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AI(人工知能)等導入による 旅行サービスの高度化事業調査報告書 令和元年2月 観光庁

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Page 1: AI(人工知能)等導入による 旅行サービスの高度化事業調査 ...1.本事業の背景・目的と事業概要 多様化する訪日客のニーズに対応するため、旅行サービスの高度化とそれを通じた地域経済の活性化が

AI(人工知能)等導入による旅行サービスの高度化事業調査報告書

令和元年2月観 光 庁

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1. 本事業の背景・目的と事業概要2. AIツール適用

2-1. AIツール等を適用するターゲットの設定2-2. AIツール等の適用2-3. 分析結果

3. 結果の評価3-1. 結果に係る評価の実施概要3-2. 外国人インタビュー3-3. DMO/旅行会社インタビュー3-4. 考察

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・p.3

・・・・・・・・・・・・・・・・・p.4 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・p.8

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・p.11

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・p.22 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・p.23

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・p.26 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・p.29

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目次

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1. 本事業の背景・目的と事業概要

多様化する訪日客のニーズに対応するため、旅行サービスの高度化とそれを通じた地域経済の活性化が急務である。本事業は、その実現に向けたAIツールの活用による観光コンテンツの発掘を行い、AIツールの活用効果を検証する。

インバウンドに係る現状

インバウンドに係る課題

2018年の訪日外国人数は3119万人と過去最高を記録2018年10月~12月の訪日外国人消費動向調査の1次速報結果では、訪日客の65%が訪日リピーター旅行客とリピータ―増による旅行形態の多様化に応えるべく、観光産業を日本の基幹産業へと成長にさせ、地方経済の活性化につなげる必要あり

訪日客は増加しているものの、地方への訪問に着目すると訪問率が1%未満の県が存在しており、都市部への一極集中が改善されていない旅行形態が多様化しているものの、そのニーズに対応するための旅行サービスが不十分

事業概要

AIツールの活用による観光コンテンツの発掘「AIツール」を用いて、訪日客の誘客に課題のある地方内の隠れた観光コンテンツを発掘上記結果の誘客施策への活用可能性を検証

本事業の目的

旅行サービスの高度化と、それを通じた地域経済の活性化に向け、AIツール等の導入による効果を検証する

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ターゲット選定方法

選定手順 理由

1. 訪問率が1%未満の都道府県を抽出

2. 上記1で抽出した都道府県における過去10年間の宿泊数推移を確認

3. 上記1の都道府県における、海外大手旅行情報サイト上で、外国語で5件以上投稿されている観光コンテンツ数を確認

訪問率が低く、訪日客の誘客の余地が大きい都道府県を抽出するため

過去の宿泊数推移から、近年伸び悩んでいる都道府県をさらに絞り込むため

一SNSサイトにおける投稿ボリュームや観光コンテンツのサンプル値を事前に確認しておくことで、AIツール等を適用した際に、十分な分析結果を得られない可能性のある都道府県を事前に把握するため

データソース 利用期間

訪日外国人消費動向調査(観光庁)第12表(2017年10-12月)及び表6-1(2018年1月以降):国籍地域(21区分)別 都道府県別訪問率・回答数

訪問率回答数

外国人延べ宿泊者数

観光コンテンツ数

宿泊旅行統計調査(観光庁)集計結果5-1:都道府県別 外国人延べ宿泊者数 (従業者数10人以上の施設) 推移表 (年計)

2017年10月~2018年9月

2009年~2018年

2017年1月時点の集計結果海外大手旅行情報サイト

利用データ

種別

訪日外国人消費動向調査結果、宿泊旅行統計調査及び海外の大手旅行情報サイトの情報を用いてターゲットを選定した。

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2-1. AIツール等を適用するターゲットの設定

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平均訪問率が1%未満の県のうち、滋賀県では、延べ宿泊数の減少が続いている

