平成22年度 - kyoto university of...
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中学校学習指導要領 第 2章 各教科 第 8節 技術・家庭
技術・家庭技術・家庭1.目標
(技術・家庭)生活に必要な基礎的・基本的な知識及び技術の習得を通して、生活と技術とのかか
わりについて理解を深め、進んで生活を工夫し創造する能力と実践的な態度を育てる。
(技術分野)ものづくりなどの実践的・体験的な学習活動を通して、材料と加工、エネルギー変換 、
生物育成及び情報に関する基礎的・基本的な知識及び技術を習得するとともに、技術と社会や環境
とのかかわりについて理解を深め、技術を適切に評価し活用する能力と態度を育てる。
(家庭分野)衣食住などに関する実践的・体験的な学習活動を通して、生活の自立に必要な基礎
的・基本的な知識及び技術を習得するとともに、家庭の機能について理解を深め、 これからの生活
を展望して、課題をもって生活をよりよくしようとする能力と態度を育てる。
技術分野では、ものづくりを支える能力などを一層高めるとともに、よりよい社会を築くために、
技術を適切に評価し活用できる能力と実践的な態度の育成を重視し、目標や内容の改善を図る。
家庭分野では、家族・家庭や衣食住、消費・環境などの内容について個別にとらえるだけでなく生
活全体を見通し、総合的にとらえて課題を解決する方法を見いだすなど、よりよい生活の実践に向け
て学習を進めていく。生活全体を見通し、総合的に捉えるために、今回の改訂では、時間軸、空間軸
の視点が取り入れられた。
2.主な改善点2-1.技術分野
○A~Dのすべての内容を生徒に履修させ、今の社会で活用されている主な技術をA~Dの4つの内容
に整理し、ものづくりに関する実践的・体験的な学習活動を一層重視し、情報に関する内容もものづ
くりとして学習し、「基礎的・基本的な知識及び技術を習得」と「技術を適切に評価し活用する能力
と態度の育成」の二つの目標の習得をめざす。
(1)社会の変化に対応する視点から内容の改善
技術分野においては、持続可能な社会の構築やものづくりを支える能力の育成の重視など、社会の
変化に対応する視点から改善を図る。持続可能な社会の構築や勤労観・職業観の育成、技術と社会・
環境とのかかわり、エネルギー、生物に関する内容の改善・充実、情報通信ネットワークや製品の安
全性に関するトラブルの増加に対応し、安全かつ適切に技術を活用する能力の育成、等の指導を充実
する。
(2)ものづくりを支える能力などの育成の重視
創造・工夫する力や緻密さへのこだわり、他者とかかわる力(製作を通した協調性・責任感など)
及び知的財産を尊重する態度、勤労観・職業観などの育成を図る。
(3)技術を評価・活用できる能力などの育成を重視
技術を安全性や経済性だけでなく、環境に対する負荷や社会に与える影響など多様な視点から評価
することの意義、そして、適切に活用する意欲につながる技術と社会・環境の学習活動の充実を図る 。
世の中にある技術や新しい技術を正しく評価し、それを活用する態度の育成は、技術でしか学べない
重要な能力と態度である。
(4)「言語活動」の充実
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中学校学習指導要領 第 2章 各教科 第 8節 技術・家庭
各分野の内容の取扱いに関する留意点として、言語を育むための学習活動が具体的に示され、こう
した学習活動が充実するよう配慮すること。限られた授業時数の中での実習題材の設定や指導方法の
工夫がより一層求められる。ものづくり学習を実践する中で、教科特有の言語活動を行う。
・ ものづくりなどに関する実習等の結果を整理し考察する学習活動の充実。
・ 生活における課題を解決するために言葉や図表、概念などを用いて考えたり、説明したりする
などの技術分野ならではの学習活動の充実。例として、製作図、回路図、栽培計画、フロー
チャートやプログラム等がある。
(5)体系的な技術教育
小学校での学習を踏まえた中学校での学習のガイダンス的な内容を設定するとともに、他教科等と
