demol ep - kao「デモールep」はアルカリや光、熱などに対しては安定...
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花王の水中分散剤
デモールEP (DEMOL EP)
「デモールEP」は、高分子ポリカルボン酸を主成分とする水溶性分散剤で、水溶液中で顔料や染料、
クレー、ラッテクス、農薬などの分散にすぐれた効果を発揮します。また、「デモールEP」は淡色である
ため、適用する製品において着色の心配がありません。その応用範囲は極めて広く、たとえばエマルション
ペイント(特にアクリル系)に対して、その強力な分散作用により適当な流動性や隠敝力、色分れの防止、
その他塗膜に要求される諸性質を満足させることができます。
目 次
1.性状と一般特性 ………………………………………………………………………………………………… 1
1-1 性 状 ………………………………………………………………………………………………… 1
1-2 表面張力 ………………………………………………………………………………………………… 1
1-3 起 泡 性 ………………………………………………………………………………………………… 1
2.分散性能 ………………………………………………………………………………………………………… 2
2-1 分 散 力 ………………………………………………………………………………………………… 2
2-2 湿潤剤や他の分散剤との併用効果 …………………………………………………………………… 3
2-3 最適pH領域 …………………………………………………………………………………………… 4
3.使用量と配合例 ………………………………………………………………………………………………… 4
4.塗料検査協会における評価試験例 …………………………………………………………………………… 5
4-1 塗料の配合 ……………………………………………………………………………………………… 5
4-2 塗料の作成 ……………………………………………………………………………………………… 6
4-3 試 験 結果 ……………………………………………………………………………………………… 7
4-4 総 括 ……………………………………………………………………………………………… 13
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1.性状と一般特性
1-1 性 状
「デモールEP」の性状は、次の通りです。
内 容 組 成 ポリカルボン酸型高分子界面活性剤
イ オ ン 性 陰イオン性
外 観 淡黄色透明液体
色(1)(25%) 10以下
固 型 分 24%以上
揮 発 分 76%以下
pH(2%) 10~12
水溶状(2%) 透明に溶解
注:(1) 色:Gardner式。なお、「デモールEP」は約-1.5℃で凝固しますが、性能に変わりはあり
ません。
1-2 表面張力
「デモールEP」の表面張力を次に示しました。
デモールEPの表面張力(20℃、デュヌイ法)
固形分濃度(%) 表面張力(mN/m)
0.01
0.10
0.25
1.00
62.3
54.4
48.2
38.4
1-3 起 泡 性
「デモールEP」の起泡性を次に示しました〔表の数値は、泡の高さ(㎜)を示します〕。
デモールEPの起泡性(20℃、ロス・マイルス法)
濃度(%) 時間(分) 0.25 0.50 1.00 5.00 10.00
0
1.0
2.5
5.0
7.5
10.0
15.0
60
18
10
7
5
4
3
90
40
20
10
8
5
4
95
40
25
18
13
8
5
100
70
25
10
7
5
4
120
7
3
2.5
1.5
0.5
0
測定温度:40℃
濃 度:固形分濃度
時 間:起泡後の経過時間
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2.分散性能
2-1 分 散 力
「デモールEP」は、少量の添加によって高濃度の顔料を均一に分散させ、スラリー粘度を下げてすぐ