平均来訪率が1%未満の県のうち、京都、大阪、奈良の関西主要都市からの交通アクセスが良く、延べ宿泊数の減少が続いている滋賀県をターゲットとして選定した。

2017年10月~2018年9月 2017年1月時点

都道府県

全期間・全国籍における

平均来訪率

海外大手旅行情報サイトでの外国語投稿件数5件以上の観光コンテンツ数

宮城県 0.88% 45山口県 0.75% 28愛媛県 0.70% 31埼玉県 0.66% 24滋賀県 0.65% 28三重県 0.65% 30宮崎県 0.62% 25青森県 0.56% 36新潟県 0.54% 41群馬県 0.47% 27茨城県 0.45% 20徳島県 0.43% 22鳥取県 0.43% 22高知県 0.34% 17岩手県 0.31% 14山形県 0.31% 15秋田県 0.31% 16島根県 0.25% 36福島県 0.19% 12福井県 0.17% 16

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2-1. AIツール等を適用するターゲットの設定|都道府県の選定

都道府県ターゲットの選定

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出典:観光庁 訪日外国人消費動向調査 2017年10月~2018年9月

訪問率 回答数国・地域/期間 10-12 01-03 04-06 07-09 10-12 01-03 04-06 07-09米国 0.7 0.9 0.5 0.6 5 13 10 8中国 0.6 0.4 0.6 0.3 9 23 24 19台湾 1.3 1.4 1.7 1.2 14 73 92 69香港 0.0 1.2 0.9 0.5 0 32 26 15韓国 0.2 0.1 0.2 0.2 9 4 8 16英国 0.0 0.0 0.2 0.0 0 0 1 0ロシア 0.0 0.0 0.0 0.0 0 0 0 0マレーシア 0.0 1.9 1.4 2.7 0 7 3 6ベトナム 0.0 2.3 0.5 1.7 0 2 1 3フランス 0.0 0.3 0.1 0.6 0 1 1 3フィリピン 0.0 1.0 0.8 0.9 0 3 4 2ドイツ 0.0 0.5 1.3 1.7 0 1 4 4タイ 0.0 0.6 0.7 1.5 0 6 12 9スペイン 0.0 0.0 0.0 0.0 0 0 0 0シンガポール 0.0 0.7 0.3 0.7 0 3 1 2カナダ 0.6 0.5 0.5 1.0 1 3 2 3オーストラリア 1.6 0.7 0.5 1.0 3 5 3 3インドネシア 0.0 0.2 0.6 1.0 0 1 3 4インド 0.0 0.0 1.5 1.4 0 0 2 2イタリア 0.5 0.0 0.0 0.0 1 0 0 0その他 1.9 0.6 0.9 1.4 2 4 8 9

6

• 訪問率の低い県を対象とした調査となるため投稿数は少なくなりがちだが、調査の精度を上げるためにはより多くの投稿を収集することが有効であることから、国籍地域ではなく言語でのターゲットを選定することとした。

• 訪日外国人消費動向調査の訪問率のデータ等から、滋賀県への訪問率が安定的に推移し回答数の最も多い台湾で利用されている「中国語(繁体字)」を選定することとした。また、誘客の余地が大きく消費単価が高い欧米諸国の傾向を掴むため、「英語」を選定して分析することとした。

2-1. AIツール等を適用するターゲットの設定|言語の選定

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類似地域

連携先地域

滋賀県と同様に、平均来訪率が1%未満で、主要都市からの交通アクセスが良い県(3県)における、台湾・欧米豪からの観光客の投稿件数が少なく評価の高い観光カテゴリを把握することで、滋賀県に存在する同様の観光コンテンツを検討する。

府県をまたいだ周遊による誘客を促進する観点から、近隣府県(1府県)を抽出して台湾・欧米豪からの観光客のニーズを確認し、近隣府県に比して優位となりうる観光カテゴリを把握することで、近隣府県との周遊旅行を行う際に滋賀県の観光地が補完できる観光コンテンツを検討する。

7

• 滋賀県を訪問する観光客は、滋賀県と近隣府県の観光地を周遊することが多いため、今後の近隣府県との連携を模索する観点から、近隣府県(連携先地域)との比較を行うこととした。

• また、滋賀県と類似した特徴を持つ県における観光客の動向を把握するため、平均来訪率が1%未満かつ主要都市からの交通アクセスが良好な県(類似地域)において、投稿件数が少ないものの評価が高い観光カテゴリとの比較を行うこととした。

