27 eigo aizawa 2 - 新潟県立教育センター 1 program 7 「dilo the dolphin」...
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実践のまとめ(1学年 英語)
妙高市立新井中学校 教諭 相澤 三恵
1 研究テーマ
「書くこと」に重点をおいた4技能の統合的な活動を充実させ、
積極的なコミュニケーション能力を育成する
2 研究テーマについて
(1)テーマ設定の意図
小学校段階での外国語活動を通じて、音声面を中心としたコミュニケーションに対する積極的
な態度の育成がなされていることを踏まえ、中学校では「書くこと」「読むこと」の指導を充実さ
せることが大切だと考えた。特に「書くこと」においては、与えられた対話やメモを書き写すこ
とができるようになるだけではなく、自分の考えなどを書くことができるようになることを重視
したい。 アンケートの結果や日々の授業での観察から、「書くこと」に苦手意識をもつ生徒が多く、内容
的にまとまりのある一貫した文章を書く力が十分に身に付いていない。文レベルではなく文章レ
ベルの練習が必要だと感じる。 また「聞くこと」や「読むこと」を通じて得た知識を基に、自らの考えや体験などを結び付け
ながら活用し、「書くこと」や「話すこと」を通じて発信することが可能になるよう、4技能を総
合的に育成しなければならないと考えた。言語や文化に対する理解を深め、積極的にコミュニケ
ーションを図ろうとする態度の育成によって、聞くこと、話すこと、読むこと、書くことのコミ
ュニケーション能力の基礎を相乗的に向上させることをねらいたい。 (2)研究テーマに迫るために
① 「書くこと」の充実 ~My Project 活動を充実したものにするために~ ・基礎的な語彙力を付けるため、授業の初めに単語テストを行っている。5 回連続で完答すると
合格シールがもらえるようにするなどして、意欲を継続させるよう工夫している。〈手立て1〉 ・再考する力と考えを書く力を身に付けるために、教科書にある「書くこと」の言語活動に必
ず取り組ませる。また新出文法を学んだ日は、“基礎徹底ワークシート”を活用し、家庭学習
で学んだ文法を復習させる。またそのシートを添削し、多く見られた間違いを取り上げ、改
善すべき点として繰り返し指導するなどして、理解の深化を図る。〈手立て2〉 ② 積極的なコミュニケーションの育成 ・関わり合いながら、英語を話す機会を増やすこと、既習の英文法に慣れ親しむために、英問
英答活動に取り組んでいる。相手の質問をしっかり聞き取り、その質問に答えるだけでなく、
一文付け加えることで自己表現が豊かになり、さらに話すことに自信をもたせる。〈手立て3〉 ③ 生徒の興味・関心を引く教材の活用 ・生徒が興味・関心を引くような身近な題材・教材を活用することで、生徒のやる気を喚起し、
発話したり、英文を書いたりする意欲をより増すことを期待する。〈手立て4〉 ④ 学習の定着の確認 ・生徒一人一人のつまずきを確認し、支援するために「授業の振り返り」用紙を活用する。〈手
立て5〉 (3)研究テーマに関わる評価
【書くこと】 ○伝えるべき内容を考え、モデル文を元に自分なりに付け加えた情報を盛り込んで書くことがで
きた生徒70%以上。〈授業中のみとり・ワークシート分析〉 【話すこと】
○聞き手が理解しやすいように工夫して話すことができた生徒80%以上。〈活動の観察・アン
ケート調査〉 ○尋ねられたことに適切に応答することができた生徒80%以上。〈活動の観察・アンケート調査〉 ○つなぎ言葉を用いて、話を続ける努力をした生徒80%以上。〈活動の観察・アンケート調査〉
3 単元指導と指導計画
(1)単元名
Sunshine 1 Program 7 「Dilo the Dolphin」 (2)単元(題材)の目標
・人の名前などを尋ねたり答えたりできるようにする。(疑問詞 who の文と応答の形・意味・用法
を理解し、表現できる) ・人について「~を」、「~に」と言うときに用いる言葉を使えるようにする。(人称代名詞の目的
格の形・意味・用法を理解し、表現できる) ・「いつ~?」と時期について尋ねたり、それに答えたりできるようにする。(疑問詞 when の文
と応答の形・意味・用法を理解し、表現できる) (3)単元の評価の規準
単元の評価基準コミュニ
