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Page 1: 経営行動分析 (春学期、秋学期 2単位) 北島 治 - Kansai U142 関西大学総合情報学部 授業計画 2015 〈S〉 経営行動分析 (春学期、秋学期

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関西大学総合情報学部 授業計画 2015

〈S〉経営行動分析 (春学期、秋学期 2単位) 北島 治

■授業概要 近年、企業を取り巻く経営環境はめまぐるしく変化している。企業はこうした経営環境の変化にうまく適応した行動をとることが重要である。もし環境変化の適応に失敗すれば、企業の存続そのものが危うくなる場合もある。また、企業は経営環境そのものを変化させる行動をとることもある。この講義では、このような企業をめぐる経済的・社会的環境と企業の経営行動との関係を考察し分析する。具体的には、企業の経営環境とは何か、経営環境の変化に適応する経営戦略とはどのようなものか、経営戦略と経営組織形態はどのような関係にあるのか、経営環境を変化させるような企業の革新性・創造性とはどのようなものか、社会的存在である企業はどのような経営行動をとるべきか、などについて、実際の企業や業界のケース分析を通して解説する。 また、企業は経営行動の結果を一定期間ごとに決算報告という形で公表している。この講義では、経営行動の結果を写し出している決算報告の会計情報である財務諸表の読み方とそれら会計情報をさらに加工処理して行う経営分析の手法についても解説する。経営行動を検証する重要な手法としての財務諸表分析、経営分析の基礎を理解することを目指す。

■到達目標①企業の経営環境と経営行動に関する基礎知識を

習得し、両者の関係性について理解する。②企業の経営行動の結果を評価するための会計情

報(財務諸表)と経営分析手法の基礎知識を習得する。

■授業計画1 オリエンテーション2 企業経営のしくみと株式会社の機関3 企業の経営環境と経営行動4 企業の組織形態と経営戦略5 経営戦略論の展開6 企業戦略の策定7 競争優位のための事業戦略8 経営計画と損益分岐点分析9 経営行動の写像としての会計情報10 財務諸表の読み方(1) 貸借対照表と損益

計算書11 財務諸表の読み方(2) キャッシュフロー

計算書、および財務三表の関連12 経営分析(1) 収益性の分析13 経営分析(2) 安全性・成長性の分析14 企業の経営行動と財務諸表・経営分析による

ケース・スタディ15 演習問題の解説と講義全体のまとめ

■授業時間外学習 シラバスに記載の参考書や授業時に紹介する書籍の中にある具体的な企業のケーススタディをよく読み、企業の経営行動分析や経営分析に関する授業内容を確認・理解する努力をすること。

■成績評価の方法 定期試験(筆記試験)の成績と平常成績で総合評価する。 平常成績を評価する素材としてレポート提出を課す。 定期試験80%、レポート20%の割合で総合評価する。

■成績評価の基準 各回で取り上げた基本的な概念や分析手法について正しく理解できているかどうかを評価する。

■教科書 使用しない。プリントを配布する。

■参考書『グローバリゼーションと経営・会計』(唯学書房)高浦忠彦 編著 2005

『ケースに学ぶ経営学[新版]』(有斐閣)東北大学経営学グループ 2008

『ビジネスモデル分析術』(阪急コミュニケーションズ)望月実、花房幸範、三木孝則 2013

『財務諸表分析 第5版』(中央経済社)桜井久勝 2012

『「良心ある企業」の見わけ方 向社会性という新しい企業価値』(宝島社新書)(宝島社)小榑雅章 2006 その他の参考文献も授業時に適宜紹介する。

■備考

Business Behavior Analysis

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