の関連を明確にし、連携を図る。
2-2.家庭分野
○衣食住などに関する実践的・体験的な学習活動、問題解決的な学習を通して、中学生としての自己の生
活の自立を図り、子育てや心の安らぎなどの家庭の機能を理解するとともに、これからの生活を展望
し、課題をもって主体的によりよい生活を工夫できる能力と態度の育成を重視することとし、次のよ
うな改善が図られた。
(1)内容の体系化
小学校の内容との体系化を図り、中学生としての自己の生活の自立を図る視点から、A~Dに関す
る内容で構成し、すべての生徒に履修させる。
A家族・家庭と子どもの成長 B食生活と自立
C衣生活・住生活と自立 D身近な消費生活と環境
①ガイダンス的な内容の設定
学習を体系的に行う視点から、内容のA(1)「自分の成長と家族」に小学校家庭科での学習を
踏まえたガイダンス的な内容が設定された。中学校3年間の家庭分野の学習に見通しをもたせる
ために、第一学年で家庭分野を学習する最初に履修させて学習への期待と意欲をもたせる。
②生活の課題と実践
学習した知識と技術などを活用し、これからの生活を展望する能力と実践的な態度をはぐくむこ
との必要性から新設された。生徒の興味・関心等に応じて、1又は2事項を選択して履修させる
生徒が主体的に実践的・体験的な学習活動や問題解決的な学習活動に取り組めるように、3年間
の指導計画の中に位置づけ、家庭や地域社会と連携を図りながら効果的に行う。
(2)社会変化への対応
①家庭の機能を理解し、人とよりよくかかわる能力の育成をめざした学習活動を一層充実する。また、
幼児への理解を深め、子どもが育つ環境としての家族と家庭の役割に気付く幼児触れ合い体験な
どの学習活動を更に充実する。
②食生活の自立を目指し、中学生の栄養と献立、調理や食文化などに関する学習活動を一層充実する。
家庭生活と消費・環境に関する学習については、他の内容との関連を明確にし、中学生の消費生
活の変化を踏まえた実践的な学習活動を更に充実する。
(3)言語活動の充実
教育内容に関する改善事項「言語活動の充実」を踏まえて、各分野の内容の取扱いに関する留意点
として、言語を育むための学習活動が具体的に示された。限られた授業時数の中での実習題材の設定
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中学校学習指導要領 第 2章 各教科 第 8節 技術・家庭
や指導方法の工夫がより一層求められる。
・ 衣食住などに関する実習等の結果を整理し考察する学習活動の充実
・ 生活における課題を解決するために言葉や図表、概念などを用いて考えたり、説明したりする
などの学習活動の充実
3.評価のポイント3-1.技術分野
生活や技術への
関心・意欲・態
度
材料と加工、エネルギー変換、生物育成及び情報に関する技術について関心をもち、
技術の在り方や活用の仕方等に関する課題の解決のために、主体的に技術を評価し活
用している。
生活を工夫し創
造する能力
材料と加工、エネルギー変換、生物育成及び情報に関する技術の在り方や活用の仕方
等について課題を見付けるとともに、その解決のために工夫し創造して、技術を評価
し活用している。
生活の技能材料と加工、エネルギー変換、生物育成及び情報に関する技術を適切に活用するため
に必要な基礎的・基本的な技術を身に付けている。
生活や技術につ
いての知識・理
解
材料と加工、エネルギー変換、生物育成及び情報に関する技術についての基礎的・基
本的な知識を身に付け、技術と社会や環境とのかかわりについて理解している。
(1)技術分野の評価のポイント
【生活や技術への関心・意欲・態度】
○現代社会を支える技術について関心をもち、その在り方や活用の仕方などに対して客観的に判断・評
価し、主体的に活用しようとする態度が身に付いているかを評価する。
・ 表面的(挙手や発言が多い)な面より、学習の内容に対する取組の視点で評価すること。
【生活を工夫し創造する能力】
○技術と社会や環境とのかかわりについての理解に基づき、その在り方や活用の仕方を見直し、改善す