れた流動性を与えます。チタン白やベンガラ、黄華鉄、炭酸カルシウム、硫酸石灰、硫酸バリウム、亜鉛
華、ハンザイエロー、レーキレッド、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、フライアッシュ、
シリカ、アルミナ、クレー、トリホン、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウムなどの分散に好適です。
一般に粉体が同一の場合、分散性の良好なものほど粒子間の摩擦が減少し、したがって吸水量も減少し
ます。このため、分散性の尺度としてしばしば吸水量が用いられます。「デモールEP」の試験結果を次
に示しました。
デモールEPの吸水量
顔 料 吸水量(cc/g)
チタンホワイト(アナターゼ)
チタンホワイト(ル チ ル)
群 青
炭 酸 カ ル シ ウ ム
ベ ン ガ ラ
亜 鉛 華
ハ イ ザ イ エ ロ ー
フ タ ロ シ ア ニ ン ブ ル ー
0.94
0.86
0.50
0.32
0.50
0.61
1.25
1.25
「デモールEP」濃度は、顔料当り固形分と
して0.2%。
また、チタンホワイト、炭酸カルシュウムに対する「デモールEP」の沈降試験の結果は次のようにな
ります。
TiO2(ルチル型)に対する沈降試験(水渡荒川式) CaCO3に対する沈降試験(水渡荒川式)
分散剤無添加
分散剤無添加
沈
降
量
デモールP
沈
降
量
デモールN
デモールP
(g)
3.0
2.0
1.0
0
デモールN
デモールEP
(g)
3.0
2.0
1.0
0
デモールEP
0 30 60 90 120 150 0 30 60 90 120 150
時 間(分) 時 間(分)
測定条件:
TiO 2 …………… 10g 分散媒(蒸溜水)… 400cc
分散剤 …………… 40mg(対顔料0.4%固型分)
(温度:20℃)
測定条件:
CaCO 3 ………… 10g 分散媒(蒸溜水)… 400cc
分散剤 …………… 40mg(対顔料0.4%固型分)
(温度:20℃)
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デモールEPの分散力と添加量の関係(30℃)
(見掛け粘度:B型粘度計にて測定)
分散系の組成
ZnO 100 g
水 100 g
デモールEP 0~1g(固形分)
B型粘度計使用
見掛け粘度
サスペンションの見掛け粘度は、粒子間の摩擦
の有無により変化します。分散剤が添加されて摩
擦が減少すると、粘度は著しく低下します。
(mPa.s)
1000
100
10
0.10 0.50 1.00
デモールEPの添加量(%)
〔対顔料、固形分換算〕
したがって、見掛け粘度もまた分散性の尺度と
することができます。
その一例を右に示しました。
2-2 湿潤剤や他の分散剤との併用効果
「デモールEP」の表面張力低下能は、表面張力のデータにみられるように一般の湿潤剤のレベルまで
はないので、親油性の特に高い有機顔料の分散には、顔料表面の濡れをよくする意味でポリオキシエチレ
ンオクチルフェニルエテールや、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸ナトリウムなどの湿
潤剤を併用することが効果を高めます。
なお、チタンホワイトのような親水性顔料の分散には、「デモールP」(ポリカルボン酸型高分子界面
活性剤)がすぐれており、「デモールEP」との併用がよい結果を与えることもあります。
特に酢酸ビニルエマルション(pH5.0)では、「デモールP」がすぐれています。したがって、たとえ
ばデモールEP/P=2/1(固型分比)の混合物を用いることにより、「デモールEP」の使用量を低
減させることができる場合もあります。
デモールEP/P=2/1混合物の使用量と分散性(30℃)
(分散系:ZnO100g、水100g、分散剤2~8g固形分)
使用量(固形分%) 見掛粘度(mPa.s)
1.0
2.0
3.0
4.0
36.0
37.0
117.0
1,123.0
デモールEP/P混合物の使用量は、顔料
当りの固形分%で示す。
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2-3 最適pH領域