比較対象地域 説明

2-1. AIツール等を適用するターゲットの設定|比較対象地域の選定

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観光コンテンツのカテゴリ(温泉、自然、歴史・文化など)や地理分布を考慮した上で分析対象とするキーワードを検討し、対象言語に翻訳

SNSデータ収集事業者に対し、手順1で設定したキーワードに係る投稿データ収集をデータ提供会社に依頼

AIを用いた評価推定技術を活用して、投稿内容をもとにした評価を推定

分析手順

※点線は各指標の中央値を示す

アウトプットイメージ

縦軸に評価値、横軸に投稿件数をとり、各観光コンテンツを四象限マップで表すことで、隠れた観光コンテンツを発掘する

隠れた観光コンテンツ

成熟した観光コンテンツ

磨き上げが必要な

観光コンテンツ

認知度・評価ともに課題のある

観光コンテンツ

認知度(投稿件数)

評価

1キーワード設計・翻訳

2投稿データ収集

3評価推定

8

2-2. AIツール等の適用|分析手順①

分析対象エリアの観光コンテンツに関するキーワード設計・翻訳後、SNSデータ収集事業者に投稿データの収集を依頼。その投稿データの評価をAIツールを用いて推定し、観光コンテンツの調査を実施した。

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TwitterNAVERDAUM

など

評価付き投稿データベースより、評価点数ごとの単語や文脈の「特徴」をコンピューターが学習し、評価推定アルゴリズムを構築

AIツールSNS投稿データ

対象地域の観光コンテンツを含むSNS投稿データ(点数なし)

対象観光コンテンツのキーワードで抽出

対象地域の観光コンテンツの点数付き投稿データ

観光コンテンツの評価

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個々のSNS投稿を得点化するアルゴリズムを対象言語ごとに構築し、翻訳作業や人の感覚による判断を排除した自動的な評価を実施した。

2-2. AIツール等の適用|分析手順②

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分析対象データ概要

対象期間 2017年3月23日~2019年6月23日までの27か月分

対象言語 英語、中国語(繁体字)

SNS投稿取得元サイト

SNS投稿データベース(NetBase)からデータを取得英語:instagram.com,tumbler.com,reddit.com,tripadvisor.com(forum) 等(注)中国語(繁体字):instagram.com,blogspot.com, ptt.cc, backpackers.com 等(注)

取得した投稿件数 英語:約40万件中国語(繁体字):約24万件

対象エリア 滋賀県及び比較対象となる府県

SNS投稿を収集した観光コンテンツ数

英語:380件中国語(繁体字):366件

注:本調査で情報を収集した時にSNSに投稿のあったサイトであり、情報の取得時期によってはサイトが異なる可能性がある。

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分析に利用したSNS投稿データは以下の通り。

2-2. AIツール等の適用|分析対象データ概要

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確認ポイント

a.隠れた

観光コンテンツの把握

観光

コンテンツ

• 投稿件数は少ないものの、評価の高い滋賀県の観光コンテンツ(=隠れた観光コンテンツ)

b.連携先地域

c.類似地域

観光カテゴリ • 他県において、投稿件数は少ない

ものの、評価が高い観光カテゴリ(=四象限マップの左上部分)

• 連携先地域よりも評価が高い観光カテゴリ

手順2で選定された観光カテゴリに属するコンテンツが、手順1の四象限マップにおける隠れた観光コンテンツの近辺に所在する場合に抽出。

潜在観光コンテンツの抽出

手順1

手順2

11

認知度(投稿件数)と評価によって観光コンテンツを分析し、四分割した表(四象限マップ)において認知度が低く評価が高い「隠れた観光コンテンツ」を選定したほか、連携先地域や類似地域との比較において有望と思われる観光コンテンツを選定し、滋賀県の「潜在観光コンテンツ」を抽出した。

2-3. 分析結果|潜在観光コンテンツの選定

隠れた観光コンテンツ

成熟した観光コンテンツ

磨き上げが必要な

観光コンテンツ

認知度・評価ともに課題のある

観光コンテンツ

認知度(投稿件数)

