2017.12.26
Consideration on Exhibition
2017.12.26ver.001
Seiichi Saito / Keitaro Shimizu
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資料6
EXPO 2020 DUBAI EXHIBITION POTENTIALS | 2017.12.26 | CONFIDENTIAL
Consideration on Exhibition Expo 2020 Dubai で日本館がやるべき展示方法
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2020年ドバイ国際博覧会
Expo 2020 Dubai
メインテーマ
Connecting minds, Creating the future 心をつなぎ、未来を創る サブテーマ
1: Opportunity 機会
2: Mobility 流動性
3: Sustainability 持続可能性
場所:アラブ首長国連邦(UAE)ドバイ市
会期:2020年10月20日~2021年4月10日
参加予定国:200以上の国及び国際機関(想定)
来場者数:約2,500万人(想定)
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万博とは、
公衆を教育すること、
イノベーションを共有すること、
進歩を促進すること、
協力を促進すること を
目的とする国際的なイベントである。
An Expo is a global event that aims at educating the public, sharing innovation,promoting progress and fostering cooperation. (出展:BIEウェブサイト)
国際博覧会(万博)とは?
Aims of Expo
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国際博覧会で我々日本館として出すべき
コンテンツ・展示手法は今の日本の各業界・分野の
「先端」の状態を見せることを主な目的にするべきで、
その「先端」を見せるために必要な展示方法を
検討すべきなのは明らかである。
万博での展示の目的は?
Aims of Exhibition
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万博は、開催国ならず世界の多くの人に見られる機会でもある。
その為、万博の展示は
現在多く見受けられる
日本国内の企業連携、研究連携、技術連携 の機会にすべきであり、
また、新しい動きや考えを持っている
日本の若い才能を発掘する機会にもなりえる。
万博は加速器でもある
Expo is an accelerator
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See things Experience Things
見る時代から、体験する時代に。
今の時代は、インスタ映えのトレンドに象徴されるように、人は体験をしその結果として
その体験を切り取ることを当たり前に行っている。
Expo 2020 Dubaiの日本館では(また2025年の大阪万博が決定した際にも)人の細かい感情も含めて、
繊細に捉えそれをもてなすことの出来る日本人ならではの感覚を最大限に活用し、
インタラクティブであり、体験をすることで完成するような展示を目指していくべきだと考える。
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少し前までのトレンドでは、
テクノロジー主導で見せる展示が多かったように思える。
しかし、本展示では
テクノロジーはあくまでも道具であり、
見せるべき内容・メッセージ・読後感をしっかりとデザインし、
それを見せるために必要なテクノロジーや手法を用いる必要がある。
「⃝⃝⃝を展示に使いたい」ではなく、
「△△△を表現するために、⃝⃝⃝を展示に使用する」の判断が必要。
道具としてのテクノロジー
Technology as Tools
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ほとんど全ての業界において世界的に活躍する才能を持った人材が
いる国はなかなか無い様に思える。
だからこそ、本当に日本のエッジを担う人をしっかりと起用し、
日本館として見せるべき日本の才能の集積を見せる必要がある。
建築
グラフィック
衣装
展示
プロダクト
シアター
他
必要であれば、従来の体制づくりの考え方や体系図等を変えてでも、
あるべき人材の体制は実現させるべき。
日本のエッジをしっかりと見せる
Edge of JAPAN
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日本館を考えるにあたって、
キュレーターチーム(数名の実働できる有識者 等)を編成し、
日本館を作る際の建築、空間、イベント、衣装、展示と
スタッフィング(企業・若い才能)等を検討・交渉のきっかけをつくる。
その上でプロデューサーチームと実際にどのように作り上げるのかを
検討し、最終的に制作をする。
※体制やプロセスをどの様に行うかは今後検討。
日本館展示を考えるキュレーター
Curator
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Potential Direction of Exhibition @ PavilionExpo 2020 Dubai で日本館がやるべき展示の可能性