ケーションに関する関
心・意欲・態度
英語を表現する力 英語を理解する力 言語・文化に関する知識
○言語活動において自ら
学 ん だ 表 現 (who 、 when)などを使って積
極的にコミュニケーシ
ョンを図ろうとしてい
る。 ○言語活動において、様
々な手立てを用い、コ
ミュニケーションを継
続しようとしている。
○who、whenを用いて、
相手に尋ねたり、適切
に応答したりすること
ができる。 ○正確に伝えたり理解し
たりするために、発
音・文法・語法・イン
トネーションなど英語
の規則に従って表現す
ることができる。 ○正しい代名詞の格を用
いて、表現することが
できる。
○イギリスにおけるイル
カ・ウォッチングに関
する英文の内容につい
て、正しく聞き取った
り、読み取ったりする
ことができる。
○代名詞の格変化、疑問
詞who、whenを用いた
疑問文の構造について
の知識がある。 ○who、whenを用いた質
問に適切に応じること
ができる。 ○語句に関する知識があ
る。
(4)指導計画 (全7時間 本時1/7)
学習内容 学習活動 評価規準 1 本時
Who~?とその答え方の導入
○リスニング いくつかのヒントで、話し手
が紹介している人物を当て
る。 ○who を用いた言語活動をする。 ○反復練習の課題〈書く〉をする。
□ヒントを聞き、話を聞き続け
ようとしている。【観察】 □話の内容を正しく聞き取る
ことができる。【観察】 □質問に対して、適切に応じる
ことができる。【観察】 2 教科書 p.69本文の内容理解 ○前時の復習をする。
○p.69 の内容理解と音読練
習をする。 ○whoを使ったライティング
活動をする。
□本文を読んで内容を理解す
ることができる。【ワークシ
ート】 □正しい発音と抑揚で本文を
読むことができる。 【観察】 3 目的格の代名詞 her/him の導
入 ○リスニング ○目的格の代名詞her、 himを
用いた言語活動をする。 ○反復練習の課題〈書く〉をする。
□ヒントを聞き、話を聞き続け
ようとしている。【観察】 □正しい代名詞の格を用いて
表現をする。【観察・ワーク
シート】 4 教科書 p.71本文の内容理解 ○前時の復習をする。
○p.71 の内容理解と音読練
習をする。 ○her/himを使ったライティン
グ活動をする。
□本文を読んで内容を理解す
ることができる。【ワークシ
ート】 □正しい発音と抑揚で本文を
読むことができる。 【観察】 5 When~?とその答え方の導
入
○リスニング ○whenを用いた言語活動をす
る。 ○反復練習の課題〈書く〉をする。
□ヒントを聞き、話を聞き続け
ようとしている。【観察】 □話の内容を正しく聞き取る
ことができる。【観察】 □質問に対して、適切に応じる
ことができる。【観察】 6 教科書 p.73本文の内容理解 ○前時の復習をする。
○p.73 の内容理解と音読練
習をする。 ○whenを使ったライティング
活動をする。
□本文を読んで内容を理解す
ることができる。【ワークシ
ート】 □正しい発音と抑揚で本文を
読むことができる。 【観察】 7 Program 7 のまとめ ○本文の内容を確認し、質問に
答える。 ○本課で学習した文法事項に
ついて復習をし、正しく書く
ことができるかテストをす
る。
□質問文を理解し、適切な英文
で答えている。【ワークシー
ト】 □文法に従って正しく書くこ
とができる。【ワークシート】
4 単元(題材)と児童生徒
(1)単元について
本単元で学習する疑問詞は、「Who~?」、「When~?」を活用した表現である。この単元で
全てのWh–Questionを習得することになり、既習のWh-Questionの復習をしながらそれぞれの表
現を身に付けることで情報収集の手段を増やすことができる。定着を図るために様々な一般動詞
を活用し十分な口頭練習を行わせたい。 目的格の代名詞においては、第三者を紹介し、続いてその人について自分の気持ちを述べると
いう発話の連続性を重視させたい。 教科書本文では、前の課の由紀のイギリス旅行と関連させながらも、生徒に馴染みのない人物
を扱う。名前を尋ねたくなる紙面構成によってその名前を確認し、それぞれの人物について自分
の気持ちを表現する展開となっている。さらに人になつきやすいイルカの話題から、イギリスに
