2018年10月6日(土)- 12月24日(月振休) スペイ …francisco de goya y lucientes...

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Itami City Museum of Art | Press Release | 2018.08.21 プレスリリース 2018 年 10 月 6 日(土)- 12 月 24 日(月振休) スペインの巨匠フランシスコ・デ・ゴヤ(1746-1828)が独自の想像力を解き放った記念 碑的な銅版画集『ロス・カプリチョス(気まぐれ)』(1799年発行)全80点を一挙公開! *11/12-11/16 は臨時休館 伊丹市立美術館 ITAMI CITY MUSEUM OF ART 展覧会名 コレクション1 ゴヤ、理性のねむり “ロス・カプリチョス”にみる奇想と創意 Collection 1 GOYA, the Sleep of Reason: Fantasy and Invention in "Los Caprichos" 会期 2018 年 10 月 6 日(土) ~ 12 月 24 日(月振休) 休館日 月曜日(但し 10 月 8 日 , 12 月 24 日は開館、10 月 9 日は休館) 臨時休館 :11 月 12 日~11 月 16 日 開館時間 10:00-18:00(入館は 17:30 まで) 出品点数 銅版画 80 点 主催 伊丹市立美術館[公益財団法人いたみ文化・スポーツ財団 / 伊丹市] 共催 伊丹市教育委員会 入館料 一般 300(240)円/大高生 200(160)円/中小生 100(80)円 *( )内は 20 名以上の団体割引料金 *兵庫県内の小・中学生はココロンカードの呈示にて入場無料 *4 市1 町(伊丹市・川西市・宝塚市・三田市・猪名川町)の高齢者割引有(平日は60 歳以上、土日祝は65 歳以上) ゴヤは、スペインにおいてベラスケスと並び称される画家で、波乱にみちた人生を送りました。 1746 年、スペイン北東部サラゴーサ近郊の小村フエンデトードスに生まれます。マドリードでタペストリーの原画描き として出発、その後ロココ風の優雅さと写実性を兼ね備えた肖像画で名を馳せ、1789 年、43 歳で念願の宮廷画家に就 任します。しかし、その 3 年後に大病に見舞われ聴覚を失いました。音のない世界の住人となったゴヤは、社会と人間 を鋭く省察していきます。侵略、革命、内線とスペインの社会情勢が悪化するなか、凄惨な戦争や人間の苦悩を描き出し、 近代を予告する新しい絵画表現を切り開きました。晩年はフランスに亡命、ボルドーで客死しました。 フランシスコ・デ・ ゴヤ (1746-1828) 1 Francisco de GOYA Y LUCIENTES

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Page 1: 2018年10月6日(土)- 12月24日(月振休) スペイ …Francisco de GOYA Y LUCIENTES 変革 の時代に生きたスペインの巨匠フランシス・デ・ゴヤ(1746-1828)の最初の版画集『ロス・カプリチョス』(1799年出版)

Itami City Museum of Art | Press Release | 2018.08.21

プレスリリース

2018 年 10月 6日(土)- 12 月 24日(月振休)

スペインの巨匠フランシスコ・デ・ゴヤ(1746-1828)が独自の想像力を解き放った記念碑的な銅版画集『ロス・カプリチョス(気まぐれ)』(1799 年発行)全 80点を一挙公開!

*11/12-11/16 は臨時休館

伊丹市立美術館 ITAMI CITY MUSEUM OF ART

展覧会名 コレクション1 ゴヤ、理性のねむり “ロス・カプリチョス”にみる奇想と創意 Collection 1    GOYA, the Sleep of Reason: Fantasy and Invention in "Los Caprichos"

会期 2018 年 10 月 6 日(土) ~ 12 月 24 日(月振休)

休館日 月曜日(但し 10 月 8 日 , 12 月 24 日は開館、10 月 9 日は休館) 臨時休館 :11 月 12 日~11 月 16 日

開館時間 10:00-18:00(入館は 17:30 まで)

出品点数 銅版画 80 点

主催 伊丹市立美術館[公益財団法人いたみ文化・スポーツ財団 / 伊丹市]