「デモールEP」は25%の水溶液となっていますが、顔料
の分散に使用する場合は10%濃度に稀釈して使用すると便利
です。この濃度で顔料を混和すると最高の分散効果が得られ
ますので、この分散液をさらに所定の濃度まで稀釈して使用
するのが能率的です。
「デモールEP」の分散効果は、pHが 8.5~10.5の系で
もっとも良好です。エマルションペイントの配合は、このpH
範囲にあるため好都合です。 分散系がこれより低いか高い
pHの場合には、pHが低下あるいは上昇するにしたがって
分散力が急激に低下しますので、もし酸性側で分散させるこ
とが必要な場合は「デモールP」の使用をおすすめします。
「デモールEP」はアルカリや光、熱などに対しては安定
ですが、pHが3.5以下では酸析され、白濁します。
3.使用量と配合例
「デモールEP」の使用量は、分散させる顔料その他の物質に対して0.5%~3%で、1%が標準です。
次に二、三の配合例を示します。
(1) 酢酸ビニルエマルション塗料の配合例
配合例1(屋内用) 配合例2(屋内用)
酸化チタン
炭酸カルシウム
カゼイン酸アンモニウム(5%)
デモールEP(25%)
デモールP(20%)
ペンタクロロフェノール(5%)
酢酸ビニルエマルション(*)(50%)
水
(*)DBP5%含有
20 %
15
2
1.5
0.5
1
40
20
100
酸化チタン
カオリン
炭酸カルシウム
メチルセルロース(2%)
ヘキサメタリン酸ソーダ
デモールEP(25%)
デモールP(20%)
酢酸ビニルエマルション(*)(50%)
水
(*)DBP5%含有
20 %
10
10
2
2
1.3
0.7
25
29
100
配合例3(屋内用) 配合例4(屋外用)
A
B
チタンホワイト(ルチル)
タルク
メチルセルロース(3%)
第三リン酸ソーダ(5%)
デモールEP(25%)
デモールP(20%)
酢酸ビニルエマルション(50%)
D.B.P
エチレングリコール(凍結安定剤)
シクロヘキサノン
水
14.47%
14.98
7.19
1.80
1.50
0.50
29.14
1.35
2.70
0.26
21.11
100.00
A
B
チタンホワイト(ルチル)
タルク
マイカ
メチルセルロース
第三リン酸ソーダ
フェニール水銀酢酸
デモールEP(25%)
水
酢酸ビニルエマルション(50%)
D.B.P
ブチルカルビトールアセテート
水
11.00%
10.05
6.96
9.26
2.32
0.28
2.00
10.20
31.20
1.85
1.85
13.00
100.00
デモールEPの分散に及ぼす
pHの影響(30℃)
分散系の組成
ZnO :100g
水 :100g
デモールEP:5g
(固型分)
B型粘度計使用
見
掛
粘 度
(mPa.s)
1,000
500
0
6 7 8 9 10 11 12
pH
・
・・ ・
・
-4-
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(2) アクリル系エマルション塗料の配合例
配合例5
A
B
チタンホワイト(ルチル)
チタンホワイト(アナターゼ)
炭酸カルシウム
メチルセルロース(2%)
デモールEP(25%)
消泡剤
水
アクリル系エマルション(50%)
エチレングリコール
防カビ剤
アンモニア水
14.70%
6.50
18.70
6.50
2.00
0.30
3.90
44.80
2.00
0.50
0.10
100.00
配合例3、4、5では、Aをボールミルで8時間練って
からBを加え、次いでホモミキサーで60分撹拌して塗料
とします。
4.塗料検査協会における評価試験例
塗料検査協会において、弊社の代表的な分散剤(「デモールEP」、「デモールP」、「デモールN(*))
を使用して実際に酢酸ビニルエマルション塗料とアクリルエマルション塗料を試作し、その塗料がどのよう
な性質を示すかを試験した結果を次に示します。
(*)β-ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウム塩
4-1 塗料の配合
試験に供した塗料の配合内容を次に示します。