おけるイルカ・ウォッチングとそれが行われる時期の確認を話題とし、会話の基本的なやりとり
からwhenが使われている。
(2)生徒の実態
男子21名、女子19名の計40人学級である。学習意欲が旺盛な生徒が多く、授業中は挙手
や発言があり、基本的な文法を身に付けている生徒が多い。一方で学力不振者、及び授業中落ち
着きに欠ける生徒が数名いる。学習道具を出すところからの指導になるが、粘り強く指導してい
きたい。 小学校での言語活動が活発に行われていたため、warm-up 等の簡単な会話を話すことにおいて、
意欲的に取り組む生徒が多い。しかし、「話すこと」を苦手と感じている生徒が少なくない。毎授
業、簡単な英会話を繰り返し行うことで、「話すこと」に自信をもたせたい。また「書くこと」に
おいて苦手意識のある生徒が多い。反復練習的な課題を出し、基本的な英文が書けるよう支援を
していきたい。また自由作文では、例文に沿って書いて終わる生徒が多く、生徒の創造力や工夫
をうまく引き出せていないことが多い。優れた生徒の英文を紹介したり、辞書を使わせ豊かに表
現をさせたりすることで、自己の英語力を高めようとする意欲を育成したい。 1年○組 授業に関するアンケート A:よくあてはまる B:あてはまる C:あてはまらない 6/25
A B C
1 英語の授業は楽しい 62% 35% 3%
2 活動中は英語だけを使おうと努力している 45% 53% 2%
3 日頃から単語練習を行っている 38% 52% 10%
4 英語を聞くことは得意である 50% 45% 5%
5 英語を話すことは得意である 35% 43% 22%
6 英語を読むことは得意である 43% 42% 15%
7 英語を書くことは得意である 48% 25% 27%
5 本時の展開
(1)ねらい
① 疑問詞 Who~?の文とその答え方を理解し、それを使ってクイズを作成することができる。 ② 三単現のsの用法を復習し、人物を紹介する英文を3文書くことができる。 ③ 英語を使って、積極的にコミュニケーションをすることができる。
(2)展開の構想
オーラルイントロダクションを聞きながら、自然な流れで Who ~?を導入していく。その後リ
スニングやパターンプラクティスを通しながら、文法を理解させていく。 Who is he /she? クイズを各自で考え、人物の紹介文を書かせる。その際に、三人称単数の復習
をしたり、クイズ出題時に相手により深く考えさせる工夫をするよう指導をする。 また実際にクイズを出題する時は、“No, Japanese”(日本語禁止)ルールを活用し、積極的に
英語でコミュニケーションを図る姿勢を重視したい。 (3)展開
時間 (分)
学習活動 教師の働きかけ 予想される反応
□評価 ○支援 ・留意点
Preparing (授業前)
① 黒板の右上に Today’s Target と Homework の
プレートを貼り、本時の
ねらいと宿題を板書す
る。 ②「授業の振り返り用紙」
を配布する。 ③ Warm-up で活用をする
「質問カード」を配布す
る。 ④ CD プレイヤーの準備を
する。
○本時のねらいを明確
にさせる。 ○宿題内容を板書し、
周知徹底させる。
Greeting (1)
教師の質問に英語で答える。 英語であいさつをする。 ○テンポよく
Warm-up (5)
① 質問文の書いてあるカードをも
らい、隣の人に質問をする。→お
互い答えたらカードを交換する。
→別の人に質問をする。(繰り返
す)
② 「授業の振り返り」用紙に単語テ
ストをする→丸付けをする。
① カードを全員が持ってい
るか確認をする→質問が
始まったら、タイムを計
り、25秒経過したら、次
の人と質問をするよう指
示を出す。 ② 前時の宿題となってい
る英単語5問を出題す
る。→解答を板書する。
□意欲的に会話をして
いるか。(見取り) ○活動中は日本語禁止
Introduc- tion of new material (5)
○Who is he/she?だけ
でなく、Who is that man?/this woman?などバリエーションを加
える。
① 1学年職員の写真を黒板に貼り、“Who is he/ she?” と質
問を繰り返す。
② who の意味の確認をする。
〈手立て3〉
〈手立て1〉
Homework
① 次回の単語テスト5問を10回自主勉ノートに
練習をしてくる。〈手立て1〉