共催 伊丹市教育委員会

入館料 一般 300(240)円/大高生 200(160)円/中小生 100(80)円 *( )内は 20 名以上の団体割引料金 *兵庫県内の小・中学生はココロンカードの呈示にて入場無料 *4 市 1 町(伊丹市・川西市・宝塚市・三田市・猪名川町)の高齢者割引有(平日は 60 歳以上、土日祝は 65 歳以上)

ゴヤは、スペインにおいてベラスケスと並び称される画家で、波乱にみちた人生を送りました。1746 年、スペイン北東部サラゴーサ近郊の小村フエンデトードスに生まれます。マドリードでタペストリーの原画描きとして出発、その後ロココ風の優雅さと写実性を兼ね備えた肖像画で名を馳せ、1789 年、43 歳で念願の宮廷画家に就任します。しかし、その 3 年後に大病に見舞われ聴覚を失いました。音のない世界の住人となったゴヤは、社会と人間を鋭く省察していきます。侵略、革命、内線とスペインの社会情勢が悪化するなか、凄惨な戦争や人間の苦悩を描き出し、近代を予告する新しい絵画表現を切り開きました。晩年はフランスに亡命、ボルドーで客死しました。

フランシスコ・デ・ゴヤ(1746-1828)

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Francisco de GOYA Y LUCIENTES

Page 2: 2018年10月6日(土)- 12月24日(月振休) スペイ …Francisco de GOYA Y LUCIENTES 変革 の時代に生きたスペインの巨匠フランシス・デ・ゴヤ(1746-1828)の最初の版画集『ロス・カプリチョス』(1799年出版)

変革 の時代に生きたスペインの巨匠フランシス・デ・ゴヤ(1746-1828)の最初の版画集『ロス・カプリチョス』(1799 年出版)全 80 点を紹介します。 封建的な絵画制度に反発し画家の個性を重視したゴヤは、人間の影の部分にも強く惹かれていました。46歳で病のために聴覚を失ってからは、ますます内面世界へと沈潜していき、それに応じて独創性を高めていきます。とりわけ、版画の分野において、その特異な想像力を発揮しました。 「カプリチョス」は気まぐれ、戯れ、奇想などを意味します。ゴヤは時代に根強く残る迷信のほか、偽善や欲望などに目を向けました。版画集全体を象徴する一点《理性の眠りは怪物を生む》では、人間を惑わすあまたの悪徳が、コウモリやミミズクなど闇に生きる獣たちの姿で表されています。理性の不在を憂うメッセージが込められている一方で、獣たちの不穏な羽ばたきには限りない想像力の飛翔に対する賛美が見え隠れします。 自らの顧客である上流階級までをも諷刺の対象とし、極めて私的な芸術世界をこの版画集で結実させたゴヤでしたが、その余りの過激さ故、わずか 2日で版画集は販売中止となりました。 暴力的なまでの想像力 ── 奇想と創意 ── にみちた『ロス・カプリチョス』は、ゴヤの創作にかける情熱と芸術的な本質を体現した作品であり、近代的絵画の到来を預言するものでもあります。聖と俗、美と醜、理性と狂気 ── 残酷な現実と魅惑的な空想とが渾然一体となったゴヤの芸術をご堪能ください。

概要

見どころ

1. 《26 番 彼女たちはもう席を得た》2. 《1 番 フランシスコ・ゴヤ・イ・ルシエンテス、画家》3. 《43 番 理性の眠りは怪物を生む》4. 《37 番 生徒の方が物知りなのだろうか?》5. 《61 番 彼女は飛び去った》

*全作、伊丹市立美術館寄託作品

版画集にみられる 「覚醒」というキーワードは、ゴヤ自身の人生に

も重なります。早くから画家の自由な個性に重きを置いていたゴヤは、「絵画にはいかなる規範も存在しない」と封建的な絵画制度に反発しました。その最中、病を患い聴覚を失いますが、それはゴヤの芸術性を飛躍させることにつながりました。高まる啓蒙思想の機運もあいまって、ロココ風の享楽的な美から、対象の内面に迫る近代的絵画へと変遷を遂げていくのです。 この版画集は、まさにそうした転換期に生み出されたゴヤの私的な決意表明で、制作態度の指針ともいえる「奇想と創意」にみちています。