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オールジャパンで創る、 楽しみながら学べ、来訪者が参加することで完成する共創展示。
日本館キーコンセプト案 :
多様性と共創 /「つなぐ」技術と人 / 美しい調和
CO-CREATING EDUTAINMENT
やるべき展示の方向性 ・本当にあるべき物をあるべき人にデザインしてもらった空間
・ブランドや企業を超えたオールジャパンの共創 (ドバイ現地との共創もあり)
・未だに検討段階であるテクノロジーやプロトタイプの体験展示
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JAPAN. THE PROCESS
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JAPAN. THE PROCESS
日本のものづくりの強さ=プロセス
日本文化は世界に誇れるブランドを数多く排出してきた、 その美しさと繊細さは全て物の表面ではなく、プロセスに宿ってきた。 現在でも、日本の多くのものは町工場を中心に創られている。
今の時代様々な業界において同じような商品やサービスが展開される中、 表面的に判断すると日本のものづくりはさほど 大きな評価をされない時代になったのかもしれない。
一方、日本は伝統文化と新しい文化が多く共存すると海外からは評価されている現状がある。
ものづくりや産業も同じように、
今までのものづくりのプロセスの中にAIやIoTを当たり前の様に導入し、
今の時代だからこそのものづくりやプロセスを実現している。 ※当たり前すぎて、あまり日本人自身は気づいていないのかもしれない
日本として、モノが創り出されるプロセスをしっかりと見せていくことで、 またそれを体験してもらうことで 世界の方々の日本に対する文化の見方を 再認識してもらえるのではないだろうか。
日本ならではの過程のデザイン
Connecting minds, Creating the future 心をつなぎ、未来を創る
1: Opportunity 機会 2: Mobility 流動性 3: Sustainability 持続可能性
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JAPAN. THE PROCESS
日本館=大きな工場
日本の最先端のモノづくりをプロセスと内部を見せることで
体験、発見してもらうような展示。
車などの工場、車の内部
伝統工芸、
伝統工芸+先端のプロセス 等様々なモノを因数分解し、
ものが創られるプロセスをしっかりと見せ展示。
このような展示をすることで、
日本人が持つ繊細な思考・技術 や 伝統と先端の融合 など
を見せていくことが出来るのではないか?
日本ならではの過程のデザイン
Connecting minds, Creating the future 心をつなぎ、未来を創る
1: Opportunity 機会 2: Mobility 流動性 3: Sustainability 持続可能性
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CASE STUDIES視点を変えたコンセプトを軸に 体験デザインを設計している施設例
※ケーススタディーとして掲載している作品は あくまでも今後の展示を考えるにあたっての参考として掲載しています。16
1. 国内の事例
CASE STUDIES / Domestic
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NIFREL(ニフレル)は水族館、動物園、美術館のジャンルを超えて、
まるでアートを楽しむかのように、生きものや自然の魅力を直感的により身近に楽しめる施設。
生きものたちと、造形物、照明、映像、音楽が融合する空間展示で、子どもはもちろん大人の感性も刺激する。
ArchitectureLogotype
“生きているミュージアム”
Tagline
ニフレル http://www.nifrel.jp/index.htmlCase Study 1-01
「感性に触れる」Concept
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ニフレル http://www.nifrel.jp/index.htmlCase Study 1-01
「みずべにふれる」展示ゾーン「いろにふれる」展示ゾーン 「すがたにふれる」展示ゾーン「わざにふれる」展示ゾーン
地球が育む多様ないのちと個性を、「いろ」「わざ」「すがた」
「みずべ」「うごき」など生きものの個性をテーマ別にして、
その魅力をわかりやすく表現。
個々の生き物の魅力に気付きやすいようにするために、
アートの展示手法が取り入れられている。
Space
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https://www.miraikan.jst.go.jp/
日本科学未来館は、いま世界に起きていることを科学の視点から理解し、
私たちがこれからどんな未来をつくっていくかをともに考え、語り合う場。
日々の素朴な疑問から最新テクノロジー、地球環境、宇宙の探求、生命の不思議まで、
さまざまなスケールで現在進行形の科学技術を体験できる。
“科学は、未来をどう変えるんだろう?
私たちは、未来に何ができるんだろう?”