酢酸ビニルエマルション塗料
(単位:重量%)
色 成 分 白 淡 青 クリーム
ビヒクル
酢酸ビニル樹脂エマルション
メチルセルロース(3%、4,000mPa・s)
D.B.P
35.0
16.0
2.0
35.0
16.0
2.0
35.0
16.0
2.0
顔 料
酸化チタン
フタロシアニンブルー
ハンザイエロー
カーボンブラック
炭酸カルシウム
20.0
-
-
-
20.0
19.8
0.2
-
-
20.0
18.0
-
1.98
0.02
20.0
分 散 剤 20%溶液 所 要 量 所 要 量 所 要 量
水 バランス量 バランス量 バランス量
合 計 100.0 100.0 100.0
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アクリル樹脂エマルション塗料
(単位:重量%)
色 成 分 白 淡 青 クリーム
ビヒクル
アクリル樹脂エマルション
エチレングリコール
メチルセルロース(3%、4,000mPa.s)
アンモニア水
46.0
2.0
7.0
微 量
46.0
2.0
7.0
46.0
2.0
7.0
微 量
顔 料
酸化チタン
フタロシアニンブルー
ハンザイエロー
カーボンブラック
炭酸カルシウム
20.0
-
-
-
20.0
19.8
0.2
-
-
20.0
18.0
-
1.98
0.02
20.0
分 散 剤 20%水液体 所 要 量 所 要 量 所 要 量
水 バランス量 バランス量 バランス量
合 計 100.0 100.0 100.0
注:(1) 分散剤の添加量は、全体の顔料に対して固形分で1.0、2.5、5.0%の3水準とします。
(2) 水の量には、分散剤水溶液の水分も含まれます。
4-2 塗料の作成
顔料と分散剤(20%水溶液としたもの)、30%メチルセルロース水溶液を磁性ボールミルで5時間混合
して顔料を分散させ、次いでエマルションと添加剤を加えて30分磁性ボールミルで混合し、エマルション
塗料としました。
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4-3 試験結果
試験結果を次に示しました。
(1) 酢酸ビニル樹脂エマルション塗料(白色)
デ モ ー ル E P デ モ ー ル N 分散剤とその添加量
項 目
ブランク
1.0% 2.5% 5.0% 1.0% 2.0% 5.0%
塗 膜 試 験 良 好 良 好 良 好 良 好 良 好 良 好 良 好
作 業 性 良 好 良 好 良 好 良 好 良 好 良 好 良 好
耐 屈 曲 性 合 格 合 格 合 格 合 格 合 格 合 格 合 格
耐 摩 耗 性 0.35 0.31 0.30 0.30 0.31 0.29 0.21
低 温 安 定 性 合 格 合 格 合 格 合 格 合 格 合 格 合 格
耐 ア ル カ リ 性 異常なし 異常なし 異常なし 異常なし 異常なし 異常なし 異常なし
耐 ア ル カ リ 性 異常なし 異常なし 異常なし 異常なし 異常なし 異常なし 異常なし
耐光性{ 照射後(黄色度)
対 照(黄色度) 0.085 0.088
0.095 0.067
0.085 0.075
0.064 0.050
0.077 0.075
0.081 0.132
0.087 0.220
隠 ペ イ 率 0.91 0.94 0.92 0.90 0.92 0.91 0.92
Ku( Stomer Unit
Krebes ) 107 107 - - 115 - -
pH 6.5 6.8 7.3 7.7 7.2 7.4 7.4
注:分散剤の添加量は、顔料に対する固形分%
(2) アクリル樹脂エマルション塗料(白色)
デ モ ー ル E P デ モ ー ル N 分散剤とその添加量
項 目
ブランク
1.0% 2.5% 5.0% 1.0% 2.0% 5.0%
塗 膜 試 験 良 好 良 好 良 好 良 好 良 好 良 好 良 好
作 業 性 良 好 良 好 良 好 良 好 良 好 良 好 良 好
耐 屈 曲 性 合 格 合 格 合 格 合 格 合 格 合 格 合 格
耐 摩 耗 性 0.31 0.28 0.28 0.35 0.29 0.26 0.25