べき課題を見付け、それらを解決するために、習得した知識と技術を基に工夫し創造して技術を評価
したり活用したりすることができる能力が身に付いているかを評価する。
・ 「社会的」…(例)木材という材料が、林業とどう関係しているか。
・ 「環境的」…(例)木材の接合において、廃棄時に分別しやすいように木ねじを使用している。
・ 「経済的」…(例)木材の接合において、製品を長期にわたって使用できるようにだぼを使用している。
【生活の技能】
○材料、加工等の技術(technology)を適切に活用するために必要な基礎的・基本的な技術(skill)が
身に付いているかを評価する。
・ 製作品の出来上がりで評価するのではなく、その製作過程のポイントで評価すること。
【生活や技術についての知識・理解】
○材料、加工等の技術に関する基礎的・基本的な知識が身に付いているか、また、技術と社会や環境と
は相互に影響し合う関係にあることを理解しているかを評価する。
・ 「デジタル化」…(例)アナログ文書を画像化(二次利用不可、データサイズ大)する場合とテ
キスト化(二次利用可、データサイズ小)する場合の違いを理解しているか。
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中学校学習指導要領 第 2章 各教科 第 8節 技術・家庭
(2)「評価規準の設定例」(「評価規準の作成のための参考資料」国立教育政策研究所)において特徴的な点
A~Dの内容のそれぞれの(1)、(2)…の各項目に対応して、「評価規準の設定例」を示している。
※各「項目」レベルでの設定となっており、他教科等に比較して詳細なものとなっている。そのため、「評
価規準の設定例」に空欄が目立つ(例:A(1)はガイダンスのため、評価は「生活や技術への関心・意
欲・態度」の観点のみである)。また、評価規準を、その授業内で具現化するために、適切な評価方法が
必要である。
(3)「中学校学習指導要領解説技術・家庭編」との関係
A~Dの内容のリード文の第2段落がそれぞれの内容の目標を示している。基本的には、この示さ
れた目標に対する評価規準となっている。
3-2.家庭分野
生活や技術への
関心・意欲・態
度
衣食住や家族の生活などについて関心をもち、これからの生活を展望して家庭生活を
よりよくするために進んで実践しようとする。
生活を工夫し創
造する能力
衣食住や家族の生活などについて見直し、課題を見付け、その解決を目指して家庭生
活をよりよくするために工夫し創造している。
生活の技能生活の自立に必要な衣食住や家族の生活などに関する基礎的・基本的な技術を身に付
けている。
生活や技術につ
いての知識・理
解
家庭の基本的な機能について理解し、生活の自立に必要な衣食住や家族の生活などに
関する基礎的・基本的な知識を身に付けている。
*などは、「D身近な消費生活と環境」の内容のこと
【生活や技術への関心・意欲・態度】
○身近な生活の課題を主体的にとらえ、課題解決を目指して意欲的に取り組み、家庭生活をよりよくす
るために実践しようとする態度が身に付いたかを評価する。
・ 衣食住や家族の生活などについて関心をもっているか。
・ 意欲的に課題解決をしようとしているか。
・ 家庭生活をよりよくするために進んで実践しようとしているか。
【生活を工夫し創造する能力】
○共通の観点「思考・判断・表現」に当たるものであり、学習した知識と技術を活用して、生活を見つ
めて課題を発見する能力やその解決を目指して自分なりに工夫したり創造したりする能力が身に付い
たかを評価する。
・ 衣食住や家族の生活などについて見直し、課題を見付けているか。
・ 課題を多面的に考察しているか。
・ 学習した知識と技術を活用して課題解決をしているか。
・ 解決を目指して自分なりに工夫したり、自分の考えを生かした取組をしているか。
※「自分なりに」とは、生徒がそれぞれの状況に応じて自分の考えを生かして課題解決を図ることを重視す
る
*過程を含めて評価することが重要。生徒が考えたり工夫したりしたことを図や言葉でまとめたり、発
表したりするなどの活動を通して評価することに留意する。
4
Point
