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質問会議で問題の本質を 見つけ出そう 64名古屋アジャイル勉強会 2014/7/25 古川

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名古屋アジャイル勉強会 第64回本会 ワークショップ資料

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質問会議で問題の本質を 見つけ出そう

第64回 名古屋アジャイル勉強会

2014/7/25 古川

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自己紹介

ふるかわ よしひろ

古川 剛啓

夢を飛ばした後のカスタマーサポートをするためのERPを準備中。 UMTP L3モデラー OMG Advanced 認定スクラムマスター UMTP アジャイル開発部会メンバ 名古屋アジャイル勉強会スタッフ

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注意事項

本資料は名古屋アジャイル勉強会のブログにて公開致します。 資料の内容について全てのメモを取る必要はありません。 ワークショップ内容に集中して頂ければ幸いです。

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アジェンダ

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1. はじめに

2. チームが置かれた状況

3. 質問会議の8つのポイント

4. 質問会議進行の12ステップ

5. 質問会議で開発される個人の能力

6. ワークショップ準備

7. 質問会議

8. まとめ

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https://www.flickr.com/photos/shyald/3194950746 5

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1. はじめに

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「質問会議」とは、自分の意見を積極的に発言

することを推奨する従来の会議とは異なり、

「質問」とその「回答」だけを述べる今までとは

ちょっと異なる会議です。

一般的には、アクションラーニング(AL)と言われ

ています。

因果関係図を作成する際にも質問会議は有効

です。

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2. チームが置かれた状況

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昔 終身雇用や年功序列等の仕組みの中で、チームの目標設定やチーム内の和によるパワーの集結、暗黙知の共有がやりやすかった。

時間にゆとりがあり、考える時間や若手を教育する時間があった。 問題に対し、上司が経験に裏付けされた指示ができた。

今 人材は流動化し、多くの組織で業績・成果主義が取り入れられてきたことで、「なんとなくうまくいっていたチーム」はなくなり、意識的に場を作る必要が出てきた。

時間に追われ、全ての事柄について余裕がない。 仕事の内容が多様化し、上司が経験したことがない問題が増加。

個の知識ではなく、集合知で問題に対処

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みんなの知識を効率よく集める方法の1つとして

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質問会議

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本題に入るその前に・・・

「質問」って大きく2つの 目的があるよね

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1. 対象を「知る」ことを目的としたもの。

2. 対象に「気づかせる」ことを目的としたもの。

これらを上手く使い分け、より本質に迫る

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ここまでの確認

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• ここまでの説明は理解して頂けましたか? • 表明じゃんけんで理解度をお知らせください。

グー 何を言っているのか全然解りません。

チョキ 大体理解できた。次に進んでもOK。

パー 全て理解できた。

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3. 質問会議の8つのポイント

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1. 参加者とその役割 2. ALコーチの設定 3. 時間とその配分 4. 基本ルール(質問中心) 5. 基本ルール(振り返りとALコーチ) 6. 現実の問題 7. 行動計画と実施 8. 成長と変化に対する意識づけ

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参加者とその役割

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問題提示者 当事者として抱えている問題をチームに提示する。

問題提示者以外のチームメンバ 提示された問題に対して解決にコミットする。 問題に熟知している必要はない。 多様性のあるメンバ構成がベター。 問題提示者と合わせて4~8人での構成が適当。

ALコーチ 会議の進行を行ったり、セッションそのものに関する質問をしたりする。

個人とチームの成長・学習に焦点を当て続ける。 サーバントリーダ。

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ALコーチの設定

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問題解決に直接関与しない。

結果を導くより、プロセスを管理する。

みんなが考える時間、振り返りの時間を提供する。

会議進行と時間の管理をする。

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時間とその配分

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1時間/セッション

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4. 質問会議進行の12ステップ

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チーム規範の設定

2つの基本ルールの提示と確認 = 質問中心・振り返りの時間をとる

問題の提示

質問で問題を明確にする

途中の振り返り = 新しい視点でのアプローチ

問題を再定義する

同意できないことの意味

問題がテーブルの真ん中に

目標・ゴールの設定

行動計画の作成

全員の行動 = サポートを誘発する

振り返り

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5. 質問会議で開発される個人の能力

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1. 質問力 相手に話をさせることがうまくなる。

2. 傾聴力 自分が理解している部分と曖昧な部分、納得できる部分と疑問が残る部分という具合に整理して聞くようになる。当然、頭を使い真剣に聞かなければならない。

3. 共感力 質問と振り返りにより他者に共感する力が鍛えられる。

4. 思考力 現象としての問題だけでなく、メンバ間の相互作用によって、いろいろな視点からのアプローチを自分のものとして受け入れることができる。

5. フレーム打破力 思考のフレームワークが拡がり、今まで全く考えもしなかった視点から考えることができるようになる。

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質問会議の効果

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問題解決

チーム・組織開発

個人能力開発

質問力 傾聴力 共感力 思考力 フレーム打破力

共感・共有の場づくり チーム脳の出現 チームとしての行動

本質的問題の解決 多様な視点からのアプローチ

同時に起こる

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質問会議の内容についての確認

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• ここまでの説明は理解して頂けましたか? • 表明じゃんけんで理解度をお知らせください。