評価

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評価

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2-3. 分析結果|a. 滋賀県の隠れた観光コンテンツ

左上の象限(隠れた観光コンテンツ)には、体験や祭りなど「そこでしか見られない、できない」ことを提供している観光コンテンツが目立つ。

※図は、四象限マップの上部を拡大したものであり、図中の点線は各数値の中央値を示している※統計的な信頼性の観点から5件以下の観光コンテンツは表示対象外としている

滋賀県の観光コンテンツの評価結果

英語

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※統計的な信頼性の観点から5件以下のカテゴリは表示対象外としている

評価

滋賀県と連携先地域における観光カテゴリ単位の評価結果

13

連携先地域よりも評価が高い滋賀県の観光カテゴリは、スポーツ、美術館・博物館の2カテゴリ。

2-3. 分析結果|b. 連携先地域との比較 英語

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類似地域における観光カテゴリ単位の評価結果

※図中の点線は各数値の中央値を示している。※統計的な信頼性の観点から5件以下のカテゴリは表示対象外としている 14

類似地域において投稿件数が少なく評価が高い観光カテゴリは、スポーツ、名産品、体験、祭り、繁華街・買い物の5カテゴリ。

2-3. 分析結果|c. 類似地域の状況 英語

評価

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滋賀県の潜在観光コンテンツ一覧

観光カテゴリ 観光コンテンツ名 四象限マップ 連携先地域 類似地域1 スポーツ 滋賀 トレッキング ✔ ✔ ✔

2 近江八幡市 祭り ✔ ー ✔

3 草津市 祭り ✔ ー ✔

4 海津大崎 ✔ ー ー

5 竹生島 ✔ ー ー

6 びわ湖大花火大会 ✔ ー ✔

7 寿長生の郷 ✔ ー ✔

8 瀬田川・琵琶湖リバークルーズ ✔ ー ✔

9 名産品 信楽焼 ✔ ー ✔

10 瑞龍寺 ✔ ー ー

11 多賀大社 ✔ ー ー

12 太郎坊宮 ✔ ー ー

13 日牟禮八幡宮 ✔ ー ー

14 美術館・博物館 佐川美術館 ー ✔ ー

祭り

自然・景勝地

体験

歴史・文化

15

2-3. 分析結果|d. 潜在観光コンテンツリスト

a~cの結果より、滋賀県の潜在観光コンテンツとして以下の14件を選定した。

英語

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潜在観光コンテンツ 成熟観光コンテンツ

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英語

評価が高く投稿数の多い「成熟観光コンテンツ」が大津エリアに集中しているのに対し、評価は高いが投稿数の少ない「潜在観光コンテンツ」は湖東~甲賀エリアに広がっている。

2-3. 分析結果|d. 潜在/成熟観光コンテンツの所在地マップ

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中国語(繁体字)

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2-3. 分析結果|a. 滋賀県の隠れた観光コンテンツ

左上の象限(隠れた観光コンテンツ)には、スキー場が複数挙がってくるなど、季節性の高いスポーツへの関心が高い。また、英語の結果と比較すると、祭りの評価はそれほど高くない。

滋賀県の観光コンテンツの評価結果

評価

※図は、四象限マップの上部を拡大したものであり、図中の点線は各数値の中央値を示している※統計的な信頼性の観点から5件以下の観光コンテンツは表示対象外としている

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※統計的な信頼性の観点から5件以下のカテゴリは表示対象外としている

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中国語(繁体字)

連携先地域よりも評価が高い滋賀県の観光カテゴリは、街並み散策、美術館・博物館、自然・景勝地の3カテゴリ。

滋賀県と連携先地域における観光カテゴリ単位の評価結果

評価

2-3. 分析結果|b. 連携先地域との比較

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※図中の点線は各数値の中央値を示している※統計的な信頼性の観点から5件以下のカテゴリは表示対象外としている 19

中国語(繁体字)

類似地域における観光カテゴリ単位の評価結果

評価

類似地域において投稿件数が少なく評価が高い観光カテゴリは、スポーツ、体験、テーマパーク、美術館・博物館、名産品の5カテゴリ。

2-3. 分析結果|c. 類似地域の状況

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滋賀県の潜在観光コンテンツ一覧

観光カテゴリ 観光コンテンツ名 四象限マップ 連携先地域 類似地域1 マキノ高原マキノスキー場 ✔ ✔ ✔2 箱館山スキー場 ✔ ✔ ✔3 温泉 高島市 温泉 ✔ ✔ ー