中学校学習指導要領 第 2章 各教科 第 8節 技術・家庭
【生活の技能】
○生活の自立に必要な基礎的・基本的な技術が身に付いたかを評価する。
・ 日常食の調理や衣服の選択と手入れ、布を用いた物の製作などに関する基礎的・基本的な技術を
身に付けているか。
【生活や技術についての知識・理解】
○家庭の基本的な機能についての理解と、生活や技術についての基礎的・基本的な知識が身に付いたか
を評価する。
・ 中学生の食生活と栄養や住居の機能と住まい方、家庭生活と消費などに関する基礎的・基本的な
知識を身に付けているか。
4.改訂のポイントを踏まえた実践事例4-1.技術分野 内容「C 生物の育成に関する技術」の実践事例
生物の育成に関する技術おける実践事例について「校内に畑地がある場合」と「校内に畑地がない
場合」の2つの実践事例を紹介する。
・ 基礎的・基本的な知識及び技術の習得をめざした指導
・ 技術を適切に評価し活用する能力の育成をめざした指導
・ 言語活動の充実をめざした指導
・ 適切な評価方法の工夫・改善
(1)実践事例
○ 実習事例1 校内に畑地がある場合
① 羽曳野市立高鷲南中学校
技術分野担当
② 題材「イチゴより甘いトマトを育てよう!」
③ 対象生徒 2学年
④ 指導計画 全 15 時間
第1次 作物の栽培と私たちの生活・・・1h
第2次 作物の種類と生育過程・・・・・2h
第3次 栽培に適した環境条件・・・・・2h
第4次 作物の栽培計画の作成・・・・・2h
第5次 作物の栽培と栽培日記の制作・・6h
第6次 栽培技術の評価と活用・・・・・2h
⑤ 概要
糖度の高いトマトを栽培することを課題に設定し、土作
り、施肥、潅水等を工夫して取り組んだ実践事例
○ 実習事例2 校内に畑地がない場合
① 富田林市立籐陽中学校
技術分野担当
② 題材 フラワーパウチを使った栽培
「大きなサニーレタスを栽培しよう!」
③ 対象生徒 1学年
④ 指導計画 全 15 時間
第1次 作物の栽培と私たちの生活・・・1h
第2次 播種と作物の種類と生育過程・・3h
第3次 栽培に適した環境条件・・・・・1h
第4次 作物の栽培計画の作成・・・・・2h
第5次 作物の栽培と栽培日記の制作・・6h
第6次 栽培技術の評価と活用・・・・・2h
⑤ 概要
フラワーパウチを使った栽培実践で、収量を多くするこ
とを課題に設定し、プラグトレイを使った種苗、ハンギン
グ用の土作り、潅水等に工夫して取り組んだ実践事例
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中学校学習指導要領 第 2章 各教科 第 8節 技術・家庭
図 1 土づくり 図 2 ミニトマト苗の定植
図 3 ミニトマトの収穫
図 4 糖度測定
図 5 プラグトレイを使っ た
育苗
図 6 土づくり
図 7 栽培管理作業 図 8 試食
(2)新学習指導要領の改訂のポイントを踏まえた指導
【基礎的・基本的な知識及び技術の習得をめざした指導】
実践事例1、2に共通して、土作り等の栽培に適した環境、定植等の栽培技術、潅水等の栽培管理、
道具の安全で正しい使い方及び管理方法、栽培計画の作成、栽培記録の制作等の習得をめざしている。
単に「収穫できた」、「食べられた」からよい実践ではなく、それぞれの授業でのねらいの達成が重
要であり、そのための有機的な指導計画・評価計画の作成がより一層必要である。
【技術を適切に評価し活用する能力の育成をめざした指導】
「技術的な課題の解決」を目的とした指導の実践を通して、「技術を適切に評価しようとする態度
の育成」をめざす。本事例では、「糖度の高いミニトマト」や「サニーレタスの収量を多くする」具
体的な課題を設定する。その解決のために用いた技術について、社会的、環境的及び経済的側面など
から比較・検討しようとするとともに、適切な解決策を示せるよう指導することが重要である。
【言語活動の充実をめざした指導】
言語活動を意識した
指 導 が 重 要 で あ る 。
Error: Referencesource not found、Error: Referencesource not found は本