② プリント1枚:基礎徹底ワークシートに取り組
み、次の授業で提出をする。〈手立て2〉
Practice (13) Practice
① パターンプラクティスをする。 T : ”Who is she ?” S : ”She is Ms.Kaneko.” T : ”What’s my question?” S : ”Who is he?” ② 教科書 p.68開き、「おぼえよ
う!」をペアーで暗記する(1分)
→発表をする。 ③ 教科書 p.68の「聞いてみよう」
をする ④ 新出単語を練習した後、教科書
p.68の「言ってみよう」 を練習する。
① 黒板に貼ってある写真
を指しながら、who を使
った質問をする。 ② 感情を込めて練習をさ
せる。1分後、教科書を
閉じさせ発表をさせる。
(3組) ③ 「聞いてみよう」のCD
を一度流し、答え合わせ
をする。 ④ FCを使用して、新出単
語を練習した後、「言っ
てみよう」をさせる。
○テンポよく/全員の
顔が上がっているか。 □積極的に練習に取り
組めたか。(見取り) ○CDを一度しか流さ
ないので、集中をさ
せる。 ○FCとPCを使用す
る。 Activity (18)
□人物紹介の文が三文
書かれているか。 (WS・見取り) ○三単現のsの使い方
を思い出させる。 □ペアーで意欲的に会
話をしているか。 (見取り)
Consolida-tion (8)
① ノートを開き、文法のまとめをノ
ートにうつす。
② 次回の宿題を確認する。 ③ 「授業の振り返り」用紙を記入す
る。
① 本日の文法を板書する。
生徒が板書を写してい
る間に宿題(ノート作
り)の確認をする。
② 「授業の振り返り」用紙
に宿題数を記入させる。 ③ 授業の振り返り用紙を
回収する。
○「授業の振り返り」
用紙に「分かったこと
と、分からなかったこ
と」がしっかり書かれ
ているか確かめる。
(4)評価
・Who~?の用法を理解し、積極的に会話をしていたか。(見取り・振り返りシート) ・三単現の s を理解し、三文以上の英文が書けていたか。(見取り・ワークシート)
① 教科書 p.68の「使ってみよう」をアレンジした用紙を
活用し、クイズを作成する。〈10分〉 クイズを作成する前に、例文を提示し三単現のsの確認
と複数形のsの確認をする。 また、活用する動詞は has / lives / likes の 3 つとし、 その他の情報をもっている人は、1文加えてもよいとす
る。 (Ex. He has two books. He lives in Myoko. He likes
English. He plays basketball.) ② ペアーでクイズを出し合う。〈5分〉 ③ 何ペアーか発表をする。〈3分〉
〈手立て5〉
〈手立て2〉
〈手立て4〉
下の先生方について、英文を3文(+挑戦文)書き、ペアーでクイズを出し合おう!
Mr. Goto
Ms.Kodama Mr.Horikawa Ms.Ueno
Ms. Kaneko Mr. Kuroda Ms.Tago Mr.Okada
1 上の中から先生を3人選び、 have / live/ like を使ってクイズを作成しよう!
(Ex.) Name : Ms. Aizawa
She __________ two __________. She __________ in Joetsu. She __________ English. (挑戦文) She __________________________
Who is she?
クイズ 1 Name: ____________ __________________ __________________ __________________ (挑戦文) __________________
Who is ( )? クイズ 2 Name: ____________ __________________ __________________ __________________ (挑戦文) __________________
Who is ( )?
クイズ 3 Name: ____________ __________________ __________________ __________________ (挑戦文) __________________
Who is ( )?