4 街並み散策 黒壁スクエア ✔ ✔ ー

5 びわ湖バレイ ✔ ✔ ー

6 沖島 ー ✔ ー

7 ツールドラック ✔ ー ✔8 坂本ケーブル ✔ ー ✔9 びわ湖大津館 ✔ ✔ ✔

10 佐川美術館 ー ✔ ✔11 近江神宮 ✔ ー ー

12 醒井宿 ✔ ー ー

13 太郎坊宮 ✔ ー ー

14 日牟禮八幡宮 ✔ ー ー

15 木之本宿 ✔ ー ー

スポーツ

自然・景勝地

体験

美術館・博物館

歴史・文化

20

中国語(繁体字)2-3. 分析結果|d. 潜在観光コンテンツリスト

a~cの結果より、滋賀県の潜在観光コンテンツとして以下の15件を選定した。

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潜在観光コンテンツ 成熟観光コンテンツ

21

中国語(繁体字)2-3. 分析結果|d. 潜在/成熟観光コンテンツの所在地マップ

英語の所在地マップと比較すると、成熟観光コンテンツ、潜在観光コンテンツとも滋賀県の広範なエリアに広がっている。

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発掘された潜在観光コンテンツは、外国人のニーズに合っているか生の声を収集

旅行商品化の観点から、発掘された潜在観光コンテンツ等に対する意見を収集

外国人へのインタビュー調査

旅行会社及びDMOへのインタビュー調査

• 外国人に、発掘された潜在観光コンテンツの写真などを見てもらい、訪問意欲を確認

• 場所や移動手段などを伝え、訪問への制約事項を洗い出す

• 具体的なテーマを設定したときの組合せを提示し、立地や動線など商品化に向けた制約事項を洗い出す

• 地域における過去の誘客の取り組みなどを検証し、制約事項を洗い出す

22

3-1. 結果に係る評価の実施概要

評価方法 評価の観点 具体的な評価プロセス

外国人と旅行会社・観光地域づくり法人(以下「DMO」という。)に対するインタビューを行うことにより、潜在観光コンテンツの分析結果を評価する。

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インタビュー方法

調査実施事業者の外国人社員ー訪日経験が1回以上ある、台湾出身社員:3名ー訪日経験が1回以上ある、欧米豪出身社員:3名

インタビュー対象

外国人にとって魅力あるコンテンツか否かを確認する場所や移動手段などを伝え、訪問への制約事項を洗い出す

目的

対面にて、潜在観光コンテンツに関する資料(写真、移動手段・時間等)を提示してインタビューを実施。なお、個人的な感想だけでなく「出身地域の方々」がどう思うかという観点での回答を依頼した

インタビュー概要

① 興味・関心・潜在観光コンテンツの写真を提示し、興味・関心度合いを確認・観光地に関する魅力、エピソードを提示し、興味関心の度合いを確認

② 訪問意向・近隣主要観光都市からの移動手段と移動時間を提示し、訪問意向を確認

③上記回答に対する理由

外国人インタビュー実施方針

23

発掘した潜在観光コンテンツが外国人のニーズに沿うものか、外国人観光客へのPRポイント、訪問に向けた制約事項等について聴取した。

3-2. 外国人インタビュー|実施方針

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観光コンテンツ名 見た目 ストーリー性 訪問意向 外国人の意見(抜粋)季節性