実践事例における言語
活動である「栽培の記
録」等の例である。栽
培の学習を通して、感
じたことを言葉で表し
たり、栽培の楽しさに
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図 9 ミニトマトの栽培記録図 10 サニーレタス栽培のワークシート
Point
中学校学習指導要領 第 2章 各教科 第 8節 技術・家庭
気付いたり、作物の特徴や疑問に気付いたり、理解する能力の育成と表現を重視した指導である。
技術分野特有の言語活動としては、内容のAでは「作図」、Bでは「回路図」、Dでは「フロー
チャート」や「プログラミング」がある。
【適切な評価方法の工夫・改善】
学習評価活動の重要性として、「きめ細やかな指導の充実や学習の確実な定着を図ること」、「教
師から見て、評価結果から指導の改善に役立てる」の2点がある。また、技術分野の課題として「生
活を工夫し創造する能力」の観点の評価が円滑に実施できていない(平成 21年度「学習指導と学習評
価に対する意識調査報告書」より)。本事例のように、生徒が工夫する取組のある指導が重要である 。
評価規準の作成にあたっては、国立教育政策研究所の「評価規準の作成のための参考資料(中学校)
(平成 22年 11月)」に準じること。
4-2.家庭分野 内容「B食生活と自立」の実践事例
「B食生活と自立」(3)アイウ(新学習指導要領における新しい内容「地域の食文化」)の実践
事例
・ 基礎的・基本的な知識及び技術の習得をめざした指導
・ 家庭や地域との連携を図った指導
・ 言語活動の充実をめざした指導
・ 適切な評価方法の工夫・改善
(1)実践事例
① 題 材名 地域の食材を使って調理しよう
② 対象生徒 2 学年
③ 指導計画
第1次地域の食材を使って料理しようⅠ …3 時間
・地域の農産物を知ろう-生産者をゲストティーチャーに招いて-
・地域でとれる野菜を用いて、みそ汁を作ろう 実習1
第2次地域の食文化を知ろう…1時間
(※調べ学習は、長期休業中の課題とする ワークシート例 図 11)
・郷土料理について調べよう
・地域の食文化、地域の食材を生かすことの意義について考えよう(発表)
第3次地域の食材を生かした日常食の調理計画を立てよう …2時間
・地産地消クッキングを考えよう
第4次地域の食材を生かして料理しようⅡ …2時間
・地産地消クッキングに挑戦しよう 実習2
④ ワークシート等の工夫
・ワークシート「郷土料理について調べよう!郷土料理を作ろう!」
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中学校学習指導要領 第 2章 各教科 第 8節 技術・家庭
郷土料理は、
地域の 食文化
(地域の人々の
暮らしの中から
生まれ、地域の
気候風土に育ま
れた食材、食習
慣、歴史、生活
文化、地域の食
料生産など)を
背景として、長く地域に受け継がれてきた料理である。
地域の食材、季節の旬の食材を使うために、地産地消の観点から地球環境に配慮した料理に
なるだけでなく、多くの地域の特産物(特に野菜)を多く摂取できることなど、郷土料理は栄
養面でも優れた内容になっている。また、食品の下処理、加工・調理にも工夫を凝らしており 、
安全に配慮した調理法、保存法など伝統的な調理方法から学べることは大変多い。
調べ学習の際に、以上のような郷土料理や行事食がもつ地域の食文化の良さについて、全て
の生徒が様々な角度から考え思考が深めることができるように、長期休業中の課題に用いる
ワークシートの項目立てに予め取り入れた。
4-3.新学習指導要領の改訂のポイントを踏まえた指導
【基礎的・基本的な知識及び技術の習得をめざした実践的・体験的な学習活動の充実】
小学校段階の学習を踏まえた実際に地域の食材、季節の食材に触れる実習1から日常食の調理実習
2へ向けて、基礎的なものから応用的なものへ、簡単なものから難しいものへ献立の内容を発展させ
ており、無理なく日常食の献立作成や調理などに関する実践的・体験的な学習活動が進められるよう
配慮している。また、実際に地域の食材、季節の食材に触れることで、実感を伴って、自分の住む地