1-( ) No.( ) Name ________________________
妙高市
在住! 国語が好
きさ!
上越市
在住! 牛乳が好
きです! 上越市
在住! 牛乳が
好き!
上越市
在住!
上越市
在住! 剣道が好
きかな。
上 越 市
在住! 数学が
好き!
上越市
在住!
国語が 好きよ!
柔道が好
きだぜ! ウスッ!
上越市
在住!
〈手立て4〉
音楽が
好き!
6 実践を振り返って
(1)「本時のねらい」の実現状況
① 疑問詞 who~の文とその答え方を理解し、それを使ってクイズを作成することができる。 生徒は決まった形で質問をし、答えるのでオーラルの練習段階では全ての生徒が「Who is~?」
の文の形を理解し、会話をしていた。しかし、手立て2で活用した「基礎徹底ワークシート」を
添削すると、Who is の” is ”や who’s の” ’s ”の be 動詞が抜けている生徒が3割いた。今後もあら
ゆる場面で「Who is~?」を活用し、音に慣れながら定着させていきたい。 クイズの作成では、時間制限の指定もあり、ほとんどの生徒が時間内にクイズを作成していた。
しかし、説明の段階でヒントを与えすぎてしまい、個の気付きのチャンスを逃してしまう場面が
あった。
② 三単現のsの用法を復習し、人物を紹介する英文を3文書くことができる。 例文や、活動前の説明があったため、9割の生徒が3文書くことができた。しかし、活動前の
説明が長く、ヒントを与えすぎてしまったという反省が残る。一度英文を書かせ、そこで他の英
文と比較し、間違いに気付かせることで、理解を更に深めることができたのではないか。また、
英文を書くことができなかった生徒は、今後個人指導が必要であると考えられる。その他、挑戦
文(4文目)を書いた生徒は全体の30%に達した。 ③ 英語を使って、積極的にコミュニケーションをすることができる。各自で作成したクイズでコ
ミュニケーション活動を行うことで、ほとんどの生徒が積極的に活動をしていた。また授業の振
り返り用紙では、「クイズをしっかり考えて、言う(伝える)ことができた」「クイズを出すこと
ができて、答えることもできた!」「クイズを作ったり、出したりするのが楽しかった」という達
成感・充実感が書かれていた。 「授業の振り返り」用紙より
【○分かったこと・できたこと】 ・who を使って尋ねたり、答えたりことができた ・尋ねたり、答えたりすることができた!意外と簡単?! ・楽しく授業ができた。Who is の使い方が分かった ・尋ねるときは who を先頭につける ・who は人の名前を尋ねるときに使う ・人の名前や、答え方を楽しく覚えることができた ・人の名前を聞くときは、「Who is she/he?」で答えるときは「He / She is~」先生のときは、Mr.Ms.を忘れない など
【△努力が必要なこと】 ・人の名前を尋ねたり、答えたりはできたが、次は書けるようになる ・~先生は、Mr.Ms.を ・「この」や「あの」を boy や girl の前に忘れないようにする
(2)研究テーマに関わって ~研究テーマに迫るための手立て~
①「書くこと」の充実 ~My Project 活動を充実したものにするために~ ・単語テストの実施や基礎徹底ワークシートを継続して活用するとこで、その日に学んだ学習内
容を再確認させ、習得率を高めた。また、My Project を単元の最初にゴールとして示し、学習
の見通しをもたせることで、単元で「何ができるようになっておけばよいか」という道筋が示
せた。その結果、「何のために書く練習をするのか」といった必要性を理解し、生徒たちの自己
評価能力を高めることができた。 ② 積極的なコミュニケーションの育成
・継続的な英文英答の練習を繰り返すことで、夏休み前に行ったアンケート結果「英語を話すこ
とは得意である」の評価が上がった。今後も学んだ文法を取り入れながら、簡単な会話を継続
する。今後はレベルを上げ、あるトピックを元に、1分30秒程度の英会話ができるよう英文
英答+1文+もう1文といったステップアップを図りたい。
③ 興味関心を引く教材の活用 ・本時のねらいや学習効果を上げるためにも、教材の内容は大変重要なものとなってくる。生徒