低 温 安 定 性 ゲル化 合 格 合 格 合 格 ゲル化 ゲル化 ゲル化
耐 ア ル カ リ 性 異常なし 異常なし 異常なし 異常なし 異常なし 異常なし 異常なし
耐 ア ル カ リ 性 異常なし 異常なし 異常なし 異常なし 異常なし 異常なし 異常なし
耐光性{ 照射後(黄色度)
対 照(黄色度) 0.083 0.078
0.073 0.055
0.067 0.055
0.066 0.079
0.084 0.108
0.086 0.149
0.095 0.219
隠 ペ イ 率 0.93 0.93 0.90 0.90 0.92 0.94 0.93
Ku( Stomer Unit
Krebes ) 85 70 - - 85 - -
pH 7.8 8.2 7.7 9.3 7.4 7.4 7.2
注:分散剤の添加量は、顔料に対する固形分%
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デ モ ー ル P
1.0% 2.5% 5.0%
試 験 方 法 塗 装 ・ 乾 燥 条 件
良 好 良 好 良 好 JIS K 5663
良 好 良 好 良 好 JIS K 5663
合 格 合 格 合 格 JIS K 5663 心棒半径:3㎜ 1回塗り24時間乾燥
0.33 0.33 0.38 摩耗リング:CS17、荷重:1kg 摩耗回数:200回、FED:№141
2回塗り48時間乾燥
合 格 合 格 合 格 JIS K 5663 (-10~-12℃×2時間)×3回
異常なし 異常なし 異常なし 水酸化カルシウム飽和水溶液×18時間浸漬 2回塗り120時間乾燥
異常なし 異常なし 異常なし 水酸化カルシウム飽和水溶液×96時間浸漬 2回塗り120時間乾燥
0.083 0.093
0.081 0.091
0.093 0.078 紫外線照射20時間後の黄変度を測定 2回塗り48時間乾燥後に紫外線を照射
0.91 0.90 0.89 JIS K 5663 0.1㎜フイルムアプリケーター塗り 48時間乾燥
102 - - 温度:20℃、FED:№4281
7.1 7.1 7.0 pHメーターで測定
デ モ ー ル P
1.0% 2.5% 5.0%
試 験 方 法 塗 装 ・ 乾 燥 条 件
良 好 良 好 良 好 JIS K 5663
良 好 良 好 良 好 JIS K 5663
合 格 合 格 合 格 JIS K 5663 心棒半径:3㎜ 1回塗り24時間乾燥
30 回 で はがれる
20 回 で はがれる
20 回 で はがれる
摩耗リング:CS17、荷重:1kg 摩耗回数:200回、FED:№141
2回塗り48時間乾燥
合 格 合 格 合 格 JIS K 5663 (-10~-12℃×2時間)×3回
異常なし 異常なし 異常なし 水酸化カルシウム飽和水溶液×18時間浸漬 2回塗り120時間乾燥
異常なし 異常なし 異常なし 水酸化カルシウム飽和水溶液×96時間浸漬 2回塗り120時間乾燥
0.084 0.072
0.089 0.069
0.091 0.073 紫外線照射20時間後の黄変度を測定 2回塗り48時間乾燥後に紫外線を照射
0.92 0.93 0.92 JIS K 5663 0.1㎜フイルムアプリケーター塗り 48時間乾燥
70 - - 温度:20℃、FED:№4281
7.4 7.1 7.0 pHメーターで測定
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(3) 酢酸ビニル樹脂エマルション塗料(淡青色)
デ モ ー ル E P デ モ ー ル N 分散剤とその添加量
項 目
ブランク
1.0% 2.5% 5.0% 1.0% 2.0% 5.0%
貯 蔵 安 定 性 異常なし 異常なし 異常なし 異常なし 異常なし 異常なし 異常なし
塗 膜 試 験 良 好 もっとも良 好
良 好 良 好 わずかに色が う す い
わずかに色が う す い
わずかに色が う す い
耐 屈 曲 性 合 格 合 格 合 格 合 格 合 格 合 格 合 格
耐 洗 浄 性 合 格 合 格 60 回 ではがれる
25 回 ではがれる
合 格 合 格 45 回 ではがれる
作 業 性 良 好 良 好 良 好 良 好 良 好 良 好 良 好