日本科学未来館Case Study 1-02
ArchitectureLogotype
「問い、考え、行動する」
Concept
Tagline
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Space
https://www.miraikan.jst.go.jp/日本科学未来館:日本科学未来館Case Study 1-02
科学を伝えるだけでなく、来館者が自らそれを考え、それを行動に移すことを促す。
来館者はまず「問い」から始まり、自らそれを「考え」、そして「行動」に移す、
「問い、考え、行動する」という3ステップでの閲覧方法が展示のベースとなっている。
未来館公式の常設展を案内するアプリ
『Miraikan ノート』
モデルコースごとに問いかけが用意されており、
コースを回りながら考えたことをメモできる。
体験後は毎日の生活の中での、
「問い」「考え」「行動」をメモするアプリとなる。
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https://www.miraikan.jst.go.jp/日本科学未来館:日本科学未来館Case Study 1-02
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日本科学未来館 エデュテインメント展示
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デザインあ展Case Study 1-03
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http://www.2121designsight.jp/program/design_ah/
デザインを特別なものではなく、日常に溶け込んでいるものとしてとらえ、
それを発見したり考えるためのデザイン思考を育てる目的の展覧会である。
NHKで放送中の教育番組「デザインあ」が発展した企画で、
展覧会ならではの体験型展示も多くそろえている。
洞察力や創造力とともに、無意識的にものごとの適正を判断する身体能力も養うことができる。
Concept
デザインマインドを育むTagline
“みるのはわたし”
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Space
デザインあ展Case Study 1-03
ガイダンスや説明文はいっさいなく、会場は遊びと展示の中間の場所のイメージで作られた。
食、メディア、プロダクト、経済、組織の5つのテーマに沿って展示がまとめられていて、
それぞれ「すし」「本」「うつわ」「お金」「学校」という身近なものに置き換えられている。
デザインという幅広いテーマをファイリング、整理しわかりやすいものに変化させた例。
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http://www.2121designsight.jp/program/design_ah/
ちょうどいい(佐藤卓デザイン事務所)並べることで大きさを感覚を使って
知ることができる
学校の解散(岡崎智弘)港区赤坂小学校の一学級が実際に
使っているものを分解して展示している
なんでも100円ぶん(studio note)セロハンテープからキャビア,
六本木の土地まで100円分の量を視覚化する
ごちゃまぜ文庫(Perfektron)本の積み木上と下のパーツを入れ替えて、
新しい題名の本をつくる
うつわの解散(岡崎智弘)うつわから模様を外すことで模様の意味と
関係性が見える
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実体験から遊び・学ぶ、エデュテインメント展示 参加者の作品をアーカイブし、作品として蓄積・展示するコンテンツも
デザインあ展Case Study 1-03 http://www.2121designsight.jp/program/design_ah/
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単位展Case Study 1-04
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http://www.2121designsight.jp/program/measuring/
Concept
見えないものの視覚化
Tagline
あれくらい それくらい どれくらい?