に意欲的に学習活動に取り組ませるために、身近な話題や人物で組み立てられた内容を取り扱
い、生徒は興味を持って意欲的に課題に取り組んだ。さらに既習事項を含むことで、既習の内
容の定着度を把握することができ、未定着の生徒に再度指導をすることができた。
④「授業の振り返り」用紙の活用 ・授業者が一番大切にしている取組である。授業の終末に個に戻って本時の学習内容を振り
返ること、その時間と場を確保することで、学習の定着を図ることができた。またこの用
紙を基に、授業者が次の授業の内容を考えたり、指導のポイントを絞ったりしながら、そ
の学級、その生徒に適した授業を展開することができた。生徒の理解力も増し、理解でき
たことで学習意欲が増す生徒が文面から感じられた。また授業者のコメント・評価を書く
ことや、「合格」判子、特別シール等を与えたりすることで、学習意欲を高く保つ生徒がい
ることが感じられた。 1年○組 授業に関するアンケート A:よくあてはまる B:あてはまる C:あてはまらない 11/30 A B C
日付 6/25 11/30 6/25 11/30 6/25 11/30
1 英語の授業は楽しい 62% 75% 35% 25% 3% 0%
2 活動中は英語だけを使おうと努力している 45% 74% 53% 26% 2% 0%
3 日頃から単語練習を行っている 38% 46% 52% 46% 10% 8%
4 英語を聞くことは得意である 50% 51% 45% 43% 5% 6%
5 英語を話すことは得意である 35% 26% 43% 56% 22% 18%
6 英語を読むことは得意である 43% 56% 42% 26% 15% 18%
7 英語を書くことは得意である 48% 46% 25% 39% 27% 15%
(2)成果と課題
○成果 複数のsや三単現のsなど新しい文法を習得し、学習内容の難易度が上がっていく中で、「英
語を書くことが得意である」と答えた生徒が 80%以上に達したことは、日頃のライティング活
動に力を入れている表れだと感じる。2学期末に行ったスピーキングテストでは、身近な人物
を5文で紹介する活動を行ったが、ほとんどの生徒の取組がよく、英文も確実に書けている生
徒が多かった。また話すことにおいて、継続的な対話の練習を取り入れることで、苦手意識が
あった生徒の数値が下がり、得意と感じることができる生徒の数値が上がった。 今後も、学習に対しての高い関心意欲を保ちつつ、個に応じた指導で学習内容の定着を図っ
ていきたい。 定期テストの表現の平均点
1学期期末(/22 点) 2学期確認(/40 点) 2学期期末(/26 点)
1 年○組平均 18.4(+2.0) 34.4(+3.2) 16.7(+3.3)
1学年平均 16.4 31.2 13.4
単元テスト(Program 3,5,6)の表現の平均点
Program 3 (/44 点) Program 5(/44 点) Program 6(/36 点)
1 年○組平均 25.1 (+0.6) 27.3(+1.2) 29.4(+2.8)
1学年平均 24.5 26.1 26.6
スピーキングテストの平均点
1学期(/15 点) 2学期(/20 点)
1 年○組平均 13.1(+1.5) 18.5(+3.5)
1学年平均 11.6 15.0
○課題 「書くこと」の力は着実に付いてきているが、「My Project」のように、まとまりのある英文、
文の前後関係が意識されている英文のレベルには達していないと感じる。このことを改善する
ために、たくさんの英文を書かせる必要性があるのではないかと考えている。基礎徹底ワーク
シートを課題として出してはいるが、その他にも、ライティングノートを用意させ、その日に
学んだ基本文を書く練習をさせたい。その基本文の単語を次々と変えて書かせることで、オリ
ジナルの英文を書く力を付けさせたい。 また上位の生徒の力を伸ばすために、ワークシート(宿題)の工夫が必要だと感じた。難易
度に差のあるワークシートを用意することで、上位の生徒は応用的なライティング練習を、そ
れ以外の生徒は基礎的基本的な練習を行ない、その日の指導内容をきちんと押さえつつ個に応
じた課題を与えていきたい。 このような取組は、英語科で共通の課題として行えるように部会等で検討し、より効果的な
方法を今後考えていきたい。