低 温 安 定 性 合 格 合 格 合 格 合 格 合 格 合 格 合 格
耐 ア ル カ リ 性 異常なし 異常なし 異常なし 異常なし 異常なし 異常なし 異常なし
耐 ア ル カ リ 性 異常なし 全 面 にフクレ防止
少しフクレ発 生
わ ず か に フクレ発生
少しフクレ発 生
わ ず か に フクレ発生
わ ず か に フクレ発生
隠 ペ イ 率 0.97 0.99 0.99 0.97 0.99 0.98 0.98
Ku( Stomer Unit
Krebes ) 114 114 - - 119 - -
pH 6.6 6.9 7.2 7.5 7.0 7.2 7.2
注:分散剤の添加量は、顔料に対する固形分%
(4) アクリル樹脂エマルション塗料(淡青色)
デ モ ー ル E P デ モ ー ル N 分散剤とその添加量
項 目
ブランク
1.0% 2.5% 5.0% 1.0% 2.0% 5.0%
貯 蔵 安 定 性 異常なし 異常なし 異常なし 異常なし 異常なし 異常なし 異常なし
塗 膜 試 験 良 好 良 好 良 好 良 好 少しピンホ-ルわずかに色が薄い
少しピンホ-ルわずかに色が薄い
少しピンホ-ルわずかに色が薄い
耐 屈 曲 性 合 格 合 格 合 格 合 格 合 格 合 格 合 格
耐 洗 浄 性 合 格 合 格 合 格 合 格 合 格 合 格 合 格
作 業 性 良 好 良 好 良 好 良 好 良 好 良 好 良 好
低 温 安 定 性 ゲル化 合 格 合 格 合 格 ゲル化 ゲル化 ゲル化
耐 ア ル カ リ 性 異常なし 異常なし 異常なし 異常なし 異常なし 異常なし 異常なし
耐 ア ル カ リ 性 異常なし 異常なし 異常なし 異常なし 異常なし 異常なし 異常なし
隠 ペ イ 率 0.98 0.98 0.98 0.97 0.99 0.99 0.99
Ku( Stomer Unit
Krebes ) 90 70 - - 79 - -
pH 7.9 8.0 8.2 9.6 7.5 7.4 7.7
注:分散剤の添加量は、顔料に対する固形分%
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デ モ ー ル P
1.0% 2.5% 5.0%
試 験 方 法 塗 装 ・ 乾 燥 条 件
異常なし 異常なし 異常なし 室温1ヶ月
良 好 良 好 色が薄くな る
JIS K 5663
合 格 合 格 合 格 JIS K 5663 心棒半径:3㎜ 1回塗り24時間乾燥
合 格 合 格 合 格 100回 JIS K 5663
良 好 良 好 良 好 JIS K 5663
合 格 合 格 合 格 JIS K 5663 (-10~-12℃×2時間)×3回
異常なし 異常なし 異常なし 水酸化カルシウム飽和水溶液×18時間浸漬 2回塗り120時間乾燥
全 面 にフクレ発生
わ ず か に フクレ発生
わ ず か に フクレ発生
水酸化カルシウム飽和水溶液×96時間浸漬 2回塗り120時間乾燥
0.98 0.98 0.96 JIS K 5663 0.1㎜フイルムアプリケーター塗り 48時間乾燥
112 - - 温度:20℃、FED:№4281
6.8 6.8 6.8 pHメーターで測定
デ モ ー ル P
1.0% 2.5% 5.0%
試 験 方 法 塗 装 ・ 乾 燥 条 件
異常なし 異常なし 異常なし 室温1ヶ月
ピンホール大
ピンホール 大
(色ムラ)
ピンホール 大
(色ムラ) JIS K 5663
合 格 合 格 合 格 JIS K 5663 心棒半径:3㎜ 1回塗り24時間乾燥
合 格 合 格 合 格 100回 JIS K 5663
良 好 良 好 良 好 JIS K 5663
合 格 合 格 合 格 JIS K 5663 (-10~-12℃×2時間)×3回
異常なし 異常なし 異常なし 水酸化カルシウム飽和水溶液×18時間浸漬 2回塗り120時間乾燥
異常なし 異常なし 異常なし 水酸化カルシウム飽和水溶液×96時間浸漬 2回塗り120時間乾燥
0.98 0.98 0.97 JIS K 5663 0.1㎜フイルムアプリケーター塗り 48時間乾燥
74 - - 温度:20℃、FED:№4281