滋賀 トレッキング 〇 〇 △ 京都から日帰りで行けるなら混雑した観光地から離れられてよい。バスを使うのは難しい通年

近江八幡市 祭り ◎ ○ ◎ 自国で見たことがない。日本文化を学べそう。駅周辺に店がなさそうなので案内に不安

三大火祭り:3月~5月

草津市 祭り ◎ △ 〇 体験を通じて日本の理解を深めることができるかが重要。バスを使わなくていいのは良い。宿場祭り:4月

海津大崎 ◎ ○ ◎ ボートに乗れるのは、人混みを避けられそうでよい。歩く距離が長いので自転車があるといい。

通年※特に春

竹生島 ◎ ◎ 〇 パワースポットということなので秘密がありそうでわくわくする。通年

びわ湖大花火大会 ◎ ○ ◎ 大阪の花火大会と違う時期ならよい。京都から近いのはいい。夏

瀬田川・琵琶湖リバークルーズ 〇 ○ 〇 ガイドがいるのはいい。ただ、都市を見ながら歴史的な話をされても興味がわかない。通年

信楽焼 ◎ ○ △ お茶の話が入っているといい。陶器に興味がないとやることがなさそう。遠くて乗り換えが多い。通年

瑞龍寺 △ △ △ ロープウェイがあるのはいい。京都の寺との違いが分からない。最寄り駅から10分なのはいい。通年

多賀神社 〇 ◎ 〇 大きな神社で街歩きを出来るのがいい。通年太郎坊宮 ◎ ◎ ◎ 神様の由来に関する説明があるといい。なぜ山に

あるのか知りたい。最寄り駅から遠い。通年日牟禮八幡宮 △ △ △ 森の中を散歩して何か見られるなら興味を惹かれ

ると思う。祭りがあるならセットで行きたい。通年佐川美術館 △ ◎ ◎ 侍に興味があり、刀の展示には関心がある。

京都から乗り換えが無いのがいい。通年

寿生長の郷 △ ○ ◎ 茶道や和菓子に興味があるのでいきたい。シャトルバスがあるのがいい。通年

凡例

2人以上が4以上の評価1人以上が4以上の評価

上記以外

◎〇△訪問意向が◎の観光コンテンツ

1

2

3

4

5

6

7

8

10

11

12

13

14

9

24

3-2. 外国人インタビュー|実施結果(欧米豪)

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マキノ高原マキノスキー場 ○ ◎ ○ 台湾では雪が降らないのでスキー場は大変魅力的。初心者・家族向けにいい。やや遠い。冬

箱館山スキー場 ◎ ◎ ◎ スキーをしながら琵琶湖が望める点がよい。老若男女ともに楽しめそう。冬

高島市 温泉 ○ ◎ ◎ 裸で入浴するのに抵抗のある人にとって水着着用できるのがいい。

通年※スキーとセット可

黒壁スクエア ◎ ◎ 〇 建物が日本らしく台湾にない雰囲気がいい。やや遠いので周辺に他の観光地があれば行く通年

びわ湖バレイ ◎ ◎ ◎ 家族全員で楽しめるのがいい。景色がきれいなのが惹かれる。バスの頻度が気になる通年

沖島 〇 〇 〇 何もなさそう。猫に会える島というのは面白いが他にもある。乗り継ぎが大変そう。通年

ツールドラック ◎ 〇 〇 台湾の人はサイクリング好き。餅つきは台湾に無いので喜ぶ。費用が高い。通年

太郎坊宮 ◎ ◎ 〇 特殊な形をしていて珍しい。大人にはいいと思うが子供向けではなさそう。遠いのがネック。通年

日牟禮八幡宮 △ 〇 〇 お祭りの時期は魅力的。訪問してもすることがなさそうな気がする。通年

近江神宮 〇 〇 〇 マンガ好きな人は行くかも。ニッチ向け。電車での移動が少ないのがいい通年

醒井宿 〇 ◎ 〇 街歩き出来るのがいい。歴史に興味がなくても自然を楽しめるのがいい。遠い印象。通年

木之元宿 △ △ △ あまり特徴がなさそう。台湾人は古い建物が好きなのでSNSにアップできる写真は撮れそう。通年

びわ湖大津館 〇 〇 〇 花とセットで琵琶湖を見られるのがいい。イルミネーションが見られるのがいい。京都から近い。通年

佐川美術館 〇 〇 〇 写真を撮りに行く人がいると思う。展示よりも建物自体を見に行く人はいると思う。通年

坂本ケーブル ◎ ◎ ◎ 日本一長いのは魅力的。比叡山延暦寺は年配の人に魅力だと思う。交通の便がいい。通年

観光コンテンツ名 見た目 ストーリー性 訪問意向 外国人の意見(抜粋)季節性

1

2

3

4

5

6

7

8

10

11

12

13

14

15

9

凡例

2人以上が4以上の評価1人以上が4以上の評価

上記以外

◎〇△訪問意向が◎の観光コンテンツ

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3-2. 外国人インタビュー|実施結果(台湾)