空気、光、音など、そのままでは捉えにくいものの量を示すさまざまな単位を、
視覚的に分かりやすく並べたり、違う単位と比較したりすることで、直感的に理解できるようにした。
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Space
単位展Case Study 1-04
触れることができる体験型の展示も多く、尺貫法などの単位が生まれた文化的背景や、
ものづくりにおいて単位が果たす役割を学ぶことができる。
アーティストの作品はなく日用品ばかりが展示されているが、切り口を変えると新鮮に見えてくる例。
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りんごってどれくらい?(Perfektron)手で円をつくると、リンゴ、だるまなどその大きさに近い物が画面に表示される
ことばのおもみ(大野友資+岡本健)面積比から平仮名の重さを計測し、
重さを可視化した作品
Pixelman (岡崎智弘)スクリーンに近づくと自分の像の
きめが荒くなり、ピクセルの変化を体験できる
長さの比較:1から100のものさし(studio note)1cmから100cmに対応したプロダクトを
順番に展示する
Giraffe's Eye(岡崎智弘)会場を真上から移すスクリーンで、
手元を操作すると見下ろす高さが変わる
http://www.2121designsight.jp/program/measuring/
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土木展Case Study 1-05
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Concept
見えないものの視覚化
Tagline
つなぐ ながす ほる ためる
日常生活を支えているにも関わらず、つながりを実感する機会のない「土木」にフォーカスし、
再発見を通してより良い未来を考えるきっかけとなるよう開催された
http://www.2121designsight.jp/program/civil_engineering/
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Space
土木展Case Study 1-05
土木という専門分野を扱いながらも学術的な知識の増やすのではなく、
あくまでも感覚的に楽しむことで主体的な学びを促す展示となっている。
まもる、ほる、つむ、ためる、つく、つなげる、ささえる、はかるといった行為を
テーマにした作品で構成されている。
動詞を用いて土木を身体的に捉えることでよりわかりやすいものになる。
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つむ: ライトアーチボリューム(403 architecture)
空気で膨らませたピースで橋をつくる体験型作品。アーチの構造を学ぶことができる。
土木オーケストラ(ドローイングアンドマニュアル)日本の高度経済成長期を支えた工事現場の記録映像を、現代の土木映像へとつなぐ。
ダイダラの砂箱(桐山孝司、桒原寿行)来場者が砂場遊びを通して土木の設計者と
なれるインスタレーション
ためる(ヤックル株式会社)ダムの水が流れている映像空間にて、圧倒的なスケールで水の溜まる様子を体感できる
つなぐ:渋谷駅(田村圭介)巨大な渋谷駅模型を通して、土木が駅構内をつないでいることを知ることができる
http://www.2121designsight.jp/program/civil_engineering/
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アスリート展
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http://www.2121designsight.jp/program/athlete/
アスリートのパフォーマンスを臨場感ある展示で体験できる
Case Study 1-06
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実際のフィジカルな動きに連動した体験 脱穀-籾摺り(もみすり)-精米
http://www.2121designsight.jp/program/kome/Case Study 1-07 コメ展
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金融/知のミュージアムCase Study 1-08
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http://museum-of-finance.com/
遊びながら・学ぶ、エデュテインメント展示 「金融」と人間の約束と、その未来が見えてくる体験ミュージアム
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MOVE 生きものになれる展Case Study 1-09
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実際に生きものに「なってみて」こうしたユニークな生き方がなぜ選ばれてきたかを実感するまったく新しい試み 体験型の展示を通して、生きものの知恵や技術を楽しみながら学び、「生物多様性」や「他者理解」の学習を目指します。 展示会場は、ワンダー・ジャングル、ミラクル・サバンナ、スモール・ガーデン、サバイバル・オーシャンの4つのテーマで構成されており、 ダンゴムシが生息する小さな世界から、熱帯雨林、サバンナ、海など様々な環境に適応する生きものたちの驚きのワザや不思議いっぱいの生態を学ぶことができます。
http://zukan-move.kodansha.co.jp/nareru/
2. 国外の事例
CASE STUDIES / International
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La Cité du VinCase Study 2-01
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Concept
感情、感性、想像力に
働きかけるワインの学び
2016年にワインの産地として名高いボルドーの中心地に
オープンし、ワインに特化した世界最大規模のミュージアムとして
世界中から注目を集めている。
単なる嗜好品としてではなく、
1つの文化としてワインを世界へ発信する場。
http://www.laciteduvin.com/en
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Space
La Cité du VinCase Study 2-01
個人が自分のペースと趣向に応じて知識を得ることができるよう、インタラクティブな展示を提案
建築から展示まで一環してデザインされている。
地域の特性を伝える上で何をすべきか、参考になる事例なのでは?