グー 何を言っているのか全然解りません。

チョキ 大体理解できた。次に進んでもOK。

パー 全て理解できた。

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6. ワークショップ準備

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質問会議には、解決すべき問題が必要です。

自己紹介を兼ねて議論する問題を特定しましょう。

A3用紙に名前と現在抱えている問題を書いて下さい。

書き終わったら、自己紹介を始めて下さい。

その際にも自発的な発言は禁止です。

名前と抱えている問題の他、いろいろな質問があってもいいですね。

抱えている問題についての回答は、「××について困っている」程度にしておいて下さい。

自己紹介が終わったら、取り上げる問題を決定して下さい。

名古屋アジャイルスタッフがALコーチとなります。

会議中はトークに集中してもらって結構です。

作成:5分 紹介:1分/人

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7. 質問会議

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2つの基本ルールの提示と確認 = 質問中心・振り返りの時間をとる 1

1. 質問中心 「質問」と「回答」というコミュニケーションスタイルで進める

2. 振り返り = ALコーチはいつでも介入できる

質問会議のルールは以下の2つです。改めて確認する程のものではないと思われがちですが、毎回確認しましょう。

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7. 質問会議

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チーム規範の設定 2

チーム規範(チームの中で期待されるメンバの態度等)をその場で設定します。基本的には、以下のものがあります。 1. 守秘義務 2. セッションへのコミットメント 3. 共有とサポート 4. 平等と尊厳 5. 傾聴と振り返り 6. 課題そのものに注意を向ける

今日は、時間がないのでこのまま行きます。

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問題の提示 3

2分

自己紹介時に決定した問題を提示した人が問題提示者となります。参加者の皆さんに問題を簡潔に説明して下さい。

2分では短いと感じるかもしれませんが、この後全員で問題を明確にしていくのでこの場ではそれで十分です。

7. 質問会議

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質問で問題を明確にする 4

それでは、問題を明確にするための質問をして下さい。

この場は、状況の共有が目的で責任の所在を追及するものではありません。 良い質問「共鳴質問」の例 判断の入らない素直な問いかけ、それ故に短い問いかけ。 前の質問と答えにおける思考の連鎖を受けて、つながる問いかけ。

共感をもった問いかけ。

7. 質問会議

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途中の振り返り = 新しい視点でのアプローチ 5

一旦、クールダウンしましょう。

7. 質問会議

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問題を再定義する 6

メンバ全員で問題の再定義をします。問題提示者を含む全員が「本当の問題は何か」を紙に書いて下さい。

問題提示者を最後に順に発表して下さい。

全員が発表し終わったら問題提示者は、チームとしての問題の再定義を発表して下さい。

進行と問題の再定義に関する質問はALコーチが行います。

作成:1分 紹介:1分/人 7. 質問会議

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同意できないことの意味 7

問題提示者の再定義に同意できないメンバが1人でもいたら、引き続き問題を明確にする質問をします。 今日は時間がないので、全員が同意したことにして進めます。

7. 質問会議

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問題がテーブルの真ん中に 8

問題提示者の再定義に全員が同意すると問題がテーブルの真ん中に来たことになります。

個人の問題からチームの問題へ

7. 質問会議

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目標・ゴールの設定 9

どのような状況が問題解決された状況なのか問題提示者が ゴールの設定をします。

7. 質問会議

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行動計画の作成 10

「何を」、「いつ」、「どこで」等、測定可能な行動計画を考えるため、「どうしたら問題が解決するか?」、「ゴールに到達するためにはどうしたらよいか?」等、「一緒に考えよう」という意識のもとに新たな質問を開始する。

7. 質問会議

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全員の行動 = サポートを誘発する 11

問題提示者が、問題を解決するためにどのような行動を起こすのか発表します。

7. 質問会議

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振り返り 12

最後に、5~10分程度でセッション全体の振り返りを行います。 振り返りのポイントとしては、 良かったと思われる質問 うまくいった箇所 等

です。 今日は、最後の振り返りで一括して行います。

7. 質問会議

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8. まとめ

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自発的な意見を述べずに問題を解決する「質問会議」を体験して頂きました。

質問を重ねることにより、「問題」と思っていたことが実は問題ではなく、本当の問題が「別の所に潜んでいた」ということはよくあります。

問題の再定義の部分までだけでも一度やってみては如何でしょうか。

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ワークショップの確認

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• 今回のワークショップについて理解して 頂けましたか?

• 表明じゃんけんで理解度をお知らせください。

グー 何を言っているのか全然解りません。

チョキ 大体理解できた。次に進んでもOK。

パー 全て理解できた。