7.3 7.0 6.9 pHメーターで測定
-10-
-
(5) 酢酸ビニル樹脂エマルション塗料(クリーム色)
デ モ ー ル E P デ モ ー ル N 分散剤とその添加量
項 目
ブランク
1.0% 2.5% 5.0% 1.0% 2.0% 5.0%
貯 蔵 安 定 性 異常なし 異常なし 異常なし 異常なし 異常なし 異常なし 異常なし
塗 膜 試 験 良 好 良 好 良 好 良 好 色が薄くなる (*)
色が薄くなる (*)
色が薄くなる (*)
耐 屈 曲 性 合 格 合 格 合 格 合 格 合 格 合 格 合 格
耐 洗 浄 性 合 格 合 格 90 回 ではがれる
40 回 ではがれる
合 格 30 回 ではがれる
30 回 ではがれる
作 業 性 良 好 良 好 良 好 良 好 良 好 良 好 良 好
低 温 安 定 性 合 格 合 格 合 格 合 格 合 格 合 格 合 格
耐 ア ル カ リ 性 異常なし 異常なし少しフクレ発 生
少しフクレ発 生 異常なし 異常なし 異常なし
耐 ア ル カ リ 性 異常なし 少しフクレ発 生
少しフクレ発 生
少しフクレ発 生
わ ず か に フクレ発生
わ ず か に フクレ発生
わ ず か に フクレ発生
隠 ペ イ 率 0.96 0.99 0.99 0.98 0.99 0.97 0.97
Ku( Stomer Unit
Krebes ) 124 122 - - 125 - -
pH 6.7 6.9 7.4 7.9 6.9 6.9 7.0
注:分散剤の添加量は、顔料に対する固形分%
(*)色が白っぽくなる。顔料の浮きが少なくなったためか、
変色によるものか不明である。
(6) アクリル樹脂エマルション塗料(クリーム色)
デ モ ー ル E P デ モ ー ル N 分散剤とその添加量
項 目
ブランク
1.0% 2.5% 5.0% 1.0% 2.0% 5.0%
貯 蔵 安 定 性 異常なし 異常なし 異常なし 異常なし 異常なし 異常なし 異常なし
塗 膜 試 験 良 好 良 好 良 好 良 好 色が少し黒くなる (**)
色が少し黒くなる (**)
少しピンホ-ル、少し色が黒くなる (**)
耐 屈 曲 性 合 格 合 格 合 格 合 格 合 格 合 格 合 格
耐 洗 浄 性 合 格 合 格 合 格 合 格 合 格 合 格 合 格
作 業 性 良 好 良 好 良 好 良 好 良 好 良 好 良 好
低 温 安 定 性 良 好 良 好 良 好 良 好 良 好 良 好 良 好
耐 ア ル カ リ 性 異常なし 異常なし 異常なし 異常なし 異常なし 異常なし 異常なし
耐 ア ル カ リ 性 異常なし 異常なし 異常なし 異常なし 異常なし 異常なし 異常なし
隠 ペ イ 率 0.95 0.96 0.96 0.95 0.98 0.98 0.98
Ku( Stomer Unit
Krebes ) 78 70 - - 79 - -
pH 7.4 7.5 7.6 8.9 7.2 7.2 7.1
注:分散剤の添加量は、顔料に対する固形分% (**)カーボンブラックが浮くためと思われる。
-11-
-
デ モ ー ル P
1.0% 2.5% 5.0%
試 験 方 法 塗 装 ・ 乾 燥 条 件
異常なし 異常なし 異常なし 室温1ヶ月
良 好 良 好 色が薄くなる (*)
JIS K 5663
合 格 合 格 合 格 JIS K 5663 心棒半径:3㎜ 1回塗り24時間乾燥
合 格 60 回 で はがれる
50 回 で はがれる
100回 JIS K 5663
良 好 良 好 良 好 JIS K 5663
合 格 合 格 合 格 JIS K 5663 (-10~-12℃×2時間)×3回
異常なし 異常なし 異常なし 水酸化カルシウム飽和水溶液×18時間浸漬 2回塗り120時間乾燥
少しフクレ発 生
少しフクレ発 生
少しフクレ発 生
水酸化カルシウム飽和水溶液×96時間浸漬 2回塗り120時間乾燥
0.97 0.97 0.96 JIS K 5663 0.1㎜フイルムアプリケーター塗り 48時間乾燥
118 - - 温度:20℃、FED:№4281
6.8 6.8 6.8 pHメーターで測定
デ モ ー ル P
1.0% 2.5% 5.0%