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世界中のワイン畑のランドスケープを体験する最後は最上階の展望台でボルドーの風景を一望しながらワインのテイスティングができる
テーブルに情報がプロジェクションされ、実際に食事をしているように
ワインと食のマリアージュを学ぶ
オブジェのようにデザインされた装置で草や皮などワインにまつわる匂いを感じる
http://www.laciteduvin.com/en
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Zollverein Ruhr Museum
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Concept
自然と文化の歴史を結びつける
ドイツ、エッセンにある炭坑で90年代まで利用されていたが、
ユネスコの産業遺産として登録された。
ただの産業遺産として保存されるのではなく、地域博物館として転用されている。
https://www.ruhrmuseum.de/museum/Case Study 2-02
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Zollverein Ruhr Museum
Space 地域のアイデンティティであった産業をアイデンティティとして残しながらも、
うまく利用している例である。建物と線路の跡はランニングトラック、アイススケートや
スイミングプールにも使われ、公共空間として地域の人々に還元されている。
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https://www.ruhrmuseum.de/museum/Case Study 2-02
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Carte Blanche
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Concept
コミュニケーションの展示
パリの美術館パレドトーキョーで行われた、アーティストTino Sehgalによる展示。
空間に作品、展示物はなく、空間内で行われるのはそこにいる人間同士の対話のみである。
http://www.palaisdetokyo.com/en/event/tino-sehgalCase Study 2-03
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Carte Blanche
Space
空間に役者として配置されている人から、
「進歩とは何だと思うか」
「旅行にガイドブックは必要か」
などの問いをビジターは投げかけられる。
質問に答えながら空間内を
歩き回ったり座ったりを繰り返す。
空間体験と会話中の思考がリンクし、
より印象に残る構成になっている。
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http://www.palaisdetokyo.com/en/event/tino-sehgalCase Study 2-03
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sleep no more物語の中に迷い込む 体験するミュージカル。ビル全体が会場となり、体験者は、マスクを被り、’幽霊’としてシェイクスピアのマクベスの世界に迷い込む。決められた導線はなく、興味軸でストーリーを追いながら彷徨い歩く中で物語が進行する。
https://mckittrickhotel.com/Case Study 2-04
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圧倒的なスケールの体験 手元のディスプレイでビル全体のファサードをコントロールできる
BCP Affinity LED Facade Lightinghttp://www.lighting.philips.com/main/cases/luminous-magazine/luminous-14/
luminous-14-interactive-media-facadeCase Study 2-05
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3. 過去のエキスポ事例
CASE STUDIES / Expo
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EXPO’70 日本万国博覧会
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テーマ 「人類の進歩と調和」
(Progress and Harmony for Mankind)
「人類の進歩と調和」をテーマに掲げ、77ヵ国が参加し、戦後、高度経済成長を成し遂げアメリカに次ぐ経済大国となった日本の象徴的な意義を持つイベントとして開催された。日本においては1964年の東京オリンピック以来の国家プロジェクトであり、多くの企業・研究者・建築家・芸術家らがパビリオン建設や映像・音響などのイベント制作・展示物制作に起用された。大阪市など会場周辺市街地では万博開催への整備がなされ、道路や鉄道・地下鉄建設など大規模開発が進められた。一方、第二次世界大戦以来の規模となる芸術家らの国家イベントへの動員は文化・芸術界内部で批判があったほか、同じく1970年に予定されていた日米安保条約改定に関する議論や反対運動(70年安保闘争)を大イベントで国民の目からそらすものだとして、大学生らによる反対運動も行われた。 テーマ館の太陽の塔やアメリカ館・ソ連館などの、人気パビリオンでは数時間待ちの行列ができるなどして大変混雑した。特にアポロ12号[2]が持ち帰った「月の石」を展示したアメリカ館の行列は延々と続き、途中であきらめて他の館へ行く人も多かった。その異常な混雑ぶりから、テーマをもじって「人類の辛抱と長蛇」や「残酷博」と揶揄されたことがある。また、国際博覧会史上初めて黒字となった。
http://www.expo70-park.jp/cause/expo/ 出展:wikipediaCase Study 3-01
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上海万博 / イギリス館
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Concept
アイデアの館
タンポポの愛称で呼ばれており、細長いアクリルポールを無数に差し込んだ建物は風によってアクリルが揺れる
ことで不思議な生命体のように見える。
古典の伝統を引き継ぎ未来を作るというテーマを、建築の形態で表現した作品になっている。