関連イベント

講演会『ロス・カプリチョス』と転換期のゴヤ ー ロココ美の終焉から戦慄の近代へ2018 年 10 月 8 日(月祝) 14:00-15:30講師:大髙保二郎氏(早稲田大学名誉教授)会場:美術館 1F講座室  定員:100 名聴講無料(要観覧券)/申込不要

ギャラリー・トーク2018 年 12 月 8 日(土)14:00-(約 30 分)担当学芸員が展示作品について解説します。聴講無料(要観覧券)/申込不要  *当日、2F展示室にお集まりください。

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『ロス・カプリチョス』は、ゴヤの 初めての版画集です。油彩の受注制作の傍ら、

独学で銅版画の技術を習得、制作に数年かけて発行しました。エッチングによる描線にアクアティントの明暗効果を加え、絵画的世界を作り上げています。 さらにその発売広告は、示唆的です。記載された発売元の住所は「覚醒、幻滅」の名をもつデセンガーニョ通り 1番地、掲載日は四旬節がはじまる「灰の水曜日」でした。前日までのカーニヴァルの狂乱が終わり、自らの罪を悔い改め神の復活を待つ 18 世紀最後の四旬節にこの版画集は発売されたのです。 240 部を制作、2 日で 27 部を売ったのち、異端審問を恐れてか、ゴヤは販売を中止しました。広く世に知られるようになるのは、19 世紀中葉にボードレールやドラクロワらロマン派の芸術家によって評価されて以降です。

■ ゴヤ渾身の力作── 『ロス・カプリチョス』 ■

■ ゴヤの転換期 ■

Page 3: 2018年10月6日(土)- 12月24日(月振休) スペイ …Francisco de GOYA Y LUCIENTES 変革 の時代に生きたスペインの巨匠フランシス・デ・ゴヤ(1746-1828)の最初の版画集『ロス・カプリチョス』(1799年出版)

【本展覧会に関するお問合せ先】伊丹市立美術館tel.072-772-7447 fax.072-772-5558http://www.artmuseumitami.jp展覧会担当:藤巻 / 広報資料請求:斉藤、玉澤

下記ご記入の上、FAXにてご送信ください。追って画像データをメールにてお送りいたします。(画像 no. は別紙プレスリリースの図版番号をご参照ください)なお、本展をご紹介くださる媒体に対し、本展の招待券を読者/視聴者プレゼント用に提供いたします。ご希望の方は、併せて下記チェック欄にご記入ください。

「コレクション 1 ゴヤ、理性のねむり “ロス・カプリチョス”にみる奇想と創意」展

広報用画像申込書

□チケットプレゼント用招待券(5 組 10 名様分)

* チケットプレゼント以外でのご使用はご遠慮願います。

*10 枚未満の枚数をご希望の方はご相談ください。

[会場情報]伊丹市立美術館 | 兵庫県伊丹市宮ノ前 2−5−20- 阪急伊丹駅より徒歩北東へ約 9 分 , JR 伊丹駅より徒歩北西へ約 6 分- 阪急バス系統 56[阪神尼崎⇔川西ターミナル]伊丹中央下車徒歩北へ 3 分* 美術館には専用駐車場はありません(宮ノ前地下市営駐車場等をご利用ください)

掲載媒体名:

あてはまる種別に○をおつけください。

媒体種別: 新聞/雑誌/フリーペーパー/テレビ/ラジオ/ネット媒体/その他 

掲載予定日:

御社名:

ご担当者名: 

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なお、画像データの使用に際し、下記の点についてご注意ください。・画像データは申請された目的以外には使用しないでください。・インターネットに掲載する場合は、無断転載禁止の旨を明記のうえ、ダウンロードできないように加工してご使用ください。・営利を目的とした商品などへの掲載、会期終了後の掲載等、画像の二次利用や転載はお断りします。使用後は画像データを破

棄ください。・ご使用の際は、画像のキャプションならびにクレジットの表記をお願いします。・部分使用やトリミング、図版の上に文字を重ねるなどの処理はご遠慮ください。・本展記事をご紹介くださる際は、情報確認のため、校正を必ずお送りください。また掲載された刊行物、DVD、CD 等も当館

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