域の食文化に関心をもつことができる。
【家庭や地域との連携を図った指導】
インタビュー等による家庭での調べ学習、ゲストティーチャーの招聘など、家庭や地域社会との連
携を積極的に図り、効果的に学習が進められるよう配慮している。本実践事例学習後に、「生活の課
題と実践」として「地域や季節の食材を生かした家庭での調理実践とレポート」を設定し、生徒が学
習した内容を生活の中に生かし継続的に実践を行うことにより、知識や技術などの定着を図り、学習
した内容を深化・発展させたり、生活の価値に気付かせたり、生活の自立や将来の生活への展望をも
たせたい。習得から活用、探究へつなげる。
【言語活動の充実をめざした指導】
言語活動として、調べ学習やグループ学習により、話し合ったことや感じたことを自分の言葉で表
現しまとめる活動を意図的に取り入れている。特に、今回紹介しているワークシートには、生徒が地
域の伝統的な郷土料理や郷土料理を調べてまとめるという言語活動を行うことにより、地域の食文化
に関心を持ち、地域の食文化、地域の食材を生かすことの意義について理解し、他者に的確にわかり
やすく伝えられるようにするために、次のような工夫を施している。
・ 郷土料理や行事食の調査に当たって、明確な目的や意図、視点をもたせること
図 11 郷土料理について調べようワークシート
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中学校学習指導要領 第 2章 各教科 第 8節 技術・家庭
・ 設定した目的や意図、視点に応じて情報を適切に取り出せること
・ 目的や意図、視点に応じて、調べた事実等を整理できるようにすること
【適切な評価方法の工夫改善】
国立教育政策研究所の「評価規準の作成のための参考資料(中学校)(平成 22年 11月)」に準じ
て、評価規準を作成すること。
5.参考5-1.技術・家庭共通
○評価規準のための参考資料 http://www.nier.go.jp/kaihatsu/hyoukakijun/chuu/0208_gika.pdf○平成 21年度学習指導と学習評価に対する意識調査報告書
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/004/siryo/_icsFiles/afieldfile/2010/02/19/1289879_1.pdf5-2.技術分野
○「C 生物の育成に関する技術」に関する資料
①大阪府教育センター 情報・技術研究室 室研究 http://www.osaka-c.ed.jp/kak/index2.html平成 21年度 「学校でできる栽培【技術分野】-新学習指導要領の実施に向けて-」
②大阪府教育センター 情報提供 教材コンテンツ・教材リンク(先生のためのページへ)
中 学 校 「 技 術 ・ 家 庭 」 指 導 者 養 成 長 期 研 修 受 講 者 作 品 集
http://www.osaka-c.ed.jp/ed/gika.htm「ポータルサイト『栽培NetWork』」 田中 博之 作
○その他の内容に関する資料
大阪府教育センター 情報・技術研究室 室研究 http://www.osaka-c.ed.jp/kak/index2.html・ 平成 21年度「ものづくりから始まる技術指導力向上研修」報告書
・ 中学校技術・家庭科(技術分野)「情報モラル実践事例」
5-3.家庭分野
○評価規準のための参考資料 http://www.nier.go.jp/kaihatsu/hyoukakijun/chuu/0208_gika.pdf ○大阪産ホームページ http://www.pref.osaka.jp/nosei/osakamon/○大阪府食育推進ボランティアの紹介 http://www.pref.osaka.jp/ryutai/shokuiku/index.html○おおさか食育通信 http://www.osaka-shokuiku.jp/
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