https://www.designboom.com/architecture/uk-pavilion-at-shanghai-world-expo-2010-2/Case Study 3-02
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上海万博 / イギリス館
Architecture
トーマス・ヘザウィック設計 上海万博 / イギリス館
種の大聖堂 ミレニアム・シード・バンクとは世界に存在する種子の25%を集めようというプロジェクトだ。25%といっても途方もない数になる。「今まで木や花を嫌いという人に会ったことがありません。種を守るというコンセプトには誰もが賛同するでしょう。」
こうして出来上がったのが“種の大聖堂(聖殿)”だ。長さ6.7mのアクリルのバーの先端に種子を埋め込み、中から外へ突き通すようになっている。その数、実に6万6000本。バーは風に吹かれてそよそよ揺れる。中国人たちは親しみを込めて「タンポポ」と
呼んだ。 「人々がどこのパビリオンに行くか話していて、『イギリス館は、種の大聖堂だって。種の大聖堂って何?』ってなるでしょう。『何?』となる瞬間が重要です。僕たちが作らなければならなかったのは、人々から疑問を引き出すパビリオンだったんです」
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Case Study 3-02 http://www.buaiso.net/business/economy/16894/
http://www.heatherwick.com/projects/buildings/uk-pavilion/
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上海万博 / デンマーク館
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Concept
Welfairytailes(Welfare+Fairytaile)
豊かさと童話
Better City, Better Life(より良い都市、より良い生活)をテーマに上海で行われた2010年のエキスポである。
パビリオンを小さな都市に見立て、デンマークの生活を体験する空間を提供した。
コペンハーゲンの人魚像の実物が展示されたことでも話題となった。
Case Study 3-03 https://www.archdaily.com/57922/denmark-pavilion-shanghai-expo-2010-big
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上海万博 / デンマーク館
Space
展示会場は螺旋状に構成され、円形の展示スペースの
周りには自転車通路が備えられている。
コペンハーゲンで実際に使用されているレンタサイク
ルに乗ってパビリオンを走ることが可能で、オランダ
の都市政策を体験できる形である。
パビリオンの中心にはコペンハーゲンの港の水で作っ
たスイミングプールがあり、オランダの清潔な水環境
のアピールになっている。
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Case Study 3-03 https://www.archdaily.com/57922/denmark-pavilion-shanghai-expo-2010-big
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ミラノ万博 / スイス館
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Concept
スローな食育
Feeding the Planet, Energy for Life(地球に食料を、生命にエネルギーを)をテーマにミラ
ノで行われた2015年のエキスポである。
来場者に、自分の消費の仕方と無駄、消費者の責任について考えさせる展示となっている。
Case Study 3-04 https://www.inexhibit.com/case-studies/milan-expo-2015-swiss-pavilion/
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ミラノ万博 スイス館
Space
パビリオンは水、塩、コーヒー、リンゴで満たされた
四つのタワーから成り、
消費者の責任ある行動の重要さを訴えていく。
タワーの中の食料品は、誰でも自由に好きなだけ取る
ことができるが、食料が補充されることはない。
1人の消費量によって、他の人に残される量が決まる
ということを提示している。
一方展示空間自体はいたって合理的でシンプルであ
る。
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Case Study 3-04 https://www.inexhibit.com/case-studies/milan-expo-2015-swiss-pavilion/
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ミラノ万博 / Future Food District
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Concept
食と情報
生産過程の可視化
スーパーマーケットCOOPをパートナーにしたイタリアの建築家カルロ•ラッティによる展示である。
食べ物の情報をテクノロジーを用いて入手し、食品がスーパーにたどり着くまでの行程を知ることができる。
このスーパーでは実際にものを買うこともでき「未来の世界を体験する」という、
エキスポではある種王道とも言える形式となっている。
Case Study 3-05 https://www.carloratti.com/project/future-food-district/
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Space
並んでいる商品を手で示すだけで、
その商品の値段はもちろんのこと産地のデータ、
売り場までの移動に消費された燃料と
環境へ及ぼす影響などの情報が、
上のパネルにデジタル表示される。
ロボットが店員となり2本の機械の腕で購入品は処理され、
途切れのない一連の拡張現実を体験できる。
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ミラノ万博 / Future Food District Case Study 3-05 https://www.carloratti.com/project/future-food-district/
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Thank you.
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