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DMO/旅行会社へのインタビュー実施方針

旅行商品の造成を検討し、立地や動線などの商品化に向けた制約事項を洗い出す地域における過去の誘客の取り組みなどを検証し、制約事項を洗い出す

目的

DMO

実施概要

びわこビジターズビューロー

インタビュー対象

旅行会社

県内A社米原駅を拠点としたインバウンドツアーを造成する企業

県内B社主に英語圏からの個人旅行者に対し、農村をはじめとする里山を中心に、地元の人びととの交流や地域の暮らしの体験に重点を置いたプライベートツアーを提供

C社大手旅行会社

インタビュー内容

発掘された潜在観光コンテンツに係る所感これまでに提供していたツアー概要と商品化に際しての留意点潜在観光コンテンツを旅行商品にする場合における意見

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発掘された潜在観光コンテンツに対して、観光産業従事者の意見を収集することにより、旅行商品化の可能性やツアー造成の留意点、制約事項について整理した。

3-3. DMO/旅行会社インタビュー|実施方針

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情報掲載+宿泊のプランのパンフレットは、作成して展開したことがあるツアーは設定なし

ターゲット

ツアーで巡る主な観光地

コンセプト

移動手段

商品化に際しての留意点

滋賀県のみを周る訪日外国人向けツアーの提供はこれまでほとんどなく、大半が京都と合わせて催行するツアーHPに掲載しているモデルコースも、湖北、湖南などエリアを限定して周るもので、エリアを跨いだ周遊コースは掲載していない

北米の高所得層で、現地ならではの体験を求めている層

郷の中にある寺社や宿場町跡等

米原~醒井宿をサイクリングで周る

主に自転車

京都からのデイトリップで行ける距離で、混雑した都会から離れ、現地の人々とのふれあいできる機会を持ってもらう

富裕層かつ旅慣れたアクティブ層

滋賀県内各地(信楽、佐川美術館等、お客様の意向に沿ってコース造成)

1日1組限定のプライベートツアー

公共交通機関および徒歩

お客様や地元の人、ガイドが対等に、友達のようにおしゃべりできる時間を提供する

C社県庁/DMO 県内A社 県内B社

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他府県と合わせて周遊する行程の中で滋賀県を来訪するツアーや滋賀県内でも一部エリアに限定したツアーはあるが、琵琶湖一周や滋賀県の広範な地域を訪問先とするツアーはほぼない模様。

3-3. DMO/旅行会社インタビュー|実施結果-これまでの提供ツアー

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(1)潜在観光コンテンツに関する所感・太郎坊宮:外国人観光客受け入れに積極的な印象。・竹生島:子供には少し退屈かもしれない。

(2)コンテンツの組合せに関する留意点・着地型ツアーを提供出来るような旅行業者はまだ少ない。・船は出発地に戻るルートが主流、船を使った周遊は難しい。

滋賀県庁びわこ

ビジターズビューロー

県内A社

県内B社

(1)潜在観光コンテンツに関する所感・箱館山:ファミリー向けだが、外国人受け入れに積極的な印象。・びわ湖バレイ:カップル向けで、外国人受入れに積極的な印象。・太郎坊宮:外国人観光客受け入れに積極的な印象がある。

(2)コンテンツの組合せに関する留意点・着地型ツアーを提供出来るような旅行業者はまだ少ない。・船は出発地にも度津ルートが主流、船を使った周遊は難しい。

(1)潜在観光コンテンツに関する所感・寿長生の郷:外国人にとって楽しい施設なのではないか。・信楽焼:焼き物好きな方々等に人気。・佐川美術館:もっと外国人観光客に来てもらえたらと思う。