試 験 方 法 塗 装 ・ 乾 燥 条 件
異常なし 異常なし 異常なし 室温1ヶ月
少しピンホ ー ル
ピンホール大
ピンホール著 し い
JIS K 5663
合 格 合 格 合 格 JIS K 5663 心棒半径:3㎜ 1回塗り24時間乾燥
合 格 合 格 合 格 100回 JIS K 5663
良 好 良 好 良 好 JIS K 5663
合 格 泡立ちが激 し い
泡立ちが激 し い
JIS K 5663 (-10~-12℃×2時間)×3回
異常なし 異常なし 異常なし 水酸化カルシウム飽和水溶液×18時間浸漬 2回塗り120時間乾燥
異常なし 異常なし 異常なし 水酸化カルシウム飽和水溶液×96時間浸漬 2回塗り120時間乾燥
0.97 0.97 0.96 JIS K 5663 0.1㎜フイルムアプリケーター塗り 48時間乾燥
65 - - 温度:20℃、FED:№4281
7.3 6.9 6.9 pHメーターで測定
-12-
-
4-4 総 括
(1) 3種類の試料中、「デモールEP」が他の分散剤に較べて比較的試験結果は良好であった。
(2) 一般に、各分散剤とも多く添加すると耐アルカリ性、耐摩耗性が低下した。
耐光性は、「デモールN」が特に弱く添加量に比例して黄変度が高くなるので、白色、淡色には使えな
い。他のものは、数値的にも肉眼的にも異常はなかった。隠ぺい率も同様である。
(3) 低温安定性は、特に「デモールN」を加えたものでは悪くゲル化を起こした。「デモールEP」は、低
温安定性をよくする傾向があった。
(4) 耐屈曲性は、各試料とも添加量の多少にかかわらず異常はなかった。
(5) 作業性は各試料とも大差はなかったが、酢酸ビニル系で「デモールN」を1.0%添加したものとブランク
が、他のものに比べて少しハケサバキが重かった。また、各試料とも分散剤の添加量が多くなると粘度が
低下するためハケサバキは軽くなったが、塗膜の状態には影響なかった。
(6) 塗膜試験では、各試料とも分散剤添加量を多くすると塗布する際に塗料の泡立ちが多くなる傾向があり、
その結果ピンホールが多くなった。特に、アクリル系では「デモールP」にその傾向が著しかった。
(7) 塗膜の色は、白の場合、各試料とも添加量の多少にかかわらず、色の差異がほとんどみられなかった。
淡色の場合、酢酸ビニル系では「デモールP」を多くいれると色が薄くなり、「デモールN」は1.0%で
も他のものに比べて少し薄くなった。
アクリル系では、「デモールN」が他のものより少し色が薄くなった。クリーム色の場合、酢酸ビニル
系では「デモールP」を5.0%入れたものが、色は薄くなった。
アクリル系では、「デモールN」を入れたものが他のものに比べて色が黒くなった。これは、カーボン
ブラックが表面に浮いたためと思われる。
(8) 貯蔵安定性は、各試料とも室温で1ヶ月間おいた場合でも異常はなかった。
(9) 「デモールN」では顔料のヌレが悪く、顔料をペーストにした時の粘度が他の試料に比較して、特に高
いようであった。
(10) 分散剤の添加量は、顔料に対して1.0%(固形分)の添加で十分であると思われる。それ以上加えると、
悪い影響が大きくなる(耐アルカリ性、耐洗浄性など)。
(11) 「デモールN」は、顔料の分散とアクリル系の低温安定性においては効果がない。
(12) 「デモールP」は、アクリル系の泡立ちが多く耐摩耗性が悪くなる。また、酢酸ビニル系の耐アルカリ
性が悪くなる。この場合は、消泡剤を必要とする。
(13) 「デモールEP」は、添加量の増大とともに分散効果を発揮するが、顔料に対して1.0%(固形分)で十
分と思われる。
-13-
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ここに記載された事項は、細心の注意を払って行わ
れた実験事実にもとづくものでありますが、実際の
現場結果を確実に保証するものではありません
花王株式会社 ケミカル事業ユニット 東 京 〒131-8501 東京都墨田区文花2-1-3 TEL:0 3 - 5 6 3 0 - 7 6 6 6
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