(2)コンテンツの組合せに関する留意点・旅行者にとって県境は関係ない。統一感ある訪問先選定が必要。

(1)潜在観光コンテンツに関する所感・醒井宿:湧き水等が面白いと思う。・佐川美術館:もっと外国人観光客に来てもらえたらと思う。

(2)コンテンツの組合せに関する留意点・台湾の訪問客はよく調べていて人が行かないところを好む傾向がある。・琵琶湖でできるアクティビティを入れるといいかもしれない。

(1)潜在観光コンテンツに関する所感・近江八幡市 祭り:海外ではあまりない野性的な印象がうけるかも。・海津大崎:桜の時期以外でも湖岸沿いがきれいでよい。・信楽焼:茶畑やお茶体験等、外国人受けがよいかもしれない。・太郎坊宮・多賀大社:外国人観光客の受入に積極的なのではないか。

(2)コンテンツの組合せに関する留意点・欧米豪と台湾は一緒にせず、テーマはニッチで明確な方がいい。

(1)潜在観光コンテンツに関する所感・太郎坊宮:外国人観光客の受け入れに積極的なのではないか。・木之本宿:「びわいち」(琵琶湖1周サイクリング)の効果かもしれない。

(2)コンテンツの組合せに関する留意点※A社は北米に特化した会社であるためコメントなし

英語 中国語(繁体字)

C社

(1)潜在観光コンテンツに関する所感※地元の観光コンテンツに詳しいわけではないためコメントなし

(2)コンテンツの組合せに関する留意点・訪問先の組合せに関連性を持たせるべき。

(1)潜在観光コンテンツに関する所感※地元の観光コンテンツに詳しいわけではないためコメントなし

(2)コンテンツの組合せに関する留意点・年齢層が高めなので有名なものを組み込むといい、文化体験があるといい。 28

潜在観光コンテンツに関する所感や旅行商品を造成する上でのコンテンツの組合せに関する留意点等を聴取したところ、コンテンツの組合せにあたっては、テーマはストーリーに一貫性を持たせ、統一感のある訪問先選定を行うべきとの意見が多かった。

3-3. DMO/旅行会社インタビュー|実施結果

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交通アクセス

シェアリングエコノミーの活用日帰り観光タクシーの整備観光客用の周遊バスの整備びわ湖のクルージング船を使った対岸渡し

二次交通が発達していないため、時間がかかる、行き方がわかりづらい

多言語対応

プロモーション

HPが多言語対応となっていない多言語対応していても、一部日本語が含まれると現地受入体制が整っていない印象がある

顧客に応じた多言語対応を行うこととし、説明文も、日本語をそのまま翻訳するのではなく、外国人に興味を持ってもらえるようなコンテンツに改修

HPに掲載されている写真に、分かりづらく、必ずしも観光客の興味を喚起しないものが存在

インスタキャンペーンを行って「映える」写真を訪日観光客に投稿してもらい、観光客目線での「おすすめ写真」で拡散を図るHP掲載写真の見直し

エリア間連携 県内のエリア間連携、最終的には広域連携の観点で他府県と組んだブランディング戦略の考案県内の各エリア間の連携体制が未整備

宿泊施設

各ホテルのコンセプトの見直し近隣府県との連携による役割の棲み分け

海外の富裕層が泊まりたいと思う宿泊施設が不足しているため、宿泊地からの移動時間が必要になる

課題 解決策(案)

受入体制

(2)AI等導入による旅行サービスの高度化について• SNSへの投稿結果をAI等を活用して分析し新しい観光コンテンツを発見する試みは、地元関係者が意識してい

ない観光コンテンツをデータ分析を通じて掘り起こすことができる可能性がある意味において有効であると考えられる。今後、新たな観光コンテンツの掘り起こしの手法の一つとして、データ分析を活用いただくことを期待している。

• 他方、掘り起こした観光コンテンツを旅行商品として販売していくためには、統一したテーマに基づいて観光コンテンツを組合せ、積極的なプロモーションを実施していくとともに、アクセスや言語など観光客が抱える課題を把握し、引き続き受入環境整備を進めていく必要がある。 29

3-4. 考察(1)滋賀県における課題と解決策(案)について

滋賀県の観光コンテンツについて想定される課題と、それに対する解決策(案)は以下の通り。